JP2017202869A - 紙容器及びその解体方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リサイクル性を向上できる紙容器及びその解体方法を提供する。【解決手段】紙基材層62、剥離層79及びバリア層72bを積層したブランク板100から構成されるゲーベルトップ型の紙容器1において、複数の周面板11〜14と周面板11に接着される糊代片15とを有した筒状の胴部10と、周面板11〜14の上方に連設される複数の天井周面板31〜34と天井周面板31に接着される糊代片35とを有して胴部10の天面を塞ぐ傾斜屋根部30と、胴部10の底面を塞ぐ底面部20と、糊代片35を周方向に折り返して天井周面板31に接着される折返し部35aと、折返し部35aに接着される天井周面板31の上端部に折返し部35aに面して設けられた切り欠きまたは切り込みから成る剥離開始部31eと、胴部10の底部に配してバリア層72bよりも外面側で少なくとも紙基材層62を切り込む環状の切断線51とを備えた。【選択図】図1

Description

本発明は、本発明は、液体の内容物を収納するゲーベルトップ型の紙容器及びその解体方法に関する。
酒類、飲料類等の包装に使用される従来のゲーベルトップ型の紙容器は特許文献1に開示されている。この紙容器は紙基材層の外面に外面接着層を積層し、内面にバリア層及び内面接着層を順に積層したブランク板を折曲して形成される。バリア層は内容物の酸化劣化や味覚低下を防止する。
また、紙容器は筒状の胴部の上下面をそれぞれ傾斜屋根部及び底面部により塞がれる。傾斜屋根部には注出口を形成する樹脂成形品の注出部材が取り付けられる。
胴部はブランク板を環状に折曲して一端の糊代を他端に接着して形成される。胴部の底部及び上端部にはバリア層よりも外面側に略水平方向に延びた環状の切断部が設けられる。また、糊代近傍には略垂直方向に延びる切断部が設けられる。各切断部はブランク板の外面側から紙基材層を切り込む深さに形成される。胴部の底部には一対の切断部が隣接して設けられ、帯状分離帯が形成される。
上記構成の紙容器において、内容物が全て注出された後に使用者が帯状分離帯の一端を摘持して切断部に沿う方向に力を加えると、帯状分離帯の紙基材層がバリア層から剥離する。次に、帯状分離帯の上端の切断部に手指を掛けて上方に力を加えると、略垂直な切断部及び上端部の切断部に沿って胴部の紙基材層がバリア層から剥離される。これにより、紙基材層とバリア層とを分離して、紙基材層をリサイクルすることができる。傾斜屋根部を含む紙容器の上部及び底面部を含む紙容器の底部は廃棄される。
特許第5622109号公報(第4頁〜第11頁、第1図、第4図)
しかしながら、上記従来の紙容器によると、紙容器の上部及び底部が廃棄されるため、リサイクルできる紙の量が少なくなる。このため、紙容器のリサイクル性が悪くなる問題があった。
本発明は、リサイクル性を向上できる紙容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、外面側から順に、熱可塑性を有する外面接着層、紙製の紙基材層、ガスバリア性を有するバリア層を一面に配したバリア基材層、熱可塑性を有する内面接着層を積層し、前記紙基材層と前記バリア層との間に両者を剥離可能にする剥離層を配したブランク板から構成されたゲーベルトップ型の紙容器において、周方向に連設される複数の周面板と一の前記周面板に接着される第1糊代片とを有した断面矩形の筒状の胴部と、前記周面板の上方に連設される複数の天井周面板と一の前記天井周面板に接着される第2糊代片とを有して前記胴部の天面を塞ぐ傾斜屋根部と、前記胴部の底面を塞ぐ底面部と、第2糊代片を周方向に折り返して前記天井周面板に接着される折返し部と、前記折返し部に接着される前記天井周面板の上端部に前記折返し部に面して設けられた切り欠き、切り込みまたは細孔から成る剥離開始部と、前記胴部の底部に配して前記バリア層よりも外面側で少なくとも前記紙基材層を切り込む略水平方向に延びた環状の第1切断部とを備えたことを特徴としている。
この構成によると、紙容器の解体時に傾斜屋根部が開かれる。次に、第2糊代片に接着される天井周面板は剥離開始部から引き剥がされ、内面接着層及びバリア層が折返し部に固着された状態で紙基材層とバリア層とが剥離層により剥離する。そして、各天井周面板及び各周面板は第1切断部で周方向に紙基材層を切断しながら紙基材層とバリア層とが順に剥離される。これにより、紙容器の上端と第1切断部との間の紙基材層がバリア層から剥離される。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記第1切断部の深さ方向の一端が前記紙基材層の内面上であり、他端が前記紙基材層の層内であることを特徴としている。この構成によると、第1切断部は紙基材層の内面上から切り込まれたハーフカットにより形成される。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記第1切断部の下方に隣接する環状の第2切断部を備え、前記第2切断部が前記バリア層よりも外面側に配され、前記ブランク板の外面側から少なくとも前記紙基材層に到達する深さに形成されることを特徴としている。この構成によると、第2切断部はブランク板の外面側から切り込まれたハーフカットにより形成される。第1切断部よりも下方に剥離された紙基材層は第2切断部の案内により周方向に剥離される。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記第2切断部が上下方向に延びる前記折り線上を避けて分断されることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記第1糊代片に隣接する前記周面板上及び前記第2糊代片に隣接する前記天井周面板上の前記バリア層よりも外面側に前記第1糊代片及び前記第2糊代片に近接して上下方向に延びる第3切断部を設け、前記第3切断部が前記ブランク板の外面側から少なくとも前記紙基材層に到達する深さに形成されるとともに、前記第3切断部の下端が前記第2切断部上または前記第2切断部よりも下方に配されることを特徴としている。この構成によると、周方向に剥離された周面板及び天井周面板の紙基材層は第3切断部により切り離される。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記第1糊代片に隣接する前記周面板上及び前記第2糊代片に隣接する前記天井周面板上の前記バリア層よりも外面側に前記第1糊代片及び前記第2糊代片に近接して上下方向に延びる第3切断部を設け、前記第3切断部が前記ブランク板の外面側から少なくとも前記紙基材層に到達する深さに形成されることを特徴としている。この構成によると、周方向に剥離された周面板及び天井周面板の紙基材層は第3切断部により切り離される。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記第3切断部の下端が前記第1切断部上または前記第1切断部よりも下方に配されることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記第3切断部が水平方向に延びる前記折り線上を避けて分断されることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記剥離開始部が前記天井周面板の側端面上に到達する切り欠きから成ることを特徴としている。この構成によると、切り欠きから成る剥離開始部を介して露出した折返し部の上端部を摘持して、第1糊代片に接着される天井周面板が折返し部から引き離される。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記第1糊代片に重なる前記周面板の端縁に前記第1切断部に連続する切り欠きまたは切り込みを設けたことを特徴としている。この構成によると、上方から下方に向かって剥離された紙基材層が周面板の端縁に設けた切り欠きまたは切り込みを介して第1切断部に沿って周方向に剥離される。