JP2017204835A - 撮影制御システム、制御方法、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】搭載カメラによりブレの少ない画像を取得することができる撮影制御システム、制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、マルチコプター等の飛行体の搭載カメラにより撮影対象物を撮影する撮影制御システムにおいて、上記飛行体の移動速度を検出する検出手段と、上記検出手段により検出された移動速度に応じて上記搭載カメラのシャッタースピードを制御する制御手段と、を有することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、撮影制御システム、制御方法、及びプログラムに関する。
近年、トンネルや橋梁などの公共インフラの点検において自律式又は遠隔操縦式のマルチコプターなどの飛行体にデジタルカメラを搭載し、デジタルカメラによる点検対象を撮影する点検手法が提案されている。
このような点検手法の1つに飛行体型の目視点検装置を開示したものがある。この目視点検装置は、点検対象物までの位置を自動計測する測距装置や点検対象物の目視点検用のデジタルカメラなどを備え、目視点検により点検対象物の点検を実施する(特許文献1参照)。
従来提案されている飛行体を使った点検手法は、飛行体を移動させながら点検対象をデジタルカメラで撮影する場合に、点検時間が大幅に短縮するなど、点検効率を高めることが期待できる。しかしながら、飛行体の移動速度が増すと、デジタルカメラの撮影画像がブレて、点検対象の細かな損傷を見逃してしまうという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、搭載カメラによりブレの少ない画像を取得することができる撮影制御システム、制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、飛行体の搭載カメラにより撮影対象物を撮影する撮影制御システムにおいて、上記飛行体の移動速度を検出する検出手段と、上記検出手段により検出された移動速度に応じて上記搭載カメラのシャッタースピードを制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、飛行体を移動させながら撮影対象物を撮影した場合においても撮影画像のブレを大幅に低減できるという効果を奏する。
図1は、第1の実施の形態に係る点検システムの構成例を示す図である。 図2は、飛行体の構成の一例を示すブロック図である。 図3は、デジタルカメラのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。 図4は、飛行体のROMに記憶されている参照データの一例を示す図である。 図5は、参照データの説明図である。 図6は、測距センサを使用しない場合のシャッター制御フローの一例を示す図である。 図7は、測距センサを使用する場合のシャッター制御フローの一例を示す図である。 図8は、ドリフト補正動作の一例を示すフロー図である。 図9は、変形例1に係る飛行体の構成の一例を示すブロック図である。 図10は、変形例2に係る飛行体の構成の一例を示すブロック図である。 図11は、変形例3に係る点検システムの構成例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、撮影制御システム、制御方法、及びプログラムの実施の形態を詳細に説明する。ここでは、撮影制御システム、制御方法、及びプログラムを、飛行体を使用した点検システムに適用した例を示す。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る撮影制御システムを適用した点検システムの構成例を示す図である。図1(a)に示すように点検システム1は飛行体1aと操縦装置1bとを有する。図1(a)の飛行体1aは正面図を示したものであり、図1(b)の飛行体1aは平面図を示したものである。
飛行体1aは、4つの回転翼10や、各回転翼10を個別に回転させるモーター11や、「搭載カメラ」としてのデジタルカメラ12や、「照明手段」としての照明装置13や、「検出手段」や「距離検出手段」や「制御手段」などとしての制御ユニット14などを本体フレーム15に設けたマルチコプターである。
操縦装置1bは、飛行体1aの操縦装置である。操縦装置1bは、飛行体1aに対して移動方向や速度などを指示する各種の操作スロットル16や、飛行体1aのデジタルカメラ12から送信される撮影画像を表示する液晶等の表示ディスプレイ17などを有する。操縦装置1bは無線通信機(不図示)を内蔵し、オペレータが操縦する各種の操作スロットル16からの移動方向や速度などを示す操縦信号を複数チャンネルに乗せて飛行体1aに送信する。また、操縦装置1bは、飛行体1aから送信されてくる撮影画像を無線通信機により受信し、その撮影画像を表示ディスプレイ17に表示する。操縦装置1bは、例えばプロポと呼ばれるコントローラや、スマートフォンなどとして良い。
図2は、飛行体1aの構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、飛行体1aは、デジタルカメラ12や、照明装置13や、制御チップ140や、メモリ141や、4つのモーター11や、モーターコントローラ142や、通信機143や、慣性センサ144や、測距センサ145や、バッテリー146などを有する。モーターコントローラ142、制御チップ140、メモリ141、通信機143、慣性センサ144、測距センサ145、及びバッテリー146は、制御ユニット14に収められている。本実施の形態では、制御チップ140を「制御手段」の主な構成とし、慣性センサ144を「検出手段」の主な構成とし、測距センサ145を「距離検出手段」の主な構成として設けている。
