JP2017192316A - 異常判定システム、異常判定装置、及び、異常判定方法 - Google Patents

異常判定システム、異常判定装置、及び、異常判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鶏舎内の異常度を判定することができる異常判定システムを提供する。【解決手段】異常判定システム10は、鶏舎100内の画像を撮像する撮像部41と、撮像部41によって撮像された画像内の複数の鶏の分布に基づいて、複数の鶏の異常度を判定する判定部21aと、判定部21aによって判定された異常度を示す情報を出力する出力部21bとを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、養鶏に用いられる、異常判定システム、異常判定装置、及び、異常判定方法に関する。
養鶏は、産業として、日本を含めた世界各国において盛んに行われている。例えば、特許文献1には、鶏舎内の照明を育成初期においては明るくし、出荷時までに徐々に暗くする飼育方法が開示されている。
特開2009−171866号公報
養鶏においては、鶏舎内の鶏に異常が発生したときに、迅速に対処することが必要である。したがって、鶏舎内の鶏の異常度を判定することに対する要求は高い。
本発明は、鶏舎内の鶏の異常度を判定することができる異常判定システム、異常判定装置、及び、異常判定方法を提供する。
本発明の一態様に係る異常判定システムは、鶏舎内の画像を撮像する撮像部と、前記撮像部によって撮像された前記画像内の複数の鶏の分布に基づいて、前記複数の鶏の異常度を判定する判定部と、前記判定部によって判定された前記異常度を示す情報を出力する出力部とを備える。
本発明の一態様に係る異常判定装置は、鶏舎内の画像を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記画像内の複数の鶏の分布に基づいて、前記複数の鶏の異常度を判定する判定部と、前記判定部によって判定された前記異常度を示す情報を出力する出力部とを備える。
本発明の一態様に係る異常判定方法は、鶏舎内の画像を取得し、取得された前記画像内の複数の鶏の分布に基づいて、前記複数の鶏の異常度を判定し、判定された前記異常度を示す情報を出力する。
本発明の異常判定システム、異常判定装置、及び、異常判定方法によれば、鶏舎内の鶏の異常度を判定することができる。
図1は、実施の形態に係る異常判定システムの概要を示す図である。 図2は、実施の形態に係る異常判定システムの機能構成を示すブロック図である。 図3Aは、給餌器に取り付けられた温度計測装置を示す模式図である。 図3Bは、給水器に取り付けられた温度計測装置を示す模式図である。 図4は、実施の形態に係る異常判定システムの動作例1のフローチャートである。 図5は、実施の形態に係る異常判定システムの動作例2のフローチャートである。 図6Aは、撮像部によって撮像された画像の模式図である。 図6Bは、基準画像の模式図である。 図6Cは、背景画像の模式図である。 図7Aは、第一差分画像の模式図である。 図7Bは、第二差分画像の模式図である。 図8は、実施の形態に係る異常判定システムの動作例3のフローチャートである。 図9は、特徴量を用いた異常度の判定の一例を説明するための図である。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る異常判定システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係る異常判定システムの概要を示す図である。図2は、実施の形態に係る異常判定システムの機能構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、実施の形態に係る異常判定システム10は、養鶏用の異常判定システムである。異常判定システム10は、例えば、鶏舎100に設置される。鶏舎100で飼育される鶏の品種は、例えば、ブロイラー(より具体的には、チャンキー、コッブ、または、アーバーエーカなど)であるが、いわゆる地鶏など、他の品種であってもよい。鶏舎100内には給餌器35及び給水器(図示せず)などが配置される。
異常判定システム10は、鶏舎100内の環境(室温及び湿度)により間接的に複数の鶏の異常度を判定するのではなく、鶏舎100内の複数の鶏の状態を直接的に取得して異常度を判定する。図1及び図2に示されるように、異常判定システム10は、制御装置20と、温度計測装置30と、撮像装置40とを備える。また、異常判定システム10は、情報端末50と、環境計測装置60と、空調装置70と、暖房装置80とを備える。以下、各装置について詳細に説明する。
[制御装置]
制御装置20は、異常判定装置の一例であって、鶏舎100内の複数の鶏の異常度(以下、単に異常度とも記載される)を判定する。また、制御装置20は、空調装置70、及び、暖房装置80を制御する。制御装置20は、制御部21と、通信部22と、計時部23と、記憶部24とを備える。
制御部21は、鶏舎100内の複数の鶏の異常度を判定する判定部21aと、判定部21aによって判定された異常度を示す情報を出力する出力部21bとを備える。制御部21は、例えば、具体的には、プロセッサ、マイクロコンピュータ、または専用回路などによって構成される。異常度の判定方法の詳細については後述する。
制御部21は、空調装置70を制御する。制御部21は、具体的には、環境計測装置60から通信部22を介して取得した室温情報(鶏舎100内の温度を示す情報)及び湿度情報(鶏舎100内の湿度を示す情報)に基づいて、空調装置70のオン及びオフ、並びに、送風量を制御する。制御部21は、出力部21bによって出力される異常度を示す情報に基づいて空調装置70を制御してもよい。
