JP2017185879A - 訓練システム及び訓練方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】訓練生のスキルレベルに適した訓練内容を提供する。【解決手段】プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを格納する記憶装置とを備え、運転整理訓練に対して運転整理を手配した結果である運転整理ダイヤにおける不効用値を計算し、前記運転整理訓練の難易度及び前記計算された不効用値に基づいて訓練生のスキルレベルを判定する判定部と、前記判定されたスキルレベルに基づいて、障害発生区間と障害発生時刻と障害継続時間とを定め、運転整理訓練を作成する作成部とを備える訓練システム。【選択図】図1

Description

本発明は、指令員が運転整理の訓練を行うための訓練システムに関する。
バスや鉄道などの公共交通機関は予め定められた計画ダイヤに基づいて運行される。しかし、輸送障害や災害などによってダイヤが乱れた場合、乗客への影響を軽減し、迅速に平常運転へ戻すために運転整理によってダイヤが変更される。このような運転整理には、発生時刻、発生場所、乗務員の制約など運行に関する様々な知識が必要とされ、ベテラン指令員の経験と勘に基づいて行われている。人手による運転整理を行う場合、人的ミスが発生する可能性がある。そのため、運転整理案の作成を担当する指令員になるためには、多くの訓練が必要とされている。
本技術分野の背景技術として特開2009−190473号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載のダイヤ復旧訓練システムは、データベースと、運行乱れを収束させるために運行管理者によりダイヤ変更及び駅又は空港の開放・閉鎖の指示を行わせる指示部と、運行乱れの収束時に影響度合いを所定の指標に基づいて評価する影響評価部と、過去に発生したダイヤ乱れ状況を記録して再生する指示記録再生部と、シミュレーションした状態を表示する表示部と、システム内で擬似的に交通機関の運行状況、乗務員、駅又は空港、乗客のうちの少なくとも1つについて時系列で状態をシミュレーションするシミュレーション部と、不測の事態に係るシナリオを登録するイレギュラデータベースと、各部の同期を制御する制御部と、を備えて構成される。
特開2009−190473号公報
特許文献1に記載された運転整理の訓練方法では、過去に発生したダイヤ乱れ状況を記録し、それらのデータを用いてシミュレーションにより訓練を行う。しかし、訓練生のスキルレベルは様々であり、過去に発生したダイヤ乱れ状況が訓練生のスキルレベルに合致しているとは限らない。このため、特許文献1に記載されたシステムでは、訓練生のスキルレベルに合わせた訓練を提供できない。また、訓練による訓練生の成長を把握できない。
そこで、本発明は訓練生のスキルレベルを評価し、スキルレベルに適した訓練内容を提供するシステムの提供を目的とする。
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、訓練システムであって、プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを格納する記憶装置とを備え、運転整理訓練に対して運転整理を手配した結果である運転整理ダイヤにおける不効用値を計算し、前記運転整理訓練の難易度及び前記計算された不効用値に基づいて訓練生のスキルレベルを判定する判定部と、前記判定されたスキルレベルに基づいて、障害発生区間と障害発生時刻と障害継続時間とを定め、運転整理訓練を作成する作成部とを備える。
本発明の一態様によれば、訓練生のスキルレベルに適した訓練内容を提供できる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本実施例の指令員運転整理システムの構成を示す図である。 (A)は本実施例の運転整理制約情報の構成例を示す図であり、(B)は本実施例の交通機関利用者情報の構成例を示す図であり、(C)は本実施例の移動パタン情報の構成例を示す図である。 (A)は本実施例に運行計画ダイヤ情報の構成例を示す図であり、(B)は本実施例の運転整理評価結果の構成例を示す図である。 本実施例の運転整理履歴の構成例を示す図である。 本実施例の訓練生情報の構成例を示す図である。 本実施例の訓練内容作成処理のフローチャートである。 本実施例の運転整理支援処理のフローチャートである。 本実施例の運転整理評価処理のフローチャートである。 本実施例の運転整理スキル判定処理のフローチャートである。 (A)は本実施例の運転整理難易度の考え方の一例を示す図であり、(B)は本実施例の運転整理スキルレベルの考え方の一例を示す図であり、(C)は本実施例の各種手配と乗客への不効用の関係の一例を示す図である。 本実施例の訓練内容作成画面を説明する図である。 本実施例の運転整理訓練画面を説明する図である。 本実施例の運転整理評価画面を説明する画面である。 本実施例の運転整理難易度表の構成例を示す図である。 本実施例の運転整理スキルレベル判定表の構成例を示す図である。 本実施例の運転整理スキルレベル判定表の構成例を示す図である。 本実施例の運転整理スキルレベル判定表の構成例を示す図である。 本実施例の運転整理スキルレベルの計算例を示す図である。
<実施例1>
本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。本実施例は、鉄道路線を例として説明するが、本発明は、所定の経路を運行する交通機関(例えば、路線バス)であれば適用できる。
(指令員運転整理訓練システム)実施例1
図1は、本実施例の指令員運転整理訓練システム1の構成を示す図である。
指令員運転整理訓練システム1は、一般的なコンピュータで構成される。具体的には、指令員運転整理訓練システム1は、中央制御装置11、入力装置12、ディスプレイ等の出力装置13、主記憶装置14、補助記憶装置15及び通信装置16を有する。これらはバスによって相互に接続されている。
中央制御装置11は、主記憶装置14に格納されたプログラムを実行する。
入力装置12は、マウス、キーボードなどであり、オペレータが指令員運転整理訓練システム1に指示を入力するために使用されるインターフェースである。出力装置13は、ディスプレイ装置やプリンタなどであり、プログラムの実行結果をオペレータが視認可能な形式で出力するインターフェースである。
主記憶装置14は、不揮発性の記憶装置であるROM及び揮発性の記憶装置であるRAMを含む。ROMは、不変のプログラム(例えば、BIOS)などを格納する。RAMは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のような高速かつ揮発性の記憶装置であり、中央制御装置11が実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを一時的に格納する。具体的には、主記憶装置14は、訓練内容作成部21、運転整理支援部22、運転整理ダイヤ評価部23及び訓練生スキル判定部24の各々を実現するプログラムを格納する。以降、”○○部は”と主体を記した場合は、中央制御装置11が、補助記憶装置15から各プログラムを読み出し、主記憶装置14にロードしたうえで、各プログラムの機能(詳細後記)が実現されたものである。
補助記憶装置15は、例えば、磁気記憶装置(HDD)、フラッシュメモリ(SSD)等の大容量かつ不揮発性の記憶装置であり、中央制御装置11が実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータを格納する。すなわち、プログラムは、補助記憶装置15から読み出されて、メモリにロードされて、中央制御装置11によって実行される。具体的には、補助記憶装置15は、運転整理制約情報31、交通機関利用者情報32、移動パタン情報33、運行計画ダイヤ情報34、運転整理評価結果35、運転整理履歴36及び訓練生情報37を格納する。
