JP2017209107A - 加圧用具と加圧方法 - Google Patents

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金野 隆道
Takamichi Konno
隆道 金野
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Abstract

【課題】馬の前肢や後肢から外れることを防止した加圧用具を提供する。【解決手段】馬の肢、例えば前腕又は下腿のまわりに装着して肢を加圧する加圧部材10Cと、落下しないよう馬の体の一部に掛けられていて、加圧ベルト10Cを馬の肢に保持する保持部材25と、を備え、保持部材25は、前腕の腕節などの関節に掛かるよう設けられる取付部251と、この取付部251から上方へ延びて加圧部材10Cを支持する加圧支持部252と、を備えている。【選択図】図13

Description

本発明は、四肢の関節と関節との間の部位に取り付けて筋力等の増強等を図るための加圧用具と加圧方法とに関する。
競争馬は通常、調教によって、坂路やトラックコースを走るなどのトレーニングを行う。トレーニングなどで前肢や後肢に掛かる負担が大きくなると、故障等の原因になる虞がある。そのため、効果的に筋力の増強を図ることが従来より望まれている。
人間の腕や脚の筋力を増強するために、腕や脚の血流を一時的に抑えて筋力などの増強を図るための加圧用具が知られている。
図22は従来の人間用の加圧用具90を示す図である。加圧用具90は、内部に空気袋を備えた加圧ベルト91と、チューブ92を介して空気袋とつながったポンプ93と、計測器94と、を備えている。加圧ベルト91は、帯状のベルト本体91Aと、ベルト本体91Aの一方の端部に取り付けられた環状部材91Bと、ベルト本体91Aの他方の端部を環状部材91Bに通して折り返した状態を維持するよう重なり合って連結する面ファスナ部材91C,91Dと、を備えている。このような帯状の加圧用具90が特許文献1に開示されている。
従来の人間用の加圧用具90は、ベルト本体91Aを腕や脚のまわりでループ型の形に変え、ループの径を絞って腕や脚に密着させる。さらにポンプ93によって空気袋を膨らませて腕や脚を加圧する。
特許第2796276号公報
人間用の加圧用具90を馬の前肢又は後肢にそのまま利用すると、使用時に加圧用具90が前肢や後肢の加圧する部位からずれて、落下してしまう事態が起こり得る。これに対して、例えば加圧用具90が外れないよう必要以上に前肢又は後肢を強く縛ると腱を強く押さえて、前肢や後肢を拘束してしまうので望ましくない。
そこで、本発明は、馬の前肢や後肢から外れることを防止した加圧用具と、加圧方法と、を提供することを目的とする。
本発明の加圧用具は、馬の肢まわりに装着して上記肢を加圧する加圧部材と、落下しないよう上記馬の体の一部に掛けられていて、上記加圧ベルトを上記馬の肢に保持する保持部材と、を備えたことを特徴とする。上記保持部材は、前腕の腕節などの関節に掛かるよう設けられる取付部と、この取付部から上方へ延びて上記加圧部材を支持する加圧支持部と、を備えている。
本発明の加圧用具は、馬の左右の前腕又は左右の下腿のまわりに、それぞれ装着して左右の肢を加圧する加圧部材と、左の上腕側から右の上腕側へ亘って又は左の後膝側から右の後膝側へ亘って上記馬の胴体に掛けられて、上記加圧ベルトを上記馬の左右の肢に保持する保持部材と、を備えている。
本発明の加圧用具は、好ましくは、上記保持部材を上記加圧部材に寄せるように、上記馬の左右の肢にそれぞれ掛けるループ部材を備え、また上記加圧部材が連結部材を介して着脱自在に上記保持部材に取り付けられている。
本発明の加圧方法は、馬の左右の前腕まわりに又は左右の下腿まわりに装着した加圧ベルトを上記馬の胴体に掛けた保持部材で保持しながら、上記馬の左右の肢を上記加圧ベルトでそれぞれ締めて加圧することを特徴とする。
本発明によれば、左肢と右肢に装着した加圧部材の装着の安定度を高めることができて、トレーニングや治療などで馬の前肢や後肢への加圧を効率良く行える。
本発明の第1実施形態の加圧用具を装着した状態を示す図である。 図1の加圧用具を装着した周辺の拡大図である。 (a)は本発明の第1実施形態の加圧ベルトを広げた状態の平面図であり、(b)は広げた状態の底面図であり、(c)と(d)はリング状に形を変えた状態の斜視図である。 本発明の第1実施形態の空気袋を広げた状態の平面図である。 (a)は本発明の第1実施形態の第1変形例の加圧用具を装着した状態を示す図であり、(b)は第1変形例の加圧用具を装着する前の右前肢の拡大図であり、(c)は第1変形例の加圧用具を装着した右前肢の拡大図である。 (a)と(b)は第1実施形態の第1変形例の加圧シートの構成を説明するための図である。 (a)は本発明の第1実施形態の第2変形例の加圧用具を装着した状態を示す図であり、(b)は本発明の第1実施形態の第3変形例の加圧用具を装着した状態を示す図である。 (a)は本発明の第2実施形態の加圧用具を装着した状態を示す図であり、(b)は(a)の加圧用具を装着した周辺の拡大図である。 (a)は本発明の第3実施形態の加圧用具を装着した状態を示す図であり、(b)は(a)の加圧用具を装着した周辺の拡大図であり、(c)は(a)の加圧用具の加圧コントローラーのブロック図である。 本発明の第4実施形態の加圧用具を装着した状態を示す図である。 (a)と(b)は本発明の第4実施形態の変形例の加圧用具を装着した右前肢周辺の図である。 本発明の第4実施形態の実施例の加圧用具を装着した状態を示す図である。 (a)は本発明の第4実施形態の実施例の加圧シートを広げた状態の平面図であり、(b)は広げた状態の底面図である。 (a)は図13(a)のA−A線に沿った加圧シートの断面図であり、(b)は図13(a)のB−B線に沿った加圧シートの断面図であり、(c)は縦部材の部分斜視図である。 (a)と(b)は本発明の第4実施形態の実施例の加圧用具を装着した右前肢周辺の図である。 (a)は本発明の第4実施形態の他の加圧ベルトを広げた状態の平面図であり、(b)は広げた状態の底面図であり、(c)はリング状に形を変えた状態の斜視図である。 (a)は図16のA−A線に沿ったベルト本体の断面図であり、(b)は空気袋の内部に弾性部材を備えたベルト本体の断面図である。 (a)は図16(a)の加圧ベルトの一方の端部側を拡大した平面図であり、(b)は(a)のB−B線に沿った加圧ベルトの断面図である。 (a)は図16(a)の加圧ベルトの他方の端部側を拡大した平面図であり、(b)は(a)のC−C線に沿った加圧ベルトの断面図であり、(c)は(a)のD−D線に沿った加圧ベルトの断面図である。 本発明の第4実施形態の他の加圧ベルトを示す斜視図である。 (a)は本発明の第4実施形態の他の加圧ベルトを広げた状態の平面図であり、(b)は広げた状態の底面図であり、(c)と(d)はリング状に形を変えた状態の斜視図である。 従来の加圧用具を示す図である。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態の加圧用具1を装着した状態を示す図であり、図2は加圧用具1を装着した周辺の拡大図である。
加圧用具1は、左右の前腕にそれぞれ装着される帯状の加圧部材(以下、加圧ベルトと呼ぶ。)10と、左の上腕側から右の上腕側へ亘って胴体に掛ける保持用ベルト20と、加圧ベルト10と保持用ベルト20とを連結する連結部材30と、を備えている。尚、図1と図2では、馬を一点鎖線で表して、左肢側に設けられる構成も、実線で表している。
図3の(a)と(b)とは右前肢側の加圧ベルト10を広げた状態(外側と内側)を示している。加圧ベルト10は、長尺なベルト本体110と、ベルト本体110に一端部を取り付けられたサブベルト120と、サブベルト120を通す環状部材130と、加圧ベルト10を右前肢まわりに装着した状態を維持する固定部材140と、を備えている。
