JP2017214313A - 水中油型乳化組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温及び低温での保存安定性に優れ、塗布時のぬるつきやべたつきを抑えながらも伸びが良く、密着性の高い塗膜を形成し、保湿感に優れ、後肌の滑らかさも良好な水中油型乳化組成物の提供。【解決手段】下記成分(A)〜(C);(A)平均粒径1〜30μmの親水性有機球状粉末(B)グリセリン及び/又はポリグリセリンを含有する多価アルコール(C)重合度700〜3500の高重合シリコーンを含有するシリコーン油を含有する水中油型乳化組成物であって、成分(A)の含有量が0.08〜1.2質量%、グリセリン及び/又はポリグリセリンの含有量が8〜30質量%、重合度700〜3500の高重合シリコーンの含有量が0.01〜0.4質量%、成分(B)総量に対するグリセリン及びポリグリセリンの含有質量比が0.78以上、油剤総量に対する成分(C)の含有質量比が0.45〜0.9である、水中油型乳化組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、水中油型乳化組成物に関する。
皮膚化粧料中に高重合シリコーンを配合することにより、肌との密着性に優れ、塗布時に厚みのある塗り心地が得られる皮膚化粧料とすることができる。しかしながら、高重合シリコーン自体は高粘度の素材であるため、これを皮膚化粧料に配合すると、伸びが悪くなり、べたつきが非常に強くなり、安定性が低下することが懸念される。
そこで、例えば、特許文献1では、皮膚化粧料に高重合シリコーンと共にカルボキシビニルポリマー及びアクリル酸・メタクリル酸アルキルコポリマーの塩から選ばれる1種乃至は2種以上を含有させることにより、安定性を向上させている。また、特許文献2では、皮膚外用剤に高重合シリコーンと共に(アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)コポリマー及び有機粉体を含有させることにより、べたつきの抑制や伸びの良さを向上させている。
特開2002-128652号公報 特開2007-277141号公報
しかしながら、近年消費者の要望が厳しくなり、これらの皮膚外用剤では、高温及び低温における安定性が不十分であることが分かった。また、製剤の種類、特に水中油型乳化組成物においては、これらを皮膚に塗布した後に高重合シリコーンに由来するべたつき、肌のごわつきや閉塞感が強く感じられ、保湿感や、後肌の滑らかさを十分に感じられないという課題があった。
したがって本発明は、高温及び低温での保存安定性に優れ、密着性の高い塗膜を形成し、肌収まりが良く、塗布後の保湿感に優れ、後肌の滑らかさも良好な水中油型乳化組成物に関する。
本発明者らは、水中油型乳化組成物中に、特定粒径の親水性有機球状粉末とグリセリン及び/又はポリグリセリンと高重合シリコーンを一定量含有させることにより、上記要求を満たすものとなることを見いだし、本発明を完成した。
更に、本発明者は、上記の水中油型乳化組成物を塗布した皮膚画像を詳細に観察した結果、主に皮溝に高重合シリコーンを含むシリコーン油成分が、皮丘に成分(B)のグリセリン及び/又はポリグリセリンが分布し、皮丘部分に成分(A)の親水性有機球状粉末が点在していることが確認された。成分(A)は親水性を有する粉末であるため、シリコーン油成分と共に皮溝に落ち込むことなく、皮丘上のグリセリン及び/又はポリグリセリン上に分散して存在し、このことが後肌の滑らかさの高さに寄与しているものと推定される。また、シリコーン油中に高重合シリコーンを含有しているため、塗布中は厚みのある塗り心地とともにシリコーンの滑らかな感触が得られ、その後、高重合シリコーンを含有するシリコーン油は皮溝上に固定されることで、高重合シリコーンに由来するべたつきが抑えられ、肌収まりが良好になると推定される。また、皮丘にグリセリンを主体とする塗膜が形成されるため、高い保湿感が感じられるものと推定される。
本発明は、下記成分(A)〜(C);
(A)平均粒径1μm以上30μm以下の親水性有機球状粉末
(B)グリセリン及びポリグリセリンから選択されるグリセリン類(b)を含有する多価アルコール
(C)重合度700以上3500以下の高重合シリコーン(c1)を含有するシリコーン油
を含有する水中油型乳化組成物であって、
前記水中油型乳化組成物中、
成分(A)の含有量が0.08質量%以上1.2質量%以下であり、
成分(b)の含有量が8質量%以上30質量%以下であり、
成分(c1)の含有量が0.01質量%以上0.4質量%以下であり、
前記成分(B)総量に対する、成分(b)の含有質量比〔(b)/(B)〕が0.78以上であり、かつ、
油剤総量に対する成分(C)の含有質量比〔(C)/油剤総量〕が0.45以上0.9以下である、
水中油型乳化組成物を提供するものである。
本発明の水中油型乳化組成物は、高温及び低温での保存安定性に優れ、塗布時のぬるつきやべたつきを抑えながらも、伸びが良く、密着性の高い塗膜を形成し、塗布後の保湿感に優れ、後肌の滑らかさ(塗布後、肌が落ち着いてからの肌の滑らかさ)も良好である。
〔成分(A):平均粒径1μm以上30μm以下の親水性有機球状粉末〕
本発明の水中油型乳化組成物は、成分(A)として、親水性有機球状粉末を含有する。なお、本発明における親水性とは以下の親水性評価法により、親水性を有すると判断されるものである。
(親水性評価法)
