JP2017201528A - 型枠供給業務支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 施工現場に型枠を供給するスケジュールを横断的に組み、型枠加工業者がプレカット処理を行い、プレ加工状態で施工現場に搬入することにより効率的に型枠を供給する。
【解決手段】 施工業者端末110が、形状情報及びセパ穴位置情報を含む型枠データと当該型枠の区画に関する区画情報と施工期日情報に基づく施工スケジュールデータを含む型枠発注情報を生成して送信する。型枠加工業者端末120は、加工スケジューリング手段122が施工スケジュールデータに基づいて型枠加工のスケジュールデータを生成する。型枠加工機制御手段123は型枠データに基づいて型枠加工機400を制御して、型枠板にセパ穴を穿設し、桟木をカットして型枠パーツを製作し、印刷処理手段125により施工現場にて作業員が型枠パーツを組み立てて型枠を完成させる際の案内情報を印刷する。プレカット加工後、搬送指示手段127により搬送指示を出す。
【選択図】図1

Description

本発明は、建設現場などのコンクリート打設構築物の壁面を作るために用いられる型枠を供給する業務を支援するシステムに関する。
建設現場のコンクリート打設作業には型枠が必要部材として供給される。建設現場に搬入された型枠はコンクリート打設により形成するコンクリートの外形に沿って配置され、コンクリートを流し込む空間となるいわば“鋳型”を形成する。
型枠は、型枠板と、型枠板を補強する桟木と、型枠板に多数設けられたセパ穴を備えたものを組立加工したものである。建設現場でコンクリート打設される形状は多種多様であり、様々なパーツに合わせる必要があり、セパ穴の位置の違いまで考慮すると、型枠は建設物の設計に合わせて多種多様なものを取り揃える必要がある。
従来の型枠供給の一般的な流れを説明する。
まず、詳細な建築設計図が施工業者に入稿される。
施工業者は各建築パーツに必要な型枠を設計し、セパ割図を含む型枠製作指示書を作成する。
型枠製作指示書が、施工業者から型枠加工業者に入稿される。納期の指示も行われる。
型枠加工業者は、型枠製作指示書に基づき、多種多様な型枠を製作する。
型枠加工業者は、納期までに製作済みの型枠を建築施工現場に搬入する。
上記の工程を経て、建築施工現場に型枠が搬入され、施工業者により、型枠が建築設計図どおりに配置され、セパ穴にセパレータが組み込まれて支持され、コンクリートが流し込まれて打設される。
建設現場で一度使用された型枠は、コンクリートの塊の付着や、コンクリートからの脱着時における損傷が起こるため、再利用の回数には限界があるため、ケレン処理などを施すことにより、数回程度は再利用ができる。しかし、型枠製作指示書により製作される型枠は多種多様であるため、施工業者から型枠加工業者に毎回発注され、型枠加工業者が新たに型枠を製作し、一部の再利用可能なケレン処理済みの型枠を含めて施工現場に搬入する。
従来では、型枠を製造するには、建造物の施工図から型枠の製造図を作成するには、作業者の経験に頼って行っていたため、多くの労力及び長い時間を費やさなければならない。また、更に、作成した製造図に従って、作業者が板材の裁断及び桟木の切断を行い、裁断した板材に切断した桟木を釘打ちしていたため、それらの作業に多くの手間及び長時間を要していた。
そこで、従来技術において、型枠製作を省力化するため、型枠製造システムが知られている。図10に示すように、コンピューター制御により、NC工作機能を搭載した工作制御装置を用いるシステムである。入力された建築設計図のデータ及び型枠について予め設定されたデータに基づいて、型枠の形状及び寸法を演算して型枠データを生成し、生成した型枠データから工作機データを作成し、その工作機データに基づいて工作制御装置により、型枠の寸法に応じて工作機をセットアップし、作業者により載置された桟木及び板材が自動的にカットされ、引き続き人手により釘打ちされ、型枠が製造される。
同様の技術として、特開2003−239533号公報のほか、特開平11−3371号公報、特開2006−291655号公報にも開示されている。
特開2003−239533号公報 特開平11−3371号公報 特開2006−291655号公報
特開2003−239533号公報、特開平11−3371号公報、特開2006−291655号公報のものは、一部の作業工程をコンピューター処理化し、NC工作技術を用いて作業を省力化するものである。
確かに、従来の作業工程を、一部であれ、コンピューター処理化し、NC工作技術を用いて作業を省力化できるので、作業効率を向上できるものである。
しかし、それらの技術は、従来の作業工程の流れを変えることなく踏襲したものであり、人手の作業工程をコンピューター処理化、NC工作技術を導入して省力化するものである。従来の作業工程の流れを変えるものではない。
従来の作業工程の流れのままでは、解決が難しい問題がある。
通常は複数の施工業者と取引があるため、複数の施工業者から型枠の納品を求められる。そこで、施工業者から指定された期日を勘案し、型枠の製造順をやり繰りしたスケジューリングを行い、スケジュールに沿って製作した型枠を発注された期日に施工業者の施工現場へ搬入していた。
しかし、従来技術の工法では、一つの施工現場で必要とされる型枠は数量も多く、型枠加工業者の工作機のリソースの多くを占有してしまう。そのため、スケジューリングと言っても、ある施工業者A向けの型枠を製作し、それが終了すれば施工業者B向けの型枠を製作するというような、いわば作業工程をシリアル順に捉えるものが多かった。
特に、NC加工機は、プログラミングの入れ替えや搬送系の調整などを伴うため、製作する型枠のサイズやセパ穴の位置を変更することは時間と労力を要するため、できるだけ同じタイプのものを連続して作成した方が効率が良いが、従来のスケジューリングでは、一つの施工現場で必要とされる型枠のうち類似するものをまとめて製作することで効率化を図っているが、複数の施工現場を取りまとめるような総合的な効率化を図るものではなかった。
また、従来技術の工法では、型枠加工業者の製作現場において、型枠製作指示書に基づいて型枠を完成させ、トラックなどで施工現場に搬入していた。型枠は、コンクリート打設に耐えるように頑丈な構造をしており、完成品の型枠は厚みもあり、搬入作業自体が大変な手間を伴うものであった。
上記問題点に鑑み、本発明は、施工現場での工期が長期間に及ぶことに着目し、配設に用いられる型枠が必要となる期日に向けて計画的に供給でき、また、複数の施工現場で必要となる型枠を総合的に取りまとめ、複数の施工現場に対して型枠を供給するスケジュールを横断的に組み、効率的にNC工作機を稼働させることができる型枠供給業務支援システムを提供することを目的とする。さらに、型枠の供給をプレ加工と仕上げの組立加工に分け、プレ加工を型枠加工業者の工場にて行い、プレ加工状態で施工現場に搬入し、仕上げの組立加工を施工現場で行う分業化した作業工程の流れをシステムとして支援する型枠供給業務支援システムおよびその方法を提供することを目的とする。
本発明者中村肇は、長年、型枠加工業者として型枠製作、型枠供給に携わる中、以下の点に注目し、型枠供給の効率化に対する着想を得た。
第1の点は、1つの施工現場において、かならずしも着工開始時点ですべての型枠が必要となるわけではないという点である。
1つの施工現場であっても大規模建設になると長期間の建設工期となり、建築物の構造によっては、かならずしもすべての区画を同時進行することはできず、施工区画にも順序があり、区画Aの完成後でないと区画Bの着工ができないなどの作業順が存在する点である。従来では、施工業者からの型枠発注は一度に行われ、すべての型枠を決められた納期までに搬入していたが、区画Aの工事が完了しないと区画Bに着工できないとすると、区画Bで必要となる型枠の期日は、施工現場全体の着工日よりも後であることが分かる。区画Bで必要となる型枠の本当の搬入期日は区画Bの着工日であれば良い。さらに細かく見れば、区画Bの工事も長期の工期を要するものであれば、ある型枠が必要となる期日は区画Bの現場で本当にその型枠を配設する日であることが分かる。
第2の点は、複数の施工現場において、求められる型枠の仕様がすべてが唯一独自のものではなく、共通に求められている型枠が少なからず存在する点である。これは経験則でも裏付けられており、NC工作機に対してある型枠データをインストールして製作を開始すれば、その型枠と同じ仕様のものが他の施工現場で求められていることがあり得る。つまり、型枠はある程度共通化して製作することができるという点である。
第3の点は、型枠10は、コンクリート打設に耐えるように頑丈な構造をしており、型枠板11と、型枠板11を補強する桟木12と、型枠板11に多数設けられたセパ穴13を備えたものである。このような完成品の型枠は厚みもあり、搬入作業自体が大変な手間を伴うものである。しかし、セパ穴加工が施された型枠板11と桟木12をプレ加工して取り揃えてあれば、後は釘打ちなどの簡単な作業で製作することができる。つまり、発明者中村肇は、搬入をプレ加工の状態で行い、施工現場で型枠が必要となる時点で、釘打ちにより型枠を動的に完成させれば施工現場での型枠の配設には問題がない。つまり、型枠は型枠加工業者の手元で完成させる必要はなく、プレ加工さえ完了しておれば、搬入先の施工現場で簡単に完成させることができ、搬入コストを低減できる点を着想した。
