JP2017192248A - 電動車両の制御方法、及び、電動車両の制御装置 - Google Patents

電動車両の制御方法、及び、電動車両の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車両がコーストや減速から緩やかに加速するような場面で、目標トルク指令値が緩やかに増加する場合でも、ギヤバックラッシュ区間における駆動軸トルクの応答を速めることができる技術を提供する。
【解決手段】車両情報に基づいて目標トルク指令値を設定し、駆動輪につながるモータのトルクを制御する電動車両の制御方法であって、駆動輪回転角速度とモータ回転角速度の駆動軸換算値との偏差から駆動軸ねじり角速度を算出し、駆動輪回転角度とモータ回転角度の駆動軸換算値との偏差から駆動軸ねじり角度を算出する。そして、駆動軸ねじり角速度に第1のフィードバックゲインを乗じた値と、駆動軸ねじり角度に第2のフィードバックゲインを乗じた値と、目標トルク指令値とに基づいて最終トルク指令値を算出し、最終トルク指令値に従って前記モータのトルクを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動車両の制御方法、及び、電動車両の制御装置に関する。
従来、電動モータからのトルクを用いて駆動可能な電気自動車において、モータの回転速度と駆動輪の回転速度とを用いたフィードバック制御により、車両の振動を抑制する電気自動車用制御装置が知られている(特許文献1参照)。この電気自動車用制御装置では、駆動輪の平均回転速度と、モータの回転速度を駆動輪の回転速度に相当させた相当回転速度との偏差に所定のゲインを乗じて補正値を算出し、該補正値をモータのトルク指令値から減じた値に従ってモータトルクを制御することにより、車両のトルク変化などに伴う振動を抑制している。
特開2002−152916号公報
ところで、車両がコーストや減速から加速する場面では、ギヤのバックラッシュの影響により、駆動モータトルクが車両の駆動軸トルクに伝達されない不感帯区間が発生する。
これに対して、特許文献1に開示された技術では、上述の不感帯区間では駆動モータトルクをゼロとし、再びギヤが噛み合うタイミングで駆動モータトルクを増加させることで、ギヤが再び噛み合う際のショックを抑制している。
しかしながら、コーストや減速から緩やかに加速するような場面では、モータのトルク指令値の増加傾きが小さくなるため、ギヤが再び噛み合うタイミングが遅くなり、不感帯区間が長くなる。そのため、ギヤが噛み合うタイミングで駆動モータトルクを増加させる特許文献1に開示された技術では、ギヤが噛み合うタイミングが遅れるのに応じてトルクが立ち上がるタイミングも遅くなるため、駆動モータトルク指令に対する駆動軸トルクの応答が遅れるという問題がある。
本発明は、車両がコーストや減速から緩やかに加速するような場面でも、ギヤバックラッシュ区間における駆動軸トルクの応答を速めることができる技術を提供することを目的とする。
本発明による電動車両の制御方法は、車両情報に基づいて目標トルク指令値を設定し、駆動輪につながるモータのトルクを制御する電動車両の制御方法であって、駆動輪回転角速度とモータ回転角速度の駆動軸換算値との偏差から駆動軸ねじり角速度を算出し、駆動輪回転角度とモータ回転角度の駆動軸換算値との偏差から駆動軸ねじり角度を算出する。そして、駆動軸ねじり角速度に第1のフィードバックゲインを乗じた値と、駆動軸ねじり角度に第2のフィードバックゲインを乗じた値と、目標トルク指令値とに基づいて最終トルク指令値を算出し、最終トルク指令値に従って前記モータのトルクを制御する。
本発明によれば、駆動軸ねじり角度と駆動軸ねじり角速度をフィードバックすることにより、車両がコーストや減速から緩やかに加速するような場面でも、ギヤバックラッシュ区間における目標トルク指令値に対する駆動軸トルクの応答を速めることができる。
図1は、第1実施形態における電動車両の制御装置を備えた電動車両の主要構成を示すブロック図である。 図2は、モータコントローラによって行われる処理の流れを示すフローチャートである。 図3は、アクセル開度−トルクテーブルの一例を示す図である。 図4は、制振制御演算処理を説明するための制御ブロック図である。 図5は、図4で示した駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器の詳細を説明するためのブロック図である。 図6は、車両の駆動力伝達系をモデル化した図である。 図7は、第2実施形態の駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器の詳細を示すブロック図である。 図8は、第3実施形態の制振制御演算処理を説明するための制御ブロック図である。 図9は、図8で示したF/F補償器の詳細を示す制御ブロック図である。 図10は、図8で示したF/B補償器の詳細を示す制御ブロック図である。 図11は、第4実施形態のF/F補償器の詳細を示すブロック図である。 図12は、第1〜第4実施形態の電動車両の制御装置による制御結果を説明するための図である。
−第1実施形態−
図1は、第1実施形態における電動車両の制御装置を備えた電動車両の主要構成を示すブロック図である。電動車両とは、車両の駆動源の一部または全部として電動モータを備え、電動モータの駆動力により走行可能な自動車のことであり、電気自動車や、ハイブリッド自動車が含まれる。
モータコントローラ2には、車速V、アクセル開度θ、電動モータ4の回転子位相α、駆動輪9a、9bの駆動輪角速度、電動モータ4の電流iu、iv、iw等の車両状態を示す信号がデジタル信号として入力される。モータコントローラ2は、入力された信号に基づいて電動モータ4を制御するためのPWM信号を生成する。また、生成したPWM信号に応じてインバータ3の駆動信号を生成する。
インバータ3は、相ごとに備えられた2個のスイッチング素子(例えば、IGBTやMOS−FET等のパワー半導体素子)をオン/オフすることにより、バッテリ1から供給される直流の電流を交流に変換し、電動モータ4に所望の電流を流す。
