JP2017208978A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】同時にスイッチング動作する複数の上アーム半導体素子の、基準電位のばらつきを抑制できる電力変換装置を提供すること。【解決手段】複数の半導体素子2と、フリーホイールダイオード4と、制御回路部3とを備える。制御回路部3によって、互いに並列に接続された複数の上アーム半導体素子2Hを同時にスイッチング動作すると共に、互いに並列に接続された複数の下アーム半導体素子2Lを同時にスイッチング動作させている。制御回路部3は、上アーム半導体素子2Hのスイッチング速度diH/dtを、下アーム半導体素子のスイッチング速度diL/dtよりも遅くするよう構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子と、該半導体素子のスイッチング動作を制御する制御回路部とを備える電力変換装置に関する。
インバータやDC−DCコンバータ等の電力変換装置として、IGBT等の複数の半導体素子と、該半導体素子に接続した制御回路部とを備えるものが知られている(下記特許文献1参照)。半導体素子には、上アーム側に配された上アーム半導体素子と、下アーム側に配された下アーム半導体素子とがある。制御回路部は、これらの半導体素子のスイッチング動作を制御する。これにより、電力変換を行うよう構成されている。
制御回路部は、半導体素子をオンする際には、半導体素子の基準電極(エミッタ)と制御電極(ゲート)との間に、予め定められた電圧(制御電圧)を印加する。また、オフする際には、上記制御電圧の印加を停止する。これにより、半導体素子をスイッチング動作させている。
近年、より高い出力電流を得ることが可能な電力変換装置が望まれている。そのため、複数の上アーム半導体素子同士、および複数の下アーム半導体素子同士を並列接続し、これら並列接続した複数の半導体素子を同時にスイッチング動作させることが検討されている。これにより、個々の半導体素子に流せる電流は少なくても、電力変換装置全体として、高い電流を流せるようにすることが検討されている。
特開2011−120358号公報
しかしながら、上記構成にすると、同時にスイッチング動作する複数の上アーム半導体素子の、基準電極の電位(基準電位)がばらつきやすくなる。すなわち、後述するように、複数の上アーム半導体素子を同時に駆動すると、下アーム半導体素子に逆並列接続したフリーホイールダイオードのリカバリー特性のばらつき等が原因となって、一部の上アーム半導体素子のオン電流が、上アーム半導体素子の基準電極間を繋ぐバスバーを通り、下アーム半導体素子側のフリーホイールダイオードへ流れることがある(図1参照)。
この場合、バスバーに寄生するインダクタンスが原因となって、誘導起電力V(=Ldi/dt)が発生する。そのため、複数の上アーム半導体素子の、基準電極の電位が互いに異なってしまう。したがって、基準電極と制御電極との間に加わる制御電圧が、上アーム半導体素子ごとに異なってしまう。そのため、一部の上アーム半導体素子には高い制御電圧が加わり、この上アーム半導体素子が劣化しやすくなったり、他の一部の上アーム半導体素子には充分に制御電圧が加わらず、オン電流が低下しやすくなったりする可能性が考えられる。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、同時にスイッチング動作する複数の上アーム半導体素子の、基準電位のばらつきを抑制できる電力変換装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、複数の半導体素子(2)と、
個々の該半導体素子に逆並列接続したフリーホイールダイオード(4)と、
上記半導体素子のスイッチング動作を制御する制御回路部(3)とを備え、
上記半導体素子には、上アーム側に配された上アーム半導体素子(2H)と、下アーム側に配された下アーム半導体素子(2L)とがあり、上記制御回路部によって、互いに並列に接続された複数の上記上アーム半導体素子を同時にスイッチング動作させると共に、互いに並列に接続された複数の上記下アーム半導体素子を同時にスイッチング動作させるよう構成され、
上記制御回路部は、上記上アーム半導体素子のスイッチング速度(diH/dt)を、上記下アーム半導体素子のスイッチング速度(diL/dt)よりも遅くするよう構成されている、電力変換装置(1)にある。
