JP2017197348A - ワゴンロック機構 - Google Patents

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嘉章 伊藤
Yoshiaki Ito
嘉章 伊藤
慎二 藤井
Shinji Fujii
慎二 藤井
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Abstract

【課題】処理槽内の所定位置まで搬入されたワゴンの戻りを防止するためのワゴンロック機構を提供する。【解決手段】処理槽3内の側壁に設けられたストッパ19と、ワゴン2の側部に設けられた被係止板20とを備える。ストッパ19は、基端部が処理槽3の左右方向へ沿った軸22まわりに回動可能に保持され、この軸22まわりに自重により先端部を処理槽3の前後方向内側下方へ向けるよう保持される。処理槽3内へのワゴン2の搬入に伴い、ストッパ19の先端部がワゴン2の被係止板20の進行にて軸22まわりに上方へ押し上げられて被係止板20上に載せられ、ワゴン2をさらに処理槽3内の所定位置まで押し込むと、ストッパ19の先端部を自重により下方へ落として、被係止板20の移動をストッパ19にて阻止することで、処理槽3に対するワゴン2の戻りを規制する。【選択図】図2

Description

本発明は、処理槽内の所定位置にワゴンを止めるためのワゴンロック機構に関するものである。
従来、処理槽の正面、または処理槽の正面と背面の双方に扉を備えた食品機械、滅菌装置または洗浄装置などの各種装置が知られている(たとえば下記特許文献1,2)。この種の装置では、被処理物(食品、被滅菌物または被洗浄物など)は、典型的には、ワゴンに載せられて処理槽に出し入れされる。この際、処理槽が床面より高く配置されている場合には、ワゴンは、処理槽外においてストレッチャに載せられて搬送可能とされると共に、処理槽とストレッチャとの間を走行して出し入れ可能とされる。
特開2001−74347号公報(図1) 特開平8−229106号公報(図1)
従来、処理槽内にワゴンを搬入しても、そのワゴンは処理槽に対して移動を規制されていない。そのため、たとえば、次のような不都合があった。
すなわち、まず、処理槽内での処理(調理、滅菌または洗浄など)を完了後、処理槽の扉を開けると、ワゴンが処理槽外へ滑り出てくるおそれがある。そのため、処理槽内の所定位置までワゴンを搬入した際、ワゴンの戻りを防止しておくことが望まれる。
また、処理槽内へのワゴンの搬入時、ワゴンを押し込み過ぎて、処理槽の背面側に衝突させるおそれがある。特に、処理槽の正面と背面とに扉を有する両扉式の装置の場合、ワゴンを通過させる(つまり一方から搬入して処理後に他方から搬出する)必要がある関係上、処理槽内に固定的な車止めを設けることができないので、背面側へのワゴンの衝突が問題となる。つまり、処理槽内へワゴンを押し込み過ぎると、背面側の扉にワゴンが接触したり、背面側の扉を開けた際にワゴンが滑り出てきたりするおそれがある。そのため、処理槽内へのワゴンの搬入時、所定位置に達したことを確認できるか、あるいは、解除可能なストッパにワゴンを突き当てて止めると共に他のストッパで戻りも防止できることが望まれる。
さらに、たとえば浸漬洗浄装置のように、処理槽内に液体を貯留して被処理物を処理する装置の場合、ワゴンは、少なくとも下部が貯留液に浸漬されるので、貯留液の揺動により動かされて、処理槽の内面や扉に接触するおそれがある。そのため、処理槽内の所定位置にて、ワゴンの移動を規制できることが望まれる。また、ワゴンに載せられた被処理物が、貯留液の揺動でこぼれ出るのを防止できることも望まれる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、処理槽内の所定位置にワゴンを止めるためのワゴンロック機構であって、特に、処理槽内の所定位置まで搬入されたワゴンの戻りを防止するためのワゴンロック機構を提供することにある。また、両扉式の装置にも適用可能なワゴンロック機構を提供することを課題とする。さらに、処理槽内に液体を貯留する場合でも、ワゴンの移動を規制したり、被処理物のワゴンからの脱落を防止したりできるワゴンロック機構を提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、処理槽と、この処理槽の前後方向に出し入れされるワゴンとに適用され、処理槽内の所定位置までのワゴンの搬入により、処理槽に対するワゴンの前後方向移動を規制するワゴンロック機構であって、前記ワゴンの前後方向移動の規制は、前記処理槽内の側壁に設けられたストッパと、前記ワゴンの側部に設けられた被係止部との間でなされ、前記ストッパは、基端部が前記処理槽の左右方向へ沿った軸まわりに回動可能に保持され、この軸まわりに自重により先端部を前記処理槽の前後方向内側下方へ向けるよう保持され、前記処理槽内への前記ワゴンの搬入に伴い、前記ストッパの先端部が前記ワゴンの被係止部の進行にて前記軸まわりに上方へ押し上げられて前記被係止部上に載せられ、前記ワゴンをさらに前記処理槽内の所定位置まで押し込むと、前記ストッパの先端部を自重により下方へ落として、前記被係止部の移動を前記ストッパにて阻止することで、前記処理槽に対する前記ワゴンの戻りを規制することを特徴とするワゴンロック機構である。
請求項1に記載の発明によれば、処理槽内へのワゴンの搬入時、ワゴンの被係止部が処理槽内のストッパの先端部を押し上げつつ進行し、ワゴンが所定位置まで進むと、ストッパの先端部が自重により下方へ向いて、ストッパによりワゴンの戻りが規制される。従って、処理槽内での処理(調理、滅菌または洗浄など)を完了後、処理槽の扉を開けた際、ワゴンが処理槽外へ滑り出てくるおそれはない。
