JP2017196315A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
こうした事情を背景として、表示された保留図柄に対応した保留記憶にて大当りとなることを多彩な演出にて報知するものが考案されてきた。
このような多彩な演出には、対象となる保留記憶に係る変動表示演出にて、通常の変動表示よりも大当りとなる期待度の高い、リーチ演出や、スーパーリーチ演出等が知られている。
さらに、変動表示が開始されるまでの期間において、保留図柄の表示態様を通常の保留図柄の表示態様よりも大当りとなる期待度の高い表示態様に変化させる先読み演出(予告報知)等も知られている(例えば、特許文献1)。
そのため、全ては保留記憶を発生させることが起点であって、保留記憶させるまではそれ以降の展開に関して何一つ予定されていなかった。つまり将来、保留記憶が発生すれば何等かの演出が実行されることへの期待を抱くことや、このような期待を煽る演出表示から興趣を覚える機会も与えられていなかった。
また、個別の表示領域に表示されるので、予告態様に変化した未保留図柄が、今から何個目の始動入賞によって保留図柄に変化するのかを、また、個々の図柄の個数がいくつあるのか等を、一目瞭然に視認することができる。
(1)全体の構成について
図1に示すように、第一実施形態のパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて各構成を保持する構造を有している。外枠51の左側上下にはヒンジ53が設けられており、ヒンジ53により、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52及び後述の内枠が、外枠51に対し開閉可能に構成される。また、前枠52の板ガラス61の奥には、内枠に保持された遊技盤1(図2)が設けられている。
第1始動口11は、常時遊技球が入球可能に構成されている。対して、第2始動口12は、普通図柄抽選での当選により開放される普通電動役物に内蔵されると共に、普通電動役物が入球不能な閉鎖状態から、所定の開放時間に亘って入球可能な開放状態に移行して、該開放状態中に普通電動役物に入球することによって入球が可能となるように構成されており、普通電動役物を開放するか否かの普通図柄抽選で当選し、普電開放遊技時のみ入球可能となっている。
普通電動役物として構成された第2始動口12は、上述したように、普通図柄抽選での当選時に、所定の回数にわたり、所定時間の開放が行われる。具体的には、通常モード(通常遊技状態)時であれば、1回の当選により約2.6秒の開放が2回行なわれる。
なお、遊技盤1の遊技領域3には多数の遊技釘4が植設されており、盤面最下部にはアウト口が設けられている。
次に、パチンコ機50の電気的構成について説明する。このパチンコ機50は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。また、発射制御装置84、電源基板にはCPU、ROM、RAMは設けられていないが、これに限るわけではなく、発射制御装置84等にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
これにより、主制御装置80は、当該パチンコ機50全体の制御を司るよう構成されている。
主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
発射制御装置84は、発射モータ30を制御して、遊技領域3に遊技球を発射させる。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を表示させる。
このように、サブ統合制御装置83、演出図柄制御装置82、および演出図柄表示装置6は、主制御装置80からのデータ及びコマンド(信号、或いは通知)に基づいて、各種演出を実行するよう構成されている。
[第一実施形態]
次に、第一実施形態におけるパチンコ機50の動作について説明する。
また、演出図柄表示装置6の画面上では、上記特別図柄に対応した演出図柄を変動表示させる疑似演出に加えて、特図表示装置9にて表示される保留図柄に対応した疑似的な保留図柄(後述する図15(a)参照)が表示される。
また、本実施形態では、仮に始動入賞に基づいて保留記憶が発生したならば、該保留記憶に対応した保留図柄を表示することとなる旨を示唆する、未保留図柄を表示可能に構成されている。換言すれば、未保留図柄は、未だ保留記憶が発生しておらず、将来発生したと仮定した、仮想の事実を表示する図柄である。表示された未保留図柄は、該未保留図柄に対応した始動入賞に起因した保留記憶の発生に基づいて、保留図柄を表示することとなる旨を示唆する。
これらの構成及び作用については、本発明の要部であるので、後で詳述するものとする。
そして、大当り遊技の終了後は、一定期間(所定数の大当り抽選が行われるまでの期間)にわたり、パチンコ機50の遊技状態が、大当り抽選で当る確率が上昇する確変モードとなり、また、これと同時に、普通図柄抽選処理での当選確率が上昇すると共に、普通図柄抽選処理での当選時の第2始動口12(普通電動役物)の開放時間が延長され、さらに普通図柄の変動時間が短縮される時短モードとなる。なお、確変モードと時短モードのどちらでもない遊技状態を、通常モードと記載する。
また、本実施形態では、保留記憶に基づく当否抽選時すなわち変動開始時よりも前に、記憶された保留記憶に対応した保留図柄を変化させることで大当りの期待度を予告する先読み演出を実行する。
また、未保留図柄は、通常未保留図柄と、期待度の低い特別未保留図柄Aと、期待度の高い特別未保留図柄Bと、を備えている。この特別未保留図柄AおよびBが表示されることによって、該特別未保留図柄AおよびBに対応する保留図柄に関して、先読み演出が実行されることを予告するよう構成されている。
さらに本実施形態では、先読み演出の大当りの期待度の高さに応じて、特別未保留図柄A又はBの何れかが選択される。つまり、大当たりの期待度の高い先読み演出が実行されることを未保留図柄によって予告する場合には、特別未保留図柄Bが選択され易く、大当たりの期待度の低い先読み演出が実行されることを未保留図柄によって予告する場合には、特別未保留図柄Aが選択され易く構成されている。
これら、各種保留図柄の表示態様や、表示の条件等については、後で詳細に説明する。
なお、言うまでも無く、「先読み演出」は、大当り判定の結果を常に正確に示唆(予告)するというものではなく、示唆(予告)が外れる場合もあり、無論、「先読み演出」が行われていない保留記憶による大当り判定で当ることもある。すなわち、所謂ガセ演出も併せて備えていても良い。
まず、パチンコ機50の主制御装置80におけるメインルーチンについて、図5に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、このメインルーチンは、2ms周期のタイマ割り込み処理として起動される。
一方、S10で肯定判定が得られた場合には、主制御装置80は、初期値乱数の更新(S20),大当り決定用乱数の更新(S25),大当り図柄決定用乱数の更新(S30),当り決定用乱数の更新(S35),リーチ判定用乱数の更新(S40),変動パターン決定用乱数1,2の更新(S45)を行うことで、各種乱数(数値データ)の更新を実行する。
また、大当り判定用乱数は、0〜3899の範囲であり、乱数の大きさは3900である。なお、通常モードにおいて大当りとなる値の数は13(大当り確率は1/300)で、775〜778,1775〜1778,2775〜2779となる。また、確変モードにおいては、大当りとなる値の数は、13よりも大きい数となる。
また、変動パターン決定用乱数2の値は、0〜600の範囲であり、乱数の大きさは601である。
次に、第1始動口11又は第2始動口12への入賞を検出し、該入賞に応じて保留記憶の生成等を行う始動入賞確認処理について、図6に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンにて実行される入賞確認処理(S50)からコールされるサブルーチンとして構成されている。
本実施形態では、第1始動口11および第2始動口12の何れに入賞した場合でも、1種類の特別図柄に係る保留記憶として合算して、さらに入賞順に、記憶される。
すなわち、S110では、第1始動口11または第2始動口12に遊技球が入球したことに起因して、数値データとしての各種乱数を抽出すると共に、該抽出した数値データを特別図柄に係る保留記憶として、保留上限数を限度として記憶する。
そして、消化されていない特別図柄に係る保留記憶の数を示す保留数コマンドを、サブ統合制御装置83に送信し、S115に処理を移行する。
本実施形態の先読み判定処理(S115)は、記憶された数値データが大当りとなる内容を備えているか否か、すなわち特定の数値と合致するか否かを、後述する当否判定処理の前に、先んじて確認する処理である。
さらに、確認した結果に係る情報(信号)である各種先読みコマンドを、サブ統合制御装置83に送信する処理である。
次に、新たに発生した特別図柄に係る保留記憶に関し、これに対応する大当り決定用乱数等の値と合致するか否かを判定する先読み判定処理について、図7に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、始動入賞確認処理からコールされる。
なお、本実施形態では、図7に示す処理は、上記S115において実行される処理である。
また、他の構成として、ハズレ図柄も複数備え、該ハズレ図柄には予め大まかな変動内容が指定されており、変動パターン決定用乱数を用いて変動パターンを選択する構成も考えられる。この場合は、大当り図柄決定用乱数ではなく、図柄決定用乱数となる。
大まかな変動内容とは、リーチを行わずにハズレる変動か、リーチを行った後にハズレる変動か、或いは、疑似連続変動(一変動中に、あたかも複数回変動したかのように見せかける変動演出)を行なう変動か、といった情報である。そして、該大まかな変動内容が、ハズレ図柄によって指定されており(例えばリーチハズレの場合は変動パターン決定用乱数にて、複数あるリーチ演出の中から選択することになる。)、これにより、図柄情報を先読みコマンドで送るだけで、サブ統合制御装置83は当否結果、及び変動内容を把握することができ、その内容によって「先読み演出」を実行するか否かを決定することができる。
先読み判定処理で判断する内容は特に限定するものではなく、「先読み演出」で行ないたい内容に合致したデータを主制御装置80が送ればよい。
なお、本実施形態では、主制御装置80がサブ統合制御装置83に送信する先読みコマンド1〜5には、上述したように、当該保留記憶に基づき実行が予定される変動演出のカテゴリ種別、すなわち、大当たり、SPSPリーチ、SPリーチ、ノーマルリーチ、および単純ハズレの、何れかの種別に係る情報が含まれている。
「変動テーブル種別コマンド」は、現状、後述する当否判定処理(図9参照)のS250及びS260にて変動パターンを決定する際に参照する変動テーブルが、平均変動時間の異なる第1変動テーブル又は第2変動テーブルの何れに設定されている状態であるかを判断し、参照することが設定されている変動テーブルの種別を示唆するコマンドである。
本実施形態では、通常遊技状態では第1変動テーブルが、ST期間に対応した時短遊技状態中には第2変動テーブルが参照されるように設定されているので、上記判定に際し、確変フラグ又は時短フラグの値を判定し、該フラグに1が設定されていれば第2変動テーブルを、0が設定されていれば第1変動テーブルを参照する状態にあると判断し、当該内容のコマンドを生成する。
なお、このような構成に限らず、参照する変動テーブル種別を示唆するフラグを個別に備えてこれを判定するようにしても良いし、参照する変動テーブル種別を示唆する情報を所定のバッファに格納して、該格納された情報を判定するようにしても良い。
次に、保留記憶として記憶された大当り決定用乱数により大当り抽選を行う当否判定処理について、図8〜11のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される処理である。
なお、上述したS200、S205、およびS210において否定判定となり、さらに、S215において肯定判定となることで、特別図柄の変動表示が開始するための条件が成立することとなる。
このように本実施形態のS225、S230およびS235は、始動入賞確認処理のS110にて記憶された数値データに基づいて、特別図柄の変動表示の開始時に、大当り遊技を発生させるか否かの当否判定すなわち大当り判定を実行する処理である。
なお、上述したハズレ図柄を複数備える構成の場合には、S240で否定判定時に移行する上記S260において、ハズレ図柄決定処理が行なわれるように構成すれば良い。
S250では、上述したように、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき、特別図柄の変動時間等を決定するものであるが、所定の変動テーブルを参照して該決定が行われる。
本実施形態において、変動テーブルには、変動パターン決定用乱数に対応した複数の変動パターンが設定されており、更にこれらの変動パターンには個々に変動時間が指定されている。
また、本実施形態の変動テーブルは、設定された変動パターンが指定する変動時間の平均である平均変動時間に関して、比較的長時間である平均変動時間(例えば、15秒間)に設定された第1変動テーブルと、該第1変動テーブルよりも比較的短時間である平均変動時間(例えば、5秒間)に設定された第2変動テーブルとを備える。
なお、平均変動時間の時間差は、リーチ演出の出現率による差であったり、リーチなしハズレでの変動時間の差であったりと、他のパラメータの差異の度合を反映することで、色々考えられる。
そして、本実施形態では、変動パターン決定処理にて参照する変動テーブルとして、上記第1変動テーブル又は第2変動テーブルの何れかが選択されており、選択されている変動テーブルに基づいて上記決定処理が為されるようになっている。
第1変動テーブルが参照される場合には、変動時間が比較的長時間となる傾向にあり、大当りとなるか否かの「変動演出」に対して充分な演出時間を充当することができ、一変動単位の多彩で趣向性に溢れた演出を遊技者に提供し易くなる。また、第2変動テーブルが参照される場合には、変動時間が比較的短時間となる傾向にあり、変動がテンポよくスピィーディーに消化されて、単位時間あたりの大当りの期待度が増し、大当りによる出玉を遊技者に期待させ易くなる。
