JP2017208612A - 撮像装置および画像管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】夜間等、照度が低い状況下において、照射された光が人に感知されにくく、且つ、なるべく遠距離まで撮像可能に目標領域を赤外光で照明することが可能な撮像装置および画像管理システムを提供する。【解決手段】撮像装置1は、イメージセンサ40と、目標領域からの光をイメージセンサ40に結像させるレンズ10と、目標領域を照明する発光ダイオード101と、を備える。発光ダイオード101の発光スペクトルの波形について、ピーク値の5%の発光強度となる波長が可視光帯域の上限(700nmまたは780nm)以上である範囲で、イメージセンサ40の分光感度特性と前記波形との積の積分値を求めた場合に、積分値が最大となる位置の前記波形に略整合するように、発光ダイオード101の発光スペクトルが設定されている。【選択図】図2
Description
本発明は、目標領域を撮像する撮像装置およびこれを備えた画像管理システムに関するものであり、特に、夜間等の照度が低い状況下において目標領域を撮像する際に用いて好適なものである。
街路や交差点等の状況を撮像する監視用の撮像装置が知られている。この種の撮像装置では、撮像された画像が、たとえば、交通事故の検証等に用いられる。検証では、車両および歩行者の状況や、信号機の点灯状況等が確認される。撮像装置は、日中のみならず日没後の夜間においても目標領域を撮像する。
以下の特許文献1には、赤外光によるLED照明を備えた撮像装置が開示されている。撮像装置は、監視エリアが暗いと照度センサが判断すると、赤外光LEDを点灯させて、赤外光を監視エリアに照射する。また、特許文献1には、侵入者が検知された場合に、可視光LEDを点滅させて、侵入者に威嚇効果を与える構成が記載されている。
目標領域の状況をより効果的に監視するため、撮像装置では、夜間等、照度が低い状況下において、なるべく遠距離まで撮像可能に、目標領域を赤外光で照明することが好ましい。上記特許文献1には、侵入者が検知された場合に可視光LEDを点滅させて、侵入者に威嚇効果を与える構成が開示されているものの、照度が低い状況下において、遠距離まで撮像可能に目標領域を赤外光で照明するための構成については、開示されていない。
また、撮像装置が監視用に用いられる場合には、目標領域に照射される赤外光が、なるべく人に感知されないことが好ましい。赤外光が感知されると、撮像装置の存在が認識され、他のルートを通ることが許容されてしまう。こうなると、撮像装置の監視目的が果たされなくなってしまう。
かかる課題を鑑み、本発明は、夜間等、照度が低い状況下において、照射された光が人に感知されにくく、且つ、なるべく遠距離まで撮像可能に目標領域を赤外光で照明することが可能な撮像装置およびこれを備えた画像管理システムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、撮像装置に関する。本態様に係る撮像装置は、イメージセンサと、目標領域からの光を前記イメージセンサに結像させるレンズと、前記目標領域を照明する発光ダイオードと、を備え、前記発光ダイオードの発光スペクトルの波形について、ピーク値の5%の発光強度となる波長が700nm以上である範囲で、前記イメージセンサの分光感度特性と前記波形との積の積分値を求めた場合に、前記積分値が最大となる前記波形に略整合するように、前記発光ダイオードの発光スペクトルが設定されている。
一般に、人の可視光帯域の上限は700nm程度であると言われている。本態様に係る撮像装置によれば、少なくとも、ピーク値の5%程度の発光強度となる波長が700nm以上となるように発光ダイオードの発光スペクトルが設定されるため、可視光帯域の上限に発光スペクトルの裾の部分が掛かったとしても、その部分の光の強度は略ゼロか極めて微弱なものとなる。このため、夜間等、照度が低い状況下で発光ダイオードが点灯されたとしても、目標領域に居る人に発光ダイオードからの光が認識されることが略起こり得ない。よって、撮像装置が監視目的で使用された場合であっても、発光ダイオードの点灯によりそこに撮像装置があると人が感知することを、防止することができる。
また、本態様に係る撮像装置によれば、イメージセンサの分光感度特性と前記波形との積の積分値が最大となる波形に略整合するように、発光ダイオードの発光スペクトルが設定されているため、イメージセンサの感度を最大限に高め得る波長帯域で、発光ダイオードから光を目標領域に照射できる。このため、発光ダイオードが点灯された場合の撮像装置の撮像距離を長くすることができる。
このように、本態様に係る撮像装置によれば、夜間等、照度が低い状況下において、発光ダイオードの点灯に気づかれることなく、なるべく遠距離まで撮像可能に、目標領域を赤外光で照明することができる。
本発明の第2の態様は、撮像装置に関する。本態様に係る撮像装置は、イメージセンサと、目標領域からの光を前記イメージセンサに結像させるレンズと、前記目標領域を照明する発光ダイオードと、を備え、前記発光ダイオードの発光スペクトルの波形について、ピーク値の5%の発光強度となる波長が780nm以上である範囲で、前記イメージセンサの分光感度特性と前記波形との積の積分値を求めた場合に、前記積分値が最大となる前記波形に略整合するように、前記発光ダイオードの発光スペクトルが設定されている。
本態様に係る撮像装置によれば、少なくとも、ピーク値の5%程度の発光強度となる波長が780nm以上となるように発光ダイオードの発光スペクトルが設定されるため、上記のように可視光帯域の上限が700nmである場合に、可視光帯域の上限に発光スペクトルの裾の部分が略掛かることがない。このため、撮像装置が監視目的で使用された場合であっても、発光ダイオードの点灯によりそこに撮像装置があると人が感知することを、より徹底して防止することができる。
