JP2017217342A - 調整具 - Google Patents

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奈緒 相川
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Abstract

【課題】簡単な構造で、帯状部材のエレメント列に移動可能に取り付けられ、所望の位置に高い取り付け強度で係止可能な調整具を提供する。【解決手段】帯状部材40のエレメント列45を、部分的に収容するように形成されたチャネル14を有した基部12を備える。基部12には、エレメント列45の隣り合う個々のエレメント44間に設けられた係止溝46に挿入される爪部36を有するロック部材26を備える。ロック部材26は、基部12に対して回動可能である。ロック部材26の回動により、チャネル14に挿通されたエレメント列45の係止溝46への、爪部36の挿入及び抜脱が切り替えられる。【選択図】図1

Description

この発明は、ジッパー構成部品のエレメント列等が設けられた帯状部材に移動可能に取り付けられ、帯状部材の所望の位置に係止される調整具に関する。
バックパックやだっこ紐等の品物は、一般に、多種多様なストラップ、バックル、ハーネスが設けられている。例えば、2本のショルダーストラップと1本のスターナムストラップが設けられ、2本のショルダーストラップをスターナムストラップで接合すると、使用者に対してバックパック等の位置を維持するのに役立ち、快適さを向上させるものである。さらに、バックパック等の荷重を効率的に分散させることもできる。2本のショルダーストラップにスターナムストラップを取り付けるものとして、従来、ショルダーストラップ上のパイプまたはコードに、スライド可能に取り付けられた調整具が設けられている。
特許文献1に開示されているスライダー及びスライダー組立体は、エレメント列を有する帯状のジッパー構成部品に、スライダーが移動可能に取り付けられ、スライダーには、ジッパー構成部品のエレメント列を部分的に収容するチャネルと、エレメント列の隣り合う個々のエレメント間に嵌合するよう寸法決めされたロック機構が設けられているものである。ロック機構は、スライダーの本体と一体的に設けられ、ジッパー構成部品のエレメント間に嵌合する係合部分と、係合部分から突出しスライダーの上下方向に対して斜めに交差する方向に延びる2つの角度付き部分が設けられている。そして、スライダーに所定以上の強い力が、ジッパー構成部品の長手方向に沿って加えられた時には、ロック機構が外れてスライダーがジッパー構成部品の長手方向に動くものである。
特許文献2に開示されているリュックサック等は、本体部と肩紐取付け部の間に、スライディング装置が設けられているものである。スライディング装置は、肩紐取付け部に付けられるジッパー連結部材と、ジッパー連結部材に長さ方向に沿ってジッパーが連続して結合しているジッパー部と、一側は本体部に取り付けられ他側はジッパー部にスライディング移動可能に結合するスライダーが設けられている。スライダーは、ジッパー部に結合しジッパー部に沿ってスライディング移動するスライダー本体と、前記スライダー本体の下端部に結合するスライダー連結部材が設けられている。
特許第5690157号公報 特許第5538537号公報
上記背景技術の特許文献1に開示されたスライダー及びスライダー組立体は、スライダーのロック機構が弾性的にエレメント間に嵌合されるものであり、スライド方向に強い力が加えられると弾性変形して、ロック機構が外れ移動が可能となるものであり、所望の位置に高い取り付け強度で係止されるものではない。従って、登山用品やスポーツ用品等の強い力がかかる物品に用いると、所望の取付位置から移動する恐れがある。さらに、ジッパー構成部品は、連続エレメントが設けられたものであり、柔軟性に欠け、収納時に小さく折りたたむことが困難である。
一方、特許文献2のジッパー連結部材は、独立エレメントであり、柔軟性はあるが、スライダーがエレメント列であるジッパー部にロックされるものではなく、特許文献1の場合よりも容易に所望の取付位置から移動してしまうという問題がある。
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で、柔軟性のある帯状部材のエレメント列に移動可能に取り付けられ、所望の位置に高い取り付け強度で係止可能な調整具を提供することを目的とする。
