JP2017186548A - 電子機器用熱伝導性発泡体シート - Google Patents
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Abstract
【課題】十分な薄さと柔軟性を有し、平滑性にも優れる電子機器用熱伝導性シートを提供する。
【解決手段】本発明の電子機器用熱伝導性シートは、エラストマー(A)、球形フィラー(B)、及び板状フィラー(C)を含む発泡性組成物を発泡してなる電子機器用熱伝導性発泡体シートであって、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)それぞれのエラストマー(A)に対する体積比をVb、Vcとするとともに、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)の直径をそれぞれDb、Dcとすると、(Vb/Vc)×(Db/Dc)が3以上である。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の電子機器用熱伝導性シートは、エラストマー(A)、球形フィラー(B)、及び板状フィラー(C)を含む発泡性組成物を発泡してなる電子機器用熱伝導性発泡体シートであって、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)それぞれのエラストマー(A)に対する体積比をVb、Vcとするとともに、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)の直径をそれぞれDb、Dcとすると、(Vb/Vc)×(Db/Dc)が3以上である。
【選択図】なし
Description
本発明は、電子機器内部の熱を外部へ放熱するための電子機器用熱伝導性発泡体シートに関する。
電子機器においては、集積された電子部品が熱を発生し、故障の原因となるため、電子部品から発生する熱を機器外部に放熱するための放熱材を設けることがある。放熱材は、樹脂やエラストマーに熱伝導性フィラーを配合したものが一般的である。また、放熱材に配合するフィラーには、様々な改良がなされており、例えば、成形加工性、表面平滑性、寸法安定性等の各種性能を向上させるために、板状黒鉛及び絶縁性充填材の両方を使用するものなども知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、電子機器の中でも、スマートフォン等の携帯機器は、年々小型化されており放熱材が配置されるスペースが限られるとともに、機器内部の各種部品を保護できるように放熱材にクッション性が求められることがある。そのため、スマートフォン等の携帯機器に使用される放熱材には、薄さと柔軟性が必要とされる。薄さと柔軟性を兼ね備えた放熱材としては、エラストマーに熱伝導性フィラーを配合したものを発泡させた熱伝導性発泡体シートが知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2に記載されるようにエラストマーに熱伝導性フィラーを配合したものを発泡させる場合、熱伝導性フィラーが発泡を阻害することがある。例えば、板状フィラーは、比較的熱伝導性を向上させやすいため、特許文献1に開示されるように放熱材においては好適であるが、発泡体においては発泡阻害を増長し、発泡体シート表面の平滑性を悪化させやすくなる。平滑性の低い発泡体シートは、小型化された電子機器の限られたスペースに配置しにくく、実用的に使用できないことがある。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の課題は、電子機器の内部に放熱材として好適に使用することができる薄さを有し、平滑性にも優れる電子機器用熱伝導性発泡体シートを提供することである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、熱伝導性フィラーとして球形フィラーと板状フィラーの2種類を使用するとともに、これら体積比及び直径比を所定の範囲に設定することで上記課題を解決できることを見出し、以下の本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下の[1]〜[7]を提供する。
[1]エラストマー(A)と、エラストマー(A)中に分散される球形フィラー(B)、及び板状フィラー(C)を含む発泡性組成物を発泡してなる電子機器用熱伝導性発泡体シートであって、
球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)それぞれのエラストマー(A)に対する体積比をVb、Vcとするとともに、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)の直径をそれぞれDb、Dcとすると、Vbが0.2以上であるとともに、(Vb/Vc)×(Db/Dc)が3以上である電子機器用熱伝導性発泡体シート。
[2]球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)それぞれが、シリカ、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、タルク、窒化アルミニウム、及び炭素系フィラーからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記[1]に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
[3]見掛け密度が0.1〜2.5g/cm3である上記[1]又は[2]に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
[4]発泡体シートの断面における気泡の面積が、発泡体シート構成部の面積に対して0.1〜5である上記[1]〜[3]のいずれか1項電子機器用熱伝導性発泡体シート。
[5]熱分解型発泡剤により発泡された発泡体である上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
[6]発泡体におけるエラストマー(A)が30〜80体積%である上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
[7]Vbが0.2〜1.1であるとともに、Vcが0.03〜0.4である上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
[1]エラストマー(A)と、エラストマー(A)中に分散される球形フィラー(B)、及び板状フィラー(C)を含む発泡性組成物を発泡してなる電子機器用熱伝導性発泡体シートであって、
球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)それぞれのエラストマー(A)に対する体積比をVb、Vcとするとともに、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)の直径をそれぞれDb、Dcとすると、Vbが0.2以上であるとともに、(Vb/Vc)×(Db/Dc)が3以上である電子機器用熱伝導性発泡体シート。
[2]球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)それぞれが、シリカ、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、タルク、窒化アルミニウム、及び炭素系フィラーからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記[1]に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
[3]見掛け密度が0.1〜2.5g/cm3である上記[1]又は[2]に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
[4]発泡体シートの断面における気泡の面積が、発泡体シート構成部の面積に対して0.1〜5である上記[1]〜[3]のいずれか1項電子機器用熱伝導性発泡体シート。
[5]熱分解型発泡剤により発泡された発泡体である上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
[6]発泡体におけるエラストマー(A)が30〜80体積%である上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
[7]Vbが0.2〜1.1であるとともに、Vcが0.03〜0.4である上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
本発明によれば、電子機器の内部に好適に使用することができる薄さを有し、平滑性にも優れる電子機器用熱伝導性発泡体シートを提供することが可能である。
<電子機器用熱伝導性発泡体シート>
本発明の電子機器用熱伝導性発泡体シート(以下、単に“発泡体シート”ともいう)は、エラストマー(A)と、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)とを含む発泡体である。発泡体シートにおいては、多数の気泡に加えて、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)が、エラストマー(A)中に分散されている。
本発明の電子機器用熱伝導性発泡体シート(以下、単に“発泡体シート”ともいう)は、エラストマー(A)と、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)とを含む発泡体である。発泡体シートにおいては、多数の気泡に加えて、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)が、エラストマー(A)中に分散されている。
以下、発泡体シートの各部材について詳細に説明する。
[エラストマー(A)]
発泡体シートに使用されるエラストマーとしては、特に限定されないが、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられ、これらの中では、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴムが好ましく、エチレン−プロピレン−ジエンゴムがより好ましい。これらエラストマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を選択して使用してもよい。
また、これらエラストマーは、室温(23℃)で液状となる液状エラストマーであってもよいし、固体状のものであってもよいし、これらの混合物であってもよいが、混合物を使用することが好ましい。
[エラストマー(A)]
発泡体シートに使用されるエラストマーとしては、特に限定されないが、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられ、これらの中では、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴムが好ましく、エチレン−プロピレン−ジエンゴムがより好ましい。これらエラストマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を選択して使用してもよい。
また、これらエラストマーは、室温(23℃)で液状となる液状エラストマーであってもよいし、固体状のものであってもよいし、これらの混合物であってもよいが、混合物を使用することが好ましい。
エラストマー(A)は、発泡体シートを構成するための材料であり、発泡体において30〜80体積%であることが好ましい。30体積%以上とすることで、発泡体シートの柔軟性を確保しやすくなる。また80体積%以下とすることで、発泡体シートに適切な量のフィラーを含有させることが可能になり、熱伝導性を付与しやすくなる。柔軟性及び熱伝導性をバランス良く向上しやすくするために、エラストマー(A)の体積%は、40〜70体積%であることがより好ましく、45〜65体積%がさらに好ましい。
なお、エラストマーの上記体積%は、発泡体の全体積基準で算出されるものであるが、発泡体の体積は、例えば、後述する発泡体組成物の全体積から発泡時に消失される添加剤(発泡剤)の体積を差し引いて算出することが可能である。
なお、エラストマーの上記体積%は、発泡体の全体積基準で算出されるものであるが、発泡体の体積は、例えば、後述する発泡体組成物の全体積から発泡時に消失される添加剤(発泡剤)の体積を差し引いて算出することが可能である。
[フィラー(B),(C)]
球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)は、熱伝導体であり、これらフィラーを使用することで発泡体シートの熱伝導性が良好となる。
ここで、球形フィラーとは、フィラー形状が球形及び球形に近いもので、各フィラーの長径の短径に対する比が1又は1に近いものであり、その比が例えば0.6〜1.5となるものである。また、板状フィラーとは、フィラー形状が薄片状、鱗片状のフィラーで、各フィラーの長径が、厚さよりも十分に大きいものであり、例えば長径に対する厚さの比が2以上となるものである。
球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)は、熱伝導体であり、これらフィラーを使用することで発泡体シートの熱伝導性が良好となる。
ここで、球形フィラーとは、フィラー形状が球形及び球形に近いもので、各フィラーの長径の短径に対する比が1又は1に近いものであり、その比が例えば0.6〜1.5となるものである。また、板状フィラーとは、フィラー形状が薄片状、鱗片状のフィラーで、各フィラーの長径が、厚さよりも十分に大きいものであり、例えば長径に対する厚さの比が2以上となるものである。
本発明では、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)それぞれのエラストマー(A)に対する体積比をVb、Vcとするとともに、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)の直径をそれぞれDb、Dcとすると、これら体積比の比に、直径比を乗じた(Vb/Vc)×(Db/Dc)(以下、“体積比×直径比”ともいう)が3以上となるものである。体積比×直径比が3未満となると、発泡性組成物を発泡させたときの発泡性が悪くなり、発泡体シート表面の平滑性を確保することが難しくなる。体積比×直径比は、その上限は特に限定されないが、例えば50以下である。
熱伝導性及び平滑性をバランス良く良好にする観点から、体積比×直径比は、5〜30が好ましく、平滑性をさらに良好にする観点からは、9〜27がより好ましい。
熱伝導性及び平滑性をバランス良く良好にする観点から、体積比×直径比は、5〜30が好ましく、平滑性をさらに良好にする観点からは、9〜27がより好ましい。
また、エラストマー(A)の体積に対する、球形フィラー(B)の体積比(Vb)は0.2以上となる。Vbが0.2未満となると、発泡体シートに熱伝導性を十分に付与できず、発泡体シートが放熱材として適切な性能を発揮できないおそれがある。
また、熱伝導性を向上させる観点から、エラストマー(A)の体積に対する、板状フィラー(C)の体積比(Vc)は0.03以上であることが好ましい。
そして、熱伝導性をより良好にしつつ、発泡体シートの柔軟性等の機械特性を良好にする観点からVbが0.2〜1.1であるとともに、Vcが0.03〜0.4であることがさらに好ましく、Vbが0.5〜1.0であるとともに、Vcが0.05〜0.3であることがよりさらに好ましい。
また、熱伝導性を向上させる観点から、エラストマー(A)の体積に対する、板状フィラー(C)の体積比(Vc)は0.03以上であることが好ましい。
