JP2017193514A - 皮膚浸透促進剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】皮膚への生理活性成分の浸透を促進する物質の提供。【解決手段】式(I)で表される化合物を有効成分として含む皮膚浸透促進剤。(式中、R1は炭素数2〜10の飽和直鎖アルキル基を示し、R2およびR3は、各々独立に水素または水酸基を示すが、ただしR2とR3が同時に水酸基を示すことはない。)【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚浸透促進剤に関する。
薬物、保湿剤、美白剤等の生理活性成分を経皮的に投与する皮膚外用組成物は、投与が簡便かつ比較的安全性が高いことから、医薬または化粧料として広く利用されている。
しかしながら、皮膚外用組成物には、生理活性成分の皮膚への透過性によりその効果が制限されるという問題がある。皮膚表面には角質層が存在し、この角質層は外部から異物の侵入を防ぐバリアー機能を有しているので生理活性成分を透過しにくい。とりわけ、分子量が大きいものや水溶性が高いものは、皮膚に透過し難いと考えられている。したがって一般的には、皮膚外用組成物は、生理活性成分の皮膚への透過を促進させる皮膚浸透促進剤(または経皮吸収促進剤ともいう)を含有する。従来の皮膚浸透促進剤としては、エタノール等の溶剤、界面活性剤、脂肪酸やそのエステル、有機酸、高分子などの多様な物質が使用されている。
4−ブチルレゾルシノール等のアルキルレゾルシノールは、皮膚美白作用および抗菌作用を有しており、これを美白または抗菌成分として含有する化粧料が提供されている(特許文献1〜3)。しかしながら、アルキルレゾルシノールは、皮膚透過性が高すぎるために皮膚内に貯留することができず、その結果、アルキルレゾルシノールを含有する化粧料を使用しても、その効果を十分に享受できないという問題があった(例えば、特許文献4〜6)。特許文献4〜6には、アルキルレゾルシノールと、架橋型シリコーン、コエンザイムQ10またはダイマー酸のジエステルとを併用することにより、アルキルレゾルシノールの皮膚貯留性を向上させた皮膚外用組成物を提供することが開示されている。
特開平02−49715号公報 特開平04−169516号公報 特開平04−169511号公報 特開2006−225308号公報 特開2004−107210号公報 特開2007−332115号公報
本発明は、皮膚への生理活性成分の浸透を促進する物質に関する。
本発明者らは、4−アルキルレゾルシノールまたはその類縁体に、他の物質の皮膚浸透を促進するというこれまで知られていなかった新たな作用があることを見出し、本発明を完成した。
したがって、本発明は、式(I)で表される化合物:
Figure 2017193514

(式中、
1は炭素数2〜10の飽和直鎖アルキル基を示し、
2およびR3は、各々独立に水素または水酸基を示すが、ただしR2とR3が同時に水酸基を示すことはない)
を含む皮膚浸透促進剤を提供する。
本発明によれば、生理活性成分の皮膚浸透性が向上した、より有効性の高い皮膚外用組成物を提供することができる。
皮膚浸透促進剤は、それ自身以外の他の化合物の皮膚への浸透(あるいは経皮吸収ということもできる)を促進する物質である。すなわち、ある生理活性成分を皮膚浸透促進剤とともに皮膚に塗布した場合、該皮膚浸透促進剤と併用しない場合と比較して、該生理活性成分の皮膚への浸透量は向上する。ところで、4−ブチルレゾルシノール等のアルキルレゾルシノールは、従来、化粧料などの皮膚外用組成物において、該組成物に美白作用などの生理活性を付与するための生理活性成分として使用されていた。しかしながら、それ自身以外の他の生理活性成分の皮膚浸透促進を目的として使用されたことはなかった。すなわち、4−アルキルレゾルシノールまたはその類縁体に皮膚浸透促進剤としての作用があることは、これまで知られていなかった。
本発明は、目的物質の皮膚浸透促進のために使用するという、4−アルキルレゾルシノールまたはその類縁体の新たな用途を提供する。
したがって、本発明は、下記式(I)で表される化合物(以下、式(I)化合物とも称する)を有効成分として含む皮膚浸透促進剤を提供する。