ベルト本体110は、その全長が前腕の周囲方向の寸法にほぼ対応していて、前腕の周り全体を覆うように、図3(c)に示すようにリング状に形を変えることができる。ベルト本体110は、好ましくは前腕を一周する長さに設定されている。ベルト本体110は、図3の(a)と(b)とに示す広げた状態で、長手方向が弓なりに曲がっていて、右前肢の肘と腕節との間で、下方に絞れた前腕の形に対応している。
ベルト本体110の長手方向に沿った一対の縁110A,110Bは、肘寄りの高い側が長く、腕節側が短く形成されている。また、ベルト本体110は、長手方向の一方と他方とに直線状に延びた短い縁110C,110Dを備え、これらは同じ寸法に設定されている。以下、ベルト本体110の内、短い縁110C側を一方の端部と呼び、短い縁110D側を他方の端部と呼ぶ。
ベルト本体110は、肘と腕節との間の一部(以下、加圧部位と呼ぶ。)を覆うよう、例えば高い側の縁110Aの長さが40cm、短い縁110Cの幅W1が10cmに設定されている。またこれらの数値に限定されずに、縁110Aの長さを36〜42cm、幅W1を5〜15cmの範囲で変えて、ベルト本体110を構成してもよい。
ベルト本体110は、馬の前腕に触れる内側の面を構成する裏地112と、外側に現れる面を構成する表地111とを同形に裁断し、それらの周縁を合せて縫合して、内部に空間を成すように形成されている。また、ベルト本体110は、サブベルト120と比べると、伸縮の度合いを非常に小さく(以下、非伸縮性と呼ぶ。)設定されており、生地として例えば210D〜420Dの化繊の織物を利用する。表地111は裏地112より径の太い例えば420Dの生地を利用して、素材強度を強く構成することが望ましい。表地111と裏地112は表面に防汚用のコーティングが施されていてもよい。
ベルト本体110は、内部の空間に空気袋150を備えている。空気袋150も、ベルト本体110を装着した状態で、加圧部位の周りでリング状を成すよう形成されており、好ましくは、加圧部位周りを一周する長さやベルト本体110の内部で一方の端部側から他方の端部側まで延びる長さに設定されている。
空気袋150は、平たく形成されており、また図4に示すように広げた状態でベルト本体110と同様、長手方向が弓なりに曲がっている。空気袋150も、長手方向に沿った一対の縁150A,150Bを備えており、これらの間隔として、空気袋150の幅W2は、例えば6cm〜13cmに設定されている。
図4で一点鎖線がベルト本体110の周縁を表しており、空気袋150はベルト本体110の内部で、ベルト本体110の長手方向に沿って延びている。また、空気袋150の一方の面がベルト本体110の表地111に当たるよう、また他方の面がベルト本体110の裏地112に当たるよう、ベルト本体110の内部に設けられている。
空気袋150は、表地側の面と裏地側の面を同じ素材として、例えば同形のウレタンシートを用意し、それらの周縁を熱溶着して構成されている。また、空気袋150は、空気が出入りする口部153を塞ぐと、内部を密封できるよう構成されている。口部153は、空気袋150の長手方向に沿った縁の一部を外側へ突き出させて形成されている。
口部153は、図3(a)に示すベルト本体110の口通し用の穴113から外に現れている。口通し用の穴113は、ベルト本体110の周縁の一部に設けられており、表地111と裏地112とを縫合せずに、構成されている。図示例では、口部153が加圧ベルト10の装着時に腕節寄りの縁150Bの一部を突出させて設けられているが、口部153とその口通し用の穴113とは肘側の縁150Aに設けてもよい。
空気袋150は、内部の空間に伸縮自在に形成された弾性部材を備えていてもよい。弾性部材は、空気袋150を内部から膨らませるよう、ウレタンなどでスポンジ状に構成されている。
図3(a)に示すように、ベルト本体110は、環状部材130を縁110Cに寄せて設けている。環状部材130は、矩形に開いた開口131まわりに枠状に形成されており、長手方向を縁110Cに沿わせてベルト本体110に設けられている。
環状部材130は、一方の長い枠部分を環用取付布161で包み、この環用取付布161の両端を合せて、表地111と共に縫合してベルト本体110に取り付けられている。なお、環状部材130の材料は、限定されるものではないが、好ましくは合成樹脂で構成する。
図3(a)に示すように、サブベルト120がベルト本体110の他方の端部(縁110D側)に設けられている。サブベルト120は、ベルト本体110と比べると、大きく伸縮するよう構成されている。またサブベルト120の長さや幅の寸法がベルト本体110の寸法より小さく設定され、またその素材は、ストレッチ生地、ゴム製の薄いプレート、それらを縫合して帯状に形作ったもの等を利用することができる。
図3(a)に一点鎖線で示すサブベルト120の取付部120Aがベルト本体110の外側に取り付けられている。サブベルト120は、ベルト本体110の外側の面で、短い縁110Dから長手の中間部側へ距離を置いた箇所に固定されている。サブベルト120の取付部120Aがベルト本体110の表地111に重なり、さらに補強を兼ねたサブベルト用取付布162が取付部120Aと表地111とに被さった状態で縫合されている。
サブベルト120は、取付部120Aを除いて自由に動かすことができ、加圧ベルト10の装着の際に環状部材130に通した後、折り返して用いられる。なお、図示例のサブベルト120の長さは、ベルト本体110の取付箇所から縁110Dまでの長さで、ベルト本体110の三分の一程の長さに設定されているが、これに限らず、ベルト本体110の他方の端部(縁110D側)を延長させた位置まで延ばすことができるように長くしたり、図示例より短くしたり、長さを変えてもよい。
サブベルト120は、環状部材130で折り返した先端側を、外側の面に合わせた状態を維持するよう、面ファスナを備えている。この面ファスナが、固定部材140として機能し、後述するように加圧ベルト10を前腕に装着した状態を維持する。面ファスナは、複数のループを突出させて構成されたループファスナ141と、ループに掛かるフックを複数備えたフックファスナ142と、を備えている。ループファスナ141は、サブベルト120の取付部側に設けられており、フックファスナ142は先端側に設けられている。なお、固定部材140としては、面ファスナに限らず、スナップ,ボタン,バックルやその他の留め具を用いてもよい。
図2に示すように、空気供給部40と計測部50とが、コネクター61、チューブ62〜64、分岐部65を介して加圧ベルト10に着脱自在に取り付けられている。空気供給部40としては、図示の手動で空気袋150内に空気を送るポンプに限らない。また計測部50としては、アナログ式に空気袋150の圧力を計るものに限らない。空気供給部40と計測部50とが一体に構成されていて、計測した圧力などに基づいて空気袋150の圧力を調整する制御装置を用いてもよい。
図2と図3とで右肢用の加圧ベルト10について説明した。左肢用の加圧ベルト10は右肢用と左右対象に構成されている。
加圧用具1は、左右の加圧ベルト10を保持する保持部材として、保持用ベルト20を設けている。保持用ベルト20は、図1と図2とに示すように、胴体、例えばキ甲や背に掛ける帯状の胴体掛け部21と、胴体の側面に沿って垂れ下がるよう胴体掛け部21の両端からそれぞれ延びていて胴体掛け部21より幅狭で帯状に形成された左側垂れ下り部22及び右側垂れ下り部23と、から構成されている。
なお、保持用ベルト20は、胴体掛け部21として胴体に触れる内側の面を備えて、この面に滑り止めの加工を施したものを用いたり、左側垂れ下り部22及び右側垂れ下り部23を長手の途中で折り返してアジャスター24で長さを調整可能に束ねたりして、構成することが望ましい。また、保持用ベルト20は、全体に亘って幅の寸法を同じに構成し、例えば帯状に或いは紐状に構成してもよい。
