JP2017214188A - 媒体処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】媒体の束に含まれている各媒体が、幅寄せ可能範囲内に位置する媒体であるかどうかを検出できるようにする。
【解決手段】分離部15内における、フィードローラ17及びリバースローラ18よりアライナ部5に近い位置に、分離部15により小切手束CKBから分離された小切手CKがアライナ部5で幅寄せ可能な幅寄せ可能範囲Ar内に位置しているかどうかを検出する為の分離部残留センサ34R、34Lを設けた。これにより、小切手処理機1は、小切手束CKBから分離した小切手CKがアライナ部5で幅寄せ可能な位置にあるかどうか、つまり小切手CKの幅寄せ基準面27側の端(右端)が幅寄せ可能範囲Ar内に位置しているかどうかを検出できる。
【選択図】図2

Description

本発明は媒体処理装置に関し、例えば小切手や有価証券の入金機に適用して好適なものである。
従来、小切手の入金機として、金融機関等で使用される小切手受付装置がある。この小切手受付装置は、例えば、小切手を束で挿入できるようになっていて、顧客により挿入された小切手の束を1枚ずつ分離して、小切手の幅寄せ機能を有するアライナ部により小切手を基準面(これを幅寄せ基準面と呼ぶ)側に幅寄せした後、小切手からMICR文字を読み取る。さらに小切手受付装置は、小切手を搬送しながらスキャナにより小切手の表裏の画像を取得し、その後、小切手を一時保留部に搬送して一時的に保留する。
さらに小切手受付装置は、小切手を一時保留している間に、顧客操作画面に取引内容の確認画面を表示して顧客に取引内容の確認を促す。そして小切手受付装置は、顧客確認にて取引内容に問題がなかった小切手については裏面に裏書印刷、スタンプ押印などの処理を行った後、小切手収納庫に搬送して保管する。一方で、顧客確認にて取引がキャンセルされた小切手については顧客に返却して、小切手現物の確認を促すようになっていた(例えば特許文献1参照)。
米国特許第8505912号明細書
ところで、従来の小切手受付装置では、挿入された小切手の束が幅寄せ基準面から離れすぎていると、アライナ部で幅寄せ基準面側に幅寄せしきれなくなる為、挿入された小切手の束の幅寄せ基準面側の端が、アライナ部で幅寄せ可能な範囲(これを幅寄せ可能範囲と呼ぶ)内に位置していることをセンサで検出して小切手の束を受け入れるようになっていた。
しかしながら、従来の小切手受付装置では、サイズ(特に幅方向のサイズ)が異なる小切手がまとめて束として挿入された際に、挿入された束に、幅寄せ基準面側の端が幅寄せ可能範囲外に位置する小切手が含まれていても、他の小切手の幅寄せ基準面側の端が幅寄せ可能範囲内に位置していれば、小切手の束の幅寄せ基準面側の端が幅寄せ可能な範囲内に位置していると判断して受け入れてしまう。
この為、従来の小切手受付装置では、小切手の束に含まれている、幅寄せ基準面側の端が幅寄せ可能範囲外に位置する小切手については、アライナ部で幅寄せ基準面側に幅寄せしきれなくなり、次工程の処理で不具合が発生したり、アライナ部での幅寄せを何度も繰り返して(リトライして)幅寄せしたりしなければならなかった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、媒体の束に含まれている各媒体が、幅寄せ可能範囲内に位置する媒体であるかどうかを検出し得る媒体処理装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の媒体処理装置においては、紙葉状の媒体の束を受け入れる受入部と、前記受入部が受け入れた前記媒体の束を媒体ごとに分離する媒体分離部と、前記分離部によって分離された前記媒体を搬送する搬送路と、前記搬送路に設けられ、前記媒体分離部によって分離された前記媒体を前記搬送路の幅寄せ基準面側に幅寄せする分離後媒体幅寄せ部と、前記媒体分離部によって分離された前記媒体の少なくとも一部が、前記分離後媒体幅寄せ部で幅寄せできる幅寄せ可能範囲内に位置しているかどうかを検出する検出部とを備える。
本発明によれば、媒体の束に含まれている各媒体が、幅寄せ可能範囲内に位置する媒体であるかどうかを検出し得る媒体処理装置を実現できる。
第1の実施の形態による小切手処理機の構成を示す左側面図である。 第1の実施の形態による分離部周辺の構成を示す上面図である。 第1の実施の形態によるピッカプレス及び部分舌片のポジションを示す左側面図である。 第1の実施の形態による部分舌片の構成を示す斜視図である。 第1の実施の形態による分離部の構成を示す斜視図である。 第1の実施の形態による部分舌片の羽部の動きを示す前面図である。 第1の実施の形態によるテーパローラの構成を示す斜視図である。 第1の実施の形態による分離動作時の分離部の動きを示す右側面図である。 第1の実施の形態による集積動作時の分離部の動きを示す右側面図である。 第1の実施の形態による幅寄せ繰り出し動作の手順を示すフローチャートである。 第2の実施の形態による分離部周辺の構成を示す上面図である。 第2の実施の形態によるサイズ検出動作の手順を示すフローチャートである。 分離部残留センサを3個設けた場合の分離部周辺の構成を示す上面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.第1の実施の形態]
[1−1.小切手処理機の構成]
図1に示すように、第1の実施の形態の小切手処理機1は、箱状の筐体2を中心に構成されており、利用者との間で入金処理等の小切手に関する取引を行う小切手受付装置の受付機筐体(図示せず)内に配され、小切手に関する種々の処理を行う。以下では、小切手処理機1のうち利用者が対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、該前側に対峙した利用者から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。
筐体2内には、小切手処理機1を制御する制御部3と、利用者との間で小切手CKを授受する入金部4と、小切手CKを各部へ搬送する搬送路36と、小切手CKを後述する幅寄せ基準面27へ幅寄せするアライナ部5と、小切手CKの画像及び磁気情報を読み取ると共に取引情報の印字を行うスキャナ部6と、小切手CKを一時的に収納する一時保留部7と、利用者が入金部4から取り忘れた小切手CKを回収して格納する取忘れ回収部8と、利用済みの小切手CKを収納する2個の小切手収納庫9(9A及び9B)とが設けられている。また筐体2内には、入金部4、アライナ部5、スキャナ部6、一時保留部7、取忘れ回収部8及び小切手収納庫9を支える図示しないフレームが設けられている。
制御部3は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、図示しないROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等から所定のプログラムを読み出して実行することにより、入金処理等の種々の処理を行う。また制御部3は、内部にRAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部を有しており、この記憶部に種々の情報を記憶させる。また制御部3は、筐体2内部に設けられた各センサの監視や、各アクチュエータの駆動や、各種判断等を行うと共に、小切手受付装置全体を制御する上位の主制御部との通信を行う。
搬送路36は、第1搬送路37、第2搬送路38、第3搬送路39、一時保留部搬送路40及び取忘れ回収部搬送路41により構成されており、図中に実線で示すように筐体2内の各部を接続し、回転するローラや小切手CKを案内するガイド等が適宜配置されており、小切手CKの長手方向を進行方向に沿わせて搬送する。小切手CKは、長方形状の紙葉状の媒体であり、表面に磁気インク文字認識(MICR(Magnetic ink character recognition)文字)である磁気文字MICRが印刷されている。この磁気文字MICRは、小切手CK毎に固有の文字列であり、小切手CKを識別する為に用いられる。また、以下では、小切手CKの長手方向を小切手CKの搬送方向、小切手CKの短手方向を小切手CKの幅方向とする。尚、小切手処理機1では、図2に示すように、サイズの異なる2種類の小切手CKを取り扱うことができ、例えば、ビジネス用の大サイズの小切手CKと、ビジネス用の小切手CKより長手方向及び短手方向の長さが短い個人用の小サイズの小切手CKとを取り扱うことができるようになっている。
また搬送路36には、複数の切替部が配置されている。各切替部は、ブレードと呼ばれる部材(図1中三角形で示す)及びその周囲に配置された複数のローラにより構成されている。ブレードは、左右方向に複数個が並び、且つ左右方向から見て楔形に形成されており、回転して傾斜方向を変化させることで小切手CKの搬送方向を切り替える。各ローラは、小切手CKの搬送路を挟んで互いに対向するように配置されている。この切替部は、制御部3の制御に従い、各小切手CKの搬送先に応じてブレードの傾斜方向を変化させると共に各ローラを所定の回転方向へ回転させることにより、小切手CKの搬送方向を適宜切り替えて所望の搬送先へ搬送する。
入金部4(図1)は、筐体2内における前上部、すなわち入金処理時の小切手CKの搬送方向の最上流に位置している。以下では、入金処理においてまず行われる、入金された小切手CKの磁気情報及び画像を読み取る入金読取処理における小切手CKの搬送方向を入金読取時搬送方向とも呼ぶ。入金部4の前端には、複数の小切手CKが紙面を上下方向に向けて束状に積み重ねられた媒体束としての小切手束CKBを利用者から受け取り後方の束搬送部10へ受け渡すと共に、束搬送部10により前方へ搬送されてきた小切手束CKBを利用者に引き渡す入金口4Fが形成されている。この入金口4Fは、小切手受付装置の受付機筐体に接続されることにより、利用者から前後方向に沿って後方へ向かって挿入された小切手束CKBを受け取り後方の束搬送部10へ受け渡すと共に、束搬送部10により前方へ搬送されてきた小切手束CKBを利用者に引き渡す。
また入金口4Fには、該入金口4Fの下側のガイドを形成する入金口下側ガイドの上側において図示しないシャッタモータにより上下に移動するシャッタ4Sが設けられている。入金部4は、シャッタ4Sを上昇させることにより入金口4Fを開放し利用者と小切手CKを授受可能にすると共に、シャッタ4Sを下降させることにより入金口4Fを閉塞する。
入金部4におけるシャッタ4Sの後方近傍、すなわち入金読取時搬送方向の下流側近傍には、シャッタ部残留センサ11が配置されている。シャッタ部残留センサ11は、例えば光を発光する発光素子とこの光を受光する受光素子とが搬送経路を挟んで対向するように配置されており、該搬送経路を搬送される小切手束CKBにより光が遮光されたか否かを検知し、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、シャッタ部残留センサ11から供給された検知結果及びその時間的な変化等を基に、小切手束CKBが入金口4F近傍に残留しているか否かを認識する。
入金部4は、利用者から入金された小切手束CKB及び利用者へ受け渡す小切手束CKBを収容し搬送する束搬送部10を内部に有している。束搬送部10は、上下一対の上側搬送ベルト10U及び下側搬送ベルト10Dを有しており、図示しない束搬送部回転モータにより回転駆動される。上側搬送ベルト10Uは、前端近傍、中央部及び後端近傍にそれぞれ配置されたローラの周囲に掛け回されシャッタ4Sから分離部15まで延びる無端ベルトであり、このローラが回転することにより、その下面を水平方向に沿った前後方向に沿って走行させる。説明の都合上、以下では、上側搬送ベルト10Uにおける下面部分の走行方向を、該上側搬送ベルト10Uの走行方向と見なす。下側搬送ベルト10Dは、上側搬送ベルト10Uと同様の無端ベルトであり、シャッタ4Sから分離部15まで延び、その上面を上側搬送ベルト10Uの下面と対向させている。また下側搬送ベルト10Dは、図示しない束搬送部昇降モータの駆動力により把持ポジションと載置ポジションとの間で上下動する。以下では、下側搬送ベルト10Dにおける上面部分の走行方向を、該下側搬送ベルト10Dの走行方向と見なす。束搬送部10には、上側搬送ベルト10Uと下側搬送ベルト10Dとにより上下方向から挟まれ小切手束CKBの長手方向を進行方向として、主に前後方向(水平方向)に沿って搬送させるような直線状の搬送路が形成されている。
