JP2017199573A - 弾性コネクタ及び弾性コネクタの導通接続構造 - Google Patents

弾性コネクタ及び弾性コネクタの導通接続構造 Download PDF

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Abstract

【課題】電子機器の内部の狭小部位であっても確実な導通接続を容易に行える接続部材と導通接続構造の提供。【解決手段】弾性コネクタ11は、第1の接続対象物(例えば電子機器1に備わる筐体2の金属部3)と、第2の接続対象物(例えば回路基板4の接点部5)とに接触して導通接続する柱状の導電部12と、導電部12を被覆するゴム状弾性体でなる絶縁部13とを備える。導電部12の一方側端部には、第1の接続対象物と導通接触する下底面12cを有しており、導電部12の側面には、絶縁部13の被覆を欠如する露出部12fを有しており、その露出部12fに第2の接続対象物と導通接触する側面接触部12dを設けるようにした。【選択図】図2

Description

本発明は、弾性コネクタ及び電子機器における弾性コネクタの導通接続構造に関する。
スマートフォンやタブレット端末に代表される携帯型電子機器などの電子機器では、液晶画面がその表面を占めるため、機械的剛性が高く、また高級感のあるデザインを実現することのできる金属製外枠を筐体の材料として利用している。筐体にそのような金属部があると、アンテナ効果によって電磁波のノイズを集めてしまい、電磁波ノイズが電子機器の内部に発散して、回路基板による信号処理に悪影響を起こすおそれがある。また金属部に帯電した静電気が回路基板に放電するおそれもある。そのため筐体の金属部と内蔵する回路基板とを導通接続(接地接続)するのが一般的である。
こうした導通接続に用いる接続部材には、例えば導電性スポンジ、アースばね、ケーブル等がある。特許文献に記載された技術としては、例えば同軸ケーブルを回路基板表面に接続するコネクタ技術(特許文献1)や、ケーブルを板端部にアングル接続するコネクタ技術(特許文献2)が知られている。
特開2002−198137号公報 特開2010−165627号公報
こうした既存の接続部材については次のような課題がある。即ち、導電性スポンジでは、その大きさが小さく単純な形状をしているため、筐体の金属部と回路基板との間の狭小部位に取付けて押圧挟持させるのが困難である。またアースばねは、ばね性を付与するための複雑な形状により取付作業が困難であり、またばねの反発力により外れやすい。ケーブルについてははんだ付け等の取付作業が困難であり、その小型化も難しいことから、狭小部位での導通接続には適さない。そして上記特許文献1,2に記載された技術は、何れの接続部材も構造が複雑であり、電子機器の内部の狭小部位には採用し難い。
さらにそれらの接続部材でアングル接続を達成するのは難しい。即ち、電子機器の筐体の金属部と回路基板の接点部が交差する位置関係で離間して配置されており、接続部材による金属部に対する接触方向と回路基板に対する接触方向との間に角度がある導通接続(アングル接続)を行う場合、接触方向が異なることから、それらに対して接続部材をそれぞれ密着させて導通接続を取るのは困難である。
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明である。その目的は電子機器の内部の狭小部位であっても確実な導通接続を容易に行える接続部材と導通接続構造を提供することにある。また、本発明は電子機器の内部の狭小部位であってもアングル接続を容易に行える接続部材と導通接続構造を提供することにある。
上記目的を達成する本発明は、以下のような弾性コネクタ及び弾性コネクタの導通接続構造を提供する。
第1に本発明は、第1の接続対象物と第2の接続対象物とに接触して導通接続する柱状の導電部と、導電部を被覆する絶縁性のゴム状弾性体でなる絶縁部と、を備える弾性コネクタについて、導電部の一方側端部には、第1の接続対象物と導通接触する端部接触部を有しており、導電部の側面には、絶縁部の被覆を欠如する露出部を有し、該露出部に第2の接続対象物と導通接触する側面接触部を有することを特徴とする。
