JP2017212911A - インターロイキン6又はcxcl5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングする方法、及びインターロイキン6又はcxcl5に起因する疾病の予防又は治療剤 - Google Patents

インターロイキン6又はcxcl5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングする方法、及びインターロイキン6又はcxcl5に起因する疾病の予防又は治療剤 Download PDF

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祐介 山角
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Abstract

【課題】インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングする方法、及びインターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤を提供すること。
【解決手段】MEX3B遺伝子又はMEX3Bタンパク質の発現の変化、及びMEX3Bタンパク質の機能の変化よりなる群から選択される少なくとも1つを指標として、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングする方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングする方法、及びインターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤に関する。
アレルギー性気道炎症は種々のアレルゲンに対するアレルギー性の疾患であると考えられてきた(例えば、非特許文献1)。
しかし、喘息が悪化して死に至るのはほとんどが高齢の患者であり、これらの重症喘息患者の気道炎症部位にはアレルギー反応により集積する好酸球ではなくむしろ感染防御に関わる好中球が多く見受けられるのが特徴である。近年の免疫学の進歩から、これら重症喘息患者におけるTh17型の免疫細抱(IL−17を主に分泌して感染防御に対応する免疫反応を担う)が病態の根幹を担うことが明らかとなってきた(例えば、非特許文献2)。
重症患者ほど、サイトカインの一種である血清中のIL−17(インターロイキン17)が高レベルであることも報告されている。IL−17は気道粘膜細胞からのケモカイン類(CXCL5など)分泌を亢進させ、これらのケモカインは好中球を炎症部位に呼び寄せる。好中球浸潤は慢性炎症を繰り返し誘導し、平滑筋肥厚、気道粘膜線維化や粘膜下腺過形成などが進むと結果的には不可逆的な気道リモデリングが引き起こされる。このような状態になれば容易に呼吸困難に陥りやすくなり、治療が非常に困難になる。
一方、インターロイキン6(IL−6)は、炎症、造血、骨代謝、腫瘍増悪などに関与する重要なサイトカインであり、その活性は主に急性炎症から獲得免疫反応への移行や慢性炎症性疾患の発症に寄与することが知られている(例えば、非特許文献3)。
IL−6が、標的細胞表面に発現しているIL−6受容体サブユニットとgp130(シグナル伝達サブユニット)との複合体に結合することによりIL−6細胞内シグナルが伝達され、そのシグナルによりIL−6が誘導する様々な生命現象に深く関与する標的遺伝子を活性化することが知られている。
獲得免疫系の活性化においてはIL−6シグナルはTGF−βシグナルと協調してTh17細胞を誘導する。重症喘息はステロイド耐性の病態を示し、その炎症部位には好中球の顕著な浸潤が見られるが、これらステロイド耐性重症喘息患者の血清中にはIL−17が顕著に高値で検出されることからTh17細胞の過剰な反応により重症喘息が引き起こされるということが近年判明している。
また、CXCL5は上皮細胞由来の炎症性ケモカインCXCサブファミリーに属する。炎症性シグナルは各種血液細胞、繊維芽細胞、血管内皮細胞、血管平滑筋細胞からのCXCL5分泌を活性化する(例えば、非特許文献4)。
気道粘膜における過剰な炎症の亢進により肺上皮細胞からCXCL5が分泌された場合には、CXCL5の受容体であるCXCR2を高発現する好中球の浸潤が促される。結果的にはステロイド耐性の好中球浸潤が重症喘息を引き起こすことにより気道の不可逆的なリモデリングを誘導する慢性炎症を誘発する。
N Engl J Med,326(1992),pp.298−304 Clinical and Developmental Immunology Volume2013(2013),ArticleID609395,9pages J Asthma.2008;45 Suppl 1:41−4. Thorax.2007 Jun;62(6):475−82.
以上のように、近年、IL−6又はCXCL5が重篤な疾病に関与することが明らかになってきた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングする方法、及びインターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤の提供を目的とする。
本発明者らは、MEX3B遺伝子の機能が多岐にわたる生命現象を支配しており、MEX3B遺伝子がIL−6又はCXCL5に起因する疾病の発症に関わることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は以下の通りである。
本発明の第1の態様は、
MEX3B遺伝子又はMEX3Bタンパク質の発現の変化、及びMEX3Bタンパク質の機能の変化よりなる群から選択される少なくとも1つを指標として、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングする方法である。
本発明の第2の態様は、
MEX3B遺伝子若しくはMEX3Bタンパク質の発現の低下物質、又はMEX3Bタンパク質の阻害物質を含む、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤である。
本発明の第1の態様に係るインターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングする方法は、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングすることができる。
本発明によれば、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤を提供することができる。