デジタルカメラ12は、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary MOS)などのイメージセンサを備え、イメージセンサにより点検対象物を撮像し、撮像により得たデジタルフレーム画像(以下、「フレーム画像」と称す)を制御チップ140に連続的に出力する。
制御チップ140は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などにより構成されるマイクロコンピュータを有する。CPUは、ROMに記憶されている制御プログラムを実行する。ROMは、上記制御プログラムやデータなどを記憶する。ROMは、当該データとして、シャッタースピードの調節に使用する参照データ(図4参照)などを有する。RAMは、CPUが制御プログラムを読み出して実行する際に使用するワークメモリである。
制御チップ140は、上記制御プログラムの実行に従い、飛行体1aの各部に制御データを出力するなどして飛行体1a全体を制御する。具体的には、制御チップ140は、飛行体1aの飛行制御や、デジタルカメラ12のカメラ制御や、照明装置13の明るさ制御などを行う。
飛行制御では、制御チップ140は、通信機143が受信した操縦装置1bからの操縦信号に対応する制御データをモーターコントローラ142へ出力するなどして飛行制御を行う。
カメラ制御では、制御チップ140は、慣性センサ144及び測距センサ145からの出力をモニタし、それらの出力値に対応した撮影モードになるようにデジタルカメラ12に制御データを出力するなどしてカメラ制御を行う。
明るさ制御では、制御チップ140は、慣性センサ144及び測距センサ145からの出力をモニタし、それらの出力値に対応した明るさになるように照明装置13に制御データを出力するなどして明るさ制御を行う。
この他、制御チップ140は、デジタルカメラ12から出力されたフレーム画像を通信機143に出力し、そのフレーム画像を通信機143から操縦装置1bへ送信する。また、制御チップ140は、操縦装置1bからの記録開始を示す操作信号を通信機143が受信した場合に、デジタルカメラ12から出力されたフレーム画像を所定形式に変換してメモリ141に保存する。
メモリ141は、デジタルカメラ12から出力されたフレーム画像を記憶するフラッシュROMなどのメモリである。
4つのモーター11は、それぞれの出力軸に取り付けた回転翼10を個別に回転駆動するモーターである。モーターコントローラ142は、制御チップ140からの制御データに基づいて4つのモーター11の回転数を個別に制御するコントローラである。
通信機143は、WiFiやBluetooth(登録商標)などの通信方式により無線通信を行う無線通信機である。例えば、通信機143は、制御チップ140から出力されたフレーム画像を送信データとして変調し、その送信データを電波発信する。また、通信機143は、電波を受信し、受信電波から受信データを復調して受信データ内の操縦データを制御チップ140に出力する。
照明装置13は、PWM(Pulse Width Modulation)信号により駆動するLED(Light Emitting Diode)発光部を有する。照明装置13は、照明の明るさを設定する設定レジスタを有し、設定レジスタに設定された明るさにPWM信号のパルス幅を調節してLED発光部を駆動する。設定レジスタに対する明るさの設定は、制御チップ140が行うものとし、パルス幅を調節する制御データを設定する。なお、照明装置13は、LEDの他に、キセノンランプなどの他の発光部を用いても良い。また、発光部の明るさの可変方式は、PWM信号の他に、例えば発光部に流れる電流値を可変させるなど、適宜変形しても良い。
慣性センサ144は、IMU(Inertial Measurement Unit)であり、本実施形態では、3軸加速度センサ、3軸ジャイロセンサ、及び3軸地磁気センサを有する1チップの9軸慣性センサである。3軸加速度センサは、「測定値」として3軸方向の加速度値を取得する。3軸加速度センサに取得された各値は、マイクロコンピュータなどにおいて積分により3軸方向の速度値に換算され、それらの合成ベクトル(飛行体1aの並進方向)が速度値として算出される。3軸ジャイロセンサは、「測定値」として3軸方向(ピッチ、ロール、ヨー)の角速度を取得する。3軸地磁気センサは、「測定値」として移動方向及び方位を取得する。
測距センサ145は、点検対象物との距離を測定するセンサである。測距センサ145は、デジタルカメラ12の光学系に入射する光の光軸方向に測定方向を向けて設置される。測距センサ145としては、例えば、超音波センサや、光学系センサや、或いはステレオデジタルカメラによる測距方式などを用いる。
バッテリー146は、リチウムイオン電池などであり、飛行体1aの各部に駆動電力を供給する。
図3は、デジタルカメラ12のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図3に示すデジタルカメラ12は、レンズ等の光学系120、CCDイメージセンサ121、CDS(Correllated Double Sampling)122、AGC(Automatic Gain Control)123、ADC(Analog to Digital Converter)124、DSP(Digital Signal Processor)125、TG(Timing Generator)126、V(Vertical)ドライバ127、シリアルI/O(Input/Output)128、映像出力インターフェース部129、CPU130、ROM131、RAM132などを有する。なお、図3に示す実線矢印は、フレーム画像の出力を示している。破線矢印は、タイミング信号の出力を示している。一点鎖線矢印は、制御データの設定先を示している。