この束搬送部10は、入金処理及び返却処理において下側搬送ベルト10Dの上面を入金口4Fにおける入金口下側ガイドの上端面よりも下側に位置させることにより載置ポジションとし、該下側搬送ベルト10Dに小切手束CKBが引っ掛からないよう、上側搬送ベルト10Uと下側搬送ベルト10Dとの間に小切手束CKBを取り込む。また束搬送部10は、下側搬送ベルト10Dを載置ポジションから上昇させることにより把持ポジションとし、小切手束CKBを上側搬送ベルト10Uと下側搬送ベルト10Dとで上下方向から把持し、上側搬送ベルト10U及び下側搬送ベルト10Dを回転させることにより、小切手束CKBを前後方向に沿って搬送する。以下では、入金読取処理等における、左側面視における上側搬送ベルト10Uの時計回りの回転方向及び下側搬送ベルト10Dの反時計回りの回転方向を取込回転方向とも呼び、返却処理等における、左側面視における上側搬送ベルト10Uの反時計回りの回転方向及び下側搬送ベルト10Dの時計回りの回転方向を排出回転方向とも呼ぶ。
入金部4におけるシャッタ部残留センサ11の後方、すなわち入金読取時搬送方向の下流側近傍には、金属検知センサ12が配置されている。金属検知センサ12は、金属の有無を検知し、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、金属検知センサ12から供給された検知結果を基に、小切手束CKBにコインが載っていたりホチキス等の金属が付着していたりしている否かを認識する。
入金部4における金属検知センサ12の後方、すなわち入金読取時搬送方向の下流側近傍には、挿入検知センサ13が配置されている。挿入検知センサ13は、シャッタ部残留センサ11と同様に構成されており、小切手束CKBの搬送状態を検知して、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、挿入検知センサ13から供給された検知結果を基に、小切手束CKBの挿入状態を確認し、束搬送部10が把持可能な位置まで小切手束CKBが挿入されたか否かを認識する。
入金部4における束搬送部10の後方には、ピッカプレス16が配置されている。ピッカプレス16は、図示しないピッカプレスモータにより図3(A)に示す分離ポジションと図1に示すホームポジションとの間で上下動し、入金部4から小切手CKを1枚ずつ分離してアライナ部5へ繰り出す分離動作においては、分離ポジションとなり小切手束CKBをピッカローラ19に押し付ける。一方ピッカプレス16は、束搬送部10からピッカプレス16へ小切手束CKBを搬送する入金束搬送動作と、ピッカプレス16から束搬送部10へ小切手束CKBを搬送する返却束搬送動作と、アライナ部5から入金部4へ小切手CKを搬送して集積させる集積動作とにおいては、分離ポジションからホームポジションへ下方向に移動することにより、その上面を、把持ポジションの下側搬送ベルト10Dの上面よりも下側に位置させ、小切手CKの搬送経路から退避し、小切手CKが引っ掛からないようにする。
また、入金部4の搬送経路には、図2に示すように該搬送経路の右端において該搬送経路に沿う図示しないガイドにより、小切手CKの幅方向の一端(右端)の基準位置となる基準面27が形成されている。この基準面27は、アライナ部5の搬送経路の右端に形成されている幅寄せ基準面27と同一面である為、以下、同様に幅寄せ基準面27とする。
入金部4における後端で且つピッカプレス16の後上方であり束搬送部10に対する入金読取時搬送方向の下流側には、分離部15が設けられている。分離部15は、図1に示すように、フィードローラ17及びリバースローラ18により、小切手束CKBから小切手CKを1枚ずつ分離する分離ゲートを構成している。ピッカローラ19は、小切手束CKBの最上部の1枚の小切手CKに当接しつつ回転することにより、フィードローラ17及びリバースローラ18により構成された分離ゲートへ小切手CKを送り込む。以下では、入金読取処理等における、左側面視におけるピッカローラ19及びフィードローラ17の時計回りの回転方向を取込回転方向とも呼び、返却処理等における、左側面視におけるピッカローラ19及びフィードローラ17の反時計回りの回転方向とリバースローラ18の時計回りの回転方向を集積回転方向とも呼ぶ。
リバースローラ18のシャフトであるリバースローラシャフトには、2個の部分舌片23が間隔を空けて回転可能に固定されている。この部分舌片23は、図4に示すように、リバースローラシャフトが挿通される円筒部23Aと、この円筒部23Aの外周から周方向に間隔を空けて放射状に延びる複数(例えば3本)の羽部23Bとで構成されている。羽部23Bは、円筒部23Aの外周の全周にわたって設けられているのではなく、全周の1/3程度の範囲内にのみ設けられている。つまり、部分舌片23は、羽根車から部分的に羽部を取り除いた形状となっている。また、羽部23Bは、それぞれ薄板状であり、且つ円筒部23Aの回転軸方向に対して所定の角度だけ傾いた状態で円筒部23Aに設けられている。部分舌片23は、このような構成であり、例えば、弾性部材であるゴム又はエラストマーで形成されている。尚、円筒部23Aの回転軸方向は、分離部15の搬送経路の搬送方向と直交する幅方向に平行な方向である。
この部分舌片23は、図5に示す部分舌片モータ24により駆動され、図1に示すホームポジションを基準とした部分舌片モータ24の送り量が制御部3により監視されることにより回転位置が制御される。この部分舌片23は、分離動作において図1に示すホームポジションとなり、分離される小切手CKの搬送経路から羽部23Bを退避させる。一方で部分舌片23は、集積動作において図3(B)に示す集積ポジションとなり、集積動作時に入金部4にある未分離または集積済みの小切手束CKBの上に羽部23Bを接触させると共に、小切手CKが分離部15を通過した後に集積回転方向に1回転することにより、アライナ部5から入金部4へ送り出された小切手CKの後端部分を羽部23Bにより下方向へ向けて叩き落とすようになっている。
また、部分舌片23は、集積回転方向に回転して集積済みの小切手束CKBの一番上の小切手CKに羽部23Bが接触するときに、羽部23Bの幅寄せ基準面27側の一端側から先に接触するように羽部23Bが回転軸方向に対して傾けられている。これにより、羽部23Bは、1番上の小切手CKに接触して撓んでいくときに、図6(A)、(B)に示すように、幅寄せ基準面27側にねじれるように変形する。このとき、羽部23Bと接触している一番上の小切手CKには、幅寄せ基準面27側へ向う力がくわわり、幅寄せ基準面27側に移動する。このように、部分舌片23は、羽部23Bと接触している一番上の小切手CKを、幅寄せ基準面27側に移動させる(つまり幅寄せする)機能も有している。
分離部15は、制御部3の制御に基づいて動作する。すなわち分離部15は、分離動作時、部分舌片23をホームポジションとし、ピッカローラ19及びフィードローラ17を取込回転方向へ回転させることにより、ピッカプレス16上の小切手束CKBから小切手CKを1枚ずつに分離して後方へ送り出し、繰出取込口4Bから第1搬送路37に受け渡す。また分離部15は、集積動作時、部分舌片23を集積ポジションとし、ピッカローラ19、フィードローラ17及びリバースローラ18を集積回転方向へ回転させることにより小切手CKを集積方向に搬送して分離部15を通過させ、前記のように部分舌片23を動作させることにより、第1搬送路37から受け渡された小切手CKを、未分離の小切手束CKBの上へ載置させる。さらに、分離部15は、幅寄せ動作時、小切手束CKBの一番上の小切手CKに羽部23Bを接触させて、部分舌片23を集積回転方向に回転させることで、一番上の小切手CKを、幅寄せ基準面27側に幅寄せする。
入金部4における束搬送部10の後方、すなわち入金読取時搬送方向の下流側には、束搬送検知センサ14が配置されている。束搬送検知センサ14は、シャッタ部残留センサ11と同様に構成されており、小切手束CKBの搬送状態を検知して、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、束搬送検知センサ14から供給された検知結果を基に、小切手束CKBの搬送方向先端を監視し、束搬送検知センサ14からの小切手CKの送り量を監視することにより、分離部15の分離動作に適した分離位置まで小切手束CKBが搬送されたか否かを認識する。
入金部4におけるフィードローラ17及びリバースローラ18の後方、すなわち入金読取時搬送方向の下流側には、分離部残留センサ34が配置されている。分離部残留センサ34は、図2に示すように、分離部15内の搬送経路上に、幅方向(すなわち搬送方向と直交する左右方向)に間隔を空けて複数個配置されている。具体的には、幅寄せ基準面27側に1個と反対側に1個の計2個配置されている。ここで、幅寄せ基準面27に近い方の分離部残留センサ34を分離部残留センサ34Rとし、幅寄せ基準面27から遠い方の分離部残留センサ34を分離部残留センサ34Lとする。
分離部残留センサ34R、34Lは、それぞれシャッタ部残留センサ11と同様に構成されている。幅寄せ基準面27に近い方の分離部残留センサ34Rの位置は、アライナ部5の幅寄せ能力に応じて決められている。アライナ部5で小切手CKを幅寄せ基準面27に幅寄せする為には、小切手CKがアライナ部5に到達する前の時点で、小切手CKの幅寄せ基準面27側の端(すなわち右端)が、幅寄せ基準面27から所定距離だけ離れた幅寄せ限界線Lmより幅寄せ基準面27側を通らなくてはならない。つまり、小切手CKの右端が、幅寄せ基準面27と幅寄せ限界線Lmとの間の範囲(これを幅寄せ可能範囲と呼ぶ)Ar内を通らなくてはならない。
ここで、例えば、大サイズの小切手CKについては、折れたり破れたりしていなければ、必ず右端が幅寄せ可能範囲Ar内を通るようになっている。一方で、小サイズの小切手CKについては、例えば、幅方向の長さが大サイズの小切手CKより短い為、全体が幅寄せ可能範囲外を通る場合が有り得る。
分離部残留センサ34Rは、幅寄せ可能範囲内の幅寄せ限界線Lm近傍に配置されている。よって、分離部15により分離された小切手CKが、この分離部残留センサ34Rで検出できれば、その小切手CKは下流のアライナ部5で幅寄せ可能な小切手CKと言える。
一方、幅寄せ基準面27から遠い方の分離部残留センサ34Lは、全体が幅寄せ可能範囲外を通る小サイズの小切手CKを検出可能な位置に配置されている。よって、分離部15により分離された小切手CKが、分離部残留センサ34Rでは検出されず、分離部残留センサ34Lで検出された場合、その小切手CKは下流のアライナ部5で幅寄せ不可能な小切手CKと言える。尚、分離部残留センサ34Lについては、1個ではなく、搬送経路の幅方向に複数個配置するようにしてもよい。
分離部残留センサ34R、34Lは、それぞれ小切手CKの搬送状態を検出して、その検出結果を制御部3へ送出する。制御部3は、分離部残留センサ34R、34Lから供給された検出結果を基に、小切手CKが分離部15内に残留しているか否か、及びアライナ部5で幅寄せ可能であるか否かを認識する。
第1搬送路37は、分離部15の繰出取込口4Bと接続され、筐体2内における上部を前後方向に沿って後方へ向かって進行し、筐体2内の後部において屈曲して下方へ向かってスキャナ部6の後方まで進行し、第1切替部44と接続されている。
アライナ部5は、筐体2内における後上部であり且つ入金部4の後方、すなわち入金部4の分離部15に対し入金読取時搬送方向の下流側に位置している。アライナ部5は、分離部15の繰出取込口4Bと第1切替部44との間を結ぶような、第1搬送路37の一部である搬送経路が形成されており、この搬送経路に沿って前側から順に、搬送ローラ28、複数個のテーパローラ26及び駆動ローラ29並びに搬送ローラ30が配置されている。またこの搬送経路には、図2に示すように該搬送経路の右端において該搬送経路に沿う図示しないガイドにより、幅寄せ基準面27が形成されている。
搬送ローラ28は、アライナ部5における分離部15側において第1搬送路37を挟んで対向して配置された一対のローラにより構成されており、図示しないアライナモータで駆動されることにより、分離部15から繰り出された小切手CKを引き抜きアライナ部5内へ搬送すると共に、アライナ部5内から分離部15へ小切手CKを搬送する。以下では、入金読取処理等において入金読取時搬送方向へ小切手CKを搬送させる搬送ローラ28、テーパローラ26、駆動ローラ29及び搬送ローラ30の回転方向を取込回転方向とも呼び、返却処理等において返却時搬送方向へ小切手CKを搬送させる搬送ローラ28、テーパローラ26、駆動ローラ29及び搬送ローラ30の回転方向を戻し回転方向とも呼ぶ。
