JP2017208979A - 電源装置 - Google Patents

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章弘 石ヶ谷
Akihiro Ishigaya
章弘 石ヶ谷
圭一 石田
Keiichi Ishida
圭一 石田
洋平 久保田
Yohei Kubota
洋平 久保田
吉村 公志
Masayuki Yoshimura
吉村  公志
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Abstract

【課題】逆流防止用ダイオードおよびスイッチ素子の電流容量を低減できて部品コストの低減が図れる電源装置を提供する。【解決手段】昇圧回路が非昇圧モードの場合に、第2スイッチ素子をオン,オフする。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、例えば冷凍サイクルを有する空気調和機や熱源機等に搭載される電源装置に関する。
冷凍サイクルを有する空気調和機や熱源機等に搭載される電源装置は、交流電源の電圧を整流する整流回路、この整流回路の出力電圧を昇圧する昇圧回路、この昇圧回路の出力電圧を所定周波数の交流電圧に変換して圧縮機モータに供給するインバータなどの負荷を含む。昇圧回路は、全波整流回路の出力端に接続されるリアクタおよびスイッチ素子の直列回路、スイッチ素子と負荷の間の通電路に設けた逆流防止用ダイオード、ダイオードの負荷側に接続された平滑用コンデンサを含み、スイッチ素子のオン,オフにより全波整流回路の出力電圧を昇圧する昇圧モード、およびスイッチ素子のオフにより前記整流回路の出力電圧を昇圧せずに出力する非昇圧モードを有する。
逆流防止用ダイオードには、順方向に電流が流れると、順方向電圧が生じる。この順方向電圧は、昇圧回路の電力損失につながり、省エネルギー性の面で無視できない。
対策として、逆流防止用ダイオードよりも電力損失が少ない即ちオン抵抗値が小さいスイッチ素子(第2スイッチ素子という)を逆流防止用ダイオードに並列接続し、昇圧モードの場合に第2スイッチ素子をリアクタ側のスイッチ素子(第1スイッチ素子という)のオン時にオフしてオフ時にオンする、すなわち第1および第2スイッチ素子を相補的に動作させることにより、逆流防止用ダイオードに順方向電流が流れる期間を縮小して逆流防止用ダイオードによる電力損失を低減することが行われる。
特開2013−198267号公報
上記の電源装置では、例えばコンデンサの電圧が低下している状態で電源電圧が投入された場合など、電源からコンデンサに向かって大きな突入電流が流れる。
電源装置では、起動時には昇圧を行わないので、第1スイッチ素子はオフ状態にあり、第2スイッチ素子は、オン継続もしくはオフ継続となっている。このため、第2スイッチ素子がオフ継続した場合には、突入電流は、逆流防止用ダイオードに集中して流れる。一方、第2スイッチ素子がオン継続した場合には、突入電流は、第2スイッチ素子に集中して流れることになる。
この突入電流の集中による温度上昇による半導体素子の破壊を防止するため、逆流防止用ダイオードおよび/または第2スイッチ素子には、大きな電流容量、すなわち、高い使用温度範囲を持つ素子を採用する必要がある。ただし、この採用は、部品コストの上昇を招くという問題がある。
本発明の実施形態の目的は、逆流防止用ダイオードおよびスイッチ素子の電流容量を低減できる電源装置を提供することである。
請求項1の電源装置は、整流回路、昇圧回路、制御手段を備える。整流回路は、交流電圧を整流する。昇圧回路は、前記整流回路の出力端に接続されるリアクタおよび第1スイッチ素子の直列回路、この第1スイッチ素子に逆流防止用ダイオードを介して並列接続したコンデンサ、前記逆流防止用ダイオードに並列接続した第2スイッチ素子を含み、前記第1スイッチ素子のオン,オフとこの第1スイッチ素子のオン,オフとは逆位相の前記第2スイッチ素子のオン,オフにより前記整流回路の出力電圧を昇圧する昇圧モード、および前記第1スイッチ素子のオフにより前記整流回路の出力電圧を昇圧せずに出力する非昇圧モードを有する。制御手段は、前記昇圧回路が非昇圧モードの場合に前記第2スイッチ素子をオン,オフする。
