JP2017218524A - ゴム組成物およびその利用 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた耐摩耗性と低燃費性能を発揮するタイヤ原料および、優れた耐圧縮永久歪特性と防振性能を発揮する防振ゴムの原料として好適なゴム組成物を提供。【解決手段】ジエン系ゴム100重量部に対し、カーボンブラック10〜100重量部、加硫剤0.5〜10重量部、加硫促進剤0.2〜5重量部を配合し、カーボンブラック100重量部に対して、たとえば下記化学式で示されるブロックイソシアネート化合物を0.1〜10重量部配合したゴム組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、タイヤ用または防振ゴム用に好適なゴム組成物に関するものである。
近年、環境への関心が高まるにつれ、自動車に対する低燃費化の要請が高まっている。自動車の低燃費化には、タイヤの特性が大きく影響することから、このような目的に適ったタイヤ用ゴム組成物が強く望まれている。低燃費特性を改善するためには、タイヤの転がり抵抗を小さくすることが有効である。一方、走行安全性やタイヤの寿命を高めるためにゴムの耐摩耗性も重視されている。
また、自動車等の車両にはエンジンや車体の振動を吸収し、乗り心地の向上や騒音を防止するために防振ゴムが用いられている。防振ゴムでは、静ばね定数(Ks)に対する、100Hzの動ばね定数(Kd)の比(Kd/Ks)で表される動倍率の小さいゴムが望まれている。更に、防振ゴムでは耐熱性が重視され、高温下での耐圧縮永久歪特性が優れることが求められている。
転がり抵抗の小さいタイヤや動倍率の小さい防振ゴムを開発するためには、損失係数tanδの小さいゴムの使用が有効であることが知られているが、ゴムの損失係数tanδを小さくする手段の一つとして、ゴムの補強剤として配合されているカーボンブラックのゴム中における分散性を向上させ、且つ、カーボンブラックとゴム分子間の化学結合を強固にするゴム・カーボンブラック用カップリング剤の利用が進められている。
従来、ゴム・カーボンブラック用カップリング剤として開発されてきたものの多くは、アミノ基含有化合物であり、カーボンブラック表面に存在するカルボニル基およびカルボキシル基と、カップリング剤のアミノ基との間の酸塩基相互作用による結合の効果が期待されている。また、分子内に硫黄や二重結合を有する化合物は、ゴムのジエンラジカルとの結合の効果が期待されている。
例えば、特許文献1には、ジアルキルアミノ基含有硫黄化合物をゴム・カーボンブラック用カップリング剤として利用することが報告されている。
特許文献2には、第4級アンモニウム塩構造を有する有機スルフィド化合物をゴム・カーボンブラック用カップリング剤として利用することが報告されている。
特許文献3には、アミノプロピル基を有するチオ硫酸金属塩を、特許文献4には、アミノフェニル基を有するブテン酸金属塩を利用することが報告されている。
更に、特許文献5と特許文献6には、含窒素芳香族複素環を有する有機硫黄化合物をゴム・カーボンブラック用カップリング剤として利用することが報告されている。
特許文献2には、第4級アンモニウム塩構造を有する有機スルフィド化合物をゴム・カーボンブラック用カップリング剤として利用することが報告されている。
特許文献3には、アミノプロピル基を有するチオ硫酸金属塩を、特許文献4には、アミノフェニル基を有するブテン酸金属塩を利用することが報告されている。
更に、特許文献5と特許文献6には、含窒素芳香族複素環を有する有機硫黄化合物をゴム・カーボンブラック用カップリング剤として利用することが報告されている。
しかしながら、何れの場合においても、加硫成型して得られるゴムの損失係数tanδは低下するものの、未だ満足すべきレベルが得られなかったり、ゴムの耐摩耗性や耐圧縮永久歪の悪化を招く場合があり、それらの改善が求められていた。
本発明は、優れた耐摩耗性および低燃費性能を発揮するタイヤの原料として好適であり、且つ、優れた耐圧縮永久歪特性および防振性能を発揮する防振ゴムの原料としても好適なゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、前記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、化学式(I)〜化学式(VI)で示されるブロックイソシアネート化合物を使用することにより、所期の目的を達成することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、第1の発明は、ジエン系ゴム100重量部に対して、カーボンブラックを10〜100重量部、加硫剤を0.5〜10重量部、加硫促進剤を0.2〜5重量部配合し、該カーボンブラック100重量部に対して、化学式(I)〜化学式(VI)で示されるブロックイソシアネート化合物から選択される1種または2種以上を0.1〜10重量部配合したことを特徴とするゴム組成物である。