通信装置16は、所定のプロトコルに従って、他の装置との通信を制御するネットワークインターフェース装置である。指令員運転整理訓練システム1は、通信装置16を介して端末(図示省略)と接続されてもよく、該端末から入力された指示に従って動作し、該端末に演算結果を出力してもよい。
指令員運転整理訓練システム1は、ネットワーク4を介して、外部システム2及び外部サーバ3と通信可能である。ここで、外部システム2は、例えば、運行管理システムであり、実際に発生した輸送障害に対して実施した運転整理の履歴を指令員運転整理訓練システム1に取得したり、指令員運転整理訓練システム1で得られた情報を運行管理システムに活用できる。例えば、既に実施した訓練と類似した障害が発生した場合、訓練の結果を参考データとして見せることができる。外部サーバ3は、例えば、改札ログ管理サーバであり、改札ログ管理サーバに格納された交通機関利用者情報を取得して、交通機関利用者情報32として活用することもできる。
中央制御装置11が実行するプログラムは、リムーバブルメディア(CD−ROM、フラッシュメモリなど)又はネットワークを介して指令員運転整理訓練システム1に提供され、非一時的記憶媒体である補助記憶装置15に格納される。このため、指令員運転整理訓練システム1は、リムーバブルメディアからデータを読み込むインターフェースを有するとよい。
指令員運転整理訓練システム1は、物理的に一つの計算機上で、又は、論理的又は物理的に構成された複数の計算機上で構成される計算機システムであり、同一の計算機上で別個のスレッドで動作してもよく、複数の物理的計算機資源上に構築された仮想計算機上で動作してもよい。
(運転整理制約情報)
図2(A)は、運転整理制約情報31の構成例を示す図である。運転整理制約情報31は、時間的制約101と設備的制約102とに大別される。時間的制約101は、路線名を示す路線欄103、制約の項目を示す制約項目欄104、駅名や駅間情報を示す駅/駅間欄105、及び時間的な制約を示す制約情報欄106を含む。例えば、路線Aの駅Aから駅Bまでの駅間走行時間は、最小4分であるという制約がある。設備的制約102は、路線名を示す路線欄103、制約の項目を示す制約項目欄104、駅名や駅間情報を示す駅/駅間欄105、及び設備的な制約情報を示す制約情報欄106を含む。例えば、路線Bの駅Aには折り返し運転設備が無く、駅Aで列車を折り返し運転できないという制約がある。
(交通機関利用者情報)
図2(B)は、交通機関利用者情報32の構成例を示す図である。交通機関利用者情報32は、利用者が改札を通過して駅に入場した時刻を示す入場時刻欄111、利用者が改札を通過して駅から出場した時刻を示す出場時刻欄112、利用者が入場した駅名を示す入場駅欄113、及び利用者が出場した駅名を示す出場駅欄114を含む。交通機関利用者情報32は、例えば、改札の通過履歴から作成できる。
(移動パタン情報)
図2(C)は、移動パタン情報33の構成例を示す図である。移動パタン情報33は、利用者が入場した駅名を示す入場駅欄121、利用者が出場した駅名を示す出場駅欄122、入出場駅ペア(以下、ODと記載する)に対応した利用路線又は経路情報を示す移動ルート欄123、移動ルート123に対応した標準乗車時間を示す標準乗車時間欄124を含む。移動ルート123は、一つのODに対して複数の利用路線情報を記録してもよい。例えば、乗車時間、乗換回数、車両混雑度(座席定員を超えるか)、運賃などの観点毎に最適な利用路線情報を記録してもよい。また、入場時間帯によって最適な移動ルートを記録してもよい。同様に時間帯毎によって運行本数が異なる場合、時間帯毎に標準乗車時間を記録してもよい。標準乗車時間124は平常時のダイヤ(計画ダイヤ)から算出しても、平常時における交通機関利用者の乗車時間統計値を記録してもよい。移動ルート123に乗換を含む場合、標準乗車時間124は乗換時間を含んでもよい。
(運行計画ダイヤ情報)
図3(A)は、運行計画ダイヤ情報34の構成例を示す図である。運行計画ダイヤ情報34は、路線名を示す路線欄301、当該路線における列車の進行方向を示す方面欄302、列車番号を示す列車番号欄303、当該列車の編成長を示す編成長欄304、着発駅の名称を示す駅欄305、当該駅への到着時刻を示す到着時刻欄306、及び当該駅からの出発時刻を示す出発時刻欄307を含む。
(運転整理評価結果)
図3(B)は、運転整理評価結果35の構成例を示す図である。運転整理評価結果35は、運転整理実施番号を示す訓練No.欄311、訓練を実施した訓練生の名前を示す訓練生欄312、運転整理の実施日を示す運転整理実施日欄313、障害が発生した路線名を示す障害路線欄314、障害が発生した駅の名称を示す障害発生駅欄315、実施した運転整理の難易度を示す運転整理難易度欄316、ダイヤ乱れによって乗客に与える影響の大きさを示す乗客不効用欄317、抑止及び延発の回数及び1駅あたりの総停止時間を示す抑止/延発欄318、全運休及び部分運休の本数を示す運休手配欄319、上り、下りそれぞれの折り返し運転本数を示す折り返し運転欄320、障害発生からダイヤ平復までに要した時間を示すダイヤ平復までの時間欄321、及び運転整理の操作を行う際に制約違反を起こした回数を示す制約違反欄322を含む。
訓練No.欄311に記憶された運転整理実施番号は、訓練生が実施した訓練に対して割り当てられる一意の番号であり、運転整理実施番号に関連付けて、運転整理評価結果35や運転整理履歴36(図4参照)が作成される。つまり、訓練No.を参照することによって、その訓練に関する様々な情報を取得できる。運転整理難易度及び乗客不効用の考え方は後述する。抑止/延発318、運休手配319、折り返し運転320、ダイヤ平復までの時間321、及び制約違反322などは、運転整理スキルレベルを評価するための情報として使用する。図3(B)には代表的なものを記載しているが、図示された以外に、臨時入庫回数、特発回数など様々な運転整理の情報を記録してもよい。
(運転整理履歴)
図4は、運転整理履歴36の構成例を示す図である。運転整理履歴36は、運転整理評価結果35の訓練No.欄311に記憶された運転整理実施番号に関連付けて、運転整理の操作履歴501及び運転整理ダイヤ502を記憶する。図4では例として、 図3(B)における訓練No.1(323)の運転整理履歴を示す。操作履歴501は、訓練No.欄311、障害が発生してからの経過時間を示す経過時間欄503、経過時間に対応した運転整理手配の実施内容を示す手配欄504、手配を実施した対象列車や対象駅を示す対象欄505、その手配が制約違反をしたかを示す制約違反欄506、及び、運転整理の計画情報を示す運転整理計画欄507を含む。
運転整理の計画情報は、手配を実施する訓練生が考えた大まかな運転整理方針である。運転整理を行う場合、一般的には、障害が発生した時におおよその運転再開時刻を見積もり、ダイヤ平復までの大まかな運転整理計画を立てる。本実施例では、運転整理方針をシステムに入力することによって、訓練生が各手配を行った方針を記憶する。ベテラン指令員は、最初に考えた計画通りに運転整理が実施でき、キャリアの浅い指令員は、制約違反や計画の見直しをすることが多いと考えられるため、運転整理方針を記録するのである。運転整理はリアルタイムに刻々と時間が過ぎる中、迅速に最適な手配を実施する必要がある。いかに早く理想的な運転整理方針を立てられるかも運転整理スキルの判断材料の一つになる。運転整理ダイヤ502は、運転整理が実施された日の運行ダイヤ情報を記憶する。運転整理ダイヤ502の各欄は 図3(A)に示す運行計画ダイヤ情報34の各欄と同じであるため、その説明は省略する。運行計画ダイヤ情報34と運転整理ダイヤ502とを比較することによって、計画ダイヤと運行ダイヤとの差分を計算できる。
