JP2017196813A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクの消費量を低く抑えつつ、高濃度の画像をすることができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供すること。
【解決手段】ノズル160の吐出口から吐出されるインクの主滴と副滴によって形成されるドット間の距離と、吐出口164の吐出口から吐出されるインクの主滴と副滴によって形成されるドット間の距離と、が異なる。ノズル160,164のうち、ドット間の距離が長い方の使用割合をドット間の距離が短い方の使用割合よりも高くする。
【選択図】図6
【解決手段】ノズル160の吐出口から吐出されるインクの主滴と副滴によって形成されるドット間の距離と、吐出口164の吐出口から吐出されるインクの主滴と副滴によって形成されるドット間の距離と、が異なる。ノズル160,164のうち、ドット間の距離が長い方の使用割合をドット間の距離が短い方の使用割合よりも高くする。
【選択図】図6
Description
本発明は、吐出口からインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関するものである。
特許文献1には、浸透性を高めたインクを用いることによって、そのインクによって形成されるドットの径を拡げるインクジェット記録装置が記載されている。ドットの径を拡げることにより、インクの付与量が少ない記録領域において、インクによって被覆される記録媒体上の面積の割合(以下、「エリアファクター」という)を高くして、記録濃度を高めることが可能となる。また。インクの消費量を低く抑えることも可能となる。
しかし、インクの付与量が多い記録領域においては、インクが記録媒体の内部に浸透するため記録濃度を高めることが難しく、記録濃度を高めるためにより多くのインクを付与した場合には、インクの消費量の増大を招くことになる。
本発明の目的は、インクの消費量を低く抑えつつ、高濃度の画像をすることができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出可能な吐出口を有する記録ヘッドと、記録媒体と、の相対移動を伴って、前記吐出口からインクを吐出することにより前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記吐出口は、第1吐出口および第2吐出口を含み、前記インクジェット記録装置は、前記第1吐出口から吐出されるインクの主滴および副滴によって形成されるドット間の距離と、前記第2吐出口から吐出されるインクの主滴および副滴によって形成されるドット間の距離と、が異なる場合に、前記第1および第2吐出口のうち、前記距離が長い方の使用割合を前記距離が短い方の使用割合よりも高くするように、前記記録ヘッドを制御する制御手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、インクの主滴と副滴によって形成されるドット間の距離が長い吐出口の使用割合を高くすることにより、インクの消費量を低く抑えつつ、高濃度の画像をすることができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
(記録装置の全体構成)
図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の全体構成を説明するための概略斜視図である。本例の記録装置は、いわゆるシリアルスキャン方式のインクジェット記録装置であり、不図示のインクジェット記録ヘッドおよびインクタンクを搭載するキャリッジ11は、キャリッジモータ304を駆動源として、矢印Xの主走査方向に往復移動される。記録ヘッドには、インクを吐出可能な吐出口が複数形成されており、それらの吐出口は、主走査方向と交差(本例の場合は、直交)する方向に延在する吐出口列を形成するように配列されている。記録ヘッドには、吐出口からインクを吐出させるために、電気熱変換素子(ヒータ)およびピエゾ素子などとの吐出エネルギー発生素子が備えられている。キャリッジ11の往復移動に追従するように取り付けられているフレキシブルケーブル13は、不図示の制御部と、キャリッジ11に搭載された記録ヘッドと、の間において電気信号の送受信を行う。キャリッジ11の移動位置は、主走査方向に延在するように取り付けられているエンコーダ16と、エンコーダ16のスリット部を光学的に読み取るようにキャリッジ11に備えられたエンコーダセンサと、によって検出される。
(記録装置の全体構成)
図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の全体構成を説明するための概略斜視図である。本例の記録装置は、いわゆるシリアルスキャン方式のインクジェット記録装置であり、不図示のインクジェット記録ヘッドおよびインクタンクを搭載するキャリッジ11は、キャリッジモータ304を駆動源として、矢印Xの主走査方向に往復移動される。記録ヘッドには、インクを吐出可能な吐出口が複数形成されており、それらの吐出口は、主走査方向と交差(本例の場合は、直交)する方向に延在する吐出口列を形成するように配列されている。記録ヘッドには、吐出口からインクを吐出させるために、電気熱変換素子(ヒータ)およびピエゾ素子などとの吐出エネルギー発生素子が備えられている。キャリッジ11の往復移動に追従するように取り付けられているフレキシブルケーブル13は、不図示の制御部と、キャリッジ11に搭載された記録ヘッドと、の間において電気信号の送受信を行う。キャリッジ11の移動位置は、主走査方向に延在するように取り付けられているエンコーダ16と、エンコーダ16のスリット部を光学的に読み取るようにキャリッジ11に備えられたエンコーダセンサと、によって検出される。
記録装置に接続されたホスト装置(ホストコンピュ−タ等の外部機器)から、記録装置の制御部に記録動作コマンドが入力されると、給紙トレイ15から1枚の記録媒体が給紙される。その記録媒体は、主走査方向と交差(本例の場合は、直交)する矢印Yの副走査方向に沿って、キャリッジ11に搭載された記録ヘッドによって画像が記録可能な記録位置まで搬送される。その後、記録ヘッドが2値の画像データに従ってインクを吐出しながら、キャリッジ11と共に主走査方向に移動する記録走査と、副走査方向における記録媒体の所定量の搬送動作と、を交互に繰り返すことにより、記録媒体に順次画像が記録される。
キャリッジ11が移動する領域の端部には、記録ヘッドのメンテナンス処理を実行するための回復機構14が備えられている。回復機構14には、記録ヘッドの吸引回復処理時および放置時に、吐出口が形成されている記録ヘッドの吐出口面を保護するためのキャップ141と、記録ヘッドの予備吐出時に吐出されたインクを受容する吐出受け部142,143等が備えられている。ワイパーブレード144は、矢印A方向に移動することにより、記録ヘッドの吐出口面をワイピングする。
図2は、図1の記録装置における制御系を説明するためのブロック図である。システムコントローラ301は、ホスト装置306等の外部機器より受信した画像データの処理、および記録装置全体を制御する。システムコントローラ301は、マイクロプロセッサ、記憶素子(ROM)、および各種画像処理を実施する際のワークエリアとなるRAM等によって構成される。その記憶素子には、制御プログラム、マスクパターン、後述するインデックスパターン(ドット配置パターン)などが記憶される。システムコントローラ301は、例えば、ROMに記憶されたインデックスパターンを利用して、多値の画像データを2値の画像データに変換(インデックス展開)し、この2値の画像データをフレームメモリに格納する。キャリッジモータ304は、前述したように、記録ヘッドを搭載したキャリッジ11を主走査方向に移動させる。搬送モータ305は、記録媒体を副走査方向に搬送するための駆動源である。ドライバ302および303は、システムコントローラ301から、記録ヘッドおよび記録媒体に関する移動速度および移動距離などの情報を受け取り、それらの情報に基づいて、キャリッジモータ304および搬送モータ305を駆動する。