テーパローラ26は、ゴム等の弾性部材で形成され、図7に示すように円錐台形状であり、搬送幅方向(左右方向)に沿って幅寄せ基準面27に向かうに連れて回転軸に対し周側面が半径方向の外側に向かって広がるよう傾斜する傾斜面が形成されている。またテーパローラ26は、第1搬送路37に沿って複数個配置されており、それぞれが搬送経路を挟んでアライナモータにより駆動される駆動ローラ29と対向している。このテーパローラ26は、小切手CKに当接しつつ駆動ローラ29に連れて回転することにより、小切手CKを右側、すなわち幅寄せ基準面27側に向かって搬送幅方向に移動させ、小切手CKの幅寄せを行う。
搬送ローラ30は、アライナ部5における第1切替部44側において第1搬送路37を挟んで対向して配置された一対のローラにより構成されており、図示しないアライナモータで駆動されることにより、アライナ部5内から第1切替部44へ小切手CKを搬送すると共に、第1切替部44から繰り出された小切手CKをアライナ部5内へ搬送する。
アライナ部5における搬送ローラ28の後方近傍、すなわち入金読取時搬送方向の下流側近傍には、第1センサ32が配置されている。第1センサ32は、シャッタ部残留センサ11と同様に構成されており、小切手CKの搬送状態を検知して、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、第1センサ32から供給された検知結果を基に、小切手CKがアライナ部5に搬送されてきたこと等を検出する。
アライナ部5における第1センサ32の後方、すなわち入金読取時搬送方向の下流側近傍には、二重検知センサ33が配置されている。二重検知センサ33は、超音波発信センサと受信センサのペアになっており、小切手CKが分離部15で小切手束CKBが1枚ずつの小切手CKに分離されて搬送されてきていることを確認して、その確認結果を制御部3へ送出する。制御部3は、二重検知センサ33から供給された確認結果を基に、小切手CKが重送して搬送されているか否かを認識する。
アライナ部5における搬送ローラ30の上方近傍、すなわち入金読取時搬送方向の上流側近傍には、アライナ完了検知センサ35が配置されている。アライナ完了検知センサ35は、シャッタ部残留センサ11と同様に構成されており、小切手CKの搬送状態を検知して、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、アライナ完了検知センサ35から供給された検知結果を基に、幅寄せ基準面27側に小切手CKが幅寄せされていることを検出する。
第1切替部44は、中心に位置するブレード48と、該ブレード48の周囲に位置するローラ(図示せず)とにより構成されている。ブレード48は、小切手CKの搬送方向を2通りに切り替える。具体的に第1切替部44は、上側のアライナ部5と前側のスキャナ部6とを結び第1搬送路37と第2搬送路38との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成するか、下側の後中搬送部67と前側のスキャナ部6とを結び第3搬送路39と第2搬送路38との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成するかを切り替える。
第2搬送路38は、第1切替部44と接続され、スキャナ部6内を前後方向に沿って前方へ向かって進行し、スキャナ部6の前方において屈曲して下方へ向かってスキャナ部6と一時保留部7と取忘れ回収部8との間まで進行し、第2切替部45と接続されている。
スキャナ部6は、筐体2における後側であり且つアライナ部5の下方、すなわちアライナ部5に対し入金読取時搬送方向の下流側に位置している。また第1搬送路37と第2搬送路38とは側面視で英大文字の「C」のような形状、或いは英大文字の「U」の上側を前方へ向けて回転させたような形状にレイアウトされており、入金部4から入金された小切手CKは、入金部4及びアライナ部5を後方へ向かって搬送され、アライナ部5及び第1切替部44を通過して、搬送方向が反転し前方へ向かって搬送され、スキャナ部6の後受渡口6Bに到達する。このため、それぞれ小切手表面が上方向を、小切手裏面が下方向を向いた状態で入金部4に挿入された小切手束CKBの小切手CKは、表裏反転し、それぞれ小切手表面が下方向を、小切手裏面が上方向を向いた状態でスキャナ部6の後受渡口6Bに到達する。
スキャナ部6は、内部に複数種類のセンサが組み込まれており、搬送される小切手CKの画像及び磁気情報を読み取りその読み取り結果を制御部3へ送出すると共に、小切手CKに対し利用済みであることを表す裏書印字及びスタンプ押印等を行う。
具体的にスキャナ部6内には、後側の後受渡口6Bと前側の前受渡口6Fとの間を前後方向に沿って直線状に結ぶような、第2搬送路38の一部である搬送経路が形成されており、この搬送経路に沿って後側から順に、小切手CKの磁気文字MICRを磁化させる永久磁石(図示せず)、磁気文字読取部トリガセンサ57、磁気文字読取部ヘッド52、画像読取部53、取引情報印字部66及び印字トリガセンサ58が配置されている。またスキャナ部6内には、これらの各部の間に、図示しないスキャナ部モータにより駆動される搬送ローラ56が配置されている。以下では、入金読取処理等において入金読取時搬送方向へ小切手CKを搬送させる搬送ローラ56の回転方向を取込回転方向とも呼び、返却処理等において返却時搬送方向へ小切手CKを搬送させる搬送ローラ56の回転方向を返却回転方向とも呼ぶ。
磁気文字読取部トリガセンサ57は、スキャナ部6における後受渡口6Bの最近傍の搬送ローラ56の前方近傍、すなわち入金読取時搬送方向の下流側近傍に配置されている。磁気文字読取部トリガセンサ57は、シャッタ部残留センサ11と同様に構成されており、小切手CKの搬送状態を検知して、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、磁気文字読取部トリガセンサ57から供給された検知結果を基に、後受渡口6Bを介してスキャナ部6に小切手CKが搬送されたか否かを認識する。
磁気文字読取部ヘッド52は、磁気センサでなり、搬送経路上を搬送される小切手CKの磁気を検知し、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、磁気文字読取部ヘッド52から供給された検知結果を基に、永久磁石により磁化された小切手CKの磁気文字MICRを読み取り、小切手CKが真正なもの(いわゆる真券)又は偽造されたもの(いわゆる偽券)の何れであるかを判断する。
画像読取部53は、搬送経路を挟んで対向する例えばコンタクトイメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)の撮像素子である裏面画像読取部53R及び表面画像読取部53Sを有している。裏面画像読取部53Rは、搬送経路の上側に配置されており、搬送経路を搬送される小切手CKの小切手裏面を撮像して画像データを生成し、制御部3へ送出する。表面画像読取部53Sは、搬送経路の下側に配置されており、搬送経路を搬送される小切手CKの小切手表面を撮像して画像データを生成し、制御部3へ送出する。このように画像読取部53は、小切手CKの両面をそれぞれ撮像して画像データを生成し、これらを制御部3へ送出する。
取引情報印字部66は、スタンプ54及びプリンタ55により構成されており、小切手CKに利用済みであることを示す取引情報を印字する。スタンプ54は、搬送経路の下側に配置されており、利用済みであることを表す取引情報を示すスタンプを小切手表面に押印する(以下ではこれをスタンプ押印とも呼ぶ)。プリンタ55は、例えばインクジェットプリンタであり、搬送経路の上側に配置されており、利用済みであることを表す取引情報を小切手裏面に印字する(以下ではこれを裏書印字とも呼ぶ)。
印字トリガセンサ58は、スキャナ部6における前受渡口6Fの最近傍の搬送ローラ56の後方近傍、すなわち入金読取時搬送方向の上流側近傍に配置されている。印字トリガセンサ58は、磁気文字読取部トリガセンサ57と同様に構成されており、小切手CKの搬送状態を検知して、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、印字トリガセンサ58から供給された検知結果を基に、前受渡口6Fを介してスキャナ部6に小切手CKが搬送されたか否かを認識し、裏書印字及びスタンプ押印の制御を行う。
一時保留部搬送路40は、第2切替部45と接続され、前方へ向かって進行し、一時保留部7と接続されている。取忘れ回収部搬送路41は、第2切替部45と接続され後方へ向かって進行し、取忘れ回収部8と接続されている。
第2切替部45は、中心に位置するブレード49と、該ブレード49の周囲に位置するローラ(図示せず)とにより構成されている。ブレード49は、小切手CKの搬送方向を2通りに切り替える。具体的に第2切替部45は、上側のスキャナ部6と後側の取忘れ回収部8とを結び第2搬送路38から取忘れ回収部搬送路41へ小切手CKを搬送させる搬送経路を形成するか、上側のスキャナ部6と前側の一時保留部7とを結び第2搬送路38と一時保留部搬送路40との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成するかを切り替える。
一時保留部7は、筐体2内における前側であり且つ入金部4の下方、すなわちスキャナ部6に対し入金読取時搬送方向の下流側に位置しており、後方上側に形成された受渡口(図示せず)と内部との間で小切手CKを双方向へ搬送する。一時保留部7は、いわゆるテープエスクロ方式を採用しており、図示しない一時保留部モータにより駆動される円筒状のドラムの周側面に複数枚の小切手CKをテープと共に巻き付けることで該小切手CKを収納し、またこの周側面から該テープを引き剥がすことで小切手CKを繰り出す。
また一時保留部搬送路40における一時保留部7の受渡口の近傍には、一時保留部受渡センサ60が配置されている。一時保留部受渡センサ60は、シャッタ部残留センサ11と同様に構成されており、小切手CKの搬送状態を検知して、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、一時保留部受渡センサ60から供給された検知結果を基に、小切手CKが一時保留部7の受渡口に位置しているか否かを認識する。
一時保留部7は、内部に一時保留部残留センサ61が配置されている。一時保留部残留センサ61は、シャッタ部残留センサ11と同様に構成されており、小切手CKの搬送状態を検知して、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、一時保留部残留センサ61から供給された検知結果を基に、小切手CKが一時保留部7内に残留しているか否かを認識する。
一時保留部7で一旦保留された小切手CKは、その後の入金収納処理及び返却処理においては搬送方向が反転されてスキャナ部6に搬送される。このためスキャナ部6は、入金読取処理においては一時保留部7に対する小切手CKの搬送方向の上流側に位置するものの、入金収納処理及び返却処理においては一時保留部7に対する小切手CKの搬送方向の下流側に位置することとなる。以下では入金収納処理における小切手CKの搬送方向を入金収納時搬送方向とも呼び、返却処理における小切手CK及び小切手束CKBの搬送方向を返却時搬送方向とも呼ぶ。第2搬送路38及び一時保留部搬送路40においては、入金読取時搬送方向と入金収納時搬送方向とは逆方向となっている。また入金部4、第1搬送路37、第2搬送路38及び一時保留部搬送路40においては、入金読取時搬送方向と返却時搬送方向とは逆方向となっている。
取忘れ回収部8は、筐体2内における後側でありスキャナ部6の下方且つ一時保留部7の後方、すなわちスキャナ部6に対し入金読取時搬送方向の下流側に位置しており、前後方向に長い直方体状に形成されると共に内部に小切手CKを集積して収納する空間を有している。換言すれば取忘れ回収部8は、スキャナ部6を挟んでアライナ部5の反対側である下側に設けられ、第2搬送路38においてスキャナ部6を挟んでアライナ部5に対し小切手CKの搬送方向の逆側に設けられ小切手CKの搬送経路を切り替える第2切替部45を介して第2搬送路38と接続されている。因みに取忘れ回収部8は、上下方向の長さが小切手収納庫9の半分程度となっている。この取忘れ回収部8は、返却処理において利用者に返却しようとした小切手CKを利用者が入金部4から取り忘れた場合に、該小切手CKが取忘れ回収部搬送路41により搬送されて来ると、該小切手CKを内部に回収して収納する。
また取忘れ回収部搬送路41における取忘れ回収部8の受渡口の近傍には、取忘回収部受渡センサ64が配置されている。取忘回収部受渡センサ64は、シャッタ部残留センサ11と同様に構成されており、小切手CKの搬送状態を検知して、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、取忘回収部受渡センサ64から供給された検知結果を基に、小切手CKが取忘れ回収部8の受渡口に位置しているか否かを認識する。
