JP2017204410A - 絶縁電線の製造方法および機器の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄く均一な絶縁被覆層を備えた、平角線の絶縁電線の製造方法を提供する。【解決手段】融点が100℃以上325℃以下であり、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基およびイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する溶融成形可能な含フッ素樹脂(A)からなる平均粒子径0.02μm以上150μm以下の粉体を用いて、平角線の外周に厚みが10〜150μmである絶縁被覆層を形成させる絶縁電線の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、平角線の絶縁電線の製造方法および絶縁電線を用いた機器の製造方法に関する。
自動車、鉄道、航空機等に用いられる車両機器等は、小型化、軽量化が望まれている。そのため、該車両機器に用いられる電気機器の絶縁電線の絶縁被覆層は、薄肉化が求められている。更に、電気機器の高出力化、高電圧化に伴い、前記絶縁被覆層は、優れた絶縁性とともに、導体との強固な接着性も求められている(特許文献1参照)。
電線の導体を平角線とすることにより、丸線に比べて、コイルとしたときに占積率が高くなりコイル全体の省スペース化が可能となり電気機器の小型化に寄与する。しかし、平角線の場合、丸線と比べて均一な絶縁被覆層の形成が難しく、絶縁性が十分に保てないという問題がある。例えば、絶縁テープを貼付することにより絶縁被覆層を形成する方法などでは絶縁被覆層が不均一になりやすい(特許文献2参照)。
ハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)の駆動用モーターに使用される平角導体に絶縁被覆した報告例の記載がある通り、モーターの信頼性向上とともに小型・高効率化への貢献として耐熱性が高く且つ低誘電率の材料が求められてきている(非特許文献1参照)。
国際公開第2013/088968号 特開2008−276963号公報
「HEV/EV 駆動モーター用高PDIV 平角エナメル線」、日立金属技報 Vol.30、日立金属株式会社、2014年3月、p.68
本発明は、薄く均一な絶縁被覆層を備えた、平角線の絶縁電線の製造方法を提供する。
本発明は、下記の態様を有する。
[1]融点が100℃以上325℃以下であり、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基およびイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する溶融成形可能な含フッ素樹脂(A)を含む平均粒子径0.02μm以上150μm以下の粉体を用いて、平角線の外周に厚みが10〜150μmである絶縁被覆層を形成させる絶縁電線の製造方法。
[2]前記粉体の比誘電率が2.8以下であることを特徴とする、[1]に記載の絶縁電線の製造方法。
[3]前記粉体と平角線で使用する金属種との接着強度が10N/cm以上であることを特徴とする、[1]または[2]に記載の絶縁電線の製造方法。
[4]前記粉体が平均粒子径10μm以上50μm以下であることを特徴とする、[1]〜[3]の何れかに記載の絶縁電線の製造方法。
[5]静電粉体塗装法または流動浸漬法を用いることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載の絶縁電線の製造方法。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の絶縁電線の製造方法にて絶縁電線を製造し、前記絶縁電線を用いてなる絶縁増幅器、絶縁トランス、自動車のオルタネータ、ハイブリッド車の電動機の何れかの機器の製造方法。
本発明の製造方法によれば、薄く均一な絶縁被覆層を備えた平角線の絶縁電線を製造できる。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「含フッ素樹脂」とは、分子中にフッ素原子を有する高分子化合物を意味する。
「融点」とは、示差走査熱量測定(DSC)法で測定した融解ピークの最大値に対応する温度を意味する。
「溶融成形可能」であるとは、溶融流動性を示すことを意味する。
「溶融流動性を示す」とは、荷重49Nの条件下、樹脂の融点よりも20℃以上高い温度において、溶融流れ速度が0.1〜1000g/10分となる温度が存在することを意味する。