以上の着想に基づき、上記目的を達成するため、本発明の型枠供給業務支援システムは、施工現場を管理する施工業者端末と、型枠加工作業所を管理する型枠加工業者端末との連動により、コンクリート打設用の型枠パーツを前記型枠加工作業所で製作して前記施工現場に運搬し、前記施工現場にて前記型枠パーツから型枠を組み立てて供給する各処理工程の分業実行支援を行う型枠供給業務支援システムであって、前記施工業者端末が、前記施工現場の区画で必要とされる各々の型枠の形状情報及びセパ穴位置情報を含むCADデータである型枠データまたはそれらを示すコード番号を入力する型枠データ入力手段と、各々の前記型枠が前記施工現場の区画で必要とされる施工期日情報と、前記型枠パーツの前記施工現場への搬入日時情報を入力し時系列にソートして施工スケジュールデータを生成し管理する施工スケジュール管理手段と、前記型枠データと前記施工スケジュールデータを型枠発注情報として前記型枠加工業者端末に出力する型枠発注情報生成手段とを備え、前記型枠加工業者端末が、前記施工業者端末から受け取った前記型枠発注情報を基に、前記型枠パーツの加工処理であるプレ加工処理工程とそれらの組み立てである型枠組立加工処理工程に分け、前記型枠データのCADデータから前記プレ加工処理工程で製作する前記型枠パーツのCADデータを抽出し生成して記憶装置に格納する型枠パーツデータ生成処理と、前記型枠パーツのCADデータから見積もられる前記型枠パーツの加工処理に必要な加工処理時間情報および前記型枠への組立処理に必要な型枠組立時間情報と前記型枠発注情報から抽出した前記施工現場への前記搬入日時情報を含む時間データを前記記憶部に格納するプレ加工−時間データ生成手段と、前記記憶部から読み出した前記搬入日時情報と、各々の前記型枠パーツに要する前記加工処理時間情報と、前記型枠加工作業所から前記施工現場までの運搬時間データを時系列にソートして前記型枠パーツの加工処理スケジュールとして管理する加工スケジューリング手段と、前記記憶部から読み出した前記型枠パーツの加工処理データから型枠加工機用の制御コマンドを生成し、前記型枠加工機の運転を制御するプレ加工処理工程制御手段と、前記記憶部から読み出した前記型枠パーツデータから完成品である前記型枠データまでの組み合わせのパターンを探索して前記型枠パーツ同士を接合してゆく組立順番を決定し、その手順をフロー化した組立指示情報を生成し、前記施工業者端末に出力する組立指示手段を備えた型枠供給業務支援システムである。
上記構成において、前記組立指示手段が、各々の前記型枠パーツの所定位置に前記型枠パーツ同士を接合してゆく組立順番と接合箇所を印刷する印刷処理制御手段を備えた構成とすることも好ましい。
上記構成により、施工業者端末で入力・加工されて得た型枠発注情報を受け、型枠加工業者端末の諸データの処理・管理により、型枠加工作業所内で型枠パーツにて搬送可能な状態にまでの加工作業工程の進捗が支援され、型枠加工業者から型枠パーツの状態で施工現場に搬入でき、型枠加工業者端末から施工業者端末が得た組立指示情報に従って、各々の型枠パーツから型枠を完成させる作業工程が支援され、両者の分業により施工現場に型枠を供給することが可能となる。型枠加工業者は、型枠パーツの状態までの加工で良く、型枠パーツの状態で搬入するため搬入作業も楽である。搬入先の施工現場では型枠にセパ穴加工が既に済んでいるので簡単な桟木の釘打ちのみで完了することができ、施工業者の施工現場での作業負荷も小さくて済む。このように施工業者と型枠加工業者との分業が支援され、全体の作業効率が上がる。
また、優先順に基づいて必要な型枠を必要な時点でタイムリーに搬入するようコンピュータシステムを利用した支援を行うことができ、施工現場での型枠の過度な在庫を不要とし、施工効率を上げることができる。施工現場での型枠パーツの型枠への組み立ても、組立指示情報と施工スケジュール情報が明確に得られているため、それら情報に基づいて組立作業を行えば良く、施工現場での作業が支援されるとともに型枠の保管スペースも低減できる。
また、型枠の供給をよりタイムリーに行う方法として、建設施工が長期に及ぶ場合、つまり、施工現場の区画によって施工期日が異なる場合であれば、型枠パーツを一度に搬入する必要はなく、工事区画の進捗に応じて必要とされる型枠パーツを搬入していけば良い。そこで、型枠加工業者端末による型枠加工機を用いた型枠パーツの製作処理を、当該施工期日に応じて複数回に分けることができる。型枠加工業者の型枠パーツ製作作業に余裕が生まれ、また、施工業者の施工現場での型枠パーツ搬入が一層タイムリーなものとなる。
ここで、上記構成を工夫し、型枠加工業者端末において、施工業者端末の型枠発注情報生成手段から型枠発注情報を受けたプレ加工−時間データ生成手段が、前記型枠パーツのCADデータから見積もられる前記型枠パーツの前記型枠への組立処理に必要な前記型枠組立時間情報を、前記施工業者端末の施工スケジュール管理手段にフィードバック出力する型枠組立時間フィードバック手段を備え、前記施工スケジュール管理手段が、入力された前記施工期日情報と前記搬入日時情報に加え、前記型枠組立時間フィードバック手段から前記型枠組立時間情報のフィードバック出力を受け、前記施工期日情報と前記搬入日時情報と前記型枠組立時間情報を時系列にソートして前記施工スケジュールデータを生成し管理する構成とする工夫がある。
施行現場で必要とされる型枠は様々なものがあり、施工業者が型枠パーツの状態で供給されたものを組み立てて型枠に仕上げるための組立加工時間はかならずしも施工業者側がすべて事前に把握はできない場合がある。そこで、型枠加工業者端末側とのやりとりにおいて、型枠加工業者端末の型枠組立時間フィードバック手段を設けることで型枠組立時間を推定し、施工業者端末の施工スケジュール管理手段に当該情報をフィードバックで出力する仕組みとすれば、施工スケジュール管理手段が当該推定にかかる型枠組立時間を用いて管理を行うことができる。
次に、さらなる工夫として、前記施工業者端末の前記型枠発注情報生成手段が、前記型枠発注にかかる各々の前記型枠ごとに、前記プレ加工処理工程の型枠パーツの状態で前記施工現場に納入させる型枠パーツ納品指定とするか、組み立てまで完了した型枠の状態で前記施工現場に納入させる型枠納品指定とするかの納品選択情報を入力し、前記型枠発注情報に付加する納品選択手段を備え、前記プレ加工−時間データ生成手段が前記型枠発注情報から前記納品選択情報を抽出すれば、前記型枠加工業者端末が当該納品選択情報の別に応じて制御を動的に変え、前記型枠パーツ納品指定がされた前記型枠については、前記型枠パーツの前記プレ加工処理工程までの制御実行と、前記組立指示情報の前記施工業者端末への送信処理の制御実行を行い、前記型枠納品指定がされた前記型枠については、前記加工スケジューリング手段が、前記記憶部から読み出した前記搬入日時情報と、前記加工処理時間情報と、前記型枠組立時間情報と、前記運搬時間データを時系列にソートして前記型枠の加工処理スケジュールとして管理するとともに、前記型枠パーツの前記プレ加工処理工程までの制御実行と、前記組立指示情報の前記施工業者端末への送信処理の制御不実行かつ前記組立指示情報の場内モニタへの表示処理を制御実行するよう切り替える構成とする工夫がある。
上記構成により、型枠加工業者端末が施工業者端末の納品選択手段に従って制御内容を動的に切り替えることにより、より一層分業処理がスムーズに運ぶようになる。施工現場において組立処理を行う人員確保が難しい場合や、他の作業が繁忙の場合には、型枠パーツの組立処理の分業負担を動的になくし、型枠加工業者端末に対して型枠パーツの組立処理の分業負担を型枠加工業者側で負担するよう指定でき、完成品の型枠搬入を手配できる。一方、施工現場のスペースの都合から、完成品である立体的な型枠の搬入を多数受けられない環境の場合や、組立処理を行う人員確保ができている場合などは、型枠パーツの組立処理の分業負担を施工現場側で担うことにより型枠調達のコストを低減することができる。
この構成は、マルチベンダー環境においても作業効率を上げることができる。つまり、型枠加工業者端末に対して複数の施工業者端末がネットワークを介して接続され、それら複数の施工業者端末から複数の異なる施工現場に関する型枠発注情報を型枠加工業者端末が受け取って型枠の供給を行うマルチベンダー環境が構築されたネットワーク資源を備えた構成とし、上記の型枠加工業者端末が、複数の型枠発注情報を基に各々の施工現場の区画ごとの施工期日に基づいて型枠を供給する優先順を示す施工スケジュールデータを作成する施工スケジュール管理手段を備えた構成であり、上記した型枠加工業者端末が、施工スケジュールデータに基づいて、型枠加工機を用いた型枠加工機制御手段による型枠パーツ製作および印刷処理手段による案内情報の印刷を行い、各々の型枠パーツを各々の期日内に各々の施工現場へ供給することができる。このように複数の施工業者から発注を受けるマルチベンダー環境でも、型枠加工業者は、優先順位を考慮しつつ複数の施工現場で求められる型枠パーツの加工を無駄なくやり繰りして製作することができ、作業効率を上げることができる。
ここで、さらに型枠加工機の特徴を活かした作業効率向上の工夫を図ることが好ましい。型枠加工機はNC工作機をベースとしたプログラミング制御を行うので、製作すべき型枠のセパ穴位置などが変わるごとに型枠加工機の設定データを入れ替える必要がある。型枠加工機の作業効率を上げるためにはできるだけ連続加工処理することが良い。ここで、加工スケジューリングにおいて、施工スケジュールデータに従った優先順を基本としつつも、許容される範囲で施工スケジュールデータの順序を入れ替えることにより連続処理となる区間を増やしたり、型枠加工機の入れ替え作業が抑えたりできれば作業効率が上がる。そこで、型枠加工業者端末において、加工スケジューリング手段が、ある型枠のプレ加工処理工程から次の型枠のプレ加工処理工程へシフトする際に必要となる枠工作機に対するデータ入力作業の発生量を型枠データに基づいて評価するデータ入力作業評価手段を備えるとともに、加工スケジューリング手段が、型枠加工機による各々の型枠のプレ加工処理工程及び印刷処理の終了時が、当該型枠の搬入の期日を超えない範囲で、施工スケジュールデータに従った優先順を変えて、データ入力作業の発生量が小さくなる型枠加工順を決める加工順決定手段を備える構成とする。
このように、データ入力作業評価手段により、優先順位を入れ替えると型枠加工機の設定作業がどうなるかを評価でき、型枠の搬入スケジュールに影響を与えない範囲で、型枠パーツの加工順を決定して作業効率を上げることができる。
特に、型枠加工業者端末が制御する型枠加工機が複数台あれば、型枠パーツの製作順を入れ替えることにより連続処理化できる組み合わせの選択肢が増え、複数台の型枠加工機を用いた型枠加工順を見つけやすくなる。型枠加工業者端末に対して複数の施工業者端末がネットワークを介して接続され、それら複数の施工業者端末から複数の異なる施工現場に関する型枠発注情報を型枠加工業者端末が受け取って型枠の供給を行うマルチベンダー環境が構築されたネットワーク資源を備え、型枠加工業者端末が複数の型枠発注情報を受け取った場合、加工スケジューリング手段が、複数の各々の型枠発注情報を基に、データ入力作業評価手段と加工順決定手段により、型枠発注情報のくくりを超えて型枠パーツの加工順を決める加工順決定手段を備えた構成とすれば良い。