上記電力変換装置の制御回路部は、上アーム半導体素子のスイッチング速度を、下アーム半導体素子のスイッチング速度よりも遅くするよう構成されている。
そのため、一部の上アーム半導体素子のオン電流が、上アーム半導体素子の基準電極間を繋ぐバスバーに流れた場合でも、スイッチング速度(diH/dt)が遅いため、バスバーに寄生するインダクタンスLが原因となって生じる誘導起電力V(=LdiH/dt)を小さくすることができる。したがって、複数の上アーム半導体素子の、基準電極の電位が大きくばらつくことを抑制できる。そのため、上アーム半導体素子に加わる制御電圧のばらつきを小さくすることができる。したがって、一部の上アーム半導体素子に高い制御電圧が加わって、この上アーム半導体素子が劣化したり、他の一部の上アーム半導体素子に充分に制御電圧が加わらず、オンしにくくなったりする問題を抑制できる。
また、上記電力変換装置は、下アーム半導体素子のスイッチング速度を、上アーム半導体素子のスイッチング速度よりも速くしている。したがって、下アーム半導体素子のスイッチング損失を低減できる。そのため、電力変換装置全体のスイッチング損失を低減することができる。
以上のごとく、本態様によれば、同時にスイッチング動作する複数の上アーム半導体素子の、基準電位のばらつきを抑制できる電力変換装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、上アーム半導体素子がオフからオンに切り替わったときの、電力変換装置の一部の回路図。 実施形態1における、下アーム半導体素子がオフからオンに切り替わったときの、電力変換装置の一部の回路図。 実施形態1における、下アーム半導体素子に逆並列接続したフリーホイールダイオードに還流電流が流れている状態での、電力変換装置の一部の回路図。 実施形態1における、電力変換装置の全体回路図。 実施形態1における、電力変換装置の断面図であって、図6のV-V断面図。 図5のVI-VI断面図。 図6のVII-VII断面図。 実施形態1における、半導体素子のスイッチング速度が遅いときの、電圧と電流の時間変化を表したグラフ。 実施形態1における、半導体素子のスイッチング速度が速いときの、電圧と電流の時間変化を表したグラフ。 実施形態2における、電力変換装置の全体回路図。 実施形態3における、電力変換装置の断面図。
上記電力変換装置は、電気自動車やハイブリッド車等の車両に搭載するための、車載用電力変換装置とすることができる。
(実施形態1)
上記電力変換装置に係る実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。図1、図4に示すごとく、本形態の電力変換装置は、複数の半導体素子2と、フリーホイールダイオード4と、制御回路部3とを備える。フリーホイールダイオード4は、個々の半導体素子2に逆並列接続している。制御回路部3は、半導体素子2のスイッチング動作を制御する。
半導体素子2には、上アーム側に配された上アーム半導体素子2Hと、下アーム側に配された下アーム半導体素子2Lとがある。上記制御回路部3によって、互いに並列に接続された複数の上アーム半導体素子2Hを同時にスイッチング動作させると共に、互いに並列に接続された複数の下アーム半導体素子2Lを同時にスイッチング動作させている。
制御回路部3は、上アーム半導体素子2Hのスイッチング速度diH/dtを、上記下アーム半導体素子2Lのスイッチング速度diL/dtよりも遅くするよう構成されている。
本形態の電力変換装置1は、電気自動車やハイブリッド車等の車両に搭載するための、車載用電力変換装置である。図4に示すごとく、本形態では、半導体素子2としてIGBTを用いている。そして、制御回路部3によって、半導体素子2をスイッチング動作させている。これにより、直流電源8から供給される直流電力を交流電力に変換し、交流負荷81(三相交流モータ)を駆動している。これによって、上記車両を走行させている。
本形態では、図4に示すごとく、2個の上アーム半導体素子2H同士、および2個の下アーム半導体素子2L同士を互いに並列に接続してある。そして、制御回路部3によって、並列接続された2個の半導体素子2を同時にスイッチング動作させている。これにより、個々の半導体素子2を流れる電流は少なくても、電力変換装置1全体として高い電流を出力できるよう構成してある。
また、本形態の電力変換装置1は、複数の半導体モジュール20(図5、図6参照)を備える。個々の半導体モジュール20は、上アーム半導体素子2H及び下アーム半導体素子2Lを、それぞれ1個内蔵している。
