JP2017210889A - 8本以上の細管を備えた地熱回収装置 - Google Patents

8本以上の細管を備えた地熱回収装置 Download PDF

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Abstract

【目的】地熱との熱交換のために地中に流される流体を効率的に地熱と熱交換できる、8本以上の細管を含む地熱回収装置を提供する。【構成】地下において地熱が伝導される外管であって少なくとも底部を含む下方部分が閉塞されている外管と、前記外管内の略中央に配置される内管と、前記外管と内管の間の隙間に配置される8本以上の細管とを備えており、前記8本以上の各細管は、それぞれ、流体が自らの内部で地熱と熱交換されながら自らの内部と前記外管の底部又はその近傍と前記内管の内部と地上の負荷機器との間を循環的に流通するように構成されている。前記8本以上の各細管は、それぞれ、その前記外管側の各側面が前記外管の内壁面に近接又は当接するように配置されている。【選択図】 図1

Description

本発明は地熱発電システムなどに使用可能な地熱回収装置に関する。
従来より、地熱貯留層まで掘削した生産井から地熱による蒸気や熱水を採取して地上での発電に利用する地熱発電システムが実用化されている。図3はこのような従来の地熱発電システムの一例を示す図である。図3に示す従来例では、生産井1から取り出した熱水と地熱蒸気をセパレータ3により分離し、分離した蒸気によりタービン4を駆動して発電機5により発電を行い、発電に使用された後の蒸気は、復水器6において冷却水で冷却されて復水され、セパレータ3からの熱水と共に還元井2から地中に還元される。
特開2010−270679号公報 特許第4485465号公報
しかしながら、上記の図3に示すような従来の地熱発電システムにおいては、地熱貯留層からの熱水又は蒸気を生産井1のストレーナ(多数のスリット又は穴を有する部分)を通して生産井1の内部に直接取り入れ、これを地上に汲み上げて発電に使用する(一部は還元井2で地中に戻す)ようにしていたので、近くの温泉を枯渇させるなど地熱貯留層周辺の地下水系に悪影響を与えてしまう、地熱発電の過程で地熱貯留層からの熱水又は蒸気中の硫黄等の成分が地熱発電に使用する装置にスケールとして固着・堆積し配管等が劣化したりスケールを取り除くために多額のメンテナンス費用が発生してしまうなどの問題があった。
ところで、このような問題点を解決するために、まだ公知ではないが図4に示すような循環型地熱発電システムが発明されている(特願2014−239236)。図4において、11は地中の約300〜600m深さ、例えば約500m深さの地熱貯留層13まで埋設された例えばステンレス鋼製(良熱伝導性材料ならば他の素材でもよい)の外管(この外管11は、地中に埋設された温泉井用管であって過去には温泉井用に使用されていたが現在は温泉井用として使用されていない温泉井用管の内部に配置されるものでもよい)、12は前記外管11内に配置される例えばステンレス鋼製の内管であってその底部12a又はその近傍部分が開放されている内管である。図4において、前記外管11は、内径が例えば30mmに形成され側方及び下方部分は全て閉塞されている。前記内管12は、内径が例えば15mmに形成され上端側開口部12bと底部(下端部)12a又はその近傍部分が共に開口部となっている。前記内管12の底部12aは、前記外管11の底部11a(又はその上面11aa)の近傍の位置(例えば約100mだけ上方の位置)に配置されている。
図4の地熱発電システムでは、流体、例えば工業用水(熱媒体でもよい)が、前記外管11と内管12との間の隙間15内を下降させられ、前記内管12の底部12aと前記外管11の底部11aとの間の例えば約100mの長さを有する底部近傍領域14に送られて前記底部近傍領域14の中を流動している間に、外部の地熱貯留層13中の地熱と熱交換されて高温の熱水となった後、前記内管12内を地上方向へ上昇する。
