JP2017212756A - 振動素子の製造方法 - Google Patents
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特許文献1に記載のATカット水晶振動子の製造方法は、まず、水晶ウエハの表面に多数の凹陥を形成することによって振動部となる前記凹陥の底部を多数形成する。この状態では、各底部の厚みにばらつきが生じており、また、所望の厚みになっていない振動部も存在する。そのため、次に、振動部の厚みばらつきを無くし、かつ、各振動部の厚みが所望の厚さになるように、各振動部の厚みを独立して調節する。具体的には、まず、凹陥以外の厚肉な領域を覆うマスクを配置する。次に、所定の厚みになっていない振動部(凹陥)に、ディスペンサを用いてエッチング液を滴下してエッチングを行い所望の厚みとする。各振動部についてエッチング時間を独立して制御することにより、ばらばらだった振動部の厚みを所望の厚みに揃えることができる。最後に、各振動部を個片化することによって、多数の振動素子が得られる。
しかしながら、このような製造方法では、振動部毎にエッチング時間を正確に制御しなければならないため、振動素子の製造が煩雑化する。また、マスクにも寿命があり、マスク交換等のコストがかかってしまうため、振動素子の製造コストが高くなる。
[適用例1]
本発明の振動素子の製造方法は、基板を薄肉化する薄肉化工程と、
前記基板を平坦化する平坦化工程と、
前記基板の少なくとも一方の主面に凹陥部を形成する凹陥部形成工程と、
を含むことを特徴とする。
これにより、容易かつ低コストで、所望の振動特性を発揮することができる振動素子を製造することができる。
本発明の振動素子の製造方法では、前記凹陥部形成工程では、前記基板に複数の前記凹陥部を形成し、
前記凹陥部形成工程の後に、各前記凹陥部を、該凹陥部の外縁の少なくとも一部に沿って、前記凹陥部よりも厚みが厚い厚肉部が位置するように個片化する個片化工程を含むのが好ましい。
これにより、複数の振動素子を同時に形成することができるため、製造コストをより抑えることができる。
本発明の振動素子の製造方法では、前記薄肉化工程は、前記基板の両主面側から薄肉化を行うのが好ましい。
これにより、基板表面付近に存在しているダメージ層(亀裂等、機械的なダメージを負っている層)を効果的に除去することができる。
本発明の振動素子の製造方法では、前記薄肉化工程は、前記基板をウエットエッチングすることにより薄肉化を行うのが好ましい。
これにより、簡単、正確かつ低コストで、基板の薄肉化を行うことができる。
[適用例5]
本発明の振動素子の製造方法では、前記平坦化工程は、プラズマ処理により行うのが好ましい。
これにより、簡単、正確かつ低コストで、基板の平坦化を行うことができる。
本発明の振動素子の製造方法では、前記凹陥部形成工程は、ウエットエッチングにより行うのが好ましい。
これにより、簡単、正確かつ低コストで、基板に凹陥部を形成することができる。
[適用例7]
本発明の振動素子の製造方法では、前記凹陥部形成工程では、平面視で前記基板の両主面にそれぞれ前記凹陥部が重なるように形成するのが好ましい。
これにより、各凹陥部の深さを浅くすることができるため、より精度よく凹陥部を形成することができる。
本発明の振動素子の製造方法では、前記凹陥部の深さは、70μm以下であるのが好ましい。
これにより、凹陥部の深さを十分に浅くすることができるため、より精度よく凹陥部を形成することができる。
<第1実施形態>
図1は、振動素子の構成例を示す斜視図、図2は、図1に示す振動素子の平面図、図3は、ATカット水晶基板と水晶の結晶軸との関係を説明する図、図4は、図1に示す振動素子を対象物に固定した状態を示す側面図、図5は、図1に示す振動素子の他の構成例を示す斜視図、図6は、図1に示す振動素子の製造方法を説明するための断面図、図7は、プラズマ処理装置の一例を示す図、図8ないし図10は、それぞれ、図1に示す振動素子の製造方法を説明するための断面図である。
本発明の振動素子の製造方法を説明するのに先立って、本発明の振動素子の製造方法によって製造される振動素子について説明する。
図1および図2に示すように、振動素子1は、圧電基板2と、圧電基板2上に形成された電極3とを有している。
圧電基板2は、板状の水晶基板である。ここで、圧電基板2の材料である水晶は、三方晶系に属しており、図3に示すように互いに直交する結晶軸X、Y、Zを有している。X軸、Y軸、Z軸は、それぞれ、電気軸、機械軸、光学軸と呼称される。本実施形態の圧電基板2は、XZ面をX軸の回りに所定の角度θ回転させた平面に沿って切り出された「回転Yカット水晶基板」であり、たとえばθ=35°15’だけ回転させた平面に沿って切り出された場合の基板は「ATカット水晶基板」という。このような水晶基板を用いることにより優れた温度特性を有する振動素子1となる。
