JP2017209967A - インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッド内のインク流路により、インクチャネルからインクを吐出させる圧電素子や、この圧電素子に給電するための配線基板から発せられる熱を良好に放熱することができるインクジェットヘッド及びインクジェット記録装置の提供。【解決手段】インク貯留室41に注入孔31aを介して連通した複数の圧力室(インクチャネル)23と、圧力室23内のインクを外部に吐出させる吐出ノズル22と、圧力室23内のインクを排出させてインク貯留室41に戻す排出路423とを備え、排出路423は、注入孔31aから吐出ノズル22までの間の位置において圧力室23に連通した個別連通路422と、これら個別連通路422に連通した共通流路421とからなる。【選択図】図1

Description

本発明はインクジェットヘッド及びインクジェット記録装置に関し、詳しくは、ヘッド内のインク流路により、インクチャネルからインクを吐出させる圧電素子や、この圧電素子に給電するための配線基板から発せられる熱を良好に放熱することができるインクジェットヘッド及びインクジェット記録装置に関する。
一般的なプリンタ(インクジェット記録装置)において用いられるインクジェットヘッドとして、シアーモード(エッジ(エンド)シュータ、サイドシュータ)型、ベンドモード型、サーマル型など各種のインクジェットヘッドが提案されている。そして、これら各種のインクジェットヘッドにおいて、インク循環機構を備えたものが提案されている。
例えば、シアーモード(エッジ(エンド)シュータ)型インクジェットヘッドにおいて、ノズルプレートに設けた溝を使ってインクを循環させているものがある(特許文献1)。また、シアーモード(サイドシュータ)型インクジェットヘッドにおいても、ノズルプレートに設けた溝を使ってインクを循環させているものがある(特許文献2)。ベンドモード型インクジェットヘッドにおいては、ヘッドモジュールに設けた連通路を使ってインクを循環させているものがある(特許文献3)。さらに、サーマル型インクジェットヘッドにおいて、吐出ノズル近傍の流路を使ってインクを循環させているものがある(特許文献4)。また、共通インク室の手前(インク吐出部から遠い側)に循環流路(バイパス流路)を備えたインクジェットヘッドが提案されている(特許文献5)。
これらインクジェットヘッドにおいて、インク循環機構を設ける目的は、インクを吐出するインクチャネル内の気泡を除去することにある。インク中の気泡がインクチャネル内に流入して滞留すると、インクが吐出できなくなる。インクを循環させることにより、インクチャネル内の気泡を除去することができる。
また、インク循環機構を設ける目的は、インクの沈降を防止することにある。インクの沈降とは、長時間インクを吐出しなかったときに、インクに含まれる粒子がインクチャネル内や吐出ノズル内に堆積することである。このような沈降が生ずると、吐出ノズルが塞がれてしまい、インクが吐出できなくなる。インクを循環させることにより、インクの沈降を防止することができる。
さらに、インク循環機構を設ける目的は、初期導入時のインク廃棄量を低減させることにある。インクジェットヘッドの導入時には、吐出ノズルからインクが押し出されるまでインクチャネル内にインクを充填する。このとき、インクを循環させることにより、吐出ノズルから押し出されて廃棄されるインクの量を低減することができる。
さらにまた、インク循環機構を設ける目的は、デキャップを防止することにある。デキャップとは、長時間インクを吐出したときに、特に乾燥し易いインクを使用している場合に、吐出ノズルの近傍のインクが乾燥し、インクが吐出できなくなることである。インクを循環させることにより、デキャップを防止することができる。
特許第5381915号公報 特許第4467858号公報 特許第5215376号公報 特許第5631501号公報 特開2013−176914号公報
ところで、インクジェットヘッド、特に、シアーモード型インクジェットヘッドにおいては、インクチャネルからインクを吐出させる圧電素子や、この圧電素子に給電するための配線基板からの発熱が問題となる。これら圧電素子や配線基板が発した熱が放熱されないまま蓄熱されると、圧電素子や配線基板の温度が上昇してしまい、圧電素子の正常な動作が阻害される虞がある。また、圧電素子と吐出ノズルとが接近しているため、圧電素子が発した熱により吐出ノズル内のインクの粘度が低下してしまい、正常な吐出動作が阻害される虞がある。
上記した特許文献に記載されたいずれのインクジェットヘッドにおいても、インク循環を行っても、圧電素子や配線基板が発した熱を十分に放熱することはできない。
そこで、本発明は、ヘッド内のインク流路により、インクチャネルからインクを吐出させる圧電素子や、この圧電素子に給電するための配線基板から発せられる熱を良好に放熱することができるインクジェットヘッド及びインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
インク貯留室と、
前記インク貯留室に注入孔を介して連通し、該注入孔から前記インク貯留室内のインクが注入される複数のインクチャネルと、
前記インクチャネルに該インクチャネルの吐出孔を介して連通し、該インクチャネルを外部に連通させる吐出ノズルと、
前記インクチャネル内のインクを前記吐出ノズルから外部に吐出させる圧電素子と、
前記注入孔から前記インクチャネルの吐出孔までの間の空間に連通し、この空間内のインクを排出させる排出路とを備え、
前記排出路は、前記注入孔から前記インクチャネルの吐出孔までの間の空間に連通した個別連通路と、複数の個別連通路に連通した共通流路を含むことを特徴とするインクジェットヘッド。
2.
隣り合うインクチャネルは、前記圧電素子により形成された駆動壁によって隔てられていることを特徴とする前記1記載のインクジェットヘッド。
3.
前記圧電素子に給電するための配線が形成され、前記注入孔が形成された配線基板と、
前記インクチャネルが形成されたヘッドチップと、
前記吐出ノズルが形成されたノズルプレートとを備え、
前記個別連通路は、前記配線基板に形成されていることを特徴とする前記2記載のインクジェットヘッド。
4.
前記圧電素子に給電するための配線が形成され、前記注入孔が形成された配線基板と、
前記インクチャネルが形成されたヘッドチップと、
前記吐出ノズルが形成されたノズルプレートとを備え、
前記個別連通路は、前記ヘッドチップに形成されていることを特徴とする前記2記載のインクジェットヘッド。
5.
前記圧電素子に給電するための配線が形成され、前記注入孔が形成された配線基板と、
前記インクチャネルが形成されたヘッドチップと、
前記吐出ノズルが形成されたノズルプレートとを備え、
前記共通流路は、前記配線基板に形成されていることを特徴とする前記2〜4の何れかに記載のインクジェットヘッド。
6.
前記圧電素子に給電するための配線が形成され、前記注入孔が形成された配線基板と、
前記インクチャネルが形成されたヘッドチップと、
前記吐出ノズルが形成されたノズルプレートとを備え、
前記共通流路は、前記ヘッドチップに形成されていることを特徴とする前記2〜4の何れかに記載のインクジェットヘッド。
7.
