JP2017187013A - 排ガス浄化装置、排ガス浄化装置の制御方法及びプラズマ処理装置 - Google Patents

排ガス浄化装置、排ガス浄化装置の制御方法及びプラズマ処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能が低下しにくく、優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置、排ガス浄化装置の制御方法及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供する。【解決手段】排ガス浄化装置は、プラズマ処理装置と、排ガス浄化触媒とを具備する。プラズマ処理装置は、排気ガスが通過するための複数の貫通孔を有する複数の板状電極と、板状電極間にプラズマを発生させるための電圧を印加する電源装置とを備える。複数の板状電極は、排気ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒より上流側に配置されており、かつ、互いに間隔を設けて排気ガスの流れ方向に対してその面方向を垂直に配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、排ガス浄化装置、排ガス浄化装置の制御方法及びプラズマ処理装置に関する。さらに詳細には、本発明は、排ガス浄化触媒とプラズマ処理装置とを備えた排ガス浄化装置、排ガス浄化装置の制御方法及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置に関する。
従来、プラズマ反応器と、触媒とを備え、プラズマ反応器と触媒とが内燃機関の排気系の内部に配設された排気ガス浄化装置が提案されている(特許文献1参照。)。
プラズマ反応器は、複数の単位電極が所定間隔を隔てて階層的に積層されてなる。そして、プラズマ反応器は、単位電極相互間に、位置の方向(ガス流通方向)の少なくとも一方の端部が開放されるとともに他の方向の両端が閉鎖された空間が形成されてなる。また、プラズマ反応器は、これらの単位電極間に電圧を印加することによって空間においてプラズマを発生させることが可能なプラズマ発生電極を備えてなる。さらに、プラズマ反応器は、プラズマ発生電極を構成する複数の単位電極相互間に形成された空間内に所定の成分を含有するガスが導入されたときに、空間内に発生させたプラズマによりガス中の所定の成分を反応させることが可能である。
プラズマ発生電極は、単位電極が、誘電体となる板状のセラミック体と、セラミック体の内部に配設された導電膜から形成される。そして、プラズマ発生電極は、複数の単位電極が一定間隔で積層され、互いに隣接する単位電極に配設される導電膜間の距離が部分的に異なるか、又は、単位電極を構成するセラミック体の誘電率が部分的に異なる。また、プラズマ発生電極は、空間に、部分的に異なる強さのプラズマを発生させることが可能である。
特開2007−258090号公報
特許文献1に記載された排気ガス浄化装置は、排気ガスの流れ方向に対して平行に電極を配置して、排気ガスの全てをプラズマを発生させる空間に導入している。そのため、一度、排気ガス中の異物等による劣化によって一部の電極間でプラズマが発生しなくなると、その電極間に導入された排気ガスのラジカル化反応や浄化反応が進行しなくなることがある。その結果、排気ガス浄化性能が大きく低下してしまうという問題点があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明は、排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能が低下しにくく、優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置、排ガス浄化装置の制御方法及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた。その結果、所定の複数の板状電極を排気ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒より上流側に、かつ、互いに間隔を設けて排気ガスの流れ方向に対してその面方向を垂直に配置し、板状電極間にプラズマを発生させる構成とすることなどにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能が低下しにくく、優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置、排ガス浄化装置の制御方法及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。 図2は、図1に示した板状電極の一例の模式的な平面図である。 図3は、図2中のIII−III線に沿った模式的な断面図である。 図4は、図1に示した板状電極の配置の一例の模式的な断面図である。 図5は、図1に示した板状電極の他の一例の模式的な断面図である。 図6は、図5に示した板状電極の配置の一例の模式的な断面図である。 図7は、本発明の第2の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。 図8は、図7に示した板状電極の模式的な平面図である。 図9は、図7に示した板状電極の模式的な平面図である。 図10は、本発明の第3の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。 図11は、図10に示した板状電極の模式的な平面図である。 図12は、本発明の第4の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。 図13は、図12に示した板状電極の模式的な平面図である。 図14は、図12に示した板状電極の模式的な平面図である。 図15は、本発明の第5の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。 図16は、本発明の第6の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。 図17は、本発明の第7の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。 図18は、本発明の第7の実施形態に係る排ガス浄化装置における電力制御の一例を示すフローチャートである。 図19は、排気ガスの浄化対象成分の分子の処理するモル数と排気ガスの浄化対象成分の浄化に必要な電力との関係を示すグラフ図である。 図20は、電圧と電流との関係を示すグラフ図において、通電枚数を変える場合を説明する図である。 図21は、電圧と電流との関係を示すグラフ図において、印加電圧を変える場合を説明する図である。 図22は、実施例1の板状電極の模式的な平面図である。 図23は、実施例2の板状電極の模式的な平面図である。 図24は、実施例3の板状電極の模式的な平面図である。 図25は、実施例4の板状電極の模式的な平面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る排ガス浄化装置、排ガス浄化装置の制御方法及びプラズマ処理装置について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下で引用する図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
<第1の実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態に係る排ガス浄化装置及びプラズマ処理装置について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。また、図2は、図1に示した板状電極の一例の模式的な平面図である。さらに、図3は、図2中のIII−III線に沿った模式的な断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の排ガス浄化装置1は、プラズマ処理装置10と、排ガス浄化触媒50とを具備したものである。プラズマ処理装置10は、排気ガスが通過するための複数の貫通孔hを有する複数の板状電極20(21,22,23,24,25)と、板状電極20間にプラズマを発生させるための電圧を印加する電源装置30とを備える。複数の板状電極20は、図中矢印Xで示す排気ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒50より上流側に配置されており、かつ、互いに間隔を設けて図中矢印Xで示す排気ガスの流れ方向に対してその面方向を垂直に配置されている。
なお、本発明において、「排気ガスの流れ方向に対してその面方向を垂直」とは、複数の板状電極が排気ガスの流れ方向に対して厳密な意味で板状電極の面方向を垂直にして配置されている場合に限定されるものではなく、複数の板状電極が排気ガスの流れ方向に対して板状電極の面方向を垂直にして取り付ける際に、若干の取り付け誤差を持って配置されている場合も含まれる。なお、取り付け誤差は小さいことが好ましいが、垂直に対して±5°程度までが許容範囲である。