次に、本発明の型枠供給業務支援方法は上記の流れにそったものであれば良い。つまり、施工現場を管理する施工業者端末と、型枠加工作業所を管理する型枠加工業者端末との連動により、コンクリート打設用の型枠パーツを型枠加工作業所で製作して施工現場に運搬し、前記施工現場にて前記型枠パーツから型枠を組み立てて供給することができる型枠供給業務支援方法であって、前記施工業者端末を用いて、前記施工現場の区画で必要とされる各々の型枠の形状情報及びセパ穴位置情報を含むCADデータである型枠データまたはそれらを示すコード番号を型枠データとして入力し、各々の前記型枠が前記施工現場の区画で必要とされる施工期日情報と、前記型枠パーツの前記施工現場への搬入日時情報を入力し時系列にソートして施工スケジュールデータを生成し施工スケジュールとして管理し、前記型枠データと前記施工スケジュールデータを型枠発注情報として前記型枠加工業者端末に出力し、前記型枠加工業者端末を用いて、前記施工業者端末から受け取った前記型枠発注情報を基に、前記型枠パーツの加工処理であるプレ加工処理工程とそれらの組み立てである型枠組立加工処理工程に分け、前記型枠データのCADデータから前記プレ加工処理工程で製作する前記型枠パーツのCADデータを抽出し型枠パーツデータとして生成して記憶装置に格納し、前記型枠パーツのCADデータから見積もられる前記型枠パーツの加工処理に必要な加工処理時間情報および前記型枠への組立処理に必要な型枠組立時間情報と前記型枠発注情報から抽出した前記施工現場への前記搬入日時情報を含む時間データとして前記記憶部に格納し、前記記憶部から読み出した前記搬入日時情報と、各々の前記型枠パーツに要する前記加工処理時間情報と、前記型枠加工作業所から前記施工現場までの運搬時間データを時系列にソートして前記型枠パーツの加工処理スケジュールとして管理し、前記記憶部から読み出した前記型枠パーツの加工処理データから型枠加工機用の制御コマンドを生成し、前記型枠加工機の運転を制御し、前記記憶部から読み出した前記型枠パーツデータから完成品である前記型枠データまでの組み合わせのパターンを探索して前記型枠パーツ同士を接合してゆく組立順番を決定し、その手順をフロー化した組立指示情報を生成し、前記施工業者端末に出力する型枠供給業務支援方法である。
本発明の型枠供給業務支援システムによれば、施工業者と型枠加工業者が効率的に型枠の供給のための作業工程を分業するようコンピュータシステムを用いて支援される。型枠加工業者の作業工程は、型枠パーツの状態までの加工で良く、型枠パーツの状態で搬入するため搬入作業も楽である。一方、施工業者としても、既にセパ穴加工までは済んでいるので施工現場では簡単な桟木の釘打ちのみで完了することができ、施工業者の施工現場での作業負荷も小さくて済む。このように施工業者と型枠加工業者との分業により作業効率が上がるよう支援される。
型枠パーツの組立処理の作業負担を分業しているが、施工業者端末の型枠発注情報生成手段において、納品選択手段から型枠発注にかかる各々の型枠ごとに納品選択情報を入力すれば、型枠加工業者端末において、当該納品選択情報の別に応じて制御を動的に変えることができ、制御を切り替え、納品形態を動的に変更することができる。
また、型枠供給のタイミングを一層タイムリーに制御することができる。つまり、優先順に基づいて必要な型枠を必要な時点でタイムリーに搬入することができ、施工効率を上げることができる。
また、施工現場での型枠の保管コストも低減することができる。つまり、施工現場における型枠の過度な在庫が不要となり、施工現場での型枠パーツから型枠への組み立ても、型枠を配設するスケジュールに合わせて行えば良く、施工現場での保管スペースも低減できる。
本発明の型枠供給業務支援システム100全体の構成を模式的に示した図である。 型枠供給業務支援システム100の施工業者端末110における流れを簡単に示した図である。 型枠供給業務支援システム100の型枠加工業者端末120における流れを簡単に示した図である。 型枠パーツから型枠200を組み立てる様子を簡単に示す図である。 実施例2にかかる型枠供給業務支援システム100aの全体の構成を模式的に示した図である。 実施例2にかかる型枠供給業務支援システム100aの処理の流れを簡単に示した図である。 実施例3にかかる型枠供給業務支援システム100bの全体の構成を模式的に示した図である。 実施例3にかかる型枠供給業務支援システム100bの処理の流れを簡単に示した図である。 実施例4にかかる型枠供給業務支援システム100cの構成例を示す図である。 施工業者端末110と型枠加工業者端末120の間でネットワークを介した型枠発注情報の送受信の様子を示す図である。 型枠加工のスケジューリング処理の考え方を簡単に説明する図である。 型枠の加工順の入れ替えの試行例を説明する図である。 型枠加工機400が3台ある場合における、型枠の加工順の入れ替えを試行した一例を示す図である。 従来技術(特開2003−239533号)に開示されたシステム構成図を示す図である。
以下、本発明の型枠供給業務支援システムの実施例を説明する。なお、本発明はこれらの構成例に限定されるものではない。
図1は本発明の型枠供給業務支援システム100全体の構成を模式的に示した図である。図2および図3は型枠供給業務支援システム100の流れを簡単に示した図である。それらは一例であり、本発明の型枠供給業務支援システムは多様な応用ができることは前述の通りである。
実施例1の構成例において、型枠供給業務支援システム100は、施工業者端末110、型枠加工業者端末120、ネットワーク130を備えた構成となっている。本発明の型枠供給業務支援システム100は、施工現場を管理する施工業者端末110と、型枠加工作業所を管理する型枠加工業者端末120との連動により、コンクリート打設用の型枠パーツを前記型枠加工作業所で製作して前記施工現場に運搬し、前記施工現場にて前記型枠パーツから型枠を組み立てて供給する各処理工程の分業実行支援を行うことを基本的流れとしている。
施工業者端末110は、施工業者Aが操作する端末である。
なお、ここでは、“施工業者”とは、型枠加工業者に対して型枠を発注する立場の者を指し、様々な事業者があり得る。例えば、建設会社、土木建設会社、建築設計事務所、施工を管理する施工管理会社など様々なケースがあり得る。
施工業者端末110は、図1に示すように、型枠データ入力手段111、施工スケジュール管理手段112、型枠発注情報生成手段113、ネットワーク通信手段114を備えている。なお、その他コンピューターに必要な制御部、記憶装置、周辺装置などの一般的なコンピューター資源を含むものであることは言うまでもない。
施工業者Aは、建設工事を行う施工現場でコンクリート打設のために必要とされる型枠を調達するため、施工図を基にした型枠の設計と、コンクリート打設の前準備としての型枠配設のスケジュール調整を行い、型枠加工業者Bに発注する。具体的には“型枠発注情報”という形で型枠加工事業者Bに渡すが、本発明の型枠供給業務支援システム100を利用するにあたり、施工業者端末110を介して、型枠発注情報を簡単に生成することができる。
図1の構成では、施工業者端末110は、型枠データ入力手段111を備えている。
施工図データは、建築施工にあたり必ず作成されるものであり、この施工図に基づいてコンクリート打設が行われる。そのため施工図から各々の区画で配設すべき型枠の形状やセパレータを取り付けるセパ穴の位置などが決定される。古くは人手によりこの施工図から発注すべき型枠の数、型枠の形状、セパ穴加工の指示などが行われていたが、近年のコンピューター処理の流れに伴い、施工図データもコンピュータシステムを用いてCADデータで生成され、施工図データから型枠についてのCADデータである型枠データも自動生成することが可能となってきている。本発明でも省力化のため、施工業者端末110において型枠データ入力手段111を備えた構成とし、施工図データや型枠データのCADデータの利用が可能なコンピュータシステムを用いる。
型枠データ入力手段111から、施工図データから自動生成された各々の型枠の形状情報及びセパ穴位置情報を含む型枠のCADデータである型枠データまたはそれらを示すコード番号が入力される。
また、図1の構成では、施工業者端末110は、施工スケジュール管理手段112を備えている。型枠加工業者Bには製作すべき型枠データのみならず、各々の型枠の納期も指示する必要があるので、施工業者端末110において施工スケジュール管理手段112を備えた構成とし、施工スケジュールデータの利用を可能としている。
施工スケジュール管理手段112は、各々の型枠が施工現場の区画で必要とされる施工期日に関する施工期日情報と、型枠パーツの施工現場への搬入日時情報を入力することにより、それらを時系列にソートして施工スケジュールデータを生成し管理する。
なお、施工図データにおいて、施工スケジュールデータも含まれている場合には、施工スケジュール管理手段112はその施工スケジュール情報をそのまま利用するものとする。
施工業者端末110は、型枠発注情報生成手段113を備えている。
型枠発注情報生成手段113は、型枠データ入力手段111から得た型枠データまたはそれらを示すコード番号と、施工スケジュール管理手段112から得た施工スケジュールデータを含む型枠発注情報を生成する。つまり“型枠発注情報”は、大別すると“型枠データ”と“施工スケジュールデータ”を含んでいる。
“型枠データ”は、建設施工で必要とされる各々の型枠を製作する上で必要となる諸情報であり、CADデータとして、例えば、建設施工箇所ごとに必要となる型枠の“形状情報”、正反の型枠同士を正対させつつ一定距離を保持せしめるセパレータを取り付けるためのセパ穴を設ける位置を示す“セパ穴位置情報”、桟木を取り付ける位置についての“桟木取り付け情報”を含んでいる。
“施工スケジュールデータ”は、各々の型枠が必要とされる施工現場での区画に関する区画情報と、その区画の工事が行われ型枠が配設される施工スケジュールである施工期日情報を含むものである。
なお、上記構成例では、施工業者端末110において、施工図データと施工スケジュールデータから“型枠発注情報”を自動生成する構成としたが、型枠データ入力手段111や施工スケジュール管理手段112を持たない構成とし、施工業者が直接、型枠発注情報生成手段113に対して、型枠の形状やセパ穴位置や桟木取り付け位置を入力し、施工スケジュール情報も入力して“型枠発注情報”を生成させる構成も可能である。
“型枠発注情報”は、型枠加工業者端末120側のプレ加工−時間データ生成手段121にて、デコード可能なデータフォーマットにエンコードされているものとする。
このように生成された施工業者端末110で用意された“型枠発注情報”は、ネットワーク通信手段114を通じてネットワークを介して型枠加工業者Bが使用する型枠加工業者端末120に送信される。
型枠加工業者端末120は、型枠加工業者Bが操作する端末である。
なお、ここでは、“型枠加工業者”とは、型枠を加工製作している立場の者を指し、型枠加工専門事業者であってもよく、型枠以外に一般の材木や板など他の木材加工などを行っている者であっても良い。