即ち、第1の発明は、ジエン系ゴム100重量部に対して、カーボンブラックを10〜100重量部、加硫剤を0.5〜10重量部、加硫促進剤を0.2〜5重量部配合し、該カーボンブラック100重量部に対して、化学式(I)〜化学式(VI)で示されるブロックイソシアネート化合物から選択される1種または2種以上を0.1〜10重量部配合したことを特徴とするゴム組成物である。
第2の発明は、加硫促進剤がチアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸塩系およびキサントゲン酸塩系の各加硫促進剤から選択される少なくとも1種である第1の発明のゴム組成物である。
第3の発明は、第1の発明のゴム組成物を使用して製造されたタイヤ用ゴム部材である。
第4の発明は、第1の発明のゴム組成物を使用して製造された防振ゴム部材である。
第3の発明は、第1の発明のゴム組成物を使用して製造されたタイヤ用ゴム部材である。
第4の発明は、第1の発明のゴム組成物を使用して製造された防振ゴム部材である。
本発明の実施において使用するブロックイソシアネート化合物は、加硫工程における加熱により、ブロック剤が解離してイソシアネート基が再生する。そして、該イソシアネート基がカーボンブラック表面の水酸基と反応して、カーボンブラック粒子表面にイソシアネート化合物に由来する被覆層を形成し、また、カーボンブラック粒子間にイソシアネート化合物に由来する架橋層を形成する。これらの被覆層や架橋層は、加硫ゴムに変形を与えた際にカーボンブラック粒子間が擦れあうことに起因する発熱を抑制すると考えられる。
そして、本発明のゴム組成物をタイヤの製造に使用した場合には、優れた耐摩耗性を保持し、転がり抵抗が小さく、低燃費性能が向上したタイヤとすることができる。
また、本発明のゴム組成物を防振ゴムの製造に使用した場合には、優れた耐圧縮永久歪特性を保持し、動倍率が小さく、防振性能が向上した防振ゴムとすることができる。
そして、本発明のゴム組成物をタイヤの製造に使用した場合には、優れた耐摩耗性を保持し、転がり抵抗が小さく、低燃費性能が向上したタイヤとすることができる。
また、本発明のゴム組成物を防振ゴムの製造に使用した場合には、優れた耐圧縮永久歪特性を保持し、動倍率が小さく、防振性能が向上した防振ゴムとすることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム100重量部に対して、カーボンブラックを10〜100重量部、加硫剤を0.5〜10重量部、加硫促進剤を0.2〜5重量部配合し、更に、該カーボンブラック100重量部に対して、化学式(I)〜化学式(VI)で示されるブロックイソシアネート化合物から選択される1種または2種以上を0.1〜10重量部配合したものである。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム100重量部に対して、カーボンブラックを10〜100重量部、加硫剤を0.5〜10重量部、加硫促進剤を0.2〜5重量部配合し、更に、該カーボンブラック100重量部に対して、化学式(I)〜化学式(VI)で示されるブロックイソシアネート化合物から選択される1種または2種以上を0.1〜10重量部配合したものである。
本発明の実施において使用するジエン系ゴムとしては、特に制限はないが、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)等の従来からゴム工業の分野において使用されているものを好ましく使用できる。
これらのジエン系ゴムは、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらのジエン系ゴムは、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の実施において使用するカーボンブラックについては、その窒素吸着比表面積(BET法)が20〜200m2/gであることが好ましい。
本発明のゴム組成物をタイヤ用途に使用する場合は、窒素吸着比表面積が70〜200m2/gのカーボンブラックを配合することがより好ましい。該窒素吸着比表面積が70m2/g未満では、加硫成型したゴムの耐摩耗性が低下する惧れがあり、200m2/gを超えると、加硫前における混練時のゴム組成物が増粘して加工性が低下する惧れがある。
本発明のゴム組成物を防振ゴム用途に使用する場合は、窒素吸着比表面積が20〜100m2/gのカーボンブラックを配合することがより好ましい。該窒素吸着比表面積が20m2/g未満では、加硫成型したゴムの弾性率が低下する惧れがあり、100m2/gを超えると、加硫成型したゴムの動倍率が高くなって防振性能が低下する惧れがある。