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記天井周面板が、傾斜して前後に対向する天井前面板及び天井背面板と、前記天井前面板と前記天井背面板とを連結する左右一対の天井側面板とから成るとともに、前記天井側面板よりも上方に突出して前記天井前面板及び前記天井背面板にそれぞれ設けられるとともに互いに接着される一対の突出部を備え、一方の前記突出部の一側端部に前記剥離開始部を設けたことを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記剥離開始部を除く、前記突出部の両側端部に面取りを設けたことを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記面取りの下端が、前記天井側面板の上端面と前記突出部との交点から上方に2mm以内に配されることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器において、一対の前記突出部の一方または両方の一側端部と、一対の前記突出部の一方または両方の他側端部とに、少なくとも前記内面接着層及び前記バリア基材層を貫通する開封開始部を設けたことを特徴としている。この構成によると、互いに接着される突出部の側端部の天井側面板と開封開始部との間を引き剥がすと、突出部の内面接着層及びバリア基材層が切り裂かれていき、天井前面板及び天井背面板の上端部の熱接着部分が引き剥がされる。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記天井側面板の上端面よりも上方に前記天井前面板と前記天井背面板との間で非接着の非接着部が設けられ、前記開封開始部を前記非接着部上に配したことを特徴としている。この構成によると、突出部の側端部の天井側面板と開封開始部との間を非接着部によって容易に引き剥がすことができる。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記開封開始部が前記ブランク板上に設けた細孔から成ること特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記開封開始部が前記ブランク板を切断した切り欠きまたは切り込みから成ること特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記天井側面板の上端面が水平面または両側端を最上点とする凹面であることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記天井側面板の上端部に少なくとも前記内面接着層及び前記バリア基材層を貫通する複数の開封補助部を設けたことを特徴としている。この構成によると、二つ折りして熱接着される天井側面板が複数の開封補助部の間を順に引き剥がされる。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記開封補助部が前記ブランク板上に設けた細孔から成ること特徴としている。
また本発明は上記構成の紙容器において、前記開封補助部が前記ブランク板を切断した切り欠きまたは切り込みから成ること特徴としている。
また本発明は、外面側から順に、熱可塑性を有する外面接着層、紙製の紙基材層、ガスバリア性を有するバリア層を一面に配したバリア基材層、熱可塑性を有する内面接着層を積層し、前記紙基材層と前記バリア層との間に両者を剥離可能にする剥離層を配したブランク板から構成され、周方向に連設される複数の周面板と一の前記周面板に接着される第1糊代片とを有した断面矩形の筒状の胴部と、前記胴部の天面を塞ぐ傾斜屋根部と、前記胴部の底面を塞ぐ底面部とを備えたゲーベルトップ型の紙容器の解体方法において、
前記傾斜屋根部が、傾斜して前後に対向する天井前面板及び天井背面板と、前記天井前面板と前記天井背面板とを連結する左右一対の天井側面板と、一の前記天井側面板に連設して前記天井背面板に接着される第2糊代片と、前記天井側面板の上端部を二つ折りして前記外面接着層により接着した第1接着部と、前記天井側面板よりも上方に突出して前記天井前面板及び前記天井背面板にそれぞれ設けた一対の突出部を前記内面接着層により互いに接着した第2接着部と、前記天井側面板及び前記天井前面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第3接着部と、前記天井側面板及び前記天井背面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第4接着部と、第2糊代片を周方向に折り返して前記天井周面板に接着される折返し部と、前記折返し部に接着される前記天井背面板の上端部に前記折返し部に面して設けられた切り欠き、切り込みまたは細孔から成る剥離開始部と、を有するとともに、前記バリア層よりも外面側で少なくとも前記紙基材層を切り込む略水平方向に延びた環状の第1切断部を前記胴部の底部に設け、
前記天井前面板と前記天井背面板とが離れる方向に力を加えて前記第1接着部及び前記第2接着部を引き剥がす第1剥離工程と、
第3接着部及び第4接着部が接着された状態で、前記剥離開始部から前記バリア層と前記紙基材層とを前記剥離層上で剥離して前記第1切断部上で前記紙基材層を切断するバリア層剥離工程と、
を備えたことを特徴としている。
また本発明は、外面側から順に、熱可塑性を有する外面接着層、紙製の紙基材層、ガスバリア性を有するバリア層を一面に配したバリア基材層、熱可塑性を有する内面接着層を積層し、前記紙基材層と前記バリア層との間に両者を剥離可能にする剥離層を配したブランク板から構成され、周方向に連設される複数の周面板と一の前記周面板に接着される第1糊代片とを有した断面矩形の筒状の胴部と、前記胴部の天面を塞ぐ傾斜屋根部と、前記胴部の底面を塞ぐ底面部とを備えたゲーベルトップ型の紙容器の解体方法において、
前記傾斜屋根部が、傾斜して前後に対向する天井前面板及び天井背面板と、前記天井前面板と前記天井背面板とを連結する左右一対の天井側面板と、一の前記天井側面板に連設して前記天井背面板に接着される第2糊代片と、前記天井側面板の上端部を二つ折りして前記外面接着層により接着した第1接着部と、前記天井側面板よりも上方に突出して前記天井前面板及び前記天井背面板にそれぞれ設けた一対の突出部を前記内面接着層により互いに接着した第2接着部と、前記天井側面板及び前記天井前面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第3接着部と、前記天井側面板及び前記天井背面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第4接着部と、第2糊代片を周方向に折り返して前記天井周面板に接着される折返し部と、前記折返し部に接着される前記天井背面板の上端部に前記折返し部に面して設けられた切り欠き、切り込みまたは細孔から成る剥離開始部と、を有するとともに、前記バリア層よりも外面側で少なくとも前記紙基材層を切り込む略水平方向に延びた環状の第1切断部を前記胴部の底部に設け、
前記天井前面板と前記天井背面板とが離れる方向に力を加えて前記第1接着部及び前記第2接着部を引き剥がす第1剥離工程と、
前記天井前面板と前記天井側面板とが離れる方向に力を加えて第3接着部を引き剥がすとともに前記天井背面板と前記天井側面板とが離れる方向に力を加えて第4接着部を引き剥がす第2剥離工程と、
前記剥離開始部から前記バリア層と前記紙基材層とを前記剥離層上で剥離して前記第1切断部上で前記紙基材層を切断するバリア層剥離工程と、
を備えたことを特徴としている。
本発明によると、ゲーベルトップ型の紙容器の紙基材層とバリア層とを容易に分離することができる。従って、リサイクルできる紙の量を多くすることができ、紙容器のリサイクル性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態の紙容器を正面側から見た斜視図 本発明の第1実施形態の紙容器を背面側から見た斜視図 本発明の第1実施形態の紙容器の上端部の側面断面図 本発明の第1実施形態の紙容器の上端部の上面断面図 本発明の第1実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明の第1実施形態の紙容器のブランク板の層構成を示す断面図 本発明の第1実施形態の紙容器の上端部の糊代片部分の上面断面図 本発明の第1実施形態の紙容器の熱接着部剥離工程後の状態を示す斜視図 本発明の第1実施形態の紙容器のバリア層剥離工程後の状態を示す平面図 本発明の第2実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明の第3実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明の第4実施形態の紙容器のブランク板を示す展開図 本発明の第4実施形態の紙容器のブランク板の層構成を示す断面図