また図4のシステムにおいて、16は、前記内管12中を下降した後に前記外管11内の底部近傍領域14において地熱と熱交換されて前記内管12内を地上まで上昇した熱水が前記内管12の上端側開口部12bを介して供給される蒸発器であって前記熱水を加熱(及び減圧)して蒸気を発生させる蒸発器、17は前記蒸発器16からの蒸気により駆動される発電用タービン、17aは前記タービン17により駆動される発電機、18は前記タービン17の駆動に使用された蒸気を水に戻す復水器、19aは前記復水器18からの水及び前記蒸発器16において蒸気と分離された熱水をいったん貯留する貯水槽、19は前記貯水槽19aからの熱水を外管11と内管12との間の隙間15の上方の開口部11bから前記隙間15内に加圧注入する循環ポンプである。また図4の地熱発電システムにおいて、20は、前記内管12、前記外管11内の底部近傍領域14、前記内管12と外管11の隙間15、前記蒸発器16、前記タービン17、前記復水器18、及び前記貯水槽19aを繋ぐ閉流路であって、前記循環ポンプ19により前記熱水が循環される閉流路又はこれを構成するパイプである。
ところで、前述のような循環型地熱発電システム(図4)においては、地熱貯留層13中の熱水又は蒸気そのものを地上に汲み上げることがないので近くの温泉を枯渇させるなど地熱貯留層13周辺の地下水系に悪影響を与えることを避けることができる、地熱発電の過程で地熱貯留層13中の熱水又は蒸気中に含まれている硫黄等の成分が装置にスケールとして固着・堆積してしまうことによる配管等の劣化やスケールを除去するためのランニングコストの増大化を防ぐことができるなどのメリットが存在する。しかし、このような循環型地熱発電システム(図4)においても、循環される水等が前記外管11と内管12との間の隙間15と外管11内の底部近傍領域14とにおいて地熱と熱交換される際の熱交換効率をさらに大きく向上させることが強く要請されていた。
本発明はこのような課題に着目して為されたものであって、地熱との熱交換のために流通される水等の流体が地下パイプ中でより効率的に地熱と熱交換されるようにした地熱回収装置を提供することを目的とする。
以上のような課題を解決するための本発明による8本以上の細管を備えた地熱回収装置は、地下において地熱が伝導される外管であって少なくとも底部を含む下方部分が閉塞されている外管と、前記外管内の略中央に配置され、上部及び底部又はそれらの近傍部分が開口部となっている内管と、前記外管と内管の間の隙間に配置される8本以上の細管とを備えており、前記8本以上の各細管は、それぞれ、流体が自らの内部で地熱と熱交換されながら自らの内部と前記外管の底部又はその近傍と前記内管の内部と地上の負荷機器との間を循環的に流通するように構成されている。
また、本発明においては、前記8本以上の各細管は、それぞれ、その前記外管側の各側面が前記外管の内壁面に近接又は当接するように配置されていてもよい。
また、本発明においては、前記8本以上の各細管は、前記外管中の地下地熱貯留層と対向する部分又はその周辺部分だけに対向又は当接するように配置されていてもよい。
さらに、本発明においては、前記外管と前記8本以上の各細管との間の隙間に熱伝導性の良い材料が充填されていることが望ましい。
本発明においては、地下において地熱が伝導される外管の内部に8本以上の細管が配置され、前記8本以上の各細管内をそれぞれ流体が流通しながら、外管に伝導された地熱と熱交換される。この場合、前記8本以上の各細管内を流体が流通するときは、単に外管と内管との間の隙間を流体が流通するときと比較して、流体の流通方向と直交する断面積が複数の小さな断面積に分割されるため、流体全体としては外管から地熱を受ける面積が大きく増大する。よって、本発明によれば、例えば外管と内管との間の隙間を流体が流通する場合と比較して、前記8本以上の各細管内を流通する流体と地熱との熱交換効率を、大幅に向上させることができる。
また、本発明において、前記8本以上の細管を、それぞれ、その前記外管側の各側面が前記外管の内壁面に近接又は当接するように配置したときは、前記外管に伝導・保持された地熱を前記8本以上の細管及びその内部の流体に効率的に伝導することができるので、前記外管内での前記流体(前記各8本以上の各細管内を流通する流体)の地熱との熱交換効率をより高めることができる。
