JP2017207706A - 光学製品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 紫外線照射に起因するソラリゼーションによる着色を低減できる光学製品の製造方法、および光学素子の処理方法を提供すること。【解決手段】 遷移金属含有ガラス製光学素子と他の部品とを紫外線硬化型接着剤により接着する工程を有する光学製品の製造方法であって、前記遷移金属含有ガラス製光学素子および前記他の部品の接着しようとする部位同士を、紫外線硬化型接着剤を介して組み合わせて配置し、前記接着剤に紫外線を照射し、前記接着剤を硬化する紫外線照射工程を有し、前記紫外線照射工程中および/または前記紫外線照射工程後に前記遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱する、光学製品の製造方法。【選択図】 なし

Description

本発明は、ソラリゼーションによる光学素子の着色を改善することのできる、光学製品の製造方法および光学素子の処理方法に関する。
近年、撮像光学系や投射光学系に用いられる光学レンズなどの光学素子には、より優れた機能、精度を発揮するために、着色が少なく、より高度に透明であることが求められている。
例えば、特許文献1、2に記載されているような遷移金属成分を含有する光学ガラスは、着色が少なく、透明性が非常に高い。しかしながら、このような透明性の高い光学ガラスからなる光学素子を用いて光学製品を製造する際に、光学素子が着色して透明性が低下する場合があることが明らかになった。
発明者が検討した結果、光学製品を製造する際に生じる光学素子の着色は、紫外線照射によるソラリゼーションが原因であることがわかった。光学素子に用いられる光学ガラスには、熔融容器などの製造器具に由来する白金Ptなどの貴金属が微量に含まれていることがある。光学素子に白金Ptが含まれると、紫外線照射によってソラリゼーションが生じやすい。また、透明性の高い光学素子では、光の透過率が高いため、紫外線の透過量が多くなって、ソラリゼーションが生じやすい。特に、特許文献1、2に記載されているような遷移金属成分を含有する光学ガラスは、透明性が高く、紫外線の透過率が高いため、白金Pt含有量を十分に低減させた場合でも、ソラリゼーションによる着色が生じやすい。
光学製品の製造において光学素子に紫外線が照射されるのは、例えば、紫外線硬化型接着剤を用いる場合である。
紫外線硬化型接着剤は、例えば、光学ガラス製の単レンズをレンズ鏡筒に固定する際に用いられる。単レンズは、紫外線硬化型接着剤を介してレンズ鏡筒に配置され、単レンズ越しに紫外線が照射される。紫外線照射により接着剤が硬化して、単レンズがレンズ鏡筒に固定される。
また、紫外線硬化型接着剤は、色収差の補正に好適な接合レンズの製造においても用いられる。
接合レンズは、アッベ数の異なる光学ガラスからなるレンズ2枚を、光軸が合うように紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせ、レンズ越しに接着剤の層に紫外線を照射させて製造される。紫外線照射により接着剤が硬化して、2枚のレンズが接合される。
接合レンズには、アッベ数の差が大きい2種の光学ガラスからなるレンズを用いることで、接合レンズの色収差補正機能を高めることができる。そのため、2種の光学ガラスのうち一方を高分散ガラスとすることが、色収差補正を行う上で有効である。このような高分散ガラスとしては、例えば、特許文献1、2に記載されているような遷移金属成分を含有する光学ガラスを挙げることができる。なお、高分散ガラスは、接合レンズ以外の用途、例えば、単レンズ用のガラスとしても有用なガラスである。
光学製品の製造において、上述のように紫外線硬化型接着剤を硬化するための紫外線の光源として、従来は低圧または高圧水銀ランプが用いられていた。しかしながら、このような水銀ランプには水銀が用いられているため、破損した場合に水銀が漏れ出す可能性がある。また、水銀ランプを廃棄する場合には、環境汚染の原因とならないように適切な処理が求められる。さらに、水銀ランプを光源として紫外線を照射すると、光学素子は加熱されて高温になることがある。したがって、水銀ランプを使用する際には光学レンズや接着剤の変質を防ぐために冷却が必要な場合もある。
そこで、近年では、紫外線発光ダイオード(UV−LED)光源が注目されている。紫外線発光ダイオード光源は、常温で紫外線を照射することができるため、光学製品の品質を保つ観点からも有用である。また、紫外線発光ダイオード光源は、水銀ランプと比べて消費電力も少なく、さらに廃棄時の問題も解消される。
しかし、水銀ランプで紫外線照射をする場合には着色が目立たない光学素子に対して、紫外線発光ダイオード光源で紫外線照射をした場合には、ソラリゼーションによる明らかな着色が生じることがわかった。
国際公開第2013/191271号 特開2012−229135号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、紫外線照射に起因するソラリゼーションによる着色を低減できる光学製品の製造方法、および光学素子の処理方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、紫外線照射工程中および/または紫外線照射工程後に、光学素子を加熱することで、その目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)遷移金属含有ガラス製光学素子と他の部品とを紫外線硬化型接着剤により接着する工程を有する光学製品の製造方法であって、
上記遷移金属含有ガラス製光学素子および上記他の部品の接着しようとする部位同士を、紫外線硬化型接着剤を介して組み合わせて配置し、上記接着剤に紫外線を照射し、上記接着剤を硬化する紫外線照射工程を有し、
上記紫外線照射工程中および/または上記紫外線照射工程後に上記遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱する、光学製品の製造方法。
(2)上記他の物品が光学素子である、(1)に記載の光学製品の製造方法。
(3)上記他の物品が、上記遷移金属含有ガラス製光学素子を保持する保持具である、(1)に記載の光学製品の製造方法。
(4)上記紫外線照射工程において、紫外線発光ダイオードにより紫外線を照射する(1)〜(3)のいずれかに記載の光学製品の製造方法。
(5)上記遷移金属含有ガラスが、ガラス成分として、Nb、Ti、WおよびBiのうち少なくとも一種を含み、酸化物基準で、Nb、TiO、WOおよびBiの合計含有量が30質量%以上である、(1)〜(4)のいずれかに記載の光学製品の製造方法。
