JP2017215386A - 波長変換器、その製造方法および発光装置 - Google Patents

波長変換器、その製造方法および発光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】周辺環境による蛍光体への影響を防ぎつつ、作製条件に縛られずに蛍光体を用いて容易に作製できる波長変換器、その製造方法および発光装置を提供する。【解決手段】特定範囲の波長の光を他の波長の光に変換する波長変換器100であって、少なくとも一方が光を透過する透過材料で形成された容器110と、吸収光に対し変換光を発する蛍光体粒子122からなり、圧縮されて容器110に封止された粉体120と、を備える。このように蛍光体粒子122の粉体120を封止したものであるため、他の材料との混合等が不要であり、製造条件に縛られず構成を容易にすることができる。また、製造方法が蛍光体粒子に依らない。また、封止により周辺環境による蛍光体粒子122への影響を防ぐことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、特定範囲の波長の光を他の波長の光に変換する波長変換器、その製造方法および発光装置に関する。
従来、発光装置用光変換素子に用いられる波長変換部材には、エポキシやシリコーンなどに代表される樹脂内に蛍光体粒子を分散させたものが知られている。例えば、特許文献1記載の波長変換部材は、シリコーンにYAG(Yttrium Aluminum Garnet)等の黄色蛍光体を含有し、LED素子2から発せられる青色光で蛍光体を励起する。そして、青色光励起で得られた黄色光と透過した青色光との混合に基づく白色光を放射させている。
また、波長変換部材には、無機バインダ内に蛍光体粒子を分散させたものも知られている。例えば、特許文献2記載の発光装置は、透明材料で形成されるヒートシンク内の凹部にSiAlONの蛍光体を鉛入りガラスで封止した発光部を有しており、その凹部に蓋をするように発光部の上面にヒートシンクが配設されている。
また、多孔質体の表面に蛍光体粒子を担持させた波長変換部材も知られている。例えば、特許文献3記載の波長変換部材は、ガラス、シリカ等の多孔質体をセル内に配し、貫通孔から、CdSe/ZnSの微結晶からなる量子ドットを含む液体を注入し乾燥させて形成され、量子ドットが多孔質体の内表面上に担持されている。
特開2007−266343号公報 特開2015−213076号公報 特開2016−012711号公報
上記のような波長変換部材を安定的に効率よく製造するには、使用する蛍光体粒子に適した様々な条件(樹脂、無機バインダの選定や硬化条件等)を検証した上で、製造方法を確立する必要があり、これらを行なうのは煩雑である。
また、シリケート系、硫化物系等の一部の蛍光体については、吸湿により蛍光性能が劣化する。このように周辺環境中の条件により蛍光への変換性能が左右される蛍光体については、波長変換部材として利用することが困難である。また、上記のような波長変換部材の構成や製造条件に適した蛍光体粒子の種類は限定されるため、所望の蛍光体を用いて波長変換部材を構成することができない場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、周辺環境による蛍光体への影響を防ぎつつ、作製条件に縛られずに蛍光体を用いて容易に作製できる波長変換器、その製造方法および発光装置を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明の波長変換器は、特定範囲の波長の光を他の波長の光に変換する波長変換器であって、少なくとも一方が光を透過する透過材料で形成された容器と、吸収光に対し変換光を発する蛍光体粒子からなり、圧縮されて前記容器に封止された粉体と、を備えることを特徴としている。
このように蛍光体粒子の粉体を封止したものであるため、他の材料との混合等が不要であり、製造条件に縛られず構成を容易にすることができる。また、製造方法が蛍光体粒子に依らないため、所望の蛍光体を用いて波長変換器を容易に作製できる。また、蛍光体粒子が容器に封止されるため、周辺環境による蛍光体粒子への影響を防ぐことができる。