前記圧電素子に給電するための配線が形成され、前記注入孔が形成された配線基板と、
前記インクチャネルが形成されたヘッドチップと、
前記吐出ノズルが形成されたノズルプレートとを備え、
前記共通流路は、前記ヘッドチップの前記配線基板に対向しない側面部に形成されていることを特徴とする前記2〜4の何れかに記載のインクジェットヘッド。
8.
前記排出路を経たインクを前記インク貯留室に循環させることを特徴とする前記1〜7の何れかに記載のインクジェットヘッド。
9.
前記1〜8の何れかに記載のインクジェットヘッドと、
前記インクジェットヘッドに移送されるインクが貯蔵されるインクタンクと、
前記インクタンク内のインクを前記インクジェットヘッドに移送するインク移送部とを備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
本発明によれば、ヘッド内のインク流路により、インクチャネルからインクを吐出させる圧電素子や、この圧電素子に給電するための配線基板から発せられる熱を良好に放熱することができるインクジェットヘッド及びインクジェット記録装置を提供することができる。
本発明に係るインクジェット記録装置の一例を示す要部概略構成図 本発明に係るインクジェットヘッドにおけるインクの流路を示す流路図 図1に示すインクジェットヘッドのヘッドチップ部分の分解斜視図 図1に示すインクジェットヘッドのヘッドチップ部分の斜視図 図1に示すインクジェットヘッドのヘッドチップ部分の拡大断面図 図1に示すインクジェットヘッドのヘッドチップの他の例を示す平面図 本発明に係るインクジェットヘッドにおける共通流路の他の例を示す拡大断面図 本発明に係るインクジェットヘッドにおける共通流路のさらに他の例を示す斜視図 本発明に係るインクジェットヘッドにおける個別連通路の他の例を示すヘッドチップ部分の拡大断面図 本発明に係るインクジェットヘッドにおける個別連通路及び共通流路のさらに他の例を示す縦断面図 本発明に係るインクジェットヘッドにおける個別連通路及び共通流路のさらに他の例を示す横断面図 インク回収管を一部切欠した状態を示す流量調整部材の一例を示す斜視図 本発明に係るインクジェットヘッドのさらに他の一例を一部断面で示す概略構成図 図13に示すインクジェットヘッドのインクマニホールドの形状を示す分解斜視図(a)及び断面図(b) 本発明に係るインクジェットヘッドのさらに他の一例を一部断面で示す概略構成図
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
〔インクジェット記録装置〕
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置の一例を示す要部概略構成図であり、インクジェットヘッドを一部断面で示している。
インクジェット記録装置100は、図示しない搬送手段によって一定方向(副走査方向)に搬送される記録媒体上に、インクジェットヘッド1からインクを吐出して画像を記録する。いわゆるワンパス方式のインクジェット記録装置においては、インクジェットヘッド1は、固定して配置され、記録媒体が搬送される過程で、吐出ノズルから記録媒体に向けてインクを吐出する。また、いわゆるスキャン方式のインクジェット記録装置においては、インクジェットヘッド1は、図示しないキャリッジに搭載され、該キャリッジが副走査方向に直交する主走査方向に沿って移動する過程で、吐出ノズルから記録媒体に向けてインクを吐出する。本実施形態に示すインクジェット記録装置100では、水平方向に走査を行い、吐出ノズルからのインク吐出方向が鉛直方向下向きとなるようにインクジェットヘッド1が設置されている。
図1では、1つのインクジェットヘッド1のみを示しているが、一般にインクジェット記録装置100には、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、K(ブラック)等の各色インク用の複数のインクジェットヘッド1が搭載される。本実施形態に示すインクジェット記録装置100においては、インクを貯蔵するインクタンク101とインクジェットヘッド1のインク貯留室41とが、インク移送管102及びインク返送管103によって連通している。
インク移送管102の途中には、インクジェット記録装置100の制御部104によって駆動制御される移送ポンプ105が設けられている。この移送ポンプ105が駆動することにより、インクタンク101内のインクが、インク移送管102を介してインクジェットヘッド1に移送される。また、移送ポンプ105が駆動することにより、インクジェットヘッド1内のインク(気泡等を含むインク)が、インク返送管103を介してインクタンク101に戻される。このインクジェット記録装置100において、インク移送管102、制御部104及び移送ポンプ105は、インクタンク101内のインクをインクジェットヘッド1に移送するインク移送部を構成している。
インクタンク101は、格別限定されないが、タンクの底面に到達しない仕切り板101aによって、インク移送室101bとインク返送室101cとに仕切ることが好ましい。この場合、インク移送室101b内にインク移送管102の一端部を配置し、また、インク返送室101c内にインク返送管103の一端部を配置する。仕切り板101aは、インク返送室101cに返送されてきたインク中の気泡が再度インク移送管102に流入しないように、インクを十分に脱気するために設けられる。気泡自体は浮力が高いので、気泡が仕切り板101aの下側を通過してインク移送室101bに流入することが制限される。このような態様は、インクを循環使用する場合に好ましい態様である。
〔インクジェットヘッド〕
次に、図1に示した本発明に係るインクジェットヘッド1の具体的構成について説明する。
本発明は、例えばシアーモード(エッジ(エンド)シュータ、サイドシュータ)型、ベンドモード型、いわゆるMEMS型など各種のインクジェットヘッドに適用することができ、すなわち、本発明に係るインクジェットヘッドは、これら各種のインクジェットヘッドとして構成することができる。
本実施形態に示すインクジェットヘッド1は、シアーモードヘッドとして構成されている。このインクジェットヘッド1は、インク吐出面1Sが鉛直方向下側に向くように設置されて使用される。なお、本明細書において、「上」及び「下」は、「鉛直方向上側」及び「鉛直方向下側」を意味し、図1の使用状態を示す側面図における上側及び下側に対応する。
インクジェットヘッド1は、図1に示すように、インク貯留室41を構成するインクマニホールド4と、このインクマニホールド4に接着された配線基板3と、配線基板3を挟んでインクマニホールド4の反対側の面(下面)に接着されたヘッドチップ2とを有して構成されている。配線基板3は、例えばガラス基板である。インクマニホールド4は、合成樹脂等によって、下面に開口部4aを有する横長の箱型に形成されている。このインクマニホールド4には、下面の開口部4aを塞ぐように、配線基板3が接着されている。インクマニホールド4の内部空間は、インクタンク101から供給されるインクが貯留されるインク貯留室41となる。
図2は、このインクジェットヘッドにおけるインクの流路を示す流路図である。
