JP2018162134A - 媒体処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機能性を向上する。
【解決手段】小切手処理装置1は、小切手CKが束になった小切手束CKBを外部から受け入れる入出金口11Fと、小切手束CKBを載置させると共に束のまま搬送する束搬送部30と、束搬送部30に対し小切手束CKBの搬送方向の下流側に配され、束搬送部30から搬送された小切手束CKBから、該小切手束CKBの最上位に位置する最上位小切手CKtを分離して繰出取込口11Bから繰り出す分離部12と、束搬送部30に載置された小切手束CKBの上側に配され、最上位小切手CKtに当接して取込回転方向へ回転することにより該最上位小切手CKtを束搬送部30から分離部12へ向けて移動させる束搬送羽根車44とを設ける。
【選択図】図6

Description

本発明は媒体処理装置に関し、例えば小切手や有価証券の入金機に適用して好適なものである。
従来、金融機関等で使用される小切手受付装置においては、利用者との取引内容に応じて、例えば利用者に小切手を入金させる入金取引や、利用者へ小切手を返却する返却取引等の各種取引を行う。このような小切手受付装置として、例えば小切手の入出金に関する処理を行う小切手処理装置を搭載したものがある。この小切手受付装置としては、例えば利用者との間で小切手の授受を行うバンドル部と、小切手を搬送する搬送部と、投入された小切手の画像を取得し、小切手の磁気文字情報を読み取るスキャナ部と、投入された小切手の裏面に、小切手が取引に使用されたことを示す印字を行う印字部と、投入された小切手を一時的に保留するエスクロ部と、小切手を収納する小切手収納庫とを有するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
米国特許第8505912号明細書
しかしながら従来の小切手処理装置においては、図17に従来のバンドル部211を示すように、搬送方向の長さが異なる小切手CKが混在した小切手束CKBが搬送方向後端整列状態で挿入されたとき、小切手束CKBの先端を挿入検知センサ40で検出してから分離部12の分離に適した位置まで束の状態で送るため、搬送方向の長さが短い小切手CKである小サイズ小切手CKsはピッカローラ54に接触しない位置で停止してしまう可能性があった。その場合バンドル部211は、小サイズ小切手CKsをピッカローラ54で繰り出すことができず、分離ができなくなり正常に搬送できないおそれがあった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、機能性を向上し得る媒体処理装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の媒体処理装置においては、媒体が束になった媒体束を外部から受け入れる受入口と、媒体束を載置させると共に束のまま搬送する束搬送部と、束搬送部に対し媒体束の搬送方向の下流側に配され、束搬送部から搬送された媒体束から、該媒体束の最上位に位置する最上位媒体を分離して繰出取込口から繰り出す分離部と、束搬送部に載置された媒体束の上側に配され、最上位媒体に当接して繰出方向へ回転することにより該最上位媒体を束搬送部から分離部へ向けて移動させる羽根車とを設けるようにした。
本発明は、搬送方向の長さが異なる媒体が混在した媒体束が挿入され媒体が分離部のピッカローラに接触しない位置で媒体束が停止した場合であっても、羽根車を媒体に当接させて回転させることにより該媒体をピッカローラまで到達させることができ、該媒体を媒体束から分離可能にできる。
本発明によれば、搬送方向の長さが異なる媒体が混在した媒体束が挿入され媒体が分離部のピッカローラに接触しない位置で媒体束が停止した場合であっても、羽根車を媒体に当接させて回転させることにより該媒体をピッカローラまで到達させることができ、該媒体を媒体束から分離可能にできる。かくして本発明は、機能性を向上し得る媒体処理装置を実現できる。
第1の実施の形態による小切手処理装置の構成を示す左側面図である。 第1の実施の形態によるバンドル部の構成を示す左側面図である。 第1の実施の形態によるバンドル部における挿入動作を示す左側面図である。 第1の実施の形態によるバンドル部における入金束搬送動作を示す左側面図である。 第1の実施の形態によるバンドル部における分離動作(1)を示す左側面図である。 第1の実施の形態によるバンドル部における分離動作(2)を示す左側面図である。 第1の実施の形態によるバンドル部における集積動作を示す左側面図である。 第1の実施の形態によるバンドル部における返却束搬送動作を示す左側面図である。 第2の実施の形態によるバンドル部の構成を示す左側面図である。 第2の実施の形態による束搬送羽根車を示し、(A)は上面図、(B)は左側面図である。 第2の実施の形態によるバンドル部における挿入動作を示す左側面図である。 第2の実施の形態によるバンドル部における入金束搬送動作を示す左側面図である。 第2の実施の形態によるバンドル部における分離動作(1)を示す左側面図である。 第2の実施の形態によるバンドル部における分離動作(2)を示す左側面図である。 第2の実施の形態によるバンドル部における集積動作を示す左側面図である。 第1の実施の形態による束搬送羽根車による束ずれを示す左側面図である。 従来のバンドル部における分離動作を示す左側面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.第1の実施の形態]
[1−1.小切手処理装置の構成]
図1に示すように小切手処理装置1は、例えば金融機関等に設置され、利用者(すなわち金融機関の顧客)との間で入金処理等の小切手に関する取引を行う小切手受付装置の受付機筐体(図示せず)内に配され、小切手に関する種々の処理を行う。この小切手処理装置1は、全体として直方体状に形成された筐体2の内部に、媒体としての小切手に関する種々の処理を行う複数の処理ユニットが組み込まれている。以下では、小切手処理装置1のうち顧客が対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、当該前側に対峙した顧客から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。
筐体2内には、小切手処理装置1を制御する制御部3と、利用者との間で小切手を授受するバンドル部11と、小切手を各部へ搬送する搬送路Wと、小切手を所定の基準面へ幅寄せするアライナ部13と、小切手の画像及び磁気情報を読み取ると共に取引情報の印字を行うスキャナ部15と、小切手を一時的に収納するエスクロ部17と、利用者がバンドル部11から取り忘れた小切手を回収して格納するリトラクト部18と、利用済みの小切手を収納する2個のスタッカ部22(22A及び22B)とが設けられている。また筐体2内には、バンドル部11、アライナ部13、スキャナ部15、エスクロ部17、リトラクト部18及びスタッカ部22を支える図示しないフレームが設けられている。
この小切手処理装置1は、制御部3により全体を統括的に制御する。この制御部3は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、図示しないROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等から所定のプログラムを読み出して実行することにより、入金取引に関する種々の処理を行う。また制御部3は、内部にRAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部を有しており、この記憶部に各種プログラムや入金取引に関する種々の情報を記憶させている。また制御部3は、筐体2内部に設けられた各センサの監視や、各アクチュエータの駆動や、各種判断等を行うと共に、小切手受付装置全体を制御する主制御部との通信を行う。因みに小切手受付装置には、制御部3の制御に基づき利用者に向けて種々の情報を表示する表示部(図示せず)や、該利用者の操作指示を受け付けて該制御部3に通知する操作部(図示せず)等も設けられている。