第2に本発明は、電子機器に備える第1の接続対象物と第2の接続対象物とを弾性コネクタにて導通接続する弾性コネクタの導通接続構造について、第1の接続対象物と第2の接続対象物は電子機器の内部で離間して配置されており、弾性コネクタは、柱状の導電部と、導電部を被覆する絶縁性のゴム状弾性体でなる絶縁部とを有しており、導電部の一方側端部に設けた端面接触部が第1の接続対象物と導通接触しており、導電部の側面に絶縁部の被覆を欠如する露出部を有し、該露出部に設けた側面接触部が第2の接続対象物と導通接触することを特徴とする。
本発明の弾性コネクタ及び弾性コネクタの導通接続構造によれば、導電部の一方側端部に第1の接続対象物と導通接触する端部接触部を有し、導電部の側面に絶縁部の被覆を欠如する露出部を有しており、該露出部に第2の接続対象物と導通接触する側面接触部を有することで、これまでに無い接続形態を実現することができる。
即ち、円柱状の導電部の外周を絶縁性のゴム状弾性体でなる円筒状の絶縁部にて被覆した弾性コネクタが知られているが、これは相互に対向位置する接続対象物どうしを導通接続するものである。これに対して本発明では、導電部の一方側端部に端部接触部が、側面に側面接触部があるため、第1の接続対象物と第2の接続対象物とが対向位置していなくても、それらを導通接続することが可能である。こうした接触方向が異なる二つの接続対象物を導通接続する接続形態をアングル接続と称すると、本発明の弾性コネクタはアングル接続を容易に行うことが可能であり、しかも弾性コネクタの構造は全体をゴム状弾性体で簡易且つ小型に形成することが可能である。したがって電子機器の内部の狭小部位であってもアングル接続を容易に行うことができる。
前記第1の接続対象物は電子機器の筐体に設けた金属部であり、前記第2の接続対象物は回路基板の接点部とすることができる。
本発明の導通接続構造ならば、筐体の金属部と回路基板の接点部との導通接続を容易かつ確実に行えることとなる。特に小型電子機器、例えばスマートフォンの筐体のように、筐体が薄板形状であっても、筐体の内面に設ける金属部と、回路基板の接点部とを容易かつ確実にアングル接続することが可能である。
前記導電部は、前記ゴム状弾性体の内部で配向した導電性粒子でなる。
本発明によれば、導電部がゴム状弾性体の内部で配向した導電性粒子でなるため、絶縁部に、材料、位置、大きさ、数、柔軟性等について所望の導電部を一体に形成することができる。このようにゴム状弾性体を基材とする弾性コネクタは、導電部を含めて全体として柔軟に形成することができ、第1の接続対象物や第2の接続対象物に対する形状追従性と密着性に優れたものとすることができる。
前記露出部は、導電部の全長に亘って伸長する平面部を有する。
本発明によれば、導電部の側面の露出部が導電部の全長に亘って伸長する平面部であるため、その平面部に導電部の全長又は一部を側面接触部とすることができる。したがって電子機器の内部の狭小部位で使用するために弾性コネクタ全体を小型としても、平面部の全長を側面接触部の接触部位として利用することで、第2の接続対象物との確実な導通接続を達成することができる。また、側面接触部となる平面部は平坦面であるため、第2の接続対象物に対して安定した姿勢で導通接触させることができる。
前記露出部は、導電部の一端側から長さ方向に沿う中間位置まで伸長する長手平面部と、長手平面部の交差方向に延びる短手平面部とを有する。
本発明によれば、導電部の側面の露出面が長手平面部と短手平面部であるため、第2の接続対象物の形状に応じて長手平面部若しくは短手平面部、又はそれらを側面接触部として設定することができ、多様な導通接続を実現することができる。また、長手平面部と短手平面部は何れも平坦面であるため、第2の接続対象物に対して安定した姿勢で導通接触させることができる。
前記絶縁部は、側面接触部に対して交差方向に突出する突出部を有する。
本発明によれば、絶縁部が側面接触部に対して交差方向に突出する突出部を有するため、例えば側面接触部と導通接触する第2の接続対象物を突出部に突き当てるようにして、第2の接続対象物を所定位置に確実に配置できる。これにより第2の接続対象物に対する側面接触部の接触位置も安定するため、確実な導通接続を容易に得ることができる。
