JP2017202800A - 発電制御装置及び発電制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電効率の小さい領域で発電機が発電することを抑制する。
【解決手段】駆動輪90を駆動する駆動モータ40に供給する電力を得る発電機10の発電を制御する制御装置100は、要求負荷に応じて、予め設定された発電機10の発電出力範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を変更する出力範囲変更部124と、変更後の発電出力範囲の中で、発電機10の発電を制御する発電制御部125と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は発電制御装置及び発電制御方法に関する。
被駆動体を駆動する駆動モータに電力を供給する発電機の発電を制御する発電制御システムとして、例えば駆動輪を駆動モータで駆動させるシリーズ型ハイブリット車において、走行中に駆動モータへ電力を供給する発電機の発電制御が行われている。発電機は、駆動モータへの電力の供給に加えて、バッテリーの充電も行う。
特開2010−143310号公報
ところで、発電機は、負荷に応じて発電が大きくなる特性を有する。また、発電機においては、発電効率が一定ではなく、出力範囲の中で発電効率が小さい領域が存在する。例えば、低速走行時等の低負荷時には、発電量が少ないため発電機の発電効率が悪くなる。このため、負荷に応じて発電機が発電する際には、発電効率の小さい領域で発電機が発電を行う恐れがある。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、発電効率の小さい領域で発電機が発電することを抑制することを目的とする。
本発明の第1の態様においては、被駆動体を駆動する駆動モータに供給する電力を得る発電機の発電を制御する発電制御装置であって、要求負荷に応じて、予め設定された前記発電機の出力範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を変更する範囲変更部と、変更後の出力範囲の中で、前記発電機の発電を制御する発電制御部と、を備える、発電制御装置を提供する。
かかる発電制御装置によれば、発電機の発電効率が小さい領域を避けるように発電出力範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を変更することで、負荷の大きさに追従して発電する発電機が発電効率の小さい領域で発電することを抑制できる。
また、前記範囲変更部は、前記要求負荷の所定割合に対応するように、前記上限値と前記下限値を変更することとしてもよい。
また、前記範囲変更部は、要求負荷に応じて、前記出力範囲の前記上限値及び前記下限値の両方を変更することとしてもよい。
また、前記発電制御装置は、充放電可能なバッテリーの電池容量を取得する容量取得部を更に備え、前記範囲変更部は、前記電池容量に応じて、前記出力範囲の前記上限値及び前記下限値の両方を変更することとしてもよい。
また、前記被駆動体は、車両の駆動輪であり、前記第1発電機及び前記第2発電機は、前記車両の内燃機関を原動機として有することとしてもよい。
本発明の第2の態様においては、被駆動体を駆動する駆動モータに供給する電力を得る発電機の発電を制御する発電制御方法であって、要求負荷に応じて、予め設定された前記発電機の出力範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を変更するステップと、変更後の出力範囲の中で、前記発電機の発電を制御するステップと、を有する、発電制御方法を提供する。
かかる発電制御方法によれば、発電機の発電効率が小さい領域を避けるように発電出力範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を変更することで、負荷の大きさに追従して発電する発電機が発電効率の小さい領域で発電することを抑制できる。
本発明によれば、発電効率の小さい領域で発電機が発電することを抑制できるという効果を奏する。
本発明の一の実施形態に係る発電制御システムSの構成の一例を示す模式図である。 発電機10の発電電力量と発電効率の関係を示す図である。 制御装置100の詳細構成を示すブロック図である。 バッテリー20のSOCの大きさと発電出力範囲の下限値及び上限値との関係を説明するための図である。 図4の表をグラフ化したものである。 発電出力範囲の変更処理の一例を示すフローチャートである。
<発電制御システムの構成>
図1を参照しながら、本発明の一の実施形態に係る発電制御システムSの構成について説明する。