後中搬送部67は、第3搬送路39を形成している。この第3搬送路39は、第1切替部44と接続され、筐体2内における後部であり取忘れ回収部8の後方を上下方向に沿って下方へ向かって取忘れ回収部8の下方まで進行し、第3切替部46と接続されている。
第3切替部46は、中心に位置するブレード50と、該ブレード50の周囲に位置するローラ(図示せず)とにより構成されている。ブレード50は、小切手CKの搬送方向を2通りに切り替える。具体的に第3切替部46は、後中搬送部67と下側の後下搬送部68とを結び第3搬送路39から小切手収納庫第1搬送路42Aへ小切手CKを搬送させる搬送経路を形成するか、後中搬送部67と前側の下搬送部69とを結び第3搬送路39から小切手収納庫第2搬送路42Bへ小切手CKを搬送させる搬送経路を形成するかを切り替える。
後下搬送部68は、小切手収納庫第1搬送路42Aを形成している。この小切手収納庫第1搬送路42Aは、第3切替部46と接続され、下方へ向かって進行し、小切手収納庫9Aと接続されている。下搬送部69は、小切手収納庫第2搬送路42Bを形成している。この小切手収納庫第2搬送路42Bは、第3切替部46と接続され、小切手収納庫9Aの上方を前後方向に沿って前方へ向かって進行し、小切手収納庫9Bと接続されている。
媒体収納庫としての小切手収納庫9(9A及び9B)は、筐体2内における最も下側であり取忘れ回収部8及び一時保留部7の下方、すなわちスキャナ部6に対し入金収納時搬送方向の下流側に前後方向に並んで位置している。換言すれば小切手収納庫9は、スキャナ部6及び取忘れ回収部8を挟んでアライナ部5の反対側である下側に設けられている。小切手収納庫9A及び9Bは、何れも同様に構成されており、直方体状に形成されると共に内部に小切手CKを集積して収納する空間を有している。因みに小切手収納庫9は、上下方向の長さが筐体2の3分の1程度となっている。この小切手収納庫9は、スキャナ部6により利用可能であると判断され該スキャナ部6の取引情報印字部66により取引情報が印字された小切手CKが小切手収納庫第1搬送路42A又は小切手収納庫第2搬送路42Bにより搬送されて来ると、該小切手CKを内部に収納する。
[1−2.分離部の構成]
図5、図8及び図9に示すように、分離部15は、リバースローラ18、フィードローラ17及びピッカローラ19が、分離部モータ20から伝達された駆動力により回転する。なお図8及び図9においては、右側面視の回転方向を記載する。このフィードローラ17とリバースローラ18とは、分離ゲートを構成し、分離部モータ20により、アライナ部5方向へ小切手CKを小切手束CKBから1枚ずつ分離して繰り出す。
リバースローラ18は、左右方向に延びるリバースローラシャフト18Sのほぼ中央部に固定されている。このリバースローラシャフト18Sの右端部には右側リバースローラギア18GRと左側リバースローラギア18GLとが取り付けられている。右側リバースローラギア18GRにはワンウェイクラッチが装着されており、反時計回りへ回転させる駆動力が該右側リバースローラギア18GRに伝達した際にのみリバースローラシャフト18Sへ反時計回りの回転力を伝達することにより、該リバースローラシャフト18Sを反時計回りへ回転させる。また左側リバースローラギア18GLにはワンウェイクラッチが装着されており、反時計回りへ回転させる駆動力が該左側リバースローラギア18GLに伝達した際にのみリバースローラシャフト18Sへ反時計回りの回転力を伝達することにより、該リバースローラシャフト18Sを反時計回りへ回転させる。
さらにリバースローラシャフト18Sにおけるリバースローラ18の左右両側には、部分舌片23が固定されている。この部分舌片23は、部分舌片モータ24により回転され、部分舌片ホームポジションセンサ25により回転位置が検出される。部分舌片23は、上述したように、円筒部23Aの外周面の一部分に複数本の羽部23Bが設けられた構成となっている。この部分舌片23は、分離部15から束搬送部10へ放出された小切手CKに羽部23Bを接触させて摩擦負荷を与えて減速させ、リバースローラ18とは独立して反時計回りに回転することにより、小切手CKの後端部分を下方向へ向けて叩き落とす。
フィードローラ17は、左右方向に延びるフィードローラシャフト17Sのほぼ中央部においてリバースローラ18と対向する位置に固定されている。このフィードローラシャフト17Sの右端部にはフィードローラギア17Gが取り付けられている。フィードローラギア17Gは、外側ギア17Goと、該外側ギア17Goよりも外径が小さく該外側ギア17Goの左側に位置する内側ギア17Giとが一体化した2段ギアであり、外側ギア17Goは右側リバースローラギア18GRと、内側ギア17Giは2段アイドルギア21GLにおいて外径が大きい右側の外側ギア21GLoとそれぞれ噛み合っている。またフィードローラギア17Gは、ワンウェイクラッチが装着されており、反時計回りへ回転させる駆動力が該フィードローラギア17Gに伝達した際にのみフィードローラシャフト17Sへ反時計回りへの回転力を伝達することにより、該フィードローラシャフト17Sを反時計回りへ回転させる。またフィードローラ17は、フィードローラギア17Gに装着されたワンウェイクラッチにより、第1搬送路37に引き抜かれる小切手CKに伴って取込回転方向に空転することで、引き抜き負荷を軽減する。
ピッカローラ19は、左右方向に延びるピッカローラシャフト19Sのほぼ中央部においてフィードローラ17と対向する位置に固定されている。このピッカローラシャフト19Sの右端部にはピッカローラギア19Gがピッカローラシャフト19Sと一緒に回転するように固定されている。ピッカローラ19にはワンウェイクラッチが装着されており、反時計回りへ回転させる駆動力がピッカローラシャフト19Sへ伝達した際にのみ該ピッカローラ19に反時計回りの回転力を伝達することにより、該ピッカローラシャフト19Sを反時計回りへ回転させる。
フィードローラギア17Gの外側ギア17Goとピッカローラギア19Gとの間には該外側ギア17Goと該ピッカローラギア19Gと噛み合うアイドルギア21GRが設けられている。フィードローラギア17Gの内側ギア17Giと左側リバースローラギア18GLとの間には該内側ギア17Giと該左側リバースローラギア18GLと噛み合う2段アイドルギア21GLが設けられている。また2段アイドルギア21GLにおける右側の大きな外側ギア21GLoとフィードローラギア17Gの内側ギア17Giとが噛み合い、2段アイドルギア21GLにおける左側の小さな内側ギア21GLiとリバースローラギア18Gの外側ギア17Goとが噛み合う。
図8に示すように分離動作においては、分離部モータ20が出力軸を反時計回りに回転させ、右側リバースローラギア18GRを時計回りに回転させる。このとき、ワンウェイクラッチにより右側リバースローラギア18GRはリバースローラシャフト18Sへは駆動力を伝達しないため、リバースローラ18へは駆動力は伝達されない。また右側リバースローラギア18GRは、フィードローラギア17Gの外側ギア17Goに駆動力を伝達させることによりフィードローラギア17Gを反時計回りに回転させる。この駆動力はアイドルギア21GRを介してピッカローラギア19Gに伝達され、ピッカローラ19は反時計回りに回転する。フィードローラギア17Gは、右側リバースローラギア18GR及び外側ギア17Goを介し伝達された駆動力を、内側ギア17Gi、外側ギア21GLo及び内側ギア21GLiを順次介して左側リバースローラギア18GLに伝達する。これにより左側リバースローラギア18GLは反時計回りに回転する。このとき、ワンウェイクラッチにより左側リバースローラギア18GLはリバースローラシャフト18Sへ反時計回りの駆動力を伝達するため、リバースローラ18は反時計回りに回転する。
一方、図9に示すように集積動作においては、分離部モータ20が出力軸を時計回りに回転させ、右側リバースローラギア18GRを反時計回りに回転させる。このとき、ワンウェイクラッチにより右側リバースローラギア18GRはリバースローラシャフト18Sへ反時計回りの駆動力を伝達するため、リバースローラ18は反時計回りに回転する。また右側リバースローラギア18GRは、フィードローラギア17Gに駆動力を伝達させることによりフィードローラギア17Gを時計回りに回転させる。このとき、ワンウェイクラッチによりフィードローラギア17Gはフィードローラシャフト17Sへは駆動力を伝達しないため、フィードローラ17へは駆動力は伝達されない。この駆動力はアイドルギア21GRを介してピッカローラギア19Gに伝達され、ピッカローラシャフト19Sは時計回りに回転する。このとき、ピッカローラ19のワンウェイクラッチによりピッカローラ19へは駆動力は伝達されない。フィードローラギア17Gは、右側リバースローラギア18GR及び外側ギア17Goを介し伝達された駆動力を、内側ギア17Gi、外側ギア21GLo及び内側ギア21GLiを順次介して左側リバースローラギア18GLに伝達する。これにより左側リバースローラギア18GLは時計回りに回転する。このとき、ワンウェイクラッチにより左側リバースローラギア18GLは反時計回りのみ伝達するため、リバースローラ18へは駆動力は伝達されない。
[1−3.入金処理及び返却処理]
次に、小切手処理機1における小切手CKの入金処理及び返却処理について説明する。
[1−4.入金処理]
まず、利用者(顧客)が小切手処理機1へ小切手CKを入金する入金処理を行う場合について説明する。入金処理において小切手処理機1は、制御部3の制御に基づき、入金された小切手CKの磁気情報及び画像を読み取る入金読取処理を先に行い、利用された小切手CKに取引情報の印字を行った後に適切な収納箇所へ搬送して収納する入金収納処理を次に行う。
[1−4−1.入金読取処理]
[1−4−1−1.挿入動作]
具体的に制御部3は、例えば利用者により操作表示部(図示せず)を介して入金処理を開始する旨の操作入力を受け付けると、入金読取処理を開始し、それぞれ束搬送部10を載置ポジションに、ピッカプレス16をホームポジションに、部分舌片23をホームポジションにすることにより、小切手束CKBを受け入れる準備を行う。続いて制御部3は、入金部4のシャッタ4Sを上昇させることにより入金口4Fを開放させ、入金部4へ小切手束CKBを投入させる。
このとき制御部3は、シャッタ部残留センサ11の検知結果が暗状態になっているにも関わらず挿入検知センサ13の検知結果が明状態のまま、すなわちシャッタ部残留センサ11により小切手束CKBを検出しているにも関わらず挿入検知センサ13により小切手束CKBを検出していないまま設定時間が経過した場合、小切手束CKBを幅寄せ基準面27側に寄せて奥まで挿入する旨を示すガイダンス画面を操作表示部に表示することにより、より一層奥まで小切手束CKBを挿入させることを利用者に提示する。利用者により挿入された小切手束CKBの搬送方向先端を挿入検知センサ13により検出すると、制御部3は、束搬送部10を把持ポジションにすることにより小切手束CKBを把持させると共に取込回転方向へ回転させ該小切手束CKBを後方へ搬送させる。
[1−4−1−2.入金束搬送動作]
このとき制御部3は、束搬送検知センサ14により小切手束CKBの搬送方向先端を監視し、該束搬送検知センサ14により小切手束CKBの搬送方向先端を検出してから該小切手束CKBの送り量を監視することにより、分離部15での分離動作に適した分離位置まで小切手束CKBを搬送させる。
[1−4−1−3.分離動作]
次に制御部3は、操作表示部を介して小切手束CKBの取り込みを開始する操作入力を受け付けると、入金部4のシャッタ4Sを下降させることにより入金口4Fを閉塞させる。続いて制御部3は、ピッカプレス16を上昇させ分離ポジションとすると共に束搬送部10を載置ポジションとし、分離部15を分離モードで動作させることにより、該分離部15の小切手束CKBを1枚ずつに分離して取り込み、下流に位置するアライナ部5の第1搬送路37へ順次繰り出す。
このとき制御部3は、アライナモータを正転させることによりアライナ部5の搬送ローラ28を取込回転方向へ回転させ、分離部15から小切手CKを引き抜く。ここでフィードローラ17は、フィードローラギア17Gに装着されたワンウェイクラッチにより、第1搬送路37に引き抜かれる小切手CKによって取込回転方向に空転することにより、引き抜き負荷を軽減する。またピッカローラ19は、ボス部に装着されたワンウェイクラッチにより、第1搬送路37に引き抜かれる小切手CKによって取込回転方向に空転することにより、引き抜き負荷を軽減する。なお制御部3は、ピッカプレス16を分離ポジションから下降させることにより、引き抜き負荷をさらに軽減させても良い。
