JP2017191963A - 船舶の通信方法、船舶、船舶間の通信システム、及び、船陸間の通信システム - Google Patents

船舶の通信方法、船舶、船舶間の通信システム、及び、船陸間の通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】通信アンテナを飛行体で保持又は吊り下げて通信アンテナの高さ位置を高く保持して通信を行う際に、荒天時や緊急時や事故時においても、通信用ケーブル好ましくは飛行体と通信アンテナを安全かつ容易に回収できる船舶の通信方法、船舶、船舶間の通信システム、及び、船陸間の通信システムを提供する。【解決手段】船舶1に搭載された通信機器2に通信用ケーブル3で接続された通信アンテナ4を飛行体7で保持又は吊り下げて、飛行体7を空中に浮揚させることにより、通信アンテナ4を船舶1の上空に維持した状態で通信を行う。そして、通信アンテナ4を船舶1の上空に維持した状態で、通信アンテナ4と通信用ケーブル3との間等に設けた着脱可能な接続部で接続を解除し、通信用ケーブル3の一部又は全部と飛行体7とを分離した状態で通信用ケーブル3を好ましくは飛行体7と通信アンテナ4も回収する。【選択図】図4

Description

本発明は、船舶の通信方法、船舶、船舶間の通信システム、及び、船陸間の通信システムに関し、より詳細には、通信アンテナを飛行体で保持又は吊り下げて通信アンテナの高さ位置を高く保持して通信を行う際に、荒天時や緊急時や事故時においても、通信用ケーブル好ましくは飛行体と通信アンテナを安全かつ容易に回収できる船舶の通信方法、船舶、船舶間の通信システム、及び、船陸間の通信システム船舶に関する。
船舶に搭載する通信アンテナは、洋上における船舶間、船陸間の通信、特に指向性の強い通信においては、通信性能(通信距離や通信品質等)を向上させるために、できうる限り高い位置に設置することが重要である。
しかしながら、船舶においては、船体の復原性を確保する上で船体の重心を低くする必要があるため、ブリッジやマスト等の構造体をむやみに高く建造することはできない。そのため、船体の大きさによって通信アンテナの設置できる高さ位置は自ずと制限されてしまう。それ故、特に、小型の船舶においては、通信アンテナを高い位置に設置することは困難であった。また、船舶は波などの影響を受けて動揺するので、船体の高い位置に設置されている通信アンテナもこの船体の動揺により大きく動いてしまうため、波浪中等の船舶の動揺れが激しい場合には通信品質が低下するという問題があった。
これに関連して、従来技術においては、例えば、波浪中等の船舶の動揺れに対して通信アンテナの通信品質を維持する装置として、鉛直面内指向性最大方向と水平面とのなす角である指向性仰角を調整可能にして、アンテナの鉛直面内指向性が最大となる鉛直面内指向性最大方向を船舶の傾きに応じて補償する、船舶レーダ装置のアンテナ支持装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このレーダ装置においては、通信アンテナ(レーダアンテナ)の通信品質を維持することはできるが、船舶の動揺に対して、通信アンテナの支持装置を、通信アンテナが船舶の動揺の影響を受けない構造にしており、装置が複雑化及び重量化すると共に、通信アンテナを高い位置に配置することによる上記の問題を解決できない。
特開2006−311187
そこで、本発明者は、特願2015−251412で、船舶に搭載された通信機器に通信用ケーブルで接続された通信アンテナを飛行体で保持又は吊り下げて、この飛行体を空中に浮揚させることで、通信アンテナを船舶の上空に維持して、通信アンテナが接続された通信機器を使用して通信を行なう船舶の通信方法を提案している。
この通信方法では、通信アンテナを飛行体を空中に浮揚させることによって船舶の上空に維持することで、通信アンテナを高い位置に維持でき、しかも、船舶の動揺の影響を排除して通信アンテナの動揺を防ぐことで、通信アンテナの通信性能を向上させることができる。また、これにより、船舶間及び/又は船陸間での通信精度の向上や通信可能距離の延長を図ることができる。
この通信方法では、通信を行なう必要がなくなった場合には、通信アンテナを保持又は吊り下げている飛行体を制御して通信アンテナを船舶に回収する。この回収の時が天候が穏やかな場合には、船舶に搭載された通信機器と通信アンテナとをつなぐ通信用ケーブルには風や波による外力がほとんど生じないため、通信アンテナと通信用ケーブルとの間には大きな引張力が生じない。そのため、飛行体を安定した状態で制御して、飛行体の降下と通信用ケーブルの巻き取りとを調整しながら、通信用ケーブル、飛行体、通信アンテナを回収することができる。
しかしながら、波が荒れて風が強い荒天時や、急速発進や速度の急変化が必要な緊急事態の発生時や事故時等では、通信用ケーブルに外力が生じ、飛行体に大きな荷重が加わるため、飛行体の制御が難しくなったり、飛行体や通信用ケーブルが損傷したりする可能性があり、また、通信用ケーブルと飛行体と通信アンテナとを船舶に回収する作業が難航したりする可能性がある。
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、通信アンテナを飛行体で保持又は吊り下げて通信アンテナの高さ位置を高く保持して通信を行う際に、荒天時や緊急時や事故時においても、通信用ケーブル好ましくは飛行体と通信アンテナを安全かつ容易に回収できる船舶の通信方法、船舶、船舶間の通信システム、及び、船陸間の通信システムを提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の船舶の通信方法は、船舶に搭載された通信機器に通信用ケーブルで接続された通信アンテナを飛行体で保持又は吊り下げて、この飛行体を空中に浮揚させることで、前記通信アンテナを前記船舶の上空に維持して、前記通信アンテナが接続された前記通信機器を使用して通信を行なう船舶の通信方法であって、前記通信アンテナを前記船舶の上空に維持した状態で、前記飛行体と前記通信アンテナの間に設けた着脱可能な接続部で、又は、前記通信アンテナと前記通信用ケーブルとの間に設けた着脱可能な接続部で、又は、前記通信用ケーブルの一部に設けた着脱可能な接続部で接続を解除し、前記通信用ケーブルの一部又は全部と前記飛行体とを分離した状態で前記通信用ケーブルを回収する分離回収方法を含むことを特徴とする方法である。
この方法によれば、通信アンテナを保持又は吊り下げた飛行体を空中に浮揚させることで通信アンテナを高い位置に配置してその位置を維持することができる。また、通信アンテナが船舶の動揺の影響を受けないので、通信アンテナの動揺が少なくなり、通信アンテナの通信性能を向上させることができる。これにより、船舶間及び/又は船陸間での通信精度の向上や通信可能距離の延長を図ることができる。
