JP2017214896A - 羽根車 - Google Patents

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Abstract

【課題】羽根間流路を流れる流体のエネルギー損失が少なく、高いポンプ効率を有する羽根車を提供する。【解決手段】遠心ポンプに備えられる羽根車10であって、羽根11とハブ13とシュラウド15とを有し、羽根11は、羽根11の前縁部20においてハブ13側の半径riがシュラウド15側の半径roの0.30〜0.55倍である。【選択図】図1

Description

本発明は、遠心ポンプ又は斜流ポンプに備えられる羽根車に関する。
遠心ポンプや斜流ポンプは、駆動機によって羽根車を回転させて、吸い込んだ流体に速度エネルギーを与え、その速度エネルギーをポンプケーシングによって圧力エネルギーに変換して吐き出している。例えば、特許文献1には、羽根の入口角度及び羽根の角度に工夫を施したインペラ(羽根車)が開示されている。
特表2014−511973号公報
このような遠心ポンプや斜流ポンプにおいて、エネルギー損失が少なく、ポンプ効率が良好な羽根車の形状の開発が要求されている。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたもので、羽根間流路を流れる流体のエネルギー損失が少なく、高いポンプ効率を有する羽根車を提供することを目的としている。
上述の目的を達成するための、本発明に係る羽根車の特徴は、遠心ポンプ又は斜流ポンプに備えられる羽根車であって、羽根とハブとシュラウドとを有し、前記羽根は、前記羽根の前縁部において前記ハブ側の半径が前記シュラウド側の半径の0.30〜0.55倍である点にある。
上述の構成によると、羽根の前縁部において、羽根のハブ側を羽根のシュラウド側よりも相対的に径方向内側へと位置させることにより、羽根車に流入した流体を回転軸心に近い径方向位置である羽根のハブ側において、羽根とハブとシュラウドとに囲まれて構成される羽根間流路により早く導くことができるので、羽根車に流入した流体を回転軸心から遠い径方向位置である羽根のシュラウド側において羽根間流路に導く場合に比べて、同じ流量、全揚程でありながら軸動力を低下させてポンプ効率を向上させることや、振動の抑制といった効果を高めることができる。羽根車に流入した流体は羽根の前縁部において羽根間流路にスムーズに導かれるためシュラウドに接する流体の流れに乱れが生じにくく、摩擦損失が減少するため軸動力の低下に寄与することができる。
上述の目的を達成するための、本発明に係る羽根車の特徴は、遠心ポンプ又は斜流ポンプに備えられる羽根車であって、羽根とハブとを有し、前記羽根は、前記羽根の前縁部において前記ハブ側の半径が前記羽根を挟んで前記ハブと対向するように設けられる吸込みライナー側の半径の0.30〜0.55倍である点にある。
上述の構成によると、羽根の前縁部において、羽根のハブ側を、羽根の、羽根を挟んでハブと対向するように設けられる吸込みライナー側よりも相対的に径方向内側へと位置させることにより、羽根車に流入した流体を回転軸心に近い径方向位置である羽根のハブ側において、羽根とハブと吸込みライナーとに囲まれて構成される羽根間流路により早く導くことができるので、羽根車に流入した流体を回転軸心から遠い径方向位置である羽根の吸込みライナー側において羽根間流路に導く場合に比べて、同じ流量、全揚程でありながら軸動力を低下させてポンプ効率を向上させることや、振動の抑制といった効果を高めることができる。オープン羽根車は羽根と吸込みライナーとの間には隙間があるため、この隙間から漏れが生じる。この漏れが増大すると摩擦損失は増大し軸動力が上昇してしまう。しかし、上述のとおり羽根車に流入した流体を羽根のハブ側において羽根間流路により早く導くことができるように構成したことにより、吸込みライナー側の仕事量が相対的に低減するため、流体の流れに乱れが少なくなり、漏れが減少する。漏れが減少することにより、同じ全揚程、軸動力でありながら、より多くの流量を送水することができるので、ポンプ効率を向上させることができる。
本発明においては、前記羽根は、前記前縁部において前記ハブ側と前記シュラウド側又は前記吸込みライナー側との中間部の半径が前記シュラウド側又は前記吸込みライナー側の半径の0.50〜0.65倍であると好適である。
