JP2017218915A - ディーゼルエンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘリカルポートとタンジェンシャルポートとが同一の気筒に接続されたディーゼルエンジンにおいて、始動時の着火性を向上させられるようにする。
【解決手段】気筒に接続されたヘリカルポート14に配置された第1吸気バルブ16と、上記気筒に接続されたタンジェンシャルポート12に配置され、第1吸気バルブ16よりも作用角の大きい第2吸気バルブ18と、第1吸気バルブ16の開き時期を第2吸気バルブ18の開き時期と独立して変更可能な可変動弁機構20と、を備えるディーゼルエンジン10において、始動時に、第1吸気バルブ16の開き時期が第2吸気バルブ18の開き時期よりも遅角するように可変動弁機構20を制御する。
【選択図】図6

Description

この発明は、ディーゼルエンジンの制御装置に係り、特に、燃焼室内にスワールを生成するために吸気ポートとしてタンジェンシャルポートとヘリカルポートとを同一気筒に備えるディーゼルエンジンの制御装置に関する。
例えば、特許文献1には、ヘリカルポートとタンジェンシャルポートとが同一の気筒に接続されたエンジンの吸気システムが開示されている。この吸気システムでは、ヘリカルポートおよびタンジェンシャルポートを開閉するそれぞれの吸気バルブのバルブタイミングが、エンジン負荷やエンジン回転速度に応じて制御される。
特開平08−260925号公報
特許文献1に記載のエンジンのようにヘリカルポートとタンジェンシャルポートとが同一の気筒に接続されたディーゼルエンジンにおいて、ヘリカルポートに配置された吸気バルブの開き時期が、タンジェンシャルポートに配置された吸気バルブの開き時期と等しくされていると、筒内に生成されるスワールの渦中心が気筒中心に十分に近い状態となる。その結果、隣接噴霧の干渉が抑制されるので、局所的に当量比が高い領域の形成が抑制される。しかしながら、本件発明者の鋭意研究により、始動時においては、筒内の燃料濃度分布に偏りを持たせて局所的に当量比を高めることで着火性を向上させられることが明らかになった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヘリカルポートとタンジェンシャルポートとが同一の気筒に接続されたディーゼルエンジンにおいて、始動時の着火性を向上させることにある。
本発明に係るディーゼルエンジンの制御装置は、気筒に接続されたヘリカルポートに配置された第1吸気バルブと、前記気筒に接続されたタンジェンシャルポートに配置され、前記第1吸気バルブよりも作用角の大きい第2吸気バルブと、前記第1吸気バルブの開き時期を前記第2吸気バルブの開き時期と独立して変更可能な可変動弁機構と、を備えるディーゼルエンジンを制御する。前記制御装置は、前記ディーゼルエンジンの始動時に、前記第1吸気バルブの開き時期が前記第2吸気バルブの開き時期よりも遅角するように前記可変動弁機構を制御する。
本発明によれば、始動時には、ヘリカルポート側の第1吸気バルブの開き時期がタンジェンシャルポート側の第2吸気バルブの開き時期よりも遅角されるように可変動弁機構が制御される。このように、タンジェンシャルポート側の第2吸気バルブが先に開かれることで、筒内のスワールの渦中心の気筒中心に対するずれを大きくすることができる。これにより、筒内の燃料濃度分布に偏りを持たせて局所的に当量比を高めることができるので、始動時の着火性を向上させられるようになる。
本発明の実施の形態に係るシステム構成を説明するための図である。 SVVT機構を備える可変動弁機構により制御される2つの吸気バルブのバルブリフトカーブを表した図である。 エンジンの通常運転時の第1吸気バルブの開閉時期の制御を説明するための図である。 エンジンの始動時の第1吸気バルブの開閉時期の制御を説明するための図である。 図4に示す始動SVVT制御の効果を説明するための図である。 本発明の実施の形態においてECUが実行する処理の一例を示すフローチャートである。 図6に示すルーチンの制御の動作を表したタイムチャートである。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態に係るシステム構成を説明するための図である。本実施形態のシステムは、図1に示すように、ディーゼルエンジン(以下、「エンジン」と略する)10を備えている。図1は、エンジン10の構成のうちの本発明に特に関連する部分の構成を示している。