制御部3は、第1センサ32により小切手CKがアライナ部5に搬送されてきたことを検知すると、分離部モータ20を停止して、上述したワンウェイクラッチの作用により引き抜き負荷を軽減させて小切手CKを分離部15からアライナ部5へ引き渡す。
さらにこの分離動作中、制御部3は、分離部残留センサ34R、34Lを用いてアライナ部5へと繰り出される小切手CKの幅方向の位置を監視し、小切手CKの幅方向の位置がアライナ部5で幅寄せ可能な位置にない場合には、分離部15側で小切手CKをアライナ部5で幅寄せ可能な位置まで幅寄せしてからアライナ部5に繰り出すようになっている。
ここで、小切手CKを幅寄せしてからアライナ部5に繰り出す動作(これを幅寄せ繰り出し動作と呼ぶ)について、図10に示すフローチャートを用いて詳しく説明する。まず、制御部3は、ステップSP1において、幅寄せ基準面27に近い方の分離部残留センサ34Rが小切手CKを検出したかどうかを判定する。ここで、分離部残留センサ34Rが小切手CKを検出したとすると、このことは、小切手CKの右端が幅寄せ可能範囲Ar内を通っていること、すなわち、この小切手CKをそのままアライナ部5へと繰り出せば、アライナ部5で幅寄せ基準面27に幅寄せできることを意味する。このとき、制御部3は、ステップSP1で肯定結果を得てステップSP2に移り、そのまま小切手CKを分離部15からアライナ部5に繰り出す。
これに対して、分離部残留センサ34Rが小切手CKを検出しなかったとすると、このとき、制御部3は、ステップSP1で否定結果を得て、ステップSP3に移る。ステップSP3において制御部3は、幅寄せ基準面27から遠い方の分離部残留センサ34Lが小切手CKを検出したかどうかを判定する。ここで、分離部残留センサ34Lが小切手CKを検出したとすると、このことは、小切手CKの全体が幅寄せ可能範囲Ar外を通っていること、すなわち、この小切手CKは幅寄せ基準面27から離れすぎていてそのままアライナ部5へと繰り出しても、アライナ部5で幅寄せ基準面27に幅寄せすることはできないことを意味する。このとき、制御部3は、ステップSP3で肯定結果を得てステップSP4に移る。
ステップSP4において制御部3は、小切手CKを一旦、小切手束CKBの上に戻して、部分舌片23により幅寄せ基準面27側に幅寄せする。すなわち、制御部3は、まず、分離部モータ20およびアライナモータを停止させて、ピッカローラ19及びフィードローラ17を停止させる。次に制御部3は、ピッカプレス16を下降させてホームポジションにすることにより、小切手CKを小切手束CKBの上に戻す空間を確保する。このときまだ部分舌片23は回転させない。
続いて制御部3は、分離部15を集積モードで動作させることにより、小切手CKを小切手束CKBの上へ戻す。このとき制御部3は、分離部残留センサ34R、34Lにより小切手CKの戻り量を監視し、小切手CKが小切手束CKBの整列面(すなわち前面)から離れすぎないように分離部モータ20を減速させながら、小切手CKを小切手束CKBの最上部に停止させる。ここで、小切手束CKBの最上部に位置する小切手CKは、幅寄せ基準面27から離れすぎている小切手CKである。ゆえに、この小切手CKを、部分舌片23を用いて幅寄せ基準面27側に幅寄せする。
すなわち、制御部3は、部分舌片23を集積回転方向に回転させる。このとき、部分舌片23は、上述したように、小切手束CKBの一番上の小切手CKに羽部23Bが接触して撓んでいくときに、幅寄せ基準面27側にねじれるように変形することで、羽部23Bと接触している一番上の小切手CKを、幅寄せ基準面27側に幅寄せする。このようにして、一番上の小切手CKを幅寄せした後、制御部3は、部分舌片23をさらに集積回転方向に回転させて羽部23Bを分離部15の搬送経路から退避させ、次のステップSP5に移る。
ステップSP5において制御部3は、再度、小切手束CKBから1番上の小切手CKを分離して繰り出す動作を開始して、ステップSP1に戻る。ここで、制御部3は、部分舌片23により幅寄せされた小切手CKが分離部残留センサ34Rで検出されれば、そのままアライナ部5に繰り出し、まだ分離部残留センサ34Rで検出されなければ、再度、この小切手CKに対して部分舌片23による幅寄せを行う。
また一方で、分離部残留センサ34R、34Lのどちらでも小切手CKが検出されなかった場合、制御部3は、上述のステップSP3で否定結果を得て、ステップSP6に移る。ステップSP6において制御部3は、小切手CKが正常に分離できないと判断して小切手束CKBの返却などの処理を行う。以上が、幅寄せ繰り出し動作である。
尚、1枚の小切手CKに対して予め設定された規定回数分、幅寄せを繰り返し実行しても分離部残留センサ34Rがその小切手CKを検出しない場合には、制御部3が、この小切手CKに折れややぶれ等の異常があると判断して小切手束CKBを返却するようにしてもよい。このようにすれば、異常小切手CKによるジャムなどのトラブルを回避することができる。
[1−4−1−4.金属検知リジェクト動作]
小切手束CKBが挿入され分離部15まで搬送される間、制御部3は、金属検知センサ12により、装置障害につながるコインやホチキス等の金属が小切手束CKBに混入しているか否かを検出する。シャッタ4Sが開放されてから挿入検知センサ13が小切手束CKBを検出するまでの間に金属を検出した場合、制御部3は、挿入検知センサ13が小切手束CKBを検出しても小切手束CKBの入金束搬送動作は行わず、小切手束CKBが利用者により入金部4から引き抜かれたか否かをシャッタ部残留センサ11により監視する。また制御部3は、金属を検出した旨を示すガイダンス画面を操作表示部に表示することにより、金属が混入したことを利用者に提示すると共に、小切手束CKBが利用者により入金部4から引き抜かれたことをシャッタ部残留センサ11により検出した場合、ガイダンス画面の表示を中止し、小切手束CKBの挿入監視を再開する。
[1−4−1−5.二重検知リトライ動作]
小切手CKが分離部15からアライナ部5へ搬送される際、制御部3は、二重検知センサ33により、複数枚の小切手CK同士が重なって搬送される重送が発生しているか否か検出する。重送を検出した場合、制御部3は二重検知リトライ動作を行う。具体的に制御部3は、分離部モータ20およびアライナモータを停止させる。これによりピッカローラ19及びフィードローラ17を停止させ、アライナ部5から入金部4へ小切手CKを戻す戻し処理をまず行う。制御部3は、ピッカプレス16を下降させてホームポジションにすることにより、小切手CKを小切手束CKBの上に戻す空間を確保する。続いて制御部3は、搬送ローラ28を戻し回転方向へ回転させると共に分離部15を集積モードで動作させることにより、アライナ部5から小切手CKを小切手束CKBの上へ戻す。このとき制御部3は、第1センサ32及び分離部残留センサ34により小切手CKの位置を監視し、小切手CKが分離位置に戻ったところで分離部モータ20およびアライナモータを停止させることによりフィードローラ17、リバースローラ18及びピッカローラ19を停止させる。
その後制御部3は、ピッカプレス16を上昇させ分離ポジションとすると共に束搬送部10を載置ポジションとし、アライナモータを取り込み方向に回転させ、分離部15を分離モードで動作させることにより、該分離部15の小切手束CKBを再び1枚ずつに分離して取り込み、アライナ部5の第1搬送路37へ受け渡すリトライ処理を、正常に1枚ずつ繰り出せるまで所定回数だけ行う。
一方、二重検知センサ33により重送が検出されなかった正常状態の場合、制御部3は、テーパローラ26により幅寄せ基準面27に小切手CKを幅寄せさせつつ第1搬送路37に沿って小切手CKを搬送させる。このとき第1切替部44は、アライナ部5とスキャナ部6とを結び第1搬送路37と第2搬送路38との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、第1搬送路37から第1切替部44を介し第2搬送路38へ搬送される。
[1−4−1−6.アライナ不良リトライ動作]
小切手CKがアライナ部5内を搬送されている際、制御部3は、アライナ完了検知センサ35により、基準面27側に小切手CKが幅寄せされているか否かを検出する。このとき幅寄せが不十分であるアライナ不良が発生していることを検出した場合、制御部3は、アライナ不良リトライ動作を行う。具体的に制御部3は、アライナモータ及びスキャナ部モータを停止させることにより搬送ローラ28、駆動ローラ29及び搬送ローラ30を停止させ、スキャナ部モータを停止させることにより搬送ローラ56を停止させ、アライナ部5から入金部4へ向かって小切手CKを戻す戻し処理をまず行う。制御部3は、アライナモータ及びスキャナ部モータを逆転させることにより駆動ローラ29及びテーパローラ26並びに搬送ローラ28、30及び56を戻し回転方向へ回転させ、アライナモータの送り量を監視しつつ、予め設定された所定距離だけ第1搬送路37に沿って小切手CKを分離部15に向かって搬送させた後、スキャナ部モータを停止させることにより搬送ローラ56を停止させ、アライナモータを停止させることにより駆動ローラ29及びテーパローラ26並びに搬送ローラ28、30及び56を停止させ、小切手CKを停止させる。その後制御部3は、スキャナ部モータおよびアライナモータを正転させることにより駆動ローラ29及びテーパローラ26並びに搬送ローラ28、30及び56を取込回転方向へ回転させ、小切手CKを第1切替部44に向かって再び搬送させるリトライ処理を、小切手CKが幅寄せされるまで、所定回数だけ行う。
アライナ部5は、アライナ不良リトライ動作において戻し処理で小切手CKを入金部4へ向かって搬送している際も、リトライ処理で小切手CKを第1切替部44へ向かって再度搬送している際も、テーパローラ26により、小切手CKを幅寄せ基準面27に幅寄せする。このためアライナ部5は、アライナ不良リトライ動作を繰り返し行うことにより、幅寄せされにくい小切手CKであっても幅寄せすることができる。
一方、幅寄せが十分であることをアライナ完了検知センサ35により検出した場合、制御部3は、搬送ローラ30により小切手CKを第1切替部44を介してスキャナ部6まで搬送させる。このとき第1切替部44は、アライナ部5とスキャナ部6とを結び第1搬送路37と第2搬送路38との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、第1搬送路37から第1切替部44を介し第2搬送路38へ搬送されスキャナ部6の後受渡口6Bへ到達する。このとき制御部3は、スキャナ部6内のスキャナ部モータを、搬送ローラ56がアライナ部5と同一速度で小切手CKを搬送するように制御する。
[1−4−1−7.読取動作]
磁気文字読取部トリガセンサ57で小切手CKの入金読取時搬送方向の先端を検出することによりスキャナ部6に小切手CKが搬送されたことを認識すると、制御部3は、スキャナ部モータを正転させることにより搬送ローラ56を取込回転方向に回転させ、第2搬送路38に沿って小切手CKを前受渡口6Fへ向かって搬送させつつ、磁気文字読取部トリガセンサ57と磁気文字読取部ヘッド52との距離と、小切手CKの搬送速度とから算出したウエイト時間だけ待機した後、磁気文字読取部ヘッド52により、小切手CKの磁気文字MICRの読み取りを開始し、所定距離だけ小切手CKを搬送させた後、磁気文字MICRの読み取りを終了する。
続いて制御部3は、第2搬送路38に沿って小切手CKをさらに前受渡口6Fへ向かって搬送させつつ、磁気文字読取部トリガセンサ57と画像読取部53との距離と、小切手CKの搬送速度とから算出したウエイト時間だけ、磁気文字読取部トリガセンサ57で小切手CKを検出した時点から待機した後、裏面画像読取部53R及び表面画像読取部53Sにより、それぞれ小切手裏面及び小切手表面の画像を読み取り、読取時画像としての入金読取時裏面画像データ及び入金読取時表面画像データとして記憶部に記憶させる。
[1−4−1−8.磁気文字読取不良リトライ動作]
ここで、磁気文字読取部ヘッド52による磁気文字MICRの読取結果が不良である磁気文字読取不良が発生していると検出した場合、制御部3は、磁気文字読取不良リトライ動作を行う。具体的に制御部3は、スキャナ部モータを停止させることにより搬送ローラ56を停止させ、スキャナ部からアライナ部5へ向かって小切手CKを戻す戻し処理をまず行う。制御部3は、スキャナ部モータおよびアライナモータを逆転させることにより搬送ローラ56を戻し回転方向へ回転させ、スキャナ部モータの送り量を監視しつつ、予め設定された所定距離だけ第2搬送路38及び第1搬送路37に沿って小切手CKをアライナ部5に向かって磁気文字読取部トリガセンサ57よりも入金読取時搬送方向の上流側まで小切手CKを搬送させた後、スキャナ部モータおよびアライナモータを停止させることにより搬送ローラ56を停止させ、小切手CKを停止させる。
