JP2017197074A - シートベルト用リトラクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】エンドロックを容易に解除できるようにする。
【解決手段】シートベルト用リトラクタは、ウエビングが巻き回された巻取ドラムと、通常時は巻取ドラムと一体回転し、緊急時に巻取ドラムと同軸上で相対回転するクラッチと、緊急時にクラッチのウエビング引出方向への回転を停止する検知手段と、検知手段により回転が停止されたクラッチと巻取ドラムとの相対回転により作動して巻取ドラムの引出回転を阻止するロック機構と、を備え、クラッチが、ロック機構が作動し始めてから巻取ドラムの引出回転を阻止するまでにウエビング巻取方向に回転する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載され、シートベルトとしてのウエビングの繰り出しおよび巻き取りを行うシートベルト用リトラクタに関する。
シートベルト用リトラクタでは、車両の衝突時などに乗員をシートに拘束するために、緊急時(ウエビングが急激に引き出されたとき、または車両の加速度が大きく変化したとき)に、ウエビングが巻き回された巻取ドラムの引出回転がロック機構により阻止される。
具体的に、シートベルト用リトラクタは、巻取ドラムと同軸上で相対回転可能なクラッチと、緊急時にクラッチのウエビング引出方向への回転を停止する検知手段を含む。上述したロック機構は、検知手段により回転が停止されたクラッチと巻取ドラムとの相対回転により作動して巻取ドラムの引出回転を阻止する。例えば、ロック機構は、巻取ドラムに保持されたパウルと、ハウジングの側壁に形成された内歯で構成される。
例えば、特許文献1には、パウルが内歯に完全に係合して巻取ドラムの引出回転が完全に阻止される前に、ロック機構により巻取ドラムの引出回転がある程度阻止されるように構成されたシートベルト用リトラクタが開示されている。巻取ドラムの引出回転がある程度阻止されるのは、パウルのセルフロックの動きを利用してクラッチをウエビング巻取方向に逆回転させることに起因する。セルフロックとは、パウルが内歯に係合し始めてからは、内歯の形状によってパウルが完全係合位置に誘導されることをいう。
特許文献1に開示されたシートベルト用リトラクタでは、巻取ドラムの引出回転がある程度阻止されるまではウエビングを自由に引き出すことができるが、巻取ドラムの引出回転がある程度阻止されてからはウエビングを非常に強い力で引き出さないとパウルが内歯に完全に係合しない。この強い力としては、緊急時に乗員が車両前方に移動することによる荷重を想定している。そして、その強い力によって巻取ドラムが中間拘束状態(引出回転がある程度阻止された状態)からさらにウエビング引出方向に回転すると、クラッチが逆回転し、検知手段とクラッチとの係合が解除される。このため、ウエビングを巻き戻すだけで、ウエビングを巻き取ることができる。
特開平5−246303号公報
ところで、乗員がシートベルトの着用を解除してウエビングの全量を巻き戻したときには、上述した検知手段が慣性力などで作動して検知手段がクラッチと係合した状態が維持されるエンドロックが発生することがある。検知手段としては、ウエビングが急激に引き出されたときにクラッチのウエビング引出方向への回転を停止するウエビング検知手段と、車両の加速度が大きく変化したときにクラッチのウエビング引出方向への回転を停止する車両検知手段とがあり、エンドロックは、ウエビング検知手段と車両検知手段のどちらでも発生する。
このようなエンドロックを解除するには、クラッチをウエビング巻取方向に逆回転させて、クラッチと検知手段との係合を解除する必要がある。特許文献1に開示されたシートベルト用リトラクタでは、巻取ドラムの引出回転がある程度阻止されるまではウエビングを自由に引き出せるが、巻取ドラムの引出回転がある程度阻止されてから完全に阻止されるまでウエビングを引き出すには、上述したように非常に強い力が要る。このため、非力な乗員によってはエンドロックの解除が困難な場合がある。
そこで、本発明は、エンドロックを容易に解除できるようにすることを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のシートベルト用リトラクタは、ウエビングが巻き回された巻取ドラムと、通常時は前記巻取ドラムと一体回転し、緊急時に前記巻取ドラムと同軸上で相対回転するクラッチと、緊急時に前記クラッチのウエビング引出方向への回転を停止する検知手段と、前記検知手段により回転が停止された前記クラッチと前記巻取ドラムとの相対回転により作動して前記巻取ドラムの引出回転を阻止するロック機構と、を備え、前記クラッチが、前記ロック機構が作動し始めてから前記巻取ドラムの引出回転を阻止するまでにウエビング巻取方向に回転する、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、エンドロックが発生したときには、巻取ドラムの引出回転が阻止されるまでウエビングを引き出せば、クラッチがウエビング巻取方向に逆回転する。これにより、検知手段によるクラッチのウエビング引出方向への回転の停止が解除される。つまり、ウエビングが自由に引き出せる角度範囲内でエンドロックが解除されるため、エンドロックを容易に解除することができる。
