JP2017188994A - 導電コイル、ステータおよび導電コイルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ことが望ましい。
本発明によれば、第1部材をプレス成形により形成するに際し、一体的に形成された第1部材を金属板から打ち抜く場合と比較して、板厚の薄い金属板から複数の導電板を狭い間隔で打ち抜くことができる。このため、導電板の歩留まりを向上させることができる。したがって、導電コイルを安価に製造できる導電コイルの製造方法を提供できる。
[第1実施形態]
最初に第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態に係るステータを含む回転電機の全体構成を示す断面図である。
回転電機1は、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車のような車両に搭載される走行用モータである。ただし、本実施形態の構成は、上記例に限らず、発電用モータやその他用途のモータ、または車両用以外の回転電機(発電機を含む)にも適用可能である。
ケース2は、例えばステータ3およびロータ4を収容する筒状に形成されている。
ステータ3は、環状に形成されて、例えばケース2の内周面に取り付けられている。ステータ3は、ステータコア21と、ステータコア21に取り付けられたコイル22(導電コイル)と、を有し、ロータ4に対して回転磁界を作用させる。
ロータ4は、例えば、ロータコアと、ロータコアに取り付けられた磁石と、を有し、ステータ3の内側で回転駆動される。
出力シャフト5は、ロータ4に接続されてロータ4の回転を駆動力として出力する。
図2に示すように、ステータ3は、ステータコア組立体11と、一対のベースプレート組立体12A,12Bと、を含む。ステータ3は、ステータコア組立体11および一対のベースプレート組立体12A,12Bがそれぞれ個別に組み立てられた後に互いに連結されることで形成される。
ステータコア21は、ロータ4(図1参照)を囲む環状に形成されている。ステータコア21は、例えば複数枚の電磁鋼鈑が軸方向Zに積層されることで形成されてもよいし、周方向θに分割された複数のピース(分割コア)が互いに連結されることで形成されてもよい。ステータコア21は、環状のヨーク部41と、複数のティース部42と、複数のスロット43と、を有する。複数のティース部42は、ヨーク部41からステータコア21の径方向Rの内側に向けて突出している。各スロット43は、ステータコア21の周方向θにおいて互いに隣り合う2つのティース部42の間に形成されている。各スロット43は、軸方向Zにステータコア21を貫通している。
図3に示すように、外側コイルバー31Aおよび内側コイルバー31Bは、例えば互いに略同一形状および略同一長さを有する。外側コイルバー31Aと内側コイルバー31Bとは、コネクトコイル32の厚さ分以上軸方向Zに互いにずらされて配置されている。外側コイルバー31Aおよび内側コイルバー31Bは、それぞれ軸方向Zでステータコア21を貫通している。また、外側コイルバー31Aおよび内側コイルバー31Bの両端部には、コネクトコイル32の厚さと略等しい長さの円柱状の小径部31e(凸部)が設けられている。本実施形態では、外側コイルバー31Aおよび内側コイルバー31Bは、それぞれ軸方向Zに沿う角柱状に形成されている。
図4に示すように、ベースプレート組立体12Aは、ベースプレート60と、複数のコネクトコイル32と、を有する。
ベースプレート60は、ステータコア21と略同じ内径および外径を有した略円環状に形成されている。ベースプレート60は、例えば絶縁性を有した合成樹脂で形成されている。ベースプレート60は、ステータ3の外部に向いた外面60aと、外面60aとは反対側に位置してステータコア21に面した内面60bと、を有する。また、ベースプレート60は、内側孔61A、外側孔61B、接続孔62、外面溝63、および内面溝64を有する。
外側孔61Bは、内側孔61Aの径方向R外側に設けられている。外側孔61Bは、軸方向Zにベースプレート60を貫通している。外側孔61Bには、外側コイルバー31Aの小径部31e(図3参照)が挿入される。
接続孔62は、ベースプレート60の外周端部に設けられている。接続孔62は、軸方向Zにベースプレート60を貫通している。接続孔62には、後述する円柱状の接続ピン65が挿入される。
内面溝64は、ベースプレート60の内面60bに設けられている。内面溝64は、周方向θにおいて外面溝63とは反対方向に向けて延びている。内面溝64は、例えばインボリュート曲線に沿う外形を有し、周方向θにおいて互いに離れて配置された内側孔61Aと接続孔62との間を繋いでいる。
図5および図6に示すように、コネクトコイル32は、複数(本実施形態では4枚)の導電板36が軸方向Zに積層されることにより形成されている。すなわち、複数の導電板36は、軸方向Zに並んで配置されている。各導電板36は、銅等の導電材料により同じ外形形状に形成されている。導電板36は、円形状の内側貫通孔36a(貫通孔)と、円形状の外側貫通孔36b(貫通孔)と、を有する。各導電板36が有する内側貫通孔36aは、同一形状に形成されている。各導電板36が有する外側貫通孔36bは、同一形状に形成されている。
図8は、第1実施形態に係る導電板の製造方法を説明する図である。
図8に示すように、上述した導電板36は、プレス成形により一括して複数同時に形成される。具体的に、銅板70の板厚程度の間隔をあけて導電板36が配列した状態で、プレス成形により銅板70から複数の導電板36を打ち抜く。この際、内側貫通孔36aおよび外側貫通孔36bをプレス成形により形成する。