型枠加工業者端末120は、図1に示すように、プレ加工−時間データ生成手段121、加工スケジューリング手段122、型枠加工機制御手段123、組立指示手段125および印刷手段126、搬送指示手段127、ネットワーク通信手段128を備えている。なお、その他コンピューターに必要な制御部、記憶装置、周辺装置などの一般的なコンピューター資源を含むものであることは言うまでもない。型枠加工機400も併せて図示されている。
型枠加工業者Bは、施工業者Aから型枠の発注を受け、指定の型枠を指定の期日に施工現場に納品するが、本発明の型枠供給業務支援システム100を利用する場合、施工業者端末110から“型枠発注情報”という形でネットワーク130を介してネットワーク通信手段128を通じて発注を受け取る。
プレ加工−時間データ生成手段121は、施工業者端末110から“型枠発注情報”を受け付け、“型枠発注情報”から“型枠データ”と“施工スケジュールデータ”を認識する。
“型枠データ”からプレ加工処理工程で製作する型枠パーツのCADデータを抽出し生成して記憶装置に格納する型枠パーツデータ生成処理を行う。
プレ加工−時間データ生成手段121は、型枠発注情報を基にプレ加工処理工程で製作する型枠パーツデータを生成する。型枠パーツデータは、型枠を製作するための部材である型枠パーツに関するデータであり、各々の型枠板に関するデータ、それら型枠板を補強する桟木に関するデータ、型枠板に多数設けられたセパ穴などのデータなどである。型枠データがあれば、その型枠を製作するために必要な型枠パーツデータを生成することができる。
また、プレ加工−時間データ生成手段121は、型枠発注情報を基にプレ加工処理工程で製作される型枠パーツの組立加工データを生成する。組立加工データは、型枠パーツ同士を所定の手順で接合して組み立てる組立工程情報と、その組立に要する組立時間情報も含む組立加工に関するデータである。組立加工データがあれば、型枠パーツの供給を受けた後、型枠に仕上げるためには、どういう作業手順でどのぐらいに時間がかかるかを認識できる。
さらに、プレ加工−時間データ生成手段121は、スケジュールの時間に関する情報も収集する。まず、型枠パーツのCADデータから見積もられる型枠パーツの加工処理に必要な加工処理時間情報と、型枠への組立処理に必要な型枠組立時間情報を抽出する。さらに、型枠発注情報から抽出した施工スケジュールデータを基に施工現場への搬入日時情報を抽出する。それら時間データを記憶部に格納する。
加工スケジューリング手段122は、記憶部から読み出した搬入日時情報と、各々の型枠パーツに要する加工処理時間情報と、型枠加工作業所から施工現場までの運搬時間データ(型枠加工業者端末において別途情報を入力しておく)を型枠パーツごとに時系列にソートして型枠パーツの加工処理スケジュールとして管理する。
施工スケジュールデータが示す施工期日に仕上がった型枠が供給されるためには、型枠加工作業所で要する型枠パーツ加工時間Aと、運搬に要する運搬時間データBと、施行現場で要する型枠パーツの組立時間情報Cを逆算して、型枠加工作業所での型枠パーツ加工のスケジューリングを行えば良い。なお、マルチベンダー環境における型枠加工の優先順位を付けたスケジューリング処理などの具体例は後述するものとする。
型枠加工機制御手段123は、記憶部から読み出した型枠パーツの加工処理データから型枠加工機用の制御コマンドを生成し、型枠加工機400の運転を制御する。型枠加工機400用の制御コマンドを用いて型枠加工機を自動運転し、型枠板のカット、セパ穴の穿通加工、桟木のカットなど、型枠200を完成させるための各々の型枠パーツを加工する。
なお、型枠加工機制御手段123は型枠加工機400と一体化している場合もある。つまり、型枠加工機400がNC工作機であり、制御コンピューターが搭載されている構成であれば、当該制御コンピューターが型枠加工機制御手段123となり得る。なお、本発明の型枠供給業務支援システム100では、型枠加工業者Bにおいて完成品である型枠は製作せず、型枠の各々のパーツを製作することにとどめる点に特徴がある。
型枠加工機400は、材料となる木材をカットして型枠パーツを製作する工作機械である。型枠加工機としての機能を果たすものとして、現在、様々な工作機が市場で入手可能である。NC制御が可能なプログラミング可能な自動工作機が効率的である。なお、型枠の工作に特化した専用機でも良いが、汎用型の木材工作機であっても良い。
組立指示手段125は、記憶部から読み出した型枠パーツデータから完成品である型枠データまでの組み合わせのパターンを探索して型枠パーツ同士を接合してゆく組立順番を決定し、その手順をフロー化した組立指示情報を生成し、施工業者端末に出力する。例えば、組立指示情報は、型枠パーツの各々の部材同士の配置、接合の順番、釘打ちの箇所など型枠に組み立てる手順が指示書の形でデータ化されたもので良い。
また、この例では、組立指示手段125が印刷手段126も備えた例となっている。印刷手段126を用いて、型枠加工機400でプレ加工された型枠パーツの各部材に対して諸情報を印刷する。組立指示情報の施工業者端末110への送信に加え、現物である型枠パーツの各部材に案内情報が印刷されておれば、施行現場での組み立てにおいてこの型枠パーツがどのパーツでどう組み上げるものであるかなどの組立指示情報が直接把握しやすい。
印刷手段126としては、例えば、インクジェットによる非接触印刷手段などがある。インクジェットタイプの印刷機であれば、立体物の表面への印刷も容易に行うことができる。接触タイプの印刷機であればプリンタヘッドと印字面が接触するため印字面を平滑化するなどの表面処理が必要であり、また、印字面とプリンタヘッドの位置合わせを精密にしなければならない。非接触タイプの印刷機であれば、印字面はインクが載りやすい状態であれば良く、印字面とプリンタヘッドの位置合わせも所定範囲内の距離であれば良く、比較的マージンが大きく与えられる。
なお、印刷する諸情報としては、型枠発注データに基づいて各々の型枠200に関する情報である。例えば、区画番号、型枠番号、サイズ情報、桟木位置情報、その他、運用上必要と考えられる情報とすることができる。
搬送指示手段127は、製作した各々の型枠パーツを、搬入すべき施工現場へ搬入する搬送指示情報を出力する部分である。例えば、納品指示書の形で出力して作業員に通知したり、運送担当者へのE−メール送信による搬出指示を通知したりするものでも良い。
ネットワーク通信手段128は、ネットワーク通信を可能とするリソースである。
ネットワーク300は、有線ネットワーク、無線ネットワークを問わず、コンピューター通信を可能とするものであれば良く、典型的にはインターネットである。
以上が本発明の型枠供給業務支援システム100の各構成の例である。
次に、以下、本発明の型枠供給業務支援システム100による型枠供給の手順の流れを簡単に示す。
図2および図3は、本発明の型枠供給業務支援システム100を用いた型枠供給の手順の流れを簡単に示す図である。
実際の施工例では、多数個の型枠が発注される場合が多いと想定されるが、ここでは、便宜上、型枠番号N1からN3の3つの型枠が発注される例として説明する。
(製作手順1)施工業者Aによる施工図データの入力
施工業者Aが、建設施工に必要な型枠を調達するため型枠加工業者Bに型枠の発注を行うべく、施工図データ施工業者端末110の施工図制作用のCADシステムの型枠データ入力手段111を介して施工図データを入力する。ここでは、施工図データから型枠データがCADデータとして自動生成される(図2ステップS1)。
この例では、型枠番号N1、型枠番号N2、型枠番号N3に関する各々の型枠データが入力される。ここでは、各々の“形状情報”、“セパ穴位置情報”、“桟木取り付け情報”が入力される。
(製作手順2)施工業者Aによる施工スケジュールデータの入力
同様に、施工業者Aが、施工スケジュールデータを用意し、施工業者端末110の施工スケジュール管理手段112を介して施工スケジュールデータを入力する(図2ステップS2)。
ここでは、型枠番号N1、型枠番号N2、型枠番号N3に関する各々の型枠の搬入期日、例えば、施工現場Gの区画Kに対して、2015年11月1日に搬入することを示す情報が入力されたものとする。
(製作手順3)施工業者端末110における型枠発注情報の生成
型枠発注情報生成手段113は、入力された型枠データおよび施工スケジュールデータを基に型枠発注情報を生成する(図2ステップS3)。
型枠発注情報は、型枠加工業者端末120側のプレ加工−時間データ生成手段121にてデコード可能なデータフォーマットにエンコードされたものとする。
(製作手順4)施工業者端末110から型枠発注情報の送信
生成された“型枠発注情報”はネットワーク通信手段114を通じて施工業者端末110からネットワークを介して型枠加工業者端末120に送信される(図2ステップS4)。
ここでは、型枠番号N1、型枠番号N2、型枠番号N3に関する各々の型枠の型枠発注情報が送信される。
(製作手順5)型枠加工業者Bによる型枠発注情報の受け取り、情報抽出、プレ加工−組立加工データ生成
型枠加工業者Bは、型枠加工業者端末120のネットワーク通信手段128を通じて、プレ加工−時間データ生成手段121を介して、型枠発注情報を受け取る(図3ステップS5)。
ここでは、型枠番号N1、型枠番号N2、型枠番号N3に関する各々の型枠の型枠発注情報が受信される。
プレ加工−時間データ生成手段121は、“型枠発注情報”から“型枠パーツデータ”を生成して型枠加工機制御手段123に渡し、“施工スケジュールデータ”と“組立加工データ”を加工スケジューリング手段122に渡す。
(製作手順6)加工スケジューリング手段122による型枠加工のスケジューリング
加工スケジューリング手段122は、記憶部から読み出した施工スケジュールデータが示す各々の型枠の搬入日時情報と、各々の型枠パーツに要する加工処理時間情報と、型枠加工作業所から施工現場までの運搬時間データを時系列にソートし、各々の型枠パーツの納品期日を特定し、その納品期日に間に合うように型枠のプレ加工処理工程する加工スケジュールを組み、型枠パーツの加工処理スケジュールとして管理する(図3ステップS6)。
例えば、型枠加工作業所で要する型枠パーツ加工時間Aと運搬に要する運搬時間データBと施行現場で要する型枠パーツの組立時間情報Cの合計が施行期日に間に合うよう型枠加工作業所での型枠パーツ加工のスケジューリングが行われる。ここでは、他の型枠のプレ加工処理工程との作業進行とのタイミングを勘案しつつ、型枠番号N1、型枠番号N2、型枠番号N3に関する各々の型枠のプレ加工処理工程を立てる。