本発明は、一方の側縁部に独立したエレメントが所定間隔で多数設けられたエレメント列を有する帯状部材の前記エレメント列を、部分的に収容するように形成されたチャネルを有する基部を備え、前記基部には、前記エレメント列の隣り合う個々のエレメント間に設けられた係止溝に挿入される爪部を有するロック部材が設けられ、前記ロック部材は、前記基部に対して回動可能に設けられ、前記ロック部材の回動により、前記チャネルに挿通された前記エレメント列の前記係止溝への、前記爪部の挿入及び抜脱を切り替え可能に設けられている調整具である。
前記基部には、前記チャネルに交差して連通する穴部が形成され、前記穴部には前記エレメント列の前記係止溝が露出し、前記ロック部材は、前記穴部の近傍に軸支され、前記穴部に露出する前記係止溝に対して回動可能に設けられているものである。また、前記ロック部材は、前記穴部の近傍にばね部を介して前記基部と一体に設けられ、前記穴部に露出する前記係止溝に対して弾性的に回動可能に設けられているものでも良い。
前記爪部は、前記帯状部材の長手方向に対して直交して記係止溝に挿入される板体である。
前記エレメントは直方体状であり、前記エレメント列は前記係止溝が一定の幅を有して等間隔に配置された複数のエレメントにより形成されていると良い。前記基部には、例えば紐通し部が設けられているものである。
またこの発明は、独立したエレメントが所定間隔で多数設けられたエレメント列を一方の側縁部に有する帯状部材の前記エレメント列を、部分的に収容するように形成されたチャネルを有する基部を備え、前記チャネルの上下方向に沿う一対の内壁部の間隔が、前記帯状部材の前記エレメントの表裏方向の幅よりも狭い調整具である。
前記チャネルの上下方向に沿う一対の内壁部に、他方の内壁部へ向けて膨出する肉厚部が各々設けられ、一対の肉厚部の頂部の間隔は、前記エレメントの表裏方向幅よりも狭いものである。前記基部には、例えば紐通し部が設けられているものである。
この発明の第一実施形態の調整具の使用状態を示す斜視図である。 この発明の第一実施形態の調整具の斜視図である。 この発明の第一実施形態の調整具の、ロック解除状態を示す正面図(a)と右側面図(b)、底面図(c)である。 この発明の第一実施形態の調整具の、ロック状態を示す正面図(a)と底面図(b)である。 この発明の第一実施形態の、ロック解除状態を示す縦断面(a)と、ロック状態を示す縦断面図(b)である。 この発明の第二実施形態の調整具の使用状態を示す斜視図である。 この発明の第二実施形態の調整具の、ロック状態を示す正面図(a)と右側面図(b)、底面図(c)である。 この発明の第二実施形態の、ロック状態を示す縦断面(a)と、ロック解除状態を示す縦断面図(b)である。 この発明の第三実施形態の調整具の使用状態を示す斜視図である。 この発明の第三実施形態の調整具の正面図(a)と右側面図(b)、底面図(c)である。 この発明の第三実施形態の調整具の縦断面図である。 この発明の第三実施形態の調整具の帯状部材を係止した状態の縦断面図である。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1〜図5はこの発明の第一実施形態を示すもので、この実施形態の調整具10は、合成樹脂で成形されている。調整具10は、ジッパー構成部品等の帯状部材40に沿って移動可能に取り付けられるもので、帯状部材40は、布等で作られた柔軟性を有する長尺のテープ42を備えている。テープ42の一方の側縁部42aには、複数個の同形状のエレメント44が長手方向に沿って等間隔に設けられ、エレメント列45が形成されている。エレメント44は合成樹脂により成形され、例えば、テープ42の側縁部42aにインサート成形することで装着される。エレメント44の形状は、独立した直方体であり、テープ42に対して平行な一対の側面を有している。エレメント44同士の間の空間は後述する爪部36が差し込まれて係止される係止溝46であり、一定の間隔で設けられている。
ここで、帯状部材40及びテープ42の伸びた方向を長手方向と言い、長手方向と直交し図1において図面の上下を上方向および下方向と言う。さらに、長手方向及び上下方向と直交する方向を表裏方向と言う。
