JP2017206455A - 害虫用殺卵剤 - Google Patents
害虫用殺卵剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017206455A JP2017206455A JP2016099150A JP2016099150A JP2017206455A JP 2017206455 A JP2017206455 A JP 2017206455A JP 2016099150 A JP2016099150 A JP 2016099150A JP 2016099150 A JP2016099150 A JP 2016099150A JP 2017206455 A JP2017206455 A JP 2017206455A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insecticide
- effect
- pests
- egg
- eggs
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
Description
一方、匍匐害虫や飛翔害虫などの通常の害虫に対して殺卵効果が認められるものとしては、殺虫成分が含有されている通常の殺虫剤が使用されることが考えられるが、それ以外のより安全性の高い成分への展開については、更なる検討が必要であった。
本発明が対象とする害虫は、ノミ・シラミ・ダニ・アリ・ゴキブリ・蜘蛛などの匍匐害虫の卵、蚊・ハエ・蛾などの飛翔害虫の卵であり、イガなどの衣料害虫の卵を対象とするものではない。
本発明の害虫用殺卵剤に用いられる安息香酸デナトリウムまたは八アセチル化ショ糖は従前においては苦味剤として用いられているものであり、市販のものを用いることができる。
なお、安息香酸デナトリウムまたは八アセチル化ショ糖の配合量については特に限定されるものではないが、あまりにも配合量が多くなりすぎたり、逆に少なくなりすぎたりすると、ノニオン界面活性剤との併用による殺卵効果が低下することから、害虫用殺卵剤に対して0.001〜1重量%とすることが好ましく、その中でも0.001〜0.1重量%とすることが好ましい。
本発明の害虫用殺卵剤に用いられるノニオン界面活性剤は各種のノニオン界面活性剤を用いることができ、具体的には以下に記載したノニオン界面活性剤などを挙げることができる。
・ブラウノンEL−1502.2:ポリオキシエチレン(2.2)ラウリルエーテル
・ブラウノンEL−1505:ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル
・ブラウノンEL−1507:ポリオキシエチレン(7)ラウリルエーテル
・ブラウノンEL−1509:ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル
・ブラウノンEL−1512P:ポリオキシエチレン(12)ラウリルエーテル
・ブラウノンEL−1515:ポリオキシエチレン(15)ラウリルエーテル
・ソルポールSM−100PD:ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルとポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルホルムアルデヒド重縮合物の混合物
・ノニオンE−202S:ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル(HLB値4.9)
・ソルポール4340:ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルとプロピレングリコールの混合物
・ノニオンS−207:ポリオキシエチレン(7)ステアリルエーテル(HLB値10.7)
・ノニオンS−220:ポリオキシエチレンステアリルエーテル(HLB値15.3)
・ノニオンO−4:モノオレイン酸ポリエチレングリコール(HLB値11.7)
・ノニオンLP−20R:モノラウリン酸ソルビタン
・ユニルーブ50MT−2200B:ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル
・スタホームF:ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:2型)
そしてその中でも、殺卵効果を効果的に発現させることができる点から、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系またはスチリルフェニルエーテル系のノニオン界面活性剤を用いることが好ましく、さらにその中でもポリオキシエチレンアルキルエーテル系についてはポリオキシエチレンラウリルエーテルを用いることが好ましく、スチリルフェニルエーテル系についてはポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルとポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルホルムアルデヒド重縮合物を用いることが好ましい。
本発明の害虫用殺卵剤においては、上記の必須構成要件の他に殺卵効果を向上させる目的で殺菌成分を添加することもできる。
そして、このような殺菌成分としては、殺卵効果を低下させることなく殺菌効果を発現させることができる観点(本発明の必須構成要件との相性の観点)から、イソチアゾリン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、イソプロピルメチルフェノール、クロルヘキシジングルコン酸ナトリウムを挙げることができる。
なお、これら殺菌成分の配合量についても特に限定されるものではないが、あまりにも配合量が多くなりすぎても更なる効力の増加は認められない。また、逆に少なくなりすぎても殺菌効果が認められなくなることから0.001〜1重量%とすることが好ましく、その中でも0.001〜0.1重量%とすることがより好ましい。
