JP2017193964A - エンジンの潤滑装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目詰まりを生じさせるレベルの氷を迅速に消失させることができるようにする。
【解決手段】ストレーナ40の吸入口40aは、エンジンオイルに浸されている。吸入口40aには、網状部材42が設けられており、ストレーナ40によって区画される通路のうちの網状部材42の下流には、電動オイルポンプ50が設けられている。エンジン30の駆動時においては、電動オイルポンプ50内蔵の電動機50aを正回転させて、オイルパン34内のエンジンオイルを吸入口40aから吸引してエンジン本体32側に吐出する。エンジン本体32側の圧力Poilが規定圧力よりも低くて且つ油温Toilが規定温度以下の場合、電動機50aを逆回転させ、電動機50aを流れる電流Iに基づき電動オイルポンプ50が空気を吸い込んだことを検知してから所定時間が経過すると、電動機50aを正回転させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動オイルポンプと、電動オイルポンプを駆動する制御装置と、を備えたエンジンの潤滑装置に関する。
たとえば特許文献1には、エンジンによって駆動される機械オイルポンプと、電動機によって駆動される電動オイルポンプと、を備えた潤滑装置が提案されている。この装置は、機械オイルポンプの上流にフィルタを備えるとともに、電動オイルポンプによってエンジンオイルを吸引する通路の吸入口には濾過器が設けられている。そして、この装置では、機械オイルポンプが駆動されていて且つ電動オイルポンプのモータに流れる電流に基づき濾過器の目詰まりに起因して流路抵抗が大きいと判定される場合、電動機を逆回転させる処理を実行する。これにより、濾過器から異物を脱離させることができ、しかも脱離した異物を機械オイルポンプによって吸引してフィルタに捕集することができる。
特開2007−2682号公報
ところで、上記目詰まりの要因としては、氷が考えられる。すなわち、エンジンの燃焼室において燃料が燃焼したときにできる凝縮水がエンジンオイル中に混入し、これがエンジン停止中に氷となる可能性があり、凝縮水が氷となる場合、電動オイルポンプを駆動することによって、氷が濾過器の目詰まりを引き起こす。この場合、上記装置では、電動オイルポンプ内蔵の電動機を逆回転させることによって、氷を機械オイルポンプによって吸引してフィルタに捕集することとなる。しかし、フィルタに氷が捕集される場合、氷が溶けるまではフィルタが目詰まりすることとなる。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、目詰まりを生じさせるレベルの氷を迅速に消失させることができるようにしたエンジンの潤滑装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく、エンジンの潤滑装置において、オイルパンと、前記オイルパン内のエンジンオイルに吸入口が浸されて且つ前記エンジンオイル中の異物を除くための網状部材を備えたストレーナと、エンジンオイルの流通経路のうちの前記網状部材とエンジン本体との間に設けられて且つ前記吸入口から吸引した前記エンジンオイルを前記エンジン本体側に吐出する電動オイルポンプと、前記電動オイルポンプを駆動する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記電動オイルポンプを駆動して前記オイルパン内の前記エンジンオイルを前記エンジン本体側に供給する潤滑処理部と、前記潤滑処理部による処理がなされているときに、前記電動オイルポンプよりも前記エンジン本体側における前記エンジンオイルの圧力および前記電動オイルポンプに内蔵された電動機の回転速度の少なくとも一方に基づき、前記網状部材の目詰まりの有無を判定する目詰まり判定処理部と、前記目詰まり判定処理部によって前記目詰まりが生じたと判定されて且つ、前記エンジンオイルの温度が当該エンジンオイル中に氷が生じる規定温度以下である場合、前記エンジン本体側の流体を前記オイルパン側に吐出するように前記電動オイルポンプを駆動する逆転処理部と、前記電動機を流れる電流および前記電動機の回転速度の少なくとも一方に基づき、前記電動オイルポンプが空気を吸い込むようになったことを検知する検知処理部と、を備え、前記逆転処理部は、前記検知処理部が前記空気を吸い込むようになったことを検知してから、前記電動オイルポンプから吐出された空気が前記オイルパンに流出するのに要する時間以上の所定時間経過することにより、前記オイルパン側に吐出するように前記電動オイルポンプを駆動する処理を停止する。