CCDイメージセンサ121は、撮像素子を敷き詰めた受光面を有し、光学系120を通して受光面に結像した光を各撮像素子で光電変換して電荷として蓄積する。更に、CCDイメージセンサ121は、各撮像素子で蓄積した電荷を所定のタイミングで垂直転送用CCDに転送し、更に水平転送用CCDに転送する。そして、CCDイメージセンサ121は、それらの電荷をアンプで電圧に変換するなどして1フレーム分のアナログ輝度信号としてCDS122に出力する。
CCDイメージセンサ121は、各撮像素子で蓄積した電荷をVドライバ127からの垂直転送タイミング信号に基づいて垂直転送用CCDに転送する。具体的に、CCDイメージセンサ121は、Vドライバ127から入力される垂直転送タイミング信号の露光開始を示すトリガ信号(露光開始トリガ信号)から露光終了を示すトリガ信号(露光終了トリガ信号)までの期間を露光期間とする電子シャッター機能を有する。Vドライバ127は、露光開始までの間、各撮像素子で蓄積した電荷を掃き出すパルス信号をCCDイメージセンサ121に出力するなどして上記露光開始トリガ信号のタイミングを調節する。CCDイメージセンサ121は、上記パルス信号の入力後(つまり、露光開始トリガ信号の入力後)から露光終了トリガ信号の入力までの露光期間に蓄積される電荷を垂直転送用CCDへ転送し、更に1ライン毎に水平転送用CCDへ転送し、それらの電荷を電圧変換した1フレーム分のアナログ輝度信号としてCDS122へ出力する。
CDS122は、アナログ輝度信号からアンプ雑音やリセット雑音などの雑音成分を除去してAGC123に出力する。
AGC123は、CDS122から入力されたアナログ輝度信号を増幅してADC124に出力する。AGC123は、ゲインをプログラマブルに制御するゲイン設定レジスタを有し、ゲイン値をシリアルI/O128を介して受け付ける。AGC123は、ゲイン設定レジスタへゲイン値が設定されることにより、入力されたアナログ輝度信号のゲインを当該ゲイン値にプログラマブルに制御する。
DSP125は、ADC124でアナログ輝度信号からデジタル変換されたフレーム画像の信号処理を行う。DSP125は、上記信号処理として、例えばガンマ補正などの画像処理を行う。DSP125から出力されたフレーム画像は、映像出力インターフェース部129を介して制御チップ140に出力される。
TG126は、CCDイメージセンサ121や、Vドライバ127や、CDS122や、AGC123や、ADC124や、CPU130などに、タイミング信号を生成して出力する。TG126は、シャッタースピードを制御するシャッタースピード設定レジスタを有し、シャッタースピード値をシリアルI/O128を介して受け付ける。TG126は、シャッタースピード設定レジスタへシャッタースピード値が設定されることにより、Vドライバ127が出力する垂直転送タイミング信号の露光開始トリガ信号の出力タイミングをプログラマブルに調節する。
Vドライバ127は、TG126の出力信号に基づいて垂直転送信号(露光開始トリガ信号及び露光終了トリガ信号を含む)を出力する垂直クロックドライバである。
CPU130は、撮影制御プログラムを実行するなどしてデジタルカメラ12全体を制御する。例えば、CPU130は、不図示の操作キーなどにより起動操作や各種撮影モードなどの設定を受け付けるなどすることにより撮影制御を開始する。
ROM131は、撮影制御プログラムやデータを記憶する。RAM132は、CPU130が処理を実行する際に使用するワークメモリである。
CPU130や、ROM131や、RAM132や、DSP125などは、バス134を介して接続されている。
図4は、参照データの一例を示す図である。図4(a)に示すデータD1は、点検対象物との距離別に設定した、飛行体1aの移動速度とデジタルカメラ12のシャッタースピード値との対応関係を示すデータである。図4(a)に示すデータD1の構成について図5を参照しながら説明する。
図5は、図4(a)に示すデータD1をグラフで示した図である。図5において、横軸は飛行体1aの移動速度V(km/h)を示す軸を示し、縦軸はデジタルカメラ12のシャッタースピード(P)を示す軸を示す。なお、ここで、P軸は矢印の正の向きにシャッタースピードが速くなるものとする。シャッタースピードを示す指標であるシャッタースピード値については、P軸の正の向きに、・・・、1秒、1/2秒、1/4秒、1/8秒、1/15秒、1/30秒、1/60秒、1/125秒、1/250秒、1/500秒、1/1000秒、1/2000秒、1/4000秒、・・・等と時間が短くなるものとする。
図5に示す実線グラフG1は、点検対象物との距離が遠い場合の、飛行体1aの移動速度とデジタルカメラ12のシャッタースピードとの対応関係の一例を示すグラフである。
図5に示す破線グラフG2は、点検対象物との距離が近い場合の、飛行体1aの移動速度とデジタルカメラ12のシャッタースピードとの対応関係の一例を示すグラフである。
図5に示すように、移動速度(V)の値が「v1」以下の場合は、点検対象物との距離に関係なく、シャッタースピード(P)を最も遅い値「p1」に設定する。
移動速度(V)の値が「v1」を超える場合は、移動速度(V)の値「v1」のときのシャッタースピード(P)の値「p1」を基準に、移動速度(V)の増加と共に実線グラフG1及び破線グラフG2のシャッタースピード(P)を増加させる。実線グラフG1と破線グラフG2の移動速度(V)の各点におけるシャッタースピード(P)の変化率は、破線グラフG2の変化率≧実線グラフG1の変化率の関係を満たすようにする。そして、シャッタースピード(P)が最も速い値「p2」に到達する移動速度(V)以降、つまり、破線グラフG2については移動速度(V)の値が「v2」以降、実線グラフG1については移動速度(V)の値が「v3」以降において、シャッタースピード(P)の値「p2」を維持するようにする。
ここでは、点検対象物との距離により異なるシャッタースピードを示す例として、実線グラフG1及び破線グラフG2の2種類のグラフを示した。データD1(図4参照)には、実線グラフG1又は破線グラフG2に示すような、移動速度とシャッタースピード値との対応関係を示すデータを、少なくとも1つ、若しくは、実線グラフG1及び破線グラフG2に示すような点検対象物との距離別のデータを2つ以上設定する。これらの対応データは関数としてROMに記憶させておいても良い。
以上に示すように、飛行体1aの移動速度(V)が所定速度(v1)以下の場合は、シャッタースピード(P)を予め決めた最低速度(p1)に固定することにより、撮影画像のブレを最大限低く抑える。飛行体1aの移動速度(V)が所定速度(v1)以上になった場合には、シャッタースピード(P)が最低速度のままだと撮影画像のブレが大きくなるため、シャッタースピード(P)がより速くなる方向へシャッタースピード値を変化させる。この際に、点検対象物との距離が近い場合、距離が遠い場合と比べて撮影画像のブレがより大きくなる。このため、移動速度(V)が同じ場合でも点検対象物との距離が近い場合には、距離が遠い場合に比べてシャッタースピード(P)を更に速くする。
ここで、図4を参照し、他のデータについて説明する。図4(b)に示すデータD2は、シャッタースピード値d1とゲイン値d2との対応関係を示すデータである。シャッタースピード値d1に示す各値(p1、p1.1、p1.2、・・・)は、図4(a)に示すデータD1のシャッタースピード値に対応している。例えばp1=1秒、p1.1=1/2秒、p1.2=1/4秒、・・・などの値をとる。ゲイン値d2に示す各値(g1、g1.1、g1.2、・・・)は、AGC123のゲイン設定レジスタに設定するゲイン調節のための値である。シャッタースピード値d1の値毎に、ゲイン調節のための最適値をゲイン値d2に設定する。本例においてシャッタースピード値d1の各値(p1、p1.1、p1.2、・・・)は、シャッタースピードが低速から高速になる順に並んでいる。このため、ゲイン値d2の各値(g1、g1.1、g1.2、・・・)は、この順にゲイン値が増加するように設定する。
図4(c)に示すデータD3は、シャッタースピード値d1と照明装置13のパルス幅d3との対応関係を示すデータである。シャッタースピード値d1に示す各値(p1、p1.1、p1.2、・・・)は、図4(a)に示すデータD1のシャッタースピード値に対応している。パルス幅d3に示す各値(q1、q1.1、q1.2、・・・)は、照明装置13の明るさを制御する制御対象に設定する値である。ここでは、一例としてPWM信号のパルス幅を調節する調節値を設定している。シャッタースピード値d1の値毎に、パルス幅の調節値をパルス幅d3に設定する。本例においてシャッタースピード値d1の各値(p1、p1.1、p1.2、・・・)は、シャッタースピードが低速から高速になる順に並んでいる。このため、パルス幅d3の各値(q1、q1.1、q1.2、・・・)は、この順にパルス幅を増加し、照明が順次明るくなるように設定する。
撮像素子は、シャッタースピード(P)が速くなるに従い露光時間が短くなる。このため、撮像画像は、シャッタースピード(P)が速くなるに従い、光量不足により輝度が低下する傾向を示すようになる。図4(b)に示すデータD2は、シャッタースピード(P)が速くなるに連れて低下するアナログ輝度信号レベルをゲインの増加により補うためのゲイン値の参照データとなっている。また、図4(c)に示すデータD3は、シャッタースピード(P)が速くなるに連れて少なくなる電荷の蓄積量を照明を明るくすることにより補うための明るさの程度を示す参照データとなっている。
次に、デジタルカメラ12のシャッター制御フローについて説明する。制御チップ140は、制御チップ140のROMの制御プログラムを実行して、加速度値から速度値を検出する検出部(慣性センサ144と共に「検出手段」を構成するもの)や、上記速度値に対応する制御データを出力する制御部(「制御手段」を構成するもの)や、慣性センサ144の出力値の後述するドリフトを補正する補正部(「補正手段」を構成するもの)などの機能部を実現し、次に示すシャッター制御を行う。
図6は、測距センサ145を使用しない場合のシャッター制御フローの一例を示す図である。
先ず、制御チップ140は慣性センサ144の出力値を読み取り、飛行体1aの移動速度を検出する(S1)。具体的に、制御チップ140は、慣性センサ144の3軸加速度センサが出力する3軸方向の各加速度値を読み取り、各加速度値を積分により3軸方向の速度値に換算し、それらの合成ベクトル(飛行体1aの並進方向)を速度値として検出する。
続いて、制御チップ140は、参照データ(図4参照)から、ステップS1で検出した速度値に対応する制御データを取得する(S2)。具体的に、制御チップ140は、参照データの内のデータD1(図4(a)参照)を参照し、所定の距離の対応データ、例えば実線グラフG1(図5参照)又は破線グラフG2(図5参照)の何れか1つ、から上記速度値に対応するシャッタースピード値を取得する。また、制御チップ140は、上記参照データの内のデータD2(図4(b)参照)を参照し、データD1から取得したシャッタースピード値に対応するゲイン値を取得する。更に、制御チップ140は、上記参照データの内のデータD3(図4(c)参照)を参照し、データD1から取得したシャッタースピード値に対応するパルス幅の調節値を取得する。
続いて、制御チップ140は、ステップS2で取得したシャッタースピード値が直近に取得したシャッタースピード値と値が異なるかを判定する(S3)。それらの値が一致する場合(ステップS3:No判定)は、ステップS5に処理を移行する。