なお、文献等によれば、人の可視光帯域の上限が780nm程度であるとされる場合もある。本態様に係る撮像装置によれば、人の可視光帯域の上限が780nm程度であったとしても、少なくとも、ピーク値の5%程度の発光強度となる波長が780nm以上となるように発光ダイオードの発光スペクトルが設定されるため、可視光帯域の上限に発光スペクトルの裾の部分が掛かったとしても、その部分の光の強度は略ゼロか極めて微弱なものとなる。このため、夜間等、照度が低い状況下で発光ダイオードが点灯されたとしても、発光ダイオードの点灯によりそこに撮像装置があると人が感知することを、防止することができる。
よって、本態様に係る撮像装置によれば、夜間等、照度が低い状況下において、発光ダイオードの点灯にさらに気づかれることなく、なるべく遠距離まで撮像可能に、目標領域を赤外光で照明することができる。
第1および第2の態様の撮像装置において、前記発光ダイオードの前記発光スペクトルのピーク値の波長が、前記積分値が最大となる前記波形のピーク値の波長に対して±10nmの範囲に含まれてもよい。この場合も、上記と略同様の効果が奏され得る。
第1および第2の態様の撮像装置において、前記イメージセンサは、P型シリコン基板のCMOSイメージセンサであることが好ましい。こうすると、イメージセンサがN型シリコン基板のCMOSイメージセンサである場合に比べて、イメージセンサの分光感度特性において赤外帯域の感度を高めることができる。これにより、発光ダイオードの発光スペクトルの最適化による感度向上の効果がより大きく発揮され得る。よって、夜間等、照度が低い状況下において、発光ダイオードの点灯に気づかれることなく、より一層遠距離まで撮像可能に、目標領域を赤外光で照明することができる。
第1および第2の態様の撮像装置において、前記イメージセンサは、カラー画像を生成可能なカラーのイメージセンサであることが好ましい。こうすると、日中等、照度が高い状況下においては、カラー画像で目標領域を撮像でき、夜間等、照度が低い状況下においては、発光ダイオードからの赤外光を用いて白黒画像で目標領域を撮像できる。
この場合、第1および第2の態様の撮像装置は、目標領域の照度を検出する検出器と、赤外光を除去するフィルタと、前記レンズにより前記イメージセンサに取り込まれる光の光路に対して前記フィルタを挿脱させる切替機構と、を備える構成とされ得る。この場合、撮像装置は、前記検出器により検出された前記照度が所定の閾値に満たない場合に、前記フィルタを前記光路から待避させるとともに、前記発光ダイオードを点灯させ、前記検出器により検出された前記照度が前記閾値以上の場合に、前記フィルタを前記光路に挿入するとともに、前記発光ダイオードを消灯させる。こうすると、日中等、照度が高い状況下においては、赤外光の影響を除去した高品質のカラー画像で目標領域を撮像でき、夜間等、照度が低い状況下においては、発光ダイオードからの赤外光を用いて白黒画像で目標領域を撮像できる。
本発明の第3の態様は、画像管理システムに関する。この態様に係る画像管理システムは、第1の態様または第2の態様に係る撮像装置と、前記撮像装置により撮像された撮像画像を、前記撮像装置から通信により取得する外部装置と、を備える。
本態様に係る画像管理システムによれば、上記第1および第2の態様の撮像装置による効果と同様の効果が奏され得る。
以上のとおり、本発明によれば、夜間等、照度が低い状況下において、なるべく遠距離まで撮像可能に目標領域を赤外光で照明することが可能な撮像装置およびこれを備えた画像管理システムを提供ことができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1(a)は、実施形態に係る画像管理システムの外観構成を示す図である。
図1(a)に示すように、画像管理システムは、撮像装置1と外部装置2とを備える。撮像装置1は、監視カメラであり、信号機を含む街路や交差点等を撮像可能に被設置物3に設置される。被設置物3は、たとえば、建物等の外壁や屋上の構造物、電柱等である。撮像装置1は、撮像した画像を内部の記録媒体に随時記録する。外部装置2は、可搬型のパーソナルコンピュータである。この他、外部装置2は、携帯電話機、タブレット等の他の携帯情報端末であっても良い。
撮像装置1に記録された画像は、適宜、外部装置2に回収される。撮像装置1と外部装置2は、無線LANによる通信が可能である。外部装置2は、無線LANによる通信路を確立し、撮像装置1から画像をダウンロードする。撮像装置1と外部装置2との間の通信は、無線LANに限らず、ブルートゥース(登録商標)等の他の通信方式であっても良い。
図1(b)は、撮像装置1により撮像される撮像画像の一例を示す図である。ここでは、信号機4を含む交差点5が目標領域に設定されている。便宜上、図1(b)には、撮像装置1の方向を向く信号機4のみが図示されている。撮像装置1により撮像された画像は、外部装置2に回収された後、たとえば、交通事故の検証等に用いられる。この検証では、交差点5を進む車両や歩行者の状況の他、信号機4の点灯状況が確認される。すなわち、事故の際に信号機4が赤色、青色、黄色のどの色で点灯していたかが確認される。
図1(c)は、撮像装置1の鏡筒前側の構成を模式的に示す図である。
図1(c)に示すように、撮像装置1は、レンズ10の周りに複数の発光ダイオード101と、目標領域の照度を検知するための1つの照度センサ102が配置されている。夜間等、照度が低い状況下では、発光ダイオード101が点灯されて、目標領域が照らされる。発光ダイオード101は、目標領域に赤外光を照射する。後述のように、発光ダイオード101は、照射する赤外光が人に感知されにくく、且つ、なるべく遠距離まで撮像可能に目標領域を赤外光で照明することが可能なように、発光スペクトルが調整されている。