エンジン10は、同一の気筒に接続される吸気ポートとして、タンジェンシャルポート12とヘリカルポート14とを備えている。なお、エンジン10は、これらの2つの吸気ポート(12、14)とともに、2つの排気ポート(図示省略)を備えている。また、エンジン10の各気筒には、合計4つの吸排気ポート(12、14等)の開口部によって囲まれる箇所に、燃料を気筒内に放射状に噴射する燃料噴射弁(図示省略)が設置されている。
タンジェンシャルポート12は、気筒側の端部が気筒円周方向に向けられた形状を有している。タンジェンシャルポート12の開口部から筒内に導入された吸気は、主に気筒外周側を旋回するスワールを生成する。一方、ヘリカルポート14は、気筒側の端部が渦巻状に湾曲する形状を有している。ヘリカルポート14の開口部から筒内に導入された吸気は、主に気筒内周側を旋回するスワールを生成する。
ヘリカルポート14には、第1吸気バルブ16が配置されており、ヘリカルポート14は、第1吸気バルブ16により開閉される。一方、タンジェンシャルポート12には、第2吸気バルブ18が配置されており、タンジェンシャルポート12は、第2吸気バルブ18により開閉される。エンジン10は、第1吸気バルブ16および第2吸気バルブ18を駆動する可変動弁機構20を備えている。
可変動弁機構20は、カムシャフト22を備えている。カムシャフト22は、外側シャフト22aと、外側シャフト22aの内側に同心状に挿入された内側シャフト22bとによって構成されている。内側シャフト22bには、ヘリカルポート14に配置された第1吸気バルブ16を駆動するための第1カムロブ24が、ピン26を介して固定されている。一方、外側シャフト22aには、タンジェンシャルポート12に配置された第2吸気バルブ18を駆動するための第2カムロブ28が固定されている。また、第1吸気バルブ16と第1カムロブ24との間には、第1ロッカーアーム30が介在している。一方、第2吸気バルブ18と第2カムロブ28との間には、第2ロッカーアーム32が介在している。
外側シャフト22aの一端には、タイミングチェーン(図示省略)が巻き掛けられるカムスプロケット22a1が固定されている。つまり、外側シャフト22aおよびこれに固定された第2カムロブ28は、タイミングチェーンに直結されている。このため、タイミングチェーンからの動力を受けて外側シャフト22aが回転すると、第2カムロブ28も回転し、第2カムロブ28のノーズ部分が第2ロッカーアーム32を回動させる。第2ロッカーアーム32が回動することで、第2吸気バルブ18が駆動される。また、この動力により外側シャフト22aが回転すると、後述のようにSVVT機構34を介して外側シャフト22aと連結された内側シャフト22bも回転する。その結果、第1カムロブ24も回転し、第1カムロブ24のノーズ部分が第1ロッカーアーム30を回動させる。第1ロッカーアーム30が回動することで、第1吸気バルブ16が駆動される。
さらに、可変動弁機構20は、カムスプロケット22a1が設けられる側のカムシャフト22の端部に、SVVT(Simple Variable Valve Timing)機構34を備えている。より具体的には、SVVT機構34は、外側シャフト22aと内側シャフト22bとの間に介在しており、外側シャフト22aに対する内側シャフト22bの回転位相を変更可能に構成されている。SVVT機構34によって外側シャフト22aの回転位相に対する内側シャフト22bの回転位相を変更することで、外側シャフト22a側の第2カムロブ28の回転位相に対する内側シャフト22b側の第1カムロブ24の回転位相が変更される。その結果、第1カムロブ24により押圧される第1吸気バルブ16の開閉時期が変更されることになる。一方、外側シャフト22aは上述のようにタイミングチェーンに直結されているため、第2吸気バルブ18の開閉時期は固定されている。つまり、可変動弁機構20によれば、タンジェンシャルポート12側の第2吸気バルブ18の開閉時期が固定される一方で、SVVT機構34による位相制御により、ヘリカルポート14側の第1吸気バルブ16の開閉時期を所定のクランク角度範囲(後述の図2参照)内で可変とすることができる。
図2は、SVVT機構34を備える可変動弁機構20により制御される吸気バルブ16、18のバルブリフトカーブを表した図である。なお、排気バルブは排気上死点(TDC)近傍で閉じられるようになっている。また、図2中に「ヘリカル」と付して表されたバルブリフトカーブは第1吸気バルブ16のものであり、同図中に「タンジェンシャル」と付して表されたバルブリフトカーブは第2吸気バルブ18のものである。また、図2に示すように、排気バルブの開弁期間と第2吸気バルブ18の開弁期間との間には、少量の正のバルブオーバーラップ期間が設けられている。