そして、熱伝導性をより良好にしつつ、発泡体シートの柔軟性等の機械特性を良好にする観点からVbが0.2〜1.1であるとともに、Vcが0.03〜0.4であることがさらに好ましく、Vbが0.5〜1.0であるとともに、Vcが0.05〜0.3であることがよりさらに好ましい。
例えば、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)はそれぞれ、シリカ、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、タルク、窒化アルミニウム、及び炭素系フィラーから選ばれる少なくとも1種である。なお、炭素系フィラーとしては、グラファイト、及びグラフェン等が挙げられるが、グラフェンが好ましい。球形フィラー(B)と板状フィラー(C)は、互いに同種のフィラーを使用してもよいし、異なる種類のフィラーを使用してもよい。
球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)は、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、グラフェンから選択されることが好ましく、より好ましくは、球形フィラー(B)が酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化アルミニウムから少なくとも1種選ばれ、板状フィラー(C)が酸化アルミニウム、窒化ホウ素、グラフェンから少なくとも1種選択されることである。
さらに好ましくは、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)は、酸化マグネシウム及び窒化ホウ素から選択され、球形フィラー(B)が酸化マグネシウム、板状フィラー(C)が窒化ホウ素であることがより好ましい。
なお、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)は、それぞれ1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)は、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、グラフェンから選択されることが好ましく、より好ましくは、球形フィラー(B)が酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化アルミニウムから少なくとも1種選ばれ、板状フィラー(C)が酸化アルミニウム、窒化ホウ素、グラフェンから少なくとも1種選択されることである。
さらに好ましくは、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)は、酸化マグネシウム及び窒化ホウ素から選択され、球形フィラー(B)が酸化マグネシウム、板状フィラー(C)が窒化ホウ素であることがより好ましい。
なお、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)は、それぞれ1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
球形フィラー(B)の直径Db及び板状フィラー(C)の直径Dcは、体積比×直径比が上記範囲となるように調整すればよく、例えばそれぞれ1〜200μmの範囲から選択すればよい。
また、平滑性、柔軟性、熱伝導性等の各種性能をバランスよく向上させる観点から、球形フィラー(B)の直径Dbが20〜150μmであるとともに、板状フィラー(C)の直径Dcが10〜100μmであることが好ましい。また、球形フィラー(B)の直径Dbは、体積比×直径比を大きくするために、板状フィラー(C)の直径よりも大きいほうが好ましい。そして、球形フィラー(B)の直径Dbが直径50μmより大きく100μm以下であるとともに、板状フィラー(C)の直径Dcが20〜50μmであることがさらに好ましい。
なお、球形フィラー(B)の直径Db及び板状フィラー(C)の直径Dcは、平均粒径を意味するが、具体的には、後述する実施例の記載の方法により測定されたものである。
また、平滑性、柔軟性、熱伝導性等の各種性能をバランスよく向上させる観点から、球形フィラー(B)の直径Dbが20〜150μmであるとともに、板状フィラー(C)の直径Dcが10〜100μmであることが好ましい。また、球形フィラー(B)の直径Dbは、体積比×直径比を大きくするために、板状フィラー(C)の直径よりも大きいほうが好ましい。そして、球形フィラー(B)の直径Dbが直径50μmより大きく100μm以下であるとともに、板状フィラー(C)の直径Dcが20〜50μmであることがさらに好ましい。
なお、球形フィラー(B)の直径Db及び板状フィラー(C)の直径Dcは、平均粒径を意味するが、具体的には、後述する実施例の記載の方法により測定されたものである。
なお、上記した(A)、(B)、及び(C)成分の体積は、配合される各成分の質量から算出可能なものであり、例えば、各成分の質量に各成分の23℃における密度を乗じることによって算出可能である。
さらに、本発明では、エラストマー(A)、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)が、発泡体シートの主成分となるものであり、これらの合計は、通常、発泡体全体積の70〜100体積%、好ましくは80〜100体積%、より好ましくは90〜100体積%である。
さらに、本発明では、エラストマー(A)、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)が、発泡体シートの主成分となるものであり、これらの合計は、通常、発泡体全体積の70〜100体積%、好ましくは80〜100体積%、より好ましくは90〜100体積%である。
[発泡剤]
発泡体シートは、通常、発泡性組成物に配合された発泡剤により発泡されたものであり、その発泡剤としては熱分解型発泡剤が好ましい。本発明の発泡体シートは、熱分解型発泡剤等の発泡剤により発泡され、かつ板状フィラー(C)を含むものであっても、上記のように、体積比×直径比を所定の値にすることで、発泡性組成物の発泡性が良好となり、発泡体シート表面の平滑性を良好にすることが可能になる。
発泡体シートは、通常、発泡性組成物に配合された発泡剤により発泡されたものであり、その発泡剤としては熱分解型発泡剤が好ましい。本発明の発泡体シートは、熱分解型発泡剤等の発泡剤により発泡され、かつ板状フィラー(C)を含むものであっても、上記のように、体積比×直径比を所定の値にすることで、発泡性組成物の発泡性が良好となり、発泡体シート表面の平滑性を良好にすることが可能になる。
熱分解型発泡剤の具体例としては、分解温度が160℃〜270℃程度の有機系又は無機系の化学発泡剤が挙げられる。
有機系発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物等が挙げられる。
無機系発泡剤としては、酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
これらの中では、微細な気泡を得る観点、及び経済性、安全面の観点から、アゾ化合物、ニトロソ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンがより好ましく、アゾジカルボンアミドが特に好ましい。これらの熱分解型発泡剤は、単独で又は2以上を組み合わせて使用することができる。
熱分解型発泡剤の配合量は、発泡体シートの気泡が破裂せずに適切に発泡ができるように、エラストマー(A)100体積部に対して1〜20体積部が好ましく、5〜15体積部がより好ましい。
有機系発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物等が挙げられる。
無機系発泡剤としては、酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