さらに、通信アンテナを船舶の上空に維持した状態で、飛行体と通信アンテナとの間、又は、通信アンテナと通信用ケーブルとの間、又は、通信用ケーブルの途中で接続を解除し飛行体と通信用ケーブルとを分離した状態で通信用ケーブルを回収する。この場合には、飛行体に通信用ケーブルによる荷重(引張力)が加わらない状態又はごく一部の荷重のみが加わっている状態にできるので、飛行を制御可能な飛行体の場合では、飛行体の制御が容易となる。そのため、飛行体と通信用ケーブルとを接続した状態で飛行体を制御する場合に比して、通信用ケーブルを、好ましくは飛行体と通信アンテナもより安全かつ容易に回収することができる。また、飛行を制御可能でない飛行体の場合でも、飛行体を切り離しているので、飛行体に邪魔されることなく、通信用ケーブルを迅速に巻き取り回収することができるようになる。
特に、波が荒れて風が強い荒天時や、急速発進や速度の急変化が必要な緊急事態の発生時や事故時等では、通信用ケーブルに大きな外力が発生し、飛行体あるいは通信アンテナと通信用ケーブルとの間に大きな引張力が生じるため、飛行体と通信用ケーブルとが直接又は間接に接続された状態であると、通信用ケーブルの影響を受けて飛行体が制御し難い状態になったり、飛行体や通信アンテナや通信用ケーブルが損傷したりする可能性が生じ、また、通信用ケーブルと飛行体と通信アンテナとを船舶に回収する作業がし難い状態になる場合があるが、飛行体を通信用ケーブルの接続から解放することで通信用ケーブルを、好ましくは飛行体と通信アンテナもより安全かつ容易に回収することが可能になる。
なお、「好ましくは通信アンテナと飛行体も」とは、飛行体の種類によっては、例えば、バルーンのような制御が困難な浮遊飛行体の場合には、回収が困難な場合もあるからである。一方、飛行を制御可能な飛行体の場合には、飛行体を通信用ケーブルの影響を受けない制御し易い状態にできるので、容易に、飛行体と通信アンテナも回収できるようになる。
そして、上記の目的を達成するための本発明の船舶は、通信機器と、この通信機器に通信用ケーブルで接続された通信アンテナと、前記通信アンテナを保持又は吊り下げて、空中に浮揚させた状態で前記通信アンテナを前記船舶の上空に維持する飛行体とを備えた船舶であって、前記通信アンテナを空中に浮揚させた状態で、前記飛行体と前記通信アンテナとの接続を解除できる接続部、又は、前記通信アンテナと前記通信用ケーブルとの接続を解除できる接続部、又は、前記通信用ケーブルの途中の接続を解除できる接続部の少なくとも一つを備えているように構成されている。
この構成によれば、通信アンテナを保持又は吊り下げた飛行体を空中に浮揚させることで通信アンテナを高い位置に配置してその位置を維持する。また、通信アンテナが船舶の動揺の影響を受けないので、通信アンテナの動揺が少なくなり、通信アンテナの通信性能を向上させることができる。これにより、船舶間及び/又は船陸間での通信精度の向上や通信可能距離の延長を図ることができる。
さらに、通信アンテナを空中に浮揚させた状態で、飛行体と通信アンテナとの間等で通信用ケーブルとの接続を解除できる接続部を備えているので、通信用ケーブル、好ましくは飛行体と通信アンテナとを回収する際には、接続部によって、飛行体と通信用ケーブルとの接続を解除することによって、飛行体に通信用ケーブルの荷重(引張力)が生じていない状態で又はごく一部の荷重のみが加わっている状態にすることができるので、飛行体を容易に制御することができるようになる。そのため、飛行体とケーブルとを接続した状態で飛行体を制御する場合に比して、通信用ケーブルを、好ましくは飛行体と通信アンテナもより安全かつ容易に回収することが可能になる。
また、上記の船舶において、前記接続部が自動解除機構を有しており、前記接続部に予め設定した許容力以上の引張力が生じると前記自動解除機構によって、前記接続部における接続が自動的に解除される構成にすると、次のような効果を発揮できる。
つまり、強風や急発進、急停止等の影響によって接続部に予め設定した許容力以上の引張力が生じる状態では、飛行体に通信用ケーブルから大きな引張力が加わるため、飛行体の制御が難しくなったり、飛行体や通信用ケーブルが損傷したりする可能性が生じ、また、通信用ケーブルを船舶に回収する作業が難航したりする可能性が生じる。
これに対して、接続部に許容力以上の引張力が生じると、接続部における接続が自動的に解除される構成にしていると、飛行体が制御し難い状態や飛行体と通信用ケーブルが損傷を受ける状態になる前に、接続部における接続が解除されて、飛行体と通信用ケーブルとが自動的に分離されるので、飛行体が制御不能になることを未然に防ぐことができ、それ故、飛行体が船舶上や水上に不意に落下するリスクを低減することができる。また、飛行体と通信用ケーブルの損傷を回避できる。
また、上記の船舶において、前記飛行体が、自身の位置情報を発信する発信機を備えていると、飛行体が水上に落下した場合においても、飛行体の落下位置を把握することができるので、飛行体を速やかに回収することができる。
上記の船舶において、前記飛行体が浮力部を備えており、前記飛行体が着水した場合には、前記浮力部によって前記飛行体が水面上に浮揚した状態になる構成にしていると、飛行体が水上に落下した場合においても、飛行体が水中に沈まないため、飛行体を発見し易くなり、回収も容易に行うことができる。また、この飛行体が自身の位置情報を発信する発信機を備えている場合には、発信機を水面上に浮揚した状態に維持できるので、発信機の発信する電波を取得し易くなる。それ故、飛行体の位置をより確実に把握することができる。
上記の船舶において、前記接続部が解除されると自動的に前記通信用ケーブルを巻き取るリール部を備えていると、通信用ケーブルを速やかに回収することができ、各種作業への落下した通信用ケーブルによる邪魔を迅速に排除できる。
そして、上記の目的を達成するための本発明の船舶間の通信システムは、上記の船舶を用いて、船舶間で通信を行なう。また、上記の目的を達成するための本発明の船陸間の通信システムは、上記の船舶と、陸地の通信基地との間で通信を行なう。これらにより、通信を行う少なくとも1隻の船舶が、上記の通信アンテナを保持又は吊下げた飛行体を空中に浮揚させて、通信アンテナを空中に配置及び維持した状態で、船舶間あるいは船舶と陸地の通信基地との間における通信を行なうので、船舶の動揺の影響を受けることなく動揺の少ない状態で、高い位置にある通信アンテナを使用して、通信できるので、これにより、船舶間あるいは船陸間での通信精度の向上や通信可能距離の延長を図ることができる。