インク貯留室41には、図1及び図2に示すように、このインク貯留室41内にインクを供給する流路をなすインク供給管5aが連設されている。このインク供給管5aは、インクチャネルとなる圧力室23から遠い側(上側)において、インク貯留室41に連通されている。このインク供給管5aの上端側には、接続部7aが設けられている。この接続部7aは、インクジェット記録装置100側の接続部106aに着脱可能に接続される。インクジェット記録装置100側の接続部106aは、インク移送管102に連通している。これにより、インクジェットヘッド1は、インクジェット記録装置100からのインクの移送が可能となる。
また、インク貯留室41には、このインク貯留室41内からインクを回収する流路をなすインク回収管5bが連設されている。このインク回収管5bは、圧力室23から遠い側(上側)において、インク貯留室41に連通されている。このインク回収管5bの上端側には、接続部7bが設けられている。この接続部7bは、インクジェット記録装置100側の接続部106bに着脱可能に接続される。インクジェット記録装置100側の接続部106bは、インク返送管103に連通している。これにより、インクジェットヘッド1は、インクジェット記録装置100へのインクの返送が可能となる。
このインクジェットヘッド1において、インク供給管5aから、インク回収管5bの途中の後述するバッファ空間部6に至る流路が、主流路F1となる。
インク供給管5aとインク回収管5bとは、インク貯留室41の長手方向の両端部に離して配置することが好ましい。本実施形態におけるインク供給管5aは、インクマニホールド4の上面における図1中の左側の端部に配置され、また、インク回収管5bは、インクマニホールド4の上面における図1中の右側の端部に配置されている。これにより、インク供給管5aからインク貯留室41に供給されたインクを、インク回収管5bに向けて、インク貯留室41内の全体に亘って流すことができる。従って、インク貯留室41内にインクが滞留する部位が形成されにくく、インク中の気泡をより効率良く排除することができる。
インクマニホールド4内には、インク貯留室41に隣接して、インク排出室412が設けられている。このインク排出室412は、インク貯留室41に対しては、隔壁45によって分離されている。この隔壁45は、インクマニホールド4に一体的に形成することができる。
図3は、図1に示すインクジェットヘッドのヘッドチップ部分の分解斜視図である。
図4は、図1に示すインクジェットヘッドのヘッドチップ部分の斜視図である。
図5は、図1に示すインクジェットヘッドのヘッドチップ部分の拡大断面図である。
ヘッドチップ2には、図3乃至図5に示すように、複数の圧力室23が形成されている。ヘッドチップ2は、圧電素子を備えている。配線基板3には、圧電素子に給電するための図示しない配線が形成されている。
各圧力室23は、配線基板3に形成された注入孔31aを介してインク貯留室41に連通している。インク貯留室41内のインクは、注入孔31aを介して、各圧力室23に注入される。各圧力室23は、圧電素子への電圧の印加によって容積変動を生ずる。また、ヘッドチップ2において、配線基板3から反対側の面(下面)には、各圧力室23に対応された複数の吐出ノズル22を有するノズルプレート21が接着されている。吐出ノズル22は、圧力室23に対して、圧力室23の吐出孔23aを介して連通し、圧力室23を外部(下方)に連通させている。ノズルプレート21の下面部がインク吐出面1Sとなる。各圧力室23内のインクは、圧電素子の作用によって吐出圧力を付与され、吐出ノズル22を通って外部の記録媒体に向けて(下方)に吐出される。
圧力室23内のインクに吐出圧力を付与するための具体的な手段は問わず、公知の手段を採用することができる。本実施形態では、図5に示すように、隣り合う圧力室23,23は、圧電素子により形成された駆動壁24によって隔てられている。駆動壁24は、圧力室23内に臨む面に形成された図示しない駆動電極に、例えば制御部104から配線基板3に形成された図示しない配線を経て所定電圧の駆動電圧が印加されることによって、せん断変形する。圧力室23の両側の駆動壁24、24がせん断変形することにより、圧力室23内は膨張又は収縮する。これにより、圧力室23内のインクに圧力が付与され、吐出ノズル22を通ってインクが吐出される。
ヘッドチップ2に形成される圧力室23は、その数は特に問わない。本実施形態に示すヘッドチップ2は、複数の圧力室23が、ヘッドチップ2の長手方向である図3乃至図5中X方向に沿う複数列に配列されている。
なお、この実施形態においては、各圧力室23,23の間にダミーチャネルが設けられておらず、隣接する圧力室23,23が1枚の駆動壁24を共用している。そのため、各圧力室23が独立して駆動(膨張又は収縮)することはできないので、いわゆる3サイクル駆動を行う。一つの圧力室23あたり2枚の駆動壁24,24を設け、各圧力室23それぞれの両壁部をなすようにすると、一の圧力室23を構成する駆動壁24と隣接する圧力室23を構成する駆動壁24との間の空隙がダミーチャネルとなる。この場合には、各圧力室23は独立して駆動(膨張又は収縮)することができる。
そして、各圧力室23の側方に位置して、個別連通路422が形成されている。この個別連通路422は、図5に示すように、注入孔31aから吐出孔23aまでの間の空間に連通している。本実施形態において、個別連通路422は、配線基板3の下面に各圧力室23に対応して形成された溝であり、ヘッドチップ2上に配線基板3が重ねられることにより、流路を構成している。
これら個別連通路422は、図4(b)及び図5に示すように、共通流路421に連通し合流している。この共通流路421は、ヘッドチップ2中に、圧力室23の配列方向(X方向)に穿設された隧道である。この共通流路421の端部は、ヘッドチップ2に形成された排出チャネル424に連通されている。この排出チャネル424は、ヘッドチップ2の長手方向一端側に形成され、インク排出室412の下方に位置している。このようにして、注入孔31aから圧力室23の吐出孔23aまでの間の空間は、排出チャネル424に連通されている。
なお、共通流路421は、圧力室23の列を挟んで、圧力室23の一列あたり2本を互いに平行に形成してもよい。この場合には、個別連通路422は、各圧力室23の両側に形成し、それぞれの側の共通流路421に連通するようにする。
注入孔31aから圧力室23に向けて注入されたインクの一部は、図4(b)に示すように、個別連通路422を経て、共通流路421に至る。そして、共通流路421に至ったインクは、排出チャネル424を経て、配線基板3に形成された排出孔31bを通って、インク排出室412に至る。
このインクジェットヘッド1においては、発熱源である配線基板3に個別連通路422が設けられ、ヘッドチップ2に共通流路421が設けられ、これら個別連通路422及び共通流路421がヘッド内のインク流路となるので、個別連通路422及び共通流路421内を流れるインクを介して、配線基板3及びヘッドチップ2が発する熱を放熱することができる。そのため、駆動壁24(圧電素子)と吐出ノズル22とが接近している場合であっても、駆動壁24が発する熱による吐出ノズル22内のインクの粘度低下がなく、正常な吐出動作を確保することができる。また、本実施形態においては、個別連通路422及び共通流路421は、各圧力室23に近いことにより、インク導入が容易である。
なお、このインクジェットヘッド1においては、各圧力室23内から各個別連通路422及び共通流路421を経てインク排出室412に至る流路が形成されていることを考慮して、この条件において吐出ノズル22からのメニスカスブレイクが生じないように、移送ポンプ105が与える圧力等の条件が決定される。