(2)また、本発明の波長変換器は、前記粉体の充填率が、30%以上であることを特徴としている。このように粉体は、蛍光体粒子のみからなるため、他材料との屈折率の差による不要な光の散乱を抑止し、効率的に光を取り出すことができる。
(3)また、本発明の波長変換器は、前記容器が、吸収光の入射側および前記入射側の反対側の部材が透過材料で形成されていることを特徴としている。これにより、蛍光体粒子の圧粉体を封止した透過型の波長変換器を構成できる。
(4)また、本発明の波長変換器は、前記容器が、前記吸収光の入射側の部材が透過材料で形成され、前記入射側の反対側の部材が前記吸収光および変換光を反射する反射材料で形成されていることを特徴としている。これにより、蛍光体粒子の圧粉体を封止した反射型の波長変換器を構成できる。
(5)また、本発明の波長変換器は、前記蛍光体粒子が、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(YAG系蛍光体)またはルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(LAG系蛍光体)を含む材料で形成されていることを特徴としている。このような高い発光効率を有する蛍光体粒子をそのまま容器内に圧縮、封止するだけで、大きい発光強度を有する波長変換器を構成できる。
(6)また、本発明の発光装置は、特定範囲の波長の光源光を発生させる光源と、前記光源光を吸収し、他の波長の光に変換し発光する請求項1から請求項5のいずれかに記載の波長変換器と、を備えることを特徴としている。これにより、蛍光体粒子の圧粉体を封止した波長変換器を備える発光装置を提供できる。
(7)また、本発明の製造方法は、特定範囲の波長の光を他の波長の光に変換する波長変換器の製造方法であって、少なくとも一方が光を透過する透過材料で形成された容器を準備する工程と、前記容器内に、吸収光に対し変換光を発する蛍光体粒子からなる粉体を詰めて圧縮する工程と、前記圧縮された粉体を収容した容器を封止する工程と、を含むことを特徴としている。このように、蛍光体粒子を圧縮して容器に封止するだけで波長変換器を容易に作製できる。
(8)また、本発明の製造方法は、特定範囲の波長の光を他の波長の光に変換する波長変換器の製造方法であって、少なくとも一方が光を透過する透過材料で形成された容器を準備する工程と、吸収光に対し変換光を発する蛍光体粒子からなる粉体からなる多孔質体を形成する工程と、前記容器内に、前記多孔質体を収容する工程と、前記多孔質体を収容した容器を封止する工程と、を含むことを特徴としている。このように、蛍光体粒子からなる多孔質体を形成し、それを容器に封止するだけで波長変換器を容易に作製できる。
本発明によれば、波長変換器について周辺環境による蛍光体への影響を防ぐことができる。また、作製条件に縛られずに蛍光体を用いては波長変換器を容易に作製できる。
(a)、(b)それぞれ本発明の透過型および反射型の発光装置を示す模式図である。 (a)〜(c)それぞれ本発明の波長変換器の製造工程を示す断面図である。 (a)、(b)それぞれ本発明の反射型の波長変換器を示す断面図および平面図である。 試料に対する反射型の評価システムを示す模式図である。 所定のレーザパワー密度の光源光に対する各試料の発光強度を示すグラフである。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。なお、構成図において、各構成要素の大きさは概念的に表したものであり、必ずしも実際の寸法比率を表すものではない。
[第1の実施形態]
(透過型の発光装置の構成)
図1(a)は、透過型の発光装置10を示す模式図である。図1(a)に示すように、発光装置10は、光源50および波長変換器100を備え、波長変換器100を透過した光源光および波長変換器100内で光源光による励起で発生した光を合わせて照射光を放射している。照射光は、例えば白色光とすることができる。