(訓練生情報)
図5は、訓練生情報37の構成例を示す図である。訓練生情報37は、訓練生情報(全体)701及び訓練生情報(個別)702が含まれる。訓練生情報(全体)701は、訓練生の氏名を示す訓練生(氏名)欄703、運転整理業務を続けている期間(年数)などのキャリア情報を示す運転整理キャリア欄704、本実施例によって判定された訓練生の運転整理スキルレベルを示す運転整理スキルレベル欄705、及び、本実施例の指令員運転整理訓練システム1が判定した各項目についての訓練生の各運転整理のスキルレベルを示す基本手配スキルレベル欄706を含む。訓練生情報(全体)701は、現時点における訓練生の運転整理スキルレベルを記憶する。訓練生情報(個別)702は、ある訓練生が過去に実施した運転整理について、本実施例の指令員運転整理訓練システム1が判定した運転整理スキルレベルを記憶する。各欄の説明は訓練生情報(全体)701と同様であるため、説明を省略する。運転整理のスキルレベルは、各運転整理訓練について判定され、過去の運転整理における運転整理スキルレベル判定結果から現在の運転整理スキルレベルを決定する。例えば、直近の運転整理における運転整理スキルレベルを現在の運転整理スキルレベルとしてもよい。また、直近の所定件数の運転整理について現在に近いものに重み付けをした統計処理など、複数の運転整理スキルレベル判定結果を用いて、現在の運転整理スキルレベルを算出してもよい。
(訓練内容作成部)
図6は、訓練内容作成処理のフローチャートである。
まず、ステップS201において、訓練内容作成部21は、訓練設定の入力を受け付ける。具体的には、訓練内容作成者が、運転整理の訓練を行いたい訓練生を決定し、当該訓練生の氏名、運転整理の難易度、運転整理を行う路線、強化したい運転整理手配などの項目を入力する。例えば、訓練内容作成者は、訓練で行う運転整理難易度について、簡単、適切、難しいなどの選択肢から選択する。また、訓練内容作成者は、訓練生に不足している運転整理手配について、訓練生のスキルレベルを確認し、不足スキルを強化するための課題を設定してもよい。例えば、折り返し運転の手配のスキルレベルが低い訓練生に対して、折り返し運転の強化を課題として選択してもよい。これらは必ずしも訓練内容作成者が設定しなくても、システムが自動的に判断し、決定してもよい。
次に、ステップS202において、訓練内容作成部21は、訓練生情報を抽出する。具体的には、図5に示す訓練生情報37から、ステップS201で入力された訓練生の運転整理スキルレベル705を抽出する。運転整理スキルレベル705は、訓練生の運転整理能力の指標であり、原則として、スキルレベルが高い訓練生には高難度の運転整理訓練を提供するとよい。また、訓練生が過去に実施した訓練内容を参照し、訓練内容作成のための情報として用いるとよい。例えば、過去に実施したことがない輸送障害パタンを生成したり、過去の運転整理が良くなかった輸送障害パタンを再度訓練するなどである。
その後、ステップS203において、訓練内容作成部21は、運転整理難易度を決定する。例えば、訓練生の運転整理スキルレベルに合わせて、10段階で設定された運転整理難易度から最適な難易度を設定する。訓練内容作成者が難易度に関する設定を入力している場合、例えば、難易度「難しい」が設定されている場合、訓練生のスキルレベルより上位の難易度の課題を設定する。例えば、訓練生の運転整理スキルレベルがL5に対する適切な運転整理難易度が5である場合、「難しい」が設定されている場合、運転整理難易度6又は7の課題を設定する。運転整理難易度や運転整理スキルレベルの考え方のは後述する。
次に、S204において、訓練内容作成部21は、決定された難易度に合わせた輸送障害のパタンを決定する。具体的には、輸送障害が発生する路線及び駅、発生する輸送障害の種類を決定する。輸送障害パタンは、訓練内容作成者が入力した情報を参照して決定してもよいし、システムが最適なパタンを選択してもよい。運転整理難易度と輸送障害のパタンの関係は後述する。
その後、ステップS205において、訓練内容作成部21は、運転整理の訓練課題を決定する。具体的には、「折り返し運転を○本実施せよ」など、訓練生が達成しなければならない目標を決定する。訓練課題は、訓練内容作成者が入力した情報を参照して決定してもよいし、システムが最適な訓練課題を選択してもよい。このように決定された訓練課題によって、訓練生に不足しているスキルについて、効率的に訓練することができる。
そして、S206において、訓練内容作成部21は、訓練情報を記録する。訓練情報は、例えば、運転整理難易度や訓練生に与えた課題の情報などである。
(運転整理支援部)
図7は、運転整理支援処理のフローチャートである。
まず、ステップS401において、運転整理支援部22は、運転整理訓練内容を表示する。具体的には障害が発生した路線、駅の情報の表示、訓練課題などを表示する。運転整理の訓練では、実際の運転整理と同様に障害が発生してから刻々と時間が経過していく中で、表示された内容に対応して、訓練生が最適な手配を入力していく。
次に、ステップS402において、運転整理支援部22は、運転整理操作の入力を受け付ける。具体的には、訓練生がシステムを操作して(例えば、ボタンやマウス操作などによって)、運転整理の手配を入力し、その入力をシステムが受け付ける。
そして、ステップS403において、入力された操作を記憶する。具体的には、図4の操作履歴501のような情報を記憶する。本実施例では、運転整理手配及び運転整理計画の入力も受け付け、操作履歴501に記憶する。
次に、ステップS404において、運転整理支援部22は、入力された手配が制約を満たしているかを確認する。具体的には、図2(A)で示した運転整理制約情報を参照し、それを満たした手配であるかを確認する。例えば、折り返し設備が無い駅における折り返し運転を手配しても、折り返し運転は実施できず、制約違反となる。制約違反の場合、ステップS405において、制約違反の内容を表示する。
制約違反ではない場合、ステップS406において、入力手配を受け付け、該入力手配を反映した画面を表示する。運転整理の訓練はダイヤが平常状態(ダイヤ平復)になるまで継続する。
次に、ステップS407において、運転整理支援部22は、ダイヤが平復したかを判定する。具体的には、運転整理を行っているダイヤと、平常時の運行ダイヤ(例えば、図3(A)で説明した運行計画ダイヤ情報34)とを比較し、訓練における現在時刻以降の計画に差異が無ければ、ダイヤ平復したと判定する。
そして、ステップS407でダイヤ平復が判定された後、ステップS408において、訓練として実施された運転整理結果を記憶する。具体的には、図4の運転整理ダイヤ502の形式で記憶する。
(運転整理ダイヤ評価部)
図8は、運転整理評価処理のフローチャートである。
まず、ステップS601において、運転整理ダイヤ評価部23は、運行計画ダイヤを抽出する。例えば、図3(A)で説明した運行計画ダイヤ情報34のような、平常時の運行ダイヤ情報を抽出する。
次に、ステップS602において、運転整理ダイヤ評価部23は、運転整理履歴を抽出する。具体的には、運転整理を実施した異常時の運行ダイヤ情報(例えば、図4の操作履歴501及び運転整理ダイヤ502)を抽出する。