なお、本発明の害虫用殺卵剤は、上記した必須構成要件と必要に応じて添加される殺菌成分によって殺虫成分を用いることなく殺卵効果を発現することを特徴とするものであるが、殺虫成分の含有を否定するものではなく、殺卵効果に加えて殺虫効果を必要とする場合には各種の殺虫成分を配合することができる。
そして、このような殺虫成分としては、殺卵効果を低下させることなく殺虫効果を発現させることができる観点(本発明の必須構成要件との相性の観点)から、シラフルオフェン、ジノテフラン、シフルトリン、フィプロニルを用いることが好ましく、その中でも水系での安定性の点からシラフルオフェンを用いることが好ましい。
なお、これら殺虫成分の配合量についても特に限定されるものではないが、あまりにも配合量が多くなりすぎると必須構成要件による殺卵効果に影響を与えることになり、逆に少なくなりすぎると添加することによる効果が発現しなくなることから、0.001〜1重量%とすることが好ましく、その中でも0.001〜0.5重量%とすることが好ましい。
表1〜5に記載の配合にて実施例1〜33および比較例1〜26の害虫用殺卵剤(水溶液)を作製した。また、参考例として、殺虫成分であるシラフルオフェンのみを配合した害虫用殺卵剤(水溶液)も作製した。
次に、各実施例および各比較例の害虫用殺卵剤について殺卵効果(孵化阻害効果および孵化幼虫の駆除効果)の評価を行った。
具体的には、アカイエカの卵、アリの卵、ゴキブリの卵に対する孵化阻害率および致死率を評価することによって殺卵効果の評価を行った。
直径8cmで高さが4cmのプラスチック容器に各実施例および各比較例の害虫用殺卵剤を20ml入れた。そこに、アカイエカの卵塊を浮かべ、1日後に卵の様子を観察して孵化阻害効果を判定し、3回の試験の平均より、孵化阻害率を算出した。また、幼虫が孵化した場合は、孵化した幼虫を観察して致死率を算出した。
直径8cmで高さが4cmのプラスチック容器にろ紙を敷き、各実施例および各比較例の害虫用殺卵剤を2ml含浸させた。そこに、アミメアリの卵を置いて、7日後の卵の様子を観察して孵化阻害効果を判定した。また、幼虫が孵化した場合は、孵化した幼虫を観察して致死率を算出した。
直径10cmで高さが4cmのプラスチック容器にろ紙を敷き、そこに各実施例および各比較例の害虫用殺卵剤を4ml含浸させた。そこに卵鞘を付けた雌のチャバネゴキブリを放し、15日後の卵の様子を観察して孵化阻害効果を判定した。また、幼虫が孵化した場合は、孵化した幼虫を観察して致死率を算出した。
表1〜5の結果から、実施例の害虫用殺卵剤は比較例の害虫用殺卵剤に比べて、匍匐害虫や飛翔害虫の卵に対して、孵化阻害効果および致死効果を示したことから、高い殺卵効果を示すことがわかった。
実施例1、4、12、13の害虫用殺卵剤については、孵化阻害率は100%にはならなかったものの、致死率については100%を示していることから、仮に孵化した場合であってもその後の幼虫の駆除(幼虫の成長防止)を確実に行うことができることがわかった。
なお、比較例21〜26の害虫用殺卵剤については、一定の孵化阻害率を示したが、致死率は0%であることから、孵化してしまった場合には駆除することができない(幼虫の成長を止めることができない)ものであることがわかった。
Claims (6)
- 安息香酸デナトリウムまたは八アセチル化ショ糖と、
ノニオン界面活性剤を含有することを特徴とする害虫用殺卵剤。
- 前記害虫が匍匐害虫または飛翔害虫である請求項1に記載の害虫用殺卵剤。
- 前記安息香酸デナトリウムまたは前記八アセチル化ショ糖の配合量が0.001〜1重量%であり、
前記ノニオン界面活性剤の配合量が0.001〜10重量%であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の害虫用殺卵剤。
- さらに、
イソチアゾリン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、イソプロピルメチルフェノール、クロルヘキシジングルコン酸ナトリウムから選択される1種以上の殺菌成分を含有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の害虫用殺卵剤。
- 前記殺菌成分の配合量が0.001〜1重量%であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の害虫用殺卵剤。
- さらに、
シラフルオフェン、ジノテフラン、シフルトリン、フィプロニルから選択される1種以上の殺虫成分を含有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の害虫用殺卵剤。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016099150A JP6764254B2 (ja) | 2016-05-17 | 2016-05-17 | 害虫用殺卵剤 |
JP2020152657A JP6936910B2 (ja) | 2016-05-17 | 2020-09-11 | 害虫用殺卵剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016099150A JP6764254B2 (ja) | 2016-05-17 | 2016-05-17 | 害虫用殺卵剤 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020152657A Division JP6936910B2 (ja) | 2016-05-17 | 2020-09-11 | 害虫用殺卵剤 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017206455A true JP2017206455A (ja) | 2017-11-24 |
JP2017206455A5 JP2017206455A5 (ja) | 2019-06-27 |
JP6764254B2 JP6764254B2 (ja) | 2020-09-30 |
Family