図4に示すごとく、同時に駆動する2個の上アーム半導体素子2Hの基準電極21(エミッタ)は、交流バスバー6によって互いに接続されている。この交流バスバー6を介して、電力変換装置1の出力電流を交流負荷81に流すよう構成してある。
また、図1に示すごとく、半導体素子2には、制御電極22(ゲート)に電圧VGを加えるための駆動回路30が接続している。駆動回路30は、制御回路部3に形成されている。同時に駆動する2個の上アーム半導体素子2Hは、共通の駆動回路30Hに接続している。また、同時に駆動する2個の下アーム半導体素子2Lは、共通の駆動回路30Lに接続している。
駆動回路30は、内部電源301と、配線302と、複数の抵抗R1,R2,RGとを備える。配線302は、2個の半導体素子2の基準電極21(エミッタ)を、互いに接続している。この配線302の中間点31と内部電源301とを電気接続してある。そして、内部電源301の電圧を、2個の抵抗R1,R2によって分圧し、電圧VGを発生させている。この電圧VGを、半導体素子2の制御電極22(ゲート)に加えている。このように、駆動回路30は、配線302の中間点31を基準に、制御電極22に電圧VGを加えるよう構成されている。
また、駆動回路30は、2個のゲート抵抗RGを備える。このゲート抵抗RGを介して、制御電極22に、電圧VGを加えている。上アーム半導体素子2H用の駆動回路30Hのゲート抵抗RGHは、下アーム半導体素子2L用の駆動回路30Lのゲート抵抗RGLよりも、抵抗値が高い。これにより、上アーム半導体素子2Hのスイッチング速度diH/dtを、下アーム半導体素子2Lのスイッチング速度diL/dtよりも遅くしている。
図1に示すごとく、個々の半導体素子2には、フリーホイールダイオード4が逆並列接続している。フリーホイールダイオード4には、交流負荷81(図4参照)のインダクタンスの影響を受けて、還流電流ifが流れる期間がある。例えば、図3に示すごとく、上アーム半導体素子2Hがオフしたときに、下アーム半導体素子2Lの2個のフリーホイールダイオード4La,4Lbにそれぞれ還流電流ifが流れる期間がある。この後、下アーム半導体素子2Lをオフし、上アーム半導体素子2Hをオンすると、上アーム半導体素子2Hに電流iが流れ、下アーム半導体素子2Lのフリーホイールダイオード4Lがリカバリーする。
このとき、図1に示すごとく、2個のフリーホイールダイオード4La,4Lbのリカバリー特性のばらつきにより、一方のフリーホイールダイオード4Laは速くリカバリーし、他方のフリーホイールダイオード4Lbはリカバリーせず、還流電流ifが流れ続けることがある。この場合、2個の上アーム半導体素子2Ha,2Hbのオン電流iHは、一方のフリーホイールダイオード4Laにのみ流れることになる。そのため、他方の上アーム半導体素子2Hbのオン電流iHは、交流バスバー6を通って、一方のフリーホイールダイオード4Laに流れる。このとき、交流バスバー6に寄生するインダクタンスLが原因となって、交流バスバー6に誘導起電力V(=LdiH/dt)が発生する。そのため、一方の上アーム半導体素子2Haの基準電極21Haの電位VHaは、他方の上アーム半導体素子2Hbの基準電極21Hbの電位VHbよりも、上記誘導起電力Vだけ低くなる。
したがって、一方の上アーム半導体素子2Haの基準電位VHaは、中間点31よりもΔV(=V/2)低くなる。また、他方の上アーム半導体素子2Hbの基準電位VHbは、中間点31よりもΔV(=V/2)高くなる。上述したように、駆動回路30Hは、中間点31を基準にして、制御電極22に電圧VGを加えている。そのため、一方の上アーム半導体素子2Haは、基準電極21Haと制御電極22Haとの間に加わる制御電圧がVG+ΔVとなり、他方の上アーム半導体素子2Hbは、基準電極21Hbと制御電極22Hbとの間に加わる制御電圧が、VG−ΔVとなる。
ここで仮に、上アーム半導体素子2Hのスイッチング速度diH/dtが速かったとすると、高い誘導起電力V(=LdiH/dt)が発生してしまう。そのため、一方の上アーム半導体素子2Haに加わる制御電圧VG+ΔV(=VG+V/2)が高くなりすぎてしまい、この上アーム半導体素子2Haが劣化しやすくなる。また、他方の上アーム半導体素子2Hbに加わる制御電圧VG−ΔV(=VG−V/2)が低くなりすぎ、この上アーム半導体素子2Hbがオンしにくくなる。しかしながら、本形態では、上アーム半導体素子2Hのスイッチング速度diH/dtを、下アーム半導体素子2Lのスイッチング速度diL/dtよりも遅くしている。そのため、誘導起電力V(=LdiH/dt)を小さくすることができる。したがって、一方の上アーム半導体素子2Haに加わる制御電圧VG+ΔV(=VG+V/2)が高くなりすぎたり、他方の下アーム半導体素子2Hbに加わる制御電圧VG−ΔV(=VG−V/2)が低くなりすぎたりすることを防止できる。