次に、ステップS603において、運転整理ダイヤ評価部23は、交通機関利用者情報(例えば、図2(B)で説明した交通機関利用者情報32)を抽出する。交通機関利用者情報32は、例えば、鉄道における乗客の需要データであり、改札ログを集計した情報や、ICカード乗車券の履歴などから得られる情報である。
次に、ステップS604において、運転整理ダイヤ評価部23は、経路パタン情報を用いて乗客の利用経路を推定する。例えば、交通機関利用者情報32の入場駅113及び出場駅114を参照し、図2(C)で説明した移動パタン情報33を用いて、移動ルート123を割り当てる。
次に、ステップS605において、運転整理ダイヤ評価部23は、乗車列車を推定する。具体的には、ステップS604で割り当てた移動ルート123を用いて、運転整理を行った路線の利用者を抽出し、その路線の駅に入場した時刻又は乗り換えた時刻を推定する。乗り換え時刻は、対象路線以外の移動を標準乗車時間124に置き換えることで推定できる。そして、例えば、入場又は乗り換え時刻の直後に到着した列車に乗客は乗車すると仮定することで、乗車列車を推定できる。ここで、乗車列車の推定には、混雑回避、快速待ち、乗り換え回数考慮などの乗客行動モデルを用いてもよい。
次に、ステップS606において、運転整理ダイヤ評価部23は、計画ダイヤ及び運転整理ダイヤのそれぞれの乗車時間を計算する。具体的には、ステップS605で推定した乗車列車で移動した場合の降車駅までの時間を計算する。
次に、ステップS607において、運転整理ダイヤ評価部23は、障害発生から運転再開までの乗客への不効用を評価する。特に、ステップ607では、障害発生中にどの程度の輸送力が確保できていたかを評価する。不効用とは乗客が被った不利益であり、障害が起きなかった平常時の移動に対する悪影響の程度を評価する。例えば、不効用は移動時間の増加量であり、障害発生中に障害路線を利用していた乗客の平常時の移動時間と障害時の移動時間とを比較して1人当たりの移動時間が増加量を計算する。その他に、移動中の列車混雑の増加量、乗り換え回数の増加量を計算し、乗客の不効用としてもよい。このとき、不通区間の影響で、どのような運転整理でも移動できない経路の乗客は、運転整理のスキルレベルに依存しない乗客として、乗客不効用の評価対象外としてもよい。
次に、ステップS608において、運転整理ダイヤ評価部23は、運転再開からダイヤ平復までの乗客への不効用を評価する。ここでは、障害対応が完了し、すべての駅で運行が再開してから、ダイヤが平常状態に戻るまでの乗客の不効用を評価する。不効用の評価方法については、ステップS607と同じでよく、説明を省略する。例えば、障害路線を利用する全乗客に対して不効用を計算する。
次に、ステップS609において、運転整理ダイヤ評価部23は、運転整理の手配を評価する。運転整理の手配の評価では、実施された運転整理内容を分析し、行われた手配を数値化する。いくつかの具体例を挙げて説明する。
例えば、運転整理の手配に抑止がある。抑止とは障害発生時に前の列車に追いつかないように、各駅で列車を停車させる手配である。ここで、1駅ずつ前詰めして全列車を抑止するのか、又は直近の駅ですぐ停車するのか、あるいは部分的に抑止せずに運行するのかなど、いくつかの選択肢が存在する。また、抑止と同様に駅間に列車を停車させて列車間隔を調整する延発という運転整理もある。これら抑止と延発の手配は指令員の経験と勘で行われることが多く、手配は個々のスキルレベルに依存する。これら抑止と延発をどの程度行ったかについては、運転整理ダイヤの駅停車時間によって評価できる。すなわち運転整理の手配の評価ついて、抑止及び延発の評価は、計画ダイヤと運転整理ダイヤとを比較し、運転整理ダイヤにおける駅停車時間の増加量を抽出によって可能となる。
次に、運転整理の手配における折り返し運転の評価について説明する。折り返し運転とは、障害発生時に全駅で列車を停車させず、部分的な区間で運転を行う手配である。すなわち、折り返し運転を評価する場合、計画ダイヤでは行っていない列車の折り返し駅を抽出すればよい。これらは、例えば、図4の操作履歴501の情報から抽出できる。このように、運転整理ダイヤと計画ダイヤとを比較・分析することによって、運転整理の手配を数値化して評価する。
次に、ステップS610において、運転整理ダイヤ評価部23は、運転整理評価結果を記憶する。具体的には、図3(B)で説明した形式で運転整理評価結果35に記憶する。運転整理難易度316は、訓練内容作成時に設定したものを記憶する。
(訓練生スキル判定部)
図9は、運転整理スキル判定処理のフローチャートである。
まず、ステップS801において、訓練生スキル判定部24は、運転整理評価結果を抽出する。例えば、図3(B)で説明した運転整理評価結果35に記憶された情報を抽出する。これによって、訓練で実施した運転整理における運転整理難易度、乗客への不効用及び各種手配を数値化した情報を得ることができる。
次に、ステップS802において、訓練生スキル判定部24は、運転整理履歴を抽出する。具体的には、例えば、図4で説明した操作履歴501を抽出する。これにより障害発生後から時系列で実施した運転整理手配の情報を得ることができる。
ステップS803において、訓練生スキル判定部24は、各手配に要した時間を評価する。具体的には、各手配を行うまでの時間に基準を設け、その基準に対して訓練で実施された運転整理を評価する。例えば、抑止の運転整理計画は、障害発生から3分以内に決定し、5分以内に手配の入力を完了する、折り返し運転の運転整理計画は、障害発生から10分以内に決定し、15分以内に一つ目の折り返し運転を実施するなどである。これらの基準に対して、実施された手配を比較し、基準よりも早く実施できていれば、後に行うスキルレベル判定にて加点し、遅れていた場合は減点するなどの補正ができる。
ステップS804において、訓練生スキル判定部24は、訓練生のスキルレベルを判定する。訓練生のスキルレベルの判定は、ステップS801で抽出した運転整理の難易度、乗客に対する不効用及び各種手配を数値化した情報、ステップS803で評価した各手配に要した時間などによって訓練生の運転整理スキルレベルを評価する。スキルレベルの評価の方法の詳細は、後述する。
ステップS805において、訓練生スキル判定部24は、訓練による訓練生スキルレベルの成長過程を記憶する。具体的には、ステップS804で判定した訓練生のスキルレベルについて、例えば、図5で説明した個別の金錬成情報702を記憶する。訓練生のスキルレベルは、全体としての運転整理スキルのレベルや、実施された各手配についてのスキルレベルを評価してもよい。
(運転整理難易度・運転整理スキルレベルの考え方)
図10は、運転整理難易度・運転整理スキルレベルの考え方を説明する図である。
図10(A)は、運転整理難易度の考え方801の一例を示す。運転整理の難易度を評価するために概ね三つの要素がある。一つ目の要素は、障害発生時刻における乗客人数802である。一般的に、朝ラッシュ時は乗客人数が最も多く、夕ラッシュ時が次に多い、その次に朝ラッシュ終了〜夕ラッシュまでの時間が多く、早朝、深夜は最も少ない。二つ目の要素は、運転停止時間803である。例えば、運転停止時間は、路線内への人の立ち入りであれば10分以内で済む場合が多く、人身事故であれば1時間程度、沿線火災などの大規模な障害になると3時間程度となる。当然、障害の規模が大きければ運転整理は難しい。三つ目の要素は、不通区間の長さ804である。例えば、駅A、駅B、駅C及び駅Dがある路線において、駅Aで障害が発生し、駅Bで折り返し運転が可能な場合は駅B、駅C、駅Dは障害発生中でも部分的な運行が可能となる。一方、同路線について、駅Bで障害が発生し、その他の駅では折り返し運転ができない場合、すべての区間で運行は停止する。このように障害が発生した駅によって、実行可能な運転整理は異なり、一般的に不通区間が長ければ、乗客への影響は大きく、運転整理難易度も高い。これら三つの要素を総合して運転整理難易度を以下のように定義する。
