JP2017212177A - 固体高分子形燃料電池および固体高分子形燃料電池集合体 - Google Patents

固体高分子形燃料電池および固体高分子形燃料電池集合体 Download PDF

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Abstract

【課題】筒状の固体高分子形燃料電池であるにもかかわらず、集電効率が高く、また、無加湿運転時の発電特性がよい固体高分子形燃料電池、およびその集合体の提供。
【解決手段】筒状の導電性多孔質体12と、導電性多孔質体12の外周面を覆うように設けられた膜電極接合体20とを有し;膜電極接合体20が、固体高分子電解質膜22と、固体高分子電解質膜22の導電性多孔質体12側の面に接する第1の触媒層24と、固体高分子電解質膜22の第1の触媒層24とは反対側の面に接する第2の触媒層26と、導電性多孔質体12と第1の触媒層24との間に設けられた第1のカーボン層28および第2の触媒層26の外側に設けられた第2のカーボン層のいずれか一方または両方のカーボン層とを有し;カーボン層が、平均繊維径が50〜300nmであり、平均繊維長が5〜30μmであるカーボンファイバーと、結着剤とを含む、固体高分子形燃料電池10。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体高分子形燃料電池および固体高分子形燃料電池集合体に関する。
固体高分子形燃料電池の最小単位は、通常、シート状の膜電極接合体を、一対の枠状のガスケットおよび一対のセパレータで挟んで形成された平板状のセルである。固体高分子形燃料電池は、複数のセルを直列に積層し、締結部材(ボルトおよびナット等)で一体化したスタックと呼ばれる集合体として用いられる。
しかし、シート状の膜電極接合体を用いた固体高分子形燃料電池には、下記の問題がある。
・ガスケットは、膜電極接合体とセパレータとの間のガスシールのために、複雑な形状を有し、かつ精密な加工が必要である。そのため、ガスケットは高価であり、固体高分子形燃料電池のコストがかさむ。
・セパレータは、カーボンまたは、金属材料にガス流路を形成したものであるが、微細で高精度な加工が求められる。そのため、セパレータは高価になり、固体高分子形燃料電池のコストがかさむ。
ガスケット、セパレータおよび締結部材が不要となった固体高分子形燃料電池としては、下記のものが提案されている。
・ガス拡散性の炭素質チューブの外周に、触媒層、水素イオン伝導膜、触媒層、炭素繊維巻回層を順に設けた円筒状の固体高分子形燃料電池(特許文献1)
特開2002−124273号公報
しかし、円筒状の固体高分子形燃料電池においては、締結部材による締め付け圧力がかかっていないため、炭素質チューブと触媒層との界面、および触媒層と炭素繊維巻回層との界面の密着性が不充分である。そのため、円筒状の固体高分子形燃料電池においては、炭素質チューブと触媒層との界面、および触媒層と炭素繊維巻回層との界面における接触抵抗が高くなる。そのため、円筒状の固体高分子形燃料電池は、集電効率が低い。また、円筒状の固体高分子形燃料電池においては、外周に空気等の酸化剤ガスを供給するため、ガス流路の最適設計によるガス等分配等が平板状のセルに比べて達成し難く、セル全体に酸化剤ガス充分に供給するために多めに酸化剤ガスを流す必要がある。その結果、多めの酸化剤ガスにより無加湿運転時には触媒層や水素イオン伝導膜中の電解質が乾きやすく、無加湿運転時の発電特性が悪い。
本発明は、筒状の固体高分子形燃料電池であるにもかかわらず、集電効率が高く、また、無加湿運転時の発電特性がよい固体高分子形燃料電池、およびその集合体を提供する。
本発明は、下記の態様を有する。
<1>筒状の導電性多孔質体と、前記導電性多孔質体の外周面を覆うように設けられた膜電極接合体とを有する固体高分子形燃料電池であり;前記膜電極接合体が、固体高分子電解質膜と、前記固体高分子電解質膜の前記導電性多孔質体側の面に接する第1の触媒層と、前記固体高分子電解質膜の前記第1の触媒層とは反対側の面に接する第2の触媒層と、前記導電性多孔質体と前記第1の触媒層との間に設けられた第1のカーボン層および前記第2の触媒層の外側に設けられた第2のカーボン層のいずれか一方または両方のカーボン層とを有し;前記カーボン層が、平均繊維径が50〜300nmであり、平均繊維長が5〜30μmであるカーボンファイバーと、結着剤とを含む、固体高分子形燃料電池。
<2>前記カーボンファイバーと前記結着剤との質量比(カーボンファイバー/結着剤)が、1/0.05〜1/1である、前記<1>の固体高分子形燃料電池。
<3>前記結着剤が、含フッ素イオン交換樹脂である、前記<1>または<2>の固体高分子形燃料電池。
<4>前記カーボン層が、多孔質のシート状補強材をさらに含む、前記<1>〜<3>の固体高分子形燃料電池。
<5>筒状の導電性多孔質体と、前記導電性多孔質体の外周面を覆うように設けられた膜電極接合体とを有する固体高分子形燃料電池であり;前記膜電極接合体が、固体高分子電解質膜と、前記固体高分子電解質膜の前記導電性多孔質体側の面に接する第1の触媒層と、前記固体高分子電解質膜の前記第1の触媒層とは反対側の面に接する第2の触媒層とを有し;前記第1の触媒層および前記第2の触媒層のいずれか一方または両方が、平均繊維径が50〜300nmであり、平均繊維長が5〜30μmであるカーボンファイバーと、触媒と、イオン交換樹脂とを含む、固体高分子形燃料電池。
<6>前記イオン交換樹脂が、含フッ素イオン交換樹脂である、前記<5>の固体高分子形燃料電池。
<7>前記含フッ素イオン交換樹脂が、下式(u1)で表される構成単位を有するポリマーである、前記<3>または<6>の固体高分子形燃料電池。
Figure 2017212177
ただし、Qは、単結合、またはエーテル性の酸素原子を有していてもよいペルフルオロアルキレン基であり、Yは、フッ素原子または1価のペルフルオロ有機基であり、sは、0または1であり、Rf1は、エーテル性の酸素原子を有していてもよいペルフルオロアルキル基であり、Xは、酸素原子、窒素原子または炭素原子であり、aは、Xが酸素原子の場合0であり、Xが窒素原子の場合1であり、Xが炭素原子の場合2であり、Zは、H、一価の金属イオン、または1以上の水素原子が炭化水素基と置換されていてもよいアンモニウムイオンである。
<8>前記固体高分子電解質膜の厚さが、5〜30μmである、前記<1>〜<7>のいずれかの固体高分子形燃料電池。
<9>前記<1>〜<8>のいずれかの固体高分子形燃料電池を複数備えた、固体高分子形燃料電池集合体。
本発明の固体高分子形燃料電池は、筒状の固体高分子形燃料電池であるにもかかわらず、集電効率が高く、また、無加湿運転時の発電特性がよい。
本発明の固体高分子形燃料電池集合体は、筒状の固体高分子形燃料電池の集合体であるにもかかわらず、個々の固体高分子形燃料電池集合体における集電効率が高く、また、無加湿運転時の発電特性がよい。