その後制御部3は、スキャナ部モータおよびアライナモータを正転させることにより搬送ローラ56を取込回転方向へ回転させ、小切手CKを磁気文字読取部ヘッド52に向かって再び搬送させるリトライ処理を、所定回数だけ行う。
一方、磁気文字読取部ヘッド52による磁気文字MICRの読取結果が正常であることを検出した場合、制御部3は、搬送ローラ56により小切手CKを第2切替部45まで搬送させる。このとき制御部3は、スタンプ54及びプリンタ55において小切手CKに対し取引情報の印字を行うことなく、第2切替部45まで搬送させる。
[1−4−1−9.一時保留部搬送動作]
このとき第2切替部45は、スキャナ部6と一時保留部7とを結び第2搬送路38と一時保留部搬送路40との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、第2搬送路38から第2切替部45を介し一時保留部搬送路40へ搬送され一時保留部7へ搬送される。
制御部3は、印字トリガセンサ58、一時保留部受渡センサ60及び一時保留部残留センサ61により小切手CKを監視しつつ、スキャナ部モータ及び一時保留部モータを正転させて小切手CKを一時保留部7内の所定の位置まで搬送させた後にスキャナ部モータ及び一時保留部モータを停止させる。1枚の小切手CKを一時保留部7に保留させると、制御部3は入金読取処理を完了する。
このとき制御部3は、スキャナ部6において読み取った小切手CKの磁気文字MICR、入金読取時裏面画像データ及び入金読取時表面画像データを操作表示部に表示し、取引内容の確認を利用者に促し、入金処理を継続するか否かを利用者に選択させる。
[1−4−2.入金収納処理]
[1−4−2−1.取引情報印字動作]
制御部3は、利用者により取引内容が承認され入金処理の継続が指示された場合、入金収納処理を開始する。具体的に制御部3は、印字トリガセンサ58、一時保留部受渡センサ60及び一時保留部残留センサ61により小切手CKを監視しつつ、スキャナ部モータ及び一時保留部モータを逆転させて一時保留部7から一時保留部搬送路40へ向けて小切手CKを繰り出す。このとき第2切替部45は、スキャナ部6と一時保留部7とを結び第2搬送路38と一時保留部搬送路40との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、一時保留部搬送路40から第2切替部45を介し第2搬送路38へ搬送されスキャナ部6へ搬送される。
印字トリガセンサ58で小切手CKの入金収納時搬送方向の先端を検出することによりスキャナ部6に小切手CKが搬送されたことを認識すると、制御部3は、スキャナ部モータを逆転させることにより搬送ローラ56を戻し回転方向に回転させ、第2搬送路38に沿って小切手CKを後受渡口6Bへ向かって搬送させつつ、印字トリガセンサ58とプリンタ55との距離と、小切手CKの搬送速度とから算出したウエイト時間だけ待機した後、プリンタ55により小切手裏面に取引情報を印字すると共に、スタンプ54により小切手表面にスタンプ押印を行う。
[1−4−2−2.印字濃度及び印字不良確認動作]
続いて制御部3は、第2搬送路38に沿って小切手CKをさらに後受渡口6Bへ向かって搬送させつつ、裏面画像読取部53R及び表面画像読取部53Sにより、それぞれ小切手裏面及び小切手表面の画像を読み取り、収納時画像としての入金収納時裏面画像データ及び入金収納時表面画像データとして記憶部に記憶させる。このように小切手処理機1は、取引情報を未印字の画像である読取時画像と、取引情報を印字後の画像である収納時画像との両方を取引記録として保管する。
続いて制御部3は、入金読取処理において記憶部に記憶させた画像データと、現在の入金収納処理において記憶部に記憶させた画像データとを比較して差分値を算出することにより、印字濃度の判定を行う。
具体的に制御部3は、プリンタ55により取引情報が印字された小切手裏面の入金読取時裏面画像データと入金収納時裏面画像データとの差分値であるプリンタ印字差分値を算出し、該プリンタ印字差分値を、予め設定されたプリンタ印字濃度判定値と比較することにより、印字された取引情報の印字濃度を判定する。制御部3は、プリンタ印字差分値がプリンタ印字濃度判定値よりも小さい場合、インクが終了する直前の状態であるインクニアエンドと判定し、小切手受付装置の主制御部に通知する。
小切手受付装置の主制御部は、プリンタ55のインクニアエンドと通知されると、通知されてから予め設定された所定枚数又は所定文字数だけ印字後、印字濃度が不足しているためプリンタ55のインクが終了したインクエンドとなったと判定して以後の取引を停止し、保守員に報知を行うことにより、プリンタ55にインクを補充させる。
また制御部3は、スタンプ54により取引情報が押印された小切手表面の入金読取時表面画像データと入金収納時表面画像データとの差分値であるスタンプ押印差分値を算出し、該スタンプ押印差分値を、予め設定されたスタンプ押印濃度判定値と比較することにより、押印された取引情報の押印濃度を判定する。制御部3は、スタンプ押印差分値がスタンプ押印濃度判定値よりも小さい場合、インクが終了する直前の状態であるインクニアエンドと判定し、小切手受付装置の主制御部に通知する。
小切手受付装置の主制御部は、スタンプ54のインクニアエンドと通知されると、通知されてから予め設定された所定枚数又は所定回数だけ押印後、押印濃度が不足しているためスタンプ54のインクが終了したインクエンドとなったと判定して以後の取引を停止し、保守員に報知を行うことにより、スタンプ54にインクを補充させる。
このように制御部3は、収納時画像における、取引情報印字部66において行われた印字の濃度を、所定の判定濃度値と比較して、該判定濃度値よりも低い場合に、取引情報印字部66のインクが終了する直前の状態であるインクニアエンドと判定するようにした。
続いて制御部3は、入金読取時裏面画像データと入金収納時裏面画像データとの差分を算出して、印字された文字の形状を求め、この形状を、予め記憶されたフォントデータと比較することにより、プリンタ55の動作不良やノズル詰まりによる印字不良が発生したか否かの判定を行い、印字不良と判定した場合、小切手受付装置の主制御部に通知する。小切手受付装置の主制御部は、プリンタ55の印字不良と通知されると、以後の取引を停止し、保守員に報知を行う。
続いて制御部3は、入金読取時表面画像データと入金収納時表面画像データとの差分を算出して、押印されたスタンプの押印結果の形状を求め、この形状を、予め記憶されたスタンプ形状と比較することにより、スタンプ54の押印不良が発生したか否かの判定を行い、押印不良と判定した場合、小切手受付装置の主制御部に通知する。小切手受付装置の主制御部は、スタンプ54の押印不良と通知されると、取引を停止し、保守員に報知を行う。このように制御部3は、プリンタ55の印字不良又はスタンプ54の押印不良である印字不良が発生した場合、以後の取引を停止する。
[1−4−2−3.小切手収納庫搬送動作]
続いて制御部3は、磁気文字読取部ヘッド52による磁気文字MICRの読み取りを行うことなく、搬送ローラ56により小切手CKを第1切替部44まで搬送させる。このとき第1切替部44は、スキャナ部6と小切手収納庫9とを結び第2搬送路38と第3搬送路39との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、第2搬送路38から第1切替部44を介し第3搬送路39へ搬送され、第3切替部46へ到達する。このとき第3切替部46は、小切手CKの種類に応じて、第3搬送路39と例えば小切手収納庫9Aとを結び第3搬送路39から小切手収納庫第1搬送路42Aへ小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、第3搬送路39から第3切替部46を介し小切手収納庫第1搬送路42Aへ搬送される。続いて制御部3は、小切手CKを小切手収納庫第1搬送路42Aに沿って小切手収納庫9Aまで搬送させ、該小切手収納庫9A内に放出させる。
このように入金処理において利用者が取引内容を承認した場合、小切手処理機1は、入金収納処理を開始し、小切手裏面に取引内容の印字を行うと共に小切手表面にスタンプを押印した後、小切手CKを小切手収納庫9に搬送して集積する。
また小切手処理機1は、入金収納時搬送方向に沿って小切手CKを搬送させつつプリンタ55により小切手裏面に取引情報を印字すると共にスタンプ54により小切手表面にスタンプ押印を行った後に、小切手裏面及び小切手表面の画像を読み取り、入金読取処理時に取得した画像との差分を取り、印字濃度の判定を行うことにより、インクエンド、すなわちインク残量が所定値以下であるか否かを認識するようにした。すなわち小切手処理機1は収納時画像における取引情報印字部66において行われた印字の濃度が所定の濃度よりも薄い場合に、取引情報印字部66におけるインク残量が所定値以下であると判定するようにした。
[1−5.返却処理]
[1−5−1.返却時搬送動作]
一方、入金読取処理完了後に利用者により取引内容が承認されず入金処理の中止が指示された場合、制御部3は返却処理を開始する。具体的に制御部3は、印字トリガセンサ58、一時保留部受渡センサ60及び一時保留部残留センサ61により小切手CKを監視しつつ、スキャナ部モータ及び一時保留部モータを逆転させて、一時保留部7から一時保留部搬送路40へ向けて小切手CKを繰り出す。このとき第2切替部45は、スキャナ部6と一時保留部7とを結び第2搬送路38と一時保留部搬送路40との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、一時保留部搬送路40から第2切替部45を介し第2搬送路38へ搬送されスキャナ部6へ搬送される。
印字トリガセンサ58で小切手CKの返却時搬送方向の先端を検出することによりスキャナ部6に小切手CKが搬送されたことを認識すると、制御部3は、スキャナ部モータを逆転させることにより搬送ローラ56を戻し回転方向に回転させ、第2搬送路38に沿ってプリンタ55による印字とスタンプ54によるスタンプ押印とを行うことなく小切手CKを後受渡口6Bへ向かって搬送させる。
続いて制御部3は、画像読取部53による小切手CKの画像の読み取りと磁気文字読取部ヘッド52による磁気文字MICRの読み取りとを行うことなく、搬送ローラ56により小切手CKを第1切替部44まで搬送させる。このとき第1切替部44は、スキャナ部6とアライナ部5とを結び第2搬送路38と第1搬送路37との間で小切手CKを搬送させる搬送経路を形成しているため、小切手CKは、第2搬送路38から第1切替部44を介し第1搬送路37へ搬送され、アライナ部5へ到達する。
続いて制御部3は、アライナモータを逆転させることにより搬送ローラ28、駆動ローラ29及び搬送ローラ30を戻し回転方向へ回転させ、小切手CKを入金部4に向かって搬送させる。このとき制御部3は、それぞれ束搬送部10を載置ポジションに、ピッカプレス16をホームポジションに、部分舌片23を集積ポジションにすることにより、集積回転方向側の羽部23Bを、未分離の小切手束CKBの上に当接させると共に、取込回転方向側の羽部23Bを、該小切手束CKBの上面よりも上方へ浮かせた状態とし、小切手束CKBの上に小切手CKを集積させる準備を行う。これにより分離部15は、未分離の小切手束CKBが小切手CKの折れ癖等により浮き上がって繰出取込口4Bを塞がないように押さえると共に、アライナ部5から搬送され分離部15に放出される小切手CKを、未分離の小切手束CKBよりも上側に押し上げてコシをつけ、該小切手束CKBに引っ掛からないようにさせる。
[1−5−2.集積動作]
続いて制御部3は、アライナ部5から繰出取込口4Bを介して部分舌片23の上側へ小切手CKを放出する。このとき制御部3は、分離部残留センサ34により小切手CKの位置を監視し、該分離部残留センサ34で小切手CKの返却時搬送方向の後端を検出した際に分離部モータ20(図5)を減速させることにより、未分離の小切手束CKBの上方で小切手CKを停止させ、小切手CKが前方へ飛び過ぎないようにする。制御部3は、小切手CKが未分離の小切手束CKBの上方において部分舌片23の羽部23Bに載ったところで、分離部モータ20を停止させることによりフィードローラ17、リバースローラ18及びピッカローラ19を停止させる。