最も難易度が高い運転整理は、朝ラッシュ時で運転停止時間が3時間、路線の全区間が不通となる条件であり、この条件の運転整理難易度を最大値10とする。ここで障害発生が夕ラッシュ時になったり、運転停止時間が1時間以内となったり、不通区間が短くなったりする場合、難易度が9、8、7・・・と下がる。難易度が最小となる条件は、早朝・深夜帯で運転停止時間10分以下、不通区間が最小となる条件であり、この条件の運転整理難易度を1とする。訓練生は最初に低難易度の運転整理課題に取り組み、スキルアップによって、難しい運転整理課題を実施するのが好ましい。三つの要素の組み合わせは多数あるが、訓練では実際に起こりうる事例の重点的な実施が好ましい。例えば、運転停止時間などは過去の事例からパタン化することが可能であり、輸送障害の原因の一つである人身事故であれば1時間の運転停止という設定が可能である。そのため、運転停止時間は10分、30分、1時間、3時間など数個の有限なパタンから選び、それに対して難易度を設定してもよい。
ここで、図14は、運転整理難易度の定め方の具体例を説明する。図14は、運転整理難易度を定めるために使用される運転整理難易度表38の構成例を示す図である。
運転整理難易度は、前述したように、障害発生時刻、運転停止時間、不通区間の長さの三つのパラメータで定められる。本実施例の指令員運転整理訓練システム1では、これらの三つのパラメータ(障害発生時刻、運転停止時間、不通区間の長さ)毎に、運転整理難易度表38A、38B、38Cを保持し、各パラメータ毎に運転整理難易度を定める。
障害発生時刻に関する運転整理難易度表38Aは、障害発生時刻欄、分類欄、乗客人数欄、及び運転整理難易度欄を含み、障害が発生した時間帯毎に運転整理の難易度が定められている。分類は当該時間帯の名称であり、乗客人数は当該時間帯における単位時間帯あたりのおよその乗客数である。このように、運転整理難易度表38Aでは、乗客人数が多い時間帯に発生した輸送障害が高い難易度であることが定められている。
運転停止時間に関する運転整理難易度表38Bは、運転停止時間欄、及び運転整理難易度欄を含み、運転停止時間に対応する運転整理の難易度が定められている。運転整理難易度表38Bでは、運転停止時間が長い輸送障害が高い難易度であることが定められている。
不通区間の長さに関する運転整理難易度表38Cは、障害発生区間欄、運行不能駅数欄、折り返し可能駅欄、及び運転整理難易度欄を含み、障害発生区間に対応する運転整理の難易度が定められている。運行不能駅数欄は、当該区間で障害が発生した場合、様々な手配をしても列車の運行が不可能な区間に含まれる駅の数である。折り返し可能駅は、当該路線において、当該障害発生区間に含まれない折り返し可能駅である。運転整理難易度表38Cでは、単に障害発生区間の長さではなく、運行不能駅(折り返し運転が行えない区間内の駅)が多く、かつ折り返し可能駅が多い(折り返し手配が複雑となる)方が高い難易度であることが定められている。
本実施例の指令員運転整理訓練システム1では、総合的な運転整理難易度を、三つのパラメータから求めた運転整理難易度の和で定める。なお、各運転整理難易度を任意の段階に正規化してもよい。例えば、運転整理難易度の和を計算した後、難易度を10段階に正規化してもよい。また、各運転整理難易度に重み付けをして和を求めてもよい。
図10(B)は、運転整理スキルレベル805の考え方の一例を示す。運転整理は障害が発生した際に乗客への影響を最小に抑えるための作業である。そのため、運転整理のスキルレベルは乗客への不効用値806を基準に考えるのが望ましく、乗客への影響が少なければ運転整理レベルが高いといえる。しかし、前述した運転整理難易度807が上がれば乗客への影響を小さくすることは難しくなる。つまり、運転整理難易度が高く、乗客への不効用が小さい場合が最も高い運転整理スキルレベルとなる。一方、各手配に要した時間、ダイヤ平復までの時間808の観点からも運転整理のスキルレベルを評価することができる。例えば、二つの運転整理で乗客の不効用、運転整理難易度が同一である場合、各手配に要した時間が短く、ダイヤ平復が早い方が運転整理レベルが高い。これは、乗客の不効用が同じでも、手配の遅れや、ダイヤ平復が長引くほど車掌や駅社員への影響が大きくなるためである。
以上を考慮し、運転整理のスキルレベルの一例について説明する。例えば、運転整理スキルレベル最高値をL10と定義する。L10の判定を得るには、運転整理難易度最高値である難易度10の輸送障害に対し、乗客への不効用、各手配に要した時間、ダイヤ平復までの時間を最小にする必要がある。ここで、乗客への不効用、各手配に要した時間、ダイヤ平復までの時間はゼロにはならないため、最高レベルの運転整理の条件を予め設定する必要がある。運転整理の条件は、過去の実際の事例やベテラン指令員の手配から設定することが望ましい。例えば、難易度10の輸送障害に対し、乗客への不効用が10分/人、運転再開後からダイヤ平復までの時間が30分以内とするのが最高レベルの運転整理と定義した場合、その条件を満たせば、訓練生の運転整理スキルレベルはL10とする。条件を満たさない場合、目標値との差分によってL9、8、7と評価を下げる。最も低い運転整理スキルレベルはL1であり、L1は最も簡単な難易度1の運転整理課題について、乗客への不効用値、ダイヤ平復までの時間などの目標の全てが未達成であった場合に判定される。ここで、仮に難易度1の運転整理課題について、全ての目標を達成した場合、運転整理のスキルレベルの最大評価をL3にするなどの制限を設ける。すなわち、最高難易度の運転整理課題において、全ての目標をクリアすれば最高レベルのL10を得ることができる。
図10(C)は、各種手配と乗客への不効用の関係809の一例を示す。運転整理のスキルレベルはそれぞれの手配についても判定可能である。運転整理の各手配については最適な値が必ず存在し、訓練生の手配が過剰又は不足しているかによってスキルレベルを判定する。例えば、抑止/延発の回数、駅停車時間、運休本数810を全く手配しなければ、前列車に接触する恐れが生じ、駅間停車が長時間になるなど乗客への影響は大きくなる。そのため、適切な抑止、延発、運休が必要となる。しかし、抑止、延発、運休を過剰に手配すると輸送力が低下する。つまり、乗客への影響が最も少ないのが、最小限の手配である。例えば、ここでも予め定義された抑止、延発、運休に関する判断基準に対し、実際の手配の乖離によってスキルレベルを判断する。判断基準はシミュレーションによって理想値を求めてもよいし、ベテラン指令員が行った手配に基づいて設定してもよい。折り返し運転本数811の評価は、二つの考え方がある。例えば、折り返し運転は障害発生中の輸送力を増やすための手配であり、一般的に、折り返し運転によって乗客の不効用を低減できる。しかし、平常日と異なる運転を行うということによって、運転再開後に運行ダイヤへの影響が大きくなる。イレギュラーな手配をすれば平常ダイヤへ回復するまでの時間が長くなり、運転再開後のダイヤ乱れが長時間化し、乗客へ影響を与える。すなわち、折り返し運転本数にも最適値が存在する。この最適値はシミュレーションで理想値を求めてもよいし、ベテラン指令員が行った手配に基づいて設定してもよい。そして、設定された基準値からの乖離によってスキルレベルを判断してもよい。
ここで、運転整理スキルレベルの判定の具体例を説明する。図15は、運転整理スキルレベルを定めるために使用される運転整理スキルレベル判定表39の構成例を示す図である。