上記のシートベルト用リトラクタは、前記巻取ドラムに対して前記クラッチを付勢するスプリングをさらに備え、通常時は前記スプリングのクラッチ付勢方向がウエビング引出方向であり、前記検知手段により回転が停止された前記クラッチと前記巻取ドラムとが相対回転する間に前記スプリングのクラッチ付勢方向がウエビング引出方向からウエビング巻取方向に切り換わってもよい。この構成によれば、スプリングのクラッチ付勢方向がウエビング巻取方向に切り換わるため、スプリングの付勢力によってクラッチをウエビング巻取方向に回転させることができる。
前記クラッチは、前記スプリングの一端が連結される第1連結部を有し、前記巻取ドラムは、前記スプリングの他端が連結される第2連結部を有し、前記検知手段により回転が停止された前記クラッチと前記巻取ドラムとが相対回転する間に、前記第2連結部が前記巻取ドラムの中心と前記第1連結部とを結ぶ線を超えてもよい。この構成によれば、クラッチと巻取ドラムとの相対回転を利用してスプリングのクラッチ付勢方向を容易に切り換えることができる。
前記ロック機構は、前記巻取ドラムに保持されたパウルと、ハウジングの側壁に形成された内歯を含み、前記クラッチは、前記パウルを操作するためのガイド面を有し、前記巻取ドラムの引出回転が阻止されてから前記ウエビングを巻き戻す際には、前記パウルが前記ガイド面を押すことによって前記巻取ドラムの巻取回転に対する前記クラッチの回転が遅延するか前記クラッチがウエビング引出方向に回転し、前記スプリングのクラッチ付勢方向がウエビング巻取方向からウエビング引出方向に切り換わってもよい。この構成によれば、パウルがガイド面を押す動作を利用して、スプリングのクラッチ付勢方向をウエビング巻取方向からウエビング引出方向に切り換えることができる。そして、スプリングのクラッチ付勢方向がウエビング引出方向に切り換わることにより、クラッチが初期状態に戻る。
前記ロック機構は、前記パウルが前記内歯に完全に係合するまでは前記巻取ドラムの引出回転を阻止せず、前記パウルが前記内歯に完全に係合したときに前記巻取ドラムの引出回転を阻止してもよい。この構成によれば、ウエビングが自由に引き出せる角度範囲を大きく確保することができる。
本発明によれば、エンドロックを容易に解除することができる。
本発明の一実施形態に係るシートベルト用リトラクタの断面図である。 図1に示すシートベルト用リトラクタの分解斜視図である。 図1に示すシートベルト用リトラクタの、メカニズムカバーを取り外した状態の側面図である。 巻取スプリングユニットの分解斜視図である。 巻取ドラムユニットの斜視図である。 巻取ドラムおよびパウルの斜視図である。 クラッチ、ロッキングアーム、センサスプリングおよびリターンスプリングの斜視図である。 メカニズムカバーユニットの分解斜視図である。 (a)〜(c)はウエビングセンサによるロック動作を説明する図である。 (a)および(b)はウエビングセンサによるロック動作を説明する図である。 (a)および(b)はウエビングセンサによるロック動作を説明する図である。 (a)〜(c)は車両センサによるロック動作を説明する図である。 (a)および(b)は車両センサによるロック動作を説明する図である。 (a)および(b)は車両センサによるロック動作を説明する図である。 (a)および(b)はロック解除動作を説明する図である。 (a)および(b)はロック解除動作を説明する図である。
図1および図2に、本発明の一実施形態に係るシートベルト用リトラクタ1を示す。シートベルト用リトラクタ1は、車両に搭載され、シートベルトとしてのウエビング10の繰り出しおよび巻き取りを行う。具体的に、シートベルト用リトラクタ1は、図2に示すように、ハウジング2、巻取ドラムユニット1A、巻取スプリングユニット1Bおよびメカニズムカバーユニット1Cを含む。
以下、説明の便宜上、巻取ドラムユニット1Aの軸方向を左右方向(特に、巻取スプリングユニット1B側を右方、メカニズムカバーユニット1C側を左方)というとともに、左右方向と直交する図2の左上方向を前方、その反対側を後方という。
図3は、後述するメカニズムカバー9を取り外した状態のシートベルト用リトラクタ1の左側面図である。図3において、時計回りがウエビング巻取方向、反時計回りがウエビング引出方向である。
図2に示すように、ハウジング2は、前方に開口する断面コ字状の部材である。具体的に、ハウジング2は、左右方向で互いに対向する第1側壁21および第2側壁22と、第1側壁21および第2側壁22の後側下部同士を連結する下側リア壁23と、第1側壁21および第2側壁22の後側上部同士を連結する上側リア壁24を含む。上側リア壁24には、ウエビング10に挿通されるプロテクタ11が取り付けられる。第1側壁21の前側上部および第2側壁22の前側上部には、左右方向に延びる帯状のタイバー12が取り付けられている。