光源50には、LED(Light Emitting Diode)またはLD(Laser Diode)を用いることができる。LEDは、発光装置10の設計に応じて特定範囲の波長を有する光源光(励起光)を発生させ、例えば、青色光を発生させる。また、LDは波長や位相のばらつきの少ないコヒーレント光を発生させる。なお、光源50は、これらに限られず、可視光以外を発生させるものであってもよいが、紫外光、紫色光、青色光、または緑色光を発生させるものが好ましい。このような発光装置10は、例えば10W以上光エネルギーの高出力の光源を用いた場合、工場、球場や美術館等の高所から広範囲を照らす公共施設の照明、または自動車のヘッドランプ等の長距離を照らす照明に応用すると高い効果が見込める。
(透過型の波長変換器の構成)
波長変換器100は、容器110および容器110に収容された粉体120を備えている。波長変換器100は、板状に形成され、光源光を透過させつつ、光源光を変換した変換光を発生させる。例えば、青色光の光源光を透過させつつ、蛍光体粒子122で変換された緑と赤や黄色の蛍光を透過させて、併せて白色光として放射できる。
容器110は、例えばサファイアやガラスのような光を透過する透過材料で形成されている。特に熱伝導率の高いサファイアで形成されていることが好ましい。容器110は、収容体111および蓋112で構成され、収容体111は凹部を有し、蓋112が収容体111に合わさって接着剤113により接合され収容体111の凹部を封止している。
このように、波長変換器100は、蛍光体粒子122の粉体120を封止したものであるため、他の材料との混合等が不要であり、製造条件に縛られず構成を容易にすることができる。また、製造方法が蛍光体粒子122に依らないため、所望の蛍光体を用いて波長変換器100を容易に作製できる。また、蛍光体粒子が容器に封止されるため、周辺環境による蛍光体粒子への影響を防ぐことができる。
粉体120は、収容体111の凹部に充填され、圧縮されて容器110に封止されている。粉体120は、蛍光体粒子122からなり、励起された蛍光体粒子122は吸収光に対し波長の異なる変換光を発する。粉体120は、蛍光体粒子122のみからなり、粉体120の充填率は、30%以上であることが好ましい。これにより、光の散乱を抑止し、効率的に光を取り出すことができる。特に粉体120が一種類の蛍光体粒子のみからなる場合には、空気以外に一つの屈折率の材料だけを光が通り、散乱を抑えることができて好ましい。なお、粉体圧縮のみで粉体120を形成する場合、充填率は高くとも60%となるため、30%〜60%が好ましい充填率となる。
蛍光体粒子122は、所定の粒子径の分布を有する2種類の粒子が混合されて充填率が調整されていてもよい。所定の粒子径の分布とは、例えば正規分布、ガウス分布のように一つのピークを有する分布である。2種類の蛍光体粒子には、平均粒子径の大きい大粒子および平均粒子径の小さい小粒子が含まれ、これら2粒度の粒子により全体の70質量%以上が占められていることが好ましい。2粒度の粒子が混合された蛍光体粒子を用いる場合には、組み合わせに応じて充填率を60〜80%まで上げることができ、1粒度の蛍光体粒子である場合に比べ充填率を高くすることができる。混合される2粒度の粒子には、例えば、大粒子として平均粒子径10〜20μmの粒子を用い、小粒子として平均粒子径2.5〜10μmの粒子を用いることができる。2種以上の蛍光体粒子に対し、積極的に散乱を制御、または光源光を透過させたい場合には、透光性のフィラーを添加してもよい。
蛍光体粒子122には、例えばイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(YAG系蛍光体)またはルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(LAG系蛍光体)を含む材料を用いることができる。このような高い発光効率を有する蛍光体粒子を、シリコーンや無機バインダに相当する発光に寄与しない他の材料と混合することなく、熱処理することもなく、そのまま容器内に圧縮、封止するだけで、大きい発光強度を有する波長変換器を構成できる。