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1及び図2は第1実施形態の紙容器の正面側から見た斜視図及び背面側から見た斜視図である。紙容器1はゲーベルトップ型に構成され、酒類(日本酒、ワイン、焼酎等)、飲料類(コーヒー、乳飲料、ジュース、お茶等)、調味料(ドレッシング等)または衛生用品(シャンプー、リンス等)等の液状の内容物が充填される。
紙容器1は本体部2と注出部材3とを備えている。本体部2は紙基材層62(図6参照)を有するブランク板100(図5参照)を箱形状に折曲して形成される。注出部材3は樹脂成形品から成り、内容物の注出口を形成してキャップ3aにより開閉される。
本体部2は筒状の胴部10の底面が底面部20により塞がれ、胴部10の天面が傾斜屋根部30により塞がれる。胴部10は対向する前面板13と背面板11の両側端を左右一対の側面板12、14により連結した水平断面矩形に形成される。背面板11、側面板12、前面板13及び側面板14は水平方向に順に連設され、胴部10の周面を形成する周面板を構成する。
傾斜屋根部30は傾斜して対向する天井前面板33と天井背面板31の両側端を左右一対の天井側面板32、34により連結して形成される。天井前面板33は前面板13の上方に連設され、後方に傾斜する。天井背面板31は背面板11の上方に連設され、前方に傾斜する。天井側面板32及び天井側面板34はそれぞれ側面板12及び側面板14の上方に連設され、内側に向かって傾斜して天井前面板33と天井背面板31との間に配される。天井背面板31、天井側面板32、天井前面板33及び天井側面板34は水平方向に順に連設され、傾斜屋根部30の周面を形成する天井周面板を構成する。
図3、図4は傾斜屋根部30の上端部の側面断面図及び上面断面図を示している。尚、図3は天井側面板32上を通る断面を示している。天井側面板32及び天井側面板34の上端部は谷折りにより二つ折りされ、傾斜した天井前面板33の上端部と天井背面板31の上端部との間に配される。
二つ折りした天井側面板32の上端部は後述する外面接着層61(図6参照)により熱接着され、熱接着部36(第1接着部)が形成される。二つ折りした天井側面板34の上端部は外面接着層61(図6参照)により熱接着され、熱接着部37(第1接着部)が形成される。
天井前面板33及び天井背面板31は天井側面板32、34よりも上方に突出した突出部33b、31bを有する。突出部33b、31bは後述するそれぞれの内面の内面接着層74(図6参照)により熱接着され、熱接着部38(第2接着部)が形成される。
天井側面板32及び天井前面板33の上端部はそれぞれの内面の内面接着層74(図6参照)により熱接着され、熱接着部39(第3接着部)が形成される。天井側面板34及び天井前面板33の上端部はそれぞれの内面の内面接着層74(図6参照)により熱接着され、熱接着部40(第3接着部)が形成される。
天井側面板32及び天井背面板31の上端部はそれぞれの内面の内面接着層74(図6参照)により熱接着され、熱接着部41(第4接着部)が形成される。天井側面板34及び天井背面板31の上端部はそれぞれの内面の内面接着層74(図6参照)により熱接着され、熱接着部42(第4接着部)が形成される。
図5は紙容器1のブランク板100の展開図を示している。紙容器1の本体部2を展開したブランク板100は所定位置に折り線90が設けられ、矩形の背面板11、側面板12、前面板13、側面板14、糊代片15が一方向に順に連設される。
背面板11の上端には天井背面板31が連設され、下端には底面板21が連設される。側面板12の上端には天井側面板32が連設され、下端には底面板22が連設される。前面板13の上端には天井前面板33が連設され、下端には底面板23が連設される。側面板14の上端には天井側面板34が連設され、下端には底面板24が連設される。糊代片15の上端には糊代片35が連設され、下端には糊代片25が連設される。天井前面板33には注出部材3(図1参照)を取り付ける挿通孔33aが設けられる。
糊代片15、25、35には後述するスカイブヘミング加工により折り返される折返し部15a、25a、35aが設けられる。また、天井背面板31の上端部には切り欠きから成る剥離開始部31eが形成される。剥離開始部31eは天井背面板31の側縁に到達するように矩形状に形成される。剥離開始部31eを扇状や三角形状等の他の形状に形成してもよい。
剥離開始部31eの下端は、天井背面板31に形成される熱接着部41、42の下端の折り線90よりも上方に配される。これにより、内容物の漏れを防止することができる。剥離開始部31eの下端と熱接着部41、42の下端の折り線90との距離Gを10mm以上に形成するとより望ましい。この時、剥離開始部31eの下端を天井背面板31の上端から6mm以内に形成すると、紙容器1の美観の低下を抑制できる。
天井側面板32、34の上端面32d、34dは両側端から中央に向かって傾斜し、中央部を最上点とした凸面に形成される。天井前面板33及び天井背面板31の上端部の突出部33b、31bは天井側面板32、34の上端面32d、34dの最上点よりも上方に突出する。
詳細を後述するように、天井側面板32及び天井側面板34の上端部は二つ折りして外面が熱接着される。この時、天井側面板32及び天井側面板34の上端部の一部の領域(図中、ハッチングで示す)に剥離剤69が塗布される。
また、胴部10の背面板11、側面板12、前面板13及び側面板14の底部には水平方向に延びる環状の切断線51(第1切断部)が設けられる。
切断線51と胴部10の下端の折り線90との距離H1は50mm以下に形成される。これにより、後述するように切断線51上で剥離してリサイクルされる紙の量を多くすることができる。距離H1を40mm以下に形成するとより望ましい。
胴部10には切断線51の下方に隣接して水平方向に延びる環状の切断線52(第2切断部)が設けられる。周方向の一端の天井側面板34及び側面板14には糊代片35、15に近接して上下方向に延びる切断線53(第3切断部)が設けられる。切断線53は天井側面板34の上端から側面板14の下端部の切断線52まで形成される。切断線53の下端は切断線52上または切断線52よりも下方に配される。
切断線53とこれに隣接する折り線90との距離H3は0mm〜25mmに形成される。距離H3が25mmよりも大きいとリサイクルされる紙基材層62が少なくなる。距離H3を8mm〜18mmに形成するとより望ましい。距離H3が8mmよりも小さいと隣接する折り線90を折曲する際に切断線53上で折曲される危険性が高くなる。
切断線51と切断線52との距離H2は2mm〜10mmに形成される。より望ましくは、距離H2は3mm〜7mmに形成される。また、切断線52と胴部10の下端の折り線90との距離H1−H2は10mm以上に形成される。これにより、紙容器1の成形時の胴部10の座屈を防止することができる。
ブランク板100は折り線90で折曲して糊代片15、糊代片25及び糊代片35で熱接着することにより、筒状に形成される。即ち、一端の側面板14に連設される糊代片15が他端の背面板11に熱接着されることによって、周方向に閉じた状態の筒状の胴部10が形成される。一端の底面板24に連設される糊代片25が他端の底面板21に熱接着されることによって、底面部20が下端を開放して周方向に閉じた状態に形成される。一端の天井側面板34に連設される糊代片35が他端の天井背面板31に熱接着されることによって、傾斜屋根部30が上端を開放して周方向に閉じた状態に形成される。
底面部20は各底面板21〜24を折り線90で折り畳み、熱接着により胴部10の底面を塞いだ状態で固着される。
傾斜屋根部30の天井前面板33には挿通孔33aに挿入された注出部材3が挿通孔33aの周囲に熱接着される。そして、天井前面板33、天井背面板31、天井側面板32及び天井側面板34を折り線90で折曲し、熱接着によって前述の熱接着部36〜42が形成される。これにより、傾斜屋根部30は胴部10の天面を塞いだ状態で固着される。
図6はブランク板100の層構成を示す断面図である。ブランク板100は外装部60と、外装部60の内面側に外装部60から剥離可能に配された内装部70とを有する。
外装部60は外面側から順に外面接着層61、紙基材層62、層間接着層63、樹脂インキ64が配される。外面接着層61と紙基材層62との間及び紙基材層62と層間接着層63との間にはイミン系、ウレタン系またはアクリル系のアンカーコート剤65が印刷により形成される。