本発明の固体高分子形燃料電池の一例を示す正面図および一部断面図である。 本発明の固体高分子形燃料電池の他の例を示す正面図および一部断面図である。 本発明の固体高分子形燃料電池の他の例を示す正面図および一部断面図である。 本発明の固体高分子形燃料電池の他の例を示す正面図および一部断面図である。 本発明の固体高分子形燃料電池集合体の一例を示す断面図である。 実施例の固体高分子形燃料電池の電流電圧(IV)特性を示すグラフである。
本明細書においては、式(u1)で表される構成単位を、単位(u1)と記す。他の式で表される構成単位も同様に記す。
本明細書においては、式(m1)で表される化合物を、化合物(m1)と記す。他の式で表される化合物も同様に記す。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「ペルフルオロカーボンポリマー」とは、炭素原子に共有結合する水素原子がすべてフッ素原子に置換されたポリマー(ただし、重合開始剤由来の水素原子等を有してもよい。)を意味する。
「ポリマー」とは、複数の構成単位から構成された構造を有する化合物を意味する。
「構成単位」とは、モノマーが重合することによって形成された該モノマーに由来する単位を意味する。構成単位は、モノマーの重合反応によって直接形成された単位であってもよく、ポリマーを処理することによって該単位の一部が別の構造に変換された単位であってもよい。
「モノマー」とは、重合反応性の炭素−炭素二重結合を有する化合物を意味する。
「イオン交換基」とは、H、一価の金属カチオン、アンモニウムイオン等を有する基を意味する。イオン交換基としては、スルホン酸基、スルホンイミド基、スルホンメチド基等が挙げられる。
「スルホン酸基」は、−SO および−SO (ただし、Mは、一価の金属イオン、または1以上の水素原子が炭化水素基と置換されていてもよいアンモニウムイオンである。)を包含する。
<第1の態様に係る固体高分子形燃料電池>
本発明の第1の態様に係る固体高分子形燃料電池は、筒状の導電性多孔質体と、導電性多孔質体の外周面を覆うように設けられた膜電極接合体とを有する。
膜電極接合体は、固体高分子電解質膜と、固体高分子電解質膜の導電性多孔質体側の面に接する第1の触媒層と、固体高分子電解質膜の第1の触媒層とは反対側の面に接する第2の触媒層と、導電性多孔質体と第1の触媒層との間に設けられた第1のカーボン層および第2の触媒層の外側に設けられた第2のカーボン層のいずれか一方または両方のカーボン層とを有する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の態様に係る固体高分子形燃料電池の第1の実施形態を示す正面図および一部断面図である。
固体高分子形燃料電池10は、円筒状の導電性多孔質体12と;導電性多孔質体12の外周面を覆うように、導電性多孔質体12と同軸的に設けられた膜電極接合体20と;導電性多孔質体12の端部の内周面に接続する第1の集電体14と;膜電極接合体20の最表面に螺旋状に巻き回された第2の集電体16と;固体高分子形燃料電池10の両端の外周面を覆うように設けられた絶縁体18とを有する。
(導電性多孔質体)
導電性多孔質体12は、膜電極接合体20を保持するための支持体であるとともに、従来の固体高分子形燃料電池の集電板(セパレータ)および従来の膜電極接合体における一方のガス拡散層としての役割も兼ねている。
導電性多孔質体12は、導電性を有し、かつ導電性多孔質体12の内部の空洞に供給されたガスを膜電極接合体20に向かって拡散できるものであればよく、特に限定はされない。
導電性多孔質体12としては、無垢の黒鉛材を筒状に切削加工した黒鉛チューブ;コークス等の原料から成形工程、焼成工程等を経て製造されたチューブ状の黒鉛材;炭素粒子または炭素繊維および結着剤の混合物を筒状に成形した炭素質チューブ;焼結多孔質金属材、連続気泡体構造を有する発泡金属等を筒状に切削加工した多孔質金属チューブ;金属粒子や金属繊維をチューブ状に焼結または圧縮形成した多孔質金属チューブ等が挙げられる。
(集電体)
第1の集電体14および第2の集電体16としては、金、銀、銅、鉄、アルミニウム、ニッケル等の良電気導電性金属からなる金属線、炭素繊維からなる導線、金属箔、これらの1つまたは複数を含む導線等が挙げられる。
(絶縁体)
絶縁体18は、固体高分子形燃料電池10同士の接触による短絡、固体高分子形燃料電池集合体において固体高分子形燃料電池10を保持する保持部材との接触による短絡を防止するためのものである。
絶縁体18としては、電気絶縁物であれば特に限定されないが合成樹脂(フッ素系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレンフィルム系樹脂、ポリエチレン系樹脂等)からなる、絶縁テープ、リング状の成形体等が挙げられる。
(膜電極接合体)
膜電極接合体20は、固体高分子電解質膜22と;固体高分子電解質膜22の導電性多孔質体12側の面に接する第1の触媒層24と;固体高分子電解質膜22の第1の触媒層24とは反対側の面に接する第2の触媒層26と;導電性多孔質体12と第1の触媒層24との間に設けられた第1のカーボン層28とを有する。膜電極接合体20における各層は、導電性多孔質体12と同軸的に設けられる。
(固体高分子電解質膜)
固体高分子電解質膜22は、イオン交換樹脂を含む膜である。
イオン交換樹脂としては、固体高分子電解質膜22の耐久性の点から、含フッ素イオン交換樹脂が好ましく、イオン交換基を有するペルフルオロカーボンポリマー(エーテル性の酸素原子を有してもよい。)がより好ましく、後述するポリマー(H)がさらに好ましい。
固体高分子電解質膜22は、補強材で補強されていてもよい。
補強材の形態としては、多孔体、繊維、織布、不織布等が挙げられる。
補強材の材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEとも記す。)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンコポリマー(以下、FEPとも記す。)、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)コポリマー(以下、PFAとも記す。)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィド等が挙げられる。
固体高分子電解質膜22は、耐久性をさらに向上させるために、セリウムおよびマンガンからなる群から選ばれる1種以上の原子を含んでいてもよい。セリウム、マンガンは、固体高分子電解質膜22の劣化を引き起こす原因物質である過酸化水素を分解する。セリウム、マンガンは、イオンとして固体高分子電解質膜22中に存在することが好ましく、イオンとして存在すれば固体高分子電解質膜22中でどのような状態で存在してもかまわない。