潤滑処理部による処理が実行されているときに電動オイルポンプよりもエンジン本体側におけるエンジンオイルの圧力が規定圧力よりも低い場合や電動機の回転速度が低下する場合には、網状部材が目詰まりを生じたと考えられる。そしてこの際、エンジンオイルの温度が規定温度以下である場合、目詰まりの要因は、エンジンオイル内に氷が存在したことであると考えられる。上記構成では、氷によって目詰まりが生じたと考えられる場合、逆転処理部によって、エンジン本体側の流体をオイルパン側に吐出するように電動オイルポンプを駆動する。これにより、エンジン本体側のエンジンオイルが、当初、網状部材の目詰まりによってオイルパン側に流出することが阻止される場合、エンジンオイルが徐々に加圧され、圧力が高まって網状部材の目詰まりが部分的に解消することにより、エンジンオイルがオイルパン内に流出する。そして、エンジンオイルの流通経路のうちのエンジン本体側のエンジンオイルがほぼ全てオイルパン側に吐出されると、電動オイルポンプは空気を吸い込むようになるため、負荷が減少し、電動機を流れる電流や電動機の回転速度が変化する。これにより、検知処理部では、電動オイルポンプが空気を吸い込むようになったことを検知する。そして、空気を吸い込むようになったことが検知されてから所定時間経過するまで、電動オイルポンプからオイルパン側に空気を吐出する。ここで、オイルパン側には、網状部材が設けられており、部分的に目詰まりが解消しているとはいえ、流路断面積が小さくなっているために絞り効果によって、網状部材と電動オイルポンプとの間の圧力は、オイルパン内の圧力よりも高まる。これにより、網状部材と電動オイルポンプとの間の空気は、温度が上昇するため、オイルパン内に流出することによってエンジンオイルを暖機する。また、網状部材と電動オイルポンプとの間の空気がオイルパン側に流出すると、急激な圧力低下に伴って急膨張する。そして、この膨張による衝撃力によってオイルパン内の氷を粉砕することができる。
このため、目詰まりを生じさせるレベルの氷を迅速に消失させることができる。
一実施形態にかかる潤滑装置を搭載した車両のシステム構成図。 電動オイルポンプの駆動処理の手順を示す流れ図。 (a)および(b)は、エンジン始動前後におけるエンジンオイルの状態を示す図。 (a)〜(c)は、氷を粉砕する処理を示す図。
以下、エンジンの潤滑装置にかかる一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかる車両の駆動系を示す。図1に示す駆動系は、シリーズ・パラレルハイブリッドシステムを構成している。図1に示すように、内燃機関(エンジン30)は、遊星歯車機構(動力分割機構10)のキャリアCに機械的に連結されており、モータジェネレータ14は、動力分割機構10のサンギアSに機械的に連結されており、モータジェネレータ12は、動力分割機構10のリングギアRに機械的に連結されている。ここで、動力分割機構10を構成する3つの回転体であるサンギアS、キャリアCおよびリングギアRのうち対象物が機械的に連結されている回転体とは、対象物が最初に動力を伝達可能な回転体のことである。また、リングギアRには、駆動輪16が機械的に連結されている。
モータジェネレータ12は、インバータ18およびシステムメインリレー(SMR22)を介して電池セルの直列接続体である組電池(バッテリ24)に接続されている。また、モータジェネレータ14は、インバータ20およびSMR22を介してバッテリ24に接続されている。SMR22とバッテリ24との間には、車両の外部の商用電源28の電力をバッテリ24に充電する充電器26が接続されている。
エンジン30は、シリンダブロックおよびシリンダヘッドを備えたエンジン本体32や、エンジンオイルLoを貯蔵するオイルパン34を備えている。オイルパン34内に貯蔵されているエンジンオイルLoには、ストレーナ40の吸入口40aが浸されている。吸入口40aには、下流側への異物の流入を規制するメッシュ構造を備えた部材(網状部材42)が設けられている。ストレーナ40によって区画される通路のうちの網状部材42の下流には、電動オイルポンプ50が設けられている。電動オイルポンプ50は、電動機50aを内蔵しており、オイルパン34内のエンジンオイルLoを吸引して、エンジン本体32側に吐出する。