図2に示すように、可変動弁機構20では、第1吸気バルブ16の作用角(およびリフト量)よりも第2吸気バルブ18の作用角(およびリフト量)が大きくなるようにカムロブ24、28のそれぞれのカムプロフィールが設定されている。そのうえで、第2カムロブ28のカムプロフィールは、タンジェンシャルポート12側の第2吸気バルブ18の開き時期が排気上死点近傍となるように設定されている。
また、SVVT機構34による位相制御によれば、図2に示すように、ヘリカルポート14側の第1吸気バルブ16の開閉時期を、開き時期が第2吸気バルブ18と同様に排気上死点近傍となる動作状態と、閉じ時期が第2吸気バルブ18の閉じ時期近傍となる動作状態との間で連続的に変更することができる。
さらに、図1に示すように、本実施形態のシステムは、電子制御ユニット(ECU)40を備えている。ECU40は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、CPU(Central Processing Unit)等を備えている。ECU40は、エンジン10を搭載する車両に搭載された各種センサの信号を取り込んで処理する。各種センサには、クランク軸(図示省略)の回転角度およびエンジン回転速度Neを検出するクランク角センサ42が少なくとも含まれる。ECU40は、取り込んだ各センサの信号を処理して所定の制御プログラムに従って各種アクチュエータを操作する。ECU40によって操作されるアクチュエータには、上述したSVVT機構34が少なくとも含まれる。
[第1吸気バルブの開閉時期の制御]
(通常SVVT制御)
図3は、エンジン10の通常運転時の第1吸気バルブ16の開閉時期の制御(以下、「通常SVVT制御」と称する)を説明するための図である。ここでいう通常運転とは、エンジン10の停止直前および始動直後を除く運転時のことをいう。
エンジン10の運転領域は、図3(A)に示すように、エンジン負荷とエンジン回転速度とで規定することができる。まず、軽負荷領域では、HCの排出抑制のために、スワール比を低くしつつ内部EGRガス量を増やすことが望ましい。そこで、図3(D)に示すように、第1吸気バルブ16の開き時期が第2吸気バルブ18の開き時期と同等になるように、第1吸気バルブ16の開閉時期がSVVT機構34を用いて進角される。このように2つの吸気バルブ16、18の開き時期を揃えることで、スワール比を低くすることができる。また、第1吸気バルブ16と排気バルブとの間でも正のバルブオーバーラップ期間が設けられることになるので、内部EGRガス量を増やすことができる。
次に、上記軽負荷領域よりも高負荷側の中負荷領域では、スモークの排出抑制のために、スワール比を高くしつつ内部EGRガス量を減らすことが望ましい。そこで、図3(C)に示すように、第1吸気バルブ16の閉じ時期が第2吸気バルブ18の閉じ時期と同等になるように、第1吸気バルブ16の開閉時期がSVVT機構34を用いて遅角される。このように2つの吸気バルブ16、18の開き時期の位相差を大きくすることで、スワール比を高くすることができる。また、第1吸気バルブ16と排気バルブとの間での正のバルブオーバーラップ期間が解消されるので、図3(D)に示す進角状態と比べて、内部EGRガス量を減らすことができる。
次に、上記中負荷領域よりも高負荷側の高負荷領域では、スモークの排出抑制と吸入空気量の確保とが最も重要な要件となる。そこで、図3(B)に示すように(図3(D)と同様に)、第1吸気バルブ16の開き時期が第2吸気バルブ18の開き時期と同等になるように、第1吸気バルブ16の開閉時期がSVVT機構34を用いて進角される。高負荷領域において第1吸気バルブ16の開閉時期をこのように制御することで、吸気の体積効率ηvbを効果的に高めることができる。その結果、スモークの排出抑制と吸入空気量の確保とが効果的に実現される。
(始動SVVT制御)
図4は、エンジン10の始動時の第1吸気バルブ16の開閉時期の制御(以下、「始動SVVT制御」と称する)を説明するための図である。エンジン10の始動性を高く確保するためには、筒内での着火性を十分に確保することが望ましい。また、着火性の向上は、近年開発が進んでいる低圧縮比化されたエンジンでは、筒内ガス温度が低くなるため、より高く要求される。
