JP2017195953A - 法面作業のためのグリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】法面における広い作業領域が確保でき、かつ取り扱い性に優れるグリップ20の提供。【解決手段】グリップ20は、主部22とガイド部24とを有している。主部22にはメインロープ2が通され、ガイド部24にはライフライン4が通される。主部22は、メインロープ2に対するグリップ20の位置を固定する。ガイド部24は、ライフライン4を案内する。ガイド部24は、第一コイル86、第二コイル88及び中間部90を有している。第一コイル86は時計回りに螺旋状であり、第二コイル88は反時計回りに螺旋状である。中間部90は、第一コイル86の下端と第二コイル88の上端との間に位置している。第一コイル86は、背面に向かって開いている。中間部90は、正面に向かって開いている。第二コイル88は、正面に向かって開いている。【選択図】図1

Description

本発明は、法面作業に適したグリップに関する。詳細には、本発明は、法面に垂らされた親綱と作業者に連結された子綱との間に位置し、親綱に対する子綱の位置を固定するグリップに関する。
法面(傾斜面)で行われる作業として、法切工、法面保護工、土留工、法面調査等が挙げられる。法切工では、斜面上の不要な土砂が撤去又は整形される。法面保護工では、枠の形成、モルタル又は客土の吹き付け、植生マット又はむしろの張り付け、緑化等が行なわれる。法面保護工により、法面の安定度が強化され、又は浸食が防止される。土留工では、斜面の末端又は中腹に土留が配される。土留工により、法面の崩壊が抑止される。法面調査では、法面の損傷等が検査される。
法面作業では、この法面に親綱が垂らされる。1名の作業者に対し、1本の親綱が用いられる場合と、2本の親綱が用いられる場合とがある。1本の親綱が用いられる工法は、「親綱一本式工法」と称されている。2本の親綱が用いられる工法は、「親綱二本式工法」と称されている。
親綱一本式工法の場合、親綱にグリップが連結される。このグリップに、一対の子綱が連結される。それぞれの子綱は、作業者が巻くベルトに連結される。作業者は、この子綱を介して親綱に体重を預け、姿勢を維持しつつ作業を行う。もし作業者が体勢を崩した場合、子綱及び親綱が、作業者の墜落を防止する。親綱一本式工法では、この親綱が姿勢維持と墜落防止との両方の役割を担う。親綱は、作業者の安全にかかわる部材である。親綱の切断を発生させない目的で、親綱の損傷等が頻繁に確認される必要がある。かかる観点から、親綱二本式工法が奨励される。
図15は従来の親綱二本式工法の様子が示された正面図であり、図16はこの工法の様子が示された平面図である。この工法では、法面Sに、第一の親綱であるメインロープ2と、第二の親綱であるライフライン4とが垂らされる。この工法にはさらに、尻当て6、腰ベルト8、グリップ10、一対の第一子綱12、スライダ14、第二子綱16が用いられる。尻当て6は、腰ベルト8に連結されている。作業者は、腰ベルト8を胴に巻いている。
図15及び16に示されるように、メインロープ2にグリップ10が連結されている。グリップ10にはロックが効いており、メインロープ2に対するグリップ10の位置が固定されている。このグリップ10に、一対の第一子綱12が連結されている。それぞれの第一子綱12は、尻当て6に連結されている。作業者は、尻当て6及び一対の第一子綱12を介して親綱に体重を預け、姿勢を維持しつつ作業を行う。ライフライン4には、スライダ14が通されている。このスライダ14に、第二子綱16が連結されている。第二子綱16は、腰ベルト8に連結されている。もし作業者が転倒等を起こした場合、第二子綱16によってスライダ14が下方へ引かれる。このときスライダ14の緊急ロック機構が働き、スライダ14のさらなるスライドが阻止される。従って、腰ベルト8、第二子綱16、スライダ14及びライフライン4により作業者が吊され、作業者の墜落が阻止される。親綱二本式工法では、メインロープ2が作業者の姿勢維持の役割を担い、ライフライン4が墜落防止の役割を担う。この工法では、もしメインロープ2が切断しても、ライフライン4によって作業者の安全が守られる。作業者が上下に移動したいときは、グリップ10を手で握り、ロックを解除する。解除により、グリップ10がメインロープ2に対してスライドしうる。
親綱二本式工法に適したグリップが、特開2004−215863公報に開示されている。このグリップは、2つの溝を有する。それぞれの溝に、1本の親綱が通される。2本の親綱が、1つの把持機構によって押圧される。
特開2004−215863公報