搬送路Wは、第1搬送路W1、第2搬送路W2、第3搬送路W3、第4搬送路W4及び第5搬送路W5により構成されており、図中に実線で示すように筐体2内の各部を接続し、回転するローラや小切手を案内するガイド等が適宜配置されており、小切手の長手方向を進行方向に沿わせて搬送する。
筐体2の上部における前側約半分の部分には、バンドル部11が配置されている。バンドル部11の前端には、開閉可能なシャッタ11Sが設けられている。制御部3は、上述した操作部(図示せず)を介して利用者から入金取引の開始を指示する操作を受け付けると、バンドル部11に対しシャッタ11Sを開放させるよう制御する。
これに応じてバンドル部11は、利用者に対し束状に集積された小切手CK(以下これを小切手束CKBとも呼ぶ)を内部に挿入させ、その後シャッタ11Sを閉塞することにより、内部に保有する小切手CKを保護する。因みに小切手CKは、長方形の紙により構成され、その表面に金額等の情報が表示されている。また小切手束CKBは、各小切手CKの長辺を前後方向に沿った搬送方向に沿わせ、短辺を搬送方向に直交する左右方向である搬送幅方向に沿わせると共に、金額等が記載された表面を上に向けた姿勢で挿入される。
バンドル部11は、内部に設けられた束搬送機構により前後方向に沿った束搬送路WBを形成しており、小切手束CKBをこの束搬送路WBに沿って後方向へ搬送し、該バンドル部11の後端近傍に設けられた分離部12の前側に到達させる。分離部12は、小切手束CKBの上面側から小切手CKを1枚ずつに分離し、後方のアライナ部13に順次引き渡していく。
アライナ部13は、主に前後方向に沿った搬送経路の後端に主に上下方向に沿った搬送経路の上端が接続された第1搬送路W1を内部に構成しており、分離部12から受け取った小切手CKをこの第1搬送路W1に沿って後方及び下方へ順次搬送する。このときアライナ部13は、該小切手CKを第1搬送路W1における幅方向の一方、例えば右側に寄せていき、下方に配置された第1切替部14に引き渡す。
第1切替部14は、制御部3の制御に基いて小切手CKの搬送経路を切り替えることにより、上側の第1搬送路W1及び前側の第2搬送路W2を接続し、或いは前側の第2搬送路W2及び下側の第3搬送路W3を接続する。すなわち第1切替部14は、アライナ部13から小切手CKが引き渡される場合、上側の第1搬送路W1及び前側の第2搬送路W2を接続し、この小切手CKを前方のスキャナ部15に引き渡す。
スキャナ部15は、アライナ部13のほぼ真下に位置しており、前後方向に沿った第2搬送路W2が内部に形成されている。このスキャナ部15は、第1切替部14から第2搬送路W2に沿って小切手CKを前方へ搬送しながら、該小切手CKからMICR(Magnetic ink character recognition)文字を読み取り、また該小切手CKの両面をそれぞれ撮像して画像データを生成した上で、前下側に位置する第2切替部16に引き渡す。第2切替部16は、制御部3の制御により後上側及び前側を繋ぐように内部の搬送経路を切り替えており、スキャナ部15から受け取った小切手CKを前方のエスクロ部17に引き渡す。
エスクロ部17は、バンドル部11のほぼ真下に配置されており、その内部に回転するドラムや該ドラムの周側面に巻き付けるテープ、及び小切手CKを搬送するための搬送部等を有している。このエスクロ部17は、第2切替部16から受け取った小切手CKをドラムの周側面近傍へ搬送し、テープと共にドラムの周側面に順次巻き付けることにより、該小切手CKを一時的に保留していく。説明の都合上、ここまでの一連の処理を入金読取処理と呼ぶ。
制御部3は、バンドル部11に挿入された全ての小切手CKをスキャナ部15により読み取り終えると、読み取った内容を表す画像や文字等を表示部(図示せず)に表示すると共に、利用者に入金取引を継続するか否かを問い合わせる。
ここで利用者から入金取引の中止が指示されると、制御部3は、エスクロ部17に保留している全ての小切手CKを利用者に返却させる返却処理を開始する。すなわちエスクロ部17は、ドラムを逆回転させることにより保留していた小切手CKを1枚ずつ繰り出し、第2切替部16を介してスキャナ部15に引き渡していく。スキャナ部15、第1切替部14及びアライナ部13は、第2搬送路W2及び第1搬送路W1に沿って小切手CKを入金読取処理と反対方向へ搬送することにより、該小切手CKを分離部12に順次引き渡す。
分離部12は、引き渡された小切手CKを前方へ放出することにより、バンドル部11内に小切手CKを集積していく。バンドル部11は、分離部12により小切手CKが放出されて小切手束CKBが形成されると、シャッタ11Sを開放すると共に集積された小切手CKの束、すなわち小切手束CKBを束搬送路WBに沿って前方へ搬送し、その前側部分を外部に露出させた状態で挟持する。
ここでバンドル部11は、組み込まれたセンサにより小切手束CKBが取り出されたか否か監視している。制御部3は、バンドル部11のセンサにより小切手束CKBが取り出されたことを検出した場合、該小切手束CKBが利用者に返却されたものと判断し、シャッタ11Sを閉塞して返却処理を終了する。
一方、バンドル部11において所定時間内に小切手束CKBが取り出されなかった場合、制御部3は、利用者が小切手束CKBを取り忘れたまま立ち去ったと判断し、この小切手束CKBを取り込む取忘取込処理を開始する。具体的に制御部3は、入金読取処理の場合と同様、バンドル部11により小切手束CKBを後方へ搬送し、分離部12により再び1枚ずつの小切手CKに分離し、アライナ部13、第1切替部14及びスキャナ部15により第1搬送路W1及び第2搬送路W2に沿って第2切替部16まで搬送させる。
このとき第2切替部16は、制御部3の制御により後上側及び後下側を繋ぐように内部の搬送経路を切り替えており、スキャナ部15から受け取った小切手CKを後下方のリトラクト部18に引き渡す。リトラクト部18は、スキャナ部15のほぼ真下に配置されており、内部に小切手CKを収納する収納空間を形成すると共に、小切手CKをこの収納空間へ放出する放出機構を有している。このリトラクト部18は、第2切替部16から受け取った小切手CKを放出機構により放出空間内へ順次放出し、該小切手CKを該放出空間内に集積させた状態で収納する。これにより制御部3は、取忘取込処理を終了する。
一方制御部3は、入金読取処理によってエスクロ部17に全ての小切手CKを保留した状態で、利用者から入金取引の継続が指示されると、保留している小切手CKを収納する収納処理を開始する。具体的にエスクロ部17は、ドラムを逆回転させることにより保留していた小切手CKを1枚ずつ繰り出し、第2切替部16を介してスキャナ部15に引き渡していく。
スキャナ部15は、第2切替部16から順次受け取った小切手CKを第2搬送路W2に沿って後方へ搬送しながら、内蔵するプリンタやスタンプ押印部により該小切手CKに対し取引結果等を表す情報を印字すると共にその画像を撮像して印字状態を認識した上で、該小切手CKを第1切替部14に引き渡す。
このとき第1切替部14は、制御部3の制御により前側の第2搬送路W2及び下側の第3搬送路W3を繋ぐように内部の搬送経路を切り替えており、スキャナ部15から受け取った小切手CKを下方の後中搬送部19に引き渡す。後中搬送部19は、リトラクト部18の後側において上下方向に沿って第3搬送路W3を形成されており、第1切替部14から受け取った小切手CKをこの第3搬送路W3に沿って下方へ搬送し、下側の第3切替部20に引き渡す。