「溶融流れ速度」とは、JIS K 7210:1999(ISO 1133:1997)に規定されるメルトマスフローレート(MFR)を意味する。
「カルボニル基含有基」とは、構造中にカルボニル基(−C(=O)−)を有する基を意味する。
[粉体]
本発明における粉体(以下、含フッ素樹脂(A)の粉体とも記す。)は、含フッ素樹脂(A)を含む。含フッ素樹脂(A)の粉体は、耐熱性、誘電率を損なわない範囲において、必要に応じて他の樹脂、添加剤などを含んでいてもよい。
含フッ素樹脂(A):
含フッ素樹脂(A)は、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基およびイソシアネート基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基(以下、官能基(I)と記す。)を有する含フッ素樹脂である。官能基(I)を有することによって、含フッ素樹脂(A)と、平角線との接着性に優れる。
官能基(I)は、平角線との接着性の点から、含フッ素樹脂(A)の主鎖の末端基および主鎖のペンダント基のいずれか一方または両方として存在することが好ましい。
官能基(I)は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
含フッ素樹脂(A)は、平角線との接着性の点から、官能基(I)として少なくともカルボニル基含有基を有することが好ましい。
カルボニル基含有基としては、たとえば、炭化水素基の炭素原子間にカルボニル基を有する基、カーボネート基、カルボキシ基、ハロホルミル基、アルコキシカルボニル基、酸無水物基等が挙げられる。
炭化水素基の炭素原子間にカルボニル基を有する基における炭化水素基としては、たとえば、炭素数2〜8のアルキレン基等が挙げられる。なお、該アルキレン基の炭素数は、カルボニル基を含まない状態での炭素数である。アルキレン基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。
ハロホルミル基は、−C(=O)−X(ただし、Xはハロゲン原子である。)で表される。ハロホルミル基におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。すなわちハロホルミル基としてはフルオロホルミル基(カルボニルフルオリド基ともいう。)が好ましい。
アルコキシカルボニル基におけるアルコキシ基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基またはエトキシ基が特に好ましい。
含フッ素樹脂(A)中の官能基(I)の含有量は、含フッ素樹脂(A)の主鎖炭素数1×10個に対し10〜60000個が好ましく、100〜50000個がより好ましく、100〜10000個がさらに好ましく、300〜5000個が特に好ましい。官能基(I)の含有量が前記範囲であれば、平角線との接着性にさらに優れる。
官能基(I)の含有量は、核磁気共鳴(NMR)分析、赤外吸収スペクトル分析等の方法によって測定できる。たとえば、特開2007−314720号公報に記載のように赤外吸収スペクトル分析等の方法を用いて、含フッ素樹脂(A)を構成する全構成単位中の官能基(I)を有する構成単位の割合(モル%)を求め、該割合から、官能基(I)の含有量を算出できる。
含フッ素樹脂(A)の融点は、100℃以上325℃以下であり、150℃以上310℃以下が好ましく、200℃以上300℃以下がより好ましい。含フッ素樹脂(A)の融点が前記範囲の下限値以上であれば、絶縁被覆層が耐熱性に優れる。含フッ素樹脂(A)の融点が前記範囲の上限値以下であれば、絶縁被覆層を形成する際に汎用的な装置を使用できる。
含フッ素樹脂(A)の融点は、含フッ素樹脂(A)を構成する構成単位の種類や割合、含フッ素樹脂(A)の分子量等によって調整できる。たとえば、後述する構成単位(u1)の割合が多くなるほど、融点が上がる傾向がある。
含フッ素樹脂(A)としては、粉体を製造しやすい点から、溶融成形が可能なものを用いる。
溶融成形が可能な含フッ素樹脂(A)としては、公知の溶融成形が可能な含フッ素樹脂(テトラフルオロエチレン/フルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体等)に官能基(I)を導入した含フッ素樹脂;後述する含フッ素重合体(α1)等が挙げられる。