各実施形態の構成を示すブロック図。 第1実施形態の制御を示すフローチャート。 第1実施形態におけるリアクタ電流Ia,駆動信号S2,スイッチ素子SW2に流れる電流Ia1,逆流防止用ダイオードに流れる電流Ia2の波形を示す図。 第2実施形態の制御を示すフローチャート。 第2実施形態における突入電流発生時のリアクタ電流Ia,スイッチ素子SW2の素子温度推定値Wx,駆動信号S2,スイッチ素子SW2に流れる電流Ia1,逆流防止用ダイオードに流れる電流Ia2の波形を示す図。 第2実施形態における安定運転時のリアクタ電流Ia,スイッチ素子SW2の素子温度推定値Wx,駆動信号S2,スイッチ素子SW2に流れる電流Ia1,逆流防止用ダイオードに流れる電流Ia2の波形を示す図。 各実施形態の変形例の構成を示す図。
[1]第1実施形態
第1実施形態として、冷凍サイクルを有する空気調和機に搭載される電源装置を例に説明する。
図1に示すように、三相交流電源1にダイオードブリッジの全波整流回路2が接続され、その全波整流回路2の出力端に昇圧回路10が接続されている。全波整流回路2は、三相交流電圧を整流する。
昇圧回路10は、全波整流回路2の出力端に接続されるリアクタ11およびスイッチ素子(第1スイッチ素子)SW1の直列回路、インバータ20(負荷)とスイッチ素子SW1との間の通電路に設けられた逆流防止用ダイオードD2、この逆流防止用ダイオードD2に並列接続されたスイッチ素子(第2スイッチ)SW2、負荷であるインバータ20に並列に接続されたコンデンサ(電解コンデンサ)を含み、スイッチ素子SW1のオン,オフ(断続オン)とこのスイッチ素子SW1のオン,オフとは逆位相のスイッチ素子SW2のオン,オフ(断続オン)により全波整流回路2の出力電圧(直流電圧)を昇圧する昇圧モード、およびスイッチ素子SW1のオフを継続させ、スイッチ素子SW2を所定の周期でオン,オフさせて全波整流回路2の出力電圧を昇圧せずに出力する非昇圧モードを有する。スイッチ素子SW1を下相側スイッチ素子、スイッチ素子SW2を上相側スイッチ素子ともいう。
スイッチ素子SW1は、素子本体と逆並列接続された寄生ダイオードD1を含むオン抵抗の小さい半導体スイッチ素子たとえばスーパージャンクションMOSFETであり、コントローラ30から供給される駆動信号S1によってオン,オフ駆動される。スイッチ素子SW2は、素子本体と逆並列接続された寄生ダイオードD2を含み、オン時にドレイン・ソース間の双方向に電流が流れる双方向性を有し、かつオン時の電力損失が寄生ダイオードD2の順方向の電圧降下による電力損失より小さくなる半導体スイッチ素子、たとえばスイッチ素子SW1と同様にオン抵抗の小さいスーパージャンクションMOSFETであり、コントローラ30から供給される駆動信号S2によってスイッチ素子SW1のオン,オフとは逆位相でオン,オフ駆動される。このスイッチ素子SW2の寄生ダイオードD2が、そのまま上記逆流防止用ダイオードD2として用いられている。
インバータ20は、昇圧回路10の出力電圧をスイッチングにより交流電圧に変換し、それをモータ21への駆動電力として出力する。モータ21は、圧縮機22の駆動用モータであって、誘導性負荷であるところの例えばブラシレスDCモータであり、インバータ20の出力により動作する。
圧縮機22は、冷媒を吸込んで圧縮し吐出する。この圧縮機22の冷媒吐出口に四方弁23を介して室外熱交換器24の一端が接続され、その室外熱交換器24の他端が膨張弁25を介して室内熱交換器26の一端に接続される。室内熱交換器26の他端は、四方弁23を介して圧縮機22の冷媒吸込口に接続される。これら圧縮機22、四方弁23、室外熱交換器24、膨張弁25、室内熱交換器26により、空気調和機のヒートポンプ式冷凍サイクルが構成されている。図1中の矢印は、冷房時の冷媒の流れを示し、圧縮機から吐出した高温冷媒は、室内熱交換器26で吸熱して室内を冷却し、室外熱交換器24で放熱する。すなわち、室内熱交換器26は吸熱器となり、室外熱交換器24は放熱器となる。四方弁23を反転すれば、冷媒の流れが反対となり暖房運転ができる。この場合、室内熱交換器26で放熱して室内を暖め、室外熱交換器24で吸熱することになる。
昇圧回路10において、リアクタ11とスイッチ素子SW1、SW2との間の通電路に、リアクタ11に流れる電流(瞬時値;リアクタ電流という)Iaを検知する電流センサ13が配置されている。インバータ20とモータ21との間の通電路に、モータ21に流れる電流(相巻線電流)を検知する電流センサ27が配置されている。これら電流センサ13,27の検知結果がコントローラ30に供給されるとともに、昇圧回路10の出力電圧(コンデンサ12の両端間電圧)Vdcがコントローラ30で検出される。