紙基材層62は例えば坪量が382g/m2の板紙により形成される。外面接着層61は熱可塑性を有し、例えば厚みが25μmの低密度ポリエチレン(LDPE)フィルムにより形成される。外面接着層61によってブランク板100の外面を熱接着する熱接着層が構成される。外面接着層61の外面はコロナ処理され、グラビア印刷またはオフセット印刷により所定位置に印刷層68が形成される。層間接着層63は熱可塑性を有し、例えば厚みが20μmのエチレン・メタクリル酸共重合樹脂(EMAA)フィルムにより形成される。層間接着層63により紙基材層62上に後述する剥離層79が接着される。
内装部70は外面側から順に樹脂インキ71、中間層72、層間接着層73、内面接着層74が配される。中間層72と層間接着層73との間にはイミン系のアンカーコート剤75が印刷により形成される。
外装部60の樹脂インキ64と内装部70の樹脂インキ71とは互いに剥離可能な剥離層79を構成する。剥離層79は中間層72上に樹脂インキ71、樹脂インキ64の順に印刷して形成される。樹脂インキ71は例えばシェラックにより形成され、樹脂インキ64は例えばエチレン‐酢酸ビニル共重合体樹脂により形成される。樹脂インキ71と樹脂インキ64との接着強度はブランク板100の他の層間の接着強度より小さくなっている。これにより、ブランク板100は樹脂インキ71と樹脂インキ64とが容易に剥離する。従って、剥離層79によって紙基材層62を含む外装部60とバリア層72bを含む内装部70との間が剥離可能に形成される。
尚、剥離層79を水溶性樹脂やエマルジョン等により形成し、紙基材層62と層間接着層63との間に配してもよい。この剥離層79は、アクリル酸−アクリル酸アルキル−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキル−メタクリル酸アルキル−スチレン共重合体、のいずれかを溶解させたアクリル系の水溶性樹脂やエマルジョン等により形成することができる。
中間層72はバリア基材層72aの一面にバリア層72bを配して形成され、バリア層72bが外面側に配される。バリア基材層72aは例えば厚みが20μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにより形成される。バリア層72bは金属蒸着膜(例えばアルミニウム蒸着膜等)または無機酸化物蒸着膜(例えば、シリカ蒸着膜、アルミナ蒸着膜等)により形成される。これにより、バリア層72bはガスバリア性を有し、酸素や水蒸気等の紙容器1内への透過を防止することができる。尚、バリア層72bとしてアルミニウム箔等の金属箔を用いてもよい。また、バリア層72bをバリア基材層72aの内面側に配置してもよい。
層間接着層73は熱可塑性を有し、例えば厚みが20μmの低密度ポリエチレンフィルムにより形成される。層間接着層73により中間層72と内面接着層74とが接着される。内面接着層74は熱可塑性を有し、例えばメタロセン触媒を用いて重合した厚みが40μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルムにより形成される。内面接着層74によってブランク板100の内面を熱接着する熱接着層が構成される。尚、ドライラミネート法等に使用される樹脂系(例えばウレタン、アクリル等)の2液硬化型の接着剤を用いて層間接着層73を形成してもよい。
ブランク板100を折曲して紙容器1を形成する際に、対向する内面接着層74同士、対向する外面接着層61同士、対向する内面接着層74と外面接着層61がそれぞれ熱接着される。
尚、アンカーコート剤65、75を省いてもよいが、アンカーコート剤65、75を設けることにより各層間の密着性を向上させることができる。
また、切断線51はバリア層72bよりも外面側に設けられ、紙基材層62の内面上から切り込まれたハーフカットにより形成される。これにより、切断線51は深さ方向の一端が紙基材層62の内面上であり、他端が紙基材層62の層内になっている。
切断線52及び切断線53はバリア層72bよりも外面側に設けられ、ブランク板100の外面上から切り込まれたハーフカットによりミシン目状に形成される。これにより、切断線52及び切断線53はブランク板100の外面側から少なくとも紙基材層62に到達する深さに形成される。
尚、ブランク板100の外面上に形成した水平方向に延びる環状の切断線52が上下方向に延びる折り線90(図5参照)を避けて分断されてもよい。これにより、切断線52と交差することによる折り線90の皺等の外観不良を防止することができる。同様に、ブランク板100の外面上に形成した上下方向に延びる切断線53が水平方向に延びる折り線90(図5参照)を避けて分断されてもよい。また、切断線52及び切断線53をミシン目状に形成して折り線90を避けてもよい。
以下に紙容器1の形成方法を説明する。まず、ロール状に巻き取られた紙基材層62を引出し、紙基材層62の両面にアンカーコート剤65が印刷される。次に、グラビア版を用いて中間層72のバリア層72b上に樹脂インキ71、64の順に印刷が行われ、剥離層79が形成される。これにより、剥離層79が積層された中間層72が形成される。
次に、EC(Extrusion Coating)法により紙基材層62の外面に外面接着層61が積層される。次に、外面接着層61を積層した紙基材層62と、中間層72に積層された剥離層79とがEC法によって層間接着層63を介して貼り合わせられる。
次に、中間層72の内面にアンカーコート剤75が印刷され、EC法により中間層72と内面接着層74とが層間接着層73を介して貼り合わせられる。次に、外面接着層61の外面にコロナ処理が施され、グラビア印刷またはオフセット印刷によって商品名等の図柄や切断線51、52(図5参照)を描く印刷層68が形成される。これにより、ブランク板100を構成する積層体が形成される。
次に、打抜き加工によってブランク板100が打ち抜かれる。この時、挿通孔33aが形成されるとともに、押罫による折り線90が形成される。次に、ブランク板100の糊代片15、25、35のスカイブヘミング加工が施される。
次に、ブランク板100が背面板11、底面板21及び天井背面板31の内面と糊代片15、25、35の内面とをフレームシールして上下面を開いた筒状体に形成される。上下面が開いた筒状体はカートン組立装置等を搭載した充填密封装置に設置される。充填密封装置により底面板21〜24を折り畳んで底面部20が形成され、胴部10の下面が塞がれる。次に、注出部材3が挿通孔33aに挿通されてブランク板100の内面に熱接着により固着される。次に、上面から胴部10内に内容物が充填される。
次に、傾斜屋根部30の天井側面板32及び天井側面板34がそれぞれ側面板12及び側面板14に対して折曲され、上端部を二つ折りされる。天井側面板32及び天井側面板34の上端部の外面接着層61上には所定領域に剥離剤69が塗布される。対向する天井側面板32及び天井側面板34の外面接着層61同士を一部に剥離剤69を挟んで熱接着し、熱接着部36、37が形成される。剥離剤69はシリコーン樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、硝化綿等から選択される一または複数の樹脂から成り、外面接着層61の熱接着の接着強度を低下させる。
この時、天井側面板32及び天井側面板34の上端部と、天井前面板33の上端部とが対向する内面接着層74同士を熱接着され、熱接着部39、40が形成される。同様に、天井側面板32及び天井側面板34の上端部と、天井背面板31の上端部とが対向する内面接着層74同士を熱接着され、熱接着部41、42が形成される。天井側面板34の一端と糊代片35とは対向する内面接着層74同士を熱接着される。また、突出部33bと突出部31bとが対向する内面接着層74同士を熱接着され、熱接着部38が形成される。これにより、傾斜屋根部30が形成され、胴部10の天面が塞がれて図1に示す紙容器1が得られる。
この時、各熱接着層間の接着強度は外装部60と内装部70との接着強度(即ち、樹脂インキ71と樹脂インキ64との接着強度)よりも高く形成される。
図7は傾斜屋根部30の上端部の上面断面図であり、糊代片35部分を示している。糊代片35はスカイブヘミング加工されているため、折返し部35aが天井背面板31の突出部31bに熱接着される。この時、天井背面板31に設けた剥離開始部31eは折返し部35aに対向し、剥離開始部31eを介して折返し部35aが露出する。