加圧用具1は、連結部材30として、加圧ベルト10に取り付けられたD字型の環状部材(以下、D環31と呼ぶ。)と、保持用ベルト20に取り付けられたフック33と、を備えている。
加圧ベルト10は図3(b)に示すように一方の端部(縁110C側)にD環31を備えている。D環31は、材料は限定されるものではないが、好ましくは合成樹脂製のものを利用する。
D環31を設ける加圧ベルト10の一方の端部(縁110C側)は、長手方向と直交する方向へそれぞれ延びたカバー171,172を設けている。カバー171とカバー172とは、ベルト本体110側へ折り返すことができるように一部をベルト本体の表地111と裏地112の周縁に挟まれて、縫合されている。
これらのカバー171,172は、図3の(c)と(d)とに示すように加圧ベルト10をリング状に形を変えた状態で、ベルト本体110の外側の面で重なることで、一方の端部に設けられたサブベルト120の折り返し用の環状部材130を覆うことができる。カバー171,172が重なり合った状態を維持するよう、それらの合わさる面に固定部材173が設けられている。
図示例では、ベルト本体110の高い側の縁110Aから外へ延びたカバー171が、低い側の縁110Bから延びたカバー172の上に固定されるように、カバー172にループファスナ173Aを設け、カバー171にフックファスナ173Bを設けている。固定部材173としては、面ファスナに限らず、スナップ、ボタン、フックやその他の留め具を用いてもよい。
D環31は、直線状の枠部分を取付用布32で包み、この取付用布32の両端を合せた状態でベルト本体110の表地111と裏地112とで挟んで、カバー171と共に縫合されている。図3(d)に示すように取付用布32がベルト本体110の高い側の縁110Aより外に延びていて、D環31はベルト本体110と重ならないよう、ベルト本体110より高い位置まで持ち上げることができるように構成することが望ましい。
フック33は、保持用ベルト20で、左側垂れ下り部22と右側垂れ下り部23の先端を構成する折り返し部分に、それぞれスライド可能に設けられている。なお、フック33は、左側垂れ下り部22と右側垂れ下り部23の折り返し部分に代えて、先端部分に設けてもよい。
図2に示すように、右前肢の加圧ベルト10に設けられたD環31がフック33に掛かることで、保持用ベルト20と加圧ベルト10が連結する。図示省略するが、左側の加圧ベルト10も同様に、保持用ベルト20と連結することができる。
このような連結部材30は、図示例のD環31とフック33とに限るものではなく、雌バックルとこれに着脱自在に嵌る雄バックル、スナップ、ボタンと穴の組み合わせ等、その他の留め具を利用することができる。連結部材30は、保持用ベルト20と加圧ベルト10から分離した部材として、例えば保持用ベルト20と加圧ベルト10とをそれぞれ挟んで連結するものを用いてもよい。また、連結部材30を省略して、保持用ベルト20の左右の端を構成する左側垂れ下り部22と右側垂れ下り部23とを、加圧ベルト10に縫合等で直に取り付けてもよい。
(使用方法)
先ず、加圧ベルト10を装着する。ベルト本体110の長手方向の中間部で内側の面を右前肢の内側に当てた状態で、両方の端部を右前肢の外側に回し、更に重ね合わせて或いは両方の端部を近接させて、肘と腕節との間の加圧部位周りでベルト本体110をリング状に形を変える。そして、サブベルト120を環状部材130の開口131に通して折り返す。サブベルト120の先端側のフックファスナ142を取付箇所側のループファスナ141に掛けて、加圧ベルト10を加圧部位に装着する。
次に、馬の胴体の上に、左の上腕から右の上腕に亘るよう、保持用ベルト20の胴体掛け部21を掛ける。そして、図2に示すように、D環31をフック33に掛けて、加圧ベルト10と保持用ベルト20とを連結する。
左肢にも、上記と同様に、加圧ベルト10を装着し、この加圧ベルト10のD環31を左側垂れ下り部52のフック33に掛ける。
加圧ベルト10に空気供給部40と計測部50とを取り付けて、空気袋150を所定の圧力に調整する。その後、空気供給部40と計測部50とを加圧ベルト10から外し、空気袋150の口部153をクリップや栓を兼ねたコネクター61などで塞いで膨張させた状態で、馬の前肢を加圧して、トレーニングを行うことができる。
加圧ベルト10の圧力の調整は、加圧ベルト10と保持用ベルト20との連結の後に限定されるものではない。例えば、空気袋150が内部に弾性部材を備えている場合には、加圧ベルト10に計測部50だけチューブ62を介して取り付けた状態で、加圧ベルト10を右前肢に装着する際に空気袋150が所定の圧力に至るよう、サブベルト120の環状部材130で折り返す長さを変えながら加圧部位に作用する圧力を調整する。所定の圧力でクリップなどで空気袋150の口部153を塞いで加圧ベルト10を装着させた後に計測部50を外す。左肢も同様に、加圧ベルト10の装着の際に空気袋150の圧力を調整した後、左右の前肢を加圧した状態で、トレーニングを行う。
加圧用具1によれば、左右の前肢の加圧ベルト10側のD環31を、胴体側の保持用ベルト20のフック33に掛けることで、左右の加圧ベルト10が所望の加圧部位から外れて落下してしまう事態を防止することができる。
これにより、加圧ベルト10が加圧部位まわりに安定して装着した状態で、トレーニング等を行うことができる。例えば、保持用ベルト20で左右の前肢の加圧ベルト10の装着状態を保持して、馬を歩行させながら左右の前肢を加圧することができる。
また、従来の人間用の加圧用具90では、ベルト本体110が幅狭で馬の前腕の腱などを拘束してしまうが、加圧ベルト10によれば、加圧部位を広く押さえつつ、加圧ベルト10の内、サブベルト120が非伸縮性のベルト本体110と比べて筋肉の動きに対応して大きく伸縮するので、腱などに非常に強い締め付けが働くことを抑えることができる。
さらに、空気袋150が内部に弾性部材を備えていると、加圧ベルト10が弾性部材によって内側から押されて、凹凸した加圧部位で、例えば腱と腱との間の窪んだ箇所にも当たり、加圧部位の全体に亘って均一に加圧することができ、一層加圧の効果を高めることが期待できる。
(第1変形例)
図5は本発明の第1実施形態の第1変形例の加圧用具1Aを装着した状態を示す図である。加圧用具1Aは、加圧用具1と異なり、左右の前腕に装着する加圧部材の構成が異なる。加圧用具1Aは、加圧ベルト10に代えて、シート状に形成された加圧部材(以下、加圧シートと呼ぶ)10Aを備えている。
なお、図5では、馬を一点鎖線で表して、左前肢側に設けられる構成も、実線で表している。以下、加圧用具1Aの構成で、第1実施形態の加圧用具1と同様の構成には同じ符号を付して、それらの説明を省略する。
図6の(a)と(b)は右肢用の加圧シート10Aの構成を説明するための図である。加圧シート10Aは、肘と腕節との間の前腕で、図5(b)で交差状のハッチングで表す加圧部位P1と、加圧部位P1に隣接した図5(b)の斜線状のハッチングで表す周辺部位P2とを包むシート部材70を備えている。シート部材70は、加圧部位P1より周辺部位P2を広く包む大きさに形成されている。
図6(a)はシート部材70を広げて内側から見た図であり、シート部材70は、肘側に配置されて右前肢の周囲の方向に沿って横に延びた上の縁(以下、上縁部71Uと呼ぶ。)と、腕節側に配置されて上縁部71Uと同様に横に延びた下の縁(以下、下縁部71Dと呼ぶ。)と、右前肢の上下の方向に沿って縦に延びていて上縁部71Uと下縁部71Dとをつなぐ左右の縁(以下、それぞれ左縁部71L、右縁部71Rと呼ぶ。)とを備えている。シート部材70は、上縁部71Uや下縁部71Dが左縁部71Lや右縁部71Rとつながる角部71Cを持っている。
シート部材70の縁の形状はこれに限定されるものではない。図6(a)では、上縁部71Uと下縁部71Dとが横に真っ直ぐに延びた形態を表しているが、例えば、途中で曲がるように、二つの直線部がつながって構成したり、曲線状に形成してもよい。
