以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。この明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、遊技店などの島設備に固定される第1枠11aと、該第1枠11aに対して開閉が可能に軸支された第2枠11bと、を備えている。第2枠11bは、各種の遊技部品を搭載するための枠である。パチンコ遊技機10は、枠体11の前面側に、発射ハンドル15を備えている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル15の操作量(回動量)に応じた強度にて遊技球が発射される。
パチンコ遊技機10は、枠体11の前面側に、装飾ランプ16を備えている。装飾ランプ16は、演出の1つとして、図示しない発光体を発光、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を行う。例えば、発光体は、LEDである。パチンコ遊技機10は、枠体11の前面側に、スピーカ17を備えている。スピーカ17は、演出の1つとして、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を行う。
パチンコ遊技機10は、遊技媒体としての遊技球を貯留する上皿18を備えている。パチンコ遊技機10は、上皿18から溢れた遊技球を貯留する下皿19を備えている。パチンコ遊技機10は、上皿18及び下皿19に貯留されている遊技球が予め定めた量を超えたことを検知する満杯センサSE6を備えている(図7に示す)。例えば、満杯センサSE6は、図示しない遊技球の払出し装置と、上皿18及び下皿19とを繋ぐ通路に設けられている。パチンコ遊技機10は、球抜きボタン19aを備えている。パチンコ遊技機10では、球抜きボタン19aが操作されると、下皿19に貯留されている遊技球が図示しない球抜き通路を介して下皿19から排出される。
パチンコ遊技機10は、遊技盤20を備えている。遊技盤20は、第2枠11bに組み付けられている。遊技盤20は、遊技者から見て前面側に、遊技球が流下(転動)する遊技領域21を備えている。発射ハンドル15の操作によって打ち出された遊技球は、遊技領域21を流下(転動)する。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22は、遊技盤20のうち、遊技領域21の外側であって、且つ遊技者から視認可能な位置に設けられている。情報表示パネル22では、パチンコ遊技機10の制御状態を示す各種の情報が報知される。
図3に示すように、情報表示パネル22は、表示領域22rを備えている。情報表示パネル22は、表示領域22rに、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲームを表示する。以下の説明では、第1特別図柄変動ゲームを略して「第1特別ゲーム」と示す。情報表示パネル22は、表示領域22rに、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲームを表示する。以下の説明では、第2特別図柄変動ゲームを略して「第2特別ゲーム」と示す。また、第1特別ゲームと第2特別ゲームを纏めて単に「特別ゲーム」と示す場合がある。特別図柄は、後述する内部抽選(大当り抽選)の結果を報知するための図柄である。特別図柄表示部22a,22bを備えた情報表示パネル22は、特別ゲームを表示可能な特別表示手段として機能する。
この明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。この明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。「確定停止表示」と「導出」は同じ意味である。特別図柄表示部22a,22bにおいて導出可能な特別図柄には、それぞれ大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄とが少なくともある。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出された場合、遊技者は、大当りを認識可能である。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出された場合、遊技者は、はずれを認識可能である。
この実施形態において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されることがなく、且つ第2特別ゲームが第1特別ゲームに優先して実行される。この実施形態では、大当り抽選に当選すると、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されたのち、該大当りの特別ゲームの終了後に、大当り遊技が付与される。詳しくは後述するが、大当り遊技は、遊技者が多数の賞球やその他の特典を獲得し得るため、遊技者にとって極めて有利な状態である。
情報表示パネル22は、表示領域22rに、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数を認識可能に表示する。以下の説明では、保留中の第1特別ゲームの回数を第1特別保留数と示す。情報表示パネル22は、表示領域22rに、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数を認識可能に表示する。以下の説明では、保留中の第2特別ゲームの回数を第2特別保留数と示す。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の最大値はそれぞれ4である。
情報表示パネル22は、表示領域22rに、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を導出させる普通図柄変動ゲームを表示する。以下の説明では、普通図柄変動ゲームを略して「普通ゲーム」と示す。普通図柄表示部22eに導出可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄とが少なくともある。普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出された場合、遊技者は、普通当りを認識可能である。普通ゲームにおいて、普通はずれ図柄が導出された場合、遊技者は、普通はずれを認識可能である。この実施形態では、内部抽選(普通図柄の当り抽選)に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出されたのち、該普通当りの普通ゲームの終了後に、普通当り遊技が付与される。詳しくは後述するが、普通当り遊技は、遊技者が第2特別ゲームの始動条件を成立させ易くなることから、遊技者にとって有利な状態である。
情報表示パネル22は、表示領域22rに、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数を認識可能に表示する。
情報表示パネル22は、表示領域22rに、第1状態表示部22gと、第2状態表示部22hと、を備えている。第1状態表示部22gは、パチンコ遊技機10の遊技状態(後述する高ベース状態であるか否か)を認識可能に表示する。第2状態表示部22hは、パチンコ遊技機10の遊技状態(後述する高確率状態であるか否か)を認識可能に表示する。情報表示パネル22は、表示領域22rに、右打ち表示部22iを備えている。詳しくは後述するが、この実施形態の右打ち表示部22iは、遊技球の発射強度に関する報知を行う。即ち、右打ち表示部22iを備えた情報表示パネル22は、遊技球の発射強度に関する報知が可能な報知手段のうち、第1報知手段に相当する。また、右打ち表示部22iを備えた情報表示パネル22は、遊技球の発射強度に関する情報が表示可能な表示手段のうち、第1表示手段に相当する。
その他、例えば、情報表示パネル22は、表示領域22rに、遊技者に払い出す賞球の残り個数を表示する残数表示部を備えていてもよい。これらの複数の表示部は、同じ情報表示パネル22にある必要はなく、この実施形態とは異なる部分に別々に設けられていてもよい。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。また、センター枠23は、左右方向に沿って、遊技球を転動させるためのステージ23bを備えている。
パチンコ遊技機10は、演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよく、プロジェクタとスクリーンとを含んで構成された表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、演出の1つとして、所定のキャラクタや文字を模した絵柄を表示する演出(以下、表示演出と示す)を行う。
パチンコ遊技機10は、演出用の可動体を備えている。可動体は、演出の1つとして、予め定められた動作範囲にわたって位置又は姿勢の少なくとも一方を変化させる演出(以下、可動体演出と示す)を行う。この実施形態において、演出用の可動体には、第1可動体24aと、第2可動体24bと、が含まれている。この実施形態において、第1可動体24aは特定の可動体に相当し、第2可動体24bは所定の可動体に相当する。パチンコ遊技機10は、可動体24a,24bを動作させる第3アクチュエータA3を備えている(図7に示す)。
第1可動体24aは、センター枠23の開口部23a内において、遊技者から見て演出表示装置25の上方に設けられている。第1可動体24aの動作範囲は、初期位置P0aから演出位置P1aまでの範囲に設定されている。第1可動体24aの初期位置P0aは、開口部23aの上縁部に設定されている。第1可動体24aの演出位置P1aは、遊技者から見たときに、演出表示装置25と前後方向に重なる位置に設定されている。
第2可動体24bは、センター枠23の開口部23a内において、遊技者から見て演出表示装置25の右方に設けられている。第2可動体24bの動作範囲は、初期位置P0bから演出位置P1bまでの範囲に設定されている。第2可動体24bの初期位置P0bは、開口部23aの右縁部に設定されている。第2可動体24bの演出位置P1bは、遊技者から見たときに、演出表示装置25と前後方向に重なる位置に設定されている。
パチンコ遊技機10は、センター枠23の下方において、遊技領域21に開口している第1始動入賞口26を備えている。第1始動入賞口26は、遊技球が常時入球可能である。パチンコ遊技機10は、第1始動入賞口26に入賞した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備えている(図7に示す)。例えば、第1始動センサSE1は、第1始動入賞口26に入賞した遊技球を機外に排出するための通路に設けられている。この実施形態では、遊技球が第1始動センサSE1で検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。なお、この明細書において「入賞」とは、遊技球が入賞口へ入球することである。
パチンコ遊技機10は、センター枠23及び第1始動入賞口26の下方において、遊技領域21に開口している第2始動入賞口27を備えている。パチンコ遊技機10は、第2始動入賞口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備えている(図7に示す)。例えば、第2始動センサSE2は、第2始動入賞口27に入賞した遊技球を機外に排出するための通路に設けられている。この実施形態では、遊技球が第2始動センサSE2で検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、第2始動入賞口27を開閉する第1可変部材28を備えている。第1可変部材28は、遊技球が第2始動入賞口27へ入賞し易い開状態と、遊技球が第2始動入賞口27に入賞し難い、又は入賞できない閉状態と、に動作可能である。パチンコ遊技機10は、第1可変部材28を開状態と閉状態とに動作させる第1アクチュエータA1を備えている(図7に示す)。第1可変部材28は、普通当り遊技において開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、磁気を検知する磁気検知手段としての磁気センサSE5を備えている。例えば、磁気センサSE5は、始動入賞口26,27の付近であって、遊技盤20の裏側に設けられている。なお、磁気センサSE5の位置は、パチンコ遊技機10に磁石が接近したことを検知できればよく、パチンコ遊技機10の何れの部分に設けられていてもよい。
パチンコ遊技機10は、センター枠23の右下方において、遊技領域21に開口している大入賞口29を備えている。パチンコ遊技機10は、大入賞口29に入賞した遊技球を検知するカウントセンサSE3を備えている(図7に示す)。例えば、カウントセンサSE3は、大入賞口29に入賞した遊技球を機外に排出するための通路に設けられている。この実施形態では、遊技球がカウントセンサSE3で検知されると、賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、大入賞口29を開閉する第2可変部材30を備えている。第2可変部材30は、所謂大入賞口扉である。第2可変部材30は、遊技球が大入賞口29へ入賞できる開状態と、遊技球が大入賞口29に入賞できない閉状態と、に動作可能である。パチンコ遊技機10は、第2可変部材30を開状態と閉状態とに動作させる第2アクチュエータA2を備えている(図7に示す)。第2可変部材30は、大当り遊技において開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠23の右方において、遊技球が通過(入球)可能なゲート31を備えている。ゲート31は、遊技球の流下方向における大入賞口29の上流側にある。ゲート31は、ゲート31を通過した遊技球を検知するゲートセンサSE4を備えている(図7に示す)。この実施形態では、遊技球がゲートセンサSE4で検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。パチンコ遊技機10は、アウト口32を備えている。この実施形態では、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球は、アウト口32から機外へと排出される。なお、パチンコ遊技機10は、入賞口26,27,29とは異なる入賞口を備えていてもよい。また、パチンコ遊技機10は、釘や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための部材を備えている。
パチンコ遊技機10は、情報補助表示パネル33を備えている。情報補助表示パネル33は、情報表示パネル22が表示する各種の情報のうち少なくとも一部の情報を、情報表示パネル22とは別で補助的に表示する。情報補助表示パネル33は、センター枠23の開口部23a内において、遊技者から見て演出表示装置25の上方に設けられている。なお、図1に示すように、情報補助表示パネル33は、右側のスピーカ17の後方に位置しているが、パチンコ遊技機10で遊技を行う遊技者からは、その全体が視認可能な位置に配設されている。
図4に示すように、情報補助表示パネル33は、表示領域33rを備えている。情報補助表示パネル33の表示領域33rは、演出表示装置25の表示領域25rよりも小さい。即ち、この実施形態において、演出表示装置25の表示領域25rは、情報表示パネル22の表示領域22rや、情報補助表示パネル33の表示領域33rに比して、面積が大きい。
情報補助表示パネル33は、表示領域33rに、右打ち補助表示部33aを備えている。詳しくは後述するが、この実施形態の右打ち補助表示部33aは、上述した右打ち表示部22iと同様に、遊技球の発射強度に関する報知を行う。即ち、右打ち補助表示部33aは、右打ち表示部22iが表示する情報と同じ情報を補助的に表示する。右打ち補助表示部33aを備えた情報補助表示パネル33は、遊技球の発射強度に関する報知が可能な報知手段のうち、第3報知手段に相当する。また、右打ち補助表示部33aを備えた情報補助表示パネル33は、遊技球の発射強度に関する情報の表示が可能な表示手段のうち、第3表示手段に相当する。
この実施形態において、右打ち補助表示部33aは、右打ち表示部22iに比して大きい。即ち、情報補助表示パネル33における遊技球の発射強度に関する情報の表示面積は、情報表示パネル22における遊技球の発射強度に関する情報の表示面積に比して大きい。したがって、この実施形態において、遊技者は、情報表示パネル22による遊技球の発射強度に関する報知よりも、情報補助表示パネル33による遊技球の発射強度に関する報知を認識し易い。
情報補助表示パネル33は、表示領域33rに、第1変動状態表示部33bと、第2変動状態表示部33cと、を備えている。第1変動状態表示部33bは、第1特別ゲームが実行中であるか否かを認識可能な情報(所謂第4図柄)を表示する。第2変動状態表示部33cは、第2特別ゲームが実行中であるか否かを認識可能な情報(所謂第5図柄)を表示する。なお、変動状態表示部33b,33cが表示可能な情報には、大当り(はずれ)であるか否かを認識可能な情報や、大当りの種類を認識可能な情報が含まれていてもよい。この実施形態において、変動状態表示部33b,33cを備えた情報補助表示パネル33は、特別ゲーム中であることを表示(報知)する変動表示手段として機能する。
情報補助表示パネル33は、表示領域33rに、第1特別保留数補助表示部33dを備えている。第1特別保留数補助表示部33dは、第1特別保留数を識別可能に表示する。即ち、第1特別保留数補助表示部33dは、第1特別保留表示部22cが表示する情報と同じ情報を補助的に表示する。情報補助表示パネル33は、表示領域33rに、第2特別保留数補助表示部33eを備えている。第2特別保留数補助表示部33eは、第2特別保留数を識別可能に表示する。即ち、第2特別保留数補助表示部33eは、第2特別保留表示部22dが表示する情報と同じ情報を補助的に表示する。
次に、この実施形態のパチンコ遊技機10における可動体24a,24bの動作範囲と、情報表示パネル22、演出表示装置25、及び情報補助表示パネル33の位置との関係について説明する。
図2に示すように、この実施形態において、情報表示パネル22は、遊技領域21の外側に配設されており、遊技者から見たときに、情報表示パネル22の表示領域22rの全部が可動体24a,24bの動作範囲と重ならない位置に配設されている。即ち、この実施形態において、情報表示パネル22は、遊技者から見たときに、その表示領域の少なくとも一部が可動体24a,24bの動作範囲と重ならない位置に配設されている。
この実施形態において、演出表示装置25は、遊技領域21の内側であって、遊技者から見たときに、第1可動体24aの演出位置P1a及び第2可動体24bの演出位置P1bの後方に位置している。即ち、この実施形態において、演出表示装置25は、遊技者から見たときに、演出表示装置25の表示領域25rの少なくとも一部と可動体24a,24bの動作範囲とが重なる位置に配設されている。
この実施形態において、情報補助表示パネル33は、遊技領域21の内側であるが、遊技者から見たときに、情報補助表示パネル33の表示領域33rの全部が可動体24a,24bの動作範囲と重ならない位置に配設されている。即ち、この実施形態において、情報補助表示パネル33は、遊技者から見たときに、その表示領域の少なくとも一部が可動体24a,24bの動作範囲と重ならない位置に配設されている。
次に、この実施形態において、遊技球が流下する経路について説明する。
上記のように構成されたパチンコ遊技機10は、遊技領域21において、遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を備えている。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。この実施形態において、複数通りの経路には、センター枠23(演出表示装置25)の左側を通ってアウト口32へと至る第1経路R1と、センター枠23の右側を通ってアウト口32へと至る第2経路R2と、がある。第1経路R1と第2経路R2とは、一部が重複していてもよく、全部が重複していなくてもよい。第1経路R1上には、始動入賞口26,27のうち、少なくとも第1始動入賞口26がある。この実施形態において、第1経路R1には、第2始動入賞口27がある。この実施形態において、第2経路上には、第2始動入賞口27と、大入賞口29と、ゲート31とがある。
したがって、この実施形態において、遊技球は、第1経路R1を流下する場合、大入賞口29やゲート31に入球する可能性が低い。また、遊技球は、第2経路R2を流下する場合、第1始動入賞口26に入球する可能性が低い。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち、遊技球が第1経路R1を流下するように発射される発射強度を第1発射強度と示し、遊技球が第2経路R2を流下するように発射される発射強度を第2発射強度と示す。以下の説明では、第1発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示し、第2発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態と高確率状態とを備えている。大当り確率は、内部抽選(大当り抽選)において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態では、大当り抽選に当選する可能性が低確率状態に比して高まることから、遊技者にとって有利な遊技状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
パチンコ遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態と高ベース状態とを備えている。高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動入賞口27に入賞する確率が高い遊技状態である。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、所謂「非電サポ状態」である。高ベース状態では、遊技球が第2始動入賞口27に入賞する確率が高まることから、遊技者にとって有利な遊技状態(入球容易状態)となる。
例えば、高ベース状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通図柄の当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の開放回数を、低ベース状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における第1可変部材28の1回の開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。また、高ベース状態は、次に説明する第4の制御を組合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、所謂「変動時間短縮状態」となる。
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
図5に示すように、この実施形態のパチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、大当り図柄Zaと大当り図柄Zbと大当り図柄Zcとに分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当り遊技の種類が定められている。複数種類の大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態が定められていてもよい。即ち、この実施形態において、大当り図柄は、遊技者に付与する特典を定めた大当りの種類に相当する。
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、大入賞口29を開放するラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において、大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入賞する第1終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング時間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
大当り図柄Za,Zcに分類されている大当り図柄には、ラウンド遊技の上限回数が10回である大当り遊技が定められている。大当り図柄Zbに分類されている大当り図柄には、ラウンド遊技の上限回数が4回である大当り遊技が定められている。また、大当り図柄Za,Zbに分類されている大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、次回の大当り遊技が付与される迄の間の高確率状態と、次回の大当り遊技が付与される迄の間の高ベース状態と、が定められている。大当り図柄Zcに分類されている大当り図柄には、大当り遊技の終了後に付与する遊技状態として、低確率状態と、予め定めた上限回数(例えば100回)の特別ゲームが終了される迄の間、又は上限回数の特別ゲームが終了される前に大当り遊技が付与される迄の間の高ベース状態と、が定められている。
この実施形態では、ラウンド遊技の上限回数が多いか少ないかの観点によれば、大当り図柄Zb<大当り図柄Za,Zcの順に有利な大当り図柄となる。また、高確率状態が付与されるか否かの観点によれば、大当り図柄Zc<大当り図柄Za,Zbの順に有利な大当り図柄となる。高ベース状態が付与される特別ゲームの回数が多いか少ないかの観点によれば、大当り図柄Zc<大当り図柄Za,Zbの順に有利な大当り図柄となる。したがって、大当り図柄Zaは、ラウンド遊技の上限回数が多く、且つ高ベース状態が付与される特別ゲームの回数が多く、さらに高確率状態が付与されるために、最も有利な大当り図柄といえる。
例えば、大当り抽選に当選した場合における大当り図柄Zaの選択率は、第2特別ゲームでは45%であり、第1特別ゲームでは10%である。即ち、この実施形態において、大当り抽選に当選した場合における大当り図柄Zaの選択率は、第2特別ゲームのほうが、第1特別ゲームに比して高く設定されている。したがって、この実施形態では、第2特別ゲームのほうが、第1特別ゲームに比して、遊技者に有利な変動ゲームといえる。
次に、この実施形態のパチンコ遊技機10における遊技性について説明する。
低ベース状態において、第2発射強度にて遊技球が発射された場合(右打ちされた場合)には、第2経路R2を流下する遊技球がゲート31を通過しても、第2始動入賞口27へ遊技球が入球し難く、且つ第1始動入賞口26へも入球し難い。その一方で、第1発射強度にて遊技球が発射された場合(左打ちされた場合)、第1経路R1を流下する遊技球は、少なくとも第1始動入賞口26へ入球する可能性がある。したがって、低ベース状態において、第1発射強度は、第2発射強度に比して遊技者にとっての利益が大きくなり易い発射強度である。第1発射強度は、低ベース状態における推奨強度となり、第2発射強度は、低ベース状態における非推奨強度となる。
一方、高ベース状態において、第2発射強度にて遊技球が発射された場合(右打ちされた場合)には、第2経路R2を流下する遊技球がゲート31を通過することにより、第2始動入賞口27へ遊技球が容易に入球する。したがって、高ベース状態において、第2発射強度は、第1発射強度に比して遊技者にとっての利益が大きくなり易い発射強度である。第2発射強度は、高ベース状態における推奨強度となり、第1発射強度は、高ベース状態における非推奨強度となる。
次に、パチンコ遊技機10が実行可能な演出の一例について説明する。
この実施形態において、演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)を複数列で変動表示させるとともに、最終的に演出図柄の組み合わせを導出させる演出図柄変動ゲームがある。以下の説明では、演出図柄変動ゲームを略して「演出ゲーム」と示す。演出図柄は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄(飾り図柄)であって、表示演出を多様化させるためのものである。この実施形態において、演出ゲームは、第1列、第2列、及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。第1列の演出図柄は所謂第1図柄であり、第2列の演出図柄は所謂第2図柄であり、第3列の演出図柄は所謂第3図柄である。
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて導出された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが導出される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄による大当り図柄が導出される。例えば、演出図柄による大当り図柄は、「333」や「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄によるはずれ図柄が導出される。例えば、演出図柄によるはずれ図柄は、「787」や「556」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示されてもよい。この明細書において「一旦停止表示」とは、例えば「ゆれ変動状態」など、図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態を意味している。
演出ゲームは、リーチを形成して行うリーチ演出を含む場合がある。リーチは、複数列のうち特定の列(この実施形態では第1列と第3列)に同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ特定の列とは異なる列(この実施形態では第2列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。例えば、リーチ演出には、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。この実施形態では、演出ゲームを表示可能な演出表示装置25が演出表示手段として機能する。
また、演出表示装置25が実行可能な表示演出には、特定の事柄を報知し、注意喚起するための報知演出がある。即ち、報知演出を実行することは、特定の事柄を報知することに相当する。なお、以下の説明では、報知演出を除いた演出を纏めて「一般演出」と示す場合がある。上述した演出ゲームは、一般演出に分類される。以下、一般演出に用いる画像を纏めて一般画像G0と示す。
例えば、図6(a)及び(b)に示すように、報知演出には、遊技球の発射強度を報知する演出がある。以下の説明では、遊技球の発射強度を報知する演出を強度報知演出と示す場合がある。強度報知演出には、右打ちを促すための右打ち報知演出と、左打ちを促すための左打ち報知演出と、がある。この実施形態において、右打ち報知演出と左打ち報知演出とは、何れも遊技球の発射強度に関する報知に相当する。したがって、演出表示装置25は、遊技球の発射強度に関する報知が可能な報知手段のうち、第2報知手段に相当する。
例えば、図6(a)に示すように、右打ち報知演出は、「右打ちして下さい」の文字列や右向きの矢印を模した右打ち画像G1を表示するなどの態様により行われる。右打ち報知演出は、第2経路R2を遊技球が流下する発射強度を遊技者が認識可能な態様であれば、どのような態様であってもよい。例えば、「左打ちしないで下さい」のような否定的な表現である文字列を模した画像を表示してもよい。
例えば、図6(b)に示すように、左打ち報知演出は、「左打ちして下さい」の文字列や左向きの矢印を模した左打ち画像G2を表示するなどの態様により行われる。左打ち報知演出は、第1経路R1を遊技球が流下する発射強度を遊技者が認識可能な態様であれば、どのような態様であってもよい。例えば、「右打ちしないで下さい」のような否定的な表現である文字列を模した画像を表示してもよい。
この実施形態において、右打ち画像G1及び左打ち画像G2は、遊技球の発射強度に関する情報に相当する。右打ち画像G1及び左打ち画像G2は、演出表示装置25の表示領域25rの一部を覆う大きさの画像であって、表示領域25rの全部又は略全部を覆う大きさの画像ではない。
また、右打ち画像G1及び左打ち画像G2は、右打ち表示部22i及び右打ち補助表示部33aに比して大きい。即ち、この実施形態では、演出表示装置25における遊技球の発射強度に関する情報(右打ち画像G1及び左打ち画像G2)の表示面積は、情報表示パネル22や情報補助表示パネル33における遊技球の発射強度に関する情報の表示面積に比して大きい。したがって、この実施形態において、遊技者は、情報表示パネル22や情報補助表示パネル33による遊技球の発射強度に関する報知よりも、演出表示装置25による遊技球の発射強度に関する報知を認識し易い。但し、詳しくは後述するように、可動体演出の実行中、可動体24a,24bによって遊技者の視線が遮られる結果、演出表示装置25における遊技球の発射強度に関する報知が常に最も遊技者にとって認識し易いとは限らない。
例えば、図6(c)及び(d)に示すように、報知演出には、パチンコ遊技機10において発生しているエラーを報知するためのエラー報知演出がある。図6(c)に示すように、エラー報知演出には、満杯エラーを報知するための満杯エラー報知演出がある。満杯エラーは、上皿18及び下皿19に貯留されている遊技球が予め定めた量を超えている状態である。例えば、満杯エラー報知演出は、「球を抜いて下さい」の文字列を模した球抜き画像G3を表示するなどの態様により行われる。満杯エラー報知演出の態様は、下皿19から遊技球を排出する必要があることを、遊技者や遊技店の従業員等が認識可能な態様であれば、どのような態様であってもよい。