調整具10は、帯状部材40のテープ42とエレメント44を覆う基部12が設けられ、基部12は、帯状部材40の長手方向に長い直方体形状であり、基部12には、帯状部材40のエレメント列45が挿通されるチャネル14が設けられている。チャネル14は、基部12の中心を長手方向に貫通する四角筒状のエレメント収容部14aと、収容部14aに連通し基部12の長手方向に沿う一側面12aに開口する細いスリット状のテープ収容部14bが設けられている。テープ収容部14bは、側面12aに対して略直角に上下方向に設けられている。
基部12の、チャネル14のテープ収容部14bが連通する側面12aと平行に対面する側面12cは、上方に向かって湾曲し基部12の長手方向を軸とする半円柱形状である。側面12cには、後述するロック部材26が嵌合される収容空間15が設けられている。収容空間15は、側面12cの長手方向の中心を矩形に切り欠いて形成され、基部12の、側面12a,12cに対して直角に長手方向に延びる一対の側面12bに連通している。
収容空間15の、側面12aに対して平行な底部15aには、穴部16が設けられている。穴部16は、一方の側面12bとの間の角部に位置し、基部12の長手方向に交差する断面形状は矩形である。穴部16の深さは、基部12の長手方向に交差する断面形状の中心に達するものであり、チャネル14に連通している。なお、穴部16は、基部12の長手方向の中心付近に設けられている。
収容空間15の、基部12の長手方向に交差する一対の内側面15bには、基部12の長手方向に沿って軸受け孔24が各々設けられている。軸受け孔24は円筒形状であり、基部12の、側面12a,12b,12cに交差する一対の端面12dに貫通している。なお、一対の側面12bの表面の長手方向の両端部分は、その他の部分よりもわずかに膨出しており、基部12の強度を高めている。
基部12の、長手方向の両端部には、一対の棒状の保持部18が設けられている。保持部18は、基部12の側面12cから上方に突出して設けられ、保持部18の先端部には、幅広の長尺部材19を巻き回すベルト掛け20が設けられ、一対の保持部18の先端部同士を連結している。基部12と一対の保持部18、ベルト掛け20で囲まれた空間は長尺部材19を挿通する紐通し部22となる。
収容空間15には、合成樹脂で成形されたロック部材26が取り付けられている。ロック部材26は、基部12の側面12cに連続する側面28を有し、側面28は円筒形を軸周りに90°程度に分割した形状である。側面28は、側面12cと円筒側面の中心軸が同軸に取り付けられ、軸方向の長さは、収容空間15にゆとりを有して嵌合されるものである。側面28の軸方向の両端部には、軸方向に交差する扇形の端面30が各々設けられ、各端面30には、軸方向に外側に突出する軸部32が各々設けられている。軸部32は細い円柱であり、軸受け孔24にゆとりを有して挿通されている。ロック部材26は、基部12とともに別体で同時に成形され、基部12に対して回動可能に設けられる。
側面28の、軸方向に平行な一方の側縁部には、側面34が連続して設けられている。側面34は、側面28の軸方向に沿う折曲線で折り曲げられたL字形の板体であり、側面28の直径方向に位置する面で側面28に連続し、折曲線で折り曲げられて側面28の接線方向に位置する面が設けられている。側面28の接線方向に位置する面は、軸方向の中心部分が僅かに外側に突出するように凸形に折り曲げられている。
側面28の裏面には、爪部36が設けられている。爪部36は、側面28の軸方向の中心に設けられ、軸方向に対して略直角に位置する薄い板状に設けられている。爪部36の、一方の側縁部は側面28の裏面に連続し、この側縁部に隣接して交差する側縁部は側面34の裏面に連続している。爪部36の、その他の2側縁部36a,36bは直線で互いに直角に交差する形状であり、側面34に連続する側縁部36aは、側面34に近い部分がコの字形に切り欠かれている。側面28に交差する爪部36の、側面28に連続する側縁部36bは、側面34から離れる方向の先端に近づくにつれて細くなっている。
基部12の軸受け孔24には、端面12d側から、係止部材38が挿入されている。係止部材38は、軸受け孔24の内周面に適度に密着する円筒形状であり、弾性力で係止されている。係止部材38は、ロック部材26の軸部32が軸受け孔24の所定位置までしか差し込まれないように位置を規制し、軸受け孔24の深さを埋めるものである。