よって、S250では、先ず、現在参照することになっている変動テーブルの種別を判断し、該判断の結果に基づいて第1変動テーブル又は第2変動テーブルの何れかを参照して、変動パターンの決定処理を行うものである。
すなわち、S250は、平均変動時間の異なる第1変動テーブル又は第2変動テーブルの何れかを参照して、変動パターンを選択する処理である。
なお、このようなS250の処理の内容は、後述するS260においても同様である。
なお、本実施形態では、S260にて、ハズレ時の消化した保留記憶に係る変動パターン(変動時間)を決定すると共に、これに先立って、ハズレ図柄を決定する処理を行う。この構成に限定することなく、S260の実行前に、ハズレ図柄を決定する処理を備えるように構成しても良い。これにより、上述したハズレ図柄を複数備える構成であれば、好適な制御処理を行うことができる。
このようにS245及びS260は、大当りとなるか否かの判定結果に基づいて、該判定結果を示す特別図柄すなわち、大当り図柄又はハズレ図柄を、決定する処理である。
すなわち、S275では、上記S250又はS260で決定した変動パターンの種別を示す変動パターン信号(コマンド)を、サブ統合制御装置83に送信する処理を行う。
また、変動開始コマンドは、さらに、大当り抽選により消化された保留記憶が、第1始動口11への入賞により生成されたものであるか、第2始動口12への入賞により生成されたものであるかを示しても良い。
このように、S285は、大当りとするか否かの当否判定結果に基づいて決定された特別図柄に係る大当り図柄またはハズレ図柄を表示させる処理である。
S300では、主制御装置80は、確定表示されていた特図(特別図柄)が大当り時のものであるか否か、すなわち大当り図柄であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S300:Yes)、S305に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S300:No)、S340に処理を移行する。
また、パチンコ機50は、確変カウンタを備える。確変カウンタは、ST期間である所定の変動回数(例えば、100回)に対応したカウンタ値(例えば、100)がST期間開始時に設定され、変動終了毎にデクリメント処理されるカウンタである。該確変カウンタが0となることで、ST期間が終了する。
S350で、主制御装置80は、確変フラグに0を設定して、S355に処理を移行する。
また、パチンコ機50は、上記確変カウンタとは別に時短カウンタを備える。時短カウンタは、時短状態である所定の変動回数(例えば、100回)に対応したカウンタ値(例えば、100)が時短状態開始時に設定され、変動終了毎にデクリメント処理されるカウンタである。該時短カウンタが0となることで、時短状態が終了する。
図示しないが、主制御装置80は、時短フラグが1であることに基づいて、普通電動役物の開放時間を延長する「開放延長制御処理」を備える。
S365で、主制御装置80は、時短フラグに0を設定して、S370に処理を移行する。
次に、大当り遊技の進行を制御する大当り遊技処理について、図12〜14のフローチャートを用いて説明する。本処理は、メインルーチンから実行される処理である。
続いて図13に関して、大入賞口14の開放中に移行するS430では、主制御装置80は、大入賞口14に入賞した遊技球の数が10個となったか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S430:Yes)、S440に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S430:No)、S435に処理を移行する。
S445では、主制御装置80は、大当り遊技の各ラウンドのインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、本処理を終了する。
一方、S465では、主制御装置80は、大入賞口14を開放させる大入賞口開放処理を実行し、本処理を終了する。
S485では、主制御装置80は、大当り遊技後に確変モードに移行するか否か、すなわちST期間に移行するか否か、を判定し、肯定判定の場合には(S485:Yes)、確変モード中に実行可能な大当り抽選の回数(確変回数、ST回数例えば、100回)に相当するカウンタ値を確変カウンタに設定すると共に(S490)、確変フラグに1をセットし(S495)、S500に処理を移行する。
次に、本実施形態のサブ統合制御装置83により演出図柄表示装置6の画面上に表示される疑似的な保留図柄、及び未保留図柄について、図15を参照して説明する。
図15(a)に示すように、本実施形態において、保留図柄は、先読み演出が実行されない場合に表示される通常保留図柄と、先読み演出の実行中に表示される先読み保留図柄A、BおよびCを備えている。
該先読み保留図柄A、BおよびCは、大当たりとなる期待度の高さの違いによって何れかが選択される。無論、先読み演出時に表示された先読み保留図柄の種別が、正確に大当りの期待度を示唆するわけではなく、所謂ガセの演出予告も備えていることで、期待度の高さと先読み保留図柄の種別が必ずしも対応しない場合も有り得る。
通常保留図柄は単に円形状で表示される。先読み保留図柄Aは、円形状の内部に「!」が付記して表示される。先読み保留図柄Bは、円形状の内部に「●」が付記して表示される。先読み保留図柄Cは、円形状の内部に「★」が付記して表示される。
先読み演出時に表示された場合の大当りの期待度は、先読み保留図柄Aが低レベル、先読み保留図柄Bが中レベル、先読み保留図柄Cが高レベル、に設定されている。
また、通常保留図柄、および先読み保留図柄A〜Cの何れの保留図柄も、所定の表示領域に表示されることで、それぞれの保留図柄に対応した保留記憶の存否を示す。つまり、表示されることで対応する保留記憶が存在することを示唆し、表示されないことで存在しないことを示唆する。
本実施形態の未保留図柄は、通常未保留図柄、特別未保留図柄Aおよび特別未保留図柄Bを備える。
特別未保留図柄Aおよび特別未保留図柄Bは、始動入賞が発生して先読み演出が実行されたとき、大当たりとなる期待度の高い先読み演出が実行される期待度の高さによって何れかが選択されて表示される。未保留図柄においても、先読み保留図柄の場合と同様に、ガセも備えているので、必ずしも期待度の高い未保留図柄が表示されたからといって、正確に大当りとなる期待度の高い先読み演出実行の期待度を示唆するわけではない。
通常未保留図柄は、単に矩形状で表示される。特別未保留図柄Aは、矩形状の内部に「?」が付記して表示される。特別未保留図柄Bは、矩形状の内部に「☆」が付記して表示される。
特別未保留図柄が表示されたとき、すなわち未保留予告が実行されたとき、始動入賞に基づいて該特別未保留図柄が保留図柄に変化して更に先読み演出が実行された場合、大当りとなる期待度の高い先読み演出が実行される期待度は、特別未保留図柄Aが低レベル、特別未保留図柄Bが高レベルに設定されている。
また、通常未保留図柄、および特別未保留図柄A〜Bの何れの未保留図柄も、所定の表示領域に表示されることで、表示された位置に対応した順位の始動入賞が発生した際に、保留図柄を表示されることを示す。
なお、本実施形態では、未保留図柄の表示上限数は、現時点の保留図柄の表示数と保留記憶の上限数である4個との関係にて決定される。すなわち、未保留図柄と保留図柄との個数の合計数は、保留記憶の上限数と一致するようになっている。例えば、現時点で保留図柄が1個表示されていると仮定すると、表示可能な未保留図柄の個数は、上限個数の4個から保留図柄の表示個数1個を減算した差である、3個となる。
また、未保留予告すなわち特別未保留図柄AまたはBが表示されることで実行される予告演出は、該未保留図柄に対応した保留図柄が表示された際に、先読み演出すなわち先読み保留図柄A〜Cの何れかが表示されることを示唆する予告を行うものである。
但し、未保留予告は、所謂一般的な予告と同様に、必ず先読み演出が実行することを約束するものである必要は無く、実行されない場合すなわち、所謂ガセを備えていても良い。
さらに、本実施形態では、単に先読み演出が実行されることを示唆するだけに留まらない。未保留予告すなわち特別未保留図柄AまたはBが表示されることで実行される予告演出は、表示された特別未保留図柄の種別に応じて、特別未保留図柄に対応した保留図柄が表示された際に実行される先読み演出として、大当たりとなる期待度の異なる先読み演出のうちの何れかが選択されて、実行されることを示唆する予告を行う。この点については、後で詳述する。
本実施形態では、上述したように、始動入賞が発生すると、主制御装置80は、始動入賞確認処理(図6)のS110およびS115によって、保留数コマンド(保留情報とも呼称する)と先読みコマンドを、サブ統合制御装置83に送信する。後で詳述するが、サブ統合制御装置83は、受信した保留数コマンドと先読みコマンドに基づいて、先読み演出の実行可否を決定し、実行する場合には当該保留記憶が消化されるまでの保留図柄の表示変化態様を予め定められたシナリオを選択し、選択したシナリオに基づいて先読み演出を実行する。該シナリオを選択する際には、条件に応じて複数種類のシナリオが設定された各種シナリオ選択テーブルの内から、何れかのシナリオ選択テーブルを決定して、該決定したシナリオ選択テーブルを参照することで、シナリオを決定するように構成されている。これらの構成については、後でサブ統合制御装置83による制御を説明する際に詳述する。
ここでは、図16〜図25を参照して、本実施形態のシナリオおよびシナリオ選択テーブルについて、説明する。
図16は、本実施形態においてサブ統合制御装置83が備えると共に参照するシナリオ選択テーブルの一覧である。
シナリオ選択テーブルは、当該保留図柄が表示される旨を示唆して表示されていた未保留図柄の種別すなわち、未保留予告の有無や未保留予告の種別に応じて、通常シナリオ選択テーブル、第1特別シナリオ選択テーブル、及び第2シナリオ選択テーブルに大別される。
通常シナリオ選択テーブルは、未保留予告が実行されていなかった、すなわち通常未保留図柄(図15(b)参照)が表示されていたときに、これに対応して保留図柄が表示された場合に、参照される。
第1特別シナリオ選択テーブルは、未保留予告が実行されていた、すなわち特別未保留図柄A(図15(b)参照)が表示されていたときに、これに対応して保留図柄が表示された場合に、参照される。
第2特別シナリオ選択テーブルは、未保留予告が実行されていた、すなわち特別未保留図柄B(図15(b)参照)が表示されていたときに、これに対応して保留図柄が表示された場合に、参照される。
なお、本実施形態の通常シナリオ選択テーブルでは、受信した先読みコマンドに含まれる変動カテゴリの種別に関係無く、シナリオ選択テーブル01〜03の何れかが選択されるよう構成されている。
さらに、変動カテゴリが同一であっても、当該保留記憶が発生する直前の時点で記憶されていた保留記憶の個数に応じて、複数種類の選択テーブルの内の何れかが選択される。例えば、変動カテゴリが大当り又はSPSPリーチの場合を例示すると、保留個数が、3個の場合はシナリオ選択テーブル11が、2個の場合はシナリオ選択テーブル12が、1個の場合はシナリオ選択テーブル13が、選択される。
さらに、上記第1特別シナリオ選択テーブルと同様に、変動カテゴリが同一であっても、当該保留記憶が発生する直前の時点で記憶されていた保留記憶の個数に応じて、複数種類の選択テーブルの内の何れかが選択される。
次に、図17(a)〜(c)を参照して、通常シナリオ選択テーブルの、シナリオ選択テーブル01〜03に設定された各種シナリオについて説明する。なお、シナリオ選択テーブル01〜03は、上述したように、通常未保留図柄が表示されている又は通常未保留図柄すら表示されていない時に参照されるテーブルである。
図17(a)に示す、シナリオ選択テーブル01は、3個の保留図柄が表示されているときに保留記憶が発生した場合に参照されるテーブルで、シナリオ01−1〜3が設けられている。シナリオ選択テーブル01を参照する場合に、各シナリオの選択率は、01−1が85/100、01−2が10/100、01−3が5/100に、設定されている。
シナリオ01−1は、先読み保留図柄Aが、保留記憶発生時(1回目の変動表示時、すなわち保留記憶が発生したときに実行中だった変動表示が終了するまで)に表示され、先読み保留図柄Aは、続く2回目から4回目の変動表示時まで維持するように設定されている。大当りの期待度が低レベルの先読み保留図柄Aが、保留消化まで維持されて、期待度の上昇が無いシナリオである。
シナリオ01−2は、先読み保留図柄Aが、保留記憶発生時に表示され、先読み保留図柄Aは、続く2回目まで維持され、3回目の変動表示時に、先読み保留図柄Bに変化し、4回目の変動表示時まで維持するように設定されている。大当りの期待度が低レベルの先読み保留図柄Aから、期待度が中レベルの保留図柄Bに変化し、保留消化まで維持されて、期待度が若干上昇するシナリオである。
シナリオ01−3は、先読み保留図柄Aが、保留記憶発生時に表示され、先読み保留図柄Aは、続く2回目まで維持され、3回目の変動表示時に、先読み保留図柄Bに変化し、4回目の変動表示時に、先読み保留図柄Cに変化するように設定されている。大当りの期待度が低レベルの先読み保留図柄Aから、期待度が中レベルの保留図柄Bに変化し、さらに、期待度が高レベルの保留図柄Cに変化して、期待度が大きく上昇するシナリオである。
シナリオ02−1は、先読み保留図柄Aが、保留記憶発生時(1回目の変動表示時、すなわち保留記憶が発生したときに実行中だった変動表示が終了するまで)に表示され、先読み保留図柄Aは、続く2回目から3回目の変動表示時まで維持するように設定されている。大当りの期待度が低レベルの先読み保留図柄Aが、保留消化まで維持されて、期待度の上昇が無いシナリオである。
シナリオ02−2は、先読み保留図柄Aが、保留記憶発生時に表示され、先読み保留図柄Aは、続く2回目の変動表示時に、先読み保留図柄Bに変化し、3回目の変動表示時まで維持するように設定されている。大当りの期待度が低レベルの先読み保留図柄Aから、期待度が中レベルの保留図柄Bに変化し、保留消化まで維持されて、期待度が若干上昇するシナリオである。
シナリオ02−3は、先読み保留図柄Aが、保留記憶発生時に表示され、先読み保留図柄Aは、続く2回目の変動表示時に、先読み保留図柄Bに変化し、3回目の変動表示時に、先読み保留図柄Cに変化するように設定されている。大当りの期待度が低レベルの先読み保留図柄Aから、期待度が中レベルの保留図柄Bに変化し、さらに、期待度が高レベルの保留図柄Cに変化して、期待度が大きく上昇するシナリオである。