上述のように、排気ガスが通過するための複数の貫通孔を有し、板状電極間にプラズマを発生し得る複数の板状電極を、排気ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒より上流側に、かつ、互いに間隔を設けて排気ガスの流れ方向に対してその面方向を垂直に配置した。
このような構成とすることにより、排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能が低下しにくく、優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供することができる。
また、特に限定されるものではないが、図1に示すように、隣り合う板状電極21,22の間に形成されるプラズマを発生させるためのプラズマ領域Pが、図中矢印Xで示す排気ガスの流れ方向に沿って上流側から下流側に複数形成されていることが好ましい。図1に示す排ガス浄化装置1においては、例えば、各板状電極20の間にプラズマを発生させるためのプラズマ領域Pを最大で4つ形成することが可能である。
このように、プラズマ領域を排気ガスの流れ方向に沿って上流側から下流側に複数形成することにより、排気ガス中の異物等によって電極の一部のプラズマ発生性能が仮に低下しても、優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供することができる。
ここで、各構成についてさらに詳細に説明する。
(プラズマ処理装置)
上記プラズマ処理装置10は、所定の複数の板状電極20と、所定の電源装置30とを備える。なお、これに限定されるものではなく、例えば、詳しくは後述する所定の推定装置等を備えていてもよい。
(板状電極)
上記所定の複数の板状電極20は、図中矢印Xで示す排気ガスの流れ方向に対して排ガス浄化触媒50より上流側に配置され、かつ、互いに間隔を設けて図中矢印Xで示す排気ガスの流れ方向に対してその面方向を垂直に配置されるとともに、排気ガスが通過するための複数の貫通孔hを有するものであれば、特に限定されるものではない。
特に限定されるものではないが、図1及び図2に示すように、板状電極20は、プラズマを発生させるためのプラズマ領域Pを確保するという観点から、排気ガス流路の断面形状に合わせて、外形を円形とすることが好ましい。
また、特に限定されるものではないが、図1及び図2に示すように、排気系の圧力損失を小さくするという観点からは、複数の板状電極20に設けられる貫通孔hは、貫通孔hの軸の位置が一致していることが好ましい。
さらに、特に限定されるものではないが、図2に示すように、複数の板状電極20に設けられる貫通孔hは、貫通孔hの開口形状が真円形又は楕円形などの略円形であることが好ましい。
なお、本発明においては、これに限定されるものではない。つまり、貫通孔の開口形状が、例えば、電荷が集中し易いエッジ部を有しない曲線のみからなる形状であってもよく、また、いわゆる角丸四角形であってもよい。
貫通孔の開口形状がエッジ部を有すると、電圧を印加した際にエッジ部において電荷が集中し易いため、火花放電や雷放電に移行し易くなってしまう。火花放電や雷放電では、一ヶ所でのみ放電しているため、排気ガス浄化性能が十分なものとならない可能性がある。そのため、貫通孔の開口形状を電荷が集中し易いエッジ部を有しない形状として、放電体積を確保し得るバリア放電を起こすことが好ましい。
上述のように、貫通孔の開口形状を略円形とすることにより、板状電極において電荷が一か所に集中してしまう現象を抑制することが可能となり、バリア放電を均一に起こすことができる。その結果、火花放電や雷放電へ移行することが抑制され、優れた排ガス浄化性能を長時間維持することができる。
また、特に限定されるものではないが、図2及び図3に示すように、複数の板状電極20に設けられる貫通孔hは、板状電極20の外周端20aと間隔を設けて形成されていることが好ましい。
外周端に貫通孔がかかってしまうと、その部分がエッジ部となってしまう。そして、電圧を印加した際にエッジ部において電荷が集中し易いため、火花放電や雷放電に移行し易くなってしまう。
上述のように、貫通孔を板状電極の外周端と間隔を設けて形成することにより、板状電極において電荷が一か所に集中してしまう現象を抑制することが可能となり、バリア放電を均一に起こすことができる。その結果、火花放電や雷放電へ移行することが抑制され、優れた排ガス浄化性能を長時間維持することができる。
さらに、特に限定されるものではないが、図1に示すような複数の板状電極20において、電源装置30の高電圧側に接続された板状電極20と、電源装置30(又は図示しない部材等)(以下「電源装置30等」ということがある。)の接地に接続された板状電極20とを有することが好ましい。さらに、高電圧側に接続された板状電極20と電源装置30等の接地に接続された板状電極20とが交互に配置されていることが好ましい。プラズマ領域Pを確保するという観点からは、例えば、板状電極21,23,25を電源装置30の高電圧側に接続し、板状電極22,24を電源装置30等の接地に接続することが好ましい。また、例えば、板状電極21,23,25を電源装置30等の接地に接続し、板状電極22,24を電源装置30の高電圧側に接続することも好ましい。また、排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能がより低下しにくく、より優れた排気ガス浄化性能を実現し得るという観点からは、板状電極21,23,25を電源装置30等の接地に接続し、板状電極22,24を電源装置30の高電圧側に接続することが好ましい。
このように、高電圧側に接続された板状電極と接地に接続された板状電極とを交互に配置することにより、全ての板状電極間においてプラズマを発生させるためのプラズマ領域Pを形成でき、より優れた排気ガス浄化性能を実現し得る。また、短絡する可能性をさらに低減することもできる。
また、特に限定されるものではないが、図1に示すような複数の板状電極20において、接地に接続された板状電極20が、導電性基板のみからなるか又は導電性基板を有し、高電圧側に接続された板状電極20が、図3に示すように、導電性基板201と、導電性基板201の表面に形成された誘電体からなる誘電体層202とを有することが好ましい。
このように、例えば、電源装置の高電圧側に接続された板状電極と電源装置等の接地に接続された板状電極とが交互に配置し、少なくとも電荷が溜まる高電圧側に接続された板状電極の表面を誘電体で被覆することにより、バリア放電を均一に起こすことができる。また、火花放電や雷放電へ移行することが抑制され、優れた排ガス浄化性能を長時間維持することができる。なお、電源装置等の接地に接続された板状電極が、導電性基板の表面に形成された誘電体からなる誘電体層をさらに有していてもよい。
ここで、上記導電性基板201としては、導電性を有する材料であれば、特に限定されるものではない。例えば、ステンレス鋼(SUS)や銅などを使用することができる。また、誘電体層202に用いられる誘電体としては、例えば、排ガス雰囲気下で使用することから耐久性を要するため、酸化物セラミックからなる誘電体を使用することが好ましい。このような誘電体としては、例えば、アルミナ(Al)やジルコニア(ZrO)、シリカ(SiO)、イットリア(Y)、チタン酸バリウム(BaTiO)等の単純酸化物や複合酸化物など種々の酸化物を使用することが可能である。特に、実用化されているという観点からは、アルミナ(Al)やジルコニア(ZrO)が好ましい。また、特に限定されるものではないが、金属基板の露出をなくし、火花放電や雷放電への移行を抑制するため、酸化物セラミックを溶射することによって誘電体層を形成することが好ましい。さらに、板状電極間の間隔は、排ガスがプラズマ領域を通り抜ければ、特に限定されるものではないが、例えば、500μm〜3mm程度とすることが好ましい。
また、図4は、図1に示した板状電極の配置の一例の模式的な断面図である。図4に示すように、複数の板状電極20の間には、間隔を維持するための円環状の絶縁性スペーサ29が配設されている。このような絶縁性スペーサとしては、特に限定されるものではないが、電気抵抗が高いものが好ましく、例えば、石英や耐熱性フッ素樹脂を好適例として挙げることができる。
なお、本発明においては、図示しないが、複数の板状電極自体が排ガス流路を形成している構成であってもよく、複数の板状電極が排ガス流路を形成する配管内に配置された構成であってもよい。
例えば、複数の板状電極自体で排ガス流路を形成する場合、図示しないが、例えば、間に絶縁性スペーサを配設した複数の板状電極をねじ機構などによって留めて一体化すればよい。
また、例えば、複数の板状電極を配管内に配置する場合、図示しないが、例えば、板状電極が電気回路を形成するタブを有しているため、絶縁性を確保しながらそのタブを利用して複数の板状電極の間隔を維持してもよい。さらに、例えば、複数の板状電極を配管内に配置する場合、図示しないが、例えば、配管の内周面に板状電極を嵌め込む凹部又は挟み込む凸部を形成し、絶縁性を確保しながらその凹部又は凸部を利用して複数の板状電極の間隔を維持してもよい。
さらに、図5は、図1に示した板状電極の他の一例の模式的な断面図である。つまり、図5は、板状電極の他の一例に関する図2中のIII−III線と同じ位置の線に沿った模式的な断面図である。