制御装置60は、中央処理装置(CPU62)およびメモリ64を備えている。制御装置60は、インバータ18,20や、エンジン30、充電器26等を制御対象とする。制御装置60は、制御対象の制御に際し、電動オイルポンプ50の回転速度Npを検出する回転速度センサ70、エンジンオイルLoの温度(油温Toil)を検出する油温センサ72の出力値を取り込む。また、制御装置60は、電動オイルポンプ50からエンジン本体32側に吐出されたエンジンオイルLoの圧力Poilを検出する圧力センサ74、電動機50aを流れる電流Iを検出する電流センサ76等の出力値を取り込む。
制御装置60は、充電器26によって充電されたバッテリ24の電力を極力利用して車両を走行させる。このため、バッテリ24の充電率が規定値を超える場合、モータジェネレータ12による動力で駆動輪16に十分な動力を付与することができるときには、エンジン30やモータジェネレータ14を停止状態とする。これに対し、バッテリ24の充電率が規定値以下となったにもかかわらず、車両の走行が要求されている場合等には、モータジェネレータ12に加えて、エンジン30およびモータジェネレータ14を駆動する。
このように本実施形態では、車両の走行のためのエネルギとしてバッテリ24の電力を極力利用することから、エンジン30の駆動継続時間が短くなる傾向にある。このため、エンジン30の駆動中にエンジンオイルLoの温度が100°C以上とならない事態が生じやすい。ここで、エンジン30の駆動中には、燃料に含まれる水分が燃焼時に凝縮水としてエンジンオイルLoに混入する。エンジンオイルLoに混入した凝縮水は、エンジンオイルLoの温度が100°C以上となる場合には、気化してエンジンオイルLoから取り除かれる。これに対し、エンジンオイルLoの温度が十分に上昇しない場合、エンジン30の停止後においてもエンジンオイルLo内に凝縮水が含まれた状態となる。エンジンオイルLoに含まれた凝縮水は、エンジン30の停止状態が継続されることにより、エンジンオイルLoから分離する。ただし、水の密度がエンジンオイルLoの密度よりも高いために、凝縮水は、オイルパン34の底部に留まる。そして、寒冷地等において凝縮水が氷点下まで冷却されると、エンジンオイルLo内に氷が発生する。そして、エンジンオイルLo内に氷が存在した状態で電動オイルポンプ50を駆動すると、網状部材42の目詰まりによってエンジン本体32をエンジンオイルLoで十分に潤滑できないおそれがある。
そこで、本実施形態では、以下の処理を実行する。
図2に、電動オイルポンプ50の駆動処理の手順を示す。図2に示す処理は、メモリ64に記憶されたプログラムをCPU62が実行することにより実現される。なお、図2に示す処理は、エンジン30が駆動されていることを条件に実行される。
図2に示す一連の処理において、CPU62は、まず、オイルパン34内のエンジンオイルLoをエンジン本体32側に吐出して潤滑に利用すべく、電動機50aを正回転させて電動オイルポンプ50を駆動する(S12)。詳しくは、CPU62は、圧力Poilを目標値にフィードバック制御するために電動機50aに対する印加電圧を操作する。
そして、CPU62は、圧力Poilが規定圧力以上であるか否かを判定する(S14)。この処理は、網状部材42の目詰まりの有無を判定するためのものである。すなわち、電動オイルポンプ50の上流側には網状部材42が設けられているため、網状部材42が目詰まりしている場合には、電動オイルポンプ50から十分な量のエンジンオイルLoを吐出することができず、目詰まりしていないときと比較して、圧力Poilが低くなる。規定圧力は、網状部材42の目詰まり度合いが許容範囲内であるときの圧力Poilの下限値に設定されている。ちなみに、下限値は、圧力Poilの目標値よりも低い値である。
CPU62は、規定圧力よりも低いと判定する場合(S14:NO)、油温Toilが規定温度Tthよりも高いか否かを判定する(S16)。この処理は、網状部材42の目詰まりの要因が、エンジンオイルLo内の氷であるか否かを判定する処理である。すなわち、油温Toilが低い場合、エンジンオイルLo内の凝縮水が凝固してエンジンオイルLo内に氷が生じ、電動オイルポンプ50の駆動に伴って網状部材42が氷により目詰まりを生じた可能性がある。ここで、規定温度Tthは、エンジンオイルLo内に氷が存在する温度の上限値(たとえば0°C)に設定されている。
