JP2017186268A - 抗i型アレルギー抑制増強剤および当該抗i型アレルギー抑制増強剤を使用する方法 - Google Patents

抗i型アレルギー抑制増強剤および当該抗i型アレルギー抑制増強剤を使用する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便に抗I型アレルギー抑制成分のアレルギー抑制効果を増強できる抗I型アレルギー抑制増強剤および当該抗I型アレルギー抑制増強剤を使用する方法を提供する。【解決手段】抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物から抽出したアレルギー抑制増強成分を含有する抗I型アレルギー抑制増強剤、及び、イチジク、ビワ、ルイボス、センナから抽出溶媒によって抗体解離組成物を抽出し、I型アレルギー症状を緩和・抑制・予防するため有効量の抗体解離組成物を含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、タマネギおよびショウガの少なくとも何れか一方から抽出し、抗I型アレルギー抑制成分の効果を増強するための有効量のアレルギー抑制増強成分を含有する抗I型アレルギー抑制増強剤を使用する方法。【選択図】図6

Description

本発明は、植物体から抽出した抽出成分を抗アレルギー有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制増強剤および当該抗I型アレルギー抑制増強剤を使用する方法に関する。
近年、花粉症・アレルギー性鼻炎・食物アレルギー・接触性皮膚炎・アトピー性皮膚炎・気管支喘息等のアレルギー症状を示す人が増えており、社会的にも大きな問題になっている。アレルギーは、過剰な免疫反応の一例であり、I〜IV型に分類される。社会的に注目度の高い花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患は、I型アレルギーである。
I型アレルギーは、以下の過程で発症する。
(1)生体内に抗原となる花粉・カビなどのアレルゲンが侵入すると、これに対応するIgE(免疫グロブリンE)型抗体がB細胞から過剰に産生される。
(2)産生されたIgE抗体が肥満細胞(マスト細胞とも呼ばれる)や好塩基球細胞の表面に発現した高親和性IgE受容体(FcεRI)と結合すること(感作)で、アレルギー反応の準備状態(感作状態)となる。
(3)再度アレルゲンが侵入し、感作状態にある細胞表面のIgE抗体同士を架橋する(抗原抗体反応)。
(4)その刺激によってヒスタミンやロイコトリエンと言ったケミカルメディエータの放出(脱顆粒)が起こる。
(5)ケミカルメディエータによって周囲の組織に炎症、血管透過性の亢進などのアレルギー症状が惹起される。
このようなI型アレルギーを発症した患者に対しては、通常、抗ヒスタミン剤やステロイド剤などの薬剤が投与される。これらの薬剤は効果が高い反面、眠気・口渇・胃腸障害などの副作用が問題となっている。また、アレルギー症状の改善には長期間の投薬を要するため、副作用の虞がある薬剤ではなく、安全性が高く継続的に使用できる抗アレルギー剤が望ましい。天然由来の抗アレルギー剤であれば、上記薬剤に比べて安全性は高いと考えられる。例えば特許文献1〜6には、植物由来の抗アレルギー剤が報告されている。
特許文献1には、ヘリクリサム属植物の抽出物が、インターロイキン4シグナリングの阻害活性(IgEクラススイッチの阻害活性)、FcεRI発現の低下活性、およびヒスタミン放出の阻害活性といった抗アレルギー作用を有することが記載してある。
特許文献2には、モモタマナあるいは月桃の植物体、もしくは植物体から水又は有機溶媒単独、又はそれらの混合物で抽出処理して得たエキスを有効成分とする抗アレルギー剤が記載してある。
特許文献3には、シトルラス属植物から低級脂肪族アルコールもしくはその含水物による抽出によって得られる抽出液または抽出エキスを有効成分として含有することを特徴とする抗アレルギー性組成物が記載してある。
特許文献4には、イネ由来ポリフェノールを有効成分として含むことを特徴とする抗アレルギー剤が記載してある。
特許文献5には、植物体のバラやバラの抽出物、および、これらを発酵培養して得られた発酵物のうちの少なくとも1種と、α−シクロデキストリンとを含有することを特徴とする抗アレルギー剤が記載してある。
特許文献6には、スベリヒユの有効成分を含有することを特徴とする抗アレルギー剤が記載してある。
特開2009−96761号公報 特開2006−117562号公報 特開2006−206520号公報 特開2007−45755号公報 特開2007−176797号公報 特開2008−247779号公報
特許文献1〜6には、ヘリクリサム属植物、モモタマナ、月桃、シトルラス属植物、イネ、バラ属植物、スベリヒユといった種々の植物から抗アレルギー剤が作製されている。I型アレルギーに限らず、アレルギー症状の予防や治療を行なうに際して、安全性が高く、継続的に使用できる抗アレルギー剤を作製できる植物の種類は、できるだけ多いほうが望ましい。さらに、このような植物由来の抗アレルギー剤は、摂取者の嗜好に対応できるように、飲用・食用・塗布用などに調製して、できるだけ多様な態様で手軽に摂取できるのが望ましい。
植物の葉からアレルギーに有効な成分を抽出するには、例えば当該植物の葉を製茶し、溶媒で抽出する。このとき得られた抽出液を飲用に供することで、アレルギーに有効な成分を含む抗アレルギー剤とすることができる。
飲用では茶の木以外の樹木の葉が利用されることは少ない。例えばイチジクは、果実を食する以外では、ごく一部の地域でイチジク葉を飲用茶に加工されるのみである。そのため、果実以外の部位は殆ど破棄されており、有効利用されていないのが現状である。イチジク葉には、ポリフェノールなどの機能性成分が含まれていることが知られているが、当該イチジク葉は殆ど破棄されていたために研究が進んでおらず、未だに多くの未同定成分が含まれていると考えられる。
上述したように、B細胞によって侵入したアレルゲンに特異的なIgE抗体が産生されると、当該IgE抗体は血流に乗り、マスト細胞や好塩基球細胞が発現するFcεRIに結合し、これらの細胞を感作する。
マスト細胞や好塩基球細胞におけるアレルゲンを介したIgE抗体同士の架橋は、I型アレルギーの惹起に対して重要な役割を担っている。即ち、単量体のIgE抗体がFcεRIに結合する(感作状態)のみでは全身性のI型アレルギー症状を引き起こすほどの応答を誘導することができないと考えられている。