10mLバイアル瓶に純水5mLを入れ、そこに粉末を0.5g添加する。その後、試験管ミキサー(TTM-1、柴田科学社製)にて、2000rpmで、10秒間攪拌する。攪拌直後、水中に粉末が分散しているものを親水性があると評価する。逆に水に粉末の凝集物が浮いているものは水中に粉末が分散していないと判断されるので、親水性がないと評価される。
成分(A)の親水性有機球状粉末としては、セルロース粉末、ポリウレタン粉末、シルク粉末等が挙げられ、市販品として、セルロース粉末であるCELLULOBEADS D-5、CELLULOBEADS D-10、CELLULOBEADS D-30(大東化成工業社製)、セルロフローC-15(チッソ社製)、ウレタン粉末であるプラスチックパウダーD-400、プラスチックパウダーD-800(以上、東色ピグメント社製)、アートパール(日興ケムテック社製)、シルク粉末であるシルクゲンGパウダー(一丸ファルコス社製)等が挙げられる。これらのうち、肌収まり、後肌の滑らかさを向上させる観点から、セルロース粉末、ポリウレタン粉末が好ましく、ポリウレタン粉末がより好ましい。また、粉末の粒子形状は、同様の観点から、真球状であることが好ましい。
また、成分(A)としては、シリコーンエラストマー粉末やポリメチルシルセスキオキサン粉末等のシリコーン粉末、ポリメチルメタクリレート粉末、ポリエチレンテレフタレート粉末、ナイロン粉末、ポリエチレン粉末、ポリプロピレン粉末、ポリスチレン粉末等の疎水性有機球状粉末の表面に親水化処理を施したものであってもよい。親水化処理としては、シリカ被覆処理、寒天被覆処理、プラズマ処理、結晶セルロース処理等が挙げられる。このような疎水性有機球状粉末の表面に親水化処理を施したものとして、例えば、シリコーンエラストマー粉末の表面にシリカ処理を施した9701 Cosmetic Powder(東レ・ダウコーニング社製)等が挙げられる。
成分(A)の親水性有機球状粉末の平均粒径は、肌収まりの良さ、優れた保湿感、後肌の滑らかさを良好にする観点から、1μm以上であって、好ましくは2μm以上、より好ましくは5μm以上であり、また、30μm以下であって、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下である。なお本明細書において、粒径の測定は、レーザー回折/散乱式粒度分布計:LA-920(堀場製作所社製)を用い、「平均粒径」は、体積分率から得られる累積粒度分布曲線におけるD50(累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径)の点を意味する。
成分(A)の親水性有機球状粉末は、1種のみで又は2種以上を組み合わせて含有することができる。水中油型乳化組成物中の成分(A)の含有量は、肌収まりの良さと、後肌の滑らかさとを両立させる観点から、0.08質量%以上であって、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、また、1.4質量%以下であって、好ましくは1.1質量%以下、より好ましくは0.9質量%以下、更に好ましくは0.8質量%以下である。
〔成分(B):グリセリン及びポリグリセリンから選択されるグリセリン類を含有する多価アルコール〕
本発明の水中油型乳化組成物は、成分(B)として、グリセリン及びポリグリセリンから選ばれる1種又は2種以上のグリセリン類(以下、前記グリセリン類を成分(b)と記す)を含有する多価アルコールを含む。
ポリグリセリンとしては、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、デカグリセリン等の重合度が2以上10以下のものが挙げられ、塗布時のヨレ、塗りムラの発生を抑制し、肌収まりの良さ、後肌の滑らかさを向上させる観点から、重合度が2以上4以下のものが好ましく、重合度が2以上3以下のものがより好ましく、重合度が2のものが更に好ましい。
また、後肌の滑らかさを向上させ、塗布時のきしみ感を抑制する観点から、グリセリン及びポリグリセリンを含有することが好ましく、グリセリン及び重合度が2以上4以下のポリグリセリンを含有することがより好ましく、グリセリン及び重合度が2以上3以下のポリグリセリンを含有することが更に好ましく、グリセリン及びジグリセリンを含有するものが更に好ましい。グリセリン及びポリグリセリンを含有する場合、前記の観点から、グリセリンに対するポリグリセリンの含有質量比は、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.4以上が更に好ましい。また、1以下が好ましく、0.8以下がより好ましく、0.6以下が更に好ましい。
が挙げられる。
水中油型乳化組成物中における成分(b)の含有量は、肌収まりの良さ、保湿感、肌の滑らかさを向上させる観点から、8質量%以上であって、好ましくは9質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは12質量%以上であり、また、30質量%以下であって、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは18質量%以下である。
また、成分(B)中には、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール等、成分(b)以外の多価アルコールを含有することもできる。水中油型乳化組成物中に含有する多価アルコール総量に対する成分(b)の含有質量比〔(b)/(B)〕は、肌収まりの良さ、保湿感、肌の滑らかさの良さを両立させる観点から、0.78以上であって、好ましくは0.8以上、より好ましくは0.85以上、更に好ましくは0.9以上である。