図2は、撮像装置1の構成を示す図である。
撮像装置1は、レンズ10と、アイリス20と、シャッター30と、イメージセンサ40と、フィルタ50と、切替機構51と、撮像信号処理回路61と、シャッター駆動回路62と、フィルタ駆動回路63と、アイリス駆動回路64と、LED駆動回路65と、検出信号処理回路66と、制御部67と、記憶部68と、通信部69と、電源回路70とを備える。
レンズ10は、目標領域からの光を取り込んで、目標領域の像をイメージセンサ40の受光面に結像させる。アイリス20は、目標領域からの光の強弱に応じて適切な光量がイメージセンサ40に入射するように、外部からの光を制限する。アイリス20は、アイリス駆動回路64により、絞り量が調整される。
シャッター30は、液晶シャッターである。シャッター30は、たとえば、電圧が印加された状態で透過率が最大となり、電圧の印加が遮断されると透過率が低くなる、いわゆる、ノーマリーブラック方式の特性を有する液晶シャッターである。この場合、シャッター30は、電圧が印加された状態で光を透過し、電圧が印加されない状態で光を遮断する。この他、シャッター30は、電圧が印加されていない状態では透過率が最大となり、電圧が印加されると透過率が低くなる、いわゆる、ノーマリーホワイト方式の特性を有する液晶シャッターであっても良い。また、シャッター30は、高速で開閉可能であれば、さらに他の方式のシャッターであっても良い。シャッター30は、シャッター駆動回路62からの駆動信号によって、開閉状態が切り替えられる。
イメージセンサ40は、CMOSイメージセンサである。イメージセンサ40は、カラー画像を生成可能なカラーのイメージセンサである。イメージセンサ40は、受光面上の各画素に対応する位置に、それぞれフォトダイオードを有する。また、イメージセンサは、赤、青および緑の光をそれぞれ受光する画素に対応する位置に、赤、青および緑の光をフィルタリングするためのカラーフィルタが配置されている。イメージセンサ40は、ラインごとに、フォトダイオードに対する電荷の蓄積と出力が行われるよう撮像信号処理回路61によって制御される。なお、イメージセンサ40が、白黒のイメージセンサであってもよい。
フィルタ50は、レンズ10で集光された光から赤外の波長帯域の光を除去する。切替機構51は、レンズ10によりイメージセンサ40に取り込まれる光の光路に対してフィルタ50を挿脱させる。切替機構51は、フィルタ駆動回路63からの駆動信号に応じて、フィルタ50の挿脱を切り替える。
LED駆動回路65は、制御部67からの制御に応じて、発光ダイオード101を点灯または消灯させる。検出信号処理回路66は、照度センサ102からの検出信号に対して増幅およびA/D変換等の処理を行い、処理後の信号を制御部67に出力する。
制御部67は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理回路を備え、記憶部68に保持されたプログラムに従って各部を制御する。記憶部68は、制御用のプログラムを保持する他、制御部67による制御の際のワーク領域としても利用される。記憶部68に保持されたプログラムによって、制御部67は、撮像信号処理回路61と、シャッター駆動回路62と、フィルタ駆動回路63と、アイリス駆動回路64と、LED駆動回路65とを制御する。
通信部69は、図1(a)に示す外部装置2と通信を行う。電源回路70は、商用交流電源に接続され、商用交流電源から供給された電力を調整して撮像装置1内の各部に供給する。
図3は、イメージセンサ40の構成を模式的に示す図である。便宜上、図3には、9つの画素に対応する部分の構成が示されているが、実際には、同様の構成が縦方向と横方向に所定の画素数に対応して配置されている。
イメージセンサ40は、各画素に対応する位置にフォトダイオード40aを有する。フォトダイオード40aは、光を受光すると、受光光量に応じた電荷を蓄積する。蓄積された電荷は、増幅器40bによって電圧に変換され、増幅される。増幅された電圧は、スイッチ40cがONにされると、ラインL毎に垂直信号線40dに伝送される。伝送された電圧は、垂直信号線40dごとに配置されている列回路40eにより一時的に保管される。保管された電圧は、列選択スイッチ40fがONにされると、水平信号線40gに送られる。そして、水平信号線40gに送られた電圧は、撮像信号処理回路61に送られる。このように、イメージセンサ40では、ラインL毎に電圧信号が送信される。
また、イメージセンサ40は、ラインLごとに、フォトダイオード40aに対する電荷の蓄積が行われるよう制御される。つまり、1つのラインL上のフォトダイオード40aが、所定の期間、電荷の蓄積が可能な状態に設定され、この期間が経過すると、このラインL上の各フォトダイオード40aに生じた電荷が出力される。この制御が、最上段のラインLから最下段のラインLに向かって順番に行われる。ラインLが電荷の蓄積が可能な状態にあるときに、ラインL上のフォトダイオード40aに光が照射されると、照射された光の光量に応じた電荷が、当該ライン上の各フォトダイオード40aに蓄積される。こうして蓄積された電荷が、上記のようにラインL毎に読み出され、電圧信号に変換されて、撮像信号処理回路61に出力される。
以下、各ラインが電荷の蓄積が可能な状態に設定される期間のことを「電荷蓄積期間」と称する。