そして、特に限定されるものではないが、図1に示すような複数の板状電極20において、接地に接続された板状電極20’が、導電性基板のみからなるか又は導電性基板を有し、高電圧側に接続された板状電極20’が、図5に示すように、導電性基板201と、導電性基板201の表面に接した状態で配置された誘電体からなる誘電部材203とを有することが好ましい。また、電源装置等の接地に接続された板状電極が、導電性基板と、導電性基板の表面に接した状態で配置された誘電体からなる誘電部材とを有していても良い。なお、導電性基板201は、誘電部材203で挟まれていることが特に好ましい。また、バリア放電を均一に起こし得るという観点から、誘電部材203の外周端203aが導電性基板201の外周端201aより外側に延出されていることが好ましく、誘電部材203の貫通孔径rが導電性基板201の貫通孔径Rより小さいことが好ましい。なお、板状電極20’の貫通孔径の大きさとしては、誘電部材203の貫通孔径rを実質的なものとして適用すればよい。さらに、バリア放電を均一に起こし得るという観点から、導電性基板201は誘電部材203に切り込みを加えることで、導電性基板201を露出しない形状にすることが好ましい。
このように、例えば、電源装置の高電圧側に接続された板状電極と電源装置等の接地に接続された板状電極とが交互に配置し、少なくとも電荷が溜まる高電圧側に接続された板状電極の表面に接した状態で誘電体からなる誘電部材を配置することにより、ある程度バリア放電を均一に起こすことができる。
そして、誘電部材の外周端と導電性基板の外周端との位置関係や誘電部材の貫通孔径と導電性基板の貫通孔径との大小関係を上述のようにすることにより、誘電体層の場合とほぼ同様に、バリア放電を均一に起こすことができる。さらに、誘電部材に切り込みを加えて導電性基板を露出させないことにより、誘電体層の場合とほぼ同様に、バリア放電を均一に起こすことができる。
また、火花放電や雷放電へ移行することが抑制され、優れた排ガス浄化性能を長時間維持することができる。さらに、このような誘電部材は、被覆形成された誘電体層のように導電性基板に接着ないし接合しておらず独立した構造を有している。そのため、高温環境下に曝された場合であっても、被膜形成した場合と異なり、導電性基板と誘電体層との熱膨張率の差に起因する割れや剥離が発生するおそれがなく、耐久性を向上させることができる。なお、導電性基板や誘電体の材料は上述のものと同様のものを適用することができる。また、電源装置等の接地に接続された板状電極が、導電性基板の表面に接した状態で配置された誘電体からなる誘電部材をさらに有していてもよい。
また、図6は、図5に示した板状電極の配置の一例の模式的な断面図である。図6に示すように、複数の板状電極20’の間には、間隔を維持するための円環状の絶縁性スペーサ29が配設されている。このような絶縁性スペーサとしては、特に限定されるものではないが、電気抵抗が高いものが好ましく、例えば、石英や耐熱性フッ素樹脂を好適例として挙げることができる。
なお、上述したように、本発明においては、図示しないが、複数の板状電極自体が排ガス流路を形成している構成であってもよく、複数の板状電極が排ガス流路を形成する配管内に配置された構成であってもよい。
例えば、複数の板状電極自体で排ガス流路を形成する場合、図示しないが、例えば、間に絶縁性スペーサを配設した複数の板状電極をねじ機構などによって留めて一体化すればよい。
また、例えば、複数の板状電極を配管内に配置する場合、図示しないが、例えば、板状電極が電気回路を形成するタブを有しているため、絶縁性を確保しながらそのタブを利用して複数の板状電極の間隔を維持してもよい。さらに、複数の板状電極を配管内に配置する場合、図示しないが、例えば、配管の内周面に板状電極を嵌め込む凹部又は挟み込む凸部を形成し、絶縁性を確保しながらその凹部又は凸部を利用して複数の板状電極の間隔を維持してもよい。
なお、特に限定されるものではないが、導電性基体と誘電部材との固定は、絶縁性を確保し得れば、上述したような構造を利用してもよく、単に固定状態を保持するピンやクリップなどを利用してもよい。また、図示しないが、例えば、誘電部材は、導電性基板を挟むことによって導電性基板を収納できる、外周に連続した凸部を有するものであってもよい。このように、2枚の導電部材で挟まれた内側に導電性基板を収納でき、導電性基板が露出しない構成を有することによっても、バリア放電を均一に起こすことができる。この場合、誘電部材の凸部までの内径は、導電性基板との熱膨張率の差を考慮して、導電性基板の外径より大きいことが好ましい。
(電源装置)
上記所定の電源装置30は、板状電極20(又は20’)間にプラズマを発生させるための電圧を印加するものであれば、特に限定されるものではない。電源装置としては、例えば、高周波電源だけでなく、パルス電源を用いることもできる。パルス電源は高周波電源よりも簡素な構成で低コストであり、高い電力変換効率を有するので、車載という意味でも優れた排ガス浄化装置となる。また、板状電極の表面に誘電体層を形成した場合、板状電極間に直流的な電流は流れない。そのため、電源装置としては、例えば、複数の板状電極間に相対的に交流となる電圧を印加するものを適用することもできる。
(排ガス浄化触媒)
上記排ガス浄化触媒50としては、排気ガスの浄化対象成分である炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)のうちの少なくとも1つに対して浄化機能を有するものであれば、特に限定されるものではない。具体的には、貴金属などの触媒成分をハニカム担体などの一体構造型担体に担持したものを適用することができる。ただし、ペレット型などの粒状触媒を金属製容器などに充填したものも排ガス浄化触媒として適用することができる。
ここで、触媒成分としては、特に限定されるものではないが、自動車排ガスの浄化用には、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)などの貴金属が好適である。また、一体構造型担体としては、コーディエライトなどのセラミック製のハニカム担体や、ステンレス製のメタルハニカム担体などを例示することができる。
なお、排ガス浄化触媒50には、上記の触媒成分以外にも、アルミナなどの耐火性無機材料、セリアやジルコニアなどの助触媒成分、ゼオライトなどの炭化水素(HC)吸蔵材、バリウム(Ba)などの窒素酸化物(NOx)吸蔵材など、従来公知の触媒材料を適用することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係る排ガス浄化装置及びプラズマ処理装置について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明の第2の実施形態に係る排ガス浄化装置及びプラズマ処理装置は、上述した第1の実施形態の構成を適宜組み合わせることができる。図7は、本発明の第2の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。また、図8は、図7に示した板状電極の模式的な平面図である。さらに、図9は、図7に示した板状電極の模式的な平面図である。なお、上述した第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すことにより重複する説明を省略する。
図7〜図9に示すように、本実施形態の排ガス浄化装置2は、隣り合う板状電極20,20における貫通孔h1,h2の貫通孔径が異なる。なお、図示しないが、隣り合う板状電極としては、図4に示すような板状電極を適用してもよい。また、以下の実施形態においても同様である。
隣り合う板状電極20,20としては、例えば、板状電極21と板状電極22との組み合わせ、板状電極22と板状電極23との組み合わせ、板状電極23と板状電極24との組み合わせ、板状電極24と板状電極25との組み合わせのように任意の組み合わせを挙げることができる。このように、複数の板状電極の一部において隣り合う板状電極における貫通孔の貫通孔径が異なっていてもよい。また、複数の板状電極の全体において隣り合う板状電極における貫通孔の貫通孔径が異なっていてもよい。つまり、例えば、板状電極21,23,25が図8に示す板状電極20であり、板状電極22,24が図9に示す板状電極20である構成となってもよい。また、例えば、板状電極21,23,25が図9に示す板状電極20であり、板状電極22,24が図8に示す板状電極20である構成となってもよい。
このように、隣り合う板状電極における貫通孔の貫通孔径を異ならせることにより、排気ガスが層流で貫通孔を通過することを抑制することができる。つまり、排気ガスが乱流となり、より拡散させることができる。そして、排気ガスがプラズマ領域に滞留し易くなる。その結果、排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能が低下しにくく、より優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供することができる。