また、水中油型乳化組成物中における成分(A)に対する成分(b)の含有質量比〔(b)/(A)〕は、肌収まりの良さ、保湿感、肌の滑らかさを向上させる観点から、好ましくは10以上、より好ましくは14以上、更に好ましくは17以上、更に好ましくは20以上であり、また、好ましくは300以下、より好ましくは250以下、更に好ましくは200以下、更に好ましくは140以下である。
〔成分(C):重合度700以上3500以下の高重合シリコーンを含有するシリコーン油〕
成分(C)は、重合度700以上3500以下の高重合シリコーン(以下、前記高重合シリコーンを成分(c1)と記す)を含有するシリコーン油である。成分(c1)の高重合シリコーンの好適な例としては、下記一般式(1)で表されるものが挙げられ、これらを1種又は2種以上含有することができる。
Figure 2017214313
(式中、R1はメチル基又は一部がフェニル基を示し、R2はメチル基又は水酸基を示し、nは700以上3500以下の整数を示す。)
これらの中でも、厚みのある塗り心地を与え、保湿感、後肌の滑らかさを向上させる観点から、R1がメチル基であるものが好ましく、具体的には、高重合メチルポリシロキサン(一般式(1)において、R1及びR2がメチル基)及び高重合ジメチコノール(一般式(1)において、R1がメチル基、R2が水酸基)から選択される1種又は2種を含むことが好ましく、高重合メチルポリシロキサンを含むことがより好ましい。
成分(c1)の重合度(一般式(1)におけるn)は、保存安定性を向上させ、肌収まりの良さ、保湿感、後肌の滑らかさを良好にする観点から、700以上であって、好ましくは1000以上、より好ましくは1200以上、更に好ましくは1400以上であり、また、3500以下であって、好ましくは3000以下、より好ましくは2600以下、更に好ましくは2300以下である。
なお、重合度は、GPC-光散乱法を用いて測定することができる。具体的には、測定された分子量分布から、その分子量分布曲線のピークの存在を確認し、ピークエリア面積比から分子量を求め、当該分子量から重合度を計算することができる。
水中油型乳化組成物中における成分(c1)の含有量は、保存安定性を向上させ、肌収まりの良さ、保湿感の良さ、後肌の滑らかさを良好にする観点から、0.01質量%以上であって、好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.06質量%以上であり、また、0.4質量%以下であって、好ましくは0.36質量%以下、より好ましくは0.2質量%以下、更に好ましくは0.18質量%以下である。
成分(C)中には、成分(c1)以外のシリコーン油として、成分(c1)とその他の成分との混合のしやすさを向上させ、保存安定性を良好にする観点から、(c2)一般式(2)で表される重合度が0以上300以下のシリコーン及び1気圧下における沸点が150℃以上260℃以下の揮発性シリコーン(一般式(2)で表されるシリコーンは除く)から選択される1種又は2種以上のシリコーン油を含有することが好ましい。
なお、本発明においてシリコーン油とは、水への溶解度(1013.25hPa、20℃)が2g/100g H2O未満の物質をいい、水への溶解性の高いシリコーンは含まないものとする。
Figure 2017214313
(式中、R3はメチル基又は一部が水素若しくは一部がフェニル基を示し、R4はメチル基又は水酸基を示し、mは0以上300以下の整数を示す。)
重合度が0以上300以下のシリコーンとしては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等が挙げられる。揮発性シリコーンとしては、メチルトリメチコン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン等の環状シリコーン類、カプリリルメチコン等のアルキル変性シリコーンが挙げられる。
これらのうち、成分(A)との混合のしやすさ、保存安定性、塗布時の伸びの良さを向上させる観点から、0以上300以下のシリコーンとしては、前記一般式(2)において、R3がメチル基又は一部が水素若しくは一部がフェニル基であり、R4がメチル基であり、重合度mが0以上300以下であるものが好ましく、R3がメチル基であり、R4がメチルであり、重合度mが0以上280以下であるものがより好ましく、揮発性シリコーンとしては、メチルトリメチコン、デカメチルシクロペンシロキサンから選択される1種又は2種が好ましく、メチルトリメチコンがより好ましい。
これらは、市販品を用いることができ、信越化学工業社から発売されているシリコーンKF-96シリーズの1〜500CS、東レ、ダウコーニング社から発売されているシリコーンSH200 Fluidシリーズの1〜500CS、2-1184 Fluid、モメンティブ、パフォーマンス、マテリアルズ、ジャパン社から発売されているTSF451シリーズの5A〜500A等が挙げられる。
