JP2017203771A5 - - Google Patents

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ビームによって付着させた構造体へのナノオブジェクトの取付け
本出願は、2016年5月12日に出願された米国特許仮出願第62/335,423号、および2016年6月21日に出願された米国特許出願第15/188,862号の優先権を主張するものである。これらの出願は、参照により本明細書に組み込まれている。
本発明は、表面にナノオブジェクトを取り付けることに関し、特に、ビーム誘起付着を使用して取付け位置を形成することに関する。
ナノオブジェクトを組み立てて巨視的アレイにすることは、生体材料センシング、フォトニクス、プラズモニクスおよび量子情報処理を含む多くの用途で必要とされている。リソグラフィ技法またはディップペン技法を含むいくつかのトップダウン組立て法、ならびにパターン形成された自己集合単分子層または静電自己集合を使用するボトムアップ法が既に開発されている。これらの方法は、ナノオブジェクト・アレイの高分解能パターニングが可能だが、組み立てられた成分は、基板に弱く結合しているだけであり、したがって、湿式化学処理ステップ(例えば超音波処理)または後続のリソグラフィなどのさらなる処理にかけることができない。このようなさらなる処理は、ナノオブジェクトが、マイクロ流体デバイス内の能動素子として、プラズモニック構造体にナノオブジェクトを結合させたセンシング・プローブまたは光子源として、または他の光学要素として作用する、デバイス用途に対してしばしば必要となる。
ナノオブジェクトは、官能基化された表面への生体分子の選択吸着によって生体分子を感知するのに役立つ。バイオセンシング用の基板としては通常、金が選択される。これは、生体系に対する金の不活発性、およびスルフヒドリルまたはチオール末端基を有する表面(−SH)を形成する金の能力のためである。これらのチオール基は、チオール末端基を有する他の分子とジスルフィド結合を自発的に形成することができる。チオール末端基を有するこれらの生体機能性表面は、歴史的に、金表面をチオール基で官能基化し、続いて、自発的に整列し自己集合単分子層を形成するアルキルチオレート(R−SH)を導入することにより、形成されてきた。チオールの反対側の末端は、例えば酵素または生体基質などの生体選択性の基で官能基化される。次いで、分析物を加えることができる。分析物は、官能基化された単分子層に選択的に結合する。
自己集合単分子層が好まれているのは、バルク基板表面が関心の生体分子の構造に影響を与える可能性のためである。例えば、このような単分子層が使用されない場合、タンパク質は、官能基化された疎水性または親水性の表面との相互作用によって不可逆的に変性されうる。したがって、2次、3次または4次構造が重要である場合には、表面に直接に固定することは得策ではない。
チオール基を導入するために必要な金は通常、時間と費用がかかるリソグラフィ技法を使用して塗布される。介在する金塗布ステップおよび自己集合単分子層形成ステップなしで、表面に生体分子を固定する方法が求められている。
一般に、表面の精確な位置にナノオブジェクトを取り付ける頑強で正確な方法が求められている。
米国特許第10,121,919号明細書 米国特許第10,319,868号明細書 米国特許出願公開第2008/0038830号明細書 国際公開第2009/088779号 米国特許第7,612,424号明細書 米国特許出願公開第2011/0070381号明細書 米国特許出願公開第2012/0193530号明細書 米国特許出願公開第2012/0196440号明細書 欧州特許出願公開第2570519号明細書 米国特許出願公開第2014/0065319号明細書 欧州特許出願公開第2814050号明細書 米国特許出願公開第2016/0032281号明細書
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本発明の目的は、表面の精確な位置にナノオブジェクトを取り付けるシステムを提供することにある。
ビーム誘起付着が、表面の精確な位置で前駆体を分解する。この試料を処理して、付着体の表面にリンカ基を提供し、この試料を処理して、リンカ基にナノオブジェクトを取り付ける。