また、本発明において、前記8本以上の細管を、前記外管中の地下地熱貯留層と対向する部分又はその周辺部分だけに対向又は当接するように配置したときは、前記8本以上の細管の各長さを地下地熱貯留層からの地熱との熱交換のために必要かつ有効な最小限度だけに抑えることができる結果、前記8本以上の細管を含む地熱回収装置の製造コストを最小限に抑制することができる。
さらに本発明において、前記外管と前記8本以上の各細管との間の隙間に熱伝導性の良い材料(水などの物質)を充填するようにしたときは、前記外管に伝導・保持された地熱を、前記隙間内に充填された物質を介して、前記8本以上の細管及びその内部の流体に、より効率的に伝導できるようになる。
(a)は本発明の実施形態に係る計8本の細管を備えた地熱回収装置を説明するための一部に断面を含む概略図、(b)はそのA−A’線断面図である。 (a)は本実施形態において外管内で計8本の各細管を保持する上側保持部を説明するための斜視図、(b)はその平面図である。 本発明の他の実施形態に係る計10本の細管を備えた地熱回収装置において外管内で計10本の細管を保持する上側保持部を説明するための断面図である。 従来の地熱発電システムの一例を説明するための概略図である。 まだ公知ではないが発明されている循環型地熱発電システム(特願2014−239236)を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態に係る地熱回収装置を図面を参照して説明する(なお、図1などにおいて、図4と共通する部分には同一の符号を付している)。図1(a)は、本発明の実施形態に係る8本の細管を備えた地熱回収装置を説明するための一部に断面を含む概略図、同(b)はそのA−A’線断面図である。図1(a)において、11は地中の50〜1500m、例えば500mの深さまで埋設された外管である。前記外管11の外径は、例えば約200〜300mmである。
また図1において、12は、前記外管11内の略中央に前記外管11と略平行に配置される内管である。前記内管12の底部12aは、開口部となっており、前記外管11の底部11aの近傍の範囲(前記外管11の底部11aから数十〜200m前後離れた範囲を含む)に配置されている。また、本実施形態では、前記外管11と内管12との間の隙間に、例えば8本の細管21が前記外管11及び内管12と略平行に延びるように配置されている。前記8本の各細管21は、それぞれ、前記外管11の内壁面に近接(又は当接)するように配置されている。
図1は、本実施形態が例えば図4に示すような循環型地熱発電システムに適用された例を示している。図1において、前記外管11と内管12との隙間15の上方の開口部11bに循環ポンプ19が接続され、前記内管12の上端側開口部12bに蒸発器16がパイプ20で接続されている。図1の貯水槽19a、循環ポンプ19、及び蒸発器16は、発電用タービン17及び復水器18を介して互いにパイプ20で接続されている。これにより、前記の蒸発器16、発電用タービン17、復水器18、貯水槽19a、循環ポンプ19、外管11及び内管12により閉流路が形成されている。
前記外管11と内管12との間の隙間15内に配置される前記8本の各細管21は、図1(b)に示すように、それぞれの外管11側の外壁面が外管11の内壁面に近接した状態で配置されている。また、前記8本の各細管21は、図1(b)に示すように、前記外管11と内管12との間に、前記8本が互いに等間隔で並ぶように配置されている。
また、図1(a)に示すように、前記8本の各細管21は、前記外管11の図示上下方向における途中部分からその下方の底部11a近傍まで延びるように、備えられている。すなわち、前記8本の各細管21は、前記外管11中の地下地熱貯留層(図4の符号13参照)と対向する部分(例えば図1の前記外管11の底部11aから地上方向に約100〜200mの範囲内の部分)だけに対向又は当接するように、配置されている。このような各細管21は、外管11の前記途中部分と底部11a近傍の部分とにそれぞれ配置・固定される上側保持部22と下側保持部23により、保持されている。