また、図7〜図9に示すように、本実施形態の排ガス浄化装置2は、図中矢印Xで示す排気ガスの流れ方向に対して上流側に配置された板状電極20における貫通孔h1の貫通孔径と図中矢印Xで示す排気ガスの流れ方向に対して下流側に配置された板状電極20における貫通孔h2の貫通孔径とが異なる。そして、上流側に配置された板状電極20における貫通孔h1の貫通孔径が、下流側に配置された前記板状電極20における貫通孔h2の貫通孔径より小さい。
なお、本発明において、「上流側」と「下流側」とは相対的なものであり、適宜設定することができる。例えば、上流側に配置された板状電極20は、板状電極21〜24、板状電極21〜23、板状電極21〜22又は板状電極21のみのように適宜設定することができる。そして、例えば、上流側板状電極が板状電極21〜24である場合には、下流側板状電極を板状電極25、上流側板状電極が板状電極21〜23である場合には、下流側板状電極は板状電極24〜25、上流側板状電極が板状電極21〜22である場合には、下流側板状電極は板状電極23〜25、上流側板状電極が板状電極21のみである場合には、下流側板状電極は板状電極22〜25のように適宜設定することができる。もちろん、排気ガスの流れ方向に沿って上流側から下流側に移行するにしたがって、貫通孔の貫通孔径が漸次大きくなる構成であってもよい。
このように、上流側板状電極における貫通孔の貫通孔径と下流側板状電極における貫通孔の貫通孔径とを異ならせ、上流側板状電極における貫通孔の貫通孔径を下流側板状電極における貫通孔の貫通孔径より小さくすることにより、排気ガスをより拡散させることができる。そして、排気ガスがプラズマ領域に滞留し易くなる。その結果、排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能が低下しにくく、より優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態に係る排ガス浄化装置及びプラズマ処理装置について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明の第3の実施形態に係る排ガス浄化装置及びプラズマ処理装置は、上述した第1又は第2の実施形態の構成を適宜組み合わせることができる。図10は、本発明の第3の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。また、図11は、図10に示した板状電極の模式的な平面図である。なお、上述した第1又は第2の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すことにより重複する説明を省略する。
図10及び図11に示すように、本実施形態の排ガス浄化装置3は、板状電極20における電極1枚当たりの開口率が15%以上70%以下であり、かつ、隣り合う板状電極20,20の貫通孔h3,h3’を除く部位の重なり率が20%以上75%以下である。なお、一部を破線で示した貫通孔は裏側にある板状電極を示すものである。また、図11においては、隣り合う板状電極20,20の貫通孔h3,h3’を除く部位をドット模様で示している。
なお、本発明において、「隣り合う板状電極の貫通孔を除く部位の重なり率」とは、例えば、隣り合う2枚の板状電極において、貫通孔を除く部位が完全に一致している状態を重なり率100%として定義するものである。
このように、板状電極における電極1枚当たりの開口率を15%以上70%以下とし、かつ、隣り合う板状電極の貫通孔を除く部位の重なり率が20%以上75%以下とすることにより、排気ガスが層流で貫通孔を通過することを抑制することができる。つまり、排気ガスが乱流となり、より拡散させることができる。そして、排気ガスがプラズマ領域に滞留し易くなる。その結果、排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能が低下しにくく、より優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供することができる。
さらに言えば、電極1枚当たりの開口率を15%以上とすることにより、排気系の圧力損失を小さくすることができる。さらに、電極1枚当たりの開口率を70%以下とすることにより、例えば、排ガス浄化触媒の担体径と同程度の電極径(例えば、電極径は30mm以上150mm以下であり、具体的には、電極径36mmや110mmである。)の板状電極自体の強度を保つことができ、さらに、プラズマ領域に排気ガスをより滞留させ易くなる。その結果、排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能が低下しにくく、より優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供することができる。
また、重なり率を20%以上とすることにより、上述した所定の開口率を有する電極を形成することができる。つまり、貫通孔径を大きくし、さらに貫通孔同士をずらすことによって、重なり率を20%未満とすることも可能であるが、その場合、板状電極における電極1枚当たりの開口率が70%より大きくなってしまう。さらに、重なり率を75%以下とすることにより、プラズマ領域に排気ガスをより滞留させ易くなる。その結果、排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能が低下しにくく、より優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供することができる。なお、重なり率を75%より大きくすることも可能であるが、排気ガスの拡散性は若干向上する一方、プラズマ領域が小さくなるため、重なり率を100%とした場合とした場合と比較して、排気ガス性能の向上幅が小さい。
なお、隣り合う板状電極の貫通孔同士をずらす際に、例えば、隣り合う板状電極の一方のみを平面内において時計回り又は反時計回りに回転させることによってずらすことができる。また、これに限定されるものでなく、例えば、隣り合う板状電極を平面内において時計回り又は反時計回りに常に回転させることによってずらすことができる。さらに、例えば、隣り合う板状電極を平面内において時計回り及び反時計回りを組み合わせ、一定の規則を持たせて回転させることによってずらしてもよい。さらにまた、例えば、隣り合う板状電極を平面内において時計回り及び反時計回りを組み合わせ、ランダムに、換言すれば、規則性を持たせずに回転させることによってずらしてもよい。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態に係る排ガス浄化装置及びプラズマ処理装置について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明の第4の実施形態に係る排ガス浄化装置及びプラズマ処理装置は、上述した第1〜第3の実施形態の構成を適宜組み合わせることができる。図12は、本発明の第4の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。また、図13は、図12に示した板状電極の模式的な平面図である。さらに、図14は、図12に示した板状電極の模式的な平面図である。なお、上述した第1〜第3の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すことにより重複する説明を省略する。
図12〜図14に示すように、本実施形態の排ガス浄化装置4は、隣り合う板状電極20,20における複数の貫通孔h4,h4’の軸の少なくとも一部の位置がずれている。つまり、図14に示した板状電極20は、図13に示した板状電極20を平面内において時計回りに22.5°回転させることにより、貫通孔h4の軸の位置をずらしたものである。
このように、隣り合う板状電極における複数の貫通孔の軸の少なくとも一部の位置をずらすことにより、排気ガスが層流で貫通孔を通過することを抑制することができる。つまり、排気ガスが乱流となり、より拡散させることができる。そして、排気ガスがプラズマ領域に滞留し易くなる。その結果、排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能が低下しにくく、より優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供することができる。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態に係る排ガス浄化装置及びプラズマ処理装置について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明の第5の実施形態に係る排ガス浄化装置及びプラズマ処理装置は、上述した第1〜第4の実施形態の構成を適宜組み合わせることができる。図15は、本発明の第5の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。なお、上述した第1〜第4の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すことにより重複する説明を省略する。