続いて制御部3は、部分舌片モータ24により部分舌片23を集積回転方向へ回転させることにより部分舌片23を一回転させ、放出された小切手CKを未分離の小切手束CKBの上に載置させる。
[1−5−3.束排出動作]
分離部15に返却された小切手CKの集積完了後、制御部3は、小切手処理機1の設定や利用者の選択に基づき、小切手束CKBにおける小切手CKの再読取動作か、又は小切手束CKBの利用者への束排出動作を行う。再読取動作を行う場合制御部3は、上述した入金読取処理と同様の処理を再度行う。
一方束排出動作を行う場合制御部3は、束搬送部10を把持ポジションにすることにより小切手束CKBを把持させると共にピッカプレス16をホームポジションにし、入金部4のシャッタ4Sを上昇させることにより入金口4Fを開放させ、束搬送部10を排出回転方向へ回転させて返却束搬送動作を行い、該小切手束CKBを前方へ搬送させ、小切手束CKBの返却時搬送方向の先端を入金口4Fから前方へ露出させ、利用者へ受け渡し、利用者に対し小切手CKの確認を促す。
このとき制御部3は、シャッタ部残留センサ11により小切手束CKBの先端を検出し、小切手束CKBの先端を利用者が掴める位置までそこから規定量だけ該小切手束CKBを搬送させてから束搬送部回転モータを停止させる。このとき制御部3は、挿入検知センサ13も並行して監視し、小切手束CKBを前方へ搬送中に挿入検知センサ13の検知結果が明状態となったときは、小切手束CKBが入金口4Fから小切手処理機1の外側へ落下する危険性があるため、束搬送部回転モータを緊急停止する。これにより制御部3は、小切手束CKBを前方である排出方向に送りすぎて落下させないようにする。続いて制御部3は、小切手束CKBを受け取る旨を示すガイダンス画面を操作表示部に表示する。
またこのとき制御部3は、挿入検知センサ13及びシャッタ部残留センサ11のセンサ状態変化を監視する。具体的に制御部3は、挿入検知センサ13の検知結果が暗状態になっているにも関わらずシャッタ部残留センサ11の検知結果が暗状態から明状態に変化した場合、すなわち挿入検知センサ13により小切手束CKBを検出しているにも関わらずシャッタ部残留センサ11を小切手CKが通過した場合、利用者が小切手CKを引き抜いたが小切手束CKBが未だ束搬送部10に残留していることになるため、束排出動作を再度行う。
制御部3は、このような束排出動作を、挿入検知センサ13及びシャッタ部残留センサ11の双方の検知結果が明状態になるまで繰り返す。挿入検知センサ13及びシャッタ部残留センサ11の双方の検知結果が明状態になると、制御部3は、分離部残留センサ34の検知結果が明状態であることを確認することにより、分離部15内に小切手束CKBが残留していないことを認識する。さらに制御部3は、束搬送部10を排出回転方向へ回転させると共に分離部15を集積モードとさせつつ、分離部残留センサ34及びシャッタ部残留センサ11を監視し、分離部残留センサ34及びシャッタ部残留センサ11何れの検知結果も暗状態にならないことを確認する。これにより制御部3は、分離部15及び入金部4内に小切手束CKBが残留していないことを認識して返却処理を終了する。
このように入金処理において利用者が取引内容をキャンセルした場合、小切手処理機1は、返却処理を開始し、入金読取処理時の搬送経路を逆方向に入金部4まで搬送して小切手CKを分離部15に集積し、未分離の小切手束CKBと一緒に利用者に返却するようにした。この処理は、磁気文字の読み取り不良により入金処理がリトライオーバーになった場合にも実行される。
[1−6.まとめと効果]
ここまで説明したように、第1の実施の形態の小切手処理機1は、分離部15内における、フィードローラ17及びリバースローラ18よりアライナ部5に近い位置に、分離部15により小切手束CKBから分離された小切手CKがアライナ部5で幅寄せ可能な位置にあるかどうかを検出する為の分離部残留センサ34R、34Lを設けた。これにより、小切手処理機1は、小切手束CKBから分離した小切手CKがアライナ部5で幅寄せ可能な位置にあるかどうか、つまり小切手CKの幅寄せ基準面27側の端(右端)が幅寄せ可能範囲Ar内に位置しているかどうかを検出できる。
こうすることで、小切手処理機1は、例えば、大サイズの小切手束CKBの中にアライナ部5で幅寄せしきれない位置にある小サイズの小切手CKが混在している場合に、この小サイズの小切手CKを、アライナ部5へ受け渡す前に、幅寄せしきれない小切手CKとして検出できる。
さらに、小切手処理機1は、リバースローラ18の同軸上に、小切手束CKBの一番上の小切手CKを幅寄せ基準面27側に移動させる機能を備えた部分舌片23を設けた。そして、小切手処理機1は、分離部残留センサ34Lによりアライナ部5で幅寄せしきれない位置にあると検出された小切手CKについては、アライナ部5へ受け渡さずに、一旦、小切手束CKBの上に戻し、さらに部分舌片23を集積方向に回転させることで、小切手束CKBの上に戻した小切手CKを、幅寄せ基準面27側に幅寄せする。その後、幅寄せ基準面27側に幅寄せしたこの小切手CKを、再度、分離部15で分離する。
ここで、小切手処理機1は、幅寄せ基準面27側に幅寄せした小切手CKが、アライナ部5で幅寄せ可能な位置にあると検出されれば、そのままアライナ部5に受け渡し、まだアライナ部5で幅寄せしきれない位置にあると検出されれば、再び、小切手束CKBの束に戻して、部分舌片23により幅寄せ基準面27側に幅寄せするようにした。
このように、小切手処理機1は、分離部残留センサ34Lによりアライナ部5で幅寄せしきれない位置にあると検出された小切手CKについては、分離部15内で、部分舌片23によりアライナ部5で幅寄せ可能な位置まで移動させてから、アライナ部5に受け渡すようにした。
こうすることで、小切手処理機1は、分離工程以降の工程の処理で不具合が発生したり、アライナ部5での幅寄せを何度も繰り返して(リトライして)幅寄せしたりする状況を回避することができる。
ところで、分離部15の部分舌片23を省略して、代わりにアライナ部5の幅寄せ能力を向上させて幅寄せ可能範囲Arを広げることで、幅寄せ基準面27から離れている小サイズの小切手CKでもアライナ部5だけで幅寄せ基準面27に幅寄せできるようにすることも考えられる。しかしながら、この場合、小サイズの小切手CKが幅寄せ基準面27から最も離れたときの位置を基準にアライナ部5の幅寄せ能力が設定される為、幅寄せ基準面27に近い位置にある小切手CKを幅寄せするときには、幅寄せする力が強すぎて、この小切手CKの幅寄せ基準面27側の端にしわや折れが発生し易くなってしまう。特に、小サイズの小切手CKの幅方向の長さと大サイズの小切手CKの幅方向の長さとの差分が大きい程、このようなしわや折れが発生し易くなる。小切手CKにしわや折れが発生すると、以降の工程でMICR文字や画像を読み取ったり印字したりする際に、正常に読み取ることができなかったり正常に印字できなかったりする不具合が生じる。
そこで、本実施の形態の小切手処理機1では、アライナ部5の幅寄せ能力を向上させるのではなく、分離部15側にアライナ部5で幅寄せしきれない位置にあると検出された小切手CKをアライナ部5で幅寄せ可能な位置まで幅寄せする機構(部分舌片23)を持たせ、分離部15内で小切手CKをアライナ部5で幅寄せ可能な位置まで幅寄せしてからアライナ部5に受け渡すようにした。こうすることで、小切手処理機1は、アライナ部5で小切手CKを幅寄せする際に、小切手CKにしわや折れが発生することを防ぐこともできる。
[2.第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。上述した第1の実施の形態では、分離部15に設けられている分離部残留センサ34R、34Lを用いて小切手CKがアライナ部5で幅寄せ可能な位置にあるかどうかを検出したが、この第2の実施の形態では、さらに小切手CKのサイズも検出するようになっている。すなわち、この第2の実施の形態では、図11に示すように、分離部残留センサ34Lの位置を、全体が幅寄せ可能範囲Ar外を通る小サイズの小切手CKを検出可能な位置で、且つ一部が幅寄せ可能範囲Ar内を通る小サイズの小切手CKについては検出できない位置(つまり、分離部残留センサ34Rから小サイズの小切手CKの幅方向の長さLsだけ離れた位置)に配置して、分離部残留センサ34R、34Lの検出結果をもとに、小切手CKのサイズ(大サイズが小サイズか)を検出するようになっている。尚、小サイズの小切手CKの幅方向の長さLsにばらつきがあることを考慮して、分離部残留センサ34Lの位置を、分離部残留センサ34RからLs+ばらつき分だけ離れた位置に配置してもよい。また、小切手処理機1の構成、及び分離動作以外の動作については、第1の実施の形態と同様の為、説明は省略する。
[2−1.分離動作]
第2の実施の形態の小切手処理機1の制御部3は、第1の実施の形態と同様にして、分離部15により小切手束CKBから小切手CKを分離してアライナ部5へ引き渡す。この分離動作中、制御部3は、第1の実施の形態と同様にして、アライナ部5で幅寄せしきれない位置にあると検出された小切手CKをアライナ部5で幅寄せ可能な位置まで幅寄せしてからアライナ部5へ引き渡す。くわえて、この分離動作中、制御部3は、分離部残留センサ34R、34Lを用いてアライナ部5へと繰り出される小切手CKのサイズを検出するようになっている。
ここで、小切手CKのサイズを検出する動作(これをサイズ検出動作と呼ぶ)について、図12に示すフローチャートを用いて詳しく説明する。まず、制御部3は、ステップSP10において、幅寄せ基準面27に近い方の分離部残留センサ34Rが小切手CKを検出するまで待ち受ける。ここで、分離部残留センサ34Rが小切手CKを検出すると、このことは、小切手CKの右端が幅寄せ可能範囲Ar内を通っていること、すなわち、この小切手CKがアライナ部5へ繰り出すことが可能な小切手CKであることを意味する。このとき、制御部3は、ステップSP10で肯定結果を得てステップSP11に移る。
ステップSP11において制御部3は、幅寄せ基準面27から遠い方の分離部残留センサ34Lが分離部残留センサ34Rとほぼ同時に小切手CKを検出したかどうかを判定する。ここで、分離部残留センサ34Lが、分離部残留センサ34Rと同時に小切手CKを検出したとすると、このことは、小切手CKの幅方向の長さが、小サイズの小切手CKの幅方向の長さLsより大きいことを意味する。このとき、制御部3は、ステップSP11で肯定結果を得てステップSP12に移り、分離した小切手CKが大サイズの小切手CKであると判定する。
一方で、分離部残留センサ34Lが小切手CKを検出していない場合、このことは、小切手CKの幅方向の長さが、小サイズの小切手CKの幅方向の長さLs以下であることを意味する。このとき、制御部3は、ステップSP11で否定結果を得てステップSP13に移り、分離した小切手CKが小サイズの小切手CKであると判定する。以上が、サイズ検出動作である。
制御部3は、このようにして検出した小切手CKのサイズを、上位の主制御部(図示せず)に通知する。これにより、主制御部は、小切手CKのサイズから、小切手CKの種別(ビジネス用又は個人用)を特定することが可能となる。さらに、主制御部が、特定した小切手CKの種別に対応する取引画面(ビジネス向けの画面又は個人向けの画面)を操作表示部に表示するようにしてもよい。尚、制御部3が、小切手CKの種別(ビジネス用又は個人用)を特定するようにして、これを主制御部に通知してもよい。
また、検出した小切手CKのサイズをもとに、制御部3が、搬送されている小切手CKを小切手処理機1の搬送路36上に設けられた各センサで監視するときの監視動作を切り替えるようにしてもよい。小切手処理機1の各センサは、小切手CKが各センサの位置を通過するときに計測したON時間と基準のON時間(これを基準ON時間と呼ぶ)とを比較して異常を検出するようになっている。実際、各センサで計測されたON時間が基準ON時間より長ければ、小切手CKが正常な搬送速度で搬送されていない、小切手CKが重なって搬送されているなどの搬送異常が発生していると想定される。一方で、各センサで計測されたON時間が基準ON時間より短ければ、小切手CKの切れ、折れなどの媒体異常が発生していると想定される。
この基準ON時間を、小切手CKのサイズに応じて切り替えるようにすればよい。すなわち、大サイズの小切手CKと、小サイズの小切手CKは、搬送方向(長手方向)の長さが異なる為、大サイズの小切手CKに対しては、大サイズの小切手CKの長手方向の長さに合わせた長めの基準ON時間を用い、小サイズの小切手CKに対しては、小サイズの小切手CKの長手方向の長さに合わせた短めの基準ON時間を用いるようにする。このようにすれば、小切手CKのサイズに合わせたより細かな監視が可能となり、搬送異常、媒体異常をより正確に検出することが可能となる。