図2に戻り、撮像信号処理回路61は、イメージセンサ40上の各ラインを順番に電荷蓄積期間に設定し、ライン毎に、電荷の読み出しを行う。撮像信号処理回路61は、A/D変換回路を備え、水平信号線40g(図3参照)を介してイメージセンサ40から供給されるライン毎の電圧信号をデジタル信号に変換して、制御部67に出力する。制御部67は、撮像信号処理回路61から供給されたデジタル信号(映像信号)を記憶部68に記憶させる。こうして、撮像信号処理回路61から出力された全ライン分(1フレーム分)の映像信号から1枚の撮像画像が構成される。
図4(a)〜(c)は、イメージセンサ40の電荷の読み出し制御を説明する図である。図4(a)は、通常の速度で各ラインから電荷の読み出しを行う場合の制御(以下、「通常モード」という)を模式的に示す図であり、図4(b)は、高速で各ラインから電荷の読み出しを行う場合の制御(以下、「高速モード」という)を模式的に示す図である。また、図4(c)は、低速で各ラインから電荷の読み出しを行う場合の制御(以下、「低速モード」という)を模式的に示す図である。
図4(a)〜(c)の左側には、イメージセンサ40の受光面と各ラインLが模式的に示されている。ここでは、最上段のラインLがL0とされ、最下段のラインがLnとされている。また、図4(a)〜(c)の右側には、各ラインに対する制御タイミングが模式的に示されている。
図4(a)を参照して、通常モードでは、最上段のラインL0に対する制御がタイミングt1で開始され、タイミングt2で終了する。1段下のラインL2に対する制御は、タイミングt1よりも所定時間だけ遅れて開始される。こうして、ラインLが下段へと変わる毎に開始タイミングが所定時間ずつ遅れながら、各ラインに対する制御が順番に行われる。最下段のラインLnの開始タイミングは、タイミングt1からΔt遅れたタイミングt2となる。
最上段のラインL0では、タイミングt1からタイミングt2の間に電荷が蓄積される。たとえば、タイミングt1からタイミングt2の間の期間Δtの全てが電荷蓄積期間とされる。他のラインLに対しても、同様に電荷蓄積期間が設定される。タイミングt1から期間Δtが経過したタイミングt2において、最上段のラインL0に対する電荷の読み出しが実行される。
2段目のラインL1については、タイミングt1から所定の時間遅れたタイミングで電荷の蓄積が開始され、タイミングt2から所定の時間遅れたタイミングで電荷の読み出しが実行される。こうして、ラインLが変わる毎に、電荷蓄積の開始タイミングが所定時間ずつ遅れ、電荷読み出しの実行タイミングも所定時間ずつ遅れる。最下段のラインLnに対する電荷蓄積の開始タイミングは、タイミングt1からΔt遅れたタイミングt2となり、電荷読み出しの実行タイミングは、タイミングt2からΔt遅れたタイミングt3となる。
このように、通常モードでは、最上段のラインL0に対する電荷蓄積の終了タイミングが、最下段のラインLnに対する電荷蓄積の開始タイミングとなる。このため、通常モードでは、全てのラインの電荷蓄積期間が重なり合う期間が生じることはない。
図4(b)を参照して、高速モードでは、各ラインLに対する電荷の読み出し速度が高められることにより、ラインL間の制御開始タイミングのズレ量が通常モードに比べて短縮される。図4(b)の例では、ラインL間の制御開始タイミングのズレ量が通常モードに比べて半分に低減されている。このため、最下段のラインLnに対する制御の開始タイミングは、最上段のラインL0に対する制御の開始タイミングt1からΔt/2だけ遅れるに留まる。
各ラインLに対する電荷の読み出し速度は、各ラインの電荷信号を標本化(A/D変換)する際のビット数を、通常モード時のビット数よりも削減することにより、高速化される。この処理は、図2の制御部67による制御のもと、撮像信号処理回路61によって行われる。高速モードでは、このように標本化ビット数が削減されるため、通常モードに比べて、若干、撮像画像の画質が劣化する。しかし、この劣化は、監視カメラ等の用途では、視認性に特に問題がない程度のものである。または、イメージセンサ40および撮像信号処理回路61の改善、高速化により、同等の標本化ビット数にとどめることも可能である。
このように、イメージセンサ40に対する制御モードを高速モードに設定することにより、図4(b)に示すように、全てのラインの電荷蓄積期間が互いに重なり合う重複蓄積期間が生じる。そして、この重複蓄積期間にシャッター30を開放して露光を行うことにより、各ラインLに、同じタイミングで目標領域からの光が照射され、全てのラインL上のフォトダイオード40aに、同じタイミングおよび露光量で、電荷が蓄積されるようになる。このため、高速で移動する被写体の撮像画像に歪みが生じることを抑制できる。つまり、ローリングシャッター現象が抑制され、イメージセンサ40を用いたグローバルシャッター機能が実現される。
本実施形態では、イメージセンサ40の制御モードが、高速モードに設定される。そして、重複蓄積期間においてシャッター30が開放されて、目標領域からの光がイメージセンサ40に導かれる。
なお、イメージセンサ40の制御モードを低速モードに設定することによって重複蓄積期間が生成されても良い。図4(c)に示すように、低速モードでは、各ラインの撮像期間が通常モードの2倍、すなわち2Δtに設定される。この場合も、シャッター30は、重複蓄積期間に開放される。これによっても、高速モードの場合と同様、高速で移動する被写体の撮像画像に歪みが生じることを抑制できる。
図5(a)、(b)は、切替機構51の構成を模式的に示す図である。
切替機構51は、ベース510と、移動板520と、モータ530と、レバー540とを備える。
ベース510は、左右の端部に、それぞれ、断面がL字状の2つのガイド511を備えている。2つのガイド511は、移動板520の上面と側面に接するように、それぞれ、移動板520の左右の端部に係合している。これにより、移動板520が、長手方向に移動可能に、ベース510に支持されている。ベース510には、貫通口512が形成されている。