Figure 2017193514
上記式(I)中、R1は炭素数2〜10の飽和直鎖アルキル基を示し、好ましくは炭素数4〜8の飽和直鎖アルキル基を示す。R1としては、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、およびn−デシル基が挙げられ、好ましくはn−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基およびn−オクチル基が挙げられる。
上記式(I)中、R2およびR3は、各々独立に水素または水酸基を示す。ただしR2とR3が同時に水酸基を示すことはない。したがって、R2が水素の場合、R3は水素または水酸基であり、R2が水酸基の場合、R3は水素である。
式(I)化合物の例としては、4−エチルレゾルシノール、4−プロピルレゾルシノール、4−ブチルレゾルシノール(ルシノール)、4−ペンチルレゾルシノール、4−ヘキシルレゾルシノール、4−ヘプチルレゾルシノール、4−オクチルレゾルシノール、4−ノニルレゾルシノール、および4−デシルレゾルシノールから選択される4−アルキルレゾルシノール化合物;4−エチルフェノール、4−プロピルフェノール、4−ブチルフェノール、4−ペンチルフェノール、4−ヘキシルフェノール、4−ヘプチルフェノール、4−オクチルフェノール、4−ノニルフェノール、および4−デシルフェノールから選択される4−アルキルフェノール化合物;ならびに4−エチルカテコール、4−プロピルカテコール、4−ブチルカテコール、4−ペンチルカテコール、4−ヘキシルカテコール、4−ヘプチルカテコール、4−オクチルカテコール、4−ノニルカテコール、および4−デシルカテコールから選択される4−アルキルカテコール化合物が挙げられる。
上記式(I)化合物のうち、より好ましい例としては、4−ブチルレゾルシノール、4−ペンチルレゾルシノール、4−ヘキシルレゾルシノール、4−ヘプチルレゾルシノール、4−オクチルレゾルシノール、4−ブチルフェノール、4−ペンチルフェノール、4−ヘキシルフェノール、4−ヘプチルフェノール、4−オクチルフェノール、4−ブチルカテコール、4−ペンチルカテコール、4−ヘキシルカテコール、4−ヘプチルカテコール、および4−オクチルカテコールが挙げられ、さらに好ましい例としては、4−ブチルレゾルシノール、4−ブチルフェノール、4−ブチルカテコールおよび4−オクチルレゾルシノールが挙げられる。
本発明の皮膚浸透促進剤は、皮膚浸透促進のための有効成分として、上記に挙げた式(I)化合物のいずれか1種または2種以上を含有することができる。好ましくは、本発明の皮膚浸透促進剤は、皮膚浸透促進のための有効成分として、4−ブチルレゾルシノール、4−ブチルフェノール、4−ブチルカテコールおよび4−オクチルレゾルシノールからなる群より選択される化合物のうちのいずれか1種または2種以上を含有する。
後記実施例に示すように、上記式(I)化合物を、皮膚浸透性の向上が所望される目的物質と併用して皮膚に外用投与すれば、該目的物質の皮膚浸透が促進される。併用の際は、該目的物質の皮膚浸透が促進される限り、該式(I)化合物と目的物質は同時にまたは別々に投与することができ、かつ投与の順序も限定されない。なお、目的物質の皮膚浸透の促進は、In vitro皮膚透過試験の方法等で求めることができる。
本発明の皮膚浸透促進剤は、皮膚外用組成物に添加されると、該組成物に含まれる生理活性成分の皮膚への浸透を促進する。したがって、本発明はまた、本発明の皮膚浸透促進剤を含有する皮膚外用組成物を提供する。該皮膚外用組成物は、本発明の皮膚浸透促進剤によって生理活性成分の皮膚浸透性が向上しているため、より高い生理活性を発揮する。