また、予め高重合シリコーンを希釈した市販品を利用してもよく、例えば、高重合メチルポリシロキサンと、シクロペンタシロキサン、ジメチコン等を希釈オイルとするジメチコンガムベースのオイルブレンド品である、KF-9008、KF-9011、KF-9013、KF-9014、KF-9028、KF-9030、MK-15H、X-21-5495等(以上、信越化学工業社製)、BY11-003、BY11-007、BY11-014、BY11-026、BY11-040、BY22-019、BY22-020、BY22-034、BY22-055、BY22-060等(以上、東レ、ダウコーニング社製)、XF49-601、XF49-A3818、XF49-B7082、XF49-B8072等(モメンティブ、パフォーマンス、マテリアルズ、ジャパン社製)が挙げられる。また、高重合ジメチコノールと、シクロペンタシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等を希釈オイルとするジメチコノールガムベースのオイルブレンド品である、1501 Fluid、1503 Fluid等(以上、東レ、ダウコーニング社製)、X-21-5613、X-21-5666、X-21-5849等(以上、信越化学工業社製)が挙げられる。
成分(c2)に対する成分(c1)の含有質量比は、成分(c1)との混合のしやすさ、保湿感、後肌の滑らかさを向上させ、厚みのある塗り心地が得られる観点から、0.001以上が好ましく、0.01以上が好ましく、0.02以上が更に好ましい。また、0.1以下が好ましく、0.08以下がより好ましく、0.05以下が更に好ましい。
成分(c1)及び成分(c2)以外のシリコーン油は、成分(c1)との混合性の良さと、べたつき、ぬるつきのなさ、後肌の滑らかさの良さを同時に満たす観点から、水中油型乳化組成物中の含有量は、0.05質量%以下が好ましく、0.01質量%以下がより好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
また、水中油型乳化組成物中における成分(A)に対する成分(c1)の含有質量比〔(c1)/(A)〕は、保存安定性と肌収まりの良さを両立させる観点から、好ましくは0.02以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.08以上、更に好ましくは0.1以上であり、また、好ましくは1以下、より好ましくは0.96以下、更に好ましくは0.92以下、更に好ましくは0.9以下である。
〔水〕
本発明の水中油型乳化組成物中における水の含有量は、良好な保存安定性、保湿感、肌収まりの良さを向上させる観点から、好ましくは40質量%以上、より好ましくは45質量%以上、更に好ましくは50質量%以上、更に好ましくは55質量%以上であり、また、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下、更に好ましくは80質量%以下、更に好ましくは75質量%以下である。
〔成分(D):エタノール〕
本発明の水中油型乳化組成物には、さっぱりとした使用感に調整し、成分(A)の分散性を向上させる観点から、更に成分(D)としてエタノールを含有することができる。水中油型乳化組成物中における成分(D)の含有量は、優れた保湿感、後肌の滑らかさを同時に満たす観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは18質量%以下、更に好ましくは12質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
〔成分(E):高級アルコール〕
本発明の水中油型乳化組成物には、塗り心地を調整する観点から、更に成分(E)として高級アルコールを含有することができる。高級アルコールとしては、厚みのある塗り心地とし、肌収まりの良さを向上させる観点から、高級アルコールを構成するアルキル基の炭素数は、好ましくは12以上であり、より好ましくは14以上であり、更に好ましくは16以上であり、また、好ましくは26以下であり、より好ましくは24以下である脂肪族アルコールである。また、同様の観点から、好ましくは直鎖の脂肪族アルコールである。
具体的には、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナービルアルコール等が挙げられ、厚みのある塗り心地とし、肌収まりの良さを向上させる観点から、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール及びベヘニルアルコールから選択される1種又は2種以上を含むものが好ましく、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール及びベヘニルアルコールから選択される1種又は2種以上を含むものがより好ましい。
水中油型乳化組成物中の高級アルコールの含有量は、保存安定性、後肌の滑らかさ、肌収まりの良さを両立させる観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上であり、また、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下である。
〔成分(C)及び(E)以外の油剤〕
本発明の水中油型乳化組成物には、成分(c1)を溶解又は分散させ、製造のしやすさを向上するため、更に成分(C)及び(E)以外の油剤を含有させることができる。成分(C)及び(E)以外の油剤としては、通常化粧料に用いられる油性成分が挙げられ、具体的にはエステル油、炭化水素油、フッ素油等が挙げられる。なお、油剤とは、水への溶解度(1013.25hPa、20℃)が2g/100g H2O未満の物質である。