図15及び16に示された親綱二本式工法において、作業者にとっての作業領域は、足元前方である。この作業領域において、メインロープ2は腰の高さとほぼ同じ高さに位置しており、ライフライン4は足元に位置している。さらに、作業者の人体の左右方向において、メインロープ2は中央に位置しており、ライフライン4は左側又は右側(図16の例では左側)に位置している。作業領域には、互いに大きく離れた2本の親綱2、4が存在する。メインロープ2及びライフライン4の存在は、作業領域を狭める。
作業者は、作業中に姿勢を変えたり移動したりする。このとき作業者は、親綱2、4を踏まないように気を配り、また、親綱2、4に足を引っかけないように気を配る。互いに大きく離れた2本の親綱2、4が存在するので、作業者は煩わしさを感じる。
特開2004−215863公報に開示されたグリップが用いられれば、2本の親綱がほぼ同じ位置にまとめられる。しかし、このグリップは2本の親綱が通されうるように幅広なサイズとされており、作業者が手で容易には握れない。従って、作業者がグリップのロックを解除して移動することは、容易ではない。
特開2004−215863公報に開示されたグリップでは、1つの把持機構がメインロープ及びライフラインを押圧する。従って、メインロープの太さとライフラインの太さとが異なる場合、細い方の親綱に対する押圧力は、不十分である。メインロープがライフラインよりも細い場合は、作業者の姿勢維持が困難である。ライフラインがメインロープよりも細い場合は、転落が防止できないこともある。
特開2004−215863公報に開示されたグリップでは、押圧力が2つのロープに分散する。従って、個々のロープを押圧する力は、小さい。この観点からも、このグリップの安全性には問題がある。
さらに、特開2004−215863公報に開示されたグリップでは、作業の開始時に、メインロープ及びライフラインの両方を、グリップに通しておく必要がある。このグリップの取り扱い性は、よくない。
法面には、約5m間隔で親綱が垂らされる。作業者は、上下方向のみならず、左右方向にも移動しつつ、作業を行う。左右方向への移動のとき、作業者は、グリップの親綱を隣の親綱と取り替える。特開2004−215863公報に開示されたグリップでは、取り替え時に、メインロープ及びライフラインの両方が、同時にグリップから外される。換言すれば、作業者の転落を防止する手段が全くない状態が生じうる。このグリップは、作業者が左右に移動する作業には、不向きである。
本発明の目的は、法面における広い作業領域が確保でき、かつ取り扱い性に優れるグリップの提供にある。
本発明に係る法面作業のためのグリップは、メインロープ及びライフラインが用いられる法面作業に用いられる。このグリップは、
(1)メインロープが通される溝と、メインロープを押圧することでメインロープに対するグリップの位置を固定しうる押圧機構とを有する主部、
及び
(2)主部に取り付けられており、かつ、ライフラインに対してスライド自在な状態でライフラインが挿通されうるガイド部
を有する。
好ましくは、ガイド部は、ライフラインの端以外の箇所において、ガイド部へのライフラインの挿入が可能である形状を有する。
好ましくは、ガイド部は、第一コイルと、この第一コイルの巻き方向とは逆の巻き方向を有する第二コイルとを有する。第一コイルの下端は、第二コイルの上端と連結されている。
ガイド部が、ライフラインの通過断面と同一断面において、略「J」字状の断面形状を有する第一フックと、略「J」字状の断面形状を有する第二フックとを有してもよい。第一フックの開き方向は、第二フックの開き方向と逆である。
本発明に係る法面作業のためのグリップでは、主部にメインロープが通され、ガイド部にライフラインが通される。換言すれば、2本の親綱がグリップによってまとめられる。このグリップが用いられた法面作業では、広い作業領域が確保されうる。ガイド部は、ライフラインに対してスライド自在である。換言すれば、グリップはメインロープのみを把持する。従って、この把持の解除は、容易である。このグリップは、メインロープの太さがライフラインの太さと異なる法面作業にも用いられ得る。このグリップは、取り扱い性にも優れる。
図1は、本発明の一実施形態に係る法面作業のためのグリップが示された正面図である。 図2は、図1のグリップが示された右側面図である。 図3は、図1のグリップが示された底面図である。 図4は、図1のグリップの主部が示された平面図である。 図5は、図4の主部の、開かれた状態が示された右側面である。 図6は、図4の主部が示された、正面視における部分断面図である。 図7は、図5の主部が示された、正面視における部分断面図である。 図8は、図1のグリップのガイド部が示された平面図である。 図9は、図8のガイド部がライフラインと共に示された正面図である。 図10は、図1のグリップが用いられた親綱二本式工法の様子が示された正面図である。 図11は、図10の工法の様子が示された平面図である。 