なお、図2に示すごとく、下アーム半導体素子2Lがオンするときは、上アーム半導体素子2Hに逆並列接続したフリーホイールダイオード4Hがリカバリーする。このとき、リカバリー特性のばらつきにより、一方のフリーホイールダイオード4Haはリカバリーせず、他方のフリーホイールダイオード4Hbのみリカバリーすることがある。この場合、リカバリー電流irの一部は交流バスバー6を通って一方の下アーム半導体素子2Laに流れる。本形態では、下アーム半導体素子2Lのスイッチング速度diL/dtを速くしているため、このとき、バスバー6に高い誘導起電力V(=LdiL/dt)が発生する。しかし、このとき上アーム半導体素子2Hはオフしているため、上アーム半導体素子2Hに大きな影響はない。また、誘導起電力Vは、2個の下アーム半導体素子2Lのコレクタ23La,23Lb間に加わるが、コレクタ23La,23Lbの電位がばらついても、下アーム半導体素子2Lには大きな影響は生じない。
次に、電力変換装置1の立体的な構造について説明する。図5に示すごとく、本形態では、複数の半導体素子20と複数の冷却管50とを積層して積層体10を構成してある。上記複数の冷却管50によって冷却器5を形成してある。また、積層体10の積層方向(X方向)において積層体10に隣り合う位置には、平滑用のコンデンサ82が配されている。
図5に示すごとく、X方向に隣り合う2本の冷却管50は、連結管52によって連結されている。また、複数の冷却管50のうち、X方向における一端に位置する端部冷却管50aには、冷媒11を導入するための導入管12と、冷媒11を導出するための導出管13とが接続している。導入管12から冷媒11を導入すると、冷媒11は、連結管52を通って全ての冷却管50を流れ、導出管13から導出する。これにより、半導体モジュール20を冷却している。
また、積層体10とコンデンサ82との間には、加圧部材14が介在している。この加圧部材14によって、積層体10を、ケース15の壁部151へ向けて加圧している。これにより、半導体モジュール20と冷却管50との接触圧を確保しつつ、積層体10をケース15内に固定している。
図6に示すごとく、半導体モジュール20は、半導体素子2を内蔵した本体部25と、該本体部25から突出したパワー端子26と、制御端子27とを備える。この制御端子27を介して、半導体素子2を制御回路部3に電気接続してある。また、パワー端子26には、正極端子26Pと、負極端子26Nと、交流端子26Aとがある。正極端子26Pは正極バスバー7Pに接続し、負極端子26Nは負極バスバー7Nに接続している。また、交流端子26Aは交流バスバー6に接続している。正極バスバー7P及び負極バスバー7Nを介して、半導体モジュール20を直流電源8(図4参照)に電気接続してある。また、交流バスバー6を介して、半導体モジュール20を交流負荷81に電気接続してある。
図7に示すごとく、冷却管50内には、冷媒11が流れる流路51が形成されている。上アーム半導体素子2Hは、冷媒11の上流に配されており、下アーム半導体素子2Lは、冷媒11の下流に配されている。
本形態では上述したように、上アーム半導体素子2Hのスイッチング速度diH/dtを、下アーム半導体素子2Lのスイッチング速度diL/dtよりも遅くしている。そのため、上アーム半導体素子2Hの方が、スイッチング損失Pが高くなり、高温になりやすい。すなわち、図8、図9に示すごとく、半導体素子2のスイッチング損失Pは、電圧vと電流iとの積になる。したがって、スイッチング速度di/dtが遅い上アーム半導体素子2Hの方が、下アーム半導体素子2Lよりも、スイッチング損失Pは高くなる。したがって、図7に示すごとく、上アーム半導体素子2Hを冷媒11の上流に配置することにより、上アーム半導体素子2Hの冷却効率を高めることができ、上アーム半導体素子2Hの温度が上昇しすぎることを抑制できる。
次に、本形態の作用効果について説明する。本形態の制御回路部3は、上アーム半導体素子2Hのスイッチング速度diH/dtを、下アーム半導体素子2Lのスイッチング速度diL/dtよりも遅くするよう構成されている。