図1は、一の実施形態に係る発電制御システムSの構成の一例を示す模式図である。発電制御システムSは、例えばトラック等の車両に搭載されている。車両は、ここでは駆動輪を駆動モータで駆動させるシリーズ型ハイブリット車である。発電制御システムSは、図1に示すように、発電機10と、バッテリー20と、インバータ30と、駆動モータ40と、制御装置100とを有する。
発電機10は、発電を行い駆動モータ40に供給する電力を得る。発電機10は、車両の走行状態に応じて、発電電力量を変える。また、発電機10は、車両の走行状態に応じて、駆動モータ40に電力を供給するのに加えて、バッテリー20を充電する。
発電機10は、エンジン11と発電モータ12とを含む。エンジン11は、内燃機関であり、ここではディーゼルエンジンであるが、ガソリンエンジンであってもよい。発電モータ12は、エンジン11の駆動軸に連結されており、エンジン11により駆動される。発電機10は、予め設定された発電出力範囲の中で、負荷の大きさに追従するように発電を行う。
バッテリー20は、充放電可能な蓄電池である。バッテリー20は、発電機10によって充電される。バッテリー20は、放電して駆動モータ40に電力を供給する。例えば、発電機10が駆動モータ40に供給する電力量が不足している場合には、バッテリー20が駆動モータ40に電力を供給する。
インバータ30は、バッテリー20と駆動モータ40の間に設けられ、直流電力と交流電力を変換する。例えば、インバータ30は、バッテリー20からの出力を変換して、駆動モータ40に供給する。
駆動モータ40は、被駆動体である車両の駆動輪90を駆動させて、車両を走行させる。例えば、駆動モータ40は、発電機10からの電力や、バッテリー20からの電力を受けて、駆動輪90を駆動させる。なお、車両の減速時に駆動モータ40が発生する回生電力は、バッテリー20に充電される。
制御装置100は、発電制御システムSの動作全体を制御する。例えば、制御装置100は、エンジン11と、バッテリー20と、インバータ30の動作を制御する。本実施形態では、制御装置100は、発電機10の発電を制御する発電制御装置の機能を有する。
ところで、発電機10は、負荷に応じて発電が大きくなる特性を有する。また、発電機10においては、発電出力範囲で発電効率が一定ではなく、発電効率が小さい領域が存在する。そして、例えば低速走行時等の低負荷時には、駆動モータ40に供給すべき電力量が小さいため、発電機10の発電効率が悪くなる。
図2は、発電機10の発電電力量と発電効率の関係を示す図である。なお、図2は、バッテリー20の電池容量(残量)を一定とした場合の発電効率を示している。図2を見ると分かるように、発電機10の発電効率は、発電電力量が電力量E1よりも小さい場合と、発電電力量が電力量E2よりも大きい場合とで悪化している。
そこで、本実施形態では、例えば図2の電力量E1と電力量E2の範囲内で発電機10が発電するように、発電機10の発電出力範囲を設定している。この場合、電力量E1が発電出力範囲の下限値に対応し、電力量E2が発電出力範囲の上限値に対応する。そして、発電出力範囲の上限値と下限値との中で発電機10を発電させて、発電効率が悪くなることを抑制している。また、詳細は後述するが、負荷の大きさに追従する発電機10の発電出力範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を、負荷の大きさに応じて変更することで、発電効率の悪化をより有効に抑制でき、又バッテリー20の残量低下や満充電を抑制できる。
<制御装置の詳細構成>
図3を参照しながら、制御装置100の詳細構成の一例について説明する。
図3は、制御装置100の詳細構成を示すブロック図である。制御装置100は、図3に示すように、記憶部110と、制御部120とを有する。
記憶部110は、例えばROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含む。記憶部110は、制御部120が実行するためのプログラムや各種データを記憶する。例えば、記憶部110は、上述した発電出力範囲を記憶している。
制御部120は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部120は、記憶部110に記憶されたプログラムを実行することにより、発電制御システムSの動作を制御する。本実施形態では、制御部120は、負荷取得部122と、容量取得部123と、出力範囲変更部124と、発電制御部125として機能する。
負荷取得部122は、要求負荷を取得する。例えば、負荷取得部122は、車両の走行中に、アクセルペダルの開度等に基づいて推定される要求負荷を取得する。また、要求負荷は、ここでは発電機10の発電モータ12の出力軸における負荷である。負荷取得部122は、取得した要求負荷に関する情報を出力範囲変更部124に出力する。