ID=60415190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016099150A Active JP6764254B2 (ja) | 2016-05-17 | 2016-05-17 | 害虫用殺卵剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6764254B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019189533A (ja) * | 2018-04-19 | 2019-10-31 | 株式会社大阪製薬 | シラミの卵駆除剤 |
-
2016
- 2016-05-17 JP JP2016099150A patent/JP6764254B2/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019189533A (ja) * | 2018-04-19 | 2019-10-31 | 株式会社大阪製薬 | シラミの卵駆除剤 |
JP7140364B2 (ja) | 2018-04-19 | 2022-09-21 | 株式会社大阪製薬 | シラミの卵駆除剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6764254B2 (ja) | 2020-09-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7083606B2 (ja) | 害虫防除剤 | |
RU2480216C2 (ru) | Способы борьбы с паразитами животных с применением регуляторов роста насекомых | |
EA020443B1 (ru) | Пестицидная композиция | |
PT794701E (pt) | Composicao emulsionavel para o controlo de insectos | |
JP2861076B2 (ja) | 殺虫性水性液剤 | |
CA2103558C (en) | Preparation and method for control of social insects | |
EA014917B1 (ru) | Пестицидные смеси, включающие фенилсемикарбазон | |
JP5761967B2 (ja) | クモ用卵のう処理剤 | |
JP6764254B2 (ja) | 害虫用殺卵剤 | |
CN112056321A (zh) | 一种含氟吡呋喃酮的卫生杀虫组合物及其应用 | |
JP6936910B2 (ja) | 害虫用殺卵剤 | |
KR101918269B1 (ko) | 갈색날개매미충 방제용 조성물 | |
JP6925098B2 (ja) | メンタン骨格を有する化合物の害虫に対する活性増強剤 | |
EP0915654A1 (en) | Process and composition for the antiparasitic treatment of the surroundings of animals | |
JP2006117538A (ja) | 可溶化型水性乳剤 | |
JP2018062498A (ja) | 除草剤 | |
KR101361703B1 (ko) | 복숭아유리나방 유인용 성페로몬 조성물 및 이의 제조방법 | |
JP2021109843A (ja) | コバエ発生予防剤及びコバエ発生予防エアゾール製品 | |
JP2017206455A5 (ja) | ||
JP2007169266A (ja) | アリ防除液剤 | |
KR0126632B1 (ko) | 분무식 살충제 조성물 | |
US20200120927A1 (en) | Insecticide composition | |
RU2567024C2 (ru) | Инсектицидное синергетическое средство | |
JP2021109842A (ja) | コバエ駆除用エアゾール剤及びコバエ駆除用エアゾール製品 | |
JPH05246809A (ja) | アリ防除剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190402 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190416 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20190416 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20190416 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200306 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200421 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200602 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20200602 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200804 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20200821 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200911 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6764254 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |