JP3130423B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP3130423B2 JP06028481A JP2848194A JP3130423B2 JP 3130423 B2 JP3130423 B2 JP 3130423B2 JP 06028481 A JP06028481 A JP 06028481A JP 2848194 A JP2848194 A JP 2848194A JP 3130423 B2 JP3130423 B2 JP 3130423B2
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    • F01N13/00Exhaust or silencing apparatus characterised by constructional features ; Exhaust or silencing apparatus, or parts thereof, having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F01N1/00 - F01N5/00, F01N9/00, F01N11/00
    • F01N13/008Mounting or arrangement of exhaust sensors in or on exhaust apparatus

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の排気浄化装
置に関し、詳細には機関始動時等に触媒を加熱する手段
を備えた排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気通路に浄化触媒を配置し
て排気中の有害成分を除去する技術が知られている。一
般に、この排気浄化触媒はある温度(活性温度)以上の
温度に達しないと排気浄化能力を発揮しない。通常、触
媒は内燃機関の排気によって加熱され、徐々に温度上昇
して上記活性温度に到達するが、機関の冷間始動時等で
は排気温度が低く触媒が活性温度に到達するのに時間を
要する。このため、機関の冷間始動後排気温度が上昇す
るまでの間は、排気の浄化が不十分になる問題がある。
【0003】また、内燃機関の排気通路に排気の空燃比
を検出する空燃比センサ(例えば、O2 センサ)を設
け、この空燃比センサの出力に基づいて機関への燃料供
給量をフィードバック制御することにより、排気浄化触
媒に流入する排気の空燃比を理論空燃比近傍に維持して
触媒の浄化効率を向上させる技術が知られている。しか
し、一般に、空燃比センサはジルコニア等の固体電解質
を用いて、この固体電解質中の酸素イオンの移動により
生じる起電力や電流により空燃比を検出しているため、
正常に作動するためには固体電解質が高温になっている
ことが必要とされる。このため、機関の始動時等はセン
サ温度が上昇するまで機関の空燃比フィードバック制御
を開始することができない問題がある。
【0004】特開平4−183920号公報には、上記
問題を解決する目的で、触媒コンバータとO2 センサに
それぞれ別個に電気ヒータを設けて、機関始動前に触媒
コンバータとO2 センサとを加熱するようにした装置が
開示されている。同公報の装置によれば、触媒コンバー
タとO2 センサとが、それぞれの電気ヒータにより加熱
されて所定温度に到達してから機関が始動されるため、
機関始動時には触媒が活性化温度に到達しており、更に
空燃比フィードバック制御も始動後直ちに開始すること
ができるので、機関始動後から良好な排気浄化を行うこ
とが可能となり、始動時等の排気性状の悪化が防止され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開平
4−183920号公報の装置では、O2 センサと触媒
コンバータとの両方にそれぞれ別個の電気ヒータを設け
ているため、加熱のための電力消費量が増大するのみな
らず、それぞれにヒータを設置することにより装置自体
のコストが増大する問題がある。また、それぞれ別個の
ヒータを設けたために、ヒータへの配線や、ヒータ通電
制御も別個に行う必要が生じ、装置が複雑化したり、機
関への搭載性が悪化してしまう場合がある。
【0006】一方、O2 センサと触媒コンバータとの加
熱が必要とされるのは、機関始動時などの排気系統の温
度が低い場合であり、ヒータによる加熱が必要とされる
タイミングは、O2 センサと触媒コンバータとで略一致
する場合が多い。このため、O2 センサと触媒コンバー
タとにそれぞれ別個のヒータを設けた場合でも、一方の
ヒータのみが作動する機会は少なく、両方のヒータを同
時に作動させる場合が殆どである。
【0007】本発明は、上記問題に鑑み、O2 センサと