さらに、飛行体と通信用ケーブルとを分離した状態で通信用ケーブルを回収すると、飛行体とケーブルとを接続した状態で飛行体を制御する場合に比して、通信用ケーブルに大きな外力が発生し、飛行体と通信用ケーブルとの間に大きな引張力が生じる場合であっても、飛行体と通信用ケーブルを切り離すことにより、飛行体や通信用ケーブルの損傷を回避しつつ、通信用ケーブルを、好ましくは飛行体と通信アンテナも安全かつ容易に回収することが可能になる。
本発明の船舶の通信方法、船舶、船舶間の通信システム、及び、船陸間の通信システムによれば、通信アンテナを保持又は吊り下げた飛行体を空中に浮揚させることで通信アンテナを高い位置に配置してその位置を維持することができる。また、通信アンテナが船舶の動揺の影響を受けないので、通信アンテナの動揺が少なくなり、通信アンテナの通信性能を向上させることができる。これにより、船舶間及び/又は船陸間での通信精度の向上や通信可能距離の延長を図ることができる。
さらに、通信アンテナを空中に浮揚させた状態で通信アンテナと通信用ケーブルとの接続を解除できるので、通信用ケーブルを回収する際には、飛行体にケーブルの荷重や引張力が生じていない状態で飛行体を制御することができる。そのため、飛行体とケーブルとを接続した状態で飛行体を制御する場合に比して、通信用ケーブル好ましくは飛行体と通信アンテナも安全かつ容易に回収することができる。
本発明に係る実施の形態の船舶の通信方法、船舶、船舶間の通信システム、及び、船陸間の通信システムの構成を模式的に示す図である。 本発明に係る第1の実施の形態の船舶の構成を模式的に示す拡大図である。 図2の船舶の波浪中における動揺を模式的に示す図である。 図2の船舶において、通信アンテナとケーブルとの接続を解除した状態を模式的に示す図である。 図2の船舶において、通信アンテナと飛行体とが水面上に浮揚した状態を模式的に示す図である。 本発明に係る第2の実施の形態の船舶の構成を模式的に示す拡大図である。 図6の船舶において、通信アンテナとケーブルとの接続を解除した状態を模式的に示す図である。 従来の船舶と別の船舶と陸地の通信基地の構成を模式的に示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態の船舶の通信方法、船舶、船舶間の通信システム、及び、船陸間の通信システムを図面を参照しながら説明する。
図1〜図5に示すように、本発明に係る第1の実施の形態の船舶1は、通信機器2と、通信機器2に通信用ケーブル3で接続された通信アンテナ(空中に浮揚する通信アンテナ)4と、通信アンテナ4を保持して空中に浮揚させた状態で通信アンテナ4を船舶1の上空に維持する飛行体7と、飛行体7と通信用ケーブル3とを直接又は間接に接続する接続部9とを備えている。
この船舶1は、さらに、給電装置5と、この給電装置5と飛行体7とを接続する給電用ケーブル6と、通信用ケーブル3及び給電用ケーブル6を巻き取るリール部12とを備えている。
この実施の形態では、通信用ケーブル3と給電用ケーブル6とは束ねて1本のケーブル(以下、結束ケーブル3、6)にまとめており、この結束ケーブル3、6をリール部12によって巻き取ることにより、結束ケーブル3、6の繰り出し長さを変更できる構成になっている。通信機器2と給電装置5も1ヶ所にまとめて上甲板1a上に設置されている。
通信機器2は、船舶間及び/又は船陸間での通信を行なう際に使用する種々の通信機器であり、具体的には、例えば、デジタル選択呼出装置(DSC)や無線電話、狭帯域直接印刷電信(NBDP)、無線LAN送受信機等である。
通信用ケーブル3は、通信に用いる種々のケーブルであり、具体的には、例えば、AEケーブルやCCPケーブル、光ファイバーケーブル、光電力複合ケーブル等である。ただし、軽量で丈夫なケーブルを採用することが望ましい。
通信アンテナ4は、双方向の会話のやり取りだけではなく、一方向も含み、データの内容も会話だけでなく、レーダなどの受法も含むものであり、送信用アンテナ、受信用アンテナ、送受信用アンテナのいずれの通信アンテナも採用することができる。具体的には、例えば、線条アンテナやホイップアンテナ、ダイポールアンテナ、パラボラアンテナ、スロットアレーアンテナ、ループアンテナ等である。また、レーダ用のアンテナであってもよい。
飛行体7は、自身の浮力で浮揚する浮遊飛行体、自身のエネルギーを使用せずに風力を利用して浮揚する風力飛行体、自身のエネルギーを利用しての動力により浮揚する動力飛行体等で構成することができる。
具体的には、自身の浮力で浮揚する浮遊飛行体としては、自身の持つ浮力によって空中に留まることのできる、気球や風船や飛行船等がある。また、風力を利用して浮揚する風力飛行体としては、凧やグライダー等がある。さらに、自身のエネルギーを利用しての動力により浮揚する動力飛行体としては、固定翼を有する飛行機、2つ以下の回転翼を有するヘリコプター、3つ以上の回転翼を有するマルチコプター等がある。
この実施の形態では、飛行体7を3つ以上の回転翼を有するマルチコプターからなる動力飛行体7aで構成している。飛行体7の上部には1基の通信アンテナ4が立設されており、この通信アンテナ4に接続部9を介して通信用ケーブル3の一端部が接続されている。通信用ケーブル3の他端部は、上甲板1a等に付設されたリール部12を介して、船舶1の上甲板1a上に設置された通信機器2に接続されている。
この実施の形態の飛行体7は、自身の位置情報を発信する発信機10と、浮力部11とを備えている。発信機10は、例えば、GPS発信機やトランスポンダ等で構成される。なお、この発信機10は通常は電波通信を用いるが、ソナーで受信できるような音響通信を用いてもよい。浮力部11は、飛行体7が着水した場合に、飛行体7が水面上に浮揚した状態を維持する設備である。この実施の形態の浮力部11は袋体で構成されており、図4に示すように、飛行体7が着水していない状態では、小さく格納された状態になっており、図5に示すように、飛行体7が着水すると、浮力部11の袋体内部にガスが自動的に注入されて袋体が膨らみ浮力を発生させるようになっている。浮力部11としては、他にも例えば、着水する前に既に浮力を有した状態で飛行体7に装着される浮きやブイ等で構成することもできる。また、飛行体7自体を浮力を有する仕様にすることで、飛行体7が水面上に浮揚した状態を維持できる構成にすることもできる。
