JP2017221127A - 薬剤担持体 - Google Patents

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亮香 武間
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Abstract

【課題】猫の排泄物から発生する悪臭を効果的に防止することができる薬剤担持体を提供する。
【解決手段】猫用の粒状の排泄物処理材12とともに用いられる薬剤担持体1であって、薬剤担持体1は、重量が19.5g以上80.0g以下である固形物からなり、全体形状が円柱状であり、直径が20mm以上55mm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、室内で飼われる猫の排泄物の消臭などに有効な薬剤担持体に関する。
近年、ペットとして猫を室内で飼育する家庭が年々増加している。猫を室内で飼育すると、猫の排泄行動も当然ながら室内にて行われるため、猫用トイレが一般的に使用されている。猫用トイレとしては、従来から、樹脂製の容器に吸水性を有する粒状の排泄物処理材(いわゆる「猫砂」)を敷き詰めたものが知られており、この排泄物処理材により、猫の排泄物の処理・廃棄を簡便なものにしている。また、猫の排泄物の飛散や排泄物から発生する悪臭の拡散を防止するとともに、猫の排泄行動時の習性である自身の排泄物を砂に埋めて隠すという行為も満足させている。
この種の排泄物処理材としては、ベントナイトなどを使用した排泄物を吸水する際に固まるものや、吸水性に優れた紙・木粉・おからなどの植物繊維あるいはシリカゲルなどの多孔質粒子を使用した排泄物を単に吸着するものなどが用いられている。また、アクリル酸系デンプンポリマー、アクリル酸アミド系ポリマーなどの高分子吸収ポリマーや、デンプン、デキストリン、セルロース、ポリビニルアルコールなどのセルロース系接着剤を配合して、猫の排泄物の水分を吸水して固めることで、飼主が排泄物を廃棄する際の利便性や手間を削減することを考慮したものなどが用いられている。しかし、これらの排泄物処理材は、排泄物の水分を吸水して飛散を防ぐ目的にはある程度の効果を発揮するものの、猫の排泄物から発生する悪臭の拡散を防止するには不十分である。
そこで、排泄物の悪臭の拡散防止・軽減を目的として、活性炭やゼオライトなどの悪臭を物理的に吸着する粒状の吸着剤を混合した排泄物処理材が提案されているが(例えば特許文献1及び特許文献2を参照)、悪臭の吸着速度、吸着容量に限界があり、即効性及び持続性ともに不十分である。また、粉状の消臭剤を使用した場合では、消臭剤の粒径が細かいほど、排泄物との接触面が多く悪臭の防止に有効であるが、粒径が細かくなると粉の舞い上がりが多く、使用時に不快感を生じる。また、粒径の異なる排泄物処理材中に均一に混合することは製造上困難であり、別途、飼主が排泄物処理材の表面に散布を行っても、猫の排泄行為時の習性により、消臭剤が排泄物処理材の内部に埋もれてしまって消臭効果が発揮されないという問題がある。さらに、液体の消臭剤を別途、排泄物処理材に散布した場合では、排泄物処理材が吸水性を有すると、消臭剤が排泄物処理材の表面に排出された排泄物とともに排泄物処理材の内部に染み込んで、消臭効果が低減してしまう。また、吸水性を有する排泄物処理材の表面に排出された排泄物が排泄物処理材の内部まで染み込んで腐敗することで、逆に悪臭が発生してしまう。このように猫の排泄物から発生する悪臭を防止するための有効な手段はあまり知られていないのが現状である。
特開平7−322786号公報 特開2000−236766号公報
本発明は、上記した課題に着目してなされたもので、猫の排泄物から発生する悪臭を効果的に防止することができる薬剤担持体を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、猫用の粒状の排泄物処理材とともに用いられる薬剤担持体であって、重量が19.5g以上120g以下である固形物からなる薬剤担持体により達成される。
上記構成の薬剤担持体の好ましい実施態様においては、重量が80.0g以下であることを特徴としている。
さらに好ましい実施態様においては、全体形状が円柱状であることを特徴としている。
さらに好ましい実施態様においては、直径が20mm以上55mm以下であることを特徴としている。
さらに好ましい実施態様においては、消臭成分及び/又は抗菌成分及び/又は芳香成分及び/又は害虫防除成分を有することを特徴としている。