野生型BALB/cマウス及びMEX3B欠損BALB/cマウスの胎児繊維芽細胞におけるMEX3B mRNAの発現レベルの検証結果を示す図である。 野生型BALB/cマウス及びMEX3B欠損BALB/cマウスの胎児繊維芽細胞におけるIL−6 mRNAの発現レベルの検証結果を示す図である。 野生型BALB/cマウス及びMEX3B欠損BALB/cマウスの胎児繊維芽細胞におけるCXCL5 mRNAの発現レベルの検証結果を示す図である。 喘息誘発試験における野生型BALB/cマウス及びMEX3B欠損BALB/cマウスの各種免疫細胞の増加の検証結果を示す図である。
以下、本発明の実施態様について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施態様に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングする方法>
本発明の第1の態様に係るスクリーニング方法において、MEX3B遺伝子又はMEX3Bタンパク質の発現の変化、及びMEX3Bタンパク質の機能の変化よりなる群から選択される少なくとも1つを指標とすることにより、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングすることができる。
MEX3Bタンパク質の機能としては、IL−6及び/若しくはCXCL5等種々のmRNAに結合してそれらmRNAの機能(つまりタンパク質への翻訳)を制御する機能、又はIL−6及び/若しくはCXCL5等の発現を誘導する機能等が挙げられる。
MEX3B遺伝子又はMEX3Bタンパク質の発現の低下、及びMEX3Bタンパク質の機能の低下よりなる群から選択される少なくとも1つを指標とすることにより、IL−6又はCXCL5発現増加に起因する疾病(例えば、重症喘息、関節リウマチ、大腸炎、クローン病、アトピー皮膚炎、全身性エリテマトーデス、がん等の中でもIL−6又はCXCL5に起因する重症喘息、関節リウマチ、大腸炎、クローン病、アトピー皮膚炎、全身性エリテマトーデス、がん等(Int Immunol.2015 Jan;27(1):21−9、Cancer Discov. 2016 Jan;6(1):80−95.))の予防又は治療剤をスクリーニングすることができる。
また、上記低下の程度としては統計的に有意な低下であれば特に制限はないが、被験物質の非存在下(例えば、被験物質の投与前の系(例えば、野生型)、又は陰性対照(MEX3B遺伝子若しくはMEX3Bタンパク質の発現又は機能に影響しない物質を投与した対照)の系)におけるMEX3B遺伝子若しくはMEX3Bタンパク質の発現又は機能に対して、1/2以下であることが好ましく、1/4以下であることがより好ましく、1/10以下であることがさらに好ましく、発現又は機能がなくなることが特に好ましい。
MEX3B遺伝子又はMEX3Bタンパク質の発現の増加、及びMEX3Bタンパク質の機能の増加よりなる群から選択される少なくとも1つを指標とすることにより、IL−6又はCXCL5発現低下に起因する疾病(例えば、ウイルス感染症、細菌感染症等(Immunity.2010 Jul 23;33(1):106−17.))の予防又は治療剤をスクリーニングすることができる。
また、上記増加の程度としては統計的に有意な増加であれば特に制限はないが、被験物質の非存在下(例えば、被験物質の投与前又は陰性対照の系)におけるMEX3B遺伝子若しくはMEX3Bタンパク質の発現又は機能に対して、1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることがより好ましい。
MEX3B遺伝子又はMEX3Bタンパク質の発現の低下、及びMEX3Bタンパク質の機能の低下よりなる群から選択される少なくとも1つを指標とすることが好ましく、MEX3B遺伝子発現の低下を指標とすることがより好ましい。
スクリーニング方法としては、上記を指標とする限り、インビボ(in vivo)、インビトロ(in vitro)、インシリコ(in silico)等の任意のスクリーニング方法であってもよい。スクリーニング方法の好ましい一例としては、MEX3B遺伝子を発現する細胞を被験物質の存在下及び非存在下において培養し、上記被験物質の有無に応じたMEX3B遺伝子又はMEX3Bタンパク質の発現の変化、及びMEX3Bタンパク質の機能の変化を指標として、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングすることが挙げられる。
第1の態様に係るスクリーニング方法において用いる細胞としては、マウス胚由来繊維芽細胞(マウス胎児繊維芽細胞;mouse embryonic fibroblast(MEF))であることが好ましい。
マウス胚由来繊維芽細胞は単純継代することで細胞老化(Senescence)を誘導することができる。
MEF系は細胞老化に伴う様々な生命現象の変化を検証するうえで用いられる手法の一つである。継代初期(例えば、passage3)では顕著に産生されない炎症性サイトカインやケモカインは継代後期(例えば、passage13〜15)では著しく誘導されることが知られている。気道粘膜の細胞老化の再構成系実験としてMEF細胞におけるMEX3B遺伝子の欠損とサイトカインないしケモカイン産生の変化との関係について解析することができる。
本発明者らは、MEX3B欠損細胞では、分泌因子(IL−6、CXCL5)が有意に低下し得ることを見出した。
IL−6、CXCL5は、上述のように重症喘息の病態に深く関与し得る。
MEX3B遺伝子の塩基配列情報を基にすれば、インシリコでも各種のヒト組織におけるMEX3B遺伝子の発現を検出することができる。また、インビボ、インビトロでも、例えば該遺伝子の一部又は全部の塩基配列を有するプローブまたはプライマーを利用することにより、各種のヒト組織におけるMEX3B遺伝子の発現を検出することができる。MEX3B遺伝子の発現の検出は、RT−PCR、ノザンブロット、サザンブロット等の常法により行うことができる。
また、MEX3B遺伝子のmRNAレベルでの発現量の測定も、RT−PCR、ノザンブロット、サザンブロット等の常法により行うことができる。
PCRを行なう場合、プライマーは、MEX3B遺伝子のみを特異的に増幅できるものであれば特に限定されず、MEX3B遺伝子の配列情報に基づき適宜設定することができる。例えば、MEX3B遺伝子又は上記遺伝子の発現制御領域の塩基配列中の連続する少なくとも10ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド、並びに該オリゴヌクレオチドに相補的な配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドをプローブまたはプライマーとして使用することができる。より具体的には、MEX3B遺伝子又は上記遺伝子の発現制御領域の塩基配列中の連続した10〜60残基、好ましくは10〜40残基の塩基配列を有するオリゴヌクレオチド、並びに該オリゴヌクレオチドに相補的な配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドを使用することができる。