エステル油としては、オクタン酸セチル等のオクタン酸エステル;ラウリン酸ヘキシル等のラウリン酸エステル;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のミリスチン酸エステル;パルミチン酸オクチル等のパルミチン酸エステル;ステアリン酸イソセチル等のステアリン酸エステル;イソステアリン酸イソプロピル等のイソステアリン酸エステル;イソパルミチン酸オクチル等のイソパルミチン酸エステル;オレイン酸イソデシル等のオレイン酸エステル;アジピン酸ジイソプロピル等のアジピン酸ジエステル;セバシン酸ジエチル等のセバシン酸ジエステル;リンゴ酸ジイソステアリル;トリオクタン酸グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリン等のトリグリセライド;トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン等のトリメチロールプロパン脂肪酸エステル、テトラオクタン酸ペンタエリスリット等のペンタエリスリトール脂肪酸エステル等が挙げられる。
また、これらは天然物由来であってもよく、天然物由来の油剤としては、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボガド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、キョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ油、ヒマワリ油、アーモンド油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、月見草油、卵黄油、牛脚脂、肝油等が挙げられる。
炭化水素油としては、流動パラフィン、α-オレフィンオリゴマー、スクワラン、スクワレン、プリスタン、パラフィン、イソパラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
フッ素油としては、パーフルオロデカリン、パーフルオロアダマンタン、パーフルオロブチルテトラハイドロフラン、パーフルオロオクタン、パーフルオロノナン、パーフルオロペンタン、パーフルオロデカン、パーフルオロドデカン、パーフルオロポリエーテル等が挙げられる。
また、水中油型乳化組成物中における成分(C)及び(E)以外の油剤の含有量は、保存安定性の向上、べたつき・ぬるつきのなさの観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、また、好ましくは12質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下である。
更に、本発明の水中油型乳化組成物中に含有する油剤総量に対する成分(C)の含有質量比〔(C)/油剤総量〕は、肌収まりの良さ、保湿感を向上させる観点から、0.45以上であって、好ましくは0.5以上であり、また、0.9以下であって、好ましくは0.85以下、より好ましくは0.75以下、更に好ましくは0.65以下である。
〔水溶性高分子〕
本発明の水中油型乳化組成物には、更に水溶性高分子を含有することができる。このような高分子としては水溶性高分子が好ましく、水溶性高分子としては、水溶性のカチオン性高分子、アニオン性高分子、非イオン性高分子、両性高分子又は双極性高分子等が挙げられる。
カチオン性高分子としては、具体的には、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]基を有するヒドロキシエチルセルロース(ポリクオタニウム-10)、(ビニルピロリドン-ジメチルアミノメチルエチルメタクリレート共重合体ジエチル硫酸塩(ポリクオタニウム-11)、塩化メチルビニルイミダゾリウム・ビニルピロリドン共重合体等が挙げられる。
アニオン性高分子としては、具体的には、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、カラギーナン、キサンタンガム、ポリスチレンスルホネート、寒天、ガッチガム、カラヤガム、ペクチン、アルギネート塩、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ポリアクリルアミド、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、ポリアクリレート-13、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/N-ビニルピロリドン)コポリマー、ヒアルロン酸又はそのアルカリ金属塩が挙げられる。
非イオン性高分子としては、具体的には、セルロースエーテル(ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロール、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、プロピレングリコールアルギネート、ポリ(エチレンオキシド)、デンプン、エーテル化デンプン(ヒドロキシエチルデンプン、ヒドロキシプロピルデンプン)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アミロース、ヒドロキシエチルアミロース及びこれらの混合物等が挙げられる。
両性高分子又は双極性高分子として、具体的には、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ポリクオタニウム-47、ポリクオタニウム-43等が挙げられる。