電動モータ(三相交流モータ)4(以下、単にモータ4と称する)は、インバータ3から供給される交流電流により駆動力を発生し、減速機5および駆動軸8を介して、左右の駆動輪9a、9bに駆動力を伝達する。また、電動モータ4は、車両の走行時に駆動輪9a、9bに連れ回されて回転するときに、回生駆動力を発生させることで、車両の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。この場合、インバータ3は、モータ4の回生運転時に発生する交流電流を直流電流に変換して、バッテリ1に供給する。
電流センサ7は、モータ4に流れる3相交流電流iu、iv、iwを検出する。ただし、3相交流電流iu、iv、iwの和は0であるため、任意の2相の電流を検出して、残りの1相の電流は演算により求めてもよい。
回転センサ6は、例えば、レゾルバやエンコーダであり、モータ4の回転子位相αを検出する。
車輪回転センサ10a、10bは、例えばエンコーダであり、左右の駆動輪9a、9bにそれぞれ取り付けられて駆動輪9a、9bの回転角度を検出する。
図2は、モータコントローラ2によって行われる処理の流れを示すフローチャートである。ステップS201からステップS205に係る処理は、車両システムが起動している間、一定間隔で常時実行される。
ステップS201では、車両状態を示す信号がモータコントローラ2に入力される。ここでは、車速V(km/h)、アクセル開度θ(%)、電動モータ4の回転子位相α(rad)、駆動輪9a、9bの駆動輪回転角度(rad)、電動モータ4の回転速度Nm(rpm)、電動モータ4に流れる三相交流電流iu、iv、iw、および、バッテリ1の直流電圧値Vdc(V)が入力される。
車速V(km/h)は、図示しない車速センサや、他のコントローラより通信にて取得される。または、モータコントローラ2は、回転子機械角速度ωmにタイヤ動半径rを乗算し、ファイナルギヤのギヤ比で除算することにより車速v(m/s)を求め、3600/1000を乗算することで単位変換して、車速V(km/h)を求める。
アクセル開度θ(%)は、図示しないアクセル開度センサから取得されるか、図示しない車両コントローラ等の他のコントローラから通信にて取得される。
電動モータ4の回転子位相α(rad)は、回転センサ6から取得される。電動モータ4の回転速度Nm(rpm)は、回転子角速度ω(電気角)を電動モータの極対数pで除算して、電動モータ4の機械的な角速度であるモータ回転速度ωm(rad/s)を求め、求めたモータ回転速度ωmに60/(2π)を乗算することによって求められる。回転子角速度ωは、回転子位相αを微分することによって求められる。
駆動輪9a、9bの駆動輪回転角度(rad)は、車輪回転センサ10a、10bから取得される。後述する制振制御演算処理で用いられる駆動輪回転角度θw(rad)は、左右の駆動輪9a、9bに取り付けられた車輪回転センサ10a、10bにより検出された値の平均値により求められる。また、モータコントローラ2は、駆動輪回転角度θwを微分して、駆動輪回転角速度ωw(rad/s)を算出する。
電動モータ4に流れる電流iu、iv、iw(A)は、電流センサ7から取得される。
直流電流値Vdc(V)は、バッテリ1とインバータ3間の直流電源ラインに設けられた電圧センサ(不図示)により検出する。なお、直流電圧値Vdc(V)は、バッテリコントローラ(不図示)から送信される信号により検出するようにしてもよい。
ステップS202では、モータコントローラ2が基本目標トルクとしての目標トルク指令値Tm*を設定する。具体的には、モータコントローラ2は、ステップS201で入力されたアクセル開度θ及び車速Vに基づいて、図3に示すアクセル開度−トルクテーブルを参照することにより、目標トルク指令値Tm*を設定する。ただし、アクセル開度−トルクテーブルは一例であり、図3に示すものに限定されるものではない。
ステップS203では、制振制御演算処理を行う。具体的には、ステップS202で設定された目標トルク指令値Tm*と駆動軸ねじり角速度と、駆動軸ねじり角度とに基づいて、駆動軸トルクの応答を犠牲にすることなく、駆動力伝達系振動(駆動軸8のねじり振動など)を抑制する最終トルク指令値Tmf*を設定する。最終トルク指令値Tmf*を設定する制振制御演算処理の詳細については、後述する。
ステップS204では、ステップS203で算出した最終トルク指令値Tmf*、モータ回転速度検出値ωm、および、直流電圧値Vdcに基づいて、d軸電流目標値id*、q軸電流目標値iq*を求める。例えば、モータトルク指令値、モータ回転速度、および直流電圧値と、d軸電流目標値およびq軸電流目標値との関係を定めたテーブルを予め用意しておいて、このテーブルを参照することにより、d軸電流目標値id*、q軸電流目標値iq*を求める。
ステップS205では、d軸電流idおよびq軸電流iqをそれぞれ、ステップS204で求めたd軸電流目標値id*およびq軸電流目標値iq*と一致させるための電流制御を行う。このため、まず初めに、ステップS201で入力された三相交流電流値iu、iv、iwと、モータ4の回転子位相αとに基づいて、d軸電流idおよびq軸電流iqを求める。続いて、d軸、q軸電流指令値id*、iq*と、d軸、q軸電流id、iqとの偏差から、d軸、q軸電圧指令値vd、vqを算出する。なお、算出したd軸、q軸電圧指令値vd、vqに対して、d−q直交座標軸間の干渉電圧を相殺するために必要な非干渉電圧を加算するようにしてもよい。
次に、d軸、q軸電圧指令値vd、vqと、モータ4の回転子位相αから、三相交流電圧指令値vu、vv、vwを求める。そして、求めた三相交流電圧指令値vu、vv、vwと直流電圧値Vdcから、PWM信号tu(%)、tv(%)、tw(%)を求める。このようにして求めたPWM信号tu、tv、twにより、インバータ3のスイッチング素子を開閉することによって、モータ4をトルク指令値で指示された所望のトルクで駆動させることができる。
以下、第1実施形態の電動車両の制御装置において、ステップS203で実行される制振制御演算処理の詳細について説明する。