触媒コンバータとにそれぞれ別個のヒータを設けること
による、装置コストの上昇や装置の複雑化を防止するこ
とが可能な内燃機関の排気浄化装置を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】各請求項に記載の発明に
よれば、排気空燃比を検出する空燃比センサと、排気中
の有害成分を浄化する排気浄化触媒とを同時に加熱する
単一の電気加熱手段を備えた内燃機関の排気浄化装置が
提供される。
【0009】すなわち、請求項1に記載の発明によれ
ば、排気空燃比を検出する空燃比センサと、排気中の有
害成分を浄化する排気浄化触媒とを機関排気通路に備え
た内燃機関の排気浄化装置において、前記空燃比センサ
と排気浄化触媒とを同時に加熱する単一の電気加熱手段
を備え、前記電気加熱手段は、中心電極と、該中心電極
周りに金属箔を巻回して構成した金属箔積層体とを備
え、前記排気浄化触媒は前記電気加熱手段の前記金属箔
上に担持され、前記空燃比センサは前記中心電極と一体
に形成され、前記中心電極を介して前記金属箔に通電し
て発熱させることにより、前記排気浄化触媒と前記空燃
比センサとを同時に加熱することを特徴とする内燃機関
の排気浄化装置が提供される。
【0010】請求項2に記載の発明によれば、前記中心
電極は更に、内部二次空気通路と排気浄化触媒上流側の
排気通路に開口する二次空気供給孔とを備え、該二次空
気供給孔から前記排気浄化触媒に二次空気を供給可能で
あることを特徴とする、請求項に記載の排気浄化装置
が提供される。
【0011】
【作用】各請求項に記載の発明では、空燃比センサと排
気浄化触媒とは、単一の電気加熱手段により同時に加熱
され、空燃比センサと排気浄化触媒とは略同時に作動
(活性化)温度に到達する。このため、空燃比センサと
排気浄化触媒とに個別に加熱手段を設けることなく、機
関始動後短時間で触媒による排気浄化が開始される。
【0012】すなわち、請求項1に記載の発明では、排
気浄化触媒は中心電極周りに金属箔を巻回して構成した
金属箔積層体に担持されており、中心電極から金属箔に
通電することにより金属箔を発熱させ、触媒を加熱す
る。また、空燃比センサは上記中心電極と一体に形成さ
れているため、金属箔が発熱すると、触媒と同時に空燃
比センサも加熱されるため、空燃比センサ加熱用に別途
加熱手段を設けることなく、触媒と空燃比センサとが同
時に加熱され、機関始動後短時間で触媒による排気浄化
が開始される。
【0013】また、請求項2に記載の発明では、前記空
燃比センサと一体に形成された中心電極には内部二次空
気供給通路と二次空気供給孔とが設けられ、所定の条件
下で排気浄化触媒上流側排気通路に二次空気を供給する
ことが可能な構成とされているため、更に、別途二次空
気供給ノズル等を設けることなく、機関減速時等に排気
浄化触媒に二次空気が供給される。
【0014】
【実施例】以下添付図面を用いて本発明の実施例を説明
する。以下の添付図面では、共通の要素は同一の参照符
号を付して説明している。図1、図2は、本発明の内燃
機関の排気浄化装置を説明する上の参考とする参考例を
示している。図1において、その全体を1で示すのは、
内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化装置である。
参考例の排気浄化装置1は、排気通路に接続されるケ
ーシング2と、ケーシング2内に収納された触媒担体3
と、触媒担体3の排気入口側に近接して設けられた電気
ヒータ4及び空燃比センサ(本参考例ではO2 センサ)
5とを備えている。
【0015】触媒担体3は、本参考例では、例えばハニ
カム状に形成された多数の排気通路を有する、セラミッ
ク、金属から構成され、担体中のハニカム状排気通路壁
面には、アルミナ(Al2 3 )等の触媒担持層がコー
ティングされ、この担持層上に白金Pt、ロジウムR
h、パラジウムPd等の触媒成分が担持されている。排
気が担体のハニカム状の排気通路を通過すると、排気中
のNOX HC、CO等の有害成分は通路壁面に担持され
た触媒成分と接触して浄化される。
【0016】電気ヒータ4は、本参考例では図2に示す
ように、枠体21内に、発熱体としての金属箔22を排
気流れに平行に間隔をあけて配置したリボンヒータとさ
れる。リボンヒータ4の各金属箔22は枠体21を介し
て電源に接続されており、各金属箔22に枠体21を介
して通電することにより金属箔22を発熱させるように
なっている。
【0017】また、本参考例では、O2 センサ5は、図
1に示すように、ヒータ4の下流側でケーシング2を貫
通した後、排気流れ方向上流側に向けてL字状に曲げら
れ、図2に示すように、O2 センサ5の検出ヘッド5a
が、ヒータ4の発熱体(金属箔)22の間に位置するよ