この実施の形態では、船舶1に入力装置8が設けられており、入力装置8に位置情報(通信アンテナ4の高さ位置や水平位置等)・方位情報(通信アンテナ4を向ける方向等)・姿勢情報(通信アンテナ4を傾ける角度等)を入力することによって、動力飛行体7a及び通信アンテナ4を入力した位置・方位・姿勢になるように自動制御および自律飛行ができる構成になっている。また、入力装置8により、自動追走手段を用いて船舶1を自動追走する設定や動力飛行体7aを自動操作から管理者による手動操作に切り替える設定を行なうこともできるように構成されている。
この実施の形態では、給電装置5に接続された給電用ケーブル6によって空中に浮揚させた状態の動力飛行体7aへの給電を行なうように構成されている。つまり、動力飛行体7aを空中に浮揚させた状態で船舶1に備えた給電装置5から動力飛行体7aへの給電を継続して行えるので、長時間継続して動力飛行体7aおよび通信アンテナ3を空中に浮揚させることができるように構成されている。なお、給電が途絶えた場合でも、ある程度の時間の間飛行できるように、動力飛行体7aは蓄電装置を備えておくことが好ましい。
接続部9は、通信アンテナ4を空中に浮揚させた状態で、飛行体7と通信アンテナ4との接続、又は、通信アンテナ4と通信用ケーブル3との接続、又は、通信用ケーブル3の途中の接続を解除できる設備である。
具体的に説明すると、飛行体7と通信アンテナ4との間に接続部9を設けた場合には、接続部9を分離すると飛行体7と、通信アンテナ4及び通信用ケーブル3とに分離する構成となる。通信アンテナ4と通信用ケーブル3との間に接続部9を設けた場合には、接続部9を分離すると飛行体7及び通信アンテナ4と、通信用ケーブル3とに分離する構成となる。通信用ケーブル3の途中に接続部9を設けた場合には、接続部9を分離すると飛行体7、通信アンテナ4及び通信用ケーブル3の上方部分と、通信用ケーブル3の下方部分とに分離する構成となる。
この実施の形態では、通信アンテナ4と通信用ケーブル3との接続を解除できる接続部9を設けている。この接続部9は、通信アンテナ4の下端部に設けられた第1接続部9aと、通信用ケーブル3の上端部に設けられた第2接続部9bとで構成されている。そして、第1接続部9aと第2接続部9bとを接続すると、通信アンテナ4と通信用ケーブル3とが接続した状態になり、第1接続部9aと第2接続部9bとの接続を解除すると、通信アンテナ4と通信用ケーブル3とが分離する構成になっている。
この実施の形態では、さらに、接続部9によって飛行体7と給電用ケーブル6との接続も同時に解除できる構成になっている。即ち、図7に示すように、接続部9が第1接続部9aと第2接続部9bとに分離すると、第1接続部9a側の通信アンテナ4及び飛行体7と、第2接続部側の結束ケーブル3、6とに分離する構成になっている。
この実施の形態の接続部9は、さらに、自動解除機構9cを有しており、接続部9に予め設定した許容力以上の引張力が生じると自動解除機構9cによって、接続部9における接続が自動的に解除される構成になっている。即ち、強風や急発進、急停止等の影響によって接続部9に予め設定した許容力以上の引張力が生じた場合には、接続部9における接続が自動的に解除され、飛行体7と結束ケーブル3、6とが自動的に分離する構成になっている。
なお、ここで言う予め設定した許容力以上の引張力とは、結束ケーブル3、6の引張力によって飛行体7が制御し難くなったり、飛行体7と結束ケーブル3、6が損傷を受けるリスクが生じたりする引張力の大きさを示しており、具体的には、結束ケーブル3、6の構成に依るが、例えば、1kN(kg・m/s)〜5kN程度に設定される。
この実施の形態の第2接続部9bには、膨張可能な袋体で構成された浮力体13が設けられている。この浮力体13は図2に示すように、第1接続部9aと第2接続部9bとが接続されている時には第2接続部9bの内部に小さく格納された状態になっており、図5に示すように、接続部9が第1接続部9aと第2接続部9bとに分離すると、浮力体13の袋体内部にガスが自動的に注入され、あるいは、袋体内部に予め格納されていた液化ガスが気化して、袋体が膨らんで浮力体13が空中に浮かぶ浮力を発生させるように構成されている。即ち、浮力体13が浮力を発生させることにより、結束ケーブル3、6の先端部にある第2接続部9bが船舶1上や船外の水上に落下する際の落下速度が低減するようになっている。
また、この実施の形態のリール部12は、接続部9における接続が解除されると自動的に結束ケーブル3、6を巻き取る構成になっている。即ち、リール部12に人為的な操作をしなくても、接続部9における接続が解除されると瞬時に結束ケーブル3、6の巻き取りを自動的に開始する構成になっている。
次に、この船舶1による通信方法を図1〜図5を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、まず、天候が比較的穏やかな状況等の通常時における通信方法を例示し、その後に、通信を行っている最中に、荒天等の気象の変化や緊急事態や事故等が発生した場合における対処方法である分離回収方法を例示する。
通常時においては、まず、入力装置8に通信アンテナ4を上空に配置する際の位置情報、方位情報、姿勢情報を入力する。そうすると、給電用ケーブル6を通じて給電装置5から動力飛行体7aに電気エネルギーが給電され、動力飛行体7a及び通信アンテナ4は空中に浮上し始める。動力飛行体7a及び通信アンテナ4は、入力装置12に入力された位置まで自動操縦によって浮上し、入力された位置に到着すると、その位置にホバリングした状態で入力された方位・姿勢になるように自動操縦される。このとき、結束ケーブル3、6の繰り出し長さは、動力飛行体7aの動きに合わせてリール部12が適宜自動調整する。
そして、この動力飛行体7aと通信アンテナ4とを空中に浮揚させた状態で通信機器2を使用して、例えば、船舶1と他の船舶1との間や船舶1と別の船舶20との間の船舶間、及び/又は、例えば、船舶1と陸上の通信基地30との間の船陸間で通信を行う。なお、採用する通信機器2や通信アンテナ4によって異なるが、通信アンテナ4を浮上させる際の水面から通信アンテナ4の先端までの高さHは、例えば、5m〜100mである。
通信を継続して行う場合や通信を行える状態を維持する場合には、動力飛行体7aと通信アンテナ4とを継続して空中に浮揚させた状態にする。また、通信アンテナ4の浮揚させる高さ位置や水平位置等の位置や方位、姿勢を変更したい場合には、入力装置8に新たな情報を入力し、動力飛行体7aを自動制御する。船舶1を移動させる場合には、船舶1の自動追走を行う設定にする。