図12は、本発明の他の実施形態に係る法面作業のためのグリップが示された正面図である。 図13は、図12のグリップが示された底面図である。 図14は、図12のグリップが示された背面図である。 図15は、従来の親綱二本式工法の様子が示された正面図である。 図16は、図15の工法の様子が示された平面図である。 図17は、本発明のさらに他の実施形態に係る法面作業のためのグリップが示された正面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1−3に示された法面作業のためのグリップ20は、主部22とガイド部24とを有している。ガイド部24は、主部22に対し、図1における下方に位置している。このグリップ20が法面作業に用いられるとき、図1において、右側は法面の上側であり、左側は法面の下側である。ガイド部24は、主部22に接合されている。典型的な接合方法は、溶接である。グリップ20の好ましい材質は、金属である。グリップ20の典型的な材質は、ステンレススチールである。図1−2には、グリップ20と共に、メインロープ2(第一の親綱)及びライフライン4(第二の親綱)が示されている。
図4は、図1のグリップ20の主部22が示された平面図である。図5は、図4の主部22の、開かれた状態が示された右側面である。図6は、図4の主部22が示された、正面視における部分断面図である。主部22は、受け部26、回動部28及び主軸30を有している。
受け部26は、溝部32、第一平板34、ネジ36、第一筒38、第二筒40及び第三筒42を備えている。溝部32は、断面が略半円状である溝44を有している。第一平板34は、溝部32と一体に形成されている。第一平板34は、溝部32から、図2における左方向に突き出している。この第一平板34に、ネジ36が通されている。ネジ36は、図2における下から上に向けて、第一平板34を通されている。第一筒38、第二筒40及び第三筒42のそれぞれは、曲げ加工及び溶接により、溝部32と一体とされている。
回動部28(図5参照)は、フレーム46、ナット48、第四筒50(図1及び4参照)、第五筒52、ピン54、レバー56、一対の爪58(図6参照)、一対の第一軸ピン60、一対の第二軸ピン62、リンク64、係止部66及びバネ68(ねじりコイルバネ)を有している。
フレーム46は、フロントプレート70、バックプレート72及び第二平板74を有している。フロントプレート70及びバックプレート72は、それぞれ、図1における左右方向(法面の上下方向)に延在している。フロントプレート70はバックプレート72と対向しており、バックプレート72にほぼ平行に延在している第二平板74は、フロントプレート70と一体に形成されている。第二平板74は、フロントプレート70から、図2における左方向に突き出している。図2において、第二平板74は、第一平板34の上に重ねられている。
ナット48は、図2において、第二平板74の上に位置している。このナット48は、第二平板74に接合されている。典型的な接合方法は、溶接である。図2に示された状態では、このナット48に、ネジ36が螺入されている。
第四筒50は、溶接によりフロントプレート70と一体とされている。第五筒52は、溶接によりバックプレート72と一体とされている。第四筒50の軸線は、第一筒38の軸線と一致している。第五筒52の軸線は、第二筒40の軸線と一致しており、第三筒42の軸線とも一致している。
第四筒50は、切り欠き76を有している。ピン54は、概ね第四筒50に収容されている。このピン54の軸線は、第四筒50の軸線と一致している。ピン54には、レバー56が接合されている。このレバー56は、切り欠き76を通過している。第四筒50には、図示されないバネ(圧縮コイルバネ)も収容されている。圧縮コイルバネは、ピン54よりも、図1における右側(法面の上側)に位置している。この圧縮コイルバネは、ピン54を、図1における左側(法面の下側)に付勢している。この付勢により、ピン54の下端近傍が第一筒38に収容されうる。
図6に示されるように、それぞれの爪58は、アーム78と歯部80とを有している。歯部80の底面は、ジグザグ状である。歯部80の底面は、メインロープ2と当接している。爪58は、1本の第一軸ピン60により、フレーム46に軸支されている。爪58は、この第一軸ピン60において、フレーム46に対して回動可能である。爪58はさらに、1本の第二軸ピン62により、リンク64に軸支されている。爪58は、この第二軸ピン62において、リンク64に対して回動可能である。