請求項2に記載の発明は、前記ストッパは、先端部が略半円形状に形成された略矩形板状であり、先端部を前記処理槽の前後方向内側下方へ向けた状態で基端部には上方へ向けてツマミ部が設けられており、前記被係止部は、前記ワゴンの側壁から左右方向外側へ水平に突出すると共に、前記ワゴンの前後方向へ延出して設けられた被係止板から構成され、前記処理槽内への前記ワゴンの搬入に伴い、前記ストッパの先端部が前記ワゴンの被係止板の進行方向前端縁の前進にて前記軸まわりに上方へ押し上げられて前記被係止板上に載せられ、前記ワゴンをさらに前記処理槽内の所定位置まで押し込むと、前記被係止板の進行方向後端縁より後方において前記ストッパの先端部を自重により下方へ落として、前記被係止板の後退を前記ストッパにて阻止することで、前記処理槽に対する前記ワゴンの戻りを規制することを特徴とする請求項1に記載のワゴンロック機構である。
請求項2に記載の発明によれば、ストッパは、先端部が略半円形状に形成されているので、ワゴンの被係止部による動作が円滑になされる。また、ストッパは、基端部にツマミ部を有するので、ロック解除時の手動操作を容易に行うことができる。さらに、ワゴンの被係止部は、板状の被係止板から構成されるので、簡易な構成とすることができる。
請求項3に記載の発明は、前記処理槽内の左右両側壁には、前記ワゴンの車輪を案内するレール材が前後方向へ延出して設けられており、前記左右のレール材は、垂直に配置された中央片の上下に、水平に配置された上片および下片が連接された縦断面略コ字形状とされ、前記中央片が前記処理槽内の側壁に固定され、前記上片および前記下片を前記処理槽の左右方向内側へ向けて配置され、前記ワゴンの車輪は、前記レール材に沿って前記下片上を走行すると共に、前記下片と前記上片との間に挟まれることで、前記ワゴンの上方への浮き上がりを規制することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワゴンロック機構である。
請求項3に記載の発明によれば、処理槽内の左右両側壁に設けられた縦断面略コ字形状のレール材の溝(前記略コ字形状の上片と下片との隙間)に、ワゴンの車輪が配置されて、レール材に沿って走行する。ワゴンの車輪がレール材の下片と上片との間に挟まれることで、ワゴンの上方への浮き上がりが防止される。これにより、処理槽内に液体を貯留する場合でも、貯留液の揺動によりワゴンが動くことが防止され、処理槽の内面や扉へのワゴンの接触を防止することができる。
請求項4に記載の発明は、前記処理槽は、前後両側が扉により開閉可能とされ、前記ストッパは、前記処理槽内の一側壁の前後両端部に設けられており、前記処理槽内への前記ワゴンの搬入時、前記ワゴンの被係止部により搬入側の前記ストッパを動作させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のワゴンロック機構である。
請求項4に記載の発明によれば、処理槽の正面と背面とに扉を有する両扉式の装置において、いずれの側においても、処理槽内へのワゴンの搬入後、ワゴンの戻りをストッパで防止することができる。また、処理槽内へのワゴンの搬入時、ストッパの状態により、ワゴンが所定位置に達したことを確認することができる。あるいは、処理槽内へのワゴンの搬入時、奥側のストッパにワゴンを突き当てて止めると共に、手前側のストッパで戻りも防止できる。つまり、一方から他方へのワゴンの搬入時、他方(つまり奥側)のストッパにワゴンを当てて所定位置に位置決め(それ以上奥側への移動を防止)できると共に、その状態で、一方(つまり手前側)のストッパにてワゴンの戻りを防止することができる。そして、処理槽内での処理完了後、他方からワゴンを搬出する際、他方のストッパを手動で解除すればよい。
請求項5に記載の発明は、前記ワゴンは、前記処理槽外においてストレッチャに載せて搬送可能とされると共に、前記処理槽と前記ストレッチャとの間を走行して出し入れ可能とされ、前記ストレッチャには、第二ストッパが設けられており、この第二ストッパは、基端部が前記ストレッチャの左右方向へ沿った軸まわりに回動可能に保持され、この軸まわりに自重により先端部を前記ストレッチャの手前側下方へ向けるよう保持され、前記処理槽内から前記ストレッチャへの前記ワゴンの搬出に伴い、前記第二ストッパの先端部が前記ワゴンの被係止部の進行にて前記軸まわりに上方へ押し上げられて前記被係止部上に載せられ、前記ワゴンをさらに前記ストレッチャの所定位置まで引き戻すと、前記第二ストッパの先端部を自重により下方へ落として、前記被係止部の移動を前記第二ストッパにて阻止することで、前記ストレッチャに対する前記ワゴンの戻りを規制することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のワゴンロック機構である。
請求項5に記載の発明によれば、ワゴンは、処理槽外においてストレッチャに載せて搬送可能とされると共に、処理槽とストレッチャとの間を走行して出し入れ可能とされる。そして、処理槽内へのワゴンの搬入時のストッパ(処理槽側の第一ストッパ)の動作と同様に、ストレッチャへのワゴンの搬出時にも、ストレッチャの所定位置までワゴンが載せられると、ストレッチャに対するワゴンの戻り(処理槽側への戻り)をストッパ(ストレッチャ側の第二ストッパ)にて防止することができる。
さらに、請求項6に記載の発明は、前記処理槽内の左右両側壁に、ワゴン押えが設けられており、このワゴン押えは、前記処理槽内への前記ワゴンの搬入状態において、前記ワゴンまたはその蓋の上方への浮き上がりを規制することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のワゴンロック機構である。