(6)上記紫外線照射工程前の厚さ10.0mmに換算した波長450nmにおける上記遷移金属含有ガラス製光学素子の透過率をTとし、上記紫外線照射工程後の厚さ10.0mmに換算した波長450nmにおける上記遷移金属含有ガラス製光学素子の透過率をTしたとき、TがTの0.95倍以上になるまで上記遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱する、(1)〜(5)のいずれかに記載の光学製品の製造方法。
(7)上記遷移金属含有ガラス製光学素子の加熱温度を、上記紫外線硬化型接着剤の耐熱温度未満とする、(1)〜(6)のいずれかに記載の光学製品の製造方法。
(8)遷移金属含有ガラス製光学素子に紫外線を照射する紫外線照射工程を有し、
上記紫外線照射工程中および/または上記紫外線照射工程後に上記遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱する、光学素子の処理方法。
本発明によれば、紫外線照射に起因するソラリゼーションによる着色を低減できる光学製品の製造方法、および光学素子の処理方法を提供できる。
以下、第1の実施形態では光学製品の製造方法を説明し、第2の実施形態では光学素子の処理方法を説明する。
第1の実施形態
本発明の第1の実施形態は、遷移金属含有ガラス製光学素子と他の部品とを紫外線硬化型接着剤により接着する工程を有する光学製品の製造方法であって、上記遷移金属含有ガラス製光学素子および上記他の部品の接着しようとする部位同士を、紫外線硬化型接着剤を介して組み合わせて配置し、上記接着剤に紫外線を照射し、上記接着剤を硬化する紫外線照射工程を有し、上記紫外線照射工程中および/または上記紫外線照射工程後に上記遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱するものである。以下、各工程について説明する。
(紫外線硬化型接着剤により接着する工程)
本実施形態は、遷移金属含有ガラス製光学素子と他の部品とを紫外線硬化型接着剤により接着する工程を有する。
本実施形態において、紫外線硬化型接着剤は既知のものを用いることができる。紫外線硬化型接着剤は、紫外線のエネルギーで硬化する紫外線硬化型樹脂を主成分とする接着剤であり、紫外線硬化型樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エンチオール樹脂を主成分とする樹脂が挙げられる。本実施形態においては、いずれの樹脂を主成分とする紫外線硬化型接着剤を用いてもよい。また、紫外線硬化型接着剤には、既知の光重合剤が添加されていてもよい。さらに、紫外線硬化型接着剤には、熱硬化型樹脂等の熱硬化性の成分が含まれていてもよい。
紫外線硬化型接着剤が硬化する紫外線の波長は、特に限定されるものではないが、例えば200nm〜400nmであり、一般には254nmまたは365nmである。本実施形態においては、いずれの波長で硬化する紫外線硬化型接着剤を用いてもよい。
紫外線硬化型接着剤の形態は、特に限定されないが、例えば、液状、ゲル状、固形状、フィルム状のものが挙げられる。紫外線硬化型接着剤は、その形態に応じて、接着しようとする部位に適用すればよく、例えば、既知の方法により塗布または塗工してもよく、または、フィルム状の場合はその部位に配置してもよい。
紫外線硬化型接着剤は、遷移金属含有ガラス製光学素子および他の部品の、両方の接着しようとする部位に適用してもよく、いずれか一方の接着しようとする部位に適用してもよい。また、紫外線硬化型接着剤は、接着しようとする部位の全面に適用してもよく、その一部に適用してもよい。
本実施形態では、後述する紫外線照射工程により紫外線硬化型接着剤を硬化させて、遷移金属含有ガラス製光学素子と他の部品とを接着する。
また、本実施形態では、遷移金属含有ガラス製光学素子と他の部品とを接着させるために、接着部位に熱を加えてもよい。例えば、紫外線硬化性および熱硬化性を有する接着剤を用いることで、後述する紫外線照射工程により接着剤を硬化させ、その後、接着部位に熱を加えて接着剤を完全に硬化させることができる。接着部位に熱を加える方法として、既知の方法を適用できる。後述する遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱する工程において、接着部位に熱を加え、接着剤を完全硬化させてもよい。
(紫外線照射工程)
本実施形態は、遷移金属含有ガラス製光学素子および他の部品の接着しようとする部位同士を、紫外線硬化型接着剤を介して組み合わせて配置し、上記接着剤に紫外線を照射し、上記接着剤を硬化する紫外線照射工程を有する。
紫外線硬化型接着剤は、紫外線を照射するまでは硬化しない。したがって、遷移金属含有ガラス製光学素子および他の部品の接着しようとする部位同士を、紫外線硬化型接着剤を介して組み合わせても、紫外線照射前は、その配置を自由に調整することができる。また、紫外線照射後には、紫外線硬化型接着剤は硬化されるため、それらの部位を所望の配置で確実に接着することができる。
紫外線照射工程では、紫外線、すなわち波長10〜400nmの光を含む光線を照射する。好ましくは紫外線硬化性接着剤が硬化する波長域の光、より好ましくは波長200〜400nmの光、さらに好ましくは波長254nmまたは365nmの光を含む光線を照射する。光源としては、例えば、紫外線発光ダイオード(UV−LED)光源、低圧または高圧水銀ランプを用いることができるが、自然光でもよい。
低圧または高圧水銀ランプや自然光を光源とする場合には、照射した部位が高温に加熱されることがあるので、既知の方法により冷却しながら照射してもよい。特に、照射した部位が上記紫外線硬化型接着剤の耐熱温度以上の温度にならないようにする。
紫外線の照射は、紫外線硬化型接着剤を適用した部位に対して行う。紫外線硬化型接着剤を適用した部位には、遷移金属含有ガラス製光学素子および他の部品の接着しようとする部位同士が組み合わされて配置されているため、通常は、その部位に適用されている紫外線硬化型接着剤に直接紫外線を照射することは困難である。したがって、本実施形態では、紫外線は、遷移金属含有ガラス製光学素子を通して紫外線硬化型接着剤に照射されてもよく、上記他の部品が紫外線を透過する場合には、上記他の部品を通して紫外線硬化型接着剤に照射されてもよい。
紫外線の強度や照射の時間は、適宜設定できる。本実施形態では、紫外線は、紫外線硬化型接着剤が硬化するまで照射し、そのために紫外線の強度や照射の時間を設定することができる。