ホストコンピュータ等のホスト装置306は、記録装置に対して、記録すべき画像データを含む各種情報を供給する。ホストコンピュータの形態としては、情報処理装置としてのコンピュータとする他、イメージリーダなどの形態とすることもできる。受信バッファ307は、ホスト装置306から送信された画像データを一時的に格納し、システムコントローラ301によって読み出されるまで、画像データを蓄積しておく。
フレームメモリ308(308k,308c,308m,308y)は、受信バッファ307から読み出された多値の画像データを2値の画像データに展開する。このフレームメモリ308は、記録に必要な容量のメモリサイズをインク色(本例の場合は、ブラックkび無彩色インク、およびシアンc,マゼンタm,イエローyの有彩色インク)毎に有している。本例においては、記録媒体の1枚分の画像データに対応するサイズのフレームメモリが用意されている。しかし、フレームメモリのサイズは限定されない。バッファ309(309k,309c,309m,309y)は、それぞれインク色毎の2値の画像データを一時的に記憶するためのバッファであり、記録ヘッド17(17k,17c,17m,17y)の吐出口数(ノズル数)に対応する容量を有する。
記録制御部310は、システムコントローラ301からの指令により記録ヘッド17を制御し、記録速度および記録データ数などを制御する。記録ヘッドドライバ311は、記録制御部310からの信号により制御され、吐出口からインクを吐出させるために、記録ヘッド17の吐出エネルギー発生素子を駆動する。
以上の構成において、ホスト装置306から供給される多値の画像データは、受信バッファ307に転送されて一時的に格納されてから、システムコントローラ301によってインク色毎のフレームメモリ308に展開される。その展開された2値の画像データは、システムコントローラ301によって読み出されてから、所定の画像処理が施された後に、インク色毎のバッファ309に展開される。記録制御部310は、バッファ309内の2値の画像データに基づいて記録ヘッド17を制御する。
(インクの組成)
次に、本実施形態において用いるインクの組成について説明する。以下、「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り、質量基準である。
次に、本実施形態において用いるインクの組成について説明する。以下、「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り、質量基準である。
(ブラックインク)
(1)分散液の作製
まず、アニオン系高分子P−1[スチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸共重合体(重合比(重量比)=30/40/30)酸価202、重量平均分子量6500]を準備した。これを、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して、均質な10質量%ポリマー水溶液を作製した。上記ポリマー溶液を600g、カーボンブラックを100g、およびイオン交換水を300g、を混合し、機械的に所定時間撹拌した後、遠心分離処理により粗大粒子を含む非分散物を除去して、ブラック分散液とする。得られたブラック分散液は、その顔料濃度が10質量%であった。
(1)分散液の作製
まず、アニオン系高分子P−1[スチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸共重合体(重合比(重量比)=30/40/30)酸価202、重量平均分子量6500]を準備した。これを、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して、均質な10質量%ポリマー水溶液を作製した。上記ポリマー溶液を600g、カーボンブラックを100g、およびイオン交換水を300g、を混合し、機械的に所定時間撹拌した後、遠心分離処理により粗大粒子を含む非分散物を除去して、ブラック分散液とする。得られたブラック分散液は、その顔料濃度が10質量%であった。
(2)インクの作製
インクの作製においては、上記ブラック分散液を使用し、これに、以下の成分を加えて所定の濃度にする。そして、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過して、顔料濃度2.5質量%の顔料インクを調製した。
上記ブラック分散液 25部
ゾニールFSO−100(デュポン製フッ素系界面活性剤) 0.05部
グリセリン 10部
トリエチレングリコール 10部
アセチレングリコールEO付加物
(川研ファインケミカル株式会社製) 0.1部
トリエタノールアミン 0.5部
イオン交換水 残部
インクの作製においては、上記ブラック分散液を使用し、これに、以下の成分を加えて所定の濃度にする。そして、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過して、顔料濃度2.5質量%の顔料インクを調製した。
上記ブラック分散液 25部
ゾニールFSO−100(デュポン製フッ素系界面活性剤) 0.05部
グリセリン 10部
トリエチレングリコール 10部
アセチレングリコールEO付加物
(川研ファインケミカル株式会社製) 0.1部
トリエタノールアミン 0.5部
イオン交換水 残部
(シアンインク)
(1)分散液の作製
まず、ベンジルアクリレートとメタクリル酸とを原料として、常法により、酸価250、数平均分子量3000のAB型ブロックポリマーを作り、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して、均質な50質量%ポリマー水溶液を作製した。上記のポリマー溶液を200g、C.I.ピグメントブルー15:3を100g、およびイオン交換水を700g、を混合し、機械的に所定時間撹拌した後、遠心分離処理により粗大粒子を含む非分散物を除去して、シアン分散液とした。得られたシアン分散液は、その顔料濃度が10質量%であった。
(1)分散液の作製
まず、ベンジルアクリレートとメタクリル酸とを原料として、常法により、酸価250、数平均分子量3000のAB型ブロックポリマーを作り、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して、均質な50質量%ポリマー水溶液を作製した。上記のポリマー溶液を200g、C.I.ピグメントブルー15:3を100g、およびイオン交換水を700g、を混合し、機械的に所定時間撹拌した後、遠心分離処理により粗大粒子を含む非分散物を除去して、シアン分散液とした。得られたシアン分散液は、その顔料濃度が10質量%であった。
(2)インクの作製
インクの作製においては、上記シアン分散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にする。そして、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過して、顔料濃度2質量%の顔料インクを調製した。
上記シアン分散液 20部
ゾニールFSO−100(デュポン製フッ素系界面活性剤) 0.05部
グリセリン 10部
ジエチレングリコール 10部
アセチレングリコールEO付加物
(川研ファインケミカル株式会社製) 0.1部
トリエタノールアミン 0.5部
イオン交換水 残部
インクの作製においては、上記シアン分散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にする。そして、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過して、顔料濃度2質量%の顔料インクを調製した。
上記シアン分散液 20部
ゾニールFSO−100(デュポン製フッ素系界面活性剤) 0.05部
グリセリン 10部
ジエチレングリコール 10部
アセチレングリコールEO付加物
(川研ファインケミカル株式会社製) 0.1部
トリエタノールアミン 0.5部
イオン交換水 残部
(マゼンタインク)
(1)分散液の作製
