JP2017193148A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Yoshinori Nakagawa
善統 中川
植月 雅哉
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Abstract

【課題】 安定してフロート部材を開閉することができないことがある。
【解決手段】 液体を吐出するヘッドと、ヘッドへ供給される液体を貯留する貯留部と、貯留部と連通し貯留部の気泡を排出するための気泡排出部と、気泡排出部から気泡を含む液体を排出する排出手段と、貯留部内に配され前記液体よりも比重が小さいフロート部材と、を備え、フロート部材は貯留部と気泡排出部とが連通する連通状態と貯留部と気泡排出部とが連通しない非連通状態とに切り替える液体吐出装置において、フロート部材は貯留部内に軸支され、液体の液面の鉛直方向における上下移動に基づいて回転移動する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、メインタンクから貯留部を介してヘッドへ液体を供給する構成において、貯留部内の気泡排出を行う液体吐出装置に関する。
特許文献1には、メインタンクに収容されているインクがインク供給チューブを介して記録ヘッドへ供給されるインクジェット記録装置が開示されている。記録ヘッドにはメインタンクから供給されたインクを貯留するサブタンクが設けられ、サブタンクの内部にインクよりも比重が小さいフロート部材が配されている。サブタンクの上部は気泡排出流路を介して吸引ポンプと接続され、吸引ポンプの吸引動作によってサブタンク内が減圧される。この吸引動作によってサブタンク内の気泡は気泡排出流路を通じて外部へ排出され、メインタンクからサブタンクへインクが供給される。インクが供給されることによってサブタンク内のインクの液面が上昇すると、フロート部材は液面と共に上昇し、サブタンクと気泡排出流路の接続を遮断する。従って、吸引ポンプによる吸引動作を行ってもそれ以上インクが排出されないため、サブタンクからインクが無駄に排出されるのを抑制することができる。
特開2010−143062号公報
しかしながら、特許文献1の構成ではフロート部材が球形状であり、吸引ポンプによる吸引力が大きい場合は、サブタンクと気泡排出流路の接続部にフロート部材がはまってしまい、フロート部材の自重では抜けなくなることがあるという技術的な課題がある。
このような事情に鑑みて、本発明の目的は、安定してフロート部材を開閉することができる液体吐出装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、液体を吐出するヘッドと、前記ヘッドへ供給される液体を貯留する貯留部と、前記貯留部と連通し前記貯留部内の気泡を排出するための気泡排出部と、前記気泡排出部から気泡を含む液体を排出する排出手段と、前記貯留部内に配され前記液体よりも比重が小さいフロート部材と、を備え、前記フロート部材は前記貯留部と前記気泡排出部とが連通する連通状態と前記貯留部と前記気泡排出部とが連通しない非連通状態とに切り替える液体吐出装置であって、前記フロート部材は前記貯留部内に軸支され、前記液体の液面の鉛直方向における上下移動に基づいて回転移動することを特徴とする。
本発明によれば、安定してフロート部材を開閉することができる液体吐出装置が提供される。
第1実施形態に係るインクジェット記録装置のインク供給構成を示す図である。 第1実施形態に係るサブタンクユニットの構成を示す図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の各制御部の構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る複数色の気泡排出部に対する排気パージ動作を示す模式図である。 第1実施形態に係る複数色のフロート部材の動作とサブタンクからの気泡排出状態を示す模式図である。 第2実施形態に係るサブタンクユニットの構成を示す断面模式図である。