図2A(a)は前記の各細管21を保持する上側保持部22を示す斜視図、同(b)はその平面図である。図2A(a)及び(b)に示すように、上側保持部22は略リング状の部材で、その中央に前記内管12が挿通される比較的大きな穴が形成されている。また前記上側保持部22中の前記内管12が挿入される穴の周囲には、計8個の比較的小さな穴が互いに均等間隔に円周状に並ぶように形成、配置されている。これらの計8個の各穴には、それぞれ前記各細管21の上端部21a及びその近傍部分が挿入されている。前記各細管21の上端部21aは、その上方の前記隙間15(図1(a)参照)からの水を自らの内部に流入させるべく開口されている。また図2A(b)に示すように、前記各細管21の前記外管11側の側面(外壁面)21cは、前記外管11の内壁面に近接するように配置されている。なお、この図2Aでは上側保持部22を図示して説明したが、下側保持部23(図1(a)参照)についてもほぼ同様の構成となっている。
また本実施形態では、前記外管11と前記8本の各細管21との間の隙間には、外管11に伝導・保持されている地熱を前記8本の各細管21及びその中の水に伝導し易いように、熱伝導性の良い物質、例えば水などが充填されている。
次に本実施形態の動作を説明する。本実施形態では、図1(a)に示すように、循環ポンプ19から圧入された水は、当初は前記外管11と内管12との間の隙間15内を下降する(図1(a)の符号A参照)が、途中からは、前記上側保持部22に保持された計8本の各細管21の各上端部21a(開口部)内から各細管21内に入り、その中を下降する(図1(a)の符号B参照)。前記各細管21内を下降した水は、前記循環ポンプ19の力により、前記各細管21の下端部21bの開口部から勢い良く噴出され、前記外管11の底部11a及びその周辺を流動した後に反転して(図1(a)の符号C参照)、前記内管12内に入り、その中を上昇する(図1(a)の符号D参照)。
前記水は、前述のように計8本の各細管21内を下降するとき(図1の矢印B参照)、前記外管11に保持された地熱と熱交換される。また、前記水は、前述のように計8本の各細管21の下端部21bから噴出された後、前記外管11の底部11a及びその近傍領域14内を流動するとき(図1の矢印C参照)、前記外管11の底部11a及びそのその近傍領域14に保持された地熱と熱交換されて熱水となる。
前記のようにして熱交換された熱水は、前記循環ポンプ19の力により前記内管12内を上昇した後、前記内管12の上端部(開口部)12bから蒸発器16に供給される。前記蒸発器16に供給された熱水は、そこで蒸気に変換されて発電用タービン17を回転させ発電機17aを駆動させた後、復水器18から前記貯水槽19aを経て循環ポンプ19へと流通する。この熱水は、前記循環ポンプ19により、さらに前記外管11と内管12の間の隙間15内に加圧注水され、以後は前記の閉流路中を前記と同様に循環する。なお、本実施形態では、前記のように熱水を連続的に循環させる場合、循環される熱水の温度は概ね50〜60℃となる。
以上のように、本実施形態によれば、従来例(図3に示す例)のように地熱貯留層13中の熱水又は蒸気を直接に地上に汲み上げることがないので、従来のように近くの温泉を枯渇させるなど地熱貯留層近傍の地下水系に悪影響を与えてしまうという不都合を避けることができる。また本実施形態によれば、従来例(図3に示す例)のように地熱貯留層13中の熱水又は蒸気を直接に地上に汲み上げることがないので、従来のように地熱発電の過程で地熱貯留層からの熱水又は蒸気中に含まれている硫黄等の成分が地熱発電などに使用する装置にスケールとして固着・堆積して配管等が劣化したり前記スケールを取り除くために多額のメンテナンス費用が発生してしまうという不都合を避けることができる。