また、剥離開始部31eの水平方向の内端は折返し部35a上に配される。同図に示すように、折返し部35aよりも外側はブランク板100(図5参照)が3層になり、折返し部35a上ではブランク板100が4層になる。熱接着部38を形成するフレームシール時に側端部の3層部分は厚みが小さいため圧力を十分に加えることが困難となる。このため、剥離開始部31eが設けられていない場合は、突出部31bの側端部と糊代片35との接着強度が弱く、両者の界面で剥離しやすくなる。
一方、折返し部35a上の4層部分は厚みが大きいためフレームシール時に圧力が十分に加えることができ、突出部31bと折返し部35aとの間で強い接着強度が得られる。このため、折返し部35aよりも外側の突出部31bの側端部を剥離開始部31eにより除去し、剥離開始部31eの水平方向の内端が折返し部35a上に設けられる。これにより、剥離開始部31eよりも内側で突出部31bの内装部70(図6参照)と折返し部35aとを強固に接着することができる。従って、突出部31bの内装部70と外装部60(図6参照)とを安定して剥離することができる。
この時、剥離開始部31eの水平方向の内端と、折返し部35aの水平方向の内端との距離Dを0.5mm以上に形成すると、突出部31bと折返し部35aとを確実に接着することができる。距離Dを2mm〜8mmに形成するとより望ましい。
紙容器1は内容物を全て注出された後に解体される。紙容器1の解体作業は熱接着部剥離工程、バリア層剥離工程の順に行われる。
熱接着部剥離工程(第1剥離工程)では図1の矢印A1に示すように、天井側面板34の上方に挿入した手指によって天井前面板33と天井背面板31とを離れる方向に力を加える。これにより、天井前面板33と天井背面板31との熱接着部38(図3参照)の左半分が引き剥がされ、天井側面板34の熱接着部37(図4参照)が引き剥がされる。
同様に、図2の矢印A2に示すように、天井側面板32の上方に挿入した手指によって天井前面板33と天井背面板31とを離れる方向に力を加える。これにより、天井前面板33と天井背面板31との熱接着部38(図3参照)の残りの右半分が引き剥がされ、天井側面板32の熱接着部36(図4参照)が引き剥がされる。図8は熱接着部剥離工程後の紙容器1の上部の斜視図を示しており、熱接着部剥離工程により傾斜屋根部30の上端がX字状になる。
この時、熱接着部36及び熱接着部37内の所定領域には剥離剤69が配されるため、熱接着部36及び熱接着部37を容易に引き剥がすことができる。また、天井前面板33及び天井背面板31の一方の外装部60と内装部70とが剥離層79で剥離し、熱接着部38を容易に引き剥がすことができる。
次に、バリア層剥離工程では剥離開始部31eから露出した糊代片35の折返し部35aを摘持し、天井背面板31の突出部31bから引き離す。この時、折返し部35aの内面接着層74と天井背面板31の内面接着層74とは強固に接着されている。このため、天井背面板31の内装部70が折返し部35aに固着された状態で、天井背面板31の上端部の外装部60と内装部70とが剥離層79により剥離する。
天井背面板31の外装部60を下方に引っ張って剥離すると背面板11の外装部60が連続して剥離され、切断線51に到達する。これにより、天井背面板31及び背面板11の外装部60が切断線51に沿って周方向に剥離される。この時、切断線51が紙基材層62を内面側から切り込むハーフカットにより形成される。このため、外面側に引っ張られる外装部60の剥離時の紙基材層62内での層間剥離を防止することができる。従って、切断線51よりも上方に紙基材層62が残存することを防止できる。
また、下方に引っ張られる外装部60は切断線51の下方まで行き過ぎて剥離された際に、ブランク板100の外面側から切り込まれた切断線52によって周方向に案内される。この時、紙基材層62内の層間剥離が生じても上方の切断線51によって層間剥離が規制される。
周方向に剥離された傾斜屋根部30及び胴部10の外装部60は切断線53に到達し、上下方向に切断される。この時、切断線53の下端が切断線52上または切断線52よりも下方に配されるため、確実に切断することができる。これにより、図9に示すように、傾斜屋根部30及び胴部10の外装部60が切り離されて剥離する。尚、注出部材3は内面接着層74に固着されるため、外装部60から除去される。
これにより、紙容器1が解体され、傾斜屋根部30及び胴部10に設けられた紙基材層62を含む外装部60がリサイクルされる。また、傾斜屋根部30の内装部70、胴部10の内装部70及び底面部20が廃棄される。
本実施形態によると、糊代片35(第2糊代片)の折返し部35aに面した剥離開始部31eを天井背面板31(天井周面板)に設けたので、剥離開始部31eから天井背面板31の紙基材層62を含む外装部60とバリア層72bを含む内装部70との間を容易に剥離できる。また、胴部10の底部に環状の切断線51(第1切断部)を設けたので、天井背面板31から剥離された紙基材層62を周方向に容易に剥離することができる。従って、リサイクルできる紙の量を多くすることができ、紙容器1のリサイクル性を向上させることができる。
また、切断線51が紙基材層62の内面から切り込まれたハーフカットにより形成され、深さ方向の一端が紙基材層62の内面上で他端が紙基材層62の層内になっている。これにより、切断線51に沿って外面側に引っ張られる外装部60の剥離時の紙基材層62内での層間剥離を防止することができる。このため、切断線51よりも上方の紙基材層62の残存を防止でき、リサイクルできる紙の量をより多くすることができる。また、切断線51が紙基材層62の内面側から切り込まれるためバリア層72bの損傷を防止できる。
また、切断線51と胴部10の下端との距離H1を50mm以下にしたので、リサイクルできる紙の量をより多くすることができる。
また、切断線51の下方に隣接した切断線52(第2切断部)がブランク板100の外面側から少なくとも紙基材層62に到達する深さに形成されるので、切断線51よりも下方に行き過ぎて剥離された外装部60を切断線52によって確実に周方向に案内することができる。
また、切断線52と胴部10の下端との距離H1−H2を10mm以上にしたので、紙容器1の成形時の胴部10の座屈を防止することができる。
尚、切断線52を省いてもよい。この時、切断線51と胴部10の下端との距離H1(図5参照)を10mm以上に形成することにより、紙容器1の成形時の胴部10の座屈を防止することができる。
また、糊代片15に隣接する側面板14及び糊代片35に隣接する天井側面板34上に設けた切断線53がブランク板100の外面側から少なくとも紙基材層62に到達する深さに形成される。これにより、傾斜屋根部30及び胴部10の紙基材層62を含む外装部60を容易に切り離すことができる。
また、切断線53の下端が切断線52上または切断線52よりも下方に配されるので、周方向に剥離される外装部60を確実に上下方向に切断することができる。また、切断線52を省いた場合は、切断線53の下端が切断線51上または切断線51よりも下方に配することにより、外装部60を確実に切断することができる。
また、切断線52または切断線53が折り線90上を避けて分断されると、折り線90の皺等による紙容器1の外観不良を防止することができる。
また、剥離開始部31eが天井背面板31の側端面上に到達する切り欠きから成る。これにより、剥離開始部31eから露出する折返し部35aを摘持して天井背面板31の上端部の紙基材層62を含む外装部60とバリア層72bを含む内装部70とを容易に剥離することができる。
また、熱接着層剥離工程後に熱接着部39〜42が接着された状態で、剥離開始部31eから紙基材層62を含む外装部60とバリア層72bを含む内装部70とを剥離して切断線51上で紙基材層62を切断するバリア層剥離工程を設けたので、紙容器1を容易に解体することができる。
尚、熱接着層剥離工程後に熱接着部39〜42を引き剥がす工程(第2剥離工程)を設け、傾斜屋根部30の上面を開口した後にバリア層剥離工程を行ってもよい。しかし、熱接着部39〜42が接着された状態でバリア層剥離工程を行うと、胴部10及び傾斜屋根部30の外装部60が剥離された紙容器1はキャップ3aを取り付けて密閉される。これにより、紙容器1の内部を洗浄せずに外装部60が剥離された紙容器1を廃棄することができるためより望ましい。