以上では、以下の本発明の詳細な説明をより十分に理解できるように、本発明の特徴および技術上の利点をかなりおおまかに概説した。以下では、本発明の追加の特徴および追加の利点を説明する。開示される着想および特定の実施形態を、本発明の同じ目的を達成するために他の構造体を変更しまたは設計するためのベースとして容易に利用することができることを当業者は理解すべきである。さらに、このような等価の構造体は、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を逸脱しないことを当業者は理解すべきである。
次に、本発明および本発明の利点のより完全な理解のため、添付図面に関して書かれた以下の説明を参照する。
ナノオブジェクトを取り付ける方法を示す流れ図である。 付着体の上面を示す顕微鏡写真である。 付着体の側面を示す顕微鏡写真である。 ナノオブジェクトが取り付けられた単一の付着体を示す図が挿入された、付着体のパターンを示す顕微鏡写真である。 ナノオブジェクトを取り付ける方法を示す流れ図である。 多くのタイプのナノオブジェクトアタッチメントを取り付ける方法を示す流れ図である。 多くのタイプのナノオブジェクトが取り付けられた表面を示す図である。 ナノオブジェクトを取り付ける別の方法を示す流れ図である。 ナノオブジェクトを取り付ける先行技術の方法を示す図である。 基板に取り付けられたナノオブジェクトを示す図である。 基板にナノオブジェクトを取り付けるのに適したデュアル・ビーム・システムを概略的に示す図である。
本発明の実施形態は、基板上の特定の領域にナノオブジェクトを精確にかつ選択的に取り付ける方法および装置を提供する。
基板表面へのナノオブジェクトの取付けは、ビーム誘起付着を使用して基板上に材料を付着させ、付着体の表面特性を修飾し、次いで、修飾された付着体表面にナノオブジェクトを取り付けることによって達成される。この方法は、付着体の修飾された表面だけにナノオブジェクトが取り付けられ、基板の付着体が形成されなかったところにはナノオブジェクトが取り付けられないという態様の選択性を提供する。ナノオブジェクトは通常、1nmから1000nmの範囲の限界寸法を有する。限界寸法は、例えば、ナノ・ドット、クリスタル、ワイヤ、チューブ、シートまたは薄片の直径であり得る。取り付けられるナノオブジェクトは例えば、個々のナノオブジェクト、または多数のナノオブジェクトからなる集合体、例えば多数のナノ・ドット、ナノクリスタル、ナノワイヤもしくは薄片からなる集合体であり得る。
図1は、基板にナノオブジェクトを取り付ける方法を示す流れ図である。任意選択のステップ101で、その表面を、好ましくは荷電粒子ビーム画像化を用いて検査する。ステップ102で、ビーム誘起付着によって、基板の表面に付着物を形成する。公知の適当な付着前駆体を使用してさまざまな材料を付着させることができる。図2Aおよび図2Bはそれぞれ、電子ビーム誘起付着を使用して形成されたこのような付着物の上面および側面を示す。ステップ104で、付着体の表面ケミストリを、通常は官能基化前駆体を使用して修飾する。この官能基化前駆体は、ビーム誘起付着体にだけ影響を及ぼすことが好ましく、その結果、基板全体を官能基化前駆体にさらすことができ、ビーム誘起付着体だけが修飾されることが好ましい。
ステップ106で、修飾された付着物表面に、1または複数のナノオブジェクトを取り付ける。ナノオブジェクトは、付着させた材料の修飾された表面ケミストリにだけくっつくため、例えば基板を浴に浸すことによってまたは基板をガスにさらすことによって、基板全体をナノオブジェクトにさらすことができ、ナノオブジェクトは、ビーム誘起付着体にだけ取り付けられる。したがって、基板上におけるナノオブジェクトの位置決めの精度は、ビーム誘起付着の精度によって決定され、加工物全体に、官能基化プロセスおよびナノオブジェクト取付けプロセスを適用することができる。任意選択で、ナノオブジェクトの取付けを、第1のナノオブジェクトがその後に第2のナノオブジェクトを捕捉する、多ステップ・プロセスとすることもできる。いくつかの実施形態では、官能基化された付着物が、ナノオブジェクトと共有結合を形成することができる。共有結合によるナノオブジェクトの取付けは、静電的相互作用または物理的固定化によって提供される取付けよりも強い、頑強な取付けを提供する。共有結合は例えば、ジスルフィド結合、スルホンアミド結合および/またはホスホンアミド結合を含むが、本発明は、これらの結合だけに限定されない。
