JP2017219674A - 定着装置、および画像形成装置 - Google Patents

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Kaori Hemmi
香理 辺見
藤田 貴史
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貴史 藤田
島田 浩幸
Hiroyuki Shimada
浩幸 島田
健一 長谷川
Kenichi Hasegawa
健一 長谷川
陽平 渡邉
Yohei Watanabe
陽平 渡邉
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Hidetoshi Sakae
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Abstract

【課題】用紙エッジバリの厳しい記録材や、特殊な記録材を通紙された際、さらに比較的高速の定着装置において通紙される場合に生じる用紙エッジスジの異常画像障害を解決する。【解決手段】定着部材と定着部材表面を摺擦する摺擦部材とを備えた定着装置において、摺擦部材は、円筒状または円柱状であって、摺擦部材の周面が、砥粒を含まない金属部材から構成されているとともに、摺擦部材の回転軸を中心とした右回転螺旋溝及び左回螺旋転溝を有し、右回転螺旋溝と左回転螺旋溝とに囲まれた凸状突起が、定着部材表面の表面に面接触される頂面を有して構成され、定着部材表面の軸方向に対して、揺動して摺擦動作を行う。【選択図】図9

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置における熱方式の定着装置、及びこの定着装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
近年、複写機やプリンタのカラー化、高速化、および高画質化が進んでおり、特に、オンディマンド出版物の分野において、比較的手軽で、また小部数への対応が可能であるところから、これまで印刷法で作成してきた出版物をカラー複写機、カラープリンターで作成する傾向が顕著になってきている。複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、像担持体上に画像情報に基づいてトナー像を形成し、該トナー像を紙やOHPシート等の記録材上に転写し、トナー像を担持した記録材を定着装置に通して熱と圧力によりトナー像を記録材上に固定する。
従来から、定着装置部における定着部材表面上を記録材(用紙)が搬送されるとそのエッジ部により定着部材表層に傷が形成される。記録材を大量に通紙された後には、その傷がスジ状になり画像上に光沢スジとなって現れ、異常画像となる。その問題を解決する方法として、定着部材を摺擦、研磨し定着部材上のスジを軽減させるような摺擦部材として、研磨ローラが提案されている(例えば、特許文献1)。
用紙エッジによる定着部材表面の傷が形成され易いか否かは、用紙の裁断状態によって左右される。エッジ部にバリが立つような裁断をされた場合、そのエッジ部のバリによって定着部材に形成される傷の状態が変わってくる。エッジ部のバリが立っているような用紙(用紙エッジ不利紙)が通紙された場合には傷はひどくなり、エッジ部のバリが小さいような用紙が通紙された場合には傷は不利紙よりレベルが良い。
こういった用紙エッジのバリによる定着部材への傷の形成を防ぐために従来では用紙エッジのバリを取り去るバリ取り装置が提案されている。しかし、その装置によりバリを完全に失くすことは難しく、コストが膨大にかかるといった問題がある。
近年、商業用印刷の分野では、高速化、かつ高画質化が進んでおり、また様々な用紙に対応するため、上記のことが起因して定着ベルト(定着部材)に対する傷が従来よりも形成されやすくなることがある。例えば、透明フィルムのような記録材でかつエッジ部のバリが立っているようなものを通紙された際には、普通紙のような紙を通紙された場合に比べて定着ベルトへの傷の形成が加速する。
また、研磨ローラとして、従来技術として知られているものに、表層が粒子(砥粒)で構成されたローラがある。このようなローラは、摺擦した際に研磨屑が発生し、ローラ表層に目詰まりが発生してしまう。そのため、ローラ自体の寿命が短くなる問題が発生している。その対策として、金属材料により構成される研磨ローラがあるが、このローラにより加熱回転体(定着ベルト等)に一定の押し圧で押しあて、回転駆動させ摺擦すると、定着部材表面軸上に一定間隔でスジ状の摺擦傷がついてしまい画像上にスジ跡が形成されてしまう。さらに、上記研磨ローラでは、従来技術として知られているローラよりも目詰まりの発生は良化するものの完全に目詰まりを解消させることはできなく、寿命を完全に満足させることができない。