ステップS2で取得したシャッタースピード値が直近に取得したシャッタースピード値と値が異なる場合(ステップS3:Yes判定)、制御チップ140は、デジタルカメラ12にシャッタースピード値の変更を指示する(S4)。具体的に、制御チップ140は、シリアルI/O128を介し、デジタルカメラ12のTG126のシャッタースピード設定レジスタにステップS2で取得したシャッタースピード値を設定する。この設定により、TG126は、露光開始トリガ信号のタイミングを、設定されたシャッタースピード値に基づくタイミングに調節し、露光時間を変化させる。例えば、設定されたシャッタースピード値がシャッタースピードを速めるものである場合、TG126は、露光開始トリガ信号のタイミングを遅らせる、つまり、Vドライバ127に掃き出し用のパルスをより多く出力させるなどして露光時間を短くする。
続いて、制御チップ140は、ステップS2で取得したゲイン値が直近に取得したゲイン値と値が異なるかを判定する(S5)。それらの値が一致する場合(ステップS5:No判定)は、ステップS7に処理を移行する。
ステップS2で取得したゲイン値が直近に取得したゲイン値と値が異なる場合(ステップS5:Yes判定)、制御チップ140は、デジタルカメラ12にゲイン値の変更を指示する(S6)。具体的に、制御チップ140は、シリアルI/O128を介し、デジタルカメラ12のAGC123のゲイン設定レジスタにステップS2で取得したゲイン値を設定する。この設定により、AGC123は、入力されるアナログ輝度信号のゲインを変化させる。例えば、ゲインを増加させるゲイン値が設定された場合、AGC123は、入力されるアナログ輝度信号のゲインを増加させるように制御する。
続いて、制御チップ140は、ステップS2で取得したパルス幅の調節値が直近に取得したパルス幅の調節値と値が異なるかを判定する(S7)。それらの値が一致する場合(ステップS7:No判定)は、ステップS1に処理を移行する。
ステップS2で取得したパルス幅の調節値が直近に取得したパルス幅の調節値と値が異なる場合(ステップS7:Yes判定)、制御チップ140は、照明装置13に明るさの変更を指示する(S8)。具体的に、制御チップ140は、照明装置13にステップS2で取得したパルス幅の調節値を出力する。照明装置13は、そのパルス幅の調節値に基づき、LED発光部を駆動するPWM信号のパルス幅を変化させる。例えば、パルス幅の調節値がパルス幅を増加させる値であった場合、照明装置13は、照明がより明るくなるようにLED発光部のPWM信号を調節する。ステップS8の処理後は、ステップS1に戻って同様の制御を繰り返す。
なお、デジタルカメラ12におけるシャッタースピードとゲインと調節のタイミングと、照明装置13における照明の明るさの調節のタイミングは一致させることが望ましい。
図7は、測距センサ145を使用する場合のシャッター制御フローの一例を示す図である。先ず、制御チップ140は慣性センサ144の出力値を読み取り、飛行体1aの移動速度を検出する(S11)。
更に、制御チップ140は測距センサ145の出力値を読み取り、点検対象物との距離を検出する(S12)。
続いて、制御チップ140は、参照データ(図4参照)から、ステップS11で検出した速度値とステップS12で検出した距離とに対応する制御データを取得する(S13)。
一例として、データD1(図4(a)参照)に、異なる距離の対応データとして実線グラフG1(図5参照)と破線グラフG2(図5参照)の各データが設定されているものと仮定した場合の処理について以下に示す。
先ず、制御チップ140は、ステップS12で検出した検出距離と、実線グラフG1や破線グラフG2により示される各対応データに対応付けられている識別情報としての距離情報とを比較し、上記検出距離により近い距離情報を識別情報として有する対応データを選択する。そして、制御チップ140は、選択した対応データが示すグラフ(実線グラフG1又は破線グラフG2)において、ステップS11で検出した移動速度に対応するシャッタースピード値を取得する。また、制御チップ140は、上記参照データの内のデータD2(図4(b)参照)を参照し、データD1から取得したシャッタースピード値に対応するゲイン値を取得する。更に、制御チップ140は、上記参照データの内のデータD3(図4(c)参照)を参照し、データD1から取得したシャッタースピード値に対応するパルス幅の調節値を取得する。
その後は、図6に示すステップS3〜ステップS8に示す制御を同様に行うため、これ以上の図示及び説明は省略する。なお、ステップS8の処理後は、ステップS11に戻って同様の制御を行うものとする。
次に、慣性センサ144の出力のドリフト補正動作について説明する。慣性センサ144は、出力にノイズの影響によるドリフトが発生することが知られている。従って、長時間飛行では、得られる出力値の精度が低下する。本実施形態では、定期的にドリフトの補正動作を行うことによりドリフトの影響を抑える。具体的には、飛行体1aを空中に静止させる静止動作を行って慣性センサ144の出力値を初期値にリセットする。このドリフト補正動作の実行期間は、例えば飛行体1aの飛行開始から飛行終了までの期間などとする。以下では、制御チップ140は、回転翼10を回転させる制御を開始した場合に当該ドリフト補正動作を開始し、回転翼10の回転制御を終了した場合に当該ドリフト補正動作を終了するものとして説明する。以下、制御チップ140がハードウエアタイマを備える形態のものとし、当該ドリフト補正動作の開始から終了までの処理について説明する。
図8は、ドリフト補正動作の一例を示すフロー図である。先ず、制御チップ140は、タイマーに設定時間T1をセットし、タイマーをスタートさせる(S21)。
続いて、制御チップ140は、タイマーから設定時間T1の経過を示す入力があったかを判定する(S22)。タイマーから設定時間T1の経過を示す入力が無い場合(ステップS22:No判定)、制御チップ140は、タイマーから設定時間T1の入力があるまで待機する。なお、この間、制御チップ140は、操作信号の入力に基づく飛行制御や、カメラ制御や、照明制御などを行う。