満杯エラーは、単に上皿18及び下皿19が満杯なだけであって、何らかの不正行為が行われている可能性が低い状態である。この実施形態において、満杯エラーは所定のエラーに相当する。この実施形態において、演出表示装置25において表示される球抜き画像G3は、演出表示装置25の表示領域25rの一部を覆う大きさの画像であって、表示領域25rの全部又は略全部を覆う大きさの画像ではない。また、この実施形態において、右打ち画像G1の表示領域と、球抜き画像G3の表示領域とは重複しない。また、左打ち画像G2の表示領域と、球抜き画像G3の表示領域とは重複しない。即ち、表示領域25rにおける画像G1,G2の表示位置と、球抜き画像G3の表示位置とは異なる。
図6(d)に示すように、エラー報知演出には、磁気エラーを報知するための磁気エラー報知演出がある。磁気エラーは、磁気センサSE5によって予め定めた強さの磁気が検知されている状態である。この実施形態において、磁気エラーは特定のエラーに相当する。例えば、磁気エラー報知演出は、「磁気エラー」の文字列や注意を喚起するための図形を模した磁気エラー画像G4を表示するなどの態様により行われる。磁気エラー報知演出は、予め定めた強さの磁気が検知されたことを、遊技者や遊技店の従業員等が認識可能な態様であれば、どのような態様であってもよい。磁気エラーは、遊技領域21に磁石を近接させるなどして、遊技球の流下に影響を与える不正行為が行われている可能性の高い状態である。
この実施形態において、演出表示装置25において表示される磁気エラー画像G4は、演出表示装置25の表示領域25rの全部又は略全部を覆う大きさの画像である。磁気エラー画像G4は、特定のエラーに関する情報に相当する。即ち、この実施形態では、磁気エラーが発生した場合、演出表示装置25では、演出表示装置25の表示領域25rの全体又は略全体を覆う大きさの画像を表示することによって、磁気エラーが発生したことが報知可能に構成されている。
例えば、図6(e)に示すように、報知演出には、電源投入に伴ってパチンコ遊技機10が復帰中(起動中)であることを報知する復帰報知演出がある。例えば、復帰報知演出は、「復帰中です しばらくお待ち下さい」の文字列を模した復帰中画像G5を表示するなどの態様により行われる。復帰報知演出は、パチンコ遊技機10が復帰中(起動中)であることを、遊技者や遊技店の従業員等が認識可能な態様であれば、どのような態様であってもよい。この実施形態において、演出表示装置25において表示される復帰中画像G5は、演出表示装置25の表示領域25rの一部を覆う大きさの画像であって、表示領域25rの全部又は略全部を覆う大きさの画像ではない。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図7に示すように、パチンコ遊技機10は、機裏側に、主制御手段としての主制御基板40を備えている。主制御基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御情報としての制御信号(制御コマンド)を出力する。パチンコ遊技機10は、機裏側に、副制御基板41を備えている。副制御基板41は、主制御基板40が出力する制御信号に基づき所定の処理を行う。例えば、副制御基板41は、装飾ランプ16による発光演出、スピーカ17による音声演出、演出表示装置25による表示演出、及び可動体24a,24bによる可動体演出を実行させるための処理を行う。この実施形態において、副制御基板41は、副制御手段として機能する。パチンコ遊技機10は、機裏側に、主制御基板40及び副制御基板41に電力を供給する電源基板42を備えている。
まず、主制御基板40について説明する。
主制御基板40は、主制御用CPU40aと、主制御用ROM40bと、主制御用RAM40cと、を備えている。主制御用CPU40aは、主制御用のプログラムを実行することにより、各種の処理を行う。主制御用ROM40bは、主制御用のプログラムや、所定の抽選に用いられるテーブルや判定値などを記憶している。また、主制御用ROM40bは、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから、特別ゲームが終了される迄の変動時間を特定可能な情報である。また、変動パターンは、特別ゲームが開始されてから、特別ゲームが終了される迄の間に行われる演出ゲームの演出内容について、その一部又は全部を特定可能な情報であってもよい。
例えば、変動パターンには、大当り変動パターンとはずれ変動パターンとがある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組み合わせを導出させる演出内容が定められている。はずれ変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで、又はリーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを導出させる演出内容が定められている。
主制御用RAM40cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主制御用RAM40cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、この実施形態の主制御基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を主制御基板40に搭載することにより、ハードウェア乱数として生成してもよく、主制御用CPU40aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することにより、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
主制御用CPU40aは、図示しないポートを介して、センサSE1〜SE6と接続されている。主制御用CPU40aは、図示しないポートを介して、センサSE1〜SE6が出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、アクチュエータA1,A2と接続されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、アクチュエータA1,A2の動作を制御可能に構成されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、情報表示パネル22と接続されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能に構成されている。この実施形態において、情報表示パネル22は、主制御基板40により制御される第1報知手段及び第1表示手段に相当する。
次に、副制御基板41について説明する。
副制御基板41は、主制御基板40と接続されている。副制御基板41は、副制御用CPU41aと、副制御用ROM41bと、副制御用RAM41cと、を備えている。例えば、副制御用CPU41aは、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する処理を行う。副制御用ROM41bは、副制御用のプログラムや、抽選に用いられるテーブルや判定値などを記憶している。副制御用ROM41bは、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出パターンや、表示演出の実行に用いる表示演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、装飾ランプ16における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出パターンや、発光演出の実行に用いる発光演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、スピーカ17における音声演出の態様(内容)を特定可能な音声演出パターンや、音声演出の実行に用いる音声演出データを記憶している。
また、副制御用RAM41cは、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副制御用RAM41cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、この実施形態の副制御基板41は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を副制御基板41に搭載することにより、ハードウェア乱数として生成してもよく、副制御用CPU41aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することにより、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
副制御基板41は、図示しない駆動回路を介して、演出表示装置25と接続されている。副制御用CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、演出表示装置25の表示態様を制御可能に構成されている。したがって、この実施形態の演出表示装置25は、副制御基板41により制御される第2報知手段及び第2表示手段に相当する。副制御基板41は、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ16と接続されている。副制御用CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ16の点灯態様を制御可能に構成されている。副制御基板41は、図示しない駆動回路を介して、スピーカ17と接続されている。副制御用CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、スピーカ17の出力態様を制御可能に構成されている。
副制御用CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、情報補助表示パネル33と接続されている。副制御用CPU41aは、図示しない駆動回路を介して、情報補助表示パネル33の表示内容を制御可能に構成されている。したがって、この実施形態の情報補助表示パネル33は、副制御基板41により制御される第3報知手段及び第3表示手段に相当する。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、第3アクチュエータA3と接続されている。主制御用CPU40aは、図示しない駆動回路を介して、第3アクチュエータA3(可動体24a,24b)の動作を制御可能に構成されている。
次に、電源基板42について説明する。
電源基板42は、電源回路42aを備えている。電源回路42aは、機外の電源から供給される電力(例えばAC24V)を予め定めた供給電力(例えばDC30V)に変換し、この供給電力をさらに変換してパチンコ遊技機10を構成している各種の電気部品に供給する。電源回路42aは、主制御基板40及び副制御基板41と接続されており、変換後の電力を供給する。
電源基板42は、監視回路42bを備えている。監視回路42bは、供給電力の電圧を監視する。監視回路42bは、供給電力の電圧が予め定めた動作電圧まで下降すると、電断信号を出力する。ここで、動作電圧は、パチンコ遊技機10が支障なく動作することが可能な電圧であって、予め定めた安全率を考慮した電圧である。監視回路42bは、主制御基板40と接続されている。主制御基板40(主制御用CPU40a)は、監視回路42bから電断信号を入力可能に構成されている。
電源基板42は、リセット回路42cを備えている。リセット回路42cは、監視回路42bと接続されている。リセット回路42cは、監視回路42bから電断信号を入力可能に構成されている。リセット回路42cは、電源投入がされると、リセット信号を出力する。リセット回路42cは、電断信号を入力すると、リセット信号を出力する。リセット回路42cは、主制御基板40及び副制御基板41と接続されている。主制御基板40及び副制御基板41は、リセット回路42cからリセット信号を入力可能に構成されている。
電源基板42は、補助電源42dを備えている。例えば、補助電源42dは、電気二重層コンデンサである。補助電源42dは、電源回路42aと接続されており、電源回路42aから供給される電力を蓄える。補助電源42dは、主制御基板40と接続されており、機外の電源から電力の供給が受けられないときに、主制御用RAM40cの記憶内容を保持するための電力を供給する。また、補助電源42dは、副制御基板41と接続されていてもよく、機外の電源から電力の供給が受けられないときに、副制御用RAM41cの記憶内容を保持するための電力を供給してもよい。以下の説明では、パチンコ遊技機10に対する電力の供給が遮断されることを「電源断」と示す場合がある。
次に、パチンコ遊技機10において行われる各種の処理について説明する。最初に、主制御用CPU40aが主制御用プログラムに基づいて行う各種の処理について説明する。
まず、主制御用CPU40aが割り込み処理として行う特別図柄入力処理について説明する。
図8に示すように、主制御用CPU40aは、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、第1始動入賞口26に遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS101)。第1始動入賞口26に遊技球が入賞していない場合(ステップS101:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS105の処理へ移行する。その一方で、第1始動入賞口26に遊技球が入賞している場合(ステップS101:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1特別保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS102)。第1特別保留数が上限数未満ではない場合(ステップS102:NO)、主制御用CPU40aは、ステップS105の処理へ移行する。
その一方で、第1特別保留数が上限数未満である場合(ステップS102:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1特別保留数を1加算して更新する(ステップS103)。ステップS103の処理において、主制御用CPU40aは、更新後の第1特別保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。また、主制御用CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。なお、この実施形態において、出力バッファに格納された制御情報(コマンド)は、次回以降の割り込み処理において副制御基板41へと出力される。
次に、主制御用CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御用RAM40cに記憶させる(ステップS104)。例えば、乱数は、大当り抽選に用いる乱数、大当り図柄の決定に用いる乱数、変動パターンの決定に用いる乱数などである。ステップS104の処理において、主制御用CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。この実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御用RAM40cに記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。なお、乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。ステップS104の処理が終了すると、主制御用CPU40aは、ステップS105の処理へ移行する。
ステップS105の処理において、主制御用CPU40aは、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、第2始動入賞口27に遊技球が入賞したか否かを判定する。第2始動入賞口27に遊技球が入賞していない場合(ステップS105:NO)、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。その一方で、第2始動入賞口27に遊技球が入賞している場合(ステップS105:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2特別保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS106)。第1特別保留数が上限数未満ではない場合(ステップS106:NO)、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