まず、ベンジルアクリレートとメタクリル酸を原料として、常法により、酸価300、数平均分子量2500のAB型ブロックポリマーを作り、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して、均質な50質量%ポリマー水溶液を作製した。上記ポリマー溶液を100g、C.I.ピグメントレッド122を100g、およびイオン交換水を800g、を混合し、機械的に所定時間撹拌した後、遠心分離処理により粗大粒子を含む非分散物を除去して、マゼンタ分散液とした。得られたマゼンタ分散液は、その顔料濃度が10質量%であった。
(1)分散液の作製
まず、ベンジルアクリレートとメタクリル酸を原料として、常法により、酸価300、数平均分子量2500のAB型ブロックポリマーを作り、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して、均質な50質量%ポリマー水溶液を作製した。上記ポリマー溶液を100g、C.I.ピグメントレッド122を100g、およびイオン交換水を800g、を混合し、機械的に所定時間撹拌した後、遠心分離処理により粗大粒子を含む非分散物を除去して、マゼンタ分散液とした。得られたマゼンタ分散液は、その顔料濃度が10質量%であった。
(2)インクの作製
インクの作製において、上記マゼンタ分散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にする。そして、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過して、顔料濃度4質量%の顔料インクを調製した。
上記マゼンタ分散液 40部
ゾニールFSO−100(デュポン製フッ素系界面活性剤) 0.05部
グリセリン 10部
ジエチレングリコール 10部
アセチレングリコールEO付加物
(川研ファインケミカル株式会社製) 0.1部
トリエタノールアミン 0.5部
イオン交換水 残部
インクの作製において、上記マゼンタ分散液を使用し、これに以下の成分を加えて所定の濃度にする。そして、これらの成分を十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過して、顔料濃度4質量%の顔料インクを調製した。
上記マゼンタ分散液 40部
ゾニールFSO−100(デュポン製フッ素系界面活性剤) 0.05部
グリセリン 10部
ジエチレングリコール 10部
アセチレングリコールEO付加物
(川研ファインケミカル株式会社製) 0.1部
トリエタノールアミン 0.5部
イオン交換水 残部
(イエローインク)
(1)分散液の作製
まず、前記アニオン系高分子P−1を、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な10質量%ポリマー水溶液を作製した。上記ポリマー溶液を300g、C.I.ピグメントイエロー74を100g、およびイオン交換水を600g、を混合し、機械的に所定時間攪拌した後、遠心分離処理により粗大粒子を含む非分散物を除去して、イエロー分散液とした。得られたイエロー分散液は、その顔料濃度が10質量%であった。
(1)分散液の作製
まず、前記アニオン系高分子P−1を、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な10質量%ポリマー水溶液を作製した。上記ポリマー溶液を300g、C.I.ピグメントイエロー74を100g、およびイオン交換水を600g、を混合し、機械的に所定時間攪拌した後、遠心分離処理により粗大粒子を含む非分散物を除去して、イエロー分散液とした。得られたイエロー分散液は、その顔料濃度が10質量%であった。
(2)インクの作製
以下の成分を混合し、十分に攪拌して溶解・分散後、ポアサイズ1.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過して、顔料濃度4質量%の顔料インクを調製した。
上記イエロー分散液 40部
ゾニールFSO−100(デュポン製フッ素系界面活性剤) 0.025部
グリセリン 9部
エチレングリコール 10部
アセチレングリコールEO付加物
(川研ファインケミカル株式会社製) 0.1部
トリエタノールアミン 0.5部
イオン交換水 残部
以下の成分を混合し、十分に攪拌して溶解・分散後、ポアサイズ1.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過して、顔料濃度4質量%の顔料インクを調製した。
上記イエロー分散液 40部
ゾニールFSO−100(デュポン製フッ素系界面活性剤) 0.025部
グリセリン 9部
エチレングリコール 10部
アセチレングリコールEO付加物
(川研ファインケミカル株式会社製) 0.1部
トリエタノールアミン 0.5部
イオン交換水 残部
本実施形態に用いるインクは、いずれも界面活性剤であるアセチレングリコールEO付加物を0.1部の付加に止めている。このようなインクは、紙面などの記録媒体上における浸透性が低く、インクの付与量が多い記録領域においては、記録媒体上に色材が残りやすく高い記録濃度が実現しやすい。一方、1つ1つのインクのドットが記録媒体に浸み込みにくいために、ドットの大きさが小さく、インクの付与量が少ない記録領域においては、充分な記録濃度が得られにくい傾向にある。本発明においては、このようなインクを用いた場合にも、インクの付与量が少ない記録領域において高い記録濃度を実現でする。
記録媒体へのインクの浸透性を表わす尺度として、ブリストウ法によって求められるKa値がある。すなわち、インクの浸透性を1m2当たりに付与されるインク量をVとした場合、インクが付与されてから、所定時間tが経過した後におけるインクの記録媒体への浸透量V(mL/m2=μm)は、下記のブリストウの式によって表される。
V=Vr+Ka(t−tw)1/2
V=Vr+Ka(t−tw)1/2
インク滴が記録媒体の表面に付着した直後においては、インクの殆どが記録媒体の表面の凹凸部分(記録媒体の表面の荒さの部分)に吸収され、インクの殆どは記録媒体の内部へは浸透しない。その間の時間がコンタクトタイム(tw)であり、そのコンタクトタイムに記録媒体の凹凸部に吸収されたインク量がVrである。
そして、インクが記録媒体の表面に付着した後、コンタクトタイムを越えると、そのコンタクトタイムを越えた時間、すなわち(t−tw)の1/2乗べきに比例した分だけ、記録媒体へのインクの浸透量が増加する。Kaは、この増加分の比例係数であり、浸透速度に応じた値を示す。このKa値は、ブリストウ法による液体の動的浸透性試験装置(例えば商品名:動的浸透性試験装置S;東洋精機製作所製等)等を用いて測定可能である。本実施形態において用いる前述したインクにおいて、このKa値を1.5未満とすることは、記録画像の品質をより一層向上させる上において好ましい。
なお、本発明におけるブリストウ法によるKa値は、普通紙を記録媒体として用いて測定した値である。ここで普通紙とは、例えば、キヤノン株式会社製の、電子写真方式を用いた複写機用やインクジェット記録方式を用いたプリンタ用として用いられるPB紙、および電子写真方式を用いた複写機用の紙であるPPC用紙を指す。また測定環境としては、通常のオフィス環境、例えば温度20〜25℃、湿度40〜60%を想定している。インクは、ブリストウ法におけるKa値が1.5ml/m2/msec1/2未満であることが好ましい。
(記録ヘッド)
図3は、本実施形態において使用される記録ヘッド17を吐出口側から見た模式図である。本例のインク色毎の記録ヘッド17は、1280個の吐出口が矢印Yの副走査方向において1インチ当たり1200個の密度で配列されることによって、吐出口列4が形成されている。本例の記録ヘッド17yは、640個の吐出口が1インチ当たり600個の密度で配列された第1吐出口列と、640個の吐出口が1インチ当たり600個の密度で配列された第2吐出口列と、を含む。そして、それらの吐出口列の吐出口が副走査方向に半ピッチずれることによって、吐出口列4Yが形成されている。記録ヘッド17m,17c,17kの吐出口列4M,4C,4Kも同様に形成されている。これらの吐出口列4K,4C,4M,4Yは、主走査方向に並列するように位置する。