その他、蛍光体粒子122は、発光させる色の設計に応じて以下のような材料から選択できる。例えば、BaMgAl1017:Eu、ZnS:Ag,Cl、BaAl:EuあるいはCaMgSi:Euなどの青色系蛍光体、ZnSiO:Mn、(Y,Gd)BO:Tb、ZnS:Cu,Al、(M1)SiO:Eu、(M1)(M2)S:Eu、(M3)Al12:Ce、SiAlON:Eu、CaSiAlON:Eu、(M1)SiN:Euあるいは(Ba,Sr,Mg)SiO:Eu、Mnなどの黄色または緑色系蛍光体、(M1)SiO:Euあるいは(M1)S:Euなどの黄色、橙色または赤色系蛍光体、(Y,Gd)BO:Eu,YS:Eu、(M1)Si:Eu、(M1)AlSiN:EuあるいはYPVO:EUなどの赤色系蛍光体が挙げられる。なお、上記化学式において、M1は、Ba、Ca、SrおよびMgからなる群のうちの少なくとも1つが含まれ、M2は、GaおよびAlのうち少なくとも1つが含まれ、M3は、Y、Gd、LuおよびTeからなる群のうち少なくとも1つが含まれる。
なお、上記の蛍光体粒子122は一例であり、波長変換器100に用いられる蛍光体粒子122が必ずしも上記に限られるわけではない。蛍光体粒子122は、それ自体のみで焼成しても板状にできない材料や無機バインダで間を埋めるのが難しい材料である場合には、特に粉体120として波長変換器100に用いられるのに適している。板状に形成するのが難しい蛍光体粒子122には、(Ca,Sr)Si:Eu、CaSi:Eu、CaAlSiN:Eu、(Ca,Sr)AlSiN:Eu、αサイアロン:Eu、βサイアロン:Euなどが挙げられる。
なお、放熱の効率および光の透過率を考慮すると、透過型の波長変換器100において、粉体120を構成する蛍光体粒子の平均粒子径および粉体の厚さは、蛍光体粒子径に対する粉体の厚さの比が下表の範囲であることが好ましい。
Figure 2017215386
(反射型の発光装置の構成)
図1(b)は、反射型の発光装置20を示す模式図である。図1(b)に示すように、発光装置20は、光源50および波長変換器200を備え、例えば波長変換器200で反射した光源光および波長変換器200内で光源光による励起で発生した光を合わせて白色光のような照射光を放射させることができる。
(反射型の波長変換器)
波長変換器200は、容器210および容器210に収容された粉体120を備えている。波長変換器200は、板状に形成され、光源光を透過させつつ、光源光を変換した変換光を発生させる。例えば、青色光の光源光を透過させつつ、蛍光体粒子122で変換された緑と赤や黄色の蛍光を反射させて、併せて白色光として放射できる。
容器210は、収容体211および蓋212で構成され、収容体211は凹部を有し、蓋212が収容体211に合わさって収容体211凹部を封止している。収容体211は、例えばサファイアやガラスのような光を透過する透過材料で形成されている。蓋212は、例えばアルミニウムのような光を反射する反射材料で形成されている。特に、熱伝導率の高いアルミニウムで形成されていることが好ましい。収容体211に蓋212が接着剤113により接合され収容体211の凹部を封止している。
収容体211は、透過部材として光源光の入射側になり、蓋212は、反射部材として光源光の入射側とは反対側になるように、波長変換器200は配置されている。蓋212は、光源光および変換光を反射させて照射光を放射できる。反射率を高めるために、蓋212の表面にはAg膜が形成されていることが好ましい。
粉体120は、収容体211の凹部に充填され、圧縮されて容器210に封止されている。粉体120は、蛍光体粒子122からなり、励起された蛍光体粒子122は吸収光に対し波長の異なる変換光を発する。
なお、放熱の効率を考慮すると反射型の波長変換器200において、粉体120を構成する蛍光体粒子の平均粒子径および粉体120の厚さは、蛍光体粒子径に対する粉体の厚さの比が下記の表の範囲であることが好ましい。
Figure 2017215386
なお、上記の例とは異なり、収容体211の底部が反射材料で形成され、蓋212が透過材料で形成されていてもよい。その場合には、波長変換器200は上記の例に対し入射側と反射側を逆にして配置される。また、このように粉体のみで蛍光体層を形成する場合には、透過型より光の経路を稼げる反射型が好ましい。
(波長変換器の製造方法)