請求項6に記載の発明によれば、処理槽内の左右両側壁に設けられたワゴン押えにより、ワゴンまたはその蓋の上方への浮き上がりを防止することができる。これにより、処理槽内に液体を貯留する場合でも、貯留液の揺動によりワゴンが動くことが防止される。また、ワゴンに載せられた被処理物が、貯留液の揺動でこぼれ出るのが防止される。
本発明のワゴンロック機構によれば、処理槽内の所定位置まで搬入されたワゴンの戻りを防止することができる。また、両扉式の装置にも適用可能なワゴンロック機構を実現することができる。さらに、処理槽内に液体を貯留する場合でも、ワゴンの移動を規制したり、被処理物のワゴンからの脱落を防止したりすることができる。
本発明の一実施例のワゴンロック機構が適用された洗浄装置とワゴンを示す概略斜視図であり、処理槽へのワゴンの搬入前で且つ前方の扉を開いた状態を示している。 図1の洗浄装置の側面視の概略縦断面図であり、処理槽へのワゴンの搬入前を示している。 図1の洗浄装置の側面視の概略縦断面図であり、処理槽へのワゴンの搬入中を示している。 図1の洗浄装置の側面視の概略縦断面図であり、処理槽へのワゴンの搬入後を示している。 図4におけるV−V断面図である。 図4におけるVI−VI断面図である。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明のワゴンロック機構は、各種の装置に適用可能であるが、ここでは洗浄装置に適用した例について説明する。
図1は、本発明の一実施例のワゴンロック機構が適用された洗浄装置1とワゴン2を示す概略斜視図であり、処理槽3へのワゴン2の搬入前で且つ前方の扉4(図4)を開いた状態を示している。また、図2から図4は、本実施例の洗浄装置1の側面視の概略縦断面図であり、図2は処理槽3へのワゴン2の搬入前、図3は処理槽3へのワゴン2の搬入中、図4は処理槽3へのワゴン2の搬入後を示している。さらに、図5は、図4におけるV−V断面図、図6は、図4におけるVI−VI断面図である。なお、以下において、洗浄装置1の奥行方向を前後方向(正面側が前方で背面側が後方)、洗浄装置1の幅方向を左右方向、洗浄装置1の高さ方向を上下方向とする。
本実施例の洗浄装置1は、処理槽3内に収容した被処理物を液体に浸漬して洗浄する装置である。典型的には、処理槽3内に被処理物を収容すると共に液体を貯留し、貯留液を設定温度まで加熱後、処理槽3内を減圧して貯留液を沸騰させる動作を含んだ洗浄装置である。
この場合、洗浄装置1は、被処理物が収容されると共に液体が貯留される処理槽3の他、図示しないが、処理槽3内の貯留液を加熱する加熱手段と、処理槽3内の気体を外部へ吸引排出して処理槽3内を減圧する減圧手段と、減圧された処理槽3内の気相部へ外気を導入して処理槽3内を復圧する気相給気手段と、これら各手段を制御する制御手段とを備える。また、所望により、減圧された処理槽3内の液相部へ外気を導入する液相給気手段なども備える。なお、加熱手段としての蒸気ヒータまたは電気ヒータは、処理槽3の底部に格納されており、減圧手段による排気路と気相給気手段による気相給気路とは、処理槽3の上部に接続されており、液相給気手段による液相給気路は、処理槽3の底部に設けた噴出孔付きの液相給気パイプに接続されている。その他、図1に示すように、洗浄装置1は、処理槽3が扉4(図4)で開閉可能とされ、これ以外の前記各手段は化粧パネル5で覆われている。
本実施例の洗浄装置1は、処理槽3の前後両側が扉4により開閉可能とされた両扉式とされている。この場合、前後の内、一方から処理槽3内へ被処理物を搬入し、処理槽3内で被処理物を洗浄後、他方から処理槽3外へ被処理物を搬出することができる。たとえば、前方(つまり手前側)から処理槽3内へ被処理物を搬入し、後方(つまり奥側)から処理槽3外へ被処理物を搬出する。通常、前方から処理槽3内への被処理物の搬入時、後方の扉4を閉じた状態で前方の扉4が開かれ、後方から処理槽3外への被処理物の搬出時、前方の扉4を閉じた状態で後方の扉4が開かれる。
処理槽3は、略矩形の中空ボックス状とされ、前述したように、前方および後方が扉4で開閉可能とされる。具体的には、図1および図2に示すように、前後方向へ軸線を配置した略矩形の筒状とされ、前方および後方へ開口すると共に、それぞれの開口部が扉4で開閉可能とされる。図示例では、各扉4は、上下にスライドして、処理槽3の開口部を開閉する。なお、処理槽3の前後の開口部の周囲(開口端面)には、外方へ延出して垂直面状の戸当たり面6が形成されており、この戸当たり面6には開口部を取り囲むようにパッキン7が設けられている。扉4は、戸当たり面6に重ね合わされるように閉じられ、その際、パッキン7を介することで処理槽3の開口部を気密に閉じることができる。
処理槽3に対する被処理物の出し入れは、ワゴン2を用いてなされる。つまり、被処理物は、ワゴン2内に入れられ、そのワゴン2が処理槽3に出し入れされる。また、本実施例では、処理槽3は、床面(言い換えれば洗浄装置1底面)よりも高く(典型的には数十cm以上高く)配置されているので、処理槽3外においてワゴン2はストレッチャ8に載せられる。つまり、ワゴン2は、処理槽3外においてストレッチャ8に載せて搬送可能とされると共に、処理槽3とストレッチャ8との間を走行して出し入れ可能とされる。
ストレッチャ8は、略矩形の中空ボックス状とされ、図示例では、前後左右の側面が矩形枠状とされて前後左右に開口している。具体的には、略矩形の上材(符号省略)と下材(符号省略)とが、上下に離隔して対面して配置されると共に、四隅において上下方向に沿った縦材9で接続されている。また、ストレッチャ8の下部四隅には、それぞれキャスタ10が設けられている。さらに、ストレッチャ8の手前側上部には、ストレッチャ8を動かす際の取手11が、適宜の形状で設けられている。