その一方で、第2特別保留数が上限数未満である場合(ステップS106:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2特別保留数を1加算して更新する(ステップS107)。ステップS107の処理において、主制御用CPU40aは、更新後の第2特別保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。また、主制御用CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。
次に、主制御用CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御用RAM40cに記憶させる(ステップS108)。例えば、乱数は、大当り抽選に用いる乱数、大当り図柄の決定に用いる乱数、変動パターンの決定に用いる乱数などである。ステップS108の処理において、主制御用CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。この実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御用RAM40cに記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。ステップS108の処理が終了した場合、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、主制御用CPU40aが割り込み処理として行う特別図柄開始処理について説明する。
図9に示すように、主制御用CPU40aは、特別ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する(ステップS201)。ステップS201の処理において、主制御用CPU40aは、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方で、大当り遊技中、又は特別ゲーム中である場合に否定判定する。特別ゲームの実行条件が成立していない場合(ステップS201:NO)、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、特別ゲームの実行条件が成立している場合(ステップS202:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2特別保留数が1以上であるか否かを判定する(ステップS202)。第2特別保留数が1以上ではない場合(ステップS202:NO)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1特別保留数が1以上であるか否かを判定する(ステップS203)。第1特別保留数が1以上ではない場合(ステップS203:NO)、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
第1特別保留数が1以上である場合(ステップS203:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する(ステップS204)。ステップS204の処理において、主制御用CPU40aは、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主制御用CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(第1保留数コマンド)を生成し、出力バッファに格納する。
次に、主制御用CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御用RAM40cから読み出す(ステップS205)。なお、主制御用CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主制御用RAM40cから消去する。
次に、主制御用CPU40aは、ステップS205の処理において読み出した乱数情報と、主制御用ROM40bに記憶されている大当り判定値とをもとに、大当りに当選とするか否かを判定する(ステップS206)。ステップS206の処理は、大当りか否かの大当り抽選(大当り判定)に相当する。例えば、大当りに当選とするか否かの判定は、乱数情報の値と大当り判定値とが一致するか否かにより判定してもよい。例えば、大当りに当選とするか否かの判定は、乱数情報の値と大当り判定値とを加算した値が、所定値を超えているか否かにより判定してもよい。
大当りに当選とする場合(ステップS206:YES)、主制御用CPU40aは、第1特別ゲームで導出させる大当り図柄と、第1特別ゲームの変動パターンとを決定する(ステップS207)。例えば、主制御用CPU40aは、ステップS205の処理において読み出した乱数情報を用いた抽選により、大当り図柄や変動パターンを決定するとよい。ステップS207の処理において、主制御用CPU40aは、決定した大当り図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。ステップS207の処理において、主制御用CPU40aは、決定した変動パターンを特定可能であって、該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示する制御情報(以下、ゲーム開始コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
大当りに当選としないはずれの場合(ステップS206:NO)、主制御用CPU40aは、第1特別ゲームで導出させるはずれ図柄と、第1特別ゲームの変動パターンとを決定する(ステップS208)。例えば、主制御用CPU40aは、ステップS205の処理において読み出した乱数情報を用いた抽選により、はずれ図柄や変動パターンを決定するとよい。ステップS208の処理において、主制御用CPU40aは、決定したはずれ図柄を特定可能な図柄コマンドを生成し、出力バッファに格納する。ステップS208の処理において、主制御用CPU40aは、決定した変動パターンを特定可能であって、該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示するゲーム開始コマンドを生成し、出力バッファに格納する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
第2特別保留数が1以上である場合(ステップS202:YES)、主制御用CPU40aは、ステップS204〜S208における第1特別ゲームに関する処理と同様にして、第2特別ゲームに関するステップS209〜S213の処理を行う。
即ち、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する(ステップS209)。ステップS209の処理において、主制御用CPU40aは、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主制御用CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(第2保留数コマンド)を生成し、出力バッファに格納する。
また、主制御用CPU40aは、第2特別ゲームについて大当りに当選とするか否かの判定を行う(ステップS211)。主制御用CPU40aは、第2特別ゲームで導出させる特別図柄を決定するとともに、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンドを生成し、出力バッファに格納する(ステップS212,S213)。主制御用CPU40aは、第2特別ゲームの変動パターンを決定するとともに、決定した変動パターンを特定可能であって、該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示するゲーム開始コマンドを生成し、出力バッファに格納する(ステップS212,S213)。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
そして、特別図柄開始処理を終了すると、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御用CPU40aは、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間を計測する。そして、主制御用CPU40aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が導出されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間が経過すると、演出図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを導出させるためのゲーム終了コマンドを生成し、出力バッファに格納する。
次に、主制御用CPU40aが行う大当り処理について説明する。
大当り処理において、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主制御用CPU40aは、大当りの特別ゲームの終了後、特定した大当り遊技を付与する制御を開始するとともに、所定の制御情報を出力するための処理を行う。即ち、主制御用CPU40aは、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を付与する。
主制御用CPU40aは、大当りの特別ゲームが終了すると、最初にオープニング演出の実行を指示する制御情報(以下、オープニングコマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。主制御用CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主制御用CPU40aは、大当り遊技に設定された開放態様(開放パターン)にしたがって、大入賞口29を開放するように、第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主制御用CPU40aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1終了条件又は第2終了条件が成立すると、大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主制御用CPU40aは、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。また、主制御用CPU40aは、ラウンド遊技を開始するごとに、ラウンド演出の実行を指示する制御情報(以下、ラウンドコマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。主制御用CPU40aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示する制御情報(以下、エンディングコマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。主制御用CPU40aは、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
次に、主制御用CPU40aが行う遊技状態処理について説明する。
主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の終了後に付与する遊技状態を特定する。主制御用CPU40aは、低確率状態の付与を特定した場合、大当り遊技を終了するときに、低確率状態に制御することを特定可能な値を、主制御用RAM40cに記憶されている確率状態フラグに設定する。主制御用CPU40aは、高確率状態の付与を特定した場合、大当り遊技を終了するときに、高確率状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定する。
主制御用CPU40aは、高ベース状態の付与を特定した場合、大当り遊技を終了するときに、高ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。また、主制御用CPU40aは、遊技状態が高ベース状態であることを特定可能な制御情報(以下、高ベース状態コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。主制御用CPU40aは、上限回数を定めた高ベース状態の付与を特定した場合、上記上限回数に相当する回数を、高ベース状態を付与する特別ゲームの残り回数として主制御用RAM40cに記憶させる。
主制御用CPU40aは、特別ゲームが実行される毎に、主制御用RAM40cに記憶されている残り回数を1減算する。主制御用CPU40aは、残り回数が0となった場合、残り回数が0となった特別ゲームの終了に伴って、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。即ち、主制御用CPU40aは、高ベース状態を終了させ、低ベース状態へ移行させる。また、主制御用CPU40aは、遊技状態が低ベース状態であることを特定可能な制御情報(以下、低ベース状態コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。なお、主制御用CPU40aは、大当り遊技が付与された場合、低確率状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。また、主制御用CPU40aは、低ベース状態コマンドを生成し、出力バッファに格納する。
そして、主制御用CPU40aは、高ベース状態が開始されてから終了される迄の間、高ベース状態であることが認識可能な情報を表示するように、情報表示パネル22の第1状態表示部22gを制御する。主制御用CPU40aは、低ベース状態が開始されてから終了される迄の間、低ベース状態であることが認識可能な情報を表示するように、情報表示パネル22の第1状態表示部22gを制御する。例えば、主制御用CPU40aは、高ベース状態中には第1状態表示部22gが点灯し、低ベース状態中には第1状態表示部22gが消灯するように、情報表示パネル22を制御する。
また、主制御用CPU40aは、高確率状態が開始されてから終了される迄の間、高確率状態であることが認識可能な情報を表示するように、情報表示パネル22の第2状態表示部22hを制御する。主制御用CPU40aは、低確率状態が開始されてから終了される迄の間、低確率状態であることが認識可能な情報を表示するように、情報表示パネル22の第2状態表示部22hを制御する。例えば、主制御用CPU40aは、高確率状態中には第2状態表示部22hが点灯し、低確率状態中には第2状態表示部22hが消灯するように、情報表示パネル22を制御する。
主制御用CPU40aは、大当り遊技が開始されてから終了される迄の間、第2発射強度で遊技球を発射すること、即ち右打ちが推奨されていることが認識可能な情報(以下、右打ち情報と示す)を表示するように、情報表示パネル22の右打ち表示部22iを制御する。以下の説明では、右打ち情報を表示することを「右打ち報知」と示す場合がある。また、主制御用CPU40aは、高ベース状態が開始されてから終了される迄の間、右打ち情報を表示するように、情報表示パネル22の右打ち表示部22iを制御する。
主制御用CPU40aは、大当り遊技中ではない低ベース状態が開始されてから終了される迄の間、第1発射強度で遊技球を発射すること、即ち左打ちが推奨されていることが認識可能な情報(以下、左打ち情報と示す)を表示するように、情報表示パネル22の右打ち表示部22iを制御する。以下の説明では、左打ち情報を表示することを「左打ち報知」と示す場合がある。例えば、主制御用CPU40aは、大当り遊技中や高ベース状態中には右打ち表示部22iが点灯し、大当り遊技中ではない低ベース状態中には右打ち表示部22iが消灯するように、情報表示パネル22を制御する。
この実施形態において、主制御用CPU40aは、右打ち表示部22iにおいて右打ち情報を報知(表示)させている場合には、後述するエラー検知処理において磁気エラーや満杯エラーが検知されたときであっても、それを契機としては右打ち表示部22iの表示内容を変更しない。このように、この実施形態において、情報表示パネル22(右打ち表示部22i)が遊技球の発射強度に関する情報としての右打ち情報の表示を行っている場合であって、エラー(磁気エラーや満杯エラー)が発生したときには、情報表示パネル22は、右打ち情報の表示を継続して行うように制御される。即ち、この実施形態において、情報表示パネル22が遊技球の発射強度に関する報知を行っている場合であって、エラーが発生したときには、情報表示パネル22は、遊技球の発射強度に関する報知を継続して行うように制御される。