固体高分子電解質膜22の厚さは、5〜30μmが好ましく、10〜25μmがより好ましく、10〜20μmがさらに好ましい。固体高分子電解質膜22の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、無加湿運転時の発電特性の低下がさらに抑えられる。固体高分子電解質膜22の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、無加湿運転時の発電特性を維持しつつ、ガスリークや電気的な短絡が抑えられる。
固体高分子電解質膜22の厚さは、固体高分子電解質膜22の断面を走査型電子顕微鏡等によって観察することによって測定する。
(触媒層)
第1の触媒層24および第2の触媒層26は、触媒と、イオン交換樹脂とを含む層である。
第1の触媒層24および第2の触媒層26は、後述するカーボンファイバーをさらに含んでいてもよい。
触媒としては、カーボン担体に白金または白金合金を担持した担持触媒が挙げられる。
カーボン担体としては、カーボンブラック粉末が挙げられる。
イオン交換樹脂としては、触媒層の耐久性の点から、含フッ素イオン交換樹脂が好ましく、イオン交換基を有するペルフルオロカーボンポリマー(エーテル性の酸素原子を有してもよい。)がより好ましく、後述するポリマー(H)がさらに好ましい。
触媒層の厚さは、触媒層中のガス拡散を容易にし、固体高分子形燃料電池10の発電性能を向上させる点から、1〜20μmが好ましく、3〜10μmがより好ましい。
触媒層の厚さは、触媒層の断面を走査型電子顕微鏡等によって観察することによって測定する。
本発明においては、第1の触媒層24がアノードであり、第2の触媒層26がカソードであることが好ましい。
第1の触媒層24がアノードであれば、水素を含むガスを導電性多孔質体12の内部の空洞に供給することになる。そのため、第2の触媒層26がアノードである場合に比べ、水素を含むガスを固体高分子形燃料電池10の外側に流すためのシール性の高いケース等が不要になり、固体高分子形燃料電池10を備えた燃料電池システムの構成を簡便にできる。
第2の触媒層26がカソードであれば、過電圧が大きいカソードの面積をアノードに比べて広くすることができ、発電特性がさらによくなる。また、固体高分子形燃料電池10の外側を大気開放型にすることができ、固体高分子形燃料電池10を備えた燃料電池システムの構成を簡便にできる。
(第1のカーボン層)
第1のカーボン層28は、カーボンファイバーと、結着剤とを含む。
第1のカーボン層28は、多孔質のシート状補強材をさらに含むことが好ましい。
カーボンファイバーは、第1のカーボン層28の表面において第1の触媒層24に含まれる触媒に絡まり、触媒の点接触による導電パスに加えて、新たな導電パスが発現する。そのため、第1の触媒層24との界面における電子伝導性を向上させる。また、カーボンファイバーは、導電性多孔質体12に接した場合においても、導電性多孔質体12に絡まる。そのため、導電性多孔質体12との界面における電子伝導性が向上する。また、第1のカーボン層28は、適切な太さのカーボンファイバーを用いることにより良好なガス拡散性、排水性を有するとともに、結着剤に保水作用があるものを用いることで、無加湿運転を含む幅広い運転条件で固体高分子形燃料電池10に高い発電特性を発現させる。
カーボンファイバーとしては、化学的耐久性が高い点から、熱処理等によりグラファイト化したものが好ましい。
カーボンファイバーとしては、電子伝導性が高い点から、カーボンナノファイバーが好ましい。カーボンナノファイバーとしては、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ(シングルウォール、ダブルウォール、マルチウォール、カップ積層型等)等が挙げられる。
カーボンファイバーの平均繊維径は、50〜300nmであり、100〜250nmがより好ましく、100〜200nmがさらに好ましい。カーボンファイバーの平均繊維長は、5〜30μmであり、5〜20μmがより好ましい。カーボンファイバーの平均繊維径および平均繊維長が前記範囲内であれば、隣接する層に絡まりやすく、隣接する層との界面における電子伝導性が向上する。また、カーボンファイバーが互いに絡み合って空隙を形成し、多孔質の空隙を埋めてしまうことがないため、高いガス拡散性が維持される。
カーボンファイバーの平均繊維径および平均繊維長は、光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡等による観察によって20本のカーボンナノファイバーの繊維径および繊維長を測定し、それぞれ平均化したものである。
結着剤としては、第1のカーボン層28への保水性付与と耐久性の点から、含フッ素イオン交換樹脂が好ましく、イオン交換基を有するペルフルオロカーボンポリマー(エーテル性の酸素原子を有してもよい。)がより好ましく、後述するポリマー(H)がさらに好ましく、後述する単位(u1)を有するポリマー(H)が特に好ましい。
カーボンファイバーと結着剤との質量比(カーボンファイバー/結着剤)は、1/0.05〜1/1が好ましく、1/0.1〜1/0.7がより好ましい。カーボンファイバー/結着剤が前記範囲内であれば、多孔質のシート状補強材の内部にカーボンファイバーを充填するときの分散性、第1のカーボン層28のガス拡散性、シート状補強材とカーボンファイバーの結着性、排水性が良好となる。
多孔質のシート状補強材の形態としては、織布、不織布、発泡体、多孔質フィルム等が挙げられる。
多孔質のシート状補強材の材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド、PTFE、PFA、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(以下、ETFEとも記す。)、FEP、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマー、ポリビニリデンフルオリド、ポリビニルフルオリド、これらのポリマーを構成するモノマー単位複数からなるコポリマー、これらのポリマーのブレンド物等が挙げられる。
多孔質のシート状補強材の厚さは、5〜200μmが好ましく、10〜80μmがより好ましい。多孔質のシート状補強材の厚さが前記範囲内であれば、充分な補強効果、ガス拡散性および排水性を維持できる。
多孔質のシート状補強材の厚さは、デジマチックインジケータ(Mitutoyo社製、543−250、フラット測定端子:φ5mm)を用いて4箇所の厚さを測定し、これらを平均して算出する。
第1のカーボン層28の厚さは、20〜250μmが好ましく、30〜100μmがより好ましい。第1のカーボン層28の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、第1の触媒層24と導電性多孔質体12との間にカーボンファイバーが充分に存在し、集電効率がさらに高くなる。第1のカーボン層28の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、第1のカーボン層28自体の抵抗を充分に低く抑えることができる。