その後、タイマーから設定時間T1の経過を示す入力があった場合(ステップS22:Yes判定)、制御チップ140は、飛行体1aを空中に静止させるホバーリング制御を行う(S23)。ホバーリング制御において、制御チップ140は、慣性センサ144の出力をモニタし、その出力値に基づいてモーターコントローラ142を制御し、空中において飛行体1aの静止動作を実現する。
続いて、制御チップ140は、飛行体1aの静止動作が成功したかを判定する(S24)。ここでは、一例として、3軸の並進方向の速度が10(cm/sec)以下、3軸の角速度が15(deg/sec)以下の状態が1秒以上続いた時に静止動作が成功したものと判定する。飛行体1aの静止動作が成功していない場合(ステップS24:No判定)、ステップS23のホバーリング制御を繰り返し行う。
飛行体1aの静止動作が成功した場合(ステップS24:Yes判定)、慣性センサ144の出力値を0にリセットし、ホバーリング制御を解除する(S25)。つまり、制御チップ140は、操縦信号に基づくモーターコントローラ142の制御に戻す。
ステップS25の後は、ステップS21に戻り、同様の動作を繰り返す。
(変形例1)
第1の実施の形態に示す点検システムの変形例1として、飛行体1aがデジタルカメラ12から取得したフレーム画像を基に飛行体1aの移動速度を求めるオプティカルフロー制御について示す。
図9は、変形例1に係る飛行体2aの構成の一例を示すブロック図である。図9に示す飛行体2aは、図2に示す制御チップ140にオプティカルフロー算出機能240を設けたものである。変形例1では、慣性センサ144を使用せずにオプティカルフロー算出機能240により「検出手段」を構成する。なお、図9に示す慣性センサ144は、通常の飛行制御において使用するものとする。
オプティカルフロー算出機能240は、制御チップ140のCPUがROMのオプティカルフロー算出プログラムを読み出して実行することにより機能部として実現される。
オプティカルフロー算出機能240は、時系列的に連続する異なる2枚のフレーム画像から計算によりフレーム画像内の速度場を算出し、その速度場に基づいて物体の一意の速度(オプティカルフロー)を推定する処理を行う。本例では、フレーム画像から算出される物体の速度は相対的に飛行体2aの移動速度を示す点に着目し、物体のオプティカルフローの算出により飛行体2aの移動速度を推定する。
オプティカルフローのアルゴリズムについて説明する。オプティカルフローは、「オプティカルフロー拘束方程式」を基に、所定の仮定条件下において勾配法やブロックマッチング法などによる計算を行い、連続するフレーム画像内の物体の速度ベクトルを一意に推定する処理を行う。以下では、一例として、勾配法による速度ベクトルの推定について説明する。
連続するフレーム画像のフレーム番号を「t(t=1、2、・・・)」とし、フレーム画像tのある点(x,y)の輝度値をI(x,y,t)とする。このとき、フレーム画像内の物体の移動前後の輝度値は変化しないものと仮定すると、式(1)が成立する。
Figure 2017204835
式(1)をテイラー展開すると、式(2)が得られる。
Figure 2017204835
ここで、物体の移動する移動ベクトルのx成分とy成分をu、vとすると、(3)式が成り立ち、式(2)に式(3)を代入すると式(4)のオプティカルフロー拘束方程式が得られる。
Figure 2017204835
Figure 2017204835
パラメータu、パラメータvのそれぞれの解を一意に求めるため、次の仮定を付加してそれらの解を推定する。ここでは、近傍画素も同じ動きをするという仮定を基に、n(nは自然数)ピクセル×nピクセルの微小矩形領域の各画素のパラメータuとパラメータvの解を推定する例を示す。
次式(5)は、パラメータuとパラメータvのn×n個の方程式を行列で表したものである。
Figure 2017204835
ここで、G、f、bは、それぞれ、次の行列によって表される。
Figure 2017204835
式(6)を満たすパラメータu、パラメータvのそれぞれの解は、ばらつきがある。このため、式(5)を最小二乗法の式に代入してなる式(7)を使用する。
Figure 2017204835
式(7)により、速度ベクトルfのパラメータuとパラメータvのそれぞれの推定解が求まる。
制御チップ140は、このようなアルゴリズムで算出されたフレーム画像内の物体の速度成分uと速度成分vの推定解を基に、更に速度成分uと速度成分vの合成ベクトルの大きさを算出する。
そして、フレーム画像内の各画素の合成ベクトルの速度分布から平均値+2σ(σ:分散)より大きな値を除いた後に、再度平均値を算出する。
これにより、制御チップ140は、その算出結果を、飛行体2aの移動速度とし、当該移動速度を基にシャッタースピードやゲインや照明の明るさを制御する。
このように、平均値を用いることで画像の大部分のブレが抑えられるが、この際ノイズを除いた後の最大値を用いるなどしてもよい。最大値を用いることでよりブレを抑えることが出来る。ただし、その場合、画像が暗くなり過ぎないようなパラメータ設定にする必要がある。
(変形例2)
第1の実施の形態に示す点検システムの変形例2として、飛行体1aで検出した飛行体1aの加速度情報を基に飛行体1aの移動方向や移動速度を予測してシャッタースピードを制御するフィードフォワード制御について示す。
図10は、変形例2に係る飛行体の構成の一例を示すブロック図である。図10に示す飛行体3aは、図2に示す制御チップ140にフィードフォワード算出機能340を設けたものである。変形例2では、「速度算出手段」として、当該フィードフォワード算出機能340を構成している。
フィードフォワード算出機能340は、制御チップ140のCPUがメモリのフィードフォワード算出プログラムを読み出して実行することにより機能部として実現される。
フィードフォワード処理について説明する。制御チップ140は、慣性センサ144が備える3軸加速度センサから3軸方向の加速度値を取得し、それらの合成ベクトル(飛行体3aの並進方向)の加速度値αを算出する。制御チップ140は、その加速度値αと、第1の実施形態において慣性センサ144の出力情報から算出した飛行体3aの速度情報v(0)とを基に、所定時間先の飛行体3aの速度(「予測移動速度」)v(s)を式(8)により予測する。