シナリオ03−1は、先読み保留図柄Aが、保留記憶発生時(1回目の変動表示時、すなわち保留記憶が発生したときに実行中だった変動表示が終了するまで)に表示され、先読み保留図柄Aは、続く2回目の変動表示時まで維持するように設定されている。大当りの期待度が低レベルの先読み保留図柄Aが、保留消化まで維持されて、期待度の上昇が無いシナリオである。
シナリオ03−2は、先読み保留図柄Bが、保留記憶発生時に表示され、続く2回目の変動表示時まで維持するように設定されている。大当りの期待度が中レベルの保留図柄Bが、最初から保留消化まで維持されて、期待度が若干高いシナリオである。
シナリオ03−3は、先読み保留図柄Bが、保留記憶発生時に表示され、続く2回目の変動表示時に、先読み保留図柄Cに変化するように設定されている。大当りの期待度が中レベルの保留図柄Bから、期待度が高レベルの保留図柄Cに変化して、期待度が大きく上昇するシナリオである。
次に、図18(a)〜(c)を参照して、第1特別シナリオ選択テーブルの、シナリオ選択テーブル11〜13に設定された各種シナリオについて説明する。なお、シナリオ選択テーブル11〜13は、上述したように、特別未保留図柄Aが表示されている時、且つ受信した先読みコマンドに含まれる変動コマンドのカテゴリが「大当り」又は「SPSPリーチ」である時に参照されるテーブルである。
図18(a)に示す、シナリオ選択テーブル11は、3個の保留図柄が表示されているときに保留記憶が発生した場合に参照されるテーブルで、シナリオ11−1〜3が設けられている。シナリオ11−1〜3は、上述したシナリオ01−1〜3と個々に同様のシナリオに設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル11を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ01−1〜3と異なり、11−1が70/100、11−2が20/100、11−3が10/100に、設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル12を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ02−1〜3と異なり、12−1が70/100、12−2が20/100、12−3が10/100に、設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル13を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ03−1〜3と異なり、13−1が70/100、13−2が20/100、13−3が10/100に、設定されている。
図19(a)に示す、シナリオ選択テーブル21は、3個の保留図柄が表示されているときに保留記憶が発生した場合に参照されるテーブルで、シナリオ21−1〜3が設けられている。シナリオ21−1〜3は、上述したシナリオ01−1〜3と個々に同様のシナリオに設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル21を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ01−1〜3と異なり、21−1が75/100、21−2が15/100、21−3が10/100に、設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル22を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ02−1〜3と異なり、22−1が75/100、22−2が15/100、22−3が10/100に、設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル23を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ03−1〜3と異なり、23−1が75/100、23−2が15/100、23−3が10/100に、設定されている。
更に、シナリオ21−1はシナリオ11−1よりも選択率が低く、シナリオ21−3はシナリオ11−3と選択率が同じく設定されている。
図20(a)に示す、シナリオ選択テーブル31は、3個の保留図柄が表示されているときに保留記憶が発生した場合に参照されるテーブルで、シナリオ31−1〜3が設けられている。シナリオ31−1〜2は、上述したシナリオ01−1〜2と個々に同様のシナリオに設定されている。シナリオ31−3は、上述したシナリオ01−3と異なり、何らの期待度も有さない通常保留図柄(図15(a)参照)が、保留記憶発生時(1回目の変動表示時、すなわち保留記憶が発生したときに実行中だった変動表示が終了するまで)に表示され、通常保留図柄は、続く2回目から4回目の変動表示時まで維持するように設定されている。通常保留図柄が、保留消化まで維持される先読み演出が非実行のシナリオである。
シナリオ選択テーブル31を参照する場合に、各シナリオの選択率は、31−1が85/100、31−2が10/100、31−3が5/100に、設定されている。
シナリオ選択テーブル32を参照する場合に、各シナリオの選択率は、32−1が85/100、32−2が10/100、32−3が5/100に、設定されている。
シナリオ選択テーブル33を参照する場合に、各シナリオの選択率は、33−1が85/100、33−2が10/100、33−3が5/100に、設定されている。
また、例えば、期待度の比較的高いシナリオ01−3に相当するシナリオに代わって、通常保留図柄のみを表示するシナリオ31−3が設定されている。このように、変動カテゴリがノーマルリーチの場合には、そもそも期待度の高いシナリオを備えないようにすることで、未保留予告の精度(信頼性)を高めるように構成している。
更に、例えば、期待度の比較的低いシナリオ31−1は、シナリオ21−1よりも高い選択率に設定され、変動カテゴリがSPリーチとなる場合よりも、ノーマルリーチの場合の方が、比較的期待度の低いシナリオが選択され易く構成されている。
図21(a)に示す、シナリオ選択テーブル41は、3個の保留図柄が表示されているときに保留記憶が発生した場合に参照されるテーブルで、シナリオ41−1〜2が設けられている。シナリオ41−1は、上述したシナリオ01−1と同様のシナリオに設定されている。シナリオ41−2は、上述したシナリオ01−2と異なり、何らの期待度も有さない通常保留図柄(図15(a)参照)が、保留記憶発生時(1回目の変動表示時、すなわち保留記憶が発生したときに実行中だった変動表示が終了するまで)に表示され、通常保留図柄は、続く2回目から4回目の変動表示時まで維持するように設定されている。通常保留図柄が、保留消化まで維持される先読み演出が非実行のシナリオである。
シナリオ選択テーブル41を参照する場合に、各シナリオの選択率は、41−1が70/100、41−2が30/100に、設定されている。
シナリオ選択テーブル42を参照する場合に、各シナリオの選択率は、42−1が70/100、42−2が30/100に、設定されている。
シナリオ選択テーブル43を参照する場合に、各シナリオの選択率は、43−1が70/100、43−2が30/100に、設定されている。
すなわち、未保留予告が為されない状態で先読み演出に発展した場合より、未保留予告が為された上で、先読み演出に発展すれば、ガセとなる可能性が低くなるので、遊技者に高い期待を抱かせることができる。
次に、図22(a)〜(c)を参照して、第2特別シナリオ選択テーブルの、シナリオ選択テーブル51〜53に設定された各種シナリオについて説明する。なお、シナリオ選択テーブル51〜53は、上述したように、特別未保留図柄Bが表示されている時、且つ受信した先読みコマンドに含まれる変動コマンドのカテゴリが「大当り」又は「SPSPリーチ」である時に参照されるテーブルである。
図22(a)に示す、シナリオ選択テーブル51は、3個の保留図柄が表示されているときに保留記憶が発生した場合に参照されるテーブルで、シナリオ51−1〜3が設けられている。シナリオ51−1〜3は、上述したシナリオ11−1〜3と個々に同様のシナリオに設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル51を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ11−1〜3と異なり、51−1が40/100、51−2が35/100、51−3が25/100に、設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル52を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ12−1〜3と異なり、52−1が40/100、52−2が35/100、52−3が25/100に、設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル53を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ13−1〜3と異なり、53−1が40/100、53−2が35/100、53−3が25/100に、設定されている。
図23(a)に示す、シナリオ選択テーブル61は、3個の保留図柄が表示されているときに保留記憶が発生した場合に参照されるテーブルで、シナリオ61−1〜3が設けられている。シナリオ61−1〜3は、上述したシナリオ21−1〜3と個々に同様のシナリオに設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル61を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ21−1〜3と異なり、61−1が50/100、61−2が30/100、61−3が20/100に、設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル62を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ22−1〜3と異なり、62−1が50/100、62−2が30/100、62−3が20/100に、設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル63を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ23−1〜3と異なり、63−1が50/100、63−2が30/100、63−3が20/100に、設定されている。
図24(a)に示す、シナリオ選択テーブル71は、3個の保留図柄が表示されているときに保留記憶が発生した場合に参照されるテーブルで、シナリオ71−1〜3が設けられている。シナリオ71−1〜3は、上述したシナリオ31−1〜3と個々に同様のシナリオに設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル71を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ31−1〜3と異なり、71−1が30/100、71−2が10/100、71−3が60/100に、設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル72を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ32−1〜3と異なり、72−1が30/100、72−2が10/100、72−3が60/100に、設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル73を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ33−1〜3と異なり、73−1が30/100、73−2が10/100、73−3が60/100に、設定されている。
図25(a)に示す、シナリオ選択テーブル81は、3個の保留図柄が表示されているときに保留記憶が発生した場合に参照されるテーブルで、シナリオ81−1〜2が設けられている。シナリオ81−1〜2は、上述したシナリオ41−1〜2と同様のシナリオに設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル81を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ41−1〜2と異なり、81−1が30/100、81−2が70/100に、設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル82を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ42−1〜2と異なり、82−1が30/100、82−2が70/100に、設定されている。
但し、展開される内容は同じであっても、シナリオ選択テーブル83を参照する場合に、各シナリオの選択率は、上述したシナリオ43−1〜2と異なり、83−1が30/100、83−2が70/100に、設定されている。
すなわち、未保留予告が為されない状態で先読み演出に発展した場合より、未保留予告が為された上で、先読み演出に発展すれば、ガセとなる可能性が低くなるので、遊技者に高い期待を抱かせることができる。
第1始動口11又は第2始動口12への入賞に応じて保留記憶が生成された際に、主制御装置80から送信される先読み信号及び保留情報(保留数コマンド)に基づいて、該保留記憶に対応する保留図柄を演出図柄表示装置6に表示すると共に、「先読み演出」を実行し、さらに未保留図柄を表示している場合にはこれを1個消去する、本実施形態の「保留表示処理1」について、図26に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
なお、図26の「保留表示処理1」は、保留記憶が生成された際すなわち、特別図柄の変動表示中に、遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球して新たな保留記憶が行われた際に、サブ統合制御装置83により実行される処理である。