上記特許文献1は、加熱回転体に生じるスジを除去しつつ、スジの影響により生じるトナー像の光沢差を抑制することを目的とし、円筒状または円柱状の摺擦部材の周面が、砥粒を含まない金属部材から構成されているとともに、摺擦部材の軸を中心とした右回転螺旋溝及び左回螺旋転溝を有し、右回転螺旋溝及び左回転螺旋溝に囲まれた凸状突起が、定着部材表面の表面に面接触される頂面を有しているが、摺擦部材にて、定着部材表面を摺擦したときに、定着部材表面に一定間隔のピッチで摺擦傷が発生してしまうという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、用紙エッジバリの厳しい記録材や、特殊な記録材を通紙された際、さらに比較的高速の定着装置において通紙される場合に生じる用紙エッジスジの異常画像障害を解決することが可能な定着装置、画像形成装置を提供することを目的とする。また、摺擦する際に発生する研磨屑を低減させ、かつ一定周期での清掃動作を加えることで、摺擦部材の寿命を長寿命化し、摺擦動作により形成されるスジ状の摺擦傷を起因とする異常画像を解決することが可能な定着装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる定着装置は、定着部材と定着部材表面を摺擦する摺擦部材とを備えた定着装置において、前記摺擦部材は、円筒状または円柱状であって、前記摺擦部材の周面が、砥粒を含まない金属部材から構成されているとともに、前記摺擦部材の回転軸を中心とした右回転螺旋溝及び左回螺旋転溝を有し、前記右回転螺旋溝と前記左回転螺旋溝とに囲まれた凸状突起が、前記定着部材表面の表面に面接触される頂面を有して構成され、前記定着部材表面の軸方向に対して、揺動して摺擦動作を行うことを特徴とした定着装置である。
本発明によれば、用紙エッジバリの厳しい記録材や、特殊な記録材を通紙された際、さらに比較的高速の定着装置において通紙される場合に生じる用紙エッジスジの異常画像障害を解決することができる。また、摺擦部材の寿命を長寿命化し、摺擦動作により形成されるスジ状の摺擦傷を起因とする異常画像を解決することができる。
従来における摺擦ローラと本実施例における摺擦ローラとにおける摺擦能力を比較した様子を示す図である。 本実施例の摺擦ローラを定着ベルトの軸方向に対して一定時間揺動させながら研磨させた場合の揺動の幅とベルト表面粗さとの関係を示す図である。 摺擦動作の際に発生するスジ状の摺擦傷レベルと、本実施例の摺擦ローラを定着ベルトの軸方向に対して一定時間揺動させながら研磨させた場合の幅との関係を示す図である。 本実施例における摺擦ローラが清掃部材を備えた機構を有している場合と、上記機構を有していない場合とにおける摺擦ローラの寿命を比較した図である。 数回に渡り清掃部材により清掃済みで、かつ最後の清掃動作から600min以上使用されたローラにおける研磨能力の比較例を示す図である。 本実施例における画像形成装置断面の模式図である。 本実施例における定着装置の断面模式図である。 本実施例における定着装置が有する摺擦部材の例を示す。 摺擦部材と定着ベルト表面を表した図である。 摺擦部材である研磨ローラを図示したものである。 定着ベルトへの研磨ローラの食い込み量dk(>0)を示す図である。 摺擦部材と清掃部材を表した図である。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる定着装置、画像形成装置の実施の形態を詳細に説明する。まず、詳細な説明に入る前に、従来技術との違いについて説明する。
従来における摺擦ローラと本実施例における摺擦ローラとにおいて、新品と5H使用品 (経時品) の摺擦能力を比較した様子を図1に示す。図1は、従来における摺擦ローラと本実施例における摺擦ローラとのそれぞれにおいて、新品と経時品で定着部材上(本実施例では定着ベルト)の用紙エッジ通過部と通紙部の表面粗さの差(ΔSz)が狙いの粗さとなるまでにかかる摺擦時間を比較したものである。図1に示すように、ベルト上の用紙エッジ通過部と通紙部の表面粗さの差(ΔSz)が狙いの粗さとなるまでにかかる摺擦時間は、本実施例における摺擦ローラのほうが、従来品に比べて、新品と使用品での差が少なくなっていることがわかる。これは、本実施例における摺擦ローラが従来品に比べて目詰まりしにくくなったことにより、摺擦能力が経時品においても落ちにくくなったためである。