巻取ドラムユニット1Aは、ハウジング2の第1側壁21および第2側壁22を貫通する巻取ドラム4を含む。第1側壁21および第2側壁22には、ドラム挿通穴21a,22aがそれぞれ設けられており、これらのドラム挿通穴21a,22aに巻取ドラム4が挿通されている。
第1側壁21に設けられたドラム挿通穴21aの内周面には、全周に亘って第1内歯25(本発明の内歯に相当)が形成されている。また、第1側壁21には、後述する車両センサ7(図3参照)用の開口26も形成されている。
巻取ドラム4は、図6に示すように、ウエビング10の一端が固定されるとともに、ウエビング10が巻き回されるドラム本体41と、ドラム本体41の左側に位置する、ドラム本体41よりも大径の第1端部42と、ドラム本体41の右側に位置する、ドラム本体41よりも大径の第2端部43を含む。第1端部42は、比較的に厚い円盤状をなしており、第1端部42の中心からは第1軸部44が左方へ突出している。第2端部43は、第1端部42よりも薄い円盤状をなしており、第2端部の中心からは第2軸部(図示せず)が右方へ突出している。
巻取スプリングユニット1Bは、図4に示すように、巻取ドラム4の第2軸部に貫通されるスプリングシート31と、巻取ドラム4の第2軸部に固定されるスプリングシャフト32を含む。また、巻取スプリングユニット1Bは、巻取スプリング33と、巻取スプリング33を収容するスプリングケース34を含む。巻取スプリング33の内側端は、スプリングシャフト32に固定され、巻取スプリング33の外側端は、スプリングケース34に固定される。スプリングシート31は、スプリングケース34の内側に嵌め込まれ、スプリングケース34は、ハウジング2の第2側壁22に取り付けられる。巻取スプリングユニット1Bは、スプリングシャフト32に巻取ドラム4の第2軸部が固定されることで、巻取スプリング33のバネ力により巻取ドラム4をウエビング巻取方向に付勢する。また、巻取ドラム4の第2軸部の基端部がスプリングシート31の孔に取り付けられることで、巻取ドラムユニット1Aが回転可能に支持される。
図2に戻って、巻取ドラム4の第1端部42は、ハウジング2の第1側壁21に設けられたドラム挿通穴21a内に配置され、第2端部43は、第2側壁22に設けられたドラム挿通穴22a内に配置される。巻取ドラム4の第1端部42には、パウル8が保持されている。つまり、図6に示すように、巻取ドラム4の第1端部42には、パウル8が挿入される、周面から第1軸部44の脇を通って第1軸部44と直交する方向に窪む凹部42aが形成されている。
パウル8は、図6に示すように、略円弧状をなしており、外周面には、ハウジング2の第1側壁に設けられた第1内歯25と対応する形状の3つの係合爪82が形成されている。ただし、係合爪82の数は、適宜変更可能である。パウル8は、上述した第1内歯25と完全に係合する(すなわち、係合爪82が第1内歯25と完全に噛み合う)係合位置(図11(b)参照)と、第1内歯25から径方向内側に離間する非係合位置(図9(a)参照)との間で移動する。
パウル8は、左方へ突出する軸部81を有している。パウル8が非係合位置と係合位置との間で移動するときには軸部81が後述するクラッチ5のガイド穴53によりガイドされる。パウル8および第1内歯25は、後述する車両センサ7またはウエビングセンサ6により回転が停止されたクラッチ5と巻取ドラム4との相対回転により作動して巻取ドラム4の引出回転を阻止するロック機構を構成する。
巻取ドラムユニット1Aは、図5に示すように、巻取ドラム4の他に、巻取ドラム4に取り付けられたクラッチ5を含む。クラッチ5は、巻取ドラム4に対する相対的な回転が可能となるように巻取ドラム4の第1軸部44に挿通されている。クラッチ5は、通常時は巻取ドラム4と一体回転し、緊急時に巻取ドラム4と同軸上で相対回転する。
具体的に、クラッチ5は、図7に示すように、左右方向と直交する円形板状の主壁51と、主壁51を取り囲む円形筒状の周壁52を含む。主壁51の中心には、巻取ドラム4の第1軸部44と嵌り合う中心穴5bが形成されている。図5および図6に示すように、第1軸部44の先端面には、突起44aが設けられており、この突起44aにキャップ14が固定されている。キャップ14がメカニズムカバー9の軸受部93に挿入されることにより、巻取ドラムユニット1Aがメカニズムカバー9に回転可能に支持される。
クラッチ5は、リターンスプリング13(本発明のスプリングに相当)によって巻取ドラム4に対して付勢されている。リターンスプリング13のクラッチ付勢方向は、通常時はウエビング引出方向である。これにより、クラッチ5は、通常時は巻取ドラム4と一体回転する共回り位置(図3参照)に維持される。