ストレッチャ8の上部の左右両端部には、前後方向へ沿って上レール12が設けられている。上レール12は、断面略矩形の細長い形材から形成され、前後方向へ沿って水平に配置されている。上レール12の上面は、後述するように、ワゴン2の車輪13の走行面とされる。なお、上レール12は、ストレッチャ8の奥側面(より具体的には取手11と逆側の縦材9)よりも設定寸法だけ後方へ延出している。この延出先端部12aは、図2に示すように、やや先細りに形成されており、処理槽3に対してワゴン2を出し入れする際に、処理槽3の開口部の所定位置への当接部となる。
詳細は後述するが、ストレッチャ8の手前側には、ストレッチャ8にワゴン2を載せ込む際の車止め14が設けられる一方、ストレッチャ8の奥側には、ストレッチャ8にワゴン2を載せた後の不用意な戻りを防止するためのロック材15が設けられている。
ワゴン2は、略矩形の中空ボックス状とされ、好適には、前後左右上下の各面がメッシュ状(網板状)に形成されている。具体的には、金属製線材により形成された矩形枠内に金属製網材が張られて各面が形成されており、所望によりさらに各面内が金属製線材で仕切られて補強されている。なお、図示例では、ワゴン2は、上下方向中途部に仕切板2aが設けられており、この仕切板2aもメッシュ状に形成されている。但し、ワゴン2の各面や仕切板2aは、メッシュ状に限らず、たとえば、金属製線材を格子状に組み合わせて形成されたり、あるいは、パンチングメタルによる多孔板から形成されたりしてもよい。
ワゴン2は、たとえば上面および/または前後面において、開閉可能とされる。本実施例では、ワゴン2は、前後二つの蓋2bを有し、各蓋2bは、ワゴン2上面の前後方向中央部においてヒンジ(符号省略)により開閉可能とされる。図1では、前方(つまり手前側)の蓋2bを開けた状態を示しているが、この図に示すように、ワゴン2は、前方略半分の上面と前面全体とが、略L字状に連接されて、ワゴン2上面の前後方向中央部まわりに後方へ跳ね上げて開放可能とされる。また、これと同様に(前後対称の構成で)、図1において、前方の蓋2bを閉じる一方、後方(つまり奥側)の蓋2bを開くことができる。具体的には、ワゴン2は、後方略半分の上面と後面全体とが、略L字状に連接されて、ワゴン2上面の前後方向中央部まわりに前方へ跳ね上げて開放可能とされる。前方または後方の蓋2bを開けて、ワゴン2に対し被処理物を出し入れすることができる。なお、本実施例では、ワゴン2自体に、蓋2bの閉鎖状態をロックする機構は特に設けられていないが、後述するように、ワゴン2を処理槽3内に収容した状態では、処理槽3内に設けたワゴン押え16によりワゴン2の蓋2bの開放が規制される。
図5および図6に示すように、前後の各蓋2bには、左右両端部(図5における前後方向の端部)の上面に、取手2cが設けられている。各取手2cは、図示例では、金属製線材を略ロ字形状に屈曲形成して構成され、水平に配置されて、一辺部がワゴン2の上面(蓋2b)に固定されている。この際、他辺部は、ワゴン2の左右方向外側へ突出した状態で固定される。
図1および図2に示すように、ワゴン2の左右両側壁の下部には、それぞれ複数の車輪13が設けられる。図示例では、左右それぞれに、前後に離隔してたとえば5つの車輪13が設けられている。各車輪13は、同一の形状および大きさであり、略短円柱状で車軸17(図2)に回転自在に保持されている。具体的には、ワゴン2の左右側壁の下端部には、ワゴン2の前後方向へ沿って、車輪取付板18が重ね合わされて固定されており、この車輪取付板18には複数の車軸17が前後に離隔して設けられている。各車軸17は、ワゴン2の左右方向外側へ突出して設けられており、その車軸17に車輪13が回転自在に保持される。なお、図2に示すように、前後の車輪13間の隙間と対応して、車輪取付板18には適宜の開口部18aが形成されており、この開口部18aにおいて、ワゴン2の側面のメッシュが露出される。
ワゴン2の左右両側壁の下部には、各車輪13より若干上方位置に、後述するストッパ19への被係止部としての被係止板20が設けられている。被係止板20は、前後に細長い略矩形の板材であり、ワゴン2の側壁から左右方向外側へ水平に突出すると共に、ワゴン2の前後方向へ延出して設けられている。本実施例では、車輪取付板18の上端部が、ワゴン2の左右方向外側へ略L字状に屈曲されて、その左右方向外側への屈曲部が被係止板20とされる。
被係止板20は、車輪13の上端部よりも所定寸法だけ上方に配置され、左右方向の幅寸法が車輪13の幅寸法程度とされ、前後方向の長手寸法はワゴン2の長手寸法よりもやや短く設定されている。図示例では、車輪取付板18は、ワゴン2の前後寸法と対応しており、被係止板20は、車輪取付板18よりも前後それぞれ所定寸法(前後両端部の各車輪13を露出させる程度)だけ短く形成されている。この所定寸法は、後述する処理槽3内のストッパ19の配置との関係で定められ、処理槽3内の所定位置までのワゴン2の搬入により、処理槽3に対するワゴン2の戻り(前後方向移動)をストッパ19で規制可能となるように設けられる。
処理槽3内の左右両側壁には、ワゴン2の車輪13を案内するレール材21が前後方向へ延出して設けられている。左右の各レール材21は、縦断面略コ字形状の形材から形成されている。具体的には、処理槽3の正面視で見た縦断面において、垂直に配置された中央片21aの上下に、水平に配置された上片21bおよび下片21cが連接されることで、全体として縦断面略コ字形状とされている。そして、そのような形状のレール材21は、中央片21aが処理槽3内の側壁に固定され、上片21bおよび下片21cを処理槽3の左右方向内側へ向けて配置される。そして、図2に示すように、レール材21は、処理槽3の前後方向の略全域に亘るように、前後方向へ沿って配置される。なお、左右のレール材21は、同一の形状および大きさであり、左右対称に同一高さに配置される(図6)。