シート部材70は、二枚の生地が横に並んで広がるようそれらの一部の縁がつながって構成されたシート本体部700と、シート本体部700の周縁を挟んでシート本体部700に縫い合わせた縁取り部710と、から構成されている。図6(b)はシート部材70の二枚の生地701,702を離して表している。
シート本体部700は、同型に裁断した二枚の生地701,702を用意し、左右対称になるよう縫い合わせて構成されている。生地は限定されるものではないが、例えばメッシュやストレッチなどの伸縮性を有するものを利用する。化繊で構成された二枚の生地701,702を用いる場合なでは、縁を溶着させてつなげてシート本体部700を構成してもよいし、縫合や溶着などを省いて裁断した一枚の生地でシート本体部700を構成してもよい。
図6(a)では、二枚の生地701,702を縫い合わせた縫合部705が、右前肢の内側に配置されるように構成されており、図6(a)に示すシート部材70で、縫合部705より左側の領域が右前肢の後側に被さり、右側の領域が右前肢の前側に被さるように構成されている。
右前肢では前腕で肘側が太く腕節側が細いことに対応して上縁部71Uは下縁部71Dより寸法が大きく設定されている。左縁部71Lと右縁部71Rとは、右前肢の筋肉の盛り上がりに沿うよう、曲がりながら上縁部71Uから下縁部71Dまで延びている。左縁部71Lと右縁部71Rの寸法として、上縁部71Uから下縁部71Dまでの直線距離は、本例では、肘の下から腕節の上までの前腕のほぼ全長に相応した長さに設定されているが、これに限定されずに、上腕の一部が外に現れるように寸法を短くしてもよい。
さらにシート部材70は、図5に示すように、前腕に巻いた状態で左縁部71L側と右縁部71R側とが前腕の外側で重なるよう、シート部材70の上縁部71Uと下縁部71Dの寸法が前腕の周囲より長く設定されている。
以下の説明で、シート部材70を図6(a)に示すように縦方向に等間隔で三つの領域に分け、肘に近い高い部位に当たる領域を上部、腕節寄りの低い部位に当たる領域を下部、上部と下部の間の領域を中間部と呼ぶ。
シート部材70は、縫合部周辺を前腕の内側に当て、縦に延びた左縁部71Lと右縁部71Rとを外側で近づけて前腕を包んだ状態を維持するよう固定部材720を備えている。本実施形態では、固定部材720を三つ備えていて、これらの内、図5(c)に示すように、肘の近くに配置されてシート部材70の上部を留めるものを上固定部材720Uと呼び、腕節の近くに配置されてシート部材70の下部を留めるものを下固定部材720Dと呼び、上固定部材720Uと下固定部材720Dと距離を置いて設けられシート部材70の中間部を留めるものを中間固定部材720Mと呼ぶ。
上固定部材720Uと下固定部材720Dと中間固定部材720Mとはそれぞれ、左縁部71L(一方の縁部)側に取り付けられた帯状部721と、右縁部71R(他方の縁部)側に取り付けられていて帯状部721を通す開口722Aを備えた環状部材722と、環状部材722を通して折り返した帯状部721の先端側を一方の縁部側に取り付けられた帯状部721の基端側に固定する面ファスナ723とを備えている。なお、帯状部721を取り付ける一方の縁部と環状部材722を取り付ける他方の縁部は、上記と逆でもよい。
上固定部材720Uの帯状部721は、シート部材70の上縁部71Uから内側へ距離を置いた位置に設けられている。上固定部材720Uの帯状部721は、下固定部材720Dと中間固定部材720Mの帯状部721より長く、さらに幅を狭く形成されている。下固定部材720Dの帯状部721は、シート部材70の下縁部71Dから内側へ距離を置いた位置に設けられている。
各環状部材722は、環用取付布722Bの一方の端で一部を包み、この環用取付布722Bの他方の端をシート部材70に縫い合わせて取り付けられている。面ファスナ723は、複数のループを突出させて構成されたループファスナ723Aと、ループに掛かるフックを複数備えたフックファスナ723Bとから構成されている。ループファスナ723Aが帯状部721の取付側に設けられ、フックファスナ723Bが先端側に設けられている。なお、固定部材720の数は上記の数は限定されず、例えば上記の中間固定部材720Mを省略してもよい。
さらに、加圧シート10Aは、シート部材70の角部71Cの捲れを防止する捲れ防止部材730を備えている。捲れ防止部材730は、帯状部721より細く形成されていて一方の端部をシート部材70の右縁部71R寄りの外側に縫い合わされたストラップ731と、ストラップ731の他方の端部側をシート部材70の左縁部71L寄りの外側に固定する留め具732と、から構成されている。留め具は、面ファスナを利用することができるが、スナップやボタンなどの他の留め具を利用してもよい。
加圧シート10Aは、図6(a)に示すように、シート部材70の内側に帯状の加圧当接部材740を設けている。加圧当接部材740は、縦の寸法より横の寸法を大きく設定された横長の生地で構成されている。この生地は周縁をシート部材70に縫い合わされている。具体的には、加圧当接部材740は、シート部材70の上部で上縁部71Uから距離を置いて内側に設けられており、さらに左縁部71L側から右縁部71R側へ横に延びている。シート部材70と加圧当接部材740との間が空気袋150を入れる収容部として構成されている。
空気袋150は一方の面がシート部材70に当たり他方の面が加圧当接部材740に当たり、さらに長手方向を加圧当接部材740に沿わせて、収容部に設けられている。空気袋150は、右前肢をその周囲の全体で押さえるよう、右前肢を一周する程度或いは一周して端部が重なることができるよう、長手方向の寸法が選定されている。
空気袋150の口部153は、図6(a)に示すように、加圧当接部材740とシート部材70との間から収容部の外に出されており、さらにシート部材70に設けた口通し用の穴706から外側に出されている。外に出た口部153をクリップで挟んだり、栓をすることで、空気袋150の密封状態を維持することができる。
また、図5(c)は、加圧用具1Aとして、空気袋150の圧力だけを計測するよう、口部153に計測部50を、例えば栓を兼ねたコネクター61と、チューブ62と、を介して取り付けた、構成を示している。
加圧シート10Aは、シート部材70の上縁部71UにD環31を備えている。D環31は、直線状の枠部分を取付用布32で包み、この取付用布32の両端がシート部材70に縫合されている。
図5と図6とで右肢用の加圧シート10Aについて説明した。左肢用の加圧シート10Aは右肢用と左右対象に構成されている。
加圧用具1Aは、加圧用具1と同様に、左右の前肢の加圧シート10A側のD環31を、胴体側の保持用ベルト20のフック33に掛けることで、加圧シート10Aを装着した状態を一層安定して維持することができる。
また、加圧シート10Aによれば、シート部材70で前腕のほぼ全体を包みつつ、その内、加圧当接部材740に当たる加圧部位P1を空気袋150の膨張によって押さえることで、従来の細幅で長い加圧用具90で上腕を縛って前腕の腱を押さえることを回避できる。加圧当接部材740の外側に設けた空気袋150が、競走馬のような細い前肢で骨と筋肉と腱とで凹凸に形成された表皮の面に柔軟に合わさり、圧力を均一化して、前肢を加圧することができる。
また、従来の細長く形成された帯状の加圧用具90で前腕を縛る加圧方法と比べて、前腕の加圧部位P1に加えて、加圧部位P1より広い周辺部位P2を併せてシート部材70で包むことで、馬の加圧用具1Aの取り付けに対する安定度を向上させることができる。
(第2変形例と第3変形例)
図7の(a)と(b)とは本発明の第1実施形態の第2変形例の加圧用具1Bと第3変形例の加圧用具1Cとを装着した状態を示す図である。加圧用具1B,1Cは、前述の加圧用具と異なり、後肢用に構成されている点が異なる。