本実施形態では、リターンスプリング13が略Ω字状のスプリングである。クラッチ5の主壁51には、周壁52の近くに、左方へ突出する第1取付ピン54(本発明の第1連結部に相当)が設けられており、巻取ドラム4の第1端部42には、左方へ突出する第2取付ピン45(図6参照、本発明の第2連結部に相当)が設けられている。また、クラッチ5の主壁51には、巻取ドラム4の周方向に延びる円弧状のスリット50(図7参照)が形成されており、第2取付ピン45は、スリット50を通じて第1取付ピン54と同じ高さまで延びている。換言すれば、第2取付ピン45は、クラッチ5を貫通している。そして、リターンスプリング13の両端が第1取付ピン54および第2取付ピン45に連結されている。
本実施形態では、スリット50が、クラッチ5と巻取ドラム4との相対回転の許容角度を規定している。すなわち、スリット50の両端部は、相対回転角度を規制するストッパーとして機能する。ただし、スリット50とは別に、クラッチ5と巻取ドラム4との相対回転の許容角度を規定するストッパーを別途設けてもよい。
図3に示すように、上述した共回り位置は、第2取付ピン45がスリット50のウエビング巻取方向側の端部に位置する位置である。このとき、第2取付ピン45の中心は、第1取付ピン54の中心と巻取ドラム4の中心とを結ぶ線に対してウエビング巻取方向にずれている。リターンスプリング13は、第1取付ピン54と第2取付ピン45とを互いに離間する方向に付勢し、図3に示すように第1取付ピン54には付勢力F1、第2取付ピン45には付勢力F2が作用する。従って、クラッチ5は、共回り位置では、リターンスプリング13の付勢力F1によって巻取ドラム4に対してウエビング引出方向に付勢される。
一方、第2取付ピン45がスリット50のウエビング引出方向の端部に位置するとき、第2取付ピン45の中心は、第1取付ピン54の中心と巻取ドラム4の中心とを結ぶ線に対してウエビング引出方向にずれる。従って、クラッチ5が共回り位置から巻取ドラム4に対してウエビング巻取方向に相対回転すると、リターンスプリング13のクラッチ付勢方向がウエビング引出方向からウエビング巻取方向に切り換わり、クラッチ5がリターンスプリング13の付勢力F1によって巻取ドラム4に対してウエビング巻取方向に付勢される(図11(b)参照)。
さらに、クラッチ5の主壁51には、パウル8の軸部81が挿通されるガイド穴53が設けられている。ガイド穴53は、径方向内側の内側端部から径方向外側の外側端部に向かって巻取ドラム4の径方向および周方向に対して傾斜する方向に屈曲しながら延びている。ガイド穴53の両側面は、パウル8を操作するためのガイド面である。より詳しくは、ガイド穴53のウエビング引出方向の側面がパウル8進出用の第1ガイド面53a(本発明のガイド面に相当)であり、ガイド穴53のウエビング巻取方向の側面がパウル8後退用の第2ガイド面53bである。図3に示すように、クラッチ5が共回り位置に位置するとき、軸部81がガイド穴53の内側端部に位置し、パウル8がハウジング2の第1側壁21に形成された第1内歯25から離間する非係合位置に位置する。クラッチ5が共回り位置から巻取ドラム4に対してウエビング巻取方向に相対回転すると、軸部81がガイド穴53の第1ガイド面53aに押されてパウル8が非係合位置から係合位置に向かって移動する。一方、パウル8が係合位置に位置する状態から、クラッチ5が巻取ドラム4に対してウエビング引出方向に相対回転すると、軸部81がガイド穴53の第2ガイド面53bに押されてパウル8が非係合位置に向かって移動する。つまりクラッチ5は、パウル8が係合位置にある位置とパウル8が非係合位置にある共回り位置の範囲でパウル9と相互に連動して回転する。
上述したメカニズムカバーユニット1Cは、図8に示すように、メカニズムカバー9と車両センサ7(本発明の検知手段に相当)を含む。メカニズムカバー9は、クラッチ5および車両センサ7を覆うようにハウジング2の第1側壁21に取り付けられる。
車両センサ7は、車両の加速度が大きく変化したとき(本実施形態では、所定値βを超えたとき)である第1緊急時にクラッチ5のウエビング引出方向への回転を停止する。クラッチ5の周壁52には、全周に亘って外歯5a(図7参照)が形成されている。車両センサ7は、球状のウェイト72と、ウェイト72が嵌まり込む凹部を有するホルダ71と、ウェイト72上に載置され、ホルダ71に上下方向に揺動可能に取り付けられたレバー73を含む。ホルダ71の凹部には、すり鉢状の斜面が形成されている。車両の加速度が所定値βを超えると、ウェイト72がホルダ71の凹部内で初期位置から移動して斜面をかけ上がることにより、レバー73が初期位置から上方に揺動してクラッチ5の外歯5aに係合する。これにより、クラッチ5のウエビング引出方向への回転が停止される。
メカニズムカバー9には、図8に示すように、クラッチ5の周壁52の内側に挿入される筒状部92が形成されており、この筒状部92には、全周に亘って第2内歯91が形成されている。一方、クラッチ5には、図3および図6に示すように、ウエビングセンサ6(本発明の検知手段に相当)が装備されている。ウエビングセンサ6は、ウエビング10が急激に引き出されたとき(本実施形態では、ウエビング10の引出加速度が所定値αを超えたとき)である第2緊急時に、クラッチ5のウエビング引出方向への回転を停止する。