処理槽3に対しワゴン2を出し入れする際、ワゴン2の左右の車輪13は、左右のレール材21に沿って、レール材21の下片21c上を走行する。レール材21の上片21bと下片21cとの離隔距離(上片21bと下片21cとの隙間の大きさ)は、車輪13の直径よりも若干大きい。これにより、ワゴン2の車輪13は、上片21bと下片21cとの間に挟まれて、レール材21に沿って走行することになる。上片21bと下片21cとの隙間に車輪13が配置された際、車輪13の上下方向移動を規制できるように、上片21bと下片21cとの離隔距離が設定される。なお、図3および図6に示すように、ワゴン2は、車輪13がレール材21を走行する際、被係止板20が上片21bよりも上方に配置される。つまり、レール材21の上片21b上に、わずかに隙間をあけて被係止板20が重ね合わされるように、処理槽3内にワゴン2が搬入される。
処理槽3内の所定位置までのワゴン2の搬入により、処理槽3に対するワゴン2の前後方向移動を規制するために、処理槽3内の側壁にはストッパ19が設けられている。本実施例では、前後に扉4を有する両扉式の洗浄装置1であるから、図2に示すように、ストッパ19は処理槽3の前後両端部に設けられている。この際、前後のストッパ19は、処理槽3内の左右の側壁の内、いずれか一方の側壁に設けられるのがよい。また、前後のストッパ19は、典型的には、同一の構成とされ、前後対称に設けられるのがよい。
本実施例では、ストッパ19は、処理槽3内の左側壁のレール材21の前後両端部において、レール材21の上方に設けられる。ストッパ19は、基端部が処理槽3の左右方向へ沿った軸22まわりに回動可能に保持され、この軸22まわりに自重により先端部を処理槽3の前後方向内側下方へ向けるよう保持される。具体的には、図2に示すように、本実施例では、ストッパ19は、略矩形板状とされ、その長手方向両端部は略半円形状に形成されている。そして、板状のストッパ19は、処理槽3内の側壁と平行に、当該側壁と所定の隙間を保って配置され、基端部が軸22により処理槽3に回動自在に保持される。
図示例では、レール材21の前後両端部に上方へ延出して板状の取付材23が設けられ、この取付材23にストッパ19が設けられる。つまり、取付材23は、処理槽3内の側壁と平行に配置された板状部を備え、処理槽3の左右方向内側へ向けて軸22が保持されており、その軸22にストッパ19が回動自在に保持される。
処理槽3内にワゴン2を収容していない状態では、図2に示すように、ストッパ19は、先端部がレール材21の上片21bに当たるまで、自重により、先端部を処理槽3の前後方向内側下方へ向けて傾斜して配置される。つまり、ストッパ19は、処理槽3の前後方向内側へ行くに従って下方へ傾斜するよう配置される。具体的には、処理槽3の前端部のストッパ19は、後方へ行くに従って下方へ傾斜するよう配置され、処理槽3の後端部のストッパ19は、前方へ行くに従って下方へ傾斜するよう配置される。
また、ストッパ19は、先端部を処理槽3の前後方向内側下方へ向けた状態で、基端部には上方へ向けてツマミ部19aが設けられている。つまり、図2に示すように、ストッパ19は、先端部をレール材21の上片21bに当てた状態で、基端部には、上方へ向けてツマミ部19aが配置される。このツマミ部19aを処理槽3の前後方向外側へ向けて動かすことで、ストッパ19の先端部をレール材21の上面から浮かせることができる。
次に、本実施例のワゴンロック機構の動作について説明する。
まず、図1に示すように、ストレッチャ8の上部にワゴン2を載せた状態で、ワゴン2の蓋2bを開けて、ワゴン2内に被処理物を収容する。その後、ワゴン2の蓋2bを閉じる。そして、洗浄装置1の正面の扉4を開けた状態で、洗浄装置1の正面にストレッチャ8の奥端部(取手11と反対側)を突き当てるようにして、洗浄装置1にストレッチャ8を配置する。図示例では、洗浄装置1の正面(および背面)の下部には凹部24が形成されており、この凹部24にストレッチャ8の奥側下部に設けた凸部(図示省略)をはめ込むことで、洗浄装置1に対するストレッチャ8の位置決めとロックがなされる。なお、このロックは、ストレッチャ8の手前側下部に配置したペダル25を踏むことで解除可能である。
このようにして、洗浄装置1にストレッチャ8を突き当てた状態では、図2に示すように、処理槽3側のレール材21とストレッチャ8側の上レール12とが接続される。具体的には、レール材21の下片21cと上レール12の上面とが、処理槽3の前後方向へ沿って連続的に配置される。なお、レール材21の下片21cは、前後両端部が、前後方向外側へ行くに従って若干下方へ傾斜して形成されており、この傾斜面を介して、レール材21の下片21cが上レール12の上面と連続的に配置される。
詳細は後述するが、ストレッチャ8の左右一側部(ストッパ19と同一の側)の処理槽3側には、ロック材(第二ストッパ)15が設けられているので、このロック材15を手動により解除した後、図3に示すように、ワゴン2を処理槽3側へ押し込めばよい。この際、ロック材15の下部まで被係止板20が来ると、ロック材15から手を離しても、ロック材15を被係止板20に載せたまま、ストレッチャ8に対しワゴン2を押し進めることができる。
処理槽3内へのワゴン2の搬入に伴い、処理槽3の手前側のストッパ19の先端部が、ワゴン2の被係止板20の奥端縁の進行(つまり進行方向前端縁の前進)にて軸22まわりに上方へ自動的に押し上げられて、被係止板20上に載せられる。その後、ワゴン2をさらに処理槽3内の所定位置まで押し込めばよい。本実施例では、図4に示すように、処理槽3の奥側のストッパ19に被係止板20の奥端縁が当たるまで、処理槽3内にワゴン2を押し込めばよい。この際、奥側のストッパ19は、手前側へ行くに従って下方へ傾斜しているので、奥側のストッパ19は自動的に解除されることなく(つまり先端部を浮き上がらせることなく)、被係止板20ひいてはワゴン2のそれ以上の押し込みが阻止される。