図4及び6に示されるように、係止部66は、リング82とシャフト84とを有している。リング82は、シャフト84の一端において、このシャフト84と一体とされている。シャフト84は、ねじられている。ねじりの角度は、約90°である。このシャフト84の他端の近傍において、このシャフト84に、1つの第二軸ピン62が貫通している。係止部66は、この第二軸ピン62において、リンク64に対して回動可能である。シャフト84は、第二軸ピン62から、概して図1における左側(法面の下側)に向かって延びている。
図2から明らかなように、ねじりコイルバネ68には、第二軸ピン62が貫通している。図6に示されるように、ねじりコイルバネ68は、右側(法面の上側)のアーム78がリンク64に対してなす角度が、大きくなる方向に、このアーム78を付勢している。
主軸30は、第二筒40、第五筒52及び第三筒42を貫通している。この主軸30を中心として、回動部28は、受け部26に対して回動自在である。図5には、回動部28が回動中である主部22が示されている。回動部28の回動の方向が、図5における両矢印Aによって示されている。
図7にも、図6と同様、主部22が示されている。図7では、歯部80の底面は、メインロープ2から浮いている。図6に示された状態から図7に示された状態に移行するときは、作業者がグリップ20を握り、リンク64をフレーム46の方向へと押しつける。この押しつけ力がねじりコイルバネ68の付勢力に勝ると、リンク64が、フレーム46に近づく方向に移動する。同時にリンク64は、図6における右方向(法面の上方向)に移動する。この移動により、第二軸ピン62において爪58がリンク64に対して回動する。同時に、第一軸ピン60においても、爪58がフレーム46に対して回動する。第一軸ピン60における爪58の回動方向は、図6における時計回りである。この回動により、図7に示されるように、歯部80の底面がメインロープ2から浮き上がる。
図7に示された状態から図6に示された状態に移行するときは、作業者がグリップ20を放す。すると、ねじりコイルバネ68の付勢力により、リンク64がフレーム46から遠ざかる方向に移動する。この移動により、第二軸ピン62において爪58がリンク64に対して回動する。同時に、第一軸ピン60においても、爪58がフレーム46に対して回動する。第一軸ピン60における爪58の回動方向は、図7における反時計回りである。この回動により、図6に示されるように、歯部80の底面がメインロープ2に当接する。歯部80は、メインロープ2を押圧する。この歯部80を有する爪58は、本発明では、「押圧機構」とも称される。
図6に示された状態では、前述の通り、歯部80がメインロープ2に当接し、かつこのメインロープ2を押圧している。従って、この歯部80により、グリップ20に対するメインロープ2のスライドが阻止されている。図7に示された状態では、前述の通り、歯部80がメインロープ2から浮いている。従って、この歯部80の影響を受けることなく、メインロープ2は、グリップ20に対してスライド自在である。
図8は、図1のグリップ20のガイド部24が示された平面図である。図1−3及び8に示されるように、ガイド部24は、第一コイル86、第二コイル88及び中間部90を有している。第一コイル86は、図2における時計回りに、螺旋状である。第二コイル88は、図2における反時計回りに、螺旋状である。換言すれば、第二コイル88の巻き方向は、第一コイル86の巻き方向とは逆である。中間部90は、第一コイル86の下端(図8における左端)と第二コイル88の上端との間に位置している。換言すれば、第一コイル86の下端は、中間部90を介して、第二コイル88の上端と連結されている。第一コイル86は、背面に向かって開いている。中間部90は、正面に向かって開いている。第二コイル88は、背面に向かって開いている。第一コイル86、第二コイル88及び中間部90は、1本の線材に曲げ加工が施されることで、形成されている。
図1に示されるように、ガイド部24にはライフライン4が挿通されている。ガイド部24の内寸は、ライフライン4の外径よりも若干大きい。従ってガイド部24は、ライフライン4に対してスライド自在である。ガイド部24により、ライフライン4が案内されうる。
ガイド部24にライフライン4が通されるときは、図9(a)に示されるように、第一コイル86にライフライン4が掛けられる。ライフライン4は、背面から正面に向かって、第一コイル86に掛けられる。次に、図9(b)に示されるように、中間部90にライフライン4が掛けられる。ライフライン4は、正面から背面に向かって、中間部90に掛けられる。最後に、図9(c)に示されるように、第二コイル88にライフライン4が掛けられる。ライフライン4は、背面から正面に向かって、第二コイル88に掛けられる。これらの操作によりライフライン4はガイド部24に挿通され、このガイド部24によって保持される。このガイド部24では、ライフライン4の途中(端以外の箇所)において、ガイド部24へのライフライン4の挿入が可能である。このガイド部24を有するグリップ20は、取り扱い性に優れる。