上記のように構成される波長変換器の製造方法の一例を説明する。図2(a)〜(c)は、それぞれ波長変換器200の製造工程を示す断面図である。まず、凹部を有する収容体211とその収容体211を閉じるための蓋212からなる容器を準備する。そして、図2(a)に示すように、蛍光体粒子122からなる粉体を収容体211の凹部に投入し、振動を与えて充填状態を均す。
次に、図2(b)に示すように蓋212とともに容器内の粉体を圧縮する。この際には一定の力で押圧できる装置を用いることが好ましいが、作業者が押圧してもよい。そして、図2(c)に示すように、蓋212を収容体211の凹部開口端に合せて接着剤113により接着して粉体を封止する。このように、他の材料と混合することなく、熱処理することもなく、単に蛍光体粒子122を圧縮して容器210に封止するだけで波長変換器200を容易に作製できる。
なお、上記の例では、蛍光体粒子122からなる粉体を容器に入れて押圧しているが、例えば一旦揮発性の溶媒に蛍光体粒子122を分散させて充填させた後、溶媒のみを揮発させ、蛍光体粒子122からなる多孔質体を成形し、その多孔質体を容器に収容、封止してもよい。
[第2の実施形態]
(機械的に封止された波長変換器)
上記の実施形態では、収容体211に蓋212が接着され、収容体211の凹部に粉体120が封止されているが、蓋は機械的に収容体に接合されていてもよい。図3(a)および(b)は、それぞれ透過型の波長変換器の実施形態の断面図および平面図である。波長変換器300は、容器310および粉体120を備えている。
容器310は、収容体311、蓋312、フランジ330、ネジ340で構成されている。収容体311は凹部を有し、凹部には、粉体120が圧縮されている。フランジ330は、円環状に形成され、外周が収容体311の外周に沿っており、内周は蓋312の外周より小さい径に沿っている。
したがって、蓋312が収容体311の開口部に嵌合した状態で、フランジ330と収容体311とがネジ止めされることにより、蓋312が押圧されて粉体120が圧縮されるとともに凹部が封止される。このように圧力を粉体120に与えながら粉体120を容器310に封止できるため、粉体120を十分な充填率まで圧縮し、それを維持することができる。収容体311および蓋312は、透過材料で形成され、光は蓋312側または収容体311の底部側から入射し、一部が異なる波長に変換され、残りはそのまま透過する。なお、蓋312が、反射材料で形成され、反射型の波長変換器を構成してもよい。その場合には、光は収容体311の底部側から入射し、蓋312で反射する。
[実施例]
(1)試料の作製方法
実施例1〜4の波長変換器を作製した。まず、サファイア製の収容体の凹部にYAG蛍光体粒子(平均粒子径18μm、以下同様)からなる粉体を所定量秤量して投入した。このときに、圧縮後の粉体の厚みがそれぞれ30、50、100、150μmになるように投入量を制御した。次に、収容体に振動を与えて粉体の充填状態を均し、圧縮装置を用いて、容器内の粉体を0.5MPaで圧縮した。そして、アルミニウム製の蓋を収容体の凹部開口端に合せて接着して粉体を封止した。
次に、比較例1の波長変換部材を作製した。まず、エチルシリケートとテルピネオールをYAG蛍光体粒子と混合してペーストを作製した。作製されたペーストを、スクリーン印刷法を用いて40μmの厚みになるように反射材となるアルミニウム板に塗布し、熱処理して、蛍光体層に透過材を接触させて外力で拘束することで比較例1の波長変換部材を得た。
(2)評価方法
上記のようにして得られた実施例1〜4、比較例1に対して発光強度の評価を行なった。具体的には試料に5W/mmのレーザパワー密度のレーザを照射し、レーザ入力値に対する蛍光の発光強度を調べた。なお、蛍光の発光強度とは、評価システムを用いた場合に輝度計に示される数字を無次元化した相対強度である。
図4は、試料に対する反射型の評価システム700を示す断面図である。図4に示すように、反射型の評価システム700は、光源710、平凸レンズ720、両凸レンズ730、分光放射照度計740で構成されている。波長変換器100からの反射光を集光して測定できるように各要素が配置されている。