そのため、例えばアレルギー反応の準備状態(感作状態)となった段階で、マスト細胞や好塩基球細胞の感作状態を解消できれば、I型アレルギーの発症を抑制することができると考えられる。
また、上述したように、植物の葉からアレルギーに有効な成分を含む抽出液を抗アレルギー剤として飲用に供する場合、有効成分の濃度が高い抽出液であったり、抽出液の飲用頻度が高ければ、当該抗アレルギー剤としての効果を十分期待できると考えられる。
一方、当該抗アレルギー剤の利用者にとっては、飲用頻度の低い抽出液であったり、低コストである方が都合のよいケースがある。そのため、このような利用者の負荷や負担を軽減するため、抗アレルギー剤、特に抗I型アレルギー抑制成分のアレルギー抑制効果を増強できれば望ましい。
従って、本発明の目的は、簡便に抗I型アレルギー抑制成分のアレルギー抑制効果を増強できる抗I型アレルギー抑制増強剤および当該抗I型アレルギー抑制増強剤を使用する方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る抗I型アレルギー抑制増強剤の第一特徴構成は、感作状態にあるマスト細胞あるいは好塩基球細胞に対して、IgE抗体を解離させる作用を有する抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、
当該抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物から抽出したアレルギー抑制増強成分を含有する点にある。
一般に、I型アレルギーを抑制するには(1)抗体の過剰産生を抑制する、(2)感作
を抑制する、(3)脱顆粒反応を抑制する、(4)脱顆粒後のアレルギー症状すなわち炎症や浮腫などを抑制する、といった手段が考えられる。これらのうち既存の抗アレルギー技術は(3),(4)とされている。また、(2)のように感作状態を抑制することでI
型アレルギーを抑制することも考えられている。前記抗I型アレルギー抑制成分は、感作を抑制するのではなく、感作状態にあるマスト細胞や好塩基球細胞の感作状態を解消してI型アレルギーの発症を抑制するものである。
即ち、アレルゲンが侵入して感作状態にあるマスト細胞や好塩基球細胞に対して、IgE抗体を解離させる作用を有する抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分を接触させると、マスト細胞や好塩基球細胞の表面に結合したIgE抗体が解離し、マスト細胞や好塩基球細胞を感作する前の状態に戻すことができる。この状態で再度アレルゲンが侵入したとしても、感作状態ではないマスト細胞や好塩基球細胞において抗原抗体反応は起きないため、ケミカルメディエータの放出といった一連の反応が生じないため、アレルギー症状を呈するのを未然に防止することができる。
本構成では、上述した抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分に加えて、当該抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物から抽出したアレルギー抑制増強成分を含有する。
このように、本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤が、抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分および前記アレルギー抑制増強成分を含有することで、抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分のみの場合に得られたI型アレルギーの抑制効果を増強することができる。
そのため、本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤であれば、抗体解離組成物の量を増やすことなく、簡便に抗I型アレルギー抑制成分のアレルギー抑制効果を増強できるため、I型アレルギーの予防や治療に非常に有効であると考えられる。
さらに、本発明のように、I型アレルギーの抑制効果が増強された抗I型アレルギー抑制増強剤であれば、飲用頻度を抑制した場合であっても抗アレルギー剤としての効果を十分期待できるため、利用者の負荷や負担を軽減することができる。
本発明に係る抗I型アレルギー抑制増強剤の第二特徴構成は、前記抗体解離組成物が、イチジク、ビワ、ルイボス、センナから、水、熱水、アルコールまたは含水アルコールの何れかの抽出溶媒によって抽出した抽出成分とした点にある。
本発明者らは、鋭意研究の結果、イチジク、ビワ、ルイボス、センナに抗体解離組成物が含有されていることを見出した。そのため、本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤に含まれる当該抗I型アレルギー抑制成分であれば、植物由来の成分を抗アレルギー有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分とすることができるため、本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤は、安全性が高く、継続的に使用できる。
また、抗体解離組成物を含む植物からの抽出組成物を得るために、イチジク葉やビワ葉など、果実以外の部位をも利用することができる。果実以外の部位は殆ど破棄されている現状を鑑みると、イチジクやビワ等の植物体を有効利用することができる。
抽出溶媒を水および熱水とした場合では、一般的な茶抽出液の調製に準じた手法で抗I型アレルギー抑制成分を得ることができる。また、抽出溶媒をアルコールまたは含水アルコールとした場合では、入手の容易な有機溶媒を抽出溶媒として利用できる。
よって、本構成によれば、簡便に抗I型アレルギー抑制成分を得ることができるため、抗I型アレルギー抑制増強剤を容易に作製することができる。
本発明に係る抗I型アレルギー抑制増強剤の第三特徴構成は、前記アレルギー抑制増強成分が、タマネギおよびショウガから抽出した組成物の少なくとも何れか一方を含む点にある。
本構成では、アレルギー抑制増強成分が、入手の容易なタマネギおよびショウガから抽出した組成物であるため、容易かつ安価に抗I型アレルギー抑制成分のアレルギー抑制効果を増強でき、利用者にコスト的な負担を増大させ難くなる。