通信を行なう必要がなくなった場合には、図4に示すように、入力装置8に接続部9を解除する指令を入力し、接続部9を第1接続部9aと第2接続部9bとに分離することにより、第1接続部9a側の通信アンテナ4及び飛行体7と、第2接続部9b側の結束ケーブル3、6とに分離する。第1接続部9aと第2接続部9bとが分離すると、第2接続部9bに設けられた浮力体13が自動的に膨らみ浮力を有した状態になり、結束ケーブル3、6はリール部12によって自動的に巻き取られる。この際、結束ケーブル3、6の先端にある第2接続部9bが落下する速度よりも速い速度でリール部12によって結束ケーブル3、6を巻き取るようにするとよい。
そして、入力装置8に動力飛行体7aを着地させる地点の情報を入力することにより、動力飛行体7aと通信アンテナ4とを船舶1上に着地させる。あるいは、回収できる高さ位置になるまで動力飛行体7aと通信アンテナ4を下降させ、作業員や回収機器によって船舶1上に回収する。なお、上記で示した動力飛行体7aやリール部12の操作は、手動操作に切り替えることで管理者が操作してもよい。
通信を行っている最中に、波が荒れて風が突然強くなった場合(荒天時)や急速発進や速度の急変化が必要な場合(緊急事態)や事故等が発生した場合には、結束ケーブル3、6に大きな外力が生じ、動力飛行体7aには結束ケーブル3、6による大きな荷重(引張力)が加わるため、動力飛行体7aの制御が難しくなったり、動力飛行体7aや通信アンテナ4、結束ケーブル3、6が損傷したりする可能性がある。また、結束ケーブル3、6や動力飛行体7a、通信アンテナ4を船舶1に回収する作業が難航したりする可能性ある。
そこで、船舶1では、動力飛行体7aの制御が難しくなったり、動力飛行体7aや通信アンテナ4、結束ケーブル3、6が損傷したりする可能性があると判断した段階で、入力装置8に接続部9を解除する指令を入力して、接続部9を第1接続部9aと第2接続部9bとに分離することにより、結束ケーブル3、6と動力飛行体7aとを分離した状態にする。
また、人為的に接続部9の操作を行わなかった場合においても、接続部9に許容力以上の引張力が生じた場合には自動解除機構9cによって接続部9における接続を自動的に解除する。そして、動力飛行体7aに結束ケーブル3、6による荷重(引張力)が加わらない状態で結束ケーブル3、6を、好ましくは動力飛行体7aと通信アンテナ4も回収する。
具体的には、結束ケーブル3、6は、リール部12によって巻き取ることにより回収し、動力飛行体7a及び通信アンテナ4は、動力飛行体7aを制御できる場合には動力飛行体7aと通信アンテナ4とを船舶1上に着地させるようにして回収する。
動力飛行体7aが制御し難い場合には、図5に示すように、動力飛行体7a及び通信アンテナ4が船外の水上に落下した後に動力飛行体7a及び通信アンテナ4を捜索し、回収を試みる。
より詳しくは、動力飛行体7aが着水すると、浮力部11が自動的に膨らんで浮力部11が浮力を有した状態になり、動力飛行体7a及び通信アンテナ4は水面上に浮上した状態になる。そして、動力飛行体7aに設けられた発信機10から動力飛行体7aの位置情報が外部に発信される。管理者は、この発信機10が発進する位置情報を基に動力飛行体7a及び通信アンテナ4の捜索を行い回収する。なお、動力飛行体7a及び通信アンテナ4を回収する必要がない場合には、結束ケーブル3、6のみを回収する。また、電波通信が適切ではない状況下では、ソナーで受信できるような音響通信を行う。この場合は、音響発信機や音響反射器などの音響通信機は、水面下に置かれる。
このように、船舶1によれば、通信アンテナ4を保持又は吊り下げた飛行体7を空中に浮揚させることで通信アンテナ4を高い位置に配置してその位置を維持することができる。また、図3に示すように、通信アンテナ4が船舶1の動揺の影響を受けないので、通信アンテナ4の動揺が少なくなり、通信アンテナ4の通信性能を向上させることができる。これにより、船舶間及び/又は船陸間での通信精度の向上や通信可能距離の延長を図ることができる。
特に、船舶1が小型である場合に有効である。つまり、船舶1が小型であると船体構造の高さが低く、一般的に、波の船体動揺への影響も大きく、船舶1の動揺が大きくなる。それ故、従来の固定式の通信アンテナ4Xでは、水面から固定式の通信アンテナ4Xまでの高さHを高くすることは困難である。また、固定式の通信アンテナ4Xは、船舶1の動揺れに伴って動揺れするので波浪中においては通信性能が低下する恐れがあった。
それ故、図8に示すように、固定式の通信アンテナ4Xしか備えていない従来の船舶1Xでは、通信アンテナ4Xの通信性能を向上させることは困難であった。一方、この船舶1では、通信アンテナ4を飛行体7によって空中に浮揚させることで、通信アンテナ4を高い位置で動揺れし難い状態に維持することができるので、波浪中においても通信性能を高い水準で維持することができる。
さらに、船舶1自体の重心位置を低い位置に維持したまま、船舶1の復元力や推進性能を低下させることなく、通信アンテナ4を高い位置に配置することができる。また、船舶1では、通信機器2によって通信を行なう時にのみ通信アンテナ4を高い位置に迅速に配置することが可能であり、通信機器2によって通信を行なう必要のない時には、通信アンテナ4を船舶1の内部に収納しておくことができる。それ故、通信アンテナ4を常に風雨にさらしておく必要がなくなる。そのため、通信アンテナ4の劣化を抑制することができ、同じ通信アンテナ4で長期間にわたって通信性能を高い水準で維持することが可能となる。
さらに、この実施の形態のように、飛行体7を自身のエネルギーを利用しての動力により浮遊する動力飛行体7aで構成する場合には、動力飛行体7aは高さ方向にも水平方向にも自由に移動させることができ、操作性に優れているため、通信アンテナ4の位置や向きを精度よく変更することもできる。また、船舶1を移動させた状態においても動力飛行体7aを追尾飛行させることで、継続して安定した状態で通信を行うことができる。特に、動力飛行体7aを3つ以上の回転翼を有するマルチコプターで構成すると、通信アンテナ4の位置や向きを精度よく迅速に制御することが可能であり、一定の位置にホバリングすることもできるので、通信アンテナ4の通信性能を向上させるのにさらに有利になる。
船舶1では、さらに、通信アンテナ4を空中に浮揚させた状態で、通信アンテナ4と結束ケーブル3、6との接続を解除できる接続部9を備えているので、結束ケーブル3、6、好ましくは動力飛行体7aと通信アンテナ4とを回収する際には、接続部9によって、動力飛行体7aと結束ケーブル3、6との接続を解除することによって、動力飛行体7aに結束ケーブル3、6の荷重(引張力)が生じていない状態にすることができるので、動力飛行体7aを容易に制御することができるようになる。そのため、動力飛行体7aと結束ケーブル3、6とを接続した状態で動力飛行体7aを制御する場合に比して、結束ケーブル3、6を、好ましくは動力飛行体7aと通信アンテナ4もより安全かつ容易に回収することができる。