また、本実施例の摺擦ローラを定着ベルトの軸方向に対して一定時間揺動させながら研磨させた場合の揺動の幅とベルト表面粗さには図2のような相関がある。図2に示すように、摺擦ローラの揺幅と表面粗さの関係では、摺擦の際、一定の揺動幅を持たせた方がベルト表面粗さの回復が早くなることがわかる。さらに、摺擦動作の際に発生するスジ状の摺擦傷レベルについても、一定時間揺動させながら研磨させた場合の幅との間に図3のような相関がある。図3に示すように、スジ状の傷レベルと摺擦ローラの揺動幅の関係では、揺動幅が広くなるにつれて傷ランクがよくなることがわかる。
また、本実施例における摺擦ローラが清掃部材を備えた機構を有している場合と、上記機構を有していない場合とにおける摺擦ローラの寿命を比較したものを図4に示す。図4では、従来の摺擦ローラ(砥粒品)の寿命を含めて図示しており、一例として、可動式の吸引部材を清掃部材に用いている。なお、ここでの寿命とは、規定の時間で目標とする画像レベルまで回復することが可能な摺擦性能を保持しているローラの使用時間のことである。
図4に示すように、従来の摺擦ローラと比べて本実施例の摺擦ローラの寿命は倍近く伸びている。さらに、本実施例の摺擦ローラに清掃部材を取り付けた機構では、その数倍近く延びていることがわかる。これは、金属部材に付着した研磨屑を取り除くことで、研磨性能が回復したためである。
また、図5に、数回に渡り清掃部材により清掃済みで、かつ最後の清掃動作から600min以上使用されたローラ(=経時品とする)における研磨能力の比較例を示す。図5では、従来の摺擦ローラと本実施例における摺擦ローラのそれぞれについて、新品と経時品とで、定着部材上(本実施例では定着ベルト)の用紙エッジ通過部と通紙部の表面粗さの差(ΔSz)が狙いの粗さとなるまでにかかる摺擦時間を比較したものである。図5に示すように、従来の摺擦ローラでの摺擦時間が、本実施例の摺擦ローラよりも長くなっていることがわかる。これは、従来の摺擦ローラでは、清掃の際に砥粒までも清掃され表層から剥がれてしまうため、それにより寿命が低下するという副作用が生じるためである。一方、本実施例の摺擦ローラは金属による構成のため、上記のような副作用は小さく、新品状態に近い研磨能力まで回復させることができる。従って、この清掃部材を取り付けることで、寿命をさらに長寿命化させることができる。このため、寿命に到達する度に必要であった研磨ローラの交換を減らすことができる。その結果、上記交換に伴うマシンダウンによってユーザに対する利便性が低下することを軽減することができ、ユーザ自身で交換の必要のある構成の場合、その手間を省くことができる。
図6に、本実施例における画像形成装置200断面の模式図を示す。図6に示す画像形成装置200は、装置本体中央部に位置する画像形成部200Aと、該画像形成部の下方に位置する給紙部200Bと、画像形成部の上方に位置する図示しない画像読取部を有する高速機である。画像形成部には、水平方向に延びる転写面を有する中間転写ベルト213が配置されており、該中間転写定着ベルトの上面には、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための構成が設けられている。すなわち、補色関係にある色のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)による像を担持可能な像担持体としての感光体205Y、205M、205C、205Kが中間転写ベルトの転写面に沿って並置されている。各感光体はそれぞれ同じ方向(反時計回り方向)に回転可能なドラムで構成されており、その周りには、回転過程において画像形成処理を実行する光書き込み装置201、帯電装置202Y,202M,202C,202K、現像装置203Y,203M,203C,203K、1次転写装置204Y,204M,204C,204K及びクリーニング装置が配置されている。また、各現像装置には、それぞれのカラートナーが収容されている。中間転写ベルトは、駆動ローラと従動ローラに掛け回されて感光体との対峙位置において同方向に移動可能な構成を有している。また、従動ローラの1つであるローラ214に対向する位置に二次転写ローラ215が設けられている。