第3切替部20は、制御部3の制御に基づいて内部の搬送経路を切り替えることにより、上側の第3搬送路W3及び下側の第4搬送路W4を繋ぎ、或いは上側の第3搬送路W3及び前側の第5搬送路W5を繋ぐ。例えば第3切替部20は、上側の第3搬送路W3及び下側の第4搬送路W4を繋ぐように内部の搬送経路を切り替えていた場合、上側の後中搬送部19から受け取った小切手CKを、下側の後下搬送部21に引き渡す。
後下搬送部21は、上側と前下側とを結ぶように第4搬送路W4を形成しており、第3切替部20から受け取った小切手CKを前下方へ搬送し、その前下方に設けられた第1スタッカ部22Aに引き渡す。第1スタッカ部22Aは、筐体2に対し着脱可能であり内部に多数の小切手CKを集積した状態で収納可能なスタッカや、該スタッカ内へ小切手CKを放出する放出機構等を有している。この第1スタッカ部22Aは、後下搬送部21から小切手CKを受け取ると、該小切手CKを放出機構により放出し、スタッカ内に集積した状態で収納する。
また第3切替部20は、上側の第3搬送路W3及び前側の第5搬送路W5を繋ぐように内部の搬送経路を切り替えていた場合、後中搬送部19から受け取った小切手CKを前側の下搬送部23に引き渡す。下搬送部23は、リトラクト部18の下側且つ第1スタッカ部22Aの上側において、後側と前下側とを結ぶように第5搬送路W5を形成しており、この第5搬送路W5に沿って小切手CKを前下方へ搬送し、その前下方に設けられた第2スタッカ部22Bに引き渡す。第2スタッカ部22Bは、第1スタッカ部22Aと同様に構成されており、下搬送部23から小切手CKを受け取ると、該小切手CKを放出機構により放出し、スタッカ内に集積して収納する。
かくして制御部3は、エスクロ部17に保留していた全ての小切手CKを第1スタッカ部22A又は第2スタッカ部22Bのスタッカ内に収納させると、収納処理を終了する。これにより制御部3は、利用者との間における小切手CKの入金取引を完了する。
[1−2.バンドル部の構成]
図1に示すようにバンドル部11は、筐体2内における前上部、すなわち入金処理時の小切手CKの搬送方向の最上流に位置している。以下では入金処理においてまず行われる、入金された小切手CKの磁気情報及び画像を読み取る入金読取処理における小切手CK及び小切手束CKBの搬送方向を入金読取時搬送方向とも呼ぶ。図2に示すようにバンドル部11の前端には、複数の小切手CKが紙面を上下方向に向けて束状に積み重ねられた媒体束としての小切手束CKBを利用者から受け取り後方の束搬送部30へ受け渡すと共に、束搬送部30を前方へ搬送されてきた小切手束CKBを利用者に引き渡す入出金口11Fが形成されている。この入出金口11Fは、小切手受付装置の受付機筐体に接続されることにより、利用者から前後方向に沿って後方へ向かって挿入された小切手束CKBを受け取り後方の束搬送部30へ受け渡すと共に、束搬送部30を前方へ搬送されてきた小切手束CKBを利用者に引き渡す。
また入出金口11Fには、該入出金口11Fの下側のガイドを形成する入出金口下側ガイドの上側において図示しないシャッタモータにより上下に移動するシャッタ11Sが設けられている。バンドル部11は、シャッタ11Sを上昇させることにより入出金口11Fを開放し利用者と小切手CKを授受可能にすると共に、シャッタ11Sを下降させることにより入出金口11Fを閉塞する。
バンドル部11におけるシャッタ11Sの後方近傍、すなわち入金読取時搬送方向の下流側近傍には、シャッタ部残留センサ36が配置されている。シャッタ部残留センサ36は、例えば光を発光する発光素子とこの光を受光する受光素子とが束搬送路WBを挟んで対向するように配置されており、該束搬送路WBを搬送される小切手束CKBにより光が遮光されたか否かを検知し、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、シャッタ部残留センサ36から供給された検知結果及びその時間的な変化等を基に、小切手束CKBが入出金口11F近傍に残留しているか否かを認識する。
バンドル部11は、利用者から入金された小切手束CKB及び利用者へ受け渡す小切手束CKBを収容し搬送する束搬送部30を内部に有している。束搬送部30は、上下一対の上側搬送ベルト30U及び下側搬送ベルト30Dを有しており、図示しない束搬送部回転モータにより回転駆動される。上側搬送ベルト30Uは、前端近傍、中央部及び後端近傍にそれぞれ配置された上前側ローラ32、上中央ローラ33及び上後側ローラ34の周囲に掛け回されシャッタ11Sから分離部12まで延び、小切手CKの搬送幅方向の長さよりも短い間隔を空けて左右に1本ずつ配された無端ベルトであり、これらのローラが回転することにより、その下面を水平方向に沿った前後方向に沿って走行させる。説明の都合上、以下では、上側搬送ベルト30Uにおける下面部分の走行方向を、該上側搬送ベルト30Uの走行方向と見なす。下側搬送ベルト30Dは、上側搬送ベルト30Uと同様の無端ベルトであり、シャッタ11Sから分離部12まで延び、その上面を上側搬送ベルト30Uの下面と対向させており、小切手束CKBを載置させる。また下側搬送ベルト30Dは、図示しない束搬送部昇降モータの駆動力により図3(C)に示す把持ポジションと図3(A)に示す載置ポジションとの間で上下動する。以下では、下側搬送ベルト30Dにおける上面部分の走行方向を、該下側搬送ベルト30Dの走行方向と見なす。束搬送部30には、上側搬送ベルト30Uと下側搬送ベルト30Dとにより上下方向から挟まれ小切手束CKBの長手方向を進行方向として、主に前後方向(水平方向)に沿って搬送させるような直線状の束搬送路WBが形成されている。
この束搬送部30は、入金処理及び返却処理において下側搬送ベルト30Dの上面を入出金口11Fにおける入出金口下側ガイドの上端面よりも下側に位置させることにより載置ポジションとし、該下側搬送ベルト30Dに小切手束CKBが引っ掛からないよう、上側搬送ベルト30Uと下側搬送ベルト30Dとの間に小切手束CKBを取り込む。また束搬送部30は、下側搬送ベルト30Dを載置ポジションから上昇させることにより把持ポジションとし、小切手束CKBを上側搬送ベルト30Uと下側搬送ベルト30Dとで上下方向から把持し、上側搬送ベルト30U及び下側搬送ベルト30Dを回転させることにより、小切手束CKBを前後方向に沿って搬送する。以下では、入金読取処理等における、左側面視における上後側ローラ34、上後側ローラシャフト34S(後述する)、束搬送羽根車44(後述する)、上中央ローラ33及び上前側ローラ32と上側搬送ベルト30Uとの時計回りの回転方向及び下側搬送ベルト30Dの反時計回りの回転方向を取込回転方向とも呼び、返却処理等における、左側面視における上側搬送ベルト30Uの反時計回りの回転方向及び下側搬送ベルト30Dの時計回りの回転方向を排出回転方向とも呼ぶ。
上後側ローラ34が固定されたシャフトである上後側ローラシャフト34Sにおける上側搬送ベルト30Uの左右両側には、束搬送羽根車44が回転可能に固定されている。束搬送羽根車44は、上後側ローラシャフト34Sに取り付けられた中心部から放射状に外方へ向かうように複数の舌片45が設けられている。この舌片45は、束搬送羽根車44の回転方向の全周に亘って形成されている。また舌片45は、弾性部材であるゴム又はエラストマーで形成され、薄く細長い板状に形成されており、可撓性を有すると共に表面の摩擦力が比較的大きくなっている。この束搬送羽根車44は、図示しない束搬送羽根車モータにより駆動され、束搬送羽根車モータの送り量が制御部3により監視されることにより、回転量が制御される。また束搬送羽根車44は、入金束搬送動作において時計回り(すなわち取込回転方向)に回転することにより、束搬送部30の下側搬送ベルト30Dに載置された未分離の小切手CKに舌片45が当接し摩擦負荷を与え、小切手CKを後方向へ向けて送り出す。この束搬送羽根車44は、舌片45が常に束搬送路WB内に突出している。