なお、以下では、角度θに対応してX軸まわりに回転したY軸およびZ軸を、Y’軸およびZ’軸とする。すなわち、圧電基板2は、Y’軸方向に厚みを有し、XZ’面方向に広がりを有する。
振動部21は、圧電基板2の中央に対して、−X軸方向側および−Z’軸方向側に片寄っており、その外縁の一部が厚肉部22から露出している。振動素子1の平面視にて、振動部21の面積は、圧電基板2の面積の1/2以下であるのが好ましい。これにより、機械的強度が高い厚肉部22を十分広く形成することができるため、振動部21の剛性を十分に確保することができる。
図1に示すように、厚肉部22の表面(+Y’軸方向側の主面)は、振動部21の表面(+Y’軸方向側の主面)よりも+Y’軸方向側へ突出して設けられている。一方、厚肉部22の裏面(−Y’軸方向側の主面)は、振動部21の裏面(−Y’軸方向側の主面)と同一平面上に設けられている。
電極3は、一対の励振電極31、32と、一対のパッド電極33、34と、一対の引出電極35、36とを有している。励振電極31は、振動領域219の表面に形成されている。一方、励振電極32は、振動領域219の裏面に、励振電極31と対向して配置されている。励振電極31、32は、それぞれ、X軸方向を長手とし、Z’軸方向を短手とする略矩形である。
このような電極3は、例えば、Cr(クロム)、Ni(ニッケル)等の下地層に、Au(金)Au(金)を主成分とする合金を積層した金属被膜で構成することができる。
次に、振動素子1の製造方法(本発明の振動素子の製造方法)について説明する。
振動素子1の製造方法は、圧電基板20を薄肉化する薄肉化工程と、圧電基板20を平坦化する平坦化工程と、圧電基板20の表面に複数の凹陥部203を形成する凹陥部形成工程と、圧電基板20に作り込まれた複数の圧電基板2を個片化する個片化工程と、圧電基板2に電極3を形成する電極形成工程とを含む。
まず、図6(a)に示すように、ATカットの水晶ウエハである圧電基板(基板)20を用意する。圧電基板20には、圧電基板2として個片化される領域T3が複数含まれている。ここで、圧電基板20は、水晶から板状に切り出され、ポリッシング等によって表面に研磨処理が施されている。そのため、圧電基板20の表層20’、20”は、研磨処理時に受ける応力によって亀裂、劈開等の機械的ダメージを負っている場合がある。仮に、機械的ダメージを負っている場合は、ダメージを負った部分のエッチングレートが、ダメージを負っていない正常な部分のエッチングレートから大きくずれてしまい、例えば、後述する平坦化処理および凹陥部形成工程を精度よく行うことができなくなる。そのため、次に、図6(b)に示すように、ウエットエッチングを用いて、圧電基板20をその両主面側から薄肉化することによって、表層20’、20”が除去された圧電基板20を得る。この状態では、表層20’、20”の影響によって、圧電基板20の表主面が歪んだ形状となる場合がある(図6(b)では、誇張して図示している)。ウエットエッチングを用いることによって、簡単、正確かつ低コスト、さらには、機械的なストレスを実質的に与えることなく、圧電基板20を薄肉化することができる。また、圧電基板20の両主面側からウエットエッチングを行うことによって、表層20’、20”を共に除去することができる。以上によって、表層20’、20”が除去された均質な圧電基板20が得られ、後の工程を精度よく行うことができるようになる。
次に、図6(c)に示すように、圧電基板20の両主面を平坦化し、さらに、圧電基板20の厚みTを均一化する。厚みTとしては、特に限定されないが、30μm以上、100μm以下程度であるのが好ましく、40μm以上、60μm以下程度であるのがより好ましい。圧電基板20の平坦化は、プラズマ処理(PCVM:Plasma Chemical Vaporization Machining)にて行うのが好ましい。これにより、圧電基板20の平坦化を簡単、正確かつ低コストで行うことができる。
図7に示すプラズマ処理装置900は、上部電極911と、NCステージ940上に設けられた下部電極912と、上部電極911と下部電極912との間に処理ガスを供給する処理ガス供給手段920と、上部電極911および下部電極912の間へ電圧を印加する高周波電源930と、上部電極911を移動させる移動装置950と、処理ガス供給手段920、高周波電源930、NCステージ940、移動装置950等の作動を制御する制御手段960とを有している。