含フッ素樹脂(A)としては、荷重21Nの条件下、含フッ素樹脂(A)の融点よりも20℃以上高い温度において、溶融流れ速度が0.1〜1000g/10分(好ましくは0.5〜100g/10分、より好ましくは1〜30g/10分、さらに好ましくは5〜20g/10分)となる温度が存在するものを用いる。溶融流れ速度が前記範囲の下限値以上であれば、含フッ素樹脂(A)の成形性に優れる。溶融流れ速度が前記範囲の上限値以下であれば、絶縁被覆層の機械的強度に優れる。
含フッ素樹脂(A)の融点が180℃程度である場合、235℃、荷重21Nの条件下における溶融流れ速度は、0.5〜100g/10分が好ましく、1〜50g/10分がより好ましく、1〜30g/10分がさらに好ましい。溶融流れ速度が前記範囲の上限値以下であれば、耐熱性が向上する傾向がある。溶融流れ速度が前記範囲の下限値以上であれば、含フッ素樹脂(A)の成形性に優れる。
なお、含フッ素樹脂(A)の融点が240℃程度である場合、297℃、荷重49Nの条件下における溶融流れ速度は、0.5〜100g/10分が好ましく、1〜50g/10分がより好ましく、1〜30g/10分がさらに好ましい。また、含フッ素樹脂(A)の融点が240℃程度である場合、372℃、荷重49Nの条件下における溶融流れ速度は、0.5〜100g/10分が好ましく、1〜50g/10分がより好ましく、1〜30g/10分がさらに好ましい。溶融流れ速度が前記範囲の上限値以下であれば、耐熱性が向上する。溶融流れ速度が前記範囲の下限値以上であれば、含フッ素樹脂(A)の成形性に優れる。
含フッ素樹脂(A)としては、製造方法の違いによって、たとえば、下記のものが挙げられる。
(α)重合体の製造の際に用いた単量体、連鎖移動剤および重合開始剤からなる群から選ばれる少なくとも1種に由来する官能基(I)を有する含フッ素重合体。
(β)コロナ放電処理、プラズマ処理等の表面処理によって官能基(I)を有しない含フッ素樹脂に官能基(I)を導入した含フッ素樹脂。
(γ)官能基(I)を有しない含フッ素樹脂に、官能基(I)を有する単量体をグラフト重合して得られた含フッ素樹脂。
含フッ素樹脂(A)としては、絶縁被覆層と平角線の高い接着性が維持できることから、含フッ素重合体(α)が好ましい。
含フッ素重合体(α)における官能基(I)が、含フッ素重合体(α)の製造に用いられた単量体に由来する場合、含フッ素重合体(α)は、下記方法(1)によって製造できる。この場合、官能基(I)は、製造時に単量体が重合することによって形成された該単量体に由来する構成単位中に存在する。
方法(1):単量体の重合によって含フッ素重合体(α)を製造する際に、官能基(I)を有する単量体を用いる。
含フッ素重合体(α)における官能基(I)が、含フッ素重合体(α)の製造に用いられた連鎖移動剤に由来する場合、含フッ素重合体(α)は、下記方法(2)によって製造できる。この場合、官能基(I)は、含フッ素重合体(α)の主鎖の末端基として存在する。
方法(2):官能基(I)を有する連鎖移動剤の存在下に、単量体の重合によって含フッ素重合体(α)を製造する。
官能基(I)を有する連鎖移動剤としては、酢酸、無水酢酸、酢酸メチル、エチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。
含フッ素重合体(α)における官能基(I)が、含フッ素重合体(α)の製造に用いられた重合開始剤に由来する場合、含フッ素重合体(α)は、下記方法(3)によって製造できる。この場合、官能基(I)は、含フッ素重合体(α)の主鎖の末端基として存在する。
方法(3):官能基(I)を有するラジカル重合開始剤等の重合開始剤の存在下に、単量体の重合によって含フッ素重合体(α)を製造する。
官能基(I)を有するラジカル重合開始剤としては、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ビス(4−tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネート等が挙げられる。
含フッ素重合体(α)における官能基(I)が、含フッ素重合体(α)の製造に用いられた単量体、連鎖移動剤、重合開始剤のうちの2種以上に由来する場合、含フッ素重合体(α)は前記方法(1)〜(3)のうちの2種以上を併用することによって製造できる。
含フッ素重合体(α)としては、官能基(I)の含有量を容易に制御でき、接着性を調整しやすい点から、方法(1)で製造された、単量体に由来する官能基(I)を有する含フッ素重合体(α)が好ましい。