制御部21は、暖房装置80を制御する。制御部21は、具体的には、環境計測装置60から通信部22を介して取得した室温情報及び湿度情報に基づいて、暖房装置80のオン及びオフ、並びに、暖房温度を制御する。制御部21は、出力部21bによって出力される異常度を示す情報に基づいて暖房装置を制御してもよい。
通信部22は、制御装置20が他の装置と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部22は、取得部の一例であって、温度計測装置30が有する計測部31が計測した温度(温度情報)、撮像装置40が有する撮像部41が撮像した画像(画像情報)、及び、撮像装置40が有する集音部42が出力する音声信号、などを取得する。通信部22は、環境計測装置60から室温情報及び湿度情報を取得する。
また、通信部22は、出力部21bによって出力された異常度を示す情報を、情報端末50に送信する。通信部22は、空調装置70を制御するための制御信号を空調装置70に送信し、及び、暖房装置80を制御するための制御信号を暖房装置80に送信する。
通信部22は、具体的には、有線通信または無線通信を行う通信モジュール(通信回路)であるが、温度計測装置30、撮像装置40、情報端末50、環境計測装置60、空調装置70、及び、暖房装置80の各装置と通信可能であればよい。通信部22の通信方式(通信規格、通信プロトコル)は、特に限定されない。通信部22には、各装置と通信を行うための複数種類の通信モジュールが含まれてもよい。また、通信部22と、各装置との間には、ルータなどの中継装置が介在してもよい。
計時部23は、時間を計測する。計時部23は、例えば、現在の日時(年月日を含む)を計測する。計時部23は、具体的には、タイマ回路、または、リアルタイムクロックICなどであるが、どのような態様であってもよい。計時部23が計測した時間を示す時間情報は、制御部21に出力され、制御部21は、計時部23によって計測された時間に基づいて鶏舎100内の鶏の日齢を特定する。特定された日齢は、異常度の判断に用いられる。
記憶部24は、異常度の判定を行うための判定基準が記憶される記憶装置である。判定基準は、後述される動作例ごとに異なる。また、制御部21にプロセッサまたはマイクロコンピュータなどが含まれる場合、記憶部24には、制御部21が実行する制御プログラムが記憶される。記憶部24は、例えば、半導体メモリによって実現される。
[温度計測装置]
温度計測装置30は、計測部31を備える。計測部31は、鶏舎100内の複数の鶏の頭部の表面温度(以下、単に表面温度とも記載される)を計測する。表面温度は、異常度の判定に用いられる。計測部31は、具体的には、複数の赤外線検出素子からなる熱画像センサであるが、その他のセンサモジュールであってもよい。
計測部31は、例えば、非接触で表面温度を計測する。これにより、計測部31は、鶏にストレスを与えることなく表面温度を計測することができる。
温度計測装置30は、例えば、給餌器35に取り付けられる。図3Aは、給餌器35に取り付けられた温度計測装置30を示す模式図である。
図3Aに示されるように、温度計測装置30は、例えば、給餌器35に取り付けられる。計測部31が非接触で温度(赤外線)を計測する場合、計測部31と計測対象との距離のばらつきは、計測誤差となる。給餌器35内の餌を摂取中の鶏の頭部の位置は、ある程度限られる。このため、温度計測装置30が給餌器35に取り付けられ、計測部31が餌を摂取中の鶏の頭部の表面温度を計測すれば、温度計測装置30と鶏との位置関係がほぼ一定に保たれるため、計測部31の温度の計測精度が高められる。
温度計測装置30は、より具体的には、給餌器35のうち、鶏の頭部の位置よりも上方に取り付けられる。温度計測装置30が鶏の頭の位置よりも上方に取り付けられれば、餌を摂取中の鶏は下を向くため、くちばしなどの頭部と表面温度が異なる部分が計測対象に含まれにくくなる。よって、計測部31は、鶏の頭部の表面温度を高精度に計測することができる。
また、温度計測装置30は、給水器(図1では図示せず)に取り付けられてもよい。図3Bは、給水器に取り付けられた温度計測装置30を示す模式図である。
図3Bに示されるように、温度計測装置30は、例えば、給水器36に取り付けられる。給水器36内の水を摂取中の鶏の頭部の位置は、ある程度限られる。このため、給水器36に温度計測装置30が取り付けられ、計測部31が水を摂取中の鶏の頭部の表面温度を計測すれば、温度計測装置30と鶏との位置関係を一定に保つことが容易となる。したがって、計測部31の温度の計測精度が高められる。
温度計測装置30は、より具体的には、給水器36のうち、鶏の頭部の位置よりも上方に取り付けられる。なお、図3Bに示される給水器36は、ニップル型の給水器であるが、給水器36は、給餌器35と同様のラウンド型の給水器であってもよい。この場合、温度計測装置30が鶏の頭の位置よりも上方に取り付けられれば、水を摂取中の鶏は下を向くため、くちばしなどの頭部と表面温度が異なる部分が計測対象に含まれにくくなる。よって、計測部31は、鶏の頭部の表面温度を高精度に計測することができる。
なお、複数の鶏の頭部の表面温度は、1羽ずつ計測されてもよいし、複数羽ずつまとめて計測されてもよい。表面温度が1羽ずつ計測される場合には、計測部31の計測範囲に1羽の鶏の頭部が位置するように、温度計測装置30が取り付けられればよい。