また本実施形態では、地下において地熱が伝導される外管11の内部に計8本の各細管21が配置され、前記8本の各細管21内を水が流通しながら、外管11に伝導された地熱と熱交換される。この場合、前記8本の各細管21内を水が流通する場合は、単に外管11と内管12との間の隙間15を水が流通する場合(図1(a)において前記上部保持部22より上方の隙間15内を水が下降する場合)と比較して、水の流通方向と直交する断面積が計8個の小さな断面積に分割されるため、水全体としては外管11から地熱を受ける面積が大きく増大する。よって、本実施形態によれば、例えば単に外管11と内管12との間の隙間15を水が流通する場合と比較して、前記8本の各細管21内を流通する水と地熱との熱交換効率を、大幅に向上させることができる。
また、本実施形態では、前記8本の各細管21を、それぞれ、その前記外管11側の外壁面21cが前記外管11の内壁面に近接するように配置したので、前記外管11に伝導・保持された地熱を前記8本の各細管21及びその内部の水に効率的に伝導することができ、前記外管11内での前記水(前記各8本の細管21内を流通する水)の地熱との熱交換効率をより高めることができる。
また、本実施形態では、前記8本の各細管21を、前記外管11中の地下地熱貯留層13と対向する部分又はその周辺部分だけに対向又は当接するように配置したので、前記8本の各細管21の各長さを地下地熱貯留層からの地熱との熱交換のために必要かつ有効な最小限度だけに抑えることができ、前記8本の各細管21を含む地熱回収装置の製造コストを最小限に抑制することができる。
さらに本実施形態では、前記外管11と前記8本の各細管21との間の隙間に熱伝導性の良い材料、例えば水を充填するようにしたので、前記外管11に伝導・保持された地熱を、前記隙間内に充填された水(熱伝導性の良い物質)を介して、前記8本の各細管21及びその内部の水に、より効率的に伝導できるようになる。
次に図2Bは本発明の他の実施形態を示す図で、計10本の細管25を備えた地熱回収装置において外管11内で計10本の細管25を保持する上側保持部22を説明するための断面図である。図2Bに示すように、この他の実施形態では、前記上側保持部22により計10本の細管25を外管11(外径は例えば約150〜250mm)と内管12(外径は例えば約50〜150mm)との間の隙間15内に平面略円周状に並ぶように配置している。そして、この図2Bに示す他の実施形態では、前記各細管25が計10本存在しているので、各細管25中の互いに隣り合うもの同士の距離は、極めて短い距離(ゼロに近い距離)となっている。また、前記各細管25と前記外管11の内壁面との間の距離も、極めて短い距離(ゼロに近い距離)となっている(これに対し、前記の図2Aに示す実施形態では、計8本の各細管21は、互いに所定の間隔(距離)を介して隣り合っており、外管11の内壁面との間の距離も少し存在していた)。
よって、この図2Bに示す他の実施形態によれば、前記外管11と内管12との間の平面略ドーナツ状(略リング状)の隙間15中にできるだけ多数の細管25を配置することができると共に前記各細管25と外管11の内壁面との間の距離をできるだけ小さくすることができるので、前記隙間15のスペースを有効活用することができ、前記外管11に伝導・保持された地下地熱貯留層からの地熱を、極めて効率的に、前記各細管25及びその内部で流通する水に伝導し熱交換することができる。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、前記実施形態では、水などの流体を流通させながら外管11に伝導・保持されている地熱と熱交換させるための各細管21を8本としたが、本発明ではこれに限られることなく、例えば10本、12本、14本、16本などの任意の複数の本数とすることができる。
また、例えば、前記実施形態では、地中に対して直接に外管11を埋設した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、地中の例えば500m以上の深さまで埋設された温泉井用管であって過去には温泉井用に使用されていたが現在は温泉井用として使用されていない温泉井用管(その下方部分には、外部の地熱貯留層13中の熱水及び蒸気を自ら(温泉井用管)の内部に導入するための多数のスリット又は穴を有するストレーナが形成されている)の内部に、前記外管11などを配置するようにしてもよい。