図6は、図1に示すインクジェットヘッドのヘッドチップの他の例を示す平面図である。
なお、排出チャネル424及び排出孔31bは、図6に示すように、圧力室23の一列あたり1個ずつに分けて設けてもよいし、または、図4に示すように、これらを繋げた状態の1個のみを設けてもよい。
そして、図1及び図2に示すように、インク排出室412には、このインク排出室412内からインクを排出する流路をなすインク排出管5cが連設されている。このインク排出管5cの上端側は、インク回収管5bに合流している。インク回収管5bとインク排出管5cとは、合流箱61に接続されることによって合流している。
合流箱61は、合成樹脂材料や金属材料から一体的に構成されており、内部にバッファ空間部6が形成されている。合流箱61の外面には、バッファ空間部6に至る第1乃至第3の開口部48a,48b,48cが形成されている。第1の開口部48aからバッファ空間部6を経て第3の開口部48cに至る流路は、インク回収管5bの中途部に介在されている。実装状態としては、インク回収管5bを中途部において上流側及び下流側に分け、上流側を第1の開口部48aに接続させ、下流側を第3の開口部48cに接続させることになる。そして、第2の開口部48bには、インク排出管5cを接続させる。
このインクジェットヘッド1において、個別連通路422から、共通流路421、排出チャネル424、排出孔31b、インク排出室412及びインク排出管5cを経て、バッファ空間部6に至る流路が、排出路423となる。この排出路423は、注入孔31aから圧力室23の吐出孔23aまでの間の空間に連通し、この空間内のインクを排出させ、バッファ空間部6においてインク回収管5bに合流させる流路である。そして、各注入孔31aを経て、排出路423(個別連通路422からバッファ空間部6への入口)までが、副流路F2となる。
このように、本実施形態に示すインクジェットヘッド1は、インク回収管5b及びインク排出管5cが合流箱61によって合流されているため、インクジェット記録装置100側の配管等との接続部位は、インク供給管5a(接続部7a)及びインク回収管5b(接続部7b)の2箇所のみで済む。従って、インクジェット記録装置100側の配管等との接続部位の数は、一般的なインクジェットヘッドに対して増加せず、接続作業が煩雑化することがない。
また、本実施形態に示すインクジェットヘッド1は、インク供給管5a(接続部7a)及びインク回収管5b(接続部7b)の2箇所のみで、インクジェット記録装置100側の接続部106a、106bと接続される構造であるため、循環機構を備えた既設のインクジェット記録装置のインクジェットヘッドとの互換性を備えている。すなわち、一般に、インクマニホールド4内のインクを循環させる循環機構を有するインクジェット記録装置は、各インクジェットヘッドに対して、インクの供給部及び回収部の2箇所で配管接続する構造となっている。そのため、本実施形態のインクジェットヘッド1によれば、既設装置を設計変更する必要なく、接続部7a、7bの2箇所のみの接続によって交換及び設置が可能である。
ところで、排出路423は各圧力室23に対応した個別連通路422の全てを通過する流路として形成されているため、圧力室23の高密度化に伴い、排出路423全体の流路抵抗は大きくなっている。従って、インク排出管5cをインク回収管5bに合流させても、インク供給管5aからインク回収管5bを経る主流路F1の流量が多く、各注入孔31aから排出路423に至る副流路F2の流量が少ないために、これらが円滑に合流しないことが考えられる。このインクジェットヘッド1においては、主流路F1と副流路F2との合流(インク排出管5cとインク回収管5bとの合流)を、バッファ空間部6において行うことにより、これら主流路F1及び副流路F2の流量が異なっても、円滑に合流させることができる。
このバッファ空間部6の容積は、副流路F2の流路容積の1倍以上であることが好ましい。バッファ空間部6の容積が副流路F2の流路容積の1倍以上であることにより、主流路F1及び副流路F2を円滑に合流させることができる。
なお、バッファ空間部6は、インク回収管5c及び排出路423に対して着脱可能な合流箱61の内部に形成することに限定されず、インク回収管5c又は排出路423の一部として、これらインク回収管5c又は排出路423に一体的に構成してもよい。
上述のようなインクジェットヘッド1及びこれを備えたインクジェット記録装置100によれば、インク供給管5aからインクを供給するだけで、インク貯留室41内の残留気泡を主流路F1を経てインク回収管5bから排出させるのみならず、圧力室23の近傍の残留気泡をも、副流路F2を経てインク排出管5cから排出させることができる。よって、インクマニホールド4内の全体(インク貯留室41内及び圧力室23の近傍)の残留気泡を効率的に除去することができる。
また、このインクジェットヘッド1及びこれを備えたインクジェット記録装置100によれば、画像記録中にインクタンク101との間でインクを循環させた際に、圧力室23の近傍のインクをも、副流路F2を経て効率よく循環させることができる。このため、画像記録中に吐出ノズル22から引き込まれた気泡も迅速に排出させることができる。また、沈降し易い粒子や顔料等が含まれているインクを使用する場合には、画像記録中の各個別連通路422及び共通流路421における粒子や顔料等の沈降を効果的に抑制して、インクの濃度偏差を抑制することができる。
〔共通流路の他の実施形態〕
図7は、本発明に係るインクジェットヘッドにおける共通流路の他の例を示す拡大断面図である。
また、共通流路421は、図7に示すように、配線基板3の下面に形成した溝によって構成してもよい。この場合には、ヘッドチップ2上に配線基板3が重ねられることにより、共通流路421が構成される。
図8は、本発明に係るインクジェットヘッドにおける共通流路のさらに他の例を示す斜視図である。
さらに、共通流路421は、図8に示すように、ヘッドチップ2の配線基板3に対向しない側面部に溝421aを設け、この溝421aと閉蓋板421bとの間に形成することもできる。溝421aは、ヘッドチップ2の側面部に、圧力室23の配列方向(X方向)に設けられている。
閉蓋板421bは、一対の側板部と底面部とがコ字状に一体形成されており、ヘッドチップ2に取付けられることにより、ヘッドチップ2の側面部及び下面部を覆う。この閉蓋板421bの底面部の下面には、ノズルプレート21が取付けられる。閉蓋板421bの底面部には、各ノズル22に連通する透孔が形成されている。
溝421aは、開放された側方部を閉蓋板421bの側板部に閉蓋されることにより、共通流路421を構成する。この場合の共通流路421も、端部が排出チャネル424に連通されている。
〔個別連通路の他の実施形態〕
図9は、本発明に係るインクジェットヘッドにおける個別連通路の他の例を示すヘッドチップ部分の拡大断面図である。
個別連通路422は、図9に示すように、ヘッドチップ2の上面に各圧力室23に対応して形成した溝によって構成してもよい。この場合には、ヘッドチップ2上に配線基板3が重ねられることにより、個別連通路422が構成される。
また、個別連通路422は、ヘッドチップ2の側面部に形成することもできる。この場合には、個別連通路422は、各圧力室23に対応してヘッドチップ2に形成した隧道によって構成することができる。
