JP2017199516A - 二次電池用非水電解質、非水電解質二次電池、及び非水電解質二次電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の一実施形態に係る二次電池用非水電解質(以下、単に「非水電解質」ということもある。)は、非水溶媒に電解質塩が溶解する二次電池用非水電解質であって、下記式(1)又は式(2)で表されるホウ素化合物を含有する。上記ホウ素化合物は、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
上記R1で表される炭素数1〜20のn価の炭化水素基としては、脂肪族鎖状炭化水素基、脂肪族環状炭化水素基(脂環式炭化水素基)及び芳香族炭化水素基が挙げられる。
メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基、ブタンジイル基等のアルカンジイル基、
エテンジイル基、プロペンジイル基、ブテンジイル基等のアルケンジイル基、
エチンジイル基、プロピンジイル基、ブチンジイル基等のアルキンジイル基などの2価の脂肪族鎖状炭化水素基;
シクロヘキサンジイル基等のシクロアルカンジイル基、
シクロヘキセンジイル基等のシクロアルケンジイル基などの2価の脂環式炭化水素基;及び
ベンゼンジイル基、ナフタレンジイル基、ビフェニレン基等の2価の芳香族炭化水素基
を挙げることができる。
メタントリイル基、エタントリイル基、プロパントリイル基、ブタントリイル基等のアルカントリイル基、
エテントリイル基、プロペントリイル基、ブテントリイル基等のアルケントリイル基、
プロピントリイル基、ブチントリイル基等のアルキントリイル基などの3価の脂肪族炭化水素基;
シクロヘキサントリイル基等のシクロアルカントリイル基、
シクロヘキセントリイル基等のシクロアルケントリイル基などの3価の脂環式炭化水素基;及び
ベンゼントリイル基、ナフタレントリイル基等の3価の芳香族炭化水素基
を挙げることができる。
メタンテトライル基、エタンテトライル基、プロパンテトライル基、ブタンテトライル基等のアルカンテトライル基、
エテンテトライル基、プロペンテトライル基、ブテンテトライル基等のアルケンテトライル基、
プロピンテトライル基、ブチンテトライル基等のアルキンテトライル基などの4価の脂肪族炭化水素基;
シクロヘキサンテトライル基等のシクロアルカンテトライル基、
シクロヘキセンテトライル基等のシクロアルケンテトライル基などの4価の脂環式炭化水素基;及び
ベンゼンテトライル基、ナフタレンテトライル基等の4価の芳香族炭化水素基
を挙げることができる。
上記R6で表される炭素数2〜20の1価の炭化水素基としては、
エチル基、プロピル基、ブチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基、
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基などの1価の脂肪族鎖状炭化水素基;
シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、
シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基などの1価の脂環式炭化水素基;及び
フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ベンジル等の1価の芳香族炭化水素基
を挙げることができる。
上記非水溶媒としては、一般的な二次電池用非水電解質の非水溶媒として通常用いられる公知の非水溶媒を用いることができる。上記非水溶媒としては、環状カーボネート、鎖状カーボネート、エステル、エーテル、アミド、スルホン、ラクトン、ニトリル等を挙げることができる。これらの中でも、環状カーボネート又は鎖状カーボネートを少なくとも用いることが好ましく、環状カーボネートと鎖状カーボネートとを併用することがより好ましい。環状カーボネートと鎖状カーボネートとを併用する場合、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの体積比(環状カーボネート:鎖状カーボネート)としては、特に限定されないが、例えば5:95以上50:50以下とすることが好ましい。
上記電解質塩としては、一般的な二次電池用非水電解質の電解質塩として通常用いられる公知の電解質塩を用いることができる。上記電解質塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、オニウム塩等を挙げることができるが、リチウム塩が好ましい。
本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池は、正極、負極及び非水電解質を備える。上記正極及び負極は、通常、セパレータを介して積層又は巻回により交互に重畳された電極体を形成する。この電極体はケースに収納され、このケース内に上記非水電解質が充填される。当該非水電解質二次電池においては、非水電解質として、上述した二次電池用非水電解質が用いられている。上記非水電解質は、正極と負極との間に介在する。また、上記ケースとしては、非水電解質二次電池のケースとして通常用いられる公知のアルミニウムケース等を用いることができる。
上記正極は、正極基材、及びこの正極基材に直接又は中間層を介して配される正極活物質層を有する。
上記負極は、負極基材、及びこの負極基材に直接又は中間層を介して配される負極活物質層を有する。上記中間層は正極の中間層と同様の構成とすることができる。
上記セパレータの材質としては、例えば織布、不織布、多孔質樹脂フィルム等が用いられる。これらの中でも多孔質樹脂フィルムが好ましい。多孔質樹脂フィルムの主成分としては、強度の観点から例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましい。また、これらの樹脂とアラミドやポリイミド等の樹脂とを複合した多孔質樹脂フィルムを用いてもよい。
