JP2017194881A - 機械装置、および機械装置の振動制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図2および図3は、本発明を適用する、機械装置の一例を示す図である。図2が斜視図、図3は図2の上面図である。図2で示す機械装置3では、駆動機構1を備え、かつ機械装置3の振動を検出する振動検出器8を備える。駆動機構1は図2及び図3に示すようなタイヤによる駆動方式でも、また、ダイレクトドライブ型モータ(コイルと磁石が分離しているモータ)、またこれらの組み合わせでもよい。
Tm≦Tr
の関係が成り立つように、設定する。
図7は、本発明の実施の形態2による機械装置の概略構成を示す斜視図、および図8は、本発明の実施の形態2による機械装置の概念図である。本実施の形態2は、駆動機構の駆動軸として2つの回転軸を有する機械装置に本発明を適用する場合の実施の形態である。図7において、この駆動機構は、面9を天空上の任意の点に対するように回転移動することが可能となるよう、第一駆動機構1を方位軸、第二駆動機構2を仰角軸に設置している。図7および図8で示すような回転駆動機構において、第一駆動機構1の軸である第一駆動機構駆動軸10に垂直な面と非駆動軸方向7の軸である非駆動軸12との空間上における角度をαA、第二駆動機構2の軸である第二駆動機構駆動軸11に垂直な面と非駆動軸12との空間上における角度をαBとする。次に、軸構成パラメータとしてβを決める
。βは、0より大きく1以下の実数である。このとき、非駆動軸12もしくは非駆動軸群は
(sin(αA)+sin(αB))/2<β (1)
を満たすように選定する。ここで、βの選定方法は構造体の規模や駆動軸の数によって異なるが、大きな数字とすると本発明の効果が十分に発揮出来なくなる。本発明の効果を発揮するためには、αA及びαBが30度以下の角度を持つことが望ましく、すなわちβは0.5以下が望ましい。この条件は、非駆動軸方向が、各駆動軸と平行な方向から大きくずれた方向となる条件である。よって、この方向を非駆動軸方向と称する。図7、図8では、典型的な例として、非駆動軸方向が各駆動軸に垂直な方向に近い、すなわちαA〜0度、αB〜0度、式(1)の左辺が0に近い方向である例を示している。
図13は、本発明の実施の形態3による機械装置の駆動機構制御器の構成を示すブロック図である。図13の駆動パターン・周波数フィルタ設定部50の信号線が実線で示されているように、駆動パターン・周波数フィルタ設定部50は駆動機構1を常に監視し、機械装置3の運転を利用して、周波数フィルタ15および駆動機構駆動パターン生成部20の両方またはどちらか一方のみの設定を変化させる構成としても良い。この場合においても、図6で示したフローチャートの手順を踏む。すなわち、機械装置3の運転中に、振動検出器8を利用して機械装置3の振動を検出し、図6におけるフローチャートの最後まで行ったタイミングで、周波数フィルタ15および駆動機構駆動パターン生成部20の両方またはどちらか一方のみを更新する。このような構成とすることで、機械装置3の共振周波数が例えば経時変化する場合でも、本発明の効果を発揮することが可能となる。
図1の駆動機構制御部16、あるいは図9の第一駆動機構制御部16および第二駆動機構制御部17の両方またはどちらか一方のみに、機械装置3の共振周波数の励振を抑制するための、制御部周波数フィルタを有する構成としても良い。ここでは、駆動機構制御部16にのみ制御部周波数フィルタを含む構成の場合を説明する。駆動機構制御部16を含むフィードバックループの制御帯域をCHz(但しCは0より大きい実数)とする。ここで、駆動機構制御部16に導入する正gy部周波数フィルタが、CHz以下の場合、導入する制御部周波数フィルタの影響で制御帯域の低下を招き、駆動機構制御部16を含むフィードバックループの応答性能の低下を招く。そのため、機械装置3の共振を抑制する周波数フィルタは少なくともCHzより高い周波数とする必要がある。一方、本発明における周波数フィルタ15は、CHzよりも低い周波数に入れても、駆動機構制御部16を含むフィードバックループの制御帯域の低下につながらない。一方、周波数フィルタ15で多くの周波数を減衰することは、制御ループへ入力するエネルギー量の減衰を意味する。そのため、周波数フィルタ15で多くの周波数を減衰しながら、同等の応答性能を確保するためには、駆動機構1が出力可能な加速度を大きくする必要がある。
また、駆動パターン生成の生成手法において、加速時の加速度と減速時の加速度を異なる加速度として設定する方式としても良い。加速時の設定加速度をA1、減速時の設定加速度をA2とするとき、駆動パターン生成は次の式による。
図14は、本発明の実施の形態6による機械装置の駆動機構制御器の構成を示すブロック図である。制御方式として、駆動機構駆動方向検出器18を利用しない、フィードフォワード方式としてもよい。図14は、フィードフォワード方式で機械装置を制御するための駆動機構制御器のブロック図である。駆動パターン・周波数フィルタ設定部50の動作は、例えば実施の形態1の駆動パターン・周波数フィルタ設定部50と同様である。本実施の形態6によれば、例えば、実施の形態1、すなわち図1における駆動機構制御部16を、図14に示すようにフィードフォワード方式の駆動機構制御部160とすることで制御の応答速度を早めることができる。これは、本発明の効果の一つである、応答速度の低下を最小限にとどめながら振動を抑制するという効果を、より高めるものである。さらに本発明にフォードフォーワード方式を適用する事で、フィードバック制御が無い場合においても、振動を低減することが可能となる。このように、駆動機構駆動方向検出器18を利用せずに、本発明の効果を発揮することが可能となり、コスト削減が可能となる。
