JP2017211432A - 映像投射システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 経年変化による映像の状態変化を抑制することができる映像投射システムを提供する。【解決手段】 映像投射システム1は、投射範囲が異なる複数台のラスタースキャン方式の映像投射装置10A〜10Dと、映像投射装置10A〜10Dから投射される映像を組み合せて1つの合成映像を生成する映像信号分配部20とを備える。映像投射装置10A〜10Dは、その性能を検出する投射性能検出部を有し、映像信号分配部20は、投射性能検出部の検出結果に基づいて、映像投射装置10A〜10Dによる映像の投射状態を変更する。【選択図】 図1

Description

本発明は、複数台の映像投射装置で構成される映像投射システムに関する。
近年、例えば、LEDや半導体レーザ等の半導体光源と、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、DMD(Digital Mirror Device)、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等の小型光学偏向装置とを組み合せたラスターキャン方式の映像投射装置が、ピコプロジェクタやヘッドアップディスプレイ用として開発されている。
DMDやLCOSは、投影画面全体をカバーする光源から必要な画素のみを選択的にスイッチングし、投影に使われなかった光はフィルタや吸収体に吸収されるという特徴を有する。これに対し、MEMSは2次元の走査に応じて投影画面のうち必要な部分だけ光源を点灯させるので、光の利用効率に優れている。
また、複数台の映像投射装置を用いて1つの映像を形成するシステムも開発され、従来のマルチモニターディスプレイシステムの置き換えとして、あるいは、建物等の外壁をスクリーンとしたプロジェクションマッピングとして、様々な演出のために用いられている。複数台の映像投射装置を用いた投影方法としては、投射された複数の映像の重畳投影により部分的に映像の解像度を変更する方法が知られている。
例えば、特許文献1は、全体投影用プロジェクタと局所投影用プロジェクタの2台を用いて映像の重畳部を作り、部分的に解像度を変更することができる投影方法を採用している(段落0005,図1)。
特開2004−070257号公報
しかしながら、特許文献1の投影方法は、個々のプロジェクタ(映像投射装置)の解像度及び輝度の性能が同程度であることが前提となっている。従って、経年変化により複数の映像投射装置間の性能差が大きくなったとき、投射される映像の状態が変化してしまうという不都合があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、複数台の映像投射装置を用いて1つの映像を生成する際に、経年変化による映像の状態変化を抑制することができる映像投射システムを提供することを目的とする。
本発明の映像投射システムは、投射範囲が異なる複数台のラスタースキャン方式の映像投射装置と、前記複数台の映像投射装置から投射される映像を組合せて1つの合成映像を生成する合成映像生成部と、を備えた映像投射システムであって、前記複数台の映像投射装置の性能を検出する投射性能検出部を有し、前記合成映像生成部は、前記投射性能検出部の検出結果に基づいて前記複数台の映像投射装置による映像の投射状態を変更することを特徴とする。
この映像投射システムは、投射範囲が異なる複数台の映像投射装置で構成され、各映像投射装置の映像を組み合せて1つの合成映像を生成するが、経年変化により何れかの映像投射装置の性能が低下することがある。
本発明によれば、投射性能検出部が各映像投射装置の性能を検出する。そして、合成映像生成部は、投射性能検出部の検出結果に基づいて各映像投射装置による映像の投射状態を変更するので、経年変化による映像の状態変化を抑制することができる。
本発明において、前記映像投射装置は、光源と、該光源からの光を反射する回動式のミラー部と、を備え、前記投射性能検出部は、前記映像投射装置の性能として、前記光源の輝度と前記ミラー部の振れ角範囲のうちの少なくとも一方を検出することが好ましい。
この構成によれば、投射性能検出部は、映像投射装置の光源の輝度を測定することで、輝度の低下を検出することができる。また、投射性能検出部は、映像投射装置のミラー部の振れ角範囲を測定することで投射範囲の変化を検出することができる。
また、本発明において、前記投射性能検出部は、前記光源からの光を前記ミラー部で反射させた反射光を所定箇所まで導く導光器と、該導光器により導かれた光のレベルを検出する光検出器と、を備え、前記光検出器により検出された光のレベルに基づいて、前記光源の輝度を検出することが好ましい。
この構成によれば、導光器により導かれた光(ミラー部の反射光)を光検出器で検出する。例えば、投射範囲から離れた場所に光検出器を配置するようにして、光源の輝度を検出することができる。
また、本発明において、前記導光器の配置箇所を可変とし、前記投射性能検出部は、前記導光器の配置箇所に基づいて、前記ミラー部の振れ角範囲を検出することが好ましい。