本発明に係る抗I型アレルギー抑制増強食品の特徴構成は、感作状態にあるマスト細胞あるいは好塩基球細胞に対して、IgE抗体を解離させる作用を有する抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、当該抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物から抽出したアレルギー抑制増強成分を含有する点にある。
本構成では、イチジクやビワ、ルイボス、センナより抽出した抗体解離組成物、および、該抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物から抽出したアレルギー抑制増強成分を含んだ抗I型アレルギー抑制増強食品として、アレルギー症状を緩和・抑制・予防する効果を増強するために利用することができる。
即ち、抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分のみの場合に得られたI型アレルギーの抑制効果を増強することができる抗I型アレルギー抑制増強食品となる。
当該抗I型アレルギー抑制増強食品は、健康食品・機能性食品・飼料として飲食物の態様で供することが可能であるため、摂取者の多様な嗜好に対応できる状態で容易に摂取することができる。
本発明に係る抗I型アレルギー抑制増強剤を使用する方法の特徴構成は、イチジク、ビワ、ルイボス、センナから抽出溶媒によって、感作状態にあるマスト細胞あるいは好塩基球細胞に対してIgE抗体を解離させる抗体解離組成物を抽出し、I型アレルギー症状を緩和・抑制・予防するため有効量の前記抗体解離組成物を含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、タマネギおよびショウガの少なくとも何れか一方から抽出し、前記抗I型アレルギー抑制成分の効果を増強するための有効量のアレルギー抑制増強成分を含有する抗I型アレルギー抑制増強剤を使用する点にある。
本構成で使用する抗体解離組成物およびアレルギー抑制増強成分は、イチジク、ビワ、ルイボス、センナ、タマネギおよびショウガ由来の天然成分であり安全性が高く、継続的に使用することができるため、長期に亘って服用したとしても、副作用の虞は殆どない状態でI型アレルギーの抑制効果を増強することができる。
抗体解離組成物を熱水で抽出する場合の処理工程の概略を示す図である。 イムノブロット法による結果を示した図である。 解離したIgE抗体量の相対強度を求めた結果を示したグラフである。 イチジク、ビワ、センナ、ルイボスから抽出した抽出液のそれぞれを感作細胞に添加し、当該感作細胞からIgE抗体が解離する相対強度の結果を示したグラフである。 イチジク茶、ビワ茶、センナ茶およびルイボスティーのβ―Hex放出量(抗アレルギー作用)の評価結果を示したグラフである。 アレルギー抑制増強成分(タマネギ果皮粉末)を添加した場合に、抗I型アレルギー抑制成分のアレルギー抑制効果がどのように変化するかを調べた結果を示したグラフである。 アレルギー抑制増強成分(ショウガ粉末)を添加した場合に、抗I型アレルギー抑制成分のアレルギー抑制効果がどのように変化するかを調べた結果を示したグラフである。 比較素材28種を添加した場合に、抗I型アレルギー抑制成分のアレルギー抑制効果がどのように変化するかを調べた結果を示したグラフである。 イチジク茶と、タマネギ果皮粉末の混合比を変更した場合に、アレルギー抑制効果がどのように変化するかを調べた結果を示したグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明は、抗I型アレルギー抑制成分のみのアレルギー抑制効果を増強することができる天然由来、特に植物由来の抽出成分を有する抗I型アレルギー抑制増強剤およびその使用方法である。
アレルギーは過剰な免疫反応の一例であり、植物由来の抽出成分に抗アレルギー作用が認められている。本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤は、感作状態にあるマスト細胞あるいは好塩基球細胞に対して、IgE抗体を解離させる作用を有する抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、当該抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物から抽出したアレルギー抑制増強成分を含有する。
本発明は、I〜IV型アレルギーのうち、特に花粉症や急性蕁麻疹、食物アレルギーといったI型アレルギーに適用できるが、I型アレルギーはこれに限られるものではない。
抗体解離組成物は、植物体、例えばイチジク、ビワ、ルイボス、センナから、水、熱水、アルコールまたは含水アルコールの何れかの抽出溶媒によって抽出した抽出成分である。
イチジクは、クワ科イチジク属の植物であり、本実施形態ではイチジクFicus carica L.を使用した場合について説明する。イチジクは、例えば日本国内の主要栽培品種である桝井ドーフィン(Masui Dauphine)、テマリイチジク、ダルマティー、プレコス・ロンデ・ド・ボルドー、ネグローネが好ましいが、これらに限定されるものではない。
本発明で用いるイチジクの植物体は、植物体の根から葉の先端までの全てである全草を利用することができるが、好ましくは葉を利用するとよい。葉のうち、特に新梢先端部の若葉を利用するのが好ましい。
新梢とは、新しく伸びた枝のことで、当年枝(とうねんし)とも呼ばれる。
若葉とは、生えたばかりの葉のことを指す。例えば、イチジクの場合、出葉した後14日程度までの葉で、新梢先端部から第5節程度までの葉を使用するのがよい。新梢先端部の若葉を利用した場合、抽出溶媒による抽出が容易であり、抗体解離組成物を効率よく取得することができる。
植物体は、生でも乾燥物でもよい。抗酸化物を抽出する際に使用する植物体の大きさ(粉砕程度)は特に制限されないが、例えば粉末状態〜粗切り状態が好ましい。
ビワはバラ科の植物であり、例えば日本国内の主要栽培品種である茂木や田中が好ましいが、これらに限定されるものではない。ビワは好ましくは葉を利用するとよい。
ルイボスは、マメ亜科のアスパラトゥス属の一種であり、例えばアスパラサス・リネアリスが好ましいが、これらに限定されるものではない。ルイボスは好ましくは葉を利用するとよい。
センナは、マメ科の植物であり、例えばチンネベリー・センナまたはアレキサンドリア・センナが好ましいが、これらに限定されるものではない。センナは好ましくは茎を利用するとよい。