温度計測装置30の取り付け位置などは、一例であり、温度計測装置30が給餌器35または給水器36に取り付けられることは必須ではない。例えば、温度計測装置30は、撮像装置40の近傍に取り付けられてもよい。撮像装置40(撮像部41)が撮像する画像と、計測部31が生成する熱画像との対応が取れる場合には、撮像装置40が撮像した画像内の鶏の位置をパターンマッチング等の手法によって特定することにより、当該画像に対応する熱画像内の鶏の位置を特定することができる。したがって、計測部31複数の鶏の頭部の表面温度を同時に計測することができる。
[撮像装置]
撮像装置40は、鶏舎100内の画像を撮像する。撮像装置40は、撮像部41と、集音部42とを備える撮像装置40は、図1では、鶏舎100の天井に取り付けられ、撮像部41は、鶏舎100内を俯瞰した画像を撮像する。
撮像部41は、イメージセンサと、イメージセンサに光を導く光学系(レンズ等)とからなる撮像モジュールである。イメージセンサは、具体的には、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサまたはCCD(Charge Coupled Device)センサなどである。撮像部41によって撮像された画像は、異常度の判定に用いられる。異常度の判定に用いられる画像は、例えば、静止画であるが動画または動画の一部であってもよい。異常度の判定は、例えば、撮像部41によって撮像された画像内の複数の鶏の分布に基づいて行われる。このため、撮像装置40は、撮像部41が複数の鶏が含まれる画像を撮像できる位置に取り付けられるとよい。
集音部42は、マイクロフォンであり、鶏舎100内の複数の鶏の鳴き声を集音し、集音された複数の鶏の鳴き声を示す音声信号を出力する。集音部42によって出力される音声信号は、異常度の判定に用いられる。撮像装置40は、集音部42が鶏舎100内の複数の鶏の群としての鳴き声を集音できる位置に取り付けられるとよい。なお、集音部42は、撮像装置40とは別に設けられてもよい。
[情報端末]
情報端末50は、鶏舎100の管理者等によって使用される情報端末である。情報端末50は、表示部51を有し、異常度を示す情報を受信すると、表示部51には異常度に応じた画像が表示される。このように、情報端末50は、鶏舎100の管理者等に鶏の異常を通知するために使用される。
情報端末50は、具体的には、例えば、パーソナルコンピュータであるが、テレビ、スマートフォン、または、タブレット端末であってもよい。また、情報端末50は、異常判定システム10に用いられる専用装置であってもよい。
表示部51は、異常度に応じた画像を表示する。表示部51は、具体的には、液晶パネル、または、有機ELパネルなどである。
[環境計測装置、空調装置、および暖房装置]
環境計測装置60は、鶏舎100内の温度及び湿度を計測する。環境計測装置60は、サーミスタまたは熱電対などの温度計測用の素子を有し、室内の温度(室温)を所定期間ごとに計測する。環境計測装置60が計測した温度を示す室温情報は、通信部22に送信される。
また、環境計測装置60は、例えば、半導体センサ等を用いた電気式の湿度計を有し、鶏舎100内の湿度(相対湿度)を所定時間ごとに計測する。環境計測装置60が計測した湿度を示す湿度情報は、通信部22によって通信部22に送信される。
空調装置70は、通信部22から送信される制御信号に基づいて、鶏舎100内の空調を行う。空調装置70は、例えば、畜産用の大型換気扇である。
暖房装置80は、通信部22から送信される制御信号に基づいて、鶏舎100内の暖房を行う。暖房装置80は、例えば、畜産用のガスブルーダであるが、床暖房装置などであってもよい。
[異常判定システムの動作例1]
異常判定システム10の動作例1について説明する。鶏の異常度(体調)を示す指標として、鶏の直腸温が知られているが、直腸温を自動計測することは難しい。そこで、動作例1では、判定部21aは、計測部31が計測した複数の鶏の頭部の表面温度に基づいて、複数の鶏全体の異常度を判定する。図4は、異常判定システム10の動作例1のフローチャートである。
まず、温度計測装置30の計測部31は、鶏舎100内の複数の鶏の頭部の表面温度を計測する(S11)。鶏の頭部は羽毛が薄いため、頭部の表面温度が計測されることにより、深部体温に近い温度情報を得ることができる。
制御装置20の通信部22は、計測部31によって計測された、複数の鶏の頭部の表面温度を取得する。判定部21aは、通信部22によって取得された複数の鶏の頭部の表面温度を統計処理することにより、表面温度の評価値を算出する(S12)。統計処理は、例えば、表面温度の平均値を算出する処理であるが、表面温度のメジアン(中間値)を算出する処理などであってもよい。また、表面温度のばらつき(例えば、100羽分の表面温度の標準偏差)が評価値として算出されてもよい。
また、判定部21aは、計時部23によって出力される時間情報を取得し、取得した時間に基づいて複数の鶏の日齢を特定する(S13)。言い換えれば、判定部21aは、計時部23によって計測された時間に基づいて、複数の鶏の日齢を特定する。なお、本実施の形態では、鶏舎100内の全ての鶏の日齢は同一であるとする。
ここで、記憶部24には、異常度の判定基準として、日齢ごとの鶏の頭部の表面温度の基準値が記憶されている。一般に、鶏は、日齢に応じて体温が変化することが知られている。したがって、日齢に応じて異なる基準値が用いられることで、異常度の判定精度を高めることができる。