この構成によれば、導光器の配置箇所は可変であって、例えば、導光器をミラー部の振れ角の中心位置から外側方向へ移動させていくと、光が導光器により導かれない、光検出器の検出限界位置が現れる。このような導光器の配置箇所に基づいて、ミラー部の振れ角範囲を検出することができる。
また、本発明において、前記光検出器により検出される各映像投射装置の光源の輝度又は前記ミラー部の振れ角範囲に基づいて、該各映像投射装置が投射する映像の輝度又は投射範囲を調整し、前記合成映像の変化を抑えることが好ましい。
この構成によれば、光検出器が各映像投射装置の光源の輝度やミラー部の振れ角範囲を検出し、その結果に基づいて、例えば、1の映像投射装置の光源の輝度やミラー部の振れ角が低下した場合に、低下した分を他の映像投射装置で補って調整する。これにより、合成映像の変化するのを抑えることができる。
本実施形態の映像投射システムの概要図。 本実施形態の映像投射システムの映像投射装置の概要図。 本実施形態の映像投射装置の映像信号処理部の説明図。 本実施形態の映像投射装置に用いられるMEMSの斜視図。 半導体光源と、MEMSミラーと、映像投射装置から投射された映像投射範囲と、振れ角測定用投射範囲との関係を示す図。 時間経過に対する、副走査方向に揺動するMEMSミラー及び半導体光源の駆動信号の波形変化を示す図。 時間経過に対する、主走査方向に揺動するMEMSミラー及び半導体光源の駆動信号の波形変化を示す図。 図6A及び図6Bに示された、MEMSミラー及び半導体光源の駆動信号に基づく投射映像の描画範囲と、走査軌跡との関係を示す図。 各映像投射装置の投射角度範囲と最大輝度との関係を示す図。 映像分配処理の手順を示したフローチャート。 入力映像(描画画面)を示す図。 入力映像の輝度分布と第4映像投射装置の映像投射範囲との関係を示す図。 図10Bの入力映像に追加された基準線に対する輝度分布断面図。 入力映像の輝度分布と第1映像投射装置〜第4映像投射装置の映像投射範囲との関係を示す図。 図11Aの入力映像に追加された基準線に対する輝度分布断面図。 MEMSミラーの振れ角測定の機構を説明する図。 MEMSミラーの振れ角測定の機構(変形例)を説明する図。 性能検出処理の手順を示したフローチャート。 半導体光源の初期状態の75%の輝度を最大値として映像信号を分配した場合の輝度分布断面図(1)。 半導体光源の初期状態の75%の輝度を最大値として映像信号を分配した場合の輝度分布断面図(2)。
図1に示されるように、本実施形態の映像投射システム1は、複数の映像投射装置10A〜10D(以下、映像投射装置10という場合がある。)と、入力映像を表す映像信号が入力され、映像投射範囲の輝度分布を表す個別映像信号、及び後述するオフセット信号を、映像投射装置10A〜10Dに出力する映像信号分配部20とを備える。以下、本実施形態の映像投射システムを、4台の映像投射装置を備える映像投射システムを用いて説明するが、装置数は4台に限定されず、2台以上であればよい。
初めに、本実施形態の映像信号分配部20(本発明の「合成映像生成部」に相当する)は、CPU、ROM、RAM並びにI/O回路及びA/D回路等の電子回路等により構成され(図示省略)、映像ソースから得られた映像信号により表現される入力映像の輝度分布から各映像投射装置10に与える映像投射範囲の輝度分布を抽出する。そして、映像信号分配部20は、抽出された映像投射範囲の輝度分布を表す個別映像信号を各映像投射装置10に出力する。
また、映像信号分配部20は、入力映像の輝度分布の最高輝度点の位置を特定し、各映像投射装置10の映像投射範囲の中心を最高輝度点の位置に設定可能なオフセット信号を個別映像信号と共に各映像投射装置10に出力する。
オフセット信号とは、後述するMEMSミラー106の振れ角の制限に由来する映像投射可能な範囲を有する映像投射装置に対して、映像投射範囲を描画範囲のうちの所望の範囲にオフセットする(位置付ける)信号である。具体的には、オフセット信号は、映像が投射される画面全体の中心を基準位置として、基準位置から水平方向及び垂直方向に移動させる変位量を示す信号である。
各映像投射装置10では、オフセット信号に応じて各映像投射装置10が投射する映像を上下左右方向に移動できるようになっている。投射映像の上下左右方向への移動は、各映像投射装置10にステッピングモータ等を設けることにより実施される。
図2に示されるように、本実施形態の映像投射装置10は、MEMSミラー106、MEMSミラー106の反射光を受光する受光素子109、半導体光源112、MEMSミラー106及び半導体光源112に信号を出力する制御部30とから構成され、後述するラスタースキャンを行う装置である。
映像投射装置10の制御部30は、パーソナルコンピュータ、カメラシステム等の映像ソースから出力された映像信号に基づいて生成された個別映像信号が入力される個別映像信号入力部102と、受信した個別映像信号を処理するために所定ビット毎に書き込み・読み出しが行われる個別映像信号蓄積部104と、MEMSミラー106に対して交流波の駆動信号を出力するMEMS駆動部108と、駆動信号に応じてMEMSミラー106が回動軸線周りを回動したとき、MEMSミラー106の振れ角に応じた電圧を出力するセンサからの信号が入力されるセンサ信号入力部110と、MEMESミラー106に光を照射するLEDや半導体レーザ等の半導体光源112に対して画素データを出力する光源駆動部114と、受光素子109の検出信号が入力される光学センサ信号入力部115と、個別映像信号を処理して映像投射装置10の制御を行う個別映像信号処理部116とから構成される。