本明細書では、例えばイチジク、ビワ、ルイボス、センナの全草或いはその一部を「植物体」と称する。
抽出溶媒は、水、熱水および有機溶媒を使用するとよい。熱水は、例えば1気圧で80〜100℃の温度にするとよい。熱水で抽出する場合は、以下の方法により製造することができる。
即ち、イチジク属植物を蒸煮する加熱処理A、加熱処理を行った植物体を揉念する揉念処理B、揉念処理を行った植物体を乾燥する乾燥処理C、乾燥した植物体に抽出溶媒である熱水を添加し、抗体解離組成物を含有する抽出組成物を取得する抽出処理D、を行なう(図1)。
加熱処理は、熱により植物体の酵素を失活させる処理であり、例えば植物体を100℃の水蒸気に曝すことにより行なう。加熱温度は、当該酵素が失活する温度であればよいため、100℃に限定されるものではなく、例えば80〜100℃、好ましくは95〜100℃の範囲で行なえばよい。加熱処理時間は、確実に酵素活性を失活させる時間を設定すればよく、例えば0.5〜10分程度とする。加熱処理は、回転可能な筒胴や蒸し器などで行なうが、これに限られるものではない。
揉念処理は、均一に乾燥するように水分を移動させるため、ならびに植物体から抗体解離組成物を抽出しやすくするために行う処理である。揉念処理は、例えば茶葉温が35〜60℃となる状態で25〜40分間揉む処理を行う。揉念処理により、植物体の含水率は13〜30%程度になっていると考えられる。
乾燥処理は、植物体の保存性を高めるために行う。好ましくは、含水率が4〜5%になるように植物体を乾燥させる。乾燥処理は、例えば55〜65℃で2〜5時間乾燥させる処理を行う。
上述した抗体解離組成物を得るに際して、採取した直後の植物体を利用するか、或いは、所定の条件で保管した植物体を利用するとよい。当該保管は、例えば、植物体を樹脂フィルム袋で包装し、低温で所定期間保管する低温貯蔵処理を行うとよい。樹脂フィルム袋は、例えば厚さ0.02〜0.04mm程度の低密度ポリエチレン袋とし、温度条件は例えば0〜8℃程度とし、所定期間は例えば10日以上とする。
抽出溶媒として使用できる有機溶媒は、アルコールまたは含水アルコールの何れかがよい。アルコールは、炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状の飽和アルコールを使用するとよい。具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノール等が挙げられ、これらの中でも、メタノール、エタノールが好ましい。
含水アルコールのアルコール濃度は、20〜80重量%、好ましくは50〜75重量%とする。尚、例えばアルコール濃度50重量%の含水アルコールとは、アルコール50重量部と水50重量部を別々に量った後、一つの容器に両者を入れて良く混合したものを言う。
アルコールまたは含水アルコールの何れかを使用した場合の抽出時の温度としては、通常室温〜90℃、好ましくは50〜80℃の範囲である。更に好ましくは、常圧にて含水アルコールが還流する程度の温度である。このとき、抽出器は解放系でも閉鎖系でもよい。抽出時間は、原料及び抽出温度等にもよるが、通常0.5〜10時間、好ましくは1〜4時間である。
例えば含水アルコールで抽出する場合は、以下の方法により製造することができる。
即ち、イチジク属植物の場合は、イチジク属植物を粉砕する粉砕処理、含水アルコールを添加する溶媒添加処理、溶媒を添加したのち振盪する振盪処理、振盪処理後に遠心分離して上清を回収する回収処理、を行う。
粉砕処理は凍結乾燥したイチジク葉を粉砕処理できる粉砕機を使用して行う。溶媒添加処理は粉砕したイチジク葉に抽出溶媒である含水アルコールを適量添加する。振盪処理は、例えば室温で3時間、毎分120回転で円運動にて振盪する。回収処理は、例えば毎分12000回転で10分間遠心することによって上清を回収する。上清を回収した後の残渣に対して、必要に応じて、溶媒添加処理、振盪処理、回収処理を繰り返し行ってもよい。
抽出溶媒として使用する水やアルコールは、各種の酸やアルカリあるいは塩等を含有する緩衝液の態様で使用してもよい。
上述したように、熱水や有機溶媒を使用して抗体解離組成物を抽出し、例えば、不溶物が混在する状態でそのまま、あるいは、不溶物を除去した状態で例えば濃縮若しくは希釈・乾燥などの適当な処理を施すことが可能である。
本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤は、例えばイチジク属植物から抽出した抗体解離組成物だけでなく、ビワ、ルイボス、センナなどの他の植物から抽出した抗体解離組成物を含んでもよい。
本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤は、上述した抗体解離組成物および当該抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物から抽出したアレルギー抑制増強成分を含有する。
「抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物」とは、イチジク、ビワ、ルイボス、センナ以外の植物のことである。本実施形態では「抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物」としてタマネギ或いはショウガを示すが、これに限定されるものではない。
「アレルギー抑制増強成分」は、有効量のアレルギー抑制増強成分を添加することによって、抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分のみの場合よりアレルギー抑制効果を増強できるものをいう。
即ち、本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤は、抗体解離組成物に加えて、アレルギー抑制増強成分を含むものであればよい。
タマネギは、ヒガンバナ科ネギ属の植物であり、例えば日本国内の主要栽培品種であるターザン、もみじ3号、さつき、札幌黄、さつおう、さららが好ましいが、これらに限定されるものではない。タマネギは好ましくは果皮を利用するとよいが、これに限定されるものではない。アレルギー抑制増強成分をタマネギから抽出する場合は、例えば水、熱水、アルコールまたは含水アルコールの何れかの抽出溶媒を使用すればよいが、これらに限定されるものではない。本実施形態では、タマネギ果皮粉末の熱水溶解物を使用した場合について説明する。