Claims (8)
- 駆動機構を備えた機械装置において、
前記機械装置の振動と当該振動の方向を検出する振動検出器と、前記駆動機構を制御する駆動機構制御器とを備え、
前記駆動機構制御器は、駆動機構駆動パターン生成部と、この駆動機構駆動パターン生成部で生成された駆動パターンの信号をフィルタリングする周波数フィルタと、
前記振動検出器により検出される振動の周波数を抽出し、前記周波数フィルタの特性を、抽出した振動の周波数のうち抑制する優先度の高い周波数の信号を抑制する特性に設定するとともに、設定された周波数フィルタにより前記駆動パターンの信号が変更された後の駆動パターンの信号の妥当性を判断し、妥当でない場合は、前記駆動パターンを再設定して前記周波数フィルタの特性を再設定する、駆動パターン・周波数フィルタ設定部と、を備えたことを特徴とする機械装置。 - 複数の駆動機構と、前記複数の駆動機構をそれぞれ制御する複数の駆動機構制御器とを備え、前記複数の駆動機構制御器はそれぞれ、駆動機構駆動パターン生成部と、この駆動機構駆動パターン生成部で生成された駆動パターンの信号をフィルタリングする周波数フィルタとを有し、
前記駆動パターン・周波数フィルタ設定部は、それぞれの前記周波数フィルタの特性を、前記振動検出器で検出された振動のうち、前記複数の駆動機構の駆動軸の方向のいずれの方向とも異なる非駆動軸の方向の振動の周波数のうち抑制する優先度の高い周波数の信号を抑制する特性に設定することを特徴とする請求項1に記載の機械装置。 - 前記駆動機構制御器は駆動機構の駆動方向を検出する駆動機構駆動方向検出器を備え、前記周波数フィルタから出力されるそれぞれのフィルタリングされた信号と前記駆動機構駆動方向検出器により検出される信号の誤差を増幅してフィードバック制御を行う駆動機構制御部を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の機械装置。
- 前記駆動機構制御部に制御部周波数フィルタを備え、前記駆動パターン・周波数フィルタ設定部は、前記抑制する優先度の高い周波数のうち、予め設定された周波数以上の周波数の信号を、前記制御部周波数フィルタにより抑制するように設定することを特徴とする請求項3に記載の機械装置。
- 前記駆動機構の数が2であり、前記非駆動軸が前記駆動機構のそれぞれの駆動軸に垂直な面となす角度をそれぞれαA、αBとし、βを0より大きく1以下の実数としたとき、
(sin(αA)+sin(αB))/2<β
を満足することを特徴とする請求項2に記載の機械装置。 - 駆動機構を備えた機械装置であって、前記機械装置の振動と当該振動の方向を検出する振動検出器と、前記駆動機構を制御する駆動機構制御器とを備え、前記駆動機構制御器は、駆動機構駆動パターン生成部と、この駆動機構駆動パターン生成部で生成された駆動パターンの信号をフィルタリングする周波数フィルタとを有する機械装置の製造方法において、
前記駆動機構駆動パターン生成部において生成された駆動パターンにより前記駆動機構を駆動し、この時に前記振動検出器により検出される振動の周波数を抽出するステップと、前記周波数フィルタの特性を、抽出した振動の周波数のうち抑制する優先度の高い周波数の信号を抑制する特性に設定するステップと、
この特性が設定された周波数フィルタにより前記駆動パターンの信号が変更された後の駆動パターンの信号の妥当性を判断し、妥当でない場合は、前記駆動パターンを再設定して、必要な場合は前記周波数フィルタの特性も再設定するステップと、
を備えたことを特徴とする機械装置の製造方法。 - 複数の駆動機構を備えた機械装置であって、前記機械装置の振動と当該振動の方向を検出する振動検出器と、前記複数の駆動機構をそれぞれ制御する複数の駆動機構制御器とを備え、前記複数の駆動機構制御器はそれぞれ、駆動機構駆動パターン生成部と、この駆動機構駆動パターン生成部で生成された駆動パターンの信号をフィルタリングする周波数フィルタとを有する機械装置の製造方法において、
前記複数の駆動機構を同時に駆動して、前記振動検出器により検出される振動の周波数のうち、前記複数の駆動機構の駆動軸の方向のいずれの方向とも異なる非駆動軸の方向の振動の周波数である抽出振動周波数を抽出するステップと、
それぞれの駆動機構制御器ごとに、それぞれの前記周波数フィルタを、それぞれの駆動機構駆動パターン生成部で生成された駆動パターンによりそれぞれの駆動機構を単独で駆動して、前記振動検出器により検出される振動の周波数のうち、前記抽出振動周波数と同一の周波数であって、抑制する優先度の高い周波数の信号を抑制する特性に設定するステップと、
この特性が設定された周波数フィルタにより前記駆動パターンの信号が変更された後の駆動パターンの信号の妥当性を判断し、妥当でない場合は、前記駆動パターンを再設定して、必要な場合は前記周波数フィルタの特性も再設定するステップと、
を含むことを特徴とする機械装置の製造方法。 - 前記駆動機構の数が2であり、前記非駆動軸が前記駆動機構のそれぞれの駆動軸に垂直な面となす角度をそれぞれαA、αBとし、βを0より大きく1以下の実数としたとき、
(sin(αA)+sin(αB))/2<β
を満足することを特徴とする請求項7に記載の機械装置の製造方法。
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