官能基(I)を有する単量体としては、カルボキシ基を有する単量体(マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ウンデシレン酸等);酸無水物基を有する単量体(無水イタコン酸(以下、「IAH」とも記す。)、無水シトラコン酸(以下、「CAH」とも記す。)、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(以下、「NAH」とも記す。)、無水マレイン酸等)、水酸基およびエポキシ基を有するビニルエーテル等が挙げられる。
含フッ素重合体(α1):
単量体に由来する官能基(I)を有する含フッ素重合体(α)としては、接着性にさらに優れる点から、下記の含フッ素重合体(α1)が特に好ましい。
テトラフルオロエチレン(以下、「TFE」とも記す。)またはクロロトリフルオロエチレン(以下、「CTFE」とも記す。)に由来する構成単位(u1)と、酸無水物基を有する環状炭化水素単量体(以下、「酸無水物基含有環状炭化水素単量体」とも記す。)に由来する構成単位(u2)と、含フッ素単量体(ただし、TFEおよびCTFEを除く。)に由来する構成単位(u3)とを有する含フッ素重合体(α1)。
ここで、構成単位(u2)の有する酸無水物基が官能基(I)に相当する。
「酸無水物基」は、−C(=O)−O−C(=O)−で表される基を意味する。
構成単位(u2)を構成する酸無水物基含有環状炭化水素単量体としては、IAH、CAH、NAH、無水マレイン酸等が挙げられる。酸無水物基含有環状炭化水素単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸無水物基含有環状炭化水素単量体としては、IAH、CAHおよびNAHからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。IAH、CAHおよびNAHからなる群から選ばれる1種以上を用いると、無水マレイン酸を用いた場合に必要となる特殊な重合方法(特開平11−193312号公報参照)を用いることなく、酸無水物基を有する含フッ素重合体(α1)を容易に製造できる。
酸無水物基含有環状炭化水素単量体としては、接着性にさらに優れる点から、IAHまたはNAHが好ましい。
構成単位(u3)を構成する含フッ素単量体としては、重合性炭素−炭素二重結合を1つ有する含フッ素化合物が好ましく、たとえば、フルオロオレフィン(フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン(以下、「HFP」とも記す。)、ヘキサフルオロイソブチレン等。ただし、TFEを除く。)、CF=CFORf1(ただし、Rf1は炭素数1〜10で炭素原子間に酸素原子を含んでもよいペルフルオロアルキル基である。)(以下、「PAVE」とも記す。)、CF=CFORf2SO(ただし、Rf2は炭素数1〜10で炭素原子間に酸素原子を含んでもよいペルフルオロアルキレン基であり、Xはハロゲン原子または水酸基である。)、CF=CFORf3CO(ただし、Rf3は炭素数1〜10で炭素原子間に酸素原子を含んでもよいペルフルオロアルキレン基であり、Xは水素原子または炭素数1〜3のアルキル基である。)、CF=CF(CFOCF=CF(ただし、pは1または2である。)、CH=CX(CF(ただし、Xは水素原子またはフッ素原子であり、qは2〜10の整数であり、Xは水素原子またはフッ素原子である。)(以下、「FAE」とも記す。)、環構造を有する含フッ素単量体(ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)、2,2,4−トリフルオロ−5−トリフルオロメトキシ−1,3−ジオキソール、ペルフルオロ(2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン)等)等が挙げられる。
含フッ素単量体としては、含フッ素重合体(α1)の成形性、絶縁被覆層の耐屈曲性等に優れる点から、HFP、PAVEおよびFAEからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、FAEおよびHFPのいずれか一方または両方がより好ましい。
PAVEとしては、CF=CFOCFCF、CF=CFOCFCFCF、CF=CFOCFCFCFCF、CF=CFO(CFF等が挙げられ、CF=CFOCFCFCF(以下、「PPVE」とも記す。)が好ましい。
FAEとしては、CH=CF(CFF、CH=CF(CFF、CH=CF(CFF、CH=CF(CFF、CH=CF(CFF、CH=CF(CFH、CH=CF(CFH、CH=CF(CFH、CH=CF(CFH、CH=CF(CFH、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFH、CH=CH(CFH、CH=CH(CFH、CH=CH(CFH、CH=CH(CFH等が挙げられる。