(製作手順7)型枠加工機制御手段123による型枠パーツのプレ加工処理工程実行
型枠加工機制御手段123は、加工スケジューリング手段122からの加工スケジュールデータに従って運転を稼働し、記憶部から読み出した型枠パーツのCADデータである型枠パーツデータから型枠加工機400用の制御コマンドを生成し、型枠加工機400の運転を制御し、型枠の材料をカット処理し、各々の型枠のプレ加工処理工程を実行する(図3ステップS7)。
ここでは、型枠番号N1、型枠番号N2、型枠番号N3の各々の型枠に対するプレ加工処理工程を行う。
(製作手順8)組立指示手段125による組立指示情報の生成、施工業者端末への出力
組立指示手段125は、型枠パーツデータから型枠データまでの組み合わせのパターンを探索して型枠パーツ同士を接合してゆく組立順番を決定し、その手順をフロー化した組立指示情報を生成する。生成した組立指示情報を施工業者端末110に対して出力する(ステップS8)。
(製作手順9)印刷手段126による型枠パーツに対する印刷
印刷手段126により型枠パーツに対して、施工現場で部材が混同せず、スムーズに型枠として完成させやすいよう、諸情報を印刷しておく(図3ステップS9)。
ここでは、型枠番号N1、型枠番号N2、型枠番号N3の各々の型枠に対して、例えば、区画番号、型枠番号、サイズ情報、桟木位置情報、その他、運用上必要と考えられる情報が印刷される。
(製作手順10)搬送指示手段127による型枠パーツの搬送処理
製作した各々の型枠パーツを、搬入すべき施工現場へ搬入する搬送指示情報を出力する(図3ステップS10)。
ここでは、納品指示書の形で出力して作業員に対して、型枠番号N1、型枠番号N2、型枠番号N3の各々の型枠の搬送を通知する。
型枠加工業者Bの作業員は、型枠番号N1、型枠番号N2、型枠番号N3の各々の型枠の搬送を行う。
なお、上記例では、型枠パーツが製作できれば施工現場に搬送する処理としたが、施工現場が大きく、区画によって施工期日が異なる場合は、型枠加工業者端末120による型枠加工機400を用いた型枠パーツの製作処理と搬送処理を分散させて、施工期日に応じて複数回に分けて行う処理であっても良い。例えば、型枠番号N1の型枠パーツを10月10日までに製作して搬送し、型枠番号N2の型枠パーツを10月20日までに製作して搬送し、型枠番号N3の型枠パーツを10月30日までに製作して搬送するという処理も可能である。
引き続き、施工現場での作業工程についても説明しておく。
施工現場では、施工スケジュールに沿って、型枠番号N1、型枠番号N2、型枠番号N3の各々の型枠が必要となる適切なタイミングにおいて、該当する型枠パーツを取り出し、型枠200として組み上げる。
図4は、型枠パーツから型枠200を組み立てる様子を簡単に示す図である。
型枠パーツは、図4に示すように、型枠板201と、型枠板を補強する桟木202を備えたものとなっている。型枠板201にはセパ穴203が設けられており、取り付けられる桟木203の番号と、桟木202が取り付けられる位置が線図で印刷されている。
施工現場の作業者は、各々の型枠パーツに印刷されている情報を基に型枠200として組み立てる。
組み立てられた型枠番号N1、型枠番号N2、型枠番号N3の各々の型枠200は、各区画の施工箇所において適切に配設され、コンクリート打設工事の準備が行われる。
以上、本発明の型枠供給業務支援システム100によれば、上記のように、施工業者と型枠加工業者が効率的に分業することができ、型枠加工業者は、型枠パーツの状態までの加工で良く、型枠パーツの状態で搬入すれば良い。一方、施工業者も施工現場での簡単な桟木の釘打ちのみで完了することができる。
本実施例2は、施工業者端末から型枠発注情報を受けた型枠加工業者端末において、型枠組立加工処理工程に要する型枠組立時間を推定し、施工業者端末にフィードバック出力する型枠組立時間フィードバック手段を備えた構成例について説明する。
施行現場で必要とされる型枠は様々なものがあり、施工業者が型枠パーツの状態で供給されたものを組み立てて型枠に仕上げるための組立加工時間はかならずしも施工業者側がすべて事前に把握はできない場合がある。そこで、型枠加工業者端末側とのやりとりにおいて、型枠加工業者端末において型枠組立時間を推定し、施工業者端末に当該情報をフィードバックする仕組みとすれば、施工業者端末側が、納入日時管理、施行スケジュール管理をより正確に行うことができる。
図5は、実施例2にかかる型枠供給業務支援システム100aの全体の構成を模式的に示した図である。図6は実施例2にかかる型枠供給業務支援システム100aの処理の流れを簡単に示した図である。それらは一例であり、多様な応用ができることは前述の通りである。
実施例2の構成例において、型枠供給業務支援システム100aは、施工業者端末110、型枠加工業者端末120a、ネットワーク130を備えた構成となっている。
施工業者端末110は、図5に示すように、型枠データ入力手段111、施工スケジュール管理手段112、型枠発注情報生成手段113、ネットワーク通信手段114を備えている。なお、その他コンピューターに必要な制御部、記憶装置、周辺装置などの一般的なコンピューター資源を含むものであることは言うまでもない。
型枠加工業者端末120aは、図5に示すように、プレ加工−時間データ生成手段121a、加工スケジューリング手段122、型枠加工機制御手段123、組立指示手段125、印刷手段126、搬送指示手段127、ネットワーク通信手段128を備えている。なお、その他コンピューターに必要な制御部、記憶装置、周辺装置などの一般的なコンピューター資源を含むものであることは言うまでもない。型枠加工機400も併せて示されている。
型枠加工業者端末120aの各構成要素のうち、プレ加工−時間データ生成手段121a以外は実施例1と同様で良いのでここでの説明は省略する。
実施例2では、プレ加工−時間データ生成手段121aは、実施例1と同様、型枠発注情報を基にプレ加工処理工程で製作する型枠パーツデータを生成する機能と、型枠パーツの組立加工データを生成する機能を持ち、さらに、型枠組立時間情報のフィードバック出力機能があり、型枠組立時間フィードバック出力部1211を備えている。
型枠組立時間フィードバック出力部1211は、施工業者端末110の型枠発注情報生成手段113から型枠発注情報を受けてプレ加工−時間データ生成手段121aにおいて生成した組立加工データから、施行現場で組み立てに要する型枠パーツの組立時間を抽出し、型枠組立時間情報として施工業者端末110aの施工スケジュール管理手段112にフィードバック出力するフィードバック処理を行うものである。
プレ加工−時間データ生成手段121aは、型枠パーツデータの生成とともに組立加工データも生成するため、型枠組立時間を概ね正確に見積もることができる。型枠組立時間フィードバック出力部1211を介して施工業者端末110にこの見積もった型枠組立時間情報をフィードバックする仕組みとすれば、施工業者端末110側が、納入日時管理、施行スケジュール管理をより正確に行うことができる。
図6は、実施例2にかかる本発明の型枠供給業務支援システム100aを用いた型枠供給の手順の流れを簡単に示す図である。
実際の施工例では、多数個の型枠が発注される場合が多いと想定されるが、ここでは、便宜上、型枠番号N1からN3の3つの型枠が発注される例として説明する。
まず、施工業者端末110において、実施例1と同様、製作手順1の施工業者Aによる施工図データの入力(図6ステップS1)が行われる。
次に、施工業者端末110において、実施例1と同様、製作手順2の施工業者Aによる施工スケジュールデータの入力が行われるが(図6ステップS2)、後で説明するように、型枠加工業者端末120から組立時間情報に関するフィードバックループがある。
次に、施工業者端末110において、実施例1と同様、製作手順3の施工業者端末110における型枠発注情報の生成(図6ステップS3)、製作手順4の施工業者端末110から型枠発注情報の送信(図6ステップS4)が行われ、型枠加工業者端末120に型枠発注情報が送信される。
次に、型枠加工業者端末120において、製作手順5の型枠加工業者Bによる型枠発注情報の受け取り、情報抽出、プレ加工−組立加工データ生成が行われるが、プレ加工−時間データ生成手段121は、“型枠発注情報”から“型枠パーツデータ”を生成して型枠加工機制御手段123に渡し、“施工スケジュールデータ”と“組立加工データ”を加工スケジューリング手段122に渡すとともに(図6ステップS51)、“組立加工データ”から型枠パーツの組立加工時間を見積もって、型枠組立時間フィードバック出力部1211を介して組立時間情報を施工業者端末110へフィードバック送信する(図6ステップS52)。
施工スケジュール管理手段112にフィードバック出力された組立時間情報は、施工スケジュールデータに組み込まれ、施工スケジュール管理手段112が管理する現場での型枠パーツの組立加工に必要な組立時間は、より正確に見積もられたものとなり、より正確な施工スケジュール管理ができる。
組立時間情報が正確にフィードバックされた施工スケジュール管理に無理がなく施工が可能と確認できれば(図6ステップS21:Y)、そのまま、型枠発注情報生成手段113による確定発注情報を生成し、確定情報として型枠加工業者端末120aに送信する。
施工スケジュール管理に無理があると判断すれば(図6ステップS21:N)、製作手順2の施工業者Aによる施工スケジュールデータの入力(図6ステップS2)をやり直し、製作手順3の施工業者端末110における型枠発注情報の生成(図6ステップS3)、製作手順4の施工業者端末110から型枠発注情報の送信(図6ステップS4)を再度行い、再作成した型枠発注情報を型枠加工業者端末120aに送信する。
図6ステップS51の後、実施例1と同様、製作手順6の加工スケジューリング手段122による型枠加工のスケジューリング、製作手順7の型枠加工機制御手段123による型枠パーツのプレ加工処理工程実行、製作手順9の印刷手段126による型枠パーツに対する印刷、製作手順9の搬送指示手段127による型枠パーツの搬送処理を実施例1と同様に進め、型枠パーツを制作し、施工現場に指定された期日までに搬入する(図3ステップS6〜ステップS9)。
以上、実施例2にかかる本発明の型枠供給業務支援システム100aによれば、上記のように、施工業者と型枠加工業者が効率的に分業することができ、型枠加工業者端末120が概ね正確に見積もった組立時間情報を、型枠組立時間フィードバック出力部1211を介して施工業者端末110にフィードバックすることにより、施工業者端末110において、施工スケジュールが正確に管理することができる。正しい施工スケジュール管理のもと、型枠加工作業所では型枠パーツの状態までの加工で良く、型枠パーツの状態で搬入すれば良い。一方、施工業者も正しく見積もられた組立時間をかけて簡単な桟木の釘打ちのみで完了することができる。