羽根の前縁部においてハブ側の半径がシュラウド側又は吸込みライナー側の半径の0.30〜0.55倍であるときに、前縁部においてハブ側とシュラウド側又は吸込みライナー側との中間部の半径がシュラウド側又は吸込みライナー側の半径の0.50〜0.65倍である羽根は、少なくとも前縁部においてハブ側からシュラウド側又は吸込みライナー側にかけての羽根の反りが負圧面側において凸形状となり、圧力面側において凹形状となる。つまり、羽根間流路を圧力面側において広く確保することができる。
本発明においては、前記羽根は、前記前縁部において前記ハブ側から前記シュラウド側又は前記吸込みライナー側にかけて半径が徐々に大きくなると好適である。
羽根は、少なくとも前縁部においてハブ側からシュラウド側又は吸込みライナー側にかけての羽根の反りを負圧面側に滑らかな凸形状とすることで、羽根車に吸い込んだ流体の流れを乱すことを抑制しながら羽根間流路に案内することができる。
本発明においては、前記羽根は、前記前縁部において前記シュラウド側又は前記吸込みライナー側の半径が、該羽根車の吸込口の半径と等しいと好適である。
吸込口と羽根の前縁部のシュラウド側又は吸込みライナー側とを近接させることにより、吸込口から吸い込んだ流体をスムーズに羽根間流路に案内することができる。なお、前縁部におけるシュラウド側又は吸込みライナー側の半径が、羽根車の吸込口の半径の0.9〜1.2倍くらいの範囲にあれば、両者の半径は等しいといえる。
本発明においては、前記羽根は、前記前縁部において前記シュラウド側又は前記吸込みライナー側が前記ハブ側に対して回転方向前方に位置すると好適である。
遠心ポンプや斜流ポンプのようなターボポンプに備えられる羽根車の羽根間流路内においては、ほぼ流路に沿って流れる主流に加えて、羽根間流路内の圧力勾配等に起因する二次流れや、渦、流れの剥離等が生じ、これが効率が低下する原因の一つとなっている。羽根は、前縁部においてシュラウド側又は吸込みライナー側がハブ側に対して回転方向前方に位置するように構成することにより、効率の低下の原因となる現象の発生を低減することができるため、効率を高めることができる。
本発明においては、前記羽根は、前記羽根の後縁部において前記シュラウド側又は前記吸込みライナー側が前記ハブ側に対して回転方向前方に位置すると好適である。
羽根の後縁部においてハブ側とシュラウド側又は吸込みライナー側とが回転方向において同じ位置にあると、ポンプケーシングの舌部において羽根車による流体力が羽根の後縁部においてハブ側からシュラウド側又は吸込みライナー側にかけて一度に作用するため、羽根に撓みを生じたり、羽根の撓みによる回転方向のバランスの乱れにより、軸受けに不均一なラジアル荷重が作用し、軸受けの寿命を短くする原因となっていた。
羽根は、羽根の後縁部においてシュラウド側又は吸込みライナー側がハブ側に対して回転方向前方に位置するように構成することにより、ポンプケーシングの舌部において羽根車による流体力は羽根の後縁部においてハブ側からシュラウド側又は吸込みライナー側にかけて順に作用することとなるため、流体をスムーズに流出させることができるため、上述のような問題の発生を抑制することができる。
本発明においては、前記羽根は、該羽根車の回転軸心を挟んで対向する位置に二枚備えられていると好適である。
羽根の枚数を多くすると、ポンプ効率は向上するが、羽根間流路が狭くなるため、異物が詰まりやすくなる。一方、羽根が一枚であると、羽根間流路を広く確保できるが、回転軸心周りのバランスに不均衡が生じ、これに起因して吐出に脈動が生じ、ポンプ効率は低下する。羽根の枚数を二枚とすることにより、羽根間流路は、羽根が一枚である場合より狭くなるが、異物の通過性を十分に確保しながら、回転軸心周りのバランスに不均衡を生じさせないため、ポンプ効率は向上する。
本発明においては、異物通過径が76mm以上であると好適である。
遠心ポンプや斜流ポンプを、汚水汚物の送水に使用するにあたり、常に異物の閉塞という問題が付随する。異物を含んだ流体の送水のためには、設備側の要求から76mm(約3in)以上の異物通過径があることが望ましいとされる。したがって、羽根車についても異物通過径を76mm以上とすることにより、羽根間流路に異物が挟まる虞を低減させることができる。