これらの中では、微細な気泡を得る観点、及び経済性、安全面の観点から、アゾ化合物、ニトロソ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンがより好ましく、アゾジカルボンアミドが特に好ましい。これらの熱分解型発泡剤は、単独で又は2以上を組み合わせて使用することができる。
熱分解型発泡剤の配合量は、発泡体シートの気泡が破裂せずに適切に発泡ができるように、エラストマー(A)100体積部に対して1〜20体積部が好ましく、5〜15体積部がより好ましい。
[任意成分]
発泡性組成物は、本発明の目的が損なわれない範囲で、上記(A)〜(C)成分、及び発泡剤以外の成分を含有してもよく、例えば、各種の添加剤を含有してもよいし、上記(A)成分以外の樹脂成分を含有してもよい。
添加剤の種類は特に限定されず、発泡体に通常使用される各種添加剤を用いることができる。このような添加剤として、例えば、発泡助剤、滑剤、収縮防止剤、気泡核剤、結晶核剤、可塑剤、着色剤(顔料、染料等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、上記フィラー以外の充填剤、補強剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、界面活性剤、加硫剤、及び表面処理剤等が挙げられる。かかる添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて用いることができる。
発泡性組成物に配合される任意成分は、発泡助剤を含むことが好ましい。なお、発泡助剤としては、酸化亜鉛、硫酸鉛、尿素、ステアリン酸亜鉛等が用いられる。
(A)〜(C)成分、及び発泡剤以外の任意成分の配合量は、気泡の形成等を損なわない範囲で適宜選択でき、通常の樹脂の発泡及び成形に用いられる添加量を採用できる。具体的には、エラストマー(A)100体積部に対して、通常、12体積部以下程度、好ましくは0.1〜7体積部配合される。
発泡性組成物は、本発明の目的が損なわれない範囲で、上記(A)〜(C)成分、及び発泡剤以外の成分を含有してもよく、例えば、各種の添加剤を含有してもよいし、上記(A)成分以外の樹脂成分を含有してもよい。
添加剤の種類は特に限定されず、発泡体に通常使用される各種添加剤を用いることができる。このような添加剤として、例えば、発泡助剤、滑剤、収縮防止剤、気泡核剤、結晶核剤、可塑剤、着色剤(顔料、染料等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、上記フィラー以外の充填剤、補強剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、界面活性剤、加硫剤、及び表面処理剤等が挙げられる。かかる添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて用いることができる。
発泡性組成物に配合される任意成分は、発泡助剤を含むことが好ましい。なお、発泡助剤としては、酸化亜鉛、硫酸鉛、尿素、ステアリン酸亜鉛等が用いられる。
(A)〜(C)成分、及び発泡剤以外の任意成分の配合量は、気泡の形成等を損なわない範囲で適宜選択でき、通常の樹脂の発泡及び成形に用いられる添加量を採用できる。具体的には、エラストマー(A)100体積部に対して、通常、12体積部以下程度、好ましくは0.1〜7体積部配合される。
(発泡体シートの厚さ)
本発明の発泡体シートの厚さは、0.05〜1mmであることが好ましい。発泡体シートの厚さを0.05mm以上とすることで、発泡体シートの機械強度が高くなり、破れが生じたりすることを防止する。また、1mm以下とすることで、小型の電子機器内部に容易に配置できるようになる。
これの観点から、発泡体シートの厚さは、0.05〜0.8mmがより好ましく、0.1〜0.5mmがより好ましい。
本発明の発泡体シートの厚さは、0.05〜1mmであることが好ましい。発泡体シートの厚さを0.05mm以上とすることで、発泡体シートの機械強度が高くなり、破れが生じたりすることを防止する。また、1mm以下とすることで、小型の電子機器内部に容易に配置できるようになる。
これの観点から、発泡体シートの厚さは、0.05〜0.8mmがより好ましく、0.1〜0.5mmがより好ましい。
(発泡体シートの平滑性)
本発明の発泡体シートは、その表面が平滑であることが好ましく、具体的には、1cm×1cmにおける表面が平滑であることが好ましい。なお、1cm×1cmにおける表面が平滑であるとは、発泡体を1cm×1cmに切り出した際に、表面を目視で確認し、凹凸が認められないことを意味する。
より具体的には、1cm×1cmの発泡体シートを10枚用意して、上方から厚さ方向に観察したとき、発泡体シートの表面において凹凸が存在するとしても、その凹凸の直径が2mm以下であり、かつ1mm以上のものがあったとしても、10枚の発泡体シートにおいてその凹凸は5個以下存在することが好ましい。また、10枚いずれの発泡体シートにも直径1mm以上の凹凸が存在しないことがより好ましい。なお、凹凸は、発泡に起因して生じた凸部又は凹部を意味する。
本発明の発泡体シートは、その表面が平滑であることが好ましく、具体的には、1cm×1cmにおける表面が平滑であることが好ましい。なお、1cm×1cmにおける表面が平滑であるとは、発泡体を1cm×1cmに切り出した際に、表面を目視で確認し、凹凸が認められないことを意味する。
より具体的には、1cm×1cmの発泡体シートを10枚用意して、上方から厚さ方向に観察したとき、発泡体シートの表面において凹凸が存在するとしても、その凹凸の直径が2mm以下であり、かつ1mm以上のものがあったとしても、10枚の発泡体シートにおいてその凹凸は5個以下存在することが好ましい。また、10枚いずれの発泡体シートにも直径1mm以上の凹凸が存在しないことがより好ましい。なお、凹凸は、発泡に起因して生じた凸部又は凹部を意味する。
(見かけ密度)
発泡体シートは、その見かけ密度が0.1〜2.5g/cm3であることが好ましく、0.5〜1.5g/cm3がより好ましい。見かけ密度をこれら範囲内であることで、発泡体シートの柔軟性、平滑性、熱伝導性を良好にしやすくなる。
発泡体シートは、その見かけ密度が0.1〜2.5g/cm3であることが好ましく、0.5〜1.5g/cm3がより好ましい。見かけ密度をこれら範囲内であることで、発泡体シートの柔軟性、平滑性、熱伝導性を良好にしやすくなる。
(圧縮強度)
発泡体シートは、発泡していることに起因して柔軟性が高くなるものである。発泡体シートは、その25%圧縮強度が、15〜200kPaであることが好ましい。25%圧縮強度が200kPa以下であると、発泡体シートの柔軟性が確保される。また、15kPa以上であれば、ある程度の量のフィラーを配合しても容易に達成できる程度の圧縮強度であるため、フィラー(B)、(C)により適度な熱伝導性を得ることが可能になる。柔軟性及び熱伝導性をバランス良く良好にするためには、25%圧縮強度は、25〜160kPaであることがより好ましい。
発泡体シートは、発泡していることに起因して柔軟性が高くなるものである。発泡体シートは、その25%圧縮強度が、15〜200kPaであることが好ましい。25%圧縮強度が200kPa以下であると、発泡体シートの柔軟性が確保される。また、15kPa以上であれば、ある程度の量のフィラーを配合しても容易に達成できる程度の圧縮強度であるため、フィラー(B)、(C)により適度な熱伝導性を得ることが可能になる。柔軟性及び熱伝導性をバランス良く良好にするためには、25%圧縮強度は、25〜160kPaであることがより好ましい。
(気泡の面積比)
発泡体シートの気泡は、独立気泡であってもよいし、連続気泡であってもよいが、独立気泡であることが好ましい。また、発泡体シートの断面において、気泡の面積は、発泡体シート構成部の面積に対して0.1〜5であることが好ましく、0.5〜3であることがより好ましい。面積比を上記範囲内とすることで、発泡体としての柔軟性、平滑性、及び、放熱部材としての熱伝導性のいずれも良好にすることができる。