第1のカーボン層28の厚さは、第1のカーボン層28の断面を走査型電子顕微鏡等によって観察することによって測定する。
〔第2の実施形態〕
図2は、本発明の第1の態様に係る固体高分子形燃料電池の第2の実施形態を示す正面図および一部断面図である。
以下、図1の第1の実施形態と同じ構成のものについては同じ符号を付し、説明を省略する。
(膜電極接合体)
膜電極接合体20は、固体高分子電解質膜22と;固体高分子電解質膜22の導電性多孔質体12側の面に接する第1の触媒層24と;固体高分子電解質膜22の第1の触媒層24とは反対側の面に接する第2の触媒層26と;第2の触媒層26の外周面に設けられた第2のカーボン層30とを有する。膜電極接合体20における各層は、導電性多孔質体12と同軸的に設けられる。
(第2のカーボン層)
第2のカーボン層30は、上述した第1のカーボン層28と同様の層であり、好ましい形態も同様である。
第2のカーボン層30に含まれるカーボンファイバーは、第2のカーボン層30の表面において第2の集電体16に絡まり、第2の集電体16との界面における電子伝導性が向上する。また、第2のカーボン層30は、適切な太さのカーボンファイバーを用いることにより良好なガス拡散性、排水性を有するとともに、結着剤に保水作用があるものを用いることで、無加湿運転を含む幅広い運転条件で固体高分子形燃料電池10に高い発電特性を発現させる。
〔第3の実施形態〕
図3は、本発明の第1の態様に係る固体高分子形燃料電池の第3の実施形態を示す正面図および一部断面図である。
以下、図1の第1の実施形態および図2の第2の実施形態と同じ構成のものについては同じ符号を付し、説明を省略する。
(膜電極接合体)
膜電極接合体20は、固体高分子電解質膜22と;固体高分子電解質膜22の導電性多孔質体12側の面に接する第1の触媒層24と;固体高分子電解質膜22の第1の触媒層24とは反対側の面に接する第2の触媒層26と;導電性多孔質体12と第1の触媒層24との間に設けられた第1のカーボン層28と;第2の触媒層26の外周面に設けられた第2のカーボン層30とを有する。膜電極接合体20における各層は、導電性多孔質体12と同軸的に設けられる。
〔他の実施形態〕
本発明の第1の態様に係る固体高分子形燃料電池は、筒状の導電性多孔質体と、導電性多孔質体の外周面を覆うように設けられた膜電極接合体とを有する固体高分子形燃料電池であり;膜電極接合体が、固体高分子電解質膜と、固体高分子電解質膜の導電性多孔質体側の面に接する第1の触媒層と、固体高分子電解質膜の第1の触媒層とは反対側の面に接する第2の触媒層と、導電性多孔質体と第1の触媒層との間に設けられた第1のカーボン層および第2の触媒層の外側に設けられた第2のカーボン層のいずれか一方または両方のカーボン層とを有し;カーボン層が、平均繊維径が50〜300nmであり、平均繊維長が5〜30μmであるカーボンファイバーと、結着剤とを含むものであればよく、図示例の第1の実施形態、第2の実施形態および第3の実施形態に限定されない。
たとえば、導電性多孔質体は、円筒状のものに限定されず、角筒状のものであってもよい。
また、膜電極接合体は、第2の触媒層または第2のカーボン層と、第2の集電体との間にガス拡散層を有してもよい。ガス拡散層としては、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルト等のガス拡散性基材が挙げられる。
また、第1の触媒層または第1のカーボン層と導電性多孔質体との間、第2の触媒層または第2のカーボン層とガス拡散層との間に炭素材料(カーボン粒子等)およびポリマー(PTFE等)を含む中間層を有してもよい。
〔作用機序〕
以上説明した本発明の第1の態様に係る固体高分子形燃料電池にあっては、筒状であるため、ガスケット、セパレータおよび締結部材が不要であり、低コスト化できる。
また、導電性多孔質体と第1の触媒層との間に設けられた第1のカーボン層および第2の触媒層の外側に設けられた第2のカーボン層のいずれか一方または両方のカーボン層とを有するため、カーボン層に含まれる平均繊維径が50〜300nmであり、平均繊維長が5〜30μmであるカーボンファイバーが隣接する層に絡まり、隣接する層との界面における電子伝導性が向上する。そのため、筒状の固体高分子形燃料電池であるにもかかわらず、集電効率が高く、また、カーボン層の保水効果により無加湿運転時の発電特性がよい。
<第2の態様に係る固体高分子形燃料電池>
本発明の第2の態様に係る固体高分子形燃料電池は、筒状の導電性多孔質体と、導電性多孔質体の外周面を覆うように設けられた膜電極接合体とを有する。
膜電極接合体は、固体高分子電解質膜と、固体高分子電解質膜の前記導電性多孔質体側の面に接する第1の触媒層と、固体高分子電解質膜の前記第1の触媒層とは反対側の面に接する第2の触媒層とを有する。
〔第4の実施形態〕
図4は、本発明の第2の態様に係る固体高分子形燃料電池の第4の実施形態を示す正面図および一部断面図である。
以下、図1の第1の実施形態と同じ構成のものについては同じ符号を付し、説明を省略する。
(膜電極接合体)
膜電極接合体20は、固体高分子電解質膜22と;固体高分子電解質膜22の導電性多孔質体12側の面に接する第1の触媒層32と;固体高分子電解質膜22の第1の触媒層24とは反対側の面に接する第2の触媒層34とを有する。
(触媒層)
第1の触媒層32および第2の触媒層34は、触媒と、イオン交換樹脂とを含む層である。
第1の触媒層32および第2の触媒層34のいずれか一方または両方は、平均繊維径が50〜300nmであり、平均繊維長が5〜30μmであるカーボンファイバーをさらに含む。
触媒およびイオン交換樹脂としては、上述した第1の触媒層24および第2の触媒層26における触媒およびイオン交換樹脂と同様のものが挙げられ、好ましい形態も同様である。
第1の触媒層32に含まれるカーボンファイバーは、第1の触媒層32の表面において導電性多孔質体12に絡まる。そのため、導電性多孔質体12との界面における電子伝導性が向上する。
第2の触媒層34に含まれるカーボンファイバーは、第2の触媒層34の表面において第2の集電体16に絡まる。そのため、第2の集電体16との界面における電子伝導性が向上する。
カーボンファイバーとしては、上述した第1のカーボン層28および第2のカーボン層30におけるカーボンファイバーと同様のものが挙げられ、好ましい形態も同様である。
〔他の実施形態〕
本発明の第2の態様に係る固体高分子形燃料電池は、筒状の導電性多孔質体と、導電性多孔質体の外周面を覆うように設けられた膜電極接合体とを有する固体高分子形燃料電池であり;膜電極接合体が、固体高分子電解質膜と、固体高分子電解質膜の導電性多孔質体側の面に接する第1の触媒層と、固体高分子電解質膜の第1の触媒層とは反対側の面に接する第2の触媒層とを有し;第1の触媒層および第2の触媒層のいずれか一方または両方が、平均繊維径が50〜300nmであり、平均繊維長が5〜30μmであるカーボンファイバーと、触媒と、イオン交換樹脂とを含むものであればよく、図示例の第4の実施形態に限定されない。