任意選択のステップ108で、ナノオブジェクトを有する表面の画像を形成する。例えば、荷電粒子ビームを使用したビーム誘起付着が実行される場合には、走査電子ビーム(SEM)画像化またはイオン・ビーム画像化において生成されるものなどの荷電粒子ビーム画像を使用することができる。図3は、付着体304のパターンを有する基板表面302のSEM画像を示す。はめ込み図308は、ナノオブジェクト306が取り付けられた単一の付着体304の拡大図を示す。図2A、2Bおよび3の例では、付着体が炭素、取り付けられるナノオブジェクトがナノダイヤモンドである。付着体が形成されていない基板表面にはナノダイヤモンドが取り付けられていないことに留意されたい。このことは、修飾された付着体へのナノダイヤモンドの選択的取付けを示している。ステップ110で、ナノオブジェクトが取り付けられた加工物を、生体分子を感知する、または情報処理要素として機能するなどの有用な用途に適用する。
図4は、ビーム誘起付着によって基板上に付着させた炭素にナノオブジェクトを取り付ける方法の流れ図である。任意選択のステップ401で、基板の表面を、真空室内において、荷電粒子ビーム画像化によって検査する。ステップ402で、真空室に、炭素を含有する前駆体ガスを導入し、基板表面に吸着させる。炭素を付着させる目的には、ナフタレン蒸気、エチレン蒸気またはスチレン蒸気など、炭素を含有する多くの異なる前駆体ガスを使用することができる。ステップ404で、基板表面に荷電粒子ビームを照射して前駆体ガスを分解し、それによって基板の表面に固体炭素付着体を形成する。通常は、この付着プロセスの結果、無定形炭素が付着するが、他の形態の炭素を付着させることも可能である。荷電粒子ビーム処理の精確な性質のため、この方法を使用すると、ナノ・サイズの入り組んだ付着体を正確に形成することができる。この手順は、荷電粒子ビーム装置の真空室内で実施されることが好ましい。この荷電粒子ビームは通常、電子ビームであるが、イオン・ビームまたはクラスタ・ビームを使用することもできる。レーザ・ビームを使用して前駆体を分解することもできる。
ステップ406で、材料を付着させた基板表面を、アンモニア(NH3)を含むプラズマにさらす。NH3プラズマは、炭素を含む付着体の表面ケミストリを修飾し、その結果、炭素付着体の表面に、アミン基(−NH2)および/またはアミド基(−CONH2)が形成される。この基板は、付着体を形成したのと同じ荷電粒子装置内で処理してもよく、または、基板を取り出して、別の装置内でプラズマ処理にかけてもよい。
表面修飾に続いて、ステップ408で、修飾された付着体表面にナノオブジェクトを取り付ける。例えば、カルボン酸基(−COOH)を末端に有するナノダイヤモンドを、EDC(1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)などのカップリング試薬を用いたカップリングによって、修飾された付着体表面に結合させることができる。このようなカップリングは、アミド結合の形成を通して、修飾された付着体にナノダイヤモンドを共有結合させる。
−COOHを有するナノダイヤモンドとアミド結合を形成するのに必要な−NH2基は、修飾された付着体の表面にしか存在しないため、ナノダイヤモンドはこのような表面にだけ取り付けられる。この特性により、ナノオブジェクトの供給を限局することなく、試料基板全体をナノオブジェクトにさらすことができる。例えば、EDCとナノダイヤモンドとを含む溶液に試料基板を浸すことができ、そうすると、アミン末端基を持つ付着体が位置する部位でのみ取付けが起こる。
加えて、荷電粒子装置の真空室内で付着を実施すると、付着プロセスと同時に荷電粒子ビーム画像化を実施することができる。荷電粒子ビーム画像化は、荷電粒子ビームで走査し、その間に2次電子または後方散乱電子を検出することによって実行される。検出された2次粒子の数によって画像上のそれぞれの点の輝度が決まる。この荷電粒子ビーム画像化は、付着体の位置の慎重な制御を可能にし、さらに、付着中に測定を実行することを可能にする。任意選択のステップ410で、表面を電子ビームで走査し、ナノオブジェクトが取り付けられた表面のSEM画像を形成する。このプロセスのどの部分でもSEM画像を形成することができる。
共有結合によるナノオブジェクトの取付けは、静電的相互作用または物理的固定化によって提供される取付けよりも強い、頑強な取付けを提供する。実際に、12時間の超音波処理の後も、取り付けられたナノダイヤモンドは、その90%が基板表面にくっついたまま残っていた。このことは、取付けが強固であることを示している。
図4の方法は、表面をアミン基で官能基化するが、異なる官能基化前駆体を使用した他の化学官能基化も可能である。例えば、さまざまな前駆体を使用して、−OH、−C=O、−COOH、−NO2、−SO2、−PO3、ハロゲン化物、−SHまたは−C=S末端基で官能基化された表面を形成することができる。任意選択で、多ステップ取付け手法を使用することもできる。例えば、表面を官能基化し、続いて、官能基化された表面にタンパク質特異抗体を取り付け、そのタンパク質特異抗体を標的タンパク質に結合させ、それによって標的タンパク質を基板の所望の部位に固定することができる。