本実施形態において、剥離開始部31eが天井背面板31の側端面上に到達する切り欠きにより形成しているが、折返し部35aに面したIノッチ、Vノッチ等の切り込みまたは切り欠きにより形成してもよい。この時、バリア剥離工程において、剥離開始部31eよりも外側(天井側面板34側)を折返し部35aとともに摘持し、天井背面板31の剥離開始部31eよりも内側から引き離す。これにより、天井背面板31の紙基材層62が破断し、剥離開始部31eよりも内側の内装部70が折返し部35aに接着された状態で外装部60が剥離される。そして、剥離した内装部70と外装部60との間に手指を挿入して引き離すことにより、外装部60を剥離することができる。
<第2実施形態>
図10は第2実施形態の紙容器1のブランク板100の展開図を示している。本実施形態は第1実施形態に対し、天井背面板31及び天井前面板33に開封開始部31c、33c及び面取り31f、33fが設けられる。その他の部分は第1実施形態と同様である。
開封開始部31c、33cは天井背面板31の突出部31bの両側端及び天井前面板33の突出部33bの両側端に設けられる。開封開始部31c、33cは水平方向にブランク板100を切断した切り込み(Iノッチ)により形成される。ブランク板100をV字状に切断した切り欠き(Vノッチ)により開封開始部31c、33cを形成してもよい。
開封開始部31c、33cは天井側面板32、34の上端面32d、34dと、突出部31b及び突出部33bとの交点Pから上方に3mm以内の範囲に一または複数形成される。開封開始部31c、33cを交点P上に設けるとより望ましい。また、開封開始部31c、33cの水平方向の長さは5mm以下に形成される。これにより、紙容器1の美観低下を防止することができる。
天井背面板31の突出部31bの一側端及び天井前面板33の突出部33bの両側端の上端部にはそれぞれ面取り31f、33fが設けられる。また、糊代片35の上端部には面取り35fが設けられる。面取り31fは剥離開始部31eの反対側の端部に配される。一方の面取り33fは面取り31f及び面取り35fに対向して配され、他方の面取り33fは剥離開始部31eに面して配される。面取り31f、33f、35fにより突出部31b、33b及び糊代片35の熱接着部38の接着面積が小さくなり、熱接着部38の一側端部を容易に引き剥がすことができる。
面取り31f、33f、35fは直線状に形成してもよく、曲線状に形成してもよい。面取り31f、33f、35fの下端は天井側面板32、34の上端面32d、34dと、突出部31b及び突出部33bとの交点Pから上方に2mm以下の範囲に形成される。これにより、熱接着部38の一側端部の接着面積を確実に小さくできる。面取り31f、33fの下端を交点P上に設けるとより望ましい。
面取り31f、33f、35fの水平方向の長さL1は、3mm以上で天井背面板31及び天井前面板33の横幅の1/2以下に形成される。これにより、熱接着部38の両側端部の接着面積を確実に小さくできる。長さL1を5mm〜20mmに形成するとより望ましい。
上記構成の紙容器1を解体する熱接着部剥離工程において、熱接着部38の側端部は天井側面板32、34と開封開始部31c、33cとの間隔が小さいため下方から開封開始部31c、33cまで容易に引き剥がすことができる。そして、開封開始部31c、33cから突出部33b及び突出部31bの内面接着層74及びバリア基材層72aが切り裂かれながら、突出部31bと突出部33bとが離れる。
この時、面取り31f、33f、35fが設けられるため熱接着部38の一方の側端部の接着面積が小さく、突出部31bと突出部33bとを容易に引き離すことができる。これにより、突出部31b及び突出部33bの一方の紙基材層62の一部は積層方向に分離して他方と一体に剥がされる。このため、熱接着部38を容易に引き剥がすことができる。
本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、突出部31b、33bの両側端部にブランク板100の切り込みまたは切り欠きから成る開封開始部31c、33cを設けたので、熱溶着部剥離工程で熱接着部38(第2接着部)を容易に引き剥がすことができる。
また、開封開始部31c、33cを交点Pから上方に3mmの範囲に設けたので、下方から開封開始部31c、33cまでを容易に引き剥がすことができる。また、開封開始部31c、33cの水平方向の長さを5mm以下にしたので、紙容器1の美観の低下を防止することができる。
尚、開封開始部31c、33cはブランク板100を切断した切り込み(Iノッチ)または切り欠き(Vノッチ)によって容易に形成することができる。この時、開封開始部31c、33cは少なくとも内面接着層74及びバリア基材層72aを貫通していればよい。これにより、内装部70を切り裂いて紙基材層62が積層方向に分離することで、熱接着部38を容易に引き剥がすことができる。
また、開封開始部31c及び開封開始部33cのいずれかを省いてもよい。また、突出部31bの一側端の開封開始部31cを省き、突出部33bの他側端の開封開始部33cを省いてもよい。即ち、開封開始部は一対の突出部31b及び突出部33bの一方または両方の一側端に設けられ、突出部31b及び突出部33bの一方または両方の他側端に設けられていればよい。
また、突出部31b、33bの一側端部に面取り31f、33f、35fを設けたので、熱接着部38の一方の側端部の接着面積を小さくして熱接着部38の一側端部を容易に引き剥がすことができる。
また、面取り31f、33f、35fの下端を交点Pから上方に2mm以下の範囲に形成したので、熱接着部38の一側端部の接着面積を確実に小さくできる。また、面取り31f、33f、35fの水平方向の長さL1を3mm以上で天井背面板31及び天井前面板33の横幅の1/2以下に形成したので、熱接着部38の一側端部の接着面積を確実に小さくできる。
本実施形態において、開封開始部31c、33cを省いてもよい。また、本実施形態において、面取り31f、33f、35fを省いてもよい。
<第3実施形態>
次に、図11は第3実施形態の紙容器1のブランク板100の展開図を示している。本実施形態は第1実施形態に対し、天井側面板32、34の上端面32d、34dの形状が異なり、開封補助部32c、34cが設けられる。また、第2実施形態と同様の開封開始部31c、33cが設けられる。その他の部分は第1実施形態と同様である。
天井側面板32の上端面32dは両側端から中央に向かって直線状に傾斜した一対の傾斜部32eを有し、両側端を最上点とした凹面に形成される。天井側面板34の上端面34dは両側端から中央に向かって直線状に傾斜した一対の傾斜部34eを有し、両側端を最上点とした凹面に形成される。
傾斜部32e、34eの下端から熱接着部36、37の下端の折り線90までの距離Fは5mm以上に形成される。これにより、内容物の漏れを防止することができる。
天井前面板33及び天井背面板31の上端部の突出部33b、31bは天井側面板32、34の上端面32d、34dの最上点よりも上方に突出する。傾斜部32e、34eを曲線状に形成してもよい。また、一対の傾斜部32eの間に水平部分を設けてもよく、一対の傾斜部34eの間に水平部分を設けてもよい。
紙容器1を組み立てる際に第1実施形態と同じ装置を用いると、熱接着部38は第1実施形態と同じ領域を加圧して熱接着される。このため、熱接着部38と天井側面板32、34の上端面32d、34dとの間には天井前面板33と天井背面板31とが非接着の非接着部33d、31dが形成される。その結果、接着部39〜42の接着面積が狭くなる。また、天井側面板32、34の熱接着部36、37の接着面積が狭くなる。
また、突出部31b及び突出部33bの両側端に設けられる開封開始部31c、33cは非接着部31d、33d上に配される。
天井側面板32、34の上端部には複数の開封補助部32c、34cが水平方向に並設される。開封補助部32c、34cは上下方向にブランク板100を切断した切り込み(Iノッチ)により形成される。ブランク板100をV字状に切断した切り欠き(Vノッチ)により開封補助部32c、34cを形成してもよい。
開封補助部32c、34cの垂直方向の長さは5mm以下に形成される。これにより、紙容器1の美観低下を防止することができる。
上記構成の紙容器1を解体する熱接着部剥離工程において、天井側面板32、34の上端面32d、34dが凹面のため熱接着部36、37の接着面積が小さい。また、熱接着部36、37が複数の開封補助部32c、34cの間を順に引き剥がされる。このため、熱接着部36、37を容易に引き剥がすことができる。
更に、開封開始部31c、33cから突出部33b及び突出部31bの内面接着層74及びバリア基材層72aが切り裂かれながら、突出部33bと突出部31bとが離れる。このため、熱接着部38を容易に引き剥がすことができる。