図15に示すように、本実施形態の排ガス浄化装置5は、プラズマ処理装置10が、排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数を推定する推定装置40を備え、推定装置40により推定された排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数に基づいて電源装置30の出力を制御する。
このように、プラズマ処理装置に排気ガスの分子のモル数を推定する推定装置を設け、推定装置により推定された排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数に基づいて電源装置の出力を制御することにより、常に一定電力・高出力で制御する場合と比較して、車両などの運転モードに応じて効率よく出力の制御を行うことができる。そして、プラズマ処理装置における電力消費量を抑制することができる。その結果、電力消費量を抑制しつつ、排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能が低下しにくく、優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供することができる。
ここで、推定装置について詳細に説明する。
(推定装置)
上記推定装置40は、排気ガスの浄化対象成分のモル数を推定できるものであれば、特に限定されるものではない。排気ガスの浄化対象成分のモル数は、例えば、A/Fセンサの測定値や排気ガスのガス体積などから推定することができる。また、推定装置には、A/Fセンサの測定値や排気ガスのガス体積と排気ガスの浄化対象成分のモル数との対応マップをデータとして格納しておいてもよい。この対応マップは、予備実験により作成することができる。また、排気ガスの浄化対象成分のモル数に代えて又は加えてA/Fセンサの測定値や排気ガスのガス体積に基づいて電源装置の出力を制御してもよい。
さらに、排気ガスの浄化対象成分の種類によって、絶縁破壊電圧が決まっている。そのため、推定装置により推定された排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数に基づいて電源装置の出力を制御する際には、浄化対象成分に適した電圧値と、プラズマ領域に導入された浄化対象成分のモル数を処理し得る電流量とを出力することが好ましい。そして、排気ガスの組成は常に変動していることから、排気ガスの組成に適した出力値を印加することによって、浄化対象成分をいかなる運転モードであっても処理できるよう常に一定電力を印加するよりも効率よく浄化できるため、電力消費量を抑制できる。
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態に係る排ガス浄化装置及びプラズマ処理装置について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明の第6の実施形態に係る排ガス浄化装置及びプラズマ処理装置は、上述した第1〜第5の実施形態の構成を適宜組み合わせることができる。図16は、本発明の第6の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。なお、上述した第1〜第5の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すことにより重複する説明を省略する。
図16に示すように、本実施形態の排ガス浄化装置6は、図中矢印Xで示す排気ガスの流れ方向に対して上流側に配置された隣り合う板状電極20,20の間隔が、図中矢印Xで示す排気ガスの流れ方向に対して下流側に配置された隣り合う板状電極20,20の間隔より広い。また、プラズマ処理装置10は、推定装置40により推定された排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数が所定の規定値以上の場合に、図中矢印Xで示す排気ガスの流れ方向に対して上流側に配置された隣り合う板状電極20,20間にプラズマを発生させるための電圧を印加する。さらに、プラズマ処理装置10は、推定装置40により推定された排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数が所定の規定値未満の場合に、図中矢印Xで示す排気ガスの流れ方向に対して下流側に配置された隣り合う板状電極20,20間にプラズマを発生させるための電圧を印加する。なお、所定の規定値については、予備実験により作成することができる。また、図16に示す排ガス浄化装置6においては、例えば、上流側と下流側の境界位置に板状電極23が配置されている。そして、上流側の隣り合う板状電極20,20は、隣り合う板状電極21,22及び隣り合う板状電極22,23であり、下流側の隣り合う板状電極20,20は、隣り合う板状電極23,24及び隣り合う板状電極24,25である。しかしながら、このような図示例に限定されるものではない。
つまり、上流側の隣り合う板状電極の間隔を、下流側の隣り合う板状電極の間隔より広くし、排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数が所定の規定値以上の場合に、上流側の板状電極間にプラズマを発生させ、排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数が所定の規定値未満の場合に、下流側の板状電極間にプラズマを発生させる。
これにより、常に一定電力・高出力で制御する場合と比較して、車両などの運転モードに応じて効率よく出力の制御を行うことができる。そして、プラズマ処理装置における電力消費量を抑制することができる。また、隣り合う板状電極の間隔を変えることにより、排気ガスの組成や流量に応じて、プラズマ処理に必要な時間を確保することができる。その結果、電力消費量を抑制しつつ、排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能が低下しにくく、より優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供することができる。
つまり、モル数が所定の規定値以上である場合には、上流側の隣り合う板状電極の間隔が狭いと、浄化処理速度が追いつかない可能性があるが、上流側の隣り合う板状電極の間隔を広くすることにより、十分なプラズマ処理時間を確保することができる。また、上流側においては排気ガスの流速は速いため、上流側のプラズマ領域と排ガス浄化触媒との離間距離を適宜設定することにより、上流側のプラズマ領域でラジカル化しても、ラジカルが消失する前に排気ガスを排ガス浄化触媒に到達させることは可能である。
一方、モル数が所定の規定値未満である場合には、短時間であっても、十分にプラズマ処理することができるため、下流側の隣り合う板状電極の間隔を狭くしても、十分なプラズマ処理時間を確保することができる。また、下流側においては排気ガスの流速は遅いが、下流側のプラズマ領域と排ガス浄化触媒との離間距離を適宜設定することにより、ラジカルが触媒まで到達させることは可能である。
<第7の実施形態>
次に、本発明の第7の実施形態に係る排ガス浄化装置、排ガス浄化装置の制御方法及びプラズマ処理装置について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明の第7の実施形態に係る排ガス浄化装置及びプラズマ処理装置は、上述した第1〜第6の実施形態の構成を適宜組み合わせることができる。図17は、本発明の第7の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略図である。なお、上述した第1〜第6の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すことにより重複する説明を省略する。
図17に示すように、本実施形態の排ガス浄化装置7は、電源装置30が、排気ガスを排出する内燃機関Eの負荷変動に基づいて、隣り合う板状電極20(例えば、板状電極21と板状電極22、板状電極23と板状電極24、板状電極25と板状電極26である。)間にプラズマを発生させるための電力を制御する電力制御部31を有する。
ここで、図示例においては、電力制御部31が、通電枚数制御部311と電圧制御部312とを有する。そして、詳しくは後述するが、通電枚数制御部311と電圧制御部312とが独立して又は協働して電力制御部31として機能する。
また、図示例においては、推定装置40が、例えば、推定部としての内燃機関回転センサ41、スロットル開度センサ42、A/Fセンサ43、酸素センサ44、フローメータ45と、記憶部としての内燃機関中央演算装置46とを有する。そして、例えば、内燃機関回転センサ41、スロットル開度センサ42、A/Fセンサ43、酸素センサ44及びフローメータ45うちの少なくとも1つの推定部と記憶部としての内燃機関中央演算装置46とが協働して推定装置40として機能する。
さらに、排ガス浄化触媒50には、触媒温度センサ51が配設されている。なお、図示例においては、図中矢印Xで示す排気ガスの流れ方向に対して隣り合う板状電極20が6枚配設されている。板状電極21,23,25が接地される構造を有する。