上記したオリゴヌクレオチド及びアンチセンスオリゴヌクレオチドは、DNA合成機を用いて常法により製造することができる。該オリゴヌクレオチドまたはアンチセンスオリゴヌクレオチドとして、例えば、検出したいmRNAの一部の塩基配列において、5’末端側の塩基配列に相当するセンスプライマー、3’末端側の塩基配列に相当するアンチセンスプライマー等を挙げることができる。センスプライマー及びアンチセンスプライマーとしては、それぞれの融解温度(Tm)および塩基数が極端に変わることのないオリゴヌクレオチドであって、10〜60塩基程度のものが挙げられる、10〜40塩基程度のものが好ましい。また、本発明においては、上記したオリゴヌクレオチドの誘導体を用いることも可能であり、例えば、該オリゴヌクレオチドのメチル体やフォスフォロチオエート体等を用いることもできる。
またMEX3Bタンパク質の発現量の測定は、後述の抗体を用いたウェスタンブロット又はELISA等の通常の免疫分析により行なうことができる。具体的には、モレキュラークローニング第2版又はカレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー等に記載された当業者に公知の常法により行うことができる。
また、MEX3Bタンパク質の機能の変化の分析は、MEX3Bタンパク質のmRNAへの結合能の有無または程度の測定、MEX3Bタンパク質が結合するmRNAの機能発現の有無または程度の測定、インターロイキン6及び/又はCXCL5発現の有無または程度を測定することにより分析することができる。
MEX3Bタンパク質のmRNAへの結合能の有無または程度の測定は、競争的阻害試験等任意の分析でおこなうことができる。
MEX3Bタンパク質が結合するmRNAの機能発現の有無または程度についてのタンパク質レベルでの発現量の測定は、ウェスタンブロット又はELISA等の通常の免疫分析により行なうことができる。インターロイキン6及び/又はCXCL5発現のmRNAレベルでの発現量の測定は、ノザンブロット、サザンブロット又はRT−PCR等の常法により行うことができる。具体的には、モレキュラークローニング第2版又はカレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー等に記載された当業者に公知の常法により行うことができる。
本発明の第1の態様に係るスクリーニング方法に供される被験物質としては任意の物質を使用することができる。被験物質の種類は特に限定されず、核酸分子でもよいし、抗体でもよく、個々の低分子合成化合物でもよいし、天然物抽出物中に存在する化合物でもよく、合成ペプチドでもよい。あるいは、被験化合物はまた、化合物ライブラリー、ファージディスプレーライブラリーもしくはコンビナトリアルライブラリーでもよい。化合物ライブラリーの構築は当業者に公知であり、また市販の化合物ライブラリーを使用することもできる。
被験物質は、好ましくは低分子化合物(例えば、化合物ライブラリー)、核酸分子又は抗体であり、MEX3B遺伝子又はタンパク質に対して特異性が高い観点から、核酸分子又は抗体がより好ましく、MEX3B遺伝子中又は上記遺伝子の発現制御領域中に含まれるオリゴヌクレオチドに相補的な配列を有する核酸分子又はMEX3Bタンパク質に選択的に結合する抗体であることが更に好ましい。
(MEX3B遺伝子)
ヒトMEX3BのmRNAをコードするヒトMEX3B遺伝子は後記の配列番号1で表される配列を有する。後記の配列番号2はヒトMEX3B遺伝子の転写開始点から上流約36キロ塩基の発現制御領域を含む配列を示す。後記の配列番号3はヒトMEX3B遺伝子のイントロン領域の836塩基を示す。
マウスMEX3BのmRNAをコードするマウスMEX3B遺伝子は後記の配列番号4で表される配列を有する。
また、MEX3Bタンパク質(例えば、後記の配列番号5又は6で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質)をコードする遺伝子は全てMEX3B遺伝子に属する。
MEX3B遺伝子は元来TGF−βにより活性化される遺伝子として同定され、その後の解析から、MEX3Bタンパク質は種々のmRNAに結合してそれらmRNAの機能(つまりタンパク質への翻訳)を制御する分子であることが知られている(例えば、Nucleic Acids Res.2007;35(4):1289−300.)。
MEX3B遺伝子の具体例としては、以下の(a)又は(b)の何れかに記載の遺伝子が挙げられ、ヒトの疾病に対する予防又は治療剤をスクリーニングする観点、及びヒト由来の遺伝子をそのまま用いることができ余計な形質転換等が要求されない観点から、下記(a)の遺伝子であることが好ましい。
(a)配列表の配列番号1又は4に記載の塩基配列からなる遺伝子、
(b)配列表の配列番号1又は4に記載の塩基配列において1もしくは数個の塩基が欠失、置換及び/又は付加された塩基配列からなり、かつTGF−βにより活性化される遺伝子、又はIL−6及び/若しくはCXCL5の発現を誘導する活性を有するタンパク質をコードする遺伝子
本明細書で言う「塩基配列において1もしくは数個の塩基が欠失、置換及び/又は付加された塩基配列」における「1もしくは数個」の範囲は特には限定されないが、好ましくは1から20個、より好ましくは1から10個、更に好ましくは1から5個程度を意味する。
上記のDNA変異の程度としては、例えば、配列表の配列番号1又は4に記載したMEX3B遺伝子の塩基配列と80%以上の相同性を有するものが挙げられ、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、特に好ましくは98%以上の相同性を有するDNAが挙げられる。
(MEX3B遺伝子の取得)
MEX3B遺伝子の取得方法は特に限定されない。本明細書の配列表の配列番号1又は4及び5又は6に記載した塩基配列およびアミノ酸配列の情報に基づいて適当なブローブやプライマーを調製し、それらを用いて、ヒトcDNAライブラリー(MEX3B遺伝子が発現される適当な細胞より常法に従い調製したもの)から所望クローンを選択することにより、MEX3B遺伝子を単離することができる。
PCR法によりMEX3B遺伝子を取得することもできる。例えば、ヒト培養細胞由来の染色体DNAまたはcDNAライブラリーを鋳型として使用し、配列番号1又は4に記載した塩基配列を増幅できるように設計した1対のプライマーを使用してPCRを行う。
PCRの反応条件は適宜設定することができ、例えば、94℃で30秒間(変性)、55℃で30秒〜1分間(アニーリング)、72℃で2分間(伸長)からなる反応工程を1サイクルとして、例えば30サイクル行った後、72℃で7分間反応させる条件などを挙げることができる。次いで、増幅されたDNA断片を、大腸菌等の宿主で増幅可能な適切なベクター中にクローニングすることができる。