これらの水溶性高分子は、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。これらのうち、塗布時の伸びの良さ、後肌の柔らかさを調製する観点から、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、デンプン、エーテル化デンプン、ポリアクリルアミド、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、ポリアクリレート-13、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/N-ビニルピロリドン)コポリマー、カラギーナン、キサンタンガム、及びヒアルロン酸又はそのアルカリ金属塩から選択される1種又は2種以上を含むことが好ましく、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、ポリアクリルアミド、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、カラギーナン、キサンタンガム、及びヒアルロン酸又はそのアルカリ金属塩から選択される1種又は2種以上を含むことがより好ましく、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリルアミド、キサンタンガム及びヒアルロン酸又はそのアルカリ金属塩から選択される1種又は2種以上を含むことが更に好ましく、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリルアミド、キサンタンガム及びヒアルロン酸又はそのアルカリ金属塩を含むことが更に好ましい。
水中油型乳化組成物中の水溶性高分子の含有量は、保存安定性の向上、べたつきの抑制の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上であり、また、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1.7質量%以下、更に好ましくは1.4質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
〔界面活性剤〕
本発明の水中油型乳化組成物には、保存安定性及び製造時の分散性を良好にし、製造時の取り扱いやすさを向上するため、更に界面活性剤を含有させることができる。界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤等、公知のものが使用できる。皮膚刺激性、べたつきを低減し、皮膚上での伸びの良さを向上させる観点から、非イオン界面活性剤が好ましい。
非イオン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エスエル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノ脂肪酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
これらの中でも、同様の観点から、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びポリエチレングリコール脂肪酸エスエルから選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油から選択される1種又は2種が更に好ましい。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキサイドの付加モル数は、保存安定性を向上させ、べたつきを低減する観点から、好ましくは5以上、より好ましくは10以上であり、また、好ましくは30以下、より好ましくは25以下である。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸基の炭素数は、同様の観点から、好ましくは10以上、より好ましくは12以上であり、また、好ましくは20以下、より好ましくは18以下である。
より具体的には、同様の観点から、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとして、ポリオキシエチレン(20)ラウリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン(20)パルミチン酸ソルビタン及びポリオキシエチレン(20)モノステアリン酸ソルビタンから選択される1種又は2種以上が好ましい。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のエチレンオキサイドの付加モル数は、保存安定性を向上させ、べたつきを低減する観点から、好ましくは20以上、より好ましくは30以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは90以下である。
より具体的には、同様の観点から、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油として、ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
水中油型乳化組成物中における界面活性剤の含有量は、保存安定性を向上させ、肌収まりの良さを向上させる観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上であり、また、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.8質量%以下である。
〔その他の任意成分〕