上述したように、「先読みコマンド1〜5」は、「始動入賞確認処理」(図6)にて、遊技球が第1始動口11または第2始動口12に入球し(S100:Yes)、特別図柄に係る保留記憶が上限数(例えば4個)に達していない場合に(S105:No)、保留記憶が記憶される都度、先読み判定処理(S115)にて、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信されるコマンド(情報或いは信号とも呼称する)である。
また、本実施形態では先読み信号と保留記憶数を示す信号は1つのコマンドで送信する構成となっている。そのため、サブ統合制御装置83は先読み信号を受信すると、先読み判定内容と保留記憶数の情報を受け取ることができる。無論、先読み判定内容と保留記憶数を示す信号は別々のコマンドで送る構成としてもよい。
なお、図示しないが、S610では、先読みコマンド1〜5を受信したことに基づいて「先読み演出決定用乱数」を抽出し、該抽出した乱数を、保留記憶毎に設けられた所定の「先読み演出用バッファ」に格納する。該「先読み演出用バッファ」には、前記抽出した乱数の他、受信した先読みコマンド1〜5、及び、変動カテゴリ等の情報が格納される。
本実施形態では、S625の先読み演出の実行可否抽選判定において、未保留予告バッファに種別情報が格納されている場合、必ず、先読み演出を実行するよう決定される構成としている。つまり、特別未保留図柄A又はBが表示されているときに、これに対応する保留記憶が記憶されたときには、必ず(但し、S630で肯定判定の場合)先読み演出が実行される。
つまり、未保留表示処理(図32)のS880にて肯定判定となったことで先読み演出が実行されるための第1の条件が成立する。
また、特別未保留図柄Aが表示されているときよりも、特別未保留図柄Bが表示されている時の方が、高い確率で先読み演出を実行するようにしても良い。これにより、保留記憶が発生する以前から、期待度の異なる未保留図柄の表示態様によって、先読み演出の実行の可能性の高さを遊技者は推測する面白みを味わえる。
つまり、既に先のS610で表示開始された保留図柄を含めた表示中の保留図柄の個数が2個以上か否かを判定する処理であって、当該保留記憶の発生直前に表示されていた保留図柄が少なくとも1個あったか否かを判定する処理である。これによって、あまりに少ない保留図柄による先読み演出の実行を回避することができる。なお、当該処理を行わず、つまり表示されている保留図柄の個数に関係無く先読み演出を実行可能な構成としても良い。
図27を参照してサブ統合制御装置83が実行する未保留図柄減少処理について説明する。未保留図柄減少処理は、上記、保留表示処理1(図26)のS605に相当する1モジュールである。
S650で、サブ統合制御装置83は、未保留図柄(通常未保留図柄、特別未保留図柄A、または特別未保留図柄B)の表示中であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S650:Yes)、S655に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S650:No)、本処理を終了する。
先頭の未保留図柄とは、今回発生した保留記憶に対応する保留図柄、つまり最も新しい保留図柄が、上記S610で表示される予定であることを示唆する未保留図柄を指す。
未保留予告バッファは、未保留予告が如何なる期待度の予告であったかの指標となる特別未保留図柄の種別情報を、記憶するためのバッファである。
変位(消去)演出表示は、保留記憶が発生したら保留図柄を表示することを示唆して為されていた未保留図柄を、保留記憶の発生に基づいて、これをあたかも保留図柄の表示領域に変位して保留図柄に変化したかのように視覚的に見せるための演出表示である。
これにより、興趣の向上が期待できるだけでなく、未保留図柄の機能、すなわち保留記憶が発生したら保留図柄を表示する旨の示唆機能を果たすことができる。また何れの未保留図柄が何れの保留図柄の表示を予告していたのかを明確にすることができる。よって、遊技者は当該発生した保留図柄が何れの未保留図柄から変化したかを、一目瞭然に視認することができる。
つまり、既に未保留予告が実行中だが今回の本処理にて特別未保留図柄A又はBが先頭に位置していない過程の状態にないか否かの判定を行う。換言すれば、現時点で単に通常未保留図柄が表示されているに過ぎず、未保留予告が非実行中であるか否かの判定を行う。
これにより、仮に最後の始動入賞時に未保留予告が為され、つまり特別未保留図柄AまたはBが表示された場合、遊技者が遊技を止めるつもりで新たな始動入賞を発生させなければ、表示された前記特別未保留図柄AまたはBは、消去の契機となる当該未保留図柄減少処理が実行されることがないため、本実施形態では表示された前記特別未保留図柄AまたはBが維持されることとなる。よって、当該遊技者が遊技を止めたあと、維持されている前記特別未保留図柄AまたはBの表示は、これを見つけた新たな遊技者にとって、当該パチンコ機50で遊技をしようとする動機付けとなり、新たな遊技者の遊技を促進する。
詳述すると、本実施形態では、上述したように先読み演出が実行されたときの期待度は、未保留予告がなされていない場合よりもなされている場合の方が高いため、より期待度の高い先読み演出の享受を期待して、遊技者は既に未保留予告が実行されている当該パチンコ機50にて遊技を行おうとする。このため、パチンコ機50の稼働率を向上させることができる。
図28を参照してサブ統合制御装置83が実行する先読み保留図柄表示開始処理について説明する。先読み保留図柄表示開始処理は、上記、保留表示処理1(図26)のS635に相当する1モジュールである。
S700で、サブ統合制御装置83は、未保留予告バッファに記憶された内容を参照する。
未保留予告バッファには、上述したように、S660にて今回消去した特別未保留図柄の種別情報(特別未保留図柄Aまたは特別未保留図柄Bを示す情報)が格納されている。
すなわち、先読み演出の実行に先立って、未保留予告(特別未保留図柄Aまたは特別未保留図柄Bの表示)が為されていた前提での先読み演出か、又は、単に通常未保留図柄が表示されていた若しくは通常未保留図柄すら表示されていなかった前提での先読み演出かを判定する。
S740で、サブ統合制御装置83は、第2特別シナリオ選択テーブル決定処理を実行し、S725に処理を移行する。
S745で、サブ統合制御装置83は、通常シナリオ選択テーブル決定処理を実行し、S725に処理を移行する。
なお、第1特別シナリオ選択テーブル決定処理、第2特別シナリオ選択テーブル決定処理、および通常シナリオ選択テーブル決定処理については、後で詳述する。
図29を参照してサブ統合制御装置83が実行する通常シナリオ選択テーブル決定処理について説明する。通常シナリオ選択テーブル決定処理は、上記、先読み保留図柄表示開始処理(図28)のS745に相当する1モジュールである。
S795で、サブ統合制御装置83は、表示中の保留個数に基づいてシナリオ選択テーブル01〜03(図17参照)の何れかを選択して決定して、本処理を終了する。
なお、表示中の保留個数とは、今回発生した保留記憶に対応した保留図柄を含めての個数を指す。
図30を参照してサブ統合制御装置83が実行する第1特別シナリオ選択テーブル決定処理について説明する。第1特別シナリオ選択テーブル決定処理は、上記、先読み保留図柄表示開始処理(図28)のS720に相当する1モジュールである。
S750で、サブ統合制御装置83は、受信した先読みコマンドに含まれる変動カテゴリの種別情報を参照して確認して、S755に処理を移行する。
なお、表示中の保留個数とは、今回発生した保留記憶に対応した保留図柄を含めての個数を指す。
なお、表示中の保留個数とは、今回発生した保留記憶に対応した保留図柄を含めての個数を指す。
なお、表示中の保留個数とは、今回発生した保留記憶に対応した保留図柄を含めての個数を指す。
なお、表示中の保留個数とは、今回発生した保留記憶に対応した保留図柄を含めての個数を指す。
図31を参照してサブ統合制御装置83が実行する第2特別シナリオ選択テーブル決定処理について説明する。第2特別シナリオ選択テーブル決定処理は、上記、先読み保留図柄表示開始処理(図28)のS740に相当する1モジュールである。
S800で、サブ統合制御装置83は、受信した先読みコマンドに含まれる変動カテゴリの種別情報を参照して確認して、S805に処理を移行する。
なお、表示中の保留個数とは、今回発生した保留記憶に対応した保留図柄を含めての個数を指す。
なお、表示中の保留個数とは、今回発生した保留記憶に対応した保留図柄を含めての個数を指す。
なお、表示中の保留個数とは、今回発生した保留記憶に対応した保留図柄を含めての個数を指す。
なお、表示中の保留個数とは、今回発生した保留記憶に対応した保留図柄を含めての個数を指す。
図32を参照して、特別図柄に対応した疑似図柄の確定表示に基づいて、サブ統合制御装置83が実行する未保留表示処理について説明する。
S850で、サブ統合制御装置83は、図柄確定コマンドを受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S850:Yes)、S855に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S850:No)、本処理を終了する。
図柄確定コマンドは、上述したように、主制御装置80によって当否判定処理(図10)のS285にて送信されるコマンドである。本処理は、疑似図柄の確定表示を契機として、以下の処理が実行される。
このように、本実施形態では保留図柄は4個を上限個数として表示されると共に、表示される保留図柄と未保留図柄の合計数は、前記上限個数と同じ数となるよう構成されている。よって、保留図柄の表示されている個数が、既に上限個数に到達していれば、未保留図柄を表示しない。例えば、保留図柄の個数が4個に満たない、例えば3個であれば、未保留図柄を1個表示可能となっている。
すなわち、現在表示されている保留図柄の個数を、保留上限個数の4個から減算した差に相当する個数の通常未保留図柄を表示するよう構成されている。このように、本実施形態では、表示される保留図柄と未保留図柄の合計数は、保留記憶の上限数に相当する4個に設定されている。
よって、現在の保留記憶数が上限個数に対してどれほどの割合にあるのかを、逐一遊技者が減算して計数せずとも、視覚的に一目瞭然で割合を認識することが出来る。
このように本実施形態では、未保留予告の実行および未保留予告の内容(未保留図柄の種別)が決定しても、即時、表示を開始しない場合も備えている。
これにより、S880で否定判定すなわち未保留予告を実行しないと内部的に判定された場合であっても、未保留予告が待機しているのかもしれない、と遊技者に期待させることが出来る。
つまり、本実施形態のS875では、未だ現時点で発生していない、つまり最新の保留記憶の後に今後続いて発生することが予定される所定個数目(保留上限個数との関係で、S870において表示した個数目を指す。例えば、保留図柄が1個表示中で、3個の未保留図柄が表示されたならば、3個目)の保留記憶に対応した保留図柄を対象として、特定演出として例えば先読み演出を実行するか否かの抽選判定を行う。
図33を参照して、変動表示の開始条件が成立して、最古の保留記憶に係る当否判定が実行されて該保留記憶が消化された際に、サブ統合制御装置83が実行する保留表示更新処理について説明する。
S900で、サブ統合制御装置83は、保留情報を受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S900:Yes)、S905に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S900:No)、本処理を終了する。
保留情報は、上述したように、主制御装置80によって当否判定処理(図9)のS270にて送信される情報である。本処理は、保留記憶の消化を契機として、以下の処理が実行される。
S910で、サブ統合制御装置83は、保留図柄が1個消去されたことで保留上限数に到達するまでに保留記憶可能な保留数が1個増加したことに伴い、未保留図柄を1個増加するための未保留図柄増加処理を実行し、本処理を終了する。
保留図柄減少処理および未保留図柄増加処理については、後で詳述する。
図34を参照してサブ統合制御装置83が実行する保留図柄減少処理について説明する。保留図柄減少処理は、上記、保留表示更新処理(図33)のS905に相当する1モジュールである。
S920で、サブ統合制御装置83は、先頭(最古)の保留図柄が先読み保留図柄か否か、すなわち今回の保留記憶の消化に伴い消去される保留図柄が、先読み演出のシナリオに基づいて表示された先読み保留図柄A、B若しくはC、又は通常保留図柄の何れかであるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S920:Yes)、S925に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S920:No)、S930に処理を移行する。
すなわち、消化に伴って1個減少した保留記憶の数に対応した保留図柄を表示するために、S930では先頭の保留図柄を1個だけ消去する。
S940におけるシナリオの参照は、上述した先読み保留図柄表示開始処理(図28)のS730にて決定したシナリオが格納されるシナリオバッファの内容を、確認することで実現される。
図35を参照してサブ統合制御装置83が実行する未保留図柄増加処理について説明する。未保留図柄増加処理は、上記、保留表示更新処理(図33)のS910に相当する1モジュールである。
S950で、サブ統合制御装置83は、現在、未保留図柄が表示されているか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S950:Yes)、S955に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S950:No)、本処理を終了する。
本実施形態では、保留図柄と未保留図柄が共通の表示領域に表示される構成となっているため、上述したような処理が行われる。個別の表示領域を備える場合には、単に新たに最後尾に1個の未保留図柄を追加表示すれば良い。
第一実施形態では、上述したような制御によって未保留予告等の演出を実行するものであるが、次に未保留予告の具体的な表示例について、図36〜図43を参照して説明する。