図15(A)に示す運転整理スキルレベル判定表39は、乗客人数欄、折り返し本数欄、及び折り返し運転スキルレベル欄を含み、乗客人数及び折り返し本数に対応してスキルレベルが定められている。折り返し本数欄は、障害発生〜運転再開までの間に手配された列車の折り返しの数である。乗客人数は、障害発生時におけるおよその乗客数であり、障害発生時刻を用いて障害発生時刻に関する運転整理難易度表38Aから求めることができる。
前述したように、折り返し運転本数には最適値があり、最適値は乗客人数によって変化するため、乗客人数毎に最適な折り返し本数を定める。そして、運転整理スキルレベル判定表39には、最適値に近い方が高い折り返し運転スキルレベルであることが定められる。
なお、折り返し運転の計画の入力までに要した時間を考慮してスキルレベルを判定してもよい。この場合、図15(B)に示すように、障害発生から折り返し運転の計画入力までに要した時間によってスキルレベルを減じるとよい。具体的には、障害発生後10分以内に折り返し運転の計画を入力しなければ、折り返し運転スキルレベルにペナルティを減じる。このペナルティは、計画の入力までの時間が10分であれば0、30分以上は−5となるように増加させる。
同様に、折り返し運転操作の制約違反回数でペナルティを決定して、決定されたペナルティをスキルレベルから減じてもよい。
また、運転整理スキルレベル判定表39は、図16、図17に示すように構成してもよい。
図16(A)に示す運転整理スキルレベル判定表39は、抑止・延発による影響(停車時間の増大)に基づいてスキルレベルを評価するために使用される判定表で、評価範囲欄、抑止・延発による駅停車時間欄、及び抑止・延発スキルレベル欄を含み、評価範囲及び駅停車時間に対応してスキルレベルが定められている。評価範囲は、「障害発生〜運転再開」、「運転再開〜1時間」など、障害発生以後に生じるイベントや経過時間によって区切られるフェイズである。抑止・延発による駅停車時間は、単位時間(例えば1時間)及び駅あたりの停車時間の合計値である。
前述したように、抑止・延発により駅停車時間にも最適値があり、最適値は障害発生以後のフェイズによって変化するため、フェイズ毎に最適な駅停車時間を定める。この最適値はシミュレーションで理想値を求めてもよいし、ベテラン指令員が行った手配に基づいて設定してもよい。そして、運転整理スキルレベル判定表39には、最適値に近い方が高い折り返し運転スキルレベルであることが定められる。
なお、障害発生時刻や障害発生区間毎にスキルレベル判定表を作成してもよい。また、運行不能駅(折り返し運転を行えない区間内の駅)については、障害発生〜運転再開までの間を評価対象外としてもよい。さらに、抑止・延発計画の入力までに要した時間や制約違反回数でペナルティを決定して、決定されたペナルティをスキルレベルから減じてもよい。
図16(B)に示す運転整理スキルレベル判定表39は、運休による影響(運休本数)に基づいてスキルレベルを評価するために使用される判定表で、評価範囲欄、運休本数欄、及び運休スキルレベル欄を含み、評価範囲及び駅停車時間に対応してスキルレベルが定められている。評価範囲は、「障害発生〜運転再開」、「運転再開〜1時間」など、障害発生以後に生じるイベントや経過時間によって区切られるフェイズである。運休本数は、単位時間(例えば1時間)あたりに運転を休止した列車の数である。
前述したように、運休本数にも最適値があり、最適値は障害発生以後のフェイズによって変化するため、フェイズ毎に最適な運休本数を定める。この最適値はシミュレーションで理想値を求めてもよいし、ベテラン指令員が行った手配に基づいて設定してもよい。そして、運転整理スキルレベル判定表39には、最適値に近い方が高い折り返し運転スキルレベルであることが定められる。
なお、障害発生時刻や障害発生区間毎にスキルレベル判定表を作成してもよい。さらに、運休計画の入力までに要した時間や制約違反回数でペナルティを決定して、決定されたペナルティをスキルレベルから減じてもよい。
図17(A)に示す運転整理スキルレベル判定表39は、平常ダイヤへの回復の早さ(運転再開からダイヤ平復までの時間)に基づいてスキルレベルを評価するために使用される判定表で、運転再開からダイヤ平復までに要した時間欄、及び運休スキルレベル欄を含み、ダイヤ平復までに要した時間に対応してスキルレベルが定められている。ダイヤが平復したかは、計画ダイヤ(平常ダイヤ)との差分が所定値以下となったかによって判定できる。
図17(B)に示す運転整理スキルレベル判定表39は、乗客への影響の低減度合い(不効用値)に基づいてスキルレベルを評価するために使用される判定表で、評価範囲欄、乗客不効用値欄、及び乗客不効用低減レベル欄を含み、評価範囲及び不効用値に対応して乗客不効用低減レベルが定められている。乗客不効用値は、乗客一人当たりの影響の程度を示し、例えば、到着遅延時間(分)に換算して計算されている。
図15、図16、図17を用いて、いくつかの運転整理スキルレベル判定表39を説明した。このうち、図15(A)、図15(B)、図16(A)、図16(B)、図17(A)に示す運転整理スキルレベル判定表39は、運転整理の手配に起因した事象とスキルレベルとの対応関係を定めるものであるが、スキルレベルの評価基準に合わせて一つ又は複数の運転整理スキルレベル判定表39を使用すればよい。次に、総合的な運転整理スキルレベルの計算例を説明する。
例えば、各観点に基づく運転整理手配スキルレベルの平均値と乗客不効用低減レベルとの和(又は、平均値)によって、総合的な運転整理スキルレベルを計算してもよい。具体的には、折り返し運転スキルレベル=5、抑止・延発スキルレベル=7、運休スキルレベル=6、ダイヤ平復スキルレベル=6、乗客不効用低減レベル=4である場合、総合的な運転整理スキルレベル=(((5+7+6+6)÷4)+4)÷2=5となる。
前述した例では運転整理手配スキルと乗客不効用低減レベルとを1:1の重み付けとして、総合的な運転整理スキルレベルを判定しているが、評価者が任意に重み付けを設定してもよい。
さらに、本実施例の指令員運転整理訓練システム1は、運転整理難易度によって運転整理スキルレベルを補正できる。例えば、運転整理難易度に基づいて補正値係数を作成し、運転整理スキルレベルを補正する。運転整理スキルの補正方法は乗算でも加算でも減算でもよい。運転整理難易度と補正値との関係は線形でなくてもよい。具体的には、図18(A)に示すように、運転整理難易度=5を基準として(最大値=10)、運転整理難易度が高い場合にはスキルレベルをプラスに補正し(難易度=10で補正係数=1.2)、運転整理難易度が低い場合にはスキルレベルをマイナスに補正する(難易度=1で補正係数=0.8)。
また、本実施例の指令員運転整理訓練システム1は、運転整理難易度によって運転整理スキル上限値を設定できる。例えば、運転整理難易度が低い輸送障害において高いレベルの手配が行われても、所定のスキルレベル以上にはならないように上限を設ける。このため、より高いスキルレベルを得るためには運転整理難易度が高い輸送障害事例での訓練が必要となる。運転整理難易度とスキル上限値の関係は線形でなくてもよい。具体的には、図18(B)に示すように、運転整理難易度によってスキルレベルに上限値(難易度=1で上限値=5、難易度=10で上限値=10)を設ける。
(システム画面)
指令員運転整理訓練システム1は、訓練作成者が訓練生に対して訓練を実施するための画面、訓練生が訓練を実施する画面、実施した訓練を評価する画面等を提供する。以下に具体的な画面の一例を示し、説明する。
(システム画面1:訓練内容作成画面)
図11は、訓練内容作成画面60を説明する図である。