そのため、図1に示すごとく、一部の上アーム半導体素子2Hbのオン電流iHが交流バスバー6に流れた場合でも、スイッチング速度diH/dtが遅いため、交流バスバー6に寄生するインダクタンスLが原因となって生じる誘導起電力V(=LdiH/dt)を小さくすることができる。したがって、複数の上アーム半導体素子2Ha,2Hbの、基準電極21Ha,21Hbの電位が大きくばらつくことを抑制できる。そのため、上アーム半導体素子2Hに加わる制御電圧のばらつきを小さくすることができる。したがって、一部の上アーム半導体素子2Haに高い制御電圧が加わって、この上アーム半導体素子2Haが劣化したり、他の一部の上アーム半導体素子2Hbに充分に制御電圧が加わらず、オンしにくくなったりする問題を抑制できる。
また、本形態では、下アーム半導体素子2Lのスイッチング速度diL/dtを、上アーム半導体素子2Hのスイッチング速度diH/dtよりも速くしている。したがって、下アーム半導体素子2Lのスイッチング損失を低減でき、電力変換装置1全体のスイッチング損失を低減することができる。
また、図7に示すごとく、本形態の電力変換装置1は、半導体素子2H,2Lを冷却する冷却器5を備える。そして、上アーム半導体素子2Hを、下アーム半導体素子2Lよりも、冷却器5による冷却効率が高い位置に配置してある。
そのため、スイッチング速度di/dtが遅く、スイッチング損失が高くなりやすい上アーム半導体素子2Hを効率的に冷却でき、上アーム半導体素子2Hの温度が上昇しすぎることを抑制できる。
また、本形態では図7に示すごとく、複数の半導体モジュール20と冷却管50とを積層して積層体10を構成してある。そして、上アーム半導体素子2Hを、下アーム半導体素子2Lよりも冷媒11の上流に配置してある。
そのため、発熱量が高い上アーム半導体素子2Hの冷却効率を、確実に高くすることができ、上アーム半導体素子2Hの温度が上昇しすぎることを効果的に抑制できる。
以上のごとく、本形態によれば、同時にスイッチング動作する複数の上アーム半導体素子の、基準電位のばらつきを抑制できる電力変換装置を提供することができる。
なお、本形態では、2個の半導体素子2を並列接続したが、本発明はこれに限るものではなく、3個以上の半導体素子2を並列接続してもよい。また、本形態では、半導体素子2としてIGBTを用いたが、MOSFET等の、他の素子を用いてもよい。さらに、本形態では、2個の半導体素子2を内蔵した半導体モジュール20を用いたが、これ以外の半導体モジュール20を用いてもよい。例えば、1個の半導体素子2を内蔵した半導体モジュール20や、6個の半導体素子2を内蔵した半導体モジュール20を用いてもよい。
(実施形態2)
本形態は、電力変換装置1の回路構成を変更した例である。図10に示すごとく、本形態の電力変換装置1は、複数の半導体素子2H,2Lと、制御回路部3と、リアクトル89と、フィルタコンデンサ83と、平滑コンデンサ88とを備える。これらの電子部品を用いて、双方向DC−DCコンバータ101を構成してある。
本形態では、実施形態1と同様に、複数の上アーム半導体素子2Hを並列接続し、制御回路部3によって、これらを同時にスイッチング動作させている。また、複数の下アーム半導体素子2Lを並列接続し、制御回路部3によって、これらを同時にスイッチング動作させている。
直流電源8の直流電圧を昇圧する際には、制御回路部3は、第1状態と第2状態とを交互に切り替える。第1状態では、上アーム半導体素子2Hをオフし、下アーム半導体素子2Lをオンする。これにより、直流電源8から下アーム半導体素子2Lに電流を流す。また、第2状態では、上アーム半導体素子2Hをオンし、下アーム半導体素子2Lをオフする。このようにすると、リアクトル89のインダクタンスの影響により、上アーム半導体素子2Hに逆並列接続したフリーホイールダイオード4Hに電流が流れる。上記第1状態と上記第2状態とを交互に切り替えることにより、直流電源8の直流電圧を昇圧する。制御回路部3は、実施形態1と同様に、上アーム半導体素子2Hのスイッチング速度diH/dtを、下アーム半導体素子2Lのスイッチング速度diL/dtよりも遅くする。