コントローラ30は、昇圧制御部,インバータ制御部,目標値設定部などを含む。昇圧制御部は、昇圧回路10の出力電圧Vdcが目標値設定部で設定される目標値Vdcrefとなるように、昇圧回路10のスイッチングをパルス幅変調(PWM)制御するもので、スイッチ素子SW1,W2に対するスイッチング用のパルス状の駆動信号S1,S2を出力する。
具体的には、昇圧制御部は、目標値Vdcrefが所定値以上(高・中負荷時)の場合は昇圧回路10を昇圧モードで動作させるべく駆動信号S1,S2を出力し、目標値Vdcrefが所定値未満(低負荷時)の場合は昇圧回路10を非昇圧モードで動作させるべく駆動信号S1,S2を出力する。
そして、昇圧モードでは、スイッチ素子SW1のオン,オフとこのスイッチ素子SW1のオン,オフとは逆位相のスイッチ素子SW2のオン,オフで動作するが、より厳密に説明すると、スイッチ素子SW1がオフからオンに切換わる前にスイッチ素子SW2がオンからオフに切換わるように、つまりスイッチ素子SW1がオフからオンに切換わるタイミングとスイッチ素子SW2がオンからオフに切換わるタイミングとの間に両スイッチ素子SW1,SW2が共にオフ状態となるいわゆるデッドタイムが確保されるように、かつスイッチ素子SW1がオンからオフに切換わった後でスイッチ素子SW2がオフからオンに切換わるように、つまりスイッチ素子SW1がオンからオフに切換わるタイミングとスイッチ素子SW2がオフからオンに切換わるタイミングとの間に両スイッチ素子SW1,SW2が共にオフ状態となるいわゆるデッドタイムが確保されるように、駆動信号S1,S2を生成する。
また、非昇圧モードの場合、昇圧制御部は、スイッチ素子SW1を継続的にオフしてスイッチ素子SW2を継続的にオンさせる従来の制御とは異なり、スイッチ素子SW2を所定のオン,オフデューティでオン,オフする。所定のオン,オフデューティとは、逆流防止用ダイオードD2の電流容量に応じたオン,オフデューティであって、逆流防止用ダイオードD2の電流容量が小さいほど、スイッチ素子SW1のオン期間が長くなるように設定される。換言すれば、スイッチ素子SW2のオン,オフデューティは、逆流防止用ダイオードD2の電流容量が大きいほど、スイッチ素子SW1のオン期間が短くなるように設定される。
コントローラ30のインバータ制御部は、電流センサ27の検知電流(モータ電流)からモータ21の速度(回転速度)を推定し、その推定速度が負荷(冷凍負荷)の大きさに対応する目標速度となるようにインバータ20のスイッチングをPWM制御する。コントローラ30の目標値設定部は、インバータ20の出力電圧が上記目標速度を得るのに必要な最低限の昇圧回路10の出力電圧Vdcを目標値Vdcrefとして設定する。
上記全波整流回路2、昇圧回路10、電流センサ13、インバータ20、電流センサ27、およびコントローラ30などにより、本実施形態の電源装置が構成されている。
つぎに、コントローラ30が実行する制御を図2のフローチャートおよび図3の電流波形を参照しながら説明する。
コントローラ30は、昇圧回路10を非昇圧モードで動作させる場合(ステップST1のYES)、駆動信号S1を論理“0”レベルに設定してスイッチ素子SW1をオフし(ステップST2)、駆動信号S2を論理“0”レベルと論理“1”レベルに交互に設定してスイッチ素子SW2のオン,オフを繰返す(ステップST3)。
リアクタ11からコンデンサ12に向かうリアクタ電流Iaは、スイッチ素子SW2がオンしている期間はスイッチ素子SW2の素子本体にIa1として流れ、スイッチ素子SW2がオフしている期間は逆流防止用ダイオードD2にIa2として流れる。近接した時間帯の電流Ia1と電流Ia2はほぼ同じ大きさとなる。
このため、電源電圧の投入時や電源電圧の一時的な低下状態からの復帰時等の非昇圧モードで図3に示すような大きなリアクタ電流Iaいわゆる突入電流が生じた場合、その突入電流はスイッチ素子SW2の素子本体と逆流防止用ダイオードD2とに交互に分流して流れる。突入電流がスイッチ素子SW2の素子本体および逆流防止用ダイオードD2のいずれか一方に集中して流れることはない。よって、スイッチ素子SW2の素子本体および逆流防止用ダイオードD2の電流容量をそれぞれ小さく抑えることができる。ひいては、スイッチ素子SW2および逆流防止用ダイオードD2の採用に関わる部品コストの低減が図れる。