上記したブローブ又はプライマーの調製、cDNAライブラリーの構築、cDNAライブラリーのスクリーニング、並びに目的遺伝子のクローニングなどの操作は当業者に既知であり、例えば、モレキュラークローニング第2版、カレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー等に記載された方法に準じて行うことができる。
本明細書中上記した、配列表の配列番号1又は4に記載の塩基配列において1もしくは数個の塩基が欠失、置換及び/又は付加された塩基配列からなり、TGF−βにより活性化される遺伝子、又はIL−6及び/若しくはCXCL5の発現を誘導および制御する活性を有するタンパク質をコードする遺伝子(変異遺伝子)は、化学合成、遺伝子工学的手法又は突然変異誘発などの当業者に既知の任意の方法で作製することもできる。例えば、配列番号1に記載の塩基配列を有するDNAを利用し、これらDNAに変異を導入することにより変異DNAを取得することができる。具体的には、配列番号1又は4に記載の塩基配列を有するDNAに対し、変異原となる薬剤と接触作用させる方法、紫外線を照射する方法、遺伝子工学的手法等を用いて行うことができる。遺伝子工学的手法の一つである部位特異的変異誘発法は特定の位置に特定の変異を導入できる手法であることから有用であり、モレキュラークローニング第2版、カレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー等に記載の方法に準じて行うことができる。
上述の通り、配列表の配列番号1又は4に記載したMEX3B遺伝子の塩基配列において、種々の人為的処理、例えば部位特異的変異導入、変異剤処理によるランダム変異、制限酵素切断によるDNA断片の変異・欠失・連結等により、部分的にDNA配列が変化したものであっても、これらDNA変異体が、TGF−βにより活性化されるタンパク質又はIL−6及び/若しくはCXCL5の発現を誘導する活性を有するタンパク質をコードするDNAであれば、配列番号1又は4に示したDNA配列との相違に関わらず、MEX3B遺伝子の範囲内のものである。
(MEX3Bタンパク質)
MEX3Bタンパク質は、以下の何れかのタンパク質である。
(a)配列表の配列番号5又は6に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質、
(b)配列表の配列番号5又は6に記載のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ特定のmRNAに対する結合活性を有するタンパク質、又はIL−6及び/若しくはCXCL5の発現を誘導又は制御する活性を有するタンパク質、又は
(c)配列表の配列番号5又は6に記載のアミノ酸配列と95%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつTGF−βにより活性化されるタンパク質、又はIL−6及び/若しくはCXCL5の発現を誘導又は制御する活性を有するタンパク質
ヒトの疾病に対する予防又は治療剤をスクリーニングする観点、及びヒト由来のタンパク質をそのまま用いることができ余計な形質転換等が要求されない観点から、上記(a)のタンパク質であることが好ましい。
配列番号5は、ヒトMEX3Bタンパク質のアミノ酸配列を表す。配列番号6は、マウスMEX3Bタンパク質のアミノ酸配列を表す。
本明細書で言う「アミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換及び/又は付加されたアミノ酸配列」における「1から数個」の範囲は特には限定されないが、好ましくは1から10個、より好ましくは1から5個、さらに好ましくは1から3個程度を意味する。
本明細書で言う「95%以上の相同性を有するアミノ酸配列」とは、アミノ酸の相同性が95%以上であることを意味し、相同性は好ましくは96%以上、より好ましくは97%以上である。
上述の通り、配列表の配列番号1又は4に記載の塩基配列を有する遺伝子と相同性の高い変異体遺伝子にコードされるタンパク質であって、特定のmRNAに対する結合活性を有する生理活性タンパク質、又はIL−6及び/若しくはCXCL5の発現を誘導又は制御する活性を有する生理活性タンパク質は全て本発明の範囲内のものである。
タンパク質の構成要素となるアミノ酸の側鎖は、疎水性、電荷、大きさなどにおいてそれぞれ異なるものであるが、実質的にタンパク質全体の3次元構造(立体構造とも言う)に影響を与えないという意味で保存性の高い幾つかの関係が、経験的にまた物理化学的な実測により知られている。例えば、アミノ酸残基の置換については、グリシン(Gly)とプロリン(Pro)、Glyとアラニン(Ala)またはバリン(Val)、ロイシン(Leu)とイソロイシン(Ile)、グルタミン酸(Glu)とグルタミン(Gln)、アスパラギン酸(Asp)とアスパラギン(Asn)、システイン(Cys)とスレオニン(Thr)、Thrとセリン(Ser)またはAla、リジン(Lys)とアルギニン(Arg)、等が挙げられる。
従って、配列表の配列番号5又は6に記載したMEX3Bのアミノ酸配列上の置換、挿入、欠失等による変異タンパク質であっても、その変異がMEX3Bの3次元構造において保存性が高い変異であって、その変異タンパク質がMEX3Bと同様に、特定のmRNAに対する結合活性を有する生理活性タンパク質、又はIL−6及び/若しくはCXCL5の発現を誘導又は制御する活性を有する生理活性タンパク質であれば、これらは全てMEX3Bの範囲内に属する。
MEX3Bタンパク質の取得方法については特に制限はなく、化学合成により合成したタンパク質でもよいし、生体試料又は培養細胞などから単離した天然由来のタンパク質でもよいし、遺伝子組み換え技術による作製した組み換えタンパク質でもよい。
<インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤>
第2の態様に係るインターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤は、MEX3B遺伝子若しくはMEX3Bタンパク質の発現の低下物質、又はMEX3Bタンパク質の阻害物質を含む。
(アンチセンスオリゴヌクレオチド)
MEX3B遺伝子若しくはMEX3Bタンパク質の発現の低下物質としては、MEX3B遺伝子中又は上記遺伝子の発現制御領域中に含まれるオリゴヌクレオチドに相補的な配列を有する上述のアンチセンスオリゴヌクレオチドが挙げられる。
上述のアンチセンスオリゴヌクレオチドを細胞に導入することによりMEX3B遺伝子の転写や翻訳を抑制することによりインターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病を予防又は治療することができる。