上記面積比は、後述する実施例で述べるように、発泡体シートを、樹脂を用いた包埋手法にて包埋処理して断面を観察し、気泡を構成していた部分の発泡体シートの構成部分に対する比を算出したものである。なお、本明細書において発泡体シートの構成部分(発泡体シート構成部)とは、発泡体シートの気泡を除いた部分をいう。
発泡体シートの気泡は、独立気泡であってもよいし、連続気泡であってもよいが、独立気泡であることが好ましい。また、発泡体シートの断面において、気泡の面積は、発泡体シート構成部の面積に対して0.1〜5であることが好ましく、0.5〜3であることがより好ましい。面積比を上記範囲内とすることで、発泡体としての柔軟性、平滑性、及び、放熱部材としての熱伝導性のいずれも良好にすることができる。
上記面積比は、後述する実施例で述べるように、発泡体シートを、樹脂を用いた包埋手法にて包埋処理して断面を観察し、気泡を構成していた部分の発泡体シートの構成部分に対する比を算出したものである。なお、本明細書において発泡体シートの構成部分(発泡体シート構成部)とは、発泡体シートの気泡を除いた部分をいう。
<発泡体シートの製造方法>
本発明の発泡体シートの製造方法としては、エラストマー(A)に、少なくとも球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)を配合させた発泡性組成物を発泡させて、発泡体シートを得る方法が挙げられる。
以下、本製造方法についてより詳細に説明する。
本発明の発泡体シートの製造方法としては、エラストマー(A)に、少なくとも球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)を配合させた発泡性組成物を発泡させて、発泡体シートを得る方法が挙げられる。
以下、本製造方法についてより詳細に説明する。
本製造方法では、発泡性組成物は、通常、シート状に成形されるものであり、例えば、エラストマー(A)、球形フィラー(B)、板状フィラー(C)、さらに、必要に応じて発泡剤、その他の任意成分を押出機に供給して溶融混練し、押出機から押出すことによって発泡性組成物シートに成形すればよい。あるいは、エラストマー(A)、球形フィラー(B)、板状フィラー(C)、さらに、必要に応じて発泡剤、その他の任意成分を、カレンダー、コンベアベルトキャスティングなどを用いて混練しながら連続的に搬送することにより、発泡性組成物シートを得てもよい。また、エラストマー(A)、球形フィラー(B)、板状フィラー(C)、さらに必要に応じて発泡剤、その他の任意成分を混練したものをプレスすることで発泡性組成物シートを得てもよい。
発泡性組成物を発泡する方法は、特に限定されないが、上記のように熱分解型発泡剤等の発泡剤により発泡させることが好ましい。熱分解型発泡剤により発泡させる場合には、発泡性組成物を熱分解型発泡剤の分解温度よりも高い温度で、発泡性組成物を加熱すればよい。加熱温度は、具体的には、200〜400℃程度である。
熱分解型発泡剤を分解させて発泡させる方法としては、特に制限はなく、例えば、発泡性組成物を熱風により加熱する方法、赤外線により加熱する方法、塩浴により加熱する方法、オイルバスにより加熱する方法等が挙げられ、これらは併用してもよい。
熱分解型発泡剤を分解させて発泡させる方法としては、特に制限はなく、例えば、発泡性組成物を熱風により加熱する方法、赤外線により加熱する方法、塩浴により加熱する方法、オイルバスにより加熱する方法等が挙げられ、これらは併用してもよい。
本製造方法では、発泡前の発泡性組成物シートを架橋処理することが好ましい。発泡性組成物シートを架橋処理する方法としては、例えば、発泡性組成物シートに電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を照射する方法、発泡性組成物シートに予め有機過酸化物を配合しておき、発泡性組成物シートを加熱して有機過酸化物を分解させる方法等が挙げられ、これらの方法は併用されてもよい。
さらに、発泡体シート(又は発泡性組成物シート)は、発泡後又は発泡しながら延伸させてもよい。なお、発泡体シートの製造方法は、上記方法に限定されず、他の方法により製造してもよい。
さらに、発泡体シート(又は発泡性組成物シート)は、発泡後又は発泡しながら延伸させてもよい。なお、発泡体シートの製造方法は、上記方法に限定されず、他の方法により製造してもよい。
<発泡体シートの使用方法>
本発明の発泡体シートは、電子機器用途に使用するものである。電子機器としては、スマートフォン等の携帯電話、タブレット型端末、電子ペーパー、ノート型PC、ビデオカメラ、デジタルカメラ等の携帯機器が好ましい。
発泡体シートは、電子機器内部において熱源の近傍に配置され、熱源から発した熱を拡散させたり、放熱させたりする放熱材として使用する。発泡体シートは、柔軟性が高く、かつ薄物であるため、狭いスペースに適切に配置することが可能である。
本発明の発泡体シートは、電子機器用途に使用するものである。電子機器としては、スマートフォン等の携帯電話、タブレット型端末、電子ペーパー、ノート型PC、ビデオカメラ、デジタルカメラ等の携帯機器が好ましい。
発泡体シートは、電子機器内部において熱源の近傍に配置され、熱源から発した熱を拡散させたり、放熱させたりする放熱材として使用する。発泡体シートは、柔軟性が高く、かつ薄物であるため、狭いスペースに適切に配置することが可能である。
発泡体シートは、例えば、熱源と、ヒートシンクとの間のスペースに配置され、ヒートシンクとともに、熱源からの発熱を放熱させる放熱機構を構成する。熱源は、駆動又は使用するときに発熱する電子部品であり、具体的には、CPU、バッテリー、パワーアンプ等が挙げられる。また、ヒートシンクとしては、鉄、ステンレス鋼等の金属部材、グラファイト等の熱伝導性の高い材料、又はこれらの複合物、積層体等が挙げられ、好ましくは電子機器の筐体を構成する。
本発明の発泡体シートは、平滑性、柔軟性等に優れる。そのため、スマートフォン等の携帯機器において、放熱材(発泡体シート)が配置されるスペースが狭い場合であっても、そのようなスペースに適切に配置して、放熱材として使用することが可能である。
本発明の発泡体シートは、平滑性、柔軟性等に優れる。そのため、スマートフォン等の携帯機器において、放熱材(発泡体シート)が配置されるスペースが狭い場合であっても、そのようなスペースに適切に配置して、放熱材として使用することが可能である。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、本発明における各物性の測定方法、評価方法は以下のとおりである。
[球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)の直径]
球形フィラー(B)は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(HELOS/BFM,Sympatec GmbH社製)を用い、常法により粒度分布を測定し、5回測定値した際の平均粒径の平均値を直径とした。板状フィラー(C)は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(HELOS/BFM,Sympatec GmbH社製)を用い、常法により粒度分布を測定し、5回測定値した際の平均粒径の平均値を直径とした。
[見掛け密度]
JIS K 7222に準拠して測定した。
[25%圧縮強度]
発泡体シートの厚さ方向の25%圧縮強度は、JIS K6767−7.2.3(JIS2009)に準拠して測定した。
[気泡の面積比]
発泡体シートを、エポキシ樹脂に浸漬した後、加熱することにて包埋処理し、クロスセクショナルポリッシャーにてZD方向及びMD方向に沿って切断した任意断面について、発泡体シート構成部の総面積に対する、発泡体シート構成部に囲まれた樹脂部分の総面積の比を、走査型電子顕微鏡で測定した観察画像を用いて計算したものを、発泡体シート断面における気泡の面積比とした。