本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池の製造方法は、正極、負極及び非水電解質を備える非水電解質二次電池の製造方法であって、上記非水電解質として、当該二次電池用非水電解質を用いることを特徴とする。当該製造方法は、例えば、正極及び負極(電極体)をケースに収容する工程、及び上記ケースに上記非水電解質を注入する工程を備える。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。例えば、上記正極又は負極において、中間層を設けなくてもよい。また、例えば、非水電解質としてポリマー固体電解質を用いる場合、本発明の非水電解質二次電池の製造方法において、上述した注入工程を備えなくてもよい。
・2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
(下記式(A)で表される化合物A)
・ビス[(ピナコラト)ボリル]メタン
(下記式(B)で表される化合物B)
・1,4−ベンゼンジボロン酸ビス(ピナコール)
(下記式(C)で表される化合物C)
・2−エチル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
(下記式(a)で表される化合物a)
(非水電解質の作製)
ECとEMCとを30:70の体積比で混合した溶媒にLiPF6を1.0Mの濃度で溶解させた。これに、さらにホウ素化合物としての2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(上記化合物A)を1.0質量%となるように添加し、実施例1の非水電解質を得た。
α―NaFeO2型結晶構造を有するLiNi1/3Co1/3Mn1/3O2を正極活物質とする正極板を作製した。また、グラファイトを負極活物質とする負極板を作製した。次いで、ポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータを介して、上記正極板と上記負極板とを積層し、扁平形状に巻回することにより電極体を作製した。この電極体をアルミニウム製の角形電槽缶に収納し、正極端子及び負極端子を取り付けた。この容器(角形電槽缶)内部に上記非水電解質を注入した後、封口し、非水電解質二次電池(リチウムイオン電池)を得た。
用いたホウ素化合物の種類を表1に記載のものにした、又は添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして実施例2〜3及び比較例1〜2の非水電解質、並びに非水電解質二次電池を得た。
(初期容量確認試験)
得られた各非水電解質二次電池について、25℃において充電電流0.2CmA、充電終止電圧4.35V、トータル充電時間8時間で定電流定電圧充電を行い、その後、10分間の休止期間を設けた。その後、放電電流0.2CmA、放電終止電圧2.75Vとして定電流放電を行い、その後、10分間の休止期間を設けた。この充放電を2サイクル実施し、初期容量を確認した。
次いで、再び上記容量確認試験と同じ条件で充電した後、インピーダンスメーターを用いて交流(AC)1kHzを印加することにより「内部抵抗(mΩ)」を測定した。比較例1の非水電解質二次電池の「内部抵抗(mΩ)」に対する各非水電解質二次電池の「内部抵抗(mΩ)」の百分率を「内部抵抗(%)」として求めた。この結果を表1に示す。
次いで、再び、上記容量確認試験と同じ条件で放電した後、45℃の恒温槽内において充電電流1.0CmA、充電終止電圧4.35V、トータル充電時間3時間で定電流電圧充電を行い、その後、10分間の休止期間を設けた。その後、放電電流1.0CmA、放電終止電圧2.75Vで定電流放電を行い、その後、10分間の休止期間を設けた。この充放電を100サイクル実施した。この充放電サイクル試験における1サイクル目の放電容量に対する100サイクル後の放電容量の比を「容量維持率(%)」として求めた。この結果を表1に示す。
2 電極体
3 電池容器
4 正極端子
4’ 正極リード
5 負極端子
5’ 負極リード
20 蓄電ユニット
30 蓄電装置
Claims (5)
- 上記ホウ素化合物が上記式(1)で表され、nが2である請求項1に記載の二次電池用非水電解質。
- 上記ホウ素化合物が上記式(2)で表され、R6が第二級又は第三級のアルキル基である請求項1に記載の二次電池用非水電解質。
- 正極、負極及び非水電解質を備える非水電解質二次電池であって、
上記非水電解質として、請求項1、請求項2又は請求項3に記載の二次電池用非水電解質が用いられていることを特徴とする非水電解質二次電池。 - 正極、負極及び非水電解質を備える非水電解質二次電池の製造方法であって、
上記非水電解質として、請求項1、請求項2又は請求項3に記載の二次電池用非水電解質を用いることを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
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CN111247680A (zh) * | 2017-11-29 | 2020-06-05 | 株式会社杰士汤浅国际 | 非水性电解质、非水性电解质能量储存设备及其制备方法 |
CN115911554A (zh) * | 2022-11-18 | 2023-04-04 | 重庆太蓝新能源有限公司 | 电解液、电池以及用电设备 |
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JP2010251313A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-11-04 | Sanyo Electric Co Ltd | 非水電解質及び該非水電解質を含む非水電解質二次電池 |
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CN105406121A (zh) * | 2015-12-16 | 2016-03-16 | 东莞市杉杉电池材料有限公司 | 一种匹配硅碳负极锂离子电池电解液及硅碳负极锂离子电池 |
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