図4は、制振制御演算処理を説明するための制御ブロック図である。当該制振制御演算処理によって、最終トルク指令値Tmf*が設定される。最終トルク指令値Tmf*は、駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器401を用いて、目標トルク指令値Tm*と、駆動輪回転角速度とモータ回転速度の駆動軸換算値との差分から算出される駆動軸ねじり角速度と、駆動輪回転角度とモータ回転角度の駆動軸換算値との差分から算出される駆動軸ねじり角度とに基づいて算出される。駆動軸換算値は、モータ回転速度、あるいは、モータ回転角度をオーバーオールギヤ比N(以下、単にギヤ比という)で割ることにより算出される。
駆動輪回転角度θw(rad)は、左右の駆動輪9a、9bに取り付けられた車輪回転センサ10a、10bにより検出された値の平均値を用いる。また、駆動輪回転角速度ωw(rad/s)は、駆動輪回転角度θwを微分することにより算出される。
また、モータ回転角度(rad)は、回転子位相α(電気角)(rad)を電動モータの極対数で割ることにより求められる。モータ回転角速度(rad/s)は、モータ回転角度(rad)を微分することにより算出される。
図5は、図4で示した駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器401の詳細を説明するためのブロック図である。駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器401は、フィードバックゲインk1、k2(F/Bゲイン501、502)と、フィードフォワードゲインk3(F/Fゲイン503)と、リミッタ504とから構成される。
F/Bゲインk1、k2、および、F/Fゲインk3は、最終トルク指令値Tmf*をモータトルクから駆動軸トルクまでの規範応答と一致させるために設定されるゲインである。各ゲインk1、k2、k3の詳細は、後述する式(26)で示す。
リミッタ504は、最終トルク指令値Tmf*が所定の上限値を超える場合には、所定の上限値となるように上限値に制限をするとともに、最終トルク指令値Tmf*が所定の下限値を下回る場合には、所定の下限値となるように制限する。リミッタ504の詳細は、後述する式(27)で示す。
駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器401は、駆動軸ねじり角速度にF/Bゲインk1を乗算した値と駆動軸ねじり角度にF/Bゲインk2を乗算した値との和を算出する。そして、算出した値を目標トルク指令値Tm*にF/Fゲインk3を乗算した値から減算し、リミッタ504による上下限リミットを施した値を、最終トルク指令値Tmf*として出力する。
以下、駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器401の各構成要素(501〜504)について具体的に説明する。
図6は、車両の駆動力伝達系をモデル化した図であり、同図における各パラメータは、以下に示すとおりである。
m:モータイナーシャ
w:駆動輪イナーシャ(1軸分)
M:車体重量
d:駆動系のねじり剛性
t:タイヤと路面の摩擦に関する係数
N:オーバーオールギヤ比
r:タイヤ荷重半径
ωm:モータ回転角速度
θm:モータ回転角度
ωw:駆動輪回転角速度
θw:駆動輪回転角度
m:モータトルク
d:駆動軸トルク
F:駆動力(2軸分)
V:車体速度
θd:駆動軸ねじり角度
ωd:駆動輪ねじり角速度
図6より、車両の運動方程式は、次式(1)〜(6)で表される。
上記式(1)〜(6)をラプラス変換して、モータトルクTmからモータ回転角速度ωmまでの伝達特性を求めると、次式(7)、(8)で表せる。
ただし、式(8)中のa3、a2、a1、a0、b3、b2、b1、b0、は、それぞれ次式(9)で表される。
また、モータトルクTmから駆動軸トルクTdまでの伝達特性は、次式(10)、(11)で表される。
式(2)、(4)、(5)、(6)より、モータ回転角速度ωmから駆動輪回転角速度ωwまでの伝達特性を求めると、次式(12)で表される。
式(7)、(8)、(12)より、モータトルクTmから駆動輪回転角速度ωwまでの伝達特性は、次式(13)で表される。
式(10)、(13)より、駆動軸トルクTdから駆動軸角速度ωwまでの伝達特性は、次式(14)で表される。
式(1)を変形すると、次式(15)で表される。
従って、式(14)、(15)より、駆動軸ねじり角速度ωdは、次式(16)で表される。
ただし、式(16)中のHw(s)は、次式(17)で表される。
式(17)中のv1、v0、w1.w0は、次式(18)のとおりである。
また、式(10)は、次式(19)のとおりに変形することができる。
ここで、式(19)中のζpは駆動軸トルク伝達系の減衰係数、ωpは駆動軸トルク伝達系の固有振動周波数である。
さらに、式(19)の極と零点を調べると、α≒c0/c1となるため、極零相殺すると、次式(20)となる。
ただし、式(20)中のgtは、次式(21)で表される。
ここで、最終トルク指令値Tmf*は、次式(22)で表される。
そうすると、式(22)は、式(4)、(6)より、次式(23)のように書き換えることができる。
モータトルクTm=最終トルク指令値Tmf*(Tm=Tmf*)として、式(23)を式(20)に代入すると、次式(24)のように整理することができる。
モータトルクから駆動軸トルクまでの規範応答は、次式(25)で表される。
規範応答を式(25)とすると、最終トルク指令値Tmf*から駆動軸トルクTdまでの伝達特性(式(24))と、規範応答とが一致する条件は、次式(26)となる。
ここで、ωr1は、規範応答の固有振動周波数である。駆動軸トルクの応答性を高めるために、ωr1>ωpとすると、最終トルク指令値Tmf*が目標トルク指令値Tm*より大きくなるため、最終トルク指令値Tmf*に、次式(27)で表される上下限リミットを施す。
ここで、αは、0以上の任意の値である。
以上の演算により、駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器401が備える各構成要素、F/Bゲイン501、502、および、F/Fゲイン503の値、並びに、リミッタ504の上下限値が設定される。
ここで、第1実施形態の電動車両の制御装置による制振制御結果について、図12を参照して説明する。
図12は、第1実施形態と、後述する第2〜第4実施形態の電動車両の制御装置による制御結果と、従来技術による制御結果との比較図である。図中、上から順に、目標トルク指令値、最終トルク指令値、車両前後加速度をそれぞれ表している。