先ず、図36(a)を参照して、第一実施形態における保留図柄及び未保留図柄の表示領域を説明する。
図36(a)に示すように、本実施形態のサブ統合制御装置83が表示制御する演出図柄表示装置6の中央且つ上部には、特別図柄に対応した演出図柄300が、変動表示可能となっている。
演出図柄300の下方には、本実施形態の共通保留図柄表示領域91が、演出図柄表示装置6の画面内で他の領域と区画形成されて設けられている。さらに、共通保留図柄表示領域91は、保留記憶の上限数である4個と同数の共通保留図柄表示部91a〜91dで構成されている。
なお、未保留図柄が表示されない場合は、保留図柄が表示されない共通保留図柄表示部には、何も表示されない。
これにより、未保留予告が実行されて特別未保留図柄A又はBが表示されたとき、より精度(信頼性)の高い先読み予告が提供される可能性の高い保留図柄は、最新の保留図柄から何個目であるかを、遊技者は視覚的に一目瞭然に認識することができる。
また、共通の表示領域を備えることで、保留図柄が消化により減少して左方向へシフトするのに伴い、未保留図柄も今まで最新の保留図柄が表示されていた共通保留図柄表示部にシフトし、且つ、新たな未保留図柄が共通保留図柄表示部91dに表示されるので、保留消化が発生しても、特別未保留図柄A又はBの位置、つまり、あと何個目の保留が発生すれば何等かの期待できる演出が発生するか、を一目瞭然に認識することができる。
また、共通の表示領域を備えることで、始動入賞に因り新たな保留図柄がそれまで最新であった保留図柄の右隣の共通保留図柄表示部に表示されていた未保留図柄に代わって変更表示されるので、始動入賞の都度、徐々に特別未保留図柄A又はBの位置が最新の保留図柄の右隣に接近してくる状態を一目瞭然に視認でき、遊技者の期待感を段階的に向上させることが出来る。
また、共通の表示領域を備えることで、次の始動入賞で未保留図柄が保留図柄に変更表示される際に、当該未保留図柄が特別未保留図柄A又はBか、つまり次の始動入賞で期待できる演出が発生する可能性があるか否かを、遊技者は一目瞭然に認識することができる。さらに、これにより、遊技者は期待出来る始動入賞を発生させようと発射するので、稼働率が向上する。
図37〜図39は、第一実施形態において未保留予告が為されたときの表示態様例1を説明する説明図1〜3である。具体的には、特別未保留図柄Aによる未保留予告後にシナリオ13−3の先読み演出が実行された場合を前提とした表示態様の例である。
図37(a)には、保留記憶が2個記憶されており、特別図柄が変動表示中の場合の、演出図柄表示装置6の表示態様が示されている。つまり、演出図柄表示装置6には、特別図柄に対応した演出図柄300が変動表示中であり、共通保留図柄表示領域91の共通保留図柄表示部91aには通常保留図柄100、共通保留図柄表示部91bには通常保留図柄101、が表示される。
次いで、所定の待機時間(例えば、3秒間)が経過すると、未保留表示処理(図32)のS898が肯定判定となりS895が実行されることで、図37(d)のように、共通保留図柄表示部91dの通常未保留図柄201が特別未保留図柄A201aに表示変更される。
このように表示制御されることで、特別未保留図柄A201aが表示されるまでの待機時間に、遊技者は未保留予告が行われるか否かが不明な状態を体験することで、予告が為されるかどうかといった焦燥感を抱くこととなり、興趣が向上する。
また、未保留図柄増加処理(図35)のS955により、通常未保留図柄200が共通保留図柄表示部91cから共通保留図柄表示部91bに、特別未保留図柄A201aが共通保留図柄表示部91dから共通保留図柄表示部91cにシフト処理される。さらに、S960により通常未保留図柄202が新たに、共通保留図柄表示部91dに表示される。
未保留図柄減少処理(図27)のS665が実行され、図37(f)に示すように、先頭の通常未保留図柄200が回転しながら上昇する演出表示が行われる。
次いで、図38(a)に示すように、通常未保留図柄200が回転しながら下降して、再度、もとの共通保留図柄表示部91bに復帰して消去される。この際、保留表示処理1のS610が実行されることにより、前記消去の直後に通常保留図柄102が表示される。このような態様で変位(消去)演出表示を行うことで、遊技者は通常未保留図柄200が、保留記憶の発生に伴い、通常保留図柄102に変化したことを容易に一目瞭然に、認識することが出来る。
次いで、図38(e)に示すように、特別未保留図柄A201aが回転しながら下降して、再度、もとの共通保留図柄表示部91bに復帰して消去される。この際、保留表示処理1のS610が実行されることにより、前記消去の直後に通常保留図柄(図示しない)が表示される。次いで同じ割込み内で、先読み保留図柄表示開始処理(図28)のS720、すなわち第1特別シナリオ選択テーブル決定処理(図30)のS760によって、シナリオ選択テーブル13が選択され、S725でシナリオ13−3が選択される。このような制御がなされると、シナリオ13−3に従って、共通保留図柄表示部91bには、先読み保留図柄B103bが表示される。
このような態様で変位(消去)演出表示を行うことで、遊技者は特別未保留図柄A201aが、保留記憶の発生に伴い、先読み保留図柄B103bに変化したことを容易に一目瞭然に、認識することが出来る。
ここで、保留図柄減少処理(図34)のS940がシナリオ13−3(図18)にしたがって実行されると、先読み保留図柄B103bが先読み保留図柄C103cに変更処理される。
さらに、当該変動中に新たな始動入賞に基づいて、新たに通常保留図柄104が表示される。
さらに、サブ統合制御装置83は、先読み保留図柄C103cに対応した保留記憶に係る、予め決定されている変動カテゴリに従い、今回はSPSPリーチの変動演出を図39(d)に示す態様で実行し、図39(e)に示すように、演出図柄300を「737」のハズレ態様で確定表示する。
図40は、未保留予告が為されなかった場合すなわち、特別未保留図柄AまたはBが表示されなかった場合の表示態様例を説明する説明図である。具体的には、上述した図37(c)に続く表示態様である。
図40(a)には待機時間経過と示しているが、これは待機処理を実行していた場合に待機する時間が経過した場合を意味するものであって、処理として待機は実行しない。遊技者は、待機時間が経過するまで、通常未保留図柄が特別未保留図柄A又はBに変更されることを期待するが、結局は変更されることがない。これにより、遊技者を落胆させることで、遊技に起伏を設けて面白みを増すことができる。
また、未保留図柄増加処理(図35)のS955により、通常未保留図柄200が共通保留図柄表示部91cから共通保留図柄表示部91bに、通常未保留図柄201が共通保留図柄表示部91dから共通保留図柄表示部91cにシフト処理される。さらに、S960により通常未保留図柄202が新たに、共通保留図柄表示部91dに表示される。
未保留図柄減少処理(図27)のS665が実行され、図40(c)に示すように、先頭の通常未保留図柄200が回転しながら上昇する演出表示が行われる。
次いで、図40(d)に示すように、通常未保留図柄200が回転しながら下降して、再度、もとの共通保留図柄表示部91bに復帰して消去される。この際、保留表示処理1のS610が実行されることにより、前記消去の直後に通常保留図柄102が表示される。このような態様で変位(消去)演出表示を行うことで、遊技者は通常未保留図柄200が、保留記憶の発生に伴い、通常保留図柄102に変化したことを容易に一目瞭然に、認識することが出来る。
なお、通常未保留図柄200に後続する通常未保留図柄201、202は、特別未保留図柄ではないため、S670で肯定判定となり、S675が実行されることで、図40(d)に示すように、通常未保留図柄201、202が全て一括して消去される。
このように、特別未保留図柄のような、或る程度後の展開に期待を抱かせることが出来ない通常未保留図柄の表示は、本実施形態では上述した契機に基づいて消去することで、遊技者に過度の期待を抱かせないようにしている。未保留予告が実行されずに単に未保留図柄(通常未保留図柄)が表示されている場合には、継続して該未保留図柄の表示を行うのではなく、一定の期間や所定の契機が成立することで、未保留図柄の表示を終了するように構成されている。本実施形態では、上述したように、新たな保留記憶が発生したことに基づいて未保留図柄が保留図柄に変更処理された時点において、変更された未保留図柄に後続する未保留図柄が未保留予告されていない場合に、これら後続する未保留図柄を一括して全て消去するものである。
これにより、次の保留記憶の発生時には保留図柄に変化することを示唆する機能のみを備えている未保留図柄、すなわち未保留予告が非実行の図柄を、いつまでも表示し続けないので、逆に表示が為されたときには、新鮮味があり、さらに未保留予告に発展することへの期待を遊技者に抱かせることが出来る。
図41〜図43は、最後の保留記憶の消化による変動表示が確定することで遊技を終了しようとする遊技者に対して、遊技の継続を促す作用を為す未保留予告に関する表示態様例を説明する説明図である。
図41(a)には、遊技者がもう遊技を終了しようとして新たな保留記憶が発生しないよう発射を停止している状態で、保留記憶が既に全て消化されて1個も記憶されておらず、最後の特別図柄が変動表示中の場合の、演出図柄表示装置6の表示態様が示されている。つまり、遊技者は最後の変動表示の結果が出るまで離席を待機している状態である。演出図柄表示装置6には、特別図柄に対応した演出図柄300が変動表示中であり、共通保留図柄表示領域91の共通保留図柄表示部91a〜91dには、保留図柄も未保留図柄も表示されていない。
該特別未保留図柄B203bが表示されることで、遊技をこれで終了しようと考えていた遊技者に、当該未保留図柄に対応した保留図柄が発生して、その後の先読み演出を見てみたい、という欲求を抱かせ、遊技の継続を促すことができる。
このようなタイミングで未保留予告を行うことで、発射可能球も無くなり、新たな保留が発生することもなく、最後の保留消化による変動表示がハズレれば、遊技を終了して離席しようと待機している遊技者に対して、最後の変動がハズレで図柄確定して最後の大当りへの希望を失った瞬間に、未保留予告によって新たな希望を遊技者に抱かせることができる。これは、始動入賞時や保留消化時といったタイミングでは奏し得ない効果である。
すなわち、始動入賞時であれば、該始動入賞によって発生する保留記憶に係る変動に未だ期待を抱くことが可能な状態であるし、保留消化時であれば該保留消化により開始される変動表示の結果に期待を抱くことが出来る状態である。何れも最後の期待すら失った状態ではなく、未だ僅かながら期待が持てる状態である。これらに対して、図柄確定時に未保留予告を開始する本実施形態の構成は、全ての期待が裏切られて絶望した遊技者に対して、新たな期待を抱かせる特異な効果を奏する構成となっている。
次いで、図41(f)に示すように、特別未保留図柄B203bが回転しながら下降して、再度、もとの共通保留図柄表示部91dに復帰して消去される。この際、保留表示処理1のS610が実行されることにより、前記消去の直後に通常保留図柄(図示しない)が表示される。次いで同じ割込み内で、先読み保留図柄表示開始処理(図28)のS740、すなわち第2特別シナリオ選択テーブル決定処理(図31)のS810によって、シナリオ選択テーブル51が選択され、S725でシナリオ51−3が選択される。
このような制御がなされると、シナリオ51−3に従って、共通保留図柄表示部91dには、先読み保留図柄A103aが表示される。このような態様で変位(消去)演出表示を行うことで、遊技者は特別未保留図柄B203bが、保留記憶の発生に伴い、先読み保留図柄A103aに変化したことを容易に一目瞭然に、認識することが出来る。
ここで、保留図柄減少処理(図34)のS940がシナリオ51−3(図22)にしたがって実行されると、先読み保留図柄A103aが表示維持処理される。
ここで、保留図柄減少処理(図34)のS940がシナリオ51−3(図22)にしたがって実行されると、先読み保留図柄A103aが、先読み保留図柄B103bに変更表示処理される。
ここで、保留図柄減少処理(図34)のS940がシナリオ51−3(図22)にしたがって実行されると、先読み保留図柄B103bが、先読み保留図柄C103cに変更表示処理される。
さらに当該変動中に新たな始動入賞が発生すると、通常保留図柄104が表示される。
これにより、遊技者が遊技を終了するのを、一時的にも抑制し、遊技の継続を促進することで、稼働率を向上させることができる。
次に、第二実施形態について説明する。
第一実施形態では、未保留図柄が予告態様に変化すなわち、通常未保留図柄が特別未保留図柄AまたはBに変化することで、前記特別未保留図柄AまたはBに対応した保留図柄が表示された場合、該保留図柄を対象として先読み演出を実行するように構成したが、第二実施形態では、前記特別未保留図柄AまたはBに対応した保留図柄が表示された場合、該保留図柄に係る変動表示が実行されるまでの変動表示演出において所謂連続予告を実行するように構成している点において相違する。
換言すれば、第二実施形態では、未保留予告は先読み演出の実行を予告するのではなく、他の演出の実行を予告する場合の例であって、他の演出の一例として、変動表示演出における所謂連続予告を例示したものである。なお、本実施形態では、先読み演出を第一実施形態と同様に備えつつ、これに加えて、連続予告演出(単に連続予告とも呼称する場合がある)を特定演出として、未保留予告の対象を連続予告の実行とする構成である。つまり、先読み演出は第一実施形態と同様に実行し、これと並行して連続予告も併せて実行する。
よって、上記相違点については、図11に対応する図44、図26に対応する図45、さらに新たに図46を示して説明し、図1〜図10、図12〜図25、および図27〜図36(a)については、第一実施形態での説明を援用して、ここでの説明を割愛する。
図44は、第二実施形態の当否判定処理の一部を示すフローチャート4である。第二実施形態の当否判定処理は、該フローチャート4において第一実施形態と相違する。よって、上述したように、本実施形態の当否判定処理の他のフローチャートに係る説明は、第一実施形態の説明を援用するものとし、ここでは図44のみを説明する。
S300では、主制御装置80は、確定表示されていた特図(特別図柄)が大当り時のものであるか否か、すなわち大当り図柄であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S300:Yes)、S305に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S300:No)、S340に処理を移行する。