本発明の水中油型乳化組成物には、上記成分のほかに、目的に応じて本発明の効果を損なわない範囲内で、植物エキス、ビタミン類、酸化防止剤、防菌防腐剤、消炎剤、昆虫忌避剤、生理活性成分、制汗剤、塩類、キレート剤、中和剤、pH調整剤、香料等の通常化粧料に用いられる各種の原料を含有することができる。なお、これらの各剤は、各剤としての用途に限られず、目的に応じて他の用途として転用、例えば、制汗剤を香料として使用したり、他の用途との兼用、例えば、制汗剤と香料としての効果を奏するものとして使用したりすることができる。
〔製造方法〕
本発明の水中油型乳化組成物は、形態に応じて所定の手順により製造することができる。例えば、本発明の水中油型乳化組成物の製造方法は、成分(A)〜(C)及び水、並びに必要により成分(D)、成分(E)及びその他の任意成分を共に混合する工程を含んでもよい。
また、成分(B)及びに水、必要によりその他の水溶性の任意成分を含有する水相を加熱し、攪拌する工程1と、
成分(C)及び必要によりその他の油溶性の任意成分を含有する油相を加熱し、攪拌する工程2と、
工程1の調製物と工程2の調製物を加熱下で混合して、乳化させる工程3と、
成分(A)及び必要により成分(D)及びその他の任意成分を含有する粉体相を攪拌する工程4と、
工程3の調製物に、工程4の調製物を混合する工程5を含んでいてもよい。
工程1〜3における加熱温度は、各成分を十分に溶解させる観点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは55℃以上であり、また、好ましくは90℃以下、より好ましくは85℃以下である。
工程5において、工程3の調製物に、工程4の調製物を混合するのは、乳化安定性を維持する観点から、工程3の調製物を所定の温度まで冷却した後が好ましい。当該温度としては、前記の観点から、50℃未満が好ましく、35℃以上45℃以下がより好ましい。
〔用途、剤型〕
本発明の水中油型乳化組成物の用途としては、化粧料、医薬部外品、医薬品等に特に制限なく用いることができるが、肌収まりが良く、保湿感、後肌の滑らかさに優れる点から、皮膚化粧料として好適に利用でき、好ましくは頭皮を除く皮膚、より好ましくは顔、身体、手足等のいずれかに塗布することにより、使用することができる。具体的にはシャンプー、リンス、コンディショナーなどの毛髪化粧料、洗顔料、クレンジング化粧料、ローション、乳液、クリーム、美容液、日焼け止め化粧料、パック、マッサージ化粧料などの皮膚化粧料として好適に利用できる。これらのうち、乳液、クリーム、美容液等のスキンケア化粧料として適用するのが好ましい。
実施例1〜24、比較例1〜13
表1〜4に示す水中油型乳化組成物(乳液)を調製し、各種評価を行った。
<製造方法>
1.P相を混合し、80℃に加熱しながら攪拌して十分に溶解させる。
2.Q相を混合し、80℃に加熱しながら攪拌する。
3.R相を混合し、室温(25℃)で攪拌する。
4.S相を混合し、室温(25℃)で攪拌する。
5.80℃の加熱下、工程1の調製物に工程2の調製物を添加し、ホモミキサーで分散(乳化)させる。
6.工程5の調製物を40℃まで自然冷却させ、工程3及び工程4の調製物を添加し、更にホモミキサーで分散する。
7.工程6の調製物を30℃まで自然冷却する。
<評価方法>
(保存安定性;50℃、1ヶ月)
各表に記載の水中油型乳化組成物を100mLガラス瓶に80mL入れて密封し、50℃の恒温槽にて1ヶ月保存した。調製直後の状態を基準として、1ヶ月後の試料の外観を観察し、目視により以下の基準に従って評価した。
〔評価基準〕
○:問題なし(変化なし)
△:極めて軽微な分離が見られる
×:分離、離油、離水が見られる
−:調製直後の状態で、分離、離油、離水が見られる
(保存安定性;−20℃、1ヶ月)
各表に記載の水中油型乳化組成物を100mLガラス瓶に80mL入れて密封し、-20℃の恒温槽にて1ヶ月保存した。調製直後の状態を基準として、1ヶ月後の試料の外観を観察し、目視により以下の基準に従って評価した。
〔評価基準〕
○:問題なし(変化なし)
△:極めて軽微な過剰固化が見られる
×:過剰固化が見られる
−:調製直後の状態で、分離、離油、離水が見られる
(官能評価)
専門パネラー10名の上腕部に各試料を一定量(1mL)上腕部内側に塗布し、手全体で被塗布部に試料を塗り広げ、手の滑りが重くなるまで、じっくりていねいになじませる。その後、「肌収まり」、「保湿感」及び「後肌の滑らかさ」についてアンケート評価を行った。各アンケート項目につき、非常に効果が優れる場合を5点、非常に効果が悪い場合を1点として、5段階評価により官能評価を実施した。評価は、その平均点(小数点以下第1位を四捨五入)を表した。各表にその平均点数を示す。
Figure 2017214313
Figure 2017214313
Figure 2017214313
Figure 2017214313
※1:シンタレンK(和光純薬社製)
※2:XF49-B8072(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製;ジメチコン100万csが35%、残分は500cs以下のジメチコン)
※3:KF-96A-6cs(信越化学工業社製)
※4:KF-96A-100cs(信越化学工業社製)
※5:TMF-1.5(信越化学工業社製)
※6:セピゲル305(セピック社製)
※7:ライストリエノール(築野ライスファインケミカル社製)
※8:プラスチック粉末D-800(東色ピグメント社製)
※9:プラスチック粉末D-400(東色ピグメント社製)
※10:CELLULOBEADS D-10(大東化成工業社製)
※11:トスパール3000A(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)