本発明の薬剤担持体は、容器内に収容された猫用の粒状の排泄物処理材の上に設置され、排泄物処理材上に露出することで、薬剤効果が発揮される。ここで、猫は、一連の排泄行動において、排泄行為後に、自身の排泄物を排泄物処理材に隠す習性を有しており、排泄物処理材を自身の排泄物上にかけることで排泄物を排泄物処理材に埋没させるが、このとき、薬剤担持体を単なる固形物とするだけでは、薬剤担持体が排泄物とともに排泄物処理材中に埋没してしまうおそれがあり、期待する薬剤効果を発揮できない。そのため、薬剤担持体は、猫の排泄行為後の排泄物を排泄物処理材中に隠すという行為の影響を受けても、排泄物処理材の表面に高頻度で露出することが必要であるところ、本発明者らの鋭意研究の結果、薬剤担持体の重量を19.5g以上とすることにより、猫の排泄行為後の上記習性による行為の影響を受けずに薬剤担持体を排泄物処理材の表面に高い頻度で露出させることが可能であることが見出され、これにより、薬剤担持体の薬剤効果を効率よく発揮させることができる。よって、本発明の薬剤担持体では、猫の排泄物から発生する悪臭を効果的に防止することができる。
さらに、本発明者らの鋭意研究の結果、薬剤担持体の重量を80.0g以下とすることにより、猫の排泄行為後の上記習性による行為に伴い、薬剤担持体が容器内を移動する頻度が高くなることが見出された。薬剤担持体が容器内を移動する頻度が高くなると、薬剤担持体が猫の尿などの液状の排泄物と接触しやすい状態を常時形成することができる。よって、本発明の薬剤担持体では、薬剤担持体の薬剤成分が発散しやすくなり、期待する薬剤効果を効率よく十分に発揮させることができる。
本発明の一実施形態に係る薬剤担持体を用いた猫用トイレの斜視図である。 薬剤担持体の平面図である。 薬剤担持体の側面図である。 薬剤担持体の排泄物処理材に対する設置位置を示す説明図である。 薬剤担持体の排泄物処理材に対する設置位置を示す説明図である。 薬剤担持体の排泄物処理材に対する設置位置を示す説明図である。 薬剤担持体の重量と露出回数との関係を示すグラフである。 薬剤担持体の重量と移動回数との関係を示すグラフである。 薬剤担持体の重量減少量と移動回数との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る薬剤担持体の実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の薬剤担持体1は、図1に示すように、猫の排泄物の消臭や芳香、抗菌、害虫防除などのために、樹脂製の容器11に吸水性を有する粒状の排泄物処理材12(いわゆる「猫砂」)を敷き詰めた猫用トイレ10とともに用いられる。
薬剤担持体1は、図1に示すように、粒状(一般的に粒度が1mm〜8mm)の排泄物処理材12よりもサイズが大幅に大きい固形物からなる。薬剤担持体1は、空気中の水分や猫の尿などの液状排泄物と接触することで、配合された薬剤成分が発散する材料で形成されている。このような材料としては公知の材料を用いることができ、例えば、炭酸塩と酸とを配合した材料を用いることができ、空気中の水分と接触すると炭酸ガスを発生し、これにより発泡することで、薬剤担持体1に配合された薬剤成分が発散する。
炭酸塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムなどを例示することができ、これらを単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、酸としては、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸などの有機酸を例示することができ、これらを1種もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
薬剤担持体1に配合される薬剤成分として、例えば、消臭効果を期待する場合には、猫の尿の悪臭成分であるアンモニアやアミンなどの窒素系化合物;硫化水素やメルカプタン、チオカルボニル化合物などの硫黄系化合物に効果がある、例えば、シクロデキストリン、植物抽出物(緑茶・柿渋・大豆・その他)、ベタイン化合物、二酸化チタン、対象とする悪臭成分と反応する官能基を有する香料などの消臭物質を配合することができる。
薬剤成分として、芳香効果を期待する場合には、シトラス系、フローラル系、フルーティ系、オリエンタル系、石鹸系、グリーン系などの香料を配合することができる。
薬剤成分として、抗菌効果を期待する場合には、第4級アンモニウム塩系、無機塩系、金属塩系、カルボン酸系、フェノール系、タンパク質などの抗菌物質を配合することができる。これらの抗菌物質により、微生物の増殖抑制による防臭効果も期待できる。