ステップ412で、ナノオブジェクトを実際の用途で使用する。例えば、付着体の表面に色素または他の発色団を取り付けることによって、標的分子の存在が色の変化を引き起こすセンサを製作することができる。あるいは、一対の電極上に付着体を形成し、極性基を用いた官能基化により導電性表面を形成することによって、特定の分子を感知するセンサを製作することもできる。標的分子が表面と相互作用すると、導体間の導電率が変化し、それを信号として読み出すことができる。
第1の表面ケミストリの官能基化された付着体を形成し、次いで異なる表面ケミストリを有する官能基化された新たな付着体を形成することによって、単一の基板が、例えばTEMグリッドの異なる領域または分析の形成に適用された多数の官能基化を有することができる。
同様に、単一の官能基化を繰り返し適用することもできる。例えば、一連の第1の付着体を形成し、全ての使用可能な部位に第1のタンパク質特異抗体を結合させ、続いて、第2の付着体を形成し、全ての使用可能な部位に第2のタンパク質特異抗体を結合させることができる。そのような場合には、同じ付着ケミストリおよび同じ官能基化ケミストリを繰り返し使用することができる。これは、それぞれのステップにおける使用可能な唯一の部位は、以前のステップで占有されなかった部位であり、それによって、異なるさまざまな標的分子に対する所望の結合部位の局在化を可能にすることができるためである。あるいは、異なる付着および/または官能基化を逐次的に使用してもよい。
図5は、付着および取付けを繰り返すプロセスの流れ図である。ステップ502で、基板の表面に付着物を形成する。ステップ504で、付着物の表面ケミストリを修飾する。次に、ステップ506で、修飾された付着物表面に、1種または数種のナノオブジェクトを取り付ける。ステップ508で、ステップ506で取り付けたナノオブジェクトとは異なる追加のナノオブジェクトを取り付けることになるかどうかの判定を実施する。異なるナノオブジェクトを取り付けることになる場合、この方法はステップ502に戻る。異なるナノオブジェクトを取り付けない場合、ブロック510で、この方法は終了となる。そのサイクルで取り付けるナノオブジェクトに応じて、付着物の組成または付着物表面の修飾は、以前のステップで適用したものと同じでもよく、または異なっていてもよい。図6は、後続の付着サイクルで多数の異なるナノオブジェクト604、606および608が表面に取り付けられた基板602を示す。
これらの付着、官能基化および取付けステップは、生体分子分析のために適用することができる。このような実施形態では、取り付けられるナノオブジェクトが、タンパク質または抗体などの生体分子である。荷電粒子付着は、高アスペクト比構造体を形成する能力を提供し、この高アスペクト比構造体には、硫黄組成物を含む構造体が含まれる。そのような構造体の直接付着は、壊れやすい生体分子を構造体の端に取り付けることを可能にし、それによって生体分子と下にある基板との間の相互作用を防ぎ、同時に、先行技術で使用されている中間ステップ、すなわち金リソグラフィ・ステップおよび後続の単分子層形成ステップを回避する。
図7を参照すると、硫黄付着体の付着および後続の官能基化、ならびに生体分子の取付けの方法が示されている。ステップ702で、試料基板の表面に、硫黄を含有する前駆体ガスを吸着させる。次いで、ステップ704で、試料基板に荷電粒子ビームを照射し、その結果として、硫黄を含有する前駆体を分解し、硫黄付着体を形成する。
六フッ化硫黄、メタンスルホンアミド、メタンチオール、二硫化メチルおよびメタンチオスルホン酸メチルなどのいくつかの前駆体ケミストリは、硫黄を付着させる可能性を提供する。硫黄を含有する他の適当な前駆体も知られており、それらも使用可能である。
図4では、炭素を含む材料の付着を説明し、図7では、硫黄を含む材料の付着を説明したが、他の材料を使用することもできる。例えば、テトラキストリフルオロホスフィン白金などの、リンを含有する前駆体によって、リンを付着させることができる。テトラキストリフルオロホスフィン白金の分解により付着する材料は白金を含むが、大量のリンも含む。官能基化の選択は、異なる組成を有する付着体に対して異なっていてもまたは同じでもよい。NH3プラズマの適用は、付着させた炭素の表面にアミン結合およびアミド結合を与える。硫黄の表面には、スルホンアミド結合(−SO2−NH2)を生成することができ、リンの表面には、ホスホンアミド結合(−PO−NH2)を生成することができる。リンを含む付着物には、ナノダイヤモンド、ナノ粒子、生体分子、量子ドットおよび他のナノオブジェクトを取り付けることができる。