うになっている。すなわち、O2 センサ5はケーシング
2の貫通部2aで支持され、その検出ヘッド5aはヒー
タ4の発熱体22に近接した位置に配置されている。
【0018】機関始動時にヒータ4が通電されると、ヒ
ータ4の発熱体22は通電により発熱し高温になる。こ
のため、発熱体22の近傍に位置するO2 センサ5の検
出ヘッド5aと、触媒担体3の排気入口側端面とは、発
熱体からの輻射熱により加熱され高温になる。これによ
り、O2 センサ5の検出ヘッド5aは短時間でセンサ活
性化温度(例えば300〜400℃)に到達し、正常な
作動を開始する。また、触媒担体3の入口側端面でも温
度が上昇し、短時間で触媒活性化温度(300〜400
℃)に到達する。機関始動時には、排気中に比較的多量
の未燃HC、CO等の成分が含まれているため、触媒担
体3の端面で温度が上昇して、この部分で触媒作用が開
始されると、上記未燃HC、CO成分の酸化反応によ
り、多量の反応熱が発生するため触媒担体3の温度は速
やかに上昇し、担体3の全体が速やかに触媒活性化温度
に到達する。このため、本参考例によれば、単一の電気
ヒータ4を用いて機関始動時にO2 センサ5と排気浄化
触媒とを同時に短時間で加熱することができ、機関始動
時に短時間でO2 センサ5による排気空燃比のフィード
バック制御を開始するとともに、排気浄化触媒による浄
化作用を開始させることができる。
【0019】なお、本参考例では、電気ヒータ4として
リボン状の金属箔発熱体22を備えたリボンヒータを採
用しているが、触媒とO2 センサとを同時に加熱するこ
とができるものであれば、リボンヒータ以外の形式のヒ
ータも使用可能であり、例えばコイル状の金属線を発熱
体として使用することもできる。次に、図3と図4とに
図1、図2とは別の参考例を示す。
【0020】上述の参考例では、電気ヒータ4と触媒担
体3とは別体に構成されていたが、本参考例では触媒担
体3そのものが通電により発熱してヒータとしての機能
を果たす点が相違している。図3において、排気浄化装
置1は、後述する金属箔の積層体として構成された触媒
担体3を備え、O2 センサ5は、この触媒担体に排気流
方向に形成された貫通孔32に挿入されている。すなわ
ち、O2 センサ5は、触媒担体3の下流側でケーシング
2を貫通して取り付けられ、ケーシング中央部付近で上
流方向にL字状に曲げられて、触媒担体の貫通孔32に
挿入されており、センサ5の検出ヘッド5aが触媒担体
3の上流側端面から突出するように配置される。
【0021】図4は、図3のIV-IV 線に沿った触媒担体
3の断面を示している。図4において、触媒担体3は、
波板状の金属箔(波箔)11と平板状の金属箔(平箔)
12とを交互に重ねて積層した金属箔積層体として構成
されている。このように波箔11と平箔12とを積層し
た結果、金属箔積層体3には波箔11と平箔12との間
の空隙により形成された軸線方向排気通路33がハニカ
ム状に配列された構成となっている。また、後述のよう
に、波箔11と平箔12の表面には排気浄化触媒が担持
されており、排気浄化装置1のケーシング2を機関排気
通路に接続して排気を軸線方向通路33を通して流すこ
とにより、排気中の有害成分が触媒と接触して浄化され
る。
【0022】波箔11、平箔12は、本参考例ではとも
にアルミニウムを含有する鉄系合金(例えば、20%C
r−5%Al)の、厚さ50ミクロン程度の程度の箔材
から構成される。波箔11と平箔12は、積層時に互い
にロウ付けなどにより導通可能に局部的に接合され、積
層体としての強度が維持される。また、積層体を形成
後、全体を焼成することにより積層体を構成する波箔1
1と平箔12の表面には厚さ1ミクロン程度の酸化アル
ミニウム(アルミナ、Al2 3 )の電気的絶縁性を有
する被膜が形成される。このアルミナ層には、含浸等に
より白金Pt、ロジウムRh、パラジウムPd等の触媒
成分が担持される。
【0023】上記のように構成された触媒担体としての
金属箔積層体3は、角形のケーシング2に収納され、そ
の両端部はケーシング2を介して電源に接続される。機
関始動時等にケーシング2を介して金属箔積層体3に通
電すると、電流は波箔11と平箔12を通って流れ、波
箔11と平箔12が発熱し、金属箔に担持された触媒が
加熱される。
【0024】本参考例では、上記により金属箔積層体を
形成した後、図3、図4に示すように、金属箔積層体3
には排気流方向に貫通孔32が機械加工により形成さ
れ、この貫通孔32にはO2 センサ5が挿入される。こ
のため、金属箔積層体3に通電して触媒を加熱するのと
同時にO2 センサ5も加熱され、触媒が活性化温度に到
達するのと略同時にO2 センサ5も正常な作動を開始す
るようになる。
【0025】本参考例によれば、触媒担体3と電気ヒー
タとを一体に形成し、さらにO2 センサを触媒担体中に