これらの場合にも、各個別連通路422は、共通流路421に連通し合流している。この場合の共通流路421は、図5に示すように、ヘッドチップ2中に穿設された隧道でもよいし、図7に示すように、配線基板3の下面に形成した溝によって構成したものでもよいし、図8に示すように、ヘッドチップ2の側面部の溝421aと閉蓋板421bとにより形成したものでもよい。
〔個別連通路及び共通流路のさらに他の実施形態〕
図10は、本発明に係るインクジェットヘッドにおける個別連通路及び共通流路のさらに他の例を示す縦断面図である。
図11は、本発明に係るインクジェットヘッドにおける個別連通路及び共通流路のさらに他の例を示す横断面図である。図1と同一符号の部位は同一構成の部位であるため、これらの説明は上記説明を援用し、ここでは省略する。
本発明のインクジェットヘッド1は、図10及び図11に示すように、基板3上に圧電素子24aを配置した構成とすることもできる。このインクジェットヘッド1においては、基板3上に圧電素子24aが配置されており、この基板3の下面側にインクチャネルとなる圧力室23が構成されている。圧電素子24aは、圧力室23の上面(天井面)の一部をなしており、駆動することにより、圧力室23の容積を変動させる。圧力室23の下面(底面)は、ノズルプレート21によって閉蓋されている。ノズルプレート21には、各圧力室23に対応された複数の吐出ノズル22が形成されている。吐出ノズル22は、圧力室23に対して、圧力室23の吐出孔23aを介して連通し、圧力室23を外部(下方)に連通させている。ノズルプレート21の下面部がインク吐出面1Sとなる。各圧力室23内のインクは、圧電素子24aの作用によって吐出圧力を付与され、吐出ノズル22を通って外部の記録媒体に向けて(下方)に吐出される。
各圧力室23は、注入孔31aを介してインク貯留室41に連通している。インク貯留室41内のインクは、注入孔31aを介して、各圧力室23に注入される。
注入孔31aから圧力室23の吐出孔23aまでの間の空間は、注入孔31aから圧力室23への流入路に隣接した個別排出孔31cを介して、個別連通路422に連通されている。これら個別連通路422は、共通流路421に連通し合流している。この共通流路421に至ったインクは、前述したように、インク排出室412に至り、インク排出管5cを経て、インク回収管5bに合流する。
〔圧力損失調整手段〕
このインクジェットヘッド1には、主流路F1の流路抵抗と副流路F2の流路抵抗との相対関係を調整する圧力損失調整手段を設けてもよい。
この圧力損失調整手段は、主流路F1と副流路F2との流路抵抗の差に相当する圧力損失ΔPを、主流路F1に付与する。または、圧力損失調整手段は、副流路F2の流路抵抗を減らして、主流路F1の流路抵抗に相当するものにする。
副流路F2の流路抵抗は、全ての注入孔31a、全ての個別連通路422及び共通流路421を含む排出路423全体における流路径、流路長、屈曲部の数、流速などによって決まる流路抵抗である。これら個別連通路422及び共通流路421は、流路径が極めて細いうえに流路長が長いので、大きな流路抵抗を生じさせている。
このインクジェットヘッド1においては、圧力損失調整手段により、主流路F1の流路抵抗と、副流路F2の流路抵抗とを均衡させることにより、インク供給管5a内のインク圧力P0によって、容易に主流路F1及び副流路F2の両方に均等にインクを流すことができる。
圧力損失調整手段の一例を図12に示す。図12は、圧力損失調整手段の一例が設けられたインク回収管5bを一部破断した状態を示す斜視図である。
圧力損失調整手段としては、例えば、図12に示すように、インク回収管5bの流路断面積を部分的に狭める流量調整部材9を用いることができる。この流量調整部材9は、インク回収管5b内に保持され、インク回収管5bの内径を部分的に狭くする部材である。本実施形態の流量調整部材9は、インク回収管5bの内壁に沿う円筒部95と、この円筒部95の一端部を閉蓋する円盤部96とを有して一体的に構成されている。円盤部96の中央部には、流路孔94が形成されている。この流量調整部材9が配置された部位におけるインク回収管5bの流路は、この流路孔94のみとなる。従って、流量調整部材9は、この流路孔94によってインク回収管5bの流路断面積を部分的に狭め、インク回収管5b内を流れるインクの圧力を損失させる。
流量調整部材9の材質は特に限定されないが、インクの非浸透性、インク回収管5bへの挿入し易さ及びインクに対する耐腐食性に優れるステンレス等の金属、セラミックス、合成樹脂が挙げられる。
なお、流量調整部材9の流路孔94の長さを短くすることにより、流路孔94内に気泡が入ったときの流路抵抗の変動を抑え、流速のばらつきを抑えることができる。図12に示した流量調整部材9の流路孔94の長さは、例えば0.5mm程度である。流路孔94の長さを0.5mm程度にすることにより、気泡による流路抵抗の変動を抑えることができる。
この流量調整部材9によって付与される圧力損失ΔPは、主流路F1と副流路F2との流路抵抗の差に相当する圧力損失ΔPであり、流路孔94の内径によって調整される。この圧力損失ΔPにより、主流路F1の流路抵抗と、副流路F2の流路抵抗とが均衡される。すなわち、インク供給管5a内のインク圧力P0は、主流路F1のバッファ空間部6の直前において圧力P1に減圧され、副流路F2のバッファ空間部6の直前における圧力P2にほぼ等しいものとなる。また、インク供給管5a内のインク圧力P0は、移送ポンプ105が与える圧力にほぼ等しい。副流路F2の圧力P2は、吐出ノズル22からのメニスカスブレイクが生じないように、メニスカスブレイクが生じる圧力Pxより小さく設定される。
なお、以下の場合に限定されないことは言うまでもないが、例えば、P0=−2kPaとした場合に、P2=−12kPaとなるように合流後の減圧を実施し、P1=−12kPaとなるような圧力損失ΔP(流路構成によるが、例えば10kPa)を与えることにより、主流路F1及び副流路F2の両方に均等にインクを流しつつ循環をさせることができる。すなわち、〔P1=(P0−ΔP)=P2<Px〕となる。この結果、インク供給管5a内のインク圧力P0によって、主流路F1及び副流路F2の両方に均等にインクを流すことができる。また、圧力P2は、例えば吐出ノズルの吐出不良等が生じると変動する場合がある。したがって、主流路F1の流路抵抗と、副流路F2の流路抵抗とが均衡するとは、本願発明の効果を奏する範囲で圧力P1と圧力P2とがほぼ等しい(±10%)ことを示す。
なお、インク圧力P0は、インク供給管5aにT字分岐を設け、分岐させた先においてマノメータにより測定することができる。圧力P1は、インク回収管5b(流量調整部材9より下流、バッファ空間部6より上流)にT字分岐を設け、分岐させた先においてマノメータにより測定することができる。圧力P2は、インク排出管5c(バッファ空間部6より上流)にT字分岐を設け、分岐させた先においてマノメータにより測定することができる。
流量調整部材9の流路孔94の具体的な内径は、個別連通路422及び共通流路421などの圧力損失要素による圧力損失を考慮して、インク回収管5bの圧力損失が所望の圧力損失となるように適宜調整される。例えば、インク回収管5bから回収されるインク流量と、各個別連通路422及び共通流路421を経てインク排出管5cから排出されるインク流量とが均一になるように、流量調整部材9の流路孔94の内径を調整すれば、主流路F1及び副流路F2の両方に均等にインクを流すことができる。これにより、インク貯留室41内(主流路F1)と、各圧力室23内、個別連通路422及び共通流路421内(副流路F2)とに、迅速にインクを貯留させることができるため、特にインクの初期導入の際に好ましい態様である。