CPU62は、規定温度Tthよりも高いと判定する場合(S16:YES)、図1に示す警告灯78を点灯する(S18)。なお、この場合、CPU62は、エンジン30の駆動を原則禁止し、図2に示す処理を終了する。
これに対し、CPU62は、規定温度Tth以下であると判定する場合(S16:NO)、電動機50aを逆回転させつつ電動オイルポンプ50を駆動する(S20)。これにより、電動オイルポンプ50は、エンジン本体32側のエンジンオイルLoを吸引して吸入口40aを介してオイルパン34に吐出する。なお、エンジン本体32には、エンジンオイルLoを供給する複数の孔が設けられており、網状部材42を介してオイルパン34側にエンジンオイルLoが流出する場合、電動機50aを逆回転させる電動オイルポンプ50の駆動によって孔から空気が吸われることとなる。なお、本実施形態では、この際、電動機50aに対する印加電圧を一定値とする。
そして、CPU62は、電流Iの減少に基づき、エンジンオイルの流通経路のうちの電動オイルポンプ50よりもエンジン本体32側にエンジンオイルLoがほとんど存在しなくなり電動オイルポンプ50がほとんどエンジンオイルLoを吸い込まず空気を吸い込むようになった(エア巻き込み)か否かを判定する(S22)。ここでは、電動オイルポンプ50が吸入する流体がほとんど空気となることにより電動機50aの負荷トルクが急減することに伴う電流Iの減少を検知する。CPU62は、エア巻き込みを検知するまで待機し(S22:NO)、エア巻き込みを検知したと判定する場合(S22:YES)、電動機50aに対する印加電圧を上昇させつつ所定時間αが経過したか否かを判定する(S24)。ここで所定時間αは、エンジン本体32の潤滑ができない期間として許容される時間内に設定される。所定時間αは、たとえば10〜30秒に設定すればよい。
CPU62は、所定時間αが経過するまで待機し(S24:NO)、所定時間αが経過したと判定する場合(S24:YES)、ステップS12の処理に戻る。
なお、CPU62は、ステップS14の処理において肯定判定する場合にも、ステップS12の処理に戻る。
ここで、本実施形態の作用を説明する。
図3(a)は、外気温が氷点下となるときに、エンジン30が一定期間停止していたために、オイルパン34の底面付近に、凝縮水が凝固した氷Lwが存在する状態を示す。なお、図3(a)においては、ストレーナ40の吸入口40aは氷Lwで覆われておらず、図3(a)の下方に示す網状部材42は目詰まりを生じていない。
図3(b)は、エンジン30の始動に伴ってエンジン本体32にエンジンオイルLoを供給すべく電動オイルポンプ50を駆動した状態を示す。これにより、網状部材42が氷Lwによって目詰まりし、電動オイルポンプ50がオイルパン34内のエンジンオイルLoを吸い込むことができなくなると、電動オイルポンプ50がエンジンオイルLoを吐出できなくなるため、電動オイルポンプ50よりもエンジン本体32側の圧力Poilが低下する。これにより、CPU62は、電動機50aを逆回転させる。これにより、ストレーナ40内のエンジンオイルLoの圧力が上昇する。なお、この際、電動機50aに対する印加電圧は、網状部材42の目詰まりが一気に解消しないように比較的低い値とする。
このように電動機50aを逆回転させると、電動オイルポンプ50と吸入口40aとの間のエンジンオイルLoの圧力P1が上昇し、網状部材42の目詰まりを生じさせていた氷の一部が除かれる。このように、網状部材42の目詰まりが一気に解消しないのは、上述したように電動機50aに対する印加電圧を制限したことによる。目詰まりが部分的に解消した時点では、解消された部分を介してエンジンオイルLoがオイルパン34内に流出する。
そして、電動オイルポンプ50が吸い込む流体のほとんどが空気となると、電動オイルポンプ50の電動機50aの負荷が小さくなることから、電動機50aの回転速度が上昇する。これにより、電動機50aの誘起電圧が上昇することから、電動機50aを流れる電流Iが小さくなる。これにより、CPU62は、エア巻き込みを検知し、電動機50aの印加電圧を上昇させる。