加圧ベルト10と加圧シート10Aとが、ベルト本体110やサブベルト120、シート部材70等を、後膝から飛節へ絞れた下腿の形に沿うよう、ベルト本体の長手方向の曲り具合、固定部材720などの数、寸法等を設定して、構成されている。
また、第2及び第3変形例では、保持用ベルト20の前述の胴体掛け部21が、腰側掛け部21Aと尻側掛け部21Bとから構成されており、左側垂れ下り部52と右側垂れ下り部53とは腰側掛け部21Aと尻側掛け部21Bの各端部が繋がった箇所から延びている。
加圧用具1B,1Cは、加圧用具1,1Aと同様に、左右の後肢側の加圧部材(加圧ベルト10,加圧シート10A)のD環31を、胴体側の保持用ベルト20のフック33に掛けることで、加圧部材の装着の安定度を高めることができる。
なお、加圧部材は、上記の加圧ベルト10,加圧シート10Aに限定されるものではない。また他の加圧部材を利用する場合には、連結部材で保持部材とつないで用いるよう、例えば、フック33のように保持部材側に設けられる保持側連結具と、D環31のように加圧部材側に設けられていて保持側連結具とつながる加圧側連結具を利用すればよい。
(第2実施形態)
図8は本発明の第2実施形態の加圧用具2を装着した状態を示す図である。加圧用具2は、第1実施形態の加圧用具1の構成に加えて、左右の前肢に掛けるループ部材80を備えている。
保持用ベルト20は、胴体掛け部21の右肢側の端部に右肢に掛けるループ部材80を設けている。ループ部材80は、変形自在な線状に形成されていて一方の端部を保持用ベルト20の胴体掛け部21に取り付けられた線状部81と、線状部81の他方の端部を保持用ベルト20に着脱自在に取り付けるループ用連結部82と、から構成されている。
線状部81は、紐或いは幅の狭い帯状に形成されており、その素材は例えば化繊などで構成されていることが望ましい。なお、図8(b)は、線状部81で右前肢の内側に回った部分を破線で表している。
ループ用連結部82は、線状部81の先端側に設けられる雄バックル821と、保持用ベルト20の胴体掛け部21の端部に取付布83を介して取り付けられていて雄バックル821が着脱自在に嵌る雌バックル822と、から構成されている。図8(b)は、雄バックル821が雌バックル822から外れた状態を表している。なお、ループ用連結部82は、雄バックル821と雌バックル822とに限らず、環とこれに掛かるフック、ボタンと穴、スナップなど、その他の留め具などを用いてもよい。
保持用ベルト20は、右肢用と同様に構成された左肢用のループ部材80を、胴体掛け部21の左端部に設けている。
(使用方法)
保持用ベルト20を馬の背やキ甲に掛けた状態で、左右のループ部材80のループ用連結部82を解除して、線状部81の他方の端部側を、胴体の側面から右肢或いは左肢の内側にまわした後、再び胴体掛け部21の高さまで持ち上げて、雄バックル821を雌バックル822に嵌めて、前肢まわりに線状部81で輪を作る。
加圧用具2によれば、保持用ベルト20に設けたループ部材80を左右の肢にそれぞれ掛けることで、胴体掛け部21の左右の端部を前肢に寄せることができる。これにより、胴体掛け部21の左右の端部が前肢に対して大きく位置がずれることを防止して、加圧ベルト10の装着の安定度を一層高めることができる。
また、調教師等が、馬の横で左右の前肢にループ部材80を別々に掛けて保持用ベルト20を馬の胴体に固定することができる。このような作業は、別の紐などを胴体の下に回して保持用ベルト20を固定する作業と比べて、行い易くまた安全である。
ループ部材80は、前述の加圧用具1A〜1Cなどに加えて、用いることができる。
(第3実施形態)
図9(a)は本発明の第3実施形態の加圧用具3を装着した状態を示す図である。加圧用具3は、第1実施形態の加圧用具1の構成と比べて、空気袋150の圧力を自動で制御するよう、制御装置として加圧コントローラー450を備えている。この加圧コントローラー450は、携帯型に構成されていて、保持用ベルト20に着脱自在に取り付けることができる。
図9(b)で加圧コントローラー450を二点鎖線で示すように、保持用ベルト20が胴体掛け部21の端部で外側の面に加圧コントローラー450を入れるポケット211を備えている。加圧コントローラー450は、ポケット211に入れた状態で、チューブ62を介して加圧ベルト10とつながっている。なお、ポケット211などの加圧コントローラー450を取り付ける位置は、図示例に限らず、例えばキ甲に寄せるほど上下に広がる胴体の側面から外れて、加圧コントローラー450が馬体と柵などの構造物とに挟まれる事態を回避できて望ましい。
図9(c)は加圧コントローラー450のブロック図であり、加圧コントローラー450は、空気袋150へ空気を送る空気供給部40と、空気袋150の圧力を計測する計測部50と、計測部50で計測した圧力に基づいて空気供給部40や図示しない空気弁を制御して圧力を調整する制御部451と、を備えている。なお、加圧コントローラー450は、左前肢と右前肢に対して個々に設けられてもよいが、一台の加圧コントローラー450で左右の加圧ベルト10を制御するように構成してもよい。
加圧用具3によれば、前述の加圧用具1と同様に、加圧ベルト10の装着の安定度を高めて、左右の前肢を加圧することができる。また、加圧ベルト10を左右の前肢に装着した状態で、加圧コントローラー450が圧力を制御して、例えば下記の表1に示すように間欠的に圧力をかけて、加圧ベルト10による前肢への縛り具合を緩めることができる。
Figure 2017209107
圧力の大きさは、一定に限らず、加圧を行う度に大きくすることができる。なお、表1に示す例では最後の加圧の制御で当初の圧力の大きさに戻している。また、前肢を縛る加圧の制御時間と縛り具合を緩める除圧の制御時間は、一定に限らず、各制御で異なるように変えて、間欠的に行ってもよい。なお、制御時間や圧力は表1に限定されるものではない。
加圧コントローラー450は、前述の加圧用具1A〜1C,2などで、空気供給部40と計測部50とを一体に構成した制御装置として、同様に用いることができる。
(第4実施形態)
図10は第4実施形態の加圧用具を装着した状態を示す図である。加圧用具4は、右の前腕に装着される加圧部材と、加圧部材を右の前腕に保持する保持部材と、を備えている。加圧用具4は、前腕に取り付けられる加圧支持部25を保持部材として備えている。なお、図10では、馬を一点鎖線で表している。
加圧支持部25は、落下しないよう前肢に取り付けられる取付部251と、この取付部251から立ち上り加圧部材、特に空気袋150を取付部251より離れた位置に支持する縦部材252と、を備えている。
取付部251は、例えば帯状に形成されており、前肢で前節の上の括れた部位まわりに当ててリング状に形を変えた状態で装着される。取付部251は、リング状に形を変えた状態を維持することができるように構成され、さらにリング状の形態では内側の穴が前節を通すことができない大きさに形成されている。
取付部251は、好ましくは穴の大きさを変えることができるように構成されており、例えば長尺な帯状部とこの帯状部の一端側に設けられて帯状部の他端部を通して折り返す環状部材と、帯状部の他端部を帯状部の外側の面に固定する面ファスナなどの留め具とで構成されたものであれば、環状部材で折り返す長さを変える。このようなベルト型に代えて、シート状に広がる部材であれば、前腕回りに巻き、重なる縁部をスナップなどで留め、また前節側が長く余剰の部分があれば高い側にまくるなどして長さを調節する。
縦部材252は下端が取付部251に支えられて上に延びており、その上端は加圧部材の空気袋150或いはそれより高いところに配置される。加圧支持部25は好ましくは縦部材252を複数設けて構成され、各縦部材252は前腕の周りで互いに距離を置いて設けられている。各縦部材252は、互いに離れた非連結の関係に代えて、図11(a)に示すように横に延びる横部材253を介してつながったり、図11(b)に示すように一部が重なるよう交差状に設けられてもよい。