なお、流量調整部材9の流路孔94の内径を調整することにより、インク回収管5bから回収されるインク流量(主流路F1)と、各個別連通路422及び共通流路421を経てインク排出管5cから排出されるインク流量(副流路F2)とを異ならせることもできる。例えば、流量調整部材9の流路抵抗を高くして、インク回収管5bから回収されるインク流量(主流路F1)よりも、各個別連通路422及び共通流路421を経てインク排出管5cから排出されるインク流量(副流路F2)の方を多くする(副流路F2の流速を上げる)ことにより、圧力室23回りに付着した取り除きにくい気泡もより容易に除去することができる。また、逆に、流量調整部材9の流路抵抗を低くして、副流路F2よりも主流路F1の方の流量を多くする(主流路F1の流速を上げる)こともできる。この場合には、主流路F1内の特に天井面や角部に付着した気泡を容易に除去することができる。また、この場合には、インクマニホールド4内に圧力室22の上方に位置するダンパー部材(MF(Manifold)ダンパー部材)を設けた場合にも、このダンパー部材回りに残留し易い気泡を容易に除去することができる。
この流量調整部材9は、合流箱61内に設けてもよい。流量調整部材9を予め合流箱61内に保持させておけば、この合流箱61をインク回収管5bに介在接続させるだけで、インク回収管5bに所望の圧力損失を付与することができる。また、流量調整部材9を変更、交換したいときには、合流箱61ごと交換することができ、迅速、容易な交換を行うことができる。さらに、流量調整部材9の近傍に夾雑物が付着して汚損してしまった場合等にも、合流箱61を交換することにより、迅速、容易に清冽な状態とすることができる。
インク排出管5cには、図1及び図2に示すように、逆止弁8を設けてもよい。この逆止弁8は、インク排出室412からバッファ空間部6に向けたインクの流出を許容し、その反対方向のインクの流れを阻止するように機能する。例えば、インク中に含まれる夾雑物によって各個別連通路422及び共通流路421が目詰まりし、副流路F2の圧力P2が下がると、インク貯留室41内の主流路F1の圧力P1との間に圧力差が生じる。この場合に、インク回収管5bから回収されたインクが、バッファ空間部6を経てインク排出管5cに逆流する虞がある。インク排出管5cに逆止弁8を設けることにより、インクの逆流によって各個別連通路422及び共通流路421に気泡や夾雑物が戻ることを防止することができる。
なお、この逆止弁8も圧力損失要素の一つであるため、逆止弁のクラッキング圧力(開弁圧)は低いほうがよく、吐出ノズル22からのメニスカスブレイクが生じる圧力Px(例えば5kPa程度)よりも低いことが必要である。また、吐出ノズル22からのメニスカスブレイクを確実に防止するには、移送ポンプ105による加圧をせずに、インク返送管103に(インク回収管5bと排出路423とのバッファ空間部6よりも下流側に)吸引ポンプを設け、この吸引ポンプが生じさせる負圧のみによりインクを循環させるようにしてもよい。この場合にも、インクは、インク供給管100内のインク圧力によって主流路F1及び副流路F2の両方に循環しているといえる。
前述のように、インク供給管内のインク圧力をP0(図2参照)、主流路F1の圧力をP1、副流路F2の圧力をP2、副流路F2における圧力損失をΔP、吐出ノズル22からのメニスカスブレイクが生じる圧力をPxとすると、〔P1=(P0−ΔP)=P2<Px〕である。ここで、排出チャネル424からインク排出室412に流入する流れF3の圧力をP3とすると、〔P3<P2=P1=(P0−ΔP)<Px〕となっている必要がある。流れF3の圧力P3が、副流路F2の圧力P2よりも大きいと、配線基板3に設けられた排出孔31bから圧力室23側にインクが逆流する虞があるからである。
なお、以上説明した実施形態のインクジェット記録装置100においては、インクジェットヘッド1とインクタンク101との間でインクを循環させているが、本発明はこれに限定されない。図示しないが、インク回収管5b及びインク排出管5cから流出したインクを、インクタンク101に戻さずに、廃インクタンクに排出させるように構成してもよい。後述する他の実施形態のインクジェット記録装置100においても同様である。
〔気泡除去方法〕
次に、このように構成されたインクジェットヘッド1において、インクの初期導入時にインク貯留室41の残留気泡を除去する方法について、図1及び図2を用いて説明する。インクジェット記録装置100における気泡除去動作は、例えば制御部104に予め記憶された所定のプログラムに従って移送ポンプ105の駆動が制御されることによって行われる。
まず、制御部104は移送ポンプ105を駆動させ、インクタンク101内のインクをインク供給管5aからインクマニホールド4内のインク貯留室41に所定の圧力で流入させる。インク貯留室41に流入したインクは、インク貯留室41を通ってインク回収管5bに向けて主流路F1を流れる。
ここで、インク回収管5bから回収されるインクは、副流路F2の圧力損失分ΔPが考慮された流量調整部材9が設けられている場合には、流量調整部材9で一部が止められ、インクの圧力は一部損失する。この損失分の圧力ΔPは、流路孔94の内径が適切に調整されることにより、インクが副流路F2を通過し得る圧力である。従って、主流路F1を流れるインク流量と副流路F2を流れるインク流量とが均衡される。
これにより、インク貯留室41には、主流路F1を通ってそのままインク回収管5bから回収されるインクの流れと、各圧力室23に注入され、副流路F2を通ってインク排出管5cから排出されるインクの流れとが同時に形成される。
従って、インク貯留室41に供給されたインクは、インク回収管5bとインク排出管5cの両方から流出する。このとき、インク貯留室41内の残留気泡は、インクと共にインク回収管5bから回収され、各圧力室23回りの残留気泡は、インクと共にインク排出管5cから排出される。
そして、インク回収管5bから流出したインクとインク排出管5cから流出したインクとは、これらのインク流量が異なっても、バッファ空間部6に流入することにより、円滑に合流される。
制御部104は、移送ポンプ105の駆動を、予め設定された所定時間継続した後に停止させる。この他、例えばインク返送管103にインク中の気泡を検出するセンサーを設け、このセンサーが配管内を流れるインク中の気泡を検出しなくなった際に、移送ポンプ105の駆動を停止させるようにしてもよい。これにより、気泡除去動作は終了し、インク貯留室41及びインク排出室412はインクで満たされる。
このように、このインクジェットヘッド1は、インクをインク貯留室41に供給するだけで、主流路F1を通ってインク回収管5bからインクを回収するのみならず、副流路F2を通ってインク排出管5cからもインクを排出することができる。気泡除去のために開閉弁等を操作して主流路F1及び副流路F2に個別にインクを流す必要がないため、インクジェットヘッド1の構造を複雑にすることなく、インク貯留室41内及び各圧力室23回りの残留気泡を効率的に除去することができる。
また、インク貯留室41内及び各圧力室23回りの両方から気泡を含むインクを流出させることができるため、インク貯留室41内及び各圧力室23回りで個別に行う場合に比べて、気泡除去にかかる時間を短縮できると共に、気泡除去のためのインク消費量も抑えることができる。