図12で示されるのは、車両が、回生トルクにより減速している状態から、目標トルク指令値を緩やかな傾きで増加させて加速するシーンにおける制御結果である。
従来技術では、目標トルク指令値を緩やかな傾きで増加させた場合、ギヤバックラッシュの影響により最終トルク指令値が0となってから、時刻t1で再び増加しており、最終トルク指令値が0となる不感帯区間が長い。これは、従来技術では、ギヤが噛み合うタイミングで最終トルク指令値を増加させるように制御しているためである。
第1実施形態の電動車両の制御装置による制御結果をみると、車両の前後加速度が従来技術よりも早く立上り始めている。そして、最終トルク指令値が0となってから、時刻t2で再び増加しており、不感帯区間が大幅に短縮されている。これは、上述の制振制御演算処理において、駆動軸ねじり角度と駆動軸ねじり角速度とをフィードバックし、且つそれぞれにF/Bゲインk1、k2を施すことにより、モータトルクから駆動軸トルクまでの駆動力伝達系において、不感帯領域を含む全ての領域での駆動軸トルクの応答を速めているからである。その結果、特に、不感帯領域においての目標トルク指令値に対する駆動軸トルクの応答が早まるため、従来技術に対して、不感帯区間が大幅に短縮される。
以上、第1実施形態の電動車両の制御装置は、車両情報に基づいて目標トルク指令値を設定し、駆動輪につながるモータのトルクを制御する電動車両の制御方法を実現する制御装置であって、駆動輪回転角速度とモータ回転角速度の駆動軸換算値との偏差から駆動軸ねじり角速度を算出し、駆動輪回転角度とモータ回転角度の駆動軸換算値との偏差から駆動軸ねじり角度を算出する。そして、駆動軸ねじり角速度に第1のフィードバックゲイン(k1)を乗じた値と、駆動軸ねじり角度に第2のフィードバックゲイン(k2)を乗じた値と、目標トルク指令値とに基づいて最終トルク指令値Tmf*を算出し、最終トルク指令値Tmf*に従ってモータ4のトルクを制御する。これにより、駆動軸ねじり角度と駆動軸ねじり角速度をフィードバックすることにより最終トルク指令値Tmf*が算出されるので、ねじり振動を抑制しつつ、不感帯領域での駆動軸トルクの応答を速めることができる。
また、第1実施形態の電動車両の制御装置は、目標トルク指令値にフィードフォワードゲインk3を乗じた値から、駆動軸ねじり角速度にフィードバックゲインk1を乗じた値と駆動軸ねじり角度にフィードバックゲインk2を乗じた値とを減算し、当該減算により得た値に上下限値を制限するリミッタ504を施した値を最終トルク指令値Tmf*とする。これにより、上下限リミットによりフィードバック制御系の制振性能を満足させつつ、ギヤバックラッシュを跨ぐ際の不感帯区間の応答遅れを改善することができる。
−第2実施形態−
以下に説明する第2実施形態の電動車両の制御装置は、これまで説明した第1実施形態とは、ステップS203の制振制御演算処理において用いられる駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器401の構成が異なる。
図7は、第2実施形態の駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器401の詳細を示すブロック図である。本実施形態の駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器401は、F/Bゲインk1、k2(F/Bゲイン701、702)と、フィルタ703とから構成される。
F/Bゲインk1、k2(701、702)は、第1実施形態と同様に、上記式(26)を適用する。
フィルタ703は、第1の規範応答Gr1(s)と第2の規範応答Gr2(s)とから構成される。第1の規範応答Gr1(s)は、モータトルクから駆動軸トルクまでの伝達特性において、ギヤバックラッシュによる不感帯区間の特性を模擬した規範応答である。第2の規範応答Gr2(s)は、モータトルクから駆動軸トルクまでの伝達特性において、ギヤバックラッシュによる不感帯区間以外の領域の特性を模擬した規範応答である。第1の規範応答Gr1(s)は、次式(28)で表され、第2の規範応答Gr2(s)は、次式(29)で表される。
したがって、フィルタ703を構成するGr2(s)/Gr1(s)は、次式(30)で表すことができる。
フィルタ703がこのように構成されることにより、ギヤバックラッシュによる不感帯区間の応答と、不感帯区間以外の領域での応答とを個別に設定することができので、不感帯区間のみの駆動軸トルクの応答を速めることが可能となる。
以上の構成により、第2実施形態の駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器401は、駆動軸ねじり角速度にF/Bゲインk1を乗算した値と駆動軸ねじり角度にF/Bゲインk2を乗算した値との和を、目標トルク指令値Tm*にフィルタGr2(s)/Gr1(s)を施した値から減算した値を、最終トルク指令値Tmf*として出力する。
ここで、図12を参照して、第2実施形態の電動車両の制御装置による制振制御結果について説明する。
第2実施形態の電動車両の制御装置による制御結果をみると、車両の前後加速度の立上りは従来技術と差異がないものの、最終トルク指令値0となってから、時刻t3で再び増加しており、不感帯区間が従来技術と比べて大幅に短縮されている。これは、目標トルク指令値Tm*に対してフィルタGr2(s)/Gr1(s)を施すことにより、不感帯区間以外の領域での応答性は変えずに、不感帯区間のみの駆動軸トルク応答を速めることができているからである。
以上、第2実施形態の電動車両の制御装置は、モータトルクからモータ回転角速度までの駆動軸トルク伝達特性において、ギヤバックラッシュによる不感帯区間を模擬した第1の規範応答Gr1(s)の逆系と、不感帯区間以外の領域を模擬した第2の規範応答Gr2(s)とから構成されるGr2(s)/Gr1(s)なるフィルタを目標トルク指令値に施した値から、駆動軸ねじり角速度にフィードバックゲインk1を乗じた値と駆動軸ねじり角度にフィードバックゲインk2を乗じた値とを減算した値を最終トルク指令値Tmf*とする。これにより、ギヤバックラッシュによる不感帯区間の規範応答Gr1(s)と、それ以外の領域における規範応答Gr2(s)とを個別に設定することができるので、モータトルクから駆動軸トルクまでの伝達特性において、不感帯区間のみの応答を速めることが可能となる。