容量取得部123は、バッテリー20の電池容量であるSOCを取得する。例えば、容量取得部123は、現在のバッテリー20の残量を取得する。容量取得部123は、取得した電池容量に関する情報を出力範囲変更部124に出力する。
出力範囲変更部124は、予め設定された発電機10の発電出力範囲を変更する。発電出力範囲は、例えば記憶部110に記憶されており、出力範囲変更部124は、発電出力範囲の上限値と下限値の少なくとも一方を変更することで、発電出力範囲を変更する。例えば、出力範囲変更部124は、発電出力範囲を狭めたり広げたりし、又は発電出力範囲をスライドしたりする。
出力範囲変更部124は、負荷取得部122が取得した要求負荷に応じて、発電出力範囲の上限値と下限値を変更する。この際、出力範囲変更部124は、要求負荷の所定割合に対応するように、発電出力範囲の上限値と下限値を変更する。例えば、出力範囲変更部124は、上限値や下限値として、負荷取得部122が取得した要求負荷の所定割合の負荷に対応する出力値に変更する。
なお、発電機10は、図2に示すように発電電力量が電力量E1よりも小さい場合と電力量E2よりも大きい場合とで発電効率が悪化する特性を有するので、発電出力範囲の上限値及び下限値を変更することが望ましい。しかし、例えば、発電機10の発電効率が、発電電力量が大きい場合に悪化しない場合には、発電出力範囲の上限値を変更しなくてもよい。
また、出力範囲変更部124は、容量取得部123が取得したバッテリー20のSOCの大きさに応じて、発電出力範囲の上限値と下限値を変更する。かかる場合には、バッテリー20のSOCの大きさが所定範囲内に収まり、駆動モータ40へ電力を供給する際に、バッテリー20の残量が過大に低下したりバッテリー20が満充電になったりすることを抑制できる。
ここで、図4及び図5を参照しながら、バッテリー20のSOCの大きさと発電出力範囲の下限値及び上限値との関係について説明する。
図4は、バッテリー20のSOCの大きさと発電出力範囲の下限値及び上限値との関係を説明するための図である。図5は、図4の表をグラフ化したものである。出力範囲変更部124は、SOCの大きさに応じて、負荷取得部122が取得した要求負荷に対応した上限値及び下限値に変更する。例えば、出力範囲変更部124は、SOCが42.5(%)である場合には、下限値として要求負荷の3/10の負荷に相当する出力値に変更し、上限値として要求負荷の7/10の負荷に相当する出力値に変更する。
バッテリー20のSOCが72.5(%)以下である場合には、SOCの大きさに応じて発電出力範囲が変化している。例えば、SOCが37.5(%)である場合の発電出力範囲は、図5に示すように、SOCが65.0(%)である場合の発電出力範囲よりも狭く、かつ出力値が大きくなるように上方にスライドしている。かかる場合には、SOCが小さくなると、発電機10が高出力で発電することになり、駆動モータ40に電力を供給すると共に、バッテリー20も充電可能となる。この結果、バッテリー20のSOCの低下を抑制できる。特に、SOCが37.5(%)よりも小さい場合には、要求負荷と同じ負荷に相当する出力値となるように発電機10を発電させる。これにより、バッテリー20の充電を優先して行える。
一方で、バッテリー20のSOCが72.5(%)よりも大きい場合には、発電機10を停止して発電させない。かかる場合には、駆動モータ40には、バッテリー20から電力が供給される。
図3に戻り、発電制御部125は、発電機10の発電を制御する。発電制御部125は、出力範囲変更部124が変更した発電出力範囲の中で、発電機10の発電を制御する。これにより、変更した発電出力範囲内に発電機10の出力値が収まるので、発電機10が発電効率の小さい領域で発電することを抑制できる。例えば、発電効率が小さくなりやすい低負荷時に、発電出力範囲の下限値を大きくすることで、負荷に追従する発電機10が、発電出力範囲において発電効率の低い領域で発電することを抑制できる。
<発電出力範囲の変更処理>
図6を参照しながら、発電機10の発電出力範囲の変更処理の一例について説明する。本処理は、制御装置100の制御部120が記憶部110に記憶されたプログラムを実行することで実現される。
図6は、発電出力範囲の変更処理の一例を示すフローチャートである。
まず、制御部120の負荷取得部122は、要求負荷を取得する(ステップS102)。例えば、負荷取得部122は、車両の走行中に、アクセルペダルの開度等に基づいて推定される要求負荷を取得する。