エア巻き込み後、ストレーナ40側からオイルパン34側への空気の流通経路のうち網状部材42部分における流路断面積は、網状部材42の目詰まりが部分的にしか解消していないため、小さく、絞り効果が生じている。このため、図4(a)に示すストレーナ40内の圧力P1を、電動オイルポンプ50とエンジン本体32との間の圧力P0やオイルパン34内の圧力P2と比較して高めることができる。ちなみに、圧力P0や圧力P2はほぼ大気圧である。圧力P1が上昇すると、電動機50aの負荷が大きくなることから回転速度が低下し、電流Iが上昇する。ここで、本実施形態では、エア巻き込み検知後の電動機50aに対する印加電圧をエア巻き込み検知前よりも高くしているため、電流Iを十分上昇させることができ、ひいては圧力P1を十分に高めることができる。
ストレーナ40内の圧力P1が上昇するにつれてストレーナ40内の空気の温度は上昇する。この空気が網状部材42上の氷を溶融させ、また、オイルパン34側に流出することによりエンジンオイルLoの温度を上昇させる。また、ストレーナ40内の空気は、オイルパン34側に流出すると、急激な圧力低下に伴って急激に膨張する。この急膨張による衝撃力によって、網状部材42上の氷やオイルパン34内の氷は粉砕される。図4(a)は、こうして網状部材42上の氷やオイルパン内の氷が粉砕された状態を示している。
そしてCPU62は、エア巻き込み検知後所定時間αが経過すると、図4(b)に示すように、電動機50aを正回転させ、エンジン本体32の潤滑にオイルパン34内のエンジンオイルLoを利用する。この際、粉砕されて網状部材42を通過できるようになった氷Lwも電動オイルポンプ50に吸い込まれる。しかし、未だ、網状部材42の網目よりも大きい氷Lwがある場合、網状部材42がオイルパン34内の氷Lwによって再度目詰まりする。
これにより、電動オイルポンプ50とエンジン本体32との間の圧力Poilが規定圧力Pthよりも低くなると、図4(c)に示すように、CPU62は、再度、電動機50aを逆回転させる。
こうした処理を繰り返すことによって、オイルパン34内の氷Lwは粉砕および溶融によって小さくなるため、目詰まりを抑制することができる。特に、オイルパン34内の氷Lwを粉砕および溶融させることによって、目詰まりを生じさせるレベルの氷Lwを迅速に消失させることができる。
<対応関係>
上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項と、実施形態における事項との対応関係は、次の通りである。なお、以下において、「メモリ64に記憶されたプログラムに従って所定の処理を実行するCPU62」のことを、記載を簡素化するために、「所定の処理を実行するCPU62」と記載する。潤滑処理部は、ステップS12の処理を実行するCPU62に対応し、目詰まり判定処理部は、ステップS14の処理を実行するCPU62に対応し、逆転処理部は、ステップS20,S24の処理を実行するCPU62に対応し、検知処理部は、ステップS22の処理を実行するCPU62に対応する。
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態の各事項の少なくとも1つを、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、電動機50aの逆回転駆動時において、ステップS22において肯定判定した後、電動機50aに対する印加電圧を上昇させたが、ストレーナ40内の空気を十分に加圧できるのであれば、これは必須ではない。
・ステップS22の処理としては、電流Iの変化に基づくものに限らない。たとえば、ステップS20の処理において電動機50aに対する印加電圧を一定とし、回転速度センサ70によって検出される回転速度Npが上昇することに基づき、エア巻き込みと判定するものであってもよい。またたとえば、ステップS20の処理において電流Iを一定に制御することとし、回転速度センサ70によって検出される回転速度Npが上昇することに基づき、エア巻き込みと判定するものであってもよい。そのほかには、たとえば、ステップS20の処理において電動機50aに対する印加電圧を操作して電流Iを一定に制御することとし、印加電圧が上昇することに基づき回転速度が上昇したとして、エア巻き込みと判定するものであってもよい。