−第3実施形態−
以下に説明する第3実施形態の電動車両の制御装置は、これまで説明した第1、第2実施形態とは、ステップS203で実行される制振制御演算処理の処理方法が異なる。
図8は、第3実施形態の制振制御演算処理を説明するための制御ブロック図である。本実施形態の制振制御演算処理は、F/F補償器801と、F/B補償器802と、加算器803とを用いて実行される。
F/F補償器801は、目標トルク指令値Tm*を入力とし、第1のトルク指令値Tm1*と、第1のトルク指令値Tm1*に対するモータ回転角速度推定値ω^mとを算出する。
F/B補償器802は、第1のトルク指令値Tm1*に対するモータ回転角速度推定値ω^mと、モータ回転速度検出値ωmとを入力とし、第2のトルク指令値Tm2*を算出する。
そして、加算器803は、第1のトルク指令値Tm1*と第2のトルク指令値Tm2*とを加算して、最終トルク指令値Tmf*を出力する。
図9は、図8で示したF/F補償器801の詳細を示す制御ブロック図である。F/F補償器801は、駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器901と、制御系遅れ時間調整器902と、車両モデル903とから構成される。
駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器901は、目標トルク指令値Tm*と、駆動軸ねじり角速度推定値と、駆動軸ねじり角度推定値とに基づいて、第1のトルク指令値Tm1*を算出する。算出された第1のトルク指令値Tm1*は、制御系遅れ時間調整器902に出力される。
制御系遅れ時間調整器902は、駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器901から出力される第1のトルク指令値Tm1*を所定の時間だけ遅らせて、車両モデル903に出力する。また、車両モデル903から出力される駆動軸ねじり角速度推定値と駆動軸ねじり角度推定値とを所定の時間だけ遅らせて、駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器901に出力する。
制御系遅れ時間調整器902において考慮される所定の時間には、本実施形態において行われる目標トルク指令値から最終トルク指令値を算出するまでの制振制御演算に要する制御演算時間e-L1s、最終トルク指令値に対して実際にモータトルクが発生するまでのモータ応答遅れGa(s)、および、回転センサ6等の各種センサで信号を検出するのに要する時間や検出した信号値を処理するのに要するセンサ信号処理時間e-L2sが含まれる。モータ応答遅れGa(s)は、次式(31)で表される。
ここで、τaは、モータ応答時定数である。
車両モデル903は、式(1)〜(18)を適用して、車両パラメータとギヤバックラッシュを模擬した不感帯モデルにより構成される。不感帯モデルが考慮された駆動軸トルクTdは、次式(32)で表される。
ここで、θdeadは、モータから駆動軸までのオーバーオールのギヤバックラッシュ量である。
以上の通り構成された車両モデル903に、制御系遅れ要素である制御演算時間e-L1sと、モータ応答遅れGa(s)とが考慮された第1のトルク指令値Tm1*が入力されることで、駆動軸ねじり角速度推定値ω^dが算出され、更に、駆動軸ねじり角速度推定値ω^dに基づいて駆動軸ねじり角度推定値θ^dが算出される。また、車両モデル903は、第1のトルク指令値Tm1*に基づいて、第1のトルク指令値に対するモータ回転角速度推定値を算出する。
そして、車両モデル903から出力された駆動軸ねじり角速度推定値ω^d、および、駆動軸ねじり角度推定値θ^dは、それぞれに制御系遅れ要素であるセンサ信号処理時間e-L2sが考慮されて、駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器901に入力される。
駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器901は、駆動軸ねじり角速度推定値ω^dにF/Bゲインk1を乗じた値と駆動軸ねじり角度推定値θ^dにF/Bゲインk2を乗じた値との加算値を、目標トルク指令値Tm*にF/Fゲインk3を乗じた値から減算する。そして、当該減算により得た値に上下限リミットが施されることで、第1のトルク指令値Tm1*が算出される。なお、駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器901は、第1実施形態の駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器401と同様に構成されており、ゲインk1、k2、k3には、式(26)が適用され、上下限リミットには式(27)が適用される。
図10は、図8で示したF/B補償器802の詳細を示す制御ブロック図である。F/B補償器802は、ゲインK(ゲイン1001)と、フィルタ1002と、フィルタ1003とから構成される。
ゲインKは、1以下の値に設定され、フィードバック制御系の安定余裕(ゲイン余裕、位相余裕)を調整するために配置される。
フィルタ1002は、モータトルクTmからモータ回転速度ωmまでの伝達特性Gp(s)なるフィルタである。伝達特性Gp(s)には、式(8)が適用される。
フィルタ1003は、伝達特性Gp(s)の逆系と、バンドパスフィルタH(s)とから構成されるH(s)/Gp(s)なるフィルタである。バンドパスフィルタH(s)は、ローパス側、および、ハイパス側の減衰特性が略一致し、かつ、駆動系のねじり共振周波数が、対数軸(logスケール)上で、通過帯域の中央部近傍となるように設定される。
例えば、バンドパスフィルタH(s)を一次のハイパスフィルタと一次のローパスフィルタで構成する場合は、バンドパスフィルタH(s)は、次式(33)のように構成される。