紫外線照射工程では、上述のとおり、紫外線硬化型接着剤に直接紫外線を照射することは困難であるため、紫外線は、遷移金属含有ガラス製光学素子を通して、または、上記他の部品を通して、紫外線硬化型接着剤に照射される。いずれの場合でも、紫外線が遷移金属含有ガラス製光学素子に照射されるのを回避することはできない。この紫外線照射により、遷移金属含有ガラス製光学素子は着色し、黄色味を帯びる。この着色は、紫外線照射によって光学素子中で生じるソラリゼーションが原因と考えられる。光学素子中で生じるソラリゼーションは、何ら限定的に解釈されるものではないが、紫外線照射によって遷移金属含有ガラス中の遷移金属成分の価数が変化することに起因すると考えられる。その結果、ガラスが可視域の短波長側の光を吸収するようになって透過率が低下し、ガラスが黄色味を帯びるようになると考えられる。
本実施形態では、上述のような、紫外線照射による遷移金属含有ガラス製光学素子の着色は、後述する遷移金属含有ガラス製光学素子の加熱により、低減することができる。
(遷移金属含有ガラス製光学素子の加熱)
本実施形態では、上記紫外線照射工程中および/または上記紫外線照射工程後に、遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱する。
すなわち、本実施形態では、紫外線照射をしながら遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱してもよく、また紫外線照射後に加熱してもよい。さらに、紫外線照射開始とともに、または紫外線照射中に加熱を開始し、紫外線照射後も加熱を続けてもよい。
加熱は、遷移金属含有ガラス製光学素子に対して行えばよく、遷移金属含有ガラス製光学素子のみを加熱してもよく、上記他の部品とともに遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱してもよい。
遷移金属含有ガラス製光学素子の加熱温度は、好ましくは、上記紫外線硬化型接着剤の耐熱温度未満である。具体的な加熱温度の上限は、好ましくは300℃、275℃、250℃、200℃、175℃、150℃、130℃、110℃の順により好ましい。具体的な加熱温度の下限は、10℃、20℃、30℃、40℃、50℃、60℃の順により好ましい。温度が低すぎると着色を低減できないおそれがあり、温度が高すぎると紫外線硬化型接着樹脂に剥がれやクラックが生じ、また上記他の部品が変質するおそれがある。
加熱時間は、特に限定されないが、加熱温度や遷移金属含有ガラス製光学素子の着色度合い、紫外線硬化型接着剤および上記他の部品の特性に応じて、数分〜数日とすることができる。したがって、加熱時間の上限は、紫外線硬化型接着剤および上記他の部品が劣化または変質しない範囲で、数日、1日、12時間、6時間、4時間、3時間、2時間、1時間の順に長いほど好ましい。また、加熱時間の下限は、着色を低減できる範囲で、1分、3分、5分、15分、30分、45分の順により好ましい。
本実施形態では、遷移金属含有ガラス製光学素子の透過率に基づき、加熱温度や加熱時間を設定することができる。
遷移金属含有ガラス製光学素子は、紫外線照射により黄色味を帯びて、その透過率は低下する。そして、紫外線照射により着色した遷移金属含有ガラス製光学素子を上述のように加熱すると、着色が低減し、遷移金属含有ガラス製光学素子の透過率は上昇する。すなわち、着色した遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱することで、加熱後の遷移金属含有ガラス製光学素子の透過率を、紫外線照射前の遷移金属含有ガラス製光学素子の透過率に近づけることができる。
本実施形態では、紫外線照射工程前の遷移金属含有ガラス製光学素子の透過率をTとし、加熱後の上記光学素子の透過率をTとしたとき、好ましくは、TがTの0.95倍以上、より好ましくは0.96倍以上、さらに好ましくは0.97倍以上、一層好ましくは1.0倍となるまで、遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱すればよい。なお、上記透過率は、遷移金属含有ガラス製光学素子の厚みを10.0mmに換算した場合の、波長450nmにおける外部透過率とする。
本実施形態では、紫外線の光源として、紫外線発光ダイオード光源、低圧または高圧水銀ランプ、および自然光を用いることができる。特に、紫外線発光ダイオード光源を用いた場合には、照射後の遷移金属含有ガラス製光学素子の着色が著しいため、上記のような加熱が有効である。
紫外線発光ダイオード光源によれば常温で紫外線を照射できる。すなわち、紫外線発光ダイオード光源による照射のみで、光学素子が加熱されることはない。したがって、紫外線発光ダイオード光源により紫外線を照射する場合には、着色を低減させるために、外部加熱装置により光学素子を加熱する必要がある。
紫外線発光ダイオード光源により紫外線を照射する場合の加熱の手順としては、例えば、紫外線発光ダイオード光源により紫外線照射をした後に外部加熱装置にて光学素子を加熱してもよく、紫外線発光ダイオード光源と外部加熱装置とを併せ持つ装置、すなわち、紫外線照射と加熱とを同時に行う装置により、紫外線照射をしながら光学素子を加熱してもよい。
外部加熱装置は、温度制御が可能であることが好ましい。過度の加熱により、紫外線硬化型接着剤や他の部材が変質するのを防ぐためである。温度制御が容易であれば、最適な条件を設定できるため、着色を容易に低減することができる。なお、紫外線発光ダイオード光源と外部加熱装置とを用いて紫外線照射と加熱とを同時に行う場合には、紫外線発光ダイオード光源による照射では光学素子は加熱されないので、外部加熱装置により容易に温度を制御することができる。
外部加熱装置としては、特に限定されないが、例えば、各種ヒーターを用いた炉、オーブン、ホットプレート等が挙げられる。また、熱風器により加熱してもよい。
外部加熱装置による加熱は、大気雰囲気中で行ってもよく、酸素濃度を一定に制御して行ってもよい。酸素濃度は、好ましくは20%以上であり、さらには、50%以上、60%以上、80%以上の順により好ましい。
低圧または高圧水銀ランプ、または自然光を光源として紫外線を照射する場合には、光源からは、紫外域だけでなく可視域や赤外域の光も照射される。特に赤外域の光が照射されると遷移金属含有ガラス製光学素子は高温に加熱される。そのため、水銀ランプまたは自然光を光源とする紫外線照射により生じる着色は、同時に赤外域の光線照射による加熱で低減されることがある。しかしながら、水銀ランプまたは自然光により光学素子が加熱される場合でも、紫外線照射は紫外線硬化型接着剤の硬化を目的として行われるため、加熱条件まで調整することは困難であり、光学素子の着色をコントロールすることは困難である。