平凸レンズ720に入った光源光は、試料S上の焦点へ集光される。そして、試料Sから生じた放射光を両凸レンズ730で集光し、その集光された光について波長480nm以下をカットした光の強度を分光放射照度計740で測定する。この測定値を蛍光の発光強度とする。レーザ光をレンズで集光し、照射面積を絞ることで、低出力のレーザでも単位面積あたりのエネルギー密度が上げられる。このエネルギー密度をレーザパワー密度とする。なお、試料Sには、それぞれの場面で実施例1〜4、比較例1を用いた。
(3)評価結果
図5は、各試料のレーザパワー密度に対する発光強度を示すグラフである。上記方法により得られた実施例1〜4、比較例1の試料を用いて青色LEDの光をサファイア板側から入射し、アルミニウム板で反射した光について発光スペクトルを確認した。
500〜700nm付近の蛍光のスペクトルを確認すると、実施例1〜4の方が比較例1よりも蛍光の発光強度が高いことを確認できた。比較例1の試料で発光強度が低くなったのは、無機バインダ成分による光の散乱や内部での吸収による輝度低下が原因と考えられる。また、実施例1〜4について厚みが厚いほど蛍光の発光強度が高いことも確認できた。
10、20 発光装置
50 光源
100 波長変換器
110 容器
111 収容体
112 蓋
113 接着剤
120 粉体
122 蛍光体粒子
200 波長変換器
210 容器
211 収容体
212 蓋
300 波長変換器
310 容器
311 収容体
312 蓋
330 フランジ
340 ネジ
700 評価システム
710 光源
720 平凸レンズ
730 両凸レンズ
740 分光放射照度計
S 試料

Claims (8)

  1. 特定範囲の波長の光を他の波長の光に変換する波長変換器であって、
    少なくとも一方が光を透過する透過材料で形成された容器と、
    吸収光に対し変換光を発する蛍光体粒子からなり、圧縮されて前記容器に封止された粉体と、を備えることを特徴とする波長変換器。
  2. 前記粉体の充填率は、30%以上であることを特徴とする請求項1記載の波長変換器。
  3. 前記容器は、吸収光の入射側および前記入射側の反対側の部材が透過材料で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の波長変換器。
  4. 前記容器は、前記吸収光の入射側の部材が透過材料で形成され、前記入射側の反対側の部材が前記吸収光および変換光を反射する反射材料で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の波長変換器。
  5. 前記蛍光体粒子は、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(YAG系蛍光体)またはルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(LAG系蛍光体)を含む材料で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の波長変換器。
  6. 特定範囲の波長の光源光を発生させる光源と、
    前記光源光を吸収し、他の波長の光に変換し発光する請求項1から請求項5のいずれかに記載の波長変換器と、を備えることを特徴とする発光装置。
  7. 特定範囲の波長の光を他の波長の光に変換する波長変換器の製造方法であって、
    少なくとも一方が光を透過する透過材料で形成された容器を準備する工程と、
    前記容器内に、吸収光に対し変換光を発する蛍光体粒子からなる粉体を詰めて圧縮する工程と、
    前記圧縮された粉体を収容した容器を封止する工程と、を含むことを特徴とする製造方法。
  8. 特定範囲の波長の光を他の波長の光に変換する波長変換器の製造方法であって、
    少なくとも一方が光を透過する透過材料で形成された容器を準備する工程と、
    吸収光に対し変換光を発する蛍光体粒子からなる粉体からなる多孔質体を形成する工程と、
    前記容器内に、前記多孔質体を収容する工程と、
    前記多孔質体を収容した容器を封止する工程と、を含むことを特徴とする製造方法。
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