特に、波が荒れて風が強い荒天時や、急速発進や速度の急変化が必要な緊急事態の発生時や事故時等では、結束ケーブル3、6に大きな外力が発生し、動力飛行体7aあるいは通信アンテナ4と結束ケーブル3、6との間に大きな引張力が生じる。そのため、動力飛行体7aと結束ケーブル3、6とが直接又は間接に接続された状態であると、結束ケーブル3、6の影響を受けて動力飛行体7aが制御し難い状態になったり、動力飛行体7aや通信アンテナ4や結束ケーブル3、6が損傷したりする可能性が生じる。また、結束ケーブル3、6と動力飛行体7aと通信アンテナ4とを船舶1に回収する作業がし難い状態になる場合がある。
しかしながら、船舶1のように、接続部9における接続を解除して、動力飛行体7aを結束ケーブル3、6の接続から解放すると、結束ケーブル3、6を、好ましくは動力飛行体7aと通信アンテナ4もより安全かつ容易に回収することが可能になる。
なお、この実施の形態では、通信アンテナ4と結束ケーブル3、6との接続を解除できる接続部9を備えた構成にしているが、動力飛行体7aと通信アンテナ4との接続を解除できる接続部9を備えた場合や結束ケーブル3、6の途中の接続を解除できる接続部9を設けた場合においても同様の効果を有することができる。
さらに、この実施の形態では、接続部9に自動解除機構9cを設け、接続部9に予め設定した許容力以上の引張力が生じると自動解除機構9cによって、接続部9における接続が自動的に解除される構成にしているので、動力飛行体7aが制御し難い状態や動力飛行体7aや通信アンテナ4、結束ケーブル3、6が損傷を受ける可能性がある状態になる前に、接続部9における接続を自動的に解除し、動力飛行体7aと結束ケーブル3、6とを分離した状態にすることができる。それ故、動力飛行体7aが制御不能になることをより確実に防ぐことができ、動力飛行体7aが船舶1上や水上に不意に落下するリスクをさらに低減することができる。また、動力飛行体7aや通信アンテナ4、結束ケーブル3、6の損傷を回避するのに有利になる。
また、この実施の形態では、動力飛行体7aが自身の位置情報を発信する発信機10を備えているので、動力飛行体7aが船外の水上に落下した場合においても、動力飛行体7aの落下位置を把握することができる。それ故、動力飛行体7a及び通信アンテナ4を速やかに回収することができる。
さらに、動力飛行体7aが浮力部11を備えることで、動力飛行体7aが着水した場合には、浮力部11によって動力飛行体7aが水面上に浮揚した状態になるので、動力飛行体7aが水上に落下した場合においても、動力飛行体7aが水中に沈まない。それ故、動力飛行体7aを発見し易くなり、回収も容易に行うことができる。さらに、浮力部11を設けることで、発信機10を水面上に浮揚した状態に維持できるので、発信機10の発信する電波を管理者が取得し易くなる。それ故、動力飛行体7aの位置をより確実に把握することができる。
また、船舶1は、接続部9が解除されると自動的に結束ケーブル3、6を巻き取るリール部12を備えているので、接続部9が解除された後に、繰り出されている結束ケーブル3、6の長さを速やかに短くすることができる。このことにより、結束ケーブル3、6の巻取り時における暴れを小さくすることができる。また、結束ケーブル3、6が船舶1上に落下した場合においても、各種作業への落下した結束ケーブル3、6による邪魔を迅速に排除できる。
さらに、この実施の形態では、第2接続部9bに浮力体13を設けているので、接続部9を解除した際に、結束ケーブル3、6の先端部にある第2接続部9bが船舶1上や船外の水面に落下する際の落下速度を低減することができる。即ち、浮力体13を設けることで、結束ケーブル3、6の暴れを抑制することができ、結束ケーブル3、6をより安全に回収することができる。
なお、第2接続部9bが落下する速度よりも速い速度でリール部12によって結束ケーブル3、6を巻き取るようにすると、結束ケーブル3、6の暴れをより小さくすることができるので、結束ケーブル3、6をより安全に回収することができる。
浮力体13の浮力は、リール部12が結束ケーブル3、6を巻き取る妨げとならない程度の大きさに設定するとよい。つまり、第2接続部9bを上昇させず、かつ、第2接続部9bが低速で落下する程度の浮力にするとよい。なお、接続部9を解除した直後に浮力体13が最大限に膨張し、その後に浮力体13の中のガスが徐々に抜けて浮力体13が有する浮力が徐々に減少するような構成にすることもできる。
次に、本発明に係る第2の実施の形態の船舶1Aを図1及び図6〜7を参照して説明する。
船舶1Aは、通信機器2と、通信機器2に通信用ケーブル3で接続された通信アンテナ4と、通信アンテナ4を吊り下げて空中に浮揚させた状態で通信アンテナ4を船舶1の上空に維持する飛行体7と、接続部9とを備えている。船舶1Aは、さらに、通信用ケーブル3を巻き取るリール部12と、リール部12の巻取り位置の上方に設置された筒状体16と、リール部12の周囲に設けられた保護柵17とを備えている。
この実施の形態では、飛行体7を飛行船からなる浮遊飛行体7bで構成している。浮遊飛行体7bの下部には1基の通信アンテナ4が吊り下げられた状態で設置されており、この通信アンテナ4に接続部9を介して通信用ケーブル3の一端部が接続されている。通信用ケーブル3の他端部は、上甲板1a等に付設された筒状体16を貫通した後に、リール部12を介して船舶1の上甲板1a上に設置された通信機器2に接続されている。
この実施の形態の接続部9は、浮遊飛行体7bの下部に設けられた第1接続部9aと通信用ケーブル3の先端に設けられた第2接続部9bとから構成されており、自動解除機構9cを有している。さらに、この実施の形態の浮遊飛行体7bには、接続部9が第1接続部9aと第2接続部9bとに分離すると、浮遊飛行体7bの浮力を徐々に減少させる浮力減少機構15が設けられている。
具体的には、接続部9が第1接続部9aと第2接続部9bとに分離すると、浮遊飛行体7bの内部と外部とが連通する排気口が開口し、この排気口から浮遊飛行体7bの内部のガスが外部に徐々に排出される構造になっている。つまり、接続部9における接続が解除されると、浮力減少機構15によって浮遊飛行体7bの浮力が徐々に減少していき、浮遊飛行体7bが自然と船舶1A上や船外の水上に落下するようになっている。