本実施形態では、説明の便宜のため、MEMSミラー106を駆動する交流波の駆動信号として正弦波形状の駆動信号を用いて説明するが、正弦波形状の駆動信号に対して90°位相が遅れた余弦波形状の信号等を用いてもよい。
個別映像信号入力部102は、映像信号を処理するために、入力された個別映像信号を個別映像信号処理部116に出力する。個別映像信号入力部102としては、VGA(アナログRGB)、DVI、HDMI(登録商標)、Display Port等の映像信号レシーバを用いることができる。
個別映像信号蓄積部104では、個別映像信号入力部102から出力された個別映像信号を処理するために信号の書き込み・読み出しが行われる。個別映像信号蓄積部104としては、SDRAM等を用いることができる。本実施形態の映像投射システムでは、映像信号は高速信号として生成されるため、DDR2-SDRAM、DDR3-SDRAMが好適である。
MEMS駆動部108は、MEMSミラー106に対する駆動信号を出力するために、個別映像信号処理部116からのデジタル信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバーターと、その出力信号をMEMSミラー106の駆動電圧レベルまで増幅するオペアンプから構成される。
センサ信号入力部110は、駆動信号に応じてMEMSミラー106が回動軸線周りに回動し、走査方向に揺動したときのMEMSミラー106の振れ角に応じた電圧を出力するセンサからの信号が入力される信号入力部である。
また、光学センサ信号入力部115は、後述する振れ角測定用投射範囲に設置された受光素子109の検出信号が入力される信号入力部である。センサ信号入力部110及び光学センサ信号入力部115は、受信したアナログ信号を個別映像信号処理部116に出力されるデジタル信号に変換するA/Dコンバーターと、A/Dコンバーターに対する適切な入力レベルを確保するオペアンプとから構成される。
光源駆動部114は、個別映像信号処理部116から出力されたデジタル信号をアナログ信号に変換する高速D/Aコンバーターと、RGB各色の半導体光源112を駆動できるだけの電流容量を持つドライバトランジスタ等とから構成される。
個別映像信号処理部116は、個別映像信号を処理して映像投射装置10の制御を行う。個別映像信号処理部116は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、マイクロプロセッサ、又はこれらのハイブリッドデバイス(EPP(Extensible Processing Platform)やSoC(System on Chip))等を用いることができる。
また、図3に示されるように、個別映像信号処理部116は、個別映像信号を個別映像信号入力部102から個別映像信号蓄積部104に出力するインターフェースとしての入力映像処理部120と、個別映像信号蓄積部104及び光学センサ信号入力部115から出力された信号等に基づいて、MEMS駆動部108へ送出するMEMSミラー106の駆動信号及び光源駆動部114に送出する画素データ抽出の基礎となる信号等を生成する駆動信号生成部122と、センサ信号入力部110及び駆動信号生成部122から出力された信号に基づいて、共振周波数追従制御を行い、画素データ抽出部126に信号を送出する駆動信号演算処理部124と、駆動信号生成部122及び駆動信号演算処理部124から出力された信号に基づいて、光源駆動部114に送出する画素データを抽出する画素データ抽出部126と、これらの各信号処理の制御パラメータに対する制御を行うと共に、スイッチ、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)等の図示しない外部制御手段とのインターフェースとしての機能を果たす総合制御部128とから構成される。
また、図4に示されるように、本実施形態のMEMSミラー106を備えるMEMS130は、反射面を有するMEMSミラー106を一対のトーションバー131A,131Bにより支持する第1支持部132と、MEMSミラー106を第1支持部132に対して一対のトーションバー131A,131B、すなわち、主走査方向(Y軸周り)に揺動させる第1のアクチュエータ134,136と、第1支持部132を支持する第2支持部138と、第1支持部132を第2支持部138に対して副走査方向(X軸周り)に揺動させる第2のアクチュエータ140,142とを備え、2次元走査が可能な2軸型光偏向器である。
MEMS130を備える映像投射装置10は、後述する映像投射範囲のうち描画範囲のみが2次元走査に応じて光が照射されるように、半導体光源112が点灯されるので、光の利用効率の向上を図ることができる。