このようにして処理槽3内の所定位置までワゴン2を搬入すると、ちょうど、被係止板20の進行方向後端縁より後方に手前側のストッパ19が配置されることになる。つまり、奥側のストッパ19に被係止板20の進行方向前端縁が当たる位置において、ちょうど、手前側のストッパ19の先端部が被係止板20の進行方向後端縁より後方に配置されることになる。従って、被係止板20の進行方向後端縁より後方において、手前側のストッパ19の先端部が自重により下方へ落ちて、レール材21の上片21bに再び当たることになる。その状態では、被係止板20の後退を手前側のストッパ19にて阻止することができる。もちろん、被係止板20の前進も奥側のストッパ19にて阻止することができる。つまり、ストッパ19を手動で解除しない限り、ワゴン2を移動させようとしても、ストッパ19の先端部が自動で浮き上がることはなく、ワゴン2の前後方向の移動が規制される。
その後、洗浄装置1からストレッチャ8を離して、処理槽3の扉4を閉める。そして、洗浄装置1を運転して、処理槽3内で被処理物の洗浄を図ればよい。ここでは、処理槽3内に液体を貯留して、貯留液に被処理物を浸漬した状態で、貯留液を減圧沸騰させて、被処理物を洗浄する。減圧沸騰時に液相部に外気を導入することで、貯留液を爆発的に沸騰させて、貯留液の流動を高めて、被処理物を洗浄することもできる。
このように、処理槽3内に液体を貯留してその液体を流動させても、ワゴン2の車輪13が処理槽3のレール材21の上片21bと下片21cとの間に挟まれているので、ワゴン2が浮き上がって処理槽3の内面(特に上面)に当たることはない。この際、図6に示すように、ワゴン2の左右の車輪13が処理槽3の左右のレール材21に配置されることで、処理槽3に対するワゴン2の左右方向の移動も規制される。また、ワゴン2は、ストッパ19により前後への移動も規制されているので、ワゴン2が処理槽3の扉4に当たることもない。しかも、処理完了後に、処理槽3の扉4を開けた際にも、処理槽3からワゴン2が滑り出てくるおそれもない。
さらに、図4〜図6に示されるように、処理槽3内の左右の側壁には、ワゴン2の所定位置までの搬入状態で、ワゴン2の上面を押えるワゴン押え16が設けられている。図示例では、ワゴン押え16は、略矩形のブロック状であり、処理槽3内に搬入されたワゴン2上面の前後左右の各取手2cのすぐ上方に配置されて、各取手2cの上方への浮き上りを防止する。従って、被処理物の浸漬洗浄時、貯留液の揺動(特に爆発的沸騰)が生じても、ワゴン2が動いたり、ワゴン2の蓋2bが開いたりするおそれがない。これにより、処理槽3の内面や扉4にワゴン2が接触するおそれはなく、また、被処理物がワゴン2外へ流出するおそれもない。
被処理物の洗浄後(つまり処理槽3内を大気圧まで復圧して排水後)、ワゴン2は、通常、後方の扉4を開けて取り出すが、場合により、前方の扉4を開けて取り出すこともできる。ここでは、説明の便宜上、前方から搬出する場合について説明するが、後方から搬出する場合も同様である。
処理槽3内からワゴン2を搬出するには、搬入時と同様に、処理槽3の扉4を開いた状態で、洗浄装置1の搬出側の所定位置にストレッチャ8を止める。そして、手動操作により、処理槽3の搬出側のストッパ19のロックを解除する。具体的には、ツマミ部19aを操作して、ストッパ19の先端部を上方へ浮かした状態で、ワゴン2をストレッチャ8側へ引き出せばよい。ワゴン2の搬出により、前記操作したストッパ19の下部にワゴン2の被係止板20が配置されたら、ストッパ19から手を離してもよい。その後は、図3に示すように、ストッパ19の先端部はワゴン2の被係止板20上に載ったまま、ワゴン2を動かすことができる。この際、詳細は後述するがストレッチャ8側のロック材15も、ワゴン2の被係止板20上に載った状態とされる。
そして、処理槽3からワゴン2を搬出し終えると、図2に示すように、ストッパ19は自重により元の状態に戻る。つまり、先端部をレール材21の上片21bに当てた状態に戻される。
ところで、本実施例では、処理槽3側のストッパ(第一ストッパ)19と同様に、ストレッチャ8側にもロック材(第二ストッパ)15が設けられている。ロック材15は、基本的には、処理槽3内のストッパ19と同様の構成である。具体的には、図1に示すように、本実施例では、ロック材15は、ストレッチャ8の奥側(処理槽3側)の左端部に設けられる。図2に示すように、ストレッチャ8の奥側左端部には上方へ向けて板状の取付材26が設けられ、この取付材26にロック材15が設けられる。この際、取付材26の上端部には、ストレッチャ8の左右方向内側へ向けて軸27が保持されており、その軸27にロック材15が回動自在に保持される。
ロック材15は、本実施例では板材を屈曲形成して構成され、水平片15aと垂直片15bとを有する。図2において実線で示すように、水平片15aを水平に配置した状態で、垂直片15bは水平片15aの長手方向に沿った一端辺から垂直下方へ延出する。また、ロック材15の基端部(処理槽3側)において、垂直片15bは、下方への延出部15cを備え、この延出部15cの下端縁は、ロック材15の先端側(処理槽3と反対側)へ行くに従って下方へ傾斜するよう形成されている。そして、ロック材15は、基端部において垂直片15bが取付材26とスペーサ(図示省略)を介して重ね合わされ、取付材26に軸27で回動可能に保持される。