基準値は、例えば、経験的または実験的にあらかじめ定められる。基準値は、過去の鶏舎100における、複数の鶏の頭部の表面温度の履歴に基づいて定められてもよい。異なる鶏舎においては、基準値が異なる場合があるため、同一の鶏舎100における表面温度の履歴が用いられれば、鶏舎の違いにより生じる誤差が低減され、異常度の判定精度を高めることができる。
また、基準値は、鶏舎100における鶏の入れ替え(出荷)が行われるごとに更新されてもよい。これにより、基準値の信頼性が高まるため、異常度の判定精度を高めることができる。
判定部21aは、特定した日齢に応じた基準値を記憶部24から読み出す。つまり、判定部21aは、計時部23によって計測された時間に基づいて、基準値を決定する(S14)。そして、判定部21aは、記憶部24に記憶された基準値と、計測部31によって計測された複数の鶏の頭部の表面温度(評価値)とを比較することにより、異常度を判定する(S15)。
判定部21aは、具体的には、基準値と評価値との差が閾値未満(例えば、0.5℃未満)である場合には、異常なしと判定し、基準値と評価値との差が閾値以上(例えば、0.5℃以上)である場合には、異常ありと判定する。このような閾値は、判断基準として記憶部24に記憶される。
なお、異常度の判定は、典型的には、異常なし(異常度0)、及び、異常あり(異常度1)の2段階で行われる。しかしながら、異常度の判定は、異常なし(異常度0)、やや異常(異常度0.5)、及び、異常(異常度1)の3段階など、3段階以上で行われてもよい。この場合、記憶部24には、例えば、段階に応じた複数の閾値が判断基準として記憶される。
最後に、出力部21bは、判定部21aによって判定された異常度を示す情報を出力する(S16)。例えば、異常度を示す情報が情報端末50によって受信されれば、表示部51には、異常度に応じた画像が表示される。これにより、鶏舎100の管理者等は、複数の鶏の異常度を確認することができる。また、制御部21は、異常度を示す情報に基づいて、空調装置70及び暖房装置80などの制御することもできる。なお、判定部21aによって異常なしと判定された場合には、出力部21bによる異常度を示す情報の出力は、省略されてもよい。
なお、動作例1では、計測部31は、複数の鶏の頭部の表面温度を計測したが、計測部は、複数の鶏の他の部分(例えば、胸部)の表面温度を計測してもよい。
[動作例1の効果等]
以上説明したように、異常判定システム10は、鶏舎100内の複数の鶏の頭部の表面温度を計測する計測部31と、計測部31によって計測された複数の鶏の頭部の表面温度に基づいて、複数の鶏の異常度を判定する判定部21aと、判定部21aによって判定された異常度を示す情報を出力する出力部21bとを備える。
これにより、異常判定システム10は、鶏舎100内の複数の鶏の頭部の表面温度に基づいて、異常度を判定することができる。個々の鶏の状態によらず複数の鶏全体を群として捉えることにより、鶏舎100内の鶏ランダムに選択して体温を計測する抜き取り計測を用いた判定に比べて、高い精度で異常度が判定される。
また、計測部31は、鶏舎100内の給餌器35または給水器36に取り付けられ、複数の鶏の頭部の表面温度を非接触で計測してもよい。
これにより、計測部31と、餌または水を採取中の鶏の頭部との位置関係のばらつきが抑制されるため、鶏の頭部の表面温度の計測精度が向上される。
また、計測部31は、給餌器35または給水器36のうち、複数の鶏の頭部の位置よりも上方に取り付けられ、上方から複数の鶏の頭部の表面温度を非接触で計測してもよい。
これにより、餌または水を摂取中の鶏は下を向く場合に、くちばしなどの頭部と表面温度が異なる部分が計測対象に含まれにくくなる。よって、計測部31は、鶏の頭部の表面温度を高精度に計測することができる。
また、計測部31は、熱画像センサであってもよい。
これにより、異常判定システム10は、熱画像センサによって計測された鶏の頭部の表面温度に基づいて、異常度の判定を行うことができる。
また、異常判定システム10は、さらに、鶏の頭部の表面温度の基準値が記憶された記憶部24を備えてもよい。判定部21aは、記憶部24に記憶された基準値と、計測部31によって計測された複数の鶏の頭部の表面温度とを比較することにより、異常度を判定してもよい。
これにより、異常判定システム10は、記憶部24に記憶された基準値と、計測部31によって計測された複数の鶏の頭部の表面温度とを比較することにより、異常度を判定することができる。
また、異常判定システム10は、さらに、計時部を備えてもよい。判定部21aは、計時部23によって計測された時間に基づいて、複数の鶏の日齢を特定し、特定した日齢に応じて異なる基準値を用いて異常度を判定してもよい。
一般に、鶏は、日齢に応じて体温が変化することが知られている。したがって、日齢に応じて異なる基準値が用いられることで、異常度の判定精度を高めることができる。
また、制御装置20は、鶏舎100内の複数の鶏の頭部の表面温度を取得する通信部22と、通信部22によって取得された複数の鶏の頭部の表面温度に基づいて、複数の鶏の異常度を判定する判定部21aと、判定部21aによって判定された異常度を示す情報を出力する出力部21bとを備える。制御装置20は、異常判定装置の一例であり、通信部22は、取得部の一例である。
このような制御装置20は、異常判定システム10と同様の効果を奏することができる。
また、異常判定方法は、鶏舎100内の複数の鶏の頭部の表面温度を取得し、取得された前記複数の鶏の頭部の表面温度に基づいて、前記複数の鶏の異常度を判定し、判定された異常度を示す情報を出力する。異常判定方法は、例えば、制御装置20(プロセッサ)等によって実行される。