本発明のゴム組成物をタイヤ用途に使用する場合は、窒素吸着比表面積が70〜200m2/gのカーボンブラックを配合することがより好ましい。該窒素吸着比表面積が70m2/g未満では、加硫成型したゴムの耐摩耗性が低下する惧れがあり、200m2/gを超えると、加硫前における混練時のゴム組成物が増粘して加工性が低下する惧れがある。
本発明のゴム組成物を防振ゴム用途に使用する場合は、窒素吸着比表面積が20〜100m2/gのカーボンブラックを配合することがより好ましい。該窒素吸着比表面積が20m2/g未満では、加硫成型したゴムの弾性率が低下する惧れがあり、100m2/gを超えると、加硫成型したゴムの動倍率が高くなって防振性能が低下する惧れがある。
また、本発明の実施において使用するカーボンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラックやチャンネルブラック等が使用可能であるが、ファーネスブラックを好ましく使用することができる。
このファーネスブラックとしては、東海カーボン社製の製品名「シースト3G」、同「シーストSO」や同「シーストV」等を使用することができる。
このファーネスブラックとしては、東海カーボン社製の製品名「シースト3G」、同「シーストSO」や同「シーストV」等を使用することができる。
本発明の実施においては、ジエン系ゴム100重量部に対して、カーボンブラックを10〜100重量部の割合で配合することが好ましく、30〜80重量部の割合で配合することがより好ましい。カーボンブラックの配合割合が10重量部未満では、加硫成型したゴムの耐摩耗性が低下する惧れがあり、100重量部を超えると、加硫前における混練時のゴム組成物が増粘して加工性が低下する惧れがある。
本発明の実施においては、加硫剤として可溶性硫黄や不溶性硫黄を使用し、加硫剤を、ジエン系ゴム100重量部に対して、0.5〜10重量部の割合で配合することが好ましく、2〜5重量部の割合で配合することがより好ましい。
本発明の実施においては、加硫促進剤を、ジエン系ゴム100重量部に対して、0.2〜5重量部の割合で配合することが好ましく、0.5〜2重量部の割合で配合することがより好ましい。
この加硫促進剤としては、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸塩系またはキサントゲン酸塩系の加硫促進剤を好ましく使用することができる。また、これらの加硫促進剤は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
チアゾール系の加硫促進剤としては、例えば、2−メルカプトベンズチアゾール(MBT)、ジ−2−ベンズチアゾリルジスルフィド(MBTS)、2−メルカプトベンズチアゾールのシクロヘキシルアミン塩(CMBT)、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンズチアゾール(MDB)等を好ましく使用することができる。
スルフェンアミド系の加硫促進剤としては、例えば、N−tert−ブチル−2−ベンズチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンズチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N′−ジシクロヘキシル−2−ベンズチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)、N−オキシエチレン−2−ベンズチアゾリルスルフェンアミド等を好ましく使用することができる。
チウラム系の加硫促進剤としては、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)等を好ましく使用することができる。
チオウレア系の加硫促進剤としては、例えば、N,N′−ジフェニルチオ尿素、トリメチルチオ尿素(TMU)、N,N′−ジエチルチオ尿素(DEU)等を好ましく使用することができる。
グアニジン系の加硫促進剤としては、例えば、1,3−ジフェニルグアニジン(DPG)、1,3−ジ−o−トリルグアニジン(DOTG)、1−o−トリルビグアニド(OTBG)等を好ましく使用することができる。
ジチオカルバミン酸塩系の加硫促進剤としては、例えば、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZnMDC)、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZnEDC)、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZnBDC)、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛(ZnPDC)、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム(NaBDC)、ジメチルジチオカルバミン酸銅(CuMDC)、ジメチルジチオカルバミン酸第二鉄(FeMDC)、ジエチルジチオカルバミン酸テルル(TeEDC)等を好ましく使用することができる。