ただし、τL=1/(2πfHC)、fHC=k・fp、τH=1/(2πfLC)、fLC=fp/kである。また、周波数fpは駆動系のねじり共振周波数とし、kはバンドパスを構成する任意の値とする。
これにより、F/B補償器802は、まず、F/F補償器801の車両モデル903により算出された第1のトルク指令値に対するモータ回転角速度推定値と、ゲインKが乗じられる前の第2のトルク指令値を伝達特性Gp(s)に入力して算出された第2のトルク指令値に対するモータ回転角速度推定値とを加算して、最終モータ回転角速度推定値を算出する。そして、最終モータ回転角速度推定値と、回転センサ6により検出されたモータ回転角速度検出値の偏差とを算出し、算出した値にフィルタH(s)/Gp(s)が施されることにより、ゲインKが乗じられる前の第2のトルク指令値が算出される。これに、ゲインKが施されることで、第2のトルク指令値が算出される。
そして、図8で示す通り、F/F補償器801から出力される第1のトルク指令値と、F/B補償器802から出力される第2のトルク指令値とが、加算器803において加算されることにより、最終トルク指令値Tmf*が算出される。
ここで、図12を参照して、第3実施形態の電動車両の制御装置による制振制御結果について説明する。
第3実施形態の電動車両の制御結果をみると、車両の前後加速度が従来技術よりも早く立上り始めている。そして、最終トルク指令値が0となってから、時刻t2で再び増加しており、不感帯区間が従来技術と比べて大幅に短縮されている。これは、車両モデル903により算出された駆動軸ねじり角度推定値と駆動軸ねじり角速度推定値とのそれぞれにF/Bゲインk1、k2を施した値に基づいて、フィードフォワード補償値としての第1のトルク指令値を算出することにより、モータトルクから駆動軸トルクまでの伝達特性の全ての領域での駆動軸トルクの応答を速めているからである。その結果、特に、不感帯領域においての目標トルク指令値に対する駆動軸トルクの応答が早まるため、従来技術に対して、不感帯区間が大幅に短縮される。
以上、第3実施形態の電動車両の制御装置は、車両情報に基づいて目標トルク指令値を設定し、駆動輪につながるモータのトルクを制御する電動車両の制御方法を実現する制御装置であって、モータトルクから駆動軸ねじり角速度までの駆動力伝達特性をモデル化した車両モデル903を用いて、目標トルク指令値から駆動軸ねじり角速度推定値を算出し、車両モデル903を用いて、目標トルク指令値から駆動軸ねじり角度推定値を算出し、駆動軸ねじり角速度推定値にフィードバックゲインk1を乗じた値と、駆動軸ねじり角度推定値にフィードバックゲインk2を乗じた値と、目標トルク指令値とに基づいて第1のトルク指令値を算出する。そして、第1のトルク指令値に基づいて最終トルク指令値Tmf*を設定し、最終トルク指令値Tmf*に従ってモータ4のトルクを制御する。これにより、フィードフォワード補償器801が有する車両モデル903により算出された駆動軸ねじり角度推定値と駆動軸ねじり角速度推定値から第1のトルク指令値(フィードフォワード補償値)が演算されるので、フィードバック制御系の安定性を損なうことなく、駆動軸トルクの応答性を速めることができる。
また、第3実施形態の電動車両の制御装置は、車両モデル903は、モータトルクが車両の駆動軸トルクに伝達されないギヤバックラッシュによる不感帯を考慮してモデル化される。これにより、ギヤバックラッシュによる不感帯区間においても、フィードフォワード補償値としての第1のトルク指令値のみでねじり振動を抑制しつつ、駆動軸トルクの応答を速めることができる。
また、第3実施形態の電動車両の制御装置は、目標トルク指令値にフィードフォワードゲインk3を乗じた値から、前記駆動軸ねじり角速度推定値にフィードバックゲインk1を乗じた値と前記駆動軸ねじり角度推定値にフィードバックゲインk2を乗じた値とを減算し、当該減算により得た値に上下限値を制限するリミッタを施した値を前記第1のトルク指令値とする。これにより、上下限リミットによりフィードバック制御系の安定性が担保されるので、制振性能を満足しつつ、不感帯区間の駆動軸トルクの応答遅れを改善することができる。
また、第3実施形態の電動車両の制御装置によれば、車両モデル903は、制御系の持つ遅れ要素を考慮してモデル化される。また、制御系の持つ遅れ要素には、車両状態を検出して所定の処理を施すのに伴う時間遅れ、目標トルク指令値から最終トルク指令値Tmf*を算出するまでの演算に要する時間遅れ、および、最終トルク指令値Tmf*に対して実際にモータトルクが発生するまでの時間遅れのうちの少なくとも一つの時間遅れが含まれる。これにより、制振制御演算処理において、制御演算時間、センサ信号処理時間、および、モータ応答遅れの影響を補償することができる。
また、第3実施形態の電動車両の制御装置は、車両モデル903によって求められるモータ回転角速度推定値と、モータ回転角速度検出値とに基づいて第2のトルク指令値を算出し、第1のトルク指令値と第2のトルク指令値を加算した値を最終トルク指令値Tmf*に設定する。これにより、第1のトルク指令値に、モータ回転速度の推定値と検出値とに基づいて算出された第2のトルク指令値が加算されるので、外乱やモデル化誤差が発生した場合でも、駆動軸ねじり振動を効果的に抑制することができる。
−第4実施形態−
以下に説明する第4実施形態の電動車両の制御装置は、これまで説明した第3実施形態とは、ステップS203で実施される制振制御演算処理において用いられるF/F補償器801の構成が異なる。
図11は、第4実施形態のF/F補償器801の詳細を示すブロック図である。本実施形態のF/F補償器801は、駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器1101と、車両モデル1103と、制御系遅れ時間調整器1102とから構成される。
車両モデル1103は、第3実施形態において説明した車両モデル903と同様に、式(1)〜(18)を適用して、車両パラメータとギヤバックラッシュを模擬した不感帯モデルにより構成される。車両モデル1103が有するモータから駆動軸トルクまでの不感帯モデルは、式(32)が適用される。
制御系遅れ時間調整器1102は、制御系遅れ要素としての制御演算時間e-L1sと、モータ応答遅れGa(s)とを含み、車両モデル1103から出力される第1のトルク指令値に対するモータ回転角速度推定値を所定の時間だけ遅らせて、F/B補償器802に出力する。
駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器1101は、第2実施形態の駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器401と同様に構成されており、フィードバックゲインk1、およびk2と、第1の規範応答Gr1(s)と第2の規範応答Gr2(s)とからなるフィルタGr2(s)/Gr1(s)とを有する。なお、フィードバックゲインk1、k2には式(26)が適用され、フィルタGr2(s)/Gr1(s)には式(30)が適用される。
以上の構成により、第4実施形態に係るF/F補償器801は、駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器1101の出力を車両モデル1103に入力して、車両モデル1103において算出された駆動軸ねじり角速度推定値ω^dと、駆動軸ねじり角度推定値θ^dを駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器1101に出力する。そして、駆動軸ねじり角度・角速度F/B演算器1101では、入力された駆動軸ねじり角速度推定値ω^dにフィードバックゲインk1を乗じた値と駆動軸ねじり角度推定値θ^dにフィードバックゲインk2を乗じた値との和を、目標トルク指令値Tm*にフィルタGr2(s)/Gr1(s)を施した値から減算することにより第1のトルク指令値Tm1*が算出される。
また、F/F補償器801は、車両モデル1103で算出された第1のトルク指令値に対するモータ回転角速度推定値に、制御演算時間e-L1sとモータ応答遅れGa(s)とを考慮して、制御系遅れ時間が考慮された第1のトルク指令値に対するモータ回転角速度推定値をF/B補償器802に出力する。
ここで、第4実施形態の電動車両の制御装置による制振制御結果について、図12を用いて説明する。
第4実施形態の電動車両の制御装置による制御結果をみると、車両の前後加速度の立上りは従来技術と差異がないものの、最終トルク指令値0となってから、時刻t3で再び増加しており、不感帯区間が従来技術と比べて大幅に短縮されている。これは、目標トルク指令値Tm*に対してフィルタGr2(s)/Gr1(s)を施すにより、不感帯区間以外の領域での応答性は変えずに、不感帯区間のみの駆動軸トルク応答を速めることができているからである。
以上、第4実施形態の電動車両の制御装置は、モータトルクからモータ回転角速度までの駆動軸トルク伝達特性において、ギヤバックラッシュによる不感帯区間を模擬した第1の規範応答Gr1(s)の逆系と、不感帯区間以外の領域を模擬した第2の規範応答Gr2(s)とから構成されるGr2(s)/Gr1(s)なるフィルタを目標トルク指令値に施した値から、駆動軸ねじり角速度推定値にフィードバックゲインk1を乗じた値と駆動軸ねじり角度推定値にフィードバックゲインk2を乗じた値とを減算した値を第1のトルク指令値とする。これにより、フィードバック制御系の安定性を損なうことなく、不感帯区間のみの応答を速めることができる。
また、第4実施形態の電動車両の制御装置によれば、モータ回転角速度推定値には、制御系の持つ遅れ要素が考慮される。また、制御系の持つ遅れ要素には、車両状態を検出して所定の処理を施すのに伴う時間遅れ、目標トルク指令値から最終トルク指令値を算出するまでの演算に要する時間遅れ、および、最終トルク指令値に対して実際にモータトルクが発生するまでの時間遅れのうちの少なくとも一つの時間遅れが含まれる。これにより、制振制御演算処理において、制御演算時間、センサ信号処理時間、および、モータ応答遅れの影響を補償することができる。
以上のとおり、本発明に係る第1から第4実施形態によれば、ギヤバックラッシュによる不感帯区間での駆動軸トルクの応答性を向上することができる。ただし、第1、第2実施形態では、制御演算遅れ、回転速度検出遅れ、トルク応答遅れ、といったF/B制御系に存在する遅れ時間を考慮して、F/B制御系の発散を確実に防止するために適切な安定余裕を確保するようにF/Bゲインk1、k2を小さく設定すると、応答性の改善効果が低くなる恐れがある。他方、第3、第4実施形態では、F/B補償器が有するゲインKの値を安定余裕を確保する値に設定した場合でも、車両モデル903あるいは1103を用いたF/F補償器801によって所望の性能を得ることができるため、図12で示す高応答な加速を実現することができる。
本発明は、上述した一実施の形態に限定されることはない。例えば、図9で示す制御系遅れ時間調整器902と車両モデル903とは別個の構成として説明したが、必ずしもそのような構成とする必要はなく、車両モデル903が制御系遅れ時間調整器902が有する各制御系遅れ要素を備えた構成であってもよい。
2…モータコントローラ(車両モデル、駆動軸ねじり角速度算出部、駆動軸ねじり角度算出部、第1のトルク指令値算出部、最終トルク指令値算出部、トルク制御部)
4…電動モータ(モータ)
9a、9b…駆動輪

Claims (13)

  1. 車両情報に基づいて目標トルク指令値を設定し、駆動輪につながるモータのトルクを制御する電動車両の制御方法において、
    駆動輪回転角速度とモータ回転角速度の駆動軸換算値との偏差から駆動軸ねじり角速度を算出し、
    駆動輪回転角度とモータ回転角度の駆動軸換算値との偏差から駆動軸ねじり角度を算出し、
    前記駆動軸ねじり角速度に第1のフィードバックゲインを乗じた値と、前記駆動軸ねじり角度に第2のフィードバックゲインを乗じた値と、前記目標トルク指令値とに基づいて最終トルク指令値を算出し、
    前記最終トルク指令値に従って前記モータのトルクを制御する、
    ことを特徴とする電動車両の制御方法。
  2. 前記目標トルク指令値に所定のフィードフォワードゲインを乗じた値から、前記駆動軸ねじり角速度に第1のフィードバックゲインを乗じた値と前記駆動軸ねじり角度に第2のフィードバックゲインを乗じた値とを減算し、当該減算により得た値に上下限値を制限するリミッタを施した値を前記最終トルク指令値とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動車両の制御方法。