次に、この実施形態の調整具10の使用方法について説明する。調整具10は、基部12とロック部材26が取付状態で、同時に別体に成形されているため、組み立てる必要がない。成形された調整具10は、所定の物品に設けられた帯状部材40のエレメント列45に取り付けられる。
調整具10は、そのチャネル14に帯状部材40のエレメント列45が挿通され、帯状部材40に沿って移動可能に取り付けられる。調整具10を帯状部材40の所望の位置に係止する時は、ロック部材26を、軸部32を中心に回転させ、図2、図4、図5(b)に示すように、側面34が基部12の側面12bと平行になるように閉じる。爪部36は基部12の穴部16に差し込まれ、穴部16に露出する帯状部材40のエレメント44の間の係止溝46に挿入され、ロック状態となる。これにより、調整具10は帯状部材40の長手方向に係止され、移動しなくなる。調整具10の位置を変更する時は、ロック部材26を軸部32を中心に逆方向に回転させ、図1、図3、図5(a)に示すように、側面34が基部12の側面12bから離れると、爪部36はエレメント列45の係止溝46から抜脱して、ロック解除状態となる。これにより、調整具10は帯状部材40に沿って移動可能となり、調整具10を帯状部材40の所望の位置に移動させ、再びロック部材26を閉じて係止する。
調整具10を取り付けた帯状部材40は、例えば図示しないバックパックの2本のショルダーストラップに各々取り付けられる。先ず、帯状部材40をショルダーストラップの長手方向に沿って取り付け、テープ42をミシン等で縫い付ける。2本のショルダーストラップは、使用時に着用者の肩の前に垂直方向に位置するものであり、テープ42の、エレメント44を有する側縁部42aは、着用者の身体の胸の中心側にする。次に、帯状部材40に取り付けられた調整具10の紐通し部22に、スターナムストラップ48を取り付け、スターナムストラップ48の先端には開閉と長さ調節を行うバックル50を取り付ける。スターナムストラップ48の位置は、調整具10を、帯状部材40に対してロック解除状態にして移動させ、所望の位置でロック状態にすることで、変更可能である。
この実施形態の調整具10によれば、簡単な構造で、帯状部材40に移動可能に取り付けられ、所望の位置に高い取り付け強度で係止することができる。ロック部材26を回転させるだけの簡単な操作で、ロック状態と、ロック解除状態を切り替えることができる。爪部36は、帯状部材40の長手方向に対して直角に交差して係止溝46に挿入される板体であるため、確実に係合されるものであり、ロック部材26の一対の側面28,34に2個の側縁部が連続して一体成形されているため、強度が高く、破損しにくく、登山用品やスポーツ用品、乳幼児の抱っこ紐などの強い力がかかる物品に用いることができる。従って、所望の位置から移動することを防ぎ、運動や作業を快適に行うことができる。また、爪部36の、係止溝46に差し込まれる側縁部36bは、先端が細く形成されているため、係止溝46に円滑に挿入されるものである。帯状部材40は、エレメント列45のエレメント44が独立し、間に係止溝46が等間隔に設けられているため柔軟性が高く曲げやすいため、いろいろな物品に縫合しやすく、製造も容易なものである。
また使用時には使用者の体形や姿勢等に合させて曲がるため、この点からも運動や作業が快適となる。不使用時等には、容易に折り畳むこともできる。エレメント44は直方体であり、チャネル14がエレメント44の3面を覆って挿通するため、取り付け強度が高く、捻じる方向に力が加えられても外れにくく、安全である。帯状部材40はデザイン性が高く、色や形、大きさを変えて、いろいろなデザインをすることができる。また一般的なファスナーエレメントを用いることもでき、色や大きさ、形状等が異なる多くの種類から選択することができる。
次にこの発明の第二実施形態について図6〜図8に基づいて説明する。なお、ここで、上記実施形態と同様の部材は同様の符号を付して説明を省略する。この実施形態の調整具52は、合成樹脂で一体成形されている。調整具52は帯状部材40に沿って摺動可能に取り付けられるものである。