本発明の皮膚外用組成物における上記式(I)化合物の含有量は、それが4−アルキルカテコール化合物以外の場合、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、さらに好ましくは0.01質量%以上、なお好ましくは0.05質量%以上、なお好ましくは0.1質量%以上であり、かつ、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、さらにより好ましくは1質量%以下、なお好ましくは0.5質量%以下、なお好ましくは0.1質量%以下である。あるいは、該皮膚外用組成物における4−アルキルカテコール化合物以外の上記式(I)化合物の含有量は、好ましくは0.001〜10質量%、0.001〜5質量%、0.001〜2質量%、0.001〜1質量%、0.001〜0.5質量%、0.001〜0.1質量%、0.005〜10質量%、0.005〜5質量%、0.005〜2質量%、0.005〜1質量%、0.005〜0.5質量%、0.005〜0.1質量%、0.01〜10質量%、0.01〜5質量%、0.01〜2質量%、0.01〜1質量%、0.01〜0.5質量%、0.01〜0.1質量%、0.05〜10質量%、0.05〜5質量%、0.05〜2質量%、0.05〜1質量%、0.05〜0.5質量%、0.05〜0.1質量%、0.1〜10質量%、0.1〜5質量%、0.1〜2質量%、0.1〜1質量%、または0.1〜0.5質量%である。
本発明の皮膚外用組成物に含まれる上記式(I)化合物が4−ブチルカテコール等の4−アルキルカテコール化合物の場合、本発明の皮膚外用組成物におけるその含有量は、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、さらに好ましくは0.02質量%以上、さらにより好ましくは0.05質量%以上、なお好ましくは0.1質量%以上であり、かつ、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、さらにより好ましくは1質量%以下、なお好ましくは0.5質量%以下である。あるいは、上記式(I)化合物が4−ブチルカテコール等の4−アルキルカテコール化合物の場合、該皮膚外用組成物におけるその含有量は、好ましくは0.001〜10質量%、0.001〜5質量%、0.001〜2質量%、0.001〜1質量%、0.001〜0.5質量%、0.01〜10質量%、0.01〜5質量%、0.01〜2質量%、0.01〜1質量%、0.01〜0.5質量%、0.02〜10質量%、0.02〜5質量%、0.02〜2質量%、0.02〜1質量%、0.02〜0.5質量%、0.05〜10質量%、0.05〜5質量%、0.05〜2質量%、0.05〜1質量%、0.05〜0.5質量%、0.1〜10質量%、0.1〜5質量%、0.1〜2質量%、0.1〜1質量%、または0.1〜0.5質量%である。
好ましい詳細な例において、本発明の皮膚外用組成物における上記式(I)化合物の含有量は:上記式(I)化合物が4−ブチルレゾルシノールの場合、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜1質量%、さらに好ましくは0.025〜0.5質量%であり;上記式(I)化合物が4−ブチルフェノールの場合、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.001〜0.1質量%、さらに好ましくは0.002〜0.05質量%であり;上記式(I)化合物が4−ブチルカテコールの場合、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.02〜1質量%、さらに好ましくは0.05〜0.5質量%であり;上記式(I)化合物が4−オクチルレゾルシノールの場合、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.1〜5質量%である。
本発明の皮膚外用組成物は、上記皮膚浸透促進剤以外に、生理活性または薬効をもたらす生理活性成分を含有する。該生理活性成分は、皮膚外用組成物に使用され得るものであれば特に制限されず、水溶性成分でも脂溶性成分でもよい。好適には、該生理活性成分は、水オクタノール分配係数(Log Ko/w)が、好ましくは−10〜+5の範囲であり、より好ましくは−7〜+4の範囲である。さらに本発明の皮膚外用組成物は、所望する効能に応じて、1種または2種以上の有効成分を含有することができる。