本実施例3は、施工業者端末において納品選択手段を備え、型枠加工業者から納品される製品の状態を、型枠パーツの状態とするか、完成した型枠とするかのいずれかを指定する納品選択情報の付与を可能とし、納品選択手段から得た納品選択情報の別に応じて制御を動的に変えるものである。
施行現場での工程は多様であり、また、施工現場で確保できる作業人員には限りがあり、他の作業負荷と重なる場合がある。施工業者が型枠パーツの状態で供給されたものを組み立てて型枠に仕上げるための組立加工時間が十分に確保できない場合もある。そこで、型枠加工業者から納品される製品の状態を、型枠パーツの状態とするか、完成した型枠とするかのいずれかを指定する納品選択情報の付与を可能としたものである。
図7は、実施例3にかかる型枠供給業務支援システム100bの全体の構成を模式的に示した図である。図8は実施例3にかかる型枠供給業務支援システム100bの処理の流れを簡単に示した図である。それらは一例であり、多様な応用ができることは前述の通りである。
実施例3の構成例において、型枠供給業務支援システム100bは、施工業者端末110b、型枠加工業者端末120b、ネットワーク130を備えた構成となっている。
施工業者端末110bは、図7に示すように、型枠データ入力手段111、施工スケジュール管理手段112、型枠発注情報生成手段113b、ネットワーク通信手段114を備えており、さらに納品選択手段1131を備えている。なお、その他コンピューターに必要な制御部、記憶装置、周辺装置など一般的なコンピューター資源を含むものであることは言うまでもない。
施工業者端末110bは、型枠データ入力手段111を介した型枠データの入力、施工スケジュール管理手段112を介した施工スケジュールデータの入力に加え、納品選択手段1131を介した納品選択情報の入力が可能となっている。
納品選択手段1131は、型枠発注にかかる各々の型枠ごとに、プレ加工処理工程の型枠パーツの状態で施工現場に納入させる型枠パーツ納品指定とするか、組み立てまで完了した型枠の状態で施工現場に納入させる型枠納品指定とするかの納品選択情報を入力し、型枠発注情報に付加する機能を備えたものである。
施工現場において組立処理を行う人員確保が難しい場合や、他の作業が繁忙の場合には、型枠納品指定を行って、施工現場における型枠パーツの組立処理の分業負担を動的になくし、型枠パーツの組立処理の分業負担を型枠加工業者側で負担するよう指定でき、完成品の型枠搬入を手配できる。逆に、施工現場のスペースの都合から、完成品である立体的な型枠の搬入を多数受けられない環境の場合や組立処理を行う人員確保ができている場合などは、型枠パーツ納品指定を行って、型枠パーツの組立処理の分業負担を施工現場側で担うことにより型枠調達のコストを低減することができる。
型枠加工業者端末120bは、図7に示すように、プレ加工−時間データ生成手段121b、加工スケジューリング手段122、型枠加工機制御手段123、型枠加工機400、組立指示手段125b、印刷手段126、搬送指示手段127、ネットワーク通信手段128を備えている。なお、その他コンピューターに必要な制御部、記憶装置、周辺装置などの一般的なコンピューター資源を含むものであることは言うまでもない。
型枠加工業者端末120bの各構成要素のうち、プレ加工−時間データ生成手段121bおよび組立指示手段125b以外は実施例1と同様で良いのでここでの説明は省略する。
実施例3では、プレ加工−時間データ生成手段121bは、実施例1と同様、型枠発注情報を基にプレ加工処理工程で製作する型枠パーツデータを生成する機能と、型枠パーツの組立加工データを生成する機能を持ち、さらに、型枠発注情報に含まれている納品選択情報を抽出し、納品選択情報の別に応じて、組立指示手段125bに対して組立加工処理の要否を指示する機能がある。
型枠加工業者端末120bは、納品選択手段1131からの納品選択情報の指示を受け、納品選択情報の別に応じて制御を動的に変える。
図8は、実施例3にかかる本発明の型枠供給業務支援システム100bを用いた型枠供給の手順の流れを簡単に示す図である。施工業者端末110bにおける選択情報の付与と、型枠加工業者端末120bにおける納品選択情報の別に応じて制御を動的に変える流れとなっている。
実際の施工例では、多数個の型枠が発注される場合が多いと想定されるが、ここでは、便宜上、型枠番号N1からN3の3つの型枠が発注される例として説明する。
まず、施工業者端末110bにおいて、実施例1と同様、製作手順1の施工業者Aによる施工図データの入力(図8ステップS1)、製作手順2の施工業者Aによる施工スケジュールデータの入力が行われる(図8ステップS2)。
実施例1と同様、製作手順3の施工業者端末110における型枠発注情報の生成が行われるが(図6ステップS3)、その型枠発注情報に対して、納品選択手段1131を介して選択情報を付与する(ステップS31)。
その後、実施例1と同様、製作手順4の施工業者端末110から型枠発注情報の送信(図8ステップS4)が行われ、型枠加工業者端末120bに型枠発注情報が送信される。
型枠加工業者端末120bは、ネットワークを介して、施工業者端末110bから型枠発注情報を受け取る。プレ加工−時間データ生成手段121により、製作手順5の型枠加工業者Bによる型枠発注情報の受け取り、情報抽出、プレ加工−組立加工データ生成が行われるが、本実施例3では、プレ加工−時間データ生成手段121は、“型枠発注情報”から“納品選択情報”を抽出し、納品選択情報の別に応じて、制御の流れを変える。
型枠パーツ納品指定がされた型枠の加工処理は、図8において、ステップS5のあと左側に描かれたフローに沿って流れる。
プレ加工−時間データ生成手段121bは、納品選択情報として型枠パーツ納品指定がされた型枠の加工処理については、加工スケジューリング手段122による型枠加工スケジューリング(図8ステップS6)、型枠加工機制御手段123による型枠加工機400の自動運転による型枠パーツのプレ加工処理工程(図8ステップS7)まで制御し、その後、組立指示手段125による組立指示情報の送信(図8ステップS8)、組立指示手段125bが施工業者に対する組立時の案内情報を印刷し(図8ステップS9)、搬送指示手段127による施工現場への型枠パーツの搬送処理(図8ステップS10)を管理するよう制御する。
型枠納品指定がされた型枠の加工処理は、図8において、ステップS5のあと右側に描かれたフローに沿って流れる。
プレ加工−時間データ生成手段121bは、納品選択情報として型枠納品指定がされた型枠の加工処理については、加工スケジューリング手段122による型枠加工スケジューリング(図8ステップS6)、型枠加工機制御手段123による型枠パーツのプレ加工処理工程(図8ステップS7)に引き続き、組立指示手段125bが型枠パーツの組立指示を場内モニタなどに表示して型枠加工作業所内で型枠まで組み立てるよう指示し管理する(図8ステップS71)。その後、施工業者に対する型枠に関する諸情報(型枠の区画番号、型枠の整理番号など)を印刷し(図8ステップS9)、搬送指示手段126による施工現場への型枠パーツの搬送処理(図8ステップS10)を管理するよう制御する。なお、組立指示情報は施工業者端末110には送信されないため、型枠パーツ納品指示の場合にあったステップS8が不要となる。
納品選択情報の別に応じて型枠パーツ、または、完成品である型枠を制作し、施工現場に指定された期日までに搬入する。
以上、実施例3にかかる本発明の型枠供給業務支援システム100bによれば、上記のように、納品選択手段に従って型枠加工業者端末が制御内容を動的に切り替えることにより、より一層分業処理がスムーズに運ぶようになる。
実施例1で説明した例は、型枠番号N1、N2、N3という単純な例であり、加工スケジューリング手段122による加工スケジューリングとしては加工順を入れ替えたりすることなく、そのままの順番で製作する例として説明した。
本実施例4では、加工スケジューリング手段122が複雑な加工スケジューリング処理を行う例を説明する。
施工業者が、施工業者A1、施工業者A2、施工業者A3と、複数の施工業者から様々な施工現場に対する型枠発注がある“マルチベンダー環境”で型枠供給業務支援システム100が稼働しているものとする。
図9は、実施例4にかかる型枠供給業務支援システム100cの構成例を示す図である。
この例では、施工業者A1が利用する施工業者端末110A1、施工業者端末110A2、施工業者端末110A3、および、型枠加工業者Bが利用する型枠加工業者端末120が、ネットワーク130を介して接続されている。
各々の施工業者端末110A1、A2、A3は、実施例1で説明したもので良く、その構成は図1で示したもので良い。
型枠加工業者端末120cも実施例1で説明したもので良いが、加工スケジューリング手段122cが、データ入力作業評価手段1221、加工順決定手段1222の機能を装備したものとなっている。また、この例では、型枠加工業者端末120cの型枠加工機400は1台の例として説明する。
データ入力作業評価手段1221は、型枠加工機400において、ある仕様の型枠パーツのプレ加工処理工程のデータ設定がなされている状態から、別の仕様の型枠パーツのプレ加工処理工程へシフトする際に必要となる型枠加工機400に対するデータ設定作業に要する発生量を型枠データに基づいて評価する部分である。
ここで、施工スケジュールデータに従った優先順が型枠番号N11の後に型枠番号N21の順番であった場合において、そのまま型枠番号N11と型枠番号N12の順番で型枠パーツのプレ処理を行う場合、型枠加工機400において型枠番号N11用のデータ設定をした状態から型枠番号N12用のデータ設定に変更するに要する作業量がS1と見積もられたとする。ここで、施工スケジュールデータに従った優先順を入れ替えることを試行し、型枠番号N11の後に型枠番号N21の順番として型枠パーツのプレ処理を行うと仮定すると、型枠加工機400において型枠番号N11用のデータ設定をした状態から型枠番号N21用のデータ設定に変更するに要する作業量がS2と見積もられたとする。S1とS2を比較すれば、どちらの順番で行う方が型枠工作機124の稼働効率が向上するかを判断できる。つまり、S1よりもS2の方が作業量が少ないと見積もられた場合では、型枠番号N11と型枠番号N12の順番で型枠パーツのプレ処理を行うよりも、型枠番号N11と型枠番号N21の順番で型枠パーツのプレ処理を行った方が作業効率を向上させることができると判断できる訳である。