たとえば、導電性多孔質体は、円筒状のものに限定されず、角筒状のものであってもよい。
また、膜電極接合体は、第2の触媒層と第2の集電体との間にガス拡散層を有してもよい。ガス拡散層としては、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルト等のガス拡散性基材が挙げられる。
また、第1の触媒層と導電性多孔質体との間、第2の触媒層とガス拡散層との間に炭素材料(カーボン粒子等)およびポリマー(PTFE等)を含む中間層を有してもよい。
〔作用機序〕
以上説明した本発明の第2の態様に係る固体高分子形燃料電池にあっては、筒状であるため、ガスケット、セパレータおよび締結部材が不要であり、低コスト化できる。
また、第1の触媒層および第2の触媒層のいずれか一方または両方が、平均繊維径が50〜300nmであり、平均繊維長が5〜30μmであるカーボンファイバーを含むため、触媒層に含まれるカーボンファイバーが隣接する層に絡まり、隣接する層との界面における電子伝導性が向上する。そのため、筒状の固体高分子形燃料電池であるにもかかわらず、集電効率が高く、また、カーボン層の保水効果により無加湿運転時の発電特性がよい。
<固体高分子形燃料電池の製造方法>
本発明の第1の態様に係る固体高分子形燃料電池は、たとえば、下記の方法(α)または方法(β)によって製造できる。
方法(α):シート状の膜触媒層接合体およびシート状のカーボン層を作製し、これらを導電性多孔質体に順に巻き付ける方法。
方法(β):各層の材料を含む塗工液を調製し、これらを導電性多孔質体に順に塗布する、またはこれらに導電性多孔質体を順に浸漬する方法。
本発明の第2の態様に係る固体高分子形燃料電池は、たとえば、下記の方法(γ)または方法(δ)によって製造できる。
方法(γ):シート状の膜触媒層接合体(膜電極接合体)を作製し、これを導電性多孔質体に巻き付ける方法。
方法(δ):各層の材料を含む塗工液を調製し、これらを導電性多孔質体に順に塗布する、またはこれらに導電性多孔質体を順に浸漬する方法。
(塗工液)
固体高分子電解質膜形成用塗工液は、イオン交換樹脂と液状媒体(水とアルコールとの混合溶媒等)とを含む。
触媒層形成用塗工液は、触媒とイオン交換樹脂と液状媒体(水とアルコールとの混合溶媒等)と、必要に応じてカーボンファイバーとを含む。
カーボン層形成用塗工液は、カーボンファイバーと結着剤と液状媒体(水とアルコールとの混合溶媒等)とを含む。
(各層の形成)
固体高分子電解質膜は、固体高分子電解質膜形成用塗工液を、塗布対象(キャリアフィルムまたは触媒層)の表面に、塗布または浸漬によって付着させ、乾燥させる方法によって形成できる。補強材を有する場合は、塗布対象の表面に補強材を配置した後に、固体高分子電解質膜形成用塗工液を塗布対象に塗布すればよい。
触媒層は、触媒層形成用塗工液を、塗布対象(キャリアフィルム、固体高分子電解質膜、カーボン層または導電性多孔質体)の表面に、塗布または浸漬によって付着させ、乾燥させる方法によって形成できる。
カーボン層は、カーボン層形成用塗工液を、塗布対象(キャリアフィルム、触媒層または導電性多孔質体)の表面に、塗布または浸漬によって付着させ、乾燥させる方法によって形成できる。多孔質のシート状補強材を有する場合は、塗布対象の表面に多孔質のシート状補強材を配置した後に、カーボン層形成用塗工液を塗布対象に塗布すればよい。
<ポリマー(H)>
以下、本発明における好ましいイオン交換樹脂、結着剤であるポリマー(H)について説明する。
(ポリマー(H))
ポリマー(H)は、単位(u1)および単位(u2)のいずれか一方または両方を有するポリマーである。
ポリマー(H)は、ポリマー(H)の機械的特性および化学的耐久性に優れる点から、テトラフルオロエチレン(以下、TFEとも記す。)に由来する構成単位(以下、TFE単位とも記す。)をさらに有することが好ましい。
単位(u1):
Figure 2017212177
ただし、Qは、単結合、またはエーテル性の酸素原子を有していてもよいペルフルオロアルキレン基であり、Yは、フッ素原子または1価のペルフルオロ有機基であり、sは、0または1であり、Rf1は、エーテル性の酸素原子を有していてもよいペルフルオロアルキル基であり、Xは、酸素原子、窒素原子または炭素原子であり、aは、Xが酸素原子の場合0であり、Xが窒素原子の場合1であり、Xが炭素原子の場合2であり、Zは、H、一価の金属イオン、または1以上の水素原子が炭化水素基と置換されていてもよいアンモニウムイオンである。単結合は、CFYの炭素原子とSOの硫黄原子とが直接結合していることを意味する。有機基は、炭素原子を1以上含む基を意味する。
のペルフルオロアルキレン基がエーテル性の酸素原子を有する場合、該酸素原子は、1個であってもよく、2個以上であってもよい。また、該酸素原子は、ペルフルオロアルキレン基の炭素原子−炭素原子結合間に挿入されていてもよく、炭素原子結合末端に挿入されていてもよい。
ペルフルオロアルキレン基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。
ペルフルオロアルキレン基の炭素数は、1〜6が好ましく、1〜4がより好ましい。炭素数が6以下であれば、ポリマー(H)のイオン交換容量の低下が抑えられ、プロトン伝導性の低下が抑えられる。
f1のペルフルオロアルキル基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、直鎖状であることが好ましい。
ペルフルオロアルキル基の炭素数は、1〜6が好ましく、1〜4がより好ましい。ペルフルオロアルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基等が好ましい。
−SO(SOf1 としては、−SO 、−SON(SOf1、または−SOC(SOf1 が挙げられる。
としては、フッ素原子またはトリフルオロメチル基が好ましい。
単位(u1)としては、ポリマー(H)の製造が容易であり、工業的実施が容易である点から、単位(u1−1)〜(u1−4)が好ましい。
Figure 2017212177
単位(u2):
Figure 2017212177
ただし、Q21は、エーテル性の酸素原子を有していてもよいペルフルオロアルキレン基であり、Q22は、単結合、またはエーテル性の酸素原子を有していてもよいペルフルオロアルキレン基であり、Yは、フッ素原子または1価のペルフルオロ有機基であり、tは、0または1であり、Rf2は、エーテル性の酸素原子を有していてもよいペルフルオロアルキル基であり、Xは、酸素原子、窒素原子または炭素原子であり、bは、Xが酸素原子の場合0であり、Xが窒素原子の場合1であり、Xが炭素原子の場合2であり、Zは、H、一価の金属イオン、または1以上の水素原子が炭化水素基と置換されていてもよいアンモニウムイオンである。単結合は、CYの炭素原子とSOの硫黄原子とが直接結合していることを意味する。有機基は、炭素原子を1以上含む基を意味する。