本件発明者は、スワールの質を検討し、スワールの渦中心が気筒中心からずれていると、放射状に噴射された燃料の隣接噴霧同士の干渉によって着火性が向上することを発見した。より具体的には、スワールの渦中心の気筒中心からのずれが大きくなることで、燃料噴霧内の当量比分布(燃料濃度分布)に偏りを持たせることができる。これにより、局所的に燃料濃度が過濃な領域を形成することができるので、着火性が向上する。
そこで、本実施形態では、始動時には、図4に示すように、スワールの渦中心が気筒中心からずれるようにするために、SVVT機構34を用いてヘリカルポート14側の第1吸気バルブ16の開き時期がタンジェンシャルポート12側の第2吸気バルブ18の開き時期と比べて遅角される。
また、本実施形態では、上述のように、タンジェンシャルポート12側の第2吸気バルブ18の開き時期は、排気上死点近傍とされている。さらに、この第2吸気バルブ18の作用角が、ヘリカルポート14側の第1吸気バルブ16の作用角よりも大きくなるように設定されている。始動SVVT制御では、このような作用角設定を有しつつ、図4に示すように第1吸気バルブ16の閉じ時期が第2吸気バルブ18の閉じ時期と同等となる態様で第1吸気バルブ16の開き時期の進角が実行される。
図5は、図4に示す始動SVVT制御の効果を説明するための図である。より具体的には、図5(A)は、始動SVVT制御が実行されたときのバルブリフトカーブを表している。図5(B)および図5(C)に示すバルブリフトカーブの例は、図5(A)に示す本実施形態の例との対比のためにそれぞれ参照するものである。
排気上死点以降のクランク角期間において第2吸気バルブ(タンジェンシャル)18のバルブリフトカーブの内側において第1吸気バルブ(ヘリカル)16のバルブリフトカーブよりも外側に位置する領域A(図5(A)参照)の面積は、スワールの質に影響する。より具体的には、この面積が大きいほど、スワールの渦中心を気筒中心からずらすことによる着火性向上効果が高くなる。したがって、図5(A)に示すように第2吸気バルブ18の開き時期が排気上死点よりも進角していない態様で第1吸気バルブ16の開き時期を第2吸気バルブ18の開き時期よりも遅角することで、領域Aの面積を効果的に確保できるようになる。
一方、図5(B)は、タンジェンシャルポート側の第2吸気バルブの開き時期が、排気上死点よりも進角されている例を示している。この例では、図5(A)に示す例と比べて領域Aの面積が小さくなる。このことは、第1吸気バルブの開き時期を第2吸気バルブの開き時期よりも進角させることによるスワールの質の向上効果が低下することを意味する。また、第2吸気バルブと排気バルブとの正のバルブオーバーラップ期間が拡大することによって内部EGRに影響する領域Bの面積が増加する。このため、新気量の低下が懸念される。
また、図5(C)は、2つの吸気バルブの作用角(およびリフト量)が同じとされている例を示している。この例において、ヘリカルポート側の第1吸気バルブの開き時期を遅角すると、開き時期だけでなく、図5(C)に示すように閉じ時期もタンジェンシャルポート側の閉じ時期と比べて遅角してしまう。このことは、実圧縮比の低下を招き、その結果として、着火性を低下させてしまう。
以上説明したように、本実施形態の始動SVVT制御によれば、図5(B)に示す例のように領域Aの面積の減少を招くことなく、また、図5(C)に示す例のように実圧縮比の低下を招くことなくスワールの質を向上させることができる。このため、図5(B)や図5(C)に示す態様で第1吸気バルブ(ヘリカル)の開き時期を遅角する例と比べて着火性を向上させることができる。
(本実施形態の具体的な処理)
図6は、本発明の実施の形態においてECU40が実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図6に示すルーチンは、エンジン10の停止直前および始動直後を含めてエンジン10の運転中に繰り返し起動されるものとする。
図6に示すルーチンでは、ECU40は、まず、クランク角センサ42を用いてエンジン回転速度Neを取得する(ステップ100)。次いで、ECU40は、取得したエンジン回転速度Neが判定基準回転速度Nよりも低いか否かを判定する(ステップ102)。すなわち、本ルーチンでは、ステップ100および102の処理により、エンジン10の停止判定が実行される。なお、エンジン10の停止の有無は、上記の態様に代え、例えば、イグニッションスイッチがOFFされたか否かに基づいて判定してもよい。ただし、エンジン回転速度に基づく判定手法によれば、エンジン10がストールした場合であっても判定が可能となる。