ステップ706で、試料を処理して、付着体の表面を官能基化し、チオール末端基を生成する。この試料処理を、硫黄付着体の形成と同時に実行してもよい。すなわち、ステップ704とステップ706とを結合してもよい。これは、アンモニアを用いた共付着によって、または、アンモニア、熱分解水素もしくは他の適当な還元剤を用いた付着後処理によって達成することができる。
表面の硫黄をチオール基に変える処理の後、例えば酵素中の−SHを含むアミノ酸残基間にジスルフィド結合を形成することによって、硫黄構造体に生体分子を取り付けることができる。さらに、それらのアミノ酸残基の一方が生体分子に沿った所望の部位に位置するように生体分子を操作して、生体分子内の人為的に設計された部位で結合が起こるようにすることも一般的である。
直接に付着させた硫黄ナノ構造体の使用は、時間のかかる金リソグラフィ・ステップを回避し、基板への生体分子の直接取付けを可能にする。加えて、伝統的な金リソグラフィ法が可能でないかまたは実際的でないさまざまな材料上で、直接付着プロセスを実行することもできる。
図8は、基板802に生体分子808を取り付ける先行技術の方法を示す。最初に、リソグラフィによって金層804を塗布し、続いて自己集合単分子層806を形成する。次いで、単分子層分子の末端に生体分子808を取り付ける。この生体分子は、単分子層によって基板から分離されており、したがって基板と相互作用しない。
図9は、硫黄ナノピラー904の端に結合させた生体分子906を示す。このナノピラーは、基板902の表面から延びている。図8の先行技術の方法と同様に、この生体分子も基板から分離されており、基板と相互作用しない。
硫黄構造体への生体分子の間接取付けを実行することもできる。例えば、構造体の端に酵素を固定することができる。これによって、表面から十分に離れた状態を保ったまま、他の分子を結合させることでき、それによって2次、3次または4次構造を壊さないようにすることができる。
以上の議論の多くは、硫黄構造体のチオールまたはスルフヒドリル末端基を対象としているが、基板表面への生体分子の取付けに対して、その他の材料およびその他の末端官能基化を適用することができることを当業者は理解するであろう。例えば、ヒドロキシル末端基または炭素構造体を使用することもできる。
直接に付着させた構造体に所望の生体分子を取り付けることは、生体分子を固定する基板を選択する際の追加の柔軟性を可能にする。さらに、この直接付着プロセスは、付着および取付けを繰り返し実行することを可能にし、その結果、異なるいくつかの生体分子が単一の基板に取り付けられることになる基板が得られる。このような付着および取付けの繰返しは、以前に取り付けられた生体分子を破壊する可能性が高いリソグラフィ・ステップの繰返しを回避する。
いくつかの実施形態では、付着前駆体が、ガス前駆体として供給され、荷電粒子ビーム装置の真空室内のガス注入システムによって基板表面に向かって導かれる。他の実施形態では、付着前駆体が液体として供給される。さらに他の実施形態では、環境セルとしても時には知られている真空室内の容器に、前駆体ガスが供給される。多数回の付着サイクルおよび取付けサイクルが実行される場合には、後続のサイクル間に、荷電粒子ビーム装置の真空室から基板を取り出すことができ、または、基板を取り出さずに、任意の回数のサイクルを連続して実行することもできる。
図10は、本発明の実施形態を実施する目的に使用することができる例示的なデュアル・ビーム・システム1002を示す。適当なデュアル・ビーム・システムは例えば、本出願の譲受人である、米オレゴン州HillsboroのFEI Companyから市販されている。適当なハードウェアの一例を以下に示すが、本発明は、任意の特定のタイプのハードウェアで実装されることには限定されない。
デュアル・ビーム・システム1002は、垂直に取り付けられた電子ビーム・カラム1004と、垂直から約52度の角度に取り付けられた集束イオン・ビーム(FIB)カラム1006とを、排気可能な試験体室1008上に有する。試験体室は、ポンプ・システム1009によって排気することができる。ポンプ・システム1009は通常、ターボ分子ポンプ、油拡散ポンプ、イオン・ゲッタ・ポンプ、スクロール・ポンプおよび公知の他のポンピング手段のうちの1つもしくは複数のポンプ、またはこれらのポンプの組合せを含む。