一方、給紙トレイ220内部に積載された記録媒体としての用紙Pは、ピックロール221によって取り出され、搬送ロール222によって、搬送経路R1をレジストレーションローラ223、及び二次転写ローラ215に向かう方向に搬送される。
本実施例における画像形成装置200が画像を形成するに当たっては、感光体205Yの表面が帯電装置202Yにより一様に帯電され、画像読取部からの画像情報に基づいて感光体205Y上に静電潜像が形成される。該静電潜像はイエローのトナーを収容した現像装置203Yによりトナー像として可視像化され、該トナー像は所定のバイアスが印加される1次転写装置204Yにより転写ベルト210上に1次転写される。他の感光体205M、205C、205Kでもトナーの色が異なるだけで同様の画像形成がなされ、それぞれの色のトナー像が中間転写ベルト上に静電気力で順に転写されて重ね合わせられる。次に、感光体から中間転写ベルト上に1次転写されたトナー像は、ローラ214、転写ローラ215により搬送されてきた用紙Pに転写される。
トナー像が転写された用紙Pは、さらに定着装置206まで搬送され、定着ベルト209と加圧ローラ210との定着ニップ部にて定着が行なわれる。定着装置は、定着ローラ207及び加熱ローラ208に一定のテンションで架け渡された第1ニップ形成部材である定着部材(定着ベルト)と、該定着部材(定着ベルト)に対して下側で回転自在に圧接し定着圧接部Nを形成する第2ニップ形成部材である加圧部材(加圧ローラ)とを備える。ここで定着ベルトは、無端ベルトであり、断面構造としては、例えばニッケル、ステンレス、ポリイミドなどの基材にシリコンゴム層 (300〜500μm) などの弾性層を形成した2層構造となっている。加熱ローラは、アルミ又は鉄の中空ローラで内部にハロゲンヒータなどのヒータ208hからなる熱源を有している。ついで、定着ニップ部から排出された用紙Pは排出経路に沿ってスタッカ216へ送り出される。
図7に、本実施例における画像形成装置が備えた定着装置206の断面の模式図を示す。定着装置206が駆動する際には、例えば定着ローラ207が外部から入力される駆動力によって駆動されて図中時計回り方向に回転する。定着ローラ207は、定着ベルト209を介して加圧ローラ210と互いに加圧されて接し、ニップ部Nを形成している。加圧ローラ210は、図中反時計周りにつれ回りされる結果、記録材が排出される方向に回転する。また、定着の際には、定着ベルト209は、加熱ローラ208内部に配置されるヒータ208hの発熱により温度検知センサ(不図示)で検出される温度が目的の温度まで加熱されたのち、所定の温度に制御される。未定着トナーを一方の面に担持した記録媒体(転写紙)は、上記のニップ部に導かれて加熱・加圧定着される。
また、定着装置206には、図7に示すように、定着部材である定着ベルト209の表面を摺擦することによりその表面性状を維持させる摺擦部材10を有している。摺擦部材10は、定着ベルト209に対し、所定の圧力で図示しない付勢手段によって付勢されている。 また、この例では摺擦部材10は定着ベルト209の回転方向と順方向(もしくは逆方向)に、定着ベルト209の回転に対して線速差をつけて回転駆動されている。
図8に、本実施例における定着装置206が有する摺擦部材10の例を示す。図8に示すように、定着装置206では、定着部材である定着ベルト209と定着部材表面を摺擦する摺擦部材10を備えた定着装置206において、その摺擦部材10は、円筒状または、円柱状であることを特徴とし、上記摺擦部材10の周面が、砥粒を含まない金属部材から構成されているとともに、上記摺擦部材10の回転軸を中心とした右回転螺旋溝2a及び左回螺旋転溝2bを有し、上記右回転螺旋溝2a及び上記左回転螺旋溝2bに囲まれた凸状突起2が、上記定着部材表面の表面(摺擦部材10との接触面である表側の面)に面接触される頂面を有して構成されていることを特徴とし、さらに上記摺擦部材10は、上記定着部材表面の回転軸方向に対して、揺動して摺擦動作を行う。
従来技術で知られている摺動部材は、表層が粒子(砥粒)で構成されたローラがあるが、このようなローラは、摺擦した際に研磨屑が発生し、ローラ表層に目詰まりが発生してしまう。一方、本実施例における摺擦部材10は、金属材料から構成されており、摺動部材の表面に、摺擦部材の回転軸を中心とした右回転螺旋溝2a、及び左回転螺旋溝2bを有し、右回転螺旋溝2a及び左回転螺旋溝2bに囲まれた凸状突起2が、定着部材の表面に面接触される頂面を有して構成されている。