調整具52は、帯状部材40を覆う基部12が設けられ、基部12は一方向に長い直方体形状であり、帯状部材40が挿通するチャネル14が設けられている。チャネル14は、エレメント収容部14aと、テープ収容部14bが設けられている。テープ収容部14bは、側面12aに対して略直角に上下方向に設けられている。
基部12の、チャネル14のテープ収容部14bが連通している側面12aと平行に対面する側面12cは、上方に向かって湾曲し基部12の長手方向を軸とする半円柱形状である。側面12cには、収容空間15が設けられている。収容空間15は、側面12cの長手方向の中心を矩形に切り欠いて形成され、基部12の、側面12a,12cに対して直角に長手方向に延びる一対の側面12bに連通している。
収容空間15の、側面12aに対して平行な底部15aには、穴部16が設けられている。穴部16は、一対の側面12bに連通し、チャネル14に連通している。収容空間15の底部15aに対して直角な一対の内側面15bには、軸受け孔24が各々設けられている。軸受け孔24は円筒形状であり、基部12の端面12dに貫通している。
収容空間15には、ロック部材54が一体に設けられている。ロック部材54は、基部12の長手方向の長さ、つまり一対の端面12dの間隔とほぼ同じ長さの棒状の本体56を有し、本体56は、収容空間15の外側に位置し、側面12cからわずかに離間して設けられている。本体56の長軸方向が、基部12の長手方向に対して略平行に位置し、本体56の、軸方向に交差する断面形状は矩形である。本体56の、基部12に対面する側面56aには、爪部58が設けられている。爪部58は、本体56の軸方向の中心に設けられ、軸方向に対して略直角に位置する薄い板状に設けられている。爪部58の一方の端部は本体56の側面56aに連続し、他端部は側面56aに対して略直角に延出し、基部12の穴部16に露出するエレメント列45の係止溝46に差し込まれる長さに達している。爪部58の、側面56aに交差する一方の側縁部は、本体56の、側面56aに直角に連続する側面56bに連続し、この側縁部には板部60が設けられている。板部60は、側面56bと面一で爪部58に対して略直角に連続し、爪部58の側縁部の両側にほぼ同じ幅で設けられ、爪部58の先端に近づくにつれて、幅が狭く形成されている。爪部58の他方の側縁部58aは、側面56bと平行な側面56cには達していない。爪部58の側縁部58aは、先端に近づくにつれて細くなっている。
側面56aには、ばね部62が一体に設けられている。ばね部62は、一方向に長い薄板状で、長手方向の端部が本体56の側面56aと、基部12の収容空間15の底部15aに連続する。ばね部62は、爪部58の、本体56軸方向の両側の、少し離間した位置に一対が設けられ、板部60が連続する側面56bの反対側、つまり側面56cに連続し、基部12の、側面56cと同じ側の一方の側面12bに連続している。ばね部62の長手方向の中間部分は、側面56b側に向かってU字形に折り曲げられ、本体56が側面56c側に倒れる方向に弾性変形可能に形成されている。
側面56aには、一対のばね部62の、本体56の軸方向の両側で少し離間した位置に、一対の棒状の保持部64が一体に設けられている。保持部64の先端部には、外側に、つまり互いに離れる方向に突出する軸部66が各々一体に設けられている。軸部66は細い円柱であり、軸受け孔24にゆとりを有して挿通されるものである。軸部66の長さは、軸受け孔24に挿通した時に先端が基部12の端面12dに面一となるものである。
本体56の軸方向の両端部には、側面56aと反対側の側面から上方に突出する一対の棒状の保持部18が設けられている。保持部18の先端部には、幅広の長尺部材19を巻き回すベルト掛け20が設けられ、一対の保持部18を連結している。基部12と一対の保持部18、20で囲まれた空間は、長尺部材19を挿通する紐通し部22となる。
この実施形態の調整具52の使用方法は、上記実施の形態と同様である。なお、調整具52は、各構成部分が一体成形で作られているため、組み立てる必要がない。調整具52のチャネル14に帯状部材40のエレメント列45が挿通され、調整具52は帯状部材40に沿って移動する。