なお、異物通過径とは、羽根間流路を通過することができる異物の最大直径である。異物通過率は、羽根車が備えられるポンプの吐出口径と異物通過径とから導かれる。
第一実施形態による羽根車の説明図 羽根の形状パターンの説明図 ポンプ効率の比較図 第二実施形態による羽根車の説明図
本発明に係る羽根車の実施形態を図面を参照しながら説明する。
なお、以下の説明においては、本発明に係る羽根車が遠心ポンプに備えられる遠心羽根車である場合を例について説明する。
図1には、遠心ポンプ1が備える羽根車10と、羽根車10を覆うポンプケーシング2とが示されている。羽根車10は、図示しない電動機の出力軸に取り付けられ回転軸心C周りに回転する。
ポンプケーシング2は、内部に羽根車10を収容した状態で、前記電動機の電動機ケーシング(図示せず)の端部に接続固定される。ポンプケーシング2のうち前記電動機の前記出力軸の回転軸心C上には流体を外部から流入させる流入口3が設けられ、羽根車10の径方向外側に吸い込んだ流体を外部に吐出する流出口4が設けられている。
本実施形態においては、羽根車10は、羽根11とハブ13とシュラウド15とを有する、いわゆるクローズ羽根車である。
ハブ13は、その中央に前記電動機の前記出力軸を嵌合するための嵌合部16が備えられ、嵌合部16から径方向外側にやや離間した位置から径方向外側に向かってハブ面17が湾曲形成されている。ハブ面17は、径方向内側の部分が回転軸心Cに沿って羽根車10の吸込口19側に位置し、径方向内側から径方向外側に向かうにつれて回転軸心Cに沿って羽根車10の吸込口19から遠ざかるように形成されている。
シュラウド15は、ハブ13と同じ直径に形成され、その中央に吸込口19が備えられ、吸込口19から径方向外側に向かってシュラウド面18が湾曲形成されている。シュラウド面18は、吸込口19側が、回転軸心Cに沿ってハブ13から遠ざかるように延出し、径方向内側から径方向外側に向かうにつれて、回転軸心Cに沿ってハブ13に近づくように形成されている。
羽根11は、子午面において、羽根11とハブ面17との交線であるハブ13側から、羽根11とシュラウド面18との交線であるシュラウド15側までの間の幅Wが、径方向内側から径方向外側にかけて徐々に狭くなっている。つまり、入口幅Wから出口幅Wにかけて徐々に狭くなっている。なお、羽根11のハブ13側とシュラウド15側との中間部の幅はWmで示されている。
本実施形態においては、ハブ面17とシュラウド面18との間に、回転軸心Cを挟んで対向する位置に二枚の羽根11が配設されている。
羽根11は前縁部20においてハブ13側の半径riがシュラウド15側の半径roの約0.45倍であり、ハブ13側とシュラウド15側との中間部の半径rmがシュラウド15側の半径roの約0.58倍であり、シュラウド15側の半径roは羽根車10の吸込口19の半径rsと等しい。羽根11は前縁部20においてハブ13側からシュラウド15側にかけて半径rが徐々に大きくなっている。なお、前縁部20におけるシュラウド15側の半径roが羽根車10の吸込口の半径rsの0.9〜1.2倍の範囲にあれば両者は等しいといえる。
さらに、羽根11は、前縁部20においてシュラウド15側がハブ13側に対して回転方向前方に位置し、少なくとも前縁部20においてハブ13側からシュラウド15側にかけて負圧面11n側に滑らかな凸形状となっており、圧力面11p側が滑らかな凹形状となっている。なお、前記電動機は出力軸側からみて時計方向が正転である。
羽根11は、後縁部21においてシュラウド15側がハブ13側に対して回転方向前方に位置している。
羽根車10は、隣り合う二枚の羽根11の圧力面11pと負圧面11nと、圧力面11p及び負圧面11nの間のハブ面17とシュラウド面18とよって囲まれる空間が羽根間流路22となる。
本実施形態においては、羽根車10の吸込口19及び羽根間流路22の異物通過径は76mm(約3in)以上である。羽根車10が備えられる遠心ポンプ1の流出口4の直径は150mmである。したがって、異物通過率は、約50%となっている。
なお、異物通過径とは、羽根間流路22を通過することができる異物の最大直径であり、異物通過率は、羽根車10が備えられる遠心ポンプ1の流出口4の直径と異物通過径とから導かれる。