なお、観察画像は、ZD方向に発泡体シートの厚さ分(本実施例では0.5mm)、MD方向に0.5mm分に相当するものである。また、面積比は、5枚の観察画像から平均値を算出して求めたものである。
[平滑性評価]
発泡体シートの1cm×1cmにおける表面が平滑であるか否かを目視により観察して、以下の評価基準にて判定した。
A:発泡体シートの表面が平面状であり、平滑性が高い。
B:発泡体シートの表面に発泡に基づく多少の凹凸が見られるが、実用的に問題ないレベルである。
C:発泡体シートの表面に発泡に基づく凹凸が多数見られ、実用的に使用できないレベルである。
なお、上記A〜Cの評価は、1cm×1cmの発泡体を10枚以上用意できる場合には、以下のように行うとよい。
1cm×1cmの発泡体を任意で10枚用意して、各発泡シートの表面状態を上方から観察して以下のように評価する。なお、凹凸とは、発泡に起因して、発泡シート表面に生じる凹部又は凸部であり、直径とは発泡シート表面における凹部又は凸部の最大径である。
A:任意の10枚の発泡体シートの表面が平面状であり、直径1mm以上の凹凸が存在しない。
B:任意の10枚の発泡体シートの表面に発泡に基づく凹凸が存在するが、その凹凸は直径1mm以上のものがあるが全て2mm以下であり、かつ10枚の発泡体シートの表面に存在する1mm以上の凹凸の個数が5個以下である。
C:任意の10枚の発泡体シートの表面に発泡に基づく凹凸が存在し、凹凸の直径が2mmを超えるものが含まれる、または、2mmを超えるものはなくても、直径が1mm以上の凹凸の個数が、10枚の発泡体シートにおいて6個以上である。
[熱伝導率]
レーザーフラッシュ法により、アルバック理工社製「TC‐7000」を用いて、未発泡体シートの熱伝導率を25℃にて測定した。その後、発泡倍率から下記数式により計算値として発泡体シートの熱伝導率を算出した。
1/λe={(1−V1/3)/λs}+V1/3/{λs・(1−V2/3)+λg・V2/3}
λeは、発泡体シートの熱伝導率、
Vは、発泡体シートの気孔率(気孔率=1−〔1/発泡倍率〕)、
λsは、未発泡シートの熱伝導率、
λgは、空気の熱伝導率
なお、発泡倍率は、発泡前の比容積と発泡後の比容積(単位:m3/kg)を測定し、発泡後の比容積/発泡前の比容積によって算出されたものである。
なお、本発明における各物性の測定方法、評価方法は以下のとおりである。
[球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)の直径]
球形フィラー(B)は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(HELOS/BFM,Sympatec GmbH社製)を用い、常法により粒度分布を測定し、5回測定値した際の平均粒径の平均値を直径とした。板状フィラー(C)は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(HELOS/BFM,Sympatec GmbH社製)を用い、常法により粒度分布を測定し、5回測定値した際の平均粒径の平均値を直径とした。
[見掛け密度]
JIS K 7222に準拠して測定した。
[25%圧縮強度]
発泡体シートの厚さ方向の25%圧縮強度は、JIS K6767−7.2.3(JIS2009)に準拠して測定した。
[気泡の面積比]
発泡体シートを、エポキシ樹脂に浸漬した後、加熱することにて包埋処理し、クロスセクショナルポリッシャーにてZD方向及びMD方向に沿って切断した任意断面について、発泡体シート構成部の総面積に対する、発泡体シート構成部に囲まれた樹脂部分の総面積の比を、走査型電子顕微鏡で測定した観察画像を用いて計算したものを、発泡体シート断面における気泡の面積比とした。
なお、観察画像は、ZD方向に発泡体シートの厚さ分(本実施例では0.5mm)、MD方向に0.5mm分に相当するものである。また、面積比は、5枚の観察画像から平均値を算出して求めたものである。
[平滑性評価]
発泡体シートの1cm×1cmにおける表面が平滑であるか否かを目視により観察して、以下の評価基準にて判定した。
A:発泡体シートの表面が平面状であり、平滑性が高い。
B:発泡体シートの表面に発泡に基づく多少の凹凸が見られるが、実用的に問題ないレベルである。
C:発泡体シートの表面に発泡に基づく凹凸が多数見られ、実用的に使用できないレベルである。
なお、上記A〜Cの評価は、1cm×1cmの発泡体を10枚以上用意できる場合には、以下のように行うとよい。
1cm×1cmの発泡体を任意で10枚用意して、各発泡シートの表面状態を上方から観察して以下のように評価する。なお、凹凸とは、発泡に起因して、発泡シート表面に生じる凹部又は凸部であり、直径とは発泡シート表面における凹部又は凸部の最大径である。
A:任意の10枚の発泡体シートの表面が平面状であり、直径1mm以上の凹凸が存在しない。
B:任意の10枚の発泡体シートの表面に発泡に基づく凹凸が存在するが、その凹凸は直径1mm以上のものがあるが全て2mm以下であり、かつ10枚の発泡体シートの表面に存在する1mm以上の凹凸の個数が5個以下である。
C:任意の10枚の発泡体シートの表面に発泡に基づく凹凸が存在し、凹凸の直径が2mmを超えるものが含まれる、または、2mmを超えるものはなくても、直径が1mm以上の凹凸の個数が、10枚の発泡体シートにおいて6個以上である。
[熱伝導率]
レーザーフラッシュ法により、アルバック理工社製「TC‐7000」を用いて、未発泡体シートの熱伝導率を25℃にて測定した。その後、発泡倍率から下記数式により計算値として発泡体シートの熱伝導率を算出した。
1/λe={(1−V1/3)/λs}+V1/3/{λs・(1−V2/3)+λg・V2/3}
λeは、発泡体シートの熱伝導率、
Vは、発泡体シートの気孔率(気孔率=1−〔1/発泡倍率〕)、
λsは、未発泡シートの熱伝導率、
λgは、空気の熱伝導率
なお、発泡倍率は、発泡前の比容積と発泡後の比容積(単位:m3/kg)を測定し、発泡後の比容積/発泡前の比容積によって算出されたものである。
以下の実施例及び比較例で使用した材料は以下のとおりである。
エラストマー(I):EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)、JSR株式会社製、商品名「EP21」
エラストマー(II):液状EPDM(液状エチレン−プロピレン−ジエンゴム)、三井化学株式会社製、商品名「PX−068」
エラストマー(III):水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、三井化学株式会社製、商品名「タフテックH1221」
球形フィラー(B-1):酸化マグネシウム、宇部マテリアルズ株式会社製、商品名「RF−70C−SC」、直径:70μm
球形フィラー(B-2):酸化マグネシウム、宇部マテリアルズ株式会社製、商品名「RF−10C−SC」、直径:10μm
球形フィラー(B-3):窒化アルミニウム、ThruTek社製、商品名「ALN100BF」、直径:10μm
球形フィラー(B-4):酸化マグネシウム、宇部マテリアルズ株式会社製、商品名「RF−50C−SC」、直径:50μm
板状フィラー(C-1):窒化ホウ素、デンカ株式会社製、商品名「デンカボロンナイトライドFP40」、直径:40μm
板状フィラー(C-2):窒化ホウ素、モメンティブ株式会社製、商品名「PTX25」、直径:25μm
板状フィラー(C-3):窒化ホウ素、三井化学株式会社製、商品名「MBT−010T」、直径:1μm
板状フィラー(C-4):酸化アルミニウム、キンセイマテック株式会社製、商品名「セラフ10030」、直径:10μm
アゾジカルボンアミド:大塚化学株式会社製、商品名「SO−L」
フェノール系酸化防止剤:チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製、商品名「イルガノックス1010」