・たとえば、ステップS12の処理において、電動機50aに印加する電圧を固定値とし、回転速度Npが所定値以下となる場合、網状部材42が目詰まりしたと判定してもよい。また、たとえば、電動機50aに印加する電圧を固定値とし、回転速度Npが所定値以下となることと、圧力Poilが規定圧力よりも低いこととの論理和が真となる場合に、網状部材42が目詰まりしたと判定してもよい。
・ハイブリッド車としては、車両の外部からの電力をバッテリ24に充電可能なものに限らない。充電が可能でないもの等、バッテリ24の容量が小さい車両であっても、たとえば寒冷地において数分エンジン30を駆動した後停止させて放置される場合などには、エンジンオイルに水分が含まれたまま放置されることとなる。このため、エンジン30の停止中にエンジンオイルに氷が発生するおそれがあることから、図2に示した処理やその変形例が有効である。
・シリーズ・パラレルハイブリッド車に限らない。たとえば、パラレルハイブリッド車やシリーズハイブリッド車であってもよい。もっとも、ハイブリッド車にも限らず、駆動輪に動力を付与する原動機がエンジンのみである車両であっても、寒冷地において近距離走行した後エンジン停止する場合には、エンジンオイルに水分が含まれることとなり、その後、長時間放置されるという極めて稀なケースが生じる場合には、目詰まりが生じるおそれがある。このため、図2の処理を実行することが有効である。
・制御装置60としては、図2に示す処理の全てをCPU62によるソフトウェア処理とするものに限らない。たとえば、制御装置60が、ステップS20〜S24の処理を、専用のハードウェア(特定用途向け集積回路:ASIC)にて処理するなど、少なくとも一部の処理を実行するASICを備えたものであってもよい。なお、ステップS20〜S24の処理をASICが実行する場合、ASICは、ステップS24において肯定判定される場合、その旨の信号をCPU62に出力する。
10…動力分割機構、12,14…モータジェネレータ、16…駆動輪、18,20…インバータ、22…SMR、24…バッテリ、26…充電器、28…商用電源、30…エンジン、32…エンジン本体、34…オイルパン、40…ストレーナ、40a…吸入口、42…網状部材、50…電動オイルポンプ、50a…電動機、60…制御装置、62…CPU、64…メモリ、70…回転速度センサ、72…油温センサ、74…圧力センサ、76…電流センサ、78…警告灯。

Claims (1)

  1. オイルパンと、
    前記オイルパン内のエンジンオイルに吸入口が浸されて且つ前記エンジンオイル中の異物を除くための網状部材を備えたストレーナと、
    エンジンオイルの流通経路のうちの前記網状部材とエンジン本体との間に設けられて且つ前記吸入口から吸引した前記エンジンオイルを前記エンジン本体側に吐出する電動オイルポンプと、
    前記電動オイルポンプを駆動する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記電動オイルポンプを駆動して前記オイルパン内の前記エンジンオイルを前記エンジン本体側に供給する潤滑処理部と、
    前記潤滑処理部による処理がなされているときに、前記電動オイルポンプよりも前記エンジン本体側における前記エンジンオイルの圧力および前記電動オイルポンプに内蔵された電動機の回転速度の少なくとも一方に基づき、前記網状部材の目詰まりの有無を判定する目詰まり判定処理部と、
    前記目詰まり判定処理部によって前記目詰まりが生じたと判定されて且つ、前記エンジンオイルの温度が当該エンジンオイル中に氷が生じる規定温度以下である場合、前記エンジン本体側の流体を前記オイルパン側に吐出するように前記電動オイルポンプを駆動する逆転処理部と、
    前記電動機を流れる電流および前記電動機の回転速度の少なくとも一方に基づき、前記電動オイルポンプが空気を吸い込むようになったことを検知する検知処理部と、を備え、
    前記逆転処理部は、前記検知処理部が前記空気を吸い込むようになったことを検知してから、前記電動オイルポンプから吐出された空気が前記オイルパンに流出するのに要する時間以上の所定時間経過することにより、前記オイルパン側に吐出するように前記電動オイルポンプを駆動する処理を停止するエンジンの潤滑装置。
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