特に、透明性の高い遷移金属含有ガラス製光学素子を用いた場合には、わずかな着色でもその機能に影響を与えるおそれがある。
したがって、低圧または高圧水銀ランプ、または自然光を光源とする場合でも、ソラリゼーションによる着色を所望の程度にまで低減させるには、外部加熱装置による光学素子の加熱が有用である。
なお、低圧または高圧水銀ランプを用いる場合には、照射した部位が過度に加熱されることがあるので、既知の方法により冷却しながら照射してもよい。
水銀ランプまたは自然光により紫外線を照射する場合の加熱の手順としては、例えば、水銀ランプまたは自然光により紫外線照射をした後に外部加熱装置にて光学素子を加熱してもよく、水銀ランプまたは自然光による紫外線照射装置と外部加熱装置とを併せ持つ装置、すなわち、紫外線照射と加熱とを同時に行う装置により、紫外線照射をしながら光学素子を加熱してもよい。水銀ランプで紫外線照射をする際に冷却が必要な場合は、冷却装置により冷却しながら水銀ランプにより紫外線照射をした後に外部加熱装置にて光学素子を加熱してもよく、水銀ランプと冷却装置と外部加熱装置とを併せ持つ装置、すなわち、水銀ランプによる紫外線照射と冷却と加熱とを同時に行う装置により、温度管理下で紫外線照射をしながら光学素子を加熱してもよい。
外部加熱装置としては、紫外線発光ダイオード光源により紫外線を照射する場合に用いる上述の外部加熱装置と同様のものを用いることができる。
なお、紫外線硬化型接着剤が熱硬化成分を含有する場合には、遷移金属含有ガラス製光学素子と共に紫外線硬化型接着剤の適用部位も加熱して、接着剤を完全硬化させてもよい。この場合、加熱温度は接着剤の硬化温度の範囲となるようにする。
(遷移金属含有ガラスのガラス組成)
本実施形態において、遷移金属含有ガラス製光学素子に用いる遷移金属含有ガラスは、ガラス成分として遷移金属を含有するものであれば特に制限されないが、例えば、ガラスネットワーク形成成分として、主にPまたはSiOを有するものが挙げられる。以下に、ガラスネットワーク形成成分として、主にPを含有する場合(リン酸塩ガラス)および主にSiOを含有する場合(ケイ酸塩ガラス)のガラス組成を例示する。
なお、以下、特記しない限り、ガラス成分の含有量、合計含有量、添加剤の含有量は、酸化物換算の質量%で表示する。
また、本実施形態において、ガラス組成は、例えば、ICP−AES(Inductively Coupled Plasma - Atomic Emission Spectrometry)などの方法により定量することができる。ICP−AESにより求められる分析値は、例えば、分析値の±5%程度の測定誤差を含んでいることがある。本明細書において、ガラスの構成成分の含有量が0%または含まないもしくは導入しないとは、この構成成分を実質的に含まないことを意味し、この構成成分の含有量が不純物レベル程度以下であることを指す。
<リン酸塩ガラス>
本実施形態において、遷移金属含有ガラス製光学素子に用いる遷移金属含有ガラスとして、主にPをガラスネットワーク形成成分として含有するリン酸塩ガラスを用いることができる。リン酸塩ガラスとしては、以下の組成を有するガラスを用いることができる
上記遷移金属含有ガラスがリン酸塩ガラスの場合、質量%表示において、Pの含有量がSiOの含有量よりも多くかつBの含有量よりも多いガラスや、Pの含有量がSiOとBとの合計含有量よりも多いガラスが好ましい。
上記遷移金属含有ガラスがリン酸塩ガラスの場合、Pの含有量は、好ましくは1〜40%である。Pの含有量の下限は、好ましくは3%であり、さらには、5%、7%、9%の順により好ましい。Pの含有量の上限は、好ましくは37%であり、さらには、34%、31%、28%の順により好ましい。
SiOは、リン酸塩ガラスには溶けにくく、多量に導入すると溶け残りが生じてガラスの均質性が悪化する傾向を示す。そのため、上記遷移金属含有ガラスがリン酸塩ガラスの場合、SiOの含有量は、Pの含有量(M)よりも少ないことが好ましい。SiOの含有量の範囲は、上記M(Pの含有量[%])との関係で表すと、好ましくは0%〜0.5×M[%]であり、より好ましくは0%〜0.3×M[%]、さらに好ましくは0%〜0.2×M[%]であり、一層好ましくは0%〜0.1×M[%]である。
上記遷移金属含有ガラスがリン酸塩ガラスの場合、Bの含有量は、上記M(Pの含有量[%])との関係を表すと、好ましくは0%以上、M[%]未満であり、より好ましくは0%〜0.9×M[%]であり、さらに好ましくは0%〜0.85×M[%]であり、一層好ましくは0%〜0.8×M[%]であり、より一層好ましくは0%〜0.75×M[%]であり、さらに一層好ましくは0%〜0.7×M[%]であり、なお一層好ましくは0%〜0.65×M[%]である。Bを少量含有すると、耐失透性が改善される。
また、上記遷移金属含有ガラスがリン酸塩ガラスの場合、貴金属の含有量は、好ましくは4ppm以下であり、さらには、3ppm以下、2.7ppm以下、2.5ppm以下、2.2ppm以下、2.0ppm以下、1.8ppm以下、1.6ppm以下、1.4ppm以下、1.2ppm以下、1.1ppm以下、1.0ppm以下、0.9ppm以下の順に少ないほどより好ましい。貴金属イオンに起因するガラスの着色を低減し、透過率の改善、ソラリゼーションの低減、貴金属異物の低減などの観点から、貴金属の含有量は上記範囲であることが好ましい。貴金属の含有量の下限は、特に制限されないが、不可避的に0.001ppm程度である。
貴金属としては、Pt、Au、Rh、Ir等の金属単体、Pt合金、Au合金、Rh合金、Ir合金などの合金を例示することができる。熔融容器材料や熔融器具材料としては、貴金属の中でも耐熱性、耐蝕性に優れるPtまたはPt合金が好ましい。したがって、PtまたはPt合金製の熔融容器、熔融器具を用いて作製したガラスについては、熔融容器、熔融器具に由来するPtが熔融ガラスに溶出することを考慮し、ガラス中に含まれるPtの含有量が4ppm以下であることが好ましい。Ptの含有量のより好ましい上限については、ガラス中に含まれる貴金属の含有量のより好ましい上限と同じである。また、Ptの含有量の下限は、特に制限されないが、不可避的に0.001ppm程度である。
上記遷移金属含有ガラスがリン酸塩ガラスの場合、貴金属の含有量は上記のように十分に低減されているため、通常、ソラリゼーションは生じにくい。しかし、上記紫外線照射工程における紫外線照射のような過酷条件では、ガラス中の貴金属含有量が微量であっても、ソラリゼーションが生じる。したがって、本実施形態は、このような遷移金属含有ガラスから製造される光学素子の処理、およびその光学素子を用いた光学製品の製造に対して好適である。