このように、例えば電力制御部により、内燃機関の負荷変動に基づいて、板状電極間にプラズマを発生させるための電力を制御することにより、省電力化を実現することができる。つまり、排気ガスの流量が少ないなど浄化対象成分の分子のモル数が少ない場合に、使用する電力を少なくすることにより、省電力化を実現することができる。また、排気ガスの流量が多いなど浄化対象成分の分子のモル数が多い場合に、使用する電力を多くするなど内燃機関の運転状況に合わせて電力制御をすることにより、排気ガスの浄化性能を確保しつつ、省電力化を実現することができる。
また、本実施形態の排ガス浄化装置7は、プラズマ処理装置10が3枚以上(図示例では6枚である。)の板状電極20を備えている。そのため、プラズマを発生させる板状電極20の通電枚数を制御する通電枚数制御部311によって、電力を制御することができる。なお、図示例においては、板状電極26にのみが通電されている。
このように、例えば通電枚数制御部により、内燃機関の負荷変動に基づいて、プラズマを発生させる板状電極の通電枚数を制御することにより、省電力化を実現することができる。つまり、排気ガスの流量が少ないなど浄化対象成分の分子のモル数が少ない場合に、プラズマを発生させるために通電させる板状電極の通電枚数を少なくすることにより、省電力化を実現することができる。また、排気ガスの流量が多いなど浄化対象成分の分子のモル数が多い場合に、プラズマを発生させるために通電させる板状電極の通電枚数を多くするなど内燃機関の運転状況に合わせて通電枚数を制御して電力制御をすることにより、排気ガスの浄化性能を確保しつつ、省電力化を実現することができる。
さらに、本実施形態の排ガス浄化装置7は、例えば各センサ41〜45などからなる推定部により、内燃機関の負荷変動に基づいた排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数を推定する。また、本実施形態の排ガス浄化装置7は、例えば内燃機関中央演算装置46により、推定されたモル数の浄化対象成分の分子の浄化に必要な電力を確保した状態で、例えば通電枚数制御部311により、プラズマを発生させる板状電極の通電枚数を制御する。なお、「推定されたモル数の浄化対象成分の分子の浄化に必要な電力」は、予備実験により予め設定しておくことができる。
このように、推定装置と通電枚数制御部により、内燃機関の負荷変動に基づいて、プラズマを発生させる板状電極の通電枚数を制御することにより、優れた排気ガスの浄化性能を確保しつつ、より確実に省電力化を実現することができる。
また、本実施形態の排ガス浄化装置7においては、プラズマを発生させる板状電極20間の通電枚数を減らす場合には、排ガス浄化触媒50からの距離が離れた板状電極20間(図示例では、板状電極21と板状電極22、板状電極23と板状電極24である。)から電圧の印加を終了することが好ましい。また、本実施形態の排ガス浄化装置7においては、プラズマを発生させる板状電極20間の通電枚数を増やす場合には、排ガス浄化触媒50からの距離が近い板状電極20間(図示例では、板状電極25と板状電極26である。)から電圧の印加を開始することが好ましい。
このように、排ガス浄化触媒からの距離が近い板状電極間でプラズマを発生させることにより、各種反応が起こりやすい排気ガスを排ガス浄化触媒にすぐに供給することができるため、より優れた排気ガスの浄化性能を確保しつつ、より確実に省電力化を実現することができる。
また、本実施形態の排ガス浄化装置7は、プラズマを発生させる板状電極20間に印加するプラズマを発生させるための電圧を制御する電圧制御部312によって、電力を制御することができる。なお、図示例においては、板状電極25と板状電極26の間にプラズマ領域が形成されている。
このように、例えば電圧制御部により、内燃機関の負荷変動に基づいて、プラズマを発生させる板状電極間に印加するプラズマを発生させるための電圧を制御することにより、省電力化を実現することができる。つまり、排気ガスの流量が少ないなど浄化対象成分の分子のモル数が少ない場合に、プラズマを発生させるための電圧を減少させることにより、省電力化を実現することができる。また、排気ガスの流量が多いなど浄化対象成分の分子のモル数が多い場合に、プラズマを発生させるための電圧を増加させるなど内燃機関の運転状況に合わせて印加電圧を制御して電力制御をすることにより、排気ガスの浄化性能を確保しつつ、省電力化を実現することができる。
さらに、本実施形態の排ガス浄化装置7は、例えば各センサ41〜45などからなる推定部により、内燃機関の負荷変動に基づいた排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数を推定する。また、本実施形態の排ガス浄化装置7は、例えば内燃機関中央演算装置46により、推定されたモル数の浄化対象成分の分子の浄化に必要な電力を確保した状態で、例えば電圧制御部312により、プラズマを発生させる板状電極間に印加するプラズマを発生させるための電圧を制御する。なお、「推定されたモル数の浄化対象成分の分子の浄化に必要な電力」は、予備実験により予め設定しておくことができる。
このように、推定装置と電圧制御部により、内燃機関の負荷変動に基づいて、プラズマを発生させる板状電極間に印加する印加電圧を制御することにより、優れた排気ガスの浄化性能を確保しつつ、より確実に省電力化を実現することができる。
また、本実施形態の排ガス浄化装置7においては、プラズマを発生させる板状電極20間に印加するプラズマを発生させるための電圧を減らす場合には、排ガス浄化触媒50からの距離が離れた板状電極20間(図示例では、板状電極21と板状電極22、板状電極23と板状電極24である。)から印加する電圧を減少させることが好ましい。また、本実施形態の排ガス浄化装置7においては、プラズマを発生させる板状電極20間に印加するプラズマを発生させるための電圧を増やす場合には、排ガス浄化触媒50からの距離が近い板状電極20間(図示例では、板状電極25と板状電極26である。)から印加する電圧を増加させることが好ましい。なお、この場合、図示しないが、電力制御部の電気回路を適宜変更すればよい。
このように、排ガス浄化触媒からの距離が近い板状電極間で相対的に高いエネルギーのプラズマを発生させることにより、各種反応が起こりやすい排気ガスを排ガス浄化触媒にすぐに供給することができるため、より優れた排気ガスの浄化性能を確保しつつ、より確実に省電力化を実現することができる。
次に、上述した第7の実施形態の排ガス浄化装置における電力制御の一例を図面を参照しながら詳細に説明する。図18は、本発明の第7の実施形態に係る排ガス浄化装置における電力制御の一例を示すフローチャートである。
図18に示すように、まず、ステップ1(以下「S1」と記載する。以下同様。)において、排ガス浄化触媒に配置された触媒温度センサにより触媒温度の読み込みを行い、S2に進む。
次いで、S2において、触媒温度が活性開始温度以下であるか判定を行い、活性開始温度以下である場合(YESの場合)にはS3に進む。なお、活性開始温度以下でない場合(NOの場合)にはS1に戻る。なお、「活性開始温度」は、搭載される排ガス浄化触媒によって異なるが、400℃程度である。
次いで、S3において、推定装置の一部をなす各センサの読み取りを行い、S4に進む。
次いで、S4において、推定装置の一部をなす内燃機関中央演算処理装置の記憶部において処理するモル数の算出を行い、S5に進む。
次いで、S5において、推定装置の一部をなす内燃機関中央演算処理装置の記憶部において排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数(処理するモル数)とそのモル数の浄化対象成分の分子の浄化に必要な電力(必要な電力)との関係から必要な電力の算出を行い、S6に進む。排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数(処理するモル数)とそのモル数の浄化対象成分の分子の浄化に必要な電力(必要な電力)とは、例えば、図19に示すような関係を有している。図19は、排気ガスの浄化対象成分の分子の処理するモル数と排気ガスの浄化対象成分の浄化に必要な電力との関係を示すグラフ図である。なお、本発明において、処理するモル数と必要な電力との関係は、図示例に限定されるものではない。
さらに、S6において、必要な電圧と通電枚数の決定を行い、S7に進む。ここで、図20は、電圧と電流との関係を示すグラフ図において、通電枚数を変える場合を説明する図である。図20に示すように、必要な電力がAからBになった場合、矢印Yで示すように、通電枚数を4枚から3枚へ変えればよい。また、図21は、電圧と電流との関係を示すグラフ図において、印加電圧を変える場合を説明する図である。図21に示すように、必要な電力がAからBになった場合、矢印Zで示すように、印加電圧を変えればよい。
しかる後、S7において、通電枚数及び印加電圧の制御を行い、終了する。なお、終了から所定時間(Δt)経過後、開始に戻る。なお、「所定時間(Δt)」は、排ガス浄化装置に要求される性能に応じて適宜設定することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
(実施例1)