本発明に係る液体吐出装置の実施形態について説明する。ただし、実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲を限定する趣旨のものではない。本明細書において液体吐出装置は、インクジェット方式の画像記録装置を意味する。特に、間欠的に搬送される記録媒体に対しインクを吐出するヘッドを、記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復移動させて記録を行う、シリアル型のインクジェット記録装置を例にとり説明する。しかしながら、本発明はシリアル型のインクジェット記録装置に限らず、長尺プリントヘッドを用いて連続的にプリントを行うライン型のインクジェット記録装置にも適用することができる。また、本明細書において「インク」とは、記録液、定着処理液、レジストなどの液体の総称として用いる。さらに、本明細書において「記録」とは、平面的なものに対する記録に限らず、立体物に対する記録も含む。本明細書において「シート」とは、液体を吐出されるものであって、紙、プラスチック、布などの記録媒体の総称として用いる。なお、シートはカットシートに限らずロール状のものも含む。また、本明細書において「気泡」とは、液体の内部や表面にできる、気体を含んで丸まったものに限らず、液体に含まれる空気の総称として用いる。さらに、本明細書中で「気泡を排出する」という表現においては、気泡のみを排出する場合に限らず、気泡を含む液体(インク)を排出する場合も含む。
〔第1実施形態〕
図1は本実施形態におけるインクジェット記録装置1のインク供給構成を示す斜視図である。図2は、一色分のサブタンクユニット104の構成を示す断面模式図である。インクジェット記録装置1はインクを吐出するヘッド113とインクを収容するメインタンク101が、供給チューブ103を介して連通されている。メインタンク101は、インクジェット記録装置1の本体に色ごとに設けられている。本実施形態では、ブラックインク用メインタンク101Bk、シアンインク用メインタンク101C、マゼンタインク用メインタンク101M、イエローインク用メインタンク101Y、の4つを備える。メインタンク101から供給されるインクは、キャリッジ106に搭載されているサブタンク202に一時的に貯留される。サブタンク202は後述するサブタンクユニット104の一部を構成し、ヘッド113と連通してヘッド113へインクを供給する。
供給チューブ103はメインタンク101とサブタンク202を連通している。供給チューブ103の一端は、メインタンク101に設けられたジョイント部102と接続される。供給チューブ103の他端は、サブタンク202に設けられた導入口201と接続される。供給チューブ103はエラストマ性の可撓性材料で構成されていて、不図示のキャリッジモータの駆動によってガイドレール43に沿って往復移動するキャリッジ106の動きに追従することができる。
ヘッド113はキャリッジ106と共にX方向に沿って往復移動しつつ、シートPに対してインクを吐出して画像を記録する。また、シート搬送機構(不図示)が、X方向と交差する方向(本実施形態では、X方向と直交するY方向)にシートPを間欠的に搬送する。ヘッド113のX方向の往復移動とシートPのY方向の間欠的な搬送動作とを繰り返すことにより、シートPの表面(プリント面)に画像を記録していく。なお、X方向はキャリッジ106の移動方向であるとともに、搬送されるシートPの幅方向でもあるため、本明細書中でシート幅方向とも称する。また、Y方向は本明細書中でシート搬送方向とも称する。さらに、図1に示すZ方向は本明細書中で鉛直方向と称する。
図2に示すように、サブタンクユニット104は主に、サブタンク(貯留部)202、ヘッド113、および気泡排出部207によって構成されている。ヘッド113はサブタンク202の鉛直下方に配されている。
本実施形態のように、メインタンク101からサブタンク202へインクを供給する構成のインクジェット記録装置1においては、可撓性の供給チューブ103の材質によってはガスバリア性が低く、外部の空気が供給チューブ103を透過してインク中に溶け込むことがある。特に、インクジェット記録装置1をソフトパワーオフした状態など、インクがしばらく使われず、同じ場所に留まっているときに発生しやすい。そのため、本実施形態ではサブタンク202内に混入した気泡を排出するための、気泡排出部207が設けられている。気泡排出部207は鉛直上方においてサブタンク202と連通している。
サブタンク202の内部にはフロート部材205が配されている。フロート部材205は板状の形状で、サブタンク202の鉛直上方の側面に設けられた支持部215に軸支されている。そのため、フロート部材205は支持部215を中心として回転移動が可能である。フロート部材205はその比重がインクの比重よりも小さいため、液面204が鉛直方向に上下するに伴って支持部215を中心に回転移動する。
また、サブタンク202の鉛直上面で、支持部215が設けられていない側は、気泡排出部207とサブタンク202を接続するための接続流路220と連通している。サブタンク202内の接続流路220と連通する開口部には、弾性部材で構成された環状のフロート部材当接部206が開口部を囲うように設けられている。さらに、サブタンク202の鉛直下面には、フィルタ203が設けられている。供給チューブ103から供給されるインクに異物が混入している場合は、フィルタ203によって捕集される。フィルタ203の鉛直下方にはヘッド113と接続する不図示のヘッド流路が配され、フィルタ203を通過したインクはヘッド流路を介してヘッド113へ供給される。なお、フロート部材当接部206の形状は環状に限らず開口部の周囲を囲う形状であればよく、周囲の全てを囲わず隙間がある形状でもよい。