FAEとしては、CH=CH(CFq1(ただし、q1は、2〜6であり、2〜4が好ましい。)が好ましく、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CF(CFH、CH=CF(CFHがより好ましく、CH=CH(CFFまたはCH=CH(CFFが特に好ましい。
含フッ素重合体(α1)は、構成単位(u1)〜(u3)に加えて、非含フッ素単量体(ただし、酸無水物基含有環状炭化水素単量体を除く。)に由来する構成単位(u4)を有していてもよい。
非含フッ素単量体としては、重合性炭素−炭素二重結合を1つ有する非含フッ素化合物が好ましく、たとえば、オレフィン(エチレン(以下、「E」とも記す。)、プロピレン、1−ブテン等)、ビニルエステル(酢酸ビニル等)等が挙げられる。非含フッ素単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
非含フッ素単量体としては、絶縁被覆層の機械的強度等に優れる点から、E、プロピレン、1−ブテンが好ましく、Eが特に好ましい。
構成単位(u4)がEである場合の各構成単位の好ましい割合は下記のとおりである。
構成単位(u1)の割合は、構成単位(u1)と構成単位(u2)と構成単位(u3)と構成単位(u4)との合計100モル%のうち、25〜80モル%が好ましく、40〜65モル%がより好ましく、45〜63モル%がさらに好ましい。
構成単位(u2)の割合は、構成単位(u1)と構成単位(u2)と構成単位(u3)と構成単位(u4)との合計100モル%のうち、0.01〜5モル%が好ましく、0.03〜3モル%がより好ましく、0.05〜1モル%がさらに好ましい。
構成単位(u3)の割合は、構成単位(u1)と構成単位(u2)と構成単位(u3)と構成単位(u4)との合計100モル%のうち、0.2〜20モル%が好ましく、0.5〜15モル%がより好ましく、1〜12モル%がさらに好ましい。
構成単位(u4)の割合は、構成単位(u1)と構成単位(u2)と構成単位(u3)と構成単位(u4)との合計100モル%に対して、20〜75モル%が好ましく、35〜50モル%がより好ましく、37〜55モル%がさらに好ましい。
各構成単位の割合が前記範囲内であれば、絶縁被覆層の難燃性、耐薬品性等にさらに優れる。
構成単位(u2)の割合が前記範囲内であれば、含フッ素重合体(α1)における酸無水物基の量が適切になり、接着性にさらに優れる。
構成単位(u3)の割合が前記範囲内であれば、含フッ素重合体(α1)の成形性、絶縁被覆層の耐屈曲性等にさらに優れる。
各構成単位の割合は、含フッ素重合体(α1)の溶融NMR分析、フッ素含有量分析、赤外吸収スペクトル分析等により算出できる。
含フッ素重合体(α1)には、構成単位(u2)における酸無水物基の一部が加水分解し、その結果、酸無水物基含有環状炭化水素単量体に対応するジカルボン酸(イタコン酸、シトラコン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、マレイン酸等)に由来する構成単位が含まれる場合がある。該ジカルボン酸に由来する構成単位が含まれる場合、該構成単位の割合は、構成単位(u2)の割合に含まれるものとする。
含フッ素重合体(α1)の好ましい具体例としては、TFE/NAH/PPVE共重合体、TFE/IAH/PPVE共重合体、TFE/CAH/PPVE共重合体、TFE/IAH/HFP共重合体、TFE/CAH/HFP共重合体、TFE/IAH/CH=CH(CFF/E共重合体、TFE/CAH/CH=CH(CFF/E共重合体、TFE/IAH/CH=CH(CFF/E共重合体、TFE/CAH/CH=CH(CFF/E共重合体、TFE/IAH/HFP/CH=CH(CFF/E共重合体等が挙げられる。
含フッ素樹脂(A)の製造方法:
含フッ素樹脂(A)は、常法により製造できる。例えば、国際公開第2015/182702号、国際公開第2016/006644号、国際公開第2016/017801号記載の方法を参考にすることができる。
他の樹脂:
他の樹脂としては、たとえば、ポリエステル、ポリオレフィン、スチレン系樹脂、ウレタン樹脂、ポリオキシメチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、変性ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリアリレート、ポリエーテルニトリル、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。