さらに、上記遷移金属含有ガラスがリン酸塩ガラスの場合、下記式(1)に示すβOHの値は、好ましくは0.1mm−1以上、より好ましくは0.2mm−1以上、さらに好ましくは0.3mm−1以上である。
βOH=−[ln(B/A)]/t (1)
ここで、上記式(1)中、tは外部透過率の測定に用いる上記ガラスの厚み(mm)を表し、Aは上記ガラスに対してその厚み方向と平行に光を入射した際の波長2500nmにおける外部透過率(%)を表し、Bは上記ガラスに対してその厚み方向と平行に光を入射した際の波長2900nmにおける外部透過率(%)を表す。また、上記式(1)中、lnは自然対数である。βOHの単位はmm−1である。
なお、「外部透過率」とは、ガラスに入射する入射光の強度Iinに対するガラスを透過した透過光の強度Ioutの比(Iout/Iin)、すなわち、ガラスの表面における表面反射も考慮した透過率である。透過率は、分光光度計を用いて、透過スペクトルを測定することにより得られる。
上記遷移金属含有ガラスがリン酸塩ガラスの場合、βOHの上限は、ガラスの種類や製造条件によって異なり、特に制限されるものではない。βOHを高めていくと、熔融ガラスからの揮発物量が増加する傾向にある。そのため、熔融ガラスからの揮発を抑制する観点から、βOHは、好ましくは10mm−1以下であり、さらには、8mm−1以下、6mm−1以下、5mm−1以下、4mm−1以下、3mm−1以下、2mm−1以下の順により好ましい。
βOHの値を高める方法として、特に限定されるものではないが、例えば、熔融工程に、熔融ガラス中の水分量を高める操作を含めることが挙げられる。熔融ガラス中の水分量を高める操作としては、例えば、熔融雰囲気に水蒸気を付加する処理や、熔融物内に水蒸気を含むガスをバブリングする処理等が挙げられる。
後述するとおり、本実施形態において上記遷移金属含有ガラスはガラス成分としてTiO、Nb、WO、Bi等の高屈折率成分を多量に含有し得るが、このようにガラス成分として高屈折率成分を多量に含有するガラスは、通常、ガラスの熔融過程でこれらの高屈折率成分が還元され、可視光域の短波長側の光を吸収するようになるため、着色(還元色)が問題となる。しかし、このような高屈折率成分を多量に含有するガラスでも、βOHの値を上記範囲とし、酸化性雰囲気下でガラスを再加熱処理することによって、優れた透過率を得ることができる。なお、再加熱処理をガラスの軟化点よりも低い温度で行えば、その前後でガラスのβOHの値は実質的に変化しないため、βOHの値は、再加熱処理の前後何れで測定してもよい。
<ケイ酸塩ガラス>
本実施形態において、遷移金属含有ガラス製光学素子に用いる遷移金属含有ガラスとして、主にSiOをガラスネットワーク形成成分として含有するケイ酸塩ガラスを用いることができる。ケイ酸塩ガラスとしては、以下の組成を有するガラスを用いることができる。
上記遷移金属含有ガラスがケイ酸塩ガラスの場合、SiOの含有量は、好ましくは2〜37%である。SiOの含有量の下限は、好ましくは4%であり、さらには、6%、8%、10%の順により好ましい。SiOの含有量の上限は、好ましくは34%であり、さらには、31%、28%、25%の順により好ましい。
上記遷移金属含有ガラスがケイ酸塩ガラスの場合、Bの含有量は、好ましくは0〜25%である。Bの含有量の下限は、好ましくは0.01%であり、さらには、0.1%、0.3%の順により好ましい。Bの含有量の上限は、好ましくは20%であり、さらには、15%、12%、10%、8%の順により好ましい。Bもガラスネットワーク形成成分であり、Bの含有量を上記範囲とすることで、熱的安定性を高めることができる。
上記遷移金属含有ガラスがケイ酸塩ガラスの場合、ガラスの熱的安定性を確保する観点から、Pの含有量は、好ましくは5%以下であり、さらには、3%以下、2%以下、1%以下の順により好ましい。Pの含有量は0%でもよい。
<共通のガラス組成>
遷移金属含有ガラス製光学素子に用いる遷移金属含有ガラスがリン酸塩ガラスの場合およびケイ酸塩ガラスの場合に共通して、以下の組成を有するガラスを用いることができる。
本実施形態において、上記遷移金属含有ガラスは、好ましくは、ガラス成分として、TiO、Nb、WOおよびBiから選択される少なくともいずれか1種の酸化物を含む。
また、上記遷移金属含有ガラスにおいて、TiO、Nb、WOおよびBiの合計含有量は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、さらに好ましくは40%以上である。また、耐失透性を維持する観点から、TiO、Nb、WOおよびBiの合計含有量は、好ましくは98%以下であり、より好ましくは95%以下であり、さらに好ましくは92%以下である。
すなわち、本実施形態は、ガラス成分としてTiO、Nb、WOおよびBiから選択される少なくともいずれか1種の酸化物を含み、TiO、Nb、WOおよびBiの合計含有量が30%以上である遷移金属含有ガラスから製造される光学素子の処理、およびその光学素子を用いた光学製品の製造に対して好適である。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、TiOの含有量の上限は、好ましくは35%であり、さらには、30%、27%、25%、21%の順により好ましい。また、TiOの含有量の下限は、好ましくは1.0%であり、より好ましくは3.0%である。TiOの含有量は0%でもよい。TiOの含有量を上記範囲とすることで、耐失透性が維持される。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、Nbの含有量の上限は、好ましくは70%であり、さらには、60%、55%、50%の順により好ましい。また、Nbの含有量の下限は、好ましくは5%であり、さらには、10%、15%の順により好ましい。Nbの含有量は0%でもよい。Nbの含有量を上記範囲とすることで、耐失透性が維持される。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、WOの含有量は、好ましくは0〜30%である。WOの含有量の上限は、好ましくは25%であり、さらには、20%、17%、15%の順により好ましい。WOの含有量は0%でもよい。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、Biの含有量は、好ましくは0〜60%である。