前記絶縁部は、側面接触部との間で第2の接続対象物を挟み込む支持部を有する。
本発明によれば、絶縁部が側面接触部との間で第2の接続対象物を挟み込む支持部を有するため、側面接触部と導通接触する第2の接続対象物を支持部に挿入して取付状態を保持することができる。これにより第2の接続対象物に対する側面接触部の接触が安定するため、確実な導通接続を容易に得ることができる。
さらに支持部については、第2の接続対象物を押圧状態で挟み込むものとして形成することも可能であり、これによれば弾性コネクタが第2の接続対象物から脱落し難くなり、弾性コネクタを取付けた状態で第2の接続対象物を電子機器等に組み込むことも可能となる。
前記絶縁部は、側面接触部の反対側部位に凹部を有する。
本発明によれば、第2の接続対象物を側面接触部に押圧接触させた場合に、ゴム状弾性体の弾性変形によって生じる弾性コネクタに生じる歪みを凹部に逃がすことができる。したがって、弾性コネクタは、ゴム状弾性体の弾性変形によって、その全体形状の崩れを抑制することができ、安定した姿勢で設置することができる。
本発明の弾性コネクタ及び弾性コネクタの導通接続構造によれば、弾性コネクタの導電部に接触方向が異なる端部接触部と側面接触部とを設けることで、これまでにない多様な接続形態を実現することができる。特に電子機器の内部の狭小部位であっても接触方向が異なる複数の接続対象物を容易且つ確実に導通接続することができる。具体的には、筐体の金属部と筐体に内蔵する回路基板の接点部とを容易且つ確実にアングル接続することが可能である。また、弾性コネクタ全体の小型化も容易であり、形状自由度も高くできるため、電子機器の内部の狭小部位にも取付けることが可能な弾性コネクタを実現することができる。したがって本発明ならば電子機器のさらなる軽薄短小化に適した導通接続を実現することができる。
本発明の一実施形態による弾性コネクタを装着したスマートフォンの内部構造を示す概略平面図。 第1実施形態の弾性コネクタの斜視図であり、分図(a)は正面、平面、右側面を含む斜視図、分図(b)は背面、平面、左側面を含む斜視図。 図2の弾性コネクタの平面図。 図2の弾性コネクタの底面図。 図1のSA−SA線断面図に相当する図2の弾性コネクタをスマートフォンに収容した部分の拡大断面図。 第2実施形態の弾性コネクタの斜視図である。 図1のSA−SA線断面図に相当する図6の弾性コネクタをスマートフォンに収容した部分の拡大断面図。 第3実施形態の弾性コネクタの斜視図である。 図1のSA−SA線断面図に相当する図8の弾性コネクタをスマートフォンに収容した部分の拡大断面図。 第4実施形態の弾性コネクタの斜視図である。 図1のSA−SA線断面図に相当する図10の弾性コネクタをスマートフォンに収容した部分の拡大断面図。 実施形態の変形例による弾性コネクタの斜視図。
以下、本発明による弾性コネクタとその導通接続構造の実施形態について図面を参照しつつ説明する。以下のすべての実施形態では、電子機器の一例としてスマートフォンを例示し、その筐体と、そこに内蔵する回路基板とを導通接続する弾性コネクタとその導通接続構造について説明する。この導通接続はグランド接続である。図1は、スマートフォン1の内部構造を示す概略平面図であり、そのスマートフォン1内の弾性コネクタを装着した部位を拡大して示す。なお、各実施形態において同一の材質、組成、製法、作用、効果等については重複説明を省略する。
第1実施形態〔図1〜5〕
本実施形態の弾性コネクタ11の斜視図を図2に、平面図を図3に、底面図を図4に、そして弾性コネクタ11をスマートフォン1に装着した状態の部分拡大断面図を図5に示す。
弾性コネクタ11は、導電部12と、この導電部12を被覆する絶縁性のゴム状弾性体でなる絶縁部13とを有している。弾性コネクタ11の形状は、円柱形状の導電部の全周を直方体形状や円筒形状の絶縁部で被覆した公知の弾性コネクタ(図示略)とは異なる。即ち、図2で示すように、導電部12の上底面12aを、円を略半分にした部分円形状として導電部12の長さ方向に沿う中間位置(本実施形態では約2/3)まで欠如するとともに、その反対側に絶縁部13の一部を直方体形状に欠如する形状としている。