上記アンチセンスオリゴヌクレオチドとしては、MEX3B遺伝子の塩基配列中の連続する少なくとも10ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドに相補的な配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドであることが好ましく、少なくとも20ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドに相補的な配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドであることがより好ましく、少なくとも21ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドに相補的な配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドであることが更に好ましい。
アンチセンスオリゴヌクレオチドの細胞への導入方法の1つの実施態様としては、適当なベクター中に挿入し、更に適当な宿主細胞に導入する実施態様が挙げられる。
上記適当なベクターの種類は特に限定されず、例えば、自律的に複製するベクター(例えば、プラスミド等)でもよいが、宿主細胞に導入された際に宿主細胞のゲノムに組み込まれ、組み込まれた染色体と共に複製されるものであることが好ましい。
上記適当なベクターとしては、大腸菌由来のプラスミド(例、pBR322、pUC118その他)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB110、pSH19その他)、さらにバクテリオファージやレトロウイルスやワクシニアウイルス等の動物ウイルス等が利用できる。組み換えに際しては、適当な合成DNAアダプターを用いて翻訳開始コドンや翻訳終止コドンを付加することも可能である。
また、上記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、必要に応じて、例えばヒト成長ホルモンターミネーター又は真菌宿主についてはTPI1ターミネーター若しくはADH3ターミネーターのような適切なターミネーターに機能的に結合されていてもよい。組み換えベクターは更に、ポリアデニレーションシグナル(例えばSV40またはアデノウイルス5E1b領域由来のもの)、転写エンハンサー配列(例えばSV40エンハンサー)及び翻訳エンハンサー配列(例えばアデノウイルスVARNAをコードするもの)のような要素を有していてもよい。
組み換えベクターは更に、該ベクターが宿主細胞内で複製することを可能にするDNA配列を具備してもよく、その一例としてはSV40複製起点(宿主細胞が哺乳類細胞のとき)が挙げられる。
組み換えベクターはさらに選択マーカーを含有してもよい。選択マーカーとしては、例えば、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)またはシゾサッカロマイセス・ポンベTPI遺伝子等のようなその補体が宿主細胞に欠けている遺伝子、又は例えばアンピシリン、カナマイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、ネオマイシン若しくはヒグロマイシンのような薬剤耐性遺伝子を挙げることができる。
上記アンチセンスオリゴヌクレオチド又はそれを含むベクターを導入される宿主細胞は、高等真核細胞、細菌、酵母、真菌等が挙げられるが、哺乳類細胞であることが好ましい。
哺乳類細胞の例としては、HEK293細胞、HeLa細胞、COS細胞(例えば、COS−7細胞など)、BHK細胞、CHL細胞またはCHO細胞、BALB/cマウス細胞(例えば、BALB/cマウス胎児繊維芽細胞)等が挙げられる。哺乳類細胞を形質転換し、該細胞に導入された遺伝子を発現させる方法も公知であり、例えば、エレクトロポレーション法、リン酸カルシウム法、リポフェクション法等を用いることができる。
例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、細胞への取り込みを助けるために使用される、細胞膜との親和性の高い適当な担体(例えばリポソームやコレステロール等)と一緒に患者の患部又は全身に注射などにより投与し、患者の細胞に取り込ませてMEX3B遺伝子の発現を抑制することにより、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病を予防又は治療することができる。また上記の担体を用いずに全身投与後に患者の細胞に取り込まれる化学修飾等(フォスフォロチオエート化など)を施されたアンチセンスオリゴヌクレオチドも含む。有効成分であるアンチセンスオリゴヌクレオチドの投与量としては、一般的には一回につき体重1kgあたり0.1μg〜100mg程度の範囲である。
(RNAi)
MEX3B遺伝子若しくはMEX3Bタンパク質の発現の低下物質としては、MEX3B遺伝子の塩基配列から転写されるRNAの塩基配列中の連続する少なくとも10ヌクレオチドを含む二本鎖RNA又は上記二本鎖RNAをコードするDNAも挙げられる。
MEX3B遺伝子の塩基配列から転写されるRNAの塩基配列中の連続する少なくとも20ヌクレオチドを含む二本鎖RNA又は上記二本鎖RNAをコードするDNAであることが好ましく、MEX3B遺伝子の塩基配列から転写されるRNAの塩基配列中の連続する少なくとも21ヌクレオチドを含む二本鎖RNA又は上記二本鎖RNAをコードするDNAであることがより好ましい。
RNAi(RNAinterference)とは、ある標的遺伝子の一部をコードするmRNAの一部を二本鎖にしたRNA(double strandedRNA:dsRNA)を細胞へ導入すると、標的遺伝子の発現が抑制される現象を言う。
二本鎖RNAをコードするDNAとしては、例えば、MEX3Bまたはその部分配列の逆向き反復配列を有するDNAを挙げることができる。
このような逆向き反復配列を有するDNAを哺乳動物の細胞に導入することにより、細胞内で標的遺伝子の逆向き反復配列を発現させることができ、これによりRNAi効果により標的遺伝子(MEX3B)の発現を抑制することが可能になる。
逆向き反復配列とは、標的遺伝子並びにその逆向きの配列が適当な配列を介して並列している配列を言う。具体的には、標的遺伝子が、以下に示すn個の塩基配列から成る2本鎖を有する場合、
5’−X......Xn−1−3’
3’−Y......Yn−1−5’
その逆向き配列は以下の配列を有する。
5’−Yn−1......Y−3’
3’−Xn−1......X−5’
(ここで、Xで表される塩基とYで表される塩基において、添え字の数字が同じものは互いに相補的な塩基である)
逆向き反復配列は上記2種の配列が適当な配列を介した配列である。逆向き反復配列としては、標的遺伝子の配列が逆向き配列の上流にある場合と、逆向き配列が標的遺伝子の配列の上流にある場合の2つの場合が考えられる。本発明で用いる逆向き反復配列は上記の何れでもよいが、好ましくは、逆向き配列が標的遺伝子の配列の上流に存在する。