移動板520は、薄板状の部材からなっている。移動板520には、長手方向に並ぶ2つの開口521、522が形成されている。開口521には、図2に示すフィルタ50が装着されている。開口522には、光路長を揃えるために、ガラス板などの透明な板が装着されている。図5(a)の状態では、ベース510の貫通口512の位置に、開口521が位置付けられている。移動板520には、右方向に突出した鍔部520aが形成されている。この鍔部520aに、横方向に延びる長孔523が形成されている。
レバー540は、一方の端部がモータ530の駆動軸531に固着されている。モータ530が駆動されると、レバー540が、図5(a)、(b)において、時計方向または反時計方向に回転する。レバー540の他方の端部の上面にピン541が形成され、このピン541が、鍔部520aの裏側から長孔523に挿入されている。モータ530は、ステッピングモータである。
ベース510に形成された貫通口512は、図2に示すレンズ10で集光された光の光路となっている。したがって、図5(a)の状態では、フィルタ50が光路に挿入されている。モータ530が駆動されてレバー540が反時計方向に回転すると、ピン541が長孔523を押して、移動板520がスライドする。図5(b)の位置まで移動板520がスライドすると、開口522が貫通口512の位置に位置付けられる。こうして、フィルタ50が光路から外されて、光路が開放される。
図2のフィルタ駆動回路63は、制御部67からの制御により、モータ530を駆動して、移動板520を図5(a)の位置と図5(b)の位置の何れか一方に位置付ける。これにより、レンズ10で集光された光の光路に対して、フィルタ50が挿脱される。
図6は、フィルタ50と発光ダイオード101の制御を示すフローチャートである。
撮像動作が開始すると、制御部67は、照度センサ102によって検出された照度が所定の閾値より小さいか否かを判定する(S11)。
夜間や夕方等、日照が弱く目標領域の照度が低い場合は、ステップS11の判定がYESとなる。ステップS11の判定がYESの場合、制御部67は、発光ダイオード101を点灯させ(S12)、さらに、切替機構51を制御して、レンズ10で集光された光の光路からフィルタ50を退避させる(S13)。
他方、日中等、日照が強く目標領域の照度が高い場合は、ステップS11の判定がNOとなる。ステップS11の判定がNOの場合、制御部67は、発光ダイオード101を消灯させ(S14)、さらに、切替機構51を制御して、レンズ10で集光された光の光路にフィルタ50を挿入する(S15)。制御部67は、撮像動作が終了するまで(S16:YES)、ステップS11〜S15の処理を繰り返す。
ところで、本実施形態において、発光ダイオード101は、目標領域に照射する赤外光が人に感知されにくく、且つ、なるべく遠距離まで撮像可能に目標領域を赤外光で照明することが可能なように、発光スペクトルが調整されている。より詳細には、発光ダイオード101の発光スペクトルの波形について、ピーク値の5%の発光強度となる波長が人の可視光帯域の上限以上の範囲で、イメージセンサ40の分光感度特性と発光ダイオード101の発光スペクトルの波形との積の積分値を求めた場合に、積分値が最大となる位置の波形に略整合するように、発光ダイオード101の発光スペクトルが設定されている。
以下、発光ダイオード101の発光スペクトルの設定例について説明する。
<実施例1>
図7(a)は、比較例および実施例1に係るイメージセンサ40の分光感度特性を示す図である。
図7(a)は、比較例および実施例1に係るイメージセンサ40の分光感度特性を示す図である。
実施例1では、イメージセンサ40として、P型シリコン基板を用いたCMOSイメージセンサが用いられる。図7(a)には、比較例として、N型シリコン基板を用いたイメージセンサの分光感度特性が併せて示されている。図7(a)に示すように、実施例1のようにP型シリコン基板をイメージセンサ40の基板として用いると、N型のシリコン基板を用いた場合(比較例)に比べて、近赤外帯域の感度を高くできるため、感度のピークを赤外波長帯域側にシフトさせることができる。
図7(b)は、実施例1に係るイメージセンサ40に配置されたカラーフィルタの分光透過率特性を示す図である。図7(b)中のR、G、Bは、それぞれ、赤、緑、青の光を受光する画素に対応するカラーフィルタの分光透過率特性を示している。図7(b)に示すように、各色のカラーフィルタは、当該色の波長帯域において透過率が高くなるように設定されている。また、各色のカラーフィルタは、何れも、波長が820nm付近を超えると透過率が高く維持されている。
図7(c)は、実施例1に係るフィルタ50の分光透過率特性の例を示す図である。図7(c)に示すように、フィルタ50は、波長が630nm付近を超えると透過率が急激に低下し、波長700nm付近で透過率が略ゼロになる。波長が700nm付近を超えると、フィルタ50の透過率が略ゼロに維持される。
図7(d)は、実施例1に係る発光ダイオード101の発光スペクトルを示す図である。
図7(d)では、人の可視光帯域の上限が780nmであると想定されている。図7(d)には、可視光帯域の上限が、A1で示されている。この場合、発光ダイオード101の発光スペクトルは、図7(d)に実線で示すように、ピーク値の5%の発光強度となる波長が人の可視光帯域の上限A1以上の範囲で発光スペクトルの波形を波長方向(横軸方向)にずらして、イメージセンサ40の分光感度特性と発光スペクトルの波形との積の積分値を求めた場合に、積分値が最大となる位置の波形に略整合するように設定される。ここでは、図7(a)に示すように、イメージセンサ40の分光感度のピークが650nm付近にあるため、発光ダイオード101の発光スペクトルは、ピークの5%に対応する波長が可視光帯域の上限A1に一致するように設定される。この場合、発光スペクトルがピークとなる波長は、830nm付近となる。