また、パチンコ機50は、確変カウンタを備える。確変カウンタは、ST期間である所定の変動回数(例えば、100回)に対応したカウンタ値(例えば、100)がST期間開始時に設定され、変動終了毎にデクリメント処理されるカウンタである。該確変カウンタが0となることで、ST期間が終了する。
S350で、主制御装置80は、確変フラグに0を設定して、S355に処理を移行する。
また、パチンコ機50は、上記確変カウンタとは別に時短カウンタを備える。時短カウンタは、時短状態である所定の変動回数(例えば、100回)に対応したカウンタ値(例えば、100)が時短状態開始時に設定され、変動終了毎にデクリメント処理されるカウンタである。該時短カウンタが0となることで、時短状態が終了する。
図示しないが、主制御装置80は、時短フラグが1であることに基づいて、普通電動役物の開放時間を延長する「開放延長制御処理」を備える。
S365で、主制御装置80は、時短フラグに0を設定して、S370に処理を移行する。
連続予告演出が終了したか否かの判断は、今回実行していた連続予告演出の内容が連続予告の最終段階の演出であるか否かに基づいて判断する。
なお、連続予告フラグは、1が設定されることで、連続予告の実行中であることを示すフラグであって、後述する保留表示処理2のS655において1が設定されるフラグである。
次に、本実施形態の保留表示処理2について、図45を参照して説明する。
第1始動口11又は第2始動口12への入賞に応じて保留記憶が生成された際に、主制御装置80から送信される先読み信号及び保留情報(保留数コマンド)に基づいて、該保留記憶に対応する保留図柄を演出図柄表示装置6に表示すると共に、「先読み演出」を実行し、さらに未保留図柄を表示している場合にはこれを1個消去する、と共に、先読み演出を実行開始するのに併せて、連続予告の実行を開始するための連続予告フラグの設定を行う、本実施形態の「保留表示処理2」について、図45に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
なお、図45の「保留表示処理2」は、保留記憶が生成された際すなわち、特別図柄の変動表示中に、遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球して新たな保留記憶が行われた際に、サブ統合制御装置83により実行される処理である。
上述したように、「先読みコマンド1〜5」は、「始動入賞確認処理」(図6)にて、遊技球が第1始動口11または第2始動口12に入球し(S100:Yes)、特別図柄に係る保留記憶が上限数(例えば4個)に達していない場合に(S105:No)、保留記憶が記憶される都度、先読み判定処理(S115)にて、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信されるコマンド(情報或いは信号とも呼称する)である。
また、本実施形態では先読み信号と保留記憶数を示す信号は1つのコマンドで送信する構成となっている。そのため、サブ統合制御装置83は先読み信号を受信すると、先読み判定内容と保留記憶数の情報を受け取ることができる。無論、先読み判定内容と保留記憶数を示す信号は別々のコマンドで送る構成としてもよい。
なお、図示しないが、S610では、先読みコマンド1〜5を受信したことに基づいて「先読み演出決定用乱数」を抽出し、該抽出した乱数を、保留記憶毎に設けられた所定の「先読み演出用バッファ」に格納する。該「先読み演出用バッファ」には、前記抽出した乱数の他、受信した先読みコマンド1〜5、及び、変動カテゴリ等の情報が格納される。
本実施形態では、S625の先読み演出の実行可否抽選判定において、未保留予告バッファに種別情報が格納されている場合、必ず、先読み演出を実行するよう決定される構成としている。つまり、特別未保留図柄A又はBが表示されているときに、これに対応する保留記憶が記憶されたときには、必ず先読み演出が実行される。
また、特別未保留図柄Aが表示されているときよりも、特別未保留図柄Bが表示されている時の方が、高い確率で先読み演出を実行するようにしても良い。これにより、保留記憶が発生する以前から、期待度の異なる未保留図柄の表示態様によって、先読み演出の実行の可能性の高さを遊技者は推測する面白みを味わえる。
つまり、既に先のS610で表示開始された保留図柄を含めた表示中の保留図柄の個数が2個以上か否かを判定する処理であって、当該保留記憶の発生直前に表示されていた保留図柄が少なくとも1個あったか否かを判定する処理である。これによって、あまりに少ない保留図柄による先読み演出の実行を回避することができる。なお、当該処理を行わず、つまり表示されている保留図柄の個数に関係無く先読み演出を実行可能な構成としても良い。
上述したように、連続予告フラグは、1が設定されていることで、連続予告の実行中であることを示すフラグである。該保留表示処理2において先読み保留図柄の表示が開始されたことによって、連続予告フラグに1を設定する構成となっている。連続予告が実行されている期間は、連続予告フラグは1が設定を維持される。
なお、本実施形態では、先読み演出と連続予告演出は、共に連動して、つまり先読み演出が実行される場合には連続予告演出が実行されるようになっているが、個別に実行或いは非実行が決定されるように構成しても良い。また、先読み演出を備えずに、連続予告演出だけを備えるようにしても良い。
次に、本実施形態の変動演出実行処理について、図46を参照して説明する。図46は、サブ統合制御装置83が、割り込み毎に実行する変動演出実行処理に係るフローチャートである。
先ず、S1000で、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から変動開始コマンドを受信したか否かの判定を行い、肯定判定の場合には(S1000:Yes)、S1005に処理を移行し、否定判定の場合には(S1000:No)、本処理を終了する。
そして、該変動開始コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、大当り抽選の結果、特別図柄の変動時間をもとに、特別図柄の変動時間と同じ時間の演出の中から演出図柄表示装置6にて表示する疑似演出(変動演出)を選択し、選択した疑似演出(通常疑似演出又は特別疑似演出)を表示する。
また、本実施形態のサブ統合制御装置83は、前記演出時間の異なる該複数種類の疑似演出を備えた疑似演出選択テーブルを備えている。そして、サブ統合制御装置83は、上述したように主制御装置80から受信した変動開始コマンドの内容すなわち特別図柄の変動時間等に基づいて、疑似演出選択テーブルを参照して、特別図柄の変動時間に対応した疑似演出を選択するものである。
さらに、本実施形態のサブ統合制御装置83は、連続予告を実行する場合と実行しない場合で、異なる疑似演出を備える。すなわち、連続予告を実行しない場合、つまり通常時に選択される疑似演出として通常疑似演出を、また、連続予告を実行する場合に選択される疑似演出として特別疑似演出を、備える。各疑似演出は、上述したように、特別図柄の変動時間に対応して複数種類設けられている。つまり、同じ変動時間に対応して、連続予告の実行可否に応じ、複数種類の疑似演出を備えている。
また、サブ統合制御装置83は、複数種類の通常疑似演出が設けられた通常疑似演出選択テーブルと、複数種類の特別疑似演出が設けられた特別疑似演出選択テーブルと、を備えている。そして、サブ統合制御装置83は、連続予告を実行する際には、特別疑似演出選択テーブルを、また、連続予告を実行しない際には、通常疑似演出選択テーブルを参照して、特別図柄の変動時間に対応した疑似演出を選択し、該選択した疑似演出を実行するものである。
本実施形態では、第一実施形態のシナリオ選択テーブルと同様に、連続予告を実行すると決定した際の保留個数に応じて、換言すれば、対象となる保留図柄に対応した保留記憶が消化されるまでに何回の変動表示が実行されるかに応じて、図示しないが、複数種類の特別疑似演出選択テーブルが設けられている。該特別疑似演出選択テーブルには、対象となる保留記憶が消化されるまでの各保留記憶の消化時に決定される変動時間に応じて、特別疑似演出が設定されている。これによって、対象の保留記憶が消化されるまでに、複数の変動表示がどのような変動時間に決定されても、違和感なく連続予告演出が実行できるように構成されている。
図47を参照して、特別未保留図柄Bによる未保留予告後に連続予告演出が実行された場合の表示態様について説明する。なお、図47は、第一実施形態で説明した図42に対応しており、該図47の前提とする状態は、図41に示した態様であり、図47に続く状態は、図43に示した態様であるので、図41および図43に係る説明は第一実施形態の説明を援用してここでは適宜割愛する。
保留記憶が無いときに、特別未保留図柄Bが表示され、保留上限数まで保留記憶が発生し、特別未保留図柄B203bが先読み保留図柄A103aに変化した後、図41(f)に示すように、演出図柄300が「243」で確定表示され、通常保留図柄100に対応した保留記憶が消化された状態(図41参照)を前提とする。
なお、本実施形態の未保留予告は、つまり特別未保留図柄Bの表示による予告は、先読み演出の実行を予告するものではなく、以下の連続予告の実行を予告するものである。但し、本実施形態では、連続予告の実行に併せて先読み演出も実行されるよう構成されており、これら2種類の演出の実行を一括して予告する機能としても良い。また、先読み演出を備えずに連続予告のみを実行する構成としても良い。
ここで、保留図柄減少処理(図34)のS940がシナリオ51−3(図22)にしたがって実行されると、先読み保留図柄A103aが表示維持処理される。
さらに、本実施形態では、保留表示処理2(図45参照)のS655で1が設定された連続予告フラグに基づいて、変動演出実行処理(図46参照)のS1005にて否定判定となり、S1020およびS1015が実行されることで、図47(a)に示すように、連続予告の第1変動目の演出が実行開始される。つまり、卵のキャラクタが登場して中央まで転動してくる表示が実行される。
次いで、通常保留図柄101に対応した保留記憶が消化されると、図47(c)に示すように、前記消化に基づいて演出図柄300が変動表示を開始する。通常保留図柄101は消去され、通常保留図柄102及び、先読み保留図柄A103aがシフトされる。
ここで、保留図柄減少処理(図34)のS940がシナリオ51−3(図22)にしたがって実行されると、先読み保留図柄A103aが、先読み保留図柄B103bに変更表示処理される。
ここで、本実施形態では、今回の変動表示の変動時間に対応した特別疑似演出がS1020で選択され、S1015により表示開始されることで、連続予告の第2変動目の演出として、卵のキャラクタに亀裂が発生開始する表示が実行される。
次いで、通常保留図柄102に対応した保留記憶が消化されると、図47(e)に示すように、前記消化に基づいて演出図柄300が変動表示を開始する。通常保留図柄102は消去され、先読み保留図柄B103bがシフトされる。
ここで、保留図柄減少処理(図34)のS940がシナリオ51−3(図22)にしたがって実行されると、先読み保留図柄B103bが、先読み保留図柄C103cに変更表示処理される。
さらに当該変動中に新たな始動入賞が発生すると、通常保留図柄104が表示される。
ここで、本実施形態では、今回の変動表示の変動時間に対応した特別疑似演出がS1020で選択され、S1015により表示開始されることで、連続予告の第3変動目の演出として、卵のキャラクタが割れて、中からヒヨコのキャラクタが顔を覗かせる表示が実行される。
ここで、本実施形態では、連続予告の第3変動目の演出として、卵のキャラクタ上部が取り去られて、ヒヨコのキャラクタが完全に顔を出して飛翔しようとする表示が実行される。
先読み保留図柄C103cに対応した保留記憶が消化されると、第一実施形態(図43参照)で説明したように、SPSPリーチから大当り図柄の確定表示へと発展する。
次に、第三実施形態について説明する。
第一実施形態および第二実施形態では、サブ統合制御装置83が表示制御する演出図柄表示装置6の表示画面領域内に、保留図柄と未保留図柄とが共に表示できる共通保留図柄表示領域91を備えた構成であったが、第三実施形態では、保留図柄と未保留図柄とが其々専用で表示される領域を個別に、すなわち両者を区画して備えた構成である点において、相違する。先ず、図36(b)を参照して説明する。
図36(b)に示すように、本実施形態のサブ統合制御装置83が表示制御する演出図柄表示装置6の中央且つ上部には、特別図柄に対応した演出図柄300が、変動表示可能となっている。
演出図柄300の左下方には、本実施形態の保留図柄表示領域92が、また、演出図柄300の右下方には、本実施形態の未保留図柄表示領域93が、其々個別に、演出図柄表示装置6の画面内で他の領域と区画形成されて設けられている。
さらに、保留図柄表示領域92は、保留記憶の上限数である4個と同数の保留図柄表示部92a〜92dで構成されている。また、未保留図柄表示領域93は、保留記憶の上限数である4個と同数の未保留図柄表示部93a〜93dで構成されている。
先に1つも保留図柄が表示されていなければ、保留図柄表示部92aに当該保留図柄は表示され、既に保留図柄が表示されていれば、最も右に位置する保留図柄のすぐ右側の保留図柄表示部に表示される。保留記憶が上限数まで到達していれば、保留図柄表示部92a〜92dの全てに保留図柄が表示される。
具体的には、図36(b)のように、現在保留記憶が2個ある場合、最古の保留記憶に対応した通常保留図柄100が保留図柄表示部92aに、最新の保留記憶に対応した通常保留図柄101が保留図柄表示部92bに、すなわち、古い保留図柄から保留図柄表示領域92の左詰めにて表示される。さらに、保留上限個数4個に対して、保留記憶が2個であることから、2個の未保留図柄が表示される。具体的には、上記最新の保留記憶に対応した通常保留図柄101の次に表示されることが予定されている保留図柄に対応した、通常未保留図柄200が未保留図柄表示部93aに、そして未保留予告が実行されていれば、特別未保留図柄A201aが未保留図柄表示部93bに、それぞれ表示される。