挿入しているため、装置全体が極めて小型になるととも
に、触媒の加熱とO2 センサの加熱とが効率良く行わ
れ、機関始動後極めて短時間でO2 センサによる機関空
燃比制御と排気浄化触媒による排気の浄化とを開始する
ことが可能となる。
【0026】次に、図5から図8を用いて本発明の請求
に対応する実施例を説明する。図3の参考例では、
波箔11と平箔12とを交互に積層して形成した金属箔
積層体の両端を電源に接続することにより金属箔に通電
していたが、本実施例では中心電極15を有する円筒状
の金属箔積層体3が触媒担体として使用される。図5
は、本実施例の円筒状金属箔積層体3の形成方法を示す
図である。
【0027】本実施例では、図3の参考例と同様な波箔
11と平箔12とを用いて金属箔積層体を形成するが、
予め1組の波箔11と平箔12とを重ねて局部的に通電
可能に接合して、波箔と平箔との組合せ箔13を形成し
ておく。次いで、複数組(図6では6組)の組合せ箔1
3の、それぞれ一端を円筒状の中心電極15に通電可能
に接合したあと、中心電極15周りに巻回して円筒状の
金属箔積層体3を形成する。
【0028】図6は、図5の円筒状金属箔積層体3の軸
線に直角方向の断面図である。上記のように、組合せ箔
13を中心電極15周りに巻回して円筒状金属箔積層体
3を形成した結果、積層体3中には、各組合せ箔を構成
する波箔11と平箔12との間の空隙により形成された
軸線方向排気通路33が、中心電極15から渦巻き状に
配列される。この円筒状金属箔積層体3の金属箔表面に
触媒成分を担持させたあと、積層体3はケーシング2に
収納され、積層体3外周部とケーシング2内面とはロウ
付け等により通電可能に接合される。
【0029】中心電極15は、例えば、図7に示すよう
にL字状に折り曲げられてケーシング2を貫通し、貫通
部2aでは、中心電極15は絶縁材を介してケーシング
2に固定される。図8は、本実施例に用いる中心電極1
5の構成を説明する図である。本実施例では、中心電極
15は、円筒状の中空構造とされ、中心電極の先端15
aの開口部には、先端側からO2 センサ5が嵌装される
ようになっている。前述のように円筒状積層体3をケー
シング2に取り付けたあと、図8に示すようにO2 セン
サ5は、中心電極15の先端側から挿入され、中心電極
15の先端に絶縁材を介して固定され、O2 センサ5の
検出ヘッド5aが中心電極15先端から突出するように
取り付けられる。また、O2 センサ5のリード線5bは
中心電極15中に配置され、ケーシング2外部で中心電
極から外部に取り出される。図8に15bで示すのは、
中心電極15と電源とを接続するケーブルである。
【0030】上述のように構成した結果、O2 センサ5
は中心電極15と一体に配置されることになり排気浄化
装置1の構成を簡素かつ小型なものとすることができ
る。上述のように構成した円筒状金属箔積層体3の中心
電極15とケーシング2とを電源に接続して電圧を印加
すると、組合せ箔13を構成する波箔11と平箔12と
には電流が流れ発熱する。これにより、金属箔に担持さ
れた触媒が加熱されると同時に中心電極15内に配置さ
れたO2 センサ5も加熱され、排気浄化触媒とO2 セン
サとは略同時に活性化温度に到達する。従って機関始動
後極めて短時間でO2 センサによる機関空燃比制御と排
気浄化触媒による排気の浄化とを開始することが可能と
なる。
【0031】次に、図9に本発明の請求項2に対応する
実施例を示す。図5から図8の実施例では、中心電極1
5にO2 センサ5を一体に取り付けていたが、本実施例
では、中心電極15には、O2 センサ5が一体に取付け
られるとともに、更に、中心電極15を介して触媒に2
次空気を供給することが可能な構造とされている。本実
施例においても、図5、図7と同様にして、中心電極1
5周りに円筒状金属箔積層体からなる触媒担体が形成さ
れる。図9は、本実施例に使用する中心電極15の構成
を示している。本実施例においても、中心電極15は中
空の円筒状に形成され、先端には図8と同様にO2 セン
サ5が一体に取り付けられている。また、中心電極15
の先端部側面には、複数の2次空気供給孔92が設けら
れている。
【0032】2次空気は、図示しないエアポンプ等の加
圧空気源から、パイプ(またはホース)93を介して、
中空の中心電極15内部に供給され、O2 センサ5と中
心電極15の壁面との間を通って2次空気供給孔92か
ら触媒上流側の排気通路に噴射される。例えば、機関始
動時等には、機関に供給される燃料が増量されるため機
関排気は大幅にリッチ空燃比となり、比較的多量の未燃
HC、CO等を含んでおり、この未燃HC、CO等を触
媒で酸化させるためには多量の酸素を必要とする。本実
施例では、機関始動時等に中心電極15を介して触媒に
二次空気を供給することにより、上記の酸化反応を活発