フロート部材205がフロート部材当接部206に当接すると、サブタンク202と気泡排出部207との接続は遮断される。また、フロート部材205がフロート部材当接部206と離間しているときは、サブタンク202と気泡排出部207とは連通している。このように、フロート部材205は、サブタンク202と気泡排出部207とが連通する連通状態と連通しない非連通状態とに切り替える。
気泡排出部207は、支持部215が設けられたサブタンク202の側面と対向する側面側で、サブタンク202の隣に配されている。気泡排出部207には、内部にボール弁211とバネ部材212が設けられている。また、気泡排出部207の鉛直下方側には排出口209が設けられている。排出口209は後述する排出口キャップ(排出手段)208と接続する。気泡排出部207の鉛直上方には規制部214が設けられ、バネ部材212の鉛直上方への移動を規制している。ボール弁211はバネ部材212によりシール部材213に当接して、下向きに付勢されて排出口209を封止している。ボール弁211は、気泡排出部207内で鉛直方向において上下移動ができるように、気泡排出部207の内壁面とボール弁211との間に隙間ができるように設けられている。
図1に示すように、インクジェット記録装置1はさらにメンテナンスユニット9を備える。メンテナンスユニット9はシートが搬送される領域65の外側に設けられている。メンテナンスユニット9は、ヘッドキャップ115、排出口キャップ(排出手段)208、吸引ポンプ(排出手段)116および排出路117等から構成される。ヘッドキャップ115と排出口キャップ208は不図示の保持部材で一体的に保持されていて、吸引ポンプ116および排出路117と接続されている。
ヘッドキャップ115と排出口キャップ208は隣接して設けられ、不図示の駆動部によって上下に一体的に移動する。キャリッジ106がメンテナンスユニット9の鉛直上方へ移動すると、ヘッドキャップ115がヘッド113の吐出口113aと対向し、排出口キャップ208が排出口209と対向する。その状態で、不図示の駆動部によってヘッドキャップ115と排出口キャップ208が上方へ移動すると、ヘッドキャップ115がヘッド113の吐出口113aに密着し、排出口キャップ208が排出口209に密着する。これにより、複数の吐出口113aがヘッドキャップ115によって共通に覆われ、複数の排出口209が排出口キャップ208によって共通に覆われる。
メンテナンスユニット9は、ヘッド113の吐出機能の維持、回復のための動作を行う。具体的には、メンテナンスユニット9は、ヘッド113の複数の吐出口113aからインクを強制的に吸引し、ヘッド内の気泡、および乾燥等により増粘したインクをヘッド113から廃棄する、いわゆる吸引パージ動作を行う。また、メンテナンスユニット9は、サブタンク202内のインクに混入している気泡がヘッド113へ流れ込む前に、排出口209から排出させる、いわゆる排気パージ動作も行う。
吸引パージ動作は、ヘッドキャップ115がヘッド113の吐出口113aを覆ってキャッピングし、吸引ポンプ116によってヘッドキャップ115内を負圧状態にすることで行われる。ヘッドキャップ115には可撓性チューブ等で構成された排出路117の一端が接続される。排出路117の他端は廃液タンク(不図示)と接続される。上記構成によって、吐出口113aから吸引されたインクは廃液タンク(不図示)へ廃棄される。
排気パージ動作は、排出口キャップ208が排出口209を覆い、吸引ポンプ116によって排出口キャップ208内を負圧状態にすることで行われる。排出口キャップ208には突起部210が色ごとに独立して設けられている。排出口キャップ208には可撓性チューブ等で構成された排出路117の一端が接続される。排出路117の他端は廃液タンク(不図示)と接続される。上記構成によって、排出口209から吸引された気泡は廃液タンク(不図示)へ廃棄される。また、吸引パージ動作と排気パージ動作において共通の吸引ポンプ116を用いる。吸引ポンプ116と排出路117は、不図示の切替装置によってヘッドキャップ115と排出口キャップ208のいずれか一方と選択的に接続される。