キサントゲン酸塩系の加硫促進剤としては、例えば、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛(ZiX)等を好ましく使用することができる。
本発明の実施においては、前記の化学式(I)〜化学式(VI)で示されるブロックイソシアネート化合物を使用する。
化学式(I)で示されるブロックイソシアネート化合物は、化学式(I-1)〜化学式(I-7)で示されるブロックイソシアネート化合物を表す。
これらのブロックイソシアネート化合物は、特開2000−226442号公報に記載された方法に準拠して合成することができる。
化学式(II)で示されるブロックイソシアネート化合物は、特開2000−226442号公報に記載された方法に準拠して合成することができる。
化学式(III)で示されるブロックイソシアネート化合物は、化学式(III-1)〜化学式(III-7)で示されるブロックイソシアネート化合物を表す。
これらのブロックイソシアネート化合物は、特開平10−72520号公報に記載された方法に準拠して合成することができる。
化学式(IV)で示されるブロックイソシアネート化合物は、特開平10−72520号公報に記載された方法に準拠して合成することができる。
化学式(V)で示されるブロックイソシアネート化合物は、化学式(V-1)〜化学式(V-7)で示されるブロックイソシアネート化合物を表す。
これらのブロックイソシアネート化合物は、特開2000−226436号公報に記載された方法に準拠して合成することができる。
化学式(VI)で示されるブロックイソシアネート化合物は、化学式(VI-1)〜化学式(VI-9)で示されるブロックイソシアネート化合物を表す。
これらのブロックイソシアネート化合物は、特開2006−151967号公報に記載された方法に準拠して合成することができる。
本発明の実施においては、種類の異なるブロックイソシアネート化合物を2種以上組み合わせて使用してもよい。
また、本発明の実施においては、カーボンブラック100重量部に対して、ブロックイソシアネート化合物を0.1〜10重量部の割合で配合することが好ましく、0.2〜5重量部の割合で配合することがより好ましい。ブロックイソシアネート化合物の配合割合が、0.1重量部未満では、タイヤの転がり抵抗や防振ゴムの動倍率の低減効果が十分に得られない。一方、10重量部を超えても、同低減効果が頭打ちとなり、ブロックイソシアネート化合物の使用量が増えるばかりで経済的ではない。また、ゴム組成物の粘度が高くなり、加工性が低下する惧れがある。
また、本発明の実施においては、カーボンブラック100重量部に対して、ブロックイソシアネート化合物を0.1〜10重量部の割合で配合することが好ましく、0.2〜5重量部の割合で配合することがより好ましい。ブロックイソシアネート化合物の配合割合が、0.1重量部未満では、タイヤの転がり抵抗や防振ゴムの動倍率の低減効果が十分に得られない。一方、10重量部を超えても、同低減効果が頭打ちとなり、ブロックイソシアネート化合物の使用量が増えるばかりで経済的ではない。また、ゴム組成物の粘度が高くなり、加工性が低下する惧れがある。
本発明の実施においては、従来からゴム用に一般的に使用されているシリカやタルク等の充填剤を配合することができる。これらの配合量は一般的な量とすることができるが、ジエン系ゴム100重量部に対して、10〜100重量部の割合とすることが好ましい。
また、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化マグネシウム等の加硫促進助剤、ナフテンオイル、アロマオイル等のプロセスオイル、ステアリン酸等の分散剤(ワックス)、老化防止剤の他、酸化防止剤、オゾン亀裂防止剤、素練り促進剤、粘着樹脂、加硫遅延剤等を、本発明の効果を損なわない範囲において配合することができる。
本発明のゴム組成物は、前述の原料をバンバリーミキサーや、オープンロール等の混練機を用いて混練することによって調製される。そして、例えば、タイヤ用途では、カーカスやベルト、ビード、トレッド等のタイヤ用ゴム部材として加硫成型され、防振ゴム用途では、種々の形状を有する防振ゴム部材として加硫成型される。
以下、本発明を対照試験、実施例および比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、これらの試験において使用したブロックイソシアネート化合物以外の主な原材料は、以下のとおりである。
[原材料]
・NR(天然ゴム):チョンハットン社製、製品名「SMR−CV60」
・SBR(スチレン−ブタジエンゴム):日本ゼオン社製、製品名「ニポール1723」