電子ビーム・カラム1004は、ショットキー放出器、冷陰極電界放出器などの電子を発生させる電子源1010、ならびに微細集束電子ビーム1016を形成する電子−光学レンズ1012および1014を含む。電子源1010は一般に、一般にグランド電位に維持される加工物1018の電位よりも500Vから30kV高い電位に維持される。
したがって、電子は、約500eVから30keVの入射エネルギーで加工物1018に衝突する。電子の入射エネルギーを低減させ、それによって電子と加工物表面との相互作用体積を小さくし、それによって核生成部位のサイズを小さくするために、加工物に負の電位を印加することができる。加工物1018は例えば、その上にナノオブジェクトを取り付けられることになる半導体または他の材料を含むことができる。加工物1018の表面に電子ビーム1016の衝突点を位置決めすることができ、偏向コイル1020によって電子ビームの衝突点で加工物1018の表面全体を走査することができる。レンズ1012、1014および偏向コイル1020の動作は、走査電子顕微鏡電源および制御ユニット1022によって制御される。レンズおよび偏向ユニットは、電場、磁場またはこれらの組合せを使用することができる。
加工物1018は、試験体室1008内の可動ステージ1024上にある。ステージ1024は、水平面(X軸およびY軸)内で移動し、垂直に(Z軸)移動し、約60度傾き、Z軸を軸に回転することができることが好ましい。X−Y−Zステージ1024上に加工物1018を挿入するため、および内部ガス供給リザーバ(図示せず)が使用される場合には内部ガス供給リザーバの保守作業のためにも、扉1027を開くことができる。試験体室1008を排気する場合に開かれないように、この扉はインタロックされる。ステージ1024は、例えばペルチエ冷却器(図示せず)によって冷却することができ、または例えば抵抗ヒータ1026によって加熱することができる。
真空室には、複数(示されているのは2つ)のガス注入システム(gas injection system:GIS)1030が取り付けられている。GISはそれぞれ、前駆体または活性化材料を保持するリザーバ(図示せず)、および加工物の表面にガスを導くための針1032を備える。GISはそれぞれさらに、加工物への前駆体材料の供給を調節する手段1034を備える。この例では、この調節手段が調整可能な弁として示されているが、調節手段は例えば、前駆体材料を加熱して前駆体材料の蒸気圧を制御する調節された加熱器を含むこともできる。加工物1018をプラズマにさらして処理するため、任意選択のプラズマ発生器1039がプラズマを発生させる。
電子ビーム1016中の電子が加工物1018に当たると、2次電子、後方散乱電子およびオージェ電子が放出され、これらの電子を検出して、画像を形成し、または加工物についての情報を決定することができる。例えば2次電子は、低エネルギーの電子を検出することができるエバーハード−ソーンリー(Everhard−Thornley)検出器または半導体検出器デバイスなどの2次電子検出器1036によって検出される。検出器1036からの信号はシステム・コントローラ1038へ送られる。システム・コントローラ1038は、モニタ1040を制御する。モニタ1040は、ユーザ制御を表示し、検出器1036からの信号を使用して加工物の画像を表示するために使用される。
室1008は、真空コントローラ1041の制御の下、ポンプ・システム1009によって排気される。この真空システムは、室1008に約3×10-6ミリバールの真空を提供する。適当な前駆体ガスまたは活性化剤ガスを試料表面に導入すると、室のバックグラウンド圧力は一般に約5×10-5ミリバールまで上昇することがある。加工物表面における局所的な圧力およびガス濃度は、バックグラウンド圧力および濃度よりもかなり大きい。
集束イオン・ビーム・カラム1006は、イオン源1046および集束カラム1048がその内部に位置する上ネック部1044を備え、集束カラム1048は、引出し電極1050および静電光学系を含み、静電光学系は対物レンズ1051を含む。イオン源1046は、液体金属ガリウム・イオン源、プラズマ・イオン源、液体金属合金源または他の任意のタイプのイオン源を含むことができる。集束カラム1048の軸は、電子カラムの軸から52度傾いている。イオン・ビーム1052は、イオン源1046から、集束カラム1048を通り、静電偏向器1054間を通過して、加工物1018に向かって進む。