図3は、本実施形態において使用される記録ヘッド17を吐出口側から見た模式図である。本例のインク色毎の記録ヘッド17は、1280個の吐出口が矢印Yの副走査方向において1インチ当たり1200個の密度で配列されることによって、吐出口列4が形成されている。本例の記録ヘッド17yは、640個の吐出口が1インチ当たり600個の密度で配列された第1吐出口列と、640個の吐出口が1インチ当たり600個の密度で配列された第2吐出口列と、を含む。そして、それらの吐出口列の吐出口が副走査方向に半ピッチずれることによって、吐出口列4Yが形成されている。記録ヘッド17m,17c,17kの吐出口列4M,4C,4Kも同様に形成されている。これらの吐出口列4K,4C,4M,4Yは、主走査方向に並列するように位置する。
吐出口から吐出されるインクの吐出量は約4.5plとする。但し、ブラックインクは、高い記録濃度を実現するために、他のインクよりも吐出量を若干多く設定してもよい。本例の記録装置は、記録ヘッド17を主走査方向に移動させつつ、吐出口からインクを吐出させることにより、主走査方向に1200dpi(ドット/inch)、副走査方向に1200dpiの密度でインクのドットを形成して、画像を記録することができる。
図4は、図3における1つのインク色に対応する記録ヘッド17を吐出口側から見た概略図であり、図5は、図4のV−V線に沿う断面図である。記録ヘッド17における吐出口列4は、前述したように、第1吐出口列4−1および第2吐出口列4−2を含む。第1吐出口列4−1側のノズル160および第2吐出口列4−2側のノズル164は、それぞれ吐出口および吐出エネルギー発生素子などによって構成されており、液室167から供給されたインクが吐出口から吐出される。ノズル160,164からは、インクの主滴162,166、およびインクのサテライト(副滴)161,165が吐出される。本例のような記録ヘッドにおいては一般に、図5(a)のように、ノズル160,164からのインクの吐出方向は、記録ヘッド17の中央(図5(a)中の左右方向の中央)に向かって若干傾くように設定されている。ノズル164に関しては、図中左側にはインク流路の壁が位置し、図中右側にはインク供給流路が位置し、このような構造による生じる流路抵抗の差がインクの飛翔方向に影響を及ぼす。同様に、ノズル160に関しては、図中右側にはインク流路の壁が位置し、図中左側にはインク供給流路が位置し、このような構造による生じる流路抵抗の差がインクの飛翔方向に影響を及ぼす。
図5(b)は、記録ヘッド17が矢印X1の往方向に移動(往動)しながら画像を記録する往走査時におけるインクの吐出状態の説明図である。このような記録ヘッド17の往動時には、図5(b)のように、主滴162およびサテライト161は、記録ヘッド17の中央に向かう方向の速度が低くなって、吐出方向が図中の右方にずれる。なる。一方、主滴166およびサテライト165は、記録ヘッド17の中央に向かう方向の速度が高くなって、吐出方向が図中の右方にずれる。主滴162,166よりもサテライト161,165の方が吐出速度が低いため、記録ヘッド17の移動の影響を大きく受けて、吐出方向が図中の右方へより大きくずれる。これらの結果、ノズル164から吐出される主滴166とサテライト165の着弾位置が大きくずれることになり、サテライト165によって記録媒体P上に形成されるインクのドットは目立ちやすくなる。一方、ノズル160から吐出される主滴162とサテライト161は近い位置に着弾するため、サテライト161によって記録媒体P上に形成されるインクのドットは目立ち難くなる。
図6は、このような記録ヘッド17を用いて、1ドット幅の縦罫線Lを記録した場合の説明図である。図6(a)のように、記録ヘッド17の矢印X1の往走査方向の移動を伴って縦径線Lを記録した場合には、ノズル164から吐出されるサテライト165によって形成されるドットD2−2が目立ちやすくなる。ドットD2−1は、ノズル164から吐出される主滴166によって形成されるドットである。一方、図6(b)のように、記録ヘッド17の矢印X2の復走査方向の移動(復動)を伴って縦径線Lを記録した場合には、ノズル160から吐出されるサテライト161によって形成されるドットD1−2が目立ちやすくなる。ドットD1−1は、このような復動時に、ノズル160から吐出される主滴162によって形成されるドットである。
本発明は、このような記録ヘッドの特性に着目し、図6(a)のように、記録ヘッド17の移動方向に応じて吐出口列4−1,4−2を使い分ける。すなわち、記録ヘッド17が矢印X2方向に移動する場合には、ドットD2を形成する吐出口列4−2側のノズル164を用い、記録ヘッド17が矢印X2方向に移動する場合には、ドットD1を形成する吐出口列4−1側のノズル160を用いる。このような記録方法により、サテライトによるドットを記録媒体上に多く形成することが可能となる。サテライトによるドットを多く形成することにより、記録媒体上におけるエリアファクターを高くして、高濃度の画像の記録が実現できる。
(記録方式)
次に、本実施形態における記録方法として、記録ヘッドの1回の走査によって画像を記録する1パス記録方式に適用した例について説明する。
次に、本実施形態における記録方法として、記録ヘッドの1回の走査によって画像を記録する1パス記録方式に適用した例について説明する。
図7は、1パス記録方式を説明するための模式図である。記録ヘッド17を矢印X1方向に移動させつつ、記録ヘッド17からインクを吐出することによって、吐出口列4の長さに対応する記録幅dの画像を記録する。このような記録ヘッド17の1回の走査によって、記録幅dの画像が完成される。このように記録幅dの画像を記録した後、その記録幅dに対応する距離だけ、記録媒体Pを矢印Yの副走査方向に搬送する。1パス記録方式においては、このような記録走査と、記録媒体Pの搬送動作と、を繰り返すことによって、画像を順次記録する。1パスの片方向記録方式の場合には、記録ヘッド17の矢印X1方向の記録走査(往走査)と、記録媒体Pの搬送動作と、を繰り返すことにより画像を順次記録する。1パスの双方向記録方式の場合には、記録ヘッド17の矢印X1方向の記録走査(往走査)と、記録媒体Pの搬送動作と、記録ヘッド17の矢印X2方向の記録走査(復走査)と、記録媒体Pの搬送動作と、を繰り返すことにより画像を順次記録する。
このような1パス記録方法において、サテライトによって形成されるドットを多く記録媒体P上に形成するために、ドット配置とノズル位置との関係を利用する。本実施形態においては、ドット配置を指定するために、インデックスパターンを使用する。まず、本実施形態において使用するインデックスパターンについて説明してから、インデックス値データの生成方法について説明する。
(インデックスパターン)
記録装置においては、通常、記録可能な解像度と、ホストコンピュータなどから転送されるデータの解像度と、が異なることが多い。現在製品化されている記録装置は、1/1200インチ四方の領域にインクを着弾可能な解像度(以降、「1200dpi」と記す)、または、それ以上の精度をもってインクを着弾可能な解像度となりつつある。以下、記録装置による記録画像の画素を「出力画素」という。A4サイズの記録媒体の1枚に画像を記録するために必要な情報は、1つのインク色当たり108ビットを越える非常に膨大な量になる。
記録装置においては、通常、記録可能な解像度と、ホストコンピュータなどから転送されるデータの解像度と、が異なることが多い。現在製品化されている記録装置は、1/1200インチ四方の領域にインクを着弾可能な解像度(以降、「1200dpi」と記す)、または、それ以上の精度をもってインクを着弾可能な解像度となりつつある。以下、記録装置による記録画像の画素を「出力画素」という。A4サイズの記録媒体の1枚に画像を記録するために必要な情報は、1つのインク色当たり108ビットを越える非常に膨大な量になる。