上述のような構成により、遠心ポンプ1は、羽根車10が回転すると、流体は流入口3を介して吸込口19へと導かれ、吸込口19から回転軸心Cに沿って羽根車10内に吸込まれ、前縁部20から羽根間流路22に案内され、羽根間流路22に沿って流れ方向が回転軸心Cに沿った方向から径方向外側に沿った方向に変えられ、後縁部21から流出し、流出口4から外部に吐き出される。
図2は、羽根車の前縁部の形状を4パターン示している。
各羽根車は、同一の羽根車外径、同一の羽根枚数、及び同一のポンプケーシング形状を有し、前縁部の形状のみが異なっている。図2において、横軸は、図1に示す羽根11のハブ13側を0としシュラウド15側を1.0としたときの、前縁部20のハブ13側からシュラウド15側までの幅Wを表している。縦軸は、図1に示す前縁部20のハブ13側からシュラウド15側までの幅位置における半径rを、シュラウド15側の半径roにより除算した値を表している。
パターン1の羽根車の羽根は、前縁部において、ハブ側の半径roがシュラウド側の半径の約0.63倍であり、中間部の半径rmがシュラウド側の半径の約0.73倍であるような滑らかな湾曲形状である。
パターン2の羽根車の羽根は、前縁部において、ハブ側の半径roがシュラウド側の半径の約0.55倍であり、中間部の半径rmがシュラウド側の半径の約0.65倍であるような滑らかな湾曲形状である。
パターン3の羽根車の羽根は、前縁部において、ハブ側の半径roがシュラウド側の半径の約0.46倍であり、中間部の半径rmがシュラウド側の半径の約0.55倍であるような滑らかな湾曲形状である。
パターン4の羽根車の羽根は、前縁部において、ハブ側の半径roがシュラウド側の半径の約0.36倍であり、中間部の半径rmがシュラウド側の半径の約0.52倍であるような滑らかな湾曲形状である。
なお、上記各羽根車は、パターン1からパターン4へと徐々に、ハブ側がシュラウド側に対して相対的に径方向内側に位置する形状であることがわかる。
これらパターン1〜4に係る羽根車について、ポンプ効率についての解析実験を行った。
図3において、横軸は各パターンを表し、縦軸はポンプ効率Δ%を表しており、以下の結果が読み取れる。
パターン2の羽根車の効率は、パターン1に係る羽根車に比べて、1.8ポイント上昇していることがわかる。
パターン3の羽根車の効率は、パターン1に係る羽根車に比べて、3.5ポイント上昇していることがわかる。
パターン4の羽根車の効率は、パターン1に係る羽根車に比べて、3.4ポイント上昇していることがわかる。
以上の結果から、羽根車10の前縁部20は、パターン2〜4に係る形状であることが好ましいことがわかる。つまり、羽根車10は、羽根11の前縁部20において、ハブ13側の半径riがシュラウド15側の半径roの0.30〜0.55倍であり、ハブ13側とシュラウド15側との中間部の半径rmがシュラウド15側の半径roの0.50〜0.65倍であることが好ましいことがわかる。
上述のように、本発明による羽根車10は、羽根11の前縁部20において、羽根11のハブ13側を羽根11のシュラウド15側よりも相対的に径方向内側へと位置させることにより、羽根車10に流入した流体を回転軸心Cに近い径方向位置である羽根11のハブ13側において羽根11とハブ13とシュラウド15とに囲まれて構成される羽根間流路22により早く導くことができるので、羽根車10に流入した流体を回転軸心Cから遠い径方向位置である羽根11のシュラウド15側において羽根間流路22に導く場合に比べて、同じ流量、全揚程でありながら軸動力を低下させてポンプ効率を向上させることや、振動の抑制といった効果を高めることができる。羽根車10に流入した流体は羽根11の前縁部20において羽根間流路22にスムーズに導かれるためシュラウド15に接する流体の流れに乱れが生じにくく、摩擦損失が減少するため軸動力の低下に寄与することができる。
羽根11の前縁部20においてハブ13側の半径riがシュラウド15側の半径roの0.30〜0.55倍であり、前縁部20においてハブ13側とシュラウド15側との中間部の半径rmがシュラウド15側の半径roの0.50〜0.65倍である羽根11は、少なくとも前縁部20においてハブ13側とシュラウド15側にかけて負圧面11n側において凸形状となり、圧力面11p側において凹形状となる。つまり、羽根間流路22を圧力面11p側において広く確保することができる。