Biの含有量の上限は、好ましくは50%であり、さらには、40%、30%の順により好ましい。Biの含有量は0%でもよい。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、BaO、SrO、CaO、MgOおよびZnOの合計含有量は、好ましくは0〜48%であり、より好ましくは0〜46%である。BaO、SrO、CaO、MgOおよびZnOの合計含有量の上限は、好ましくは44%であり、さらには、40%、35%の順により好ましい。BaO、SrO、CaO、MgOおよびZnOの合計含有量の下限は、好ましくは1%であり、さらには、2%、3%の順により好ましい。BaO、SrO、CaO、MgO、ZnO等の二価金属成分の含有量を上記範囲とすることで、ガラスの熔融性を改善し、ガラス成分由来の着色を低減できる。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、BaOの含有量は、好ましくは0〜48%であり、より好ましくは0〜44%である。BaOの含有量の上限は、好ましくは40%であり、さらには、35%、30%の順により好ましい。BaOの含有量の下限は、好ましくは1%であり、さらには、3%、5%の順により好ましい。BaOの含有量は0%でもよい。BaOの含有量を上記範囲とすることで、高屈折率を維持できる。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、LiO、NaOおよびKOの合計含有量は、好ましくは0〜25%であり、さらには、0〜22%、0〜20%、0〜18%の順により好ましい。LiO、NaOおよびKOの含有量は、それぞれ0%でもよい。特に、アルカリ金属酸化物としてLiOを用いる場合、高屈折率ガラスを得る観点から、その含有量は製造されるガラス中において好ましくは0%を超え12%未満であり、さらには、0%を超え10%以下、0%を超え8%以下の順により好ましい。LiO、NaO、KO等のアルカリ金属酸化物の含有量を上記範囲とすることで、ガラスの熔融性を改善し、ガラス成分由来の着色を低減できる。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、Alの含有量は、好ましくは0〜5%であり、さらには、0〜3%、0〜1%の順により好ましい。Alの含有量を上記範囲とすることで、耐失透性が改善される。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、ZrOの含有量は、好ましくは0〜12%であり、さらには、0〜11%、0〜10%、0〜9%、0〜8%の順により好ましい。ZrOの含有量を上記範囲とすることで、耐失透性が改善される。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、GeOの含有量は、好ましくは0〜5%であり、さらには、0〜4%、0〜3%、0〜2%、0〜1%、0〜0.5%の順により好ましい。GeOの含有量は0%でもよい。GeOの含有量を上記範囲とすることで、耐失透性が維持され、屈折率が高められる。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、TeOの含有量は、好ましくは0〜5%、0〜4%、0〜3%、0〜2%、0〜1%、0〜0.5%の順により好ましい。TeOの含有量は0%でもよい。TeOの含有量を上記範囲とすることで、耐失透性が維持され、屈折率が高められる。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、Sbの含有量は、好ましくは0ppm以上1000ppm未満である。Sbの含有量の上限は、900ppm、800ppm、700ppm、600ppm、500ppm、400ppm、300ppm、200ppm、100ppmの順に少ないほどより好ましい。Sbを含有しなくてもよい。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、P、SiO、B、TiO、Nb、WOおよびBi、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、LiO、NaO、KO、Al、ZrO、GeO、TeOおよびSbの合計含有量は、好ましくは90%以上であり、さらには、93%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%超の順により好ましい。上記合計含有量は100%でもよい。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、Ta、Y、La、Gd、Yb、In、Ga、SnO、CeO、Fなども少量であれば含有してもよい。Ta、Y、La、Gd、Yb、In、GaおよびFの合計含有量は、好ましくは0〜10%であり、さらには、0〜7%、0〜5%、0〜4%、0〜3%、0〜2%の順により好ましい。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、Fの含有量は、好ましくは0〜3%であり、さらには、0〜2%、0〜1%の順に少ないほどより好ましい。実質的にFを含有しないことが好ましい。Fの含有量を上記範囲とすることで、均質なガラスを得ることができる。
なお、ガラス原料としては、ガラス成分に応じて、酸化物、リン酸、リン酸塩(ポリリン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩など)、ホウ酸、無水ホウ酸、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、水酸化物など、公知のガラス原料を使用できる。
(遷移金属含有ガラスの屈折率およびアッベ数)
本実施形態において、遷移金属含有ガラス製光学素子に用いる遷移金属含有ガラスの屈折率ndおよびアッベ数νdは、以下のとおりにすることができる。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、屈折率ndの下限は、好ましくは1.70であり、さらには、1.75、1.80の順により好ましい。屈折率ndの上限は、好ましくは2.50であり、さらには、2.40、2.30の順により好ましい。
上記遷移金属含有ガラスにおいて、アッベ数νdは、13以上であると、光学素子の材料として色収差の補正に有効である。また、アッベ数νdが30より大きくなると、屈折率ndを低下させないとガラスの熱的安定性が著しく低下し、ガラスを製造する過程で失透しやすくなる。
(遷移金属含有ガラス製光学素子の製造方法)