しかし、次々と連続する型枠パーツのプレ加工処理工程の流れにおいて、順番を入れ替えると、順番中のある箇所の稼働効率が向上しても、他の箇所では稼働効率が低下することもあり得る。そのため、型枠工作機124の稼働効率は、トータルの稼働効率を考慮しなければならない。また、さらに言えば、型枠パーツの加工順の最適解が発見された場合でも、ある型枠番号のプレカット処理の順番が、随分遅い順番にスケジューリングされてしまうと、その結果、当該型枠番号のプレカット処理終了時が、当該型枠番号の施工現場への納品期日に間に合わない場合もあり得る。そうなるとシステム運用ができない。そこで、加工順決定手段1222により、施工現場への納品期日が破られない範囲での型枠工作機124の稼働効率の向上を考慮した加工順番の入れ替えを試行するのである。
加工順決定手段1222は、搬送期日を超えない範囲で施工スケジュールデータに従った型枠加工の優先順を変えることを試行し、データ入力作業評価手段1221によるデータ設定作業の発生量の評価が小さくなる型枠パーツの加工順を決める機能を備えている。
以下、マルチベンダー環境における型枠供給業務支援システム100cの動作を説明する。
まず、各々の施工業者端末110A1、A2、A3において、実施例1の図2に示した手順にしたがって型枠発注情報が生成され、ネットワーク130を介して型枠加工業者端末120cに対して送信される。例えば、図10に示すように、施工業者端末110A1は、型枠番号N11、型枠番号N12、型枠番号N13、型枠番号N14、型枠番号N15に関する型枠発注情報を送信したものとする。また、施工業者端末110A2は、型枠番号N21、型枠番号N22、型枠番号N23、型枠番号N24、型枠番号N25に関する型枠発注情報を送信したものとする。また、施工業者端末110A3は、型枠番号N31、型枠番号N32、型枠番号N33、型枠番号N34、型枠番号N35に関する型枠発注情報を送信したものとする。各々の型枠発注情報は、型枠加工業者端末120に受信され、型枠の発注がなされる。
型枠加工業者端末120は、型枠加工業者端末120のネットワーク通信手段128を通じて、プレ加工−時間データ生成手段121を介して、型枠発注情報を受け取る。
ここでは、上記したように、各々の施工業者端末110A1、A2、A3が作成した各々の型枠番号に対する型枠の型枠発注情報が受信される。
プレ加工−時間データ生成手段121は、“型枠発注情報”から“型枠データ”を型枠加工機制御手段123に渡し、“施工スケジュールデータ”を加工スケジューリング手段122に渡す。
加工スケジューリング手段122は、“施工スケジュールデータ”を基に各々の型枠の納品期日を特定し、その納品期日に間に合うように型枠のプレ加工処理工程するスケジュールを組む。ここで、加工スケジューリング手段122は、データ入力作業評価手段1221および加工順決定手段1222を用いて型枠加工機400の稼働効率を向上できる型枠加工のスケジューリング処理を行う。
図11は、型枠加工のスケジューリング処理の考え方を簡単に説明する図である。横軸は日程であり、上下にある囲い枠は、各々の施工業者端末110A1、A2、A3から届けられた型枠発注情報1、2、3を表わしている。囲い枠の中にあるバーは、発注された型枠の種類の違いを模式的に示したシンボルであり、実際の型枠のサイズなどを意味するものではない。また、その囲い枠からの引き出し線は、各々の型枠発注情報の“施工スケジュールデータ”が示す施工現場へ納品期日を指し示している。
図11の下図は、加工スケジューリング手段122が、各々の型枠発注情報1、2、3の中に含まれる“施工スケジュールデータ”が示す搬入期日の到来順に従って、そのまま型枠の加工スケジュールを作り、型枠加工機制御手段123に加工スケジュールデータを渡した場合の型枠加工機400における加工順の例である。図11の下図に示すように、型枠の加工スケジュールの入れ替えをせずに、各々の型枠発注情報の中に含まれる“施工スケジュールデータ”が示す納品期日の到来順に並べると、型枠加工機400が行う加工順はバラバラであり、この順に従って製作すると、サイズやセパ穴位置の異なるタイプの型枠が製作されることとなる。加工する型枠のサイズやセパ穴位置の異なるものであれば、型枠加工機400におけるNC加工のプログラミングを調整する必要が発生する可能性が高い。このように、型枠加工機400におけるNC加工のプログラミングを調整する作業が発生するたびにインターバル時間が発生し、型枠加工機400の稼働率が低下してしまう。
一方、図11の下図に示すように、型枠のプレカット処理のタイプが同じものは特段、型枠加工機400の設定は変更することなく連続処理できるため稼働効率が上がっている。
しかし、図11の下図の例では、型枠加工機400におけるNC加工のプログラミングを調整する作業が多く、型枠加工機400の稼働効率が上がらず、型枠発注情報2および型枠発注情報3とも、施工現場への納品期日が間に合わない例となっている。
ここで、型枠加工機400の稼働効率を上げ、型枠のプレカット処理に要する期間を短くするため、加工スケジューリング手段122により、型枠のプレカット処理の加工順の入れ替えを試行する。加工スケジューリング手段122は、データ入力作業評価手段1221および加工順決定手段1222を用いて、型枠の加工の順序の入れ替えを試行し、型枠加工機400の稼働率を向上させるものを特定する。
図12上図から中央図は、型枠の加工順の入れ替えを試行した一例を示す図である。
型枠番号N12と型枠番号N25を入れ替え、型枠番号N13と型枠番号N23を入れ替えた例である。
図12の下図の加工順に比べて、同じタイプの型枠パーツの並びが増えていることが分かる。
また、図12の中央図から図12の下図は、さらに、N12およびN31とN22との入れ替えを試行した例である。
図12の中央図の加工順に比べて、さらに同じタイプの型枠パーツの並びが増えていることが分かる。
なお、本発明の型枠供給業務支援システム100cでは、客観的に判断処理するため、加工順決定手段1222が、データ入力作業評価手段1221を用いて型枠の加工順の場合に生じ得る型枠加工機400のデータ設定作業の発生量を計算させる。加工順決定手段1222は、型枠の加工順の入れ替えパターンのすべてを試し、データ入力作業評価手段1221を用いて型枠加工機400のデータ設定作業の発生量を計算させ、最適な型枠の加工順を決定する。
さらに、本発明の型枠供給業務支援システム100cの加工順決定手段1222は、型枠発注情報の型枠パーツの加工が取り揃うタイミングが搬送期日を超えないパターンを探索する。たとえ、型枠加工機400の稼働効率が高いものであっても、型枠発注情報に含まれるすべての型枠パーツの加工が取り揃うタイミングが搬送期日を超えてしまうパターンは、型枠パーツの供給に支障を来すので排除する。
いま、図12中央図は、型枠稼働効率が上がっているが、型枠番号N12の加工順が後ろにずれてしまったため、型枠番号N12の型枠パーツが完成し、型枠発注情報1の施工現場への納品期日が間に合わない例となっている。
一方、図12の下図は、型枠番号N12の加工順が前に調整されるため、型枠番号N12の型枠パーツが早めに完成し、型枠発注情報1の施工現場への納品期日が間に合うことが分かる。
加工順決定手段1222は、あらゆるパターンを試行し、その中で、すべての型枠発注情報の搬送期日を満足でき、かつ、データ入力作業評価手段1221によるデータ設定作業の発生量の評価が小さくなる型枠パーツの加工順を特定し、この加工順のパターンを型枠の加工順に決定する。
次に、さらなる応用例として、型枠加工機400が複数台ある場合について説明する。
図13は、型枠加工機400が3台ある場合における、型枠の加工順の入れ替えを試行した一例を示す図である。型枠加工機は124−1、124−2、124−3の3台となっている。
図11、図12に示した例では、型枠加工機400が1台の場合であったので、型枠の並び順が1列しかなかったが、図9に示した例では、型枠加工機400が3台の場合であったので、型枠の並び順が3列設けられている。
この場合、加工順決定手段1222による型枠の並び順の入れ替えの試行は、型枠加工機400−1、124−2、124−3をまたがって行う。
図13(a)は、単純に、型枠加工機400−1に対して型枠発注情報1の型枠をプレカット処理させ、型枠加工機400−2に対して型枠発注情報2の型枠をプレカット処理させ、型枠加工機400−3に対して型枠発注情報3の型枠をプレカット処理させる例である。
図13(b)は、加工順決定手段1222による型枠の並び順の入れ替えの試行を、型枠加工機400−1、124−2、124−3をまたがって行った例である。
図13(b)に示すように、各々の型枠加工機400−1、124−2、124−3の稼働効率が向上している。
型枠加工機400には3列の並び列があり、それぞれを用いて型枠パーツのプレカット加工のパラレル処理が可能となるので、1列の並び列の場合に比べて型枠パーツの加工の待ち行列が短くなり、型枠パーツのプレ加工処理工程完了のタイミングが、型枠発注情報の搬送期日を超えてしまうようなパターンが少なくなることが期待でき、より一層、型枠加工機の稼働効率を向上させることが可能となる。
以上、本発明の型枠供給業務支援システムの構成例における好ましい実施例を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明の型枠供給業務支援システムは、建設現場などのコンクリート打設構築物の壁面を作るために用いられる型枠を供給するシステムとして広く適用することができる。
100 型枠供給業務支援システム
110 施工業者端末
111 型枠データ入力手段
112 施工スケジュール管理手段
113 型枠発注情報生成手段
1131 納品選択手段
114 ネットワーク通信手段
120 型枠加工業者端末
121 プレ加工−時間データ生成手段
1211 フィードバック出力部
122 加工スケジューリング手段
1221 データ入力作業評価手段
1222 加工順決定手段
123 型枠加工機制御手段
124 型枠加工機
125 組立指示手段
126 印刷手段
127 搬送指示手段
128 ネットワーク通信手段
130 ネットワーク
200 型枠パーツ
201 型枠板
202 桟木
203 セパ穴

Claims (10)

  1. 施工現場を管理する施工業者端末と、型枠加工作業所を管理する型枠加工業者端末との連動により、コンクリート打設用の型枠パーツを前記型枠加工作業所で製作して前記施工現場に運搬し、前記施工現場にて前記型枠パーツから型枠を組み立てて供給する各処理工程の分業実行支援を行う型枠供給業務支援システムであって、