図3はインクジェット記録装置の各制御部の構成を示すブロック図である。CPU500は、メインバスライン505を介して装置各部の制御およびデータ処理を実行する。すなわちCPU500は、ROM501に格納されるプログラムに従い、データ処理、ヘッド駆動およびキャリッジ駆動を以下の各部を介して制御し、画像記録動作及び予備吐出を含むメンテナンス動作を行う。CPU500はインターフェース504を介して、ホスト装置との通信処理を行うことができる。RAM502はこのCPU500によるデータ処理等のワークエリアとして用いられ、一時的に複数スキャンの印字データ、及びインクジェット記録装置1の回復処理動作及び供給動作に係るパラメータ等を保存することができる。画像入力部503はホスト装置とのインターフェース504を介し、ホスト装置から入力した画像を一時的に保持する。
キャリッジ駆動制御回路507は、画像信号処理部514で処理されたプリントデータに従いヘッド113のシート幅方向のスキャン動作を制御、及び吸引動作を行う為、メンテナンスユニット9上への移動を制御する。紙送り制御回路515はヘッド113のスキャン動作終了後、次のスキャンデータを記録する為にシートPをプリントデータに従ってシート搬送方向に搬送させる。ヘッド駆動制御回路506は、ヘッド113のインク吐出用の駆動を制御し、予備吐出や記録のためのインク吐出をヘッド113に行わせる。不揮発性メモリ518はサブタンクユニット104の最終回復時刻を記憶する。CPU500は、不揮発性メモリ518から最後に排気パージ動作を行った時刻とタイマ519から取得した現在時刻との差分を用いて、サブタンク202に内包する気泡量を推定することができる。回復系制御回路508ではRAM502に格納される回復処理プログラムに従って回復系モータ509の駆動制御を行い、メンテナンスユニット9の上下動作、ワイパ512の動作、及び吸引ポンプ116の動作等の回復動作を制御する。これらの回復動作により、気泡排出部207の排気パージ動作を行うことができる。
続いて本実施形態における排気パージ動作に関して詳しく説明する。図2(a)はフロート部材205がフロート部材当接部206から離間し、サブタンク202と気泡排出部207が連通している連通状態を示す。図2(a)に示すように、メインタンク101から供給されたインクに気泡が混入している場合、気泡は浮力によりサブタンク202内で鉛直上方に移動する。サブタンク202内の気泡の量が増加するにつれて、サブタンク202内のインクの液面204は下降する。液面204の下降に伴って、フロート部材205も支持部215を中心に時計周りに回転して下降するため、フロート部材205とフロート部材当接部206は離間している。このように、サブタンク202内に気泡が混入すると、フロート部材205とフロート部材当接部206は離間し、サブタンク202と気泡排出部207が連通状態となる。このようにフロート部材205とフロート部材当接部206とが離間した状態を、フロート部材205の離間状態とも称する。
図2(b)はフロート部材205がフロート部材当接部206と当接し、サブタンク202と気泡排出部207が連通していない非連通状態を示す。図2(b)に示すように、サブタンク202内がインクで満たされているとき、液面204はサブタンク202の鉛直上面にほぼ到達している。そのため、フロート部材205は浮力によってサブタンク202の鉛直上面に達し、サブタンク202と気泡排出部207の接続を遮断する。フロート部材当接部206は弾性部材であるため、浮力によってフロート部材205に押圧されると、フロート部材205の形状に合わせて変形する。これにより、フロート部材205とフロート部材当接部206とは、ほとんど隙間がない状態で密着するため、サブタンク202と気泡排出部207は連通しない非連通状態となる。このようにフロート部材205とフロート部材当接部206とが当接した状態を、フロート部材205の当接状態とも称する。
図2(c)を用いて排気パージ動作を説明する。図2(c)は、図2(a)のように、サブタンク202内の鉛直上方に気泡が溜まり、フロート部材205が離間状態である状態から排気パージ動作を行う様子を示す。不図示の駆動部によって排出口キャップ208が上昇して排出口209のキャッピングを行い、吸引ポンプ116を駆動して排出口キャップ208内を負圧状態にする。その後、不図示の駆動部によって突起部210が鉛直上方へ移動し、排出口209を閉塞していたボール弁211を鉛直上方へ押し上げる。これにより、ボール弁211がシール部材213から離れて排出口209は開放される。開放された排出口209から吸引ポンプ116による吸引排出が行われて、サブタンク202内の鉛直上方に溜まった気泡から排出される。このように排出口209から排出された気泡は、排出口キャップ208に接続された可撓性チューブの排出路117を介して廃液タンク(不図示)へ廃棄される。