また、前記図1に示す例(前記実施形態が図4に示すような循環型地熱発電システムに適用された例)では、前記8本の各細管21内を流通する過程で地熱(地熱貯留層から外管11に伝導され保持された地熱)と熱交換された熱水を地上に上昇させて前記蒸発器16で蒸気化し、この蒸気により発電用タービン17を駆動する方式を採用した例を示したが、本発明が適用可能な地熱発電システムはこれに限定されるものではなく、例えば、前記地熱と熱交換された熱水を地上に上昇させた後は、この熱水を低沸点の熱媒体を蒸気化する蒸発器の1次側に供給し、前記蒸発器の2次側から低沸点の熱媒体の蒸気を取り出し、この低沸点の熱媒体の蒸気により発電用タービンを駆動するバイナリー発電方式を採用することも可能である(この場合、前記8本の各細管21の内部で地熱と熱交換された熱水は、例えば前記8本の各細管21内を地上まで上昇した後、蒸発器(熱交換器)に送られて熱媒体を蒸気化するために使用され、その後、循環ポンプにより例えば前記8本の各細管21内に圧入されるので、前記地熱と熱交換された後の熱水は、前記のような8本の各細管21、蒸発器及び循環ポンプなどが設けられた閉流路中を循環するだけで、発電用タービンの駆動には直接には利用されない。このようにした場合は、前記外管11の外側の地熱貯留層13中に存在する地熱エネルギーが弱いため前記熱水に含まれる地熱エネルギーが比較的小さなものに止まるような場合でも、蒸発器により低沸点の熱媒体を蒸気化させることにより発電用タービンを駆動して発電することが容易に可能になる)。
また、前記実施形態においては、前記循環ポンプ19により圧入されて各細管21内で地熱と熱交換される流体を水としたが、本発明では他の様々な種類の流体(熱媒体を含む)を使用することができる。また、前記実施形態では、外管11が地中の50〜1500m、例えば500m程度まで埋設されている場合について説明したが、本発明においてはこのような場合に限られるものではなく、例えば外管11が100〜400m程度の深さに埋設される場合や600〜1000mの深さに埋設される場合でもよい。また、本発明による地熱回収装置は、典型的には図4に示すような循環型地熱発電システムに適用されることを予定しているが、これに限られるものではなく他の用途、例えば住宅の暖房システムなどにも適用できることは勿論である。
11 外管
11a 外管の底部
11b 隙間15の上方の開口部
12 内管
12a 内管の底部
12b 内管の上端部(開口部)
16 蒸発器
17 発電用タービン
17a 発電機
18 復水器
19 循環ポンプ
19a 貯水槽
21,25 細管
21a 細管の上端部
21b 細管の下端部
21c,25c 細管の外壁面
22 上側保持部
23 下側保持部

Claims (4)

  1. 地下において地熱が伝導される外管であって少なくとも底部を含む下方部分が閉塞されている外管と、前記外管内の略中央に配置され上部及び底部又はそれらの近傍部分が開口部となっている内管と、前記外管と内管の間の隙間に配置される8本以上の細管とを備えており、前記8本以上の各細管は、それぞれ、流体が自らの内部で地熱と熱交換されながら自らの内部と前記外管の底部又はその近傍と前記内管の内部と地上の負荷機器との間を循環的に流通するように構成されている、8本以上の細管を備えた地熱回収装置。
  2. 前記8本以上の各細管は、それぞれ、その前記外管側の各側面が前記外管の内壁面に近接又は当接するように配置されている、請求項1に記載の8本以上の細管を備えた地熱回収装置。
  3. 前記8本以上の各細管は、前記外管中の地下地熱貯留層と対向する部分又はその周辺部分だけに対向又は当接するように配置されている、請求項1又は2に記載の8本以上の細管を備えた地熱回収装置。
  4. 前記外管と前記8本以上の各細管との間の隙間には、熱伝導性の良い材料が充填されている、請求項1,2又は3に記載の8本以上の細管を備えた地熱回収装置。
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