なお、上記のように、イメージセンサ40がカラーのCMOSイメージセンサである場合、たとえば、図7(d)に示すように、各色のカラーフィルタの透過率が設定される。このため、発光ダイオード101の発光スペクトルを図7(d)の実線のように設定すると、発光スペクトルのピークよりも短波長側では、青と緑のカラーフィルタの透過率が最大値よりも低くなる。このため、発光スペクトルのピークよりも短波長側の光が、青と緑のカラーフィルタでフィルタリングされて、有効に利用されないことが起こり得る。
これを避けるため、カラーフィルタの分光透過率特性は、発光ダイオード101の発光スペクトルの全波長帯域において、高く維持されるように調整されることが好ましい。すなわち、図7(b)に示す範囲W1が発光ダイオード101の発光スペクトルの全波長帯域を含むように、範囲W1の短波長側の境界が発光ダイオード101の発光スペクトルの下限の波長付近(たとえば750nm付近)に設定されることが好ましい。このようにカラーフィルタの分光透過率を設定したとしても、図7(c)に示すように、フィルタ50の分光透過率が700nm付近でゼロに収束するため、赤の波長帯域よりも長波長側の近赤外の光は、フィルタ50によって除去される。よって、日中等、照度が高い環境下で目標領域を撮像する場合に、可視光以外の赤外光がイメージセンサ40の各画素に入射することが抑止される。
なお、このようにカラーフィルタの分光透過率が調整されない場合、すなわち、カラーフィルタの分光透過率が図7(b)の特性に維持される場合は、イメージセンサ40の分光感度特性の他、さらに、カラーフィルタの分光透過率特性を加味して、発光ダイオード101の発光スペクトルを設定すればよい。すなわち、ピーク値の5%の発光強度となる波長が人の可視光帯域の上限以上の範囲で、イメージセンサ40の分光感度特性と発光ダイオード101の発光スペクトルの波形と各色のカラーフィルタの分光透過率特性と積の積分値を求めた場合に、積分値が最大となる波形に略整合するように、発光ダイオード101の発光スペクトルを設定すればよい。この場合の発光スペクトルは、図7(d)の破線のように設定される。
なお、白黒のCMOSイメージセンサにはカラーフィルタが含まれていないため、イメージセンサ40として白黒のCMOSイメージセンサを用いる場合は、上記制約がなくなる。したがって、イメージセンサ40として白黒のCMOSイメージセンサを用いる場合は、イメージセンサ40の分光感度特性との積の積分値が最大となるように、発光ダイオード101の発光スペクトルを設定すればよい。
図8は、実施例1に係る発光ダイオード101の発光スペクトルの設定方法を示す図である。
図8において、S1は、上記のように、可視光帯域の上限が780nm(上限A1)である場合の発光ダイオード101の発光スペクトルである。この場合、発光スペクトルのピークの波長P1は、830nm付近となる。
図8において、S2は、可視光帯域の上限が700nm(上限A2)である場合の発光ダイオード101の発光スペクトル、P2は、発光スペクトルS2がピークとなる位置の波長である。
この場合も、発光ダイオード101の発光スペクトルは、ピーク値の5%の発光強度となる波長が人の可視光帯域の上限A2以上の範囲で発光スペクトルの波形を波長方向(横軸方向)にずらして、イメージセンサ40の分光感度特性と発光スペクトルの波形との積の積分値を求めた場合に、積分値が最大となる位置の波形に略整合するように設定される。図7(a)に示すように、イメージセンサ40の分光感度のピークが650nm付近にあるため、発光ダイオード101の発光スペクトルは、ピークの5%に対応する波長が可視光帯域の上限A2に一致するように設定される。この場合、発光スペクトルがピークとなる波長は、750nm付近となる。
<実施例2>
図9は、実施例2に係る発光ダイオード101の発光スペクトルの設定方法を示す図である。便宜上、図9には、図8に示した実施例1の分光感度特性と、発光スペクトルS1およびピークの波長P1が示されている。
図9は、実施例2に係る発光ダイオード101の発光スペクトルの設定方法を示す図である。便宜上、図9には、図8に示した実施例1の分光感度特性と、発光スペクトルS1およびピークの波長P1が示されている。
実施例2では、イメージセンサ40の分光感度特性のピークの位置が、880nm付近となっており、実施例1に比べて長波長側にシフトしている。
S3は、可視光帯域の上限が780nm(上限A1)である場合の発光ダイオード101の発光スペクトルである。この場合も、発光ダイオード101の発光スペクトルS3は、ピーク値の5%の発光強度となる波長が人の可視光帯域の上限A2以上の範囲で発光スペクトルの波形を波長方向(横軸方向)にずらして、イメージセンサ40の分光感度特性と発光スペクトルの波形との積の積分値を求めた場合に、積分値が最大となる位置の波形に略整合するように設定される。図9に示すように、イメージセンサ40の分光感度のピークが880nm付近にあるため、発光スペクトルがピークとなる波長が880nm付近となるように、発光ダイオード101の発光スペクトルが設定される。この場合、発光ダイオード101の発光スペクトルは、可視光帯域の上限A1において、発光強度が略ゼロとなっている。
このように、実施例2では、実施例1に比べて、発光ダイオード101の発光スペクトルがより長波長側に設定される。実施例2では、実施例1に比べて、イメージセンサ40の分光感度特性と発光スペクトルの波形との積の積分値が大きくなるため、発光ダイオード101が点灯された場合のイメージセンサ40の感度をさらに高めることができる。これにより、実施例1に比べて、撮像装置1の撮像距離をさらに長くすることができる。