添加剤:
添加剤としては、無機フィラーが好ましい。
無機フィラーとしては、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルーン、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、グラファイト、炭素繊維、ガラスバルーン、炭素バルーン、木粉、ホウ酸亜鉛等が挙げられる。無機フィラーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[含フッ素樹脂(A)の粉体の平均粒子径]
含フッ素樹脂(A)の粉体は、平均粒子径0.02μm以上150μm以下であり、平均粒子径が5μm以上100μm以下であるのが好ましく、平均粒子径が10μm以上50μm以下であるのがより好ましい。平均粒子径が前記下限値以上であれば絶縁被覆層形成時の操作性が良好であり、上限値以下であれば絶縁被覆層を薄くできるとともに粉砕工程での負荷が少ない。平均粒子径は篩分け法等公知の方法により求められる。
[含フッ素樹脂(A)の粉体の比誘電率]
含フッ素樹脂(A)の粉体の比誘電率は、比誘電率測定用に含フッ素樹脂(A)の粉体を成形により試験片を作製し、23℃±2℃、50±5%RHの範囲内の環境下にて周波数2.5GHzで測定される値である。比誘電率は2.8以下であることが好ましく、2.5以下がより好ましく、2.3以下が特に好ましい。比誘電率が前記範囲であると電気特性に優れる。
[含フッ素樹脂(A)の粉体の製造方法]
含フッ素樹脂(A)の粉体は、常法により製造できる。例えば、特開2006−206637号公報に記載されたように、重合後、重合媒体に分散したスラリー状の含フッ素樹脂(A)の分散液を直接噴霧して媒体を蒸発除去させる方法、一度中間粒径に造粒、乾燥後、ハンマーミル、ターボミル、ジェットミル等の粉砕機で粉砕する方法等が挙げられる。より具体的には、国際公開第2016/017801号の[0064]〜[0069]に記載されたものが挙げられる。特に、平均粒子径をより小さくするときには、−40℃位以下の温度に冷却した後に粉砕を行う「低温粉砕処理」が好ましい。
[絶縁被覆層の形成方法]
本発明において、前記含フッ素樹脂(A)の粉体を用いた絶縁被覆層の形成は常法により行える。例えば、粉体を他の樹脂と混練するなどして国際公開2016/031675号に記載するように溶融押出成形により形成することも可能であるが、絶縁被覆層を薄くすることが容易であることから、粉体そのものを塗装する静電粉体塗装法、流動浸漬法や、粉体を含む塗料による電着塗装法が好ましい。
静電粉体塗装法は、特開昭60−127615号公報、特開平01−225015号公報などに記載された公知の方法により行える。
流動浸漬法は、特開昭60−79616号公報や特開昭60−220511号公報などに記載された公知の方法により行える。
電着塗装法は、特開2008−276963号公報に記載された公知の方法により行える。
平角線を形成する導体の金属種は、導電性が良好であれば特に限定されない。例えば、銅、錫、銀、金、アルミニウム等を含むものが挙げられる。中でも、平角線の形成が容易であることから銅が好ましい。平角線の厚みは1μm〜1000μm、幅は0.1mm〜3mm程度が好ましい。
本発明において、絶縁被覆層の厚みは10〜150μmであり、10〜130μmが好ましく、10〜110μmがより好ましい。本発明の製造方法により得られる絶縁電線は、前記のように薄い絶縁被覆層であることから、コイル状にしてもコイル全体の省スペース化が可能となり電気機器の小型化に寄与する。
本発明において、平角線を形成する導体と絶縁被覆層が直接接着することが好ましいが、プライマーを介しても構わない。ただし、それにより接着強度が更に向上する場合に限る。また使用用途において耐熱性やプライマーを含む絶縁被覆層全体の誘電率が大きく損なわないことが前提である。
本発明において、絶縁被覆層と平角線との接着強度は10N/cm以上であるのが好ましく、40N/cm以上であるのがより好ましく、60N/cm以上であるのが特に好ましい。前記範囲であると、絶縁被覆層と平角線との接着性が高く、絶縁被覆層が均一に被覆されるため、絶縁性に優れる。
本発明の製造方法により製造された絶縁電線は、省スペースでありながら優れた絶縁性を有することから、絶縁増幅器、絶縁トランス、自動車のオルタネータ、ハイブリッド車の電動機等に好適に用いることができる。また、各種電線(ラッピング電線、自動車用電線、ロボット用電線)や、コイルの巻線(マグネットワイヤー)として用いることもできる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(重合体における構成単位の割合)