    前記施工業者端末が、
    前記施工現場の区画で必要とされる各々の型枠の形状情報及びセパ穴位置情報を含むCADデータである型枠データまたはそれらを示すコード番号を入力する型枠データ入力手段と、
    各々の前記型枠が前記施工現場の区画で必要とされる施工期日情報と、前記型枠パーツの前記施工現場への搬入日時情報を入力し時系列にソートして施工スケジュールデータを生成し管理する施工スケジュール管理手段と、
    前記型枠データと前記施工スケジュールデータを型枠発注情報として前記型枠加工業者端末に出力する型枠発注情報生成手段とを備え、
    前記型枠加工業者端末が、
    前記施工業者端末から受け取った前記型枠発注情報を基に、前記型枠パーツの加工処理であるプレ加工処理工程とそれらの組み立てである型枠組立加工処理工程に分け、前記型枠データのCADデータから前記プレ加工処理工程で製作する前記型枠パーツのCADデータを抽出し生成して記憶装置に格納する型枠パーツデータ生成処理と、前記型枠パーツのCADデータから見積もられる前記型枠パーツの加工処理に必要な加工処理時間情報と前記型枠発注情報から抽出した前記施工現場への前記搬入日時情報を含む時間データを前記記憶部に格納するプレ加工−時間データ生成手段と、
    前記記憶部から読み出した前記搬入日時情報と、各々の前記型枠パーツに要する前記加工処理時間情報と、前記型枠加工作業所から前記施工現場までの運搬時間データを時系列にソートして前記型枠パーツの加工処理スケジュールとして管理する加工スケジューリング手段と、
    前記記憶部から読み出した前記型枠パーツの加工処理データから型枠加工機用の制御コマンドを生成し、前記型枠加工機の運転を制御するプレ加工処理工程制御手段と、
    前記記憶部から読み出した前記型枠パーツデータから完成品である前記型枠データまでの組み合わせのパターンを探索して前記型枠パーツ同士を接合してゆく組立順番を決定し、その手順を図面情報および文字情報で示した組立指示情報を生成して前記施工業者端末に出力する組立指示手段を備えた型枠供給業務支援システム。
  2. 前記組立指示手段が、各々の前記型枠パーツの所定位置に前記型枠パーツ同士を接合してゆく組立順番と接合箇所を印刷する印刷機の制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の型枠供給業務支援システム。
  3. 前記プレ加工−時間データ生成手段が、前記型枠パーツのCADデータから見積もられる前記型枠パーツの前記型枠への組立処理に必要な型枠組立時間情報を計算し、前記施工業者端末の施工スケジュール管理手段に対して前記型枠組立時間情報をフィードバック出力する型枠組立時間フィードバック手段を備え、
    前記施工スケジュール管理手段が、入力された前記施工期日情報と前記搬入日時情報に加え、前記型枠組立時間フィードバック手段から前記型枠組立時間情報を受け、前記施工期日情報と前記搬入日時情報と前記型枠組立時間情報を時系列にソートして前記施工スケジュールデータを生成し管理することを特徴とする請求項1または2に記載の型枠供給業務支援システム。
  4. 前記施工業者端末の前記型枠発注情報生成手段が、前記型枠発注にかかる各々の前記型枠ごとに、前記プレ加工処理工程の型枠パーツの状態で前記施工現場に納入させる型枠パーツ納品指定とするか、組み立てまで完了した型枠の状態で前記施工現場に納入させる型枠納品指定とするかの納品選択情報を入力し、前記型枠発注情報に付加する納品選択手段を備え、
    前記プレ加工−時間データ生成手段が前記型枠発注情報から前記納品選択情報を抽出すれば、前記型枠加工業者端末が当該納品選択情報の別に応じて制御を動的に変え、
    前記型枠パーツ納品指定がされた前記型枠については、前記型枠パーツの前記プレ加工処理工程までの制御実行と、前記組立指示情報の前記施工業者端末への送信処理の制御実行を行い、
    前記型枠納品指定がされた前記型枠については、前記加工スケジューリング手段が、前記記憶部から読み出した前記搬入日時情報と、前記加工処理時間情報と、前記型枠組立時間情報と、前記運搬時間データを時系列にソートして前記型枠の加工処理スケジュールとして管理するとともに、前記型枠パーツの前記プレ加工処理工程までの制御実行と、前記組立指示情報の前記施工業者端末への送信処理の制御不実行かつ前記組立指示情報の場内モニタへの表示処理を制御実行するよう切り替えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の型枠供給業務支援システム。
  5. 前記加工スケジューリング手段が、ある前記型枠パーツのプレ加工処理工程から次の前記型枠パーツのプレ加工処理工程へシフトする際に必要となる前記型枠加工機に対するデータ設定作業の発生量を前記型枠データに基づいて評価する、データ入力作業評価手段と、
    前記加工スケジューリング手段が、前記搬送期日を超えない範囲で前記施工スケジュールデータに従った優先順を変え、前記データ入力作業評価手段による前記データ設定作業の発生量の評価が小さくなるよう前記型枠パーツの加工順を決める加工順決定手段を備えた請求項1から4のいずれかに記載の型枠供給業務支援システム。
  6. 前記型枠加工業者端末に対して複数の前記施工業者端末がネットワークを介して接続され、それら複数の前記施工業者端末から複数の異なる施工現場に関する前記型枠発注情報を前記型枠加工業者端末が受け取って前記型枠の供給を行うマルチベンダー環境が構築されたネットワーク資源を備え、
    前記型枠加工業者端末が複数の前記型枠発注情報を受け取った場合、前記加工スケジューリング手段が、複数の各々の前記型枠発注情報を基に、前記データ入力作業評価手段と前記加工順決定手段により、前記型枠発注情報のくくりを超えて前記型枠パーツの加工順を決める加工順決定手段を備えた請求項5に記載の型枠供給業務支援システム。
  7. 前記型枠加工業者端末が制御する前記型枠加工機が複数台あり、前記加工順決定手段が複数台の前記型枠加工機を用いて前記型枠加工順を決めることを可能とした請求項6に記載の型枠供給業務支援システム。
  8. 施工現場を管理する施工業者端末と、型枠加工作業所を管理する型枠加工業者端末との連動により、コンクリート打設用の型枠パーツを型枠加工作業所で製作して施工現場に運搬し、前記施工現場にて前記型枠パーツから型枠を組み立てて供給することができる型枠供給業務支援方法であって、
    前記施工業者端末を用いて、前記施工現場の区画で必要とされる各々の型枠の形状情報及びセパ穴位置情報を含むCADデータである型枠データまたはそれらを示すコード番号を型枠データとして入力し、各々の前記型枠が前記施工現場の区画で必要とされる施工期日情報と、前記型枠パーツの前記施工現場への搬入日時情報を入力し時系列にソートして施工スケジュールデータを生成し施工スケジュールとして管理し、前記型枠データと前記施工スケジュールデータを型枠発注情報として前記型枠加工業者端末に出力し、
    前記型枠加工業者端末を用いて、前記施工業者端末から受け取った前記型枠発注情報を基に、前記型枠パーツの加工処理であるプレ加工処理工程とそれらの組み立てである型枠組立加工処理工程に分け、前記型枠データのCADデータから前記プレ加工処理工程で製作する前記型枠パーツのCADデータを抽出し型枠パーツデータとして生成して記憶装置に格納し、前記型枠パーツのCADデータから見積もられる前記型枠パーツの加工処理に必要な加工処理時間情報と前記型枠発注情報から抽出した前記施工現場への前記搬入日時情報を含む時間データとして前記記憶部に格納し、
    前記記憶部から読み出した前記搬入日時情報と、各々の前記型枠パーツに要する前記加工処理時間情報と、前記型枠加工作業所から前記施工現場までの運搬時間データを時系列にソートして前記型枠パーツの加工処理スケジュールとして管理し、
    前記記憶部から読み出した前記型枠パーツの加工処理データから型枠加工機用の制御コマンドを生成し、前記型枠加工機の運転を制御し、
    前記記憶部から読み出した前記型枠パーツデータから完成品である前記型枠データまでの組み合わせのパターンを探索して前記型枠パーツ同士を接合してゆく組立順番を決定し、その手順を図面情報および文字情報で示した組立指示情報を生成し、前記施工業者端末に出力する型枠供給業務支援方法。
  9. 前記型枠加工業者端末において、前記型枠パーツのCADデータから見積もられる前記型枠パーツの組立に要する型枠組立時間情報を、前記施工業者端末の前記施工スケジュールの管理に組み入れるようフィードバック出力するフィードバック処理を行い、
    前記施工業者端末において、入力された前記施工期日情報と前記搬入日時情報に加え、前記型枠加工業者端末からフィードバック出力された前記型枠組立時間情報を受け、前記施工期日情報と前記搬入日時情報と前記型枠組立時間情報を時系列にソートして前記施工スケジュールデータを生成し管理することを特徴とする請求項8に記載の型枠供給業務支援方法。
  10. 前記施工業者端末の前記型枠発注情報生成処理において、前記型枠発注にかかる各々の前記型枠ごとに、前記プレ加工処理工程の型枠パーツの状態で前記施工現場に納入させる型枠パーツ納品指定とするか、組み立てまで完了した型枠の状態で前記施工現場に納入させる型枠納品指定とするかの納品選択情報も併せて生成し、
    前記型枠加工業者端末が、前記施工業者端末から得た前記型枠発注情報から前記納品選択情報を抽出すれば、前記型枠加工業者端末が当該納品選択情報の別に応じて制御を動的に変え、
    前記型枠パーツ納品指定がされた前記型枠については、前記型枠パーツの前記プレ加工処理工程までの制御実行と、前記組立指示情報の前記施工業者端末への送信処理の制御実行を行い、
    前記型枠納品指定がされた前記型枠については、前記加工スケジューリングの処理において、前記記憶部から読み出した前記搬入日時情報と、前記加工処理時間情報と、前記型枠組立時間情報と、前記運搬時間データを時系列にソートして前記型枠の加工処理スケジュールとして管理するとともに、前記型枠パーツの前記プレ加工処理工程までの制御実行と、前記組立指示情報の前記施工業者端末への送信処理の制御不実行かつ前記組立指示情報の場内モニタへの表示処理を制御実行するよう切り替えることを特徴とする請求項8または9のいずれかに記載の型枠供給業務支援方法。
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