21、Q22のペルフルオロアルキレン基がエーテル性の酸素原子を有する場合、該酸素原子は、1個であってもよく、2個以上であってもよい。また、該酸素原子は、ペルフルオロアルキレン基の炭素原子−炭素原子結合間に挿入されていてもよく、炭素原子結合末端に挿入されていてもよい。
ペルフルオロアルキレン基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、直鎖状であることが好ましい。
ペルフルオロアルキレン基の炭素数は、1〜6が好ましく、1〜4がより好ましい。炭素数が6以下であれば、原料のモノマーの沸点が低くなり、蒸留精製が容易となる。また、炭素数が6以下であれば、ポリマー(H)のイオン交換容量の低下が抑えられ、プロトン伝導性の低下が抑えられる。
22は、エーテル性の酸素原子を有していてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基であることが好ましい。Q22がエーテル性の酸素原子を有していてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基であれば、Q22が単結合である場合に比べ、長期にわたって固体高分子形燃料電池を運転した際に、発電性能の安定性に優れる。
21、Q22の少なくとも一方は、エーテル性の酸素原子を有する炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基であることが好ましい。エーテル性の酸素原子を有する炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基を有するモノマーは、フッ素ガスによるフッ素化反応を経ずに合成できるため、収率が良好で、製造が容易である。
f2のペルフルオロアルキル基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、直鎖状であることが好ましい。
ペルフルオロアルキル基の炭素数は、1〜6が好ましく、1〜4がより好ましい。ペルフルオロアルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基等が好ましい。
単位(u2)が2つ以上のRf2を有する場合、Rf2は、それぞれ同じ基であってもよく、それぞれ異なる基であってもよい。
−SO(SOf2 としては、−SO 、−SON(SOf2、または−SOC(SOf2 が挙げられる。
としては、フッ素原子、またはエーテル性の酸素原子を有していてもよい炭素数1〜6の直鎖のペルフルオロアルキル基が好ましい。
単位(u2)としては、ポリマー(H)の製造が容易であり、工業的実施が容易である点から、単位(u2−1)〜(u2−3)が好ましい。
Figure 2017212177
他の単位:
ポリマー(H)は、本発明の効果を損なわない範囲内において、単位(u1)、単位(u2)およびTFE単位以外の、他のモノマーに由来する構成単位(以下、他の単位とも記す。)をさらに有していてもよい。
他のモノマーとしては、たとえば、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、エチレン、プロピレンン、ペルフルオロα−オレフィン(ヘキサフルオロプロピレン等)、(ペルフルオロアルキル)エチレン(ペルフルオロブチル)エチレン等)、(ペルフルオロアルキル)プロペン(3−ペルフルオロオクチル−1−プロペン等)、ペルフルオロビニルエーテル(ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ペルフルオロ(エーテル性酸素原子含有アルキルビニルエーテル等)等が挙げられる。
ポリマー(H)は、単位(u1)、単位(u2)および他の単位を、それぞれ1種ずつ有していてもよく、それぞれ2種以上有していてもよい。
各構成単位の割合:
各構成単位の割合は、ポリマー(H)のイオン交換容量と機械的物性が好ましい範囲となるように、適宜調整すればよい。
イオン交換容量:
ポリマー(H)のイオン交換容量は、単位(u1)を有し、単位(u2)を有しない場合、0.5〜1.8ミリ当量/g乾燥樹脂が好ましく、0.9〜1.5ミリ当量/g乾燥樹脂がより好ましい。
ポリマー(H)のイオン交換容量は、単位(u2)を有する場合、0.5〜2.8ミリ当量/g乾燥樹脂が好ましく、0.9〜2.2ミリ当量/g乾燥樹脂がより好ましい。
イオン交換容量が前記範囲の下限値以上であれば、プロトン伝導性が高くなるため、充分な電池出力を得ることできる。イオン交換容量が前記範囲の上限値以下であれば、分子量の高いポリマーの合成が容易であり、また、ポリマー(H)が過度に水で膨潤しないため、機械的強度を保持できる。
(ポリマー(H)の製造方法)
ポリマー(H)は、ポリマー(F)の−SOF基をイオン交換基に変換することによって製造される。
(ポリマー(F))
ポリマー(F)は、単位(u’1)および単位(u’2)のいずれか一方または両方を有するポリマーである。
ポリマー(F)は、TFE単位をさらに有することが好ましい。
単位(u’1):
Figure 2017212177
、Y、sは、単位(u1)におけるQ、Y、sと同様であり、好ましい形態も同様である。
単位(u’1)としては、ポリマー(F)の製造が容易であり、工業的実施が容易である点から、単位(u’1−1)〜(u’1−4)が好ましい。
Figure 2017212177
単位(u’2):
Figure 2017212177
21、Q22、Y、tは、単位(u2)におけるQ21、Q22、Y、tと同様であり、好ましい形態も同様である。
単位(u’2)としては、ポリマー(F)の製造が容易であり、工業的実施が容易である点から、単位(u’2−1)〜(u’2−3)が好ましい。
Figure 2017212177
他の単位:
ポリマー(F)は、本発明の効果を損なわない範囲内において他のモノマーに由来する他の単位をさらに有していてもよい。
ポリマー(F)は、単位(u’1)、単位(u’2)および他の単位を、それぞれ1種ずつ有していてもよく、それぞれ2種以上有していてもよい。
(ポリマー(F)の製造方法)
ポリマー(F)は、化合物(m1)および化合物(m2)のいずれか一方または両方と、必要に応じてTFE、他のモノマーとを重合することによって得ることができる。
化合物(m1):
Figure 2017212177
、Y、sは、単位(u’1)におけるQ、Y、sと同様であり、好ましい形態も同様である。
化合物(m1)としては、化合物(m1−1)〜(m1−4)が好ましい。
Figure 2017212177