調整具52は、図6、図7、図8(a)に示すように、本体56の一対の側面56b,56cが、基部12の一対の側面12bに対して平行な時は、ばね部62は弾性変形していない状態であり、爪部58は穴部16に差し込まれ、穴部16に露出するエレメント列45のエレメント44の間の係止溝46に挿入され、ロック状態となる。これにより、調整具52は帯状部材40の長手方向に係止され、移動しなくなる。調整具52の位置を調整する時は、ロック部材54を、本体56の側面56cが倒れる方向に力を加える。すると図8(b)に示すように、ばね部62は弾性変形してロック部材54はエレメント列45の係止溝46に対して回動し、爪部58は本体56の移動に伴ってエレメント列45の係止溝46から抜脱してロック解除状態となる。調整具52は帯状部材40に沿って移動可能となり、調整具52を帯状部材40の所望の位置に移動させて、押圧力を解除する。すると、ばね部62の弾性変形が復元し、再び爪部58が係止溝46に差し込まれてロック状態となり、調整具52は帯状部材40に係止される。
この実施形態の調整具52によれば、上記実施の形態と同様の効果を有するものである。調整具52は各部材が一体に成形されているため、組立工程が不要で生産効率が良い。ロック部材54に力を加えてばね部62を弾性変形させるだけの簡単な操作でロック状態とロック解除状態を切り替えることができる。爪部58は板部60により補強され、強度が高く、破損することがない。爪部58の両側にばね部62と軸部66が設けられ、軸部66は軸受け孔24に差し込まれ、爪部58は傾くことがなく、安定してエレメント列45の係止溝46に挿入される。特に、爪部58の、係止溝46に差し込まれる側縁部58aは、先端が細く形成されているため、係止溝46に円滑に挿入される。
次にこの発明の第三実施形態について図9〜図12に基づいて説明する。なお、ここで、上記実施形態と同様の部材は同様の符号を付して説明を省略する。この実施形態の調整具68は、合成樹脂で一体成形されている。調整具68は帯状部材40に移動可能に取り付けられるものである。
調整具68は、帯状部材40のエレメント列45を覆う基部12が設けられ、基部12は一方向に長い直方体形状であり、帯状部材40のエレメント列45が挿通するチャネル14が設けられている。チャネル14は、エレメント収容部14aと、テープ収容部14bが設けられている。テープ収容部14bは、側面12aに対して略直角に上下方向に設けられている。
エレメント収容部14aには、図10(b)、図11に示すように、チャネル14の上下方向に沿う一対の内壁部に、対向する他方の内壁部へ向けてなだらかに膨出する肉厚部70が各々設けられている。肉厚部70は、チャネル14の挿通方向に沿って一定形状で設けられている。また、肉厚部70はチャネル14の挿通方向の一部に設けられているものでも良い。一対の肉厚部70の間隔が最も狭くなる箇所の頂部の間隔は、帯状部材40のエレメント44の、長手方向と直交する表裏方向の幅よりもわずかに狭いものである。
基部12の、チャネル14のテープ収容部14bが設けられている側面12aと反対側の側面12cは、側面12aに対して平行な平面で形成されている。側面12cの、長手方向の両端部には、外側に突出する一対の棒状の保持部18が設けられている。保持部18は、一対の端面12dと面一に連続し、側面12cとの角部は丸みを帯びた形状である。保持部18の先端部には、幅広の長尺部材19を巻き回すベルト掛け20が設けられ、一対の保持部18を連結している。基部12と一対の保持部18、ベルト掛け20で囲まれた空間は長尺部材19を挿通する紐通し部22となる。
この実施形態の調整具68の使用方法は、上記実施の形態と同様である。なお、調整具68は一体成形で作られているため、組み立てる必要がない。調整具68のチャネル14に帯状部材40のエレメント列45が挿通され、調整具68はエレメント列45に沿って移動する。調整具68は、チャネル14の一対の肉厚部70でエレメント列45のエレメント44をその表裏方向から挟持して摩擦力で係止するため、係止するための操作が不要である。また、チャネル14のエレメント44の表裏方向に沿う内壁面に肉厚部70を設け、エレメント44をその上下方向から挟持するものでも良い。調整具68に、摩擦力よりも大きい力をスライドする方向に加えると、摩擦力に抗して移動する。調整具68に摩擦力より小さい力を加えても移動せず、係止される。
この実施形態の調整具68によれば、上記各実施の形態と同様の効果を有するものである。調整具68は、帯状部材40に係止する操作や、係止を解除する操作が不要であり、大きい力で調整具68を移動させるだけで所望の位置に移動可能であり、使用しやすいものである。