ロック材15は、前記軸27まわりに自重により先端部をストレッチャ8の手前側下方へ向けるよう保持される。そして、処理槽3内からストレッチャ8へのワゴン2の搬出に伴い、ロック材15の垂直片15bの前記延出部15cの下端縁には、ワゴン2の被係止板20の進行方向前端縁(つまり手前側端縁)が当たり、ワゴン2の搬出に伴ってロック材15の先端部(言い換えれば延出部15c)を自動的に上方へ持ち上げる。このようにして、ロック材15の先端部がワゴン2の被係止板20の進行にて軸27まわりに上方へ押し上げられて、ロック材15は被係止板20上に載せられる。そして、ワゴン2をさらにストレッチャ8の所定位置まで引き戻すと、ワゴン2の被係止板20の進行方向後端縁よりも後方において、ロック材15の先端部(特に垂直片15bの前記延出部15c)を自重により再び下方へ落として(より詳細には前記延出部15cを車輪取付板18の所定位置に当接するまで下方へ落として)、被係止板20の移動をロック材15にて阻止することで、ストレッチャ8に対するワゴン2の戻りを規制する。ストレッチャ8の上レール12の手前側に設けた車止め14にワゴン2が当たるまで、ストレッチャ8にワゴン2を載せ込むと、ちょうど、ワゴン2の被係止板20の後端縁よりも後方にロック材15の垂直片15bの前記延出部15cが配置されて、ワゴン2の処理槽3側への戻りを防止する。
このようにして、ストレッチャ8にワゴン2を載せ込んで、ワゴン2の脱落をロック材15で防止することができる。その後、洗浄装置1からストレッチャ8を切り離して、ストレッチャ8を動かすことで、ワゴン2を所望位置へ搬送することができる。
ところで、ここでは、処理槽3の前方から処理槽3内へワゴン2を搬入し、処理槽3の前方から処理槽3外へワゴン2を搬出したが、処理槽3に対するワゴン2の搬入や搬出の方向は、適宜に変更可能である。たとえば、処理槽3の前方から搬入して後方へ搬出してもよいし、後方から搬入して前方へ搬出してもよいし、後方から搬入して後方へ搬出してもよい。いずれにしても、処理槽3内へのワゴン2の搬入時、処理槽3の搬入側の開口部に設けたストッパ19を自動的に作動させて、ワゴン2の所定位置までの搬入後の戻りを防止できる。その際、もう片方(つまり搬入側と逆側)のストッパ19を、ワゴン2の車止めとして利用して、そのストッパ19に当たるまでワゴン2を搬入すれば、ワゴン2を所定位置に止めて戻りを防止することができる。
本発明のワゴンロック機構は、前記実施例の構成に限らず、適宜変更可能である。特に、処理槽3内の所定位置までのワゴン2の搬入により、処理槽3に対するワゴン2の前後方向移動を規制するワゴンロック機構であって、次の(a)〜(c)の各構成を備えれば、その他の構成は適宜に変更可能である。
(a)ワゴン2の前後方向移動の規制は、処理槽3内の側壁に設けられたストッパ19と、ワゴン2の側部に設けられた被係止部20との間でなされる。
(b)ストッパ19は、基端部が処理槽3の左右方向へ沿った軸22まわりに回動可能に保持され、この軸22まわりに自重により先端部を処理槽3の前後方向内側下方へ向けるよう保持される。
(c)処理槽3内へのワゴン2の搬入に伴い、ストッパ19の先端部がワゴン2の被係止部20の進行にて前記軸22まわりに上方へ押し上げられて被係止部20上に載せられ、ワゴン2をさらに処理槽3内の所定位置まで押し込むと、ストッパ19の先端部を自重により下方へ落として、被係止部20の移動をストッパ19にて阻止することで、処理槽3に対するワゴン2の戻りを規制する。
たとえば、前記(c)の動作がなされるのであれば、処理槽3のストッパ19(またはストレッチャ8のロック材15)やワゴン2の被係止部20の構成は、前記実施例の構成に限定されない。一例として、前記実施例では、ワゴン2の前後両端部において被係止板20を切り欠くことで、その切欠きにストッパ19(またはロック材15)の先端部が自重で落ちて係止する構成としたが、被係止板20をワゴン2の前後方向全域に設けておき、ストッパ19(またはロック材15)を係止したい位置に合わせて、被係止板20に凹部や穴などを設けておいてもよい。つまり、ワゴン2が所定位置に達すると、ストッパ19(またはロック材15)が被係止板20の凹部や穴などに係合するようにしてもよい。
また、前記実施例では、浸漬洗浄装置に適用した例について説明したが、浸漬洗浄装置の構成や運転方法は、実施例に限らない。たとえば、減圧沸騰を用いることに代えて、またはこれに加えて、被処理物をシャワー洗浄したり、被処理物を超音波洗浄したりする洗浄装置でもよい。
また、本発明のワゴンロック機構は、洗浄装置1に限らず、その他の装置にも同様に適用可能である。たとえば、処理槽3内において、被処理物を加熱調理したり、および/または、冷却したりする食品機械に適用できる。あるいは、処理槽3内において、蒸気やガスを用いて被処理物を滅菌する滅菌装置に適用できる。
また、前記実施例では、処理槽3は、正面と背面とに扉4を有する両扉式とされたが、正面にのみ扉4を有する片扉式とされてもよい。その場合、前記実施例において、処理槽3は、背面側が扉4で開閉可能とされることに代えて、壁体で閉塞されている。また、背面側のストッパは、設置が省略される。なお、処理槽3内へのワゴン2の搬入時、ワゴン2を背面側の壁体に当てるまで搬入してもよいし、前記実施例における奥側のストッパ19と同様に(但し揺動可能とする必要はない)、レール材21の後方に所定の車止めを設けておいてもよい。
さらに、前記実施例では、ワゴンロック機構を浸漬洗浄装置に適用し、且つワゴン2自体に蓋2bのロック機構がない場合を想定して、処理槽3内にワゴン押え16を設けたが、ワゴン押え16は場合により省略可能である。つまり、ワゴンロック機構を適用する装置により、あるいは、ワゴン2自体に蓋2bのロック機構があるなどにより、ワゴン2の揺動やワゴン2からの被処理物の流出のおそれがなければ、処理槽3内へのワゴン押え16の設置は省略可能である。但し、仮にワゴン2自体に蓋2bのロック機構がある場合でも、前記実施例のようなワゴン押え16を設けておけば、蓋2bのロックのし忘れなどのヒューマンエラーに対処することができる。しかも、ワゴン2ごとにロックやその解除の操作が不要となり、ワゴン2に対する被処理物の出し入れも容易となる。