気泡排出部207からの気泡の排出に伴って、サブタンク202内のインクの液面204が上昇する。液面204の上昇と共に、フロート部材205も支持部215を中心に反時計回りに回転して、鉛直上方へ移動する。フロート部材205がフロート部材当接部206に当接して当接状態となると、サブタンク202と気泡排出部207は非連通状態となり、サブタンク202からの気泡の排出は行われなくなる。このようにサブタンク202からの気泡排出が完了したら、排出口キャップおよび突起部210が鉛直下方へ下降し、吸引ポンプ116の駆動も停止する。
次に、本発明の解決する課題および本発明の作用、効果について詳細に説明する。
フロート部材205をサブタンク202内に配することで、液面204がサブタンク202の鉛直上面に到達するよりも先に、サブタンク202と気泡排出部207が非連通状態となるため、インクを無駄に排出することを抑制することができる。つまり、フロート部材205によってインクと気泡がある程度分離されるため、吸引ポンプ116によって、フロート部材205より鉛直上方にある気泡を含むインクのみ排出される。これにより、廃棄するインクの量を低減することができる。
ここで、サブタンク202と気泡排出部207を非連通状態にするために、フロート部材205に充分な浮力がかかる必要がある。そのため、フロート部材205の体積を大きくする必要があるが、本実施形態のように板状にすることで、サブタンク202の高さを変えずにフロート部材205の体積を大きくすることができる。従って、板状のフロート部材205はインクジェット記録装置1を小型化する際も有効である。
また、フロート部材205がフロート部材当接部206に当接した後も吸引ポンプ116による吸引が継続した場合、サブタンク202と気泡排出部207の差圧が大きくなる。この差圧の増大により、フロート部材205のフロート部材当接部206への当接圧が大きくなり、弾性部材で構成されるフロート部材当接部206の変形量が大きくなる。ここで仮にフロート部材205が球状である場合、フロート部材当接部206の変形によってフロート部材当接部206に挟持されることがある。そのため、液面204が下降してもフロート部材205がフロート部材当接部206に挟持され続けてしまい、サブタンク202と気泡排出部207とが非連通状態のままとなってしまう。これに対して、本実施形態ではフロート部材205が板状であるため、フロート部材当接部206によって挟持され続けることはほぼない。そのため、フロート部材205を安定して開閉することができる。
インクジェット記録装置1本体が外部から衝撃を受け、サブタンク202内のインクが揺動された場合、液面204で浮かぶフロート部材205は液面204と共に揺動される。仮にフロート部材205がサブタンク202に軸支されていない場合、フロート部材205の開閉が不安定となる。つまり、フロート部材205の当接状態や離間状態を保持できないことがある。これに対して本実施形態では、フロート部材205は支持部215によってサブタンク202の側面に軸支されており、支持部215を中心としてフロート部材205が回転移動して開閉するため、フロート部材205の開閉が安定する。なお、フロート部材205の形状は板状に限らず、サブタンク202に軸支されて、接続流路220の開口を閉塞することができる形状であれば何でもよい。
球状などのフロート部材205がサブタンク202などに軸支されない状態でサブタンク202内に配されている場合、サブタンク202の鉛直上面が接続流路220の開口よりも大きいと、フロート部材205が当接状態にならないことがある。そのため、サブタンク202の断面積が鉛直上方に向けて徐々に小さくなるように、サブタンク202の側面に斜面を設ける必要がある。これに対して、本実施形態ではサブタンク202の側面にフロート部材205が軸支されているため、サブタンク202の鉛直上面は接続流路220の開口より大きい場合であっても、フロート部材205を当接状態にすることができる。特に、サブタンク202の鉛直上方に斜面を設ける必要がなく、サブタンク202の高さを低減することができる。そのため、装置を小型化することができる。
ここで排気パージ動作のタイミングについて説明する。サブタンク202に混入した気泡の量が増加して液面204がフィルタ203まで下降すると、ヘッド113内まで気泡が混入してしまう。気泡がヘッド113内に混入すると、インクが吐出できないことがあるため、液面204がフィルタ203に到達する前に排気パージ動作を行う必要がある。そのため、排気パージ動作のタイミングは、最後に排気パージ動作を実行してから所定時間経過後や所定枚数の印刷後等、気泡の蓄積量を推定して行われる。