薬剤成分として、外部寄生虫への防除効果を期待する場合には、ピレスロイド系殺虫剤、ネオニコチノイド系殺虫剤、N−フェニルピラゾール系殺虫剤、オキサジアゾール系殺虫剤、有機リン系殺虫剤、カーバメート系殺虫剤などの公知の殺虫成分;幼若ホルモン様物質、エクダイソン様物質、キチン形成阻害物質などの公知の外部寄生虫成長調節物質;従来から公知の動物性または植物性の天然香料、炭化水素、アルコール、天然精油、他の忌避化合物から選ばれる1種もしくは2種以上を組み合わせて配合することができる。なお、ここでいう外部寄生虫とは、例えば、イヌノミ、ネコノミなどのノミ目の外部寄生虫;ヒゼンダニ、ケモノツメダニ、フタトゲチマダニなどのダニ目の外部寄生虫;ウシジラミ、ヒツジジラミなどのシラミ目の外部寄生虫;アカイエカ、ヒトスジシマカ、クロイエバエ、ノサシバエ、ツメトゲブユ、ウシアブなどの双翅目の外部寄生虫を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
上述した薬剤成分は、1種もしくは2種以上を組み合わせて配合することができる。また、薬剤担持体1には、上記薬剤成分以外の成分を配合することもでき、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛などの硫酸塩あるいは塩化ナトリウムなどの塩酸塩;染料や顔料などの色素;ケイ酸カルシウム、タルク、無水ケイ酸、セルロースなどの賦形剤;ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、デキストリン、セルロースなどの結合剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムなどの滑沢剤を使用してもよい。
薬剤担持体1の配合量としては、炭酸塩50〜90重量部、酸10〜40重量部、色素0.001〜0.05重量部、賦形剤1〜5重量部、結合剤0.01〜10重量部、滑沢剤0.01〜10重量部に対し、消臭物質であれば、0.01〜10重量部、抗菌物質であれば、0.01〜1重量部、防虫剤であれば、0.01〜10重量部、香料であれば、0.1〜2重量部が好ましい。
薬剤担持体1の全体形状(外形)は、円柱状、角柱状、円錐状、角錐状、円錐台状、角錐台状、円球状、楕円球状など種々の形状とすることができるが、本実施形態では偏平な円柱状である。猫は、その一連の排泄行動において、排泄行為後に、自身の排泄物を排泄物処理材12に隠す習性を有しており、排泄物処理材12を掻いて自身の排泄物上にかけることで排泄物を排泄物処理材12に埋没させる。このとき、排泄物処理材12の表面に設置された薬剤担持体1が猫の排泄行為後の排泄物処理材12を掻く行為に影響を受けて、容器11内を移動するが、薬剤担持体1の外形が円柱状や円球状などの角のない丸みを帯びた形状であると、薬剤担持体1が容器11の四隅に移動しても、四隅に嵌まらず四隅から抜け出しやすいので、薬剤担持体1を猫の排泄行動の度に移動させやすくすることができるので、好ましい。
薬剤担持体1のサイズは、一般的な排泄物処理材12よりも大幅に大きければ特に限定されるものではないが、サイズが大きすぎると猫の排泄行動時の邪魔になるため、外形が円柱状や円球状であれば、図2に示すように、平面視で直径Rが55mm以下であることが好ましい。なお、外形がその他の形状であれば、平面視で直径が55mm以下の仮想円に内接する程度の大きさであることが好ましい。なお、薬剤担持体1のサイズの下限は、同様にして平面視で直径Rが20mm以上であることが好ましく、25mm以上であることがより好ましい。
また、図3に示すように、薬剤担持体1の厚みDは、特に限定されるものではないが、厚みが大きすぎると猫の排泄行動時の邪魔になるうえ、一般的な猫用トイレ10の容器11に排泄物処理材12を敷き詰める高さが60mm程度であるため、上限が60mm以下であることが好ましく、35mm以下であることがより好ましい。薬剤担持体1の厚みの下限は、5mm以上であることが好ましい。
上述した本発明に係る薬剤担持体1は、重量が19.5g以上かつ120g以下であり、さらに80.0g以下であることが好ましい。本発明者が、猫の排泄物から発生する悪臭を効果的に防止することができる薬剤担持体とはどのような性質を備えた薬剤担持体であるのかについて鋭意研究を重ねた結果、その重量が大きく関連していることを見出した。そして、まず、薬剤担持体1を排泄物処理材12上に設置した状態で猫が排泄行動を繰り返し行ったとしても、薬剤担持体1が排泄物処理材12の表面に高い頻度で露出するためには、重量を19.5g以上とする必要があることを見出した。