当該タマネギ果皮粉末は、タマネギ果皮を自然乾燥或いは乾燥機による乾燥によって通常の手法により得ることができる。タマネギ果皮粉末の熱水溶解物は、タマネギ果皮を乾燥して得られた粉末を、例えば80〜100℃程度の熱水によって溶解することによって得ることができる。
ショウガは、ショウガ科の植物であり、例えば日本国内の主要栽培品種である谷中ショウガ、おたふく、印度、土佐一、金時ショウガが好ましいが、これらに限定されるものではない。ショウガは好ましくはすりおろしたものや、これを乾燥した粉末を利用するとよいが、これらに限定されるものではない。アレルギー抑制増強成分をショウガから抽出する場合は、例えば水、熱水、アルコールまたは含水アルコールの何れかの抽出溶媒を使用すればよいが、これらに限定されるものではない。本実施形態では、ショウガ粉末の熱水溶解物を使用した場合について説明する。
ショウガ粉末は、すりおろしたショウガを自然乾燥或いは乾燥機による乾燥によって通常の手法により得ることができる。ショウガ粉末の熱水溶解物は、ショウガ粉末を、例えば80〜100℃程度の熱水によって溶解することによって得ることができる。
上述したように本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤は、上述した抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、当該抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物から抽出したアレルギー抑制増強成分を含有するものを意味する。即ち、当該抗I型アレルギー抑制増強剤は、固形製剤または液体製剤などの医薬品の形態で使用する、或いは、飲食品の態様で使用することができる。医薬品の形態で使用する場合、医薬的に許容される医薬品添加物を有効成分に添加するとよい。飲食品の態様で使用する場合、当該飲食品は、感作状態にあるマスト細胞あるいは好塩基球細胞に対して、IgE抗体を解離させる作用を有する抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、当該抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物から抽出したアレルギー抑制増強成分を含有する抗I型アレルギー抑制増強食品、即ち、抗I型アレルギー予防効果を増強した食品となる。
錠剤・散剤・顆粒剤のような固形製剤を製造する場合、医薬品添加物としては、賦形剤(例えば糖類・デンプン類・セルロース類・メタケイ酸アルミン酸マグネシウム・リン酸カルシウムなど)、滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム・タルク・ポリエチレングリコールなど)、結合剤(例えばマンニトール・糖類・結晶セルロース・ポリビニルピロリドン・ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)、崩壊剤(例えばデンプン類・セルロース類・架橋ポリビニルピロリドンなど)、着色剤、矯味矯臭剤などを用いることができる。
液体製剤は、例えば水性または油性の懸濁液、溶液、エマルジョン、シロップまたはエリキシルの形態などで供することができる。液体製剤を製造する場合の医薬品添加物としては、溶剤(例えば油性溶剤・親水性溶剤など)、溶解補助剤(例えばポリエチレングリコール・コレステロールなど)、乳化剤(例えば界面活性剤など)、懸濁化剤(ポリビニル系化合物・親水性高分子・界面活性剤など)、保存剤(例えばパラベン・ソルビン酸など)、着色剤、矯味矯臭剤などを用いることができる。
本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤を医薬品の形態で使用する場合、I型アレルギー症状を緩和・抑制・予防するため、有効量の抗体解離組成物を含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、タマネギおよびショウガの少なくとも何れか一方から抽出し、前記抗I型アレルギー抑制成分の効果を増強するための有効量のアレルギー抑制増強成分を含有するように構成する。このようにして調製された抗I型アレルギー抑制増強剤は、アレルギー症状の緩和・抑制・予防する対象であるヒト・動物に投与する。投与は、例えば、散剤・細粒剤・顆粒剤・錠剤・カプセル剤・懸濁液・エマルジョン剤・シロップ剤・エキス剤・丸剤等の経口剤を使用した経口投与や、注射剤・外用液剤・軟膏剤・坐剤・点眼薬などの非経口剤を使用した非経口投与によって行なうことができる。
経口剤は、抗体解離組成物およびアレルギー抑制増強成分以外に、例えばアルギン酸ナトリウム、澱粉、コーンスターチ、白糖、乳糖、ぶどう糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、ポリビニルピロリドン、結晶セルロース、大豆レシチン、ショ糖、脂肪酸エステル、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸、又は合成ケイ酸アルミニウムなどの賦形剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進剤、希釈剤、保存剤、着色剤、香料、矯味剤、安定化剤、保湿剤、防腐剤、又は酸化防止剤等を含有させることが可能である。即ち、当該経口剤は、抗体解離組成物およびアレルギー抑制増強成分を含有した抗I型アレルギー抑制増強剤である。
また、非経口剤は、抗体解離組成物およびアレルギー抑制増強成分以外に、例えば生理食塩水若しくはリンゲル液等の水溶性溶剤、植物油若しくは脂肪酸エステル等の非水溶性溶剤、ブドウ糖若しくは塩化ナトリウム等の等張化剤、溶解補助剤、安定化剤、防腐剤、懸濁化剤、又は乳化剤などを含有させることが可能である。即ち、当該非経口剤は、抗体解離組成物およびアレルギー抑制増強成分を含有した抗I型アレルギー抑制増強剤である。
飲食品の態様で使用する場合、健康食品(好ましくは機能性食品)や飼料として飲食物の態様で供することが可能である。当該飲食品としては、菓子類・清涼飲料・お茶類・栄養飲料・スープ等の形態が挙げられる。これらの飲食品の製造工程において、あるいは最終製品に、抗体解離組成物およびアレルギー抑制増強成分を混合・塗布・噴霧などにより添加して、健康食品とすることができる。飲食品の態様で使用する場合も、I型アレルギー症状を緩和・抑制・予防するため、有効量の抗体解離組成物を含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、タマネギおよびショウガの少なくとも何れか一方から抽出し、前記抗I型アレルギー抑制成分の効果を増強するための有効量のアレルギー抑制増強成分を含有させるとよい。