縦部材252は、加圧部材が例えば第1実施形態の加圧ベルト10のように帯状に形成されたものであれば、ベルト本体110が加圧部位の周りにリング状に形を変えた状態で加圧部位から外れないよう、支持する。縦部材252は、その上端がベルト本体110の一部に当たるよう設けられて、ベルト本体110の下方への移動を抑える。リング状を成したベルト本体110の下縁側を縦部材252の上端に載せたり、ベルト本体110の外側の面に縦部材252の上端を固定したり、ベルト本体の内側に設けられた空気袋150の収容部に縦部材252の上端を入れたりして、加圧部位に当たる空気袋150を支持する。縦部材252は、加圧部材に着脱自在に取り付けられたり、縫合・溶着などで固定されてもよい。
縦部材252は、長さを調節できることが望ましい。縦部材252は、例えば長手方向の途中で加圧部材側の上部と取付部251側の下部との二つに分離可能に構成されて、面ファスナなどの固定部材を上部と下部の合わさる面に設けて縦に連なるよう連結することができると共に、上部と下部の合わる範囲を変えて全体の長さを調節する。
(使用方法)
先ず、加圧支持部25と加圧部材を装着する。加圧部材が加圧ベルト10として構成されたものであれば、ベルト本体110の長手方向の中間部で内側の面を右前肢の内側に当てた状態で、両方の端部を右前肢の外側に回し、更に重ね合わせて或いは両方の端部を近接させて、加圧部位周りでベルト本体110をリング状に形を変える。そして、サブベルト120を環状部材130の開口131に通して折り返す。サブベルト120の先端側のフックファスナ142を取付箇所側のループファスナ141に掛けて、加圧ベルト10を加圧部位に装着する。
加圧支持部25の装着は、先ず取付部251を前節上の括れた部位周りに巻いてリング状に形を変える。取付部251は、装着状態で前節に掛かり下方への落下が規制される。縦部材252を上腕側に延ばし、その上端で加圧部材を支える。複数の縦部材252で加圧部材を支え、また縦部材252の長さを調節する。
次に、加圧ベルト10に空気供給部40と計測部50とを取り付けて、空気袋150を所定の圧力に調整する。その後、空気供給部40と計測部50とを加圧ベルト10から外し、空気袋150の口部153をクリップや栓を兼ねたコネクター61などで塞いで膨張させた状態で、馬の前肢を加圧して、トレーニングを行うことができる。
加圧用具4によれば、右の前肢の加圧ベルト10側が、加圧支持部25によって所望の加圧部位から外れて落下してしまう事態を防止することができる。左肢にも、右肢と同様の加圧用具4を用いて、加圧ベルト10を加圧部位に装着し、これを加圧支持部25で支えて、保持することができる。なお、加圧用具4では、この加圧支持部25に加えて、左右の前肢に装着した加圧ベルト10などの加圧ベルトを、第1実施形態の加圧用具1等と同様に胴体側の保持用ベルト20を併せて用いて、所望の位置に保持させてもよい。
(実施例)
図12は本発明の第4実施形態の実施例の加圧用具4Aを装着した状態を示す斜視図である。加圧用具4Aは、加圧部材としてシート状に形成された加圧シート10Cと、この加圧シート10Cに設けられており加圧シート10Cを前腕に保持する保持部材と、を備えている。なお、図12では、馬を一点鎖線で表している。
加圧シート10Cは、肘と前節との間の前腕で、図5(b)で交差状のハッチングで表す加圧部位P1に合わさる収容部750と、加圧部位P1に隣接し図5(b)の斜線状のハッチングの内、下の周辺部位P2を包むシート本体部760とを備えている。加圧用具4Aは、第2実施形態の加圧用具2と同様にシート状に形成されており、図13は加圧シート10Cを広げた状態を示しており、(a)は外側の面を上にした平面図であり、(b)は内側の面が現れる底面図である。図14の(a)と(b)とは図13(a)のA−A線とB−B線とに沿った加圧シート10Cの断面図である。
収容部750は、加圧シート10Cが前腕の周囲を覆う筒状の形態で上の開口を構成するようリング型に形を変えることができ、前腕に装着する前の加圧シート10Cを広げた状態ではシート状の形態の内、その一部の周縁に沿った帯状の部分として構成されている。収容部750は、図13(b)に示す広げた状態で、肘側に配置されて右前肢の周囲の方向に沿って横に延びた上の縁(以下、上縁部750Uと呼ぶ。)と、腕節側に配置されて上縁部750Uと同様に横に延びた下の縁(以下、下縁部750Dと呼ぶ。)と、右前肢の上下の方向に沿って縦に延びていて上縁部750Uと下縁部750Dとをつなぐ左右の縁(以下、それぞれ左縁部750L、右縁部750Rと呼ぶ。)とを備えている。
収容部750は、図14(a)に示すように空気袋150を内部に入れることができるよう袋状に構成されている。収容部750は、例えば外側に現れる面を構成する表地751と、馬の前腕に触れる内側の面を構成する裏地752とを同形に裁断し、それらの周縁を合せて縫合して、内部に空間を成すように形成されている。この収容部750は、好ましくは、第1実施形態のベルト本体110と同様に、広げた状態で上縁部750Uと下縁部750Dとが弓なりに曲がった形に形成されており、肘側の縁が長く、前節側の縁が短く形成される。収容部750は、内側の面を加圧部位P1に当て、長手の両端が近づくよう前腕の周りにリング状に形を変えて装着される。なお、図13(b)では、収容部750の内部に入れた空気袋150の輪郭を一点鎖線で表している。
シート本体部760が、収容部750の下縁部750Dから延びていて、収容部750が加圧部位P1まわりに取り付けられた状態でそれより低い周辺部位P2を覆うよう、設けられている。シート本体部760は、生地は限定されるものではないが、例えばメッシュやストレッチなどの伸縮性を有するものを利用して構成されており、一枚の生地でシート本体部760を構成してもよいし、化繊で構成された二枚の生地を用いて縁を溶着させてつなげてシート本体部760を構成してもよい。
シート本体部760は、加圧部位P1より広い領域を成す周辺部位P2を包む大きさに形成されている。図13(b)はシート本体部760を広げて内側から見た図であり、シート本体部760は、肘側に配置されて右前肢の周囲の方向に沿って横に延びた上の縁(以下、上縁部760Uと呼ぶ。)と、腕節側に配置されて上縁部760Uと同様に横に延びた下の縁(以下、下縁部760Dと呼ぶ。)と、右前肢の上下の方向に沿って縦に延びていて上縁部760Uと下縁部760Dとをつなぐ左右の縁(以下、それぞれ左縁部760L、右縁部760Rと呼ぶ。)とを備えている。なお、上縁部760Uと下縁部760Dとは、弓なりに曲がりながらでも延びてもよい。
シート本体部760の左縁部760Lは、収容部750の左縁部750Lと縦に連なるようにつながっている。右縁部760Rも、収容部750の右縁部750Rと共に、縦に延びる縁(以下、連続縁と呼ぶ。)を構成する。収容部750とシート本体部760とは、これらの左右の連続縁が近づいて筒状の形態を成し、前腕まわりを覆う。
シート本体部760は、左右の連続縁にファスナ770を備え、このファスナ770は、連続縁の全長に亘って設けられ、また左右の連続縁を高い部位から順に留めるように設けられている。なお、ジッパー型のファスナ770に代えて、ボタンやスナップなどの留め具を用いてもよし、留め具で左右の連続縁を留める方向は低い位置から高い位置へ向けてでもよい。
シート本体部760は、ファスナ770で左右の連続縁を留めた状態で、前腕の形に合わせて、下方に絞れた筒型の形態を成すよう、上縁部760Uが下縁部760Dより寸法を小さく設定されている。ファスナで筒型の形態を成すシート本体部760では、シート本体部760の内、下端760D側が取付部251として機能するよう、下縁部760D側の開口が前節より小さくなるように構成されており、シート本体部760の下縁部760Dが、前節の上の括れた部位周りに設けられる。なお、シート本体部760は、縦の寸法が長く設定されており、下縁部760Dが前節より低い位置にある場合には下から折り畳んで縦の寸法を調節する。