そのため、数画素を一単位とし、その中に配置するドットの数のみをデータとして生成する方法がある。例えば、図8(a)のように、2×2のマトリックス単位(4画素単位)に画像を分割する。仮に、この4画素のそれぞれに対して、「記録する」または「記録しない」の情報を与えた場合には、ホストコンピュータは4ビットの情報を転送しなければならない。それに対して、この2×2のマトリックスの中に「0,1,2,3,4つのいずれかの数のドットを配置する」といった情報のみを転送する。この方法により、2×2のマトリックスに対して、ドットを配置数の0,1,2,3,4に対応する「000」,「001」,「010」,「011」,「100」の3ビットのデータが転送できれば充分となる。これにより、データ量を3/4に減らすことができる。以降、このようなデータ値を「インデックス値」と呼ぶ。記録装置は、例えば、「2×2のマトリックスに、2つのドットを配置する」というデータを入力した場合に、2つのドットを予め決められてルールにしたがって配置する。
図8(a)は、2×2のマトリックスに対して、3ビットのデータを振り分けた画像データの例の説明図である。
インデックス値が「001」の場合には、2×2のマトリクスにおける図中上部の画素にドットを配置する。以下、2×2のマトリックスの上部の画素をeven画素、その下部の画素をodd画素という。インデックス値が「010」の場合には、2×2のマトリックスにおける図中上部の2か所にドットを配置する。つまり、even画素の2か所にドットを配置する。同様に、インデックス値が「011」の場合には、even画素の2か所と、odd画素の1か所と、ドットを配置する。インデックス値が「100」の場合には、全画素にドットを配置する。このように、本実施形態においては、odd画素よりもeven画素にドットをより多く配置する。つまり、ノズル160,164と関連付けてドットの配置が設定される。
次に、入力画像データに基づいてインデックス値を生成する方法を説明する。
(インデックス値データの生成方法)
通常、ホストコンピュータ等のホスト装置306では、各画素に関して、アプリケーション等からRGB(レッド、グリーン、ブルー)の輝度情報としての画像データを受け取り、ホスト装置306内において、記録画像の階調値を画像処理により求める。
通常、ホストコンピュータ等のホスト装置306では、各画素に関して、アプリケーション等からRGB(レッド、グリーン、ブルー)の輝度情報としての画像データを受け取り、ホスト装置306内において、記録画像の階調値を画像処理により求める。
図8(b)は、このような画像処理を説明するためのフローチャートである。同図において、楕円の記号はデータの形式を表し、四角の記号は処理作業を表す。まず、ステップS1において、RGBデータD1を記録装置の記録(プリンタ出力)に適した解像度データD2に変換する。本実施形態においては、図8(a)のように、縦および横共に600dpi四方の領域を画像処理の単位画素(以下に「入力画素」という)とする。次に、入力画素毎に記録装置に適した色データD3(R‘G’B‘データ)に変換する(色調整処理)。この処理は、通常、ルックアップテーブルを用いて行われる。その後、ステップS3において、色データD3を、インク色に対応するCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)データD4に変換する。通常は、ルックアップテーブルを用いて、RGBの無彩色成分の一部をKデータに変換し、残りのRGB値を補色であるCMYデータに置き換える。次に、ステップS4において、CMYKデータD4を3ビット、5階調の階調値データD5に変換する。この変換は、通常、一般的な誤差拡散によって行われる。
このように、600dpiの入力画像に関して、600dpi毎のインデックス値を生成し、インデックス展開によって1200dpiの画素データを生成する。本実施形態のおいては、前述したように、even画素にドットを多く配置する。
(記録方法)
以下、本実施形態における具体的な記録方法について説明する。本例における記録方式は、1パスの双方向記録方式である。
以下、本実施形態における具体的な記録方法について説明する。本例における記録方式は、1パスの双方向記録方式である。
図9は、ドットの配置例を示している。同図において、実線93は入力画素の600dpi単位を示し、点線94は出力画素1200dpiを示す。また、同図中の黒塗りの部分は、ドットが配置される位置を示す。同図のように、600dpi四方の入力画素に対するドットの形成数が少ない部分においては、even画素にドットが形成されるようにデータが生成される。
図9は、画像を記録するために、記録ヘッド17が矢印X1方向の往走査を開始するときの状態を示す。実際には、記録ヘッド17における1280ノズルを用いるが、ここでは説明の便宜上、12ノズルを用いるものとする。前述したように、ノズルは1200dpiで配置されており、それぞれのノズルの位置は、記録画素の縦方向の位置に対応する。図9から分かるように、even画素と、走査方向の後方側に位置する吐出口列4Y−2,4M−2,4C−2,4K−2のノズル164と、が対応している。したがって、矢印X1の走査方向の後方側に位置する吐出口列のノズル164を使用して記録する画素は、その走査方向の前方側に位置する吐出口列のノズル160を使用して記録する画素よりも多くなる。このような1回目の走査(往走査)においては、図10のように、走査方向の後方側に位置する吐出口列のノズル164から吐出される主滴166およびサテライト165によって、ドットD2−1とドットD2−2とが離れて形成される。
図10は、1回目の走査(往走査)によって画像が記録されてから、11ノズル分の長さだけ、記録媒体Pが矢印Yの副走査方向に搬送された後に、記録ヘッド17が矢印X2方向の復走査を開始するときの状態を示す。一般的には、全ノズルを使用して画像を記録するために、全12ノズル分の長さだけ、記録媒体Pを副走査方向に搬送する。本実施形態の場合は、奇数ノズル分(11ノズル分)の長さだけ記録媒体Pを搬送し、矢印X2方向の復走査において、even画素と、走査方向の後方側に位置する吐出口列4Y−1,4M−1,4C−1,4K−1のノズル160と、を対応させる。したがって、矢印X2方向の復走査においては、走査方向の後方側に位置する吐出口列のノズル160を使用して記録する画素は、その走査方向の前方側に位置する吐出口列のノズル164を使用して記録する画素よりも多くなる。つまり、ノズル160が使用される割合(使用割合)は、ノズル164が使用される割合よりも高くなる。
図11は、このような2回目の走査(復走査)後の記録画像の説明図である。図11のように、2回目の走査(復走査)においては、走査方向の後方側に位置する吐出口列のノズル160から吐出される主滴162およびサテライト161によって、ドットD1−1とドットD1−2とが離れて形成される。一方、走査方向の前方側に位置する吐出口列のノズル164から吐出される主滴166およびサテライト165は、ドットD2−1とドットD2−2とを重ねるように形成する。図11においては、ドットD2−1,D2−2が重なる2重円として現されているが、実際には、それらのドットは同一化されて1つのドットとして認識される。
このような2回の走査においては、サテライトによるドットが主滴によるドットから離れて形成される数が34、サテライトによるドットが主滴によるドットに重なるように形成される数が2となり、前者の数が多くなる。
(比較例)
以下、比較例としてのドットの形成方法について説明する。図12は、比較例としてのインデックスパターンであり、横方向の2つの入力画素は、2つのパターンが繰り返されることを意味する。一般に、偶数のノズルが形成された記録ヘッドに対して、記録媒体が偶数ノズルに対応する長さだけ搬送される。その際、even画素にドットが偏って配置されていると、2つの吐出口列の片側におけるノズルが偏って使用され、そのノズルからインクが多く吐出されることになり、記録ヘッドの寿命が短くなることが懸念される。そのため、even画素およびodd画素のそれぞれに対して、偏りのないようにドットを配置する必要がある。
以下、比較例としてのドットの形成方法について説明する。図12は、比較例としてのインデックスパターンであり、横方向の2つの入力画素は、2つのパターンが繰り返されることを意味する。一般に、偶数のノズルが形成された記録ヘッドに対して、記録媒体が偶数ノズルに対応する長さだけ搬送される。その際、even画素にドットが偏って配置されていると、2つの吐出口列の片側におけるノズルが偏って使用され、そのノズルからインクが多く吐出されることになり、記録ヘッドの寿命が短くなることが懸念される。そのため、even画素およびodd画素のそれぞれに対して、偏りのないようにドットを配置する必要がある。