本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、突出部33b、31bの両側端部にブランク板100の切り込みまたは切り欠きから成る開封開始部33c、31cを設けたので、熱接着部剥離工程で熱接着部38を容易に引き剥がすことができる。
また、天井側面板32、34の上端面32d、34dが両側端を最上点とする凹面に形成されるので、熱接着部38の両側端部の接着強度を大きくすることなく、熱接着部36、37の接着強度を小さくできる。このため、熱接着部剥離工程で熱接着部36、37を容易に引き剥がすことができる。尚、天井側面板32、34の上端面32d、34dを水平面により形成してもよい。
また、熱接着部38と天井側面板32、34の上端面32d、34dとの間に非接着部33d、31dを設け、開封開始部33c、31cを非接着部33d、31d上に配したので、熱接着部剥離工程で熱接着部38をより容易に引き剥がすことができる。
また、天井側面板32、34の上端部にブランク板100の切り込みまたは切り欠きから成る複数の開封補助部32c、34cを設けたので、熱接着部剥離工程で熱接着部36、37をより容易に引き剥がすことができる。
尚、開封補助部32c、34cはブランク板100を切断した切り込み(Iノッチ)または切り欠き(Vノッチ)によって容易に形成することができる。この時、開封補助部32c、34cは少なくとも内面接着層74及びバリア基材層72aを貫通していればよい。これにより、内装部70を切り裂いて紙基材層62が積層方向に分離することで、熱接着部36、37及び熱接着部39〜42を容易に引き剥がすことができる。
本実施形態において、第2実施形態と同様の面取り31f、33fを設けてもよい。
<第4実施形態>
次に、図12は第4実施形態の紙容器1のブランク板100の展開図を示している。本実施形態は第2実施形態に対し、開封開始部33c、31c及び開封補助部32c、34cの構造が異なっている。また、端面切断部51aが設けられる。その他の部分は第2実施形態と同様である。
開封開始部31c、33cは多数のドット状の細孔81(図13参照)により形成され、突出部33b及び突出部31bの両側端部の矩形領域に設けられる。開封開始部31c、33cの下端は天井側面板32、34の上端面32d、34dと、突出部31b及び突出部33bとの交点P上に形成される。開封開始部31c、33cの下端を天井背面板31と背面板11との境界線上及び天井前面板33と前面板13との境界線上に形成してもよい。
同様に、開封補助部32c、34cは多数のドット状の細孔81(図13参照)により形成され、天井側面板32、34の両側端部の矩形領域に設けられる。開封補助部32c、34cの下端を天井背面板31と背面板11との境界線上及び天井前面板33と前面板13との境界線上に形成してもよい。
端面切断部51aは背面板11の一端に設けられ、切断線51に連続する切り込み(Iノッチ)または切り欠き(Vノッチ)から成る。
図13は開封開始部33c上のブランク板100の層構成を示す断面図である。ブランク板100の内面上には多数の針を有したローラーによって開封開始部33cのドットを形成する細孔81が刻設される。細孔81はブランク板100の内面上から紙基材層62の中間まで到達し、内面接着層74及びバリア基材層72aを貫通する。開封開始部31c及び開封補助部32c、34cのドット状の細孔も同様に形成される。
第3実施形態と同様に、複数の細孔81から成る開封開始部33c、31cにより、熱接着部剥離工程で熱接着部38を容易に引き剥がすことができる。
また、複数の細孔81から成る開封補助部32c、34cにより、熱接着部剥離工程で熱接着部36、37(第1接着部)を容易に引き剥がすことができる。尚、細孔81がブランク板100を貫通してもよい。
また、天井前面板33、天井背面板31及び天井側面板32、34の各上端部に、多数の細孔81を連続した帯状に設けてもよい。これにより、ブランク板100の形成時に開封開始部33c、31c及び開封補助部32c、34cを容易に形成することができる。この時、帯状の細孔81を熱接着部39〜42の下端の折り線90の上方の全面に配してもよい。また、帯状の細孔81の下端が熱接着部39〜42の下端の折り線90に対して所定間隔を設けて上方に配されてもよい。これにより、紙容器1の内部に面する熱接着部39〜42の下端が細孔81の非形成領域になり、紙容器1の密封性の低下を防止することができる。
また、糊代片15に重なる側面板14の端縁に切断線51に連続する切り欠きまたは切り込みから成る端面切断部51aを設けたので、下方に引っ張られて剥離される外装部60を切断線51上に案内して周方向に容易に剥離することができる。
本実施形態において、第2実施形態と同様の面取り31f、33f、35fを設けてもよい。尚、本実施形態と同様の端面切断部51aを第1〜第3実施形態に設けてもよい。
また、剥離開始部31eを上記と同様の多数の細孔81により形成してもよい。この細孔81から成る剥離開始部31eを第1〜第3実施形態に設けてもよい。
本発明によると、液体の内容物を収納するゲーベルトップ型の紙容器に利用することができる。
1 紙容器
2 本体部
3 注出部材
10 胴部
11 背面板
12、14 側面板
13 前面板
15、25、35 糊代片
15a、25a、35a 折返し部
20 底面部
21〜24 底面板
30 傾斜屋根部
31 天井背面板
31b、33b 突出部
31c、33c 開封開始部
31d、33d 非接着部
31e 剥離開始部
31f、31f 面取り
32、34 天井側面板
32c、34c 開封補助部
32d、34d 上端面
33 天井前面板
33a 挿通孔
36、37 熱接着部(第1接着部)
38 熱接着部(第2接着部)
39、40 熱接着部(第3接着部)
41、42 熱接着部(第4接着部)
51、52、53 切断線
51a 端面切断部
60 外装部
61 外面接着層
62 紙基材層
63 層間接着層
65 アンカーコート剤
68 印刷層
69 剥離剤
70 内装部
79 剥離層
71a、71b 樹脂インキ
72 中間層
72a バリア基材層
72b バリア層
73 層間接着層
74 内面接着層
75 アンカーコート剤
81 細孔
90 折り線
100 ブランク板
S 切断部材

Claims (25)

  1. 外面側から順に、熱可塑性を有する外面接着層、紙製の紙基材層、ガスバリア性を有するバリア層を一面に配したバリア基材層、熱可塑性を有する内面接着層を積層し、前記紙基材層と前記バリア層との間に両者を剥離可能にする剥離層を配したブランク板から構成されたゲーベルトップ型の紙容器において、周方向に連設される複数の周面板と一の前記周面板に接着される第1糊代片とを有した断面矩形の筒状の胴部と、前記周面板の上方に連設される複数の天井周面板と一の前記天井周面板に接着される第2糊代片とを有して前記胴部の天面を塞ぐ傾斜屋根部と、前記胴部の底面を塞ぐ底面部と、第2糊代片を周方向に折り返して前記天井周面板に接着される折返し部と、前記折返し部に接着される前記天井周面板の上端部に前記折返し部に面して設けられた切り欠き、切り込みまたは細孔から成る剥離開始部と、前記胴部の底部に配して前記バリア層よりも外面側で少なくとも前記紙基材層を切り込む略水平方向に延びた環状の第1切断部とを備えたことを特徴とする紙容器。
  2. 前記第1切断部の深さ方向の一端が前記紙基材層の内面上であり、他端が前記紙基材層の層内であることを特徴とする請求項1に記載の紙容器。
  3. 前記第1切断部の下方に隣接する環状の第2切断部を備え、前記第2切断部が前記バリア層よりも外面側に配され、前記ブランク板の外面側から少なくとも前記紙基材層に到達する深さに形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の紙容器。
  4. 前記第2切断部が上下方向に延びる前記折り線上を避けて分断されることを特徴とする請求項3に記載の紙容器。
  5. 前記第1糊代片に隣接する前記周面板上及び前記第2糊代片に隣接する前記天井周面板上の前記バリア層よりも外面側に前記第1糊代片及び前記第2糊代片に近接して上下方向に延びる第3切断部を設け、前記第3切断部が前記ブランク板の外面側から少なくとも前記紙基材層に到達する深さに形成されるとともに、前記第3切断部の下端が前記第2切断部上または前記第2切断部よりも下方に配されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の紙容器。