つまり、猫は、一連の排泄行動において、排泄行為後に自身の排泄物を排泄物処理材12に隠す習性を有しており、排泄物処理材12を自身の排泄物上にかけることで排泄物を排泄物処理材12に埋没させる習性を有している。このとき、薬剤担持体1を単なる固形物としただけでは、薬剤担持体1が排泄物とともに排泄物処理材12中に埋没してしまい、期待する薬剤効果を発揮できないことが、詳細は後述するが、本発明者により確認されている。
そのため、本発明に係る薬剤担持体1は、猫の排泄行為後の排泄物を排泄物処理材12中に隠すという行為の影響を受けても、排泄物処理材12の表面に高頻度で露出するように、薬剤担持体1の重量を19.5g以上とすることを特徴としており、これにより、薬剤担持体1に含まれる薬剤成分が空気中に発散されやすい状態や、薬剤担持体1が尿などの液状排泄物と接触しやすい状態を形成することができるので、薬剤担持体1の薬剤効果を効率よく発揮させることができる。
さらに、薬剤担持体1の重量を80.0g以下とすることで、猫の排泄行為後に排泄物を排泄物処理材12中に隠すために排泄物処理材12を掻くという行為に伴い、薬剤担持体1が容器11内を移動する頻度が高くなることが、詳細は後述するが、本発明者により確認されている。薬剤担持体1の容器11内を移動する頻度が高くなって猫の排泄行為が終わる度に薬剤担持体1が容器11内をその場に留まることなく移動すると、次回の猫の排泄行為時において、薬剤担持体1が尿などの液状排泄物と接触しやすい状態を形成することができる。
このように、本発明に係る薬剤担持体1は、猫の排泄行為後の排泄物を排泄物処理材12中に隠すという行為に伴って薬剤担持体1が容器11内を移動しやすくなるように、薬剤担持体1の重量を80.0g以下とすることを特徴としており、これにより、薬剤担持体1の薬剤成分が発散しやすくなって、期待する薬剤効果をさらに効率よく充分に発揮させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
・芳香力の官能評価
所定サイズ(50cm×40cm×10cm)の容器11に排泄物処理材12が高さ6cmとなるように敷設した猫用トイレ10に、芳香成分を有する薬剤担持体1をそれぞれ、排泄物処理材12上の露出位置(図4に示す)、排泄物処理材12の表面より0.5cm下方の表層位置(図5に示す)、排泄物処理材12の表面より2.0cm下方の中間位置(図6に示す)に設置した後、猫用トイレ10を4.5畳の部屋(密閉空間、室温20℃)の中央に設置した。猫用トイレ10を室内に1時間放置後、3人のパネラーにそれぞれ入室してもらって、薬剤担持体1から発散される芳香成分の官能評価を行った。官能評価は、無臭を「0点」、僅かにニオイを感じるを「1点」、何のニオイか分かる程度を「2点」、楽にニオイを感じるを「3点」、強いニオイを感じるを「4点」、強烈なニオイを感じるを「5点」として評価した。その評価結果を表1に示す。なお、排泄物処理材12の素材は一般的に用いられる紙及びベントナイトを用いており、それぞれの物性は表1に示す。また、薬剤担持体1の組成を表2に示す。
長期間(例えば30日)の使用後でも充分に空間に芳香を付与させるためには、入室直後の官能評価として「2点」以上を必要とすることが望ましいところ、表1の官能評価によると、薬剤担持体1が排泄物処理材12中に深く埋没していると(図6)、排泄物処理材12として臭いの吸着性が高いベントナイトを用いた場合に、全く芳香を感じさせることができず、薬剤担持体1が排泄物処理材12の表面近くで埋没していても(図5)、官能評価が平均2点を下回るのに対して、薬剤担持体1が排泄物処理材12の表面で露出していると(図4)、排泄物処理材12として臭いの吸着性が高いベントナイトを用いたとしても、充分な芳香を感じさせることができることが確認された。このように、薬剤担持体1は排泄物処理材12上に露出している方が、断然に薬剤効果を発揮することが確認された。
・薬剤担持体の重量と露出回数との関係
表2の組成の円柱状の薬剤担持体1について、それぞれ表3に示す重量・直径・厚みを有する複数の薬剤担持体1を作製し、猫の排泄行為が行われる度に薬剤担持体1が排泄物処理材12の表面に露出しているかどうかを調査した。調査としては、(50cm×40cm×10cm)の容器11に排泄物処理材12が高さ6cmとなるように敷設した猫用トイレ10に、表3に示す大きさの各薬剤担持体1をそれぞれ排泄物処理材12上の露出位置(図4に示す)に設置する。そして、猫が日常的に猫用トイレ10を使用した時の薬剤担持体1の排泄物処理材12からの露出状況を12時間毎に8回確認した。露出回数は、薬剤担持体1の50%以上視認できれば1回としてカウントし、25%以上49%以下視認できれば0.5回としてカウントしている。また、露出回数は、排泄物処理材12として表1に示す紙を用いた場合の露出回数及びベントナイトを用いた場合の露出回数の合計(16回)とした。その結果を図7に示す。