しかも、スイッチ素子SW2のオン,オフデューティを逆流防止用ダイオードD2の電流容量に応じて設定するので、スイッチ素子SW2がオフして逆流防止用ダイオードD2に電流Ia2が流れる期間を、電流Ia2の積算値が逆流防止用ダイオードD2の電流容量に満たない範囲で最大限に設定できる。これに伴い、スイッチ素子SW2がオンしてその素子本体に電流Ia1が流れる期間をできるだけ短縮できる。スイッチ素子SW2のコスト低減に大きく貢献できる。
[2]第2実施形態
第2実施形態について説明する。コントローラ30の昇圧制御部は、昇圧回路10を非昇圧モードで動作させる場合に、スイッチ素子SW2をオンしてそのスイッチ素子SW2の素子本体の温度(℃)を電流センサ13の検知電流(リアクタ電流)Iaとスイッチ素子SW2の素子本体の単位時間の放熱特性とに基づく後述の演算により推定し、この推定結果である素子温度推定値Wxが所定値Wxsに達した場合にスイッチ素子SW2をオフする。また、スイッチ素子SW2をオフした後、素子温度推定値Wxが所定値“Wxs-α”以下に低下すれば、再びスイッチ素子SW2をオンする。ここでは、αは、頻繁にスイッチ素子SW2のオン、オフを繰り返さないためのヒステリシス幅であり、余裕を見て大きな値が設定される。
なお、本実施形態においては、逆流防止用ダイオードD2は、スイッチ素子SW2の寄生ダイオードを流用するのではなく、寄生ダイオードよりも電圧降下が少ない単一のダイオード素子が用いられる。
コントローラ30は、素子温度推定値Wxを次のように算出する。電流センサ13の検知電流(リアクタ電流)Iaに対応する素子本体の発熱量f(Ia)を例えば内部メモリのデータテーブルから求め、求めた発熱量f(Ia)の時間積分値Fから、素子本体の単位時間の放熱値Gに時間tを乗算した値を差し引くことで素子本体の保有熱量Hを計算し、この保有熱量Hを温度に換算することで素子温度推定値Wxを求める。なお、高い推定精度を求める場合は、素子本体の周囲温度(環境温度ともいう)Tを測定し、その周囲温度Tの関数を素子本体の単位時間当たりの放熱量Gとする。この場合の計算は「H(t)=F−G(T)×t」となり、これを温度に換算することで素子温度推定値Wxを求める。
他の構成は第1実施形態と同じである。以下、コントローラ30が実行する制御を図4のフローチャートおよび図5の電流波形を参照しながら説明する。
電源投入時(ステップST11のYES)、コントローラ30は、フラグfを初期値の“0”に設定する(ステップST12)。ここでフラグfはスイッチ素子SW2をオンさせるか否かを判別するための識別子であり、f=“1”であればスイッチ素子SW2をオフさせ、f=“0”であればスイッチ素子SW2をオンさせることになる。
昇圧回路10を非昇圧モードで動作させる場合(ステップST13のYES)、コントローラ30は、駆動信号S1を論理“0”レベルに設定してスイッチ素子SW1をオフする(ステップST14)。そして、コントローラ30は、フラグfが初期値の“0”であることから(ステップST15のYES)、駆動信号S2を論理“1”レベルに設定してスイッチ素子SW2をオンする(ステップST16)。この場合、リアクタ11からコンデンサ12に向かうリアクタ電流Iaは、スイッチ素子SW2の素子本体にIa1として流れる。逆流防止用ダイオードD2に流れる電流Ia2は零となる。
続いて、コントローラ30は、スイッチ素子SW2の素子温度推定値Wxを電流センサ13の検知電流(リアクタ電流)Iaから算出し(ステップST17)、算出した素子温度推定値Wxと予め定めた所定値Wxsとを比較する(ステップST18)。突入電流のような大きな電流がスイッチ素子SW2の素子本体に流れていない場合、素子温度推定値Wxは所定値Wxs未満である(ステップST18のNO)。この場合、コントローラ30は、フラグfが“1”であるか否かを判定する(ステップST19)。この時点ではまだフラグfが“0”なので(ステップST19のNO)、コントローラ30は、ステップST13に戻って非昇圧モードであるか否かを判定する。依然として非昇圧モードであれば(ステップST13のYES)、コントローラ30は、算出した素子温度推定値Wxが所定値Wxs以上となる(ステップST18のYES)までステップST14〜ステップST19を繰り返す。