エラストマー(I):EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)、JSR株式会社製、商品名「EP21」
エラストマー(II):液状EPDM(液状エチレン−プロピレン−ジエンゴム)、三井化学株式会社製、商品名「PX−068」
エラストマー(III):水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、三井化学株式会社製、商品名「タフテックH1221」
球形フィラー(B-1):酸化マグネシウム、宇部マテリアルズ株式会社製、商品名「RF−70C−SC」、直径:70μm
球形フィラー(B-2):酸化マグネシウム、宇部マテリアルズ株式会社製、商品名「RF−10C−SC」、直径:10μm
球形フィラー(B-3):窒化アルミニウム、ThruTek社製、商品名「ALN100BF」、直径:10μm
球形フィラー(B-4):酸化マグネシウム、宇部マテリアルズ株式会社製、商品名「RF−50C−SC」、直径:50μm
板状フィラー(C-1):窒化ホウ素、デンカ株式会社製、商品名「デンカボロンナイトライドFP40」、直径:40μm
板状フィラー(C-2):窒化ホウ素、モメンティブ株式会社製、商品名「PTX25」、直径:25μm
板状フィラー(C-3):窒化ホウ素、三井化学株式会社製、商品名「MBT−010T」、直径:1μm
板状フィラー(C-4):酸化アルミニウム、キンセイマテック株式会社製、商品名「セラフ10030」、直径:10μm
アゾジカルボンアミド:大塚化学株式会社製、商品名「SO−L」
フェノール系酸化防止剤:チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製、商品名「イルガノックス1010」
なお、以下に示す体積%は、特に断りのない限り、発泡体全量に対する体積%を示すものであり、また、以下の実施例では発泡性組成物全量から発泡剤の体積を差し引いた体積を発泡体全量の体積とする。
実施例1
エラストマー(I)60質量部、エラストマー(II)40質量部(エラストマー合計:100質量部、51体積%)、球形フィラー(B-1)300質量部(36体積%)、板状フィラー(C-1)55質量部(11体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部(エラストマー100体積部に対して、10体積部)及びフェノール系酸化防止剤4質量部(エラストマー100体積部に対して、4体積部)を溶融混練した後、プレスすることにより厚さが0.4mmの発泡性組成物シートを得た。得られた発泡性組成物シートの両表面に加速電圧500keVにて電子線を2.5Mrad照射して発泡性組成物シートを架橋させた。次に発泡性組成物シートを250℃に加熱することによって発泡性組成物シートを発泡させて発泡体シートを得た。得られた発泡体シートについて、表1に示すように各物性及び性能を評価した。
実施例1
エラストマー(I)60質量部、エラストマー(II)40質量部(エラストマー合計:100質量部、51体積%)、球形フィラー(B-1)300質量部(36体積%)、板状フィラー(C-1)55質量部(11体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部(エラストマー100体積部に対して、10体積部)及びフェノール系酸化防止剤4質量部(エラストマー100体積部に対して、4体積部)を溶融混練した後、プレスすることにより厚さが0.4mmの発泡性組成物シートを得た。得られた発泡性組成物シートの両表面に加速電圧500keVにて電子線を2.5Mrad照射して発泡性組成物シートを架橋させた。次に発泡性組成物シートを250℃に加熱することによって発泡性組成物シートを発泡させて発泡体シートを得た。得られた発泡体シートについて、表1に示すように各物性及び性能を評価した。
実施例2
使用する板状フィラーを板状フィラー(C-2)に変更し、かつ、エラストマー100質量部(49体積%)、球形フィラー(B-1)300質量部(35体積%)、板状フィラー(C-2)75質量部(14体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例1と同様に実施した。
使用する板状フィラーを板状フィラー(C-2)に変更し、かつ、エラストマー100質量部(49体積%)、球形フィラー(B-1)300質量部(35体積%)、板状フィラー(C-2)75質量部(14体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例1と同様に実施した。
実施例3
エラストマー100質量部(51体積%)、球形フィラー(B-1)300質量部(36体積%)、板状フィラー(C-2)55質量部(11体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
エラストマー100質量部(51体積%)、球形フィラー(B-1)300質量部(36体積%)、板状フィラー(C-2)55質量部(11体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
実施例4
エラストマー100質量部(54体積%)、球形フィラー(B-1)300質量部(39体積%)、板状フィラー(C-2)25質量部(5体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
エラストマー100質量部(54体積%)、球形フィラー(B-1)300質量部(39体積%)、板状フィラー(C-2)25質量部(5体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
実施例5
使用するエラストマー(I)をエラストマー(III)に変更し、エラストマー100質量部(59体積%)、球形フィラー(B-1)150質量部(21体積%)、板状フィラー(C-2)80質量部(18体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
使用するエラストマー(I)をエラストマー(III)に変更し、エラストマー100質量部(59体積%)、球形フィラー(B-1)150質量部(21体積%)、板状フィラー(C-2)80質量部(18体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
実施例6
エラストマー100質量部(51体積%)、球形フィラー(B-3)270質量部(37体積%)、板状フィラー(C-3)55質量部(11体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
なお、エラストマーとしては、実施例2〜4と同様に、エラストマー(I)60質量部及びエラストマー(II)40質量部を使用した。以下の実施例7〜9も同様である。
エラストマー100質量部(51体積%)、球形フィラー(B-3)270質量部(37体積%)、板状フィラー(C-3)55質量部(11体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
なお、エラストマーとしては、実施例2〜4と同様に、エラストマー(I)60質量部及びエラストマー(II)40質量部を使用した。以下の実施例7〜9も同様である。
実施例7
エラストマー100質量部(54体積%)、球形フィラー(B-4)330質量部(42体積%)、板状フィラー(C-2)10質量部(2体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
エラストマー100質量部(54体積%)、球形フィラー(B-4)330質量部(42体積%)、板状フィラー(C-2)10質量部(2体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
実施例8