本発明の皮膚外用組成物に含有され得る上記生理活性成分の例としては、消炎・鎮痛剤、抗炎症剤、抗菌剤、ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤、抗アレルギー剤、血管拡張剤、強心剤、抗不整脈剤、抗狭心症剤、抗高血圧剤、インスリン製剤、金属イオン封鎖剤、ビタミン類、皮膚軟化剤、保湿剤、美白剤、抗シワ剤、収斂剤、紫外線吸収剤、発毛・育毛剤、発汗防止剤、防臭剤などが挙げられるが、これらに限定されない。上記生理活性成分のより具体的な例としては、限定ではないが、アンチピリン等の消炎・鎮痛剤、アスコルビン酸もしくはその誘導体(アスコルビン酸グルコシド、アスコルビン酸エチル等)およびアルブチン等の美白剤、リボフラビン等のビタミン剤、トランス−3,4’−ジメチル−3−ヒドロキシフラバノン等の発毛もしくは育毛剤、イソプロピルメチルフェノール等の殺菌剤、などを挙げることができる。本発明の皮膚外用組成物におけるこれらの生理活性成分の含有量は、その種類、または皮膚外用組成物の剤型もしくは所望される効能などに依存して適宜変更され得るが、例えば0.0003〜10質量%が好ましく、0.001〜5質量%がより好ましい。
さらに、本発明の皮膚外用組成物は、皮膚外用組成物に一般的に使用される基剤を含有することができる。基剤としては、パラフィン、スクワラン、ワセリン等の炭化水素、シリコーン油、動物もしくは植物性油脂、アルコール、多糖類、エステル類、水などが挙げられるが、これらに限定されず、生理活性成分の種類、または皮膚外用組成物の剤型もしくは効能などに依存して適宜変更され得る。
さらに、本発明の皮膚外用組成物は、皮膚外用組成物に一般的に使用される薬学的にまたは化粧料に許容される担体または添加剤、例えば、酸化防止剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、増粘剤、保存剤、pH調整剤、安定化剤、防腐剤、着色剤、香料などを含有することができる。
本発明の皮膚外用組成物の剤型は、特に限定されないが、例えば、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ローション剤、エアゾール剤、リニメント剤、貼付剤などが挙げられる。これらの皮膚外用組成物の剤型は、本発明の皮膚浸透促進剤、生理活性成分、および適切な担体または添加剤を用いて、定法に従い適宜調製することができる。
あるいは、本発明の皮膚外用組成物の例としては、顔またはボディ用の化粧水、乳液、ジェル、クリーム、美容液、日焼け止め、シェービングジェル、シェービングクリーム、パック、マスク、シート等の基礎化粧料、洗顔料、メイク落とし、ボディーシャンプー等の洗浄料、シャンプー、リンス、コンディショナー、トリートメント、整髪料等の髪用化粧料、およびメイクアップ化粧料、などが挙げられる。
本発明はまた、例示的実施形態として以下の物質、製造方法、用途または方法を包含する。但し、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
〔1〕下記式(I)で表される化合物を有効成分として含む皮膚浸透促進剤。
〔2〕皮膚浸透促進剤の製造のための、下記式(I)で表される化合物の使用。
〔3〕目的物質の皮膚浸透促進のための、下記式(I)で表される化合物の使用。
〔4〕目的物質の皮膚浸透促進に使用するための、下記式(I)で表される化合物。
〔5〕目的物質および下記式(I)で表される化合物を皮膚に外用投与することを含む、該目的物質の皮膚浸透促進方法。
Figure 2017193514

(式中、
1は炭素数2〜10の飽和直鎖アルキル基を示し、
2およびR3は、各々独立に水素または水酸基を示すが、ただしR2とR3が同時に水酸基を示すことはない)
〔6〕上記式(I)で表される化合物を有効成分として含む皮膚浸透促進剤を含有する、皮膚外用組成物。
〔7〕好ましくは生理活性成分をさらに含有する、〔6〕記載の皮膚外用組成物。
〔8〕好ましくは、上記生理活性成分が、消炎・鎮痛剤、抗炎症剤、抗菌剤、ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤、抗アレルギー剤、血管拡張剤、強心剤、抗不整脈剤、抗狭心症剤、抗高血圧剤、インスリン製剤、金属イオン封鎖剤、ビタミン類、皮膚軟化剤、保湿剤、美白剤、抗シワ剤、収斂剤、紫外線吸収剤、発毛・育毛剤、発汗防止剤、および防臭剤からなる群より選択される少なくとも1種である、〔7〕記載の皮膚外用組成物。