以上の気泡除去動作は、インクの初期導入時に限らず、記録媒体上への画像記録時にも実施することができる。すなわち、画像記録時、移送ポンプ105を駆動させておくことにより、インク貯留室41内のインクのみならず、各圧力室23回りのインクも循環させることができる。これにより、インク循環によって、画像記録中でも気泡が除去されるのみならず、濃度偏差のない均質なインクを各圧力室23に供給することができる。このため、より高品質の画像を形成することができる。
〔圧力損失調整手段の他の実施形態〕
本発明において、インク回収管5bに設ける圧力損失調整手段は、以上説明した流量調整部材9に限定されない。例えば、図示しないが、インク回収管5bに流量調整弁を設け、インク回収管5bの流路断面積を部分的に狭めることによって圧力損失ΔPを付与するようにしてもよい。流量調整弁の開度を適宜調整することによって、インク回収管5bに適切な圧力損失ΔPを付与することができる。また、インク回収管5bに設ける圧力損失調整手段は、逆止弁であってもよい。さらに、インク回収管5bを可撓管によって形成した場合には、インク回収管5bの外側から挟着部材等を用いて流路断面積を部分的に狭めることによって圧力損失ΔPを付与するようにしてもよい。
さらに、圧力損失調整手段は、図1及び図12に示した流量調整部材9のようにインク回収管5b(主流路F1)に設けられるものに限定されず、インク排出管5c(副流路F2)に設けることもできる。この圧力損失調整手段は、インク排出管5cに設けた吸引ポンプによって構成することができる。吸引ポンプは、制御部104の制御によって駆動され、インク排出管5c内のインクをバッファ空間部6側に強制的に吸引する。これにより、副流路F2の圧力損失が小さくなり、主流路F1の圧力損失が、副流路F2の圧力損失に対して相対的に大きくなったことになる。これにより、各個別連通路422及び共通流路421による圧力損失によってインクが流れにくい副流路F2のインクの流量を増大させる。このときの吸引ポンプの駆動量(吸引量)は、インク貯留室41に供給されたインクの一部が副流路F2にも流れるように、制御部104によって適切に調整される。このように吸引ポンプを設ける場合には、インク排出管5cには逆止弁8を設けることが好ましい。
このような吸引ポンプを設けたインクジェットヘッド1によれば、インクをインク貯留室41に供給するだけで、主流路F1を通ってインク回収管5bからインクを回収するのみならず、副流路F2を通ってインク排出管5cからもインクを排出することができるので、流量調整部材9を設けた場合と同様に、インク貯留室41内及び各圧力室23回りの残留気泡を効率的に除去することができる効果が得られる。また、流路の圧力調整を、合流後の循環ポンプを用いた減圧により行う場合には、副流路F2の吐出ノズル22からバッファ空間部6までの流路抵抗が大きいため、加圧による循環よりも大きい差圧で循環させることができる。例えば、式で表すと〔(P1+ΔP)=P0>Px, P1=P2〕となる。
また、吸引ポンプは、駆動量を制御することによってインク流量を適宜調整可能である。このため、吸引ポンプの駆動量の調整により、インク回収管5bから回収されるインク流量とインク排出管5cから排出されるインク流量とを均衡させるのみならず、インク回収管5bからの回収よりもインク排出管5cから排出されるインク流量を多くする等のように、インク回収管5bとインク排出管5cからそれぞれ流出するインク流量を異ならせることも容易に行うことができる。
さらに、吸引ポンプの駆動によって、各個別連通路422内及び共通流路421内には負圧が発生するため、インクの初期導入時に吐出ノズル22から無駄にインクが排出されることを抑制できる効果もある。
なお、このように吸引ポンプを設ける場合には、インク排出管5cの内径を、インク回収管5bの内径よりも細くすることも好ましい。インク排出管5cの内径を細くすると、吸引ポンプの駆動時に、各個別連通路422内及び共通流路421内の圧力変動を抑えることができ、インク流量の調整が容易となる。
〔インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置の他の実施形態(1)〕
前述のインクジェットヘッド1及びインクジェット記録装置100において、インク排出管5cに吸引ポンプを設けることに加えて、例えば、インク回収管5bに流量調整部材9を設け、気泡除去時にこれらを併用することも好ましい。インク回収管5bに設けた流量調整部材9によって圧力損失が付与されるため、それだけ吸引ポンプの駆動量を低減することができる。これにより、吸引ポンプは低容量のポンプで済み、イニシャルコスト及びランニングコストを低減できる。
このようにインク回収管5bの流量調整部材9とインク排出管5cの吸引ポンプとを併用する場合には、インク回収管5bに流量調整部材9を設けるのみの場合に比べ、インク回収管5bに付与する圧力損失ΔPを小さく設定することもできる。例えば、流量調整部材9は、吸引ポンプと併用しない場合に比べて、流路孔94の内径を大きくすることができる。このため、狭い流路孔94では流れにくい高粘度インクの使用も可能となり、使用可能なインクの種類を広げることができる。
〔インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置の他の実施形態(2)〕
インクマニホールド4内には、図13及び図14(a)(b)に示すように、排出路423を複数設けてもよい。図13は、本発明に係るインクジェット記録装置のさらに他の一例を示す要部概略構成図であり、インクジェットヘッドを一部断面で示している。図14は、図13に示すインクジェットヘッドのインクマニホールドの形状を示す分解斜視図(a)及び断面図(b)である。図1と同一符号の部位は同一構成の部位であるため、これらの説明は上記説明を援用し、ここでは省略する。
本実施形態においては、インクマニホールド4内のヘッドチップ2の長手方向一方側及び他方側に、それぞれ隔壁45,45を設け、インク貯留室41の両側に、2つのインク排出室412,412を設ける。これら排出室412,412は、インクマニホールド4内の側方部に形成された連通路46によって互いに連通している。この連通路46は、隔板47により、インク貯留室41から隔てられている。そして、各インク排出室412,412を経由する一方及び他方の2つの排出路423,423を設ける。一方の排出路423は、前述した実施形態における排出路423と同一のものである。他方の排出路423も、前述した実施形態における排出路423と同様に構成することができる。
すなわち、一方のインク排出室412には、前述のように、このインク排出室412内からインクを排出する流路をなす一方のインク排出管5cを連設する。同様に、他方のインク排出室412にも、このインク排出室412内からインクを排出する流路をなす他方のインク排出管5cを連設する。なお、各排出室412,412が連通しているため、インク排出管5c,5cは、何れか一方のみを設けることとしてもよい。
そして、これらインク排出管5c,5cの上端側を、それぞれインク回収管5bに合流させる。各インク排出管5c,5cとインク回収管5bとは、前述した実施形態と同様に合流箱61に接続することによって合流させることができる。