このような異常判定方法は、異常判定システム10と同様の効果を奏することができる。
[異常判定システムの動作例2]
異常判定システム10の動作例2について説明する。鶏舎100内の複数の鶏は、何らかの異常が有ると、鶏舎100内で偏って分布する場合がある。そこで、動作例2では、判定部21aは、撮像部41が計測した画像内の複数の鶏の分布(位置)に基づいて、複数の鶏全体の異常度を判定する。図5は、異常判定システム10の動作例2のフローチャートである。
まず、撮像装置40の撮像部41は、鶏舎100内の画像を撮像する(S21)。図6Aは、撮像部41によって撮像された画像の模式図である。図6Aに示されるように、撮像部41は、鶏舎100内を俯瞰した画像を撮像する。これにより、複数の鶏の分布を容易に認識することができる画像が得られる。
一方、判定部21aは、計時部23によって出力される時間情報を取得し、取得した時間に基づいて複数の鶏の日齢を特定する(S22)。言い換えれば、判定部21aは、計時部23によって計測された時間に基づいて、複数の鶏の日齢を特定する。なお、本実施の形態では、鶏舎100内の全ての鶏の日齢は同一であるとする。
ここで、記憶部24には、異常度の判定基準として、日齢ごとに異なる基準画像が記憶されている。鶏は、日齢に応じて体格及び習性が変化する。したがって、日齢に応じて異なる基準画像が用いられることで、異常度の判定精度を高めることができる。
基準画像は、複数の鶏の基準となる分布を示す鶏舎100内の画像である。基準画像は、例えば、ステップS21において撮像された画像と同じ条件(撮像装置40の位置、鶏舎100内の明るさなどの条件)、または、近い条件で撮像部41によって過去に撮像された画像である。なお、この場合、撮像部41によって過去に撮像された画像は、鶏の育成が順調であったときの画像であるとよい。これにより、基準画像の信頼性が高まるため、異常度の判定精度を高めることができる。
基準画像は、撮像部41によって過去に撮像された複数の画像を合成することにより得られる、平均的な鶏の分布を示す画像であってもよい。この場合、基準画像は、鶏舎100における鶏の入れ替え(出荷)が行われるごとに更新されてもよい。これにより、基準画像の信頼性が高まるため、異常度の判定精度を高めることができる。
また、正常と考えられる場合の過去の画像、及び、異常と考えられる場合の過去の画像のそれぞれが十分に記憶部24に蓄積されている場合には、深層学習(Deep Learning)によって定められる正常と考えられる特徴を有する画像が基準画像とされてもよい。基準画像は、理想的な複数の鶏の分布を示す人工的な画像であってもよい。
判定部21aは、特定した日齢に応じた基準画像を記憶部24から読み出す。つまり、判定部21aは、計時部23によって計測された時間に基づいて、基準画像を決定する(S23)。図6Bは、決定された基準画像の一例を示す模式図である。そして、判定部21aは、記憶部24に記憶された基準画像と、撮像部41によって撮像された画像とを比較することにより、異常度を判定する(S24)。出力部21bは、判定部21aによって判定された異常度を示す情報を出力する(S25)。例えば、異常度を示す情報が情報端末50によって受信されれば、表示部51には、異常度に応じた画像が表示される。これにより、鶏舎100の管理者等は、複数の鶏の異常度を確認することができる。また、制御部21は、異常度を示す情報に基づいて、空調装置70及び暖房装置80などの制御することもできる。なお、判定部21aによって異常なしと判定された場合には、出力部21bによる異常度を示す情報の出力は、省略されてもよい。
ここで、画像を用いた異常度の判定方法の詳細について説明する。まず、判定部21aは、ステップS21において撮像された画像と、背景画像との差分を示す第一差分画像を生成する。
背景画像は、ステップS21において撮像された画像と同じ条件(撮像装置40の位置、鶏舎100内の明るさなどの条件)、または近い条件で撮像部41によって予め撮像された画像である。図6Cは、背景画像を示す模式図である。第一差分画像では背景の部分が除かれ、鶏の部分のみが残る。判定部21aは、例えば、鶏の位置のみが黒色(背景は白色)となる処理が行われた第一差分画像を生成する。図7Aは、第一差分画像の模式図である。なお、鶏の位置のみが白色(背景は黒色)となる処理が行われてもよい。
同様に、判定部21aは、基準画像と、背景画像との差分を示す第二差分画像を生成する。判定部21aは、例えば、鶏の位置のみが黒色(背景は白色)となる処理が行われた第二差分画像を生成する。図7Bは、第二差分画像の模式図である。なお、基準画像は、あらかじめ第二差分画像に加工された上で記憶部24に記憶されていてもよい。つまり、第二差分画像を生成する処理があらかじめ行われていてもよい。これにより、処理量が低減される。
次に、判定部21aは、第一差分画像及び第二差分画像のそれぞれを、画像の水平方向に沿う分割線及び画像の垂直方向に沿う分割線によって複数の矩形の小領域に分割する。判定部21aは、第一差分画像の小領域と、当該小領域に対応する第二差分画像の小領域との間でSAD(Sum of Absolute Difference)を算出する。つまり、判定部21aは、対応する小領域ごとに、当該小領域内の対応する画素間の輝度差の絶対値を算出し、算出した輝度差の絶対値を合計する。そして、判定部21aは、SADが所定値以上となる小領域の数を評価値として算出する。評価値が閾値未満である場合には、ステップS21において撮像された画像における複数の鶏の分布と、基準画像における複数の鶏の分布とが類似し、異常度は低いと考えられる。したがって、判定部21aは、評価値が閾値未満である場合には、異常なしと判定する。このような閾値は、判断基準として記憶部24に記憶される。
