JP2017213494A - 気液混合器 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、混合する気体と液体については、特に限定されるものではない。
特許文献1に開示のジェットミキサーは、「流体送給系に配設され、上流側の流体送入口と、下流側の流体送出口と、混合すべき気体または液体の送給口をそれぞれ外周壁に有する本体と、前記流体送入口と前記流体送出口との間に介挿固定され、かつ液体にスロットトル効果を与える貫通路と該流路の外周壁に穿設された複数の小孔を有する噴射管とを含むものである。」(特許文献1の請求項(1)参照)
また、気液混合器を鉛直に設置する場合は、液体流路と気体供給部との間でやはり大きな温度差が生じ、液体流路と外筒との間で熱膨張・収縮差による応力が発生することになる。
なお、気体の予冷却装置を設ければ気体の温度を低下させて温度差を低減することができるが、別途冷却装置が必要となり、装置が複雑になるという問題がある。
該気液混合部の外周との間に所定の隙間が形成された状態で前記気液混合部を覆うように設けられて、前記気体流入孔を介して前記気液混合部に気体を供給する気体供給部と、
一端側に気体供給管が接続される気体供給管接続部を有し、他端側に気体注入口を有し、前記気体供給部に気体を注入する気体注入部とを備え、
前記気体注入口は、設置状態において最下位の前記気体流入孔よりも下方に配置されており、前記気体流入孔を介して流出して前記気体供給部に滞留した液体中に前記気体を注入するようにしたことにより、液体が例えばLNGのように極低温であり、気体がLNGの蒸発ガスのように相対的に高温であり、気体と液体との温度差が大きい場合であっても、気体は必ず液体中を通過して気体供給部に注入されるので、通液時に気体の温度が液体の温度に近づくことで、気体供給部内の温度差が緩和され、気液混合器の上下で温度差が小さくなり、温度差に起因する液体の漏れや気液混合器の塑性変形や破壊を防止できる。
本実施の形態に係る気液混合器1は、例えばLNGのような低温の液体にLNGの蒸発ガスのように前記液体よりも相対的に高温の気体を直接接触させて前記低温液体に前記蒸発ガスを液化させて混合する気液混合器1であって、図1に示すように、気体2と液体3を混合する気液混合部5と、気液混合部5に気体2を供給する気体供給部7と、気体供給部7に気体2を注入する気体注入部9を備えている。
本実施の形態の気液混合器1は、液体3及び混合流体が水平方向に流れる水平設置タイプのものである。
以下、各構成を詳細に説明する。
気液混合部5は、一端側に液体供給口11を、他端側に混合流体排出口13を有すると共に、周壁に気体2が流入するための気体流入孔15を有し、内部を通流する液体3に気体流入孔15から気体2を流入させて両者を混合するものである。
液体供給口11には、液体3を供給する液体供給管17が接続され、混合流体排出口13には混合流体を排出する混合流体排出管19が接続されている。
周壁に設けられた気体流入孔15に関し、本例では複数設けているが、本発明においては、少なくとも2つ設けてあればよい。もっとも、気体流入孔15の孔径を小さくして複数設けることで、気体2を分散して流入させることができ、流入した気体2が液体3に速やかに混合されるという効果が得られる。
気体供給部7は、気液混合部5の外周との間に所定の隙間が形成された状態で気液混合部5を覆うように設けられた外筒体からなり、気体流入孔15を介して気液混合部5に気体2を供給するものである。気体供給部7を構成する外筒体の両端部は、気液混合部5に気密状態で接合されている。
気体注入部9は、図1に示すように、一端側に気体供給管21が接続される気体供給管接続部22を有し、他端側に気体注入口23を有し、気体供給部7に気体2を注入するものである。
本発明においては、気体供給部7に滞留した液体3中に気体2を注入する必要があるため、気体注入口23は、設置状態において最下位の気体流入孔15よりも下方に配置される。
本例の気体注入部9は、気体供給部7の周壁に設けられた短管によって形成されており、気体注入口23は、気体供給部7の底壁に位置しているので、この要件を満たしている。