具体的に、ウエビングセンサ6は、クラッチ5に揺動可能に取り付けられたロッキングアーム61と、ロッキングアーム61を付勢するセンサスプリング64を含む。ロッキングアーム61は、略C字状をなしており、メカニズムカバー9の第2内歯91と係合するための第1端部62と、センサスプリング64に付勢される第2端部63を有する。クラッチ5の主壁51には、中心からずれた位置にウエビングセンサ6のための揺動軸55が設けられており、この揺動軸55がロッキングアーム61の略中央を揺動可能に支持している。また、クラッチ5の主壁51には、センサスプリング64を支持する支持部56が設けられている。
ロッキングアーム61は、第2端部63をセンサスプリング64により付勢されることにより、第1端部62がメカニズムカバー9の第2内歯91から離間する非係合位置(図3参照)に維持される。一方、ロッキングアーム61は、ウエビング10の引出加速度が所定値αを超えたときに、慣性力によってクラッチ5に対して回転遅れが生じ第1端部62が第2内歯91と係合する係合位置(図9(b)および(c)参照)に揺動する。
クラッチ5の主壁51には、ロッキングアーム61の第1端部62用の第1ストッパー58および第2ストッパー59と、第2端部63用の第3ストッパー57が設けられている。第1ストッパー58および第3ストッパー57は上述した非係合位置(初期位置)を規定し、第2ストッパー59は上述した係合位置を規定する。
シートベルト用リトラクタ1は、上記車両センサ7及びウエビングセンサ6のいずれかの検知手段によって車両の緊急時(第1緊急時または第2緊急時)を検知するように構成されている。そしていずれかのセンサによりクラッチ5が停止された状態でウエビング10が引き出されると、巻取ドラム4とクラッチ5の相対回転が生じて、巻取ドラム4のウエビング引出方向の回転(引出回転)を阻止するためにパウル8(ロック機構)が作動する。つまり、ロック機構の作動の開始は、巻取ドラム4とクラッチ5の相対回転の開始と同時である。本実施形態では、ロック機構が、パウル8が第1内歯25に完全に係合するまでは巻取ドラム4の引出回転を阻止せず、パウル8が第1内歯25に完全に係合したときに巻取ドラム4の引出回転を阻止する。
上述したリターンスプリング13のクラッチ付勢方向は、車両センサ7とウエビングセンサ6のいずれかにより回転が停止されたクラッチ5と巻取ドラム4とが相対回転する間に、ウエビング引出方向からウエビング巻取方向に切り換わる。これにより、ロック機構が作動し始めてから巻取ドラム4の引出回転を阻止するまでに、クラッチ5がウエビング巻取方向に回転する。以下、図9(a)〜図16(b)を参照して、ウエビングセンサ6によるロック動作および車両センサ7によるロック動作を詳細に説明する。
(ウエビングセンサによるロック動作)
図9(a)〜図11(b)は、ウエビングセンサ6によるロック動作を説明する図である。図9(a)は、シートベルト用リトラクタ1からウエビング10が所定量だけ引き出され乗員が着用した初期状態を示す。初期状態では、クラッチ5が共回り位置に位置し、パウル8が非係合位置に位置し、ロッキングアーム61が非係合位置に位置する。
図9(a)に示す初期状態からウエビング10が所定値αよりも大きな加速度で引き出されると、図9(b)に示すように、クラッチ5が巻取ドラム4と一体回転するものの、ロッキングアーム61が慣性によってクラッチ5に対して回転遅れすることにより係合位置に揺動する。この状態で、ウエビング10の引き出しに伴ってクラッチ5がさらに回転することにより、図9(c)に示すように、ロッキングアーム61の第1端部62が第2内歯91と係合し、クラッチ5のウエビング引出方向の回転が停止される。
その後、図10(a)に示すように、クラッチ5のウエビング引出方向の回転が停止された状態でウエビング10の引き出しにより巻取ドラム4がさらにウエビング引出方向へ回転する、換言すれば巻取ドラム4に対してクラッチ5がウエビング巻取方向に相対回転することにより、パウル8の軸部81がガイド穴53の第1ガイド面53aに押されて、パウル8が非係合位置から係合位置に向かって移動する。
図10(b)に示すようにパウル8が第1内歯25と係合し始めてからは、軸部81が第1ガイド面53aで押されなくても、巻取ドラム4の引出回転に伴ってパウル8がさらに外向きに移動する(すなわち、パウル8がさらに第1内歯25に食い込む)ように、第1内歯25がパウル8の係合爪82を誘導する(いわゆる、セルフロック)。このセルフロックによって、パウル8は、最終的に、図11(b)に示すように係合位置に移動し第1内歯25と完全に係合する。