これに対し、判定部21aは、評価値が閾値以上である場合には、異常ありと判定する。ステップS21において撮像された画像における複数の鶏の分布と、基準画像における複数の鶏の分布とが類似していないため、異常度が高いと考えられる。したがって、判定部21aは、評価値が閾値以上である場合には、異常なしと判定する。
なお、異常度の判定は、典型的には、異常なし(異常度0)、及び、異常あり(異常度1)の2段階で行われる。しかしながら、異常度の判定は、異常なし(異常度0)、やや異常(異常度0.5)、及び、異常(異常度1)の3段階など、3段階以上で行われてもよい。この場合、記憶部24には、例えば、段階に応じた複数の閾値が判断基準として記憶される。
なお、このような画像に基づく異常度の判定方法は、一例である。例えば、判定部21aは、第一差分画像及び第二差分画像を画素ごとに比較し、例えば、輝度値が異なる画素の数を評価値として算出してもよい。また、例えば、判定部21aは、ステップS21において撮像された画像と、基準画像との類似度を算出し、算出された類似度が高いほど異常度が低いと判定してもよい。この場合、類似度の算出には、既存の各種アルゴリズムが用いられる。
[動作例2の効果等]
以上説明したように、異常判定システム10は、鶏舎100内の画像を撮像する撮像部41と、撮像部41によって撮像された画像内の複数の鶏の分布に基づいて、複数の鶏の異常度を判定する判定部21aと、判定部21aによって判定された異常度を示す情報を出力する出力部21bとを備える。
これにより、異常判定システム10は、鶏舎100内の画像における複数の鶏の分布に基づいて、異常度を判定することができる。
また、撮像部41は、鶏舎100内を俯瞰した画像を撮像してもよい。
これにより、複数の鶏の分布を容易に認識することができる画像が得られる。
また、異常判定システム10は、複数の鶏の基準となる分布を示す鶏舎100内の画像である基準画像が記憶された記憶部24を備えてもよい。判定部21aは、記憶部24に記憶された基準画像における複数の鶏の分布と、撮像部41によって撮像された画像内の複数の鶏の分布とを比較することにより、異常度を判定してもよい。
これにより、異常判定システム10は、記憶部24に記憶された基準画像と、撮像部41によって撮像された画像とを比較することにより、異常度を判定することができる。
また、異常判定システム10は、さらに、計時部23を備えてもよい。判定部21aは、計時部23によって計測された時間に基づいて、複数の鶏の日齢を特定し、特定した日齢に応じて異なる基準画像を用いて異常度を判定してもよい。
鶏は、日齢に応じて体格及び習性が変化する。したがって、日齢に応じて異なる基準画像が用いられることで、異常度の判定精度を高めることができる。
また、制御装置20は、鶏舎100内の画像を取得する通信部22と、通信部22によって取得された画像内の複数の鶏の分布に基づいて、複数の鶏の異常度を判定する判定部21aと、判定部21aによって判定された異常度を示す情報を出力する出力部21bとを備える。制御装置20は、異常判定装置の一例であり、通信部22は、取得部の一例である。
このような制御装置20は、異常判定システム10と同様の効果を奏することができる。
また、異常判定方法は、鶏舎100内の画像を取得し、取得された前記画像内の複数の鶏の分布に基づいて、前記複数の鶏の異常度を判定し、判定された前記異常度を示す情報を出力する。異常判定方法は、例えば、制御装置20(プロセッサ)等によって実行される。
このような異常判定方法は、異常判定システム10と同様の効果を奏することができる。
[異常判定システムの動作例3]
異常判定システム10の動作例3について説明する。複数の鶏の異常は、鳴き声に現れる場合がある。そこで、動作例3では、判定部21aは、集音部42によって出力された音声信号であって、複数の鶏の鳴き声を示す音声信号に基づいて、複数の鶏全体の異常度を判定する。判定部21aは、より詳細には、音声信号を用いて定められる、複数の鶏の鳴き声の特徴量を用いて異常度を判定する。図8は、異常判定システム10の動作例3のフローチャートである。
まず、撮像装置40の集音部42は、鶏舎100内の複数の鶏の鳴き声を集音し、集音された複数の鶏の鳴き声を示す音声信号を出力する(S31)。複数の鶏の鳴き声とは、複数羽分のまとまった鳴き声を意味する。判定部21aは、出力された音声信号を、通信部22を介して取得し、取得した音声信号に、フーリエ変換、または、ウェーブレット変換などの周波数変換処理を行うことによって複数の鶏の鳴き声の特徴量を算出する(S32)。
一方、判定部21aは、計時部23によって出力される時間情報を取得し、取得した時間に基づいて複数の鶏の日齢を特定する(S33)。言い換えれば、判定部21aは、計時部23によって計測された時間に基づいて、複数の鶏の日齢を特定する。なお、本実施の形態では、鶏舎100内の全ての鶏の日齢は同一であるとする。
ここで、記憶部24には、異常度の判定基準として、日齢ごとに異なる基準特徴量が記憶されている。鶏は、日齢に応じて鳴き声が変化する。したがって、日齢に応じて異なる基準特徴量が用いられることで、異常度の判定精度を高めることができる。