Figure 2017204835
なお「s」は、算出する予測移動速度に達する時間とする。この時間は、例えば、制御チップ140が慣性センサ144の出力情報を読み取ってからデジタルカメラ12がシャッタースピードの調節を完了するまでの、予め測定などにより求めた時間などを設定する。
制御チップ140は、式(8)によって得た速度v(s)が示す速度情報に基づき、参照データを参照して対応するシャッタースピード値を取得し、そのシャッタースピード値をデジタルカメラ12に出力する。また、ゲイン値や照明装置の明るさについても上記速度情報に対応するものを参照データから取得し、それぞれの制御対象に出力する。
なお、制御チップ140は、飛行体3aの加速度情報を慣性センサ144から取得するものとして説明したが、飛行体3aの速度情報から加速度情報を算出しても良い。例えば、変形例1に示すオプティカルフロー処理により求めた1フレームの速度情報と、更に、これに時間的に連続するフレームを対象に求めた速度情報とから、式(9)を用いて加速度情報を求める。
Figure 2017204835
以上により、飛行体3aの加速度情報から微小時間後の速度を予測し、その速度情報に対応するシャッター速度に前以て設定する、フィードフォワード制御を行う。
(変形例3)
第1の実施の形態に示す点検システムの変形例3として、地上の複数台のデジタルカメラにより飛行体1aに設けたマーカを撮影し、モーションキャプチャ処理などにより点検対象物に対する飛行体1aの相対速度や相対加速度などを算出して飛行体1aに送信するシステムの態様を示す。
図11は、変形例3に係る点検システムの構成例を示す図である。図11に示す点検システム4は、地上にモーションキャプチャシステム4cを設けたものである。変形例3では、「検出手段」として制御チップの検出部及び慣性センサ144の代わりに、地上にモーションキャプチャシステム4cを構成している。
飛行体4aは、本体フレーム15などの外面部に多数の反射マーカ40を取り付けたものである。反射マーカ40は、後述する治具に取り付けたものと同じ反射マーカを使用し、取り付け位置は、治具への取り付け位置と同様な配置で本体フレーム15などの外面部に取り付ける。反射マーカ40は、地上カメラ41で撮影可能なマーカであれば反射マーカに限定されない。ここでは、一例として、白色や、カラー色、地上カメラ41に赤外線カメラを使用する場合には赤外線を反射する反射マーカなどを使用する。
モーションキャプチャシステム4cは、少なくとも2台以上の地上カメラ41と、モーションキャプチャ処理を行うPC等のコンピュータ42とを有する。
各地上カメラ41は、三脚などにより固定し、飛行体4aが点検する点検対象物に向けて、互いに角度をずらして設置する。各地上カメラ41には照明装置(不図示)が取り付けられており、その照明装置により飛行体4aの反射マーカ40を照明する。
コンピュータ42は、CPU420やROM421やRAM422や画像ボード423や無線通信インターフェース424などを有する。CPU420は、各種プログラムを実行するなどしてコンピュータ42全体を制御する。ROM421は、コンピュータの制御プログラムやデータを記憶する。制御プログラムには、速度算出プログラムなどが含まれる。RAM422は、CPU420が各種処理を実行する際に使用するワークメモリである。画像ボード423は、各地上カメラ41から動画像を入力してモーションキャプチャ処理を行う画像処理回路である。無線通信インターフェース424は、飛行体1aとWiFiやBluetoothなどの通信方式により通信を行い、飛行体1aに速度情報等を送信する。本例では、CPU420やROM421やRAM422や画像ボード423などが「解析手段」を構成し、無線通信インターフェース424などが「送信手段」を構成する。
ここで、モーションキャプチャ処理のためのキャリブレーション処理について説明する。コンピュータ42は、予め、各地上カメラ41から動画像を取り込み、画像ボード423のキャリブレーション処理として、取り込まれた動画像(平面画像)から飛行体4aの3次元空間の動きを画像ボード423で計算させる準備処理を行う。具体的には、飛行体4aの代わりとなる治具の複数個所に反射マーカを取り付ける。そして、その治具を地上カメラ41で撮影し、画像ボード423によりモーションキャプチャ処理される治具の反射マーカの動きを飛行体1aの3次元モデルの動きと一致させる。この準備処理の際に、平面画像内の点検対象物を3次元モデル化し、飛行体1aの3次元モデルが移動する3次元空間内に配置しておいても良い。
次に、実際の飛行体4aの動きから速度情報を求める処理について説明する。CPU420は、画像ボード423を制御し、モーションキャプチャ処理により得られた飛行体4aの3次元空間内の動き情報(飛行体4aの3次元モデルの各点の時系列の位置情報)を取得する。更に、CPU420は、その動き情報から、例えば飛行体4aの重心の速度情報を算出し、その速度情報を無線通信インターフェース424を介して飛行体4aに送信する。3次元空間内に点検対象物をモデル化している場合には、上記速度情報として点検対象物との相対速度を求める。
飛行体4aは、地上のモーションキャプチャシステム4cから送信される速度情報を通信機143で受信し、制御チップ140がその速度情報を読み取ってデジタルカメラ12のシャッタースピードや、ゲインや、照明装置13の明るさ等を制御する。
本実施の形態及び各変形例においては、電子シャッターを有するデジタルカメラを例に電子シャッターのシャッタースピード制御について説明したが、電子シャッターに限らずメカニカルシャッターを有するデジタルカメラに当該シャッタースピード制御を適用しても良い。