そして導電部12は、部分円形状(本実施形態では半円形状)で「端部接触部」をなす上底面12aと、部分円形状(本実施形態では半円形状)で「短手平面部」をなす中間底面12bと、円形状の下底面12cとが平行に形成されている。また、導電部12には、その長手方向に沿って伸長して「長手平面部」をなす長方形状の中間側面12dが形成されている。上底面12a、中間底面12b、下底面12cと中間側面12dとは面方向が互いに交差する位置関係となるように形成されている。また、中間側面12d、中間底面12bは、導電部12の側面12eの一部をなしており、絶縁部13で被覆されない露出部12fを構成している。そして露出部12fのうち中間側面12dは、後述する回路基板4の接点部5と導通接触する「側面接触部」となる部分である。
この弾性コネクタ11は、図5で示すように、導電部12の下底面12cがスマートフォン1の筐体2の金属部3と導通接触している。したがって下底面12cは本発明の「端部接触部」を構成し、金属部3は「第1の接続対象物」を構成する。また、導電部12の中間側面12dは、回路基板4の接点部5と導通接触している。したがって中間側面12dは本発明の「側面接触部」を構成し、接点部5は「第2の接続対象物」を構成するものである。このように弾性コネクタ11は、スマートフォン1の筐体の内部の狭小部位であっても取付けることができ、筐体2と回路基板4とを容易且つ確実に導通接続することが可能である。
図5で示すように、回路基板4と筐体2の金属部3との隙間には突起13aが入り込み、弾性コネクタ11の装着時の位置決めと脱落防止に寄与している。換言すれば、回路基板4を突起13aに突き当てることができ、回路基板4と接点部5の位置決めに寄与している。突起13aは、導電部12の中間側面12dと、中間側面12dと面一に形成されている絶縁部13の中間側面13bに対して突出して形成されている。また、中間側面12d、13bとは反対側に位置する絶縁部13の側面13cには、側面13cの幅方向に亘って導電部12に向けて溝状に凹む凹部13dが形成されており、その凹部13dを挟んだ両側部分が筐体2の平板部2cに接触している。凹部13dは、図5で示すように、接点部5と突起13aとの間の位置に対応して設けられている。
こうした弾性コネクタ11は、スマートフォン1に組み付けられ、回路基板4との間で押圧、挟持されることで、電気抵抗を低くして互いに交差する位置関係にある筐体2の側壁部2aと回路基板4とを導電接続(グランド接続)することができる。
弾性コネクタ11の絶縁部13を構成する絶縁性のゴム状弾性体としては、シリコーンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、ウレタンゴム等を用いることができる。シリコーンゴムは、電気絶縁性や環境特性の観点から好ましい材料である。また、後述するように、導電部12を導電性粒子が絶縁性のゴム状弾性体の内部で配向したもので構成する際には、固化前には液状であるゴム状弾性材料が好ましい。また、その液体の状態の粘度(25℃)は、10〜50Pa程度であると、導電性粒子を液状のゴム状弾性材料の内部で磁場配向させ易い。
弾性コネクタ11では絶縁性のゴム状弾性体の内部に導電性ゴムを配置して導電経路とした導電部12を採用することができる。導電性ゴムは、絶縁性のゴム状弾性体に導電性の金属やカーボンからなる導電性粒子を高充填したものや、金属細線を導電方向に沿って配置したものが挙げられる。これらの中でも、導電性粒子がゴム状弾性体の内部で配向したものとすることが好ましい。導電性粒子を導電方向に配向(または配列)させて導電経路を形成すれば、弾性コネクタ11全体に対して相対的に少ない量の導電性粒子で抵抗値を下げることができるからである。例えば、導電接続する一方面から他方面までの接触面間の抵抗値は、全体が均一な導電性ゴムで25,000Ω程度である際に、導電性粒子を導電方向に配向または配列することにより50mΩまで電気抵抗を低下させることができる。導電性粒子の配向は、磁場や流動場を利用して形成することができる。