即ち、本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤を医薬品の形態で使用する場合、あるいは、飲食品の態様で使用する場合の何れにおいても、抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分のみの場合に得られたI型アレルギーの抑制効果を増強することができるI型アレルギー予防(抑制)の増強方法を供することができる。そのため、例えば使用頻度を抑制した場合であっても抗アレルギー剤としての効果を十分期待できるため、利用者の負荷や負担を軽減することができる。
本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤を用いる場合の投与量(有効摂取量、一日当たりの最大摂取量)は、アレルギーの種類、投与対象の年齢・性別・体重・症状の程度、投与方法などに応じて適宜決定することができる。
本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤であれば、植物由来の成分を抗アレルギー有効成分として含有する抗アレルギー抑制成分とすることができるため、安全性が高く、医薬品および飲食品として継続的に使用できる。
〔実施例1〕
イチジク葉から抽出した抽出液(イチジク茶)等が抗I型アレルギー性を有している
かを、培養細胞を用いた実験で調べた。イチジク葉として、市販のイチジク茶「凜雫」(諏訪園製造、川西市商工会販売)を用いた。当該イチジク茶の原料品種は桝井ドーフィンである。まず、イチジク茶等がIgE抗体を解離させる作用を有する抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分を有するかどうかを調べた。
茶葉の作製および茶抽出液の調製方法は、上述した加熱処理・揉念処理・乾燥処理・抽出処理に準じて行った。抽出処理では、それぞれの茶葉1g当たり100mLの超純水(温度80℃)を加え、3分間静置した後、0.45μmメンブレンフィルターで濾過して茶抽出液を調製した。
また、ビワ茶、センナ茶およびルイボスティーについても抗I型アレルギー性を有して
いるかを同様の実験で調べた。ビワはビワ茶(野草茶房)を使用し、ルイボスはルイボスティー(まるも(株))を使用し、センナはセンナ茶(本草製薬)を使用した。それぞれの茶葉1g当たり100mLの超純水(温度80℃)を加え、3分間静置した後、0.45μmメンブレンフィルターで濾過して茶抽出液を調製した。
培養細胞は好塩基球性白血病ラットの末梢血由来肥満細胞株RBL−2H3(JCRB0023)を使用した。培養液はEarle's minimal essential medium培地(MEM培地:10%子ウシ血清(FBS),100unit/mLペニシリン,100μg/mLストレプトマイシン含有)を使用し、培養条件は、温度37℃、CO2濃度5%の条件で静置培養とした。
24ウェル培養プレートに400μLの培養液に懸濁した細胞(最終濃度4×105cells/well)を播種し、温度37℃、CO2濃度5%で1時間静置培養した後、1/10量の茶抽出液(最終濃度茶葉換算で1mg/mL)を添加した。また、陰性対象(コントロール)として、リン酸緩衝生理食塩水(塩化カルシウムと塩化マグネシウムは含まない。以後、PBS(−)と称する)を添加した。
ついで、マウスモノクローナル抗DNP−IgE抗体を最終濃度0.45μg/mLで加え、1時間、37℃、CO2濃度5%、静置条件で培養し細胞を感作させた。その後、培養液を除去し、PBS(−)溶液で二回洗浄した後、試料を添加したMEM培地中で一定時間(24時間あるいは6時間)37℃で培養した後、MEM培地のみを回収した。MEM培地中に含まれているIgE抗体を免疫沈降法により選択的に回収し、当該IgE抗体の量をIgE特異的抗体によるイムノブロット法により検出した。免疫沈降法ではビオチンを結合した抗IgE抗体およびストレプトアビジン担体(GEヘルスケア・ジャパン社製)を使用してIgE抗体と複合体を形成させ、回収した。イムノブロット法による結果を図2に示した。また、この結果求められた相対強度(コントロールを1とする)の結果を図3に示した。
図2におけるCBB染色ではMEM培地中に含まれる全てのタンパク質が染色された状態となっているが、IgE特異的抗体によるイムノブロット法による検出では、レーン2(24時間処理),レーン3(6時間処理)において、レーン5のIgE抗体のバンドの位置と同じ位置に、IgE抗体と考えられるバンドが認められた。レーン1のコントロールおよびレーン4のIgE抗体無処理のサンプルからはこのようなバンドは認められなかった。
このバンドの相対強度(コントロールを1とする)を求めたところ、レーン2(24時間処理)の相対強度は約3.9となり、レーン2(6時間処理)の相対強度は約1.6となり、イチジク茶の添加により、培地中に含まれるIgE抗体量が増加することが認められた。即ち、イチジク茶がIgE抗体解離作用を有していることが認められた。また、イチジク茶による感作細胞の処理時間が長いほど、抗体解離作用が強化されるものと認められた。よって、イチジク茶による感作細胞の処理時間を長くすれば、I型アレルギーを抑制する可能性が高まるものと認められた。
尚、本実施例でイチジク茶「凜雫」を使用したが、他のイチジク茶であっても同様の効果・作用機構が認められた(データは示さない)。
上述した結果により、イチジク茶が抗体解離作用を有していることを確認した。イチジク以外の植物としてビワ、センナ、ルイボスを使用し、これら植物体から抽出した抽出液が抗体解離作用を有しているかを調べた。
また、上述したように、ビワ茶、センナ茶およびルイボスティーについてもイチジク茶と同様の手法により、イムノブロット法による結果を求め(結果は示さない)、この結果求められた相対強度(コントロールを1とする)の結果を図4に示した。
この結果、イチジク茶の相対IgE抗体解離量は約3.9となり、ビワ茶の相対IgE抗体解離量は約3.2となり、センナ茶の相対IgE抗体解離量は約2.5となり、ルイボスティーの相対IgE抗体解離量は約2.6となった。上述した結果により、イチジク茶、ビワ茶、センナ茶およびルイボスティーについても抗体解離作用を有していることを確認した。