FIB電源および制御ユニット1056は、イオン源1046の電位を供給する。一般にイオン源1046は、通常グランド電位に維持される加工物の電位よりも1kVから60kV高い電位に維持される。したがって、イオンは、約1keVから60keVの入射エネルギーで加工物に衝突する。FIB電源および制御ユニット1056は偏向板1054に結合される。偏向板1054は、イオン・ビームが、加工物1018の上面に、対応するパターンをトレースすることを可能にする。当技術分野ではよく知られているとおり、システムによっては、最後のレンズよりも前に偏向板が置かれる。イオン・ビーム集束カラム1048内のビーム・ブランキング電極(図示せず)は、FIB電源および制御ユニット1056がブランキング電極にブランキング電圧を印加したときに、イオン・ビーム1052を、加工物1018ではなくブランキング絞り(図示せず)に衝突させる。
イオン源1046は一般に、一価の正のガリウム・イオンのビームを発生させ、このビームは、イオン・ミリング、強化エッチング、材料付着によって加工物1018を修飾するため、または加工物1018を画像化するために、加工物1018の位置において幅1/10マイクロメートル以下のビームに集束させることができる。
システム・コントローラ1038は、デュアル・ビーム・システム1002のさまざまな部分の動作を制御する。従来のユーザ・インタフェース(図示せず)にコマンドを入力することにより、ユーザは、システム・コントローラ1038を介して、イオン・ビーム1052または電子ビーム1016で希望通りに走査することができる。あるいは、システム・コントローラ1038は、プログラムされた命令に従ってデュアル・ビーム・システム1002を制御することができる。図10は略図であり、この図は、典型的なデュアル・ビーム・システムの全ての要素は含んでおらず、それらの全ての要素の実際の外観およびサイズまたはそれらの全ての要素間の関係を反映してはいない。
本発明の好ましい方法または装置は多くの新規の態様を有する。本発明は、目的の異なるさまざまな方法または装置として具現化することができるため、全ての実施形態に全ての態様が存在する必要はない。さらに、記載された実施形態の態様の多くは別個に特許を受けることができる。本発明は幅広い適用可能性を有し、上記の例において説明し示したような多くの利点を提供することができる。本発明の実施形態は、具体的な用途によって大きく異なり、全ての実施形態が、これらの全ての利点を提供するわけではなく、本発明によって達成可能な全ての目的を満たすわけではない。
一実施形態では、試料基板にナノオブジェクトを取り付ける方法が提示される。この方法は、
荷電粒子装置の真空室内に位置する基板の表面に付着前駆体を供給することと、
基板に向かって、基板の表面のビームが衝突した位置に付着体を形成するために付着前駆体を分解するビームを導くことと、
付着体の表面にリンカ基を提供するために、試料を処理することと、
リンカ基にナノオブジェクトを化学的に結合させるために、試料を処理することと
を含む。
いくつかの実施形態では、基板に向かってビームを導くことが、表面に向かって荷電粒子ビームを導くことを含む。
いくつかの実施形態では、ナノオブジェクトが取り付けられた表面の荷電粒子ビーム画像が形成される。
いくつかの実施形態では、化学結合が共有結合を含む。いくつかのさらなる実施形態では、共有結合が、アミド、ジスルフィド、スルホンアミドまたはホスホンアミド結合を含む。
いくつかの実施形態では、ナノオブジェクトが、ナノダイヤモンドまたは生体分子を含む。
いくつかの実施形態では、ナノオブジェクトが、1nmから1000nmの間の範囲の限界寸法を有する。いくつかの他の実施形態では、ナノオブジェクトが、ナノ・ドット、クリスタル、チューブ、シートまたは薄片を含む。
いくつかの実施形態では、ナノオブジェクトが、個々のナノオブジェクトの集合体を含む。いくつかのさらなる実施形態では、ナノオブジェクトが、ナノ・ドット、クリスタル、チューブ、ワイヤ、シートまたは薄片の集合体を含む。
いくつかの実施形態では、付着前駆体が、炭素を含有する前駆体を含み、付着体が炭素を含む。
いくつかの実施形態では、付着前駆体が、硫黄を含有する前駆体を含み、付着体が硫黄を含む。
いくつかの実施形態では、付着前駆体が、リンを含有する前駆体を含み、付着体がリンを含む。
いくつかの実施形態では、付着体が、1よりも大きなアスペクト比を有する。
いくつかの実施形態では、試料基板から遠いほうの付着体の端にナノオブジェクトを結合させる。
いくつかの実施形態では、結合させたナノオブジェクトを、試料基板と相互作用しないように分離する、十分な高さを付着体が有する。