ここで、情報表示パネル22が右打ち情報の表示を行っている場合であって、エラーが発生したときには、情報表示パネル22は、右打ち情報の表示を一旦終了したのち、エラーが解消するより前から、右打ち情報の表示を再び行うように制御されてもよい。即ち、情報表示パネル22が遊技球の発射強度に関する報知を行っている場合であって、エラーが発生したときには、情報表示パネル22は、遊技球の発射強度に関する情報の表示を一旦終了したのち、エラーが解消するより前から、遊技球の発射強度に関する報知を再び行うように制御されてもよい。
次に、主制御用CPU40aが割り込み処理として行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主制御用CPU40aは、ゲートセンサSE4から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート31を通過(入球)したか否かを判定する。遊技球がゲート31を通過していない場合、主制御用CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。その一方で、遊技球がゲート31を通過した場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている普通保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主制御用CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主制御用CPU40aは、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。
次に、主制御用CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御用RAM40cに記憶させる。この場合、主制御用CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主制御用CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。
次に、主制御用CPU40aが割り込み処理として行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主制御用CPU40aは、普通ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主制御用CPU40aは、普通当り遊技中ではなく、且つ普通ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方で、普通当り遊技中、又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主制御用CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。
その一方で、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている普通保留数が1以上であるか否かを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主制御用CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている普通保留数を1減算して更新する。この処理において、主制御用CPU40aは、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。次に、主制御用CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御用RAM40cから読み出す。なお、主制御用CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主制御用RAM40cから消去する。
次に、主制御用CPU40aは、読み出した乱数情報と、主制御用ROM40bに記憶されている普通当り判定値とをもとに、普通当りに当選とするか否かを判定する。この処理は、普通当りか否かの普通当り抽選(普通当り判定)に相当する。例えば、上述した普通図柄の確率変動制御を採用する場合、主制御用CPU40aは、高ベース状態においては、低ベース状態に比して、普通当りに当選と判定する確率が高くなるように、普通当りに当選とするか否かの判定を行うとよい。
普通当りに当選とする場合、主制御用CPU40aは、普通ゲームで導出させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間とを決定する。例えば、普通図柄の変動時間短縮制御を採用する場合、主制御用CPU40aは、低ベース状態においては第1変動時間を決定し、高ベース状態においては第1変動時間よりも短い第2変動時間を決定するとよい。その後、主制御用CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。
そして、主制御用CPU40aは、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主制御用CPU40aは、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が導出されるように、情報表示パネル22を制御する。
次に、主制御用CPU40aが行う普通当り処理について説明する。
普通当りに当選した場合、主制御用CPU40aは、普通ゲームが終了すると、第2始動入賞口27の開放パターンを決定するとともに、該決定した開放パターンにしたがって第2始動入賞口27が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。例えば、上述した開放時間延長制御を採用する場合、主制御用CPU40aは、低ベース状態においては第1開放パターンを選択し、高ベース状態においては、第1開放パターンよりも1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間が長い第2開放パターンを決定するとよい。
次に、主制御用CPU40aが割り込み処理として行う磁気エラー処理について説明する。
磁気エラー処理において、主制御用CPU40aは、磁気エラー報知の実行中であるか否かを判定する。主制御用CPU40aは、磁気エラー報知の実行中であることを示す情報(以下、磁気エラーフラグと示す)が主制御用RAM40cに記憶されている場合に肯定判定する一方で、記憶されていない場合に否定判定する。磁気エラー報知の実行中である場合、主制御用CPU40aは、磁気エラー処理を終了する。
また、磁気エラー報知の実行中ではない場合、主制御用CPU40aは、磁気センサSE5が磁気を検知したか否かを判定する。主制御用CPU40aは、磁気センサSE5から検知信号を入力している場合に肯定判定する一方で、検知信号を入力していない場合に否定判定する。磁気センサSE5が磁気を検知していない場合、主制御用CPU40aは、磁気エラー処理を終了する。
その一方で、磁気センサSE5が磁気を検知している場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに磁気エラーフラグを記憶する。また、主制御用CPU40aは、磁気エラー報知の開始を指示する制御情報(以下、磁気エラー報知開始コマンド)を生成し、出力バッファに格納する。その後、主制御用CPU40aは、磁気エラー処理を終了する。
この実施形態の主制御用CPU40aは、磁気エラーの発生を検知して磁気エラー報知を開始すると、特別図柄開始処理や大当り遊技処理を実行しない。即ち、主制御用CPU40aは、パチンコ遊技機10における遊技の進行を停止させる。この実施形態における磁気エラー報知の解除条件は、電源断とされている。
次に、主制御用CPU40aが割り込み処理として行う満杯エラー処理について説明する。
最初に、主制御用CPU40aは、磁気エラー報知の実行中であるか否かを判定する。主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに磁気エラーフラグが記憶されている場合に肯定判定する一方で、磁気エラーフラグが記憶されていない場合に否定判定する。磁気エラー報知の実行中である場合、主制御用CPU40aは、満杯エラー処理を終了する。
磁気エラー報知の実行中ではない場合、主制御用CPU40aは、満杯エラー報知の実行中であるか否かを判定する。主制御用CPU40aは、満杯エラー報知の実行中であることを示す情報(以下、満杯エラーフラグと示す)が主制御用RAM40cに記憶されている場合に肯定判定する一方で、記憶されていない場合に否定判定する。
満杯エラー報知の実行中である場合、主制御用CPU40aは、上皿18及び下皿19が満杯であるか否かを判定する。主制御用CPU40aは、満杯センサSE6から検知信号を入力している場合に肯定判定する一方で、検知信号を入力していない場合に否定判定する。上皿18及び下皿19が満杯である場合、主制御用CPU40aは、満杯エラー処理を終了する。その一方で、上皿18及び下皿19が満杯ではない場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている満杯エラーフラグを消去(クリア)する。また、主制御用CPU40aは、満杯エラー報知の終了を指示する制御情報(以下、満杯エラー報知終了コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。その後、主制御用CPU40aは、満杯エラー処理を終了する。
また、満杯エラー報知の実行中ではない場合、主制御用CPU40aは、上皿18及び下皿19が満杯であるか否かを判定する。上皿18及び下皿19が満杯ではない場合、主制御用CPU40aは、満杯エラー処理を終了する。その一方で、上皿18及び下皿19が満杯である場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに満杯エラーフラグを記憶する。また、主制御用CPU40aは、満杯エラー報知の開始を指示する制御情報(以下、満杯エラー報知開始コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。その後、主制御用CPU40aは、満杯エラー処理を終了する。
次に、副制御用CPU41aが副制御用プログラムに基づいて行う各種の処理について説明する。
最初に、副制御用CPU41aが行う状態処理について説明する。
副制御用CPU41aは、低ベース状態コマンドを入力すると、副制御用RAM41cに記憶されているベース状態フラグに、低ベース状態であることを特定可能な値を設定する。副制御用CPU41aは、高ベース状態コマンドを入力すると、副制御用RAM41cに記憶されているベース状態フラグに、高ベース状態であることを特定可能な値を設定する。副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されているベース状態フラグを参照することにより、現在の遊技状態が高ベース状態であるか、低ベース状態であるかを特定できる。
副制御用CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、副制御用RAM41cに記憶されている大当り状態フラグに、大当り遊技中であることを特定可能な値を設定する。副制御用CPU41aは、エンディングコマンドを入力してからゲーム開始コマンドを入力すると、副制御用RAM41cに記憶されている大当り状態フラグに、大当り遊技中ではないことを特定可能な値を設定する。副制御用CPU41aは、副制御用RAM41cに記憶されている大当り状態フラグを参照することにより、大当り遊技中であるか否かを特定できる。
次に、副制御用CPU41aが行う大当り演出処理について説明する。
副制御用CPU41aは、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、可動体24a,24b、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、可動体24a,24b、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、副制御用CPU41aは、オープニング演出として、右打ち報知演出を行うように、演出表示装置25を制御してもよい。副制御用CPU41aは、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、可動体24a,24b、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副制御用CPU41aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、可動体24a,24b、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、副制御用CPU41aは、エンディング演出として、右打ち報知演出を行うように、演出表示装置25を制御してもよい。
次に、副制御用CPU41aが行う演出ゲーム処理について説明する。
副制御用CPU41aは、一般演出としての演出ゲームや、該演出ゲームに付随する演出が行われるように、装飾ランプ16、スピーカ17、可動体24a,24b、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンド及び図柄コマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。即ち、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて導出させる図柄組み合わせを決定する。副制御用CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な図柄が大当り図柄である場合、演出図柄による大当りの図柄組み合わせを決定する。副制御用CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な図柄がはずれ図柄である場合、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせを決定する。
副制御用CPU41aは、リーチ条件が成立していることにより、今回の演出ゲームにおいてリーチ演出を行う場合には、リーチを含むはずれの図柄組み合わせを決定するとよい。例えば、リーチ条件としては、はずれ変動パターンのなかでも、リーチ演出用の変動パターンが指定されたことを定めてもよく、副制御用CPU41aが所定の乱数を用いた演出抽選を行い、該演出抽選に当選したことを定めてもよい。
また、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置25を制御する。即ち、副制御用CPU41aは、演出ゲームを開始させる。また、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、所定の演出が実行されるように、装飾ランプ16、スピーカ17、可動体24a,24b、及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、所定の演出としては、大当り予告演出や、遊技状態を示唆する示唆演出などがある。
そして、副制御用CPU41aは、所定のタイミングが到来すると、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させるとともに、ゲーム終了コマンドの入力を契機に、演出図柄による図柄組み合わせを導出させる。なお、副制御用CPU41aは、ゲーム終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、該変動時間の経過を契機に図柄組み合わせを導出させてもよい。この場合、ゲーム終了コマンドは省略してもよい。
次に、副制御用CPU41aが情報補助表示パネル33に情報を表示させるための処理について詳しく説明する。
副制御用CPU41aは、大当り遊技が開始されてから終了される迄の間、右打ち情報を表示するように、情報補助表示パネル33の右打ち補助表示部33aを制御する。副制御用CPU41aは、高ベース状態が開始されてから終了される迄の間、右打ち情報を表示するように、情報補助表示パネル33の右打ち補助表示部33aを制御する。副制御用CPU41aは、大当り遊技ではない低ベース状態が開始されてから終了される迄の間、左打ち情報を表示するように、情報補助表示パネル33の右打ち補助表示部33aを制御する。例えば、副制御用CPU41aは、大当り遊技中及び高ベース状態中には右打ち補助表示部33aが点灯し、大当り遊技ではない低ベース状態中には右打ち補助表示部33aが消灯するように、情報補助表示パネル33を制御する。