図10及び図22に示すような、本例の排ガス浄化装置を構築した。なお、図22は、実施例1の板状電極の模式的な平面図である。また、一部を破線で示した貫通孔は裏側にある板状電極を示すものである。さらに、排ガス浄化触媒としては、パラジウムロジウムハニカム触媒(パラジウム:ロジウム(質量比)=11:1、全貴金属含有量:11.3g/L、ハニカム容量:0.119L)を用いた。また、板状電極としては、ステンレス鋼からなる金属基板の表面にイットリア(Y)からなる誘電体層を形成したものであって、電極径が36mmであるものを10枚用いた。また、隣り合う板状電極について、一枚おきに時計回りに回転させて配置した。さらに、本例における電極1枚当たりの開口率は19.4%であり、隣り合う板状電極の貫通孔を除く部位の重なり率は100%である。
(実施例2)
図22に示した板状電極を図23に示す板状電極に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、本例の排ガス浄化装置を構築した。なお、図23は、実施例2の板状電極の模式的な平面図である。また、一部を破線で示した貫通孔は裏側にある板状電極を示すものである。さらに、図23においては、隣り合う板状電極20,20の貫通孔h12,h12’を除く部位をドット模様で示している。また、本例における電極1枚当たりの開口率は19.4%であり、隣り合う板状電極の貫通孔を除く部位の重なり率は81.6%である。
(実施例3)
図22に示した板状電極を図24に示す板状電極に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、本例の排ガス浄化装置を構築した。なお、図24は、実施例3の板状電極の模式的な平面図である。また、一部を破線で示した貫通孔は裏側にある板状電極を示すものである。さらに、図24においては、隣り合う板状電極20,20の貫通孔h13,h13’を除く部位をドット模様で示している。また、本例における電極1枚当たりの開口率は19.4%であり、隣り合う板状電極の貫通孔を除く部位の重なり率は63.2%である。
(実施例4)
図22に示した板状電極を図25に示す板状電極に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、本例の排ガス浄化装置を構築した。なお、図25は、実施例4の板状電極の模式的な平面図である。また、一部を破線で示した貫通孔は裏側にある板状電極を示すものである。さらに、図25においては、隣り合う板状電極20,20の貫通孔h14,h14’を除く部位をドット模様で示している。また、本例における電極1枚当たりの開口率は19.4%であり、隣り合う板状電極の貫通孔を除く部位の重なり率は40%である。
(実施例5)
図22に示した板状電極を図示しない板状電極に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、本例の排ガス浄化装置を構築した。なお、本例における電極1枚当たりの開口率は19.4%であり、隣り合う板状電極の貫通孔を除く部位の重なり率は27.4%である。上記各例の仕様の一部を表1に示す。なお、表1中の「開口率」は、「板状電極における電極1枚当たりの開口率」を示し、「重なり率」は、「隣り合う前記板状電極の前記貫通孔を除く部位の重なり率」を示す。
Figure 2017187013
[性能評価]
上記各例の排ガス浄化触媒を下記耐久条件下で耐久後、下記評価条件となるように内燃機関を起動し、下記プラズマ評価条件下で評価して得られた結果を表1に併記する。
<耐久条件>
・内燃機関:日産自動車株式会社製V型6気筒3.5Lエンジン
・耐久温度:920℃(触媒1インチBED)
・耐久時間:200時間
・燃料:無鉛ガソリン
<評価条件>
・内燃機関:日産自動車株式会社製2.5Lエンジン
・回転数:2400rpm
・A/F:14.6(ストイキオメトリー相当)
・評価温度:150℃に固定(板状電極入口)
・ガス流量:110L/min(空間速度(SV):60000h−1相当)
・燃料:無鉛ガソリン
<プラズマ評価条件>
・放電電圧:10kVp−p固定
・放電電流:任意
・周波数:20kHz
具体的には、まず、日産自動車株式会社製V型6気筒3.5Lエンジンの配管内に各例の排ガス浄化触媒を配置し、無鉛ガソリンにより内燃機関を起動し、触媒1インチBED温度を920℃として、200時間耐久させた。
次いで、日産自動車株式会社製2.5Lエンジンの配管内に各例の排ガス浄化装置を配置し、無鉛ガソリンにより内燃機関を起動し、板状電極入口温度が150℃となったところで、板状電極入口ガス濃度を取得した。しかる後、プラズマ評価条件にてプラズマを発生させ、触媒出口ガス濃度を取得した。そして、板状電極入口ガス濃度と触媒出口ガス濃度とからHC転化率を算出した。
表1より、本発明の範囲に属する実施例1〜実施例5においては、耐久後においても、優れたHC転化率を示すことが分かる。つまり、排気ガス中の異物等によって電極のプラズマ発生性能が低下しにくく、優れた排気ガス浄化性能を実現し得る排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置を提供できることが分かる。
また、表1より、本発明の範囲に属する実施例3〜実施例5においては、板状電極における電極1枚当たりの開口率を15%以上70%以下とし、隣り合う板状電極の貫通孔を除く部位の重なり率を20%以上75%以下としたため、耐久後においても、より優れたHC転化率を示すことが分かる。
以上、本発明を若干の実施形態及び実施例によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
1,2,3,4,5,6,7 排ガス浄化装置
10 プラズマ処理装置
20,20’,21,22,23,24,25,26 板状電極
20a 外周端
201 導電性基板
202 誘電体層
203 誘電部材
201a,203a 外周端
29 絶縁性スペーサ
30 電源装置
31 電力制御部
311 通電枚数制御部
312 電圧制御部
40 推定装置
41 内燃機関回転センサ(推定部)
42 スロットル開度センサ(推定部)
43 A/Fセンサ(推定部)
44 酸素センサ(推定部)
45 フローメータ(推定部)
46 内燃機関中央演算装置(記憶部)
50 排ガス浄化触媒
51 触媒温度センサ
h,h1,h2,h3,h3’,h4,h4’,h11,h11’,h12,h12’,h13,h13’,h14,h14’ 貫通孔
E 内燃機関
P プラズマ領域
r 誘電部材の貫通孔径
R 導電性基板の貫通孔径

Claims (29)

  1. 排気ガスが通過するための複数の貫通孔を有する複数の板状電極と、前記板状電極間にプラズマを発生させるための電圧を印加する電源装置とを備えたプラズマ処理装置と、
    排ガス浄化触媒と、を具備し、
    前記複数の板状電極が、前記排気ガスの流れ方向に対して前記排ガス浄化触媒より上流側に配置されており、かつ、互いに間隔を設けて前記排気ガスの流れ方向に対してその面方向を垂直に配置されている
    ことを特徴とする排ガス浄化装置。
  2. 前記貫通孔は、前記貫通孔の開口形状が真円形又は楕円形であることを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化装置。
  3. 前記貫通孔は、前記板状電極の外周端と間隔を設けて形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排ガス浄化装置。
  4. 隣り合う前記板状電極における前記貫通孔の貫通孔径が異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の排ガス浄化装置。
  5. 前記排気ガスの流れ方向に対して上流側に配置された前記板状電極における前記貫通孔の貫通孔径と前記排気ガスの流れ方向に対して下流側に配置された前記板状電極における前記貫通孔の貫通孔径とが異なり、
    前記排気ガスの流れ方向に対して上流側に配置された前記板状電極における前記貫通孔の貫通孔径が、前記排気ガスの流れ方向に対して下流側に配置された前記板状電極における前記貫通孔の貫通孔径より小さい
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の排ガス浄化装置。
  6. 前記板状電極における電極1枚当たりの開口率が15%以上70%以下であり、
    隣り合う前記板状電極の前記貫通孔を除く部位の重なり率が20%以上75%以下である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の排ガス浄化装置。
  7. 隣り合う前記板状電極における前記複数の貫通孔の軸の少なくとも一部の位置がずれていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の排ガス浄化装置。
  8. 前記プラズマ処理装置が、前記排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数を推定する推定装置を備え、
    前記プラズマ処理装置が、前記推定装置により推定された前記排気ガスの前記浄化対象成分の分子のモル数に基づいて前記電源装置の出力を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の排ガス浄化装置。