このように本実施形態では、保留図柄と未保留図柄の表示領域を各々、個別に設けていることにより、遊技者が保留図柄と未保留図柄の判別に関して、錯誤してしまうことを防止可能となっている。よって、現状の保留記憶数を上限数と錯誤して発射を停止させてしまうことで稼働が低下するといった問題も生じない。
例えば、何れも右詰めとしても良いし、保留図柄は左詰めで、未保留図柄は右詰めとしても良い。
さらに、保留図柄は左詰めとして、未保留図柄に関しては、保留図柄の表示されていない表示部に対応した未保留図柄表示部に表示する、すなわち図36(b)であれば、通常未保留図柄200を未保留図柄表示部93cに、特別未保留図柄A201aを未保留図柄表示部93dに表示するようにしても良い。これにより、未保留図柄表示領域の表示状態を見るだけで、遊技者は何個の保留図柄が表示されているかも一目瞭然に判別することができる。また、始動入賞に因って未保留図柄が保留図柄に変化して表示されるとき、保留図柄表示部の何れに表示されるかを、予め推知することができる。
対して、何れか一方に詰めて表示することで、残り何個が表示可能かを判別し易くなる。
保留記憶が2個記憶されており、特別図柄が確定表示された場合、図48(a)のように、演出図柄表示装置6には、演出図柄300が「532」で確定表示され、保留図柄表示領域92の保留図柄表示部92aには通常保留図柄100、保留図柄表示部92bには通常保留図柄101、が表示される。なお、この時に未保留図柄表示領域には未保留図柄は1個も表示されていない。
次いで、所定の待機時間(例えば、3秒間)が経過すると、未保留表示処理(図32)のS898が肯定判定となりS895が実行されることで、図48(c)のように、未保留図柄表示部93bの通常未保留図柄201が特別未保留図柄A201aに表示変更される。
このように表示制御されることで、特別未保留図柄A201aが表示されるまでの待機時間に、遊技者は未保留予告が行われるか否かが不明な状態を体験することで、予告が為されるかどうかといった焦燥感を抱くこととなり、興趣が向上する。
また、本実施形態では、未保留図柄増加処理(図35)のS955が実行されても、表示中の通常未保留図柄200や特別未保留図柄A201aは、シフト処理されないよう構成されている。この点においても、第一及び第二実施形態とは相違する。本実施形態では、そもそもS955を備えないようにしても良い。
さらに、S960により通常未保留図柄202が新たに、未保留図柄表示部93dに表示される。
未保留図柄減少処理(図27)のS665が実行され、図48(e)に示すように、先頭の通常未保留図柄200が回転しながら、保留図柄表示領域92の上方に上昇する演出表示が行われる。
次いで、図48(f)に示すように、通常未保留図柄200が回転しながら下降して、保留図柄表示部92bに変位して消去される。この際、保留表示処理1のS610が実行されることにより、前記消去の直後に通常保留図柄102が表示される。このような態様で変位(消去)演出表示を行うことで、遊技者は通常未保留図柄200が、保留記憶の発生に伴い、通常保留図柄102に変化したことを容易に一目瞭然に、認識することが出来る。
このように、始動入賞によって未保留図柄が保留図柄に変化する演出を行う際、未保留図柄表示領域93の何れかの表示部から、保留図柄表示部の何れかの表示部に向けて未保留図柄が変位するよう表示されるので、遊技者は今回の始動入賞によって未保留図柄が保留図柄に変化したことを、一目瞭然に視認することができる。
なお、第一および第二実施形態においても、当該構成を採用するようにしても良い。
次に、第三実施形態の変形例について説明する。
第三実施形態では、保留図柄と未保留図柄とが表示される領域を個別に備え、具体的には演出図柄表示装置6の左下部に保留図柄表示領域92を、また、右下部に未保留図柄表示領域93を設けた構成であったが、以下に説明する変形例は、各表示領域の配置等に関して相違する。
以下、図49を参照して説明する。
図49(a)は、変形例1の説明図である。変形例1では、演出図柄表示装置6の中央下部において、最下部に保留図柄表示領域92を、その直上に未保留図柄表示領域93を、上下に配置する。また、各領域を構成する表示部も、例えば保留図柄表示部92aの直上に未保留図柄表示部93aが位置するようになっている。
また、保留図柄は左詰めで表示し、未保留図柄は保留図柄が表示されていない保留図柄表示部の直上の表示部から始まって右方向に向けて表示される。
このように構成によると、両表示領域は区画形成されることで両図柄の判別を容易としつつ、次の始動入賞により保留図柄に変化する未保留図柄を遊技者が容易に認識可能となっている。
また、新たな始動入賞が発生すると、未保留図柄が保留図柄表示領域に下降して、保留図柄に変化する変化表示が実行されるので、未保留図柄から保留図柄に変化する態様を視覚的に認識容易となる。
図49(b)は、変形例2の説明図である。変形例2では、演出図柄表示装置6の左側部に保留図柄表示領域92を、右側部に未保留図柄表示領域93を、対向して配置する。また、各領域を構成する表示部も、例えば保留図柄表示部92aに対向して未保留図柄表示部93aが位置するようになっている。そして、何れも上から下に向かって各表示部が列設されてなる。
また、保留図柄は下詰めで表示し、未保留図柄は保留図柄が表示されていない保留図柄表示部に対向する表示部から始まって上方向に向けて表示される。
このように構成によると、両表示領域は区画形成されると共に、左右に離隔して設けられることで両図柄を一層混同することなく判別を容易としつつ、次の始動入賞により保留図柄に変化する未保留図柄を遊技者が容易に認識可能となっている。
また、新たな始動入賞が発生すると、右側の未保留図柄が左方向の保留図柄表示領域に平行移動して、保留図柄に変化する変化表示が実行されるので、未保留図柄から保留図柄に変化する態様を視覚的に認識容易となる。
また、最も古い保留図柄を最上位に位置する保留図柄表示部に表示し、後続する保留図柄を下方に向けて表示して行くように構成しても良い。
また、このような変形例1及び2のような構成を、第一実施形態乃至第三実施形態に採用するようにしても良い。
その他の変形例として、例えば保留図柄表示領域は図49(a)のように最下部、或いは最上部に横並びにして、未保留図柄表示領域は図49(b)のように左右何れかの側部に縦並びに表示しても良い。また、保留図柄表示領域を縦並びにして、未保留図柄表示領域を横並びとしても良い。
これにより、保留図柄及び未保留図柄の表示態様が、横並び又は縦並びに異なる態様となることで、より明確に判別することが出来るようになる。
例えば、上述した各実施形態では、通常未保留図柄の表示や、特別未保留図柄の表示に依る未保留予告の実行を行う未保留表示処理(図32)を、図柄確定コマンド受信時すなわち変動表示の終了時に行う構成としたが、これに限定せず、始動入賞時に行うようにしても良い。
具体例としては、保留表示更新処理(図33)のS900で受信の可否を判定する保留情報(保留数コマンド)を受信したことに基づいて、未保留表示処理を実行するようにすることが好適である。
これにより、未保留予告演出を期待して、且つ、大当たりとなる保留記憶の発生を期待して、遊技者は始動入賞を目指すこととなり、稼働率の向上が期待できる。
また、始動入賞のタイミングで、保留図柄と共に未保留図柄が表示されることで、つまり1つの契機で複数種類の図柄が表示されることで、従来に無い面白みを遊技者に提供できる。今回の始動入賞では、保留図柄のみ表示されるのか、または未保留図柄も表示されるのか、といった期待感を遊技者に提供することができる。
具体例としては、保留表示処理(図26)のS600で受信の可否を判定する先読み信号及び保留情報(保留数コマンド)を受信したことに基づいて、未保留表示処理を実行するようにすることが好適である。
これにより、例えば最後の保留記憶が消化されたタイミングで未保留予告が行われることで、遊技者はこれで遊技を終了しようかと迷っていても、未保留予告演出が為されることで、発射を継続する意欲を遊技者に持たせることが出来る。また、発射継続によって、新たな保留記憶を発生させる過程において、未だ最後の変動表示演出が実行されている可能性があり、遊技意欲が低下するおそれが無い。
保留消化時すなわち最古の保留図柄が消化されて表示されている保留図柄の総数が1個減少するタイミングで、未保留図柄が表示開始されたり、未保留予告が実行開始されたりするので、表示が一気に閑散としてしまうことなく、逆にそのタイミングで賑やかになる。一方の図柄が減少するタイミングで、他方の図柄が増加するという従来にない面白みを遊技者に提供することができる。遊技者は、今回の保留消化時に、未保留図柄が表示開始されるか否か、つまり普通に保留図柄が減少するだけで終わってしまうか、或いは、減少した数を上回る未保留図柄の増加が発生するか、といった期待感を抱きながら遊技することができる。
このように構成することで、決まったタイミングで未保留予告演出が実行されるといったマンネリ感が払拭され、ランダムな未保留予告演出の発生による変化に富んだ面白みを遊技者に提供することができる。
これにより、例えば、最後の図柄がハズレで確定表示して、遊技者が諦めて席を立とうとした時に、図柄確定から所定時間遅延して唐突に、未保留図柄の表示や未保留予告演出が実行されるので、遊技者を引き留める効果が期待できる。
また、表示された特別未保留図柄に対応した保留記憶に関して先読み予告演出を行うことが決定されたときには、通常の先読み予告演出とは異なる特別な先読み予告演出を行うような構成としても良い。同様に、表示された特別未保留図柄に対応した保留記憶に関してSPSPリーチ等の演出を行うことが決定されたときには、通常のSPSPリーチ演出とは異なる特別なSPSPリーチ演出を行うような構成としても良い。
これにより、未保留予告が為されると、遊技者は特別な演出を体験出来る機会を利用しようとして、発射を継続するので稼働率が向上する。
しかし、これに限ることはなく、抽選を行わずに常に未保留図柄の表示や未保留予告の実行を為すようにしても良い。これにより、将来発生する保留記憶に係る特定演出の実行を、常時未保留予告によって予告し、遊技者は期待を抱くことができるので、従来に無い興趣を遊技者に提供することができる。
また、未保留予告については抽選によって実行可否を決定して、未保留図柄(通常未保留図柄)の表示のみは、常に行うように構成しても良い。これにより、通常未保留図柄と特別未保留図柄との希少性に一層差異を設定することができ、遊技に深みを持たせることができる。
また、上記実行可否に係る抽選判定の抽選確率を、高低複数種類備えて、現在の遊技状態に応じてこれの何れかを選択するように構成しても良い。これにより、未保留予告によって遊技者が将来の始動入賞により展開される特定演出に期待を抱かせる機能を、遊技状態に応じて効果的に発揮させることができる。例えば、大当たり後の一定期間(例えば、変動回数が大当り後200回まで)は、低確率から高確率に変化するようにしても良い。これにより、大当たり後に即中止してしまおうとする遊技者を引き留めて、遊技を継続させることができる。
また、逆に、大当たり後に比較的長い期間に亘って次の大当たりが発生しない状態が続いている、つまり所謂ハマリ期間となった場合(例えば、先の大当たり後に大当たりすることなく変動回数が500回を超えた場合)、低確率から高確率に変化するように構成しても良い。これにより、ハマリを抜けられないために遊技を中止しようとする遊技者に、未保留予告による興趣を提供することで、遊技を継続させる意欲を湧かせることができる。
また、遊技状態ではなく、時間帯等によって、前記抽選確率が変化するように構成しても良い。たとえば、閉店前の一定時間は高確率に変化するようにしても良い。これにより、残り時間が少なくなって遊技を止めてしまおうかと迷う遊技者に、未保留予告による興趣を提供することで、引き留めることができる。或いは、開店から一定時間内は高確率に変化するようにしても良い。これにより、他の遊技機に移る可能性のある遊技を開始して比較的短い期間に、未保留予告によって演出を賑やかにして、遊技者を引き留めることができる。
また、前記抽選確率の調整を可能とする調整手段を備えても良い。調整手段は遊技者が調整可能な構成、すなわち例えば演出ボタン等にその機能を担わせるようにしても良い。この場合、調整手段を調整することで、調整の結果の信号をサブ統合制御装置83に送信し、これに基づいて確率調整を可能とすることが好適である。これにより、遊技者は任意に未保留予告の発生頻度を調整することができ、個々の遊技者の嗜好に未保留予告の演出頻度を柔軟に対応することができる。
また、遊技者には操作不能とし、例えば遊技機裏面側に操作手段を備えて、ホール側の関係者のみが調整可能としても良い。これにより、ホールは、任意の遊技機、任意の日時で、未保留予告の発生頻度を任意に調整することで、営業計画を立てることができる。
なお、未保留図柄の種別は、例示した通常未保留図柄、特別未保留図柄A、特別未保留図柄Bに限らず、他の表示態様や、更に多種類の未保留図柄を備えて、特定演出の期待度や種別等に対応して、それらを選択表示するようにしても無論良い。これにより、一層の興趣の向上が期待できる。
また、特定演出として、複数種類の演出を対象とする構成、すなわち、先読み演出と連続予告演出であったり、或いは先読み演出と対象の保留記憶に基づく変動におけるプレミアム変動演出である場合、未保留予告の予告態様種別を、個々の演出毎に設けるようにすることが好ましい。これにより、未保留予告の種別によって、遊技者は将来何れの特定演出が実行されるかを推知して、より具体的な期待感を抱くことができる。
しかし、これに限らず、複数の未保留予告を実行可能に構成しても良い。これにより、先頭の未保留予告が終了しても続いて他の未保留予告が為されていることで、期待が途切れることなく、一層興趣が増すと共に、遊技者を引き留める効果も増す。
しかし、この構成に限定せず、上記のような消去処理を他の契機、すなわち保留消化や、図柄確定時、等に行っても良い。また、これらの複数の契機を備えて、様々なタイミングで消去が行われるようにしても良い。これにより、遊技者は折角表示された未保留図柄がいつ消去されてしまうかを、焦燥感を抱きながら遊技することとなり、遊技の興趣が向上する。
また、上述した実施形態では、特別未保留図柄が表示されることで未保留予告が一旦実行されると、該特別未保留図柄に対応した保留図柄が表示されるまで、特別未保留図柄が消去されない構成であったが、これに限らず、一旦実行された未保留予告であっても、抽選により、途中で消去される構成としても良い。これにより、特別未保留図柄が最後まで表示され続けて、保留図柄に変更処理されれば、特定演出が実行される期待度が高くなるので、遊技者は最後まで特別未保留図柄が表示されることを期待しながら遊技をすることで、遊技の興趣が向上する。