図9は、摺擦部材10と定着ベルト209表面を表した図である。本例では摺擦部材10として摺擦ローラである研磨ローラを例に説明している。研磨ローラは、定着ベルト209に対して当接し、定着ベルト209と研磨ローラとが所定の周速差で摺擦することで研磨動作を行う。本実施例では、定着ベルト209の表面線速に対して、研磨ローラの線速を3倍速い線速で摺擦させる。また、本実施例における摺動部材10は、上記動作に加えて定着部材表面(定着ローラ、定着ベルト等)の軸方向Xに揺動して摺擦動作を行うことを特徴としている。揺動のさせ方については、公知の数々の手段、構成等を採用すればよい。
また、図10は、摺擦部材10である研磨ローラを図示したものである。図10中、dt(>0)は、研磨ローラの軸方向の中央部Yと軸方向の端部Zとにおける外径の差を表したものである。図10に示すように、摺擦部材10は、通紙領域の中央部Yに対する外径が通紙領域の端部Zの領域に対する外径よりも小径となっている。これは、研磨ローラの上記端部Zの定着ベルト209への押圧を強くすることで、より定着ベルト209の上記中央部Yよりも、上記端部Zへの押圧、接触面積を得るためである。定着ベルト209上における最小サイズ幅以下の位置には用紙エッジが起因する光沢スジは発生しないため、より端部において、均一に必要な押圧分布を得ることが必要である。さらに、図10では、研磨ローラを定着ベルト209に当接させるための圧縮バネ11を設けている。このバネ長を調整することで、研磨ローラの定着ベルト209に対する当接圧を調整することができる。すなわち、図11に示すように、定着ベルト209への研磨ローラの食い込み量dk(>0)を調整する。
また、定着装置206では、上記摺擦部材の上記定着部材への食い込み量dkは、用紙の種類、例えば、異なる銘柄の用紙は材質が異なることから、用紙銘柄の通紙枚数に応じて変更することも可能である。用紙銘柄に応じて、用紙エッジ傷が起因した光沢スジのレベルは大きく変わってくる。そのひとつの原因は、用紙エッジのバリにより、ベルトへ与えるダメージが大きく変わるためである。また、上記摺擦部材と上記定着部材への食い込み量dkによって、摺擦部材の摺擦能力は変化する。食い込み量が大きくなるほど、ベルトを深く削ることができ、用紙エッジバリの立っているような用紙銘柄を通紙された際のベルトへの深くついたダメージを回復させるには、dkを大きくすることが有効である。
また、通紙枚数によってもベルトへのダメージが変わり、通紙枚数が増えるほど定着ベルト209へのダメージは大きくなる。従って、通紙銘柄とその通紙枚数に応じて、食い込み量dkを変化させることは有効となる。ただし、食い込み量dkが大きくなるほど、ベルトを深く削ることになり、ベルトの寿命を短くさせてしまうこととなる。従って、食い込み量dkの変更量については、その銘柄に応じて変化させることで、ベルト寿命に対しても不利とならないようにすることが必要である。表1は、通紙銘柄と通紙枚数に応じて、3段階に食い込み量dkが制御される例について示している。
表1に示すように、通紙銘柄aは、用紙エッジのバリが比較的立っていないような用紙である。この銘柄は、ベルトへのダメージが少ないため、通紙枚数が増えても、食い込み量dkを増やすことなく摺擦することができる。したがって、通紙枚数≦3KP(3000枚)、3KP<通紙枚数≦6KP(6000枚)、6KP<通紙枚数のいずれの場合も、上記食い込み量dkを同じ値(0.1mm)としている。また、銘柄cの用紙は、用紙エッジのバリが銘柄aよりも比較的立っており、ベルトへ与えるダメージが大きい紙である。このような用紙は、通紙枚数が増えていくにつれて、ベルトへのダメージも増えるため、通紙枚数に応じてdkも増やしていくことで、摺摩能力を上げることが必要となる。このため、表1に示すように、通紙枚数が増えるほど、上記食い込み量dkの値を大きく設定している。銘柄bの用紙は、上記銘柄aの用紙と銘柄cの用紙との中間程度で用紙エッジのバリが立っている用紙である。したがって、表1に示すように、ある通紙枚数までは上記食い込み量dkを同じ値とする一方、一定以上の通紙枚数では上記食い込み量dkの値を大きく設定している。