羽根11は、少なくとも前縁部20においてハブ13側とシュラウド15側にかけて負圧面側に滑らかな凸形状とすることで、羽根車10に吸い込んだ流体の流れを乱すことを抑制しながら羽根間流路22に案内することができる。
吸込口19と羽根11の前縁部20のシュラウド15側とを近接させることにより、吸込口19から吸い込んだ流体をスムーズに羽根間流路22に案内することができる。
遠心ポンプに備えられる羽根車10の羽根間流路22内においては、ほぼ流路に沿って流れる主流に加えて、羽根間流路22内の圧力勾配等に起因する二次流れや、渦、流れの剥離等が生じ、これが効率が低下する原因の一つとなっている。
羽根11は、前縁部20においてシュラウド15側がハブ13側に対して回転方向前方に位置するように構成することにより、効率の低下の原因となる現象の発生を低減することができるため、効率を高めることができる。
羽根11の後縁部21において、ハブ13側とシュラウド15側とが、回転方向において同じ位置にあると、羽根車10による流体力の全てが後縁部21に作用するため、羽根11に撓みを生じたり、羽根11の撓みによる回転方向のバランスの乱れにより、軸受けに不均一なラジアル荷重が作用し、軸受けの寿命を短くする原因となっていた。
羽根11は、羽根11の後縁部21においてシュラウド15側がハブ13側に対して回転方向前方に位置するように構成することにより、羽根11の後縁部21において、ハブ13側の静圧の上昇を抑制することができるため、流体をスムーズに流出させることができるため、上述のような問題の発生を抑制することができる。
羽根11の枚数を多くすると、ポンプ効率は向上するが、羽根間流路22が狭くなるため、異物が詰まりやすくなる。一方、羽根11が一枚であると、羽根間流路22を広く確保できるが、回転軸心C周りのバランスに不均衡が生じ、これに起因して吐出に脈動が生じ、ポンプ効率は低下する。本実施形態のように、羽根11の枚数を二枚とすることにより、羽根間流路22は、羽根が一枚である場合より狭くなるが、異物の通過性を十分に確保しながら、回転軸心C周りのバランスに不均衡を生じさせないため、ポンプ効率は向上する。
上述の実施形態においては、羽根車は、いわゆるクローズ羽根車である場合について説明した。しかし、本発明に係る羽根車30は、図4に示すように、羽根31とハブ33とを有する、いわゆるオープン羽根車であってもよい。
羽根車30は、クローズ羽根車のようなシュラウドを有しておらず、羽根車30は、羽根11と、ポンプケーシング3に備えられた吸込みライナー35との間にわずかな隙間を有して回転する。このような羽根車30は、クローズ羽根車に比べて製造や加工が容易である点において優れ、また、吸込みライナー35に排出溝を設けるなどの工夫をすれば、羽根31の前縁部40に繊維上の異物が絡んだとしても、異物は当該排出溝を介して排出されやすいため異物の通過性において優れている。
このような羽根車30であっても、羽根31の前縁部40において、ハブ33側の半径riが吸込みライナー35側の半径roの0.30〜0.55倍であり、ハブ33側と吸込みライナー35側との中間部の半径rmが吸込みライナー35側の半径の0.50〜0.65倍であることが好ましい。羽根31は、前縁部40において吸込みライナー35側の半径roが、吸込みライナー35の吸込口39の半径rsと等しいと好適である。これらの条件を満たすように構成することにより、羽根31とハブ33と吸込みライナー35とに囲まれて構成される羽根間流路42を流れる流体のエネルギー損失が少なく、高いポンプ効率を達成することができる。
上述のように、本発明による羽根車30は、羽根31の前縁部40において、羽根31のハブ33側を、羽根31の、羽根31を挟んでハブ33と対向するように設けられる吸込みライナー35側よりも相対的に径方向内側へと位置させることにより、羽根車30に流入した流体を回転軸心Cに近い径方向位置である羽根31のハブ33側において、羽根31とハブ33と吸込みライナー35とに囲まれて構成される羽根間流路42により早く導くことができるので、羽根車30に流入した流体を回転軸心Cから遠い径方向位置である羽根31の吸込みライナー35側において羽根間流路42に導く場合に比べて、同じ流量、全揚程でありながら軸動力を低下させてポンプ効率を向上させることや、振動の抑制といった効果を高めることができる。