なおこの発明の調整具は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、細部形状や寸法等、適宜変更することができる。調整具の材質や表面の仕上げ、色彩等は自由に選択することができる。帯状部材は、ジッパー構成部品以外でもよく、エレメントが独立した一般的なファスナーエレメントでもよい。エレメントのテープと反対側の端部は、丸みを帯びた形状や三角形状でも良い。チャネルの形状を、エレメントに合わせたものにすることで、どのような帯状部材にも取り付けが可能となる。調整具には、ここでは長尺部材が巻き回される紐通し部が設けられているが、フック等その他の連結具が設けられてもよい。調整具の用途は、バックパックのショルダーストラップとスターナムストラップの連結以外でもよく、乳幼児の抱っこ紐等、色々なものに使用することができる。
10,52,68 調整具
12 基部
14 チャネル
15 収容空間
16 穴部
18 保持部
20 ベルト掛け
22 紐通し部
26,54 ロック部材
36,58 爪部
40 帯状部材
44 エレメント
45 エレメント列
46 係止溝
62 ばね部
70 肉厚部

Claims (8)

  1. 一方の側縁部に独立したエレメント(44)が所定間隔で多数設けられたエレメント列(45)を有する帯状部材(40)の前記エレメント列(45)を、部分的に収容するように形成されたチャネル(14)を有する基部(12)を備え、
    前記基部(12)には、前記エレメント列(45)の隣り合う個々のエレメント(44)間に設けられた係止溝(46)に挿入される爪部(36,58)を有するロック部材(26,54)が設けられ、
    前記ロック部材(26,54)は、前記基部(12)に対して回動可能に設けられ、
    前記ロック部材(26,54)の回動により、前記チャネル(14)に挿通された前記エレメント列(45)の前記係止溝(46)への、前記爪部(36,58)の挿入及び抜脱を切り替え可能に設けられていることを特徴とする調整具。
  2. 前記基部(12)には、前記チャネル(14)に交差して連通する穴部(16)が形成され、前記穴部(16)には前記エレメント列(45)の前記係止溝(46)が露出し、前記ロック部材(26)は、前記穴部(16)の近傍に軸支され、前記穴部(16)に露出する前記係止溝(46)に対して回動可能に設けられている請求項1記載の調整具。
  3. 前記基部(12)には、前記チャネル(14)に交差して連通する穴部(16)が形成され、前記穴部(16)には前記エレメント列(45)の前記係止溝(46)が露出し、前記ロック部材(54)は、前記穴部(16)の近傍にばね部(62)を介して前記基部(12)と一体に設けられ、前記穴部(16)に露出する前記係止溝(46)に対して弾性的に回動可能に設けられている請求項1記載の調整具。
  4. 前記爪部(36,58)は、前記帯状部材(40)の長手方向に対して直交して記係止溝(46)に挿入される板体である請求項2又は3記載の調整具。
  5. 前記エレメント(44)は直方体状であり、前記エレメント列(45)は前記係止溝(46)が一定の幅を有して等間隔に配置された複数のエレメント(44)により形成されている請求項1乃至4のいずれか記載の調整具。
  6. 独立したエレメント(44)が所定間隔で多数設けられたエレメント列(45)を一方の側縁部に有する帯状部材(40)の前記エレメント列(45)を、部分的に収容するように形成されたチャネル(14)を有する基部(12)を備え、
    前記チャネル(14)の上下方向に沿う一対の内壁部の間隔は、前記帯状部材(40)の前記エレメント(44)の表裏方向の幅よりも狭いことを特徴とする調整具。
  7. 前記チャネル(14)の上下方向に沿う一対の内壁部に、他方の内壁部へ向けて膨出する肉厚部(70)が各々設けられ、一対の肉厚部(70)の頂部の間隔は、前記エレメント(44)の表裏方向幅よりも狭い請求項6記載の調整具。
  8. 前記基部(12)には、紐通し部(22)が設けられている請求項1乃至7のいずれか記載の調整具。
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