さらに、定着装置206では、上記摺擦部材10の上記定着ベルト209への食い込み量dkは、用紙銘柄の通紙枚数に応じて一度の研磨動作中に数段階に変更されることが望ましい。食い込み量dkを大きくすると、摺擦部材10による上記定着ベルト209への食い込み量が大きくなることにより、摺擦動作によるスジが発生することがある。例えば、本実施例におけるdkの最大値は0.35mmとしているが、このレベルであれば摺擦動作によるスジは軽微である。しかし、高速機のようなより高画質を求めるユーザにとっては、例え軽微であっても許容できないような場合がある。そこで、一度の摺擦動作において、食い込み量dkを数段階で変更することによって、摺動動作によるスジを発生させなくさせることが可能となる。表2は、表1の用紙銘柄cにおいて通紙枚数毎に2段階の研磨時間で上記食い込み量dkを変更する制御の例を示している。以下に示すように、摺擦部材10の定着ベルト209への食い込み量は、用紙の種類および通紙枚数に応じて一度の研磨動作中に数段階に変更される。
表2に示すように、通紙銘柄cのような用紙エッジのバリが比較的立っており、ベルトへ与えるダメージが大きい紙においては、まず上記食い込み量dkを大きくし、食い込み量を増やした状態で摺動動作を行いベルト上の用紙エッジによる傷を回復させる。その後、摺擦動作によって発生したスジを、食い込み量dkを減らした状態でベルト表面をならすことで、ベルト表面粗さを均一にし、用紙エッジによる研磨スジ、摺動動作によって発生したスジを発生させないようにする。表2では、例えば、通紙枚数≦6KPの場合、研磨時間が60secまでは、上記食い込み量dkを0.3mmに設定し、研磨時間がさらに120secまでは、それよりも小さい0.1mmに設定していることがわかる。
さらに、定着装置206は、上記摺擦部材表面を清掃する部材を備えていることが望ましく、その清掃部材が上記摺擦部材の軸方向に対してスライドし清掃動作を行うことができる。
図12は、上記摺擦部材10と清掃部材20を表した図である。清掃部材20は、不図示の駆動部により、図中の摺擦部材10の軸方向X’に動くように設置されている。本実施例で示す清掃部材20は吸引式の清掃部材であり、摺擦部材表層に付着した研磨粉を軸方向に移動しながら吸引することでローラ表層を清掃し、目詰まりを解消する。ここでは、吸引式の清掃部材を例としたが、清掃手段としては、広知の数々の手段、構成等を採用すればよい。
また、本実施例における吸引式の清掃部材を使用して、従来の研磨ローラの清掃を行った場合、ローラ表層の砥粒まで吸引されてしまうことがあり、それにより研磨性能が低下するという不具合が発生する。また、他の清掃方式においても、表層の砥粒が剥がれるという不具合が生じる場合がある。一方、本実施例における研磨ローラは、表層が金属であるために、清掃動作による表層劣化のリスクが小さい。
さらに、定着装置206では、上記摺擦部材の稼動時間(=T)が特定の閾値(=T1)を超えた場合に、上記清掃部材による清掃動作を開始する。表3は、各時点における摺擦部材の稼動時間を示したものである。表3において、閾値(=T1)を250minとすると、(1)はT1に達していないため、清掃動作を行わない。(2)、(3)に関しては、T1を超えているため、清掃動作が実行される。
また、本実施例における定着装置206は、上記清掃動作における閾値(=T1)が、摺擦部材の寿命時間を閾値としたモードとすることもできる。以下に示すように、清掃動作における閾値は、摺擦部材10の寿命時間に基づいて定めることができる。表4は、各時点における摺擦部材の稼動時間を示したものである。T1=800minとした場合、(4)、(5)はT1に達していないため、清掃動作を行わない。(3)に関しては、T1を超えているため、清掃動作が実行される。この場合、定着装置206は、印刷動作中に動作が停止し、生産性が落ちることを気にするユーザにとって有効なモードとなる。
さらに、本実施例における定着装置206は、上記清掃動作における閾値(=T1)が、摺擦部材の寿命時間よりも少ない時間に設定されたモードとすることもできる。T1=200minとした場合、表4において、(4)はT1に達していないため、清掃動作を行わない。(5)、(6)に関しては、T1に達しているため、清掃動作が実行される。この場合、定着装置206は、生産性は落ちるが、常に高画質の画像を望むユーザにとって有効なモードである。
なお、本実施例に示した構成については、その一部または全部を適宜組み合わせて実施することが可能である。例えば、上記表1〜表4に示した設定については、画像形成装置200や定着装置206の使用環境に応じて取捨選択したうえで設定してもよい。