この実施形態において、副制御用CPU41aは、右打ち補助表示部33aにおいて右打ち情報を報知(表示)させている場合には、磁気エラーや満杯エラーが検知されたときであっても、それを契機としては右打ち補助表示部33aの表示内容を変更しない。即ち、副制御用CPU41aは、右打ち補助表示部33aにおいて右打ち情報を報知(表示)させている場合、磁気エラー報知開始コマンドや満杯エラー報知開始コマンドを入力したときであっても、それを契機としては右打ち補助表示部33aの表示内容を変更しない。
このように、この実施形態において、情報補助表示パネル33(右打ち補助表示部33a)が遊技球の発射強度に関する情報としての右打ち情報の表示を行っている場合であって、エラー(磁気エラーや満杯エラー)が発生したときには、情報補助表示パネル33は、右打ち情報の表示を継続して行うように制御される。即ち、この実施形態において、情報補助表示パネル33が遊技球の発射強度に関する報知を行っている場合であって、エラーが発生したときには、情報補助表示パネル33は、遊技球の発射強度に関する報知を継続して行うように制御される。
ここで、情報補助表示パネル33が右打ち情報の表示を行っている場合であって、エラーが発生したときには、情報補助表示パネル33は、右打ち情報の表示を一旦終了したのち、エラーが解消するより前から、右打ち情報の表示を再び行うように制御されてもよい。即ち、情報補助表示パネル33が遊技球の発射強度に関する報知を行っている場合であって、エラーが発生したときには、情報補助表示パネル33は、遊技球の発射強度に関する情報の表示を一旦終了したのち、エラーが解消するより前から、遊技球の発射強度に関する報知を再び行うように制御されてもよい。
また、副制御用CPU41aは、第1特別ゲームに関するゲーム開始コマンドを入力すると、第1特別ゲームが実行中であることを認識可能な情報(以下、変動中情報と示す)を表示するように、第1変動状態表示部33bを制御する。副制御用CPU41aは、第1特別ゲームに関するゲーム終了コマンドを入力すると、第1特別ゲームが実行中ではないことを認識可能な情報(以下、停止中情報と示す)を表示するように、第1変動状態表示部33bを制御する。
また、副制御用CPU41aは、第2特別ゲームに関するゲーム開始コマンドを入力すると、第2特別ゲームに関する変動中情報を表示するように、第2変動状態表示部33cを制御する。副制御用CPU41aは、第2特別ゲームに関するゲーム終了コマンドを入力すると、第2特別ゲームに関する停止中情報を表示するように、第2変動状態表示部33cを制御する。
副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンドから大当り変動パターンが特定可能である場合、停止中情報の中でも大当りであることを認識可能な情報を表示するように、変動状態表示部33b,33cを制御してもよい。さらに、副制御用CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な大当り図柄の種類を特定可能な停止中情報を表示するように、変動状態表示部33b,33cを制御してもよい。また、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンドからはずれ変動パターンを特定可能である場合、停止中情報の中でもはずれであることを認識可能な情報を表示するように、変動状態表示部33b,33cを制御してもよい。
また、副制御用CPU41aは、第1保留数コマンドを入力すると、該コマンドから特定可能な第1特別保留数を表示するように、第1特別保留数補助表示部33dを制御する。副制御用CPU41aは、第2保留数コマンドを入力すると、該コマンドから特定可能な第2特別保留数を表示するように、第2特別保留数補助表示部33eを制御する。
次に、副制御用CPU41aが演出表示装置25に報知演出を実行させるための処理について詳しく説明する。
上述したように、この実施形態のパチンコ遊技機10において実行可能な報知演出には、右打ち報知演出と、左打ち報知演出と、満杯エラー報知演出と、磁気エラー報知演出と、が少なくとも含まれている。そして、この実施形態において、各報知演出には、それぞれ優先度が設定されている。例えば、この実施形態において、右打ち報知演出、左打ち報知演出、及び満杯エラー報知演出には、第1優先度としての優先度[通常]が設定されている。例えば、磁気エラー報知演出には、優先度[通常]よりも高い優先度である第2優先度としての優先度[高]が設定されている。なお、一般演出には、優先度[通常],[高]よりも低い優先度である優先度[低]が設定されている。
そして、図10に示すように、副制御用CPU41aは、複数種類の報知演出について実行条件が成立している場合には、各報知演出に設定された優先度にしたがって演出表示装置25を制御し、表示演出としての報知演出を行なわせる。以下、詳細に説明する。
最初に、優先度[高]の報知演出に関する処理について説明する。
副制御用CPU41aは、優先度[高]の報知演出を行わせる場合には、優先度[低]の一般演出、及び優先度[通常]の報知演出の全てについて制限し、優先度[高]の報知演出を行わせる。この実施形態において、副制御用CPU41aは、優先度[高]の報知演出を行わせる場合、優先度[低]の一般演出、及び優先度[通常]の報知演出の全てについて行わせない。この実施形態において、優先度[高]の報知演出には、磁気エラー報知演出がある。
具体的に、副制御用CPU41aは、磁気エラーが発生すると、磁気エラー報知演出を行うように、演出表示装置25を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、磁気エラー報知開始コマンドを入力すると、表示領域25rの全部を覆う大きさで磁気エラー画像G4を表示するように、演出表示装置25を制御する。このような構成により、演出表示装置25では、仮に演出ゲームなどの一般演出や、優先度[通常]の報知演出が行われていた場合であっても、これら他の演出が終了されるとともに、磁気エラー報知演出が行われる。
このように、この実施形態では、演出表示装置25が遊技球の発射強度に関する情報(画像G1,G2)の表示を行っている場合であって、磁気エラーが発生したときには、演出表示装置25は、磁気エラーに関する情報(磁気エラー画像G4)の表示を行うように制御される。即ち、演出表示装置25が遊技球の発射強度に関する報知を行っている場合であって、磁気エラーが発生したときには、演出表示装置25は、磁気エラーに関する報知を行うように制御される。なお、上述したように、この実施形態における磁気エラー報知の解除条件は、電源断とされている。したがって、この実施形態では、磁気エラー報知演出を終了させるためには、パチンコ遊技機10へ供給する電力を遮断する必要がある。
次に、優先度[通常]の報知演出に関する処理について説明する。
副制御用CPU41aは、優先度[通常]の報知演出を行わせる場合には、優先度[低]である一般演出の一部又は全部を制限するとともに、優先度[通常]の報知演出を行わせる。その一方で、副制御用CPU41aは、優先度[高]の報知演出を実行中には、優先度[通常]の報知演出の実行を制限する。この実施形態において、優先度[通常]の報知演出には、右打ち報知演出、左打ち報知演出、及び満杯エラー報知演出がある。
最初に、右打ち報知演出を行わせる処理について説明する。
副制御用CPU41aは、大当り遊技が終了して高ベース状態へと移行すると、右打ち報知演出を行うように、演出表示装置25を制御する。なお、パチンコ遊技機10の仕様上、右打ち報知演出と左打ち報知演出とは同時に行われることがない。
図6(a)に示すように、副制御用CPU41aは、一般演出の実行中、大当り遊技の終了後にゲーム開始コマンドを入力すると、右打ち画像G1を一般画像G0の前側に重ね合わせて表示するように、演出表示装置25を制御する。右打ち画像G1は、表示領域25rの全部を覆う大きさの画像ではない。このため、演出表示装置25では、一般画像G0と右打ち画像G1とが同時に表示される。したがって、演出表示装置25では、右打ち報知演出が行われる場合、一般演出の表示面積を縮小する点において、一般演出に制限が加えられるものの、一般演出の実行が停止されるわけではない。
また、副制御用CPU41aは、満杯エラー報知演出の実行中、大当り遊技の終了後にゲーム開始コマンドを入力すると、右打ち画像G1を球抜き画像G3の表示領域とは重ならない位置に表示するように、演出表示装置25を制御する。このため、演出表示装置25では、右打ち画像G1と球抜き画像G3とが相互に干渉することなく同時に表示される。したがって、演出表示装置25において、右打ち報知演出は、満杯エラー報知演出を制限することなく行われる。
そして、副制御用CPU41aは、右打ち画像G1の表示を開始してから、所定の終了条件(例えば、所定時間の経過など)が成立すると、右打ち画像G1を非表示とするように、演出表示装置25を制御する。即ち、副制御用CPU41aは、右打ち報知演出を開始してから、所定の終了条件が成立すると、右打ち報知演出を終了させる。
次に、左打ち報知演出を行わせる処理について説明する。
副制御用CPU41aは、大当り遊技の終了後、上限回数の特別ゲームが終了して低ベース状態へと移行すると、左打ち報知演出を行うように、演出表示装置25を制御する。上述のように、パチンコ遊技機10の仕様上、右打ち報知演出と左打ち報知演出とは同時に行われることがない。
図6(b)に示すように、副制御用CPU41aは、一般演出の実行中であって、上限回数の特別ゲームが終了して低ベース状態へと移行すると、左打ち画像G2を一般画像G0の前側に重ね合わせて表示するように、演出表示装置25を制御する。左打ち画像G2は、表示領域25rの全部を覆う大きさの画像ではない。このため、演出表示装置25では、一般画像G0と左打ち画像G2とが同時に表示される。したがって、演出表示装置25では、左打ち報知演出が行われる場合、一般演出の表示面積を縮小する点において、一般演出に制限が加えられるものの、一般演出の実行が停止されるわけではない。
また、副制御用CPU41aは、満杯エラー報知演出の実行中であって、大当り遊技の終了後、上限回数の特別ゲームが終了して低ベース状態へと移行すると、左打ち画像G2を球抜き画像G3の表示領域とは重ならない位置に表示するように、演出表示装置25を制御する。このため、演出表示装置25では、左打ち画像G2と球抜き画像G3とが相互に干渉することなく同時に表示される。したがって、演出表示装置25において、左打ち報知演出は、満杯エラー報知演出を制限することなく行われる。
そして、副制御用CPU41aは、左打ち画像G2の表示を開始してから、所定の終了条件(例えば、所定時間の経過など)が成立すると、左打ち画像G2を非表示とするように、演出表示装置25を制御する。即ち、副制御用CPU41aは、左打ち報知演出を開始してから、所定の終了条件が成立すると、左打ち報知演出を終了させる。
次に、満杯エラー報知演出を行わせる処理について説明する。副制御用CPU41aは、上皿18及び下皿19が満杯になると、満杯エラー報知演出を行うように、演出表示装置25を制御する。
図6(c)に示すように、副制御用CPU41aは、一般演出の実行中、満杯エラー報知開始コマンドを入力すると、球抜き画像G3を一般画像G0の前側に重ね合わせて表示するように、演出表示装置25を制御する。球抜き画像G3は、表示領域25rの全部を覆う大きさの画像ではない。このため、演出表示装置25では、一般画像G0と球抜き画像G3とが同時に表示される。したがって、演出表示装置25では、満杯エラー報知演出が行われる場合、一般演出の表示面積を縮小する点において、一般演出に制限が加えられるものの、一般演出の実行が停止されるわけではない。
また、副制御用CPU41aは、右打ち報知演出又は左打ち報知演出の実行中であって、満杯エラー報知開始コマンドを入力すると、球抜き画像G3を右打ち画像G1や左打ち画像G2の表示領域とは重ならない位置に表示するように、演出表示装置25を制御する。このため、演出表示装置25では、球抜き画像G3と、右打ち画像G1や左打ち画像G2とが相互に干渉することなく同時に表示される。したがって、演出表示装置25において、満杯エラー報知演出は、右打ち報知演出や左打ち報知演出を制限することなく行われる。
そして、副制御用CPU41aは、満杯エラー報知終了コマンドを入力すると、球抜き画像G3を非表示とするように、演出表示装置25を制御する。即ち、副制御用CPU41aは、満杯エラーが解消されると、満杯エラー報知演出を終了させる。
このように、この実施形態では、演出表示装置25が遊技球の発射強度に関する情報としての画像G1,G2の表示を行っている場合であって、所定のエラーとしての満杯エラーが発生したときには、演出表示装置25は、画像G1,G2の表示を継続して行うように制御される。即ち、演出表示装置25が遊技球の発射強度に関する報知を行っている場合であって、満杯エラーが発生したときには、演出表示装置25は、遊技球の発射強度に関する報知を継続して行うように制御される。
ここで、演出表示装置25が画像G1,G2を表示している場合であって、所定のエラーとしての満杯エラーが発生したときには、演出表示装置25は、画像G1,G2の表示を一旦終了したのちに、満杯エラーが解消するより前から再び画像G1,G2の表示を行うように制御されてもよい。即ち、演出表示装置25が遊技球の発射強度に関する報知を行っている場合であって、満杯エラーが発生したときには、演出表示装置25は、遊技球の発射強度に関する報知を再び行うように制御されてもよい。
この実施形態のパチンコ遊技機10は、パチンコ遊技機10に対する電力の供給が遮断(所謂、電源断)された場合に、その時点におけるパチンコ遊技機10の制御状態に関する情報のうち少なくとも一部の情報をバックアップ(保持)することが可能に構成されている。以下、バックアップに関する処理について詳しく説明する。
最初に、主制御用CPU40aが電源断の際に行う処理について説明する。
図11に示すように、主制御用CPU40aは、供給電力の電圧が予め定めた動作電圧まで下降すると、電断時処理を行う。具体的に、主制御用CPU40aは、監視回路42bから電断信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されている情報のうち、パチンコ遊技機10の制御状態に関する情報を、主制御用RAM40cにおける所定の記憶領域に記憶させる。例えば、パチンコ遊技機10の制御状態に関する情報は、大当り確率に関する確率状態フラグ、及びベース状態に関するベース状態フラグのほか、特別ゲームの実行中であるか否か、特別保留数、大当り抽選の結果、変動パターン、特別図柄の大当り図柄、及び大当り遊技におけるラウンド遊技の回数などを特定する情報である。
次に、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cのチェックサムを算出し、主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶する。主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cへのアクセスを禁止に設定する。主制御用CPU40aは、リセット回路42cからリセット信号を入力すると、動作を停止する。そして、主制御用RAM40cに記憶(バックアップ)された制御状態に関する情報は、電源断に伴って供給電圧が0となっても、補助電源42dから供給される電力によって保持される。
次に、主制御用CPU40aが電源投入の際に行う処理について説明する。
主制御用CPU40aは、電源投入に伴って、供給電力の電圧が予め定めた動作電圧まで上昇すると、復電時処理を行う。具体的に、主制御用CPU40aは、供給電力の電圧が予め定めた動作電圧まで上昇し、且つ監視回路42bからのリセット信号の入力が終了すると、復電時処理を開始する。
復電時処理において、主制御用CPU40aは、割り込み処理を禁止に設定する。次に、主制御用CPU40aは、復電時処理の開始を指定する復電コマンドを生成し、所定の出力バッファに格納する。次に、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている制御状態に関する情報に基づいてチェックサムを算出する。主制御用CPU40aは、電断時処理において算出し、記憶したチェックサムと、今回の復電時処理において算出したチェックサムとが一致するか否かを判定する。
チェックサムが一致する場合、バックアップされた制御状態に関する情報が正しいことから、主制御用CPU40aは、電源断が行われたときの制御状態を特定可能な制御情報(以下、復帰コマンドと示す)を生成し、出力バッファに格納する。その一方で、チェックサムが一致しない場合、バックアップされた制御状態に関する情報が正しくないことから、主制御用CPU40aは、主制御用CPU40aに記憶されている制御状態に関する情報を初期化する。そして、主制御用CPU40aは、初期化された情報に基づいて、制御状態を特定可能な復帰コマンドを生成し、出力バッファに格納する。