化合物(m1)は、たとえば、D.J.Vaugham著,”Du Pont Inovation”,第43巻、第3号,1973年、p.10に記載の方法、米国特許第4358412号明細書の実施例に記載の方法等、公知の合成方法によって製造できる。
化合物(m2):
Figure 2017212177
21、Q22、Y、tは、単位(u’2)におけるQ21、Q22、Y、tと同様であり、好ましい形態も同様である。
化合物(m2)としては、化合物(m2−1)〜(m2−3)が好ましい。
Figure 2017212177
化合物(m2)は、たとえば、国際公開第2007/013533号に記載の方法等、公知の合成方法によって製造できる。
重合法:
重合法としては、バルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合法が挙げられる。また、液体または超臨界の二酸化炭素中にて重合を行ってもよい。
重合は、ラジカルが生起する条件で行われる。ラジカルを生起させる方法としては、紫外線、γ線、電子線等の放射線を照射する方法、ラジカル開始剤を添加する方法等が挙げられる。
(−SOF基のイオン交換基への変換)
ポリマー(F)の−SOF基をイオン交換基に変換する方法としては、国際公開第2011/013578号に記載の方法が挙げられる。たとえば、−SOF基を酸型のスルホン酸基(−SO 基)に変換する方法としては、ポリマー(F)の−SOF基を塩基と接触させて加水分解して塩型のスルホン酸基とし、塩型のスルホン酸基を酸と接触させて酸型化して酸型のスルホン酸基に変換する方法が挙げられる。
<固体高分子形燃料電池集合体>
本発明の固体高分子形燃料電池集合体は、複数の本発明の固体高分子形燃料電池を備えたものである。
複数の固体高分子形燃料電池は、電気的に直列に接続されていてもよく、電気的に並列に接続されていてもよい。また、電気的に直列に接続された集合体がさらに電気的に並列に接続されていてもよく、電気的に並列に接続された集合体がさらに電気的に直列に接続されていてもよい。
図5は、本発明の固体高分子形燃料電池集合体の一例を示す断面図である。
固体高分子形燃料電池集合体40は、内部に空間を有する円筒状のケース42と;貫通孔を有する第1の固定板44および第2の固定板46と;第1の端部が第1の固定板44に形成された貫通孔に挿入、固定され、第2の端部が第2の固定板46に形成された貫通孔に挿入、固定された複数の固体高分子形燃料電池10と;ケース42の水素ガス供給口または水素ガス排出口と固体高分子形燃料電池10の内部の空洞、および隣接する固体高分子形燃料電池10の内部の空洞同士を、1本の水素ガス流路が形成されるように連結する複数の連結チューブ48とを備える。
ケース42には、水素ガスを固体高分子形燃料電池10の内部の空洞に供給する水素ガス供給口62と;空気をケース42内に供給する空気供給口64と;ケース42内から空気および水蒸気を排出する空気排出口66と;固体高分子形燃料電池10の内部の空洞を通過した水素ガスを排出する水素ガス排出口68とが形成されている。
図5においては、固体高分子形燃料電池10の第1の触媒層がアノードとなり、第2の触媒層がカソードとなる。複数の固体高分子形燃料電池10は、電気的に直列に接続されている。
固体高分子形燃料電池集合体40においては、水素ガス供給口62から供給された水素ガスが、連結チューブ48と固体高分子形燃料電池10とを交互に接続して形成された水素ガス流路を通って、水素ガス排出口68から排出される。空気供給口64からケース42内に供給された空気は、固体高分子形燃料電池10の間を通過した後、空気排出口66から排出される。
固体高分子形燃料電池10の内部の空洞を通る水素ガスの一部は、導電性多孔質体によって拡散しながら第1の触媒層に供給される。固体高分子形燃料電池10の外周面を通る空気の一部は、第2の触媒層に供給される。これによって、公知の反応機構によって発電が行われる。
以上説明した本発明の固体高分子形燃料電池集合体にあっては、固体高分子形燃料電池が筒状であるため、ガスケット、セパレータおよび締結部材が不要であり、低コスト化できる。
また、本発明の固体高分子形燃料電池を備えているため、筒状の固体高分子形燃料電池の集合体であるにもかかわらず、個々の固体高分子形燃料電池集合体における集電効率が高く、また、無加湿運転時の発電特性がよい。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されない。
例1は実施例であり、例2は比較例である。
(イオン交換容量)
ポリマー(H)からなる膜を120℃で12時間真空乾燥した。ポリマー(H)からなる膜を0.85モル/gの水酸化ナトリウム溶液(溶媒:水/メタノール=10/90(質量比))に浸漬して、イオン交換基を中和した。イオン交換基を中和した後の水酸化ナトリウム溶液を0.1モル/Lの塩酸で逆滴定してポリマー(H)のイオン交換容量を求めた。
(電流電圧(IV)特性)
常圧にて、固体高分子形燃料電池の内部の空洞に、バブラーを通して加湿された水素ガス(利用率70%)を供給するとともに、固体高分子形燃料電池の外周面を大気開放して、固体高分子形燃料電池の外周面に空気を受動的に供給した。電流密度を変化させながらセル電圧を記録した。
さらに、無加湿の水素ガスを用いた以外は同様にして、電流電圧(IV)特性を測定した。
(例1)
導電性多孔質体の作製:
無垢の黒鉛材(東洋炭素社製、IG43)を切削加工して、外径:9mm、内径:7mm、長さ:80mmの円筒状の黒鉛チューブを得た。
シート状の膜触媒層接合体の作製:
TFE単位および単位(u1−1)(ただし、ZはHである。)を有するポリマー(H−1)(イオン交換容量:1.1ミリ当量/g乾燥樹脂)と、白金ルテニウム合金(白金:ルテニウム=4:6質量比)担持カーボン(合金:カーボン=1:1質量比)とを5:9の質量比とし、エタノールと均一に混合した固形分濃度10質量%のアノード触媒層形成用塗工液を調製した。
アノード触媒層形成用塗工液を、シリコーン系離型剤で表面を処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの表面にダイコータで塗布し、80℃で乾燥して厚さ10μm、白金ルテニウム担持量0.29mg/cmの第1の触媒層を形成した。
ポリマー(H−1)を14質量%含み、エタノールを溶媒とする固体高分子電解質膜形成用塗工液を調製した。
固体高分子電解質膜形成用塗工液を、第1の触媒層の表面にダイコータで塗布し、80℃のオーブンで10分間乾燥して厚さ30μmの固体高分子電解質膜を形成した。
ポリマー(H−1)と白金担持カーボン(白金:カーボン=1:1質量比)を1:2の質量比で含み、エタノールを溶媒とする固形分濃度13.7質量%のカソード触媒層形成用塗工液を調製した。
カソード触媒層形成用塗工液を、固体高分子電解質膜の表面にダイコータで塗布し、乾燥して厚さ10μm、白金担持量0.23mg/cmの第2の触媒層を形成した。PETフィルムを第1の触媒層から剥離し、シート状の膜触媒層接合体を得た。