電源投入時など、図5に示す大きなリアクタ電流Iaいわゆる突入電流が生じることがある。突入電流が生じたときにスイッチ素子SW2がオンしていると、その突入電流はスイッチ素子SW2の素子本体に集中して流れる。これに伴い、スイッチ素子SW2の素子本体の温度が急激に増加していく。素子温度推定値Wxが所定値Wxsに達しないうちは(ステップST18のNO)、コントローラ30は、上記ステップST19からステップST13に戻るループを繰り返すが、素子温度推定値Wxが増加して所定値Wxsに達した時点(ステップST18のYES)で、コントローラ30は、素子温度推定値Wxがこれ以上はスイッチ素子SW2の温度が許容できない状態近づいているとの判断の下に、駆動信号S2を論理“0”レベルに設定してスイッチ素子SW2をオフし(ステップST22)し、フラグfに“1”をセット(ステップST23)してステップST11に戻る。スイッチ素子SW2がオフすると、リアクタ11からコンデンサ12に向かうリアクタ電流Iaは、逆流防止用ダイオードD2に電流Ia2として流れる。スイッチ素子SW2の素子本体に流れる電流Ia1は零となるので、スイッチ素子SW2の温度が自然放熱によって低下していく。
その結果、素子温度推定値Wxが所定値Wxs未満に低下した場合(ステップST18のNO)、コントローラ30は、フラグfが“1”であるか否かを判定する(ステップST19)。この時点ではステップST23でフラグfが“1”にセットされているので(ステップST19のYES)、コントローラ30は、素子温度推定値Wxとヒステリシス幅αが含まれる所定値“Wxs−α”とを比較する(ステップST20)。素子温度推定値Wxが所定値“Wxs−α”より高ければ(ステップST20のNO)、コントローラ30は、ステップST17の素子温度推定値Wxの算出に戻る。素子温度推定値Wxが所定値“Wxs−α”以下に低下した場合(ステップST20のYES)、コントローラ30は、スイッチ素子SW2にリアクタ電流Iaを流しても問題ないとの判断の下に、フラグfを“0”に設定し(ステップST21)、最初のステップST11からの処理を繰り返す。続く、ステップST11では、電源投入時ではない(ステップST11のNO)ので、依然として非昇圧モードであれば(ステップST13のYES)、コントローラ30は、スイッチ素子SW1のオフを維持しつつ(ステップST14)、フラグfが“0”であることに基づいてスイッチ素子SW2をオンし且つ素子温度推定値Wxする(ステップST15のYES,ステップST16,ステップST17)。
この結果、素子温度推定値Wxが所定値Wxs以上となった後は、素子温度推定値Wxが所定値“Wxs-α”に低下するまでは、スイッチ素子SW2のオフが維持され、頻繁なスイッチ素子SW2のオン,オフの切り替えが発生しない、すなわち、ヒステリシスが設定されることになる。
図6を用いて素子温度推定値Wxが所定値Wxsを超えた後、素子温度推定値Wx≦所定値(Wxs-α)となった場合の状態を説明する。リアクタ電流Iaは突入電流が流れきった後の定常状態となっており、通常の運転電流が安定して流れている。スイッチ素子SW2は、オフとなっているため、素子温度推定値Wxが、徐々に低下してくる。そして、素子温度推定値Wxが、所定値(Wxs-α)以下となると、信号S2が1となってスイッチ素子SW2がオンする。スイッチ素子がSW2がオンするまでは、リアクタ電流Iaは、電流Ia2として逆流防止用ダイオードに流れているが、スイッチ素子SW2がオンすると、リアクタ電流Iaは、そのほとんどが、電流Ia1としてスイッチ素子SW2に流れる。リアクタには既に突入電流は流れていないため、スイッチ素子SW2がオンしても、通常の運転電流Ia1が流れるのみであり、この程度の電流では、スイッチ素子SW2の発熱量は大きくない。したがって、スイッチ素子SW2がオンした後は、素子温度推定値Wxが若干上昇するが、所定値Wxsを超えることなく低い温度で安定し、スイッチ素子SW2のオンを継続することができ、高効率の運転が可能である。
なお、ステップST13において、負荷への供給電流が増加し、非昇圧モードでなくなっていれば(ステップST13のNO)、昇圧モードに変更し、スイッチ素子SW1とスイッチ素子SW2とを交互に所定デューティーでオン、オフする昇圧制御(ステップST24)へと移行する。