・カーボンブラック1:東海カーボン社製、製品名「シースト3G」、窒素吸着比表面積(BET法)79m2/g
・カーボンブラック2:同社製、製品名「シーストV」、窒素吸着比表面積(BET法)27m2/g
・プロセスオイル:出光興産社製、製品名「ダイアナプロセスオイルNP−24」
・ステアリン酸:ミヨシ油脂社製、製品名「MXST」
・亜鉛華:正同化学工業社製、製品名「酸化亜鉛2種」
・加硫剤:四国化成工業社製、不溶性硫黄、製品名「ミュークロンOT20」
・加硫促進剤1:大内新興化学工業社製、製品名「ノクセラーNS」
・加硫促進剤2:同社製、製品名「ノクセラーTET」
・加硫促進剤3:同社製、製品名「ノクセラーZnBZ」
・老化防止剤:同社製、製品名「ノクラック6C」
・NR(天然ゴム):チョンハットン社製、製品名「SMR−CV60」
・SBR(スチレン−ブタジエンゴム):日本ゼオン社製、製品名「ニポール1723」
・カーボンブラック1:東海カーボン社製、製品名「シースト3G」、窒素吸着比表面積(BET法)79m2/g
・カーボンブラック2:同社製、製品名「シーストV」、窒素吸着比表面積(BET法)27m2/g
・プロセスオイル:出光興産社製、製品名「ダイアナプロセスオイルNP−24」
・ステアリン酸:ミヨシ油脂社製、製品名「MXST」
・亜鉛華:正同化学工業社製、製品名「酸化亜鉛2種」
・加硫剤:四国化成工業社製、不溶性硫黄、製品名「ミュークロンOT20」
・加硫促進剤1:大内新興化学工業社製、製品名「ノクセラーNS」
・加硫促進剤2:同社製、製品名「ノクセラーTET」
・加硫促進剤3:同社製、製品名「ノクセラーZnBZ」
・老化防止剤:同社製、製品名「ノクラック6C」
実施例において使用したブロックイソシアネート化合物は、以下のとおりである。
[ブロックイソシアネート化合物]
・前記化学式(I-5)で示されるブロックイソシアネート化合物(以下「I-5」と云う。)
・前記化学式(II)で示されるブロックイソシアネート化合物(以下「II」と云う。)
・前記化学式(III-6)で示されるブロックイソシアネート化合物(以下「III-6」と云う。)
・前記化学式(V-1)で示されるブロックイソシアネート化合物(以下「V-1」と云う。)
・前記化学式(VI-9)で示されるブロックイソシアネート化合物(以下「VI-9」と云う。)
[ブロックイソシアネート化合物]
・前記化学式(I-5)で示されるブロックイソシアネート化合物(以下「I-5」と云う。)
・前記化学式(II)で示されるブロックイソシアネート化合物(以下「II」と云う。)
・前記化学式(III-6)で示されるブロックイソシアネート化合物(以下「III-6」と云う。)
・前記化学式(V-1)で示されるブロックイソシアネート化合物(以下「V-1」と云う。)
・前記化学式(VI-9)で示されるブロックイソシアネート化合物(以下「VI-9」と云う。)
比較例において使用したゴム・カーボンブラック用カップリング剤は、以下のとおりである。
[ゴム・カーボンブラック用カップリング剤]
・ビス(ジメチルアミノエチル)テトラスルフィド(特許文献1に記載の方法に従って合成した。以下「DME」と云う。)
・ビス(ジメチルアミノピリジニウムヘキシルクロリド)テトラスルフィド(特許文献2に記載の方法に従って合成した。以下「DPH」と云う。)
・S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸のナトリウム塩(特許文献3に記載の方法に従って合成した。以下「ATS」と云う。)
・(2Z)−4−[(4−アミノフェニル)アミノ]−4−オキソ−2−ブテン酸ナトリウム(参考例1に合成方法を示した。以下「AOB−Na」と云う。)
・2,2′−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド(特許文献5に記載の方法に従って合成した。以下「2EBZ」と云う。)
[ゴム・カーボンブラック用カップリング剤]
・ビス(ジメチルアミノエチル)テトラスルフィド(特許文献1に記載の方法に従って合成した。以下「DME」と云う。)
・ビス(ジメチルアミノピリジニウムヘキシルクロリド)テトラスルフィド(特許文献2に記載の方法に従って合成した。以下「DPH」と云う。)
・S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸のナトリウム塩(特許文献3に記載の方法に従って合成した。以下「ATS」と云う。)
・(2Z)−4−[(4−アミノフェニル)アミノ]−4−オキソ−2−ブテン酸ナトリウム(参考例1に合成方法を示した。以下「AOB−Na」と云う。)
・2,2′−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド(特許文献5に記載の方法に従って合成した。以下「2EBZ」と云う。)
〔参考例1〕
<AOB−Naの合成>