また、本実施の形態及び各変形例においては、搭載カメラとしてデジタルカメラを例に説明したが、デジタルカメラに限らず、シャッター制御が可能なカメラであればビデオカメラなどであっても良い。
また、本実施の形態及び各変形例においては、制御チップがプログラムを実行してデジタルカメラや照明装置に制御データを出力する態様を示したが、制御チップから露光時間を示すタイミング信号をデジタルカメラに出力したり、制御チップから照明装置にPWM信号を出力したりするなど、適宜変形を行っても良い。この場合にも、デジタルカメラのシャッタースピードを調節するタイミングと、ゲインを調節するタイミングと、照明装置の明るさを調節するタイミングとを一致させるようにする。
また、本実施の形態及び各変形例においては、制御チップをシャッタースピードとゲインと照明の明るさを制御するものとして説明したが、少なくともシャッタースピードを制御するものであれば良い。
また、本実施の形態及び各変形例を適宜組み合わせても良い。
以上により、本実施の形態及び各変形例に示す点検システムは、飛行体を移動させながら撮影対象物を撮影した場合においても撮影画像のブレを大幅に低減することが可能になる。
実施の形態及び各変形例で実行されるプログラムは、ROMなどのメモリ部に予め組み込まれて提供するものとしているが、これに限定されるものではない。実施の形態及び各変形例で実行されるプログラムを、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してコンピュータプログラムプロダクトとして提供してもよい。例えば、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、フレキシブルディスク、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク(登録商標)、半導体メモリ等の記録媒体に記録して提供してもよい。
また、実施の形態及び各変形例で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施の形態及び各変形例で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
1a 飛行体
11 モーター
12 デジタルカメラ
13 照明装置
14 制御ユニット
140 制御チップ
141 メモリ
142 モーターコントローラ
143 通信機
144 慣性センサ
145 測距センサ
146 バッテリー
特開2014−227166号公報

Claims (10)

  1. 飛行体の搭載カメラにより撮影対象物を撮影する撮影制御システムであって、
    前記飛行体の移動速度を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された移動速度に応じて前記搭載カメラのシャッタースピードを制御する制御手段と、
    を有する撮影制御システム。
  2. 更に、
    前記搭載カメラと前記撮影対象物との間の距離を検出する距離検出手段を有し、
    前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記移動速度及び前記距離検出手段により検出された前記距離に応じて前記搭載カメラのシャッタースピードを制御する、
    請求項1に記載の撮影制御システム。
  3. 更に、
    前記撮影対象物を照明する照明手段を有し、
    前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記移動速度に応じて前記搭載カメラのシャッタースピード及び前記照明手段の照明の明るさを制御する、
    請求項1に記載の撮影制御システム。
  4. 前記飛行体は、
    前記検出手段として慣性センサを有し、
    更に、前記慣性センサの測定値のドリフトを補正する補正手段を有する、
    請求項1に記載の撮影制御システム。
  5. 前記補正手段は、前記飛行体を空中に静止動作させて前記測定値を初期値にリセットする補正動作を含む、
    請求項4に記載の撮影制御システム。
  6. 前記検出手段は、前記搭載カメラにより撮影された画像の時系列順の画像を基に画像中の物体の移動速度から前記飛行体の相対的な移動速度を算出することにより前記移動速度を検出する、
    請求項1に記載の撮影制御システム。
  7. 前記検出手段は、前記飛行体の前記移動速度の検出に加えて前記飛行体の加速度を検出し、
    前記検出手段により検出された前記移動速度からの所定時間先の前記飛行体の移動速度である予測移動速度を前記加速度から算出する速度算出手段を更に有する、
    請求項1に記載の撮影制御システム。
  8. 前記検出手段は、
    前記飛行体に装着したマーカと、
    複数台の地上カメラと、
    前記複数台の前記地上カメラが撮影した撮影画像中の前記飛行体の前記マーカから3次元空間における前記飛行体の動きを解析することにより前記飛行体の前記移動速度を算出する解析手段と、
    前記解析手段が解析した前記移動速度を前記飛行体に送信する送信手段と、
    を有する、
    請求項1に記載の撮影制御システム。
  9. 飛行体の搭載カメラの制御方法であって、
    前記飛行体の移動速度を検出する工程と、
    前記検出された移動速度に応じて前記搭載カメラのシャッタースピードを制御する工程と、
    を含む制御方法。
  10. コンピュータを、
    飛行体の移動速度を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された移動速度に応じて前記飛行体の搭載カメラのシャッタースピードを制御する制御手段と、
    として機能させるプログラム。
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