バンドル部11におけるシャッタ部残留センサ36の後方、すなわち入金読取時搬送方向の下流側近傍には、金属検知センサ38が配置されている。金属検知センサ38は、金属の有無を検知し、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、金属検知センサ38から供給された検知結果を基に、小切手束CKBにコインが載っていたりホチキス等の金属が付着していたりしている否かを認識する。
バンドル部11における金属検知センサ38の後方、すなわち入金読取時搬送方向の下流側近傍には、挿入検知センサ40が配置されている。挿入検知センサ40は、シャッタ部残留センサ36と同様に構成されており、小切手束CKBの搬送状態を検知して、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、挿入検知センサ40から供給された検知結果を基に、小切手束CKBの挿入状態を確認し、束搬送部30が把持可能な位置まで小切手束CKBが挿入されたか否かを認識する。
バンドル部11における後端であり束搬送部30に対する入金読取時搬送方向の下流側には、分離部12が設けられている。分離部12における束搬送部30の後方には、ピッカプレス48が配置されている。ピッカプレス48は、図示しないピッカプレスモータにより図5(B)に示す分離ポジションと図3(A)に示すホームポジションとの間で上下動する。ピッカプレス48は、バンドル部11から小切手CKを1枚ずつ分離してアライナ部13へ繰り出す分離動作においては、分離ポジションとなり小切手束CKBをピッカローラ54に押し付ける。一方ピッカプレス48は、束搬送部30からピッカプレス48へ小切手束CKBを搬送する入金束搬送動作と、ピッカプレス48から束搬送部30へ小切手束CKBを搬送する返却束搬送動作と、アライナ部13からバンドル部11へ小切手CKを搬送して集積させる集積動作とにおいては、分離ポジションからホームポジションへ下方向に移動することにより、その上面を、把持ポジションの下側搬送ベルト30Dの上面よりも下側に位置させ、小切手CKの搬送経路から退避し、小切手CKが引っ掛からないようにする。
また分離部12は、フィードローラ50及びリバースローラ52により、小切手束CKBから小切手CKを1枚ずつ分離する分離ゲート64を構成している。ピッカローラ54は、小切手束CKBの最上部の1枚の小切手CKに当接しつつ回転することにより、フィードローラ50及びリバースローラ52により構成された分離ゲート64へ小切手CKを送り込む。以下では、入金読取処理等における、左側面視におけるピッカローラ54及びフィードローラ50の時計回りの回転方向を取込回転方向とも呼び、返却処理等における、左側面視におけるピッカローラ54及びフィードローラ50の反時計回りの回転方向とリバースローラ52の時計回りの回転方向を集積回転方向とも呼ぶ。ピッカローラ54、フィードローラ50及びリバースローラ52は、ワンウェイクラッチを介して駆動力が連結されており、同一のアクチュエータにより駆動される。
ピッカプレス48の後方には、小切手束CKBの後端部をガイドするガイドとしてのゲートガイド46が設けられている。ゲートガイド46においてピッカプレス48と対向する前面には、鉛直方向にほぼ沿うゲートガイド面46Sが形成されている。小切手束CKBは、集積動作時にその後端がゲートガイド面46Sに当接し、後端が鉛直に沿って揃った後端整列状態で整列される。またゲートガイド46は、ゲートガイド面46Sと、上側に形成されたガイド面とを小切手CKの搬送方向先端に当接させることにより、小切手CKを分離ゲート64へ向かってガイドする。
リバースローラ52のシャフトであるリバースローラシャフトには、羽根車56が回転可能に固定されている。羽根車56は、リバースローラシャフトに取り付けられた中心部から放射状に外方へ向かうように複数の舌片57が設けられている。この舌片57は、羽根車56の回転方向のうち所定の回転角度の範囲内だけ部分的に削除されており、残りの回転角度の範囲内にのみ形成されている。このため羽根車56は、複数の舌片57が羽根車56の回転方向のうち一部分の回転角度の範囲内に形成されている。以下では舌片が回転方向のうち一部分の回転角度の範囲内にのみ形成されている羽根車を部分舌片とも呼ぶ。舌片57は、弾性部材であるゴム又はエラストマーで形成され、薄く細長い板状に形成されており、可撓性を有すると共に表面の摩擦力が比較的大きくなっている。この羽根車56は、図示しない部分羽根車モータにより駆動され、図3(A)に示すホームポジションを基準とした部分羽根車モータの送り量が制御部3により監視されることにより、回転位置が制御される。この羽根車56は、図3(A)に示すホームポジションと図7(A)に示す集積ポジションとの間で回動する。羽根車56は、分離動作においてホームポジションとなり、分離される小切手CKの搬送経路から退避する。一方羽根車56は、集積動作において集積ポジションとなり集積動作時にバンドル部11にある未分離又は集積済みの小切手束CKBの上に当接すると共に、小切手CKが分離部12を通過した後に集積回転方向に一回転することにより、アライナ部13からバンドル部11へ送り出された小切手CKの後端部分を下方向へ向けて叩き落とす。
分離部12は、制御部3の制御に基づき、分離モード及び集積モードといった2種類の動作モードを切り替えて動作する。すなわち分離部12は、分離モードにおいて、羽根車56をホームポジションとし、ピッカローラ54及びフィードローラ50を取込回転方向へ回転させることにより、ピッカプレス48上の小切手束CKBから小切手CKを1枚ずつに分離して後方へ送り出し、繰出取込口11Bから第1搬送路W1に受け渡す。また分離部12は、集積モードにおいて、羽根車56を集積ポジションとし、ピッカローラ54、フィードローラ50及びリバースローラ52を集積回転方向へ回転させることにより、小切手CKを集積方向に搬送して分離部12を通過させ、上述したように羽根車56を動作させることにより、第1搬送路W1から受け渡された小切手CKを、未分離の小切手束CKBの上へ載置させる。
バンドル部11における束搬送部30の後方、すなわち入金読取時搬送方向の下流側には、束搬送検知センサ42が配置されている。束搬送検知センサ42は、シャッタ部残留センサ36と同様に構成されており、小切手束CKBの搬送状態を検知して、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、束搬送検知センサ42から供給された検知結果を基に、小切手束CKBの搬送方向先端を監視し、束搬送検知センサ42からの小切手CKの送り量を監視することにより、分離部12の分離動作に適した分離位置まで小切手束CKBが搬送されたか否かを認識する。
バンドル部11におけるフィードローラ50及びリバースローラ52の後方、すなわち入金読取時搬送方向の下流側には、分離部残留センサ43が配置されている。分離部残留センサ43は、シャッタ部残留センサ36と同様に構成されており、小切手CKの搬送状態を検知して、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、分離部残留センサ43から供給された検知結果を基に、小切手CKが分離部12内に残留しているか否かを認識する。
[1−3.入金処理及び返却処理]
次に、小切手処理装置1における小切手CKの入金処理及び返却処理について、図3乃至図8を用いてそれぞれ説明する。