基準特徴量は、例えば、ステップS31において集音された複数の鶏の鳴き声と同じ条件(撮像装置40の位置、鶏舎100内の環境音などの条件)、または、近い条件で集音部42によって過去に集音された鶏の鳴き声を示す音声信号に基づいて定められる。なお、この場合、集音部42によって過去に得られた音声信号は、鶏の育成が順調であったときの音声信号であるとよい。これにより、基準特徴量の信頼性が高まるため、異常度の判定精度を高めることができる。
基準特徴量は、鶏舎100における鶏の入れ替え(出荷)が行われるごとに更新されてもよい。これにより、基準特徴量の信頼性が高まるため、異常度の判定精度を高めることができる。
また、正常と考えられる場合の過去の音声信号、及び、異常と考えられる場合の過去の音声信号のそれぞれが十分に記憶部24に蓄積されている場合には、これらの音声信号を用いた深層学習(Deep Learning)によって定められる正常と考えられる特徴量が基準特徴量とされてもよい。
判定部21aは、特定した日齢に応じた基準特徴量を記憶部24から読み出す。つまり、判定部21aは、計時部23によって計測された時間に基づいて、基準特徴量を決定する(S34)。判定部21aは、記憶部24に記憶された基準特徴量と、ステップS32において算出した特徴量とを比較することにより、異常度を判定する(S35)。出力部21bは、判定部21aによって判定された異常度を示す情報を出力する(S36)。
例えば、異常度を示す情報が情報端末50によって受信されれば、表示部51には、異常度に応じた画像が表示される。これにより、鶏舎100の管理者等は、複数の鶏の異常度を確認することができる。また、制御部21は、異常度を示す情報に基づいて、空調装置70及び暖房装置80などの制御することもできる。なお、判定部21aによって異常なしと判定された場合には、出力部21bによる異常度を示す情報の出力は、省略されてもよい。
ここで、特徴量を用いた判定の詳細について説明する。特徴量は、例えば、音声信号(鶏の鳴き声)の強度ピークである。音声信号がウェーブレット変換されることによって周波数軸方向及び時間軸方向の強度ピークの位置が算出される。図9は、特徴量を用いた異常度の判定の一例を説明するための図である。図9は、音声信号に含まれる1つの強度ピークを用いて重要度を判定するときの概念的な図であり、図9において、縦軸は周波数軸であり、横軸は時間軸である。
図9に示されるように、集音部42によって出力される音声信号の強度ピークがAの位置にあり、記憶部24に記憶される基準特徴量とされる強度ピークがBの位置にあるとする。この場合、判定部21aは、AとBとのユークリッド距離が大きいほど、異常度が高いと判定するとよい。判定部21aは、複数の強度ピークが特徴量として用いられる場合は、ユークリッド距離の総和が大きいほど、異常度が高いと判定するとよい。なお、特徴量と基準特徴量との比較においては、音声信号の周期性等に基づいて時間軸が揃えられる。
判定部21aは、具体的には、ユークリッド距離が閾値未満である場合には、異常なしと判定する。このような閾値は、判断基準として記憶部24に記憶される。また、判定部21aは、ユークリッド距離が閾値以上である場合には、異常なしと判定する。
なお、異常度の判定は、典型的には、異常なし(異常度0)、及び、異常あり(異常度1)の2段階で行われる。しかしながら、異常度の判定は、異常なし(異常度0)、やや異常(異常度0.5)、及び、異常(異常度1)の3段階など、3段階以上で行われてもよい。この場合、記憶部24には、例えば、段階に応じた複数の閾値が判断基準として記憶される。
なお、音声信号に含まれるどのような強度ピークを特徴量として用いるかは、経験的または実験的に適宜定められればよい。また、特徴量として用いられる強度ピークは、深層学習によって定められてもよい。
なお、このような音声信号に基づく異常度の判定方法は、一例である。例えば、ウェーブレット変換された音声信号の、時間軸方向の強度分布、及び、周波数軸方向の強度分布(スペクトル)を特徴量として異常度の判定が行われてもよい。この場合、基準となる強度分布の形状が基準特徴量として記憶部24に記憶され、基準となる強度分布に対する音声信号の強度分布の類似度に応じて異常度の判定が行われる。類似度の算出には、既存の各種アルゴリズムが用いられる。
また、判定部21aは、音声信号にフーリエ変換などの周波数変換を行うことにより得られるスペクトルの形状を特徴量として算出し、スペクトル形状の類似度に基づいて異常度の判定を行ってもよい。判定部21aは、音声信号の時間領域における包落線形状を特徴量として算出し、包落線形状の類似度に基づいて異常度の判定を行ってもよい。いずれの場合も基準となるスペクトルの形状、及び、基準となる包落線の形状などが基準特徴量として記憶部24に記憶される。この場合も、類似度の算出には、既存の各種アルゴリズムが用いられる。
[動作例3の効果等]
以上説明したように、異常判定システム10は、鶏舎100内の複数の鶏の鳴き声を集音し、集音された複数の鶏の鳴き声を示す音声信号を出力する集音部42と、集音部42によって出力された音声信号に基づいて、複数の鶏の異常度を判定する判定部21aと、判定部21aによって判定された異常度を示す情報を出力する出力部21bとを備える。
これにより、異常判定システム10は、鶏舎100内の複数の鶏の鳴き声に基づいて、異常度を判定することができる。
また、判定部21aは、集音部42によって出力された音声信号をウェーブレット変換することにより複数の鶏の鳴き声の特徴量を算出し、算出した特徴量に基づいて異常度を判定してもよい。
これにより、異常判定システム10は、鶏舎100内の複数の鶏の鳴き声の特徴量に基づいて、異常度を判定することができる。