図13は、ドットの配置例を示し、図中の実線1003は入力画素の600dpi単位を意味し、点線1004は出力画素1200dpi単位を意味する。図中の黒塗りの部分は、ドットが配置される位置を示す。図13における記録ヘッド17は、記録媒体Pに対して、矢印X1方向の1回目の走査(往走査)を開始する状態にある。この図13から分かるように、記録密度に拘わらず、even画素およびodd画素のそれぞれに対応する画像データが存在する。そのため、走査方向の後方側に位置する吐出口列のノズル164によって記録される画素の数と、走査方向の先行側に位置する吐出口列のノズル160によって記録される画素の数と、は、ほぼ均一となる。
図14は、このような1回目の走査(主走査)が終了した状態を表す。走査方向の先行側に位置する吐出口列のノズル160から吐出される主滴とサテライトによって、ドットD1−1とドットD1−2とが重なるように形成される。その後、記録媒体Pを矢印Yの副走査方向に12ノズル分の長さ搬送する。一般的に、記録ヘッドにおけるノズル数は、対称性の観点から偶数である場合が多く、1パス記録方式においては、通常、記録媒体が偶数ノズル分の長さ搬送される。その後、記録ヘッド17を矢印X1と逆の方向に移動させて、2回目の走査(復走査)を行う。この2回目の走査においても、走査方向の後方側に位置する吐出口列のノズル160によって記録される画素の数と、走査方向の先行側に位置する吐出口列のノズル164によって記録される画素の数と、は、ほぼ均一となる。
(画像の画像濃度)
図15は、本実施形態おける画像の記録濃度と、比較例における画像の記録濃度と、を説明するための図である。図の横軸は、単位記録領域に対するインクの打ち込み量(以下「デューティ」と記す)であり、単位記録領域に対するドットの形成数に対応する。縦および横ともに1200dpiを画素単位とし、所定の単位領域における全ての画素に対して、4.5plのインクを付与してドットを形成する場合の記録デューティを100%と定義する。インクは、前述したマゼンタインクを使用し、記録媒体としては、PB PAPER(キヤノン製)を使用した。図15の縦軸は、光学濃度である。
図15は、本実施形態おける画像の記録濃度と、比較例における画像の記録濃度と、を説明するための図である。図の横軸は、単位記録領域に対するインクの打ち込み量(以下「デューティ」と記す)であり、単位記録領域に対するドットの形成数に対応する。縦および横ともに1200dpiを画素単位とし、所定の単位領域における全ての画素に対して、4.5plのインクを付与してドットを形成する場合の記録デューティを100%と定義する。インクは、前述したマゼンタインクを使用し、記録媒体としては、PB PAPER(キヤノン製)を使用した。図15の縦軸は、光学濃度である。
図15中の実線1101は、本実施形態(実施形態1)のドット配置および記録方法によって記録した画像の光学濃度の検出結果を示す。同図中の点線1102は、比較例のドット配置および記録ヘッドの搬送量によって記録した画像の光学濃度の検出結果を示す。図15から明らかなように、本実施形態においては、比較例よりも高い画像濃度を得ることができた。なお、デューティが100%付近の範囲においては、ドットをeven画素に偏らせて形成することができなくなるため、本実施形態と比較例における画像濃度に差はない。本実施形態においては、前述したように浸透性の低いインクを使用しているため、高デューティの記録領域に対しては、元々高濃度が実現できているため問題とはならない。
このように本実施形態は、浸透性の低いインクを用いた場合における低デューティの記録画像、つまり濃度が高めにくい記録画像に対して、高濃度化が実現可能となる。この結果、インクの付与量を抑えることも可能となる。このように本実施形態は、特に、デューティが所定値以下の場合、つまり単位領域に対するインクの付与量が所定量以下の場合に有効であり、少なくともデューティが所定値以下の場合に、本実施形態を適用することが望ましい。
なお、本実施形態においては、浸透性の高いインクを使用しても、低デューティの記録画像の濃度を高める上においては効果的であり、インクの浸透性は限定されない。また、本実施形態においてはサテライトは一つで示したが、実際は複数生じる場合もある。その場合には、主滴の次に大きいサテライトが主滴と離れやすくなるように、ドット配置および記録媒体の搬送量を制御すればよい。
(第2の実施形態)
本実施形態における記録方式は、所定の記録領域の画像を記録ヘッドの2回の走査によって完成させる2パス記録方式(2パスのマルチパス記録方式)である。
本実施形態における記録方式は、所定の記録領域の画像を記録ヘッドの2回の走査によって完成させる2パス記録方式(2パスのマルチパス記録方式)である。
図16は、2パス記録方式を説明するための模式図である。前後の主走査の間において、記録ヘッド17における吐出口列の長さ(記録幅)の1/2に相当する長さdだけ、記録媒体Pが矢印Yの副走査方向に搬送される。このような記録方法において、記録媒体P上の同一の画像領域(単位領域)に対する記録画像は、記録ヘッド17の2つの領域1、領域2に対応する2回の主走査によって完成される。したがって、主走査方向に沿う1ライン上の画像は、2つの異なるノズルを用いて記録されることになり、ノズル単位のインクの吐出方向および吐出量のバラツキが緩和されて、より高品位な画像が記録できる。本実施形態においては、ドット配置のためのインデックスパターンとして、比較例と同様に図12のインデックスパターンを用いる。図12のインデックスパターンにおいては、ドット配置をeven画素あるいはodd画素に偏らせない。これにより、より均一な画像の記録が可能となる。
図17において、黒塗りの部分1302は、マゼンタインクのドット配置が配置される位置を示す。まず、記録ヘッド17の矢印X1方向の往走査において、マゼンタインク用の記録ヘッド17mは、走査方向の後側に位置する吐出口列4M−2のノズル164のみによって、そのノズル164に対応するeven画素のドットを形成する。図18は、このような1回目の走査(往走査)後に、記録媒体Pを副走査方向に搬送させてから、記録ヘッド17が次の2回目の走査(往走査)を開始する前の状態を示す。
1回目の走査においては、走査方向の後側に位置する吐出口列4M−2のノズル164のみを使用するため、図17のように、主滴とサテライトによって形成されるドットD2−1とドットD2−2が離される。このような1回目の走査の後に、記録媒体Pが副走査方向に搬送される。本来、2パス記録方式においては、12ノズル(実際は、1280ノズル)分の長さの半分、つまり6ノズル(実際は、640ノズル)分の長さだけ記録媒体Pが搬送される。本実施形態においては、5ノズル(実際は、639ノズル)分の長さだけ記録媒体Pを搬送する。
図19は、2回目の走査、つまり記録ヘッド17の矢印X1方向の往走査が終わった状態を示す。2回目の走査においては、走査方向の後側に位置する吐出口列4M−1のノズル160のみによって、1回目の走査において形成されなかったodd画素のドットを形成する。したがって、図19のように、主滴とサテライトによって形成されるドットD1−1とドットD1−2が離される。
このように、2パス記録方式においても高濃度の画像の記録を実現することができる。また、本実施形態においては、全ての記録デューティにおいて、主滴によって形成されるドットと、サテライトによって形成されるドットと、を離すことができる。したがって、前述した第1の実施形態と比較して、より高いデューティの記録範囲まで画像の高濃度化を実現することができる。なお本発明は、2パス記録方式のみに限定されず、4パス記録方式および6パス記録方式等、記録ヘッドが所定の記録領域に対して複数回走査する多パスのマルチパス方式においても適用可能である。その場合には、上述したような使用するノズルを限定した記録方法に加えて、通常のマスクを用いて、それぞれのパス毎に記録データを間引けばよい。
(第3の実施形態)