この実施の形態の第2接続部9bには、さらに、パラシュート(落下傘)で構成された風受体14が設けられている。この風受体14は図6に示すように、第1接続部9aと第2接続部9bとが接続されている状態においては第2接続部9bの内部に格納された状態になっており、図7に示すように、接続部9が第1接続部9aと第2接続部9bとに分離すると、風受体14が外部に露出して風受体14の傘が開き、風受体14が上空の風を受けることにより、通信用ケーブル3の先端部に位置する第2接続部9bが船舶1A上や船外の水上に落下する際の落下速度が低減するようになっている。
筒状体16は、通信用ケーブル3の太さよりも若干大きな貫通孔を有する真っ直ぐな筒状の部材であり、リール部12の巻取り位置の上方に上下方向に延在するように設置されている。通信用ケーブル3は、この筒状体16に挿通した状態になっている。
保護柵17は、通信用ケーブル3が暴れてしまった場合においても、船舶1上の作業エリアに通信用ケーブル3が落下することを防ぐための柵である。
次に、この船舶1Aによる通信方法を図1、図6、及び図7を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、まず、天候が比較的穏やかな状況等の通常時における通信方法を例示し、その後に、通信を行っている最中に、荒天等の気象の変化や緊急事態や事故等が発生した場合における対処方法である分離回収方法を例示する。
通常時においては、まず、浮遊飛行体7aに浮力を発生させ、浮遊飛行体7aと浮遊飛行体7aが保持している通信アンテナ4を空中に浮上させる。この実施の形態では、浮遊飛行体7aにヘリウムガスを注入することで浮力を発生させる。次に、リール部12に巻かれて収納されている通信用ケーブル3を徐々に繰り出しながら通信アンテナ4が通信に適した高さに位置するまで浮遊飛行体7aを浮上させ、通信アンテナ4が通信に適した高さに位置したら、リール部12による通信用ケーブル3の繰り出しを止める。そして、図6に示すように、浮遊飛行体7aと通信アンテナ4とが空中に浮揚した状態で、通信機器2を使用して船舶間及び/又は船陸間で通信を行う。
通信を行なう必要がなくなった場合には、図7に示すように、入力装置8に接続部9を解除する指令を入力し、接続部9を第1接続部と第2接続部とに分離することにより、通信用ケーブル3と、通信アンテナ4及び浮遊飛行体7aとを分離する。
第1接続部と第2接続部とを分離すると、第2接続部9bに設けられた風受体14が外部に露出して風受体14の傘が開いた状態になり、通信用ケーブル3はリール部12によって自動的に巻き取られる。この際、通信用ケーブル3の先端にある第2接続部9bが落下する速度よりも速い速度でリール部12によって通信用ケーブル3を巻き取るようにするとよい。
接続部9における接続が解除されると、浮力減少機構15によって浮遊飛行体7bの浮力は徐々に減少し、浮遊飛行体7b及び通信アンテナ4は自然と徐々に落下する。風が穏やかで、浮遊飛行体7bが備える推進器によって浮遊飛行体7bを制御できる場合には、浮遊飛行体7bと通信アンテナ4とを船舶1上に着地させる。あるいは、回収できる高さ位置になるまで浮遊飛行体7bと通信アンテナ4が下降したら、作業員や回収機器によって船舶1上に回収する。風の影響などによって浮遊飛行体7bを制御することが困難である場合には、浮遊飛行体7bと通信アンテナ4とが船外の水上に落下した後に浮遊飛行体7bと通信アンテナ4とを捜索し、回収を試みる。
通信を行っている最中に、荒天時等で波が荒れて風が突然強くなった場合や急速発進や速度の急変化が必要な緊急事態時等の場合や事故等が発生した場合には、通信用ケーブル3や浮遊飛行体7bに大きな外力が生じ、リール部12を介して船舶1に大きな外力が生じたり、通信用ケーブル3が損傷したりする可能性がある。また、浮遊飛行体7bが大きな外力を受けることで通信用ケーブル3を船舶1に回収する作業が難航したりする可能性がある。
そこで、船舶1Aでは、船舶1Aが大きな外力を受けたり、通信用ケーブル3が損傷したりする可能性があると判断した段階で、入力装置8に接続部9を解除する指令を入力し、接続部9を第1接続部と第2接続部とに分離することにより、通信用ケーブル3と浮遊飛行体7bとを分離した状態にする。また、人為的な操作を行わなかった場合においても、接続部9に許容力以上の引張力が生じた場合には、自動解除機構9cによって接続部9における接続が自動的に解除される。そして、浮遊飛行体7bによる引張力が通信用ケーブル3に加わらない状態で通信用ケーブル3を回収する。
浮遊飛行体7bと通信アンテナ4は、浮遊飛行体7bと通信アンテナ4が船外の水上に落下した後に捜索し、回収を試みる。なお、浮遊飛行体7bと通信アンテナ4を回収する必要がない場合には、通信用ケーブル3のみを回収する。
このように、この実施の形態では、飛行体7を自身の持つ浮力によって空中に留まることのできる浮遊飛行体7bによって構成しているので、飛行体7を空中に浮揚させるために電気エネルギーを必要としない。そのため、省エネルギー性に優れている。また、浮遊飛行体7bは無風状態においても空中に浮揚させることができるので、通信アンテナ4を長時間継続して空中に浮揚させる場合には、特に有効である。
ただし、浮遊飛行体7bは、動力飛行体7aに比べて上空の風の影響を大きく受けるため、荒天時や緊急時や事故時においては、浮遊飛行体7bと通信用ケーブル3とを接続した状態であると、浮遊飛行体7bと通信用ケーブル3が受ける外力によって船舶1Aの制御の妨げとなる場合がある。
しかしながら、船舶1Aでは、船舶1Aが浮遊飛行体7bや通信用ケーブル3によって大きな引張力を受けたり、通信用ケーブル3が損傷したりする可能性があると判断した段階で接続部9を解除して、浮遊飛行体7bと通信用ケーブル3とを分離することができるので、荒天時や緊急時や事故時に、浮遊飛行体7bによって船舶1Aの制御が妨げられることを防ぐことができる。また、荒天時や緊急時や事故時においても、通信用ケーブル3を容易に回収することが可能になる。
また、この実施の形態では、接続部9が第1接続部9aと第2接続部9bとに分離すると、浮遊飛行体7bの浮力を徐々に減少させる浮力減少機構15を設けているので、浮遊飛行体7bが制御できない状態になった場合においても、浮遊飛行体7bは近傍の水域に着水することになる。即ち、浮遊飛行体7bが無用に遠距離飛行することを防ぐことができるので、浮遊飛行体7bと通信アンテナ4の捜索が容易になる。
さらに、この実施の形態では、第2接続部9bに風受体14を設けているので、接続部9を解除した際に、通信用ケーブル3の先端部にある第2接続部9bが船舶1A上や船外の水上に落下する際の落下速度を低減することができる。つまり、風受体14を設けることで、通信用ケーブル3の暴れを抑制することができるので、通信用ケーブル3をより安全に回収することができる。風受体14のサイズや形状は、リール部12が通信用ケーブル3を巻き取る際に妨げとならないように設定するとよい。つまり、風受体14が過大な風圧を受けずに、かつ、第2接続部9bが低速で落下するサイズや形状にするとよい。