ライフライン4が掛けられる順序は、図9に示された順序には限られない。順序は、
(1)第一コイル86、中間部90及び第二コイル88の順
(2)第一コイル86、第二コイル88及び中間部90の順
(3)中間部90、第一コイル86及び第二コイル88の順
(4)中間部90、第二コイル88及び第一コイル86の順
(5)第二コイル88、第一コイル86及び中間部90の順
(6)第二コイル88、中間部90及び第一コイル86の順
のいずれであっても構わない。第一コイル86と中間部90とに、同時にライフライン4が掛けられてもよい。第一コイル86と第二コイル88とに、同時にライフライン4が掛けられてもよい。中間部90と第二コイル88とに、同時にライフライン4が掛けられてもよい。第一コイル86、中間部90及び第二コイル88に、同時にライフライン4が掛けられてもよい。
図10及び11には、グリップ20が用いられた親綱二本式工法の様子が示されている。この工法では、法面Sにメインロープ2及びライフライン4が垂らされる。この工法にはさらに、尻当て6、腰ベルト8(安全帯)、一対の第一子綱12、スライダ14、第二子綱16が用いられる。尻当て6は、腰ベルト8に連結されている。作業者は、腰ベルト8を胴に巻いている。
この工法が開始されるとき、作業者は、第一子綱12の一端を尻当て6に連結し、他端をグリップ20のリング82に連結する。これらの連結は、カラビナ等の金具を介してなされうる。作業者は、受け部26に介して回動部28を回動させ、グリップ20を開く。換言すれば作業者は、グリップ20の主部22を、図5に示された状態にする。作業者は溝44にメインロープ2を通し、回動部28を締める。作業者がネジ36をナット48に螺入することにより、回動部28が受け部26に固定される。作業者によるレバー56の操作により、ピン54が前進させられ、このピン54の下端が第一筒38に挿入される。この挿入にり、回動部28が受け部26に対して回動することが阻止される。前述の通りピン54は付勢されているので、作業者がレバー56を操作しないかぎり、ピン54が第一筒38から抜けることはない。
次に作業者は、例えば図9に示された手順により、ライフライン4をガイド部24に通す。ライフライン4が、このライフライン4の端から、ガイド部24に通されてもよい。このライフライン4の、グリップ20よりも下側(法面Sの下側)において、スライダ14にライフライン4が通されている。作業者は、スライダ14に連結された第二子綱16の一端を、腰ベルト8に連結する。
作業者はグリップ20のリンク64を押し、主部22を図7に示された状態とする。換言すれば作業者は、グリップ20を、メインロープ2に対してスライド自在な状態とする。そして作業者は、法面Sの所定位置まで下りていく。このとき、スライダ14は、自重によりライフライン4に対してスライドし、下方へと下がる。なお、スライダ14に代えて、グリップ式の安全装置が用いられてもよい。
所定位置に到着した作業者はグリップ20を放し、主部22を図6に示された状態とする。換言すれば作業者は、グリップ20の位置をメインロープ2に固定する。作業者は、尻当て6及び一対の第一子綱12を介してメインロープ2に体重を預け、姿勢を維持しつつ、法面作業を行う。作業中、もしメインロープ2が切断して作業者が落下すると、第二子綱16によってスライダ14が下方へ引かれる。このときスライダ14の緊急ロック機構が働き、スライダ14のさらなるスライドが阻止される。従って、腰ベルト8、第二子綱16、スライダ14及びライフライン4により作業者が吊され、作業者の墜落が阻止される。
図10及び11から明かな通り、作業者の前方において、メインロープ2とライフライン4とは、グリップ20によってまとめられる。従って、作業者の前方において、広い作業スペースが確保されうる。
法面Sにおいて作業者が上下又は左右に移動等するとき、メインロープ2とライフライン4とがグリップ20によってまとめられいるので、煩わしさを感じない。このグリップ20は、法面作業の作業性を高める。
法面Sでの工法に、リトラクタ式墜落防止器具が用いられてもよい。このリトラクタ式墜落防止器具は、ケーシングと、このケーシングの中に巻き取られたワイヤと、安全装置とを有する。安全装置は、ワイヤが急激に繰り出されると、この繰り出しを阻止する。このワイヤは、ライフラインとして用いられ得る。このワイヤも、ガイド部24に通されうる。ワイヤの外径がメインロープ2の外径と異なる場合でも、グリップ20によってメインロープ2とワイヤとがまとめられ得る。このワイヤの先端は、第二子綱16に連結される。リトラクタ式墜落防止器具が用いられる工法では、スライダ14は不要である。