[1−4.入金処理]
まず、利用者(顧客)が小切手処理装置1へ小切手CKを入金する入金処理を行う場合について説明する。入金処理において小切手処理装置1は、制御部3の制御に基づき、入金された小切手CKの磁気情報及び画像を読み取る入金読取処理を先に行い、利用された小切手CKに取引情報の印字を行った後に適切な収納箇所へ搬送して収納する入金収納処理を次に行う。
[1−4−1.入金読取処理]
[1−4−1−1.挿入動作]
具体的に制御部3は、例えば利用者により操作部(図示せず)を介して入金処理を開始する旨の操作入力を受け付けると、入金読取処理を開始し、図3(A)に示すようにそれぞれ束搬送部30を載置ポジションに、ピッカプレス48をホームポジションに、羽根車56をホームポジションにすることにより、小切手束CKBを受け入れる準備を行う。続いて制御部3は、バンドル部11のシャッタ11Sを上昇させることにより入出金口11Fを開放させ、図3(B)に示すようにバンドル部11へ小切手束CKBを投入させる。
この小切手束CKBは、該小切手束CKBにおいて搬送方向の長さが最も長い最大サイズ小切手CKlが少なくとも1枚と、該最大サイズ小切手CKlよりも搬送方向の長さが短い小サイズ小切手CKsが少なくとも1枚存在している。このように互いに搬送方向の長さが異なる小切手CKが混在した小切手束CKBを、異サイズ混在小切手束とも呼ぶ。本実施の形態においては、小サイズ小切手CKsが小切手束CKBの最上位に位置している小切手束CKBが挿入された場合について説明する。以下では、小切手束CKBの最上位に位置している小切手CKを最上位小切手CKtとも呼ぶ。また小切手束CKBは、複数枚の小切手CKにおける入金読取時搬送方向の後側(上流側)(すなわち図中前側)が鉛直に沿って揃った状態である搬送方向後端整列状態で小切手処理装置1に挿入されるとする。
利用者により挿入された小切手束CKBの搬送方向先端を図3(B)に示すように挿入検知センサ40により検出すると、制御部3は、図3(C)に示すように束搬送部30を把持ポジションにすることにより小切手束CKBを把持させると共に取込回転方向へ回転させ該小切手束CKBを後方へ搬送させる。
[1−4−1−2.入金束搬送動作]
このとき制御部3は、束搬送検知センサ42により小切手束CKBの搬送方向先端を監視し、図4(A)に示すように該束搬送検知センサ42により小切手束CKBの搬送方向先端を検出してから該小切手束CKBの送り量を監視することにより、図4(B)に示すように分離部12での分離動作に適した分離位置まで小切手束CKBを搬送させる。
[1−4−1−3.分離動作]
次に制御部3は、操作部(図示せず)を介して小切手束CKBの取り込みを開始する操作入力を受け付けると、図5(A)に示すようにバンドル部11のシャッタ11Sを下降させることにより入出金口11Fを閉塞させる。続いて制御部3は、図5(B)に示すようにピッカプレス48を上昇させ分離ポジションとすると共に束搬送部30を載置ポジションとすることにより、分離動作の準備を行う。しかしながらこのとき、小サイズ小切手CKsは分離位置まで搬送方向の先端部が到達していない位置で停止しているため、ピッカローラ54は回転しても該小サイズ小切手CKsを繰り出すことができない。
このとき制御部3は、上後側ローラ34、束搬送羽根車44、上後側ローラシャフト34S及び上側搬送ベルト30Uを取込回転方向へ回転させることにより、束搬送羽根車44が小サイズ小切手CKsに当接しつつ取込回転方向へ回転し、小サイズ小切手CKsを後方向へ送り出す。これにより小サイズ小切手CKsは、図6(A)に示すように分離位置まで搬送方向の先端部が到達することとなり、ピッカローラ54が回転すると該小サイズ小切手CKsを繰り出すことができる状態になる。ところで最上位小切手CKtの搬送方向の長さが小サイズ小切手CKsよりも長かった場合、該最上位小切手CKtは、ゲートガイド46によりガイドされつつ分離ゲート64を介しアライナ部13の第1搬送路W1へ順次受け渡される。
続いて制御部3は、図6(B)に示すように分離部12を分離モードで動作させることにより、該分離部12の小切手束CKBを1枚ずつに分離して取り込み、下流に位置するアライナ部13の第1搬送路W1へ順次受け渡す。このとき制御部3は、アライナ部13の搬送ローラを取込回転方向へ回転させ、分離部12から小切手CKを引き抜く。
制御部3は、小切手束CKBから小切手CKを1枚分離して繰り出す度に、束搬送羽根車44を所定量だけ回転させることにより、小切手束CKBにおける最上位小切手CKtが小サイズ小切手CKsだった場合であっても該小サイズ小切手CKsを後方向へ送り出し、分離位置まで到達させる。
[1−5.返却処理]
[1−5−1.返却時搬送動作]
一方、入金読取処理完了後に利用者により取引内容が承認されず入金処理の中止が指示された場合、制御部3は返却処理を開始する。制御部3は、エスクロ部17から第2搬送路W2及び第1搬送路W1を介し小切手CKをバンドル部11に向かって搬送させる。このとき制御部3は、図7(A)に示すようにそれぞれ束搬送部30を載置ポジションに、ピッカプレス48をホームポジションに、羽根車56を集積ポジションにすることにより、小切手CKを集積させる準備を行う。なお図7(A)においては、既に小切手CKが数枚集積された小切手束CKBが存在する状態を示している。
[1−5−2.集積動作]
続いて制御部3は、アライナ部13から繰出取込口11Bを介し図7(B)に示すように羽根車56の上側へ小切手CKを放出する。このとき制御部3は、分離部残留センサ43により小切手CKの位置を監視し、該分離部残留センサ43で小切手CKの返却時搬送方向の後端を検出した際に図示しない分離部モータを減速させることにより、既に集積された小切手束CKBの上方で小切手CKを停止させ、小切手CKが前方へ飛び過ぎないようにする。制御部3は、小切手CKが小切手束CKBの上方において羽根車56に載ったところで、分離部モータを停止させることによりフィードローラ50、リバースローラ52及びピッカローラ54を停止させ、図7(C)に示すように小切手CKを小切手束CKBの上に集積させる。
[1−5−3.束排出動作]
分離部12に返却された小切手CKの集積完了後、制御部3は、小切手処理装置1の設定や利用者の選択に基づき、小切手束CKBにおける小切手CKの再読取動作か、又は小切手束CKBの利用者への束排出動作を行う。再読取動作を行う場合制御部3は、上述した入金読取処理と同様の処理を再度行う。
一方束排出動作を行う場合制御部3は、図8に示すように束搬送部30を把持ポジションにすることにより小切手束CKBを把持させると共にバンドル部11のシャッタ11Sを上昇させることにより入出金口11Fを開放させ、束搬送部30を排出回転方向へ回転させて返却束搬送動作を行い該小切手束CKBを前方へ搬送させ、小切手束CKBの返却時搬送方向の先端を入出金口11Fから前方へ露出させ、利用者へ受け渡し、利用者に対し小切手CKの確認を促す。
このように入金処理において利用者が取引内容をキャンセルした場合、小切手処理装置1は、返却処理を開始し、入金読取処理時の搬送経路を逆方向にバンドル部11まで搬送して小切手CKを分離部12に集積し、未分離の小切手束CKBと一緒に利用者に返却するようにした。この処理は、磁気文字の読み取り不良により入金処理がリトライオーバーになった場合にも実行される。
[1−6.効果等]
本実施の形態による小切手処理装置1は、束搬送部30と分離部12との間に配された束搬送センサとしての束搬送検知センサ42により小切手束CKBの搬送方向先端を監視し、束搬送検知センサ42からの小切手CKの送り量を監視することにより、分離部12の分離動作に適した分離位置まで小切手束CKBが搬送されたか否かを認識し、簡易な構成で小切手束CKBの位置を把握している。