次に、複数色のインクの気泡排出部207に対する排気パージ動作を、図4を用いて説明する。図4(a)は排出口キャップ208の開放状態を示し、左からイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの気泡排出部207とその周辺を示す。共通の排出口キャップ208に設けられた色ごとの突起部210は、共通してキャップベース301に支持されている。キャップベース301と排出口キャップ208の間にはキャップばね302が配され、排出口キャップ208を鉛直上方へ付勢している。図4(a)では排出口キャップ208が開放状態であり、キャップベース301も鉛直下方に下がった状態となっている。その為、気泡排出部207のボール弁211はバネ部材212の付勢により閉塞されている。
図4(b)は排出口キャップ208の閉塞状態を示す。図4(a)の状態から不図示の駆動部によりキャップベース301を上昇させると、まず排出口キャップ208の上面部305が排出口209に当接し、排出口キャップ208内が閉じた空間となる。つまり、排出口キャップ208が排出口209をキャッピングしている。この状態では、突起部210とボール弁211は離間した状態にあり、排出口キャップ208内と気泡排出部207は接続されていない。排出口209をキャッピングした状態で吸引ポンプ116を駆動して、排出口キャップ208内を負圧状態とする。このときの排出口キャップ208と突起部210の位置をキャップ位置と称する。
図4(c)はボール弁211の開放状態を示す。図4(b)の状態から不図示の駆動部によってさらにキャップベース301を鉛直上方へ上昇させると、キャップばね302が圧縮されて図4(b)のキャップ位置から突起部210がさらに上昇する。突起部210の上昇によってボール弁211が押し上げられることにより、排出口209が開放されて排出口キャップ208内と気泡排出部207が連通状態となる。吸引ポンプ116の駆動によって、気泡排出部207から不図示の廃液タンクへ気泡が排出される。上述のように、キャップベース301の昇降動作によって、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのそれぞれの排出口209の開放と閉塞を、簡易な構成で一括して行うことができる。
図5は複数色のフロート部材205の動作とサブタンク202からの気泡排出状態を示す模式図である。図5(a)は各サブタンク202の排気パージ動作前のフロート部材205及び液面204の状態であり、液面204の高さが高い色から順にイエロー、ブラック、シアン、マゼンタである。特にイエローは液面204Yがフロート部材205Yを押し上げてフロート部材当接部206Yに当接し、サブタンク202Yと気泡排出部207Yは非連通状態である。
図5(a)の状態から排気パージ動作が開始されると、各色の排出口209に負圧が発生して、接続流路220を介してサブタンク202の鉛直上面から気泡が排出される。この際、イエローのサブタンク202Yは排気パージ動作前に、サブタンク202Yと気泡排出部207Yが非連通状態であるため、気泡排出部207Yにおいて気泡排出は行われない。一方、その他のサブタンク202はフロート部材205が開いているため、サブタンク202の鉛直上方に溜まった気泡が排出されて液面204が上昇する。液面204の上昇に伴い、イエローの次に液面204が高かったブラックのフロート部材205Bkが、フロート部材当接部206Bkに達して、サブタンク202Bkと気泡排出部207Bkを非連通状態にする。従って、これ以降は気泡排出部207Bkからの気泡排出は行われない。この状態を図5(b)で示す。
続けて排気パージ動作を継続すると、まだフロート部材205が開放されているマゼンタのサブタンク202M及びシアンのサブタンク202Cからのみ気泡が排出される。さらに、シアンのフロート部材205Cがフロート部材当接部206Cに到達する(図5(c))。従って、シアンのサブタンク202Cと気泡排出部207Cは非連通状態となる。従って、これ以降は気泡排出部207Cからの気泡排出は行われない。
さらに排気パージ動作を継続すると、最後にマゼンタのフロート部材205Mがフロート部材当接部206Mに到達し、サブタンク202Mと気泡排出部207Mを非連通状態にする(図5(d))。これにより、全ての気泡排出部207からの気泡排出が完了する。ここで、排気パージ動作の継続時間は全てのサブタンク202の気泡を排出するのに十分な時間が予め設定されている。このように、全ての気泡排出部207に対する排気パージ動作において、無駄なインクの排出を低減しながら気泡を排出することができる。また、フロート部材205を設けることで、色ごとに排気パージ動作の制御や駆動部を分ける必要がないためコストを低減することができる。
なお、本実施形態はフロート部材205が全てのサブタンク202に配されているが、本発明はこれに限定されない。フロート部材205が1つ以上のサブタンク202に配されていればよい。例えば1つのサブタンク202内のみに配される場合、容積が最も大きいブラックのサブタンク202Bk内のみにフロート部材205Bkが配されてもよい。また、インクの色によって気泡の発生量に差があるため、気泡が発生しにくい色のサブタンク202のみにフロート部材205が配されてもよい。