重合体における構成単位の割合は、溶融NMR分析、フッ素含有量分析および赤外吸収スペクトル分析により求めた。
(官能基(I)の含有量)
下記の赤外吸収スペクトル分析によって、含フッ素樹脂(A)における、官能基(I)を有するIAHに由来する構成単位の割合を求めた。
含フッ素樹脂(A)をプレス成形して200μmのフィルムを得た。赤外吸収スペクトルにおいて、含フッ素樹脂(A)中のIAHに由来する構成単位における吸収ピークは、1778cm−1に現れる。該吸収ピークの吸光度を測定し、IAHのモル吸光係数20810mol−1・l・cm−1を用いて、IAHに由来する構成単位の割合(モル%)を求めた。
前記割合をa(モル%)とすると、主鎖炭素数1×10個に対する官能基(I)(酸無水物基)の個数は、[a×10/100]個と算出される。
(融点)
示差走査熱量計(DSC装置、セイコーインスツル社製)を用い、重合体を10℃/分の速度で昇温したときの融解ピークを記録し、最大値に対応する温度(℃)を融点とした。
(溶融流れ速度)
メルトインデクサー(テクノセブン社製)を用い、後述する温度、荷重の条件下で直径2mm、長さ8mmのノズルから、10分間に流出する重合体の質量(g)を測定した。
(含フッ素樹脂(A−1)の製造)
撹拌機およびジャケットを備えた内容積1.3Lのステンレス製重合槽を真空引きした後、CFCHOCFCFHの825g、CH=CH(CFFの3.2gを仕込み、重合槽内部を撹拌しながら、HFPの350g、TFEの118g、Eの2.9gを仕込んだ後、ジャケットに温水を流して重合槽内温を66℃にした。重合槽内圧力は1.47MPa[gage]であった。内温が安定してから、tert−ブチルペルオキシピバレートの5質量%CFCHOCFCFH溶液の7.4mLを圧入し、重合を開始した。重合中、内圧が1.47MPa[gage]で一定になるよう、TFE/E=54/46モル比の混合ガスを添加した。重合中に添加されるTFE/E混合ガスが5g消費されるたびに、CH=CH(CFFの7.1質量%およびIAHの1.3質量%を含むCFCHOCFCFH溶液の2mLを添加した。反応開始から370分後、TFE/E=54/46モル比の混合ガスの70gを添加したところで重合槽を冷却し、重合を終了した。
重合槽から未反応単量体のガスを大気圧までパージし、スラリーを内容積2Lの容器に移し、スラリーと同体積の水を加えた。加熱(20〜73℃)しながら、重合媒体および未反応単量体と、重合体とを分離した。得られた重合体を120℃のオーブンで乾燥し、白色粉末状の含フッ素樹脂(A−1)を得た。
含フッ素樹脂(A−1)における各構成単位の割合は、TFE/IAH/HFP/CH=CH(CFF/E=47.5/0.3/8.3/0.6/43.4モル%であり、含フッ素樹脂(A−1)中の官能基(I)の含有量は、含フッ素樹脂(A−1)の主鎖炭素数1×10個に対し1504個であり、含フッ素樹脂(A−1)の融点は、183℃であり、含フッ素樹脂(A−1)の235℃、荷重21Nの条件下における溶融流れ速度は、4.0g/10分であった。
(含フッ素樹脂(A−2)の製造)
国際公開第2015/182702号の実施例1と同様に合成を行い、含フッ素樹脂(A−2)を得た。含フッ素樹脂(A−2)における各構成単位の割合は、TFE/IAH/CH=CH(CFF/E=58.5/0.1/2.4/39モル%であり、含フッ素樹脂(A−2)中の官能基(I)の含有量は、含フッ素樹脂(A−2)の主鎖炭素数1×10個に対し3000個であり、含フッ素樹脂(A−2)の融点は、245℃であり、含フッ素樹脂(A−2)の297℃、荷重49Nの条件下における溶融流れ速度は、22g/10分であった。
(含フッ素樹脂(A−3)の製造)
国際公開第2016/017801号の[0124]と同様に合成を行い、含フッ素樹脂(A−3)を得た。含フッ素樹脂(A−3)における各構成単位の割合は、TFE/無水ハイミックス酸/CF=CFO(CFF(PPVE)=97.9/0.1/2.0モル%であり、含フッ素樹脂(A−2)中の官能基(I)の含有量は、含フッ素樹脂(A−3)の主鎖炭素数1×10個に対し1000個であり、含フッ素樹脂(A−3)の融点は、300℃であり、含フッ素樹脂(A−3)の372℃、荷重49Nの条件下における溶融流れ速度は、17.6g/10分であった。
(粉体(B−1)の製造)
得られた含フッ素樹脂(A−1)の粒子をアズワン社製冷凍粉砕機TPH−01により粉砕し、平均粒子径20μmの粉体(B−1)を得た。比誘電率を表1に示す。