MEMS130のアクチュエータとしては、圧電方式、静電方式、電磁形式のアクチュエータを用いることができる。本実施形態では、アクチュエータ134,136として、圧電アクチュエータを採用している。また、アクチュエータ140,142はそれぞれ、4つの圧電カンチレバーが連結されて構成されている。各圧電カンチレバー140A〜140D,142A〜142Dは、支持体と、下部電極と、圧電体と、上部電極とから構成された積層体を含む。
映像信号に基づく映像の投射は、水平方向の高速走査、垂直方向の低速走査によって実行される。そのため、MEMSミラー106は、高速動作に対応したアクチュエータ134,136の共振駆動により主走査方向に揺動し、低速動作に対応したアクチュエータ140,142の非共振駆動により副走査方向に揺動する。
本実施形態では、副走査方向の揺動は低速動作であるため、非共振駆動のアクチュエータ140,142を用いたが、これに限定されず、共振駆動のアクチュエータを用いてもよい。
MEMSミラー106の回動状態を検出するために、第1支持部132には、トーションバー131A,131Bと隣接する位置にセンサ144A,144Bが、また、アクチュエータ140,142の近傍にセンサ146が設けられている。位置センサとしては、圧電効果を用いたセンサやピエゾ抵抗効果を用いたセンサを採用することができる。圧電効果を用いたセンサは、MEMSミラー106の振れ角の変位量に対して微分値を返す速度センサとして動作する。また、ピエゾ抵抗効果を用いたセンサは、MEMSミラー106の振れ角の変位量に比例した値を返す位置センサとして動作する。
なお、同一の製造プロセスでアクチュエータ及びセンサの積層構造を形成できるという点では、圧電効果を用いたアクチュエータ及びセンサを用いることが好ましい。
また、センサ144,146はそれぞれ、少なくとも1つ設ける必要があるが、MEMSミラー106の主走査方向及び副走査方向の揺動安定性及び差動信号のノイズキャンセリング効果の向上のために、図4に示されるように、Y軸及びX軸を中心として線対称に2つ設けることが好ましい。
次に、図5〜図7を参照して、主に半導体光源112と、MEMS130のMEMSミラー106とを用いたラスタースキャンについて説明する。
図5に示されるように、半導体光源112から直接MEMSミラー106に入射し、反射された光は、映像投射範囲に映像(走査軌跡)を描画する。また、半導体光源112から出力された光は分光器103で分割され、その一部が固定ミラー105の方向へ進む。固定ミラー105で反射された光は、MEMSミラー106に入射する。固定ミラー105から入射し、MEMSミラー106で反射された光は、映像投射範囲とは異なる振れ角測定用投射範囲に走査軌跡を描く。詳細は後述するが、MEMS駆動部108は、振れ角測定用投射範囲に到達する光を利用して、MEMSミラー106を一定の振れ角で駆動させる。
映像の描画に関して、副走査方向に揺動するMEMSミラー106により、図5の映像投射範囲において垂直方向の走査が実行される。本実施形態の副走査方向に揺動するMEMSミラー106の駆動信号の波形は、図6Aに示される鋸波形状とするのが好ましい。
副走査方向に揺動するMEMSミラー106は低速駆動されるので、共振駆動のアクチュエータと非共振駆動のアクチュエータの何れも用いることができるが、非共振駆動のアクチュエータに好適な鋸波形状の駆動信号を用いて有効描画時間を長く確保することにより、投影画面の明るさの向上を図ることができる。
具体的には、鋸波形状の駆動信号には、時間経過に対する駆動信号の波形の傾きが緩やかな区間と、急峻な区間とが交互に現れる(図6A参照)。そして、鋸波形状の駆動信号の傾きが緩やかな区間で半導体光源112を点灯して描画を行い(描画区間)、傾きが急峻な区間で半導体光源112を消灯する非描画区間(垂直帰線区間)を設ける。
鋸波形状の駆動信号の傾きが変化する頂点付近では、副走査方向の揺動するMEMSミラー106は非常に低速な駆動状態になるため、当該頂点付近の区間に対応する描画部分は描画範囲の他の部分と比較すると特に明るく見える。そのため、当該頂点付近の区間では、半導体光源112を消灯することにより、描画範囲で表される画面全体の明るさの均一性を実現し得る。
一方、主走査方向に揺動するMEMSミラー106により、図5の映像投射範囲において水平方向の走査が実行される。本実施形態の主走査方向に揺動するMEMSミラー106の駆動信号の波形は、図6Bに示される交流波、例えば、正弦波形状とするのが好ましい。主走査方向に揺動するMEMSミラー106は高速駆動されるので、共振駆動のアクチュエータを用いることが好ましく、また、共振駆動のアクチュエータに好適な正弦波形状の駆動信号を用いることが好ましいからである。
具体的には、正弦波形状の駆動信号には、時間経過に対する駆動信号の波形の頂点付近の区間と、それ以外の区間とが交互に現れる(図6B参照)。そのため、図5に示されるように、往復走査、すなわち、右方向走査及び左方向走査の両方で描画を行うことが、有効描画時間の確保の点から好適である。片側走査、例えば、右方向走査(左方向走査)のみで描画を行い、左方向走査(右方向走査)においては非描画区間(水平帰線区間)を設ける方式と比較して、往復走査、すなわち、右方向走査と左方向走査の両方で描画を行い、有効描画時間を長く確保することができる。