また、分離部残留センサ34を例えば図13に示すように3個以上設けてもよい。尚、図13は、一例として、分離部残留センサ34R、34Lにくわえて、分離部残留センサ34Xを設けた例である。分離部残留センサ34Xは、分離部残留センサ34Rから大サイズの小切手CKの幅方向の長さLbだけ離れた位置に設けられている。
このように分離部残留センサ34を3個以上設けるようにすれば、各分離部残留センサ34の検出タイミングのずれパターンから、小切手CKの破れ、折れ、斜行などの異常を検出することも可能となる。例えば、3個の分離部残留センサ34のうち、中央の分離部残留センサ34が、両端の分離部残留センサ34より少し遅れて小切手CKを検出した場合には、小切手CKの中央が破損していると検出する。また、3個の分離部残留センサ34が、一方、中央、他方の順に小切手CKを検出した場合には、小切手CKが斜行していると検出する。
分離部残留センサ34以外のセンサについても同様であり、複数個設けて、検出タイミングのずれパターンから、小切手CKの破れ、折れ、斜行などの異常を検出するようにしてもよい。
[2−2.まとめと効果]
ここまで説明したように、第2の実施の形態の小切手処理機1は、分離部残留センサ34R、34Lを用いて、小切手CKがアライナ部5で幅寄せ可能な位置にあるかどうかにくわえて小切手CKのサイズを検出するようにした。こうすることで、アライナ部5へと小切手CKを繰り出す前に、小切手CKのサイズを特定することが可能となり、サイズに応じた動作を行うことができる。
また、小切手処理機1は、小切手CKのサイズに応じて、各センサの監視動作を切り替える(すなわち基準ON時間を切り替える)ことで、小切手CKの搬送異常、媒体異常を、より正確に検出することができる。
また、小切手処理機1は、小切手CKのサイズを、上位の主制御部に通知するようにした。こうすることで、主制御部側では、小切手CKのサイズから小切手CKの種別を特定することができ、種別に対応する取引画面を操作表示部に表示することで、顧客の利便性を向上させることができる。
[3.他の実施の形態]
[3−1.他の実施の形態1]
尚、上述した第1及び第2の実施の形態では、分離部残留センサ34R、34Lを用いてアライナ部5へと繰り出される小切手CKの幅方向の位置を監視し、小切手CKの幅方向の位置がアライナ部5で幅寄せ可能な位置にない場合には、分離部15側で小切手CKをアライナ部5で幅寄せ可能な位置まで幅寄せしてからアライナ部5に繰り出すようにした。これに限らず、小切手CKの幅方向の位置がアライナ部5で幅寄せ可能な位置にない場合には、この小切手CKを、小切手束CKBの上に戻した後、上述した束排出動作により、この小切手束CKBを、利用者に受け渡し、利用者に対し小切手CKの確認を促すようにしてもよい。この場合、主制御部が、操作表示部に、小サイズの小切手CKを幅寄せ基準面27側に寄せてから再度小切手束CKBを挿入するよう促す表示をしてもよい。また、この場合、分離部15から、小切手CKを幅寄せ基準面27側に移動させる機能を省略してもよい。
[3−2.他の実施の形態2]
また、上述した第1及び第2の実施の形態では、分離部15に、円筒部23Aと、円筒部23Aの外周から周方向に間隔を空けて放射状に延び、円筒部23Aの回転軸方向に対して所定の角度だけ傾いている薄板状の羽部23Bとで構成される部分舌片23を設け、この部分舌片23により小切手CKを幅寄せ基準面27側に移動させるようにした。これに限らず、小切手CKを幅寄せ基準面27側に移動させることができる機構であれば、部分舌片23とは異なる機構を分離部15に設けるようにしてもよい。例えば、ピッカプレス16の上方の空いている箇所に、搬送方向に延びるシャフトに固定された部分舌片を設け、この部分舌片を回転させることで、小切手束CKBの一番上の小切手CKを、幅寄せ基準面27側に移動させるようにしてもよい。この部分舌片の羽部は、回転軸方向に対して傾いている必要はない。また、これに限らず、部分舌片23の羽部23B全体を回転軸方向に対して傾けるのではなく、羽部23Bの断面形状を三角形状にして、羽部23Bの小切手CKと接触する面を回転軸方向に対して傾けるようにしてもよい。また、部分舌片23の代わりに、円筒部23Aの外周全体から羽部23Bが延びている羽根車と、この羽根車を分離動作時には退避させる退避機構とを、分離部15に設けるなどしてもよい。
[3−3.他の実施の形態3]
さらに、上述した第1及び第2の実施の形態では、分離部15のフィードローラ17及びリバースローラ18とアライナ部5が設けられた第1搬送路37との間に、分離部残留センサ34R、34Lを設けたが、分離部残留センサ34R、34Lの位置は、分離部15のフィードローラ17及びリバースローラ18とアライナ部5の搬送ローラ28との間であればよい。
また、上述した第1及び第2の実施の形態では、分離部残留センサ34として、右端が幅寄せ可能範囲Ar内に位置している小切手CKを検出する1個の分離部残留センサ34Rと、全体が幅寄せ可能範囲Ar外に位置している小切手CKを検出する1個の分離部残留センサ34Lを設けた。これに限らず、分離部残留センサ34Rを複数個設けてもよいし、また分離部残留センサ34Lについても複数個設けてもよい。
[3−4.他の実施の形態4]
さらに、上述した第1及び第2の実施の形態では、2種類のサイズの異なる小切手CKを扱う小切手処理機1に本発明を適用したが、これに限らず、3種類以上の小切手CKを扱う小切手処理機に適用してもよい。この場合、小切手CKが分離部15から繰り出される際に、少なくともどれか1個の分離部残留センサ34が、必ずこの小切手CKを検出できるように、分離部残留センサ34の数及び位置を決めればよい。
また、上述した各実施の形態では、本発明を、媒体処理装置としての小切手処理機1に適用したが、これに限らず、媒体束から媒体を分離する分離部と、分離された媒体を幅寄せする幅寄せ部とを有する媒体処理装置であれば、小切手処理機1とは異なる構成の媒体処理装置にも適用できる。例えば、小切手以外の紙葉状の媒体(チケット、カードなど)を扱う媒体処理装置にも適用できる。
[3−5.他の実施の形態5]
さらに、上述した第1及び第2の実施の形態では、小切手処理機1に、媒体の束を受け入れる受入部の具体例として入金部4を設けたが、これに限らず、媒体の束を受け入れ可能なものであれば、入金部4とは異なる構成の受入部を設けてもよい。さらに、第1及び第2の実施の形態では、小切手処理機1に、媒体分離部の具体例としてフィードローラ17及びリバースローラ18を設けたが、これに限らず、媒体を分離可能なものであれば、フィードローラ17及びリバースローラ18とは異なる構成の媒体分離部を設けてもよい。さらに、第1及び第2の実施の形態では、小切手処理機1に、分離後媒体幅寄せ部の具体例としてアライナ部5を設けたが、これに限らず、媒体分離部によって分離された媒体を搬送路の幅寄せ基準面側に幅寄せ可能なものであれば、アライナ部5とは異なる構成の分離後媒体幅寄せ部を設けてもよい。
さらに、第1及び第2の実施の形態では、小切手処理機1に、媒体が分離後媒体幅寄せ部で幅寄せできる幅寄せ可能範囲内に位置しているかどうかを検出する検出部の具体例として制御部3及び分離部残留センサ34R、34Lを設けたが、これに限らず、媒体が幅寄せ可能範囲内に位置しているかどうかを検出可能なものであれば、制御部3及び分離部残留センサ34R、34Lとは異なる構成の検出部を設けてもよい。
さらに、第1及び第2の実施の形態では、小切手処理機1に、分離待ちの媒体の束の上に戻された媒体を幅寄せ基準面側に幅寄せする分離前媒体幅寄せ部の具体例として羽根車である部分舌片23を設けたが、これに限らず、媒体の束の上に戻された媒体を幅寄せ基準面側に幅寄せ可能なものであれば、部分舌片23とは異なる構成の分離前媒体幅寄せ部を設けてもよい。さらに、第1及び第2の実施の形態では、搬送路に設けられたセンサにより媒体の搬送を監視する媒体監視部の具体例として制御部3を用いたが、これに限らず、搬送路に設けられたセンサにより媒体の搬送を監視するものであれば、制御部3以外の媒体監視部を用いてもよい。
[3−6.他の実施の形態6]
さらに、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した第1及び第2の実施の形態と他の実施の形態の一部または全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
本発明は、例えば小切手を束のまま挿入可能な装置で利用できる。
1……小切手処理機、3……制御部、4……入金部、5……アライナ部、15……分離部、17……フィードローラ、18……リバースローラ、23……部分舌片、23A……円筒部、23B……羽部、27……幅寄せ基準面、34R、34L……分離部残留センサ、36……搬送路、37……第1搬送路、Ar……幅寄せ可能範囲、CK……小切手、CKB……小切手束、Lm……幅寄せ限界線。

Claims (10)

  1. 紙葉状の媒体の束を受け入れる受入部と、
    前記受入部が受け入れた前記媒体の束を媒体ごとに分離する媒体分離部と、
    前記媒体分離部によって分離された前記媒体を搬送する搬送路と、
    前記搬送路に設けられ、前記媒体分離部によって分離された前記媒体を前記搬送路の幅寄せ基準面側に幅寄せする分離後媒体幅寄せ部と、
    前記媒体分離部によって分離された前記媒体の少なくとも一部が、前記分離後媒体幅寄せ部で幅寄せできる幅寄せ可能範囲内に位置しているかどうかを検出する検出部と
    を備えることを特徴とする媒体処理装置。
  2. 前記検出部は、前記媒体分離部と前記搬送路との間に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体処理装置。
  3. 前記検出部によって前記幅寄せ可能範囲内に位置していると検出されなかった媒体を前記媒体分離部を介して分離待ちの媒体の束の上に戻し、前記媒体分離部により再度分離するように前記媒体分離部を制御する制御部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の媒体処理装置。
  4. 前記分離待ちの媒体の束の上に戻された媒体を前記幅寄せ基準面側に幅寄せする分離前媒体幅寄せ部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項3に記載の媒体処理装置。
  5. 前記分離前媒体幅寄せ部は、
    弾性部材で形成された羽部を有する羽根車であり、前記分離待ちの媒体の束の上に戻された媒体を前記羽部が上から叩くように回転するとともに、当該媒体と接触している前記羽部が前記幅寄せ基準面側にねじれながら撓むことにより、当該媒体を前記幅寄せ基準面側に幅寄せする
    ことを特徴とする請求項4に記載の媒体処理装置。
  6. 前記羽根車の回転軸方向は、前記搬送路における搬送方向と直交する幅方向であり、前記羽部は、前記幅寄せ基準面側の端から前記媒体と接触して前記幅寄せ基準面側にねじれながら撓むように前記羽根車の回転軸方向に対して傾けられている
    ことを特徴とする請求項5に記載の媒体処理装置。
  7. 前記検出部は、
    前記搬送路における搬送方向と直交する幅方向に間隔を空けて配置された複数のセンサを有し、
    前記複数のセンサは、媒体の少なくとも一部が前記幅寄せ可能範囲内に位置する媒体を検出する少なくとも1個のセンサと、媒体の全体が前記幅寄せ可能範囲外に位置する媒体を検出する少なくとも1個のセンサである
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の媒体処理装置。
  8. 前記検出部は、
    前記幅方向に間隔を空けて配置された複数のセンサの検出結果をもとに、前記媒体のサイズを特定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の媒体処理装置。
  9. 前記搬送路に設けられたセンサにより前記媒体の搬送を監視するとともに、前記検出部により特定された前記媒体のサイズに応じて、前記搬送路に設けられたセンサによる監視動作を切り替える媒体監視部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項8に記載の媒体処理装置。
  10. 前記検出部は、
    前記幅方向に間隔を空けて配置された複数のセンサの検出タイミングのずれをもとに、前記媒体の異常を検出する
    ことを特徴とする請求項7に記載の媒体処理装置。
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