上記のガラス組成を有する遷移金属含有ガラスは、ラフメルトーリメルト方式、バッチダイレクトメルト方式等、既知の方法により製造される。
このような遷移金属含有ガラスを用いた光学素子は、既知の方法により製造される。例えば、熔融ガラスを成形してプレス成形用ガラス素材を作製する。このガラス素材を再加熱、プレス成形して光学素子ブランクを作製する。さらに光学素子ブランクを、研磨を含む工程により加工して光学素子を作製することができる。
あるいは、熔融ガラスを成形してプレス成形用ガラス素材を作製し、このガラス素材を加熱、精密プレス成形して光学素子を作製することができる。
また、熔融ガラスを成形してガラス成形体を作製し、ガラス成形体を加工してプレス成形用ガラス素材を作製してもよく、ガラス成形体を加工して光学素子を作製してもよい。
光学素子としては、球面レンズ、非球面レンズ、マクロレンズ、レンズアレイなどの各種レンズ、プリズム、回折格子などを例示することができる。
(他の部品)
上記遷移金属含有ガラス製光学素子と接着される他の部品は、特に限定されない。接合レンズを作製する場合には、当該他の部品は、光学素子であって、特に、上記遷移金属含有ガラス製光学素子に用いられるガラスのアッベ数と異なるアッベ数を有するガラスから製造される光学素子とすることができる。また、当該他の部品は、上記遷移金属含有ガラス製光学素子と同様の光学素子であってもよい。この場合、当該他の部品のガラス成分は、上記遷移金属含有ガラス製光学素子と同様とすることができる。また、その製造方法も上記遷移金属含有ガラス製光学素子と同様とすることができる。
上記遷移金属含有ガラス製光学素子とそれを保持する保持具とを接着する場合には、当該他の部品は、保持具であり、具体的には遷移金属含有ガラス製レンズを保持するレンズ鏡筒等が例示される。
上記紫外線照射工程中および/または上記紫外線照射工程後に上記遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱する際には、当該他の部品も加熱されてもよく、また加熱されなくてもよい。
当該他の部品が、上記遷移金属含有ガラス製光学素子と同様の光学素子であって、上記紫外線照射工程において、当該他の部品もソラリゼーションにより着色した場合には、上記紫外線照射工程中および/または上記紫外線照射工程後に、上記遷移金属含有ガラス製光学素子と共に当該他の部品も加熱することで、その着色を低減することができる。
当該他の部品が保持具であって、上記遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱する際に、上記遷移金属含有ガラス製光学素子を当該他の部品と分けて加熱できない場合には、当該他の部品も上記遷移金属含有ガラス製光学素子と共に加熱されてよい。この場合の加熱条件は、当該他の部品の耐熱性を考慮して設定する。
上記遷移金属含有ガラス製光学素子が加熱される際に、上記遷移金属含有ガラス製光学素子と共に当該他の部品も加熱されることを考慮して、上記遷移金属含有ガラス製光学素子と当該他の部品との100〜300℃における平均線膨張係数の差(絶対値)は、好ましくは600×10−7K以下であり、さらには、550×10−7K以下、500×10−7K以下、400×10−7K以下、350×10−7K以下、300×10−7K以下、250×10−7K以下、200×10−7K以下、160×10−7K以下、130×10−7K以下の順により好ましい。
上記遷移金属含有ガラス製光学素子は加熱されると膨張する。当該他の部品も加熱によって膨張する。上記遷移金属含有ガラス製光学素子および当該他の部品を加熱すると、上記遷移金属含有ガラス製光学素子および当該他の部品がそれぞれ膨張し、両者の間に介在する紫外線硬化型接着剤からなる接着剤層に応力が発生する。上記遷移金属含有ガラス製光学素子と当該他の部品との平均線膨張係数の差が大きいと、接着剤層に生じる応力は大きくなる。接着剤層に生じる応力が大きいと、接着剤層の一部が剥離しやすくなる。当該他の部品が光学素子の場合は、接着剤層の一部が剥離すると、剥離箇所で透過光に歪みが生じたり、剥離箇所で光線が遮断されたりする。また、当該他の部品が保持具である場合には、保持具との接着が剥がれ、故障や不良の原因となる。したがって、上記遷移金属含有ガラス製光学素子と当該他の部品との100〜300℃における平均線膨張係数の差(絶対値)を上記範囲とすることが好ましい。
第2の実施形態
(遷移金属含有ガラス製光学素子の処理方法)
本発明の第2の実施形態は、遷移金属含有ガラス製光学素子の処理方法であって、遷移金属含有ガラス製光学素子に紫外線を照射する紫外線照射工程を有し、上記紫外線照射工程中および/または上記紫外線照射工程後に上記遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱するものである。
本実施形態は、遷移金属含有ガラス製光学素子に紫外線を照射する紫外線照射工程を有する。紫外線の波長域、光源、照射強度、照射時間等は、上記第1の実施形態における紫外線照射工程と同様である。
本実施形態では、紫外線は、遷移金属含有ガラス製光学素子の一部に照射されてもよく、遷移金属含有ガラス製光学素子の全部に照射されてもよい。紫外線の照射により、遷移金属含有ガラス製光学素子は黄色味を帯びて、透過率が低下する。
本実施形態では、上記紫外線照射工程中および/または上記紫外線照射工程後に上記遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱する。遷移金属含有ガラス製光学素子の加熱は、上記第1の実施形態で述べたとおりである。上記紫外線照射工程で着色した遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱することによって、着色が低減し、透過率を高めることができる。
また、本実施形態における遷移金属含有ガラス製光学素子に用いられるガラスの組成、屈折率、アッベ数、および光学素子の製造方法も、上記第1の実施形態で述べたとおりである。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
異なるβOHの値を有し、共通の酸化物組成を有する光学ガラスI、IIを用意した。光学ガラスI、IIの酸化物組成を表1に示す。
Figure 2017207706
光学ガラスI、IIについて、βOHの値および波長450nmにおける外部透過率(T450)を以下のとおり測定した。
(βOH)