  3. モータトルクからモータ回転角速度までの駆動軸トルク伝達特性において、ギヤバックラッシュによる不感帯区間を模擬した第1の規範応答Gr1(s)の逆系と、前記不感帯区間以外の領域を模擬した第2の規範応答Gr2(s)とから構成されるGr2(s)/Gr1(s)なるフィルタを前記目標トルク指令値に施した値から、前記駆動軸ねじり角速度に第1のフィードバックゲインを乗じた値と前記駆動軸ねじり角度に第2のフィードバックゲインを乗じた値とを減算した値を前記最終トルク指令値とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動車両の制御方法。
  4. 車両情報に基づいて目標トルク指令値を設定し、駆動輪につながるモータのトルクを制御する電動車両の制御方法において、
    モータトルクから駆動軸ねじり角速度までの駆動力伝達特性をモデル化した車両モデルを用いて、前記目標トルク指令値から駆動軸ねじり角速度推定値を算出し、
    前記車両モデルを用いて、前記目標トルク指令値から駆動軸ねじり角度推定値を算出し、
    前記駆動軸ねじり角速度推定値に第1のフィードバックゲインを乗じた値と、前記駆動軸ねじり角度推定値に第2のフィードバックゲインを乗じた値と、前記目標トルク指令値とに基づいて第1のトルク指令値を算出し、
    前記第1のトルク指令値に基づいて最終トルク指令値を設定し、
    前記最終トルク指令値に従って前記モータのトルクを制御する、
    ことを特徴とする電動車両の制御方法。
  5. 前記車両モデルは、モータトルクが車両の駆動軸トルクに伝達されないギヤバックラッシュによる不感帯を考慮してモデル化される、
    ことを特徴とする請求項4に記載の電動車両の制御方法。
  6. 前記目標トルク指令値に所定のフィードフォワードゲインを乗じた値から、前記駆動軸ねじり角速度推定値に第1のフィードバックゲインを乗じた値と前記駆動軸ねじり角度推定値に第2のフィードバックゲインを乗じた値とを減算し、当該減算により得た値に上下限値を制限するリミッタを施した値を前記第1のトルク指令値とする、
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の電動車両の制御方法。
  7. モータトルクからモータ回転角速度までの駆動軸トルク伝達特性において、ギヤバックラッシュによる不感帯区間を模擬した第1の規範応答Gr1(s)の逆系と、前記不感帯区間以外の領域を模擬した第2の規範応答Gr2(s)とから構成されるGr2(s)/Gr1(s)なるフィルタを前記目標トルク指令値に施した値から、前記駆動軸ねじり角速度推定値に第1のフィードバックゲインを乗じた値と前記駆動軸ねじり角度推定値に第2のフィードバックゲインを乗じた値とを減算した値を前記第1のトルク指令値とする、
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の電動車両の制御方法。
  8. 前記車両モデルは、制御系の持つ遅れ要素を考慮してモデル化される、
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の電動車両の制御方法。
  9. 前記車両モデルによって求められるモータ回転角速度推定値と、モータ回転角速度検出値とに基づいて第2のトルク指令値を算出し、
    第1のトルク指令値と前記第2のトルク指令値を加算した値を前記最終トルク指令値に設定する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の電動車両の制御方法。
  10. 前記モータ回転角速度推定値には、制御系の持つ遅れ要素が考慮される、
    ことを特徴とする請求項9に記載の電動車両の制御方法。
  11. 前記制御系の持つ遅れ要素には、車両状態を検出して所定の処理を施すのに伴う時間遅れ、目標トルク指令値から最終トルク指令値を算出するまでの演算に要する時間遅れ、および、前記最終トルク指令値に対して実際にモータトルクが発生するまでの時間遅れのうちの少なくとも一つの時間遅れが含まれる、
    ことを特徴とする請求項8または10に記載の電動車両の制御方法。
  12. 車両情報に基づいて目標トルク指令値を設定し、駆動輪につながるモータのトルクを制御する電動車両の制御装置において、
    駆動輪回転角速度とモータ回転角速度の駆動軸換算値との偏差から駆動軸ねじり角速度を算出する駆動軸ねじり角速度算出部と、
    駆動輪回転角度とモータ回転角度の駆動軸換算値との偏差から駆動軸ねじり角度を算出する駆動軸ねじり角度算出部と、
    前記駆動軸ねじり角速度に第1のフィードバックゲインを乗じた値と、前記駆動軸ねじり角度に第2のフィードバックゲインを乗じた値と、前記目標トルク指令値とに基づいて最終トルク指令値を算出する最終トルク指令値算出部と、
    前記最終トルク指令値に従って前記モータのトルクを制御するトルク制御部と、を備える、
    ことを特徴とする電動車両の制御装置。
  13. 車両情報に基づいて目標トルク指令値を設定し、駆動輪につながるモータのトルクを制御する電動車両の制御装置において、
    モータトルクから駆動軸ねじり角速度までの駆動力伝達特性をモデル化した車両モデルを用いて、前記目標トルク指令値から駆動軸ねじり角速度推定値を算出する駆動軸ねじり角速度算出部と、
    前記車両モデルを用いて、前記目標トルク指令値から駆動軸ねじり角度推定値を算出する駆動軸ねじり角度推定値算出部と、
    前記駆動軸ねじり角速度推定値に第1のフィードバックゲインを乗じた値と、前記駆動軸ねじり角度推定値に第2のフィードバックゲインを乗じた値と、前記目標トルク指令値とに基づいて第1のトルク指令値を算出する第1のトルク指令値算出部と、
    前記第1のトルク指令値に基づいて最終トルク指令値を設定する最終トルク指令値算出部と、
    前記最終トルク指令値に従って前記モータのトルクを制御するトルク制御部と、を備える、
    ことを特徴とする電動車両の制御方法。
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