標的遺伝子の配列とその逆向き配列の間に存在する配列は、RNAに転写された際にヘアピンループを形成する領域である。この領域の長さは、ヘアピンループを形成できる限り特には限定されないが、好ましくは0〜300bp程度、より好ましくは0〜100bp程度である。この配列の中には制限酵素部位が存在していてもよい。
本発明では、哺乳動物で作動可能なプロモーター配列の下流に標的遺伝子の逆向き反復配列を組み込むことにより、哺乳動物の細胞内において標的遺伝子の逆向き反復配列を発現させることができる。本発明で用いるプロモーター配列は、哺乳動物で作動可能であれば特に限定されない。
例えば、上記した二本鎖RNAまたはDNAは、細胞への取り込みを助けるために使用される、細胞膜との親和性の高い適当な担体(例えばリポソームやコレステロール等)と一緒に患者の患部又は全身に注射などにより投与し、患者の細胞に取り込ませて重症喘息を抑制することができる。有効成分である二本鎖RNAまたはDNAの投与量としては、一般的には一回につき体重1kgあたり0.1μg〜10mg程度の範囲である。
第2の態様に係るインターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤は、経口または非経口的に全身又は局所的に投与することができる。非経口的な投与方法としては、点滴などの静脈内注射、筋肉内注射、腹腔内注射、皮下注射などを挙げることができる。患者の年齢、症状により適宜投与方法を選択することができる。その投与量は、年齢、投与経路、投与回数により異なり、当業者であれば適宜選択できる。
非経口投与に適した製剤形態として、例えば安定剤、緩衝剤、保存剤、等張化剤等の添加剤を含有したものは挙げられ、さらに薬学的に許容される担体や添加物を含むものでもよい。このような担体及び添加物の例として、水、有機溶剤、高分子化合物(コラーゲン、ポリビニルアルコールなど)、ステアリン酸、ヒト血清アルブミン(HSA)、マンニトール、ツルビトール、ラクトース、界面活性剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(MEX3Bタンパク質に選択的に結合する抗体)
MEX3Bタンパク質の阻害物質としては、MEX3Bタンパク質の機能を阻害する限り、抗体、低分子化合物、高分子化合物等任意の物質であってもよい。
MEX3Bタンパク質の阻害物質の好ましい態様の1つとして、MEX3Bタンパク質に選択的に結合する抗体を用いたインターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤が挙げられる。上記MEX3Bタンパク質に特異的に結合できるものであれば、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体のいずれでもよい。
ポリクローナル抗体は、抗原を免疫した動物から得られる血清を分離、精製することにより調製することができる。モノクローナル抗体は、抗原を免疫した動物から得られる抗体産生細胞と骨髄腫細胞とを融合させてハイブリドーマを作製し、該ハイブリドーマを培養するか、動物に投与して該動物を腹水癌化させ、上記の培養液または腹水を分離、精製することにより調製することができる。
抗原は、各種ヒト培養細胞からMEX3Bタンパク質を精製するか、MEX3Bタンパク質のアミノ酸配列またはその変異配列またはそれらの一部を有するタンパク質をコードするDNAを含む組換えベクターを大腸菌、酵母、動物細胞または昆虫細胞などの宿主に導入して、該DNAを発現させて得られるタンパク質を分離、精製することにより調製できる。また、抗原は、MEX3Bタンパク質のアミノ酸配列の部分配列を有するペプチドをアミノ酸合成機を用いて合成することによって調製することもできる。
免疫方法としては、抗原をウサギ、ヤギ、ラット、マウスまたはハムスター等などの非ヒト哺乳動物の皮下、静脈内または腹腔内にそのまま投与してもよいが、抗原をスカシガイヘモシアニン、キーホールリンペットヘモシアニン、牛血清アルブミン、牛チログロブリン等の抗原性の高いキャリアタンパク質と結合して投与したり、完全フロイントアジュバント(Complete Freund’s Adjuvant)、水酸化アルミニウムゲル、百日咳菌ワクチン等の適当なアジュバントとともに投与することも好ましい。
抗原の投与は、1回目の投与の後1〜2週間おきに3〜10回行うことができる。各投与後3〜7日目に眼底静脈叢より採血し、該血清が免疫に用いた抗原と反応するか否かを酵素免疫測定法等に従い、抗体価を測定することにより調べる。免疫に用いた抗原に対し、その血清が十分な抗体価を示す非ヒト哺乳動物を、血清または抗体産生細胞の供給源として使用することができる。ポリクローナル抗体は、上記の血清を分離、精製することにより調製することができる。
モノクローナル抗体は、該抗体産生細胞と非ヒト哺乳動物由来の骨髄腫細胞とを融合させてハイブリドーマを作製し、該ハイブリドーマを培養するか、動物に投与して該動物を腹水癌化させ、該培養液または腹水を分離、精製することにより調製することができる。抗体産生細胞としては、脾細胞、リンパ節、末梢血中の抗体産生細胞を使用することができ、特に好ましくは脾細胞を使用することができる。
骨髄腫細胞としては、8−アザグアニン耐性マウス(BALB/c由来)骨髄腫細胞株であるP3−X63Ag8−U1(P3−U1)株[Current Topics in Microbiology and Immunology,18,1−7(1978)]、P3−NS1/1−Ag41(NS−1)株[European J.Immunology,6,511−519(1976)]、SP2/0−Ag14(SP−2)株[Nature,276,269−270(1978)]、P3−X63−Ag8653(653)株[J.Immunology,123,1548−1550(1979)]、P3−X63−Ag8(X63)株[Nature,256,495−497(1975)]等のマウス由来の株化細胞を用いることができる。
ハイブリドーマ細胞は、以下の方法により作製できる。先ず、抗体産生細胞と骨髄腫細胞を混合し、HAT培地[正常培地にヒポキサンチン、チミジンおよびアミノプテリンを加えた培地]に懸濁したのち、7〜14日間培養する。培養後、培養上清の一部をとり酵素免疫測定法などにより、抗原に反応し、抗原を含まないタンパク質には反応しないものを選択する。次いで、限界希釈法によりクローニングを行い、酵素免疫測定法により安定して高い抗体価の認められたものをモノクローナル抗体産生ハイブリドーマ細胞として選択する。モノクローナル抗体は、ハイブリドーマ細胞を培養して得られる培養液、またはハイブリドーマ細胞を動物の腹腔内に投与して該動物を腹水癌化させて得られる腹水から分離、精製することにより調製できる。
ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体を分離、精製する方法としては、遠心分離、硫安沈殿、カプリル酸沈殿、またはDEAE−セファロースカラム、陰イオン交換カラム、プロテインA若しくはG−カラム、若しくはゲル濾過カラム等を用いるクロマトグラフィー等による方法を、単独または組み合わせて処理する方法があげられる。
本明細書で抗体と言う場合、全長の抗体だけではなく抗体の断片も包含するものとする。抗体の断片とは、機能性の断片であることが好ましく、例えば、F(ab’)、Fab’などが挙げられる。F(ab’)、Fab’とは、イムノグロブリンを、蛋白分解酵素(例えば、ペプシン又はパパイン等)で処理することにより製造されるもので、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジスルフィド結合の前後で消化されて生成される抗体断片である。
抗体をヒトに投与する目的で使用する場合は、免疫原性を低下させるために、ヒト型化抗体あるいはヒト化抗体を用いることが好ましい。これらのヒト型化抗体やヒト化抗体は、トランスジェニックマウスなどの哺乳動物を用いて作製することができる。ヒト型化抗体については、例えば、Morrison,S.L.et al.〔Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81:6851−6855(1984)〕、野口浩〔医学のあゆみ 167:457−462(1993)〕に記載されている。ヒト化キメラ抗体は、マウス抗体のV領域とヒト抗体のC領域を遺伝子組換えにより結合し、作製することができる。ヒト化抗体は、マウスのモノクローナル抗体から相補性決定部位(CDR)以外の領域をヒト抗体由来の配列に置換することによって作製できる。
また、抗体は、固相担体などの不溶性担体上に固定された固定化抗体として使用したり、標識物質で標識した標識抗体として使用することができる。このような固定化抗体や標識抗体も全て本発明の範囲内である。
上記した抗体のうち、MEX3Bタンパク質に特異的に結合してその機能を阻害できる抗体については、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤として使用することができる。
抗体をインターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤として医薬組成物の形態で使用する場合には、上記抗体を有効成分として使用し、さらに薬学的に許容可能な担体、希釈剤(例えば、免疫原性アジュバントなど)、安定化剤または賦形剤などを用いて医薬組成物を調製することができる。抗体を含むインターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤は、濾過滅菌および凍結乾燥し、投薬バイアルまたは安定化水性調製物中に投薬形態に製剤化することができる。
患者への投与は、たとえば、動脈内注射、静脈内注射、皮下注射などの当業者に公知の方法により行うことができる。投与量は、患者の体重や年齢、投与方法などにより変動するが、当業者であれば適当な投与量を適宜選択することが可能である。有効成分である抗体の投与量としては、一般的には一回につき体重1kgあたり0.1μg〜100mg程度の範囲である。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例に限定されるものではない。
(MEX3B欠損(ノックアウト)BALB/cマウスの作製)
MEX3B遺伝子のゲノムDNAはBACクローン(RP23−272F2)に導入されたものを利用した。ターゲッティングベクターは、このBACクローンにネオマイシン耐性遺伝子カセットをMEX3B遺伝子のエクソン1とエクソン2のDNA領域に入れ替える様式にて導入して構築した。コンストラクトはエレクトロポレーションでBALB/c由来のES細胞(大阪大学安居博士から供与)に導入し、抗生物質(G418)で選択した。相同組換えの有無をPCR法、FISH法およびサザンブロットで解析し、4つのESクローンを同定した。選択した上記ES細胞をC57BL/6マウスの胚盤胞に注入し、キメラマウスを得るために仮親に移植した。得られた雄のキメラマウスはBALB/cのメスと交配し、MEX3B突然変異をヘテロ接合で有するFマウスをPCRで同定し、相互交配しホモ接合のFを得た。Fマウスの遺伝子型はPCRによって確認した。
(胎児繊維芽細胞の単離及び継代培養)
トリプシン粉末(GIBCO社製)を0.25%(W/V)となるようにPBS(リン酸緩衝生理食塩水)に溶かし、0.45マイクロメーターフィルター(Advantec社製)に通して濾過滅菌した(要時調製)。マウス交配を開始した日から13.5日後、C57BL/6雌マウスの全身を70%エタノールでアルコール消毒し、開腹後に胎児の入った子宮を取り出した。臍帯の付け根をはさみで切断後、子宮から胎児を一匹ずつ取り出してPBSに浸した。胎児から頭、内臓、手足、尻尾を除いた後、氷冷したトリプシン溶液1mLに移し、鋭利なはさみを用いて2〜3ミリメートルにミンスした。15mLチューブに移し、トリプシン溶液で液量を胎児1匹あたり5mLに合わせ、37℃で60〜100サイクル/分で消化具合を見ながら10分間振盪した。トリプシンの反応を止めるため、牛血清(FBS)を1mL加えてよく懸濁し、さらに細胞塊を除くためこれを100mmセルストレーナー(Falcon社製)のメッシュを用いて濾した。濾過された細胞懸濁液を遠心(280×g、5分間、4℃)後、上清を除き、得られた沈殿を基本培地(DMEM(High Glucose)(Dulbecco’s modified Eagle medium:日水社製)、10%FBS、ペニシリンストレプトマイシン溶液)で懸濁して100mm培養皿に胎児1匹当たり1ウェルの割合で播いた。翌日、培地交換を行い、トリプシン処理により播き直して実験に用いた。
野生型BALB/cマウスの胎児繊維芽細胞と、MEX3B欠損BALB/cマウスの胎児繊維芽細胞とを、それぞれ、2.5μg/mLのFungizoneを含む5%FBS含有DMEM(Dulbecco’s modified Eagle medium:日水社製)を35mm細胞培養ディッシュ(BD Faloon:353001)において炭酸ガスインキュベーター内(37℃、空気中5%CO)で培養し、細胞がコンフレント状態になった後、継代培養を行なった。
(RT定量的PCR試験)
野生型マウス、MEX3B欠損マウスそれぞれについて、継代初期(passage3)の細胞と、継代後期(passage13〜15)の細胞とを溶解バッファーTRIsure(BIOLINE社製)を用いて全RNAを回収した。Primescript(TAKARA社製)により逆転写反応を行いcDNAを得た。
その後、Light Cycler480(ROCHE社製)を用いて定量的RT−PCRを行った。定量統計解析は3回を上回る独立した実験にて行った。
定量的RT−PCR試験に用いたプライマー配列は以下である。
MEX3BプライマーFw1:5’−CGTCGTCCTCTGTGGTCTTTCCCGGGGGTG−3’(配列番号7)