  6. 前記第1糊代片に隣接する前記周面板上及び前記第2糊代片に隣接する前記天井周面板上の前記バリア層よりも外面側に前記第1糊代片及び前記第2糊代片に近接して上下方向に延びる第3切断部を設け、前記第3切断部が前記ブランク板の外面側から少なくとも前記紙基材層に到達する深さに形成されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の紙容器。
  7. 前記第3切断部の下端が前記第1切断部上または前記第1切断部よりも下方に配されることを特徴とする請求項6に記載の紙容器。
  8. 前記第3切断部が水平方向に延びる前記折り線上を避けて分断されることを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載の紙容器。
  9. 前記剥離開始部が前記天井周面板の側端面上に到達する切り欠きから成ることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の紙容器。
  10. 前記第1糊代片に重なる前記周面板の端縁に、前記第1切断部に連続する切り欠きまたは切り込みを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の紙容器。
  11. 前記天井周面板が、傾斜して前後に対向する天井前面板及び天井背面板と、前記天井前面板と前記天井背面板とを連結する左右一対の天井側面板とから成るとともに、前記天井側面板よりも上方に突出して前記天井前面板及び前記天井背面板にそれぞれ設けられるとともに互いに接着される一対の突出部を備え、一方の前記突出部の一側端部に前記剥離開始部を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の紙容器。
  12. 前記剥離開始部を除く、前記突出部の両側端部に面取りを設けたことを特徴とする請求項11に記載の紙容器。
  13. 前記面取りの下端が、前記天井側面板の上端面と前記突出部との交点から上方に2mm以内に配されることを特徴とする請求項12に記載の紙容器。
  14. 一対の前記突出部の一方または両方の一側端部と、一対の前記突出部の一方または両方の他側端部とに、少なくとも前記内面接着層及び前記バリア基材層を貫通する開封開始部を設けたことを特徴とする請求項11〜請求項13のいずれかに記載の紙容器。
  15. 前記天井側面板の上端面よりも上方に前記天井前面板と前記天井背面板との間で非接着の非接着部が設けられ、前記開封開始部を前記非接着部上に配したことを特徴とする請求項14に記載の紙容器。
  16. 前記開封開始部が前記ブランク板上に設けた細孔から成ること特徴とする請求項14または請求項15に記載の紙容器。
  17. 前記開封開始部が前記ブランク板を切断した切り欠きまたは切り込みから成ること特徴とする請求項14または請求項15に記載の紙容器。
  18. 前記天井側面板の上端面が両側端を最上点とする凹面であることを特徴とする請求項10〜請求項17のいずれかに記載の紙容器。
  19. 前記天井側面板の上端面が水平面であることを特徴とする請求項10〜請求項17のいずれかに記載の紙容器。
  20. 前記天井側面板の上端部に少なくとも前記内面接着層及び前記バリア基材層を貫通する複数の開封補助部を設けたことを特徴とする請求項10〜請求項19のいずれかに記載の紙容器。
  21. 前記開封補助部が前記ブランク板上に設けた細孔から成ること特徴とする請求項20に記載の紙容器。
  22. 前記開封補助部が前記ブランク板を切断した切り欠きまたは切り込みから成ること特徴とする請求項20に記載の紙容器。
  23. 前記傾斜屋根部に取り付けられる樹脂製の注出部材を備え、前記注出部材が前記天井周面板に開口する挿通口に挿通され、前記ブランク板の内面に固着された状態であることを特徴とする請求項1〜請求項22のいずれかに記載の紙容器。
  24. 外面側から順に、熱可塑性を有する外面接着層、紙製の紙基材層、ガスバリア性を有するバリア層を一面に配したバリア基材層、熱可塑性を有する内面接着層を積層し、前記紙基材層と前記バリア層との間に両者を剥離可能にする剥離層を配したブランク板から構成され、周方向に連設される複数の周面板と一の前記周面板に接着される第1糊代片とを有した断面矩形の筒状の胴部と、前記胴部の天面を塞ぐ傾斜屋根部と、前記胴部の底面を塞ぐ底面部とを備えたゲーベルトップ型の紙容器の解体方法において、
    前記傾斜屋根部が、傾斜して前後に対向する天井前面板及び天井背面板と、前記天井前面板と前記天井背面板とを連結する左右一対の天井側面板と、一の前記天井側面板に連設して前記天井背面板に接着される第2糊代片と、前記天井側面板の上端部を二つ折りして前記外面接着層により接着した第1接着部と、前記天井側面板よりも上方に突出して前記天井前面板及び前記天井背面板にそれぞれ設けた一対の突出部を前記内面接着層により互いに接着した第2接着部と、前記天井側面板及び前記天井前面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第3接着部と、前記天井側面板及び前記天井背面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第4接着部と、第2糊代片を周方向に折り返して前記天井周面板に接着される折返し部と、前記折返し部に接着される前記天井背面板の上端部に前記折返し部に面して設けられた切り欠き、切り込みまたは細孔から成る剥離開始部と、を有するとともに、前記バリア層よりも外面側で少なくとも前記紙基材層を切り込む略水平方向に延びた環状の第1切断部を前記胴部の底部に設け、
    前記天井前面板と前記天井背面板とが離れる方向に力を加えて前記第1接着部及び前記第2接着部を引き剥がす第1剥離工程と、
    第3接着部及び第4接着部が接着された状態で、前記剥離開始部から前記バリア層と前記紙基材層とを前記剥離層上で剥離して前記第1切断部上で前記紙基材層を切断するバリア層剥離工程と、
    を備えたことを特徴とする紙容器の解体方法。
  25. 外面側から順に、熱可塑性を有する外面接着層、紙製の紙基材層、ガスバリア性を有するバリア層を一面に配したバリア基材層、熱可塑性を有する内面接着層を積層し、前記紙基材層と前記バリア層との間に両者を剥離可能にする剥離層を配したブランク板から構成され、周方向に連設される複数の周面板と一の前記周面板に接着される第1糊代片とを有した断面矩形の筒状の胴部と、前記胴部の天面を塞ぐ傾斜屋根部と、前記胴部の底面を塞ぐ底面部とを備えたゲーベルトップ型の紙容器の解体方法において、
    前記傾斜屋根部が、傾斜して前後に対向する天井前面板及び天井背面板と、前記天井前面板と前記天井背面板とを連結する左右一対の天井側面板と、一の前記天井側面板に連設して前記天井背面板に接着される第2糊代片と、前記天井側面板の上端部を二つ折りして前記外面接着層により接着した第1接着部と、前記天井側面板よりも上方に突出して前記天井前面板及び前記天井背面板にそれぞれ設けた一対の突出部を前記内面接着層により互いに接着した第2接着部と、前記天井側面板及び前記天井前面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第3接着部と、前記天井側面板及び前記天井背面板の上端部を前記内面接着層により互いに接着した第4接着部と、第2糊代片を周方向に折り返して前記天井周面板に接着される折返し部と、前記折返し部に接着される前記天井背面板の上端部に前記折返し部に面して設けられた切り欠き、切り込みまたは細孔から成る剥離開始部と、を有するとともに、前記バリア層よりも外面側で少なくとも前記紙基材層を切り込む略水平方向に延びた環状の第1切断部を前記胴部の底部に設け、
    前記天井前面板と前記天井背面板とが離れる方向に力を加えて前記第1接着部及び前記第2接着部を引き剥がす第1剥離工程と、
    前記天井前面板と前記天井側面板とが離れる方向に力を加えて第3接着部を引き剥がすとともに前記天井背面板と前記天井側面板とが離れる方向に力を加えて第4接着部を引き剥がす第2剥離工程と、
    前記剥離開始部から前記バリア層と前記紙基材層とを前記剥離層上で剥離して前記第1切断部上で前記紙基材層を切断するバリア層剥離工程と、
    を備えたことを特徴とする紙容器の解体方法。
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