ここで、本実施形態のコイル22の製造方法は、プレス成形により複数の導電板36を同時に形成する。この方法によれば、コネクトコイル32をプレス成形により形成するに際し、一体的に形成されたコネクトコイルを金属板から打ち抜く場合と比較して、板厚の薄い金属板から複数の導電板36を狭い間隔で打ち抜くことができる。このため、導電板36の歩留まりを向上させることができる。したがって、コイル22を安価に製造できる。
図9から図12は、第1実施形態の変形例に係る導電板の拡大平面図である。
導電板36の内側貫通孔36aは、例えば図9に示すように長円形状であってもよいし、図10に示すように矩形状(方形状)であってもよい。また、導電板36の内側貫通孔36aは、図11に示すように多角形状(例えば正六角形状)であってもよいし、図12に示すようにキー溝形状であってもよい。導電板36の外側貫通孔36bについても同様である。
図13に示すように、一の導電板36が有する内側貫通孔36aが、その一の導電板36よりもステータコア21側に位置する導電板36が有する内側貫通孔36aよりも大径となるように形成されていてもよい。これにより、コネクトコイル32の内側孔部33a,34aは、コイルバー31の小径部31eを挿入する際の入口側がその反対側よりも狭いテーパ状となる。このため、小径部31eを内側孔部33a,34aに挿入した後に、小径部31eの先端部を内側孔部33a,34a内でかしめることで、小径部31eを内側孔部33a,34aに係止できる。したがって、コイルバー31の小径部31eをより脱落しにくくすることが可能となり、コネクトコイル32およびコイルバー31をより確実に接続することができる。
次に第2実施形態について説明する。
図15は、第2実施形態に係るコイルの拡大斜視図である。
図2から図7に示す第1実施形態では、コネクトコイル32の内側孔部33a,34aにコイルバー31の小径部31eが配置されることで、コネクトコイル32とコイルバー31とが組み立てられている。これに対して、図15に示す第2実施形態では、コイルバー131(第1部材)の孔部131aにコネクトコイル132(第2部材)の小径部132e(凸部)が配置されることで、コネクトコイル132とコイルバー131とが組み立てられている点で、第1実施形態と異なっている。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
コネクトコイル132は、角柱状に形成されている。コネクトコイル132の端部には、角柱状の小径部132eが設けられている。
図16に示すように、複数の導電板136は、銅等の導電材料により同じ外形形状に形成されている。導電板136は、コイルバー131の孔部131aの一部となる矩形状の貫通孔136aを有する。各導電板136が有する貫通孔136aは、同一形状に形成されている。貫通孔136aは、複数の導電板136を積層することにより連なって孔部131aとなる。すなわち、貫通孔136aの内部には、コネクトコイル132の小径部132e(図15参照)が配置される。
図17に示すように、上述した導電板136は、第1実施形態と同様に、プレス成形により一括して複数同時に形成される。この際、銅板170の表面に対して例えば酸化処理を施しておくことで、プレス成形により銅板170から打ち抜かれた複数の導電板136の表面には、絶縁層136bが形成された状態となる。
例えば、上記第2実施形態において、導電板136が電気絶縁性を有する絶縁層136bを表面に備えているが、この構成を上記第1実施形態に適用してもよい。すなわち、上記第1実施形態における導電板36が電気絶縁性を有する絶縁層を表面に備えていてもよい。
Claims (8)
- 貫通孔を有する複数の導電板が積層された第1部材を備える、
ことを特徴とする導電コイル。 - 前記貫通孔は、プレス成形により形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の導電コイル。 - 前記貫通孔の内部に配置された凸部を有する第2部材を備える、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の導電コイル。 - 前記複数の導電板のうち少なくとも1つの前記導電板が有する前記貫通孔は、他の前記導電板が有する前記貫通孔と異なる形状に形成されている、
請求項3に記載の導電コイル。 - 前記導電板は、電気絶縁性を有する絶縁層を表面に備える、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の導電コイル。 - 前記複数の導電板は、互いに接合されている、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の導電コイル。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の導電コイルを備えたステータであって、
前記第1部材は、長尺に形成され、長手方向を周方向に交差させた状態で前記周方向に並んで配列されている、
ことを特徴とするステータ。 - 貫通孔を有する複数の導電板が積層された第1部材を備える導電コイルの製造方法であって、
プレス成形により前記複数の導電板を同時に形成する、
ことを特徴とする導電コイルの製造方法。
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