また、端子108,109間に加えられた直流電圧を降圧して直流電源8に加える際には、制御回路部3は、第3状態と第4状態とを交互に切り替える。第3状態では、下アーム半導体素子2Lをオフし、上アーム半導体素子2Hをオンする。これにより、端子109から供給される電流を、上アーム半導体素子2Hを通してリアクトル89へ流す。また、第4状態では、下アーム半導体素子2Lをオンし、上アーム半導体素子2Hをオフする。第4状態では、下アーム半導体素子2Lに逆並列接続したフリーホイールダイオード4Lに、リアクトル89の還流電流が流れる。上記第3状態と第4状態とを交互に切り替えることにより、直流電圧を降圧し、直流電源8を充電する。また、この際、制御回路部3は、上アーム半導体素子2Hのスイッチング速度diH/dtを、下アーム半導体素子2Lのスイッチング速度diL/dtよりも遅くする。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
(実施形態3)
本形態は、冷却器5の形状を変更した例である。本形態では図11に示すごとく、冷却器5内に、冷媒11の流路51を形成してある。この流路51に、半導体モジュール20を配置している。これにより、半導体モジュール20を冷媒11に直接、接触させ、半導体モジュール20を高い効率で冷却するよう構成してある。流路51は、冷却器5内に1本のみ形成されている。
また、本形態では実施形態1と同様に、複数の上アーム半導体素子2Hを互いに並列に接続し、これらを同時にスイッチング動作させている。また、複数の下アーム半導体素子2Lを互いに並列に接続し、これらを同時にスイッチング動作させている。上アーム半導体素子2Hのスイッチング速度diH/dtは、下アーム半導体素子2Lのスイッチング速度よりも遅くされている。
また、本形態では、上アーム半導体素子2Hを、当該上アーム半導体素子2Hと同一の半導体モジュール20に内蔵された下アーム半導体素子2Lよりも、冷媒11の上流に配置してある。
そのため、発熱量が高い上アーム半導体素子2Hの冷却効率を、同じ半導体モジュール20に内蔵された下アーム半導体素子2Lの冷却効率よりも高くすることができる。したがって、上アーム半導体素子2Hの温度が高くなりすぎること抑制できる。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
1 電力変換装置
2 半導体素子
H 上アーム半導体素子
L 下アーム半導体素子
3 制御回路部
4 フリーホイールダイオード

Claims (4)

  1. 複数の半導体素子(2)と、
    個々の該半導体素子に逆並列接続したフリーホイールダイオード(4)と、
    上記半導体素子のスイッチング動作を制御する制御回路部(3)とを備え、
    上記半導体素子には、上アーム側に配された上アーム半導体素子(2H)と、下アーム側に配された下アーム半導体素子(2L)とがあり、上記制御回路部によって、互いに並列に接続された複数の上記上アーム半導体素子を同時にスイッチング動作させると共に、互いに並列に接続された複数の上記下アーム半導体素子を同時にスイッチング動作させるよう構成され、
    上記制御回路部は、上記上アーム半導体素子のスイッチング速度(diH/dt)を、上記下アーム半導体素子のスイッチング速度(diL/dt)よりも遅くするよう構成されている、電力変換装置(1)。
  2. 上記半導体素子を冷却する冷却器(5)を備え、上記上アーム半導体素子は、上記下アーム半導体素子よりも、上記冷却器による冷却効率が高い位置に配されている、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 上記半導体素子を内蔵する複数の半導体モジュール(20)と、該半導体モジュールを冷却する複数の冷却管(50)とを積層してあり、個々の該冷却管には冷媒(11)が流れ、上記複数の冷却管によって上記冷却器を構成してあり、上記上アーム半導体素子は上記下アーム半導体素子よりも上記冷媒の上流に配されている、請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 上記半導体素子を内蔵する半導体モジュールを備え、上記冷却器内に、上記半導体モジュールを冷却する冷媒が流れる流路(51)が形成され、上記半導体モジュールを上記流路内に配置してあり、上記上アーム半導体素子は、当該上アーム半導体素子と同一の上記半導体モジュール内に設けられた上記下アーム半導体素子よりも、上記冷媒の上流に配されている、請求項1に記載の電力変換装置。
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