なお、人の可視光帯域の上限がA2である場合も、図9と同様に、発光ダイオード101の発光スペクトルが設定される。この場合も、発光ダイオード101の発光スペクトルは、可視光帯域の上限A2において、発光強度が略ゼロとなる。
<実施形態の効果>
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
少なくとも、ピーク値の5%程度の発光強度となる波長が人の可視光帯域の上限(780nmまたは700nm)以上となるように発光ダイオード101の発光スペクトルが設定されるため、可視光帯域の上限に発光スペクトルの裾の部分が掛かったとしても、その部分の光の強度は略ゼロか極めて微弱なものとなる。このため、夜間等、照度が低い状況下で発光ダイオード101が点灯されたとしても、目標領域に居る人に発光ダイオード101からの光が認識されることが略起こり得ない。よって、撮像装置1が監視目的で使用された場合であっても、発光ダイオード101の点灯によりそこに撮像装置1があると人が感知することを、防止することができる。
また、イメージセンサ40の分光感度特性と発光ダイオード101の発光スペクトルの波形との積の積分値が最大となる波形に略整合するように、発光ダイオード101の発光スペクトルが設定されているため、イメージセンサ40の感度を最大限に高め得る波長帯域で、発光ダイオード101から光を目標領域に照射できる。このため、発光ダイオード101が点灯された場合の撮像装置1の撮像距離を長くすることができる。
このように、本実施形態に係る撮像装置1によれば、夜間等、照度が低い状況下において、発光ダイオード101の点灯に気づかれることなく、なるべく遠距離まで撮像可能に、目標領域を赤外光で照明することができる。
なお、発光ダイオード101の発光スペクトルは、必ずしも、ピーク値の5%の発光強度となる波長が人の可視光帯域の上限以上の範囲で、イメージセンサ40の分光感度特性と発光スペクトルの波形との積の積分値を求めた場合に、積分値が最大となる位置の波形に整合しなくともよく、たとえば、この位置から±10nmの範囲で波長軸方向(横軸方向)にずらした波形に整合するように設定してもよい。この場合も、可視光帯域の上限に発光スペクトルの裾の部分が掛かったとしても、その部分の光の強度は略ゼロか極めて微弱なものとなるため、夜間等、照度が低い状況下で発光ダイオード101が点灯されたとしても、目標領域に居る人に発光ダイオード101からの光が認識されることが抑制される。また、イメージセンサ40の感度を最大限近くに高め得る波長帯域で、発光ダイオード101から光を目標領域に照射できるため、発光ダイオード101が点灯された場合の撮像装置1の撮像距離を長くすることができる。
なお、上述のずれが±20nmである場合、可視光帯域の上限に掛かる発光スペクトルの裾の部分の光の強度がやや高まり得るが、この場合も、この部分の光の強度は人に気づかれにくい程度の強度に抑えられる。このため、このように発光ダイオード101の発光スペクトルを設定したとしても、目標領域に居る人により発光ダイオード101からの光が認識されにくく、特に、建物の外壁や屋上、電柱等、目標領域から離れた位置や、歩行する人の目線から離れた位置等、監視目的のために人に気づかれにくい位置に撮像装置1が設置される場合には、裾の部分の光の強度は略問題とならず、所期の目的が達成され得る。
また、イメージセンサ40として、P型シリコン基板のCMOSイメージセンサを用いたため、図7(a)に示すように、イメージセンサ40がN型シリコン基板のCMOSイメージセンサである場合に比べて、イメージセンサ40の分光感度特性のピークを赤外帯域のより長波長側に設定することができ、図9に示すように、イメージセンサ40の分光感度特性のピークをさらに長波長側に設定することができる。これにより、イメージセンサ40の分光感度特性と発光ダイオード101の発光スペクトルの波形との積の積分値の最大値をより高めることができる。よって、夜間等、照度が低い状況下において、発光ダイオード101の点灯に気づかれることなく、より一層遠距離まで撮像可能に、目標領域を赤外光で照明することができる。
また、イメージセンサ40が、カラー画像を生成可能なカラーのイメージセンサであるため、日中等、照度が高い状況下においては、カラー画像で目標領域を撮像でき、夜間等、照度が低い状況下においては、発光ダイオード101からの赤外光を用いて白黒画像で目標領域を撮像できる。
また、照度センサ102により検出された照度が所定の閾値に満たない場合に、フィルタ50をレンズ10の光路から待避させるとともに、発光ダイオード101を点灯させ、照度センサ102により検出された照度が閾値以上の場合に、フィルタ50をレンズ10光路に挿入するとともに、発光ダイオード101を消灯させる構成であるため、日中等、照度が高い状況下においては、赤外光の影響をフィルタ50で除去した高品質のカラー画像で目標領域を撮像でき、夜間等、照度が低い状況下においては、発光ダイオード101からの赤外光を用いて白黒画像で目標領域を撮像できる。
<変更例>
発光ダイオード101の発光スペクトルの波形は、必ずしも図7(d)、図8および図9に示したものに限定されるものではなく、たとえば、これらの図に示した波形に比べて幅が狭くあるいは幅が広い波形であってもよい。発光ダイオード101の発光スペクトルの波形を幅広とすることにより、発光ダイオード101から目標領域に照射される赤外光の波長幅を広げることができる。これにより、赤外光に対する反射率が被写体を構成する物質によって異なっていても、各物質において反射率が高い波長の光が各物質に照射されやすくなる。よって、夜間等、照度が低い状況下においても、照明光源から目標領域に光を照射することにより、高いコントラストで撮像画像を取得することができる。