いくつかの実施形態では、リンカ基を提供するために試料を処理することが、荷電粒子装置の真空室内で行われる。他の実施形態では、この処理が、真空室の外で行われる。
いくつかの実施形態では、リンカ基を提供するために試料を処理することが、プラズマ処理を含む。いくつかのさらなる実施形態では、このプラズマ処理が、アンモニア・プラズマで処理することを含む。他のさらなる実施形態では、このプラズマ処理が、液体を用いて試料を処理することを含む。いくつかの実施形態では、この液体が酸である。
いくつかの実施形態では、付着体の表面にリンカ基を提供することが、付着体の形成と同時に行われる。
いくつかの実施形態では、この処理が、荷電粒子ビームと、付着前駆体ガスおよびリンカ前駆体ガスからなる前駆体混合ガスとを使用して実行される。いくつかの実施形態では、リンカ前駆体ガスがアンモニアである。いくつかの実施形態では、荷電粒子ビームが、電子ビーム、レーザ・ビームまたはイオン・ビームである。
いくつかの実施形態では、ナノオブジェクトを化学結合させるために試料を処理することが、試料を、ナノオブジェクトを含む液体で処理することを含む。
いくつかの実施形態では、ナノオブジェクトが、リンカ基に結合する前に表面処理を受ける。いくつかの実施形態では、この表面修飾が、ナノオブジェクトの表面をカルボン酸基で官能基化することを含む。
以上の説明の多くは、ナノダイヤモンドおよびタンパク質の取付けを対象としているが、本発明を使用して、任意の適当な材料からなるナノスケールの物体を取り付けることができる。特に明記しない限り、本出願では、用語「加工物」、「試料」、「基板」および「試験体」が相互に交換可能に使用される。同様に、用語「付着物」および「付着体」も相互に交換可能に使用され、これらの用語は、付着手順後に表面に残った固体材料を指す。さらに、本明細書において、用語「自動」、「自動化された」または類似の用語が使用されるとき、これらの用語は、自動プロセスもしくは自動ステップまたは自動化されたプロセスもしくは自動化されたステップの手動による開始を含むものと理解される。
以下の議論および特許請求の範囲では、用語「含む」および「備える」が、オープン・エンド型の用語として使用されており、したがって、これらの用語は、「...を含むが、それらだけに限定されない」ことを意味すると解釈すべきである。ある用語が本明細書で特に定義されていない場合、その用語は、その通常の一般的な意味で使用されることが意図されている。添付図面は、本発明を理解する助けとなることが意図されており、特に明示されていない限り、一定の尺度では描かれていない。
本明細書に記載されたさまざまな特徴は、機能する任意の組合せまたは下位の組合せで使用することができ、本明細書の実施形態に記載された組合せだけで使用されるわけではない。そのため、本開示は、そのような任意の組合せまたは下位の組合せの文書による説明を提供するものと解釈すべきである。
本発明および本発明の利点を詳細に説明したが、添付の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態に、さまざまな変更、置換および改変を加えることができることを理解すべきである。さらに、本出願の範囲が、本明細書に記載されたプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法およびステップの特定の実施形態に限定されることは意図されていない。当業者なら本発明の開示から容易に理解するように、本明細書に記載された対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行し、または実質的に同じ結果を達成する既存のまたは今後開発されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを、本発明に従って利用することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内に、このようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを含むことが意図されている。
302 基板表面
304 付着体
306 ナノオブジェクト
1002 デュアル・ビーム・システム
1004 電子ビーム・カラム
1006 集束イオン・ビーム(FIB)カラム
1008 試験体室
1018 加工物
1022 走査電子顕微鏡電源および制御ユニット
1024 可動ステージ
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