図12は本発明の他の実施形態に係る法面作業のためのグリップ92が示された正面図であり、図13はこのグリップ92が示された底面図であり、図14はこのグリップ92が示された背面図である。図12には、グリップ92と共に、メインロープ2及びライフライン4も示されている。図13には、グリップ92と共に、ライフライン4が示されている。このグリップ92は、主部22とガイド部94とを有している。主部22の構造は、図1−11に示されたグリップ20の主部22の構造と、実質的に同じである。
ガイド部94は、上フック96、中間フック98及び下フック100を有する。それぞれのフックは、ライフラインと直交する断面において、略「J」字状の形状を有する。それぞれのフックは、溶接により、主部22に接合されている。上フック96は、背面に向かって開いている。中間フック98は、正面に向かって開いている。下フック100は、背面に向かって開いている。
ライフライン4は、途中(端以外の箇所)において、ガイド部94に挿入されうる。具体的には、ライフライン4は、背面から正面に向かって上フック96に掛けられ、正面から背面に向かって中間フック98に掛けられ、背面から正面に向かって下フック100に掛けられる。ライフライン4がガイド部94に挿入された後は、ライフライン4はガイド部94に対してスライド自在である。このガイド部94により、ライフライン4が案内されうる。
それぞれのフックは、断面が円である棒材に曲げ加工が施されることで、形成されている。フックが、断面が矩形等である板材に曲げ加工が施されることで形成されてもよい。
このグリップ92においても、メインロープ2とライフライン4とが、まとめられ得る。このグリップ92は、作業領域の確保及び作業性に寄与しうる。
図17は本発明のさらに他の実施形態に係る法面作業のためのグリップ110が示された正面図である。図17には、グリップ110と共に、メインロープ2、ライフライン4及び子綱111も示されている。このグリップ110は、主部112とガイド部94とを有している。ガイド部94の構造は、図12−14に示されたグリップ92のガイド部94の構造と、実質的に同じである。
図6に示されたグリップ20の主部22は、2つの爪58を有している。これに対し、図17のグリップ110では、主部112における爪114の数は1つである。この爪114によってメインロープ2が把持され、作業者の姿勢が維持される。この爪114の機能は、図6に示された爪58の機能と同様である。グリップ110が、ガイド部94に変えて、図1に示されたガイド部24を有してもよい。
このグリップ110においても、メインロープ2とライフライン4とが、まとめられ得る。このグリップ110は、作業領域の確保及び作業性に寄与しうる。
以上説明されたグリップは、法面における様々な作業に用いられ得る。
6・・・尻当て
8・・・腰ベルト
12・・・第一子綱
14・・・スライダ
16・・・第二子綱
20、92、110・・・グリップ
22、112・・・主部
24、94・・・ガイド部
26・・・受け部
28・・・回動部
30・・・主軸
32・・・溝部
44・・・溝
46・・・フレーム
54・・・ピン
56・・・レバー
58、114・・・爪
64・・・リンク
66・・・係止部
70・・・フロントプレート
72・・・バックプレート
78・・・アーム
80・・・歯部
86・・・第一コイル
88・・・第二コイル
90・・・中間部
96・・・上フック
98・・・中間フック
100・・・下フック

Claims (4)

  1. メインロープ及びライフラインが用いられる法面作業のためのグリップであって、
    (1)上記メインロープが通される溝と、上記メインロープを押圧することで上記メインロープに対する上記グリップの位置を固定しうる押圧機構とを有する主部、
    及び
    (2)上記主部に取り付けられており、かつ、上記ライフラインに対してスライド自在な状態で上記ライフラインが挿通されうるガイド部
    を有するグリップ。
  2. 上記ガイド部が、上記ライフラインの端以外の箇所において、上記ガイド部への上記ライフラインの挿入が可能である形状を有する請求項1に記載のグリップ。
  3. 上記ガイド部が、第一コイルと、この第一コイルの巻き方向とは逆の巻き方向を有する第二コイルとを有しており、
    上記第一コイルの下端が上記第二コイルの上端と連結されている請求項2に記載のグリップ。
  4. 上記ガイド部が、上記ライフラインの通過断面と同一断面において、略「J」字状の断面形状を有する第一フックと、略「J」字状の断面形状を有する第二フックとを有しており、
    上記第一フックの開き方向が上記第二フックの開き方向と逆である請求項2に記載のグリップ。
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