イチジク茶、ビワ茶、センナ茶およびルイボスティーについて、細胞の脱顆粒時に炎症物質ヒスタミンと同時に放出されるβ-ヘキソサミニダーゼ(β−Hex)量を測定し、脱顆粒の指標とした。
感作状態の細胞に対して、抗原であるDNP−BSAを最終濃度10μg/mLとなるように添加し、30分間、37℃で抗原抗体反応を行い、脱顆粒を惹起させた。プレートを氷上に10分間静置して反応を停止させた後、バッファーの上清50μLを96穴プレートに回収し、β―Hexの基質溶液(0.1M クエン酸緩衝液 pH4.5に溶解させた1mMp−ニトロフェニル−N−アセチル−β−D−グルコサミニド)を等量添加して、1時間、37℃で反応させた。
0.1M炭酸−重炭酸緩衝液(pH10.4)を加え酵素反応の停止と呈色反応を行い、405nmの吸光度を測定した。
イチジク茶、ビワ茶、センナ茶およびルイボスティーのβ―Hex放出量(抗アレルギー作用)の評価結果を図5に示した。
コントロールであるPBS(−)を添加した細胞株におけるβ−Hexの放出量を100%としたとき、イチジク茶を感作時に添加した時のβ−Hex放出量は約12%、ビワ茶を感作時に添加した時のβ−Hex放出量は約29%、センナ茶を感作時に添加した時のβ−Hex放出量は約41%、ルイボスティーを感作時に添加した時のβ−Hex放出量は約45%となった。このように、イチジク茶、ビワ茶、センナ茶およびルイボスティーを添加した細胞株では、β−Hex放出量が4割程度に抑制されたことから、脱顆粒時に放出される炎症物質ヒスタミンの放出量も同等に抑制されたものと認められた。従って、ビワ茶、センナ茶およびルイボスティーは、イチジク茶と同等の抗I型アレルギー作用を有していることが判明した。
即ち、イチジク茶、ビワ茶、センナ茶およびルイボスティーは、感作状態にあるマスト細胞あるいは好塩基球細胞に対して、IgE抗体を解離させる作用を有する抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分を有すると認められた。
〔実施例2〕
上述したイチジク茶、ビワ茶、センナ茶およびルイボスティーに対して、抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物から抽出したアレルギー抑制増強成分を添加した場合に、抗I型アレルギー抑制成分のアレルギー抑制効果がどのように変化するかを調べた。
アレルギー抑制増強成分として、タマネギ果皮粉末の熱水溶解物(以下、タマネギ果皮粉末と称する)を使用した。
タマネギ果皮粉末を単独使用した場合の抗体解離作用(抗アレルギー作用)を、実施例1に準じて行ったところ、コントロールであるPBS(−)を添加した細胞株におけるβ−Hexの放出量を100%としたとき、タマネギ果皮粉末を抗原添加直前に添加した時のβ−Hex放出量は約23%であった(図6)。
尚、上述したイチジク茶、ビワ茶、センナ茶およびルイボスティーは、細胞株に対して感作時に添加したが、タマネギ果皮粉末を抗原添加直前に添加した。生体内では、種々のステップの炎症細胞が存在しているため、感作時に作用する成分や抗原抗体反応時に作用する成分など、作用点が多いほど効果的にアレルギーを抑制できると考えられるために、添加時期を異ならせている。
本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤は、抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物から抽出したアレルギー抑制増強成分を有するものである。従って、本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤として、アレルギー抑制増強成分であるタマネギ果皮粉末に対して、抗I型アレルギー抑制成分であるイチジク茶、ビワ茶、センナ茶およびルイボスティーをそれぞれ添加したものを作製した。
これら抗I型アレルギー抑制増強剤において、抗I型アレルギー抑制成分およびアレルギー抑制増強成分の添加割合はそれぞれ50%(1:1)とした。これら抗I型アレルギー抑制増強剤の抗体解離作用(抗アレルギー作用)を、実施例1に準じて行った。
図6に示したように、コントロールであるPBS(−)を添加した細胞株におけるβ−Hexの放出量を100%としたとき、イチジク茶を感作時、タマネギ果皮粉末を抗原添加直前に添加した場合(本発明例1)のβ−Hex放出量は約7%であった。また、ビワ茶を感作時、タマネギ果皮粉末を抗原添加直前に添加した場合(本発明例2)のβ−Hex放出量は約19%であった。また、センナ茶を感作時、タマネギ果皮粉末を抗原添加直前に添加した場合(本発明例3)のβ−Hex放出量は約21%であった。さらに、ルイボスティーを感作時、タマネギ果皮粉末を抗原添加直前に添加した場合(本発明例4)のβ−Hex放出量は約10%となった。
このように、イチジク茶を感作時、タマネギ果皮粉末を抗原添加直前に添加した場合(本発明例1)のI型アレルギーの抑制効果は、約3.3倍に(23/7)増強されていると認められた。
また、ビワ茶を感作時、タマネギ果皮粉末を抗原添加直前に添加した場合(本発明例2)のI型アレルギーの抑制効果は、約1.2倍に(23/19)増強されていると認められた。
また、センナ茶を感作時、タマネギ果皮粉末を抗原添加直前に添加した場合(本発明例3)のI型アレルギーの抑制効果は、約1.1倍に(23/21)に増強されていると認められた。
また、ルイボスティーを感作時、タマネギ果皮粉末を抗原添加直前に添加した場合(本発明例4)のI型アレルギーの抑制効果は、約2.3倍に(23/10)増強されていると認められた。
尚、データは示さないが、抗アレルギー成分であるメチル化カテキンを含有する緑茶もしくは包種茶の抽出物を、イチジク茶、ビワ茶、センナ茶およびルイボスティーのそれぞれに添加したI型アレルギーの抑制効果の結果と、本実施例のI型アレルギーの抑制効果の結果とは異なっていた。そのため、本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤に含まれるアレルギー抑制増強成分の作用機序と、メチル化カテキンを含有する緑茶もしくは包種茶の抽出物の作用機序とは異なるものと認められた。
〔実施例3〕
実施例2では、アレルギー抑制増強成分としてタマネギ果皮粉末を使用したが、ショウガ粉末の熱水溶解物(以下、ショウガ粉末と称する)にアレルギー抑制増強成分が含有されるかどうかを調べた。