訓練内容作成画面60は、運転整理の訓練を実施する対象者を選択するための選択領域901を有する。図示した訓練内容作成画面60では訓練生AAAが選択されており、AAAの運転整理スキルレベル902および運転整理スキル成長履歴903が表示されている。訓練内容作成者は訓練生AAAの運転整理スキルレベル902を確認しながら、訓練内容を検討することができる。訓練内容は訓練内容自動作成ボタン904の操作によって作成できる。ここで、訓練内容作成者は運転整理難易度の選択905、対象路線の選択906及び強化したい手配の選択906を行うことができる。訓練内容作成者が訓練方針を決めると、指令員運転整理訓練システム1が訓練生に最適な訓練内容を提供する。訓練生の運転整理スキルレベル表示画面は訓練内容作成者が利用するだけでなく、訓練生自身がスキルレベルを確認するための画面として提供してもよい。
(システム画面2:運転整理訓練画面)
図12は、運転整理訓練画面61を説明する図である。
運転整理訓練画面61には、訓練生に対する訓練課題911が表示されており、訓練生は訓練課題を達成するように手配を検討する。図示した運転整理訓練画面61では、折り返し運転を3本以上行う訓練課題が表示されている。運転整理は、例えば、操作ボタン912の操作によって実施する。そして、ダイヤスジ表示領域913に運転整理の結果が表示される。訓練生は、運転整理を手配する前に、運転整理計画登録欄914に、訓練生が考えた運転整理計画を入力する。これによって、訓練生が作成した運転整理計画(すなわち、どのような考えを持って運転整理を実施したか)を記録できる。
(システム画面3:運転整理評価画面)
図13は、運転整理評価画面62を説明する画面である。運転整理評価画面62には、訓練によって実施した運転整理ダイヤがダイヤスジ画面921に表示される。さらに、乗客への不効用の評価結果922と、運転整理手配の評価結果923が表示される。これらの情報によって、訓練生は自身が行った運転整理について、定量的な評価結果を確認できる。
(拡張機能1:より効率的な訓練内容作成)
本実施例の指令員運転整理訓練システム1では、訓練生のスキルレベルに合わせた訓練内容を提供し、その訓練の効果をスキルレベルという形で定量的に評価し、訓練生の成長を把握できる。すなわち、訓練生の各々に対して実施した訓練が訓練生のスキル成長に寄与した程度の情報を蓄積できる。これら訓練を実施した効果情報を機械学習すれば、効率的な訓練パタンを見つけ出すことが可能であり、単純にスキルレベルに合わせた訓練内容の提示だけでなく、より急速に成長するための訓練パタン、例えば、訓練番号1→4→6の訓練を行うとスキルが急速に成長するなどの、訓練生に適した最適な訓練プログラムを提供できる。具体的には、訓練生情報(個別)702からスキルレベルの上昇が所定の閾値を超えている組み合わせを抽出する。
拡張機能1によると、効果が高い訓練をシステムが学習するので、効果が高い訓練内容を優先的に訓練生に提供できる。
(拡張機能2:訓練生グループに対する訓練内容の提供)
本実施例の指令員運転整理訓練システム1は、グループの訓練生に対し同じ内容の訓練を行う際にも最適な訓練内容を提供できる。運転整理スキルレベルは訓練生個人単位で記憶されているが、訓練を実施するグループを決定した場合、グループ全体の運転整理スキルレベルを定義する。これは全員の運転整理スキルレベルの平均を計算してもよいし、各指令員の得意なスキルを考慮して、最高レベルをグループの運転整理グループスキルとしてもよい。グループにおける運転整理スキルレベルを定義することによって、その訓練グループに対して最適な訓練内容を提供できる。また、記憶された各指令員のスキルレベルを参照することによって、スキルレベルが近い訓練生を同じグループにすると、グループ毎に訓練レベルを設定して、訓練の実施に適するグループ分けを提供できる。また、スキルレベルが高い訓練生を抽出し、グループの教師役を割り当ててもよい。
拡張機能2によると、グループのスキルレベルに基づいて作成された運転整理訓練を実施するので、グループに対し適切な訓練を実施できる。さらに、訓練生のスキルレベルを考慮して訓練生のグループを生成するので、グループに対し適切な訓練を実施できる。
(拡張機能3:運転整理の効果的な支援)
本実施例の指令員運転整理訓練システム1は、訓練で行った全ての運転整理履歴を記憶している。すなわち、乗客への不効用が小さく、高い運転整理スキルレベルの手配を訓練生情報(個別)702から抽出し、運転整理の参考情報として訓練生に提供することもできる。例えば、高難易度の運転整理を行う際に、折り返し運転の本数を何本に設定するか、延発を手配するタイミングなどの情報を訓練生への支援情報として、運転整理の画面上に表示してもよい。例えば、運行管理システムからの問合せに応じて、既に実施した訓練の結果を提供し、当該訓練と類似した障害が発生した場合の参考データとして指令員に見せてもよい。
拡張機能3によると、他の訓練生が実施した運転整理の情報を参考情報として提供するので、運転整理訓練を効率的に実施できる。
(拡張機能4:運行管理システムとの連携)
本実施例の指令員運転整理訓練システム1は、運転整理の訓練を行うシステムであるが、訓練生は実務経験によっても自身の運転整理スキルを成長させる。そのため、訓練生が実務を行った後に訓練を実施した場合、訓練よるスキルアップなのか、実務経験によるスキルアップなのかを判断することが困難である。そこで訓練生が行った実際の運転整理情報を記録して訓練生が行った全ての運転整理を把握することが可能となる。具体的には、ネットワークを介して運行管理システムに接続し、運行管理システムから運転整理を行った利用者情報を取得し、指令員運転整理訓練システム1に記憶されている訓練生氏名と参照して、訓練生が行った実際の運転整理を特定する。なお、どのような運転整理を行ったかの情報も合わせて入手し、実務における運転整理スキルレベルを評価してもよい。これにより、実務経験による訓練生のスキルレベルの成長を把握できる。
拡張機能4によると、実際の輸送障害における運転整理ダイヤを用いて訓練生のスキルレベルを判定するので、訓練によらない実務においても訓練生のスキルを適切に評価できる。
(実施例の効果)
以上に説明したように、本発明の実施例によると、運転整理訓練に対して運転整理を手配した結果である運転整理ダイヤにおける乗客の不効用値を計算し、運転整理訓練の難易度及び不効用値に基づいて訓練生のスキルレベルを判定する訓練生スキル判定部24と、判定されたスキルレベルに基づいて、障害発生区間と障害発生時刻と障害継続時間とを定め、運転整理訓練を作成する訓練内容作成部21とを備えるので、訓練者の運転整理スキルレベルに適した運転整理訓練を提供でき、運転整理訓練を効率的に実施でき、効果的に運転整理をスキルアップできる。
また、運転整理訓練の難易度は、障害発生時の交通機関の利用者数、障害による運行不能時間及び障害による不通区間の少なくとも一つによって決定するので、運転整理の難易度を適切に決定できる。特に、乗客の視点を加味した難易度を決定できる。
また、訓練生スキル判定部24は、運転整理スキルレベル判定表39を参照して、運転整理の手配に起因する事象(折り返し運転本数、抑止・延発による駅停車時間、運休本数、運転再開からダイヤ平復までに要した時間)による第1のスキルレベルと、不効用値による第2のスキルレベルを計算し、前記第1のスキルレベルと前記第2のスキルレベルとを用いて、訓練生のスキルレベルを評価するので、個々の手配内容と乗客への影響を考慮して、訓練生のスキルを適切に評価できる。
また、シミュレーションによって求めた乗客の不効用が最低となる理想的な運転整理の手配において、スキルレベルが最高になるように、運転整理スキルレベル判定表39を定めることによって、訓練生のスキルを適切に評価できる。
また、過去のベテラン指令員の手配において、スキルレベルが最高になるように、運転整理スキルレベル判定表39を定めることによって、訓練生のスキルを適切に評価できる。