さらに、正弦波形状の駆動信号の頂点付近(水平折返区間)では、主走査方向に揺動するMEMSミラー106は非常に低速な駆動状態になるため、当該頂点付近の区間に対応する描画部分は描画範囲の他の部分と比較すると特に明るく見える。描画範囲で表される画面全体の明るさの均一性を実現し得るため、図6Bに示されるように、経過時間に対して隣り合う当該頂点付近の区間(水平折返区間)の間の区間で半導体光源112を点灯して図5の水平方向の走査軌跡の1ライン分の描画を行い、水平折返区間で半導体光源112を消灯して非描画区間を設ける。
上述したラスタースキャンを実施することにより、図7に示されるように、被走査面での走査軌跡全体から水平方向及び垂直方向において、図5の映像投射範囲の周縁領域が切り取られた描画範囲が得られる。
次に、図8〜図11を参照して、映像信号分配部20の映像の分配処理を説明する。映像信号分配部20による分配処理は、画面内に1点存在する最高輝度点を中心に、水平方向、垂直方向の輝度が共に単調減少する分布を持った映像信号を処理する。
図8は、本実施形態の映像投射システム1の映像投射装置10A〜10Dにより、MEMSミラー106の水平方向及び垂直方向の振れ角で表された投射角度範囲(映像投射可能な範囲)と、相対輝度で表された最大輝度との関係を例示した図である。
図8に示されるように、本実施形態では、映像投射装置10A〜10Dの投射角度範囲と最大輝度は、相対輝度の上限値である最大輝度が大きい映像投射装置の順に、映像投射可能な範囲である投射角度範囲が狭くなるように設定されている。なお、映像投射装置10A〜10Dの画素ピッチは、制御し易さの観点から同一に設定されているが、これに限定されず、映像投射装置10A〜10Dの画素ピッチを異なる値に設定してもよい。映像投射装置10A〜10Dの画素ピッチが異なる値に設定された場合、映像投射装置10A〜10Dにおいて解像度のスケーリングを行う。
図9に示される映像信号分配部20の映像分配処理では、まず、映像投射装置10A〜10Dの性能(輝度)についての相対関係を規定する。具体的には、同一スケールで評価したときに映像投射装置10A〜10Dが表現できる輝度階調の最小単位(輝度分解能)について、最小公倍数を求める(図9/S1)。例えば、映像投射装置10A〜10Dの輝度分解能がそれぞれ相対値で、1:2:4:8であった場合は、最小公倍数は8である。
次に、輝度分解能の最小公倍数と映像投射装置10A〜10Dの輝度レベルの分解数とを乗算し、輝度分解能の最小公倍数を基にした輝度階調を算出する(図9/S2)。例えば、映像投射装置10A〜10D全ての輝度レベルの分解数が256である場合は、映像投射装置10A〜10Dの最大輝度[cd/m]はそれぞれ相対値で、256:512:1024:2048となり、最小公倍数を基にした輝度階調は2048階調となる。
次に、最小公倍数を基にした輝度階調に対して、入力映像の輝度階調を調整するスケーリング処理の要否を判定するために、最小公倍数を基にした輝度階調と入力映像の輝度階調とを比較して、2つの輝度階調が一致しているのか否かを判定する(図9/S3)。
2つの輝度階調が一致していない場合(図9/S3:No)、入力映像の輝度階調のスケーリングを行う(図9/S4)。例えば、最小公倍数を基にした輝度階調は2048階調であるときに、入力映像の輝度階調が1024階調であれば2倍し、4096階調であれば1/2倍する(スケーリング処理)。スケーリング処理を行った後、映像投射装置10A〜10Dの中から最大輝度が大きく、かつ、投射角度範囲が狭い映像投射装置の順に、映像信号の分配処理を行う(図9/S5〜S12)。
一方、2つの輝度階調が一致している場合(図9/S3:Yes)、後工程の映像信号の分配処理を行う(図9/S5〜S12)。なお、本実施形態では、最小公倍数を基にした輝度階調と入力映像の輝度階調とが共に、スケーリング処理が不要である2048階調とする。
次に、入力映像の輝度分布における最高輝度点の位置を特定する(図9/S5)。例えば、図10Aに示される入力映像から得られる輝度分布に対して、全画面分を検索することにより、入力映像の最高輝度点の位置を特定する。ここでは、特定した入力映像の最高輝度点の位置を「×」で示している。なお、図中の点線は、水平方向の輝度分布を説明するために用いられる基準線を示している。
以下、複数の映像投射装置10A〜10Dのうち最大輝度が最も大きく、投射角度範囲が最も狭い第4映像投射装置10Dを例に分配処理を説明する。映像投射装置10A〜10Cについても、最大輝度が大きく、投射角度範囲が狭い順、すなわち、映像投射装置10C→10B→10Aの順に特定し、特定された映像投射装置に対して、同様の映像信号の分配処理が行われる。
次に、最高輝度点の位置を中心として、特定した映像投射装置が表現し得る最小輝度以上、かつ、次に特定される映像投射装置が表現し得る最高輝度以上の輝度分布範囲に対して、水平方向及び垂直方向にスキャンする(図9/S6)。
例えば、今回特定した映像投射装置が第4映像投射装置10Dである場合、次に特定される映像投射装置は第3映像投射装置10Cである。この場合、第4映像投射装置10Dが表現し得る最小輝度(例えば、相対輝度8[cd/m])以上、かつ、第3映像投射装置10Cの表現し得る最大輝度1024以上の輝度分布範囲についてスキャンする(図8参照)。