また、異常判定システム10は、さらに、複数の鶏の鳴き声の基準特徴量が記憶された記憶部24を備え、判定部21aは、記憶部24に記憶された基準特徴量と、算出した特徴量とを比較することにより、異常度を判定してもよい。
これにより、異常判定システム10は、記憶部24に記憶された基準特徴量と、集音部42によって出力された音声信号に基づく特徴量とを比較することにより、異常度を判定することができる。
また、異常判定システム10は、さらに、計時部23を備え、判定部21aは、計時部23によって計測された時間に基づいて複数の鶏の日齢を特定し、特定した日齢に応じて異なる基準特徴量を用いて異常度を判定してもよい。
鶏は、日齢に応じて鳴き声が変化する。したがって、日齢に応じて異なる基準特徴量が用いられることで、異常度の判定精度を高めることができる。
また、制御装置20は、鶏舎100内の複数の鶏の鳴き声を示す音声信号を取得する通信部22と、通信部22によって取得された音声信号に基づいて、複数の鶏の異常度を判定する判定部21aと、判定部21aによって判定された異常度を示す情報を出力する出力部21bとを備える。制御装置20は、異常判定装置の一例であり、通信部22は、取得部の一例である。
このような制御装置20は、異常判定システム10と同様の効果を奏することができる。
また、異常判定方法は、鶏舎100内の複数の鶏の鳴き声を示す音声信号を取得し、取得された音声信号に基づいて、複数の鶏の異常度を判定し、判定された異常度を示す情報を出力する。異常判定方法は、例えば、制御装置20(プロセッサ)等によって実行される。
このような異常判定方法は、異常判定システム10と同様の効果を奏することができる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態に係る異常判定システムについて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されない。
例えば、上記実施の形態では、温度情報、画像情報、及び、音声信号のいずれかを用いて異常度の判定が行われたが、異常度の判定は、温度情報、画像情報、及び、音声信号のうちの2つ以上を組み合わせて行われてもよい。
例えば、上記実施の形態では、鶏舎内の装置を制御する制御装置が異常度の判定を行ったが、本発明は、異常度の判定を行う専用の装置として実現されてもよい。また、本発明は、インターネットなどの通信ネットワークを通じて温度情報、画像情報、または音声信号を取得し、異常度の判定を行うサーバとして実現されてもよい。
また、上記実施の形態に係る異常判定システムは、アヒル、七面鳥、またはホロホロチョウなど、鶏以外の鳥の養殖に用いられてもよい。
また、本発明の包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。例えば、本発明は、異常判定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよいし、当該プログラムが記録された非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
また、上記実施の形態において、制御部などの構成要素の全部または一部は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、上記実施の形態における構成要素の装置への振り分けは、一例である。例えば、制御装置が備える記憶部は、異常判定システムの外部に設けられた記憶装置として実現されてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
10 異常判定システム
20 制御装置(異常判定装置)
21a 判定部
21b 出力部
22 通信部(取得部)
23 計時部
24 記憶部
41 撮像部
100 鶏舎

Claims (6)

  1. 鶏舎内の画像を撮像する撮像部と、
    前記撮像部によって撮像された前記画像内の複数の鶏の分布に基づいて、前記複数の鶏の異常度を判定する判定部と、
    前記判定部によって判定された前記異常度を示す情報を出力する出力部とを備える
    異常判定システム。
  2. 前記撮像部は、前記鶏舎内を俯瞰した前記画像を撮像する
    請求項1に記載の異常判定システム。
  3. さらに、前記複数の鶏の基準となる分布を示す前記鶏舎内の画像である基準画像が記憶された記憶部を備え、
    前記判定部は、前記記憶部に記憶された前記基準画像における複数の鶏の分布と、前記撮像部によって撮像された前記画像内の前記複数の鶏の分布とを比較することにより、前記異常度を判定する
    請求項1または2に記載の異常判定システム。
  4. さらに、計時部を備え、
    前記判定部は、前記計時部によって計測された時間に基づいて、前記複数の鶏の日齢を特定し、特定した日齢に応じて異なる基準画像を用いて前記異常度を判定する
    請求項3に記載の異常判定システム。
  5. 鶏舎内の画像を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された前記画像内の複数の鶏の分布に基づいて、前記複数の鶏の異常度を判定する判定部と、
    前記判定部によって判定された前記異常度を示す情報を出力する出力部とを備える
    異常判定装置。
  6. 鶏舎内の画像を取得し、
    取得された前記画像内の複数の鶏の分布に基づいて、前記複数の鶏の異常度を判定し、
    判定された前記異常度を示す情報を出力する
    異常判定方法。
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