ステップ102において現在のエンジン回転速度Neが判定基準回転速度N以上であるためにエンジン10の停止がなされる状況ではないと判定した場合には、ECU40は、通常SVVT制御を実行する(ステップ104)。これにより、第1バルブ16の開閉時期が運転領域に応じた時期(図3参照)となるように制御される。
一方、ステップ102の判定が成立した場合、つまり、エンジン10の停止がなされる状況にあると判定した場合には、ECU40は、ヘリカルポート14側の第1吸気バルブ16の開き時期の遅角による始動SVVT制御(図4参照)を実行する(ステップ106)。より具体的には、SVVT機構34が電動式である場合には、本ステップ106の処理によって外側シャフト22aの回転位相に対して内側シャフト22bの回転位相(第1吸気バルブ16の開き時期)を遅角させておくことで、その後の始動に備えることができる。また、SVVT機構34が油圧ベーン式である場合には、エンジン停止中には油圧の低下により回転位相を変更できないため、次のような構成を採用すればよい。すなわち、図4に示すバルブタイミングが得られる遅角側の位置で始動時に第1吸気バルブ16の開き時期を固定できるようにするために、本ステップ106において第1吸気バルブ16の開き時期が遅角されたときに、ロックピンなどを使用してベーンの回転位置が遅角側で固定されるようにSVVT機構34を構成すればよい。
図7は、図6に示すルーチンの制御の動作を表したタイムチャートである。エンジン10の運転中に時点t1においてエンジン回転速度Neが判定基準回転速度Nよりも低くなると、SVVT機構34の制御が通常SVVT制御から始動SVVT制御に切り替えられる。より具体的には、この際、ヘリカルポート14側の第1吸気バルブ16の開き時期の指令値が図7に示すように遅角されることになる。この通常SVVT制御は、その後にエンジン10の始動が行われてからエンジン回転速度Neが判定基準回転速度Nに到達するまで維持される。
ところで、上述した実施の形態1においては、始動時に、図1に示す構成を有するSVVT機構34を利用して、タンジェンシャルポート12側の第2吸気バルブ18の開き時期よりもヘリカルポート14側の第1吸気バルブ16の開き時期が遅角される。さらに、実施の形態1では、この開き時期の制御に付随する好ましい構成例として、タンジェンシャルポート12およびヘリカルポート14の双方の側の吸気バルブ16、18の開き時期が始動時に排気上死点以降(一例として排気上死点の近傍)とされ、かつ、これらの吸気バルブ16、18の閉じ時期が同等の時期となるように制御される構成を説明した。このような本発明の制御に用いられる可変動弁機構のハードウェア構成は、始動時に上述の第1吸気バルブ16の制御を実現できるものであれば、SVVT機構34を利用するものに限られない。すなわち、本発明の制御のために、例えば、ヘリカルポート14側の第1吸気バルブ16を駆動するカムロブを他のカムロブに切り替える機構を有する可変動弁機構が用いられてもよい。
10 ディーゼルエンジン
12 タンジェンシャルポート
14 ヘリカルポート
16 第1吸気バルブ
18 第2吸気バルブ
20 可変動弁機構
22 カムシャフト
22a 外側シャフト
22a1 カムスプロケット
22b 内側シャフト
24 第1カムロブ
26 ピン
28 第2カムロブ
30 第1ロッカーアーム
32 第2ロッカーアーム
34 SVVT(Simple Variable Valve Timing)機構
40 電子制御ユニット(ECU)
42 クランク角センサ

Claims (1)

  1. 気筒に接続されたヘリカルポートに配置された第1吸気バルブと、
    前記気筒に接続されたタンジェンシャルポートに配置され、前記第1吸気バルブよりも作用角の大きい第2吸気バルブと、
    前記第1吸気バルブの開き時期を前記第2吸気バルブの開き時期と独立して変更可能な可変動弁機構と、
    を備えるディーゼルエンジンを制御する制御装置であって、
    前記制御装置は、前記ディーゼルエンジンの始動時に、前記第1吸気バルブの開き時期が前記第2吸気バルブの開き時期よりも遅角するように前記可変動弁機構を制御することを特徴とするディーゼルエンジンの制御装置。
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