導電部12は、導電性材料から得られるものであり、液状のゴム状弾性材料に磁性導電性粒子を分散させたものを用い、成形金型内に磁場をかけることで磁性導電性粒子を配向させて形成したものが好ましい。導電部12を巨視的に観察すれば導電性粒子のみが存在するように見えるが、微視的に観察すれば、ゴム状弾性体の内部に導電性粒子が配向しており、先に説明した低充てん量で電気抵抗を低く抑えることに加え、適度な柔軟性を得ることができる、という点でも好ましい。
導電部12を構成する導電性材料の隙間を埋めるゴム状弾性体は、絶縁部13を構成する材料と同じである。また、導電性材料となる導電性粒子としては、粒子状、繊維状、細片状、細線状の金属粒子が挙げられる。より具体的には、ニッケル、コバルト、鉄、フェライト、またはそれらを多く含有する合金、良電性の金、銀、白金、アルミ、銅、鉄、パラジウム、クロム等の金属類やステンレス等の合金類、樹脂、セラミック等からなる粉末や細線を磁性導電体で鍍金したもの、あるいは逆に磁性導電体に良導電体の金属を鍍金したものを用いることができる。金属粒子の大きさは、平均粒径が1〜200μm程度の大きさのものであれば、成形金型内に作用させる磁場中で効率よく磁力線方向に沿って連鎖状態を形成することができ好ましい。
弾性コネクタ11を製造するには、種々の方法を利用することができる。例えば、導電性粒子を配合した液状のゴム状弾性材料を成形金型に注入し、成形金型内に配置した磁極によって導電性粒子を配向させて導電経路を形成した後、液状のゴム状弾性材料を硬化させて導電部12と絶縁部13とが一体となった弾性コネクタ11を得ることができる。あるいは、予め所定の電気抵抗を備える導電性ゴムを導電部12の形状に成形しておき、成形金型にこの導電性ゴムを配置するインサート成型を行って、導電部12に絶縁部13を被覆して一体化した弾性コネクタ11を得ることができる。
こうした弾性コネクタ11の大きさは、図2の上下方向に0.5〜10mm、中間側面12dを正面に見たときの幅方向に0.5〜10mm、奥行き方向に0.5〜10mmとすることができる。
弾性コネクタ11によれば、円柱形状の導電部の外周が直方体形状や円筒形状の絶縁部で被覆された公知の弾性コネクタ(図示せず)に対して、直方体形状を欠如する形状をしている。このため、電子機器の平坦面に沿って配置された回路基板4と、この回路基板4の外周を囲むようにして交差する位置関係で配置された筐体2とに密着して接触させることができる。このように弾性コネクタ11は、接触方向が異なる回路基板4と筐体2とを容易にアングル接続することができる。
そして、弾性コネクタ11によれば、底面12aとそれに交差する(本実施形態では直交する)中間側面12dを導電部12の表面として備えるため、金属部3や接点部5のような互いに交差する位置関係で配置されている複数の接続対象物に対して導電部12の表面をそれぞれ対向して隙間無く接触させることができ、筐体2と回路基板4とを確実に導電接続することができる。
また、接点部5に対して金属部3は、接点部5表面の延長線上にあり、こうしたコンパクトな構造に対して、弾性コネクタ11により確実に導通接続することができる。
弾性コネクタ11の導電部12は、導電接続に必要な部位以外は絶縁部13によって被覆されているため、絶縁性が求められる部分には導電部12が露出せず、周囲の部品を短絡させることが無い。また、絶縁部13を構成するゴム状弾性体は調色すれば、弾性コネクタ11の表面を任意の色に装飾することができる。
加えて、弾性コネクタ11は、回路基板4と筐体2cとに挟まれて装着されるため、Y軸方向、即ち図5の上下方向から押圧される。また筐体2aの金属部3と回路基板4との間に押し込まれて装着されるため、X軸方向、即ち図5の左右方向から押圧される。こうした2方向からの押圧を受けて装着されるため、導電部12は金属部3と接点部5に密着し導電抵抗を下げて好適な導通接続を達成することができる。また、電子機器の外枠を開けてその内部部品を取替え、修理する際に、弾性コネクタ11は外れ難く、予期せぬ紛失を防止することができる。
絶縁部13の一部に凹部13dを設けたため、装着された弾性コネクタ11内に生じる歪みを低く抑えることができる。即ち、凹部13dが形成された近傍の絶縁部13のうち、Y軸方向への加圧に対する影響が大きいと考えられる凹部13dより上底面12a側の絶縁部13の部分と、X軸方向への加圧に対する影響が大きいと考えられる凹部13dより下底面12c側の絶縁部13の部分とを、凹部13dによって構造上不連続に絶縁することで、歪みが集中する部位を排除することができるからである。
弾性コネクタ11では、上記のような構造であり、導電部12は円柱形状からその一部を欠如する形状として形成されるため、成型金型から取り出した後に切削加工等をして所定の形状に成形する工程を設ける必要がない。即ち、金型成形時に一軸方向に磁場を形成するだけで導電部12を形成でき、弾性コネクタ11の外形そのままに成形する成型金型を作製して弾性コネクタ11を製造することができる。換言すれば、バリやランナーを切削したり、表面を研磨したりする工程以外に、弾性コネクタ11の外形を成形する切削工程は不要である。
なお、弾性コネクタ11を収容するスマートフォン1において、平板部2cは筐体2の一部としたが、筐体2の内部に設けられた構成部品の一部であっても良い。また、回路基板4の接点部5は回路基板4上の導電配線の末端に設けた端子等とすることができ、端子は金属平面が部分的に露出したものであればよい。
そしてまた、本実施形態では、弾性コネクタ11の導電部12が接続する対象を筐体2に設けた金属部3と、回路基板4に設けた接点部5としたが、筐体2がそれ自体で金属製外枠を形成するような場合はその表面を金属部とすることができるし、また、筐体2や回路基板4以外の導電板に設けた導電性を有する部位とすることもできる。筐体2や回路基板4以外の導電板としては、電子機器内に設けた金属板や金属枠、リジッド基板、フレキシブル基板(FPC)、電池等の電子部品の金属端子板などが挙げられ、それらの導電板に設けた導電性のある部位に弾性コネクタ11を接触させることができる。
このように、弾性コネクタ11は、筐体2の金属部3と、内蔵する回路基板4との間の導通接続(グランド接続)に限定されず、基板(フレキシブル基板等を含む)どうしの信号接続など、様々な導通接続に利用することができる。
第2実施形態〔図1、図6〜7〕
本実施形態の弾性コネクタ21の斜視図を図6に、この弾性コネクタ21をスマートフォン1に装着した状態の部分拡大断面図を図7に示す。弾性コネクタ21は、絶縁部13に回路基板4の板端を差し込ませて挟み込む「支持部」としての支持突起13eを中間側面12d、13bと対向するように設けた点が、先の弾性コネクタ11と異なる。弾性コネクタ21では、支持突起13eを備えているため、回路基板4からの脱落防止により効果的である。
第3実施形態〔図1、図8〜9〕
本実施形態の弾性コネクタ31の斜視図を図8に、この弾性コネクタ31をスマートフォン1に装着した状態の部分拡大断面図を図9に示す。弾性コネクタ31は、先の弾性コネクタ11と異なり、突起13aのような基体部分から突出する部分を備えていない。単に、円柱状の導電部を軸方向に縦断面するように、円柱形状の導電部の外周を直方体形状や円筒形状の絶縁部で被覆した一般的な構造の弾性コネクタ(図示せず)を、その全長に亘って略半分に分割したような形状としている。そのため導電部12の上底面12aだけでなく下底面12cも半円状である。そして中間側面12dは導電部12の長手方向に亘って形成されており、本発明の「側面接触部」、「露出部」、「平面部」を構成する。
弾性コネクタ31では、突起13aを備えないため、回路基板4と筐体2aとの間隔が狭いような場合にさらに好適に用いることができる。なお、図9で示すスマートフォン1の内部構造は図5で示す内部構造とは若干相違し、金属部3が回路基板4に対してやや上側(Y軸方向)に設けられている。
弾性コネクタ31では、X軸方向での挟持力は働かないものの、Y軸方向に押圧されることで弾性コネクタ31は筐体2cと回路基板4とに挟持され、回路基板4の接点部5と筐体2aの金属部3との導通接続を行うことができる。
第4実施形態〔図1、図10〜11〕
本実施形態の弾性コネクタ41の斜視図を図10に、この弾性コネクタ41をスマートフォン1に装着した状態の部分拡大断面図を図11に示す。弾性コネクタ41は、先の弾性コネクタ31の変形例であり、凹部13dを備えていない構造である。弾性コネクタ41でもX軸方向での挟持力は働かないものの、Y軸方向に押圧されることで筐体2cと回路基板4とに挟持され、回路基板4の接点部5と筐体2aの金属部3との導通接続を行うことができる。