※12:コスメシリカ CQ10(富士シリシア化学社製)
※13:アラリアン(バイオテックマリン社製)
※14:KF-96H-100000cs(信越化学工業社製)
なお、各実施例及び比較例で用いた香料は、以下のフローラル系調合香料である。なお、成分名中に記載される1%DPG、5%DPG、10%DPGとは、香料の有効成分含量がそれぞれ1質量%、5質量%、10質量%のジプロピレングリコール溶液であることを示す。
フローラル系調合香料処方 含有量(質量%)
ベルガモットオイル(天然香料) 2.0
リナリールアセテート 1.5
メチルアンスラニレート 0.2
ペチグレインオイル(天然香料) 0.5
オーランチオール 10%DPG(別名:ヒドロキシシトロネラールとメチルアンスラニレートとのシッフ塩基) 1.0
アミルアリルグリコレート 1%DPG 0.5
ガルバナムオイル 1%DPG(天然香料) 0.1
ブラックカラントバズアブソリュート 10%DPG(天然香料) 1.5
タジェットオイル 10%DPG(天然香料) 0.8
イランイランオイルエキストラ(天然香料) 2.0
ベンジールアセテート 5.0
メチルジヒドロジャスモネート 13.0
シスジャスモン 10%DPG 1.0
ジャスミンアブソリュート(天然香料) 0.5
インドール 5%DPG 0.5
アルファヘキシルシンナミックアルデヒド 1.5
L-シトロネロール 0.5
ローズオイル(天然香料) 0.5
ローズアブソリュート(天然香料) 0.5
ダマセノン 1%DPG 0.5
L-ローズオキサイド 1%DPG 0.5
ジメチルベンジルカーボニルアセテート 1.0
ヒドロキシシトロネラール 3.0
リラール(別名:4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセン-1-カーボキシアルデヒド) 3.5
シクラメンアルデヒド(別名:2-メチル-3-(4-イソプロピルフェニル)-プロパナール) 0.5
アルファイソメチルヨノン(別名:5-(2,2,6-トリメチル-2-シクロヘキセニル)-3-メチル-3-ブテン-2-オン) 4.0
オリスコンクリート 10%DPG(天然香料) 0.8
メチルオイゲノール 0.5
イソEスーパー(別名:7-アセチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタハイドロ-1,1,6,7-テトラメチルナフタレン) 2.5
ベルトフィックスクール(別名:4-アセチル-トリメチル-6,8α-エタノ-1,2,3,5,6,7,8,8α-オクタヒドロナフタレノン) 4.0
ベチバーアセテート 2.0
サンダルウッドオイル(天然香料) 1.5
バグダノール 10%DPG(別名:2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)-2-ブテン-1-オール) 1.0
パチュリーオイル 10%DPG(天然香料) 0.2
エベルニール 10%DPG(別名:メチル-2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート) 1.5
ガラクソリッド 50%ベンジールベンゾエート(別名:4,6,6,7,8,8-ヘキサメチル-1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロシクロペンタベンゾピラン) 10.0
シクロペンタデカノリッド 4.0
ヘリオトロピン 0.5
クマリン 0.5
バニリン 10%DPG 0.5
エチルバニリン 10%DPG 2.5
ラズベリーケトン 10%DPG(別名:4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノン) 0.5
ガンマウンデカラクトン 10%DPG 1.5
ガンマデカラクトン 10%DPG 1.5
ラブダナム アブソリュート 10%DPG(天然香料) 0.5
ジプロピレングリコール 残 量

Claims (4)

  1. 下記成分(A)〜(C);
    (A)平均粒径1μm以上30μm以下の親水性有機球状粉末
    (B)グリセリン及びポリグリセリンから選択されるグリセリン類(b)を含有する多価アルコール
    (C)重合度700以上3500以下の高重合シリコーン(c1)を含有するシリコーン油
    を含有する水中油型乳化組成物であって、
    前記水中油型乳化組成物中、
    成分(A)の含有量が0.08質量%以上1.2質量%以下であり、
    成分(b)の含有量が8質量%以上30質量%以下であり、
    成分(c1)の含有量が0.01質量%以上0.4質量%以下であり、
    前記成分(B)総量に対する、成分(b)の含有質量比〔(b)/(B)〕が0.78以上であり、かつ、
    油剤総量に対する成分(C)の含有質量比〔(C)/油剤総量〕が0.45以上0.9以下である、
    水中油型乳化組成物。
  2. 成分(A)に対する成分(b)の含有質量比が、10以上300以下である請求項1に記載の水中油型乳化組成物。
  3. 成分(A)に対する成分(c1)の含有質量比〔(c1)/(A)〕が、0.02以上1以下である請求項1又は2に記載の水中油型乳化組成物。
  4. 更に成分(D)として、エタノールを含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の水中油型乳化組成物。
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