例えば、この実施形態において、復帰コマンドには、高確率状態であることを特定可能な復帰コマンド、低確率状態であることを特定可能な復帰コマンド、低ベース状態であることを特定可能な復帰コマンド、高ベース状態であることを特定可能な復帰コマンドがある。例えば、復帰コマンドには、大当り遊技中であることを特定可能な復帰コマンド、第1特別ゲームが実行中であることを特定可能な復帰コマンド、第2特別ゲームが実行中であることを特定可能な復帰コマンド、第1特別保留数を特定可能な復帰コマンド、及び第2特別保留数を特定可能な復帰コマンドなどがある。
その後、主制御用CPU40aは、復電時処理を開始してから、所定期間Tbが経過すると、割り込み処理を許可に設定する。そして、主制御用CPU40aは、復電時処理を終了する。即ち、主制御用CPU40aは、バックアップされた制御状態に関する情報、又は初期化された制御状態に関する情報に基づいて、変動ゲームや大当り遊技に関する平常時の処理を再開する。これにより、情報表示パネル22では、制御状態に関する情報の表示が再開される。例えば、主制御用CPU40aは、大当り遊技や高ベース状態に復帰された場合には、右打ち情報を表示するように、情報表示パネル22を制御する。例えば、主制御用CPU40aは、大当り遊技中ではない低ベース状態に復帰された場合には、左打ち情報を表示するように、情報表示パネル22を制御する。
復電時処理の終了後には割り込み処理が許可に設定されていることから、主制御用CPU40aは、上述した磁気エラー処理の実行に伴って、磁気エラーが再び検知されると、磁気エラー報知開始コマンドを生成するとともに、所定の出力バッファに格納することとなる。同様に、主制御用CPU40aは、上述した満杯エラー処理の実行に伴って、満杯エラーが再び検知されると、満杯エラー報知開始コマンドを生成するとともに、所定の出力バッファに格納することとなる。
次に、副制御用CPU41aが電源投入の際に行う処理について説明する。
副制御用CPU41aは、電源投入に伴って、供給電力の電圧が予め定めた動作電圧まで上昇すると、復電時処理を行う。具体的に、副制御用CPU41aは、供給電力の電圧が予め定めた動作電圧まで上昇し、且つ監視回路42bからのリセット信号の入力が終了すると、復電時処理を開始する。この実施形態において、主制御基板40に対するリセット信号の出力時間T1は、副制御基板41に対するリセット信号の出力時間T2に比して短い。
復電時処理において、副制御用CPU41aは、復電コマンドを入力すると、該復電コマンドを入力してから所定期間Taにかけて、復帰報知演出を行うように、演出表示装置25を制御する。具体的に、副制御用CPU41aは、復帰中画像G5を表示するように、演出表示装置25を制御する。副制御用CPU41aは、復電コマンドを入力すると、所定期間Taよりも短い所定期間Tbにかけて、遊技球の発射強度に関する情報(右打ち情報)、第1特別ゲームが実行中であるか否かの情報、第2特別ゲームが実行中であるか否かの情報、第1特別保留数、及び第2特別保留数の何れも表示しないように、情報補助表示パネル33を制御する。例えば、副制御用CPU41aは、表示部33a〜33eが全て消灯するように、情報補助表示パネル33を制御する。即ち、この実施形態では、所定の期間としての所定期間Tb中、表示パネル22,33及び演出表示装置25による情報の表示と、演出表示装置25による演出図柄の表示とが制限される。
そして、副制御用CPU41aは、所定期間Tbが経過すると、入力した復帰コマンドから特定可能な制御状態に関する情報を表示するように、情報補助表示パネル33を制御する。即ち、情報補助表示パネル33による情報の表示を復帰(開始)させる。例えば、副制御用CPU41aは、復帰コマンドから特定可能なベース状態が高ベース状態である場合、右打ち情報の表示を開始するように、情報補助表示パネル33の右打ち補助表示部33aを制御する。副制御用CPU41aは、復帰コマンドから特定可能なベース状態が低ベース状態である場合、左打ち情報の表示を開始するように、情報補助表示パネル33の右打ち補助表示部33aを制御する。なお、副制御用CPU41aは、電源投入後に磁気エラー報知開始コマンドや満杯エラー報知開始コマンドを入力したときであっても、それを契機としては右打ち補助表示部33aの表示内容を変更しない。
副制御用CPU41aは、復帰コマンドから第1特別ゲームを実行中であることが特定可能である場合、変動中情報の表示を開始するように、第1変動状態表示部33bを制御する。副制御用CPU41aは、復帰コマンドから第2特別ゲームを実行中であることが特定可能である場合、変動中情報の表示を開始するように、第2変動状態表示部33cを制御する。また、副制御用CPU41aは、復帰コマンドから特定可能な第1特別保留数を表示するように、第1特別保留数補助表示部33dを制御する。副制御用CPU41aは、復帰コマンドから特定可能な第2特別保留数を表示するように、第2特別保留数補助表示部33eを制御する。なお、副制御用CPU41aは、所定期間Tbが経過すると、右打ち情報の表示を開始するように、演出表示装置25を制御してもよい。
また、副制御用CPU41aは、復電コマンドを入力すると、所定期間Taにかけて、可動体24a,24bに初期動作(イニシャルチェック動作)を行わせる。この実施形態において、所定期間Taは、所定期間Tbよりも長い期間である。具体的に、副制御用CPU41aは、第1可動体24aが初期位置P0aから演出位置P1aへと動作したのち、再び初期位置P0aへと動作するように、第3アクチュエータA3を制御する。副制御用CPU41aは、第2可動体24bが初期位置P0bから演出位置P1bへと動作したのち、再び初期位置P0bへと動作するように、第3アクチュエータA3を制御する。例えば、副制御用CPU41aは、予め定めたチェック時間内に、可動体24a,24bの初期動作が完了しない場合に、可動体24a,24bにエラーが発生していると判定するとよい。
この実施形態において、第1可動体24aは、特定の可動体に相当する。そして、第1可動体24aは、電源が投入されるという特定の条件が成立すると、予め定めた動作範囲内で初期動作するようになっている。なお、この実施形態において、所定の可動体に相当する第2可動体24bについても同様である。この実施形態では、可動体24a,24bが初期動作を行う所定期間Taのうち、少なくとも所定期間Tbの経過後には情報補助表示パネル33が復帰されている。即ち、この実施形態では、復電時処理によって高ベース状態に復帰されるという、表示パネル22,33及び演出表示装置25が右打ち情報の表示を行うように制御される報知条件が成立している場合であって、上記特定の条件が成立しているときには、少なくとも表示パネル22,33は、右打ち情報の表示を行う状態に制御される。右打ち情報の表示は、右打ちの報知に相当する。
そして、副制御用CPU41aは、所定期間Taの経過に伴って、復電時処理を終了する。復電時処理の終了後には、副制御用CPU41aは、主制御基板40から入力する制御情報(コマンド)に基づいて、既に説明した通りの演出に関する平常時の処理を再開する。即ち、副制御用CPU41aは、所定期間Taが経過すると、演出表示装置25において表示演出を復帰(開始)させる。例えば、副制御用CPU41aは、ゲーム開始コマンド、図柄コマンド、及びゲーム終了コマンドに基づいて演出ゲーム(一般演出)を行うように、演出表示装置25を制御する。副制御用CPU41aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド、及びエンディングコマンドに基づいて大当り中演出(一般演出)を行うように、演出表示装置25を制御する。また、副制御用CPU41aは、可動体24a,24bによる可動体演出を実行可能な状態に復帰させる。
また、副制御用CPU41aは、復電時処理の終了直後であっても、磁気エラー報知開始コマンドを入力した場合、磁気エラー報知演出を開始するように、演出表示装置25を制御する。副制御用CPU41aは、復電時処理の終了直後であっても、満杯エラー報知開始コマンドを入力した場合、満杯エラー報知演出を開始するように、演出表示装置25を制御する。
次に、上記のように構成したパチンコ遊技機10における報知演出について、その具体的な実行態様の一例について説明する。
図12には、大当り遊技の終了後における報知演出の具体的な流れについて図示されている。図12(a)に示すように、演出表示装置25では、大当り遊技中、大当り演出(一般演出)が表示される。右打ち表示部22i及び右打ち補助表示部33aでは、右打ち情報が表示される。
図12(b)に示すように、演出表示装置25では、大当り遊技が終了して高ベース状態へと移行すると、演出ゲーム(一般演出)が表示されるとともに、右打ち画像G1が表示され、右打ち報知演出が行われる。また、右打ち表示部22i及び右打ち補助表示部33aでは、右打ち情報の表示が継続される。
図12(c)に示すように、演出表示装置25では、右打ち報知演出及び演出ゲーム(一般演出)の実行中、満杯エラーが発生すると、球抜き画像G3が追加して表示され、満杯エラー報知演出が並行して行われる。この状態では、演出表示装置25の表示内容からは、右打ちが推奨されていることを認識可能であるが、満杯エラー報知演出が行われていないときに比して、右打ち画像G1に対する注意が逸れる虞があり、相対的に右打ち画像G1による報知を認識し難くなる。その一方で、右打ち表示部22i及び右打ち補助表示部33aでは、右打ち情報の表示が全く制限されることなく継続される。したがって、遊技者は、演出表示装置25に球抜き画像G3が表示された状態となっても、右打ちが推奨されていることを引き続き明確に認識できる。
図12(d)に示すように、演出表示装置25では、右打ち報知演出、満杯エラー報知演出、及び演出ゲーム(一般演出)の実行中、満杯エラーが解消すると、球抜き画像G3が非表示とされ、満杯エラー報知演出が終了される。また、右打ち表示部22i及び右打ち補助表示部33aでは、右打ち情報の表示が継続される。
図12(e)に示すように、演出表示装置25では、右打ち報知演出及び演出ゲーム(一般演出)の実行中、磁気エラーが発生すると、磁気エラー画像G4が表示され、磁気エラー報知演出が開始される。磁気エラー画像G4は、演出表示装置25における表示領域25rの全部を覆う画像であり、一般画像G0や右打ち画像G1が非表示とされる。即ち、演出ゲーム(一般演出)及び右打ち報知演出は、磁気エラー報知演出の開始に伴って制限(この実施形態では終了)される。
このように、特定のエラーとしての磁気エラーが発生すると、演出表示装置25における報知内容は、右打ち表示部22iや右打ち補助表示部33aの報知内容と異ならされる。即ち、表示パネル22,33及び演出表示装置25が遊技球の発射強度に関する報知を行っている場合であって、特定のエラーが発生したときには、表示パネル22,33は、遊技球の発射強度に関する報知を行う状態に制御され、演出表示装置25は、表示パネル22,33の状態とは異なる状態に制御される。表示パネル22,33及び演出表示装置25が遊技球の発射強度に関する報知を行っている場合であって、特定のエラーが発生したときには、表示パネル22,33は、エラーが発生した前後において同じ遊技球の発射強度に関する報知を行う状態に制御され、演出表示装置25は、エラーが発生した前後において異なる状態に制御されるとも言える。さらに、別の観点によれば、表示パネル22,33及び演出表示装置25が遊技球の発射強度に関する報知を行っている状態において、エラーが発生した場合には、該エラーが第1種エラーであるときと、第2種エラーであるときとで、表示パネル22,33及び演出表示装置25のうち少なくとも1つの状態が異なるように制御される。
この実施形態において、磁気エラー報知演出は、電源断が行われるまで継続される。そして、右打ち表示部22i及び右打ち補助表示部33aでは、右打ち情報の表示が全く制限されることなく継続される。したがって、遊技者は、演出表示装置25に右打ち画像G1が表示されない状態となっても、右打ちが推奨されていることを引き続き明確に認識できる。
また、主制御基板40(主制御用CPU40a)は、電源断が発生すると電断時処理を実行し、制御状態に関する情報のバックアップを行う。なお、ここではバックアップが正常に行われたものとして説明を進める。主制御用CPU40aは、電源投入がされると、復電時処理を実行し、電源断が発生したときの制御状態に復帰させる。
図12(f)に示すように、演出表示装置25では、復帰コマンドの入力(電源投入)から所定期間Taにかけて復帰中画像G5が表示され、復帰報知演出が行われる。ここで、可動体24a,24bは、所定期間Taにかけて初期動作を行う。図中において仮想線で示すように、可動体24a,24bは、初期動作を行うと、遊技者の演出表示装置25に対する視線を遮ってしまう。その結果、演出表示装置25では、その表示内容が認識し難くなる。
これに対して、右打ち表示部22i及び右打ち補助表示部33aでは、復帰コマンドの入力(電源投入)から所定期間Tbが経過すると、右打ち情報の表示が行われている状態に復帰される。右打ち表示部22i及び右打ち補助表示部33aは、遊技者から見たときに、可動体24a,24bの動作範囲と重ならない位置に配設されている。したがって、遊技者は、可動体24a,24bが初期動作を行うことに伴って、演出表示装置25を視認し難い状態であっても、右打ちが推奨されていることを認識できる。
図12(g)に示すように、演出表示装置25では、復電時処理が完了すると、磁気エラーが発生していないことを条件として、一般画像G0が表示され、演出ゲーム(一般演出)が表示される。演出表示装置25では、磁気エラーが発生していないことを条件として、右打ち画像G1が表示され、右打ち報知演出が行われる。また、右打ち表示部22i及び右打ち補助表示部33aでは、右打ち情報の表示が継続される。即ち、磁気エラーが発生したことに伴って、表示パネル22,33が右打ち報知を行っている場合であって、演出表示装置25が磁気エラー報知演出を行っているときに、電源が遮断されてから電源が投入されると、磁気エラーが発生していないことを条件に、表示パネル22,33及び演出表示装置25は、右打ち報知を行うように制御される。
また、図12(h)に示すように、演出表示装置25では、復電時処理が完了すると、磁気エラーが発生していることを条件として、磁気エラー画像G4が表示され、磁気エラー報知演出が行われる。この場合、演出表示装置25では、一般演出や右打ち報知演出が行われない。その一方で、右打ち表示部22i及び右打ち補助表示部33aでは、右打ち情報の表示が継続される。したがって、遊技者は、磁気エラー報知演出が実行されている場合であっても、右打ちが推奨されていることを認識できる。
したがって、この実施形態のパチンコ遊技機10は、次の効果を奏する。
(1)この実施形態によれば、演出表示装置25が特定のエラー(この実施形態では磁気エラー)に関する報知を行う状態とされても、情報表示パネル22及び情報補助表示パネル33では、遊技球の発射強度に関する報知(この実施形態では右打ち報知)が行われる。このため、遊技者に遊技球の発射強度を認識させ易くできる。
(2)この実施形態によれば、所定のエラー(この実施形態では満杯エラー)が発生した場合であっても、情報表示パネル22、演出表示装置25、及び情報補助表示パネル33では、遊技球の発射強度に関する報知(この実施形態では右打ち報知)が行われる。このため、演出表示装置25について、遊技球の発射強度に関する報知を行わない状態とする必要がない場合には、遊技者に遊技球の発射強度をさらに認識させ易くできる。
(3)この実施形態によれば、表示装置である演出表示装置25において、表示領域25rの全体又は略全体を覆う大きさの画像(この実施形態では磁気エラー画像G4)を表示する場合であっても、表示パネル22,33では、遊技球の発射強度に関する報知が行われる。このため、遊技者に遊技球の発射強度を認識させ易くできる。
(4)この実施形態によれば、演出表示装置25が特定のエラーに関する報知を行っている場合であって、電源が遮断されてから電源が投入されると、特定のエラーが発生していないことを条件として、表示パネル22,33及び演出表示装置25は、遊技球の発射強度に関する報知を行う状態に制御される。したがって、電源が遮断される前に、演出表示装置25が遊技球の発射強度に関する報知(この実施形態では右打ち報知)を行わない状態とされていた場合であっても、より遊技者に遊技球の発射強度を認識させ易くできる。
(5)磁気エラーという重篤なエラーについては、演出表示装置25を占有して報知が可能となり、エラー報知と発射強度に関する報知とをバランスよく実現できる。
(6)この実施形態によれば、情報補助表示パネル33は、遊技者から見たときに、第1可動体24aの動作範囲と重ならない位置に配設されている。このため、仮に第1可動体24aが動作中であっても、遊技球の発射強度に関する報知(この実施形態では右打ち報知)が認識し難くなってしまうことを抑制できる。したがって、遊技者に遊技球の発射強度を認識させ易くできる。