オープン羽根車は羽根31と吸込みライナー35との間には隙間があるため、この隙間から漏れが生じる。この漏れが増大すると摩擦損失は増大し軸動力が上昇してしまう。しかし、上述のとおり羽根車30に流入した流体を羽根31のハブ33側において羽根間流路42により早く導くことができるように構成したことにより、吸込みライナー35側の仕事量が相対的に低減するため、流体の流れに乱れが少なくなり、漏れが減少する。漏れが減少することにより、同じ全揚程、軸動力でありながら、より多くの流量を送水することができるので、ポンプ効率を向上させることができる。
なお、オープン羽根車である羽根車30に関して説明しなかった構成については、上述したクローズ羽根車である羽根車10と同様である。例えば、羽根31は、前縁部40において吸込みライナー35側がハブ33側に対して回転方向前方に位置し、少なくとも前縁部40においてハブ33側から吸込みライナー35側にかけて負圧面31n側に滑らかな凸形状となっており、圧力面31p側が滑らかな凹形状となっている。
また、以上の説明においては、本発明に係る羽根車10、30が遠心ポンプに備えられる遠心羽根車である場合を例について説明したが、本発明に係る羽根車は、比速度Nsが100〜1000くらいの範囲のターボポンプに好適に適用される。したがって、本発明に係る羽根車は斜流ポンプに備えられる斜流羽根車であってもよい。
上述した実施形態は、いずれも本発明の一例であり、当該記載により本発明が限定されるものではなく、各部の具体的構成は本発明の作用効果が奏される範囲において適宜変更設計可能である。
1 :遠心ポンプ
10 :羽根車
11 :羽根
13 :ハブ
15 :シュラウド
19 :吸込口
20 :前縁部
21 :後縁部
30 :羽根車
31 :羽根
33 :ハブ
35 :吸込みライナー
39 :吸込口
40 :前縁部
C :回転軸心
r :半径
ri :半径
rm :半径
ro :半径
rs :半径

Claims (9)

  1. 遠心ポンプ又は斜流ポンプに備えられる羽根車であって、
    羽根とハブとシュラウドとを有し、
    前記羽根は、前記羽根の前縁部において前記ハブ側の半径が前記シュラウド側の半径の0.30〜0.55倍である羽根車。
  2. 遠心ポンプ又は斜流ポンプに備えられる羽根車であって、
    羽根とハブとを有し、
    前記羽根は、前記羽根の前縁部において前記ハブ側の半径が前記羽根を挟んで前記ハブと対向するように設けられる吸込みライナー側の半径の0.30〜0.55倍である羽根車。
  3. 前記羽根は、前記前縁部において前記ハブ側と前記シュラウド側又は前記吸込みライナー側との中間部の半径が前記シュラウド側又は前記吸込みライナー側の半径の0.50〜0.65倍である請求項1又は2に記載の羽根車。
  4. 前記羽根は、前記前縁部において前記ハブ側から前記シュラウド側又は前記吸込みライナー側にかけて半径が徐々に大きくなる請求項1から3のいずれか一項に記載の羽根車。
  5. 前記羽根は、前記前縁部において前記シュラウド側又は前記吸込みライナー側の半径が、該羽根車の吸込口の半径と等しい請求項1から4のいずれか一項に記載の羽根車。
  6. 前記羽根は、前記前縁部において前記シュラウド側又は前記吸込みライナー側が前記ハブ側に対して回転方向前方に位置する請求項1から5のいずれか一項に記載の羽根車。
  7. 前記羽根は、前記羽根の後縁部において前記シュラウド側又は前記吸込みライナー側が前記ハブ側に対して回転方向前方に位置する請求項1から6のいずれか一項に記載の羽根車。
  8. 前記羽根は、該羽根車の回転軸心を挟んで対向する位置に二枚備えられている請求項1から7のいずれか一項に記載の羽根車。
  9. 異物通過径が76mm以上である請求項1から8のいずれか一項に記載の羽根車。
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