このように、本実施例では、用紙エッジ部のバリが不利な用紙が通紙されたとき、定着部材表面に用紙エッジにより発生するスジ状の傷が起因して発生する光沢スジ画像を軽減させるため、摺動部材で摺擦動作を実行する際に、例えば、従来技術で知られている砥粒で構成された摺擦部材により発生する目詰まりを軽減させるため、砥粒を含まない金属部材から構成され、左記金属部材から構成された摺擦部材の軸を中心とした右回転螺旋溝及び左回転螺旋溝を有し、前期右回転螺旋溝及び左回転螺旋溝に囲まれた凸状突起が、定着部材表面に面接触される頂面を有して構成されている摺擦部材を用いて、定着部材の軸方向に対して揺動して摺擦を行うことで、用紙エッジに起因する光沢スジ、摺擦動作の際に発生する摺擦傷を軽減させることが特徴になっている。また、上記動作の際に、さらに摺擦部材を清掃するための清掃部材を搭載させることにより、より長寿命の摺擦部材を提供することができる。
すなわち、用紙エッジバリの厳しい記録材や、特殊な記録材を通紙された際、定着装置において通紙される場合に生じる加速的な用紙エッジスジの異常画像障害を解決することができる。さらに、摺擦する際に発生する研磨屑を低減させることにより、摺擦部材の寿命を長寿命化し、摺擦動作により形成されるスジ状の異常画像を解決することができる。
200 画像形成装置
206 定着装置
207 定着ローラ
208 加熱ローラ
208h ヒータ
209 定着ベルト
210 加圧ローラ
N ニップ部
10 摺擦部材
2 凸状突起
2a 右回転螺旋溝
2b 左回転螺旋溝
11 圧縮バネ
20 清掃部材
特開2015-138099号公報

Claims (11)

  1. 定着部材と定着部材表面を摺擦する摺擦部材とを備えた定着装置において、
    前記摺擦部材は、円筒状または円柱状であって、前記摺擦部材の周面が、砥粒を含まない金属部材から構成されているとともに、前記摺擦部材の回転軸を中心とした右回転螺旋溝及び左回螺旋転溝を有し、前記右回転螺旋溝と前記左回転螺旋溝とに囲まれた凸状突起が、前記定着部材表面の表面に面接触される頂面を有して構成され、前記定着部材表面の軸方向に対して、揺動して摺擦動作を行うことを特徴とした定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置であって、
    前記摺擦部材は、前記通紙領域の中央部に対する外径が前記通紙領域の端部の領域に対する外径よりも小径としたことを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または2に記載の定着装置であって、
    前記摺擦部材は、前記定着部材に対して当接し摺擦動作を行う際の該定着部材への食い込み量を調整することが可能であることを特徴とした定着装置。
  4. 請求項3に記載の定着装置であって、
    前記摺擦部材の前記定着部材への食い込み量は、用紙の種類および通紙枚数に応じて変更されることを特徴とした定着装置。
  5. 請求項3または4に記載の定着装置であって、
    前記摺擦部材の前記定着部材への食い込み量は、用紙の種類および通紙枚数に応じて一度の研磨動作中に数段階に変更されることを特徴とした定着装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置であって、
    前記摺擦部材表面を清掃する清掃部材を備えたことを特徴とする定着装置。
  7. 請求項6に記載の定着装置であって、
    前記清掃部材は、前記摺擦部材の軸方向に対してスライドし清掃動作を行うことを特徴とする定着装置。
  8. 請求項7に記載の定着装置であって、
    前記清掃動作は、前記摺擦部材の稼動時間が閾値を超えた場合に開始することを特徴とした定着装置。
  9. 請求項8に記載の定着装置であって、
    前記清掃動作における前記閾値は、前記摺擦部材の寿命時間に基づいて定められていることを特徴とした定着装置。
  10. 請求項9に記載の定着装置であって、
    前記清掃動作における前記閾値は、前記摺擦部材の寿命時間よりも少ない時間に設定されていることを特徴とした定着装置。
  11. 上記請求項1〜10に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。

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