液体供給管17を通じて供給される低温の液体3が液体供給口11から気液混合部5に供給される。気液混合部5に液体3が供給されると、液体3の一部は気体流入孔15を介して気体供給部7に流出して気体供給部7の底部等に滞留するが、この滞留する液体3の液面の高さは、最も上位の気体流入孔15と最も下位の気体流入孔15との間となる(図1(b)参照)。この理由は以下の通りである。
供給される気体2の流量が多くなるほど、気体流入孔15を流れる気体2の通過圧損とのバランスにより、より多くの気体流入孔15が気体2側に露出するようになり液面(液位)は低下する。液面が低下する際、気体供給部7に滞留している液体の一部は気体流入孔15を通して気液混合部5に再流入することになる。しかし、最も下に位置する気体流入孔15まで液位が低下すると、気体供給部7に滞留している液体は気液混合部5に再流入することができなくなるため、気体流量が増大しても液位は低下しなくなる。従って気体供給部7の液位は最も低い位置にある気体流入孔15よりも低くなることはない。
他方、気体供給部7には、気体注入部9の気体注入口23を介して相対的に高温の気体2が供給される。このとき、気体注入口23が気体供給部7の底壁に設けられているため、供給された気体2は必ず低温の液体3中を通過することになり、液体3によって冷却される。このため、通液後の気体温度は液体温度に近くなり、その結果、気液混合器1の上下の温度差による曲げ変形に起因する液体3の漏れや気液混合器1の塑性変形や破壊を防止できる。また、気体2の冷却装置を別途設けるよりも装置が簡素になる。
気体供給部7に供給された気体2は気体流入孔15を介して気液混合部5に入り、液化されて液体3に混合され、混合流体排出口13を介して混合流体排出管19に排出される。
気体注入部9を管部材で形成する場合、図2に示すように、気体供給管接続部22が、設置状態において最上位の気体流入孔15よりも上方に配置されるようにするのが好ましい。この理由は以下の通りである。
上述したように、気体供給部7には、気体流入孔15を介して液体3が流出して滞留するが、気液混合器1の運転時におけるその液面の最高位は最上位の気体流入孔15の位置となる。換言すれば、気体供給部7の液面は、最上位の気体流入孔15の位置よりも上に上がることはない。したがって、気体供給管接続部22を最上位の気体流入孔15の位置よりも上方にすることで、低温の液体3が気体供給管21に流入するのを防止でき、気体供給管21において温度差に起因する変形が生ずることがない。
図5は、気液混合器1を、LNGを貯留する貯留槽25から送出されるLNGにLNGの蒸発ガスを混合するために使用した例であり、図5において、27は貯留槽25内のLNGから発生する蒸発ガスを抜き出す蒸発ガス抜出し管27、29は蒸発ガス抜出し管27によって供給される蒸発ガスを圧縮する蒸発ガス圧縮機29であり、蒸発ガス圧縮機29によって圧縮された蒸発ガスは調節弁30が設けられた気体供給管21を介して気液混合器1に供給される。
混合流体排出管19には混合液をさらに昇圧するセカンダリポンプ35が設けられ、さらにその下流側には低温液体を気化する気化器37が設けられている。
運転状態では、気体供給部7に供給された蒸発ガスが気体流入孔15を介して気液混合部5を流れるLNGに供給されて混合され、再液化される。
これによって、蒸発ガスの温度が低下して気体供給部7内の温度差が緩和され、気液混合器1の上下で温度差が小さくなり、温度差による曲げ変形に起因するLNGの漏れや気液混合器1の塑性変形や破壊を防止できる。
本実施の形態を図6に基づいて説明する。図6において、図1に示した部位と同等部分には同一の符号を付してある。
本実施の形態に係る気液混合器39は、気液混合部5をベンチュリ形状に形成したものであり、気体流入孔15は、前記ベンチュリ形状におけるのど部41よりも下流側に設けられている。
また、ベンチュリ形状ののど部41に、外管と内管の嵌め合い部を設け、上流側を内管とし、下流側を外管としている。
その他の構成は、実施の形態1と同様である。
なお、のど部41とは、ベンチュリ形状において最も流路断面積が絞られた部位のことをいう。