〔9〕好ましくは、顔またはボディ用の化粧水、乳液、ジェル、クリーム、美容液、日焼け止め、シェービングジェル、シェービングクリーム、パック、マスク、シート、洗顔料、メイク落とし、ボディーシャンプー、シャンプー、リンス、コンディショナー、トリートメント、整髪料、およびメイクアップ化粧料からなる群より選択される少なくとも1種である、〔6〕〜〔8〕のいずれか1項記載の皮膚外用組成物。
〔10〕好ましくは、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、エアゾール剤、または貼付剤である、〔6〕〜〔8〕のいずれか1項記載の皮膚外用組成物。
〔11〕好ましくは上記式(I)で表される化合物が4−ブチルレゾルシノールであり、かつその含有量が好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜1質量%、さらに好ましくは0.025〜0.5質量%であるか;
好ましくは上記式(I)化合物が4−ブチルフェノールであり、かつその含有量が好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.001〜0.1質量%、さらに好ましくは0.002〜0.05質量%であるか;
好ましくは上記式(I)化合物が4−ブチルカテコールであり、かつその含有量が好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.02〜1質量%、さらに好ましくは0.05〜0.5質量%であるか;または
好ましくは上記式(I)化合物が4−オクチルレゾルシノールであり、かつその含有量が好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.1〜5質量%である、
〔6〕〜〔10〕のいずれか1項記載の皮膚外用組成物。
〔12〕上記〔1〕〜〔10〕のいずれか1項において、好ましくは、上記式(I)中のR1は炭素数4〜8の飽和直鎖アルキル基である。
〔13〕上記〔1〕〜〔10〕のいずれか1項において、上記式(I)で表される化合物は、
好ましくは、4−エチルレゾルシノール、4−プロピルレゾルシノール、4−ブチルレゾルシノール、4−ペンチルレゾルシノール、4−ヘキシルレゾルシノール、4−ヘプチルレゾルシノール、4−オクチルレゾルシノール、4−ノニルレゾルシノール、4−デシルレゾルシノール、4−エチルフェノール、4−プロピルフェノール、4−ブチルフェノール、4−ペンチルフェノール、4−ヘキシルフェノール、4−ヘプチルフェノール、4−オクチルフェノール、4−ノニルフェノール、4−デシルフェノール、4−エチルカテコール、4−プロピルカテコール、4−ブチルカテコール、4−ペンチルカテコール、4−ヘキシルカテコール、4−ヘプチルカテコール、4−オクチルカテコール、4−ノニルカテコール、および4−デシルカテコールからなる群より選択される少なくとも1種であり、
より好ましくは、4−ブチルレゾルシノール、4−ペンチルレゾルシノール、4−ヘキシルレゾルシノール、4−ヘプチルレゾルシノール、4−オクチルレゾルシノール、4−ブチルフェノール、4−ペンチルフェノール、4−ヘキシルフェノール、4−ヘプチルフェノール、4−オクチルフェノール、4−ブチルカテコール、4−ペンチルカテコール、4−ヘキシルカテコール、4−ヘプチルカテコール、および4−オクチルカテコールからなる群より選択される少なくとも1種であり、
さらに好ましくは、4−ブチルレゾルシノール、4−ブチルフェノール、4−ブチルカテコールおよび4−オクチルレゾルシノールからなる群より選択される少なくとも1種である。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 皮膚浸透性試験1
表1に示す評価物質を、表1記載の濃度でPBSに添加し、さらに生理活性成分としてピリン系鎮痛解熱剤アンチピリンを試験溶液中で5mg/mLとなるよう添加して、試験溶液を調製した。コントロールとして、評価物質非添加の5mg/mLアンチピリン溶液を用いて、イントロテック社製経皮吸収計測システムによる皮膚浸透性試験を実施した。