(7)この実施形態によれば、例えば、演出表示装置25が特定のエラーとしての磁気エラーの報知を行う状態のように、遊技球の発射強度に関する報知を行わない状態とされても、表示パネル22,33では、遊技球の発射強度に関する報知が行われる。このため、遊技者に遊技球の発射強度を認識させ易くできる。
(8)この実施形態によれば、電源が遮断されてから電源が投入されると、表示パネル22,33及び演出表示装置25は、遊技球の発射強度に関する報知を行う状態に制御され得る。このため、この実施形態では、電源が遮断される前に、演出表示装置25が遊技球の発射強度に関する報知を行わない状態とされていた場合であっても、電源の投入後において、遊技者に遊技球の発射強度を認識させ易くできる。
(9)この実施形態によれば、電源の投入後に、特定のエラーとしての磁気エラーの発生が解消されていない場合であっても、遊技者に遊技球の発射強度を認識させ易くできる。
(10)この実施形態によれば、電源が投入されてから所定期間Tbが経過する迄は、表示パネル22,33及び演出表示装置25による報知と、演出表示装置25による演出図柄の表示とが制限されることから、電源の投入に伴う復旧中であることを認識させ易くすることができる。
(11)この実施形態によれば、特定の可動体としての第1可動体24aが動作することに伴って、演出表示装置25による報知を認識し難い状態となっても、表示パネル22,33では、遊技球の発射強度に関する報知が行われる。このため、遊技者に遊技球の発射強度を認識させ易くできる。
(12)この実施形態によれば、電源の投入を契機に特定の可動体としての第1可動体24aが初期動作される場合であっても、表示パネル22,33では、遊技球の発射強度に関する報知が行われる。このため、遊技者に遊技球の発射強度を認識させ易くできる。
(13)この実施形態によれば、特定の可動体としての第1可動体24a及び所定の可動体としての第2可動体24bが動作することに伴って、演出表示装置25による報知を認識し難い状態となっても、表示パネル22,33では、遊技球の発射強度に関する報知が行われる。このため、遊技者に遊技球の発射強度を認識させ易くできる。
(14)この実施形態によれば、第3報知手段は、遊技者から見たときに、その全部が特定の可動体としての第1可動体24aの動作範囲と重ならない位置に配設されている。このため、仮に第1可動体24aが動作中であっても、遊技球の発射強度に関する報知が認識し難くなってしまうことを抑制できる。このため、遊技者に遊技球の発射強度を認識させ易くできる。
例えば、上述した実施形態は、次のような別の実施形態に変更してもよい。
・情報表示パネル22は、遊技球の発射強度に関する報知を行う専用の装置であってもよい。即ち、情報表示パネル22は、右打ち表示部22iのみを備えていてもよい。
・情報表示パネル22の位置は、適宜変更できる。例えば、表示部22a〜22iの一部又は全部は、第2枠11bに設けられていてもよく、遊技盤20において、遊技領域21の内側に設けられていてもよい。即ち、表示部22a〜22iの一部又は全部は別の表示装置であってもよい。
・情報補助表示パネル33は、遊技球の発射強度に関する報知を行う専用の装置であってもよい。即ち、情報補助表示パネル33は、右打ち補助表示部33aのみを備えていてもよい。
・情報補助表示パネル33の位置は、適宜変更できる。例えば、表示部33a〜33eの一部又は全部は、第2枠11bに設けられていてもよく、遊技盤20において、遊技領域21の外側に設けられていてもよい。即ち、表示部33a〜33eの一部又は全部は別の表示装置であってもよい。
・演出表示装置25は、遊技者から見たときに、その全部が第1可動体24aの動作範囲と重ならない位置に配設されていてもよい。演出表示装置25は、遊技者から見たときに、その全部が第2可動体24bの動作範囲と重ならない位置に配設されていてもよい。
・表示パネル22,33は、遊技者から見たときに、その少なくとも一部が第1可動体24aの動作範囲と重なる位置に配設されていてもよい。表示パネル22,33は、遊技者から見たときに、その少なくとも一部が第2可動体24bの動作範囲と重なっていてもよい。また、表示パネル22,33のうち、少なくとも情報補助表示パネル33は、遊技者から見たときに、可動体24a,24bの両方又は一方の動作範囲と重ならない位置に配設されていることが好ましい。但し、遊技者に遊技球の発射強度を認識させ易くする観点からは、上記実施形態のように構成されていることが好ましい。
・パチンコ遊技機10は、次に説明するエラーを検知し、該エラーに関する報知が可能に構成されていてもよい。また、パチンコ遊技機10は、磁気エラー、満杯エラー、及び次に説明するエラーの中から任意に選択された1つ又は複数のエラーを特定のエラーとして設定し、優先度[高]にてエラー報知演出を行ってもよい。また、パチンコ遊技機10は、磁気エラー、満杯エラー、及び次に説明するエラーの中から任意に選択された1つ又は複数のエラーを所定のエラーとして設定し、優先度[通常]にてエラー報知演出を行ってもよい。
例えば、特定のエラーは、主制御用RAM40cの記憶内容が消去されたことであってもよい(所謂、RAMクリア)。この場合、電源基板42は、リセットボタンを備えているとよい。そして、主制御用CPU40aは、復電時処理においてリセットボタンが操作されている場合に、バックアップが正常に行われていないときと同様の処理を行うことで、主制御用RAM40cに記憶されている情報を消去するとよい。このとき、主制御用CPU40aは、所定のエラー報知開始コマンドを生成し、出力バッファに格納する。そして、副制御用CPU41aは、RAMクリアが行われたことを報知するように、演出表示装置25を制御するとよい。この実施形態において、主制御用RAM40cは、情報を記憶する記憶手段に相当する。
例えば、特定のエラーは、乱数の生成に異常が発生したことであってもよい(所謂、乱数エラー)。この場合、主制御用CPU40aは、乱数生成手段としての乱数生成回路から、乱数の生成に異常が発生したことを示すエラー信号を入力すると、所定のエラー報知開始コマンドを生成し、出力バッファに格納するとよい。そして、副制御用CPU41aは、乱数エラーが発生したことを報知するように、演出表示装置25を制御するとよい。なお、主制御用CPU40aが乱数生成処理を行う場合には、主制御用CPU40aによって乱数の生成に異常が発生したか否かを検知するとよい。
例えば、特定のエラーは、所定の電波が検出されたことであってもよい(所謂、電波エラー)。この場合、パチンコ遊技機10は、電波を検知する電波検知手段としての電波センサを備えるとよい。また、主制御用CPU40aは、電波センサから検知信号を入力すると、所定のエラー報知開始コマンドを生成し、出力バッファに格納する。そして、副制御用CPU41aは、電波エラーが発生したことを報知するように、演出表示装置25を制御するとよい。
例えば、所定のエラーは、第2枠11bが開放されていることであってもよい(所謂、扉開放エラー)。この場合、主制御用CPU40aは、第2枠11bが開放されると、所定のエラー報知開始コマンドを生成し、出力バッファに格納する。そして、副制御用CPU41aは、扉開放エラーが発生したことを報知するように、演出表示装置25を制御するとよい。
なお、上述したエラーは、第1種エラーと第2種エラーとに分類できる。例えば、磁気エラー、乱数エラー、電波エラー、及びRAMクリアは、第1種エラーに分類され、満杯エラー及び扉開放エラーは、第2種エラーに分類される。第1種エラーは、第2種エラーに比して、不正行為が行われている可能性が高く、重篤なエラーといえる。そして、特定のエラーとして第1種エラーを設定し、所定のエラーとして第2種エラーを設定することが好ましい。
・例えば、第1可動体24aによる可動体演出は、大当り予告演出として実行してもよい。この場合、特定の条件は、演出ゲームにおける大当り予告抽選に当選することである。また、第1可動体24aによる可動体演出は、リーチ演出が行われることを報知するリーチ報知演出として実行してもよい。この場合、特定の条件は、リーチ条件が成立することである。また、第1可動体24aによる可動体演出は、特別ゲームが行われていないときのデモンストレーション演出として実行してもよい。この場合、特定の条件は、特別保留数が0となってから所定時間が経過したことである。このように、第1可動体24aによる可動体演出は、一般演出として実行してもよい。第2可動体24bによる可動体演出についても同様に変更できる。
・第1可動体24aの初期動作は、第1可動体24aの動作範囲の一部の範囲内で行ってもよい。第2可動体24bについても同様に変更できる。
・各報知演出に用いられる画像G1〜G5の内容は、適宜変更できる。また、画像G1〜G5の表示位置、及び大きさは、適宜変更できる。
・副制御用CPU41aは、低ベース状態において、遊技球が第2発射強度にて発射されたことを契機に、優先度[通常]にて第2の左打ち報知演出を行なわせるように構成してもよい。この実施形態によれば、低ベース状態において、遊技球が第2発射強度にて発射される場合(右打ちされる場合)、遊技者が気付かないままに不利益を蒙ってしまう可能性がある。この実施形態では、所定の演出としての満杯エラー報知演出であっても第2の左打ち報知演出を行うことで、遊技者の利益を保護し、その興趣を向上させることができる。
・右打ち報知演出や左打ち報知演出の開始条件や終了条件を変更してもよい。例えば、副制御用CPU41aは、主制御基板40から入力する別の制御情報(コマンド)に基づいて、右打ち報知演出や左打ち報知演出を実行させてもよい。具体的に、主制御基板40は、右打ち報知演出の実行を指示する制御情報(以下、右打ち開始コマンドと示す)と、右打ち報知演出の終了(左打ち報知演出の開始)を指示する制御情報(右打ち終了コマンド)と、を出力可能であってもよい。この場合、主制御用CPU40aは、大当り遊技(オープニング時間)の開始時や高ベース状態への移行時に、右打ち開始コマンドを生成し、出力バッファに格納する。また、主制御用CPU40aは、高ベース状態が終了して大当り遊技中ではない低ベース状態へと移行すると、右打ち終了コマンドを生成し、出力バッファに格納する。その一方で、副制御用CPU41aは、右打ち開始コマンドを入力すると、右打ち終了コマンドを入力する迄の間、右打ち報知演出を実行させる。これによれば、大当り遊技が開始してから、大当り遊技中ではない低ベース状態が開始される迄の間、継続的に右打ち報知演出が行われる。なお、上述した実施形態のように、右打ち報知演出を開始させてから、所定時間が経過したことを契機に、右打ち報知演出を終了させてもよい。また、副制御用CPU41aは、右打ち終了コマンドを入力すると、左打ち報知演出を実行させる。なお、上述した実施形態のように、左打ち報知演出を開始させてから、所定時間が経過したことを契機に、左打ち報知演出を終了させてもよい。
・右打ち報知演出は、第2経路R2を遊技球が流下する発射強度を遊技者が認識可能な態様であれば、どのような態様で行われてもよい。同様に、左打ち報知演出は、第1経路R1を遊技球が流下する発射強度を遊技者が認識可能な態様であれば、どのような態様で行われてもよい。例えば、右打ち報知演出の態様及び左打ち報知演出の態様は、装飾ランプ16による発光演出を含んで構成されていてもよく、スピーカ17による音声演出を含んで構成されていてもよい。また、右打ち報知演出の態様及び左打ち報知演出の態様は、可動体を動作させる可動体演出を含んで構成されていてもよい。
・遊技球の発射強度に関する演出は、右打ち報知演出や左打ち報知演出のように、遊技球の発射強度を報知する演出でなくてもよい。例えば、遊技球の発射強度に関する演出は、遊技球の発射強度を示唆する演出であってもよい。
・パチンコ遊技機10は、遊技球が流下する経路として、3つ以上の経路を備えていてもよい。即ち、遊技状態に応じて、推奨経路と非推奨経路とが設定されておればよく、経路の数は適宜変更してもよい。
・特別ゲームは、演出表示装置25にて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。
・第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、交互に実行してもよい。また、第2特別ゲームを省略してもよい。
・主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御基板40は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・主制御用CPU40a、主制御用ROM40b、及び主制御用RAM40cは、ワンチップマイクロコンピュータとして構成されていてもよい。
・副制御基板41の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機10は、演出表示装置25を専門に制御する表示基板、装飾ランプ16を専門に制御するランプ基板、及びスピーカ17を専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副制御用CPU41aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
次に示す技術的思想は、上述した実施形態から把握できる。
(イ)電源が投入されてから所定の期間が経過した場合であって、前記特定のエラーが発生していないときには、前記第1表示手段、前記第2表示手段、及び前記第3表示手段は、遊技球の発射強度に関する情報の表示を行うように制御される一方で、前記特定のエラーが発生しているときには、前記第1表示手段及び前記第3表示手段は、遊技球の発射強度に関する情報の表示を行うように制御され、前記第2表示手段は、特定のエラーに関する情報の表示を行うように制御される。
(ロ)特別図柄変動ゲームを表示可能な特別表示手段と、演出図柄変動ゲームを表示可能な演出表示手段と、特別図柄変動ゲーム中であることを表示する変動表示手段と、を備え、前記特別表示手段は、前記主制御手段により制御され、前記演出表示手段及び前記変動表示手段は、前記副制御手段により制御され、前記所定の期間中、前記第1表示手段、前記第2表示手段、及び前記第3表示手段による情報の表示と、前記演出表示装置による前記演出図柄の表示と、前記変動表示手段による表示とが制限される。
(ハ)情報を記憶する記憶手段と、操作手段と、を備え、前記記憶手段の記憶内容は、前記操作手段が操作されたことを条件に消去されるようになっており、前記特定のエラーは、前記記憶手段の記憶内容が消去されたことである。
(二)乱数を生成する乱数生成手段を備え、前記特定のエラーは、前記乱数の生成に異常が発生したことである。
(ホ)磁気を検知する磁気検知手段を備え、前記特定のエラーは、所定の磁気が検知されたことである。
(ヘ)電波を検知する電波検知手段を備え、前記特定のエラーは、所定の電波が検知されたことである。
(ト)前記第1表示手段、前記第2表示手段、及び前記第3表示手段が遊技球の発射強度に関する情報の表示を行っている状態において、エラーが発生した場合には、該発生したエラーが第1種エラーであるときと、第2種エラーであるときとで、前記第1表示手段、前記第2表示手段、及び前記第3表示手段のうち一部である少なくとも1つの表示手段は他の表示手段とは異なる情報の表示を行うように制御される。
(ト)主制御手段と、前記主制御手段が出力する制御情報に基づき所定の処理を行う副制御手段と、遊技球の発射強度に関する報知が可能な報知手段と、を備え、前記報知手段には、前記主制御手段により制御される第1報知手段と、前記副制御手段により制御される第2報知手段と、前記副制御手段により制御される第3報知手段と、が含まれ、前記第1報知手段、前記第2報知手段、及び前記第3報知手段が遊技球の発射強度に関する報知を行っている場合であって、特定のエラーが発生したときには、前記第1報知手段及び前記第3報知手段は、遊技球の発射強度に関する報知を継続して行うように制御される、又は遊技球の発射強度に関する報知を再び行うように制御され、前記第2報知手段は、特定のエラーに関する報知を行うように制御される。
(チ)主制御手段と、前記主制御手段が出力する制御情報に基づき所定の処理を行う副制御手段と、遊技球の発射強度に関する報知が少なくとも可能な報知手段と、1又は複数の可動体と、を備え、前記報知手段には、前記主制御手段により制御される第1報知手段と、前記副制御手段により制御される第2報知手段と、前記副制御手段により制御される第3報知手段と、が含まれ、前記可動体のうち特定の可動体は、特定の条件が成立すると予め定めた動作範囲内で動作し、前記第2報知手段は、遊技者から見たときに、その少なくとも一部が前記特定の可動体の動作範囲と重なる位置に配設されており、前記第1報知手段、前記第2報知手段、及び前記第3報知手段が前記遊技球の発射強度に関する報知を行うように制御される報知条件が成立している場合であって、前記特定の条件が成立しているときには、前記第1報知手段、前記第2報知手段、及び前記第3報知手段のうち、少なくとも前記第1報知手段及び前記第3報知手段は、遊技球の発射強度に関する報知を行う状態に制御される。