また、訓練内容作成部21は、過去の訓練の履歴とスキルレベルの変化との関係から、スキルレベルの向上の効果が高い運転整理訓練を抽出し、訓練生に提供する。よって、効果が高い訓練をシステムが学習するので、効果が高い訓練内容を優先的に訓練生に提供できる。
また、訓練内容作成部21は、当該訓練生の各々のスキルレベルを考慮して、訓練生のグループのグループスキルレベルを計算し、前記計算されたグループスキルレベルに基づいて運転整理訓練を作成し、当該グループの訓練生に前記作成された運転整理訓練を実施するので、グループに対し適切な訓練を実施できる。
また、訓練内容作成部21は、複数人の訓練生の各々のスキルレベルを考慮して訓練生のグループを生成し、グループのグループスキルレベルを計算するので、グループに対し適切な訓練を実施できる。
また、他の訓練生が実施した運転整理の情報を訓練生に提供する運転整理支援部22を備えるので、運転整理訓練を効率的に実施できる。
また、訓練生スキル判定部は24、実際の輸送障害における運転整理ダイヤを運行管理システムから取得し、前記取得した運転整理ダイヤ情報を用いて訓練生のスキルレベルを判定するので、訓練によらない実務においても訓練生のスキルを適切に評価できる。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えてもよい。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えてもよい。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をしてもよい。
また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により、ハードウェアで実現してもよく、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
1 指令員運転整理訓練システム
2 外部システム
3 外部サーバ
4 ネットワーク
11 中央制御装置(制御部)
12 入力装置
13 出力装置
14 主記憶装置(記憶部)
15 補助記憶装置(記憶部)
16 通信装置
21 訓練内容生成部
22 運転整理支援部
23 運転整理ダイヤ評価部
24 運転整理スキル判定部
31 運転整理制約情報
32 交通機関利用者情報
33 移動パタン情報
34 計画ダイヤ情報
35 運転整理評価結果
36 運転整理履歴
37 訓練生情報
60 訓練内容作成画面
61 運転整理訓練画面
62 運転整理評価画面

Claims (13)

  1. 訓練システムであって、
    プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを格納する記憶装置とを備え、
    運転整理訓練に対して運転整理を手配した結果である運転整理ダイヤにおける不効用値を計算し、前記運転整理訓練の難易度及び前記計算された不効用値に基づいて訓練生のスキルレベルを判定する判定部と、
    前記判定されたスキルレベルに基づいて、障害発生区間と障害発生時刻と障害継続時間とを定め、運転整理訓練を作成する作成部とを備える訓練システム。
  2. 請求項1に記載の訓練システムであって、
    前記運転整理訓練の難易度は、障害発生時の交通機関の利用者数、障害による運行不能時間及び障害による不通区間の少なくとも一つによって決定される訓練システム。
  3. 請求項1に記載の訓練システムであって、
    運転整理の手配に起因する事象とスキルレベルとの対応付け、及び、不効用値とスキルレベルとの対応付けを含む運転整理スキルレベル判定表を有し、
    前記判定部は、
    前記運転整理スキルレベル判定表を参照して、運転整理の手配に起因する事象による第1のスキルレベルを計算し、
    前記運転整理スキルレベル判定表を参照して、不効用値による第2のスキルレベルを計算し、
    前記第1のスキルレベルと前記第2のスキルレベルとを用いて、訓練生のスキルレベルを評価する訓練システム。
  4. 請求項3に記載の訓練システムであって、
    前記運転整理スキルレベル判定表は、シミュレーションによって求めた乗客の不効用値が最低となる理想的な運転整理の手配において、スキルレベルが最高になるように定められている訓練システム。
  5. 請求項3に記載の訓練システムであって、
    前記運転整理スキルレベル判定表は、過去のベテラン指令員の手配において、スキルレベルが最高になるように定められている訓練システム。
  6. 請求項1に記載の訓練システムであって、
    前記作成部は、
    過去の訓練の履歴とスキルレベルの変化との関係から、スキルレベルの向上の効果が高い運転整理訓練を抽出し、
    前記抽出された運転整理訓練を訓練生に提供する訓練システム。
  7. 請求項1に記載の訓練システムであって、
    前記作成部は、
    訓練生のスキルレベルを考慮して、訓練生のグループのグループスキルレベルを計算し、
    前記計算されたグループスキルレベルに基づいて、運転整理訓練を作成し、
    当該グループの訓練生に前記作成された運転整理訓練を実施する訓練システム。
  8. 請求項7に記載の訓練システムであって、
    前記作成部は、
    訓練生のスキルレベルを考慮して、前記訓練生のグループを生成し、
    前記グループのグループスキルレベルを計算する訓練システム。
  9. 請求項1に記載の訓練システムであって、
    他の訓練生が実施した運転整理の情報を訓練生に提供する支援部を備える訓練システム。
  10. 請求項1に記載の訓練システムであって、
    前記判定部は、実際の輸送障害における運転整理ダイヤを運行管理システムから取得し、前記取得した運転整理ダイヤを用いて訓練生のスキルレベルを判定する訓練システム。
  11. 訓練システムが実行する訓練方法であって、
    前記訓練システムは、プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを格納する記憶装置とを有し、
    前記方法は、
    前記プロセッサが、運転整理訓練に対して運転整理を手配した結果である運転整理ダイヤにおける不効用値を計算し、前記運転整理訓練の難易度及び前記計算された不効用値に基づいて訓練生のスキルレベルを判定する判定ステップと、
    前記プロセッサが、前記判定されたスキルレベルに基づいて、障害発生区間と障害発生時刻と障害継続時間とを定め、運転整理訓練を作成する作成ステップとを含むことを特徴とする訓練方法。
  12. 請求項11に記載の訓練方法であって、
    前記運転整理訓練の難易度は、障害発生時の交通機関の利用者数、障害による運行不能時間及び障害による不通区間の少なくとも一つによって決定される訓練方法。
  13. 請求項11に記載の訓練方法であって、
    前記訓練システムは、運転整理の手配に起因する事象とスキルレベルとの対応付け、及び、不効用値とスキルレベルとの対応付けを含む運転整理スキルレベル判定表を有し、
    前記判定ステップでは、
    前記プロセッサが、前記運転整理スキルレベル判定表を参照して、運転整理の手配に起因する事象による第1のスキルレベルを計算し、
    前記プロセッサが、前記運転整理スキルレベル判定表を参照して、不効用値による第2のスキルレベルを計算し、
    前記プロセッサが、前記第1のスキルレベルと前記第2のスキルレベルとを用いて、訓練生のスキルレベルを評価する訓練方法。
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