次に、容量取得部123は、バッテリー20のSOCを取得する(ステップS104)。例えば、容量取得部123は、現在のバッテリー20の残量を取得する。なお、上記では、ステップS102の処理の後にステップS104の処理を行うこととしたが、これに限定されず、例えば、ステップS104の処理の後にステップS102の処理を行ってもよい。
次に、出力範囲変更部124は、容量取得部123が取得したSOCの大きさに応じて、発電機10の発電出力範囲の上限値と下限値を変更する(ステップS106)。例えば、出力範囲変更部124は、負荷取得部122が取得した要求負荷の大きさに対応した上限値と下限値を変更する。
次に、発電制御部125は、出力範囲変更部124が変更した発電出力範囲に基づいて、発電機10を発電させる(ステップS108)。すなわち、発電制御部125は、出力値が変更後の発電出力範囲内に収まるように、発電機10を発電させる。
その後、制御部120は、発電を行っている際に(ステップS110:No)、SOCの大きさが変化した場合には、発電出力範囲の上限値と下限値を再度変更する(ステップS102〜S108)。これにより、車両の走行中のバッテリー20のSOCが適切な範囲で維持されるように、発電機10が発電することになる。
<本実施形態における効果>
上述した本実施形態の制御装置100は、要求負荷に応じて発電機10の発電出力範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を変更し、変更後の発電出力範囲の中で発電機10の発電を制御する。
かかる場合には、発電機10の発電効率が小さい領域を避けるように発電出力範囲の上限値と下限値を変更することで、負荷の大きさに追従して発電する発電機10が発電効率の小さい領域で発電することを抑制できる。また、本実施形態では、バッテリー20のSOCの大きさも考量して発電出力範囲を変更することで、駆動モータ40へ電力を供給する際に、発電機10を高効率で発電させると共に、バッテリー20の電池容量を安定した状態に維持できる。
なお、上記では、発電制御システムSが、トラック等の車両に搭載されていることとしたが、これに限定されない。例えば、発電制御システムSは、車両以外の装置(例えば、発電装置、建設機械、船舶等)に搭載されてもよい。
また、上記では、発電機10が、原動機として、内燃機関であるエンジン11を有することとしたが、これに限定されない。例えば、発電機10は、内燃機関以外の原動機を有することとしてもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 発電機
20 バッテリー
40 駆動モータ
100 制御装置
120 制御部
123 容量取得部
124 出力範囲変更部
125 発電制御部

Claims (6)

  1. 被駆動体を駆動する駆動モータに供給する電力を得る発電機の発電を制御する発電制御装置であって、
    要求負荷に応じて、予め設定された前記発電機の出力範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を変更する範囲変更部と、
    変更後の出力範囲の中で、前記発電機の発電を制御する発電制御部と、
    を備える、発電制御装置。
  2. 前記範囲変更部は、前記要求負荷の所定割合に対応するように、前記上限値と前記下限値を変更する、
    請求項1に記載の発電制御装置。
  3. 前記範囲変更部は、要求負荷に応じて、前記出力範囲の前記上限値及び前記下限値の両方を変更する、
    請求項1又は2に記載の発電制御装置。
  4. 充放電可能なバッテリーの電池容量を取得する容量取得部を更に備え、
    前記範囲変更部は、前記電池容量に応じて、前記出力範囲の前記上限値及び前記下限値の両方を変更する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の発電制御装置。
  5. 前記被駆動体は、車両の駆動輪であり、
    前記発電機は、前記車両の内燃機関を原動機として有する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の発電制御装置。
  6. 被駆動体を駆動する駆動モータに供給する電力を得る発電機の発電を制御する発電制御方法であって、
    要求負荷に応じて、予め設定された前記発電機の出力範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を変更するステップと、
    変更後の出力範囲の中で、前記発電機の発電を制御するステップと、
    を有する、発電制御方法。
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