〔第2実施形態〕
本実施形態では、サブタンク202の支持部215が設けられている側面側の、サブタンク202の鉛直上面にフロート部材当接部206が設けられている。図6は本実施形態におけるサブタンクユニット104の構成を示す断面模式図であり、図6(a)はフロート部材205の開放状態を示す。フロート部材205の重心Gは、フロート部材205の長軸方向および短軸方向の中心に位置する。
図6(b)は排気パージ動作が終わり、液面204が鉛直上方へ上昇して、フロート部材205とフロート部材当接部206が当接している状態を示す拡大図である。本実施形態では、支持部215から重心Gまでの距離Lgは、支持部215からフロート部材当接部206の中心までの距離Lよりも大きくなっている。重心Gには、フロート部材にかかる浮力から重力を差し引いた力F1が働く。フロート部材205はインクよりも比重が小さいため、力F1は重心Gにおいて鉛直方向上向きに働く。一方、フロート部材当接部206に対してフロート部材205からかかる力F2はF2=F1×Lg/Lで表すことができる。従って、Lが小さいほど当接圧を大きくすることができる。このように、本実施形態ではフロート部材205からフロート部材当接部206に対する当接圧を大きくすることで、フロート部材205の当接状態をより安定させることができる。
113 ヘッド
116 吸引ポンプ(排出手段)
202 サブタンク(貯留部)
205 フロート部材
207 気泡排出部
208 排出口キャップ(排出手段)

Claims (10)

  1. 液体を吐出するヘッドと、前記ヘッドへ供給される液体を貯留する貯留部と、前記貯留部と連通し前記貯留部内の気泡を排出するための気泡排出部と、前記気泡排出部から気泡を含む液体を排出する排出手段と、前記貯留部内に配され前記液体よりも比重が小さいフロート部材と、を備え、前記フロート部材は前記貯留部と前記気泡排出部とが連通する連通状態と前記貯留部と前記気泡排出部とが連通しない非連通状態とに切り替える液体吐出装置であって、
    前記フロート部材は前記貯留部内に軸支され、前記液体の液面の鉛直方向における上下移動に基づいて回転移動することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記フロート部材は板状であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記フロート部材は前記貯留部の側面に設けられた支持部によって軸支されることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記貯留部と前記気泡排出部は鉛直上方を接続流路によって連通されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記フロート部材は、前記貯留部の鉛直上面に設けられたフロート部材当接部に当接することで前記非連通状態とし、前記フロート部材当接部から離間することで前記連通状態とすることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記気泡排出部は鉛直下方に排出口が設けられ、前記排出手段は、前記排出口をキャッピングする排出口キャップと、前記排出口から気泡を含む液体を吸引するために前記排出口キャップの中を負圧にするための吸引ポンプと、を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記ヘッドは液体を吐出する吐出口を有し、前記液体吐出装置は前記吐出口をキャッピングするヘッドキャップを備え、前記吸引ポンプによって前記吐出口から液体を吸引するために前記ヘッドキャップの中が負圧にされることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記排出口キャップと前記ヘッドキャップとを保持する保持部材を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  9. 液体としてインクを用いることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 前記インクとして、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインクを用い、前記ブラックインクの前記貯留部内のみに前記フロート部材を配することを特徴とする請求項9に記載の液体吐出装置。
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