合流箱61の外面には、バッファ空間部6に至る第1乃至第4の開口部48a,48b,48c,48dが形成されている。第1の開口部48aからバッファ空間部6を経て第3の開口部48cに至る流路は、インク回収管5bの中途部に介在される。実装状態としては、インク回収管5bを中途部において上流側及び下流側に分け、上流側を第1の開口部48aに接続させ、下流側を第3の開口部48cに接続させることになる。そして、第2の開口部48bには、一方のインク排出管5cを接続させる。第4の開口部48dには、他方のインク排出管5cを接続させる。
本実施形態においては、排出路423,423は、各注入孔31aから各圧力室23を経て、ヘッドチップ2の長手方向一方側及び他方側に分かれて、両側の排出孔31b,31b及び両側の排出チャネル424,424を経てバッファ空間部6に至るインクの経路となる。すなわち、圧力室23内から共通流路421に至ったインクは、ヘッドチップ2の長手方向一方側及び他方側に分かれ、それぞれ排出チャネル424,424を経て排出孔31b,31bに至る。各排出孔31b,31bに至ったインクは、これら排出孔31b,31bを通って、一方及び他方のインク排出室412,412を経て、一方及び他方のインク排出管5c,5cに至る。
このように排出路423を複数設けた場合には、各圧力室23から排出孔31bに至る距離を短くすることができるので、排出路423全体の流路抵抗を低く抑えることができ、副流路F2の流路抵抗を低く抑えることができる。
〔インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置の他の実施形態(3)〕
前述の各実施形態においては、インク貯留室41及びインク排出室412は、それぞれインクマニホールド4内に構成され、隔壁45によって分離されている。この隔壁45は、図15に示すように、インク貯留室41からインク回収管5bに向かう主流路F1に沿って傾斜させてもよい。この場合には、インク排出室412においても、隔壁45は、副流路F2に沿って傾斜されたものとなる。
図15は、本発明に係るインクジェット記録装置のさらに他の一例を示す要部概略構成図であり、インクジェットヘッドを一部断面で示している。図1と同一符号の部位は同一構成の部位であるため、これらの説明は上記説明を援用し、ここでは省略する。
このように隔壁45を傾斜させることにより、各流路F1,F2の流れが円滑になり、インク貯留室41内及び各圧力室23回りの残留気泡を効率的に除去することができる。
さらに、インク貯留室41内及びインク排出室412内に気泡が残留し得るような段差部をなくし、各流路F1,F2に沿う滑らかな形状とすることにより、インク貯留室41内及びインク排出室412内に気泡が残留することを防止し、また、気泡が残留してもその除去を容易に行うことができる。
1:インクジェットヘッド
2:ヘッドチップ
21:ノズルプレート
22:吐出ノズル
23:圧力室
24:駆動壁
24a:圧電素子
3:配線基板
31a:注入孔
31b:排出孔
31c:個別排出孔
4:インクマニホールド
41:インク貯留室
412:インク排出室
421:共通流路
422:個別連通路
423:排出路
424:排出チャネル
45:隔壁
46:連通路
47:隔板
5a:インク供給管
5b:インク回収管
5c:インク排出管
6:バッファ空間部
61:合流箱
8:逆止弁
9:流量調整部材
F1:主流路
F2:副流路
100:インクジェット記録装置
101:インクタンク
102:インク移送管
103:インク返送管
104:制御部
105:移送ポンプ

Claims (9)

  1. インク貯留室と、
    前記インク貯留室に注入孔を介して連通し、該注入孔から前記インク貯留室内のインクが注入される複数のインクチャネルと、
    前記インクチャネルに該インクチャネルの吐出孔を介して連通し、該インクチャネルを外部に連通させる吐出ノズルと、
    前記インクチャネル内のインクを前記吐出ノズルから外部に吐出させる圧電素子と、
    前記注入孔から前記インクチャネルの吐出孔までの間の空間に連通し、この空間内のインクを排出させる排出路とを備え、
    前記排出路は、前記注入孔から前記インクチャネルの吐出孔までの間の空間に連通した個別連通路と、複数の個別連通路に連通した共通流路を含むことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 隣り合うインクチャネルは、前記圧電素子により形成された駆動壁によって隔てられていることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記圧電素子に給電するための配線が形成され、前記注入孔が形成された配線基板と、
    前記インクチャネルが形成されたヘッドチップと、
    前記吐出ノズルが形成されたノズルプレートとを備え、
    前記個別連通路は、前記配線基板に形成されていることを特徴とする請求項2記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記圧電素子に給電するための配線が形成され、前記注入孔が形成された配線基板と、
    前記インクチャネルが形成されたヘッドチップと、
    前記吐出ノズルが形成されたノズルプレートとを備え、
    前記個別連通路は、前記ヘッドチップに形成されていることを特徴とする請求項2記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記圧電素子に給電するための配線が形成され、前記注入孔が形成された配線基板と、
    前記インクチャネルが形成されたヘッドチップと、
    前記吐出ノズルが形成されたノズルプレートとを備え、
    前記共通流路は、前記配線基板に形成されていることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記圧電素子に給電するための配線が形成され、前記注入孔が形成された配線基板と、
    前記インクチャネルが形成されたヘッドチップと、
    前記吐出ノズルが形成されたノズルプレートとを備え、
    前記共通流路は、前記ヘッドチップに形成されていることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記圧電素子に給電するための配線が形成され、前記注入孔が形成された配線基板と、
    前記インクチャネルが形成されたヘッドチップと、
    前記吐出ノズルが形成されたノズルプレートとを備え、
    前記共通流路は、前記ヘッドチップの前記配線基板に対向しない側面部に形成されていることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  8. 前記排出路を経たインクを前記インク貯留室に循環させることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載のインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドに移送されるインクが貯蔵されるインクタンクと、
    前記インクタンク内のインクを前記インクジェットヘッドに移送するインク移送部とを備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
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