以上によって、図6(c)に示すように、両主面201、202が平坦化され、かつ、厚みTが均一な圧電基板20が得られる。
次に、図8(a)に示すように、圧電基板20の両主面201、202に、スパッタリング等の成膜装置によって、クロム(Cr)層と金(Au)層との積層体であるマスクMを形成する。次に、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いて、マスクM上に、凹陥部に対応した複数の開口R1を有するレジスト膜Rを形成する。次に、開口R1から露出している部分のマスクMを王水等によって除去し、図8(b)に示すように、各領域T3対応する複数の開口M1を有するマスクMとする。
次に、例えば、王水等を用いてマスクMおよびレジスト膜Rを除去した後、図9(a)に示すように、圧電基板20の両主面201、202に、スパッタリング等の成膜装置によって、クロム(Cr)層と金(Au)層との積層体であるマスクM’を形成する。次に、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いて、マスクM’上に、領域T3以外の領域に対応した開口R1’を有するレジスト膜R’を形成する。次に、開口R1’から露出している部分のマスクM’を王水等によって除去し、図9(b)に示すように、開口M1’を有するマスクM’とする。次に、エッチング液(例えば、フッ酸とフッ化アンモニウムとの混合液)を用いて、金属マスクM’の開口M1’を介して圧電基板20をウエットエッチングし、図9(c)に示すように、圧電基板20から複数の圧電基板2を個片化する。
ただし、個片化の方法としては、上記のようなウエットエッチングに限定されず、例えば、ダイシング(ダイシングソーによる切断)によって行ってもよい。
次に、例えば、王水等を用いてマスクM’およびレジスト膜R’を除去した後、図10(a)に示すように、圧電基板2の表面に、スパッタリング等の成膜装置によって、クロム(Cr)層と金(Au)層との積層体である金属膜30を形成する。この金属膜30は、電極3となる膜である。次に、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いて、金属膜30上に、電極3(励振電極31、32、パッド電極33、34および引出電極35、36)以外の領域に対応した開口R1”を有するレジスト膜R”を形成する。次に、例えば、王水を用いて、開口R1”から露出している部分の金属膜30を除去する。これにより、図10(b)に示すように、電極3が形成される。
このような製造方法によれば、容易かつ低コストで、振動部21の厚みtが互いに等しく、かつ、厚みtが所望の厚みとなっている振動素子1を製造することができる。言い換えれば、互いに振動特性(例えば、等価回路定数)が等しく、かつ、各個体の振動特性が所望の特性を満たしている複数の振動素子1を高い歩留まりで製造することができる。特に、本実施形態では、1つの圧電基板20から複数の振動素子1を製造するため、製造コストをより低減することができる。
また、本実施形態の振動素子1の製造方法では、平坦化工程では、圧電基板20の両主面を平坦化しているが、これに限定されず、例えば、凹陥部が形成される主面のみを平坦化してもよい。
図11は、振動素子の他の構成例を示す平面図である。
以下、第2実施形態の振動素子の製造方法について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態は、製造される振動素子の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
図12は、振動素子の他の構成例を示す平面図である。
以下、第3実施形態の振動素子の製造方法について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第3実施形態は、製造される振動素子の構成が異なる以外は、前述した第2実施形態と同様である。なお、前述した第2実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
図13は、振動素子の他の構成例を示す平面図である。
以下、第4実施形態の振動素子の製造方法について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第4実施形態は、製造される振動素子の構成が異なる以外は、前述した第3実施形態と同様である。なお、前述した第3実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