皮膚サンプルとして食用豚耳介部皮膚を用い、レシーバー溶液はPBSを用いた。上記試験溶液を一定量ドナーセルにアプライし、35℃のヒートブロック上で放置した。一定時間後、レシーバー溶液を回収し、HPLCにてアンチピリンの濃度を測定した。HPLCによる定量条件は以下の通り:
装置: Agilent1260DAD
カラム:Inertsil ODS-3 2−micro 3.0×60mm
カラム温度:40℃
溶離液A:0.1%ギ酸水
溶離液B:アセトニトリル
溶離条件:A/B=90/10〜60/40のグラディエント
流速:0.6mL/分
検出:UV(254nm)
コントロールでの測定値に対する各試験溶液での測定値の比を算出することにより、各試験溶液のアンチピリン皮膚浸透促進率を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2017193514
実施例2 皮膚浸透性試験2
アンチピリン以外の様々な生理活性成分を用いて、実施例1と同様の手順で皮膚浸透性を調べた。試験溶液には、4−ブチルレゾルシノールまたは4−オクチルレゾルシノールの0.2%溶液を用いた。生理活性成分の溶解性を鑑み、トランス−3,4’−ジメチル−3−ヒドロキシフラバノンとイソプロピルメチルフェノールを含む試験溶液の溶媒には50%エタノールを用いた。結果を表2に示す。
なお、用いた生理活性成分とそれぞれの検出方法は以下の通り
(1)アスコルビン酸グルコシド(LC−MS)
装置 3200 Q TRAP
カラム ZIC pHILIC 5micro 2.1×150mm
溶離液 A:100mM酢酸アンモニウム、B:アセトニトリル
65%B isocratic,0.1mL/min、40℃
検出 ESI negative(337.02→173.90,277.00)
(2)アスコルビン酸エチル(LC−MS)
装置 3200 Q TRAP
カラム ZIC pHILIC 5micro 2.1×150mm
溶離液 A:100mM酢酸アンモニウム、B:アセトニトリル
65%B isocratic,0.1mL/min、40℃
検出 ESI negative(202.99→85.00,59.20)
(3)リボフラビン(蛍光プレートリーダー)
装置 EnVision
Ex filter 485nm
Em filter 535nm
(4)アルブチン(LC−MS)
装置 3200 Q TRAP
カラム Capcell Core C18 2.7micro 2.1×50mm
溶離液 0.1%ぎ酸水,isocratic
0.6mL/min、40℃
検出 ESI negative(271.01→107.90,109.10)
min A B
0 90 10
0.5 90 10
3 60 40
6 60 40
(5)IPMP(HPLC)
装置 Agilent 1260 DAD
カラム Inertsil ODS−3 2micro 3.0×60mm
溶離液 A:0.1%ぎ酸水、B:アセトニトリル
1mL/min、40℃
検出 UV(280nm)
(6)t−フラバノン(HPLC)
装置 Agilent 1260 DAD
カラム Inertsil ODS−3 2micro 3.0×60mm
溶離液 A:0.1%ぎ酸水、B:アセトニトリル
40%B isocratic、0.6mL/min、40℃
検出 UV(254nm)
Figure 2017193514

Claims (3)

  1. 式(I)で表される化合物:
    Figure 2017193514
    (式中、
    1は炭素数2〜10の飽和直鎖アルキル基を示し、
    2およびR3は、各々独立に水素または水酸基を示すが、ただしR2とR3が同時に水酸基を示すことはない)
    を有効成分として含む皮膚浸透促進剤。
  2. 前記R1が炭素数4〜8の飽和直鎖アルキル基である、請求項1記載の皮膚浸透促進剤。
  3. 前記式(I)で表される化合物が4−ブチルレゾルシノール、4−ブチルフェノール、4−ブチルカテコールおよび4−オクチルレゾルシノールからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2記載の皮膚浸透促進剤。
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