このため小切手処理装置1は、最大サイズ小切手CKlと小サイズ小切手CKsとが混在した小切手束CKBが搬送方向後端整列状態でバンドル部11に挿入されたとしても、最大サイズ小切手CKlの搬送方向先端は検出できるものの小サイズ小切手CKsの搬送方向先端は検出できないため、小切手束CKBに最大サイズ小切手CKlと小サイズ小切手CKsとが混在していることを認識できない。よって、小切手処理装置1が束搬送検知センサ42により小切手束CKBの搬送方向先端を検出してから、最大サイズ小切手CKlが分離位置まで到達すると想定される移動量だけ小切手束CKBを移動させたとしても、実際には小サイズ小切手CKsは分離位置まで到達していない可能性がある。
これに対し小切手処理装置1は、バンドル部11において外部から入出金口11Fを介し受け入れ束搬送部30に載置された小切手束CKBの上側に配された束搬送羽根車44を取込回転方向へ回転させることにより、最上位小切手CKtを束搬送部30から分離部12へ向けて移動させるようにした。これにより小切手処理装置1は、小サイズ小切手CKsが分離位置まで到達していない状態で小切手束CKBが停止した場合であっても、その後小サイズ小切手CKsを分離位置まで到達させることができ、該小サイズ小切手CKsを小切手束CKBから分離できる。
また小切手処理装置1は、上側搬送ベルト30U及び下側搬送ベルト30Dと共に、上側搬送ベルト30Uか掛け回された上後側ローラ34と同軸上に固定された束搬送羽根車44を取込回転方向へ回転させるようにした。このため小切手処理装置1は、上側搬送ベルト30U及び下側搬送ベルト30Dにより小切手束CKBを後方向へ搬送しつつ、束搬送羽根車44により最上位小切手CKtを移動させることができる。
以上の構成によれば小切手処理装置1は、媒体としての小切手CKが束になった媒体束としての小切手束CKBを外部から受け入れる入出金口11Fと、小切手束CKBを載置させると共に束のまま搬送する束搬送部30と、束搬送部30に対し小切手束CKBの搬送方向の下流側に配され、束搬送部30から搬送された小切手束CKBから、該小切手束CKBの最上位に位置する最上位媒体としての最上位小切手CKtを分離して繰出取込口11Bから繰り出す分離部12と、束搬送部30に載置された小切手束CKBの上側に配され、最上位小切手CKtに当接して繰出方向としての取込回転方向へ回転することにより該最上位小切手CKtを束搬送部30から分離部12へ向けて移動させる束搬送羽根車44とを設けるようにした。
これにより小切手処理装置1は、搬送方向の長さが異なる小切手CKが混在した小切手束CKBが挿入され小切手CKがピッカローラ54に接触しない位置で小切手束CKBが停止した場合であっても、束搬送羽根車44を小切手CKに当接させて回転させることにより該小切手CKをピッカローラ54まで到達させることができ、該小切手CKを小切手束CKBから分離可能にできる。
[2.第2の実施の形態]
[2−1.小切手処理装置の構成]
図1に示すように、第2の実施の形態による小切手処理装置101は、第1の実施の形態による小切手処理装置1と比較して、バンドル部11に代えてバンドル部111が設けられている点が異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。
[2−2.バンドル部の構成]
図2と対応する部材に同一符号を付した図9に示すように、第2の実施の形態によるバンドル部111は、第1の実施の形態によるバンドル部11と比較して、束搬送部30に代えて束搬送部130が設けられている点が異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。第2の実施の形態による束搬送部130は、第1の実施の形態による束搬送部30と比較して、束搬送羽根車44に代えて束搬送羽根車144が設けられている点が異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。
束搬送羽根車144は、部分舌片であり、上後側ローラシャフト34Sに取り付けられた中心部から放射状に外方へ向かうように複数の舌片145が設けられている。この舌片145は、束搬送羽根車144の回転方向のうち所定の回転角度の範囲内だけ部分的に削除されており、残りの回転角度の範囲内にのみ形成されている。このため束搬送羽根車144は、複数の舌片145が束搬送羽根車144の回転方向のうち一部分の回転角度の範囲内に形成されている。また舌片145は、弾性部材であるゴム又はエラストマーで形成され、薄く細長い板状に形成されており、可撓性を有すると共に表面の摩擦力が比較的大きくなっている。
図10に示すように羽根車ホームポジションセンサ62は、例えば光を発光する発光素子とこの光を受光する受光素子とが、上後側ローラシャフト34Sに固定されたディテクタ60の移動経路を挟んで対向するように配置されており、該移動経路を回転移動するディテクタ60により光が遮光されたか否かを検知し、その検知結果を制御部3へ送出する。制御部3は、羽根車ホームポジションセンサ62から供給された検知結果及びその時間的な変化等を基に、束搬送羽根車144の回転位置を検出する。
この束搬送羽根車144は、入金束搬送動作において時計回り(すなわち取込回転方向)に回転することにより、束搬送部130へ載置された未分離の小切手CKに当接し摩擦負荷を与え、小切手CKを後方向へ向けて送り出す。一方この束搬送羽根車144は、図15(A)に示すホームポジションと図11(A)に示す繰出ポジションとの間で回動し、集積動作においてホームポジションとなり、集積される小切手CKの搬送経路から退避する。このように束搬送羽根車144は、束搬送路WB内に常には突出しておらず、一回転する中で束搬送路WB内に舌片145が突出する状態と突出しない状態とに切り替わることとなる。
[2−3.挿入動作]
制御部3は、例えば利用者により操作部(図示せず)を介して入金処理を開始する旨の操作入力を受け付けると、入金読取処理を開始し、図11(A)に示すようにそれぞれ束搬送部130を載置ポジションに、ピッカプレス48をホームポジションに、羽根車56をホームポジションに、束搬送羽根車144を繰出ポジションにすることにより、小切手束CKBを受け入れる準備を行う。続いて制御部3は、バンドル部111のシャッタ11Sを上昇させることにより入出金口11Fを開放させ、図11(B)に示すようにバンドル部111へ小切手束CKBを投入させる。
利用者により挿入された小切手束CKBの搬送方向先端を図11(B)に示すように挿入検知センサ40により検出すると、制御部3は、図11(C)に示すように束搬送部130を把持ポジションにすることにより小切手束CKBを把持させると共に取込回転方向へ回転させ該小切手束CKBを後方へ搬送させる。
[2−4.入金束搬送動作]
このとき制御部3は、束搬送検知センサ42により小切手束CKBの搬送方向先端を監視し、図12(A)に示すように束搬送検知センサ42により小切手束CKBの搬送方向先端を検出してから該小切手束CKBの送り量を監視することにより、図12(B)に示すように分離部12での分離動作に適した分離位置まで小切手束CKBを搬送させる。
[2−5.分離動作]
次に制御部3は、操作部(図示せず)を介して小切手束CKBの取り込みを開始する操作入力を受け付けると、図13(A)に示すようにバンドル部111のシャッタ11Sを下降させることにより入出金口11Fを閉塞させる。続いて制御部3は、図13(B)に示すようにピッカプレス48を上昇させ分離ポジションとすると共に束搬送部130を載置ポジションとすることにより、分離動作の準備を行う。しかしながらこのとき、小サイズ小切手CKsは分離位置まで搬送方向の先端部が到達していない位置で停止しているため、ピッカローラ54は回転しても該小サイズ小切手CKsを繰り出すことができない。