シート状のカーボン層の作製:
ポリマー(H−1)をエタノールに分散させ、固形分濃度10質量%のイオン交換樹脂液を調製した。
気相成長炭素繊維(昭和電工社製、VGCF−H、平均繊維径:150nm、平均繊維長:10〜20μm)の10.0gに蒸留水45.5gを加え、よく撹拌した。これにイオン交換樹脂液の53.5gを加え、よく撹拌し、さらに超音波印加装置を用いて混合、粉砕させ、カーボン層形成用塗工液を調製した。カーボン層形成用塗工液中の気相成長炭素繊維とポリマー(H−1)との質量比(気相成長炭素繊維/ポリマー(H1))は、1/0.3であった。
シート状補強材として、ポリプロピレン不織布(目付け量:5g/m、平均繊維径:2μm、厚さ:40μm)を用意した。
ETFEフィルム(旭硝子社製、アフレックス100N、厚さ:100μm)の表面に、ポリプロピレン不織布を配置し、該不織布に50質量%のエタノールの水溶液を含ませてETFEフィルムに密着させた後、80℃の乾燥器内で15分間乾燥させてETFEフィルムの表面に定着させた。
ポリプロピレン不織布の表面に、バーコータを用いてカーボン層形成用塗工液を塗布した後、80℃の乾燥器内で15分間乾燥させ、厚さ70μmのカーボン層を形成した。ETFEフィルムを剥離し、シート状のカーボン層を得た。
固体高分子形燃料電池の製造:
黒鉛チューブの外周面を、シート状のカーボン層で覆い、さらにカーボン層の表面をシート状の膜触媒層接合体で覆った。固体高分子形燃料電池の両端にフッ素樹脂製の絶縁テープを巻き付けた。黒鉛チューブの端部の内周面にニッケル線を接合した。最表面である第2の触媒層の外周面に、固体高分子形燃料電池を締め付けるように、ニッケル線を螺旋状に巻き回し、電極面積:10cmの固体高分子形燃料電池を得た。
加湿された水素ガスを用いた場合の固体高分子形燃料電池の電流電圧(IV)特性を図6に示す。電流密度:10mA/cmにおいて0.59Vのセル電圧が得られた。また、無加湿の水素ガスを用いた場合も同じ0.59Vの特性が得られた。
(例2)
固体高分子形燃料電池の製造:
黒鉛チューブの外周面をシート状の膜触媒層接合体で覆った。固体高分子形燃料電池の両端にフッ素樹脂製の絶縁テープを巻き付けた。黒鉛チューブの端部の内周面にニッケル線を接合した。最表面である第2の触媒層の外周面に、固体高分子形燃料電池を締め付けるように、ニッケル線を螺旋状に巻き回し、電極面積:10cmの固体高分子形燃料電池を得た。
加湿された水素ガスを用いて固体高分子形燃料電池の電流電圧(IV)特性を測定すると、電流密度:10mA/cmにおいて0.58Vのセル電圧が得られ、例1よりも発電特性は低い。また、無加湿の水素ガスを用いた場合は、電流密度:10mA/cmにおいて0.57Vのセル電圧が得られ、例1よりも発電特性はさらに低い。
本発明の固体高分子形燃料電池は、たとえば、低コスト化、小型化が要求される小出力なモバイル機器用の電源等として有用である。
10 固体高分子形燃料電池、12 導電性多孔質体、14 第1の集電体、16 第2の集電体、18 絶縁体、20 膜電極接合体、22 固体高分子電解質膜、24 第1の触媒層、26 第2の触媒層、28 第1のカーボン層、30 第2のカーボン層、32 第1の触媒層、34 第2の触媒層、40 固体高分子形燃料電池集合体、42 ケース、44 第1の仕切板、46 第2の仕切板、48 連結チューブ、62 水素ガス供給口、64 空気供給口、66 空気排出口、68 水素ガス排出口。

Claims (9)

  1. 筒状の導電性多孔質体と、
    前記導電性多孔質体の外周面を覆うように設けられた膜電極接合体と
    を有する固体高分子形燃料電池であり、
    前記膜電極接合体が、
    固体高分子電解質膜と、
    前記固体高分子電解質膜の前記導電性多孔質体側の面に接する第1の触媒層と、
    前記固体高分子電解質膜の前記第1の触媒層とは反対側の面に接する第2の触媒層と、
    前記導電性多孔質体と前記第1の触媒層との間に設けられた第1のカーボン層および前記第2の触媒層の外側に設けられた第2のカーボン層のいずれか一方または両方のカーボン層とを有し、
    前記カーボン層が、平均繊維径が50〜300nmであり、平均繊維長が5〜30μmであるカーボンファイバーと、結着剤とを含む、固体高分子形燃料電池。
  2. 前記カーボンファイバーと前記結着剤との質量比(カーボンファイバー/結着剤)が、1/0.05〜1/1である、請求項1に記載の固体高分子形燃料電池。
  3. 前記結着剤が、含フッ素イオン交換樹脂である、請求項1または2に記載の固体高分子形燃料電池。
  4. 前記カーボン層が、多孔質のシート状補強材をさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体高分子形燃料電池。
  5. 筒状の導電性多孔質体と、
    前記導電性多孔質体の外周面を覆うように設けられた膜電極接合体と
    を有する固体高分子形燃料電池であり、
    前記膜電極接合体が、
    固体高分子電解質膜と、
    前記固体高分子電解質膜の前記導電性多孔質体側の面に接する第1の触媒層と、
    前記固体高分子電解質膜の前記第1の触媒層とは反対側の面に接する第2の触媒層とを有し、
    前記第1の触媒層および前記第2の触媒層のいずれか一方または両方が、平均繊維径が50〜300nmであり、平均繊維長が5〜30μmであるカーボンファイバーと、触媒と、イオン交換樹脂とを含む、固体高分子形燃料電池。
  6. 前記イオン交換樹脂が、含フッ素イオン交換樹脂である、請求項5に記載の固体高分子形燃料電池。
  7. 前記含フッ素イオン交換樹脂が、下式(u1)で表される構成単位を有するポリマーである、請求項3または6に記載の固体高分子形燃料電池。
    Figure 2017212177
    ただし、Qは、単結合、またはエーテル性の酸素原子を有していてもよいペルフルオロアルキレン基であり、Yは、フッ素原子または1価のペルフルオロ有機基であり、sは、0または1であり、Rf1は、エーテル性の酸素原子を有していてもよいペルフルオロアルキル基であり、Xは、酸素原子、窒素原子または炭素原子であり、aは、Xが酸素原子の場合0であり、Xが窒素原子の場合1であり、Xが炭素原子の場合2であり、Zは、H、一価の金属イオン、または1以上の水素原子が炭化水素基と置換されていてもよいアンモニウムイオンである。
  8. 前記固体高分子電解質膜の厚さが、5〜30μmである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の固体高分子形燃料電池。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の固体高分子形燃料電池を複数備えた、固体高分子形燃料電池集合体。
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