  9. 前記排気ガスの流れ方向に対して上流側に配置された隣り合う前記板状電極の間隔が、前記排気ガスの流れ方向に対して下流側に配置された隣り合う前記板状電極の間隔より広く、
    前記プラズマ処理装置が、前記排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数を推定する推定装置を備え、
    前記プラズマ処理装置が、前記推定装置により推定された前記排気ガスの前記浄化対象成分の分子のモル数が所定の規定値以上の場合に、前記排気ガスの流れ方向に対して上流側に配置された隣り合う前記板状電極間にプラズマを発生させるための電圧を印加し、前記推定装置により推定された前記排気ガスの前記浄化対象成分の分子のモル数が所定の規定値未満の場合に、前記排気ガスの流れ方向に対して下流側に配置された隣り合う前記板状電極間にプラズマを発生させるための電圧を印加する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の排ガス浄化装置。
  10. 前記複数の板状電極が、高電圧側に接続された前記板状電極と、接地に接続された前記板状電極とを有し、
    前記高電圧側に接続された前記板状電極と前記接地に接続された前記板状電極とが交互に配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つの項に記載の排ガス浄化装置。
  11. 前記複数の板状電極が、高電圧側に接続された前記板状電極と、接地に接続された前記板状電極とを有し、
    前記接地に接続された前記板状電極が、導電性基板を有し、
    前記高電圧側に接続された前記板状電極が、導電性基板と、前記導電性基板の表面に形成された誘電体からなる誘電体層とを有する
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つの項に記載の排ガス浄化装置。
  12. 前記複数の板状電極が、高電圧側に接続された前記板状電極と、接地に接続された前記板状電極とを有し、
    前記接地に接続された前記板状電極が、導電性基板を有し、
    前記高電圧側に接続された前記板状電極が、導電性基板と、前記導電性基板の表面に接した状態で配置された誘電体からなる誘電部材とを有する
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つの項に記載の排ガス浄化装置。
  13. 前記高電圧側に接続された前記板状電極において、前記誘電部材の外周端が、前記導電性基板の外周端より外側に延出されており、前記誘電部材の貫通孔径が、前記導電性基板の貫通孔径より小さいことを特徴とする請求項12に記載の排ガス浄化装置。
  14. 前記高電圧側に接続された前記板状電極において、2枚の前記誘電部材で挟まされた内側に前記導電性基板が収納され、前記導電性基板が露出しない構造を有することを特徴とする請求項12に記載の排ガス浄化装置。
  15. 前記誘電体が酸化物セラミックであることを特徴とする請求項11又は12に記載の排ガス浄化装置。
  16. 隣り合う前記板状電極の間に形成されるプラズマを発生させるためのプラズマ領域が、前記排気ガスの流れ方向に沿って上流側から下流側に複数形成されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1つの項に記載の排ガス浄化装置。
  17. 前記電源装置が、前記排気ガスを排出する内燃機関の負荷変動に基づいて、前記板状電極間にプラズマを発生させるための電力を制御する電力制御部を有することを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化装置。
  18. 前記プラズマ処理装置が、3枚以上の前記板状電極を備え、
    前記電力制御部が、前記プラズマを発生させる前記板状電極の通電枚数を制御する通電枚数制御部を有する
    ことを特徴とする請求項17に記載の排ガス浄化装置。
  19. 前記電力制御部が、前記内燃機関の負荷変動に基づいた前記排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数を推定する推定部と、前記推定部により推定された前記排気ガスの前記浄化対象成分の分子のモル数と前記モル数の前記浄化対象成分の分子の浄化に必要な電力との関係を格納した記憶部と、を有し、
    前記通電枚数制御部が、前記浄化対象成分の分子の浄化に必要な電力を確保した状態で前記プラズマを発生させる前記板状電極の通電枚数を制御する
    ことを特徴とする請求項18に記載の排ガス浄化装置。
  20. 前記電力制御部が、前記プラズマを発生させる前記板状電極間に印加する前記プラズマを発生させるための電圧を制御する電圧制御部を有することを特徴とする請求項17〜19のいずれか1つの項に記載の排ガス浄化装置。
  21. 前記電力制御部が、前記内燃機関の負荷変動に基づいた前記排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数を推定する推定部と、前記推定部により推定された前記排気ガスの前記浄化対象成分の分子のモル数と前記モル数の前記浄化対象成分の分子の浄化に必要な電力との関係を格納した記憶部と、を有し、
    前記電圧制御部が、前記浄化対象成分の分子の浄化に必要な電力を確保した状態で前記プラズマを発生させる前記板状電極間に印加する前記プラズマを発生させるための電圧を制御する
    ことを特徴とする請求項20に記載の排ガス浄化装置。
  22. 排気ガスが通過するための複数の貫通孔を有する複数の板状電極と、前記板状電極間にプラズマを発生させるための電圧を印加する電源装置とを備えたプラズマ処理装置と、
    排ガス浄化触媒と、を具備し、
    前記複数の板状電極が、前記排気ガスの流れ方向に対して前記排ガス浄化触媒より上流側に配置されており、かつ、互いに間隔を設けて前記排気ガスの流れ方向に対してその面方向を垂直に配置されている
    排ガス浄化装置の制御方法であって、
    内燃機関の負荷変動に基づいて、前記板状電極間にプラズマを発生させるための電力を制御する
    ことを特徴とする排ガス浄化装置の制御方法。
  23. 前記プラズマ処理装置が、3枚以上の前記板状電極を備え、
    前記プラズマを発生させる前記板状電極の通電枚数を制御する
    ことを特徴とする請求項22に記載の排ガス浄化装置の制御方法。
  24. 前記内燃機関の負荷変動に基づいた前記排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数を推定し、前記推定されたモル数の前記浄化対象成分の分子の浄化に必要な電力を確保した状態で前記プラズマを発生させる前記板状電極の通電枚数を制御することを特徴とする請求項23に記載の排ガス浄化装置の制御方法。
  25. 前記プラズマを発生させる前記板状電極の通電枚数を減らす場合には、前記排ガス浄化触媒からの距離が離れた前記板状電極間から電圧の印加を終了し、前記プラズマを発生させる前記板状電極の枚数を増やす場合には、前記排ガス浄化触媒からの距離が近い前記板状電極間から電圧の印加を開始することを特徴とする請求項23又は24に記載の排ガス浄化装置の制御方法。
  26. 前記プラズマを発生させる前記板状電極間に印加する前記プラズマを発生させるための電圧を制御することを特徴とする請求項22〜25のいずれか1つの項に記載の排ガス浄化装置の製造方法。
  27. 前記内燃機関の負荷変動に基づいた前記排気ガスの浄化対象成分の分子のモル数を推定し、前記推定されたモル数の前記浄化対象成分の分子の浄化に必要な電力を確保した状態で前記プラズマを発生させる前記板状電極間に印加する前記プラズマを発生させるための電圧を制御することを特徴とする請求項26に記載の排ガス浄化装置の制御方法。
  28. 前記プラズマを発生させる前記板状電極間に印加する前記プラズマを発生させるための電圧を減らす場合には、前記排ガス浄化触媒からの距離が離れた前記板状電極間から印加する電圧を減少させ、前記プラズマを発生させる前記板状電極間に印加する前記プラズマを発生させるための電圧を増やす場合には、前記排ガス浄化触媒からの距離が近い前記板状電極間から印加する電圧を増加させることを特徴とする請求項27に記載の排ガス浄化装置の制御方法。
  29. 排ガス浄化触媒を備えた排ガス浄化装置に用いられるプラズマ処理装置であって、
    排気ガスが通過するための複数の貫通孔を有する複数の板状電極と、前記板状電極間にプラズマを発生させるための電圧を印加する電源装置とを備え、
    前記複数の板状電極が、前記排気ガスの流れ方向に対して前記排ガス浄化触媒より上流側に配置されており、かつ、互いに間隔を設けて前記排気ガスの流れ方向に対してその面方向を垂直に配置されている
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
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