図7の結果によると、薬剤担持体1の露出回数は、薬剤担持体1の直径よりも重量の方が大きく影響しており、薬剤担持体1の重量を19.5g以上とすることで、薬剤担持体1の露出状況を確認した16回のうち60%以上の高い頻度で排泄物処理材12の表面から露出していることが確認された。また、薬剤担持体1の重量を、それぞれ22.1g以上、30.0g以上、49.9g以上とすることで、70%以上、80%以上、90%以上の非常に高い頻度で排泄物処理材12の表面から露出していることが確認された。以上の結果から、重量を19.5g以上、好ましくは22.1g以上、より好ましくは30.0g以上、さらに好ましくは49.9g以上とすることで、本発明に係る薬剤担持体1は、排泄物処理材12の表面に高頻度で露出することが確認された。よって、薬剤担持体1に含まれる薬剤成分が空気中に発散されやすい状態や、薬剤担持体1が尿などの液状排泄物と接触しやすい状態を形成することができるので、薬剤担持体1の薬剤効果を効率よく発揮させることを実現できた。
・薬剤担持体の重量と移動回数との関係
表2の組成を有しかつ表3に示す重量・直径・厚みを有する複数の円柱状の薬剤担持体1が、猫の排泄行為が行われる度に排泄物処理材12上を移動しているかどうかを調査した。調査としては、(50cm×40cm×10cm)の容器11に排泄物処理材12が高さ6cmとなるように敷設した猫用トイレ10に、表3に示す大きさの各薬剤担持体1をそれぞれ排泄物処理材12上の露出位置(図4に示す)に設置する。そして、猫が日常的に猫用トイレ10を使用した時の薬剤担持体1の移動状況を12時間毎に8回確認した。移動回数は、10cm以上移動していれば1回としてカウントし、5cm以上移動していれば0.5回としてカウントしている。また、移動回数は、排泄物処理材12として表1に示す紙を用いた場合の移動回数及びベントナイトを用いた場合の移動回数の合計(16回)とした。その結果を図8に示す。
図8の結果によると、薬剤担持体1の移動回数は、薬剤担持体1の直径よりも重量の方が大きく影響しており、薬剤担持体1の重量を80.0g以下とすることで、薬剤担持体1の移動状況を確認した16回のうち60%以上の高い頻度で排泄物処理材12上を移動していることが確認された。また、薬剤担持体1の重量を、75.0g以下とすることで、70%以上の非常に高い頻度で排泄物処理材12の表面を移動していることが確認された。
加えて、2回以上移動した薬剤担持体1のいくつかについて、薬剤担持体1の重量減少量を測定し、その測定結果を移動回数毎にプロットした結果を図9に示す。図9の結果によると、概ね薬剤担持体1の移動回数が多いと、薬剤担持体1の重量が大きく減少しており、猫の排泄行為時において薬剤担持体1を尿などの液状排泄物と接触しやすい状態にできることが確認された。このように、薬剤担持体1は排泄物処理材12上を移動する方が、断然に薬剤効果を発揮することが確認された。
以上の結果から、重量を80.0g以下、好ましくは75.0g以下とすることで、本発明に係る薬剤担持体1は、排泄物処理材12の表面を高頻度で移動し、その結果、猫の排泄行為時において、薬剤担持体1が尿などの液状排泄物と接触しやすい状態を形成することができるので、薬剤担持体1の薬剤効果をさらに効率よく発揮させることが実現できた。
1 薬剤担持体
10 猫用トイレ
11 容器
12 排泄物処理材

Claims (5)

  1. 猫用の粒状の排泄物処理材とともに用いられる薬剤担持体であって、
    重量が19.5g以上120g以下である固形物からなる薬剤担持体。
  2. 重量が80.0g以下であることを特徴とする請求項1に記載の薬剤担持体。
  3. 全体形状が円柱状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤担持体。
  4. 直径が20mm以上55mm以下であることを特徴とする請求項3に記載の薬剤担持体。
  5. 消臭成分及び/又は抗菌成分及び/又は芳香成分及び/又は害虫防除成分を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の薬剤担持体。
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