ショウガ粉末を単独使用した場合の抗体解離作用(抗アレルギー作用)を、実施例1に準じて行ったところ、コントロールであるPBS(−)を添加した細胞株におけるβ−Hexの放出量を100%としたとき、ショウガ粉末を抗原添加直前に添加した時のβ−Hex放出量は約66%であった(図7)。
一方、アレルギー抑制増強成分であるショウガ粉末に対して、抗I型アレルギー抑制成分であるイチジク茶を50%添加した抗I型アレルギー抑制増強剤を作製した。この抗I型アレルギー抑制増強剤の抗体解離作用(抗アレルギー作用)を、実施例1に準じて行った。
図7に示したように、コントロールであるPBS(−)を添加した細胞株におけるβ−Hexの放出量を100%としたとき、イチジク茶を感作時、ショウガ粉末を抗原添加直前に添加した場合(本発明例5)のβ−Hex放出量は約27%となった。このように、イチジク茶を感作時、ショウガ粉末を抗原添加直前に添加した場合(本発明例5)のI型アレルギーの抑制効果は、約2.4倍に(66/27)増強されていると認められた。
尚、比較のため、他の素材28種にアレルギー抑制増強成分が含有されるかどうかを調べた結果を図8に示した。図8には比較のため、イチジク茶単独、タマネギ果皮およびショウガを併用したデータも示した(全部で31種類のデータを表示している)。
比較の他の素材28種としては、そば茶(株式会社伊藤園)、アラメ(うわべ食品工業株式会社)、プーアル茶((株)国大楼)、べにふうき緑茶(株式会社山本山)、コーン茶(大象ジャパン株式会社)、黒豆茶((株)宇治森徳)、イチゴ果実(さがほのか:鹿児島県産)、ネギ(緑色部:高知県産)、赤シソ茶(株式会社ゼンヤクノー)、ひじき茶(株式会社万代)、ペパーミント(ハウス食品株式会社)、イチゴへた(さがほのか:鹿児島県産)、昆布茶((株)宇治森徳)、紅茶(三井農林株式会社)、ゴボウ茶(株式会社ユニマットリケン)、大麦若葉(井藤漢方製薬株式会社)、柿の葉茶(三國屋善五郎)、ココア(森永製菓株式会社)、ネギ(白色部:高知県産)、セロリ、ウコン(奄美薬草農園)、パセリ(縮葉種)、ニラ(長崎県産)、ケール(ヤクルトヘルスフーズ株式会社)、ウーロン茶((株)宇治森徳)、干し小エビ(小倉食品株式会社)、ブロッコリー、ミョウガを使用した。
これらの素材については、公知の手法により抽出液を作製し、イチジク茶に対して、それぞれの抽出液を添加した場合に抗I型アレルギー抑制成分のアレルギー抑制効果がどのように変化するかを調べた。
図8及び表1に示したように、コントロールであるPBS(−)を添加した細胞株におけるβ−Hexの放出量を100%としたとき、イチジク茶を感作時に添加した時のβ−Hex放出量は約30%であった。また、タマネギ果皮およびショウガを併用したときのβ−Hex放出量はそれぞれ約13%、約27%であった。一方、上記の比較素材28種を添加した場合は、β−Hex放出量は約45〜211%であった。
従って、上記の比較素材28種については、本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤に含まれるアレルギー抑制増強成分は含有されないと認められた。
〔実施例4〕
上述した実施例では、抗I型アレルギー抑制成分およびアレルギー抑制増強成分の添加割合はそれぞれ50%(1:1)とした結果を示した。本実施例では、イチジク茶(抗I型アレルギー抑制成分を有する)と、タマネギ果皮粉末(アレルギー抑制増強成分を含有する)の混合比を変更した場合に、アレルギー抑制効果がどのように変化するかを調べた。実験内容は、抗I型アレルギー抑制成分およびアレルギー抑制増強成分の添加割合を変更したこと以外は、上記の実施例と同様の内容で行った。
その結果、図9に示したように、イチジク茶:タマネギ果皮粉末が3:1の混合比でも増強効果が確認された。即ち、コントロールであるPBS(−)を添加した細胞株におけるβ−Hexの放出量を100%としたとき、イチジク茶を感作時に添加した場合のβ−Hex放出量は約17%であった。一方、イチジク茶:タマネギ果皮粉末が3:1の混合比のときのβ−Hex放出量は約10%であった。
このように、イチジク茶:タマネギ果皮粉末が3:1の混合比の場合では、I型アレルギーの抑制効果は、約1.7倍に(17/10)増強されていると認められた。
本発明の抗I型アレルギー抑制増強剤および当該抗I型アレルギー抑制増強剤を使用する方法は、I型アレルギー症状を緩和・抑制・予防するために利用することができる。

Claims (5)

  1. 感作状態にあるマスト細胞あるいは好塩基球細胞に対して、IgE抗体を解離させる作用を有する抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、
    当該抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物から抽出したアレルギー抑制増強成分を含有する抗I型アレルギー抑制増強剤。
  2. 前記抗体解離組成物が、イチジク、ビワ、ルイボス、センナから、水、熱水、アルコールまたは含水アルコールの何れかの抽出溶媒によって抽出した抽出成分である請求項1に記載の抗I型アレルギー抑制増強剤。
  3. 前記アレルギー抑制増強成分が、タマネギおよびショウガから抽出した組成物の少なくとも何れか一方を含む請求項1または2に記載の抗I型アレルギー抑制増強剤。
  4. 感作状態にあるマスト細胞あるいは好塩基球細胞に対して、IgE抗体を解離させる作用を有する抗体解離組成物を有効成分として含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、
    当該抗体解離組成物を抽出した植物とは異なる植物から抽出したアレルギー抑制増強成分を含有する抗I型アレルギー抑制増強食品。
  5. イチジク、ビワ、ルイボス、センナから抽出溶媒によって、感作状態にあるマスト細胞あるいは好塩基球細胞に対してIgE抗体を解離させる抗体解離組成物を抽出し、I型アレルギー症状を緩和・抑制・予防するため有効量の前記抗体解離組成物を含有する抗I型アレルギー抑制成分、および、
    タマネギおよびショウガの少なくとも何れか一方から抽出し、前記抗I型アレルギー抑制成分の効果を増強するための有効量のアレルギー抑制増強成分を含有する抗I型アレルギー抑制増強剤を使用する方法。
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