クラッチ5のウエビング引出方向の回転が停止された状態での巻取ドラム4の引出回転が進行すると、リターンスプリング13のクラッチ付勢方向が、図10(a)に示すウエビング引出方向から、図10(b)に示す巻取ドラム4の径方向に切り換わった後に、図11(a)に示すウエビング巻取方向に切り換わる。これは、ウエビングセンサ6により回転が停止されたクラッチ5と巻取ドラム4とが相対回転する間に、第2取付ピン45の中心が巻取ドラム4の中心と第1取付ピン54とを結ぶ線を超えるためである。リターンスプリング13のクラッチ付勢方向がウエビング巻取方向に切り換わると、図10(b)から図11(a)に示すようにセルフロックによって係合位置に向かって移動するパウル8の軸部81に、リターンスプリング13の付勢力F1によってクラッチ5の第1ガイド面53aが当接しながら、クラッチ5がウエビング巻取方向に回転する。これにより、ロッキングアーム61もウエビング巻取方向に回動してロッキングアーム61の第1端部62とメカニズムカバー9の第2内歯91との係合が解除され、センサスプリング64の付勢力によってロッキングアーム61が非係合位置に揺動する。その後に、図11(b)に示すようにパウル8が第1内歯25と完全に係合することにより、巻取ドラム4の引出回転が阻止される。その結果、ウエビング10の引き出しがロック(ロック機構作動)される。
本実施形態では、パウル8が第1内歯25と係合し始めてから完全に係合するまでに、リターンスプリング13のクラッチ付勢方向がウエビング引出方向からウエビング巻取方向に切り換わる。しかしながら、パウル8が第1内歯25と係合し始める前にも、クラッチ5と巻取ドラム4の相対回転に伴ってパウル8の軸部81が第1ガイド面23aに押圧されて、パウル8が係合位置に向かって移動しようとする。従って、図10(a)に示すようなパウル8が第1内歯25と係合し始める前に、リターンスプリング13のクラッチ付勢方向がウエビング巻取方向に切り換わってもよい。
(車両センサによるロック動作)
図12(a)〜図14(b)は、車両センサ7によるロック動作を説明する図である。図12(a)は、図9(a)と同様の初期状態を示す。
図12(a)に示す初期状態から、車両の加速度が所定値βを超えると、図12(b)に示すように、ウェイト72がホルダ71の凹部内で初期位置から移動して斜面をかけ上がることにより車両センサ7のレバー73が上方に揺動する。この状態で、図12(c)に示すように、ウエビング10が引き出されてクラッチ5が巻取ドラム4と一体回転すると、レバー73がクラッチ5の外歯5aと係合し、クラッチ5のウエビング引出方向の回転が停止される。なお、図12(c)では、車両の加速度が所定値βより小さくなることでウェイト72はホルダ71の凹部内の初期位置に戻っているが、レバー73はクラッチ5の外歯5aと係合しているために上方に揺動したまま維持されている。
その後、図13(a)に示すように、クラッチ5のウエビング引出方向の回転が停止された状態で巻取ドラム4がさらに回転する、換言すれば巻取ドラム4に対してクラッチ5がウエビング巻取方向に相対回転することにより、パウル8の軸部81がガイド穴53の第1ガイド面53aに押されて、パウル8が非係合位置から係合位置に向かって移動する。その後の図13(b)〜図14(b)に示す巻取ドラム4の回転に伴うパウル8の第1内歯25への係合は、ウエビングセンサ6によるロック動作の場合と同様である。
クラッチ5のウエビング引出方向の回転が停止された状態での巻取ドラム4の引出回転が進行すると、ウエビングセンサ6によるロック動作の場合と同様に、リターンスプリング13のクラッチ付勢方向が、図13(a)に示すウエビング引出方向から、13(b)に示す巻取ドラム4の径方向に切り換わった後に、図14(a)に示すウエビング巻取方向に切り換わる。リターンスプリング13のクラッチ付勢方向がウエビング巻取方向に切り換わると、リターンスプリング13の付勢力F1によって、クラッチ5がウエビング巻取方向に回転する。これにより、車両センサ7のレバー73とクラッチ5の外歯5aとの係合が解除されレバー73は下方に搖動して初期位置に戻る。その後に、図14(b)に示すようにパウル8が第1内歯25と完全に係合することにより、巻取ドラム4の引出回転が阻止される。その結果、ウエビング10の引き出しがロック(ロック機構作動)される。
(ロック解除動作)
図11(b)に示すウエビングセンサ6によるロック状態は、図14(b)に示す車両センサ7によるロック状態と同じである。従って、双方のロック状態は、同じ方法によって解除される。図15(a)〜図16(b)は、巻取ドラム4の引出回転が阻止されてからウエビング10を巻き戻す際のロック解除動作を説明する図である。ロック解除動作の間は、センサスプリング64の付勢力によってロッキングアーム61が非係合位置に維持される。
図11(b)または図14(b)に示すロック状態から、ウエビング10をフリーにするか緩めれば、巻取ドラム4に常に作用する巻取スプリング33の付勢力により、図15(a)に示すように、巻取ドラム4がウエビング巻取方向に回転する。このとき、パウル8が第1内歯25に押されて非係合位置に向かって移動する。これに伴い、パウル8の軸部81がクラッチ5のガイド穴53の第1ガイド面53aを押し、クラッチ5が巻取ドラム4に対してウエビング引出方向に相対回転する。本実施形態では、クラッチ5がウエビング引出方向に回転するが、巻取ドラム4の巻取回転に対してクラッチ5のウエビング巻取方向への回転が遅延するだけでもよい。このパウル8の軸部81によるクラッチ5の相対回転は、リターンスプリング13のクラッチ付勢方向が図15(a)に示すウエビング巻取方向から図16(a)に示すウエビング引出方向に切り換わるまで行われる。