本実施形態においては、黒インクに関してのみ、主滴とサテライトによって形成されるドット間の距離を短くする。ブラックインクに関しては、鮮鋭な文字品位などが重要視されるために、サテライトによって形成されるドットは、主滴によって形成されるドットから離れない方が好ましい。第2の実施形態と同様に、本実施形態においても2パス方式によって画像を記録する。また、インデックスパターンによるドット配置は、インク色に拘わらず第2の実施形態と同様とする。
本実施形態においては、黒インクに関してのみ、主滴とサテライトによって形成されるドット間の距離を短くする。ブラックインクに関しては、鮮鋭な文字品位などが重要視されるために、サテライトによって形成されるドットは、主滴によって形成されるドットから離れない方が好ましい。第2の実施形態と同様に、本実施形態においても2パス方式によって画像を記録する。また、インデックスパターンによるドット配置は、インク色に拘わらず第2の実施形態と同様とする。
図20におけるドットの配置パターン1403は、マゼンタインクおよびブラックインクによる2色の画像を記録する際の一例である。配置パターン1403において、網掛けされた部分1403Aの画素にはブラックインクのドットが配置され、斜線によりハッチングされた部分1403Bの画素にはマゼンタインクのドットが配置される。ブラックインクは、文字等に使用されるため、高デューティとなる部分がまとまって存在する場合が多い。
図20は、記録ヘッド17による矢印X1方向の1回目の走査(往走査)の開始前の状態を示している。同図において黒く塗り潰されているノズルは、使用されるノズルである。この1回目の走査において、ブラックインク吐出用の記録ヘッド17kは、走査方向の前側に位置する吐出口列4K−1のノズル160を使用して、それに対応するodd画素のドットを形成する。一方、マゼンタインク吐出用の記録ヘッド17mは、走査方向の後方側に位置する吐出口列4M−2のノズル164を使用して、それに対応するeven画素のドットを形成する。
図21は、1回目の走査後に、第2の実施形態と同様に記録媒体Pを5ノズル分の長さだけ副走査方向に搬送してから、記録ヘッド17による矢印X2方向の走査(復走査)を開始する前の状態を示す。図21から明らかなように、1回目の走査においては、ブラックインクの主滴とサテライトよって形成されるodd画素のドットD1−1,D1−2は重なり、マゼンタインクの主滴とサテライトよって形成されるeven画素のドットD2−1,D2−2は離れる。2回目の走査においては、図21中の黒く塗り潰されたノズルを使用してドットを形成する。すなわち、ブラックインク吐出用の記録ヘッド17kは、走査方向の前側に位置する吐出口列4K−2のノズル164を使用して、それに対応するeven画素のドットを形成する。一方、マゼンタインク吐出用の記録ヘッド17mは、走査方向の後方側に位置する吐出口列4M−1のノズル160を使用して、それに対応するodd画素のドットを形成する。
図22は、2回目の走査(復走査)が終了した状態を示す。図22から明らかなように、マゼンタインクに関しては、サテライトによって形成されるドットが主滴によって形成されるドットから離れ、一方、ブラックインクに関しては、サテライトによって形成されるドットが主滴によって形成されるドットと重なる。この結果、ブラックインクによって記録される細線および文字品位を高めることができる。
(第4の実施形態)
本実施形態においては、インクの主滴とサテライトによって形成されるドット間の距離に関する情報として、実際に記録した画像の濃度の測定結果を取得し、その測定結果に基づいて、使用するノズルを選択する。図5のような対称的なノズル構造においては、ノズル160,164から吐出されるインクは、記録ヘッド17の中央(図5(a)中の左右方向の中央)に向かって傾く傾向がある。インクの吐出方向を修正するために、ノズルの位置、および吐出エネルギー発生素子としてのヒーターの位置を調整する試みがなされている。しかし、記録ヘッドの製造プロセス等の要因により、図5(a)のようにインクが傾いて吐出されることになる場合が多い。そのため、本実施形態においては、実際に記録した画像の記録結果に基づいて、主滴とサテライトによって形成されるドット間が離れるように、使用するノズルを選択する。
本実施形態においては、インクの主滴とサテライトによって形成されるドット間の距離に関する情報として、実際に記録した画像の濃度の測定結果を取得し、その測定結果に基づいて、使用するノズルを選択する。図5のような対称的なノズル構造においては、ノズル160,164から吐出されるインクは、記録ヘッド17の中央(図5(a)中の左右方向の中央)に向かって傾く傾向がある。インクの吐出方向を修正するために、ノズルの位置、および吐出エネルギー発生素子としてのヒーターの位置を調整する試みがなされている。しかし、記録ヘッドの製造プロセス等の要因により、図5(a)のようにインクが傾いて吐出されることになる場合が多い。そのため、本実施形態においては、実際に記録した画像の記録結果に基づいて、主滴とサテライトによって形成されるドット間が離れるように、使用するノズルを選択する。
図23(a)は、本実施形態において実際に記録するテストチャート(テストパターン)の説明図であり、本例の場合は、2つのパターン1501,1502がパッチとして記録される。図23(b)におけるパターン1503は、パターン1501の一部の画素を拡大したものであり、even画素のみからなる。パターン1501は、走査方向(矢印X1方向)の後方側に位置する吐出口列4Y−2,4M−2,4C−2,4K−2のノズル164のみによって記録される。図23(b)におけるパターン1504は、パターン1502の一部の画素を拡大したものであり、odd画素のみからなる。パターン1502は、走査方(矢印X1方向)の前側に位置する吐出口列4Y−1,4M−1,4C−1,4K−1のノズル160のみによって記録される。
このようなパターン1501,1502を目視、または測色機によって測色して、濃度の高い方のパターンを選択する。パターン1501の濃度が高い場合には、走査方向の後方側に位置する吐出口列のノズルによって画像を記録するように、ドット配置および記録方法を設定する。つまり、第1の実施形態と同様の記録方法を採る。逆に、パターン1502の濃度が高い場合には、走査方向の前方側に位置する吐出口列のノズルによって画像を記録するように、ドット配置および記録方法を設定する。したがって、ノズルからのインクの吐出方向に拘わらず、最適なドット配置を実現することができる。
(第5の実施形態)
第1の実施形態においては、ノズルの奇数分の長さだけ記録媒体を搬送させた。本実施形態においては、ノズルの偶数分の長さだけ記録媒体を搬送する。具体的に、本実施形態においは、図10のように11ノズル分の長さだけ搬送されていた記録媒体Pを、12ノズル分の長さだけ搬送する。
第1の実施形態においては、ノズルの奇数分の長さだけ記録媒体を搬送させた。本実施形態においては、ノズルの偶数分の長さだけ記録媒体を搬送する。具体的に、本実施形態においは、図10のように11ノズル分の長さだけ搬送されていた記録媒体Pを、12ノズル分の長さだけ搬送する。
本実施形態においては、図8(a)および図24のインデックスパターンを用いる。画像の記録部分毎に、走査方向(矢印X1,X2方向)を予め把握しておく。図9のような矢印X1方向の走査(往走査)においては、even画素にドットを多く配置するように、図8(a)のインデックスパターンを用いてドットを配置する。一方、12ノズル分の長さだけ記録媒体を搬送した後に、図10のような矢印X2方向の走査(復走査)においては、odd画素にドットを多く配置するように、図24のインデックスパターンを用いてドットを配備する。
本実施形態においては、図10に対して、記録媒体の搬送量およびドット配置が1画素分ずつずれることになり、記録ヘッドの最大ノズル幅を利用して、主滴とサテライトによって形成されるドット間を離すように画像を記録することができる。
(他の実施形態)
本発明は、上述したようなシリアルスキャン方式のみに限定されず、いわゆるフルライン方式などの記録方式においても適用することができ、要は、記録ヘッドと記録媒体との相対移動を伴って画像が記録できればよい。