MEX3BプライマーRv1:5’−TCAGGAAAAAATGCGGATGGCCTGAGTGAC−3’(配列番号8)
マウスGAPDHプライマーFw1:5’−AGAGACAGCCGCATCTTCTT−3’(配列番号9)
マウスGAPDHプライマーRv1:5’−GACAAGCTTCCCATTCTCGG−3’(配列番号10)
マウスIL−6プライマーFw1:5’−GCTACCAAACTGGATATAATCAGGA−3’(配列番号11)
マウスIL−6プライマーRv1:5’−CCAGGTAGCTATGGTACTCCAGAA−3’(配列番号12)
マウスCXCL5プライマーFw1:5’−CAGAAGGAGGTCTGTCTGGA−3’(配列番号13)
マウスCXCL5プライマーRv1:5’−TGCATTCCGCTTAGCTTTCT−3’(配列番号14)
図1は、野生型BALB/cマウス及びMEX3B欠損BALB/cマウスの胎児繊維芽細胞におけるMEX3B mRNAの発現レベルの定量的RT−PCRによる検証結果を示す図である。図1は、野生型マウス6匹の平均値、MEX3B欠損マウス7匹の平均値であり、有意水準のp値(<0.05)の値である。Y軸はそれぞれの野生型マウスの継代初期passage3の実際のデータについて、定量対象遺伝子量をGAPDH量で割った数値を「1」とした場合の相対的数値である。後記の図2及び3においても同様である。
図1から明らかなように、野生型マウス、MEX3B欠損マウスの胎児繊維芽細胞の継代初期(passage3)と後期(passage13〜15)の細胞を解析した結果、継代初期と後期の細胞ともにMEX3B欠損マウス由来細胞では、Mex3Bの発現は見られなかった。
また、図2は、野生型BALB/cマウス及びMEX3B欠損BALB/cマウスの胎児繊維芽細胞におけるIL−6 mRNAの発現レベルの定量的RT−PCRによる検証結果を示す図である。
図3は、野生型BALB/cマウス及びMEX3B欠損BALB/cマウスの胎児繊維芽細胞におけるCXCL5 mRNAの発現レベルの定量的RT−PCRによる検証結果を示す図である。
図2及び3から明らかなように、野生型マウス、MEX3B欠損マウスの胎児繊維芽細胞の継代初期と後期の細胞を解析した結果、MEX3B欠損マウス由来細胞において、IL−6及びCXCL5の発現は継代後期細胞では著しく低下していた。
以上の図2及び3に示した、Mex3B遺伝子を欠損する細胞では継代後期の老化傾向にある繊維芽細胞でのIL−6及びCXCL5の発現が低下していた結果から、Mex3BはIL−6及びCXCL5を正に制御することを示唆しており、裏を返せばMEX3B遺伝子産物の機能を阻害することによりIL−6又はCXCL5に起因する疾患(例えば、重症喘息)の発症や重症化を抑制することが示唆された。
(重症喘息誘発試験)
8週齢の野生型BALB/cマウス及びMEX3B欠損BALB/cマウスの雌を、それぞれ、完全フロイントアジュバント(CFA:Sigma−Aldrich社)50μl及びPBS50μl中に乳化した卵白アルブミン(OVA:Sigma−Aldrich社)20μgで0日目に皮下感作した。
21日目及び22日目に、全てのマウス(6マウス以上/群)をPBS中0.1%OVAからなるエアロゾルを吸入させた。また、対照として、PBSからなるエアロゾルを吸入させた。23日目に肺胞洗浄液内の各種免疫細胞数を測定した。
図4は、重症喘息誘発試験における野生型BALB/cマウス及びMEX3B欠損BALB/cマウスの肺胞洗浄液内の各種免疫細胞(マクロファージ、リンパ球、好中球、好酸球)の増加の検証結果を示す図である。
図4中、PBS+/+は対照としてPBSを吸入させた野生型BALB/cマウスにおける細胞数を示し、PBS−/−は対照としてPBSを吸入させたMEX3B欠損BALB/cマウスにおける細胞数を示し、OVA+/+はOVAを吸入させた野生型BALB/cマウスにおける細胞数を示し、OVA−/−はOVAを吸入させたMEX3B欠損BALB/cマウスにおける細胞数を示す。
図4に示した結果から明らかなように、OVAを吸入させた野生型BALB/cマウス及びMEX3B欠損BALB/cマウスはいずれも総細胞数及びマクロファージ数が対照に対して増加しており、OVAに対して感作されている。また、OVAを吸入させた野生型BALB/cマウスでは好中球数及びリンパ球数が増加していて重症喘息が誘発されていることが示唆される。
これに対し、OVAを吸入させたMEX3B欠損BALB/cマウスでは好中球数及びリンパ球数が有意に低下しており、重症喘息の症状を緩和することが示唆される。
以上示した結果から、MEX3Bタンパク質の機能を阻害する物質(低分子化合物、たんぱく質、核酸など)を模索することが、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングする手法として有用であることが分かる。

Claims (8)

  1. MEX3B遺伝子又はMEX3Bタンパク質の発現の変化、及びMEX3Bタンパク質の機能の変化よりなる群から選択される少なくとも1つを指標として、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤をスクリーニングする方法。
  2. 前記指標が、MEX3B遺伝子を発現する細胞を被験物質の存在下及び非存在下において培養し、前記被験物質の有無に応じたMEX3B遺伝子又はMEX3Bタンパク質の発現の変化、及びMEX3Bタンパク質の機能の変化よりなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病がインターロイキン6又はCXCL5に起因する重症喘息である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. MEX3B遺伝子若しくはMEX3Bタンパク質の発現の低下物質、又はMEX3Bタンパク質の阻害物質を含む、インターロイキン6又はCXCL5に起因する疾病の予防又は治療剤。
  5. 前記低下物質がMEX3B遺伝子中又は前記遺伝子の発現制御領域中に含まれるオリゴヌクレオチドに相補的な配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項4に記載の剤。
  6. 前記低下物質がMEX3B遺伝子の塩基配列から転写されるRNAの塩基配列中の連続する少なくとも10ヌクレオチドを含む二本鎖RNA又は前記二本鎖RNAをコードするDNAである、請求項4に記載の剤。
  7. 前記阻害物質がMEX3Bタンパク質に選択的に結合する抗体である、請求項4に記載の剤。
  8. 前記阻害物質がインターロイキン6又はCXCL5に起因する重症喘息である、請求項4〜7のいずれか1項に記載の剤。
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