リターンスプリング13のクラッチ付勢方向がウエビング引出方向に切り換わった後は、リターンスプリング13の付勢力F1によって、クラッチ5が図16(b)に示す共回り位置までウエビング引出方向に回転する。
リターンスプリング13のクラッチ付勢方向がウエビング引出方向に切り換わった後は、巻取ドラム4が図16(a)の位置からウエビング巻取方向に回転しなくても、クラッチ5はリターンスプリング13のウエビング引出方向への付勢力F1により巻取ドラム4に対して迅速にウエビング引出方向に相対回転する。これにより、パウル8の軸部81が、クラッチ5の相対回転によりガイド穴53の第2ガイド面53bに誘導されて迅速に非係合位置に向かって移動して、図16(b)に示すようにパウル8が非係合位置に戻るとともにクラッチ5が共回り位置に復帰する(つまり、クラッチ5が初期状態に戻る)。したがって、ロック動作が開始される前の図9(b)の位置に戻るまで巻取ドラム4をウエビング巻取方向に回転させなくても、ウエビング10の引き出しのロックが解除されウエビング10の引き出しが可能(ロック機構解除)になる。(図16(a)と図16(b)とでは、巻取ドラム4はウエビング巻取方向に回転しておらず、第2取付ピン45の位置は同じである。)
また、図16(a)のリターンスプリング13のクラッチ付勢方向がウエビング引出方向に切り換わった状態では、パウル8の係合爪82の先端は、第1内歯25の歯先の径よりも径方向外側に位置している。つまり、パウル8が第1内歯25に押されて非係合位置に向かって移動する際に、パウル8の係合爪82の先端が第1内歯25の歯先の径の位置まで移動する前に、言い換えると巻取ドラム4がウエビング巻取方向に回転することでクラッチ5がウエビング引出方向へ回転されることが可能な間に、リターンスプリング13のクラッチ付勢方向がウエビング引出方向に切り換わるようにされている。
(エンドロックの解除)
ウエビング10の全量巻取時の急激な巻取ドラム4の停止によって、ロッキングアーム61がさらに慣性で回転して、その後巻取ドラム4が反力で僅かに逆転してロッキングアーム61の第1端部62がメカニズムカバー9の第2内歯91と係合しエンドロックが発生すると、図9(c)に示す状態となる。従って、この状態から、上述したようにウエビング10の引き出しがロックされるか、その直前までウエビング10を引き出した後に、ウエビング10をフリーにするか緩めれば、エンドロックを解除することができる。
より詳しくは、図9(c)に示す状態では、ロッキングアーム61の第1端部62が第2内歯91と係合しているとともに、リターンスプリング13の付勢力F1によってクラッチ5が共回り位置に維持されている。この状態からウエビング10を引き出せば、リターンスプリング13の付勢力F1に抗して巻取ドラム4がウエビング引出方向に回転する。さらに、パウル8が第1内歯25と完全に係合するまでウエビング10を引き出せば、リターンスプリング13のクラッチ付勢方向がウエビング引出方向からウエビング巻取方向に切り換わる。これにより、クラッチ5がウエビング巻取方向に回転し、ロッキングアーム61の第1端部62と第2内歯91との係合が解除され、センサスプリング64の付勢力によってロッキングアーム61が非係合位置に揺動する。その後、ウエビング10をフリーにするか緩めれば、巻取ドラム4に常に作用する巻取スプリング33の付勢力により、ロッキングアーム61が非係合位置に維持されたままでウエビング10が巻き取られ。従って、巻取ドラム4をエンドロック状態になった図9(c)の位置を越えてさらに図9(b)の位置までウエビング巻取方向に回転さなくても、図16(a)の位置までウエビング巻取方向に回転させれば、ウエビング10の引き出しのロックが解除されウエビング10の引き出しが可能になる。すなわち、エンドロックを解除するには、ウエビング10をリターンスプリング13のクラッチ付勢方向が反転するまで引き出すだけでよい。従って、エンドロックを容易に解除することができる。
車両センサ7に関しては、ウエビング10の全量巻取時の急激な巻取ドラム4の停止時の衝撃等によって、レバー73が上方に揺動して、その後巻取ドラム4が反力で僅かに逆転してレバー73がクラッチ5の外歯5aと係合しエンドロックが発生すると、図12(c)に示す状態となる。従って、この状態から、上述したようにウエビング10の引き出しがロックされるか、その直前までウエビング10を引き出した後に、ウエビング10をフリーにするか緩めれば、エンドロックを解除することができる。その詳細は、ウエビングセンサ6の場合と同様であるので、説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態のシートベルト用リトラクタ1では、エンドロックが発生したときには、巻取ドラム4の引出回転が阻止されるまでウエビング10を引き出せば、クラッチ5がウエビング巻取方向に逆回転する。これにより、ウエビングセンサ6または車両センサ7によるクラッチ5のウエビング引出方向への回転の停止が解除される。つまり、ウエビング10が自由に引き出せる角度範囲内でエンドロックが解除されるため、エンドロックを容易に解除することができる。