しかし、これに限らず他の表示態様によって両者を判別するようにしても良い。両図柄の外形を円形や矩形に限らず、他の形状によって表示しても良いし、何らかのキャラクタ等の種別によって区分しても良い。
また、保留図柄と未保留図柄の表示態様を、異ならせることで、両者を判別容易とする構成に限らず、他の構成によっても良い。例えば、上述した実施形態であれば保留図柄や未保留図柄を表示する、個々に矩形で領域区画された共通保留図柄表示部、保留図柄表示部、や未保留図柄表示部の、表示態様に関して保留図柄を表示する場合と未保留図柄を表示する場合で異ならせるようにしても良い。表示態様とは、表示色、ハッチングの種別、模様等である。このような表示態様を採用する場合には、領域区画のための境界線を備えずに、画面領域の背景と区画するようにしても良い。
より具体的には、図柄が表示された場合であれば、表示部の区画領域内における図柄の背景として機能する部位の表示態様を異ならせる。例えば共通保留図柄表示部であれば、保留図柄が表示される表示部は赤色、未保留図柄が表示される表示部は緑色といったように、設定しても良い。このようにすることで、表示部の表示態様(例えば色)によって、遊技者はそこに表示される図柄の種別を明確に認識可能となり、図柄の種別を錯誤することによる不利益を遊技者に被らせることがない。また、図柄の表示態様に加えて、表示部の表示態様も異なることで、一層遊技者は確実に両者を判別できる。
また、このような表示部の表示態様を両者で異ならせる構成とするならば、共通保留図柄表示部のように保留図柄と未保留図柄が混在して表示される構成であっても、両者の区分を確実に行うことが出来る。
また、表示部の表示態様は、該表示部に何れかの図柄が表示されていない場合であっても、今、表示開始されたら表示される予定の図柄の種別に応じて、上述したような表示態様を維持するようにしても良い。これにより、例えば未保留図柄が未だ表示されていない状態で、次に未保留図柄が表示されることとなったら、どこに表示されるのかを一見して明らかに示すことが出来る。
また、表示部は上記したように、例えば表示画面上で矩形に区画形成して他の背景とは明確に区分された構成に限定せず、矩形ではない他の形状での区画形成に依って構成されても良いし、境界線によって区画形成される場合に限らずにグラデーションによって他の背景との領域判別が容易な構成としても良い。これにより、画面上の演出の方向性に応じて、他の領域とのバランスを崩すことなく表示することができる。
また、表示部の表示態様を異ならせることで、保留図柄と未保留図柄の表示態様を同じとするように構成することも可能である。つまり、例えば、保留図柄と未保留図柄を共に、円形の形状にて表示するようにしても良い。これによれば、同じ円形が表示されていても、背景が異なる表示態様であれば、何れの円形が何れの図柄であるかを遊技者は認識可能である。
このように、種々の方法によって、保留図柄と未保留図柄とを、遊技者が誤認することがないよう構成することができる。
また、該遊技機に固有のプレミアム演出を特定演出としても良い。これにより、大当たりの期待度とは無関係であっても、該遊技機の面白みを、単に当たるか外れるか、といった獲得利得に限定したものではなく、遊技機固有のモチーフに係る面白みまで拡げる上で、有効な手段である。例えば、遊技を終了して帰ろうとしている遊技者に対して、該未保留予告を実行することで、プレミアム演出の実行を期待して、遊技者は該未保留予告が付された未保留図柄に係る変動表示が実行されるまでは、遊技を継続するように促進することができるので、遊技機の稼働を向上させることができる。
また、待機期間は、一定の期間とすることで、遊技者はその期間の到来するのを期待することができる。しかし、これを不定の期間、すなわち複数種類の内の何れかを抽選等により選択決定するように構成しても良い。これにより、予想不能なタイミングで予告が発生することになり、決まった待機期間に慣れてしまって飽きるということなく、常に遊技者に驚きや喜びを与えることができる。
なお、複数種類の不定な期間には、単に計測して生成される時間や、上記した次の変動が開始してから所定時間の経過までや、或いは、発射球数が所定個数計上されるまでの時間、等も含めて、これらの何れかを抽選決定するようにしても良い。これにより、単純に時間が経過しただけではなく、何らかの遊技の展開があって予告される場合もあるので、遊技者は長く期待を抱き続けることができる。
たとえば、予告は無論ガセも含むものとした場合、未保留予告が為されていても、先読み演出を行わない場合を発生するように構成しても良い。つまり、保留表示処理のS625にて、未保留予告が為されているか否かの判定を行い、肯定判定であれば、先読み演出実行可否の抽選判定を行い、該抽選に当選した場合に、先読み演出を実行するようにしても良い。これにより、未保留予告が為されている場合に、該未保留予告の対象となる保留記憶が発生すると、先読み演出を実行容易とするように構成できる。よって、遊技者は未保留予告が発生すると、将来該未保留予告に対応した保留図柄が表示される際に、先読み演出が実行されることを期待して遊技ができる。
例えば、未保留図柄の表示維持期間を設定しておき、該表示維持期間が経過すると、消去されるように構成しても良い。これにより、特別な装置や制御処理を備えずとも、消去することができる。この表示維持期間を一定に設定することで、決められた時間だけ表示が行われることで、規則性有る表示演出を実行することができる。また、表示維持期間を長短複数種類備え、何れかを抽選により決定して実行するようにしても良い。これにより、表示維持期間がランダムとなることで、遊技者は今回の未保留図柄がいつまで表示維持できるかを、期待をもって注視することとなり興趣が向上する。このような構成の場合、未保留予告すなわち特別未保留図柄が、対応する保留記憶が発生するまで表示維持されるか否かは、特に遊技者が注視するところであり、このような作用を為すことで興趣が向上する。
また、未保留図柄の表示を維持するか否かに関しては、何らかの操作を行わないと表示が維持される構成とし、遊技者が任意に操作可能な操作手段(例えば、演出ボタンを利用しても良いし、特別な操作手段を備えても良い)を備え、該操作手段の操作により未保留図柄または未保留予告の表示を中止(消去)するように構成しても良い。これにより、例えば、遊技者が遊技を中止して離席退店する際に、自分が発生させた未保留予告を次の遊技者に利用されたくないと思った場合には、これを消去することができ、該未保留予告を消去するために余分な発射を遊技者に強いる必要がない。
また、直前の遊技者が未保留予告を残していった遊技機で、次の遊技者が遊技を開始しようとする際に、自分が発生させたものではない未保留予告を不快と感じれば、操作手段の操作により容易に消去することができ、未保留予告が表示されていても当該遊技機が遊技者の選択肢から外されることがなく、遊技機の稼働率が向上する。
また、同様に連続予告演出に関しても、通常の連続予告演出とは別に、保留記憶が発生したときに該保留記憶に対応した未保留図柄が未保留予告態様であれば、特別連続予告を実行するように構成しても良い。これにより、未保留予告が実行されると、遊技者は特別連続予告演出を体験したいという期待感を抱いて遊技を継続するため、稼働率の向上および興趣の向上を図ることができる。
また、上述した先読み演出や連続予告演出といった、当該保留記憶の消化前に実行される演出に限定せず、当該保留記憶に起因した変動表示中に実行される演出に関して、特定演出を設定するようにしても良い。例えば、通常であればSPSPリーチが選択されてこれを実行するところを、当該保留図柄に対応した未保留図柄が未保留予告態様であったと判定されれば、選択された通常のSPSPリーチを、特別なプレミアムSPSPリーチに差し換え処理して、これを実行するようにしても良い。これにより、未保留予告が実行されると、遊技者はプレミアムSPSPリーチを体験したいという期待感を抱いて遊技を継続するため、稼働率の向上および興趣の向上を図ることができる。なお、この場合には先読み演出や連続予告演出よりも長く、すなわち対象の保留記憶が消化されるまで遊技者の期待感を維持することができ、より長い時間に亘って遊技者の期待感が向上した状態を維持することができる。
例えば、特別未保留図柄を表示する際に、最新の保留図柄に後続して将来発生するであろう所定個数目の保留図柄を決定し、該所定個数目の保留図柄に対応して表示される未保留図柄を特別未保留図柄とするよう構成しても良い。詳述するなら、現時点で保留記憶つまり保留図柄が1個あるとして、最新の保留図柄から例えば2個目の保留図柄と決定したとき、左から3個目の表示部つまり共通保留図柄表示部91cに特別未保留図柄を表示する。このとき、共通保留図柄表示部91dには、通常未保留図柄を表示しても良いし、何も表示しないようにしても良い。このようにすることで、常に保留上限数である4個目の保留図柄に対応した位置に未保留予告態様の未保留図柄が表示されるというマンネリ感が生まれることを防止し、ランダムに未保留予告の位置が決定されることで、遊技者は未保留予告が発生する位置がどこになるのかを興味を抱きつつ遊技が出来、興趣が向上する。
また、上述した構成では、保留図柄と未保留図柄の合計数は常に保留記憶上限数に相当することを前提としている。よって、4個から保留図柄の数を減算した残数の範囲内で前記所定個数目が決定する。しかし、この構成に限定することはない。例えば、上記制限を無くし、所定個数目を決定するようにしても良い。つまり、現時点の保留図柄の数と決定した所定個数目の数の合計が保留記憶上限を超えるようにしても良い。よって、未保留予告を実行すると決定しても、共通保留図柄表示部の合計数が4個に限定されていれば、即時特別未保留図柄が表示されずに表示待機状態になり、保留記憶の消化が進んで行って、表示可能な段階となれば、表示待機状態が解除されて表示が開始される構成としても良い。このようにすることで、例えば最新の保留図柄から50個目を所定個数目と決定された場合には、遊技者にとって未保留予告の実行が潜伏したような状態となり、遊技を止めようか迷っている遊技者に対して、もう少し遊技を継続すれば未保留予告が発生するかもしれないと思わせることで、遊技者を引き留める効果を奏する。また、遊技機を選択中の遊技者にとっては、もしかすると実行が待機されているかもしれない、と期待感を抱かせることができ、遊遊技機の稼働率を向上させる。
例えば、表示された特別未保留図柄に対応した保留記憶に関して、保留消化時に実行する当否抽選において、当否抽選確率(例えば、大当り確率である1/300)を変化させる旨を予告する構成とすることも考えられる。
この場合、当該保留記憶に限って、変化する構成が好適である。しかし、一旦変化した当否抽選確率が所定条件の成立するまで維持される構成であっても良い。所定条件の成立は、所定の変動回数の消化や、所定の時間経過や、小当りの当選等、種々の条件成立が考えられる。
また、当否抽選確率は、常に上昇する構成、常に下降する構成、が考えられる。
或いは、上昇する場合と下降する場合の何れかが抽選により決定し、該決定結果は遊技者に非報知とされる構成も考えられる。このような構成であれば、未保留予告が実行されると該予告の対象となる保留記憶に係る当否抽選確率が上昇しているか下降しているかを自ら予想し、遊技に臨む面白みを、遊技者に提供できる。例えば、遊技をこれで中止しようとしている時に、未保留予告が実行されると、当否抽選確率が上昇していることを期待すれば、遊技を継続して行うことを促進できる。内部的には下降している場合もあるため、遊技者はリスクを承知の上で挑戦する面白みを味わうことができる。遊技を継続すべきか否か、を遊技者に迷わせることで、興趣が向上する。
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
S610及びS930は、保留図柄表示手段の一例に相当する。
S200、S205、およびS210において否定判定となり、さらに、S215において肯定判定となることが、図柄の変動表示条件が成立したことの一例に相当し、S220、S270およびS275は、変動開始手段の一例に相当する。
当否判定処理のS225、S230、およびS235が、当否判定手段の一例に相当する。
S285が、変動終了手段の一例に相当する。
パチンコ機50が、遊技機の一例に相当する。
未保留表示処理(図32)のS870が、未保留図柄表示手段の一例に相当する。
特別未保留図柄A及びBが、未保留図柄の予告態様の一例に相当する。
未保留表示処理(図32)のS895が、未保留図柄変化手段の一例に相当する。
未保留表示処理(図32)のS875、S880、保留表示処理1および2のS625が、判定手段の一例に相当する。
保留図柄表示領域92が、保留図柄表示領域の一例に、また、未保留図柄表示領域93が未保留図柄表示領域の一例に相当する。
Claims (1)
- 遊技球が始動口へ入球する始動入賞に起因して、図柄の変動表示条件が未成立であるときに数値データを抽出し、該抽出した数値データを保留記憶として所定の上限個数まで記憶可能な保留記憶手段と、
前記保留記憶に対応した保留図柄を表示する保留図柄表示手段と、
前記図柄の変動表示条件が成立したときに、前記保留記憶に基づいて図柄の変動表示を開始すると共に前記保留記憶を保留消化する変動開始手段と、
前記図柄の変動表示の開始時に、前記保留記憶に基づいて当たりとなるか否かの当否判定を実行する当否判定手段と、
所定の変動時間が経過したことに因り、前記当否判定の結果に対応した確定図柄を表示すると共に図柄の変動表示を終了する変動終了手段と、
を備えた遊技機において、
新たな保留記憶が記憶されたときに該保留記憶に対応した新たな保留図柄が表示される旨を示す未保留図柄を表示する未保留図柄表示手段と、
前記未保留図柄を予告態様に変化させて、該予告態様によって前記新たな保留記憶に基づいて特定演出が実行される旨の予告を行う未保留図柄変化手段と、
前記新たな保留記憶に基づいて前記特定演出を実行するか否かの判定処理を、前記始動入賞、前記保留消化、又は前記変動表示の終了の何れかに起因して行う判定手段と、を備え、
前記未保留図柄が表示される未保留図柄表示領域は、前記保留図柄が表示される保留図柄表示領域とは区画して表示されること
を特徴とする遊技機。
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