以上のように、突入電流を先ずはスイッチ素子SW2の素子本体に流し、スイッチ素子SW2の温度上昇が、素子の許容範囲を超える前に、スイッチ素子SW2をオフして逆流防止用ダイオードD2に流すことにより、逆流防止用ダイオードD2およびスイッチ素子SW2の素子本体のそれぞれの破壊を未然に防止しながら、逆流防止用ダイオードD2およびスイッチ素子SW2の素子本体の電流容量を小さく抑えることができる。逆流防止用ダイオードD2およびスイッチ素子SW2の素子本体の採用に関わる部品コストの低減が図れる。
また、第1の実施形態のようにスイッチ素子SW2のオン,オフを繰返さないので、スイッチング損失を低減できるという効果も奏する。
[3]各実施形態の変形例
第1および第2実施形態において、図7に示すように、スイッチ素子SW2に代えて、スイッチ素子(前段スイッチ素子)SW2とスイッチ素子(後段スイッチ素子)SW3との直列回路を設け、その直列回路に逆流防止用ダイオードD4を並列接続する構成としてもよい。
スイッチ素子SW2,SW3は駆動信号S2により互いに同期してオン,オフ動作する。スイッチ素子SW2,SW3の直列回路は、スイッチ素子SW2,SW3を互いに逆方向に直列接続したもので、スイッチ素子SW3の寄生ダイオードD3の逆回復電流を抑制する高効率スイッチング回路を逆流防止用ダイオードD4と共に形成している。高効率スイッチング回路は、特開2015-156795号公報に記載されている半導体スイッチ回路に相当するもので、スイッチ素子SW3の寄生ダイオード(還流ダイオードともいう)D3の逆回復電流を効果的に抑制することで、損失の低減およびスイッチング速度の高速化を実現する。この高効率スイッチング回路を採用することにより、上記各実施形態よりもより高い効率を得ることができる。
上記各実施形態および変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、三相交流電源1を単相交流電源としても良い。また、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、書き換え、変更を行うことができる。これら実施形態は、発明の範囲は要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…三相交流電源、2…全波整流回路、10…昇圧回路、11…リアクタ、12…コンデンサ、13…電流センサ、D2…逆流阻止用ダイオード、SW1…スイッチ素子(第1スイッチ素子)、SW2…スイッチ素子(第2スイッチ素子)、20…インバータ、30…コントローラ

Claims (3)

  1. 交流電圧を整流する整流回路と、
    前記整流回路の出力端に接続されるリアクタおよび第1スイッチ素子の直列回路、この第1スイッチ素子に逆流防止用ダイオードを介して並列接続したコンデンサ、前記逆流防止用ダイオードに並列接続した第2スイッチ素子を含み、前記第1スイッチ素子のオン,オフとこの第1スイッチ素子のオン,オフとは逆位相の前記第2スイッチ素子のオン,オフにより前記整流回路の出力電圧を昇圧する昇圧モード、および前記第1スイッチ素子のオフにより前記整流回路の出力電圧を昇圧せずに出力する非昇圧モードを有する昇圧回路と、
    前記昇圧回路が非昇圧モードの場合に前記第2スイッチ素子をオン,オフする制御手段と、
    を備えることを特徴とする電源装置。
  2. 前記制御手段は、前記昇圧回路が非昇圧モードの場合に、前記逆流防止用ダイオードの電流容量に応じたオン,オフデューティで前記第2スイッチ素子をオン,オフする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記リアクタに流れる電流を検知する電流検知手段、
    をさらに備え、
    前記制御手段は、前記昇圧回路が非昇圧モードの場合に、前記第2スイッチ素子をオンしてその第2スイッチ素子における素子温度推定値を前記電流検知手段の検知電流から算出し、算出した素子温度推定値が所定値に達した場合に前記第2スイッチ素子をオフする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
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