また、この実施の形態では、リール部12の巻取り位置の上方に上下方向に延在するように筒状体16を設置しているので、リール部12によって通信用ケーブル3を巻き取る際に、通信用ケーブル3が暴れることを抑制することができる。それ故、通信用ケーブル3をより安全に回収することができる。また、筒状体16を設けることにより、通信用ケーブル3を巻き取る際に通信用ケーブル3が絡まり難くなるので、通信用ケーブル3をよりスムーズに回収することが可能になる。
さらに、この実施の形態では、リール部12の周囲に保護柵17を設けているので、リール部12によって通信用ケーブル3を巻き取る際に、通信用ケーブル3が暴れてしまった場合においても、船舶1Aにいる作業員の安全を確保することができる。
上記の実施の形態では示していないが、飛行体7を凧やグライダー等の風力を利用して浮揚する風力飛行体で構成することも可能である。風力飛行体は、飛行体7を空中に浮揚させるために電気エネルギーを必要としないため、省エネルギー性に優れている。また、風力飛行体は上空で迅速に旋回させることができるため、通信アンテナ4を短時間で広範囲に移動させたい場合等には有効である。
次に、本発明に係る実施の形態の船舶間の通信システム及び船陸間の通信システムについて説明する。この船舶間の通信システムは、上記の船舶1(1A)を用いて、船舶1(1A)と船舶1(1A)、あるいは、船舶1(1A)と他の船舶20との間で船舶間の通信を行なう。この船陸間の通信システムは、上記の船舶1(1A)と、陸地の通信基地30との間で通信を行なう。これらにより、通信を行う少なくとも1隻の船舶1(1A)が、通信アンテナ4を保持又は吊下げた飛行体7を空中に浮揚させて、通信アンテナ4を空中に配置及び維持した状態で、船舶1(1A)と船舶1(1A)、あるいは、船舶1(1A)と他の船舶20との間、あるいは船舶1(1A)と陸地の通信基地30との間における通信を行なうので、船舶1(1A)の動揺の影響を受けることなく動揺の少ない状態で、高い位置にある通信アンテナ4を使用して、通信できるので、これにより、船舶間や船陸間での通信精度の向上や通信可能距離の延長を図ることができる。
さらに、飛行体7と通信用ケーブル3とを分離した状態で通信用ケーブル3を回収すると、飛行体7と通信用ケーブル3とを接続した状態で飛行体7を制御する場合に比して、通信用ケーブル3に大きな外力が発生し、飛行体7と通信用ケーブル3との間に大きな引張力が生じる場合であっても、飛行体7と通信用ケーブル3を切り離すことにより、飛行体7や通信用ケーブル3の損傷を回避しつつ、通信用ケーブル3を、好ましくは飛行体7と通信アンテナ4も安全かつ容易に回収することが可能になる。
なお、本発明において、通信アンテナ4の種類や、飛行体7に対する通信アンテナ4の接続位置、接続方法、接続する基数は上記で示した実施の形態に限定されない。即ち、例えば、1台の飛行体7に3基以上の通信アンテナ4を保持又は吊り下げる構成にしてもよい。また、単数のみならず複数の飛行体7により1基の通信アンテナ4を保持又は吊り下げる構成にしてもよい。
1、1A 船舶
1X 従来の船舶
1a 上甲板
2 通信機器
3 通信用ケーブル
4 通信アンテナ(空中に浮揚する通信アンテナ)
4X 固定式の通信アンテナ
5 給電装置
6 給電用ケーブル
7 飛行体
7a 動力飛行体(マルチコプター)
7b 浮遊飛行体(飛行船)
8 入力手段
9 接続部
9a 第1接続部
9b 第2接続部
9c 自動解除機構
10 発信機
11 浮力部
12 リール部
13 浮力体
14 風受体
15 浮力減少機構
16 筒状体
17 保護柵
20 別の船舶
30 陸地の通信基地

Claims (8)

  1. 船舶に搭載された通信機器に通信用ケーブルで接続された通信アンテナを飛行体で保持又は吊り下げて、この飛行体を空中に浮揚させることで、前記通信アンテナを前記船舶の上空に維持して、前記通信アンテナが接続された前記通信機器を使用して通信を行なう船舶の通信方法であって、
    前記通信アンテナを前記船舶の上空に維持した状態で、前記飛行体と前記通信アンテナの間に設けた着脱可能な接続部で、又は、前記通信アンテナと前記通信用ケーブルとの間に設けた着脱可能な接続部で、又は、前記通信用ケーブルの一部に設けた着脱可能な接続部で接続を解除し、前記通信用ケーブルの一部又は全部と前記飛行体とを分離した状態で前記通信用ケーブルを回収する分離回収方法を含むことを特徴とする船舶の通信方法。
  2. 通信機器と、この通信機器に通信用ケーブルで接続された通信アンテナと、前記通信アンテナを保持又は吊り下げて、空中に浮揚させた状態で前記通信アンテナを前記船舶の上空に維持する飛行体とを備えた船舶であって、
    前記通信アンテナを空中に浮揚させた状態で、前記飛行体と前記通信アンテナとの接続を解除できる接続部、又は、前記通信アンテナと前記通信用ケーブルとの接続を解除できる接続部、又は、前記通信用ケーブルの途中の接続を解除できる接続部の少なくとも一つを備えていることを特徴とする船舶。
  3. 前記接続部が自動解除機構を有しており、前記接続部に予め設定した許容力以上の引張力が生じると前記自動解除機構によって、前記接続部における接続が自動的に解除される構成であることを特徴とする請求項2に記載の船舶。
  4. 前記飛行体が、自身の位置情報を発信する発信機を備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載の船舶。
  5. 前記飛行体が浮力部を備えており、前記飛行体が着水した場合には、前記浮力部によって前記飛行体が水面上に浮揚した状態になる構成であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の船舶。
  6. 前記接続部が解除されると自動的に前記通信用ケーブルを巻き取るリール部を備えていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の船舶。
  7. 請求項2〜6のいずれか1項に記載の船舶を用いて、船舶間で通信を行なうことを特徴とする船舶間の通信システム。
  8. 請求項2〜6のいずれか1項に記載の船舶と、陸地の通信基地との間で通信を行なうことを特徴とする船陸間の通信システム。
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