次に、特定した映像投射装置によりスキャンした輝度分布範囲の映像の投射可否を判定するために、スキャンした輝度分布範囲が特定した映像投射装置の投射角度範囲外であるか否かを判定する(図9/S7)。例えば、特定した映像投射装置が第4映像投射装置10Dである場合、スキャンした輝度分布範囲が投射角度範囲(水平16°×垂直6°)外であるか否かを判定する。
スキャンした輝度分布範囲が特定した映像投射装置の投射角度範囲外である場合(図9/S7:Yes)、以後に特定される映像投射装置にエラー信号を出力し、入力映像(フレーム)に対する処理を中止する(図9/S8)。特定した第4映像投射装置10Dに対する処理において、処理を中止した場合、以後に特定される映像投射装置10A〜10Cにもエラー信号を出力し、映像信号の分配処理が中止される。
入力映像は、映像信号分配部20に図示しない映像ソースから一定時間間隔で(例えば、60フレーム/秒)出力される。従って、エラー信号を出力して処理を中止した場合、エラー信号が入力された映像投射装置からの映像投射は行われず、単位時間経過後、次の入力映像に対する映像信号の分配処理が行われ、映像投射が行われる。
一方、スキャンした輝度分布範囲が特定した映像投射装置の投射角度範囲外ではない場合(図9/S7:No)、投射角度範囲の中心位置と描画画面全体の中心位置とを比較し、2つの中心位置が一致しているか否かを判定する(図9/S9)。2つの中心位置が一致している場合(図9/S9:Yes)、後述するように個別映像信号を出力し、入力映像信号から個別映像信号に対応する範囲を除去する(図9/S11)。
このように映像投射装置10A〜10Dは、個別映像信号に基づく映像投射範囲の映像を投射する。また、入力映像信号から個別映像信号に対応する範囲が除去された入力映像の輝度分布に対して、他の映像投射装置に対応する分配処理を行うことが可能になる。
2つの中心位置が一致していない場合(図9/S9:No)、オフセット信号を特定した映像投射装置に出力する(図9/S10)。ここで、オフセット信号とは、映像が投射される画面全体の中心を基準位置として、基準位置から水平方向及び垂直方向に移動させる変位量を示す信号である。
次に、特定した映像投射装置に与える映像投射範囲の輝度分布を入力映像の輝度分布から抽出し、抽出された映像投射範囲の輝度分布を表す個別映像信号として特定した映像投射装置に出力する。さらに、入力映像信号の輝度分布から個別映像信号に相当する輝度分布の範囲を除去する(図9/S11)。
ここで、図10Bに投射角度範囲の中心位置と描画画面全体の中心位置が一致していない場合における、映像信号の分配処理(図9/S9〜S11)を適用した例を示す。図10Bは、描画画面の中心位置(画面中心)と、第4映像投射装置10Dの映像投射範囲の中心位置とが一致していない例を示している。この場合、映像信号分配部20により、第4映像投射装置10Dに対して、映像投射範囲に対応する個別映像信号と、描画画面の中心位置に映像投射範囲の中心位置を移動させるオフセット信号とを出力する(図9/S10,S11)。
図10C中の破線(曲線)は、第4映像投射装置10Dに出力された個別映像信号に相当する輝度分布の範囲を示す。また、実線は、入力映像信号の輝度分布から個別映像信号に相当する輝度分布の範囲が除去された範囲を示す。
その後、全ての映像投射装置に対して処理が完了したか否かを判定する(図9/S12)。全ての映像投射装置に対して処理が完了した場合(図9/S12:Yes)、映像信号分配部20による映像信号の分配処理を終了する。一方、全ての映像投射装置に対して処理が完了していない場合(図9/S12:No)、全ての映像投射装置に対して処理が完了するまで、映像信号の分配処理を行う(図9/S6〜S11)。
本実施形態の分配処理では、最高輝度点の位置の探索(図9/S5)は第4映像投射装置10Dに対する分配処理時のみ行われる。すなわち、検索された最高輝度点の位置は再スキャンせず、最初に検出した当該位置を分配処理が終了するまで使用する。再スキャンを行った場合、例えば、第4映像投射装置10Dの映像投射範囲外側の縁部に(暫定)最高輝度点が複数検出される可能性があり、処理が煩雑になる可能性があるためである。
その後、第4映像投射装置10Dに次いで、第3映像投射装置10Cに対して映像信号の分配処理を行い、入力映像信号の輝度分布から個別映像信号に相当する輝度分布の範囲を除去する。さらに、第2映像投射装置10B、第1映像投射装置10Aに対しても映像信号の分配処理を行う。
一連の分配処理を行った結果を、図11Aに示す。第1映像投射装置10Aの投射角度範囲は入力映像の描画画面全体と同一であるので、映像投射装置10A〜10Dに出力される個別映像信号で表現される輝度分布の映像を結合して、最終的な映像が作られる。
また、図11Bにおいて、一点鎖線、二点鎖線、破線及び実線は、それぞれ第4映像投射装置10D、第3映像投射装置10C、第2映像投射装置10B及び第1映像投射装置10Aに出力された個別映像信号に相当する輝度分布の範囲を示している。