(粉体(B−2)の製造)
得られた含フッ素樹脂(A−2)の粒子をアズワン社製冷凍粉砕機TPH−01により粉砕し、平均子粒径57μmの粉体(B−2)を得た。比誘電率を表1に示す。
(粉体(B−3)の製造)
得られた含フッ素樹脂(A−3)の粒子を、国際公開第2016/017801号の実施例1の樹脂粒子(A−1)と同様にローターミルを用いて粉砕し、平均粒子径22.08μmの粉体(B−3)を得た。比誘電率を表1に示す。
(粉体(B−4)の製造)
得られた含フッ素樹脂(A−3)の粒子を、国際公開第2016/017801号の実施例3の樹脂粒子(A−1)と同様にジェットミルを用いて粉砕し、それをさらに実施例4と同様に高効率精精密気流分散機を用いて分級し、平均粒子径1.8μmの粉体(B−4)を得た。比誘電率を表1に示す。
(積層体の製造)
縦50mm、横150mm、厚さ2mmの銅板の表面を60メッシュのアルミナ粒子を用いて表面粗さRa=5〜10μmとなるようサンドブラスト処理したのち、エタノールで表面を清浄化し、試験用基材を作製した。
この試験用基材表面に粉体(B−1)〜(B−4)のいずれかを静電塗装し、表1に示す焼成温度で10分間焼成し、この静電塗装および焼成工程を2回繰り返すことにより、合計厚み280μmの絶縁被覆層を形成し、塗装試験片を得た。
(接着性)
前記塗装試験片の絶縁被覆層にカッターナイフを用いて10mm間隔の切り込みを入れ、絶縁被覆層の一部を剥離した後、引張り試験機のチャックに固定し、引張り速度50mm/分で90度剥離強度を測定した。結果を表1に示す。評価は「○」が10N/cm以上、「×」が10N/cm未満を意味する。
Figure 2017204410
表1に示すように、含フッ素樹脂(A)を用いた粉体で形成した絶縁被覆層は、低い比誘電率と高い接着性を併せ持つことが分かった。
(実施例1)
エタノールで表面を清浄化した厚さ0.2mm、幅2.0mmの平角銅線に、粉体(B−1)を静電塗装し、270℃で10分間焼成した。この静電塗装および焼成工程により、平角銅線に厚み100μmの絶縁被覆層を形成し、絶縁電線1を得た。
(実施例2)
粉体(B−1)を粉体(B−2)とし、焼成温度を300℃とした他は実施例1と同様にして、絶縁電線2を得た。
(実施例3)
粉体(B−1)を粉体(B−3)とし、焼成温度を320℃とした他は実施例1と同様にして、絶縁電線3を得た。
(実施例4)
粉体(B−1)を粉体(B−4)とし、焼成温度を320℃とした他は実施例1と同様にして、絶縁電線4を得た。
絶縁電線1〜4は、いずれも均一な絶縁被覆層を形成していた。また、絶縁被覆層を形成する各粉体の比誘電率が低いことから、誘電損失を低減した絶縁電線が得られた。

Claims (6)

  1. 融点が100℃以上325℃以下であり、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基およびイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する溶融成形可能な含フッ素樹脂(A)を含む平均粒子径0.02μm以上150μm以下の粉体を用いて、平角線の外周に厚みが10〜150μmである絶縁被覆層を形成させる絶縁電線の製造方法。
  2. 前記粉体の比誘電率が2.8以下であることを特徴とする、請求項1に記載の絶縁電線の製造方法。
  3. 前記粉体と平角線で使用する金属種との接着強度が10N/cm以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の絶縁電線の製造方法。
  4. 前記粉体が平均粒子径10μm以上50μm以下であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の絶縁電線の製造方法。
  5. 静電粉体塗装法または流動浸漬法を用いることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の絶縁電線の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の絶縁電線の製造方法にて絶縁電線を製造し、前記絶縁電線を用いてなる絶縁増幅器、絶縁トランス、自動車のオルタネータ、ハイブリッド車の電動機の何れかの機器の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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