また、気液混合部5をベンチュリ形状にしたことで、液体3の乱れを促進して供給される気体2をより分散し、混合効果を促進できる。
さらに、気体流入孔15をベンチュリ形状におけるのど部41よりも下流側に設けたことにより、供給された気体2がのど部41で滞ることがなく、またベンチュリ形状部を流れる液体3の流速が増したことによる吸引効果によって気体2が気液混合部5内に効果的に流入して、効率的な混合、再液化ができる。
また、気液混合部5を軸方向で分割することで、気液混合器39の分解やメンテナンスが容易になるという効果も得られる。この場合、気体供給部7も軸方向に分割できるようにしておいても良い。
さらに、ベンチュリ形状においてのど部41以外の拡径テーパ部に嵌め合い部を設けると、嵌め合い部向けに拡径しない平行部分を設ける必要があり、その分気液混合部5が長くなるが、ベンチュリ形状ののど部41に内管と外管の嵌め合い部を設けることで、全体の長さを抑制できる。
上記の実施の形態1、2においては気体供給部7が空洞のものを示したが、本実施の形態の気液混合器42は、図7に示すように、供給される気体2を分散・整流して偏流を防止するための充填物43を気体供給部7に充填するようにしてもよい。図7において、図1と同一部分には同一の符号を付している。
2 気体
3 液体
5 気液混合部
7 気体供給部
9 気体注入部
11 液体供給口
13 混合流体排出口
15 気体流入孔
17 液体供給管
19 混合流体排出管
21 気体供給管
22 気体供給管接続部
23 気体注入口
25 貯留槽
27 蒸発ガス抜出し管
29 蒸発ガス圧縮機
30 調節弁
31 送出管
33 プライマリポンプ
35 セカンダリポンプ
37 気化器
39 気液混合器(実施の形態2)
41 のど部
42 気液混合器(実施の形態3)
43 充填物
Claims (6)
- 液体に気体を直接接触させて前記液体に前記気体を混合、溶解、あるいは前記気体を液化させる気液混合器であって、
一端側に液体供給口を、他端側に混合流体排出口を有すると共に、周壁に前記気体が流入するための気体流入孔を有し、内部を通流する液体に前記気体流入孔から前記気体を流入させて両者を混合する気液混合部と、
該気液混合部の外周との間に所定の隙間が形成された状態で前記気液混合部を覆うように設けられて、前記気体流入孔を介して前記気液混合部に気体を供給する気体供給部と、
一端側に気体供給管が接続される気体供給管接続部を有し、他端側に気体注入口を有し、前記気体供給部に気体を注入する気体注入部とを備え、
前記気体注入口は、設置状態において最下位の前記気体流入孔よりも下方に配置されており、前記気体流入孔を介して流出して前記気体供給部に滞留した液体中に前記気体を注入するようにしたことを特徴とする気液混合器。 - 前記気体注入部における前記気体供給管接続部は、設置状態において最上位の前記気体流入孔よりも上方に設けられていることを特徴とする請求項1記載の気液混合器。
- 前記気液混合部は、ベンチュリ形状に形成されており、前記気体流入孔は、前記ベンチュリ形状におけるのど部よりも下流側に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の気液混合器。
- 前記気液混合部を流路方向で2分割された筒状部材で形成し、該2分割された筒状部材の上流側に配置される筒状部材の下流側端部を、下流側に配置される筒状部材の上流側端部に挿入したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の気液混合器。
- 前記ベンチュリ形状の気液混合部を、前記のど部において流路方向で2分割すると共に、上流側を内管、下流側を外管とした嵌め合い部を設けたことを特徴とする請求項3記載の気液混合器。
- 前記気体供給部に供給された気体を分散する充填物を充填したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の気液混合器。
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