エラストマー100質量部(41体積%)、球形フィラー(B-1)430質量部(42体積%)、板状フィラー(C-2)95質量部(15体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
エラストマー100質量部(41体積%)、球形フィラー(B-1)430質量部(42体積%)、板状フィラー(C-2)95質量部(15体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
実施例9
エラストマー100質量部(52体積%)、球形フィラー(B-1)300質量部(37体積%)、板状フィラー(C-4)90質量部(10体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
エラストマー100質量部(52体積%)、球形フィラー(B-1)300質量部(37体積%)、板状フィラー(C-4)90質量部(10体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例2と同様に実施した。
比較例1
使用する球形フィラーを球形フィラー(B-2)に変更するとともに、板状フィラーを板状フィラー(C-2)に変更し、かつ、エラストマー100質量部(65体積%)、球形フィラー(B-2)120質量部(20体積%)、板状フィラー(C-2)55質量部(8体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例1と同様に実施した。
使用する球形フィラーを球形フィラー(B-2)に変更するとともに、板状フィラーを板状フィラー(C-2)に変更し、かつ、エラストマー100質量部(65体積%)、球形フィラー(B-2)120質量部(20体積%)、板状フィラー(C-2)55質量部(8体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例1と同様に実施した。
比較例2
エラストマー100質量部(58体積%)、球形フィラー(B-2)200質量部(28体積%)、板状フィラー(C-2)55質量部(12体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例1と同様に実施した。
エラストマー100質量部(58体積%)、球形フィラー(B-2)200質量部(28体積%)、板状フィラー(C-2)55質量部(12体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例1と同様に実施した。
比較例3
エラストマー100質量部(51体積%)、球形フィラー(B-2)300質量部(36体積%)、板状フィラー(C-2)55質量部(11体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例1と同様に実施した。
エラストマー100質量部(51体積%)、球形フィラー(B-2)300質量部(36体積%)、板状フィラー(C-2)55質量部(11体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例1と同様に実施した。
比較例4
エラストマー100質量部(46体積%)、球形フィラー(B-2)400質量部(43体積%)、板状フィラー(C-2)55質量部(10体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例1と同様に実施した。
エラストマー100質量部(46体積%)、球形フィラー(B-2)400質量部(43体積%)、板状フィラー(C-2)55質量部(10体積%)、アゾジカルボンアミド16質量部、及びフェノール系酸化防止剤4質量部を溶融混練して発泡性組成物シートを得た以外は、実施例1と同様に実施した。
実施例1〜9では、発泡体シートに球形フィラー(A)及び板状フィラー(B)の両方を配合して、これらの体積比を所定範囲に設定し、かつ体積比×直径比を3以上することで、薄物の発泡体シートの柔軟性及び熱伝導性を確保しつつ、その表面の平滑性を高めることができた。
それに対して、比較例1〜4では、発泡体シートに球形フィラー(A)及び板状フィラー(B)の両方を配合したが、これらの体積比×直径比が3未満となったため、表面シート表面の平滑性を良好にすることができなかった。
それに対して、比較例1〜4では、発泡体シートに球形フィラー(A)及び板状フィラー(B)の両方を配合したが、これらの体積比×直径比が3未満となったため、表面シート表面の平滑性を良好にすることができなかった。
Claims (7)
- エラストマー(A)と、エラストマー(A)中に分散される球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)とを含む電子機器用熱伝導性発泡体シートであって、
球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)それぞれのエラストマー(A)に対する体積比をVb、Vcとするとともに、球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)の直径をそれぞれDb、Dcとすると、Vbが0.2以上であるとともに、(Vb/Vc)×(Db/Dc)が3以上である電子機器用熱伝導性発泡体シート。 - 球形フィラー(B)及び板状フィラー(C)それぞれが、シリカ、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、タルク、窒化アルミニウム、及び炭素系フィラーからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
- 見かけ密度が0.1〜2.5g/cm3である請求項1又は2に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
- 発泡体シートの断面における気泡の面積が、発泡体シート構成部の面積に対して0.1〜5である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
- 熱分解型発泡剤により発泡された発泡体である請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
- 発泡体におけるエラストマー(A)が30〜80体積%である請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
- Vbが0.2〜1.1であるとともに、Vcが0.03〜0.4である請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子機器用熱伝導性発泡体シート。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019131776A (ja) * | 2018-02-02 | 2019-08-08 | 積水化学工業株式会社 | エラストマー組成物、及びその製造方法 |
WO2023182254A1 (ja) * | 2022-03-24 | 2023-09-28 | 三菱マテリアル株式会社 | 熱可塑性エラストマー組成物、熱伝導性シート、放熱構造体 |
-
2017
- 2017-03-28 JP JP2017063707A patent/JP2017186548A/ja active Pending
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JP7020944B2 (ja) | 2018-02-02 | 2022-02-16 | 積水化学工業株式会社 | エラストマー組成物、及びその製造方法 |
WO2023182254A1 (ja) * | 2022-03-24 | 2023-09-28 | 三菱マテリアル株式会社 | 熱可塑性エラストマー組成物、熱伝導性シート、放熱構造体 |
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