1 洗浄装置
2 ワゴン(2a:仕切板、2b:蓋、2c:取手)
3 処理槽
4 扉
5 化粧パネル
6 戸当たり面
7 パッキン
8 ストレッチャ
9 縦材
10 キャスタ
11 取手
12 上レール(12a:延出先端部)
13 車輪
14 車止め
15 ロック材(15a:水平片、15b:垂直片、15c:延出部)
16 ワゴン押え
17 車軸
18 車輪取付板(18a:開口部)
19 ストッパ(19a:ツマミ部)
20 被係止板(被係止部)
21 レール材(21a:中央片、21b:上片、21c:下片)
22 軸
23 取付材
24 凹部
25 ペダル
26 取付材
27 軸

Claims (6)

  1. 処理槽と、この処理槽の前後方向に出し入れされるワゴンとに適用され、
    処理槽内の所定位置までのワゴンの搬入により、処理槽に対するワゴンの前後方向移動を規制するワゴンロック機構であって、
    前記ワゴンの前後方向移動の規制は、前記処理槽内の側壁に設けられたストッパと、前記ワゴンの側部に設けられた被係止部との間でなされ、
    前記ストッパは、基端部が前記処理槽の左右方向へ沿った軸まわりに回動可能に保持され、この軸まわりに自重により先端部を前記処理槽の前後方向内側下方へ向けるよう保持され、
    前記処理槽内への前記ワゴンの搬入に伴い、前記ストッパの先端部が前記ワゴンの被係止部の進行にて前記軸まわりに上方へ押し上げられて前記被係止部上に載せられ、前記ワゴンをさらに前記処理槽内の所定位置まで押し込むと、前記ストッパの先端部を自重により下方へ落として、前記被係止部の移動を前記ストッパにて阻止することで、前記処理槽に対する前記ワゴンの戻りを規制する
    ことを特徴とするワゴンロック機構。
  2. 前記ストッパは、先端部が略半円形状に形成された略矩形板状であり、先端部を前記処理槽の前後方向内側下方へ向けた状態で基端部には上方へ向けてツマミ部が設けられており、
    前記被係止部は、前記ワゴンの側壁から左右方向外側へ水平に突出すると共に、前記ワゴンの前後方向へ延出して設けられた被係止板から構成され、
    前記処理槽内への前記ワゴンの搬入に伴い、前記ストッパの先端部が前記ワゴンの被係止板の進行方向前端縁の前進にて前記軸まわりに上方へ押し上げられて前記被係止板上に載せられ、前記ワゴンをさらに前記処理槽内の所定位置まで押し込むと、前記被係止板の進行方向後端縁より後方において前記ストッパの先端部を自重により下方へ落として、前記被係止板の後退を前記ストッパにて阻止することで、前記処理槽に対する前記ワゴンの戻りを規制する
    ことを特徴とする請求項1に記載のワゴンロック機構。
  3. 前記処理槽内の左右両側壁には、前記ワゴンの車輪を案内するレール材が前後方向へ延出して設けられており、
    前記左右のレール材は、垂直に配置された中央片の上下に、水平に配置された上片および下片が連接された縦断面略コ字形状とされ、前記中央片が前記処理槽内の側壁に固定され、前記上片および前記下片を前記処理槽の左右方向内側へ向けて配置され、
    前記ワゴンの車輪は、前記レール材に沿って前記下片上を走行すると共に、前記下片と前記上片との間に挟まれることで、前記ワゴンの上方への浮き上がりを規制する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワゴンロック機構。
  4. 前記処理槽は、前後両側が扉により開閉可能とされ、
    前記ストッパは、前記処理槽内の一側壁の前後両端部に設けられており、
    前記処理槽内への前記ワゴンの搬入時、前記ワゴンの被係止部により搬入側の前記ストッパを動作させる
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のワゴンロック機構。
  5. 前記ワゴンは、前記処理槽外においてストレッチャに載せて搬送可能とされると共に、前記処理槽と前記ストレッチャとの間を走行して出し入れ可能とされ、
    前記ストレッチャには、第二ストッパが設けられており、
    この第二ストッパは、基端部が前記ストレッチャの左右方向へ沿った軸まわりに回動可能に保持され、この軸まわりに自重により先端部を前記ストレッチャの手前側下方へ向けるよう保持され、
    前記処理槽内から前記ストレッチャへの前記ワゴンの搬出に伴い、前記第二ストッパの先端部が前記ワゴンの被係止部の進行にて前記軸まわりに上方へ押し上げられて前記被係止部上に載せられ、前記ワゴンをさらに前記ストレッチャの所定位置まで引き戻すと、前記第二ストッパの先端部を自重により下方へ落として、前記被係止部の移動を前記第二ストッパにて阻止することで、前記ストレッチャに対する前記ワゴンの戻りを規制する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のワゴンロック機構。
  6. 前記処理槽内の左右両側壁に、ワゴン押えが設けられており、
    このワゴン押えは、前記処理槽内への前記ワゴンの搬入状態において、前記ワゴンまたはその蓋の上方への浮き上がりを規制する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のワゴンロック機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020156819A (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 サクラ精機株式会社 滅菌装置

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