p−フェニレンジアミン10.81g(0.1モル)をTHF100gに溶解し、これに無水マレイン酸9.81g(0.1モル)のTHF溶液を5〜10℃で3時間かけて添加した後、一晩攪拌した。得られた懸濁液を冷却し、これに28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液19.3g(0.1モル)を20℃を超えないように加え、そのまま1時間攪拌した。続いて、析出した結晶をろ取し、乾燥して目的物のAOB−Naを20.1g(収率88%)得た。
<AOB−Naの合成>
p−フェニレンジアミン10.81g(0.1モル)をTHF100gに溶解し、これに無水マレイン酸9.81g(0.1モル)のTHF溶液を5〜10℃で3時間かけて添加した後、一晩攪拌した。得られた懸濁液を冷却し、これに28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液19.3g(0.1モル)を20℃を超えないように加え、そのまま1時間攪拌した。続いて、析出した結晶をろ取し、乾燥して目的物のAOB−Naを20.1g(収率88%)得た。
対照試験、実施例および比較例で採用した評価試験方法は、以下のとおりである。
[損失係数測定試験]
シート状に加工した未加硫ゴム組成物を、200×200×2mmの金型中で160℃×15分間加熱して、加硫ゴムシートを作製し、この加硫ゴムシートから5×20×2mmの短冊状の試験片を切り出した。この試験片を、粘弾性スペクトロメーター(ユービーエム社製、型式Rheosol-G5000)に、掴み具間隔15mmでセットし、雰囲気温度60℃で、周波数10Hz、動歪5°の捻り変形を与えて試験片の損失係数tanδを測定した。
60℃での損失係数tanδは、転がり抵抗の指数であり、数値が小さい程、タイヤに適用した場合の転がり抵抗が小さくなり、低燃費性能が良好であると判定される。
また、数値が小さい程、防振ゴムの動倍率が小さくなり、防振性能が良好であると判定される。
なお、後述する表1〜3に示した各々の試験データは、対照試験1〜3における各々の損失係数tanδの値を100とした場合の相対値である。
シート状に加工した未加硫ゴム組成物を、200×200×2mmの金型中で160℃×15分間加熱して、加硫ゴムシートを作製し、この加硫ゴムシートから5×20×2mmの短冊状の試験片を切り出した。この試験片を、粘弾性スペクトロメーター(ユービーエム社製、型式Rheosol-G5000)に、掴み具間隔15mmでセットし、雰囲気温度60℃で、周波数10Hz、動歪5°の捻り変形を与えて試験片の損失係数tanδを測定した。
60℃での損失係数tanδは、転がり抵抗の指数であり、数値が小さい程、タイヤに適用した場合の転がり抵抗が小さくなり、低燃費性能が良好であると判定される。
また、数値が小さい程、防振ゴムの動倍率が小さくなり、防振性能が良好であると判定される。
なお、後述する表1〜3に示した各々の試験データは、対照試験1〜3における各々の損失係数tanδの値を100とした場合の相対値である。
[耐摩耗性試験]
シート状に加工した未加硫ゴム組成物を、直径63mm、厚さ12.7mmの金型中で160℃×25分間加熱して、円盤状の加硫ゴム試験片を作製した。この試験片を25℃で24時間放冷した後、研磨板への接触角15°、荷重44.1Nの条件でアクロン式摩耗試験機(上島製作所社製)にセットし、研磨板の積算回転数1000回まで慣らし運転を行った。慣らし運転後の試験片を摩耗試験機から取り出して、試験片の重量を0.1mgの精度で測定したのち、再度、試験片を摩耗試験機にセットして、研磨板の積算回転数1000回まで本試験を行った。本試験後の試験片重量を0.1mgの精度で測定した。慣らし運転後の重量から本試験後の重量を差し引いて、摩耗減量を算出した。
摩耗減量が少ない程、耐摩耗性が良好であると判定される。
なお、後述する表1〜3に示した各々の試験データは、対照試験1〜3における各々の摩耗減量の値を100とした場合の相対値である。
シート状に加工した未加硫ゴム組成物を、直径63mm、厚さ12.7mmの金型中で160℃×25分間加熱して、円盤状の加硫ゴム試験片を作製した。この試験片を25℃で24時間放冷した後、研磨板への接触角15°、荷重44.1Nの条件でアクロン式摩耗試験機(上島製作所社製)にセットし、研磨板の積算回転数1000回まで慣らし運転を行った。慣らし運転後の試験片を摩耗試験機から取り出して、試験片の重量を0.1mgの精度で測定したのち、再度、試験片を摩耗試験機にセットして、研磨板の積算回転数1000回まで本試験を行った。本試験後の試験片重量を0.1mgの精度で測定した。慣らし運転後の重量から本試験後の重量を差し引いて、摩耗減量を算出した。
摩耗減量が少ない程、耐摩耗性が良好であると判定される。
なお、後述する表1〜3に示した各々の試験データは、対照試験1〜3における各々の摩耗減量の値を100とした場合の相対値である。