このような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
図14は、振動素子の他の構成例を示す斜視図、図15は、図14に示す振動素子の製造方法を示す断面図である。
以下、第5実施形態の振動素子の製造方法について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図14に示すように、本実施形態の振動素子1Dでは、圧電基板2の両主面に凹陥部を形成することによって、振動部21が形成されている。言い換えると、厚肉部22の表面(+Y’軸方向側の主面)は、振動部21の表面(+Y’軸方向側の主面)よりも+Y’軸方向側へ突出して設けられており、厚肉部22の裏面(−Y’軸方向側の主面)は、振動部21の裏面(−Y’軸方向側の主面)よりも−Y’軸方向側へ突出して設けられている。このように、圧電基板2の両主面に凹陥部を形成して振動部21を形成することによって、例えば、前述した第1実施形態と比較して、凹陥部のエッチング深さを浅くすることができる。
振動素子1Dの製造方法は、凹陥部形成工程以外は、前述した第1実施形態の製造方法と同様である。したがって、以下では、凹陥部形成工程についてのみ説明する。
このような第5実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
次に、前述した振動素子1を適用した振動子について説明する。
図16は、振動子の構成例を示す断面図である。
図16に示す振動子10は、前述した振動素子1と、振動素子1を収容するパッケージ4とを有している。
パッケージ4は、上面に開放する凹部411を有する箱状のベース41と、凹部411の開口を塞いでベース41に接合された板状のリッド42とを有している。そして、凹部411がリッド42によって塞がれることにより形成された収納空間Sに振動素子1が収納されている。収納空間Sは、減圧(真空)状態となっていてもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されていてもよい。
収納空間S内に収容されている振動素子1は、表面をベース41側に向けて、マウント部29において、導電性接着剤51によってベース41に固定されている。導電性接着剤51は、接続電極451とパッド電極33とに接触して設けられている。これにより、導電性接着剤51を介して接続電極451とパッド電極33とが電気的に接続される。導電性接着剤51を用いて振動素子1を一カ所(一点)で支持することによって、例えば、ベース41と圧電基板2の熱膨張率の差によって振動素子1に発生する応力を抑えることができる。
振動素子1のパッド電極34は、ボンディングワイヤー52を介して接続電極461に電気的に接続されている。前述したように、パッド電極34は、パッド電極33と対向して配置されているため、振動素子1がベース41に固定されている状態では、導電性接着剤51の直上に位置している。そのため、ワイヤーボンディング時にパッド電極34に与える振動(超音波振動)の漏れを抑制することができ、パッド電極34へのボンディングワイヤー52の接続をより確実に行うことができる。
次に、振動素子を適用した発振器について説明する。
図17は、発振器の構成例を示す断面図である。
図17に示す発振器100は、振動子10と、振動素子1を駆動するためのICチップ110とを有している。以下、発振器100について、前述した振動子との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
次に、振動素子を適用した電子機器について説明する。
図18は、モバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部2000を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、フィルター、共振器、基準クロック等として機能する振動子10(振動素子1)が内蔵されている。
次に、振動素子を適用した移動体について説明する。
図21は、移動体の一例としての自動車を示す斜視図である。自動車1500には、振動子10(振動素子1)が搭載されている。振動子10は、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