このとき制御部3は、上後側ローラ34、束搬送羽根車144、上後側ローラシャフト34S及び上側搬送ベルト30Uを取込回転方向へ回転させることにより、束搬送羽根車144が小サイズ小切手CKsに当接しつつ取込回転方向へ回転し、小サイズ小切手CKsを後方向へ送り出す。これにより小サイズ小切手CKsは、図14(A)に示すように分離位置まで搬送方向の先端部が到達することとなり、ピッカローラ54が回転すると該小サイズ小切手CKsを繰り出すことができる状態になる。
続いて制御部3は、図14(B)に示すように分離部12を分離モードで動作させることにより、該分離部12の小切手束CKBを1枚ずつに分離して取り込み、下流に位置するアライナ部13の第1搬送路W1へ順次受け渡す。このとき制御部3は、アライナ部13の搬送ローラを取込回転方向へ回転させ、分離部12から小切手CKを引き抜く。
制御部3は、小切手束CKBから小切手CKを1枚分離して繰り出す度に、束搬送羽根車144を所定量だけ回転させることにより、小切手束CKBにおける最上位小切手CKtを後方向へ送り出し、分離位置まで到達させる。このとき制御部3は、羽根車ホームポジションセンサ62から供給された検知結果を基に、束搬送羽根車144の回転回数のカウントを行い、任意の回転回数だけ束搬送羽根車144を回転させる。
[2−6.集積動作]
集積動作を行う際、制御部3は、図15(A)に示すようにそれぞれ束搬送部130を載置ポジションに、ピッカプレス48をホームポジションに、羽根車56を集積ポジションにすると共に、束搬送羽根車144をホームポジションにすることにより、小切手束CKBの上に小切手CKを集積させる準備を行う。これによりバンドル部111は、束搬送羽根車144を束搬送路WB内に突出させないようにし、集積される小切手CKの搬送経路から退避させて該小切手CKに接触しないようにする。
続いて制御部3は、図15(B)に示すように部分羽根車モータにより羽根車56を集積回転方向へ回転させることにより羽根車56を一回転させ、図15(C)に示すように放出された小切手CKを未分離の小切手束CKBの上に載置させる。
続いて制御部3は、束搬送羽根車144を集積回転方向へ所定量だけ回転させることにより、図15(D)に示すように、放出され小切手束CKBの上に載置された最上位小切手CKtに束搬送羽根車144を当接させつつ集積回転方向へ回転させ、最上位小切手CKtを後方向へ移動させる。これにより最上位小切手CKtは、その搬送方向先端がゲートガイド面46Sに当接して突き当たる。またこのとき制御部3は、羽根車ホームポジションセンサ62から供給された検知結果を基に、束搬送羽根車144の回転回数のカウントを行い、任意の回転回数だけ束搬送羽根車144を回転させる。
制御部3は、分離ゲート64から小切手CKを小切手束CKBの上へ1枚放出する度に、束搬送羽根車144を集積回転方向へ所定量だけ回転させることにより、小切手束CKBの上に載置された最上位小切手CKtを後方向へ移動させ、その搬送方向先端をゲートガイド面46Sに当接して突き当てる。これによりバンドル部111は、小切手CKの後端がゲートガイド面46Sに当接して鉛直に沿って揃った整列した後端整列状態で小切手束CKBを束搬送部130内に集積させることができる。
小切手束CKBに対する最上位小切手CKtの前方向への位置ずれ量と、束搬送羽根車144が一回転した際に最上位小切手CKtを後方向へ送る量とは、予め実験により想定されている。制御部3は、想定される最上位小切手CKtの前方向への位置ずれ量よりも、束搬送羽根車144が最上位小切手CKtを後方向へ送る量の方を大きくすることにより、最上位小切手CKtの搬送方向先端をゲートガイド面46Sに突き当てる。また束搬送羽根車144が最上位小切手CKtを後方向へ送る力は小さいため、最上位小切手CKtの搬送方向先端がゲートガイド面46Sに突き当たった後にもさらに最上位小切手CKtを後方向へ移動させたとしても、該最上位小切手CKtは変形したりゲートガイド46を乗り越えてしまったりすることはない。
[2−7.効果等]
ここで、第1の実施の形態によるバンドル部11において集積動作が行われる際、束搬送羽根車44は常に束搬送路WB内に突出しているため、図16(A)に示すように、分離ゲート64から放出された小切手CKは束搬送羽根車44と衝突し、搬送方向先端が下方向を向く。このとき、バンドル部11に小切手束CKBがある場合、分離ゲート64から放出された小切手CKが束搬送羽根車44によりバンドル部11内の小切手束CKBの最上位小切手CKtに押し付けられ、放出された小切手CKと最上位小切手CKtとの摩擦力が発生し、放出された小切手CKの放出方向への移動に連れられて最上位小切手CKtが前方へ図16(B)に示すように位置ずれしてしまい、小切手束CKBが不揃いになり束ずれが発生してしまう可能性があった。
これに対し第2の実施の形態によるバンドル部111は、束搬送羽根車144を部分舌片とすると共に、集積動作が行われる際、束搬送羽根車144をホームポジションにすることにより、集積される小切手CKの搬送経路から退避させて該小切手CKに接触しないようにした。このためバンドル部111は、分離ゲート64から放出された小切手CKがバンドル部111内の小切手束CKBの最上位小切手CKtを押し付けないようにさせることができる。これによりバンドル部111は、最上位小切手CKtの位置が前方へずれ小切手束CKBに束ずれが発生してしまうことを防ぎ、小切手束CKBの整列状態を保つことができる。
またバンドル部111においては、集積動作時において放出された小切手CKの集積位置について制御を行っていないため、分離ゲート64から放出された小切手CKは、バンドル部111内の小切手束CKBの上に集積された際に、図7(C)に示すように分離ゲート64から放出された勢いにより、小切手束CKBの上から前方へ多少なりとも位置ずれてしまい、小切手束CKBが不揃いになり束ずれが発生してしまう可能性があった。
これに対しバンドル部111は、束搬送羽根車144を部分舌片とすると共に、集積動作が行われる際、分離ゲート64から小切手CKを1枚放出する度に、束搬送羽根車144を最上位小切手CKtに当接させつつ集積回転方向へ所定量だけ回転させることにより、最上位小切手CKtをゲートガイド46へ向かって移動させ、その搬送方向先端をゲートガイド面46Sに当接させて突き当てるようにした。このためバンドル部111は、小切手CKの後端がゲートガイド面46Sに当接して鉛直に沿って揃った整列した後端整列状態で束搬送部130内に集積させることができる。これによりバンドル部111は、最上位小切手CKtの位置が前方へずれ小切手束CKBに束ずれが発生してしまうことを防ぎ、小切手束CKBの整列状態を保つことができる。
その他第2の実施の形態による小切手処理装置101は、第1の実施の形態による小切手処理装置1とほぼ同様の作用効果を奏する。
[3.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、搬送方向後端整列状態の小切手束CKBが小切手処理装置1に挿入された場合に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、入金読取時搬送方向の後側(上流側)が揃った状態の小切手束CKBでなくても良い。要は、最大サイズ小切手CKlの搬送方向先端よりも搬送方向上流側に搬送方向先端が位置している小切手CKが小切手束CKB内に存在していれば良い。