[圧縮永久歪試験]
シート状に加工した未加硫ゴム組成物を、直径29mm、厚さ12.5mmの金型中で160℃×25分間加熱して、円盤状の加硫ゴム試験片を作製した。この試験片の厚みをゴム専用の測厚器で測定した後、試験片をスペーサー厚み9.3mmの圧縮装置に入れて、圧縮率25%で圧縮した。試験片を圧縮した状態の圧縮装置を、加熱オーブン内に入れて70℃×24時間加熱した。加熱後に、圧縮装置から試験片を取り出し、試験片を木製の台の上に置いて、25℃で30分間放冷した後の試験片の厚みを測定した。JIS K6262に準拠して、圧縮装置に入れる前の試験片の厚みと、圧縮して放冷した後の試験片の厚みから、圧縮永久歪CS(%)を測定した。
圧縮永久歪CSの数値が小さい程、耐圧縮永久歪特性が良好であると判定される。
なお、後述する表1〜3に示した各々の試験データは、対照試験1〜3における各々の圧縮永久歪CSの値を100とした場合の相対値である。
シート状に加工した未加硫ゴム組成物を、直径29mm、厚さ12.5mmの金型中で160℃×25分間加熱して、円盤状の加硫ゴム試験片を作製した。この試験片の厚みをゴム専用の測厚器で測定した後、試験片をスペーサー厚み9.3mmの圧縮装置に入れて、圧縮率25%で圧縮した。試験片を圧縮した状態の圧縮装置を、加熱オーブン内に入れて70℃×24時間加熱した。加熱後に、圧縮装置から試験片を取り出し、試験片を木製の台の上に置いて、25℃で30分間放冷した後の試験片の厚みを測定した。JIS K6262に準拠して、圧縮装置に入れる前の試験片の厚みと、圧縮して放冷した後の試験片の厚みから、圧縮永久歪CS(%)を測定した。
圧縮永久歪CSの数値が小さい程、耐圧縮永久歪特性が良好であると判定される。
なお、後述する表1〜3に示した各々の試験データは、対照試験1〜3における各々の圧縮永久歪CSの値を100とした場合の相対値である。
〔対照試験1〕
NR、カーボンブラック1、プロセスオイル、ステアリン酸を表1記載の配合組成になるように計量して配合し、これらをバンバリーミキサーを用いて混練し、マスターバッチを調製した。これに、亜鉛華、加硫剤、加硫促進剤1、老化防止剤を表1記載の配合組成になるように配合し、表面温度70℃の2本ロールミキサーを用いて混練し、シート状に加工した未加硫ゴム組成物を調製した。
得られた未加硫ゴム組成物を加硫成型して作製した試験片を用いて損失係数測定試験、耐摩耗性試験および圧縮永久歪試験を行ったところ、得られた試験結果は表1に示したとおりであった。
NR、カーボンブラック1、プロセスオイル、ステアリン酸を表1記載の配合組成になるように計量して配合し、これらをバンバリーミキサーを用いて混練し、マスターバッチを調製した。これに、亜鉛華、加硫剤、加硫促進剤1、老化防止剤を表1記載の配合組成になるように配合し、表面温度70℃の2本ロールミキサーを用いて混練し、シート状に加工した未加硫ゴム組成物を調製した。
得られた未加硫ゴム組成物を加硫成型して作製した試験片を用いて損失係数測定試験、耐摩耗性試験および圧縮永久歪試験を行ったところ、得られた試験結果は表1に示したとおりであった。
〔実施例1〜7、比較例1〜5〕
ブロックイソシアネート化合物またはカップリング剤を使用した以外は、対照試験1の場合と同様にして、表1記載の配合組成を有する未加硫ゴム組成物を調製し、次いで加硫ゴム試験片を作製し、該試験片について、損失係数測定試験、耐摩耗性試験および圧縮永久歪試験を行った。得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
ブロックイソシアネート化合物またはカップリング剤を使用した以外は、対照試験1の場合と同様にして、表1記載の配合組成を有する未加硫ゴム組成物を調製し、次いで加硫ゴム試験片を作製し、該試験片について、損失係数測定試験、耐摩耗性試験および圧縮永久歪試験を行った。得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
〔対照試験2〕
ジエン系ゴムのNRの代わりにSBRを使用し、加硫促進剤1の代わりに加硫促進剤2を使用した以外は、対照試験1の場合と同様にして、表2記載の配合組成を有する未加硫ゴム組成物を調製し、次いで加硫ゴム試験片を作製し、該試験片について、損失係数測定試験、耐摩耗性試験および圧縮永久歪試験を行った。得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
ジエン系ゴムのNRの代わりにSBRを使用し、加硫促進剤1の代わりに加硫促進剤2を使用した以外は、対照試験1の場合と同様にして、表2記載の配合組成を有する未加硫ゴム組成物を調製し、次いで加硫ゴム試験片を作製し、該試験片について、損失係数測定試験、耐摩耗性試験および圧縮永久歪試験を行った。得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