本発明は、上述したようなシリアルスキャン方式のみに限定されず、いわゆるフルライン方式などの記録方式においても適用することができ、要は、記録ヘッドと記録媒体との相対移動を伴って画像が記録できればよい。
4(4−1,4−2) 吐出口列
11 キャリッジ
17 記録ヘッド
160,164 ノズル
162,166 主滴
161,165 サテライト
D1−1,D2−1 主滴によって形成されるドット
D1−2,D2−2 サテライトによって形成されるドット
P 記録媒体
11 キャリッジ
17 記録ヘッド
160,164 ノズル
162,166 主滴
161,165 サテライト
D1−1,D2−1 主滴によって形成されるドット
D1−2,D2−2 サテライトによって形成されるドット
P 記録媒体
Claims (13)
- インクを吐出可能な吐出口を有する記録ヘッドと、記録媒体と、の相対移動を伴って、前記吐出口からインクを吐出することにより前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
前記吐出口は、第1吐出口および第2吐出口を含み、
前記インクジェット記録装置は、前記第1吐出口から吐出されるインクの主滴および副滴によって形成されるドット間の距離と、前記第2吐出口から吐出されるインクの主滴および副滴によって形成されるドット間の距離と、が異なる場合に、前記第1および第2吐出口のうち、前記距離が長い方の使用割合を前記距離が短い方の使用割合よりも高くするように、前記記録ヘッドを制御する制御手段を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記第1および第2吐出口は、前記相対移動の方向にずれて位置することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1吐出口は、前記相対移動の方向と交差する方向に延在する第1吐出口列を成すように複数形成され、
前記第2吐出口は、前記相対移動の方向と交差する方向に延在する第2吐出口列を成すように複数形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。 - 前記記録ヘッドは、前記記録媒体に対して前記相対移動の方向に沿って往動および復動し、
前記制御手段は、前記記録ヘッドの前記往動の際に前記第1および第2吐出口における前記距離が異なる場合には、前記記録ヘッドの前記往動の際に、前記第1および第2吐出口のうち、前記往動の際に前記距離が長い方の使用割合を前記距離が短い方の使用割合よりも高くするように前記記録ヘッドを制御し、かつ、前記記録ヘッドの前記復動の際に前記第1および第2吐出口における前記距離が異なる場合に、前記記録ヘッドの前記復動の際に、前記第1および第2吐出口のうち、前記復動の際に前記距離が長い方の使用割合を前記距離が短い方の使用割合よりも高くするように前記記録ヘッドを制御する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。 - 前記制御手段は、前記記録媒体の単位領域に対するインクの付与量が所定量以下の場合に、前記第1および第2吐出口のうち、前記距離が長い方の使用割合を前記距離が短い方の使用割合よりも高くするように、前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記記録ヘッドは、前記記録媒体の所定の記録領域に対して複数回走査することによって画像を記録し、
前記制御手段は、前記第1および第2吐出口のうち、前記距離が長い方のみを使用するように前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。 - 前記制御手段は、インデックスパターンを用いて、前記第1および第2吐出口と関連付けてドットの配置を設定することを特徴とすることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記インクは、ブリストウ法におけるKa値が1.5ml/m2/msec1/2未満であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1吐出口における前記距離と、前記第2吐出口における前記距離と、に関する情報を取得する取得手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記取得手段によって取得された前記情報に基づいて、前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。 - 前記取得手段は、前記第1吐出口から吐出されるインクによって記録された第1画像の濃度と、前記第2吐出口から吐出されるインクによって記録された第2画像の濃度と、に関する情報を取得し、
前記制御手段は、前記第1および第2画像の濃度が異なる場合に、前記第1および第2画像のうち、濃度が低い方よりも濃度が高い方が、前記距離が長いものとして前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。 - 前記インクは、有彩色インクであることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記記録ヘッドは、前記相対移動の方向にずれて位置しかつ無彩色インクを吐出可能な第3吐出口および第4吐出口を有し、
前記制御手段は、前記第3吐出口から吐出される無彩色インクの主滴および副滴によって形成されるドット間の距離と、前記第4吐出口から吐出される無彩色インクの主滴および副滴によって形成される
ドット間の距離と、が異なる場合に、前記第3および第4吐出口のうち、前記距離が短い方の使用割合を前記距離が長い方の使用割合よりも高くするように、前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項11に記載のインクジェット記録装置。 - インクを吐出可能な吐出口を有する記録ヘッドと、記録媒体と、の相対移動を伴って、前記吐出口からインクを吐出することにより前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
前記吐出口は、第1吐出口および第2吐出口を含み、
前記第1吐出口から吐出されるインクの主滴および副滴によって形成されるドット間の距離と、前記第2吐出口から吐出されるインクの主滴および副滴によって形成されるドット間の距離と、が異なる場合に、前記第1および第2吐出口のうち、前記距離が長い方の使用割合を前記距離が短い方の使用割合よりも高くすることを特徴とするインクジェット記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016089936A JP2017196813A (ja) | 2016-04-27 | 2016-04-27 | インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016089936A JP2017196813A (ja) | 2016-04-27 | 2016-04-27 | インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017196813A true JP2017196813A (ja) | 2017-11-02 |
Family
ID=60237047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2016089936A Pending JP2017196813A (ja) | 2016-04-27 | 2016-04-27 | インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017196813A (ja) |
-
2016
- 2016-04-27 JP JP2016089936A patent/JP2017196813A/ja active Pending
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