また上述した第2の実施の形態においては、最上位小切手CKtを後方向へ移動させてその後端をゲートガイド面46Sに突き当てる場合について述べた。本発明はこれに限らず、後端がゲートガイド面46Sに当接するまで最上位小切手CKtを移動させなくても良く、要は少なくとも最上位小切手CKtをゲートガイド面46Sに向けて移動させれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、束搬送路WBが水平方向に沿う場合について述べた。本発明はこれに限らず、束搬送路WBは、水平方向に対し傾斜していても良い。
さらに上述した第2の実施の形態においては、集積動作において、束搬送羽根車144をホームポジションにすることにより、集積される小切手CKの搬送経路から退避させると共に、束搬送羽根車144を集積回転方向へ回転させることにより、集積された最上位小切手CKtを後方向へ移動させる場合について述べた。本発明はこれに限らず、束搬送羽根車144をホームポジションにすることのみを行い、束搬送羽根車144を集積回転方向へは回転させなくても良い。
さらに上述した実施の形態においては、小切手束CKBから小切手CKを1枚ずつ分離するバンドル部11又は111に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、紙幣や通帳等の媒体で搬送方向の長さが異なる複数枚の媒体の束から1枚ずつ媒体の分離を行う種々の装置に本発明を適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、外部から受け入れた小切手束CKBから小切手CKを1枚ずつ分離する箇所と、外部へ排出する小切手束CKBを集積する箇所とが、同一の束搬送部30又は130であり、該束搬送部30又は130に小切手CKを1枚ずつ上から集積するバンドル部11又は111に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、紙幣や通帳等の媒体を1枚ずつ上から集積する種々の装置に本発明を適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、小切手CKを処理する小切手処理装置1に本発明を適用する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば種々の金券や証券、或いは各種チケットなど、紙葉状の媒体を処理する種々の装置に本発明を適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、受入口としての入出金口11Fと、束搬送部としての束搬送部30又は130と、分離部としての分離部12と、羽根車としての束搬送羽根車44又は144とによって、媒体処理装置としてのバンドル部11又は111を構成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる受入口と、束搬送部と、分離部と、羽根車とによって、媒体処理装置を構成しても良い。
本発明は、例えば搬送方向の長さが異なる複数枚の媒体の束から1枚ずつ媒体の分離を行う装置でも利用できる。
1、101……小切手処理装置、2……筐体、3……制御部、11、111、211……バンドル部、11S……シャッタ、11F……入出金口、11B……繰出取込口、12……分離部、13……アライナ部、14……第1切替部、15……スキャナ部、16……第2切替部、17……エスクロ部、18……リトラクト部、19……後中搬送部、20……第3切替部、21……後下搬送部、22A……第1スタッカ部、22B……第2スタッカ部、23……下搬送部、30、130……束搬送部、30U……上側搬送ベルト、30D……下側搬送ベルト、32……上前側ローラ、33……上中央ローラ、34……上後側ローラ、34S……上後側ローラシャフト、36……シャッタ部残留センサ、38……金属検知センサ、40……挿入検知センサ、42……束搬送検知センサ、43……分離部残留センサ、44、144……束搬送羽根車、45、145……舌片、46……ゲートガイド、46S……ゲートガイド面、48……ピッカプレス、50……フィードローラ、52……リバースローラ、54……ピッカローラ、56……羽根車、57……舌片、60……ディテクタ、62……羽根車ホームポジションセンサ、64……分離ゲート、WB……束搬送路、W……搬送路、W1……第1搬送路、W2……第2搬送路、W3……第3搬送路、W4……第4搬送路、W5……第5搬送路。

Claims (8)

  1. 媒体が束になった媒体束を外部から受け入れる受入口と、
    前記媒体束を載置させると共に束のまま搬送する束搬送部と、
    前記束搬送部に対し前記媒体束の搬送方向の下流側に配され、前記束搬送部から搬送された前記媒体束から、該媒体束の最上位に位置する最上位媒体を分離して繰出取込口から繰り出す分離部と、
    前記束搬送部に載置された前記媒体束の上側に配され、前記最上位媒体に当接して繰出方向へ回転することにより該最上位媒体を前記束搬送部から前記分離部へ向けて移動させる羽根車と
    を有する媒体処理装置。
  2. 前記分離部は、前記最上位媒体に当接して回転することにより前記媒体束から前記最上位媒体を分離して繰り出すピッカローラを有し、
    前記羽根車は、前記束搬送部に載置され前記分離部へ搬送された前記媒体束のうち前記ピッカローラへ到達していない前記最上位媒体を移動させることにより前記最上位媒体を前記ピッカローラへ到達させる
    請求項1に記載の媒体処理装置。
  3. 前記束搬送部は、
    回転する複数のローラと、
    前記ローラに掛け回されて回転する上側搬送ベルトと、
    前記上側搬送ベルトよりも下側に配され、前記媒体束が載置され回転し、前記上側搬送ベルトとの間に前記媒体束を挟み込み前記媒体束を搬送する下側搬送ベルトと
    を有し、
    前記羽根車は、前記ローラと同軸に配される
    請求項1に記載の媒体処理装置。
  4. 前記羽根車は、中心部から放射状に外方へ向かうように複数の舌片が前記羽根車の回転方向のうち一部分の回転角度の範囲内に形成されており、前記繰出取込口から前記束搬送部へ前記媒体を集積させ集積動作が行われる際、前記繰出取込口から放出される前記媒体の搬送経路から退避する
    請求項1に記載の媒体処理装置。
  5. 前記束搬送部よりも前記搬送方向の下流側に配されたガイドをさらに有し、
    前記羽根車は、前記集積動作が行われる際、前記繰出取込口から前記束搬送部へ向けて放出された前記媒体に当接して前記繰出方向へ回転することにより該媒体を前記ガイドへ向けて移動させる
    請求項4に記載の媒体処理装置。
  6. 前記分離部よりも前記搬送方向の上流側に配され前記媒体束の搬送方向先端を検出する束搬送センサと、
    前記束搬送センサにより前記媒体束の搬送方向先端を検出してから前記媒体束の送り量を監視することにより、前記媒体束のうち、少なくとも搬送方向先端が検出された前記媒体を、前記分離部において分離可能な位置まで前記束搬送部により搬送させる制御部と
    をさらに有する
    請求項1に記載の媒体処理装置。
  7. 前記分離部は、
    前記最上位媒体に当接して回転することにより前記媒体束から前記最上位媒体を分離して繰り出すピッカローラと、
    往復移動し前記媒体を前記ピッカローラへ押し付けるピッカプレスと、
    前記ピッカローラから送り出された前記媒体を前記媒体束から1枚ずつ分離して繰り出すフィードローラ及びリバースローラと
    を有する
    請求項1に記載の媒体処理装置。
  8. 前記受入口は、搬送方向の長さが同一又は異なる複数枚の前記媒体が束になった前記媒体束を受け入れる
    請求項1に記載の媒体処理装置。
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