化して反応熱により触媒の温度上昇を加速するととも
に、未浄化のHC、CO等が大気に排出されることを防
止している。
【0033】なお、2次空気供給時には、供給された2
次空気のためにO2 センサ5の検出ヘッド5a部分の酸
素濃度が増大して、正確な機関空燃比の検出ができなく
なるおそれがあるが、触媒とO2 センサとの温度が十分
に上昇してO2 センサ出力に基づく空燃比フィードバッ
ク制御が開始される時には2次空気の供給は停止しされ
るため、空燃比制御が2次空気の影響をうけることはな
い。
【0034】上述のように、本実施例によれば、中心電
極15にO2 センサ5を一体に取り付けるとともに、中
心電極15中空部を2次空気通路として使用して、触媒
に2次空気を供給するようにしたことにより、2次空気
供給用のノズル等を別途設ける必要がなくなり、装置の
小型化と大幅なコストダウンが可能となる。また、図9
の実施例では、中心電極15にO2 センサ5と2次空気
供給通路とを同時に設けているが、例えば中心電極15
の径が小さい場合等には、O2 センサ5を別途配置し
て、中心電極15から2次空気のみを供給するようにし
た構成も可能である。
【0035】なお、上述の実施例では、電気ヒータによ
り加熱される触媒のみを有する排気浄化装置について説
明したが、触媒担体の熱容量を低減して、急速な昇温を
得るために、スタートアップ用触媒として、容量の少な
い触媒担体を用いて上述の各実施例のようなヒータ加熱
触媒を形成し、その下流側に容量の大きなメイン触媒を
配置した構成をとるようにすることも可能である。
【0036】
【発明の効果】上述のように、各請求項に記載の発明
よれば、単一の電気加熱手段を用いて、触媒と空燃比セ
ンサとを同時に加熱する際に、触媒担体に直接通電して
発熱させるための中心電極と空燃比センサとを一体に形
成したことにより、更に排気浄化装置を小型化、簡素化
してコスト低減を図ることが可能となる効果を奏する。
【0037】更に、請求項2に記載の発明によれば、上
記中心電極に、更に2次空気供給系を一体に組み込むこ
とにより、従来、別途配置していた二次空気供給系が不
要になるため、全体として更に排気浄化装置を小型化、
簡素化することが可能となるため、大幅なコスト低減が
可能となる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明するための参考例を示す
図である。
【図2】図1の参考例の電気ヒータを示す図である。
【図3】図1とは別の参考例を示す図である。
【図4】図3のIV-IV 線に沿った断面図である。
【図5】円筒状金属箔積層体からなる触媒担体の構成を
示す図である。
【図6】図5円筒状金属箔積層体の軸線直角方向断面
図である。
【図7】本発明の請求項に対応する実施例を示す図で
ある。
【図8】図6の実施例の中心電極の構成を示す図であ
る。
【図9】本発明の請求項に対応する実施例を説明する
図である。
【符号の説明】
1…排気浄化装置全体 2…ケーシング 3…触媒担体 5…O2 センサ 11…波箔 12…平箔 15…中心電極 92…二次空気供給孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−314911(JP,A) 特開 平5−285394(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/00 - 3/38 F01N 9/00 - 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気空燃比を検出する空燃比センサと、
    排気中の有害成分を浄化する排気浄化触媒とを機関排気
    通路に備えた内燃機関の排気浄化装置において、 前記空燃比センサと排気浄化触媒とを同時に加熱する単
    一の電気加熱手段を備え、 前記電気加熱手段は、中心電極と、該中心電極周りに金
    属箔を巻回して構成した金属箔積層体とを備え、前記排
    気浄化触媒は前記電気加熱手段の前記金属箔上に担持さ
    れ、前記空燃比センサは前記中心電極と一体に形成さ
    れ、前記中心電極を介して前記金属箔に通電して発熱さ
    せることにより、前記排気浄化触媒と前記空燃比センサ
    とを同時に加熱することを特徴とする内燃機関の排気浄
    化装置。
  2. 【請求項2】 前記中心電極は更に、内部二次空気通路
    と排気浄化触媒上流側の排気通路に開口する二次空気供
    給孔とを備え、該二次空気供給孔から前記排気浄化触媒
    に二次空気を供給可能であることを特徴とする、請求項
    に記載の排気浄化装置。
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