本実施形態の分配処理では、映像投射装置10A〜10Dのうちで相対輝度の上限値が最大である第4映像投射装置10D以外の映像投射装置10A〜10Cは、それぞれの相対輝度の上限値として、映像投射装置10A〜10Cそれぞれの相対輝度の最大値を用いている。すなわち、映像投射装置10A、10B、10C、10Dに対して、上限値として最大輝度256、512、1024、2048が設定されている。
なお、映像投射装置の相対輝度の上限値として限界値である最大輝度及びその近傍値を用いた場合、当該限界値を要求する個別映像信号に対する輝度の映像を投射し難い、すなわち、個別映像信号に対する輝度の直線性を実現し難い傾向がある。
次に、図12及び図13を参照して、振れ角測定用投射範囲の構成とMEMSミラー106の振れ角範囲を測定する機構を説明する。
図12に示されるように、半導体光源112から一度、固定ミラー105に入射してMEMSミラー106で反射された光は、半導体光源112から直接MEMSミラー106に入射する光とは異なる入射角度でMEMSミラー106に入射する。これにより、映像投射範囲で描画が行われている間に、振れ角測定用投射範囲の被走査面に、固定ミラー105からの光による走査軌跡が描かれる。
ここで、振れ角測定用投射範囲には、導光器107(本発明の「投射性能検出部」に相当する)が設置されている。導光器107は、2次元スキャンに対応するため管状が好ましく、材質はガラス、アクリル、ポリカーボネート等、種々のものを用いることができる。
さらに、導光器107を通過した光が進む位置には、受光素子109(本発明の「投射性能検出部」及び「光検出器」に相当する)が設置されている。導光器107に光が入射すると、その光が導光器107の内部を伝搬して受光素子109に導かれる。そして、受光素子109は、光学センサ信号入力部115に光の検出信号を送信する。なお、受光素子109は、応答性やコストの面からフォトダイオードが最適である。
導光器107及び受光素子109から構成される光の検出機構は、映像の投射を妨げることがないよう、映像投射範囲と振れ角測定用投射範囲は前後方向に重ならない位置となっている。また、この検出機構は、互いの位置関係を保持したまま、振れ角測定用投射範囲の水平方向中心から外側方向に移動可能となっている。
MEMSミラー106が揺動すると、固定ミラー105からの反射光が導光器107を通過して、受光素子109にて検出される。検出機構を水平方向中心からその外側方向に徐々に移動させていった場合、受光素子109が光を検出しなくなる検出限界位置が現れる。これにより、垂直方向の振れ角に関係なく、MEMSミラー106の水平方向の振れ角範囲を測定することができる。
なお、異なる検出機構を、振れ角測定用投射範囲の垂直方向に対して配置することで、MEMSミラー106の垂直方向の振れ角範囲も検出することができる。このとき、垂直方向の検出機構を、水平方向の検出機構と直交するように配置してもよいし、新たな投射範囲を設けてもよい。
また、経年変化により、半導体光源112の輝度が低下することも考えられる。制御部30は、受光素子109で検出される光の輝度レベルを、光源駆動部114の定格電流出力における輝度レベルと比較することで、輝度が低下したか否かを判定することができる。
図13に示されるように、振れ角測定用投射範囲の被走査面に走査軌跡を描くため、新たな半導体光源113を設置する方式としてもよい。半導体光源113は、半導体光源112とは異なる入射角度で、MEMSミラー106に入射する。当然のことながら、半導体光源113による可視光は製品内部に閉じ込める構造とする必要があり、外部に漏れて迷光とならないようにしなければならない。従って、半導体光源113は、赤外線などの不可視波長の光を出力する光源が望ましい。
次に、図14を参照して、映像投射システム1で実行される半導体光源112の輝度及びMEMSミラー106の振れ角範囲の測定する性能検出処理について説明する。本処理は、映像投射システム1の起動時等に全ての映像投射装置10A〜10Dにおいて実行される。
まず、振れ角測定用投射範囲の水平・垂直軸について、MEMSミラー106の最大振れ角を測定する(図14/S21)。具体的には、上述した検出機構を水平・垂直方向に移動させることで、受光素子109の検出限界位置を特定して、MEMSミラー106の水平・垂直方向の最大振れ角を測定する。
次に、半導体光源112の最大輝度を測定する(図14/S22)。輝度の測定値は、例えば、個別映像信号蓄積部104のRAMに記憶される。その後、全ての映像投射装置に対してS21,S22の処理が完了したか否かを判定する(図14/S23)。
全ての映像投射装置に対して処理が完了していない場合(図14/S23:No)、全ての映像投射装置に対してS21,S22の処理が完了するまでループする。一方、全ての映像投射装置に対して処理が完了した場合(図14/S23:Yes)、各映像投射装置の振れ角及び輝度を更新する(図14/S24)。これにより、映像投射装置10A〜10Dの現在の振れ角と輝度を取得したことになる。
次に、各映像投射装置が映像信号を分配可能か否か判定する(図14/S25)。具体的には、S24で取得した振れ角と輝度に基づいて、映像信号を構成できるか否かのチェックをフレーム毎に実行する。