発光ダイオード101の発光スペクトルの波形は、必ずしも図7(d)、図8および図9に示したものに限定されるものではなく、たとえば、これらの図に示した波形に比べて幅が狭くあるいは幅が広い波形であってもよい。発光ダイオード101の発光スペクトルの波形を幅広とすることにより、発光ダイオード101から目標領域に照射される赤外光の波長幅を広げることができる。これにより、赤外光に対する反射率が被写体を構成する物質によって異なっていても、各物質において反射率が高い波長の光が各物質に照射されやすくなる。よって、夜間等、照度が低い状況下においても、照明光源から目標領域に光を照射することにより、高いコントラストで撮像画像を取得することができる。
また、イメージセンサ40の分光感度特性は、必ずしも図7(a)、図8および図9に示したものに限定されるものではなく、他の特性であってもよい。また、カラーフィルタの分光透過率およびフィルタ50の分光透過率も、必ずしも図7(b)および図7(c)に示したものに限定されるものではなく、他の特性であってもよい。
また、切替機構51の構成は、必ずしも図5(a)、(b)に示した構成に限定されるものではなく、たとえば、ギアを用いて移動板520を移動させる構成であってもよい。また、フィルタ50を省略してもよい。
また、発光ダイオード101の数および配置は、必ずしも図1(c)に示したものに限定されるものではなく、他の数および配置で、発光ダイオード101が撮像装置1に配置されてもよい。
また、上記実施形態では、無線通信によって、撮像装置1が外部装置2に送信されたが、有線通信によって、撮像装置1が外部装置2に送信されてもよい。あるいは、撮像装置1に装着されたメモリカードに撮像画像を記録しておき、このメモリカードを撮像装置1から取り外して外部装置2に装着することで、撮像画像を外部装置2に取り込むようにしてもよい。
また、上記実施形態では、撮像装置1が建物等の外壁や屋上の構造物、電柱等に設置されたが、撮像装置1の設置場所はこれに限定されるものではない。たとえば、交通標識に撮像装置1が設置されてもよく、あるいは、街灯等に撮像装置1の構成が一体的に含められても良い。
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
1 … 撮像装置
10 … レンズ
40 … イメージセンサ
50 … フィルタ
51 … 切替機構
101 … 発光ダイオード
102 … 照度センサ(検出器)
10 … レンズ
40 … イメージセンサ
50 … フィルタ
51 … 切替機構
101 … 発光ダイオード
102 … 照度センサ(検出器)
Claims (7)
- イメージセンサと、
目標領域からの光を前記イメージセンサに結像させるレンズと、
前記目標領域を照明する発光ダイオードと、を備え、
前記発光ダイオードの発光スペクトルの波形について、ピーク値の5%の発光強度となる波長が700nm以上である範囲で、前記イメージセンサの分光感度特性と前記波形との積の積分値を求めた場合に、前記積分値が最大となる前記波形に略整合するように、前記発光ダイオードの発光スペクトルが設定されている、
ことを特徴とする撮像装置。 - イメージセンサと、
目標領域からの光を前記イメージセンサに結像させるレンズと、
前記目標領域を照明する発光ダイオードと、を備え、
前記発光ダイオードの発光スペクトルの波形について、ピーク値の5%の発光強度となる波長が780nm以上である範囲で、前記イメージセンサの分光感度特性と前記波形との積の積分値を求めた場合に、前記積分値が最大となる前記波形に略整合するように、前記発光ダイオードの発光スペクトルが設定されている、
ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項1または2に記載の撮像装置において、
前記発光ダイオードの前記発光スペクトルのピーク値の波長が、前記積分値が最大となる位置の前記波形のピーク値の波長に対して±10nmの範囲に含まれている、ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項1ないし3の何れか一項に記載の撮像装置において、
前記イメージセンサは、P型シリコン基板のCMOSイメージセンサである、ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項1ないし4の何れか一項に記載の撮像装置において、
前記イメージセンサは、カラー画像を生成可能なカラーのイメージセンサである、ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項5に記載の撮像装置において、
目標領域の照度を検出する検出器と、
赤外光を除去するフィルタと、
前記レンズにより前記イメージセンサに取り込まれる光の光路に対して前記フィルタを挿脱させる切替機構と、を備え、
前記検出器により検出された前記照度が所定の閾値に満たない場合に、前記フィルタを前記光路から待避させるとともに、前記発光ダイオードを点灯させ、
前記検出器により検出された前記照度が前記閾値以上の場合に、前記フィルタを前記光路に挿入するとともに、前記発光ダイオードを消灯させる、ことを特徴とする撮像装置。 - 請求項1ないし6の何れか一項に記載の撮像装置と、
前記撮像装置により撮像された撮像画像を、前記撮像装置から通信により取得する外部装置と、を備える画像管理システム。
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