〔実施例8〜14、比較例6〜10〕
ブロックイソシアネート化合物またはカップリング剤を使用した以外は、対照試験2の場合と同様にして、表2記載の配合組成を有する未加硫ゴム組成物を調製し、次いで加硫ゴム試験片を作製し、該試験片について、損失係数測定試験、耐摩耗性試験および圧縮永久歪試験を行った。得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
ブロックイソシアネート化合物またはカップリング剤を使用した以外は、対照試験2の場合と同様にして、表2記載の配合組成を有する未加硫ゴム組成物を調製し、次いで加硫ゴム試験片を作製し、該試験片について、損失係数測定試験、耐摩耗性試験および圧縮永久歪試験を行った。得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
〔対照試験3〕
カーボンブラック1の代わりにカーボンブラック2を使用し、加硫促進剤1の代わりに加硫促進剤3を使用した以外は、対照試験1の場合と同様にして、表3記載の配合組成を有する未加硫ゴム組成物を調製し、次いで加硫ゴム試験片を作製し、該試験片について、損失係数測定試験、耐摩耗性試験および圧縮永久歪試験を行った。得られた試験結果は、表3に示したとおりであった。
カーボンブラック1の代わりにカーボンブラック2を使用し、加硫促進剤1の代わりに加硫促進剤3を使用した以外は、対照試験1の場合と同様にして、表3記載の配合組成を有する未加硫ゴム組成物を調製し、次いで加硫ゴム試験片を作製し、該試験片について、損失係数測定試験、耐摩耗性試験および圧縮永久歪試験を行った。得られた試験結果は、表3に示したとおりであった。
〔実施例15〜21、比較例11〜15〕
ブロックイソシアネート化合物またはカップリング剤を使用した以外は、対照試験3の場合と同様にして、表3記載の配合組成を有する未加硫ゴム組成物を調製し、次いで加硫ゴム試験片を作製し、該試験片について、損失係数測定試験、耐摩耗性試験および圧縮永久歪試験を行った。得られた試験結果は、表3に示したとおりであった。
ブロックイソシアネート化合物またはカップリング剤を使用した以外は、対照試験3の場合と同様にして、表3記載の配合組成を有する未加硫ゴム組成物を調製し、次いで加硫ゴム試験片を作製し、該試験片について、損失係数測定試験、耐摩耗性試験および圧縮永久歪試験を行った。得られた試験結果は、表3に示したとおりであった。
表1、表2および表3に示した試験結果によれば、本発明のゴム組成物は、従来技術のゴム・カーボンブラック用カップリング剤を配合したゴム組成物に比べ、耐摩耗性や耐圧縮永久歪特性の低下を抑制して、タイヤの転がり抵抗や防振ゴムの動倍率の指数となる損失係数tanδを低減させる加硫ゴムを与えることができる。
本発明によれば、耐摩耗性に優れ、転がり抵抗を低減させた低燃費型タイヤや、耐圧縮永久歪特性に優れ、動倍率を低減させた防振ゴムを提供する事が期待される。
Claims (4)
- 加硫促進剤がチアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸塩系およびキサントゲン酸塩系の各加硫促進剤から選択される少なくとも1種である請求項1に記載のゴム組成物。
- 請求項1に記載のゴム組成物を使用して製造されたタイヤ用ゴム部材。
- 請求項1に記載のゴム組成物を使用して製造された防振ゴム部材。
Priority Applications (1)
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JP2016114909A JP2017218524A (ja) | 2016-06-09 | 2016-06-09 | ゴム組成物およびその利用 |
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JP2020070320A (ja) * | 2018-10-30 | 2020-05-07 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴム組成物 |
JP2020075945A (ja) * | 2018-11-05 | 2020-05-21 | Toyo Tire株式会社 | 防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴムならびに防振ゴム用ゴム組成物の製造方法 |
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- 2016-06-09 JP JP2016114909A patent/JP2017218524A/ja active Pending
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