光学ガラスを加工して、両面が互いに平行かつ平坦に光学研磨された厚さ1mmの板状にした。この板状ガラスの研磨面に垂直方向から光を入射して、波長2500nmにおける外部透過率Aおよび波長2900nmにおける外部透過率Bを、分光光度計を用いてそれぞれ測定し、下記式(1)により、βOHを算出した。結果を表2に示す。
βOH=−[ln(B/A)]/t (1)
上記式(1)中、lnは自然対数であり、厚さtは上記2つの平面の間隔に相当する。また、外部透過率は、ガラス表面における反射損失も含み、ガラスに入射する入射光の強度に対する透過光の強度の比(透過光強度/入射光強度)である。また、βOHの単位はmm−1である。
Figure 2017207706
(外部透過率T450)
光学ガラスを加工して、両面が互いに平行かつ平坦に光学研磨された厚さ10.0mmの板状にした。このようにして得られた光学研磨ガラスについて、分光光度計を用いて450nmにおける外部透過率T450を求めた。T450の値が大きいほど、透過率に優れ、ガラスの着色は低減されていることを意味する。
(紫外線照射および加熱による透過率の変化)
光学ガラスを、両面が互いに平行かつ平坦に光学研磨された厚さ10.0mmの板状に加工し、光学研磨ガラスとした。その光学研磨された面に、紫外線を照射した。紫外線の光源としてUV−LED光源を用いた。照射時の温度、照射時間、光源の照度は、表3に示すとおりである。
紫外線照射後の透過率(T450)を測定し、紫外線照射前の透過率Tに対する紫外線照射後の透過率TUVの割合(TUV/T)を算出した。結果を表3に示す。
次に、表3に示す条件で紫外線照射した光学研磨ガラスを、100℃で1時間加熱した。紫外線照射前の透過率Tに対する加熱後の透過率Tの割合(T/T)を算出した。結果を表3に示す。
Figure 2017207706
(熱処理温度および熱処理時間による透過率の変化)
試料No.3の紫外線照射後の光学研磨ガラスを、加熱温度60℃、80℃、100℃でそれぞれ1時間加熱した。加熱後の透過率(T450)を測定し、紫外線照射前の透過率Tに対する加熱後の透過率Tの割合(T/T)を算出した。結果を表4に示す。
Figure 2017207706
試料No.3の紫外線照射後の光学研磨ガラスを、加熱温度70℃および100℃で、それぞれ1時間、20時間加熱した。加熱後の透過率(T450)を測定し、紫外線照射前の透過率Tに対する加熱後の透過率Tの割合(T/T)を算出した。結果を表5に示す。
Figure 2017207706
実施例2
表6に示す酸化物組成を有する光学ガラスIIIを用意した。
Figure 2017207706
光学ガラスIIIを、実施例1と同様に光学研磨ガラスに加工し、外部透過率T450を測定して、紫外線照射および加熱による透過率の変化を観察した。その結果、光学ガラスIIIから作製した光学研磨ガラスでも、紫外線照射前の透過率Tに対する加熱後の透過率Tの割合(T/T)は、紫外線照射前の透過率Tに対する紫外線照射後の透過率TUVの割合(TUV/T)よりも大きく、0.95以上となることが確認された。
実施例3
(接合レンズの作製)
上記光学ガラスIIを用いて、レンズを2枚作製した。一方のレンズの接合面の全面に紫外線硬化性接着剤(電気化学工業(株)製UV接着剤 ハードロックOP−1055H)を塗布し、該接着剤の塗布面を介して、2枚のレンズを重ね合せた。一方のレンズ表面から、UV−LED光源を用いて紫外線を1時間照射した。接着剤が硬化し、2枚のレンズが接着されたことが確認された。
紫外線照射により接着された2枚のレンズは、いずれも黄色く着色していた。これを、オーブンにて80℃で1時間加熱して、接合レンズを作製した。加熱後のレンズは、紫外線照射後であって加熱前のレンズと比べて、明らかに着色が低減していることが確認された。また、加熱による接着剤の変質や接着力の低下も観察されなかった。
実施例4
上記光学ガラスIIIを用いてレンズを2枚作製し、実施例3と同様にこの2枚のレンズを接着した。紫外線照射後のレンズは、いずれも黄色く着色していた。これを、オーブンにて100℃で1時間加熱して、接合レンズを作製した。加熱後のレンズは、紫外線照射後であって加熱前のレンズと比べて、明らかに着色が低減していることが確認された。また、加熱による接着剤の変質や接着力の低下も観察されなかった。

Claims (8)

  1. 遷移金属含有ガラス製光学素子と他の部品とを紫外線硬化型接着剤により接着する工程を有する光学製品の製造方法であって、
    前記遷移金属含有ガラス製光学素子および前記他の部品の接着しようとする部位同士を、紫外線硬化型接着剤を介して組み合わせて配置し、前記接着剤に紫外線を照射し、前記接着剤を硬化する紫外線照射工程を有し、
    前記紫外線照射工程中および/または前記紫外線照射工程後に前記遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱する、光学製品の製造方法。
  2. 前記他の物品が光学素子である、請求項1に記載の光学製品の製造方法。
  3. 前記他の物品が、前記遷移金属含有ガラス製光学素子を保持する保持具である、請求項1に記載の光学製品の製造方法。
  4. 前記紫外線照射工程において、紫外線発光ダイオードにより紫外線を照射する請求項1〜3のいずれかに記載の光学製品の製造方法。
  5. 前記遷移金属含有ガラスが、ガラス成分として、Nb、Ti、WおよびBiのうち少なくとも一種を含み、酸化物基準で、Nb、TiO、WOおよびBiの合計含有量が30質量%以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の光学製品の製造方法。
  6. 前記紫外線照射工程前の厚さ10.0mmに換算した波長450nmにおける前記遷移金属含有ガラス製光学素子の透過率をTとし、前記紫外線照射工程後の厚さ10.0mmに換算した波長450nmにおける前記遷移金属含有ガラス製光学素子の透過率をTしたとき、TがTの0.95倍以上になるまで前記遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱する、請求項1〜5のいずれかに記載の光学製品の製造方法。
  7. 前記遷移金属含有ガラス製光学素子の加熱温度を、前記紫外線硬化型接着剤の耐熱温度未満とする、請求項1〜6のいずれかに記載の光学製品の製造方法。
  8. 遷移金属含有ガラス製光学素子に紫外線を照射する紫外線照射工程を有し、
    前記紫外線照射工程中および/または前記紫外線照射工程後に前記遷移金属含有ガラス製光学素子を加熱する、光学素子の処理方法。
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