実施形態の変形例〔図12〕
上記実施形態は本発明の例示であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、実施形態の変更または公知技術の付加や、組合せ等を行い得るものであり、それらの技術もまた本発明の範囲に含まれるものである。例えば、弾性コネクタ11や弾性コネクタ21で凹部13aを設けない形状とするようなことも可能である。
また、上記実施形態で説明した弾性コネクタ11,21,31,41は、導電部12の下底面12cと中間側面12dの2か所で接続対象物(金属部3と接点部5)に対して接触させていたが、2か所以上の接続対象物に対する接触面を設けるようにしても良い。こうした場合としては、一の導電部12の他の面、例えば上底面12aを導電接続に寄与させても良いし、図12で示すように、一の弾性コネクタ内に一の導電部12と同形状で同方向に向いた他の導電部12を設けて、複数の導電部12を接続対象物に対して接触させるようにしても良い。
弾性コネクタ11,21,31,41を固定する方法としては、電子機器の筐体(ケース)や回路基板等で挟んで圧接する他、粘着剤や両面テープによりこれらに固着させても良い。また弾性コネクタ11,21,31,41に部分的に金属板を一体に形成しておき、その金属板部分を接続対象物の表面に半田で固定することとしても良い。
1 スマートフォン(電子機器)
2 筐体
2a 側壁部
2b 平板部
2c 平板部
3 金属部(第1の接続対象物)
4 回路基板
5 接点部(回路接点)
11 弾性コネクタ
12 導電部
12a 上底面
12b 中間底面(短手平面部)
12c 下底面(端部接触部)
12d 中間側面(側面接触部、長手平面部)
12e 側面
12f 露出部
13 絶縁部
13a 突起
13b 中間側面
13c 側面
13d 凹部
13e 支持突起(支持部)

Claims (9)

  1. 第1の接続対象物と第2の接続対象物とに接触して導通接続する柱状の導電部と、
    導電部を被覆する絶縁性のゴム状弾性体でなる絶縁部とを備える弾性コネクタにおいて、
    導電部の一方側端部には、第1の接続対象物と導通接触する端部接触部を有しており、
    導電部の側面には、絶縁部の被覆を欠如する露出部を有し、該露出部に第2の接続対象物と導通接触する側面接触部を有することを特徴とする弾性コネクタ。
  2. 導電部は前記ゴム状弾性体の内部で配向した導電性粒子でなる請求項1記載の弾性コネクタ。
  3. 露出部は、導電部の全長に亘って伸長する平面部である請求項1又は2記載の弾性コネクタ。
  4. 露出部は、導電部の一端側から長さ方向に沿う中間位置まで伸長する長手平面部と、長手平面部の交差方向に延びる短手平面部である請求項1又は2記載の弾性コネクタ。
  5. 絶縁部は、側面接触部に対して交差方向に突出する突出部を有する請求項1〜4何れか1項記載の弾性コネクタ。
  6. 絶縁部は、側面接触部との間で第2の接続対象物を挟み込む支持部を有する請求項1〜5何れか1項記載の弾性コネクタ。
  7. 絶縁部は、側面接触部の反対側部位に凹部を有する請求項1〜6何れか1項記載の弾性コネクタ。
  8. 電子機器に備える第1の接続対象物と第2の接続対象物とを弾性コネクタにて導通接続する弾性コネクタの導通接続構造において、
    第1の接続対象物と第2の接続対象物は、電子機器の内部で離間して配置されており、
    弾性コネクタは、柱状の導電部と、導電部を被覆する絶縁性のゴム状弾性体でなる絶縁部とを有しており、
    導電部の一方側端部に設けた端面接触部が第1の接続対象物と導通接触しており、
    導電部の側面に絶縁部の被覆を欠如する露出部を有し、該露出部に設けた側面接触部が第2の接続対象物と導通接触することを特徴とする弾性コネクタの導通接続構造。
  9. 第1の接続対象物が、電子機器の筐体に設けた金属部であり、
    第2の接続対象物が、回路基板に設けた接点部である
    請求項8記載の弾性コネクタの導通接続構造。
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