加圧シート10Cは、これと別に構成された収容部750に代えて、上記の図6(a)に示す加圧シート10Aのシート部材70のように、シート本体部760の内側で上縁部760Uに沿って上記加圧当接部材740を設けて空気袋150を入れる空間を構成してもよいし、シート本体部760の上縁部760U側を折り返して空気袋150を入れる空間を構成してもよい。
空気袋150は、第1実施形態のベルト本体110と同様に、一方の面が収容部750の表地751に当たるよう、また他方の面が裏地752に当たるよう、収容部750の内部に設けられている。空気袋150の口部153が、図13(a)に示すように、収容部750に設けられた通し穴751から外側に現れ、一点鎖線で示す空気供給部40や計測器50と連結される。加圧シート10Cでは、収容部750内の空気袋150を支持するよう、取付部251から上方へ延びた複数の縦部材252を備えている。
縦部材252は、例えば厚み数ミリメートルで細幅に形成された樹脂製の板片であり、下端がシート本体部760に支えられている。各縦部材252は、上端が収容部750の下に設けられて、収容部750の下方への移動を規制する。縦部材252は、剛性が高く一定の形態だけを成すものに限らず、撓むことができるものでもよい。各縦部材252は、前腕の周りで互いに距離を置いて設けられている。
図14(c)は縦部材252の長手方向の途中の部位を示す斜視図であり、縦部材252は上部252Aと下部252Bとに分離することができるように構成されており、上部252Aと下部252Bの端部が合わさる面に面ファスナ252Cなどの固定部材を設けている。
シート本体部760は、図13(a)に示すように縦部材252の上部252Aと下部252Bとを入れる収容部を、外側の面の上と下に設けている(以下、上収容部780A、下収容部780Bと呼ぶ。)。上収容部780Aは、図14の(a)と(b)とに示すように帯状の布地をシート本体部760の外側の面に合わせて布地の一部の縁を除いて周縁を縫合して、ポケットとして構成されている。上収容部780Aは、ポケットの口が下を向いて開くよう設けられていると共に、口から収容部750の下までに亘って縦部材252の上部252Aを入れる空間が縦に延びている。
下収容部780Bも、シート本体部760に布地を縫合して形成されており、上収容部780Aから下方側に距離を置いて設けられている。下収容部780Bは、ポケットの口が上を向いて開くよう設けられていると共に、口からシート本体部760の下縁部760Dまでに亘って縦部材252の下部252Bを入れる空間が縦に延びている。
上収容部780Aと下収容部780Bとが、縦に並ぶよう設けられており、縦部材252の上部252Aと下部252Bが連なって縦に延びた姿勢を維持する。縦部材252の上部252Aと下部252Bは、面ファスナ252Cで合わさる端部側が上収容部780Aと下収容部780Bの口より外に現れるようシート本体部760に設けられる。縦部材252の長さの調節に対応するよう、下収容部780Bが、シート本体部760と共に折り畳まれて、縦部材252の下部252Bを入れる空間の大きさを変えることができる。縦部材252を入れる収容部は、上収容部780Aと下収容部780Bとの二つに分けずに、縦部材252の全体を収めるように構成されてもよい。
(使用方法)
先ず、加圧シート10Cの収容部750を加圧部位P1に合わせる。収容部750を前腕まわりに一周させて左縁部750Lと右縁部750Rとを近づけた状態で、ファスナ770で留めてリング状の形にかえる。これに続けて、シート本体部760側の左縁部760Lと右縁部760Rとを高い部位から低い部位へつなぎ、シート本体部760で前腕のまわりを覆う。収容部750やシート本体部760がストレッチ素材等で構成されていれば、収容部750やシート本体部760を前腕の周囲の方向へ引っ張り、収容部750やシート本体部760が伸びた状態で装着して前腕に密着させる。また、前腕を覆う際には、シート本体部760の下端760D側で取付部251を構成する。図15(a)に示すようにシート本体部760を下縁部760Dまで広げて利用してもよいが、シート本体部760が前節まで覆ってしまう場合には図15(b)に示すようにシート本体部760の下を折り畳んで長さを調節する。さらに図14(c)に示す縦部材252の上部252Aと下部252Bとの重なる範囲wを調整して、各縦部材252がリング状を成す取付部251から収容部750まで立ち上がるよう、上部252Aと下部252Bの重なる範囲wを変えて、長さの調節を行う。
次に、加圧シート10Cに空気供給部40と計測部50とを取り付けて、空気袋150を所定の圧力に調整する。その後、空気供給部40と計測部50とを加圧ベルト10から外し、空気袋150の口部153をクリップや栓を兼ねたコネクター61などで塞いで膨張させた状態で、馬の前肢を加圧して、トレーニングを行うことができる。
加圧用具4Aでは、保持部材として加圧保持部25(取付部251と縦部材252)を備えることで、第1実施形態と同様に、加圧シート10Cが外れて落下してしまう事態を防止することができる。さらに、加圧用具4Aでは、保持部材が加圧シート10Cに設けられており、加圧部位P1を加圧する収容部750の装着と共にこれを保持する保持部材を前腕に取り付ける作業を行うので、第1実施形態の加圧用具1で行うような、肢から離れた背中側へ保持用ベルト20を掛ける作業を省くことができる。
本発明の第4実施形態の加圧用具4などに用いる加圧部材は、上記のものに限るものではない。例えば、図16で、(a)は本発明の第4実施形態の他の加圧ベルト10Dを広げた状態の平面図であり、(b)は加圧ベルト10Dを広げた状態の底面図であり、(c)は加圧ベルト10Dをリング状に形を変えた状態の斜視図である。加圧ベルト10Dは、第1実施形態の加圧ベルト10と比べて、保持用ベルト20との連結用のD環31を備えずに構成されている。第1実施形態の加圧ベルト10と同じ構成には同じ符号を付して、それらの説明を省略する。
図17(a)は図16のA−A線に沿ったベルト本体110の断面図であり、ベルト本体110は、内部の空間に空気袋150を収容している。空気袋150は、図17に示すように平たく形成されており、空気供給部40から送られる空気によって膨張し、また空気が抜けて平たい形に縮んで戻るように構成されている。空気袋150の一方の面151が表地111に当たるよう、また他方の面152が裏地112に当たるよう、ベルト本体110の内部に設けられている。
空気袋150は、図17(b)に示すように、内部の空間に伸縮自在に形成された弾性部材155を備えていてもよい。弾性部材155は、空気袋150を内部から膨らませるよう、例えばウレタンなどで高反発のスポンジとして構成されている。
図18(a)は図16(a)の加圧ベルト10Dの一方の端部側を拡大した平面図である。ベルト本体110は、環状部材130を縁110Cに寄せて設けている。環状部材130は、矩形に開いた開口131まわりに枠状に形成されており、長手方向を縁110Cに沿わせてベルト本体110の外側に設けられている。
ベルト本体110は、環状部材130を取り付ける一方の端部に、補強用の布(以下、補強布と呼ぶ。)160を設けている。図18(b)は図18(a)のB−B線に沿った加圧ベルト10Dの断面図であり、補強布160は、ベルト本体110の長い一方の縁110Aから他方の縁110Bまでに亘ってベルト本体110の外側の面に設けられており、さらに短い縁110Cから長手の中間部側へ数cmまで広がる部分を覆うよう、表地111に縫合されている。