映像信号の分配が可能である場合(図14/S25:Yes)、図9に示される分配処理により入力映像を各映像投射装置に分配する(図14/S26)。一方、映像信号の分配が不可能である場合(図14/S25:No)、エラー信号を出力する(図14/S27)。その後、本処理を終了する。
エラー信号が出力された場合には、映像信号の分配を調整する必要がある。例えば、第1映像投射装置10Aの半導体光源112が経年変化によって輝度が低下した場合、映像投射装置10B〜10Dが担当する映像投射範囲を拡大することで、第1映像投射装置10Aの映像投射範囲との重複部分を増やす。これにより、映像投射装置10A〜10Dによる合成映像が極力変化しないように調整する。
図15A,15Bは、半導体光源112の初期状態の輝度の75%を最大値として映像信号を分配した場合の輝度分布の断面図である。
本実施形態では、最高輝度点の輝度が2048[cd/m]であったが(図11A参照)、第4映像投射装置10Dで100%の輝度を出力する代わりに、その75%の1536[cd/m]の輝度を出力している(図15A参照)。
そして、第3映像投射装置10Cで残り25%の輝度である512[cd/m](図15Bの最高輝度点位置付近)を出力する分配とすることで、各映像投射装置10A〜10Dに求められる輝度を落すことができる。図15A,15Bと図10Cを比較すると、前者の方が第4映像投射装置の負荷が少なく、その分、第3映像投射装置に負荷を分散させている。
また、第3映像投射装置の輝度の75%は768[cd/m](図15Bの最高輝度点位置付近以外のピーク)となるが、輝度の低下分を第1、第2映像投射装置で補うことができる。すなわち、各映像投射装置10A〜10Dの輝度は低下するものの、映像投射装置10A〜10Dによる合成映像は変化しないようにすることができる。
上記の実施形態は、本発明の一例であり、これ以外にも様々な変形例が考えられる。例えば、実施形態のMEMSミラー106は円形であったが、楕円形や矩形であってもよい。このとき、ミラー部の形状に合わせて、アクチュエータ134,136の形状も変える必要がある。
振れ角測定用投射範囲の被走査面に走査軌跡を描くため、新たな半導体光源113を設置する方式を採用する場合、映像投射用の半導体光源112の輝度測定のために別途、検出機構(導光器と受光素子)を設ける必要がある。検出機構は、描画範囲の外側に配置し、輝度の測定のために本来消灯する区間を点灯させる必要がある。
この映像投射システム1は、車両用灯具(ヘッドライト)として用いることができる。この場合、半導体光源はパッシング用の光源としては使用せず、パッシング光源は別途備える必要がある。
1…映像投射システム、10,10A,10B,10C,10D…映像投射装置、20…映像信号分配部(合成映像生成部)、30…制御部、103…分光器、105…固定ミラー、106…MEMSミラー(ミラー部)、107…導光器(投射性能検出部)、109…受光素子(投射性能検出部、光検出器)、112…半導体光源、130…MEMS(光偏向器)、134,136…アクチュエータ、144,144A,144B,146…センサ。

Claims (5)

  1. 投射範囲が異なる複数台のラスタースキャン方式の映像投射装置と、
    前記複数台の映像投射装置から投射される映像を組み合せて1つの合成映像を生成する合成映像生成部と、を備えた映像投射システムであって、
    前記複数台の映像投射装置の性能を検出する投射性能検出部を有し、
    前記合成映像生成部は、前記投射性能検出部の検出結果に基づいて、前記複数台の映像投射装置による映像の投射状態を変更することを特徴とする映像投射システム。
  2. 請求項1に記載の映像投射システムにおいて、
    前記映像投射装置は、光源と、該光源からの光を反射する回動式のミラー部と、を備え、
    前記投射性能検出部は、前記映像投射装置の性能として、前記光源の輝度と前記ミラー部の振れ角範囲のうちの少なくとも一方を検出することを特徴とする映像投射システム。
  3. 請求項2に記載の映像投射システムにおいて、
    前記投射性能検出部は、前記光源からの光を前記ミラー部で反射させた反射光を所定箇所まで導く導光器と、該導光器により導かれた光のレベルを検出する光検出器と、を備え、
    前記光検出器により検出された光のレベルに基づいて、前記光源の輝度を検出することを特徴とする映像投射システム。
  4. 請求項3に記載の映像投射システムにおいて、
    前記導光器の配置箇所を可変とし、
    前記投射性能検出部は、前記導光器の配置箇所に基づいて、前記ミラー部の振れ角範囲を検出することを特徴とする映像投射システム。
  5. 請求項3又は4に記載の映像投射システムにおいて、
    前記光検出器により検出される各映像投射装置の光源の輝度又は前記ミラー部の振れ角範囲に基づいて、該各映像投射装置が投射する映像の輝度又は投射範囲を調整し、前記合成映像の変化を抑えることを特徴とする映像投射システム。
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