しかも、本実施形態では、パウル8が第1内歯25に完全に係合するまで巻取ドラム4の回転が阻止されないので、ウエビング10が自由に引き出せる角度範囲を大きく確保することができる。
また、本実施形態では、リターンスプリング13のクラッチ付勢方向がウエビング巻取方向に切り換わるため、リターンスプリング13の付勢力によってクラッチ5をウエビング巻取方向に回転させることができる。
さらに、本実施形態では、第2取付ピン45の中心が巻取ドラム4の中心と第1取付ピン54の中心を結ぶ線を超えることによって、クラッチ5と巻取ドラム4との相対回転を利用してリターンスプリング13のクラッチ付勢方向を容易に切り換えることができる。
一方、ウエビング10を巻き戻す際には、パウル8がガイド穴53の第1ガイド面53aを押す動作を利用して、リターンスプリング13のクラッチ付勢方向をウエビング巻取方向からウエビング引出方向に切り換えることができる。
<変形例>
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、リターンスプリング13は、必ずしも略Ω字状のスプリングである必要はなく、圧縮コイルスプリングなどの他のスプリングであってもよい。
ロック機構は、従来技術と同様に、パウル8が第1内歯25に完全に係合して巻取ドラム4の引出回転が完全に阻止される前に、巻取ドラム4の引出回転をある程度阻止してもよい。この場合、シートベルト用リトラクタ1は、ロック機構が作動し始めてから巻取ドラム4の引出回転をある程度阻止するまでにクラッチ5がウエビング巻取方向に回転するように構成されればよい。
1 シートベルト用リトラクタ
10 ウエビング
13 リターンスプリング
2 ハウジング
21 第1側壁
22 第2側壁
25 第1内歯
4 巻取ドラム
44 軸部
45 第2取付ピン(第2連結部)
5 クラッチ
54 第1取付ピン(第1連結部)
6 ウエビングセンサ(検知手段)
61 ロッキングアーム
64 センサスプリング
7 車両センサ(検知手段)
8 パウル
9 メカニズムカバー
91 第2内歯

Claims (5)

  1. ウエビングが巻き回された巻取ドラムと、
    通常時は前記巻取ドラムと一体回転し、緊急時に前記巻取ドラムと同軸上で相対回転するクラッチと、
    緊急時に前記クラッチのウエビング引出方向への回転を停止する検知手段と、
    前記検知手段により回転が停止された前記クラッチと前記巻取ドラムとの相対回転により作動して前記巻取ドラムの引出回転を阻止するロック機構と、を備え、
    前記クラッチが、前記ロック機構が作動し始めてから前記巻取ドラムの引出回転を阻止するまでにウエビング巻取方向に回転する、シートベルト用リトラクタ。
  2. 前記巻取ドラムに対して前記クラッチを付勢するスプリングをさらに備え、
    通常時は前記スプリングのクラッチ付勢方向がウエビング引出方向であり、前記検知手段により回転が停止された前記クラッチと前記巻取ドラムとが相対回転する間に前記スプリングのクラッチ付勢方向がウエビング引出方向からウエビング巻取方向に切り換わる、請求項1に記載のシートベルト用リトラクタ。
  3. 前記クラッチは、前記スプリングの一端が連結される第1連結部を有し、
    前記巻取ドラムは、前記スプリングの他端が連結される第2連結部を有し、
    前記検知手段により回転が停止された前記クラッチと前記巻取ドラムとが相対回転する間に、前記第2連結部が前記巻取ドラムの中心と前記第1連結部とを結ぶ線を超える、請求項2に記載のシートベルト用リトラクタ。
  4. 前記ロック機構は、前記巻取ドラムに保持されたパウルと、ハウジングの側壁に形成された内歯を含み、
    前記クラッチは、前記パウルを操作するためのガイド面を有し、
    前記巻取ドラムの引出回転が阻止されてから前記ウエビングを巻き戻す際には、前記パウルが前記ガイド面を押すことによって前記巻取ドラムの巻取回転に対する前記クラッチの回転が遅延するか前記クラッチがウエビング引出方向に回転し、前記スプリングのクラッチ付勢方向がウエビング巻取方向からウエビング引出方向に切り換わる、請求項2または3に記載のシートベルト用リトラクタ。
  5. 前記ロック機構は、前記パウルが前記内歯に完全に係合するまでは前記巻取ドラムの引出回転を阻止せず、前記パウルが前記内歯に完全に係合したときに前記巻取ドラムの引出回転を阻止する、請求項4に記載のシートベルト用リトラクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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