環状部材130は、図18(a)で一点鎖線で表す一方の長い枠部分130Aを環用取付布161で包み、この環用取付布161の両端161A,161Bを合せて補強布160に重ねた状態で、表地111と共に縫合してベルト本体110に取り付けられている。なお、環状部材130の材料は、限定されるものではないが、好ましくは合成樹脂で構成する。
図19(a)は図16(a)の加圧ベルト10Dの他方の端部側を拡大した平面図であり、サブベルト120が設けられている。図19(b)は図19(a)のC−C線に沿った加圧ベルト10Dの断面図であり、サブベルト120の取付部120Aがベルト本体110の表地111に重なり、さらに補強を兼ねたサブベルト用取付布162がサブベルト120と表地111とに被さった状態で、縫合されている。なお、図19(a)では取付部120Aを一点鎖線で表している。
図19(c)は図19(a)のD−D線に沿った加圧ベルト10Dの断面図である。サブベルト120は、取付部120Aを除いて、図19(c)に示すようにベルト本体110に取り付けられておらず、自由に動かすことができ、加圧ベルト10Dを装着する際に環状部材130に通した後に折り返した先端側を環状部材130より取付部側に重ねて用いられる。
加圧ベルト10Dは、帯状でベルト本体110より短く形成されていて、長手方向の一方の縁側をベルト本体110の外側で他方の縁から距離を置いた箇所に取り付けられており、さらにこの取付部を除く他の部分がベルト本体110の他方の縁側へ延ばすことができるサブベルト120と、ベルト本体110が加圧部位まわりにリング状の形を成した状態で、環状部材130で折り返したサブベルト120の先端側をサブベルト120の環状部材130より取付部側に固定して、加圧ベルト120を加圧部位に装着した状態を維持する固定部材と、を備えている。
これにより、加圧ベルト10Dが加圧部位まわりに装着した状態で、前肢の動きに応じて加圧ベルト10Dの一部を伸縮させて、トレーニング等を行うことができる。例えば、馬を歩行させながら、前肢を加圧ベルト10Dで加圧することができる。
図20は第4実施形態の他の加圧ベルト10Eを示す斜視図である。加圧ベルト10Eは、前述の加圧ベルト10Dと異なり、サブベルト120の内側の面に、目盛り121を備えている。目盛り121は、幅方向に延びた複数の短い線が等間隔に長手方向に並ぶよう、例えば印刷されて構成されている。加圧ベルト10Eによれば、環状部材130の開口131から引き出すベルトの長さを目盛り121で確認することができ、次回の馬のトレーニングの際に前回のトレーニング時の縛り具合を再現することができる。これにより、効率良く馬のトレーニングを繰り返し行うことができる。
図21は第4実施形態の他の加圧ベルト10Fを示す斜視図である。加圧ベルト10Fは、前述の加圧ベルト10Dの構成に加えて、ベルト本体110がリング状に形を変えた状態で外側に設けられる環状部材130を覆うカバー部材170を備えている。カバー部材170は、ベルト本体110の一方の端部で、長手方向と直交する方向へそれぞれ延びたカバー171,172から構成されている。
このようなカバー部材170は、保持部材を構成する縦部材252の上端側に設けられて、ベルト本体10の一部を巻くように取り付けられて、空気袋150を支持するように構成してもよい。
肢側に設けられる保持部材は、加圧する部位より低い位置にある関節に掛かるようにして取り付けることで、後肢であれば、飛節によってリング状の取付部の落下を防止し、この取付部から延びた縦部材によって加圧部材を保持して下腿を加圧する。
また、本発明の加圧ベルト10D〜10Fなどを備えた加圧用具は、前腕や下腿に限らず、前肢であれば腕節より低い部位を加圧するよう装着したり、後肢であれば飛節より低い部位を加圧するように、関節とその隣りの関節との間に装着して利用してもよい。
1,1A,1B,1C,2,3,4,4A 加圧用具
10,10D,10E,10F 加圧ベルト
10A,10C 加圧シート
110 ベルト本体
120 サブベルト
130 環状部材
140 固定部材
150 空気袋
160 補強布
161 環用取付布
162 サブベルト用取付布
170 カバー部材
171,172 カバー
173 固定部材
20 保持用ベルト
21 胴体掛け部
25 加圧支持部
251 取付部
252 縦部材
252A 上部
252B 下部
253 横部材
30 連結部材
31 D環
33 フック
40 空気供給部
450 加圧コントローラー
50 計測部
70 シート部材
700 シート本体部
720 固定部材
730 捲れ防止部材
740 加圧当接部材
750 収容部
760 シート本体部
780A 上収容部
780B 下収容部
80 ループ部材
81 線状部
82 ループ用連結部

Claims (13)

  1. 馬の肢まわりに装着して上記肢を加圧する加圧部材と、
    落下しないよう上記馬の体の一部に掛けられていて、上記加圧ベルトを上記馬の肢に保持する保持部材と、を備えたことを特徴とする、加圧用具。
  2. 上記保持部材は、前腕の腕節などの関節に掛かるよう設けられる取付部と、この取付部から上方へ延びて上記加圧部材を支持する加圧支持部と、を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の加圧用具。
  3. 上記取付部が上記加圧部材の一部で構成されていることを特徴とする、請求項2に記載の加圧用具。
  4. 馬の左右の前腕又は左右の下腿のまわりに、それぞれ装着して左右の肢を加圧する加圧部材と、
    左の上腕側から右の上腕側へ亘って又は左の後膝側から右の後膝側へ亘って上記馬の胴体に掛けられて、上記加圧ベルトを上記馬の左右の肢に保持する保持部材と、を備えたことを特徴とする、加圧用具。
  5. 上記保持部材を上記加圧部材に寄せるように、上記馬の左右の肢にそれぞれ掛けるループ部材を備えたことを特徴とする、請求項4に記載の加圧用具。
  6. 上記加圧部材が連結部材を介して着脱自在に上記保持部材に取り付けられることを特徴とする、請求項4又は請求項5に記載の加圧用具。
  7. 上記保持部材は、上記馬の胴体の上に掛ける胴体掛け部と、上記胴体掛け部より幅狭に形成されていて上記胴体掛け部の左右の端からそれぞれ延びた垂れ下り部と、から構成されていることを特徴とする、請求項4から請求項6の何れかに記載の加圧用具。
  8. 上記胴体掛け部は、上記馬と接する面を備えていて、この面は滑り止め加工が施されていることを特徴とする、請求項7に記載の加圧用具。
  9. 上記ループ部材は、一方の端部を上記保持部材に取り付けられた線状部と、上記線状部の他方の端部を上記保持部材に着脱自在に取り付けるループ用連結部と、から構成されていることを特徴とする、請求項5に記載の加圧用具。
  10. 上記連結部材は、上記保持部材に取り付けられた保持側連結具と、上記加圧部材に取り付けられていて上記保持側連結具と着脱自在につながる加圧側連結具と、から構成されていることを特徴とする、請求項6に記載の加圧用具。
  11. 馬の左右の前腕又は左右の下腿のまわりに装着した加圧ベルトを上記馬の胴体に掛けた保持部材で保持しながら、上記馬の左右の肢を上記加圧ベルトでそれぞれ締めて加圧することを特徴とする、加圧方法。
  12. 歩行させながら上記馬の左右の肢を上記加圧ベルトでそれぞれ締めて加圧することを特徴とする、請求項11に記載の加圧方法。
  13. 上記加圧ベルトを上記馬の左右の肢に装着した状態で上記馬の左右の肢を間欠的に加圧することを特徴とする、請求項11又は請求項12に記載の加圧方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020137900A (ja) * 2019-02-28 2020-09-03 有限会社金野縫製 加圧用具とその使用方法

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