以上、本発明の振動素子の製造方法について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
[適用例1]
本発明の振動素子の製造方法は、圧電基板を準備し、前記圧電基板を薄肉化する薄肉化工程と、
前記薄肉化工程の後に、前記圧電基板を平坦化する平坦化工程と、
前記平坦化工程の後に、ウエットエッチング処理により前記圧電基板を所望の形状に加工する工程と、
前記圧電基板に電極を形成する工程と、
前記圧電基板を個片化する工程と、
を含み、
前記平坦化工程においては、前記圧電基板を平坦化するための加工計画データに基づき制御されるプラズマ処理によって、前記圧電基板の主面を局所的に、かつ連続して加工することを特徴とする。
これにより、容易かつ低コストで、所望の振動特性を発揮することができる振動素子を製造することができる。
本発明の振動素子の製造方法では、前記加工計画データは、前記圧電基板の主面の形状データ、前記圧電基板の主面のエッチングレート、および前記圧電基板の複数箇所の厚さの少なくとも一つに基づき作成されることが好ましい。
本発明の振動素子の製造方法では、前記プラズマ処理は、前記圧電基板が載置されるNCステージ、前記NCステージに設けられた下部電極、前記下部電極との間に前記圧電基板を挟んで配置される上部電極、前記上部電極を移動させる移動手段、前記上部電極と前記下部電極との間に処理ガスを供給する処理ガス供給手段、および電圧を印加する高周波電源を備えた装置によって行われることが好ましい。
本発明の振動素子の製造方法では、前記プラズマ処理は、前記NCステージの前記下部電極に前記圧電基板を載置した状態で、前記処理ガス供給手段により前記圧電基板の主面に処理ガスを供給しつつ、前記高周波電源により前記上部電極と前記下部電極との間へ電圧を印加してプラズマを発生させ、プラズマ発生領域と前記圧電基板とを前記NCステージによって相対的に移動させて行われ、
前記加工計画データは、前記上部電極に対する前記圧電基板の移動パターン、前記主面の複数箇所におけるプラズマ発生領域を通過するときの移動速度、および前記上部電極と前記圧電基板との離間距離の少なくとも一つを含むことが好ましい。
[適用例5]
本発明の振動素子の製造方法では、前記NCステージ、前記処理ガス供給手段、前記高周波電源、および前記移動手段は、前記加工計画データに基づき制御されることが好ましい。
本発明の振動素子の製造方法では、前記平坦化工程は、前記圧電基板の厚さが、30μm以上、100μm以下になるまで行われることが好ましい。
[適用例7]
本発明の振動素子の製造方法では、前記薄肉化工程は、研磨処理を含むことが好ましい。
本発明の振動素子の製造方法では、前記薄肉化工程は、ウエットエッチング処理を含むことが好ましい。
[適用例9]
本発明の振動素子の製造方法では、前記薄肉化工程は、研磨処理およびウエットエッチング処理を含むことが好ましい。
[適用例10]
本発明の振動素子の製造方法では、前記圧電基板を所望の形状に加工する工程においては、
前記圧電基板の主面に凹陥部を形成することが好ましい。
Claims (8)
- 基板を薄肉化する薄肉化工程と、
前記基板を平坦化する平坦化工程と、
前記基板の少なくとも一方の主面に凹陥部を形成する凹陥部形成工程と、
を含むことを特徴とする振動素子の製造方法。 - 前記凹陥部形成工程では、前記基板に複数の前記凹陥部を形成し、
前記凹陥部形成工程の後に、各前記凹陥部を、該凹陥部の外縁の少なくとも一部に沿って、前記凹陥部よりも厚みが厚い厚肉部が位置するように個片化する個片化工程を含む請求項1に記載の振動素子の製造方法。 - 前記薄肉化工程は、前記基板の両主面側から薄肉化を行う請求項1または2に記載の振動素子の製造方法。
- 前記薄肉化工程は、前記基板をウエットエッチングすることにより薄肉化を行う請求項1ないし3のいずれか1項に記載の振動素子の製造方法。
- 前記平坦化工程は、プラズマ処理により行う請求項1ないし4のいずれか1項に記載の振動素子の製造方法。
- 前記凹陥部形成工程は、ウエットエッチングにより行う請求項1ないし5のいずれか1項に記載の振動素子の製造方法。
- 前記凹陥部形成工程では、平面視で前記基板の両主面にそれぞれ前記凹陥部が重なるように形成する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の振動素子の製造方法。
- 前記凹陥部の深さは、70μm以下である請求項1ないし7のいずれか1項に記載の振動素子の製造方法。
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